| 【表紙】 | |
|---|---|
| 【提出書類】 | 半期報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条の5第1項の表の第3号 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 令和8年9月25日 |
| 【中間会計期間】 | 自 令和8年1月1日 至 令和8年6月30日 |
| 【会社名】 | 中国工商銀行股份有限公司(Industrial and Commercial Bank of China Limited) |
| 【代表者の役職氏名】 | 取締役会会長兼業務執行取締役 廖 林 (Liao Lin, Chairman of the Board of Directors and Executive Director) |
| 【本店の所在の場所】 | 中華人民共和国 100140 北京市西城区復興門内大街55号(55 Fuxingmennei Avenue, Xicheng District, Beijing 100140, PRC) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁護士 石 田 雅 彦 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区丸の内二丁目1番1号 明治生命館7階 ディーエルエイ・パイパー東京パートナーシップ外国法共同事業法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03-4550-2800 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁護士 若 林 昌 博 弁護士 田 中 愛 菜 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区丸の内二丁目1番1号 明治生命館7階 ディーエルエイ・パイパー東京パートナーシップ外国法共同事業法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03-4550-2800 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当事項なし |
(注)1.本書に記載の「香港ドル」は香港の法定通貨を、「人民元」は中華人民共和国の法定通貨を、「円」は日本の法定通貨を指す。本書において、便宜上、一定の人民元の金額は、1人民元=23.72円(2026年8月28日現在の株式会社三菱UFJ銀行が建値した対顧客電信直物売買相場の仲値)により円に換算されている。
2.当行の会計年度は、1月1日に始まり12月31日をもって終了する1年間である。
3.本書中の表において記載されている計数は、単位未満の数値を原則として四捨五入しているため、合計は計数の総和と必ずしも一致しないことがある。
4.本書において、別段の記載がある場合を除き、下記の語は以下の意味を有するものとする。
| 「ICBC」 | 中国工商銀行股份有限公司 |
|---|---|
| 「当行」または「当グループ」 | 中国工商銀行股份有限公司または中国工商銀行股份有限公司およびその子会社 |
| 「定款」 | 中国工商銀行股份有限公司の定款(2025年度版) |
| 「A株式」または「国内株式」 | 当行の株式資本における、上海証券取引所に上場され、人民元建で取引されている1株当たり額面金額1.00人民元の国内株式 |
| 「転換社債」 | 転換可能な社債 |
| 「CSRC」 | 中国証券監督管理委員会(China Securities Regulatory Commission) |
| 「HKEX」 | 香港交易及結算所有限公司(香港交易所)(Hong Kong Exchanges and Clearing Limited) |
| 「H株式」 | 当行の株式資本における、香港証券取引所メインボードに上場され、香港ドル建で取引されている1株当たり額面金額1.00人民元の海外上場外資株 |
| 「香港上場規則」 | 香港証券取引所の有価証券上場規則 |
| 「匯金公司」 | 中央匯金投資有限責任公司(Central Huijin Investment Ltd.) |
| 「IAS」 | 国際会計基準(International Accounting Standards) |
| 「IFRS」 | 国際会計基準を構成する、国際会計基準審議会が公布した国際財務報告基準(International Financial Reporting Standards) |
| 「日本の会計基準」 | 日本において一般に認められている会計原則 |
| 「MOF」または「財政部」 | 中華人民共和国財政部 |
| 「PBC」 | 中国人民銀行(The People's Bank of China) |
| 「中国」 | 中華人民共和国 |
| 「中国会社法」 | 中華人民共和国会社法 |
| 「香港証券取引所」 | 香港聯合交易所有限公司(The Stock Exchange of Hong Kong Limited: SEHK) |
| 「上海証券取引所」 | 上海証券交易所(Shanghai Stock Exchange: SSE) |
| 「SSF」 | 全国社会保障基金理事会(National Council for Social Security Fund) |
| 「国務院」 | 中国国務院 |
第一部 【企業情報】
第1 【本国における法制等の概要】
2026年6月23日に提出した有価証券報告書に記載された事項を除き、2026年1月1日から2026年6月30日までの6か月間(以下「当該半期」という。)中に、中国の会社制度、定款に規定する制度および外国為替管理制度について異動はなかった。
第2 【企業の概況】
1 【主要な経営指標等の推移】
下記の財務データおよび指標は、IFRSに従って作成されており、別段に表示されない限り、当行およびその子会社の連結ベースの金額(人民元建)である。
(単位:別段に表示されない限り、百万人民元)
| 6月30日現在/6月30日に終了した6か月間 | 12月31日現在/ 12月31日に終了した事業年度 | |||||
| 2026年 (未監査) | 2025年 (未監査) | 2024年 (未監査) | 2025年 | 2024年 | ||
| 営業収益 | 446,163 | 409,082 | 401,999 | 801,395 | 786,126 | |
| 営業利益 | 207,028 | 195,983 | 194,722 | 419,661 | 417,308 | |
| 当期純利益 | 176,475 | 168,803 | 171,296 | 370,766 | 366,946 | |
| 親会社の株主に帰属する当期純利益 | 173,682 | 168,103 | 170,467 | 368,562 | 365,863 | |
| 非支配持分に帰属する当期純利益 | 2,793 | 700 | 829 | 2,204 | 1,083 | |
| 総資産額 | 57,070,593 | 52,317,931 | 47,116,536 | 53,477,773 | 48,821,746 | |
| 株式資本 | 356,407 | 356,407 | 356,407 | 356,407 | 356,407 | |
| 親会社の株主に帰属する資本 | 4,326,994 | 4,114,692 | 3,843,526 | 4,244,259 | 3,969,841 | |
| 1株当たり純資産 (人民元)(1) | 11.12 | 10.52 | 9.79 | 10.83 | 10.23 | |
| 1株当たり利益 | ||||||
| -基本的(人民元)(3) | 0.47 | 0.46 | 0.47 | 1.00 | 0.98 | |
| -希薄化後(人民元)(3) | 0.47 | 0.46 | 0.47 | 1.00 | 0.98 | |
| 営業活動による純キャッシュ(アウトフロー)/インフロー | 1,369,013 | 786,317 | 26,983 | 1,890,530 | 579,194 | |
| 投資活動による純キャッシュ(アウトフロー)/インフロー | (1,454,367) | (1,177,672) | (788,118) | (2,417,582) | (1,471,468) | |
| 財務活動による純キャッシュ(アウトフロー)/インフロー | 213,990 | 536,328 | 182,804 | 35,005 | 415,683 | |
| 現金および現金同等物 期末残高 | 1,874,295 | 2,431,910 | 2,182,148 | 1,769,010 | 2,290,404 | |
| 従業員数(人) | 402,548 | 408,437 | 408,691 | 409,758 | 415,159 | |
| 平均総資産利益率(%)(2) | 0.64* | 0.67* | 0.75* | 0.72 | 0.78 | |
| 加重平均株主資本利益率 (%)(3) | 8.63* | 8.82* | 9.53* | 9.45 | 9.88 | |
| 自己資本比率(%)(4) | 18.57 | 19.54 | 19.16 | 18.76 | 19.39 | |
| 株主資本比率(%) | 7.63 | 7.91 | 8.20 | 7.99 | 8.17 | |
* 年率換算値を示す。
注
(1) その他の資本性金融商品を控除した期末現在の親会社の株主に帰属する資本を、期末現在の普通株式総数で除して計算されている。
(2) 当期純利益を、期首現在および期末現在の総資産の平均残高で除して計算されている。
(3) CSRCが公布した「有価証券を公募する会社による情報開示の作成および提出に関する規則第9号―純資産利益率および一株当たり利益の計算および開示」(2010年改正)に従って計算されている。
(4) 資本管理規則に従い計算されている。
2 【事業の内容】
当該半期中、当行の事業の内容に重要な変更はなかった。
3 【関係会社の状況】
支配株主
当該半期中に重要な異動はなかった。
主要な連結子会社および関連会社
主な国外子会社
| 2026年6月30日現在 | 2026年6月30日に終了した6か月間 | ||||
| 組織名 | 主な活動 | 発行済株式/払込資本 | 総資産 (単位:百万米ドル) | 純資産 (単位:百万米ドル) | 純利益 (単位:百万米ドル) |
| 中国工商銀行(亜洲)有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China (Asia) Limited) (「ICBC(アジア)」) | 商業銀行業 | 44,188百万香港ドル | 140,389.11 | 21,546.14 | 659.60 |
| 工銀国際控股有限公司 (ICBC International Holdings Limited) (「ICBCインターナショナル」) | 投資銀行業 | 5,963百万 香港ドル | 6,417.53 | 649.71 | (40.49) |
| 中国工商銀行(澳門)股份有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China (Macau) Limited) (「ICBC(マカオ)」) | 商業銀行業 | 589百万 マカオ・パタカ | 48,905.30 | 3,938.27 | 6.01 |
| 中国工商銀行(印度尼西亜)有限公司 (PT. Bank ICBC Indonesia) | 商業銀行業 | 3.71兆 インドネシア・ルピア | 3,064.89 | 454.37 | 17.99 |
| 中国工商銀行馬來西亜有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China (Malaysia) Berhad) | 商業銀行業 | 833百万 マレーシア・リンギット | 1,465.82 | 385.63 | 11.19 |
| 2026年6月30日現在 | 2026年6月30日に終了した6か月間 | ||||
| 組織名 | 主な活動 | 発行済株式/払込資本 | 総資産 (単位:百万米ドル) | 純資産 (単位:百万米ドル) | 純利益 (単位:百万米ドル) |
| 中国工商銀行(泰國)股份有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China (Thai) Public Company Limited) (「ICBC(タイ)」) | 商業銀行業 | 20,107百万 タイ・バーツ | 7,742.60 | 1,520.50 | 48.28 |
| 中国工商銀行(阿拉木圖)股份公司 (Industrial and Commercial Bank of China (Almaty) Joint Stock Company) | 商業銀行業 | 8,933百万 カザフスタン・テンゲ | 1,536.60 | 273.17 | 34.33 |
| 中国工商銀行(新西蘭)有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China (New Zealand) Limited)(「ICBC(ニュージーランド)」) | 商業銀行業 | 234百万 ニュージーランド・ドル | 1,816.61 | 208.14 | 6.16 |
| 中国工商銀行(欧州)有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China (Europe) S.A.) | 商業銀行業 | 437百万 ユーロ | 9,266.21 | 585.12 | 10.08 |
| 中国工商銀行(倫敦)有限公司 (ICBC (London) PLC) | 商業銀行業 | 200百万 米ドル | 1,466.91 | 608.61 | 19.65 |
| 工銀標準銀行公衆有限公司 (ICBC Standard Bank PLC) | 銀行業 | 1,083百万 米ドル | 39,963.18 | 2,207.40 | 149.17 |
| 中国工商銀行(莫斯科)股份 公司 (Bank ICBC (joint stock company)) | 商業銀行業 | 10,810百万 ロシア・ルーブル | 9,863.66 | 1,255.17 | 144.41 |
| 中国工商銀行(土耳其)股份 有限公司 (ICBC Turkey Bank Anonim Şirketi) | 商業銀行業 | 19,679百万 トルコ・リラ | 2,391.81 | 139.98 | 18.80 |
| 中国工商銀行奧地利有限公司 (ICBC Austria Bank GmbH) | 商業銀行業 | 200百万 ユーロ | 1,295.46 | 231.77 | 0.88 |
| 中国工商銀行(美国) (Industrial and Commercial Bank of China (USA) NA) | 商業銀行業 | 369百万 米ドル | 2,859.36 | 496.49 | 9.76 |
| 中国工商銀行(加拿大)有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China (Canada))(「ICBC(カナダ)」) | 商業銀行業 | 208百万 カナダ・ドル | 2,571.91 | 355.13 | 7.35 |
| 中国工商銀行(墨西哥)有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China Mexico S.A.) | 商業銀行業 | 1,597百万 メキシコ・ペソ | 692.17 | 94.27 | 13.32 |
| 2026年6月30日現在 | 2026年6月30日に終了した6か月間 | ||||
| 組織名 | 主な活動 | 発行済株式/払込資本 | 総資産 (単位:百万米ドル) | 純資産 (単位:百万米ドル) | 純利益 (単位:百万米ドル) |
| 中国工商銀行(巴西)有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China (Brasil) S.A.) | 商業銀行業 | 202百万 ブラジル・レアル | 340.32 | 29.40 | (1.61) |
| 中国工商銀行(秘魯)有限公司 (ICBC PERU BANK) | 商業銀行業 | 120百万 米ドル | 743.02 | 174.00 | 4.76 |
| 中国工商銀行(阿根廷)股份有限公司 (Industrial and Commercial Bank of China (Argentina) S.A.U) | 商業銀行業 | 562,590百万 アルゼンチン・ペソ | 9,423.76 | 1,719.98 | 66.85 |
主な国内子会社
(単位:百万人民元)
| 2026年6月30日現在 | 2026年6月30日に終了した6か月間 | ||||
| 組織名 | 主な活動 | 発行済株式/払込資本 | 総資産 (単位:百万米ドル) | 純資産 (単位:百万米ドル) | 純利益 (単位:百万米ドル) |
| 工銀瑞信基金管理有限公司 (ICBC UBS Asset Management Co., Ltd.) | ファンド・ マネジメント | 2 | 320.32 | 220.61 | 22.18 |
| 工銀金融租賃有限公司 (ICBC Financial Leasing Co., Ltd.) (「ICBCリーシング」) | リース業 | 330 | 4,075.88 | 573.66 | 13.14 |
| 工銀安盛人寿保険有限公司 (ICBC-AXA Assurance Co., Ltd.) (「ICBCアクサ」) | 保険業 | 125.05 | 4,068.96 | 231.65 | 43.98 |
| 工銀金融資産投資有限公司 (ICBC Financial Asset Investment Co., Ltd.) (「ICBCインベストメント」) | 金融資産投資業 | 270 | 2,175.70 | 614.89 | 39.14 |
| 工銀理財有限責任公司 (ICBC Wealth Management Co., Ltd.) | 資産運用業 | 160 | 247.39 | 245.33 | 10.58 |
主要持分出資会社
当該半期中に重要な異動はなかった。
4 【従業員の状況】
6月末現在、当行の従業員は合計402,548人であった。これには、それぞれ国内子会社の6,479人および海外組織の15,291人の従業員が含まれている。
第3 【事業の状況】
1 【経営方針、経営環境および対処すべき課題等】
当該半期中に重要な変更はなかった。
2 【事業等のリスク】
当該半期中に重要な変更はなかった。
信用リスク
信用リスク分析
6月末現在、担保およびその他の信用補完を考慮しない場合の当行の信用リスクに対する最大エクスポージャーは、前年末比3,517,847百万人民元増加して59,254,560百万人民元となった。「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記43(a)(i):担保およびその他の信用補完を考慮しない場合の信用リスクに対する最大エクスポージャー」を参照のこと。
貸出金の5段階分類別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 割合(%) | 金額 | 割合(%) | ||
| 正常先 | 30,950,716 | 96.74 | 29,512,445 | 96.74 | |
| 要注意先 | 629,592 | 1.97 | 594,656 | 1.95 | |
| 不良債権 | 411,818 | 1.29 | 399,013 | 1.31 | |
| 要管理先 | 111,886 | 0.35 | 90,667 | 0.30 | |
| 破綻懸念先 | 72,407 | 0.23 | 75,909 | 0.25 | |
| 破綻先 | 227,525 | 0.71 | 232,437 | 0.76 | |
| 合計 | 31,992,126 | 100.00 | 30,506,114 | 100.00 | |
6月末現在、5段階分類で正常先に分類された貸出金は、前年末比1,438,271百万人民元増加して30,950,716百万人民元となり、貸出金合計に対する割合は96.74%であった。要注意先に分類された貸出金は、34,936百万人民元増加して629,592百万人民元となり、貸出金合計に対する割合は1.97%で、0.02パーセント・ポイント上昇した。不良債権は、12,805百万人民元増加して411,818百万人民元となり、不良債権比率は1.29%で、0.02パーセント・ポイント低下した。
貸出金および不良債権の内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||||||
| 貸出金 | 割合 (%) | 不良債権 | 不良債権 比率(%) | 貸出金 | 割合 (%) | 不良債権 | 不良債権 比率(%) | ||
| 法人貸出金 | 20,092,143 | 62.8 | 252,867 | 1.26 | 18,841,671 | 61.8 | 256,676 | 1.36 | |
| 短期法人 貸出金 | 4,955,482 | 15.5 | 73,965 | 1.49 | 4,280,312 | 14.0 | 73,499 | 1.72 | |
| 中長期法人 貸出金 | 15,136,661 | 47.3 | 178,902 | 1.18 | 14,561,359 | 47.8 | 183,177 | 1.26 | |
| 割引手形 | 2,899,547 | 9.1 | – | – | 2,661,807 | 8.7 | - | - | |
| 個人貸出金 | 9,000,436 | 28.1 | 158,951 | 1.77 | 9,002,636 | 29.5 | 142,337 | 1.58 | |
| 住宅ローン | 5,740,691 | 17.9 | 74,320 | 1.29 | 5,875,868 | 19.3 | 62,250 | 1.06 | |
| 個人消費 ローン | 608,639 | 1.9 | 15,361 | 2.52 | 499,014 | 1.6 | 12,877 | 2.58 | |
| 個人事業融資 | 2,053,949 | 6.4 | 37,203 | 1.81 | 1,930,219 | 6.3 | 35,088 | 1.82 | |
| クレジット カード貸越 | 597,157 | 1.9 | 32,067 | 5.37 | 697,535 | 2.3 | 32,122 | 4.61 | |
| 合計 | 31,992,126 | 100.0 | 411,818 | 1.29 | 30,506,114 | 100.0 | 399,013 | 1.31 | |
6月末現在、法人貸出金の不良債権は、前年末比3,809百万人民元減少して252,867百万人民元となり、不良債権比率は1.26%で、0.10パーセント・ポイント低下した。個人貸出金の不良債権は16,614百万人民元増加して158,951百万人民元となり、不良債権比率は1.77%で、0.19パーセント・ポイント上昇した。
国内支店の法人貸出金および法人貸出金の不良債権の貸出先業種別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||||||
| 貸出金 | 割合 (%) | 不良債権 | 不良債権 比率(%) | 貸出金 | 割合 (%) | 不良債権 | 不良債権 比率(%) | ||
| 運輸、保管および郵便サービス | 4,102,402 | 21.9 | 11,568 | 0.28 | 4,019,287 | 22.9 | 11,314 | 0.28 | |
| 製造業 | 3,103,174 | 16.5 | 36,331 | 1.17 | 2,738,732 | 15.6 | 42,498 | 1.55 | |
| リースおよび商業サービス | 3,048,151 | 16.3 | 42,237 | 1.39 | 2,781,666 | 15.8 | 40,856 | 1.47 | |
| 水、環境および公益事業管理 | 2,030,955 | 10.8 | 13,067 | 0.64 | 1,907,924 | 10.9 | 13,262 | 0.70 | |
| 電気、暖房、ガスおよび水の生産供給 | 1,831,889 | 9.8 | 4,075 | 0.22 | 1,849,764 | 10.5 | 5,320 | 0.29 | |
| 卸売および小売 | 1,071,649 | 5.7 | 26,200 | 2.44 | 952,526 | 5.4 | 25,726 | 2.70 | |
| 不動産 | 858,546 | 4.6 | 53,851 | 6.27 | 864,576 | 4.9 | 46,576 | 5.39 | |
| 建設 | 632,018 | 3.4 | 12,570 | 1.99 | 535,865 | 3.1 | 13,500 | 2.52 | |
| 科学、教育、文化および公衆衛生 | 514,251 | 2.7 | 8,053 | 1.57 | 463,647 | 2.6 | 8,793 | 1.90 | |
| 採鉱 | 438,537 | 2.3 | 1,414 | 0.32 | 393,660 | 2.2 | 1,519 | 0.39 | |
| その他 | 1,123,822 | 6.0 | 16,073 | 1.43 | 1,052,749 | 6.1 | 16,316 | 1.55 | |
| 合計 | 18,755,394 | 100.0 | 225,439 | 1.20 | 17,560,396 | 100.0 | 225,680 | 1.29 | |
貸出金および不良債権の地域別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||||||
| 貸出金 | 割合(%) | 不良債権 | 不良債権比率(%) | 貸出金 | 割合(%) | 不良債権 | 不良債権比率(%) | ||
| 本店 | 785,984 | 2.5 | 39,138 | 4.98 | 849,602 | 2.8 | 40,582 | 4.78 | |
| 長江デルタ | 7,132,786 | 22.2 | 59,437 | 0.83 | 6,756,827 | 22.2 | 55,719 | 0.82 | |
| 珠江デルタ | 4,820,540 | 15.1 | 95,297 | 1.98 | 4,613,631 | 15.1 | 86,732 | 1.88 | |
| 環渤海地区 | 5,390,545 | 16.8 | 53,390 | 0.99 | 5,109,713 | 16.7 | 55,496 | 1.09 | |
| 中部地区 | 5,181,270 | 16.2 | 54,245 | 1.05 | 4,853,907 | 15.9 | 48,475 | 1.00 | |
| 西部地区 | 5,957,362 | 18.6 | 61,469 | 1.03 | 5,688,006 | 18.7 | 59,262 | 1.04 | |
| 東北地区 | 1,199,708 | 3.8 | 19,526 | 1.63 | 1,155,520 | 3.8 | 19,974 | 1.73 | |
| 海外その他 | 1,523,931 | 4.8 | 29,316 | 1.92 | 1,478,908 | 4.8 | 32,773 | 2.22 | |
| 合計 | 31,992,126 | 100.0 | 411,818 | 1.29 | 30,506,114 | 100.0 | 399,013 | 1.31 | |
貸出金に係る減損損失引当金の変動
(単位:百万人民元)
| 償却原価で測定する顧客貸出金等に係る 減損損失引当金の変動 | FVTOCIで測定する顧客貸出金等に係る 減損損失引当金の変動 | ||||||||
| ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | 合計 | ステージ1 | ステージ2 | ステージ3 | 合計 | ||
| 2026年1月1日現在残高 | 349,667 | 166,682 | 335,401 | 851,750 | 242 | 136 | 146 | 524 | |
| 振替: | |||||||||
| ステージ1へ | 24,390 | (22,056) | (2,334) | - | - | - | - | - | |
| ステージ2へ | (8,299) | 11,430 | (3,131) | - | - | - | - | - | |
| ステージ3へ | (2,909) | (23,227) | 26,136 | - | - | (11) | 11 | - | |
| 繰入/(戻入) | 49,442 | 16,204 | 57,385 | 123,031 | (31) | (39) | 55 | (15) | |
| 直接償却および振替出 | - | - | (81,911) | (81,911) | - | - | - | - | |
| 過去に直接償却した貸出金等の回収 | - | - | 5,351 | 5,351 | - | - | - | - | |
| その他の変動 | (328) | (1,403) | (937) | (2,668) | (1) | (14) | 1 | (14) | |
| 2026年6月30日現在残高 | 411,963 | 147,630 | 335,960 | 895,553 | 210 | 72 | 213 | 495 | |
(注)詳細については、「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記17:顧客貸出金等」を参照のこと。
6月末現在、貸出金に係る減損損失引当金は896,048百万人民元であった。うち、償却原価で測定されるものは895,553百万人民元であり、その他の包括利益を通じた公正価値(FVTOCI)で測定されるものは495百万人民元であった。不良債権に対する引当金の比率は217.58%となり、前年末比3.98パーセント・ポイント上昇した。貸出金合計に対する引当金の比率は2.80%となり、0.01パーセント・ポイント増加となった。
貸出金の担保別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 割合(%) | 金額 | 割合(%) | ||
| 不動産担保付貸出金 | 10,894,058 | 34.1 | 10,803,253 | 35.4 | |
| 担保に供されている貸出金 | 5,477,608 | 17.1 | 4,778,472 | 15.7 | |
| 保証付貸出金 | 2,793,747 | 8.7 | 2,753,819 | 9.0 | |
| 無担保貸出金 | 12,826,713 | 40.1 | 12,170,570 | 39.9 | |
| 合計 | 31,992,126 | 100.0 | 30,506,114 | 100.0 | |
延滞貸出金
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 延滞期間 | 金額 | 貸出金合計に対する割合(%) | 金額 | 貸出金合計に対する割合(%) | |
| 3か月未満 | 164,057 | 0.51 | 130,307 | 0.43 | |
| 3か月-1年 | 146,784 | 0.46 | 136,903 | 0.45 | |
| 1年-3年 | 149,190 | 0.47 | 145,087 | 0.48 | |
| 3年超 | 52,592 | 0.16 | 50,438 | 0.16 | |
| 合計 | 512,623 | 1.60 | 462,735 | 1.52 | |
(注)顧客貸出金等は、元本または利息のいずれかが延滞した場合に延滞とみなされる。分割返済される顧客貸出金等については、分割返済の一部が延滞した場合に貸出金全額が延滞とみなされる。
延滞貸出金は、前年末比49,888百万人民元増加して512,623百万人民元となった。うち、延滞期間が3か月超の貸出金は、16,138百万人民元増加して348,566百万人民元となった。
条件緩和した貸出金
商業銀行金融資産リスク分類規則(Measures for Risk Classification of Financial Assets of Commercial Banks)に従い測定された条件緩和した貸出金等は、前年末比26,532百万人民元減少して129,495百万人民元となった。具体的には、条件緩和した貸出金等で延滞期間が3か月超となるものは、4,295百万人民元増加して43,901百万人民元となった。
債権遷移率
(単位:%)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | 2024年12月31日現在 | |
|---|---|---|---|
| 正常先 | 1.45 | 0.97 | 1.09 |
| 要注意先 | 29.15 | 17.44 | 17.44 |
| 要管理先 | 120.81 | 59.24 | 59.86 |
| 破綻懸念先 | 128.29 | 68.89 | 53.45 |
(注)旧CBIRCが2022年に発した「銀行業オフサイト検査基本指標の定義および計算式の修訂に関する通達」に従い、当グループベースで算出。
大規模エクスポージャー管理
当行は、関連規制規則に従い、大規模エクスポージャー管理(大口与信管理)に関する様々な取組みを所定の方法に従って厳格に実施し、大規模エクスポージャー管理体制を構築するとともに大規模エクスポージャー管理体制をさらに改善して、継続的に大規模エクスポージャー限度額管理を強化し、大規模エクスポージャー管理の向上を図った。
融資先の集中
6月末現在、当行の最大単一借入人および単一借入人上位10名に対する貸出金合計は、それぞれ当行の自己資本の額(純額)の4.2%および15.8%に相当した。単一借入人上位10名に対する貸出金合計は874,204百万人民元となり、貸出金合計の2.7%を占めた。
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | 2024年12月31日現在 | |
|---|---|---|---|
| 最大単一借入人への融資集中度(%) | 4.2 | 4.4 | 4.4 |
| 単一借入人上位10名への融資集中度(%) | 15.8 | 19.4 | 21.6 |
下表は、6月末現在の当行の単一借入人上位10名に対する貸出金を示したものである。
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 借入人 | 業種 | 金額 | 貸出金合計に 対する割合(%) |
|---|---|---|---|
| 借入人A | 運輸、保管および郵便サービス | 230,229 | 0.7 |
| 借入人B | ファイナンス | 123,002 | 0.4 |
| 借入人C | 運輸、保管および郵便サービス | 95,955 | 0.3 |
| 借入人D | ファイナンス | 74,741 | 0.2 |
| 借入人E | 電気、暖房、ガスおよび水の生産供給 | 72,500 | 0.2 |
| 借入人F | 運輸、保管および郵便サービス | 61,094 | 0.2 |
| 借入人G | 電気、暖房、ガスおよび水の生産供給 | 58,871 | 0.2 |
| 借入人H | 運輸、保管および郵便サービス | 56,806 | 0.2 |
| 借入人I | 運輸、保管および郵便サービス | 55,537 | 0.2 |
| 借入人J | 運輸、保管および郵便サービス | 45,469 | 0.1 |
| 合計 | 874,204 | 2.7 |
市場リスク
外国為替エクスポージャー
(単位:百万人民元(米ドル))
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 人民元建 | 米ドル相当 | 人民元建 | 米ドル相当 | ||
| オンバランス外国為替項目のエクスポージャー(純額) | 861,651 | 126,973 | 998,674 | 142,927 | |
| オフバランス外国為替項目のエクスポージャー(純額) | (608,104) | (89,610) | (790,744) | (113,169) | |
| 外国為替エクスポージャーの合計(純額) | 253,547 | 37,363 | 207,930 | 29,758 | |
為替レートの感応度分析については、「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記43(c)(ii):為替リスク」を参照のこと。
銀行勘定における金利リスク
銀行勘定における金利リスクの分析
金利感応度分析
市場全体の金利が平行シフトすると仮定し、かつ、経営陣が金利リスクを低減するために講じうるリスク管理措置を考慮しない場合、6月末現在の当行の主要通貨別金利感応度分析は下表のとおりである。
(単位:百万人民元)
| 金利プラス100ベーシス・ポイント | 金利マイナス100ベーシス・ポイント | ||||
| 通貨 | 純受取利息への影響 | 資本への影響 | 純受取利息への影響 | 資本への影響 | |
| 人民元 | (51,100) | (127,036) | 51,100 | 142,926 | |
| 米ドル | (128) | (14,662) | 128 | 16,301 | |
| 香港ドル | (743) | (398) | 743 | 429 | |
| その他 | 552 | (3,607) | (552) | 3,811 | |
| 合計 | (51,419) | (145,703) | 51,419 | 163,467 | |
(注)「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記43(d):銀行勘定における金利リスク」を参照のこと。
金利エクスポージャー分析
6月末現在、1年以内の累積金利感応度エクスポージャーは、プラスからマイナスに転じた。これは、主に1年以内に金利更改または満期になる顧客預り金や銀行およびその他の金融機関預け金の増加によるものである。当行の1年超の累積金利感応度エクスポージャーはプラスであり、1,019,697百万人民元増加して5,016,280百万人民元となった。これは、主に1年超で金利更改または満期を迎える債券投資が増加したことによるものである。
金利リスク・エクスポージャー
(単位:百万人民元)
| 3か月未満 | 3か月以上 1年未満 | 1年以上 5年未満 | 5年以上 | |
|---|---|---|---|---|
| 2026年6月30日現在 | (8,980,298) | 7,728,070 | (1,332,437) | 6,348,717 |
| 2025年12月31日現在 | (8,282,970) | 8,337,117 | (1,711,048) | 5,707,631 |
(注)「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記43(d):銀行勘定における金利リスク」を参照のこと。
流動性リスク
流動性リスクの分析
当行は、流動性指標分析および流動性エクスポージャー分析等の様々な手法とツールを総合的に活用して流動性リスク状況の評価を行っている。
6月末現在、当行の人民元建流動性比率および外貨建流動性比率はそれぞれ67.3%、121.7%となり、いずれも規制要件を満たした。預貸率は80.0%となった。
| 規制基準 | 2026年 6月30日現在 | 2025年 12月31日現在 | 2024年 12月31日現在 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 流動性比率(%) | 人民元建 | >=25.0 | 67.3 | 63.2 | 58.4 |
| 外貨建 | >=25.0 | 121.7 | 113.2 | 110.0 | |
| 預貸率(%) | 人民元建および外貨建 | 80.0 | 80.6 | 80.5 |
安定調達比率は、資産およびオフバランスのリスク・エクスポージャーに対する安定調達のニーズを満たすため、安定した十分な資金調達源を商業銀行に確保させることを目的としている。安定調達比率は、利用可能な安定調達額の所要安定調達額に対する比率である。2026年第2四半期末現在、安定調達比率は前四半期末比1.35パーセント・ポイント上昇して127.38%となった。これは、主に利用可能な安定調達額が急激に増加したことによるものである。
2026年第2四半期の流動性カバレッジ比率の日次平均は、前四半期比3.10パーセント・ポイント上昇して138.96%となった。これは、主に優良流動資産が引き続き高い伸びを示したことによるものである。優良流動資産は、規制要件において流動性カバレッジ比率に含めることができる現金、ストレス条件下で利用可能な中央銀行預託準備金、一次市場・二次市場の債券資産である。
6月末現在、1か月未満および1か月以上3か月未満の区分のマイナスの流動性エクスポージャーは減少した。これは、主に当該期間に満期になる顧客預り金の減少によるものである。3か月以上1年未満の区分のマイナスの流動性エクスポージャーは増加した。これは、主に当該期間に満期になる顧客預り金の増加によるものである。1年以上5年未満および5年以上の区分のプラスの流動性エクスポージャーは増加した。これは、主に当該期間に満期になる債券投資の増加によるものである。2026年上半期に、当行は、安定した十分な資金を維持し、資産および負債を均衡のとれた安定的なペースで増加させるとともに、各期間帯におけるキャッシュ・フローを合理的かつ適切な水準に維持し、安全かつ堅実な流動性運営を行った。
流動性エクスポージャー分析
(単位:百万人民元)
| 期日経過 または要求払 | 1か月未満 | 1か月以上 3か月未満 | 3か月以上1年未満 | 1年以上5年未満 | 5年以上 | 無期限 | 合計 | ||||||||||
| 2026年6月30日現在 | (16,468,026) | (1,611,261) | (1,133,931) | (4,033,736) | 3,673,076 | 20,321,079 | 3,608,643 | 4,355,844 | |||||||||
| 2025年12月31日現在 | (15,977,547) | (1,886,718) | (2,524,576) | (1,205,147) | 2,806,514 | 19,548,601 | 3,510,897 | 4,272,024 | |||||||||
(注)「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記43(b):流動性リスク」を参照のこと。
3 【経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績の状況
① 損益計算書の分析
2026年上半期、当行は、党建(党組織の建設)の指導を堅持して5つのトランスフォーメーションを推進するとともに、金融業務の政治性および人民性を徹底的に具現化した。第15次5か年計画の最初の6か月間において、全ての業務が力強く始動し順調なスタートを切り、業績は安定を維持しつつ着実に改善した。当行の上半期の純利益は、前年同期比4.5%増加して176,475百万人民元となった。平均総資産利益率は年率換算で0.64%、加重平均株主資本利益率は年率換算で8.63%となった。営業収益は9.1%増加して446,163百万人民元となった。具体的には、純受取利息は8.8%上昇して341,237百万人民元、利息外収益は9.9%増加して104,926百万人民元となった。営業費用は2.6%増加して111,379百万人民元となり、費用対収益率は23.70%となった。資産に係る減損損失は22.2%増加して127,756百万人民元となった。法人所得税は11.0%増加して33,535百万人民元となった。
損益計算書の主要項目の増減
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | 増加/(減少) | 増加率(%) | |
|---|---|---|---|---|
| 純受取利息 | 341,237 | 313,576 | 27,661 | 8.8 |
| 利息外収益 | 104,926 | 95,506 | 9,420 | 9.9 |
| 営業収益 | 446,163 | 409,082 | 37,081 | 9.1 |
| 控除:営業費用 | 111,379 | 108,570 | 2,809 | 2.6 |
| 信用減損損失 | 127,018 | 104,007 | 23,011 | 22.1 |
| その他資産に係る減損損失 | 738 | 522 | 216 | 41.4 |
| 営業利益 | 207,028 | 195,983 | 11,045 | 5.6 |
| 関連会社および共同支配企業の損益に 対する持分 | 2,982 | 3,025 | (43) | (1.4) |
| 税引前利益 | 210,010 | 199,008 | 11,002 | 5.5 |
| 控除:法人所得税 | 33,535 | 30,205 | 3,330 | 11.0 |
| 純利益 | 176,475 | 168,803 | 7,672 | 4.5 |
| 帰属先: | ||||
| 親会社の株主 | 173,682 | 168,103 | 5,579 | 3.3 |
| 非支配持分 | 2,793 | 700 | 2,093 | 299.0 |
純受取利息
2026年上半期の純受取利息は、前年同期比27,661百万人民元(8.8%)増加して341,237百万人民元となった。受取利息は12,826百万人民元(1.9%)減少して660,777百万人民元となり、支払利息は40,487百万人民元(11.2%)減少して319,540百万人民元となった。負債コストの削減および資産・負債構成の最適化等の要因により、年率換算後の純金利スプレッドは1.17%となり、前年同期比1ベーシス・ポイント上昇した。一方、年率換算後の純金利マージンは1.29%となり、前年同期比1ベーシス・ポイント低下した。
有利子資産の平均収益率および有利子負債の平均費用率
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | ||||||
| 平均残高 | 受取/支払利息 | 平均収益率/費用率(%) | 平均残高 | 受取/支払利息 | 平均収益率/費用率(%) | ||
| 資産 | |||||||
| 顧客貸出金等 | 31,433,884 | 411,856 | 2.64 | 29,446,052 | 426,672 | 2.92 | |
| 投資 | 16,426,312 | 202,221 | 2.48 | 13,655,563 | 190,567 | 2.81 | |
| 中央銀行預け金(2) | 3,235,237 | 25,073 | 1.56 | 3,070,303 | 25,685 | 1.69 | |
| 銀行およびその他の 金融機関預け金(3) | 2,326,822 | 21,627 | 1.87 | 2,549,528 | 30,679 | 2.43 | |
| 有利子資産合計 | 53,422,255 | 660,777 | 2.49 | 48,721,446 | 673,603 | 2.79 | |
| 無利子資産 | 3,295,074 | 2,969,589 | |||||
| 資産に係る減損損失 引当金 | (950,682) | (914,606) | |||||
| 資産合計 | 55,766,647 | 50,776,429 | |||||
| 負債 | |||||||
| 預金 | 36,716,724 | 208,994 | 1.15 | 34,393,438 | 247,503 | 1.45 | |
| 銀行およびその他の 金融機関預り金(3) | 9,485,005 | 78,751 | 1.67 | 7,458,573 | 74,092 | 2.00 | |
| 発行社債および譲渡性預金 | 2,619,290 | 31,795 | 2.45 | 2,810,629 | 38,432 | 2.76 | |
| 有利子負債合計 | 48,821,019 | 319,540 | 1.32 | 44,662,640 | 360,027 | 1.63 | |
| 無利子負債 | 2,429,248 | 2,280,591 | |||||
| 負債合計 | 51,250,267 | 46,943,231 | |||||
| 純受取利息 | 341,237 | 313,576 | |||||
| 純金利スプレッド | 1.17 | 1.16 | |||||
| 純金利マージン | 1.29 | 1.30 | |||||
(注1)有利子資産および有利子負債の平均残高は、日次平均残高を示している。無利子資産、無利子負債および資産に係る減損損失引当金の平均残高は期首および期末現在の残高の平均を示している。
(注2)中央銀行預け金には、主に中央銀行法定預託準備金および中央銀行超過準備金が含まれる。
(注3)銀行およびその他の金融機関預け金は、リバース・レポ契約に係る金額を含む。銀行およびその他の金融機関預り金は、レポ契約に係る金額を含む。
受取利息および支払利息の増減分析
(単位:百万人民元)
| 2026年6月30日に終了した6か月間と 2025年6月30日に終了した6か月間の比較 | |||
| 増加/(減少)原因 | 純増/(減) | ||
| 金額 | 金利 | ||
| 資産 | |||
| 顧客貸出金等 | 26,070 | (40,886) | (14,816) |
| 投資 | 34,000 | (22,346) | 11,654 |
| 中央銀行預け金 | 1,367 | (1,979) | (612) |
| 銀行およびその他の金融機関預け金 | (1,972) | (7,080) | (9,052) |
| 受取利息の増減 | 59,465 | (72,291) | (12,826) |
| 負債 | |||
| 預金 | 12,657 | (51,166) | (38,509) |
| 銀行およびその他の金融機関預り金 | 16,864 | (12,205) | 4,659 |
| 発行社債および譲渡性預金 | (2,316) | (4,321) | (6,637) |
| 支払利息の増減 | 27,205 | (67,692) | (40,487) |
| 純受取利息の増減 | 32,260 | (4,599) | 27,661 |
(注)金額の増減は平均残高の増減により測定されており、金利の増減は平均金利の増減により測定されている。金額と金利双方による増減は取引高による増減に割り当てられている。
受取利息
顧客貸出金等からの受取利息
顧客貸出金等からの受取利息は、前年同期比14,816百万人民元(3.5%)減少して411,856百万人民元となった。これは、主に顧客貸出金等の平均収益率が28ベーシス・ポイント低下し、平均残高が6.8%増加して、収益率の低下が一部相殺されたことによるものである。
顧客貸出金等の平均収益率の満期構造別分析
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | ||||||
| 平均残高 | 受取利息 | 平均収益率 (%) | 平均残高 | 受取利息 | 平均収益率 (%) | ||
| 短期貸出金 | 8,714,730 | 86,661 | 2.01 | 7,488,259 | 85,593 | 2.31 | |
| 中長期貸出金 | 22,719,154 | 325,195 | 2.89 | 21,957,793 | 341,079 | 3.13 | |
| 顧客貸出金等合計 | 31,433,884 | 411,856 | 2.64 | 29,446,052 | 426,672 | 2.92 | |
顧客貸出金等の平均収益率の事業分野別分析
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | ||||||
| 平均残高 | 受取利息 | 平均収益率 (%) | 平均残高 | 受取利息 | 平均収益率 (%) | ||
| 法人貸出金 | 18,594,281 | 247,771 | 2.69 | 17,277,001 | 247,957 | 2.89 | |
| 割引手形 | 2,689,132 | 10,375 | 0.78 | 2,059,556 | 9,590 | 0.94 | |
| 個人貸出金 | 8,796,977 | 123,692 | 2.84 | 8,831,878 | 136,218 | 3.11 | |
| 海外事業 | 1,353,494 | 30,018 | 4.47 | 1,277,617 | 32,907 | 5.19 | |
| 顧客貸出金等合計 | 31,433,884 | 411,856 | 2.64 | 29,446,052 | 426,672 | 2.92 | |
投資からの受取利息
投資からの受取利息は、前年同期比11,654百万人民元(6.1%)増加して202,221百万人民元となった。これは、主に投資の平均残高が20.3%増加し、平均利回りが33ベーシス・ポイント低下して、規模の拡大の影響が一部相殺されたことによるものである。
中央銀行預け金からの受取利息
中央銀行預け金からの受取利息は、前年同期比612百万人民元(2.4%)減少して25,073百万人民元となった。
銀行およびその他の金融機関預け金からの受取利息
銀行およびその他の金融機関預け金からの受取利息は、前年同期比9,052百万人民元(29.5%)減少して21,627百万人民元となった。これは、主に貸出の平均利回りの低下によるものである。
支払利息
預金の支払利息
預金の支払利息は、前年同期比38,509百万人民元(15.6%)減少して208,994百万人民元となった。これは、主に平均費用率が30ベーシス・ポイント低下したことによるものである。当行は、引き続き支払利息の管理を標準化し、金利自主規制の取組みの実施効果を高めて金利支払コストを着実に削減した。
預金の平均費用率の商品別分析
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | ||||||
| 平均残高 | 支払利息 | 平均費用率 (%) | 平均残高 | 支払利息 | 平均費用率 (%) | ||
| 法人顧客預金 | |||||||
| 定期 | 8,257,575 | 62,861 | 1.54 | 7,679,082 | 74,152 | 1.95 | |
| 要求払 | 7,011,123 | 16,270 | 0.47 | 6,691,349 | 20,567 | 0.62 | |
| 小計 | 15,268,698 | 79,131 | 1.05 | 14,370,431 | 94,719 | 1.33 | |
| 個人顧客預金 | |||||||
| 定期 | 13,371,847 | 111,735 | 1.69 | 12,369,332 | 125,318 | 2.04 | |
| 要求払 | 6,798,186 | 1,753 | 0.05 | 6,391,250 | 2,222 | 0.07 | |
| 小計 | 20,170,033 | 113,488 | 1.13 | 18,760,582 | 127,540 | 1.37 | |
| 海外事業 | 1,277,993 | 16,375 | 2.58 | 1,262,425 | 25,244 | 4.03 | |
| 預金合計 | 36,716,724 | 208,994 | 1.15 | 34,393,438 | 247,503 | 1.45 | |
銀行およびその他の金融機関預り金の支払利息
銀行およびその他の金融機関預り金の支払利息は、前年同期比4,659百万人民元(6.3%)増加して78,751百万人民元となった。これは、主に借入資金の適切な手配および資金調達源の多様化による拡大によるものである。
発行社債および譲渡性預金の支払利息
発行社債および譲渡性預金の支払利息は、前年同期比6,637百万人民元(17.3%)減少して31,795百万人民元となった。これは、主に発行社債および譲渡性預金の平均コストが31ベーシス・ポイント低下し、譲渡性預金(以下「NCD」という。)の規模が縮小したことによるものである。
利息外収益
2026年上半期の当行の利息外収益は、9,420百万人民元(9.9%)増加して104,926百万人民元となり、当行の営業収益に占める割合は23.5%となった。具体的には、純受取手数料等は2,215百万人民元(3.3%)増加して69,235百万人民元、その他の利息外関連収益は7,205百万人民元(25.3%)増加して35,691百万人民元となった。
純受取手数料等
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | 増加/ (減少) | 増加率 (%) | |
|---|---|---|---|---|
| 決済・清算業務および現金管理 | 23,421 | 23,216 | 205 | 0.9 |
| 投資銀行業務 | 14,468 | 14,775 | (307) | (2.1) |
| 個人向け資産運用およびプライベート・バンキング・サービス | 11,457 | 9,990 | 1,467 | 14.7 |
| 法人向け資産運用サービス | 8,909 | 7,212 | 1,697 | 23.5 |
| 銀行カード業務 | 7,782 | 8,823 | (1,041) | (11.8) |
| 資産保管業務 | 4,597 | 4,274 | 323 | 7.6 |
| 保証およびコミットメント業務 | 1,862 | 2,336 | (474) | (20.3) |
| 信託および代理サービス | 1,376 | 1,463 | (87) | (5.9) |
| その他 | 2,719 | 2,073 | 646 | 31.2 |
| 受取手数料等 | 76,591 | 74,162 | 2,429 | 3.3 |
| 控除:支払手数料等 | 7,356 | 7,142 | 214 | 3.0 |
| 純受取手数料等 | 69,235 | 67,020 | 2,215 | 3.3 |
2026年上半期の当行の受取手数料等は、前年比2,429百万人民元(3.3%)増加して76,591百万人民元となった。法人資産管理業務、個人資産管理およびプライベート・バンキング・サービスによる収益は、1,697百万人民元、1,467百万人民元それぞれ増加した。これは、主に市場機会を捉えることにより、貴金属、ファンド、資産運用商品および証券の代理販売等の業務による当行の収益が増加したためである。その他の収益は646百万人民元増加した。これは、主に年金事業の健全な拡大によるものである。市場環境の変化等の外的要因の影響を受けて、銀行カード業務による収益は減少した。また、当行が、保証およびコミットメント業務の手数料率引き下げの調整を積極的に行ったことにより、関連商品の収益が減少した。
その他の利息外関連利益
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | 増加/ (減少) | 増加率 (%) | ||
| トレーディング純収益 | 10,012 | 7,613 | 2,399 | 31.5 | |
| 金融投資に係る純利得 | 26,449 | 18,294 | 8,155 | 44.6 | |
| その他の純営業収益(費用) | (770) | 2,579 | (3,349) | (129.9) | |
| 合計 | 35,691 | 28,486 | 7,205 | 25.3 | |
その他の利息外関連利益は、前年同期比7,205百万人民元(25.3%)増加して35,691百万人民元となった。とりわけ、トレーディング純収益の増加は、主に売買目的債券投資の含み益が増加したことによるものである。金融投資に係る純利得の増加は、主にファンド投資および債券投資の未実現利益が増加したことによるものである。また、その他の純営業費用は、外国為替および為替レート商品の純損失、ならびに保険サービスに係る純費用が増加したことによるものである。
営業費用
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | 増加/ (減少) | 増加率 (%) | ||
| 人件費 | 66,607 | 64,163 | 2,444 | 3.8 | |
| 固定資産費用 | 13,486 | 13,156 | 330 | 2.5 | |
| 税金および追徴金 | 5,620 | 5,199 | 421 | 8.1 | |
| 償却費 | 2,648 | 2,568 | 80 | 3.1 | |
| その他 | 23,018 | 23,484 | (466) | (2.0) | |
| 合計 | 111,379 | 108,570 | 2,809 | 2.6 | |
減損損失
2026年上半期の当行の信用減損損失は、前年同期比23,011百万人民元(22.1%)増加して127,018百万人民元となった。具体的には、貸出金に係る減損損失は、20,801百万人民元(20.4%)増加して123,016百万人民元となった。その他の資産に係る減損損失は、216百万人民元(41.4%)増加して738百万人民元となった。詳細については、「財務諸表に対する注記9:信用減損損失、財務諸表に対する注記23:減損損失引当金」を参照のこと。
法人所得税
法人所得税は、前年同期比3,330百万人民元(11.0%)増加して33,535百万人民元となった。実効法人所得税率は、法定法人所得税率(25%)よりも低い15.97%となった。これは、主に中国国債および地方政府債からの受取利息が税法上非課税であるためである。
② セグメント情報
事業セグメント情報の要約
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 営業収益 | 446,163 | 100.0 | 409,082 | 100.0 | |
| 法人金融 | 216,651 | 48.6 | 197,723 | 48.3 | |
| 個人金融 | 164,245 | 36.8 | 162,093 | 39.6 | |
| 資金運用業務 | 64,004 | 14.3 | 47,916 | 11.7 | |
| その他 | 1,263 | 0.3 | 1,350 | 0.4 | |
| 税引前利益 | 210,010 | 100.0 | 199,008 | 100.0 | |
| 法人金融 | 106,670 | 50.8 | 63,568 | 32.0 | |
| 個人金融 | 46,978 | 22.4 | 92,769 | 46.6 | |
| 資金運用業務 | 52,429 | 24.9 | 39,075 | 19.6 | |
| その他 | 3,933 | 1.9 | 3,596 | 1.8 | |
(注)詳細については、「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記42:セグメント情報」を参照のこと。
所在地別セグメント情報の要約
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日に終了した6か月間 | 2025年6月30日に終了した6か月間 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 営業収益 | 446,163 | 100.0 | 409,082 | 100.0 | |
| 本店 | 36,080 | 8.1 | 29,154 | 7.1 | |
| 長江デルタ | 82,859 | 18.6 | 77,504 | 18.9 | |
| 珠江デルタ | 51,528 | 11.5 | 48,772 | 11.9 | |
| 環渤海地区 | 91,333 | 20.5 | 86,064 | 21.0 | |
| 中部地区 | 57,721 | 12.9 | 54,444 | 13.3 | |
| 西部地区 | 62,753 | 14.1 | 59,608 | 14.6 | |
| 東北地区 | 13,772 | 3.1 | 13,727 | 3.4 | |
| 海外その他 | 50,194 | 11.2 | 39,861 | 9.8 | |
| 消去 | (77) | (0.0) | (52) | (0.0) | |
| 税引前利益 | 210,010 | 100.0 | 199,008 | 100.0 | |
| 本店 | (33,985) | (16.2) | (20,069) | (10.1) | |
| 長江デルタ | 53,332 | 25.4 | 49,744 | 25.0 | |
| 珠江デルタ | 23,219 | 11.1 | 21,887 | 11.0 | |
| 環渤海地区 | 65,388 | 31.1 | 58,428 | 29.4 | |
| 中部地区 | 26,037 | 12.4 | 24,382 | 12.3 | |
| 西部地区 | 31,025 | 14.8 | 31,505 | 15.8 | |
| 東北地区 | 7,131 | 3.4 | 7,121 | 3.6 | |
| 海外その他 | 37,863 | 18.0 | 26,010 | 13.0 | |
| 消去 | - | - | - | - | |
(注)詳細については、「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記42:セグメント情報」を参照のこと。
③ 貸借対照表の分析
2026年上半期、当行は、マクロ経済・金融政策および規制要件を真摯に実行し、資産・負債の総額および戦略的構造を引き続き動的に最適化し、「5つのトランスフォーメーション」を促進し、価値創造、市場における地位、リスク管理および自己資本規制間の動的均衡を図ることを目指した。
当行は、投資と融資の総合的開発戦略を堅持した。また、現代的な産業構造に焦点を当て、質の高い経済発展を支援し、金融の「5つの優先課題」を改良・強化し、国家の主要戦略、重点分野および弱点事項の支援を強化した。当行は、負債の分散化を図り、GBC+プロジェクトを着実に進め、顧客預り金の発展基盤を固めて預金の質の高い発展傾向を維持した。当行は、資金源の拡大および安定化を図り、資金源と資金活用の釣合いを図り、資産と負債の管理効率を最適化した。
資産配分
6月末現在の当行の総資産額は、前年末比3,592,820百万人民元(6.7%)増加して57,070,593百万人民元となった。具体的には、顧客貸出金等の合計(以下「貸出金合計」と総称する。)が1,486,012百万人民元(4.9%)増加して31,992,126百万人民元、投資が1,725,353百万人民元(10.2%)増加して18,632,768百万人民元、現金および中央銀行預け金が156,806百万人民元(4.3%)減少して3,517,752百万人民元となった。
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 顧客貸出金等合計 | 31,992,126 | - | 30,506,114 | - | |
| 加算:未収利息 | 65,947 | - | 57,995 | - | |
| 控除:償却原価で測定する顧客貸出金等に係る減損損失引当金 | 895,553 | - | 851,750 | - | |
| 顧客貸出金等(純額)(1) | 31,162,520 | 54.6 | 29,712,359 | 55.6 | |
| 投資 | 18,632,768 | 32.6 | 16,907,415 | 31.6 | |
| 現金および中央銀行預け金 | 3,517,752 | 6.2 | 3,674,558 | 6.9 | |
| 銀行およびその他の金融機関預け金 | 1,101,502 | 1.9 | 1,264,019 | 2.4 | |
| リバース・レポ契約 | 1,029,778 | 1.8 | 530,737 | 1.0 | |
| その他 | 1,626,273 | 2.9 | 1,388,685 | 2.5 | |
| 資産合計 | 57,070,593 | 100.0 | 53,477,773 | 100.0 | |
(注1)詳細については、「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記17:顧客貸出金等」を参照のこと。
貸出金
当行は、国家の主要戦略の実施に真摯に取り組み、内需を高める財政・金融政策の連携をはじめとする一連の追加政策に積極的に取り組んだ。当行は、「5つの優先課題」、現代的な産業システムの構築、新たな質の高い生産力の発展および内需の拡大等の重点分野に焦点を当て、実体経済を支える主力としての役割を常に果たしてきた。当行は、特に住宅業務、消費業務および事業運営に重点を置いて、商品ポートフォリオの最適化、サービスプロセスの改善、ならびに個人ローン事業のデジタル化およびインテリジェント化の推進を継続的に行った。6月末現在の貸出金合計は、前年末比1,486,012百万人民元(4.9%)増加して、31,992,126百万人民元であった。うち、国内支店における人民元建貸出金は1,426,384百万人民元(4.9%)増加して30,295,874百万人民元となった。
貸出金の事業分野別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 法人貸出金 | 20,092,143 | 62.8 | 18,841,671 | 61.8 | |
| 短期法人貸出金 | 4,955,482 | 15.5 | 4,280,312 | 14.0 | |
| 中長期法人貸出金 | 15,136,661 | 47.3 | 14,561,359 | 47.8 | |
| 割引手形 | 2,899,547 | 9.1 | 2,661,807 | 8.7 | |
| 個人貸出金 | 9,000,436 | 28.1 | 9,002,636 | 29.5 | |
| 住宅ローン | 5,740,691 | 17.9 | 5,875,868 | 19.3 | |
| 個人消費ローン | 608,639 | 1.9 | 499,014 | 1.6 | |
| 個人事業融資 | 2,053,949 | 6.4 | 1,930,219 | 6.3 | |
| クレジットカード貸越 | 597,157 | 1.9 | 697,535 | 2.3 | |
| 合計 | 31,992,126 | 100.0 | 30,506,114 | 100.0 | |
当行は、第15次5か年計画に基づく重要プロジェクトおよび「主要戦略および重点分野」のプロジェクトを構築するための資金需要に積極的に応じ、「設備更新および買替促進」や消費刺激策等の重点分野への支援を強化した。製造業、科学技術革新、グリーン・ファイナンス、インクルーシブ・ファイナンスその他重点分野に対する貸出金は、健全な発展傾向がみられた。法人貸出金は、前年末比1,250,472百万人民元(6.6%)の増加となった。具体的には、短期法人貸出金が前年末比675,170百万人民元(15.8%)、中長期法人貸出金が前年末比575,302百万人民元(4.0%)それぞれ増加した。
当行は、不動産業界の政策や市況の動向を注視しつつ、住宅ローンの均衡ある発展を着実に進めた。また、個人消費ローンの商品機能を継続的に最適化し、消費ローンに対する補助金政策の実施に積極的に対応するとともに、サービス消費における新たな成長分野の育成に寄与した。小規模・零細企業のオーナーや個人事業主等の主要顧客層の生産、運営および消費ニーズに重点を置き、当行は、引き続きサービスの質を向上し、商品の最適化と革新により個人事業融資を拡充し、最適化した。個人貸出金は、前年末比2,200百万人民元減少した。具体的には、個人消費ローンが109,625百万人民元(22.0%)、個人事業融資が123,730百万人民元(6.4%)それぞれ増加し、住宅ローンおよびクレジットカード貸越が幾分減少した。
投資
当行は、実体経済への貢献の支援を強化し、社会的な資金調達構造の変化に適応し、債券投資を積極的に行い、債権投資の価値向上と金利リスクの防止および管理の両立を図り、債券の種類と期間の構成を合理的に調整した。6月末現在、投資は、前年末比1,725,353百万人民元(10.2%)増加して18,632,768百万人民元となった。このうち、債券は、1,698,843百万人民元(10.4%)増加して18,011,552百万人民元となった。
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 債券 | 18,011,552 | 96.7 | 16,312,709 | 96.5 | |
| 資本性金融商品 | 225,239 | 1.2 | 234,886 | 1.4 | |
| ファンドその他 | 249,844 | 1.3 | 221,154 | 1.3 | |
| 未収利息 | 146,133 | 0.8 | 138,666 | 0.8 | |
| 合計 | 18,632,768 | 100.0 | 16,907,415 | 100.0 | |
債券投資の発行体別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 政府債券および中央銀行債券 | 13,599,878 | 75.5 | 12,565,387 | 77.0 | |
| 政策銀行債券 | 1,670,660 | 9.3 | 1,370,230 | 8.4 | |
| 銀行およびその他の金融機関債券 | 1,662,568 | 9.2 | 1,459,991 | 9.0 | |
| 企業債 | 1,078,446 | 6.0 | 917,101 | 5.6 | |
| 合計 | 18,011,552 | 100.0 | 16,312,709 | 100.0 | |
発行体別の内訳では、政府債券および中央銀行債券は、前年末比1,034,491百万人民元(8.2%)増加、政策銀行債券は300,430百万人民元(21.9%)増加、銀行およびその他の金融機関債券は202,577百万人民元(13.9%)増加、企業債は161,345百万人民元(17.6%)増加となった。
債券投資の残存期間別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 残存期間 | 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | |
| 無期限(1) | 19 | 0.0 | 107 | 0.0 | |
| 3か月未満 | 1,059,188 | 5.9 | 1,136,887 | 7.0 | |
| 3から12か月 | 2,273,027 | 12.6 | 2,217,214 | 13.6 | |
| 1年から5年 | 7,631,449 | 42.4 | 6,624,654 | 40.6 | |
| 5年超 | 7,047,869 | 39.1 | 6,333,847 | 38.8 | |
| 合計 | 18,011,552 | 100.0 | 16,312,709 | 100.0 | |
(注1)延滞債券を指す。
債券投資の通貨別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 人民元建債券 | 16,797,967 | 93.3 | 15,213,730 | 93.3 | |
| 米ドル建債券 | 763,530 | 4.2 | 697,570 | 4.3 | |
| その他の外貨建債券 | 450,055 | 2.5 | 401,409 | 2.4 | |
| 合計 | 18,011,552 | 100.0 | 16,312,709 | 100.0 | |
通貨別では、人民元建債券は昨年末比1,584,237百万人民元(10.4%)増加し、米ドル建債券は65,960百万人民元相当(9.5%)増加し、その他の外貨建債券は48,646百万人民元相当(12.1%)増加した。本報告対象期間中、当行は、債券の流動性、安全性および収益率を考慮して、市場金利や外貨資金ポジションの変動に基づき債券の通貨構成を適切に調整した。
投資の測定方法別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融投資 | 1,019,652 | 5.5 | 943,953 | 5.6 | |
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融投資 | 4,156,964 | 22.3 | 3,823,279 | 22.6 | |
| 償却原価で測定する 金融投資 | 13,456,152 | 72.2 | 12,140,183 | 71.8 | |
| 合計 | 18,632,768 | 100.0 | 16,907,415 | 100.0 | |
6月末現在の当グループの保有する金融債券(1)は3,242,919百万人民元となった。うち、政策銀行債券は1,670,660百万人民元、銀行および銀行以外の金融機関が発行した債券は1,572,259百万人民元となり、金融債券全体に占める割合は、それぞれ51.5%、48.5%となった。
(注1)金融債券とは、債券市場において金融機関が発行する負債性証券をいう。これは、政策銀行、銀行および銀行以外の金融機関が発行した債券を含むが、リストラクチャリングに関連する負債性証券および中央銀行債券を除く。
当行が保有する金融債券上位10本
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 債券名 | 額面金額 | 年利(%)(1) | 満期日 | 減損損失 引当金(2) | |
| 2025年政策銀行債券 | 55,235 | 1.47 | 2028年2月14日 | - | |
| 2025年政策銀行債券 | 46,881 | 1.59 | 2028年4月15日 | - | |
| 2025年政策銀行債券 | 29,114 | 1.32 | 2028年1月7日 | - | |
| 2024年政策銀行債券 | 28,416 | 1.80 | 2027年9月2日 | - | |
| 2025年政策銀行債券 | 27,853 | 1.61 | 2028年8月7日 | - | |
| 2024年政策銀行債券 | 27,776 | 1.85 | 2029年7月24日 | - | |
| 2024年政策銀行債券 | 27,477 | 1.67 | 2027年9月13日 | - | |
| 2024年政策銀行債券 | 26,809 | 1.80 | 2027年7月23日 | - | |
| 2026年政策銀行債券 | 25,229 | 1.69 | 2031年3月11日 | - | |
| 2019年政策銀行債券 | 23,072 | 3.45 | 2029年9月20日 | - | |
(注1)年利とは、該当する債券の表面利率をいう。
(注2)予想信用損失モデルに従って計上されたステージ1の減損損失引当金を除く。
リバース・レポ契約
リバース・レポ契約は、前年末比499,041百万人民元(94.0%)増加して1,029,778百万人民元となった。これは、主に市場環境および資金需要の変動に基づき当行が市場への貸出を拡大したことによる。
負債
6月末現在の当行の総負債額は、前年末比3,509,000百万人民元(7.1%)増加して52,714,749百万人民元となった。
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 顧客預り金 | 39,173,265 | 74.3 | 37,311,778 | 75.8 | |
| 銀行およびその他の金融機関預り金 | 5,858,397 | 11.1 | 5,103,247 | 10.4 | |
| レポ契約 | 3,037,969 | 5.8 | 2,536,376 | 5.2 | |
| 発行社債 | 2,551,700 | 4.8 | 2,216,807 | 4.5 | |
| その他 | 2,093,418 | 4.0 | 2,037,541 | 4.1 | |
| 負債合計 | 52,714,749 | 100.0 | 49,205,749 | 100.0 | |
顧客預り金
当行は、預金業務の質の高い発展を目指し、GBC+プロジェクトを着実に推し進め、包括的金融サービスにおける当グループの優位性を最大限に発揮し、顧客預り金の堅調な成長を維持し、日次平均預金額の安定化、顧客基盤の強化、負債コストの最適化等の面で良好な成果を上げた。6月末現在の顧客預り金は、前年末比1,861,487百万人民元(5.0%)増加して39,173,265百万人民元となった。顧客別では、法人顧客預金が1,101,525百万人民元(6.7%)増加し、個人顧客預金が852,052百万人民元(4.2%)増加した。満期別では、定期預金が1,731,828百万人民元(7.8%)増加し、要求払預金は221,749百万人民元(1.5%)増加した。通貨別では、人民元建預金が1,782,671百万人民元(5.0%)増加して37,285,940百万人民元となり、外貨建預金が78,816百万人民元(4.4%)増加して1,887,325百万人民元相当額となった。
顧客預り金の事業分野別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 法人顧客預金 | |||||
| 定期 | 9,827,367 | 25.1 | 8,831,506 | 23.6 | |
| 要求払 | 7,624,751 | 19.5 | 7,519,087 | 20.2 | |
| 小計 | 17,452,118 | 44.6 | 16,350,593 | 43.8 | |
| 個人顧客預金 | |||||
| 定期 | 14,005,565 | 35.7 | 13,269,598 | 35.5 | |
| 要求払 | 7,051,106 | 18.0 | 6,935,021 | 18.6 | |
| 小計 | 21,056,671 | 53.7 | 20,204,619 | 54.1 | |
| その他の預金(1) | 238,549 | 0.6 | 251,921 | 0.7 | |
| 未収利息 | 425,927 | 1.1 | 504,645 | 1.4 | |
| 合計 | 39,173,265 | 100.0 | 37,311,778 | 100.0 | |
(注1)仕向送金および未払送金を含む。
顧客預り金の地域別内訳
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||||
| 金額 | 全体比(%) | 金額 | 全体比(%) | ||
| 本店 | 28,869 | 0.1 | 32,459 | 0.1 | |
| 長江デルタ | 7,308,343 | 18.6 | 6,981,254 | 18.7 | |
| 珠江デルタ | 4,896,912 | 12.5 | 4,648,119 | 12.5 | |
| 環渤海地区 | 10,968,803 | 28.0 | 10,422,009 | 27.9 | |
| 中部地区 | 5,993,183 | 15.3 | 5,646,032 | 15.1 | |
| 西部地区 | 6,145,231 | 15.7 | 5,830,068 | 15.6 | |
| 東北地区 | 2,506,128 | 6.4 | 2,451,230 | 6.6 | |
| 海外その他 | 1,325,796 | 3.4 | 1,300,607 | 3.5 | |
| 合計 | 39,173,265 | 100.0 | 37,311,778 | 100.0 | |
④ 自己資本比率およびレバレッジ比率
当行は、規制当局が承認した先進的自己資本の測定手法の適用範囲に従って、法人向け信用リスクに基礎的内部格付(以下「IRB」という。)手法および個人向け信用リスクに先進的IRB手法を採用し、規制要件を充足した。IRB手法の対象外の信用リスクについては加重手法を採用し、市場リスクについては標準的手法を採用し、オペレーショナル・リスクについても標準的手法を採用した。
6月末現在、資本管理規則に基づいて当行が算出した普通株式等Tier1自己資本比率、Tier1自己資本比率、自己資本比率およびレバレッジ比率は、それぞれ13.21%、14.43%、18.57%および7.20%となり、いずれも規制要件を充たしている(1)。
(注1)当行の自己資本比率およびレバレッジ比率は、いずれもシステム上重要な銀行に適用される追加的な規制要件を満たしている。
自己資本比率
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | |
|---|---|---|
| 普通株式等Tier1資本(純額) | 3,940,780 | 3,837,149 |
| Tier1資本(純額) | 4,306,278 | 4,222,676 |
| 自己資本の額(純額) | 5,539,090 | 5,302,796 |
| リスク加重資産(1) | 29,832,780 | 28,269,948 |
| 信用リスク加重資産 | 27,307,362 | 25,927,325 |
| 市場リスク加重資産 | 647,143 | 472,264 |
| トレーディング勘定および銀行勘定間の切替えに伴うリスク加重資産 | 89,365 | 81,449 |
| オペレーショナル・リスク加重資産 | 1,788,910 | 1,788,910 |
| 普通株式等Tier1自己資本比率(%) | 13.21 | 13.57 |
| Tier1自己資本比率(%) | 14.43 | 14.94 |
| 自己資本比率(%) | 18.57 | 18.76 |
(注1)資本フロアの導入および調整後のリスク加重資産を表している。
レバレッジ比率
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | |
|---|---|---|
| Tier1資本(純額) | 4,306,278 | 4,222,676 |
| 貸借対照表計上・非計上資産の 調整後残高 | 59,845,527 | 56,236,976 |
| レバレッジ比率(%) | 7.20 | 7.51 |
(2)財政状態
上記「3 (1) 経営成績の状況」を参照のこと。
(3)キャッシュ・フローの状況
営業活動による純キャッシュ・フローは、前年同期比582,696百万人民元増加して1,369,013百万人民元となった。これは、主として、レポ契約の純増加額が増加したことおよび顧客貸出金等の純増加額が減少したことによるものである。具体的には、運用資産のキャッシュ・アウトフローは146,355百万人民元減少し、営業負債のキャッシュ・インフローは383,892百万人民元増加した。
投資活動による純キャッシュ・アウトフローは、1,454,367百万人民元となった。具体的には、キャッシュ・インフローは、前年同期比29,607百万人民元減少して3,030,325百万人民元となった。これは、主に金融投資の売却および償還による現金収入の減少によるものである。キャッシュ・アウトフローは、247,088百万人民元増加して4,484,692百万人民元となった。これは、主に金融投資の取得の増加によるものである。
財務活動による純キャッシュ・フローは、213,990百万人民元となり、そのうち、キャッシュ・インフローは前年同期比368,983百万人民元減少して1,440,182百万人民元となった。これは、主に負債性証券の発行による現金収入の減少によるものである。キャッシュ・アウトフローは、46,645百万人民元減少して1,226,192百万人民元となった。これは、主に負債性証券の返済のための現金払いの減少によるものである。
(4)生産、受注および販売の状況
上記「3 (1) 経営成績の状況」および下記「3 (5) 経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
(5)経営者による財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析
法人金融業務
当行は、市場志向かつ顧客中心のアプローチを重視し、包括的金融ソリューション(以下「CFS」という。)および商品と顧客の的確なマッチングを絶えず模索するとともに、価値創造能力、市場競争力、市場における影響力およびリスク管理能力を継続的に強化して、大手銀行としての主導的役割を効果的に果たした。当行は、Euromoney誌の「China's Best Bank for Large Corporates」、The Asset誌の「Project Finance House of the Year」等を再び受賞した。6月末現在、法人貸出金は、前年末比1,250,472百万人民元(6.6%)増加して20,092,143百万人民元に達し、法人顧客預金は、前年末比1,101,525百万人民元(6.7%)増加して17,452,118百万人民元となった。
・当行は、安定を保ちつつ進歩を求め、実体経済への貢献度を高めるよう努めた。また、内需を拡大する財政・金融政策の連携を柱とする一連の政策を積極的に実施し、法人向けの与信の前倒しおよび均衡ある実行を強化するとともに、第15次5カ年計画に基づく主要プロジェクトや、「主要戦略および重点分野」プロジェクトおよび新たな政策金融手段等の指定された主要プロジェクトに重点を置き、プロジェクトごとのマッチングや体系的サービスを実施して、投資の回復と改善を支援した。当行は、地域間の連携、民間企業、国民生活の保護および「カーボンピーク・カーボンニュートラル」における主導的取組といった重点分野に焦点を当てて、現代的な企業向けの与信体制を徹底して実施し、投融資支援を拡大し、資金調達構造と経済構造との整合性を継続的に改善した。
・当行は、質の向上と効率化に引き続き注力し、主な責務と中核事業を継続的に強化した。新たな産業化要件を実施するにあたり、当行は製造業クラスター向けの金融サービスに関する特別なイニシアチブ「ICBCクラスター」を徹底的に推進し、80の国家級製造業クラスターに総合サービスを提供するとともに、製造業のインテリジェント化、グリーン化および総合的発展を支援し、製造業向け貸出金残高は5.8兆人民元を超え、同業他社の中で引き続き第1位となった。当行は、商業および貿易金融における強みを活かし、財務省、商務省、中国人民銀行(PBC)、および商業・貿易部門の主要企業と共同で「市場流通と消費需要の活性化に向けた商業銀行業務(Commercial Banking for Boosting Market Circulation and Consumer Demand)」と題するイベントを開催して、好調な国内市場の構築を支援するとともに、サービス消費および高齢者介護向けの再融資実行額において、同業他社の中で第1位となった。当行は、「ICBC科学技術イノベーション・パートナーシップ(ICBC Sci-Tech Innovation Partnership)」マーケティング・キャンペーンを継続的に実施し、国際科学技術イノベーションセンターの建設を支援するとともに、アーリーステージ企業、小規模企業、長期投資およびハードテクノロジー分野への投資により多くの資金を割り振り、質の高い新たな生産力の育成を支援した。当行は、革新的な科学技術金融エコシステムのサービス・プラットフォームを構築し、全サイクルにわたる科学技術金融商品およびサービスを活用して、科学技術成果の実用化を支援している。
・当行は引き続きお客様第一の姿勢を維持し、総合金融サービスを提供した。顧客の主要なニーズに焦点を当て、体系的、デジタルの、インテリジェントかつ専門的なエコシステム型サービスの向上を図り、「資金調達支援、アドバイザリー・インテリジェンス、技術活用、エコシステムの統合」を網羅するCFSの法人顧客に対する提供に努めた。当行は、全商品と全顧客層との的確なマッチングを図り、グローバルなプライマリー・アカウント・マネージャー制度を整備し、デジタル業務を強化するとともに、「大・中小零細企業および個人顧客」を網羅する均衡のとれた顧客構造の形成を加速させた。当行は、国内外の連携および銀行・企業間の協力を強化し、一帯一路の共同建設という国家イニシアチブを積極的に支援するとともに、一連の旗艦プロジェクトや「小而美(小規模ながら高品質な)」プロジェクトの成果の創出を加速させた。さらに、当行は海外シンジケートローンの組成における主導力を高め、一連のクロスボーダー・マーケティング・キャンペーン「Global Pave, Global Have」を継続的に実施するとともに、「海外進出」と外資系企業の「誘致」に取り組む企業へ支援を行い、人民元の国際化を促進した。6月末現在、法人顧客数は、前年末比859,200社増加して15,605,100社となった。
・当行は、革新を図りつつ正道を堅持し、成長の可能性を絶えず引き出してきた。ビジネス・エコシステムを強化し、政府・企業・消費者(GBC)間における連携を促進するとともに、サービス・ネットワークの拡大および強化、預金獲得、給与計算代行サービス、店舗の競争力強化といった基盤整備に取り組み、顧客のエコシステムへの参画を継続的に行い、協調的な発展を実現した。当行は、産業チェーン向け金融サービスを推進し、産業チェーンの主要企業と深く関わりその資金ニーズを把握し、産業チェーンのコンサルティング・サービスを新たに立ち上げ、産業チェーンに沿って川上・川下企業へとサービスを拡大し、産業チェーンの安定化、統合および強化を支援した。当行は、デジタル化およびインテリジェント化を推進し、人工知能(AI)をはじめとする技術を効果的に活用し、企業向けMarketing Expressシステムをアップグレードするとともに、新たな企業向けマーケティングAIエージェントを構築し、マーケティング・ツールキットや商品ラインナップ等の機能を引き続き拡充した。また、「ICBC Fund Supervision Cloud」ブランドを確立し、「ICBC Finance Pool」サービスの提供を強化し、デジタル化およびインテリジェント化された顧客サービス能力の向上を引き続き行った。
インクルーシブ・ファイナンス
当行は、実体経済へのサービス提供という主要な任務に焦点を当て、インクルーシブ・ファイナンスの強化および改善を継続的に図り、「融資の安定的な実行、構造の最適化、品質の向上および持続可能性」を促進するとともに、幅広い顧客層の多様な金融ニーズにより的確に応え、インクルーシブ・ファイナンス・サービスの質の向上と効率化を図った。6月末現在、小規模・零細企業向けインクルーシブ・ローン貸出金残高は、年初比375,190百万人民元(10.6%)増加して3,927,053百万人民元となり、小規模・零細企業向けインクルーシブ・ローン貸出金の顧客数は254,000社増加して2,835,000社となった。2026年上半期に新たに実行された小規模・零細企業向けインクルーシブ・ローンの平均金利は2.89%となった。
・当行は、インクルーシブ・ファイナンスに関する政策を全面的に実施した。インクルーシブ・ローンの供与規模と適正な増加率を維持しつつ、経済発展に見合い、かつ、小規模・零細企業のニーズに見合った与信の提供に努めた。当行は、小規模・零細企業の資金調達を支援する調整メカニズムを継続的かつきめ細かく実施し、地域の融資調達調整タスクフォースに深く関与した。また、「Visiting Thousands of Enterprises」や「Inclusion for Everyone」等の活動を継続的に実施し、工業団地、コミュニティや村に足を運んでニーズを把握するとともに、オンラインマッチングチャネルを改善し、金融サービスへの直接アクセス性の向上を図った。当行は、新規および既存の政策を実施し、財政による利子補助や再融資等の政策手段を効果的に活用するとともに、民間投資向けの特別保証計画に積極的に関与し、政策支援分野における信用供与を拡大した。
・当行は、重点分野および主要顧客層向けのサービスを強化した。科学技術分野の小規模・零細企業への支援を拡充し、企業の技術改造、設備更新、研究開発投資および研究成果の商品化を支援するための政策手段を適用し、企業能力を評価するために知的財産、研究開発投資や政府アワード・助成金等の科学研究データを取り入れ、融資の適合性の向上を図った。当行は、投融資の連携を拡大し、潜在的成長力の高い小規模・零細企業に「融資+出資」サービスを提供した。卸売・小売、文化・観光、消費者市場、スーパーマーケット等の部門に焦点を当て、資産が軽く、キャッシュ・フロー依存度の高い事業者の特性を踏まえ、当行は、マルチチャネルデータをさらに集約して正確なプロファイリングを行い、迅速な対応を行った。また、当行は、新たな都市居住者の資金需要により適切に応えられるように、新住民を創業保証融資の支援対象として、支援を行った。
・当行は、インクルーシブ・ファイナンス・サービスの質の向上と効率化を引き続き行った。商品を最適化して顧客ニーズとの適合性を高め、「本店の標準化+支店の差別化」を特徴とする商品ライブラリを引き続き構築するとともに、ビッグデータを活用して正確なプロファイリングおよびインテリジェントな信用供与を行った。「産業、商業、農業および科学技術」の主要顧客層に焦点を当て、当行は、各セグメント向け専用商品の提供を推進し、サービス提供能力を向上した。また、利便性を高めるためにチャネルを改良し、オンラインではモバイルバンキングのインクルーシブ機能版を立ち上げて24時間365日の「ワンストップ」サービスを提供し、オフラインではインクルーシブ・ファイナンス向けの旗艦出張所や標準出張所を設けて、草の根レベルのサービスの拡大を促進した。
・当行は、総合サービス・システムを整備し、「与信の拡大」から「エコシステムの構築」への転換を図った。「資金調達支援、アドバイザリー・インテリジェンスおよび商業サービス」の推進を同時かつ着実に進め、預金・貸出金、決済、為替ヘッジおよびコンサルティング等の一連のニーズを網羅する「Credit+」総合サービスの充実を図った。当行は、「ICBC Business Matchmaker」プラットフォームに基づき、商品の展示、生産と販売のマッチング、政策情報の提供、資金調達支援等のサービスを提供して、小規模・零細企業の受注拡大と市場開拓を支援した。また、「ICBC Inclusive Journey」や「Inclusive Finance Youth Pioneer」等のテーマ別活動を展開し、政府や農業保証機関との協力を深め、リソースの共有と強みの相互補完を特徴とするインクルーシブ・ファイナンスのエコシステムを構築し、企業支援に向けて金融面での連携を強化した。
・リスク管理基盤が強化された。当行は、フロント、ミドルおよびバックオフィスにわたる共同的なリスク予防・管理および協調的ガバナンスを特徴とするリスク管理体制を継続的に改善した。また、インクルーシブ・ファイナンス向けの「1(顧客)+N(商品)」の全プロセスリスク管理システムを改善し、デジタルリスク管理技術の活用を進め、インテリジェントなリスク管理水準を高めるとともに、ビッグデータや新技術を活用して、リスク警告およびリスク処理の精度と適時性の向上を図った。当行は、デジタルリスク管理と専門家による与信管理の統合を着実に実行し、集中リスク管理を基盤として、オンラインデータとオフラインの適時かつ真正な情報との相互検証を強化して、リスクの予防・解消能力および持続可能な発展に資する能力のさらなる向上を図った。
機関金融業務
・金融実務を通じて国家のガバナンス体制の現代化とガバナンス能力を支援することにより、銀行・政府間の連携が強化された。当行は、最善を尽くして財政資金の効率的な循環に寄与し、中央政府の国庫部門が実施する集中決済および税外収入の徴収・支払のいずれの代行者の年次評価においても、商業銀行として初めて第1位となった。国民の生活のためにデジタル化・インテリジェント化された金融サービスを改良し、「ICBC Cloud Healthcare」、「Intelligent Housing」、「Intelligent Education」および「Digital Countryside」等のサービス・プラットフォームを引き続き推進して、教育および科学技術における中国の国力強化、Healthy China構想および包括的農村振興の促進を目的とする金融支援サービスを実施した。当行は、社会保障制度の改善を支援し、最善を尽くして基礎年金基金の全国的プーリング向けの金融サービスを提供し、デジタル化により年金制度の3つの柱および新たな雇用形態の労働者の保護を強化した。また、医療保障基金のモバイル決済における連携先としての資格および医療保障ウォレットにおける連携資格を取得し、同業他社をリードした。また、長期介護保険制度の整備を全面的に支援して、地方自治体レベルにおける長期介護保険口座の開設数において同業他社の中で第1位となった。
・銀行間金融業務が強化され、実体経済への貢献および対外開放に向けた取組みが促進された。当行は、当グループの銀行間取引戦略の最適化を継続するとともに、統合顧客ビュー、商品のタグ付けや、インテリジェント・マッチング分析等の機能モジュールを段階的にアップグレードした。当行は、独自のチャネルを通じて中小銀行をクロスボーダー銀行間決済システムに積極的に接続し、人民元の国際化を共同で推進することにより、金融サービスチャネルとネットワークを拡大した。預金、保管、代理販売および決済における業務提携は引き続き拡大した。当行は、保険機関による債券取引である「Southbound Bond Connect」の第一弾の実現を支援し、最善を尽くして上海および香港特別行政区を国際金融ハブとして構築する支援を行った。
・当行は引き続きGBC+プロジェクトを推進した。4つの主要なGBC+である「Corporate, Retail, Elderly Care, and Digital Partners Nationwide Tour」共同マーケティング・キャンペーンを企画し、G-end機関における顧客基盤の優位性を活かして、顧客にエコシステム型の総合金融サービスを提供した。
決済および現金管理業務
・当行は、資金管理業務を中心として、業務効率向上におけるグローバルな資金管理業務の主導的役割を強化した。「ICBC Global Treasury」ブランドを中核に据え、資金管理業務の総合的かつ体系的な強みを活かし、サービス内容の分野横断的な統合能力を強化するとともに、サービス・システムの縦方向への浸透メカニズムを改善し、顧客構成、価値創出への貢献度および顧客層の規模の向上・拡大を同時に進めた。顧客のデジタル化およびインテリジェント化された資金管理ニーズを中心として、当行は、資金管理サービスを開始し、企業が資金の完全な可視化、迅速かつ柔軟な配分、効果的な管理および最適な活用を実現できるよう支援した。資金管理業務は17,100社の中核企業に提供され、その顧客層には、中央管理の国有企業、地方管理の国有企業、大手民間企業、外資系企業、同業の金融機関および監督機関等の様々な顧客層が含まれる。当行は、Global Finance誌の「Most Innovative Treasury Solution (Bank)」を受賞した。
・当行は、クロスボーダー取引を中心として、グローバルな資金管理業務を強化した。グローバル資金業務管理において、中央管理国有企業その他の国有企業、民間企業、外資系企業および金融機関の4つの主要顧客層との協力を強化し、「ICBC Global Payment Services(以下「IGPS」という。)」および「ICBC Global Pool」等の一連の商品のサービス・アップグレードを継続的に進め、アジア太平洋地域および欧州における「IGPS」への直接接続を拡大した。当行のグローバルな現金管理業務の顧客は14,000社を超えた。当行は、The Asian Banker誌の「China's Best Corporate, Investment and Wholesale Bank」および「Highly Commended Regional Cash Management Bank in Asia Pacific」を受賞した。
・サプライチェーンを中心に、上流および下流のエコシステムが強化された。サプライチェーンの主要企業と川上・川下企業のニーズを中心に、当行は、「回収、管理、決済および融資」商品を組み合わせた適用を強化した。サプライチェーンの金融サービスのアップグレードを中心に、手形、信用状、保証状およびクローズドループ・ファンド等の商品およびサービスの統合を進め、単一商品からサプライチェーン全体を対象とする金融サービスへの拡大を推進した。当行は、The Asian Banker誌の「Best Transaction Bank in China」および中国サプライチェーン金融年会の「Best Supply Chain Finance Practice Case Award」を受賞した。
・取引に焦点を当て、当行は、「資金管理 + 資産運用」エコシステムを構築した。資金管理を基盤とし、資産運用を付加価値サービスとして、資産運用、ファンドおよび預金の総合商品を提供することにより顧客サービスの最適化を図り、企業の運用資産残高の規模を拡大した。当行は、Pystandardより「Excellent Corporate Financial Management Agency Sales Bank」としてGolden Reputation Awardを受賞した。
・当行は、革新により、デジタル化およびインテリジェント化を推進した。対面商品およびサービスについては、顧客が抱える課題やニーズに着目し、「IGPS」、「ICBC Spare Money Management」、「ICBC E Enterprise Payment」および「ICBC e BillPay」商品イノベーションを進め、うち、「ICBC e BillPay」は、The Asian Banker誌の「Best Collection Solution in Asia Pacific」を受賞した。また、アカウントマネージャーのエンパワメントについては、「AI+」行動計画を推進し、AIを活用した質疑応答からAIを活用した業務処理へと進化を遂げ、決済金融向けAIアドバイザリー「TianShu Chat」をベースとして、インテリジェント・ティーチング、インテリジェントデータおよびインテリジェント戦略等のAIエージェントを搭載し、AI活用支援商品「TianShu Agents」シリーズへのアップグレードを行い、アカウントマネージャーによるマーケティングの効率化を支援した。
・当行は、強固なリスク管理に支えられ、着実かつ長期的発展を追求した。顧客リスク、商品リスク、コンプライアンスリスクおよび顧客苦情管理の4つの優先課題を中心に、リスク管理シナリオおよびモデル規則の展開プロセスを改善した。当行は、決済および現金リスク管理プラットフォームの構築において改善を図り、リスク管理モデルと企業レベルのインテリジェント・リスク管理プラットフォームとの緊密な連結を深め、可視化されたリスク警告画面をアップグレードするとともに、リスクの包括的管理、積極的防止およびスマート・コントロールを推進した。
・6月末現在、当行の法人および機関向け決済口座数は17,820,000件、現金管理業務の顧客は2,650,000件であった。2026年上半期の法人および機関向け決済取引高(1)は1,253兆人民元であった。
(注1)法人および機関向け決済取引高とは、人民元建ての法人および機関向け決済口座において発生した借方および貸方の合計額をいう。
投資銀行業務
・当行は、戦略的新興産業、科学技術革新およびグリーン開発に注力し、「ICBC M&A+」ブランドのサービスプログラムを発表して、全サイクルにわたる支援、あらゆるシナリオへの対応、全商品によるサポートおよび市場全体の連携により、企業にM&Aに関する包括的な金融ソリューションを提供した。当行は、一連の追加政策に従い、市場の信頼の回復を図り、上場企業の質の高い発展を支援するため、自社株買いおよび株式取得資金融資サービスの促進を加速させ、市場価値管理サービスを刷新した。また、国家の高水準の対外開放のニーズに応えるにあたり、中国企業の「海外進出」に向け、包括的なクロスボーダー・サービスを提供した。
・当行は、「ICBC Sci-Tech Finance – Equity Services」ブランドの構築を進め、AICエクイティ・パイロット事業の促進を図り、エクイティ投資ファンド向けのエンドツーエンドのアドバイザリー・サービスの継続的改善および推進に努めるとともに、ベンチャーキャピタル企業に対し差別化された専門的かつ高度なソリューションを提供して、引き続き科学技術金融の優先度を引き上げた。
・当行は、企業資産の証券化や公募REITのあらゆるシナリオに対応したサービスを精力的に推進し、段階的な資産の最適化と既存資産の活性化の好循環を促して、経済構造の最適化と高度化を促進した。また、事業再編アドバイザリーの提供場面を拡大して、財務の最適化、事業再生および組織改革を支援した。
・2026年上半期、当行は、「5つの優先課題」の支援を中心に、実体経済に対する金融サービスの質と効率性を改善すべく債券引受業務を実施し、重点分野および部門の発展に対し的を絞った支援を行い、大手銀行としての役割を果たした。1,407件の債券発行プロジェクトの引受主幹事行を務め、その総引受額は1,043,489百万人民元となった。金融サービスによる製造大国の建設支援の取組みの一環として、61件の製造業向け債券を引き受け、発行体に117,200百万人民元を調達し、81件のESG債券を引き受け、その引受額は322,435百万人民元に達し、さらに、33件の民間非金融企業向け債券を引き受け、発行体に83,635百万人民元を調達した。ハイレベルの対外開放に対応するため、当行は、43件のパンダ債を引き受け、発行体に95,085百万人民元を調達した。また、中国の科学技術力を強化するため、49件の科学技術手形および非金融債券の引受主幹事行を務め、発行体に135,250百万人民元を調達した。
手形
・当行は、主な責務と中核事業に焦点を当て、手形商品の刷新を促進し、「Small-Amount Bill Service」商品の研究開発および試行を加速し、「Bills Insight」AIによるインテリジェント審査機能の継続的な高度化を図るとともに、「Sub-Branch Discount Assistance」プロジェクトを全面的に推進した。2026年上半期、割引手形の額は、前年比23.4%増加して2.70兆人民元に達し、市場第1位を維持した。手形割引を利用した顧客数は、合計35,500社であった。
個人金融業務
当行は、5つのトランスフォーメーションを徹底的に推進し、国民への奉仕という目的を明確に打ち出し、主な責務と中核事業に注力するとともに、エコシステムの構築を推し進め、デジタル化およびインテリジェント化の推進力を強化し、リスク管理の基盤を固めることにより、個人金融業務の質の高い発展を促進した。
・主な責務と中核事業に焦点を当て、価値創造能力の向上を図った。当行は、顧客獲得源の開拓を強化し、資金吸収力を向上させ、預金資金の流動性を高め、資金維持率を高めるとともに、複数のチャネルを通じて低コストの資金調達源を拡大した。投資や消費等の顧客の資金活用シナリオに焦点を当て、当行は、引き続き資産運用サービスの専門性と支払・決済の利便性の向上を図った。ファンドのサービスブランド「ICBC Premium Selection」を立ち上げ、サービスモデル「professional investment research + brand customization + in-depth companionship」(専門的な投資調査+ブランド別カスタマイズ+長期伴走型支援)を構築し、「販売主導型」から「サービス主導型」へのファンド事業の転換を促進した。当行は、商業年金商品の代理販売を加速させ、国民生活への貢献を通じて年金金融を促した。また、資産運用商品「ICBC Smart Match」のおすすめコーナーを導入し、手間がかからず効率的で、各顧客の必要に応じた資産運用・投資サービスを提供した。さらに、利便性の高い決済シナリオを引き続き拡大し、一連の活動を継続実施するとともに、決済機関と連携したエコシステム・シナリオ型のマーケティング活動の革新を進めた。
・顧客サービスの基盤を固めるため、エコシステムの構築を強化した。当行は、「顧客、商品、チャネルおよび管理者」の「4要素一体型」の運営方策、オンラインおよびオフラインのサービスのクローズド・ループを構築し、個人顧客にCFSを提供するとともに、新規顧客の獲得を加速した。当行は、主要顧客層への営業をさらに強化し、給与振込顧客専用の「Xin(給与)」サービス・システムを継続的に改善し、「Pension Finance Policy Outreach for Every Household」イニシアチブを実施し、 個人事業主専用の「Liquidity Boost」金融サービスを開始し、「Starlight Brightens Your Growth Journey」をテーマとする若年顧客層向けのブランドサービスをアップグレードし、県域顧客向けの「Happiness 1+4」商品およびサービス、ならびに高齢顧客層向けの「ICBC Aixiangban」サービスの充実を図った。当行は、「ICBC iBonus Point」エコシステム・リソースを継続的に充実させ、多様な「ICBC iBonus Point」シリーズのマーケティング活動を一体的に企画し、これを様々な生活シナリオに深く組み込み、統合的な顧客リワード制度を構築した。
・デジタル化およびインテリジェント化の推進力を強化して、発展の原動力の転換を加速した。当行は、「Intelligent Brain」のアップグレードを基に、個人顧客管理戦略ハブを構築し、包括的な個人顧客管理を中心とした定期的なマーケティング戦略の策定や、オンラインおよびオフラインの顧客エンゲージメントを支援した。当行は、ビジネスアプリケーションに重点を置き、AIモデルの研究開発を強化した。これらのモデルは、パーソナライズされた商品提案、差別化されたマーケティング・キャンペーンの展開、小売客向け資産配分サービス等の分野において幅広く活用された。当行は、個人顧客担当マネージャーのチームを支援するインテリジェント・エージェント「Gong Xiao Cai」を構築し、デジタル・インテリジェント革新を活用して、顧客サービス能力の向上および業務の質の向上と効率化を図った。
・リスク管理基盤を強化し、事業の安定的な発展を確保した。当行は、インテリジェント・リスク管理を一層深化させ、リスク予防・管理の精度を引き続き改善するとともに、リスク予防・管理、事業展開および顧客サービス間における効果的な均衡を実現した。また、電気通信詐欺リスクの予防策を強化し、公安当局と積極的に連携して顧客の資金の安全を守り、国民の資産を保護した。
・6月末現在、個人金融資産残高は26.5兆人民元であり、業界トップの座を維持している。当行は、Euromoney誌の「Best Retail Bank in China」および「China's Best Bank for Customer Experience」、The Asset誌の「Best Retail Banking Customer Experience Award, China」、The Asian Banker誌の「Best Asset/Fund Management Product in Asia Pacific」、「Best Big Data and Analytics Initiative in Asia Pacific」、「Best Gamification Strategy in Retail Banking in Asia Pacific」および「China Best Anti-Fraud Technology Practice」等の賞を受賞した。
個人向け与信業務
・当行は、個人貸出金業務の質の高い発展とリスク予防・管理の調整を行った。不動産市場の安定化、消費の促進、国民生活の向上、実体経済への貢献を始めとして、住宅、消費、事業運営および自動車金融の分野に注力するとともに、商品システムの継続的な最適化、業務プロセスの改善ならびにデジタル化およびインテリジェント化の推進を行った。
・不動産業界の政策や市況の変化を注視して、当行は、新築住宅および中古住宅への均衡のとれた融資を着実に推進し、新たな不動産開発モデルの要件に積極的に適応した。中古住宅ローンの開発を加速し、中古住宅仲介業者との業務提携を段階別かつ種類別に拡大した。当行は、商業用不動産ローン、競売物件担保ローン、駐車場ローンおよび住宅リフォームローンを対象とする「Housing Ecosystem+」の全商品のマーケティングを加速した。
・当行は、消費者金融を「成長の柱」として強化し、商業的に持続可能な新たな自動車金融モデルを構築した。また、消費ローンに対する利子補助に関する新たな政策の実施に積極的に対応し、1億件を超える消費者取引に際して利子補助を提供し、住民の資金調達コストを効果的に削減した。さらに、自動車、家具・インテリアおよび一般消費向けの特別なクレジットカード分割払に関する業務モデルの変革を慎重に進めた。
・当行は、実体経済の弱点事項に対し的確な支援を行い、シナリオに基づく金融革新を通じて、個人事業および農業関連の信用供給の充実を図った。継続的な商品の最適化、経営管理の強化、主要都市の支店への権限委譲により、当行は、Real Estate Mortgage Consumption and Business Combination Loan(不動産担保消費・事業者向け複合ローン)の質の高い発展を促進した。また、シナリオに基づく革新によりインクルーシブ・サービスの提供範囲を拡大して、小規模・零細事業主、自営業者および農家等の主要顧客層に対する融資の質と効率性を効果的に改善した。県域や農村地域の特色ある経済クラスターを中心に、当行は、農業関連分野における事業融資の対象範囲と取扱高を拡大した。
資産運用業務
・当行は、資産運用業務を積極的に展開し、「ICBC Wealth Management」ブランドの刷新とアップグレードを体系的に進めた。顧客の資産運用ニーズの変化や同業他社との競争環境の新たな様相に対応するため、当行は、顧客分析、商品の調査・選定、インテリジェントな資産配分および長期的な伴走支援の4分野の能力を総合的に強化し、資産運用業務の、商品販売からアカウント運営、顧客運営およびブランド運営への転換を促進し、ファンド、保険や資産運用商品等の主要事業の協調的な発展の強固な基盤を築いた。当行は、新たなファンド販売サービスモデル「ICBC Premium Selection」の構築を積極的に進め、「An Ying」(債券、固定収益+)、「Zhi Ying」(インデックス、エンハンスト・インデックス)および「Hui Ying」(FOF)の3つの主力商品シリーズを立ち上げて、顧客の多様な資産運用ニーズに応じた。
・プライベート・バンキングについて、当行は、顧客中心のアプローチを貫き、CFSを原動力として、統合され、専門的で、インテリジェントなサービス・エコシステムを構築した。また、大手国有銀行としての使命を果たすため、科学技術革新者である科学者や起業家へのサービスの提供を始めとして、科学技術金融における好循環の形成を促進し、科学技術成果の実用化を促進する「Bridge of Sci-Tech Innovation」シナリオを確立した。当行は、「Financial Supermarket」戦略を引き続き推進し、全サイクルにわたる資金配分能力を構築するとともに、グリーン・ファイナンス資産運用のエコシステムの構築を加速した。また、医療・高齢者介護サービスと慈善・社会貢献リソースを統合し、年金をテーマとした顧客向けイベントを開催するとともに、高齢者関連顧客層向けの包括的なサービスプランを策定した。当行は、Euromoney誌の「China's Best Private Bank」、CHINAFUNDの「Outstanding Private Bank」等の賞を受賞した。
銀行カード業務
・当行は、内需拡大と消費促進を支援した。財政利子補助政策を積極的に実施し、分割払いに係る財政利子補助サービスを速やかに開始し、その利用を促進するとともに、これを、優遇金利や消費目標達成時のポイント付与等の販売促進活動で補完した。海外訪問客によるインバウンド消費に対応するため、当行は、出国時税還付サービス「Instant Refund」の促進に一層力を入れた。当行は、主要ビジネス地区、実店舗における高額取引、文化・観光、スポーツイベントや展示会、交通・旅行、オンライン電子商取引等のシナリオを中心に、「Trade-In Special Promotion」、「Happy Spring Festival Shopping」、「I GO May Day」、「I GO 618」および「Merchant Benefits Program: Covering 100 Cities and 10,000 Stores」等の消費者向けの特典付き販売促進活動を180件以上実施した。また、「ICBC Member Benefits」報奨制度の最適化を図り、iBonus Pointの運用エコシステムを改善するとともに、iBonus Pointによる支払充当の対象場面を引き続き拡充し、主要な第三者決済プラットフォームを通じた利用についても、iBonus Pointを付与できるようにした。
・e-Lifeプラットフォームのサービス能力を強化した。当行は、ケータリング、フードデリバリー、旅行、文化・娯楽、療養サービス等を対象とする多様なエコシステム・サービス制度の充実を図り、クレジットカードの特典、加盟店のリソースおよび主要プラットフォームのサービスを統合した文化・観光セクション「ICBC Travel」を立ち上げた。さらに、複数の地域において政府の消費クーポンプログラムを実施して、地域経済に積極的に貢献した。
・6月末現在、当行が発行した銀行カードは、前年末比18.81百万枚増加して1,338百万(1)枚となった。うち、デビットカードは1,196百万枚、クレジットカードは143百万枚発行された。クレジットカードの貸越残高は597,157百万人民元となった。2026年上半期、ICBCデビットカードの消費取引額は9.26兆人民元、クレジットカードの消費取引額は0.79兆人民元となった。
(注1)当該数値は四捨五入されている。
資産管理業務
当行は、新たな機会を積極的に捉え、質の高い金融の発展により資産管理業界にもたらされたミッションを遂行し、質の高い現代経済システムの発展と資産運用に対する需要の高まりを支えるため、より適応力および競争力のあるインクルーシブな金融サービスを提供した。商品面においては、引き続き顧客中心のアプローチを貫き、資産運用、ファンド、保険、年金等の金融サービスの専門性の向上を図り、幅広い資産管理商品を提供して、資産保護および増値に対する顧客の要求を満たした。投資面においては、先進的製造業、専精特新(SRDI)企業、インクルーシブな小規模・零細企業、科学技術革新、グリーン開発等の分野への投資支援を強化することにより、統合子会社のライセンスの優位性を最大限に利用して、現代経済システムの構築に寄与した。
資産運用面においては、当行は、堅実な投資に対する顧客ニーズと多様な市場機会を顕密に結び付け、幅広いマルチ戦略型商品ラインナップを引き続き改善するとともに、全プロセスにわたる品質管理体制を基礎として、市場においてトップクラスの商品パフォーマンスを達成し、香港新規株式公開株式の申込商品等の主力商品のリターンは、引き続き市場をリードしている。ファンドについては、エクイティ・ファンドの拡充を図り、堅実な低ボラティリティ・ファンド商品の充実を図り、投資家の多様な資産運用ニーズに積極的に応え、長期投資、バリュー投資および長期的視点による評価を忠実に実施し、国家戦略や産業高度化の優先事項に焦点を当てて、技術分野の優良企業への投資支援を拡大した。その結果、アクティブ運用型の技術テーマ型エクイティ・ファンドは、優れた運用実績を上げた。保険については、中核事業である委託運用に注力し、第三者事業を積極的に拡大して、運用資産を着実に伸ばした。また、安定した運用実績のもと、資産配分の最適化を通じて長期リターンが着実に増加した。さらに、国家戦略に的確に沿った分散投資により、インフラ建設、技術およびグリーン・低炭素産業への支援を優先し、実体経済に金融面から活力を与えた。
資産運用業務
・6月末現在、理財商品残高は、1,991,439百万人民元に達し、ICBCウェルス・マネジメントがこれら全てを管理した。ICBCウェルス・マネジメントの事業展開の詳細については、「事業の概要-総合業務」のセクションを参照のこと。
資産保管業務
・当行は、資産保管業務を新たな金融インフラとして位置づけ、その競争力を高め、業界における主導的地位を引き続き強化した。6月末現在、当グループの保管・管理資産総額(AUCAベース(1))は33.70兆人民元に達した。うち、Rules on Custody Business of Commercial Banks (Trial)に基づく国内機関の管理資産は28.75兆人民元であった。証券投資信託、保険資産、年金基金およびQDIIの管理規模はいずれも業界第1位を維持した。
・当行は、資本市場の機能向上に寄与し、中長期ファンドの市場参入を支援した。当行は、保険資産の保管規模が10兆人民元を超え、年金資産の保管規模が4兆人民元を超える市場初のカストディアン銀行となった。当行は、現代産業システムの発展に貢献し、CFSに注力して、ICBC独自の産業ファンド保管サービス体制を構築し、戦略的新興産業の発展を強力に支援した。高水準の対外開放の流れに積極的に参画し、グローバルな事業展開を加速させる中で、ICBC(アジア)はグローバル・カストディ顧客向けの証券貸付サービスを開始し、香港特別行政区において、かかる付加価値サービスを提供する初の中国系銀行となった。
・「ICBC保管」のブランド価値は引き続き高まり、当行は、The Asian Banker誌の「Best Mega Custodian Bank in China」、The Asset誌の「Best Bank in Asset Servicing, China Onshore」、「Best Custodian Insurance, China Onshore」および「Best Custodian, Pension Funds, China Onshore」等の賞を受賞した。2026年上半期、当行の資産保管業務において、法令に違反する重大なリスク事象は発生していない。
(注1) 当グループのAUCA(保管・管理資産)ベースとは、当グループのグローバル資産保管業務および資産管理サービス業務を合わせた保管・管理資産額の規模をいう。
2026年6月末現在の国内事業所の管理資産
(単位:百万人民元、%を除く。)
| 管理資産の種類 | 金額 | 割合 (%) |
|---|---|---|
| 保険資産 | 10,182,345 | 35.4 |
| 証券投資信託 | 4,891,194 | 17.0 |
| 年金基金 | 4,218,983 | 14.7 |
| 理財商品 | 2,916,446 | 10.1 |
| 信託財産 | 2,464,505 | 8.6 |
| プライベート投資信託 | 1,469,972 | 5.1 |
| QDII | 1,144,393 | 4.0 |
| 証券会社の顧客資産 | 710,166 | 2.5 |
| QFI | 497,746 | 1.7 |
| ファンド会社の顧客資産 | 236,337 | 0.8 |
| その他の商品 | 15,126 | 0.1 |
| 合計 | 28,747,213 | 100.0 |
年金業務
・当行は、わが国の年金制度における中心的役割を果たすべく、年金基金のファイナンスを強化した。社会保障業務に対し包括的金融支援サービスを提供するとともに、国家の社会保障の情報化の推進に積極的に取り組んだ。また、オンラインおよびオフラインの社会保障カードサービスのエコシステムを改善し、「One Card for a Better Life」(一枚のカードでより良い暮らし)の実現に貢献した。当行は、年金事業に係る総合的なライセンス体制を活かし、引き続き年金運用および管理の効率化を図った。年金委託投資収益は安定的に推移し、そのサービスの信頼性と利便性は顧客に広く認められた。また、当行は、個人年金制度の全国展開を支援し、全てのチャネルにおいて、個人年金口座の開設、拠出、投資および引出しを網羅する全サイクルにわたるサービスを提供し、幅広い商品カテゴリーを網羅する個人年金投資商品を構築した。
・当行は、住民の多様化する高齢者介護のニーズにより的確に応えるため、年金基金のファイナンスを改善した。個人顧客の退職後の資金計画、資金配分、サービス保証および資産設計の4つの中核シナリオを中心に、「金融+高齢者介護」の統合サービスを提供した。また、高齢顧客層向けの「ICBC Aixiangban」ブランドのサービス・システムを整備し、専用商品やアクティビティ特典の充実を図った。当行は、年金積立、資産運用商品、ファンド等の刷新・最適化を図り、年金資産の安定性、収益性および流動性に対する顧客のニーズに応えた。
・当行は、シルバー経済の発展を支える高齢者介護産業向けの金融サービスを展開した。与信方針の最適化や、高齢者介護向けのインクルーシブな与信商品の革新的な導入等の措置により、高齢者介護業界クラスターの構築、シルバー経済の地域計画および高齢者介護業界のモデル拠点の構築を支援した。また、当グループのリソースから得られる強みを活かし、高齢者介護業界チェーンの上流・下流企業に対し、資金調達、口座管理、支払・決済、個人金融およびデジタル・インテリジェント型シナリオの構築等の総合金融サービスを提供した。
・当行は、高齢者向けサービス全般の効果を高めるため、年金ファイナンスのエコシステムを強化した。包括的な高齢者介護ソリューション「Ruyi Life」を発表した。高齢化対策の取組みにおける各種政府機関の金融ニーズ、各種企業の従業員年金保障および住民個人の退職後の生活を中心に、当行は、「金融+非金融」の密接な統合、「オンライン+オフライン」の継ぎ目のない連携、「インクルーシブ+カスタマイズ」サービスの的確なマッチングを特徴とする、新たな年金ファイナンス・サービスのエコシステムを構築した。
金融市場業務
マネー・マーケット活動
・人民元の運用について、当行は、プライマリー・ディーラーとしての役割を果たし、PBCの金融政策手段のオペレーションに参加し、政策関連業務の取組みの強度を維持し、短期資金供給能力を強化し、マネー・マーケット金利の安定的な推移を支え、金融政策の波及に寄与した。当行は、人民元建てマネー・マーケット業務の顧客基盤を拡大し、綿密に練られた資金調達戦略を策定するとともに、資金調達期間、取引手法、取引先および担保構造を合理的に組み合わせ、引き続き資金業務の効率化を図った。また、業務の革新とリスク予防・管理を引き継続き推進し、インテリジェント・リスク管理体制の構築を促進した結果、各業務分野のオペレーショナル・リスク損失率はゼロで推移した。
・外国為替取引について、当行は、世界各国の主な中央銀行の金融政策動向や市場流動性の変化を注視し、外貨流動性の確保体制の強化を継続するとともに、流動性の安全性確保を前提として、様々な外国為替マネー・マーケット取引を柔軟に実施し、外貨資金運用の効率化を図った。当行は、国内の外貨レポ業務の刷新を積極的に進め、中国外貨取引センター(CFETS)を通じた銀行間外貨貸出の報價銀行(気配値を提示する銀行)として引き続きその役割を適切に果たし、米ドル貸出の国内ベンチマーク金利曲線の作成を支援した。
投資業務
・人民元建債券業務について、当行は、積極的財政政策の実施に対応し、政府債券投資規模は4年連続で市場第1位となり、「主要戦略および重点分野」ならびに「設備更新および買替促進」等の分野の発展のために強力な金融支援を行った。当行は、弱点事項への対処、国民生活の向上、消費の促進および国内需要の拡大において十分に役割を果たした。地方政府債券の残高および新規発行額はいずれも10年連続市場で第1位となり、地域の経済発展に強力な資金支援を行った。当行は、第15次5カ年計画における重点産業に焦点を当て、社債への新規投資を引き続き拡大し、先進的製造業や戦略的新興産業等の主要産業クラスター、および新エネルギー車、情報技術やハイエンド機器等の主要産業チェーンを中心に、対象顧客層を拡大した。また、「5つの優先課題」を引き続き推進・強化して、科学技術革新、グリーン・環境保護、民間企業向け金融およびインクルーシブ・ファイナンスを網羅する各種テーマ別債券への投資を拡大した。当行は、当グループのシナジー効果を最大限に発揮し、政府機関、国際開発機関、非金融企業や金融機関等の様々な種類の発行体について、パンダ債への投資を積極的に行った。
・外貨建債券業務について、当行は、世界の主要経済国のインフレおよび雇用データ、ならびに主要中央銀行の金融政策の動向を継続的に追跡し、金利および信用力の綿密な分析と判断を行い、外貨建債券投資を慎重に行った。また、市場の動向に合わせて投資ポートフォリオの構成を動的に調整し、投資の安全性と収益性を継続的に向上させた。当行は、「南向通」債券投資を着実に進め、オフショア人民元市場の活性化に積極的に関与した。
資金取引業務
・外国為替決済・セールスおよび外国為替取引について、当行は、リスク中立の考え方の普及にむけた複数の措置を講じ、為替ヘッジに関する広報手法や媒体を刷新し、各種の外国関連企業に対するヘッジ手段関連指導の対象範囲を拡大し、企業の為替リスク管理能力の向上を支援した。当行は、外国為替取引サービスの質と効率性の継続的改善を図り、第三者保証によるデリバティブ業務を積極的に拡大し、零細・中小企業向けのヘッジ業務の参入障壁を引き下げ、クロスボーダー資金管理取引向けの包括的サービスソリューションの充実を図り、顧客の取引ニーズに的確に応え、外国為替ヘッジ商品の組合せを刷新し、与信供与を支援する体制を改善することにより、外国為替業務における顧客サービス能力が効果的に強化された。当行は、オンライン取引チャネルの機能改善とアップグレードを加速させ、ICBC Global Trading Platformの最適化を進めて、取引の専門性、運用上の利便性および全プロセスのオンライン運営において画期的な進展を遂げ、デジタル・エンパワメントを通じて顧客サービス能力と顧客体験を総合的に向上させた。
・中国の銀行間市場における外国機関投資家取引業務について、当行は、全世界中の70の国・地域の外国機関投資家に積極的にサービスを提供し、中国の銀行間市場における投資およびトレーディングの顧客ニーズに応えた。
・店頭取引(以下「OTC」という。)債券業務について、当行はOTC市場の投資家に対し、振替中央政府債、地方政府債、ならびに国家開発銀行、中国農業発展銀行および中国輸出入銀行が発行する債券の投資およびトレーディングサービスを提供して、多層的な債券市場の発展に貢献した。
資産証券化業務
・当行は、既存資産を最大限に活用し、与信供給能力を強化して、資産証券化プロジェクトを進める一連の措置を講じた。2026年上半期、当行は、8件の不良債権資産担保証券を発行し、発行総額は前年比15.7%増加して5,882百万人民元となった。
貴金属業務
・当行は、質の高い貴金属商品およびサービスを開発した。金市場における好機を捉え、投資家教育を積極的に推進し、商品の供給を拡大するとともに、顧客の資産配分、投資および収集に対するニーズを満たして、事業開発および顧客獲得を推進し、基礎的管理の質の向上と効率化を達成した。当行は、貴金属リースの利用領域を拡大し、期間構成を最適化するとともに、製造業への支援を強化した。また、現代産業システムの発展に貢献し、グリーン・低炭素産業の銀の需要に対応した。
・当行は、上海および香港特別行政区の国際金融ハブ化に貢献し、保険資金の上海黄金交易所(以下「SGE」という。)市場への投資を行うパイロット・プログラムを引き続き支援し、SGE国際ボード(SGE International Board)の価格提示型マーケットメイク取引に積極的に参加し、上海および香港の金市場間の連携を促進した。
・2026年上半期、当行は、SGEの「Excellent Financial Member of the Year — First Prize」、「Annual Best Price Asking Trading Institution」および「Annual Best Proprietary Trading Member for Auction Trading」を再び受賞した。
フィンテック
当行は、「AI-ICBC」の構築を加速させ、「セキュリティ、先進性および適応性」に重点を置き、フィンテックのエンパワメントをさらに促進した。安全な生産・運営基盤を引き続き強化し、リスク管理のインテリジェンスを向上させ、技術アーキテクチャと演算能力の基盤を最適化するとともに、「AI+」行動計画をさらに実施し、デジタル化およびインテリジェント化の推進力を引き出し、質の高い技術提供を通じて金融の「5つの優先課題」を支援した。当行は、The Asian Banker誌の「Best Large Language Model Initiative in Asia Pacific」およびThe Asset誌の「Digital Bank of the Year in China」をそれぞれ受賞した。
当グループの統合セキュリティの強化
当行は、最悪の事態に備えてより万全の体制を整え、技術リスクを厳格に管理し、生産・運営のセキュリティを確保するとともに、サイバーセキュリティ防御体制を最適化し、徹底したデータセキュリティ対策を構築し、健全な事業展開を支援した。
・生産・運営基盤が強化された。情報システムの可用性は99.99%以上を維持した。当行は、運用・保守の保証制度および予期せぬ事態が生じた場合の緊急時対応体制を整備して、国内外組織の安定した事業運営を効果的に支援するとともに、金融サービス能力の向上にも寄与した。また、事業継続性の確保に努め、災害復旧の高可用性を引き続き改善するとともに、基幹システムを対象とする大規模な負荷環境下での遠隔引継ぎ訓練を実施して、実地訓練の水準の向上を図り、事業継続性を確保する能力を強化した。
・当グループ全体にわたる強固なサイバーセキュリティの防衛体制が構築された。当行は、情報技術およびサイバーセキュリティ・リスクの組織的管理を強化し、当グループレベルでIT資産、生産運営管理およびサイバーセキュリティ態勢の一元管理化を引き続き進めるとともに、リソースの活用効率を改善した。また、海外組織に対するサイバーセキュリティ・サービス支援を強化し、香港特別行政区、マカオ特別行政区および欧州地域におけるネットワークリソースの協調的な最適化と一元的なディスパッチ管理を完了させ、海外地域の集中管理の効率性を改善した。当行は、多層防御システムをアップグレードし、脅威インテリジェンスおよびデータセキュリティの技術的防御システムを改善するとともに、定期的に侵入テストを実施し、潜在リスクを排除した。当行は、大規模言語モデルのセキュリティ・リスクに対応するメカニズムを確立し、AIを活用してオープンソースの脆弱性を特定し、潜在的な脅威を検知するとともに、リスクの高い脆弱性に対するホットフィックス・メカニズムを構築して、リスクが可視化され、追跡可能であり、かつ、迅速に対処されるセキュリティ運用のクローズド・ループを形成した。
・データセキュリティ管理が強化された。当行は、データセキュリティ手続の枠組みを継続的に改善し、データ分類・格付けツールをアップグレードするとともに、当グループのデータセキュリティの技術的防御体制を整備し、データの重要度および種類に応じた保護を強化した。また、定期的なデータセキュリティ・リスク評価や緊急時対応訓練を実施した。さらに、全行員のデータセキュリティの保護に対する意識と能力を向上させるために周知を徹底し、研修を強化した。
革新的技術の活用およびエンパワメントの促進
当行は、科学技術革新を活性化し、デジタル技術のエコシステムをアップグレードするとともに、将来性のある技術の研究・応用を積極的に模索し、研究成果の事業化を加速させた。2026年上半期、当行は、特許公報件数および累計特許取得件数共に、同業他社の中で第1位となった。
・当行は、デジタルおよびインテリジェント技術の発展の方向性を把握し、強固かつ安全で、機動力の高い、大企業向けのオープンアーキテクチャ・システムを構築した。アプリケーション、データおよび技術アーキテクチャを体系的に最適化し、当行の主な事業戦略の実施や、事業変革および事業展開のニーズとの適合を図り、基幹システムの自律的かつ統制可能な技術基盤を強化し、法令を遵守して国際的な技術動向の最先端分野を探求するとともに、アーキテクチャ・システムのセキュリティ、先進性および開放性を引き続き向上させ、また、高可用性および災害復旧能力を強化し、緊急時対応および事業継続能力を次世代水準に高度化した。
・当行は、新技術の革新的活用を進めた。「AI+」行動計画を引き続き実施し、大規模言語モデルを600以上のシナリオに導入し、AIの活用により段階的成果を上げた。エージェント開発のための階層的フレームワークを構築し、顧客向けおよび行員向けの2つのスーパーエージェントの構築を完了させ、一次対応向けの4種類のエージェントをパイロット導入段階に移行させ、「人とマシンの協働によるインテリジェンス主導型」のサービスモデルが形成されつつある。当行は、国内で開発された演算能力を有する多階層キャッシュ予測高速化ソリューションを使用して、大規模言語モデルの技術革新能力を強化し、演算効率を効果的に改善した。また、大企業向けのナレッジベースを複数の事業分野に拡大し、蓄積・検索可能なナレッジ資産が着実に増加している。
・当行は、引き続きデータ基盤を強化した。データガバナンスを強化し、当グループ共通の指標データシステムの構築を進め、全行共通の指標管理プラットフォームの最適化とアップグレードを行い、統一的なデータ供給、自動レポート生成およびデータ共有アプリケーションの能力を引き続き強化した。また、全行共通のデータ活用プラットフォームを構築し、マーケティングやリスク管理等の目的でデータ商品をリリースするとともに、デジタルサービス基盤を段階的にアップグレードし、当グループのデータ資産を活性化させ、データ要素による運営・管理を効率的に強化した。
AI-ICBCの開発の促進
当行は、AI-ICBCの開発を加速させ、デジタル化およびインテリジェント化の成果の効率的な実用化を図るとともに、金融における新たな質の高い生産力を積極的に育成し、デジタル化およびインテリジェント化を通じて実体経済の質の高い発展を促進した。
・当行は、デジタル化とインテリジェント化の勢いに乗り、商品のアップグレードを促進した。「5つの優先課題」への対応の一環として、科学技術革新と産業革新の綿密な融合に対する支援をより良く行うため、科学技術金融のエコシステムのサービス・プラットフォームを構築し、「Green Finance Connect」プラットフォームの構築を着実に進め、AIを活用してグリーン・ファイナンスの基本的管理を強化し、デジタル・インクルーシブ・ファイナンスのインテリジェント・アシスタント「Gong Xiao Hui」を作成し、「Sci-Tech Innovation e Loan」を刷新して、インクルーシブ・ファイナンス・サービスの手法と商品ラインナップを拡大し、モバイルバンキングに関する年金ファイナンス・コミュニティ・プラットフォームに「Ruyi Life Comprehensive Financial Solutions」を導入して、顧客が安心して退職準備を行い、老後を心豊かに過ごせるよう支援した。また、「e-CNY Cross-Border e-Commerce Payment Solution」をリリースし、ICBC(アジア)を含む6つの海外組織のCBETSプラットフォームへの接続を支援して新たなインフラを強化し、金融分野におけるハイレベルの対外開放に新たな原動力を注入した。
・当行は、デジタルおよびインテリジェント・モデルにより、顧客サービスのパラダイムを一新した。顧客向けには、オンラインおよびオフラインの全てのチャネルを網羅する統合顧客対応エージェント「GINO(Gong Xiao Zhi)」を構築し、顧客サービス向けの新たな「Conversation as a Service」モデルを段階的に展開した。行員向けには、個人顧客担当マネージャー専用のエージェント「Gong Xiao Cai」を構築し、顧客担当マネージャーによるマーケティングや顧客関係の維持、アドバイザリー・サービスおよび消費者保護に関するコンプライアンスのデジタル化を推進した。また、法人向けマーケティング・エージェントの構築を進めて、提案ポイント、CFSや参考資料等のシナリオを導入し、窓口担当者のインテリジェントな業務処理能力を強化して、対話型のやりとりを通じてインテリジェント端末の業務処理モデルを再構築し、自動入力ツールにより、手作業による処理時間を効果的に削減し、さらに、全行員向けのスマートオフィス・サービス能力を強化し、ICBC e OfficeのAIサービス利用率は引き続き増加した。
・当行は、デジタルおよびインテリジェント・ツールを使用して、業務およびリスク管理の効率化を図った。大企業向けのインテリジェント・リスク管理プラットフォームを全面的に推進し、リスク・モニタリングの適用シナリオを引き続き充実させ、また、リスク管理プラットフォームのモバイル版をリリースし、「Intelligent Risk Control」エージェントを本番環境に導入するとともに、遠隔モニタリング機能「ICBC e Prevention」およびインテリジェント審査機能「ICBC e Control」をアップグレードし、多次元的なスマート早期警告および階層型のインテリジェント管理能力を引き続き強化した。当行は、人による審査の支援および自然言語を使用したデータ検索や分析等の分野におけるAI技術の応用を模索して、資産・負債の調整や金融リソースの配分に関するきめ細かな管理を大幅に改善した。
技術ガバナンス体制および能力の整備の促進
当行は、フィンテックの発展動向に積極的に対応し、技術ガバナンス体制を継続的に最適化し、技術管理メカニズムを改善し、デジタル・インテリジェント分野の人材チームの構築を進めるとともに、継続的に技術革新の活性化を図った。
・当行は、技術ガバナンス体制を最適化した。デジタル・ファイナンスおよびフィンテック委員会の多段階審査メカニズムを十分に活用して、技術リスクを源流段階から管理するとともに、重要事項に関する科学的な意思決定の水準と質を確保した。また、技術基盤のガバナンスを強化し、フィンテック倫理に関するガバナンスを推進して、技術革新とリスク予防・管理能力を同時に促進・向上した。
・当行は、技術管理の効率化を図った。当グループ全体の技術リソースの協調的管理能力を継続的に最適化し、関連手順を見直して改善するとともに、全体を見通すガバナンス能力を強化した。また、技術リスクのプロファイリング、定期的なスクリーニングおよび是正メカニズムを改善し、国内外組織に対する技術サービス支援を強化した。当行は、技術リスク管理システムのデジタル化およびインテリジェント化を加速させ、技術革新とリスク予防・管理との間の動的な均衡を協調的に推進した。
・当行は、人材チームの構築を強化した。「ビジネス、技術およびデータ」の統合メカニズムを強化し、基盤技術担当職員を各業務分野に配置し、事業、技術およびデータの複数分野に対応可能な人材を育成した。また、当グループ全体の技術職種の分類体系および支店および支所の職員の技術能力マップを作成して、現場の技術支援能力の強化に注力した。当行は、当グループ全体のデータアナリストチームの育成・昇進メカニズムを改善し、段階的かつ種類別の人材育成システムの高度化を図るとともに、定期的に特別研修を実施して、フィンテックおよびデータ分野の能力のある専門チームを包括的に構築し、デジタル化およびインテリジェント化に向けた人材基盤を強化した。
インターネット・ファイナンス
当行は、デジタル・ファイナンス・サービスおよび業務システムの開発をさらに推進し、モバイルバンキング、オープンバンキングおよびクラウドバンキングのオンライン・プラットフォーム上のサービスを引き続き拡充するとともに、デジタル業務の成果の定着を図り、オンライン・プラットフォームのインテリジェント・リスク管理能力を向上させた。2026年上半期、デジタル事業は全体の99%を占めた。
・当行は、モバイルバンキングのデジタル・ファイナンス・サービス能力を強化した。顧客向けにモバイルバンキングの新たなバージョン「SmartEnjoy+1.0」をリリースして、インテリジェントでシナリオに応じたサービスを提供するとともに、「ICBC iBonus Point」を活用した個人向け特典サービス・システムを全面的にアップグレードした。また、モバイルバンキングを顧客エンゲージメントおよびオンライン・マーケティングの主要プラットフォームとして引き続き活用し、インクルーシブ・ファイナンス、年金、富裕顧客、地方・県域顧客等の主要顧客層を対象とする専用サービスを生み出すとともに、モバイルバンキング商品、サービスおよび特典を、出張所利用客向けのマーケティングおよび業務プロセスに統合した。当行は、顧客体験を引き続き改善し、本人確認等の頻度の高い業務のサービス体験を最適化して、様々な顧客層の多様なニーズに効果的に応え、当行のモバイルバンキングアプリは、AppleおよびHuaweiのアプリストアにおける評価ランキングで上位につけた。6月末現在、当行の個人向けモバイルバンキング顧客数は649百万人、モバイル月間アクティブユーザー数(MAU)は3億人を超え、いずれも同業他社の中で第1位を維持した。
・当行は、オープンバンキングの総合サービスの充実を図った。技術、政府関連業務、民生、産業や農村等の分野を中心に、総合的かつカスタマイズされたエコシステム型金融サービスを提供した。当行は、GBC+「Digital Partner Long March」キャンペーンを実施し、デジタル税、産業用インターネット、オンライン貨物輸送、デジタル農業やデジタル教育等のデジタル・ファイナンス・サービスを強化するとともに、オープンバンキング・サービスの質の向上と効率化に注力した。当行は、法人向けインターネット(モバイル)バンキングを基礎として、零細・中小企業向けの「Operation+」事業エコシステム・プラットフォームを構築し、財政・税制、給与計算、事務管理、リスク管理や契約管理等の頻度の高い業務ニーズ、ならびにデジタル化の課題に焦点を当てて、金融エコシステムとビジネス・エコシステムの統合および相互強化を促進し、零細・中小企業の業務効率化を支援した。6月末現在、当行の法人向けインターネット(モバイル)バンキングの顧客数は19.93百万人、月間アクティブユーザー数(MAU)は9.53百万人であり、いずれも同業他社の中で引き続き第1位となった。
・当行は、クラウドバンキングのデジタル化およびインテリジェント化を推進した。「顧客サービス+従業員支援」からなる遠隔インテリジェント・サービス・システムを段階的にアップグレードして、顧客のサービス体験および人とマシンの協働による効率化を図り、そのインテリジェント・サービス水準は同業他社の中でもトップクラスであった。また、大企業向けの顧客対応のナレッジベースを構築し、次世代の総合ナレッジサービス・プラットフォームを立ち上げて、便利でインテリジェントな、シナリオに応じた情報を的確に提供し、顧客サービスの質および効率の向上に新たな原動力をもたらした。
・当行は、デジタル業務システムの開発を強化した。デジタル業務チームの構築を継続的に進めて、オンラインによる、集中化された、的確な業務運営を行うための組織的支援を行った。また、商品と顧客のマッチングを強化し、「Zhike」プラットフォームのデジタル運用能力の向上を図るとともに、若年層、高齢者やインクルーシブ・ファイナンス顧客等の主要顧客層の多様なニーズを中心に、「顧客+商品+チャネル+特典」を網羅する統合的な顧客アプローチを進め、デジタル・ファイナンス・サービスの適応性と利便性を効果的に改善した。
・当行は、インターネット・ファイナンスのリスク管理を強化した。オンライン・プラットフォームにおけるインテリジェント・リスク管理を強化し、オンライン通信詐欺対策のインテリジェント・リスク管理システムを段階的に改善するとともに、顧客のオンライン上のリスクのある取引を継続的に追跡・モニタリングして、段階的なリスク処理メカニズムを確立した。また、ナレッジグラフや機械学習等の新技術を活用し、インテリジェント・リスク管理モデルの構築を強化するとともに、リスク管理分野における大規模言語モデルの活用を促進し、リスク管理情報の横断的共有と共同予防・管理を強化した。さらに当行は、顧客用金融サービスおよびオンライン・プラットフォーム向けのモバイル・インターネット・アプリケーションのコンテンツセキュリティ管理を促進し、オープンバンキング取引およびパートナーに対するリスクモニタリングを強化した。また、デジタル手段を活用して、インターネット・ファイナンスにおけるマネーロンダリング対策、データセキュリティおよび個人顧客情報の保護をさらに強化し、業務の安全かつ安定した運営を確保した。
・当行は、e-CNY業務の質の向上と効率化を着実に行った。財政資金の的を絞った配分、地方自治体の債務整理基金の監督、前払管理プラットフォームや出稼ぎ労働者への給与の支払等の主要な適用場面において、e-CNYの適用範囲の拡大を引き続き行った。当行の海外組織6社が、CBETSの第1弾に直接参加した。当行は、CBETSおよびm-CBDC Bridgeを活用して、革新的な「e-CNY Cross-Border e-Commerce Payment Solution」を立ち上げ、クロスボーダー電子商取引の世界的展開に新たな原動力を注入した。当行は、The Asset誌の「Best Regional e-CNY Bank」を受賞した。
出張所の開設およびサービスの改善
・当行は、着実な措置を講じて出張所の最適化を進めた。第15次5カ年計画期間における出張所の配置および整備計画を策定し、出張所の配置と構造の最適化に向けて協調的取組みを行って、主要都市群や大都市圏、経済資源が豊富な県域および郷鎮地域およびサービスが行き届いていない地域へのリソースの配分を加速させ、金融サービスの利便性とアクセス性の向上を図った。2026年上半期、156か所の出張所の最適化および調整を行い、県レベルおよび郷地域に54か所の出張所を新設した。県レベルの出張所のカバー率は87.6%に増加した。6月末現在、当行は、15,426か所の出張所、18,985か所のセルフサービス銀行、70,672台のインテリジェント・デバイスおよび45,923台の現金自動預払機(ATM)を保有していた。2026年上半期のATM取引高は1兆9,730億人民元に達した。
・当行は、出張所の競争力の強化に継続的に取り組んだ。変革とアップグレードをさらに進め、インクルーシブ・ファイナンスや法人決済等の事業の地域末端への展開を加速させるとともに、「ICBC Sharing Station+」シナリオを引き続き多様化し、これらシナリオを通じて顧客の獲得、関係強化および維持を行う出張所の能力を強化した。また、年金ファイナンスに特化した出張所のエコシステムの枠組みを引き続き構築して、高齢者に優しくより利用しやすい出張所を実現するため、本格的に改装を推進した。また、出張所向けのインテリジェント診断ツールを開発し、出張所の能力の強化と効率化を図る支援策を強化するとともに、出張所の業務の効率性と顧客サービス能力を引き続き改善した。
・出張所のサービス水準はさらに向上した。当行は、祝祭日における出張所におけるサービスの提供を最適化し、出張所における初回問合せ時の苦情解決率の向上を図り、個人決済口座サービスの質の向上と効率化を行い、高齢者、屋外労働者や新住民等の顧客層に、各人のニーズに合わせた金融サービスを提供した。また、高齢顧客向けのオンライン予約制訪問サービスモデルをアップグレードして最適化し、2026年上半期には5万人以上の高齢顧客が恩恵を受け、高齢顧客や移動が困難な顧客が、自宅に居ながら専門金融サービスを利用できるようになった。当行は、現金決済サービスの最適化を継続実施して、記念硬貨の交換を保証するとともに、春節等の重要な時期に現金サービスの利用が可能となった。さらに、スーパーマーケット、タクシー、観光地および年金支給拠点における「Change Purse」サービスの利用シナリオの拡大をさらに進めた。
・当行は、出張所業務およびデジタル活用の改革をさらに進めた。次世代出張所サービス・プラットフォーム「ICBC Counter Express」の機能を引き続き改善し、複雑な出張所業務は、オンラインの遠隔手段で集中処理を行うとともに、来店客向けのワンストップサービス体験を向上させた。また、個人資産相続サービスの新規モデルをさらに促進し、プロセスを継続的に最適化することにより、相続サービスの質の向上と効率化を図った。当行は、出張所における予約およびデジタル順番待ちサービスを最適化し、顧客の嗜好を十分に尊重し、顧客の習慣に適応させるとともに、オンラインおよびオフライン双方の順番待ちの方法を柔軟に提供し、来店客の把握および誘導能力を強化し、顧客体験を改善し、ロビーサービスを効率化した。中国の金融部門で初となる支店内で大規模言語モデルを使用した顧客サービスのパイロット・プログラムは、満足のいく成果を上げた。また、携帯型インテリジェント・デバイスの機能をアップグレードして、セルフサービスを効率化した。当行は、「ICBC Account Link」口座サービス・システムの開発をさらに進め、法人口座開設のシナリオやデジタル・インテリジェント口座開設の適用を引き続き充実・拡大して、顧客の多様な口座サービスのニーズに応えた。また、銀行電子証明書の相互接続プラットフォームの「Head Office-to-headquarters」接続を促進した。その集中業務サービスに係る標準化の取組みは、PBCが発行したChina Financial Standardization Reportの優れた事例に掲載された。
・当行は、顧客サービスおよび顧客体験の向上を図った。Dual-Voice Customer Experience Management Systemを通じたサービスの問題点のモニタリングを強化し、顧客満足度調査を実施するとともに、現場や第一線のチームに働きかけて、顧客や行員からのフィードバックに耳を傾け、頻発する問題の対処に注力し、サービスの質の向上と効率化を図った。また、集中苦情処理システムを継続的に改善し、顧客からの苦情に対する即時処理能力を強化するとともに、サービスチケット処理の一元化に向けた取組みを強化し、ワンストップの顧客サービス体験の向上を図った。
・当行は、オムニチャネルの統合をさらに進めた。顧客中心のアプローチを保ちつつ、自社チャネルとオープンチャネルの均衡を図り、オンラインとオフラインのサービスを統合したオムニチャネル・サービス・マトリックスを引き続き改善した。このマトリックスは、モバイルバンキング、オープンバンキング、クラウドバンキング等の顧客サービス・プラットフォームに重点を置いており、WeCom、公式アカウント、アプレット、クラウドアウトレット等のデジタルサービス・ツールにより補完されている。オンラインとオフラインのチャネルを統合し、相互に補完させることにより、「ワンポイントアクセス、全チャネル対応およびデジタルシナジー」を特徴とするサービス・システムを強化した。当行は、チャネルの統合とシステムの連携により、業務能力の統合とサービス戦略の連携を強化して、さらに顧客サービスの的確化を図った。
・当行は、全社的な事業継続管理の調整を行った。当グループ全体の事業継続に向けた重要なリソースの確保を進め、非常用電源設備、バックアップ用ネットワーク回線、バックアップ用事業所や災害復旧用データセンター等のインフラの整備を強化し、様々な極端なシナリオを想定した緊急対応訓練を実施するとともに、緊急対応能力の継続的な向上を図った。
人事管理、行員および組織
人事管理
・当行は、事業展開と競争の重点分野を中心に、質の高い業務の発展に注力し、人材の配置を統合的に進めるとともに、人材の質および人材活用の効率を高めることにより業務遂行能力を向上した。科学技術金融、グリーン・ファイナンス、インクルーシブ・ファイナンス、年金ファイナンスおよびデジタル・ファイナンスの「5つの優先課題」に焦点を当て、総合金融サービス、技術、データ、 新たな事業形態および信用リスク管理等の分野における人材チームの育成を進め、人材の採用、育成、評価、動機付けおよび異動メカニズムを継続的に改善し、人材の業務遂行能力を向上させるとともに、中国の金融強国化を支援する強力な金融人材チームの構築に努めた。当行は、技術、データおよび事業分野の人材の綿密な統合を進めて、事業発展に向けた科学技術データのエンパワメントの水準を改善した。
・当行は、価値創造を中核とする報酬リソース配分メカニズムを継続的に最適化し、制約に見合ったインセンティブという公正な配分理念を断固として維持するとともに、当グループの経営戦略目標を浸透させ、各階層の組織の事業活力を引き出すことを目的として、現場行員に配分する報酬リソースを増加した。
・当行は、中国の特色のある金融文化の発展をさらに推進し、全行員のコンセンサスを形成して、当行の質の高い発展を支援するため、一連のテーマ別文化活動を企画・実施した。また、中国の特色のある金融文化に関する特別講座を開発するためのワークショップを開催した。優れた文化活動事例をまとめ、広く周知するとともに、中国の特色のある金融文化に関する典型的な事例集を編纂した。当行は、新時代における清廉文化の醸成を強化し、本店およびChangchun Institute of Financial Managersにおける清廉文化教育拠点の整備を進め、One Core, Two Wings(一核二翼)を特徴とし、複数拠点が連携する清廉文化教育拠点の体制を構築した。また、Probity Culture Research Centerの活動を深化させ、研究プロジェクトを実施するとともに、清廉が重視される銀行の構築を支援した。
・当行は、新時代の「Cadre Education and Training Plan」の実施に重点を置き、一連の主な研修プログラムを開始して、あらゆる階層および職種向けの研修を効果的に実施し、管理職と行員全体の質および職務遂行能力の継続的向上を図っている。当行は、5つのトランスフォーメーションの専門研修体制を改善し、リスク管理担当者の業務遂行能力の向上や国家の現代化に貢献するためのシリーズ研修、ならびに人工知能(AI)の応用、AI-ICBCおよびデジタル・インテリジェント・リーダーシップを網羅した特別研修プログラムを展開した。また、Clean ICBC(健全なICBC)に関する特別研修をさらに進め、標準化コースを開発し、支店における特別研修の実施を推進することにより、清廉が重視される銀行の着実な構築を支援した。当行は、Global Leadership Development Programおよび新入行員向け研修を引き続き実施し、出張所責任者向け研修プログラムを実施するとともに、「Sword Sharpening Program」、「エリートプログラム」や「Sailing Program」等の主要プログラムを実施し、管理職および行員の成長と発展を支援した。また、専門資格認定制度を最適化し、オンデマンド学習・試験のプラットフォームを構築するとともに、現場部門の負担軽減と能力強化を継続的に行った。当行は、研修のデジタル化をさらに進め、大企業向けのナレッジシステムの開発を推進し、研修リソース供給の精緻化およびインテリジェント化を図り、当行の研修センター全体の管理体制を強化し、教育・研修の取組みの標準化と有効性の継続的向上を図った。
国際業務
・当行は、中国のハイレベルな対外開放および「一帯一路構想」の質の高い実施、ならびに中国の貿易強国化および金融大国化への貢献に重点を置き、クロスボーダー金融サービスの強化に努めた。当行は、制度的対外開放、パイロット自由貿易地域(FTZ)の質の向上と効率化、「Export to China」および「Invest in China」ブランドの開発を支援するとともに、多国籍企業に対し、貿易決済および資金管理における革新的なサービスを提供して、対外直接投資(FDI)の誘致と活用を促進した。2026年上半期、国内支店の国際決済取扱高は前年比41.2%増加して2.26兆米ドルとなった。6月末現在、国内支店の国際貿易金融残高は前年末比30.3%増加して49,919百万米ドルとなった。
・当行は、新たな発展形態の構築を支援し、「強い通貨」の発展に貢献した。当行は、クロスボーダー決済等のクロスボーダー人民元業務、投融資およびリスク管理において、世界の市場参加者に対し先見的なソリューションを提供するため「Chunxu Action(春煦行動)」を継続的に実施して、貿易および投資を一層促進した。当行は、人民元総合金融ソリューション(RMB CFS)を開始し、国内市場と国際市場を結びつける1兆人民元の特別融資制度を設けた。当行は、オフショア人民元市場の開拓における決済銀行の積極的役割を最大限に活用し、決済インフラの構築を引き続き強化し、決済サービス能力を向上し、オフショア人民元市場の着実な発展を支援した。当行は、アフリカの人民元共同決済銀行の役割を担うことが認められた。また、これまでも、12か国において人民元決済銀行の役割を果たしてきた。アフリカの人民元共同決済銀行の設立により、当行の人民元決済ネットワークは、スタンダード・バンクが事業を展開するアフリカ19か国へと拡大した。2026年上半期、当行のクロスボーダー人民元業務の取扱高は5.5兆人民元を超えた。
・国際協力が継続的に進められた。当行は、BRICS経済審議会中国支部の議長として責任を果たし、BRICS加盟国の企業間における協力に効果的に貢献した。当行は、中国・欧州CEO円卓会議(China-Europe CEO Roundtable)等のイベントを開催し、中国欧州ビジネス評議会(China-Europe Business Council)(以下「CEBC」という。)に依拠して、中欧経済・貿易関係の高度化を促進している。一帯一路銀行間常態化合作機制(Belt and Road Bankers Roundtable)(以下「BRBR」という。)のメカニズムを強化し、「一帯一路構想」の質の高い実施を促進した。当行は、中国国際輸入博覧会や中国国際サプライチェーン促進博覧会等の国際博覧会に堅実なサービスを提供し、世界の経済・貿易協力へ金融面で寄与した。
・グローバル・ネットワークが発展し、クロスボーダー金融サービス能力が強化された。6月末現在、当行は、スタンダード・バンク・グループ(アフリカ21か国において事業を営んでいる。)の株式を保有していることから、49の国・地域に398の海外組織を運営しており、アフリカの複数の市場で間接的に展開している。当行は、「一帯一路構想」に参加している32か国に合計241の組織を有している。当行のサービス・ネットワークには6大陸および世界の主要国際金融センターの全てが含まれる。
・大手銀行としての地位を保ちつつ、当行の海外組織は、法人融資、投資銀行業務、資産管理、金融市場、清算・決済、資産保管および小売ファイナンスにおけるグローバルな金融サービス能力を継続的に強化した。また、人民元および外貨建て商品を活用し、中国国内外双方において統合マーケティングを強化することにより、顧客向けのグローバルな金融サービス・システムを整備した。
総合業務
ICBCUBS
ICBCUBSは、様々な資産管理業務(ミューチュアルファンド、年金基金、個別管理口座、特別ポートフォリオおよびクロスボーダー・サービスを含む。)ならびにその他CSRCが認可した業務を主業務とする。同社は、業界においてあらゆる関連ライセンスを有する数少ないファンド会社の一つである。
・ICBCUBSは、年金保障制度の強化を支援するため、長期資本を市場に積極的に投入し、年金投資の運用規模は過去最高を記録した。また、資本市場の質の高い発展に積極的に貢献し、エクイティ・ファンドを精力的に展開した結果、アクティブ運用型エクイティ・ファンドの運用規模は前年末比13.0%増加した。ICBCUBSは、技術分野の優良企業に対する投資支援を引き続き拡大し、投資規模は着実に伸び、アクティブ運用型テクノロジー・エクイティ・ファンドの運用成績は極めて良好であった。また、ミューチュアルファンド改革の要件を徹底的に実施し、専門的な投資調査能力および投資家向けサービス能力の向上を図るとともに、投資家のリターンを重視した。
・6月末現在、ICBCUBSはミューチュアルファンド285件、年金、個別管理口座および特別ポートフォリオ計691件を運用し、運用資産総額は2.56兆人民元となった。うち、運用年金投資額は1.3兆人民元を超えた。
ICBCリーシング
ICBCリーシングは、航空、船舶、エネルギー・電力、軌道交通、設備製造等の重点分野およびSRDI企業の大型設備のファイナンスリースを主業務とし、リース資産の譲渡、資産取引および資産管理等様々な金融・産業サービスを提供している。
・ICBCリーシングは、航空事業の「One Core, Two Wings」の事業構造を引き続き強化し、国産航空機の「海外進出」を全面的に支援し、エンジンリース事業体制を継続的に改善するとともに、人民元建てのファイナンスリース事業を積極的に展開し、低空経済分野における先行優位性を確固たるものにした。海運分野において、ICBCリーシングは中国の造船業および海運業に注力し、中核となる競争力を着実に構築するとともに、中央管理の国有海運企業と積極的に連携し、国の重要な戦略物資の輸送の安全を確保した。また、グリーン船舶の開発を支援し、同分野におけるグリーン船舶関連残高の割合は42.1%に達した。国内の総合リース部門において、ICBCリーシングは規模、対象範囲および質を着実に拡大し、新たなインフラ分野への投資を増加し、グリーンエネルギー産業チェーンのプロジェクトパイプラインを構築し、各地域の「製造業単項チャンピオン企業」や中国の民間製造企業トップ500社にサービスを提供するとともに、コンピューティングパワー部門において初の銀行間共同リース案件を組成した。
ICBCアクサ
ICBCアクサは、生命保険、医療保険、傷害保険等の各種保険業務、これらの再保険業務、国の法令により保険資金の利用が認められている業務およびその他規制当局の認可を受けた業務を行っている。
・ICBCアクサは、顧客の多様なニーズに焦点を当て、収益変動型商品への移行を加速させるとともに、全てのチャネルを網羅する多様な配当付き保険商品の体系を構築した。さらに、年金ファイナンス商品を刷新し、「シナリオ+商品+サービス」を統合したエコシステムを構築した。また、重大疾病商品の供給の充実を図ることにより、生涯にわたる重大疾病および特定期間の重大疾病を対象とする多層的な保障体制を構築した。また、介護保険、定期生命保険や障害保険等の商品の研究開発を強化して、顧客の多様なリスク保障ニーズに全面的に応えた。
・ICBCアクサは、顧客サービス能力を総合的に向上させ、「Yu Wei Lai」および「Sheng Hua Nian」を中心とする健康および高齢者介護商品向けの「2+N」付加価値サービス・システムを構築し、提携年金機関のネットワークを16都市・21機関に拡大した。ICBCアクサは、顧客特典制度の全体設計を最適化して、健康、年金およびライフスタイルの3つの中核分野を網羅する、付加価値の高い独占的サービスを導入した。商業年金事業は飛躍的な発展を遂げ、主要事業指標である平準払保険料の前年同期比成長率は28%に達し、年金ファイナンス商品の提供、エコシステムの開発および高齢者に配慮したサービスの改善において成果を上げた。ICBCアクサは、インクルーシブな保障商品の供給の充実を図り、子ども専用の健康保障商品を新たに発売し、同商品は、China Banking and Insurance Newsの「2026 Inclusive Insurance Product of the Year」を受賞した。ICBCアクサは、恵民保険プログラムをさらに促進し、国民の医療保障水準を効果的に向上させた。Brand Finance社のInsurance 100 2026において、中国の合弁保険会社の中で第1位となり、11億米ドルのブランド価値を記録した。
ICBCインターナショナル
ICBCインターナショナルは、中国香港特別区にある当行の完全子会社である。株式上場案件におけるスポンサー業務・引受業務、債券発行引受、財務コンサルティング、直接投資、セールスおよびトレーディング、資産管理、市場調査等をその業務範囲とし、法人顧客、機関顧客および個人顧客向けに包括的なクロスボーダー総合金融サービスを提供している。
・ICBCインターナショナルは、投資銀行業務、セールスおよびトレーディング、投資、資産管理、および投資調査業務のバランスのよい連携を特徴とする「五位一体」事業構造の構築をさらに進めた。2026年上半期、ICBCインターナショナルは、1件の香港新規株式公開に係るスポンサー案件、8件の香港新規株式公開引受案件および1件の米国新規株式公開引受案件を手掛け、28件の債券引受案件に参加した。うち、人民元建て点心債の引受規模は引き続き拡大した。ICBCインターナショナルは、革新的な商品システムの高度化を図り、債券マーケットメーク、証券仲介および信用取引における中核的な強みを強化し、中国本土および香港特別行政区の資本市場の双方向の開放を支援し、人民元の国際化の促進に寄与した。同社は、国家戦略や産業の高度化を全面的に支援して、技術、先進的製造業、医療、新たな消費等の重点分野における主要顧客の投融資のニーズの的確なマッチングを図った。同社は、クロスボーダー資産管理、代替投資、ファンド・オブ・ファンズ等の専門分野の事業展開を加速させ、中国銀行間債券市場(CIBM)におけるクロスボーダー資産管理商品の公式発売を促進した。同社は、投資調査能力を引き続き改善し、「ICBC International New Quality Productive Forces Stock Index」の商品化プロセスが加速したことにより、この指数が市場において影響力を持つようになった。
・2026年上半期、ICBCインターナショナルは、7年連続でThe Asset誌の「Best Bond Advisor in Hong Kong」を受賞し、Financial Newsより2025年度Golden Dragon・Financial Power「"Five Priorities" of Finance Case」に選ばれた。
ICBCインベストメント
ICBCインベストメントは、銀行のデット・エクイティ・スワップを中国で初めて試験的に行った金融機関の一つである。同社はノンバンク金融機関のフランチャイズライセンスを取得しており、デット・エクイティ・スワップとその支援業務を主業務とし、関連会社を通じてパイロット・エクイティ投資を行っている。
・ICBCインベストメントは、その免許および専門知識を十分に活用し、実体経済への貢献ならびに金融リスクの防止および除去に重点を置いて、投融資業務間の連携を強化し、エクイティとデットを組み合わせた総合金融サービスを改善し、デット・エクイティ向け私募エクイティ・ファンド商品の種類を拡充し、市場ベースのデット・エクイティ・スワップ業務の質の向上を着実に進めた。一方、ICBCインベストメントは、企業のレバレッジの低下および安定化、強みの強化、改革の促進を強力に支援した。当グループ全体のリスク資産の処分能力および処分実績を継続的に向上・改善し、企業のデット・リストラクチャリング、デット・エクイティ・スワップ計画、再編計画の策定、コーポレート・ガバナンスおよび生産・運営の標準化において積極的役割を果たし、改革により企業が直面する困難の克服を支援し、銀行の資産の質を継続的に改善した。パイロット・エクイティ投資を着実に進め、科学技術革新および民間経済に対する支援を強化した。また、同社は、株主としての役割を果たすため、法律に従い、デット・エクイティ・スワップを行った企業に取締役を派遣し、コーポレート・ガバナンスに深く関与し、かかる企業の健全かつ持続可能な発展を促進した。
ICBCウェルス・マネジメント
ICBCウェルス・マネジメントは、理財商品の発行、資産運用のアドバイザリーおよびコンサルティング・サービス、その他NFRAの認可した業務を主業務とする。
・ICBCウェルス・マネジメントは、その投融資向けの資産運用事業のライセンスを活用して、国家の主要戦略を積極的に支援した。債券や株式等の多様な手段により、科学技術革新企業およびグリーン産業への支援を拡大し、科学技術金融およびグリーン・ファイナンスへの投資規模と投資比率は着実に増加している。同社は、資産運用資金が、実体経済の重点分野や弱点事項へ的確に流れるよう誘導し、質の高い新たな生産力および現代産業システムの発展に貢献した。顧客中心のアプローチを維持しながら、複数資産および複数戦略による投資機会の開拓に努め、多層的かつ適応性の高い商品ラインナップを継続的に改善した。また、「固定収益+」商品システムの構築に注力して、「香港新規株式公開」に代表される商品ラインを通じてブランド力を確立するとともに、インクルーシブ・ファイナンスおよび年金ファイナンス・サービスの対象範囲および充実度を継続的に拡大した。同社は、その投資調査体制を改善し、商品の品質管理メカニズムを継続的に最適化するとともに、業界最高レベルの安定したパフォーマンスにより、複雑な市況において投資家の資産の保全および価値の増加を確保した。インクルーシブ・ファイナンスの対象顧客層の投資ニーズに的を絞り、迅速な対応を行う伴走型の体制を確立・改善するとともに、金融教育および広報体制を全面的に強化し、顧客に全サイクルにわたる伴走型サービスを提供した。
・6月末現在、ICBCウェルス・マネジメントの商品残高は、1,991,439百万人民元となった。かかる理財商品は全て純資産価値型商品であった。
4 【経営上の重要な契約等】
本報告対象期間中、当行は重要な資産の取得、売却および合併を行わなかった。
5 【研究開発活動】
該当事項なし。
第4 【設備の状況】
1 【主要な設備の状況】
当該半期中に重要な変更はなかった。
2 【設備の新設、除却等の計画】
該当事項なし。
第5 【提出会社の状況】
1 【株式等の状況】
(1) 【株式の総数等】
① 【株式の総数】
(2026年6月30日現在)
| 授権株数(1) | 発行済株式総数 | 未発行株式数(1) |
|---|---|---|
| - | 357,556,257,089株(2) | - |
注
(1) 当行は、授権株式の制度を設けていない。
(2) A株式269,612,212,539株、H株式86,794,044,550株および国内優先株式1,150,000,000株で構成されている。
② 【発行済株式】
(2026年6月30日現在)
| 記名・無記名の別および額面・無額面の別 | 種類 | 発行数 | 上場金融商品取引所名または登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
|---|---|---|---|---|
| 記名式額面1.00人民元 | 普通株式 | 356,406,257,089株 | A株式:上海証券取引所H株式:香港証券取引所 メインボード | 該当事項なし |
| 記名式額面100人民元 | 優先株式 | 1,150,000,000株 | 国内優先株式:上海証券取引所 | 下記「優先株式についての特則」を参照 |
優先株式についての特則
国内優先株式工行優1
(1) 発行される優先株式の種類
中国国内市場で発行される当行の優先株式の種類は、優先株式の試験的な展開に関する中国国務院による指導的意見、優先株式に関する試験的行政措置、商業銀行資本管理規則、Tier1資本補充のための商業銀行による優先株式発行に関する指導的意見およびその他の法律、規則および規制文書の関連要件を満たしている優先株式(以下「国内優先株式工行優1」という。)とする。
(2) 額面価額
1株当たりの額面価額は100人民元である。
(3) 満期
国内優先株式工行優1に満期は設定しない。
(4) 配当金分配条項
(A) クーポンレート決定のための原則
国内優先株式工行優1は、一定でない間隔を空けてなされる調整の対象となるクーポンレートに基づいて値付けをされる。クーポンレートは、指標金利と固定スプレッドの合計とし、国内優先株式工行優1発行後の当初5年間は変更されない。その後、指標金利は、クーポンレートが変更されない5年毎に1回再調整される。国内優先株式工行優1発行時のクーポンレートと指標金利の差である固定スプレッドは、国内優先株式工行優1の残存期間を通じて変更されない。
国内優先株式工行優1発行時に設定されたクーポンレートは、価格発見に基づき4.50%(指標金利2.94%、固定スプレッド1.56%)と決定される。国内優先株式工行優1のクーポンレートは、発行前直近の2会計年度における当行の株主資本利益率の加重平均の年平均を上回ってはならない(1)。
注(1) 「有価証券を公募する会社による情報開示の作成に関する規則第9号(資本利益率と一株当たり利益の計算および開示)」(2010年改訂)に従い決定され、当行の普通株主に帰属する利益率に基づき計算される。
(B) 配当金分配条項
(i) 過年度の損失の補填、法定準備金の積立ておよび一般引当金の繰入れを行った後に分配可能な税引後利益(2) がある場合には、当行は、その自己資本比率が規制上の規則の要件を満たすことを条件に、国内優先株式工行優1株主に配当金を支払うことができる。本件発行において発行される国内優先株式工行優1は、配当金の分配に関しては国外優先株式と同順位であり、いずれも普通株式より優先される。国内優先株式工行優1株主に対する配当金の分配は、当行の格付による影響は受けず、格付の変更に伴う調整は行われない。
注(2) 中国の会計基準または国際財務報告基準に従って作成された親会社の財務諸表に表示されている未分配利益のうち、いずれか少ない金額を指す。
(ii) 状況の如何を問わず、当行は、株主総会において株主の承認を得た上であれば、国内優先株式工行優1株主に対する配当金の支払の全部または一部を取り消すことができる。なお、かかる配当金の支払取消しは債務不履行を構成しない。当行は、その裁量において、支払を取り消した配当金額を利用して、これを期限の到来した他の債務の返済に充当することができ、また、いかなる事情においても、かかる取り消された配当金についての支払は行わない。国内優先株式工行優1株主に対する配当金支払の取消しは、普通株主への配当金の支払のみを制限し、当行に対するそれ以外の制約は構成しない。当行が上記の権利を行使する際には、優先株主の権利と利益を十分に考慮する。当行が国内優先株式工行優1の配当の全部または一部の取消しを決定した場合、当行は、当該決定について、国内優先株式工行優1株主に対して、配当支払日の少なくとも10営業日前までに関連規則に従って通知する。
(iii) 当行は、国内優先株式工行優1株主に対する配当金の全部または一部を取り消した場合、当該配当対象期間に関し、当行が国内優先株式工行優1株主への合意済みの配当金額全額の支払の宣言を決定しない限り、普通株主に配当金の支払をしてはならない。
(C) 配当金の支払方法
国内優先株式工行優1に対する配当金は、当行の残存する発行済み国内優先株式工行優1の額面総額に基づいて計算される。国内優先株式工行優1の配当金は年に一度、現金により支払われる。
当行が国内優先株式工行優1の配当支払を決定した場合、当行は、配当宣言日に配当の支払金額を宣言し、基準日において登録されている全ての国内優先株式工行優1株主は、当該配当による分配を受ける権利を有する。当行は、基準日において登録されている国内優先株式工行優1株主に対して、配当支払日に配当を支払う。
配当は、国内優先株式工行優1の発行にかかる払込期日(すなわち2015年11月23日)から生じる。配当支払日は、国内優先株式工行優1の発行にかかる払込期日の毎年各応当日(すなわち11月23日)とする。応当日が上海証券取引所の取引日でない場合、当該配当支払日は翌取引日に繰り下げられるものとし、当該繰下げられた期間について配当は生じない。国内優先株式工行優1の配当について、配当支払日前に計算および支払を要する場合、当該配当は、計算上1年を360日とし、実際の経過日数に基づき日割り計算される。配当の計算結果は、人民元の小数第3位を四捨五入して小数第2位まで求める。
当該配当の受領について国内優先株式工行優1株主に課される租税は、国内優先株式工行優1株主が、適用される法律および規則に従って負担する。
(D) 配当金の累積
国内優先株式工行優1の配当金は累積されない(すなわち、優先株主に支払われなかった配当金額は翌配当年度に累積されない。)。
(E) 残余財産の分配
国内優先株式工行優1には、定められたクーポンレートで配当金を受け取る権利のみが付与されている。普通株式と同様、当行の残余財産の分配を受ける権利はない。
(5) 強制転換条項
(A) 強制転換トリガー事由
(i) その他Tier1資本トリガー事由(当行のコアTier1資本比率が5.125%以下まで低下すること)が発生した場合には、当行は、優先株主の承認がなくても、当行のコアTier1資本比率を5.125%を上回る水準まで回復させるため、残存する発行済み国内優先株式工行優1の全部または一部を、当該国内優先株式工行優1の額面総額に基づきA株式に転換することができる。一部を転換する場合、国内優先株式工行優1は同一の条件により同一の比率で転換するものとする。かかる転換に伴い、国内優先株式工行優1の転換により発行される新規A株式は、いかなる場合も優先株式に再度転換されることはない。
(ii) Tier2資本トリガー事由((a) 規制当局により、株式転換もしくは減資を行わないと当行は存続できないと判断された場合、または (b) 関連する規制機関により、公的機関の資本注入その他これに相当する支援がないと、当行は存続できないと判断された場合のうち、いずれか先に発生した事由)が発生した場合、当行は、優先株主の承認がなくても、残存する全ての発行済み国内優先株式工行優1を、当該国内優先株式工行優1の額面総額に基づきA株式に転換することができる。かかる転換に伴い、国内優先株式工行優1の転換により発行される新規A株式は、いかなる場合も優先株式に再度転換されることはない。
上記のトリガー事由が発生した場合、当行は、規制当局に報告してその審査および判断を仰ぐものとし、関連規則に従って臨時報告書の提出や発表を行う等、関連する情報開示要件を遵守する。国内優先株式工行優1のA株式への転換により当行の支配権の変動または株式保有割合の変更が生じる場合、当該転換についても、中国および外国の規制当局の適用規則に従う。
(B) 強制転換価格の決定
当初の強制転換価格は、国内優先株式工行優1の発行計画に関する取締役会決議公告日の直近の20取引日における当行A株式の平均取引価格とする。
直近の20取引日における当行A株式の平均取引価格 = 当該20取引日における当行A株式の取引総額 / 当該20取引日におけるA株式の出来高合計(すなわち、1株当たり3.44人民元)
(C) 強制転換比率および強制転換株式数の決定原則
国内優先株式工行優1の強制転換に際し、転換される株式数を決定する計算式は、Q=V/Pとする。
上記計算式において、「Q」は各優先株主が保有する国内優先株式工行優1から転換されるA株式の株式数を意味する。「V」は強制転換の対象となる各国内優先株式工行優1株主が保有する国内優先株式工行優1の総額で、損失は国内優先株式工行優1と国外優先株式により均等な割合で吸収されるという原則に基づき決定されるものを意味する。「P」は国内優先株式工行優1の強制転換価格を意味する。国内優先株式工行優1の強制転換により端株が生じる場合には、当行が、対応する株式数の国内優先株式工行優1の額面価格に基づき、関係する経過利息とあわせて現金で支払をする。経過利息は、直近の配当支払日からの当該国内優先株式工行優1の実際の保有日数に基づき計算する(当該計算上、1年を360日とする。)。A株式に転換された国内優先株式工行優1について配当は支払われない。
上記トリガー事由の発生に伴い、残存する発行済み国内優先株式工行優1の全部または一部(損失は均等な割合で吸収される原則に従い決定される。)は、上記計算式に基づき相応の株式数のA株式に転換される。
(D) 強制転換期間
国内優先株式工行優1の強制転換期間は、国内優先株式工行優1の発行完了日直後の最初の取引日に開始し、全ての国内優先株式工行優1が償還または転換された日に終了する。
(E) 強制転換価格の調整方法
国内優先株式工行優1の発行計画に関し取締役会決議がなされた日以後に、当行A株式に関して所定の事由(例えば、株式配当、資本組入れまたは増資、時価を下回る価格でのA株式の新規発行(普通株式に転換可能な、当行が発行した一定の金融商品の転換に伴う株式資本の増加を除く。)および割当て)が発生した場合には、強制転換価格は、かかる事由の発生と同じ順序で累積的調整の対象となる。普通株主への現金配当の分配により、強制転換価格の調整が生じることはない。
(F) 強制転換が行われた年に普通株式が配当を受ける権利
国内優先株式工行優1の強制転換の結果、新規に発行されるA株式は、既存の発行済みA株式と同順位であり、配当金を受領する権利が確定する基準日に当行の株主名簿に名前が記載されている全ての普通株主は、当該配当期間について配当金を受領する権利を付与される。
(6) 償還についての取決め
(A) 償還権
規制当局から承認を得ることを条件に、当行は国内優先株式工行優1を償還することができる。ただし、当行は、償還権の行使を予定していない。国内優先株式工行優1株主には、当行に対して自らが保有する国内優先株式工行優1の償還を求める権利はない。
国内優先株式工行優1には投資家による買戻請求を認める条項は含まれず、また優先株主には保有する国内優先株式工行優1の買戻しを請求する権利はない。
(B) 償還条項および償還期間
規制当局の承認および関連する要件の充足を条件に、当行は、発行開始日(すなわち2015年11月18日)の5年後の応当日から国内優先株式工行優1の全部または一部を償還することができる。国内優先株式工行優1の償還期間は、かかる開始日に始まり、全ての国内優先株式工行優1の償還または転換が完了した日に終了する。一部償還の場合、国内優先株式工行優1は、保有割合に応じて、かつ同一の条件で償還される。当行が国内優先株式工行優1の償還権を行使する場合においては、当行は、可及的速やかにこれを国内優先株式工行優1株主に通知する。当行は、関連規則に従った中間報告書の提出や発表により開示義務を履行する。
当行による国内優先株式工行優1の償還権の行使は、以下の事項の充足を条件とする。
(i) 当行が、償還される国内優先株式工行優1を同質またはそれより質の高い資本と交換し、かつ、資本の交換を当行の収益力維持を条件に行うこと、または
(ii) 当行の資本基盤が、償還後も規制当局の自己資本比率規制を大幅に上回ること
(C) 償還価格を決定する根拠
国内優先株式工行優1の償還価格は、額面価額および当該配当期間に関する宣言済み未払配当金の合計と等しい金額とする。
(7) 議決権に対する制限
通常の状況において、国内優先株式工行優1には、国内優先株式工行優1株主が当行の株主総会を招集し、これに出席しまたは議決権を行使する権利は付与されない。決議事項が以下のいずれかに関連する場合には、優先株主は株主総会に出席し、クラス別の株主総会で議決権を行使することができる。その場合、優先株式1株について一つの議決権が付与される(当行が所有する優先株式について、当行は議決権を行使できない。)。
| (i) | 定款の優先株式に関する修正 |
|---|---|
| (ii) | 当行の登記済み資本金に対して、(個別または総額のいずれかで)10%を上回る減資 |
| (iii) | 当行の合併、分割、解散または法人形態の変更 |
| (iv) | 優先株式の発行 |
| (v) | その他定款に明記されている事由で、優先株主の権利を変更または無効にするもの |
上記に関する決議は、株主総会に出席した普通株主(議決権が復権された優先株主を含む。)が保有する議決権の3分の2超および優先株主(議決権が復権された優先株主を除く。)が保有する議決権の3分の2超の決議により可決される。
(8) 議決権の復権
(A) 議決権の復権条項
国内優先株式工行優1の残存期間中に、当行が、当期の配当期間について合意された配当金を支払わない旨決議した株主総会の期日の翌日以降、合計で3会計年度または連続した2会計年度合意された配当金を国内優先株式工行優1株主に支払わなかった場合、国内優先株式工行優1株主は、普通株主と同様に株主総会に出席し、議決権を行使することができる。議決権が復権された国内優先株式工行優1の議決権を算出する計算式は、以下のとおりである。
R = W /S
上記計算式において、「R」とは、各国内優先株式工行優1株主の有する国内優先株式工行優1から復権が可能なA株式の議決権を意味する。「W」とは、各国内優先株式工行優1株主が保有する国内優先株式工行優1の額面価額を意味する。「S」とは、国内優先株式工行優1の発行計画に関する取締役会決議公告日の直近の20取引日における当行A株式の平均取引価格を意味する。端数の議決権は直近の整数に切り捨てる。
直近の20取引日における当行A株式の平均取引価格 = 当該20取引日における当行A株式の取引総額 / 当該20取引日におけるA株式の出来高合計(すなわち、1株当たり3.44人民元)
(B) 議決権復権の取消し
当期の配当期間について国内優先株式工行優1に対する配当金が全額支払われた場合、議決権の復権条項に従い国内優先株式工行優1に付与された議決権は、当該配当金が全額支払われた日に取り消される。当該取消し後、議決権の復権が再度生じた場合には、国内優先株式工行優1には再び議決権が付与される。
(9) 残余財産の分配順位および清算根拠
残余財産の分配に関しては、全ての国内優先株式工行優1は同順位となる。優先株主は、残余財産の分配に関しては、当行の預金者、通常債権者、劣後債保有者、転換社債保有者、Tier2資本債券およびその他のTier2資本金融商品の保有者に劣後するが、普通株主には優先する。
当行が清算手続に入った場合、清算後の当行の残余財産は、以下の優先順位に従い分配される。
| (i) | 清算費用 |
|---|---|
| (ii) | 従業員給与、社会保険料および法定補償額 |
| (iii) | 個人預金の元利金 |
| (iv) | 未払法人税 |
| (v) | 当行のその他の債務 |
| (vi) | 上記項目への分配後、当行の残余財産は、各株主に対し、株主の株式の種類と株式保有割合に応じて分配される。国内優先株式工行優1は、残余財産の分配に関しては、当行が将来発行することのある優先株式の他、国外優先株式と同順位となるが、かかる優先株式は全て普通株式より優先される。国内優先株式工行優1株主は、残存する発行済み国内優先株式工行優1の額面総額に、宣言済みの未払配当金を加えた金額を受領することができる。残余財産が不足する場合には、比例配分の上、国内優先株式工行優1株主および国外優先株主に対して分配される。 |
(10) 譲渡
非公募発行により発行された国内優先株式工行優1は、上海証券取引所において譲渡される。国内優先株式工行優1の譲渡に参加する投資家は、CSRCが定める資格要件を満たさなければならない。
国内優先株式工行優2
(1) 発行される優先株式の種類
中国国内市場で当行が発行する国内優先株式の種類は、中国国務院の優先株式の試験的な展開に関する指導意見、優先株式の試験的な展開に関する行政措置、商業銀行資本管理規則、Tier1資本補充のための商業銀行による優先株式発行に関する指導意見およびその他の法律、規則および規制文書の関連要件を満たす優先株式(以下「国内優先株式工行優2」という。)とする。
(2) 額面価額
1株当たりの額面価額は100人民元である。
(3) 満期
国内優先株式工行優2に満期は設定しない。
(4) 配当金分配条項
(A) 配当率決定原則
国内優先株式工行優2の配当率は、一定でない間隔を空けて調整される。配当率は指標金利と固定スプレッドの合計とし、配当率調整期間を設ける。配当率は、国内優先株式工行優2発行(以下「本件発行」という。)後の当初5年間は固定とし、その後については5年毎に1回再調整される。各調整期間中の配当率は変更されない。固定スプレッドは、国内優先株式工行優2発行時の配当率と指標金利の差に等しいものとし、これは国内優先株式工行優2の存続期間中に変更されない。
国内優先株式工行優2発行時に設定される配当率は、価格発見に基づき4.20%(指標金利2.96%、固定スプレッド1.24%)と決定される。国内優先株式工行優2の配当率は、発行前直近の2会計年度における当行の株主資本利益率の加重平均の年平均を上回ってはならない(1)。
注(1) 「有価証券を公募する会社による情報開示の作成に関する規則第9号(資本利益率と一株当たり利益の計算および開示)」(2010年改訂)に従い決定され、当行の普通株式の保有者に帰属する利益率に基づき計算される。
(B) 配当金分配条項
(i) 過年度の損失の補填、法定準備金の積立ておよび一般引当金の繰入れを行った後に、分配可能な税引後利益(2) がある場合には、当行は、その自己資本比率が規制上の規則の要件を満たすことを条件に、国内優先株式工行優2の保有者(以下「国内優先株式工行優2株主」という。)に配当金を支払うことができる。本件発行において発行する国内優先株式工行優2は同順位とし、当行のA普通株式、H普通株式(以下「普通株式」といい、普通株式の保有者を「普通株主」という。)に優先する。国内優先株式工行優2株主に対する配当金の分配は、当行の格付による影響は受けず、格付の変更に伴う調整は行われない。
注(2) 中国の会計基準または国際財務報告基準に従って作成された親会社の財務諸表に表示されている未分配利益のうち、いずれか少ない金額を指す。
(ii) 状況の如何を問わず、当行は、株主総会において株主の承認を得た上であれば、国内優先株式工行優2にかかる配当金の支払の全部または一部を取り消すことができる。なお、かかる配当金の支払取消しは債務不履行を構成しない。当行は、その裁量において、支払を取り消した配当金額を利用して、これを期限の到来した他の債務の返済に充当することができ、また、いかなる事情においても、かかる取り消された配当金についての支払は行わない。国内優先株式工行優2株主に対する配当金支払の取消しは、普通株主への配当金の支払のみを制限し、当行に対するそれ以外の制約は構成しない。当行が上記の権利を行使する際には、優先株主の権利と利益を十分に考慮する。
(iii) 当行は、国内優先株式工行優2にかかる配当金の全部または一部を取り消す場合、当該配当対象期間に関し、当行が国内優先株式工行優2株主への合意済みの配当金額全額の支払の宣言を決定しない限り、普通株主に配当金の支払をしてはならない。
(C) 配当金の支払方法
国内優先株式工行優2に対する配当は現金で支払われるものとし、当行の社外の発行済み国内優先株式工行優2の額面総額に基づいて計算される。国内優先株式工行優2の配当の支払は年一回とし、配当は国内優先株式工行優2の払込期日(すなわち2019年9月24日)から生じる。配当支払日は、国内優先株式工行優2の払込期日の毎年各応当日(すなわち9月24日)とする。応当日が上海証券取引所の取引日でない場合、当該配当支払日は翌取引日に繰り下げられるものとし、当該繰下げられた期間について配当は生じない。国内優先株式工行優2の配当について、配当支払日前に計算および支払を要する場合、当該配当は、計算上1年を360日とし、実際の経過日数に基づき日割り計算される。配当の計算結果は、人民元の小数第3位を四捨五入して小数第2位まで求める。当該配当の受領について国内優先株式工行優2株主が納付すべき租税は、国内優先株式工行優2株主が、関連法令に従って負担する。
(D) 配当金支払停止事由
当行が国内優先株式工行優2株主への配当金の全部または一部を取り消す場合、当行は、当該配当対象期間に関し、当行が国内優先株式工行優2株主に対する配当金額全額の支払の宣言をしない限り、普通株主に配当の支払をしてはならない。
(E) 配当金の累積
国内優先株式工行優2の配当金は累積されない(すなわち、国内優先株式工行優2株主に支払われなかった配当金額は翌配当年度に累積されない。)。
(F) 残余財産の分配
国内優先株式工行優2株主には所定のクーポンレートで配当金を受け取る権利のみが付与されており、普通株主と同様に当行の残余利益の分配を受ける権利はない。
(5) 強制転換条項
(A) 強制転換トリガー事由
(i) その他Tier1資本トリガー事由(当行のコアTier1資本比率が5.125%以下まで低下すること)が発生した場合には、当行は、国内優先株式工行優2株主の承認がなくても、当行のコアTier1資本比率を5.125%を上回る水準まで回復させるため、社外の発行済み国内優先株式工行優2の全部または一部を、当該国内優先株式工行優2の額面総額に基づきA株式に転換することができる。一部を転換する場合、国内優先株式工行優2は同一の条件により同一の比率で転換するものとする。
(ii) Tier2資本トリガー事由( (a) 規制当局により、株式転換もしくは減資を行わないと当行は存続できないと判断された場合、または (b) 関連する規制機関により、公的機関の資本注入その他これに相当する支援がないと、当行は存続できないと判断された場合のうち、いずれか先に発生した事由)が発生した場合、当行は、国内優先株式工行優2株主の承認がなくても、社外の全ての発行済み国内優先株式工行優2を、当該国内優先株式工行優2の額面総額に基づきA株式に転換することができる。
上記の強制転換トリガー事由が発生した場合、当行は、規制当局に報告してその審査および判断を仰ぐものとし、中国証券法および関連規則に従って臨時報告書の提出や発表を行う等、関連する情報開示要件を遵守する。
(B) 強制転換価格の決定
当初の強制転換価格は、国内優先株式工行優2の発行計画に関する取締役会決議公告日の直近の20取引日における当行A株式の平均取引価格とする。
直近の20取引日における当行A株式の平均取引価格 = 当該20取引日における当行A株式の取引総額 / 当該20取引日におけるA株式の出来高合計(すなわち、1株当たり5.43人民元)
(C) 強制転換比率および強制転換株式数の決定原則
国内優先株式工行優2の強制転換に際し、転換される株式数を決定する計算式は、Q=V/Pとする。
上記計算式において、「Q」は各国内優先株式工行優2株主が保有する国内優先株式工行優2から転換されるA株式の株式数を意味する。「V」は強制転換の対象となる各国内優先株式工行優2株主が保有する国内優先株式工行優2の総額で、損失は国内優先株式工行優2と国外優先株式間で均等な割合で吸収されるという原則に基づき決定されるものを意味する。「P」は国内優先株式工行優2の強制転換価格を意味する。国内優先株式工行優2の強制転換により端株が生じる場合には、当行が、対応する株式数の国内優先株式工行優2の額面価格に基づき、関係する経過利息とあわせて現金で支払をする。経過利息は、直近の配当支払日からの当該国内優先株式工行優2の実際の保有日数に基づき計算する(当該計算上、1年を360日とする。)。A株式に転換された国内優先株式工行優2について配当は支払われない。
上記トリガー事由の発生に伴い、社外の発行済み国内優先株式工行優2の全部または一部(損失は均等な割合で吸収される原則に従い決定される。)は、上記計算式に基づき相応の株式数のA株式に転換される。
(D) 強制転換期間
国内優先株式工行優2の強制転換期間は、国内優先株式工行優2の発行完了日直後の最初の取引日に開始し、全ての国内優先株式工行優2が償還または転換された日に終了する。
(E) 強制転換価格の調整方法
国内優先株式工行優2の発行計画に関し取締役会決議がなされた日以後に、当行普通株式に関して所定の事由(例えば、株式配当、資本組入れまたは増資、時価を下回る価格での普通株式の新規発行(普通株式に転換可能な、当行が発行した特定の金融商品の転換に伴う株式資本の増加を除く。)および割当て)が発生した場合には、強制転換価格は、かかる事由の発生と同じ順序で累積的調整の対象となる。普通株主への現金配当の分配により、強制転換価格の調整が生じることはない。強制転換価格は以下に基づき調整される。
株式配当または資本組入れまたは増資:P1 = P0 × N/(N + n)
時価を下回る価格での普通株式の新規発行:P1 = P0 ×(N + k)/(N + n), k = n × A/M
上記計算式において、「P0」は調整前に有効な強制転換価格を意味し、「N」は株式配当、資本組入れまたは増資、普通株式の新規発行・募集がなされる前の当行の普通株式の株式資本合計を意味し、「n」は株式配当、資本組入れまたは増資、普通株式の新規発行・募集による新規株式数を意味し、「A」は普通株式の新規発行・募集の価格を意味し、「M」は普通株式の新規発行・募集の発表(すなわち、普通株式の新規発行・募集の有効かつ撤回不能な条件を含む発表)がなされた日の直前の取引日における普通株式の終値を意味し、「P1」は調整後に有効な強制転換価格を意味する。
当行による償還株式の消却、当行の合併または分割およびその他の事情による当行株式の種類、株式数および株主持分の変更により国内優先株式工行優2株主の権利および利益に影響がありうる場合、当行は、強制転換価格を実際の事情に基づき、かつ公平・公正・衡平の原則、優先株主と普通株主の全面的な保護とバランスに従い調整する。かかる場合における強制転換価格の調整方法は、関係規則に従い決定される。
(F) 強制転換が行われた年に普通株式が配当を受ける権利
国内優先株式工行優2の強制転換の結果、新規に発行されるA株式は、既存の発行済みA株式と同順位であり、配当金を受領する権利が確定する基準日に当行の株主名簿に名前が記載されている全ての普通株主は、当該配当期間について配当金を受領する権利を付与される。
(6) 条件付償還の条件
(A) 償還権
規制当局から承認を得ることを条件に、当行は国内優先株式工行優2を償還することができる。国内優先株式工行優2は、国内優先株式工行優2株主の選択により当行に償還されることはなく、かかる償還は予定されない。国内優先株式工行優2には投資家による買戻請求を認める条項は含まれず、また国内優先株式工行優2株主には保有する優先株式の買戻しを請求する権利はない。
(B) 償還条項および償還期間
規制当局の承認および関連する要件の充足を条件に、当行は、本件発行の終了日(すなわち2019年9月24日)の5年後の応当日から国内優先株式工行優2の全部または一部を償還することができる。具体的な償還期間の開始日は、株主総会の承認(かかる承認は再委任することができる。)を受けることを条件に、市況を参考にして取締役会が決定する。国内優先株式工行優2の償還期間は、かかる開始日に始まり、全ての国内優先株式工行優2の償還または転換が完了した日に終了する。一部償還の場合、国内優先株式工行優2は、保有割合に応じて、かつ同一の条件で償還される。当行が国内優先株式工行優2の償還権を行使する場合においては、当行は、可及的速やかにこれを国内優先株式工行優2株主に通知する。当行は、関連規則に従った中間報告書の提出や発表により開示義務を履行する。
当行による国内優先株式工行優2の償還権の行使は、以下の事項の充足を条件とする。
(i) 当行が、償還される国内優先株式工行優2を同質またはそれより質の高い資本性金融商品と交換し、かつ、資本性金融商品との交換を当行の収益力が持続可能な場合に限り実施すること、または、
(ii) 当行の資本基盤が、償還後も規制当局による自己資本比率規制を大幅に上回ること。
(C) 償還価格を決定する根拠
国内優先株式工行優2の償還価格は、額面価額および当該配当期間に関する宣言済み未払配当金の合計と等しい金額とする。
(7) 議決権に対する制限
通常の状況において、国内優先株式工行優2には、国内優先株式工行優2株主が当行の株主総会を招集し、これに出席しまたは議決権を行使する権利は付与されない。決議事項が以下のいずれかに関連する場合には、国内優先株式工行優2株主は株主総会に出席し、クラス別の株主総会で議決権を行使することができる。その場合、国内優先株式工行優2の1株について一つの議決権が付与される(当行が所有する国内優先株式工行優2について、当行は議決権を行使できない。)。
| (i) | 定款の優先株式に関する修正 |
|---|---|
| (ii) | 当行の登記済み資本金に対して、(個別または総額のいずれかで)10%を上回る減資 |
| (iii) | 当行の分割、合併、解散または法人形態の変更 |
| (iv) | 優先株式の発行 |
| (v) | その他定款に明記されている事由で、優先株主の権利を変更または無効にするもの |
上記に関する決議は、株主総会に出席した普通株主(議決権が復権された優先株主を含む。)が保有する議決権の3分の2超および優先株主(議決権が復権された優先株主を除く。)が保有する議決権の3分の2超の決議により可決される。
(8) 議決権の復権
(A) 議決権の復権条項
国内優先株式工行優2の残存期間中に、当行が、当期の配当期間について合意された配当金を支払わない旨決議した株主総会の期日の翌日以降、合計で3会計年度または連続した2会計年度合意された配当金を国内優先株式工行優2株主に支払わなかった場合、国内優先株式工行優2株主は、普通株主と同様に株主総会に出席し、議決権を行使することができる。議決権が復権された国内優先株式工行優2の議決権を算出する計算式は、以下のとおりである。
R = W /S、端数の議決権は直近の整数に切り捨てる。
上記計算式において、「R」とは各国内優先株式工行優2株主の有する国内優先株式工行優2から復権が可能なA株式の議決権を意味し、「W」とは各国内優先株式工行優2株主が保有する国内優先株式工行優2の額面価額合計を意味し、「S」とは国内優先株式工行優2の発行計画に関する取締役会決議公告日の直近の20取引日における当行A株式の平均取引価格を意味する。
直近の20取引日における当行A株式の平均取引価格 = 当該20取引日における当行A株式の取引総額 / 当該20取引日におけるA株式の出来高合計(すなわち、1株当たり5.43人民元)
(B) 議決権復権の取消し
国内優先株式工行優2の議決権の復権後、当期の配当期間について国内優先株式工行優2に対する配当金が全額支払われた場合、議決権の復権条項に従い国内優先株式工行優2株主に付与された議決権は、当該配当金が全額支払われた日に取り消される。当該取消し後、議決権の復権が再度生じた場合には、国内優先株式工行優2株主には再び議決権が付与される。
(9) 残余財産の分配順位および清算根拠
残余財産の分配に関しては、全ての国内優先株式工行優2は同順位となる。国内優先株式工行優2株主は、残余財産の分配に関しては、銀行の預金者、通常債権者、転換社債保有者、劣後債保有者、Tier2資本債券保有者およびその他のTier2資本金融商品保有者に劣後するが、普通株主には優先する。
当行が清算手続に入った場合、清算後の当行の残余財産は、以下の優先順位に従い分配される。
| (i) | 清算費用 |
|---|---|
| (ii) | 従業員給与、社会保険料および法定補償額 |
| (iii) | 個人預金の元利金 |
| (iv) | 未払法人税 |
| (v) | 当行のその他の債務 |
| (vi) | 上記項目への分配後、当行の残余財産は、各株主に対し、株主の株式の種類と株式保有割合に応じて分配される。国内優先株式工行優2は、残余財産の分配に関しては、社外の発行済み優先株式で今後当行が発行しうるものの他、国外優先株式と同順位とするが、かかる優先株式は全て普通株式に優先する。国内優先株式工行優2株主は、社外の発行済み国内優先株式工行優2の額面総額に、宣言済みの未払配当金を加えた金額に等しい金額を受領することができる。残余財産が不足する場合には、優先株主に対する分配は、当該優先株主が保有する社外の発行済み優先株式の割合に応じて行われる。 |
(10) 譲渡
非公募発行により発行された国内優先株式工行優2は、上海証券取引所において譲渡される。国内優先株式工行優2の譲渡に参加する投資家は、CSRCが定める資格要件を満たさなければならない。
「工行優1」リセット配当率
「中国工商銀行股份有限公司非公開発行優先株式募集説明書」(以下「募集説明書」という。)の関連規定に基づき、当行が2015年11月に非公募発行した国内優先株式(略称「工行優1」、コード「360011」)は、段階的に調整されるクーポン配当率(基準金利に固定スプレッドを加算した利率)により価格設定された。クーポン配当率は、発行日から最初の5年間は変更されず、その後は5年ごとに基準金利がリセットされ、各リセット期間中の名目配当率は変更されない。2025年11月、当行は、募集説明書の関連規定に従い「工行優1」の前回のリセット日から5年経過に伴い「工行優1」の名目配当率を再びリセットし、2025年11月23日より、リセット後のクーポン配当率は3.14%となった。
当行国内優先株式のリセット配当率の詳細については、SSEのウェブサイト、HKEXの「HKEXnews」ウェブサイトおよび当行ウェブサイトにおける当行の発表を参照のこと。
「工行優2」リセット配当率
「中国工商銀行股份有限公司非公開発行優先株式募集説明書」の関連規定に基づき、当行が2019年9月に非公募発行した国内優先株式(略称「工行優2」、コード「360036」)は、段階的に調整されるクーポン配当率(基準金利に固定スプレッドを加算した利率)により価格設定された。クーポン配当率は、発行日から最初の5年間は変更されず、その後は5年ごとに基準金利がリセットされ、各リセット期間中の名目配当率は変更されない。2024年9月、当行は、「工行優2」の発行日から5年経過に伴い「工行優2」の名目配当率をリセットし、2024年9月24日より、リセット後のクーポン配当率は3.02%となった。
当行国内優先株式のリセット配当率の詳細については、SSEのウェブサイト、HKEXの「HKEXnews」ウェブサイトおよび当行ウェブサイトにおける当行の発表を参照のこと。
本報告対象期間中、当行は優先株式の転換を行わなかった。
(2) 【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
(3) 【発行済株式総数および資本金の状況】
A株式
| 年月日 | 発行済株式総数(株) | 資本金(人民元) | 摘要 | ||
| 増減数 | 残高 | 増減額 | 残高 | ||
| 2025年12月31日現在 | 0 | 269,612,212,539 | 0 | 269,612,212,539 | |
| 2026年6月30日現在 | 0 | 269,612,212,539 | 0 | 269,612,212,539 | |
H株式
| 年月日 | 発行済株式総数(株) | 資本金(人民元) | 摘要 | ||
| 増減数 | 残高 | 増減額 | 残高 | ||
| 2025年12月31日現在 | 0 | 86,794,044,550 | 0 | 86,794,044,550 | |
| 2026年6月30日現在 | 0 | 86,794,044,550 | 0 | 86,794,044,550 | |
優先株式
| 年月日 | 発行済株式総数(株) | 資本金(人民元) | 摘要 | ||
| 増減数 | 残高 | 増減額 | 残高 | ||
| 2025年12月31日現在 | 0 | 1,150,000,000 | 0 | 0 | |
| 2026年6月30日現在 | 0 | 1,150,000,000 | 0 | 0 | |
(4) 【大株主の状況】
2026年6月30日現在、当行の普通株主は合計807,660人で、議決権の復活した優先株主および特別議決権付株式の株主はなかった。このうち、H株式保有者は98,617人、A株式保有者は709,043人であった。
(i) 当行発行済株式資本の1%以上を保有する株主
(2026年6月30日現在)
| 氏名または名称 | 住所 | 所有株式数 (株) | 発行済株式総数に 対する所有株式数の 割合 (概算) (%) |
|---|---|---|---|
| 匯金公司 | 中国北京市東城区朝陽門北大街1号 新保利大厦 | 124,004,660,940 (1) | 34.79 |
| 財政部 | 中国北京市西城区三里河 | 110,984,806,678 (1) | 31.14 |
| HKSCC Nominees Limited(3) | 中国香港中環康樂廣場8号 交易廣場2期8階 | 86,207,551,427 (2) | 24.19 |
| SSF(4) | 中国北京市西城区豊匯園11号楼豊匯時代大廈南翼 | 12,331,645,186 (1) | 3.46 |
| 合計 | 333,528,664,231 | 93.58 |
注
(1) A株式
(2) H株式
(3) HKSCC Nominees Limitedの保有株式数は、2026年6月30日現在HKSCC Nominees Limitedに開設されている口座に登録されている全機関投資家および個人投資家のノミニーとして同社が保有するH株式の本報告対象期間末現在の総数である。これには、SSFおよび平安資産管理有限責任公司が保有する当行H株式が含まれる。
(4) 本報告対象期間末現在、SSFから当行に提供された情報によると、SSFは当行H株式6,728,403,633株を保有しており、A株式とH株式の合計株式19,060,048,819株は、当行普通株式総数の5.35%を占める。
(5) 四捨五入しているため、上記の割合表記は参照目的に限る。
(ii) 当行国内優先株主の「工行優1」の保有割合
(2026年6月30日現在)
| 株主氏名 または名称 | 株主 の種類 | 株式の 種類 | 当期中 の増減 | 所有株式総数 (株) | 保有 割合 (%) | 売却制限 対象株式数 | 質権設定または ロックアップ 対象株式数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 中国移動通信集団有限公司 | 国有法人 | 国内優先株式 | - | 200,000,000 | 44.44 | - | なし |
| 中国煙草総公司 | その他 | 国内優先株式 | - | 50,000,000 | 11.11 | - | なし |
| 中国人寿保険股份有限公司 | 国有法人 | 国内優先株式 | - | 35,000,000 | 7.78 | - | なし |
| 中国平安人寿保険股份有限公司 | 国内非国有法人 | 国内優先株式 | - | 30,000,000 | 6.67 | - | なし |
| 中信建投基金管理有限公司 | 国有法人 | 国内優先株式 | - | 17,855,000 | 3.97 | - | なし |
| 上海光大證券資産管理有限公司 | 国有法人 | 国内優先株式 | 500,000 | 13,085,000 | 2.91 | - | なし |
| 上海国泰海通證券資産管理有限公司 | 国有法人 | 国内優先株式 | - | 11,200,000 | 2.49 | - | なし |
| 中国煙草総公司山東省公司 | その他 | 国内優先株式 | - | 10,000,000 | 2.22 | - | なし |
| 中国煙草総公司黒龍江省公司 | その他 | 国内優先株式 | - | 10,000,000 | 2.22 | - | なし |
| 中国平安財産保険股份有限公司 | 国内非国有法人 | 国内優先株式 | - | 10,000,000 | 2.22 | - | なし |
注
(1) 上記のデータは、当行の2026年6月30日現在の国内優先株式「工行優1」株主名簿に基づく。
(2) 中国煙草総公司山東省支店および中国煙草総公司黒龍江省支店はいずれも中国煙草総公司の完全子会社である。「中国人寿保険股份有限公司-伝統-普通保険商品-005L-CT001沪」は中国人寿保険股份有限公司が運用している。中国平安人寿保険股份有限公司と中国平安財産保険股份有限公司は関連会社関係にある。上記に記載された事項を除いて、当行は、上記優先株主間および上記優先株主と普通株主の上位10名間の関連会社関係および共同行為関係については知らない。
(3) 保有割合は、優先株主が保有する国内優先株式「工行優1」の国内優先株式「工行優1」総数(450百万株)に対する割合を指す。
(iii) 当行国内優先株式工行優2の保有割合
(2026年6月30日現在)
| 株主氏名 または名称 | 株主 の種類 | 株式の 種類 | 当期中 の増減 | 所有株式総数 (株) | 保有割合 (%) | 売却制限 対象株式数 | 質権設定または ロックアップ 対象株式数 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 中国人寿保険股份有限公司 | 国有法人 | 国内優先 株式 | - | 120,000,000 | 17.14 | - | なし |
| 中国移動通信集団有限公司 | 国有法人 | 国内優先 株式 | - | 100,000,000 | 14.29 | - | なし |
| 渤海国际信托股份有限公司 | 国有法人 | 国内優先 株式 | - | 82,251,000 | 11.75 | - | なし |
| 中誠信托有限責任公司 | 国有法人 | 国内優先 株式 | 9,000,000 | 79,719,000 | 11.39 | - | なし |
| 上海光大證券資産管理有限公司 | 国有法人 | 国内優先 株式 | -10,650,000 | 60,735,000 | 8.68 | - | なし |
| 中国煙草総公司 | その他 | 国内優先 株式 | - | 50,000,000 | 7.14 | - | なし |
| 上海煙草集団有限責任公司 | その他 | 国内優先 株式 | - | 30,000,000 | 4.29 | - | なし |
| 中信建投基金管理有限公司 | 国有法人 | 国内優先 株式 | -2,550,000 | 21,565,000 | 3.08 | - | なし |
| 中信証券股分有限公司 | 国有法人 | 国内優先 株式 | - | 16,100,000 | 2.30 | - | なし |
| 国投泰康信託有限公司 | 国有法人 | 国内優先 株式 | - | 15,400,000 | 2.20 | - | なし |
注
(1) 上記のデータは、当行の2026年6月30日現在の国内優先株式「工行優2」株主名簿に基づく。
(2) 「中国人寿保険股份有限公司-伝統-普通保険商品-005L-CT001沪」は中国人寿保険股份有限公司が運用している。上海煙草集団有限責任公司、中国煙草総公司山東省支店および中国煙草総公司黒龍江省支店は全て中国煙草総公司の完全子会社である。上記に記載された事項を除いて、当行は、上記優先株主間および上記優先株主と普通株主の上位10名間の関連会社関係および共同行為関係については知らない。
(3) 保有割合は、優先株主が保有する国内優先株式「工行優2」の国内優先株式「工行優2」総数(700百万株)に対する割合を指す。
2 【役員の状況】
本報告書提出日現在、当行の役員は18人(男性16人(89%)、女性2人(11%))である。
令和7年度有価証券報告書提出日から本報告書提出日までに、以下のとおり取締役および上級管理職の変更があった。
新たに就任した当行の取締役および/または上級管理職
| 就任時の役職 | 氏名 | 就任年月日 |
|---|---|---|
| 非業務執行取締役 | 劉芳(LIU Fang) | 2026年6月26日 |
退任した当行の取締役および/または上級管理職
| 退任時の役職 | 氏名 | 退任年月日 |
|---|---|---|
| 非業務執行取締役 | 曹利群 (CAO Liqun) | 2026年6月26日 |
異動のあった当行の取締役および/または上級管理職
該当事項なし。
第6 【経理の状況】
a. 本書記載の中国工商銀行股份有限公司および子会社(以下「当グループ」という。)の邦文の中間財務書類(以下「邦文の中間財務書類」という。)は、国際財務報告基準に準拠して作成された2026年6月30日に終了した6か月間の中間会計期間の原文の財務書類(以下「原文の中間財務書類」という。)の翻訳に、下記の円換算額を併記したものである。当グループの中間財務書類の日本における開示については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)第328条第1項の規定が適用されている。
邦文の中間財務書類には、財務諸表等規則に基づき、原文の中間財務書類中の人民元表示の金額のうち主要なものについて円換算額が併記されている。日本円への換算には、2026年8月28日の株式会社三菱UFJ銀行の対顧客電信直物売買相場の仲値、1人民元=23.72円の為替レートが使用されている。
なお、財務諸表等規則に基づき、かかる中間財務書類の作成に当たって当グループが採用した会計原則および会計慣行と、日本において一般に公正妥当と認められている会計原則および会計慣行との間の主要な相違については、第6の「3 国際財務報告基準と日本における会計原則および会計慣行の主要な相違」に記載されている。
円換算額および第6の「2 その他」から「3 国際財務報告基準と日本における会計原則および会計慣行の主要な相違」までの事項は原文の中間財務書類には記載されていない。
b. 原文の中間財務書類は、外国監査法人等(「公認会計士法」(昭和23年法律第103号)第1条の3第7項に規定されている外国監査法人等をいう。)から、「金融商品取引法」(昭和23年法律第25号)第193条の2第1項第1号に規定されている監査証明に相当すると認められる証明を受けていない。
1 【中間財務書類】
中間連結損益計算書
(単位:特に明記しない限り、百万人民元)
| 6月30日に終了した6ヶ月間 | ||||
| 注記 | 2026年 | 2025年 | ||
| (未監査) | (未監査) | |||
| 受取利息 | 660,777 | 673,603 | ||
| 支払利息 | (319,540) | (360,027) | ||
| 純受取利息 | 3 | 341,237 | 313,576 | |
| 受取手数料等 | 76,591 | 74,162 | ||
| 支払手数料等 | (7,356) | (7,142) | ||
| 純受取手数料等 | 4 | 69,235 | 67,020 | |
| トレーディング純収益 | 5 | 10,012 | 7,613 | |
| 金融投資に係る純利得 | 6 | 26,449 | 18,294 | |
| その他の純営業(費用)/収益 | 7 | (770) | 2,579 | |
| 営業収益 | 446,163 | 409,082 | ||
| 営業費用 | 8 | (111,379) | (108,570) | |
| 信用減損損失 | 9 | (127,018) | (104,007) | |
| その他の資産に係る減損損失 | (738) | (522) | ||
| 営業利益 | 207,028 | 195,983 | ||
| 関連会社および共同支配企業の損益に対する持分 | 2,982 | 3,025 | ||
| 税引前利益 | 210,010 | 199,008 | ||
| 法人所得税 | 10 | (33,535) | (30,205) | |
| 中間純利益 | 176,475 | 168,803 | ||
| 中間純利益の帰属先: | ||||
| 親会社の株主 | 173,682 | 168,103 | ||
| 非支配持分 | 2,793 | 700 | ||
| 中間純利益 | 176,475 | 168,803 | ||
| 1株当たり利益 | 12 | |||
| -基本的(人民元) | 0.47 | 0.46 | ||
| -希薄化後(人民元) | 0.47 | 0.46 | ||
添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部を構成している。
(単位:特に明記しない限り、百万円)
| 6月30日に終了した6ヶ月間 | ||||
| 注記 | 2026年 | 2025年 | ||
| (未監査) | (未監査) | |||
| 受取利息 | 15,673,630 | 15,977,863 | ||
| 支払利息 | (7,579,489) | (8,539,840) | ||
| 純受取利息 | 3 | 8,094,142 | 7,438,023 | |
| 受取手数料等 | 1,816,739 | 1,759,123 | ||
| 支払手数料等 | (174,484) | (169,408) | ||
| 純受取手数料等 | 4 | 1,642,254 | 1,589,714 | |
| トレーディング純収益 | 5 | 237,485 | 180,580 | |
| 金融投資に係る純利得 | 6 | 627,370 | 433,934 | |
| その他の純営業(費用)/収益 | 7 | (18,264) | 61,174 | |
| 営業収益 | 10,582,986 | 9,703,425 | ||
| 営業費用 | 8 | (2,641,910) | (2,575,280) | |
| 信用減損損失 | 9 | (3,012,867) | (2,467,046) | |
| その他の資産に係る減損損失 | (17,505) | (12,382) | ||
| 営業利益 | 4,910,704 | 4,648,717 | ||
| 関連会社および共同支配企業の損益に対する持分 | 70,733 | 71,753 | ||
| 税引前利益 | 4,981,437 | 4,720,470 | ||
| 法人所得税 | 10 | (795,450) | (716,463) | |
| 中間純利益 | 4,185,987 | 4,004,007 | ||
| 中間純利益の帰属先: | ||||
| 親会社の株主 | 4,119,737 | 3,987,403 | ||
| 非支配持分 | 66,250 | 16,604 | ||
| 中間純利益 | 4,185,987 | 4,004,007 | ||
| 1株当たり利益 | 12 | |||
| -基本的(円) | 11.15 | 10.91 | ||
| -希薄化後(円) | 11.15 | 10.91 | ||
添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部を構成している。
中間連結純損益およびその他の包括利益計算書
(単位:特に明記しない限り、百万人民元)
| 6月30日に終了した6ヶ月間 | ||||
| 注記 | 2026年 | 2025年 | ||
| (未監査) | (未監査) | |||
| 中間純利益 | 176,475 | 168,803 | ||
| その他の包括利益(税引後・純額): | 34 | |||
| (a)純損益に振り替えられることのない項目: | ||||
| (ⅰ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品の公正価値の変動 | (5,394) | 1,649 | ||
| (ⅱ)持分法を適用して認識したその他の包括利益 | (19) | (18) | ||
| (ⅲ)その他 | – | 1 | ||
| (b)事後的に純損益に振り替えられる可能性のある項目: | ||||
| (ⅰ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の公正価値の変動 | 13,297 | 1,029 | ||
| (ⅱ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の信用損失 | (968) | (119) | ||
| (ⅲ)キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金 | (1,215) | 1,748 | ||
| (ⅳ)持分法を適用して認識したその他の包括利益 | (220) | (33) | ||
| (ⅴ)為替換算調整勘定 | (11,893) | (1,755) | ||
| (ⅵ)その他 | (1,224) | (4,210) | ||
| その他の中間包括利益小計 | (7,636) | (1,708) | ||
| 中間包括利益合計 | 168,839 | 167,095 | ||
| 中間包括利益合計の帰属先: | ||||
| 親会社の株主 | 167,419 | 167,455 | ||
| 非支配持分 | 1,420 | (360) | ||
| 168,839 | 167,095 | |||
添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部を構成している。
(単位:特に明記しない限り、百万円)
| 6月30日に終了した6ヶ月間 | ||||
| 注記 | 2026年 | 2025年 | ||
| (未監査) | (未監査) | |||
| 中間純利益 | 4,185,987 | 4,004,007 | ||
| その他の包括利益(税引後・純額): | 34 | |||
| (a)純損益に振り替えられることのない項目: | ||||
| (ⅰ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定するものとして指定した資本性金融商品の公正価値の変動 | (127,946) | 39,114 | ||
| (ⅱ)持分法を適用して認識したその他の包括利益 | (451) | (427) | ||
| (ⅲ)その他 | – | 24 | ||
| (b)事後的に純損益に振り替えられる可能性のある項目: | ||||
| (ⅰ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の公正価値の変動 | 315,405 | 24,408 | ||
| (ⅱ)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融商品の信用損失 | (22,961) | (2,823) | ||
| (ⅲ)キャッシュ・フロー・ヘッジ剰余金 | (28,820) | 41,463 | ||
| (ⅳ)持分法を適用して認識したその他の包括利益 | (5,218) | (783) | ||
| (ⅴ)為替換算調整勘定 | (282,102) | (41,629) | ||
| (ⅵ)その他 | (29,033) | (99,861) | ||
| その他の中間包括利益小計 | (181,126) | (40,514) | ||
| 中間包括利益合計 | 4,004,861 | 3,963,493 | ||
| 中間包括利益合計の帰属先: | ||||
| 親会社の株主 | 3,971,179 | 3,972,033 | ||
| 非支配持分 | 33,682 | (8,539) | ||
| 4,004,861 | 3,963,493 | |||
添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部を構成している。
中間連結財政状態計算書
(単位:特に明記しない限り、百万人民元)
| 注記 | 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| (未監査) | (監査済) | |||
| 資産の部 | ||||
| 現金および中央銀行預け金 | 13 | 3,517,752 | 3,674,558 | |
| 銀行およびその他の金融機関預け金 | 14 | 1,101,502 | 1,264,019 | |
| デリバティブ金融資産 | 15 | 140,823 | 130,414 | |
| リバース・レポ契約 | 16 | 1,029,778 | 530,737 | |
| 顧客貸出金等 | 17 | 31,162,520 | 29,712,359 | |
| 金融投資 | 18 | 18,632,768 | 16,907,415 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融投資 | 1,019,652 | 943,953 | ||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融投資 | 4,156,964 | 3,823,279 | ||
| 償却原価で測定する金融投資 | 13,456,152 | 12,140,183 | ||
| 関連会社および共同支配企業への投資 | 19 | 78,638 | 78,313 | |
| 有形固定資産 | 20 | 283,854 | 293,836 | |
| 繰延税金資産 | 21 | 112,798 | 104,289 | |
| その他の資産 | 22 | 1,010,160 | 781,833 | |
| 資産合計 | 57,070,593 | 53,477,773 |
添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部を構成している。
(単位:特に明記しない限り、百万人民元)
| 注記 | 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| (未監査) | (監査済) | |||
| 負債の部 | ||||
| 中央銀行預り金 | 175,426 | 176,793 | ||
| 銀行およびその他の金融機関預り金 | 24 | 5,858,397 | 5,103,247 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | 25 | 249,914 | 150,196 | |
| デリバティブ金融負債 | 15 | 103,591 | 134,082 | |
| レポ契約 | 26 | 3,037,969 | 2,536,376 | |
| 譲渡性預金 | 27 | 520,645 | 502,593 | |
| 顧客預り金 | 28 | 39,173,265 | 37,311,778 | |
| 未払法人所得税 | 31,308 | 23,374 | ||
| 発行社債 | 29 | 2,551,700 | 2,216,807 | |
| 繰延税金負債 | 21 | 5,490 | 6,551 | |
| その他の負債 | 30 | 1,007,044 | 1,043,952 | |
| 負債合計 | 52,714,749 | 49,205,749 | ||
| 資本の部 | ||||
| 親会社の株主に帰属する資本 | ||||
| 株式資本 | 31 | 356,407 | 356,407 | |
| その他の資本性金融商品 | 32 | 364,666 | 384,657 | |
| 優先株式 | 114,927 | 114,927 | ||
| 永久社債 | 249,739 | 269,730 | ||
| 準備金 | 33 | 1,316,995 | 1,323,043 | |
| 利益剰余金 | 2,288,926 | 2,180,152 | ||
| 4,326,994 | 4,244,259 | |||
| 非支配持分 | 28,850 | 27,765 | ||
| 資本合計 | 4,355,844 | 4,272,024 | ||
| 資本および負債合計 | 57,070,593 | 53,477,773 |
| 廖林 | 劉珺 | 許志勝 |
|---|---|---|
| 取締役会会長 | 取締役会副会長兼総裁 | 財務会計部門責任者 |
添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部を構成している。
(単位:特に明記しない限り、百万円)
| 注記 | 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| (未監査) | (監査済) | |||
| 資産の部 | ||||
| 現金および中央銀行預け金 | 13 | 83,441,077 | 87,160,516 | |
| 銀行およびその他の金融機関預け金 | 14 | 26,127,627 | 29,982,531 | |
| デリバティブ金融資産 | 15 | 3,340,322 | 3,093,420 | |
| リバース・レポ契約 | 16 | 24,426,334 | 12,589,082 | |
| 顧客貸出金等 | 17 | 739,174,974 | 704,777,155 | |
| 金融投資 | 18 | 441,969,257 | 401,043,884 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融投資 | 24,186,145 | 22,390,565 | ||
| その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融投資 | 98,603,186 | 90,688,178 | ||
| 償却原価で測定する金融投資 | 319,179,925 | 287,965,141 | ||
| 関連会社および共同支配企業への投資 | 19 | 1,865,293 | 1,857,584 | |
| 有形固定資産 | 20 | 6,733,017 | 6,969,790 | |
| 繰延税金資産 | 21 | 2,675,569 | 2,473,735 | |
| その他の資産 | 22 | 23,960,995 | 18,545,079 | |
| 資産合計 | 1,353,714,466 | 1,268,492,776 |
添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部を構成している。
(単位:特に明記しない限り、百万円)
| 注記 | 2026年6月30日現在 | 2025年12月31日現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| (未監査) | (監査済) | |||
| 負債の部 | ||||
| 中央銀行預り金 | 4,161,105 | 4,193,530 | ||
| 銀行およびその他の金融機関預り金 | 24 | 138,961,177 | 121,049,019 | |
| 純損益を通じて公正価値で測定する金融負債 | 25 | 5,927,960 | 3,562,649 | |
| デリバティブ金融負債 | 15 | 2,457,179 | 3,180,425 | |
| レポ契約 | 26 | 72,060,625 | 60,162,839 | |
| 譲渡性預金 | 27 | 12,349,699 | 11,921,506 | |
| 顧客預り金 | 28 | 929,189,846 | 885,035,374 | |
| 未払法人所得税 | 742,626 | 554,431 | ||
| 発行社債 | 29 | 60,526,324 | 52,582,662 | |
| 繰延税金負債 | 21 | 130,223 | 155,390 | |
| その他の負債 | 30 | 23,887,084 | 24,762,541 | |
| 負債合計 | 1,250,393,846 | 1,167,160,366 | ||
| 資本の部 | ||||
| 親会社の株主に帰属する資本 | ||||
| 株式資本 | 31 | 8,453,974 | 8,453,974 | |
| その他の資本性金融商品 | 32 | 8,649,878 | 9,124,064 | |
| 優先株式 | 2,726,068 | 2,726,068 | ||
| 永久社債 | 5,923,809 | 6,397,996 | ||
| 準備金 | 33 | 31,239,121 | 31,382,580 | |
| 利益剰余金 | 54,293,325 | 51,713,205 | ||
| 102,636,298 | 100,673,823 | |||
| 非支配持分 | 684,322 | 658,586 | ||
| 資本合計 | 103,320,620 | 101,332,409 | ||
| 資本および負債合計 | 1,353,714,466 | 1,268,492,776 |
添付の注記は、これらの連結財務諸表の一部を構成している。
2 【その他】
(1) 後発事象
当該半期末以降に発生した重要事項はない。
(2) 訴訟等
「第6-1 中間財務書類」の「財務諸表に対する注記40(d):訴訟手続および仲裁」を参照のこと。
3 【国際財務報告基準と日本における会計原則および会計慣行の主要な相違】
本書記載の財務書類は、国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成されている。IFRSは、日本において一般に公正妥当と認められる会計原則とはいくつかの点で相違しており、その主な相違は以下に要約されている。
(1) 連結手続
(a) 連結会社間の会計方針の統一
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、親会社は、類似の状況における同様の取引および他の事象に関し、統一された会計方針を用いて、連結財務諸表を作成しなければならない。在外子会社の財務諸表は、それぞれの国で認められている会計原則を使用して作成されている場合でも、連結に先立ち、親会社が使用するIFRSに準拠した会計方針に一致させるよう必要なすべての修正および組替が行われる。また、国際会計基準(以下「IAS」という。)第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に基づき、関連会社または共同支配企業が類似の状況における同様の取引および事象に関して、企業とは異なる会計方針を用いている場合には、企業が持分法を適用するために関連会社または共同支配企業の財務諸表を用いる際に、関連会社または共同支配企業の会計方針を企業の会計方針に合わせるための修正を行わなければならない。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、連結財務諸表を作成する場合、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社および子会社が採用する会計方針は、原則として統一しなければならない。但し、実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外子会社の財務諸表がIFRSまたは米国会計基準に準拠して作成されている場合、および国内子会社が指定国際会計基準または修正国際基準に準拠した連結財務諸表を作成して有価証券報告書により開示している場合には、当面の間、一定の項目(のれんの償却、退職給付会計における数理計算上の差異の費用処理、研究開発費の支出時費用処理など)の修正を条件に、これを連結決算手続上利用することができる。
関連会社についても、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」に従い、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、投資会社(その子会社を含む。)および持分法を適用する被投資会社が採用する会計方針は、原則として統一する。但し、実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」により、在外関連会社の財務諸表がIFRSまたは米国会計基準に準拠して作成されている場合、および国内関連会社が指定国際会計基準または修正国際基準に準拠した連結財務諸表を作成して有価証券報告書により開示している場合については、当面の間、実務対応報告第18号で規定される在外子会社等に対する当面の取扱いに準じて行うことができる。
(b) 報告日の統一
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、連結財務諸表作成に用いる親会社およびその子会社の財務諸表は、同じ報告日としなければならない。親会社の報告期間の期末日が子会社と異なる場合、子会社は、実務上不可能な場合を除いて、連結のために親会社の財務諸表と同日現在の追加的な財務諸表を作成して、親会社が子会社の財務情報を連結できるようにする。実務上不可能な場合には、親会社は子会社の直近の財務諸表を用いて子会社の財務情報を連結しなければならないが、当該財務諸表の日付と連結財務諸表の日付との間に生じた重要な取引または事象の影響について調整する。いかなる場合でも、子会社の財務諸表と連結財務諸表の日付の差異は3か月を超えてはならず、報告期間の長さおよび財務諸表の日付の差異は毎期同一でなければならない。
また、関連会社および共同支配企業については、IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に基づき、企業が持分法を適用する際には、関連会社または共同支配企業の直近の利用可能な財務諸表を使用する。企業の報告期間の末日が関連会社または共同支配企業と異なる場合には、関連会社または共同支配企業は、実務上不可能な場合を除いて、企業の使用のために、企業の財務諸表と同じ日付で財務諸表を作成する。子会社と同様に、持分法を適用する際に用いる関連会社または共同支配企業の財務諸表を企業と異なる日付で作成する場合には、その日付と企業の財務諸表の日付との間に生じた重要な取引または事象の影響について調整を行わなければならない。いかなる場合にも、関連会社または共同支配企業の報告期間の末日と企業の報告期間の末日との差異は3か月以内でなければならない。報告期間の長さとその末日の差異は毎期同じでなければならない。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、子会社の決算日と連結決算日の差異が3か月を超えない場合には、子会社の正規の決算を基礎として連結決算を行うことができる。但し、この場合には、子会社の決算日と連結決算日が異なることから生じる連結会社間の取引に係る会計記録の重要な不一致について、必要な整理を行う。
関連会社についても、企業会計基準第16号「持分法に関する会計基準」に従い、投資会社は、関連会社の直近の財務諸表を使用する。投資会社と関連会社の決算日に差異があり、その差異の期間内に重要な取引または事象が発生しているときには、必要な修正または注記を行う。
(2) 連結の範囲および持分法の適用範囲
(a) 連結の範囲および持分法の適用範囲
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に基づき、支配を有する会社(子会社)に対しては連結、IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に基づき、投資先に対して共同支配または重要な影響力を有する企業は、関連会社または共同支配企業に対する投資を持分法で会計処理しなければならない。IFRS第10号では、投資者が、投資先に対するパワー、投資先への関与により生じる変動リターンに対するエクスポージャーまたは権利を有し、かつ、投資者のリターンの額に影響を及ぼすように投資先に対するパワーを用いる能力を有している場合には、投資先を支配していると判定される。IAS第28号では、重要な影響力とは、投資先の財務および営業の方針決定に参加するパワーであるが、当該方針に対する支配または共同支配ではないものと定めている。
またIFRS第12号「他の企業への関与の開示」では、「組成された企業」(特別目的事業体と類似の性格を有すると考えられる。)を「誰が企業を支配しているのかの決定に際して、議決権または類似の権利が決定的な要因とならないように設計された企業」と定義し、組成された企業への関与についての開示要求事項を定めている。組成された企業は、上記IFRS第10号の支配の概念に照らし、投資者が組成された企業を支配していると判定される場合には、連結の範囲に含めることになる。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、実質支配力基準により連結の範囲が決定され、支配の及ぶ会社(子会社)は連結の範囲に含まれる。但し、子会社のうち支配が一時的であると認められる企業、または連結することにより利害関係者の判断を著しく誤らせるおそれのある企業については、連結の範囲に含めないこととされている。また、非連結子会社および重要な影響力を与えることができる会社(関連会社)については、持分法の適用範囲に含める。なお、日本でも、連結財務諸表上、共同支配投資企業は、共同支配企業に対する投資について持分法を適用する。
また、日本では、特別目的会社については、企業会計基準第22号および企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定に関する適用指針」に基づき、特別目的会社が適正な価額で譲り受けた資産から生ずる収益を当該特別目的会社が発行する証券の所有者に享受させることを目的として設立され、当該特別目的会社の事業がその目的に従い適切に遂行されているときは、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社から独立しているものと認め、当該特別目的会社に資産を譲渡した会社の子会社に該当しないものと推定される。したがって、当該要件を満たす特別目的会社は、連結の範囲に含まれないことになる。但し、このように連結の範囲に含まれない特別目的会社については、企業会計基準適用指針第15号「一定の特別目的会社に係る開示に関する適用指針」に基づき、当該特別目的会社の概要、当該特別目的会社を利用した取引の概要、当期に行った当該特別目的会社との取引金額または当該取引の期末残高等の一定の開示を行うことが、特別目的会社に資産を譲渡した会社に求められている。
(b) 投資企業に関する連結の例外
IFRSでは、IFRS第10号「連結財務諸表」に従い、親会社が投資企業の定義に該当する場合には、一定の場合を除き子会社を連結してはならず、それに代えて、子会社に対する投資をIFRS第9号「金融商品」に従い純損益を通じて公正価値で測定しなければならない。
なお、投資企業の親会社は、投資企業である子会社を通じて支配している企業を含めて、支配しているすべての企業を連結しなければならない。但し、親会社自身が投資企業である場合を除く。
日本では、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表における子会社および関連会社の範囲の決定に関する適用指針」において、ベンチャーキャピタルなどの投資企業(投資先の事業そのものによる成果ではなく、売却による成果を期待して投資価値の向上を目的とする業務を専ら行う企業)が投資育成や事業再生を図りキャピタルゲイン獲得を目的とする営業取引として他の企業の株式や出資を有している場合、当該他の企業の意思決定機関を支配していることに該当する要件(すなわち、親会社に該当する要件)を満たしていても、財務上または営業上もしくは事業上の関係からみて他の企業の意思決定機関を支配していないことが明らかであると認められる一定の要件を満たす場合には、当該他の企業を子会社に該当しないこととされている。
(3) 非支配持分
IFRSでは、IFRS第3号「企業結合」に基づき、企業結合ごとに、取得企業は、取得日現在で、被取得企業に対する非支配持分のうち、現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与えているものを、以下のいずれかで測定しなければならない。
(a) 非支配持分の公正価値
(b) 被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する現在の所有権金融商品の比例的な取り分
非支配持分の他のすべての内訳項目は、他の測定基礎がIFRSで要求されている場合を除き、取得日の公正価値で測定しなければならない。
親会社の子会社に対する所有持分の変動のうち、親会社の子会社に対する支配の喪失とならないものは、資本取引(すなわち、所有者としての立場での所有者との取引)である。
日本では、IFRSのように非支配株主持分を当初認識時に公正価値で測定する方法は認められておらず、取得日における非支配株主持分は、同日における被取得企業の識別可能純資産の時価に対する非支配株主の持分で測定される。
(4) 他の企業への関与の開示
IFRSでは、IFRS第12号「他の企業への関与の開示」に従い、次の事項に関する開示が要求されている。
(a) 重大な判断および仮定(支配、共同支配および重要な影響力等を決定する際に行った重大な判断および仮定)
(b) 子会社への関与(企業集団の構成、非支配持分が企業集団の活動およびキャッシュ・フローに対して有している関与、企業集団の資産へのアクセス等に対する重大な制限の内容および程度、連結した組成された企業への関与に関連したリスクの内容および変動、ならびに子会社に対する所有持分の変動)
(c) 共同支配の取決めおよび関連会社への関与(共同支配の取決めおよび関連会社への関与の内容、程度および財務上の影響、ならびに当該関与に関連したリスクの内容および変動)
(d) 非連結の組成された企業への関与(非連結の組成された企業への関与の内容および程度、ならびに当該関与に関連したリスクの内容および変動)
日本では、上記に関して包括的に規定する会計基準はないが、連結の範囲に含まれない特別目的会社に関する開示や、企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、連結の範囲に含めた子会社、非連結子会社に関する事項およびその他連結の方針に関する重要な事項ならびにこれらに重要な変更があったときは、その旨およびその理由について開示することが要求されている。
(5) 企業結合
IFRSでは、IFRS第3号「企業結合」に基づき、すべての企業結合に取得法が適用されている(共同支配の取決め自体の財務諸表における共同支配の取決めの形成の会計処理、共通支配下の企業または事業の結合、および事業を構成しない資産または資産グループの取得を除く。)。取得法では、取得日において、取得企業は識別可能な取得した資産および引き受けた負債を、原則として、取得日公正価値で認識する。
日本でも、企業会計基準第21号「企業結合に関する会計基準」に基づき、すべての企業結合(共同支配企業の形成および共通支配下の取引を除く。)はパーチェス法(取得法に類似する方法)で会計処理されている。
但し、日本基準とIFRSの間には、主に以下の差異が存在する。
(a) 条件付対価の処理
IFRSでは、取得企業は条件付対価を、被取得企業との交換で移転した対価に含め、取得日公正価値で認識しなければならない。また、条件付対価の公正価値に事後的な変動があった場合でも、一定の場合を除き、のれんの修正は行わない。
日本では、条件付取得対価の交付もしくは引渡しまたは返還が確実となり、その時価が合理的に決定可能となった時点で、支払対価を取得原価として追加的に認識するかまたは返還される対価の金額を取得原価から減額するとともに、のれんの修正(のれんの追加的認識もしくは負ののれんの減額またはのれんの減額もしくは負ののれんの追加的認識)を行う。
(b) のれんの当初認識および非支配持分の測定
IFRSでは、企業結合ごとに以下のいずれかの方法を選択できる。
・ 非支配持分も含めた被取得企業全体を公正価値で測定し、のれんは非支配持分に帰属する部分も含めて測定する方法(全部のれん方式)
・ 非支配持分のうち、現在の所有持分であり、清算時に企業の純資産に対する比例的な取り分を保有者に与えているものは、被取得企業の識別可能純資産の認識金額に対する比例持分相当額として測定し、のれんは取得企業の持分相当額についてのみ認識する方法(購入のれん方式)
日本では、IFRSのように非支配株主持分自体を時価評価する処理(全部のれん方式)は認められておらず、のれんは、取得原価が、取得した資産および引き受けた負債に配分された純額を超過する額として算定される(購入のれん方式)。
(c) のれんの償却
IFRSでは、のれんの償却は行わず、のれんは、IAS第36号「資産の減損」に従い、毎期および減損の兆候がある場合はその都度、減損テストの対象になる。
日本では、のれんの計上後20年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法その他の合理的な方法により規則的に償却する。但し、金額に重要性が乏しい場合には、当該のれんが生じた事業年度の費用として処理することができる。のれんの未償却残高は、減損処理の対象となる。
(6) 金融商品の分類および測定
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」により、金融資産および金融負債を以下のように分類し、測定することが要求されている。
金融資産については、金融資産の管理に関する企業の事業モデルおよび金融資産の契約上のキャッシュ・フロー上の特性の両方に基づき、以下のように事後測定するものに分類しなければならない。
(a) 償却原価で事後測定するもの: 契約上のキャッシュ・フローを回収することを保有目的とする事業モデルの中で保有され、契約条件により元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合。
(b) その他の包括利益を通じて公正価値で事後測定するもの: 契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方によって目的が達成される事業モデルの中で保有され、契約条件により元本および元本残高に対する利息の支払のみであるキャッシュ・フローが所定の日に生じる場合。
(c) 純損益を通じて公正価値で事後測定するもの: 上記以外の場合。
但し、企業は、当初認識時に、売買目的保有またはIFRS第3号「企業結合」が適用される企業結合における取得企業によって認識される条件付対価ではない資本性金融商品に対する投資の公正価値の事後変動をその他の包括利益に表示するという取消不能の選択を行うことができる。
金融負債(公正価値オプションおよび負債であるデリバティブ等を除く)については、償却原価で事後測定するものに分類しなければならない。
またIFRS第9号では、会計上のミスマッチを除去または大幅に低減するなどの一定の要件を満たす場合、当初認識時に金融資産および金融負債を純損益を通じて公正価値で測定するものとして取消不能の指定をすることができる(公正価値オプション)。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、金融資産および金融負債は以下のように測定される。
・ 売買目的有価証券は、時価で測定し、時価の変動は純損益に認識される。
・ 満期保有目的の債券は、取得原価または償却原価で測定される。
・ その他有価証券(売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式以外の有価証券)は、時価で測定し、時価の変動額は
a) 純資産に計上され、売却、減損あるいは回収時に損益計算書に計上されるか、または
b) 個々の証券について、時価が原価を上回る場合には純資産に計上し、下回る場合には損益計算書に計上する。
・ 市場価格のない株式等については、取得原価をもって貸借対照表価額とすることが求められる。
・ 貸付金および債権は、取得原価または償却原価で測定される。
・ 金融負債のうち支払手形、買掛金、借入金、社債その他の債務は債務額で測定される。但し、社債については、社債金額よりも低い価格または高い価格で発行した場合など、収入に基づく金額と債務額とが異なる場合には、償却原価法に基づいて算定された価額で評価しなければならない。
IFRSで認められている公正価値オプションに関する規定はない。
(7) 金融資産の認識の中止
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に従い、(1)金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時、または(2)金融資産を譲渡し、かつ(a)企業が金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを他の当事者に移転した時、もしくは(b)企業が金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転も保持もしないが金融資産に対する支配を保持していない場合、当該金融資産の認識を中止する。企業がリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しないが保持もせず、譲渡された資産を支配し続ける場合には、企業は資産に対する留保持分と関連して支払う可能性がある負債を認識する。企業が、譲渡された金融資産のほとんどすべてのリスクと経済価値を保持している場合には、企業は金融資産の認識を継続する。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、譲渡金融資産の財務構成要素ごとに、支配が第三者に移転しているかどうかの判断に基づいて、当該金融資産の認識の中止がなされる。
(8) 金融商品の分類変更
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に従い、金融資産の管理に関する事業モデルを変更した場合にのみ、影響を受けるすべての金融資産を同基準に定める分類方法に従って分類変更することが求められている。金融負債の分類変更を行うことは認められていない。
日本では、会計制度委員会報告第14号「金融商品会計に関する実務指針」に従い、売買目的または売却可能(その他有価証券)から満期保有目的へ保有目的区分を変更することは認められず、売買目的から売却可能(その他有価証券)への保有目的区分の変更については、正当な理由がある限られた状況(例えば、トレーディング業務の廃止を決定した場合に、売買目的として分類していた有価証券の保有目的区分をすべて売却可能(その他有価証券)に変更することができる。)においてのみ認められている。
(9) 金融商品の公正価値の開示
IFRSでは、IFRS第7号「金融商品:開示」に基づき、当該基準の対象となるすべての金融資産および金融負債について以下の開示を行うことが要求されている。
(a) 企業の財政状態および業績に対する金融商品の重要性
(b) 企業が当期中および報告期間の末日現在で晒されている金融商品から生じるリスクの内容および程度、ならびに企業の当該リスクの管理方法
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」および企業会計基準適用指針第19号「金融商品の時価等の開示に関する適用指針」に基づき、時価等の開示がすべての金融商品に求められ、かつ金融商品から生じるリスクについての開示も求められている。但し、金融商品から生じるリスクのうち市場リスクに関する定量的開示が求められているのは、金融商品から生じるリスクが重要な企業(銀行・証券会社等)が想定されている。
(10) 資産の減損
(a) 固定資産の減損
IFRSでは、IAS第36号「資産の減損」に従い、資産または資金生成単位に減損の兆候が認められ、その資産または資金生成単位の回収可能価額(処分コスト控除後の公正価値と使用価値(資産または資金生成単位から生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い金額)が帳簿価額を下回ると見積られる場合に、その差額を減損損失として認識する。減損損失計上後、一定の条件が満たされた場合、のれんに対して認識された減損を除き、減損損失の戻入が要求される。なお、耐用年数を確定できない無形資産やのれんについては、減損の兆候の有無にかかわらず、毎年減損テストを実施しなければならない。
日本では、企業会計審議会公表の「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、資産または資産グループの減損の兆候が認められ、かつ割引前将来キャッシュ・フローの総額(20年以内の合理的な期間に基づく)が帳簿価額を下回ると見積られた場合に、その資産または資産グループの回収可能価額(正味売却価額と使用価値(資産または資産グループの継続的使用と使用後の処分によって生じると見込まれる将来キャッシュ・フローの現在価値)のいずれか高い方の金額)と帳簿価額の差額につき減損損失を認識する。減損損失の戻入は認められない。
(b) 金融資産の減損
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に従い、償却原価で事後測定される金融資産またはその他の包括利益を通じて公正価値で事後測定される金融資産、リース債権、契約資産、純損益を通じて公正価値で事後測定されないローン・コミットメントおよび金融保証契約について、予想信用損失に対する損失評価引当金を認識しなければならない。その他の包括利益を通じて公正価値で事後測定される金融資産に係る損失評価引当金は、その他の包括利益に認識し、財政状態計算書における当該金融資産の帳簿価額を減額してはならない。
各報告日における金融商品に係る損失評価引当金は、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、全期間の予想信用損失に等しい金額で測定し、当該金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、12か月の予想信用損失に等しい金額で測定しなければならない。
各報告日において、企業は、金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大したかどうかを評価しなければならない。この評価を行う際に、企業は、予想信用損失の金額の変動ではなく、当該金融商品の予想存続期間にわたる債務不履行発生のリスクの変動を用いなければならない。この評価を行うために、企業は、報告日現在での当該金融商品に係る債務不履行発生のリスクを当初認識日現在での当該金融商品に係る債務不履行発生のリスクと比較し、当初認識以降の信用リスクの著しい増大を示す、過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報を考慮しなければならない。
予想信用損失の測定に当たっては、次のものを反映する方法で見積もらなければならない。
・ 一定範囲の生じ得る結果を評価することにより算定される、偏りのない確率加重金額
・ 貨幣の時間価値
・ 過去の事象、現在の状況および将来の経済状況の予測についての、報告日において過大なコストや労力を掛けずに利用可能な合理的で裏付け可能な情報
報告日現在の損失評価引当金を本基準に従って認識が要求される金額に修正するために必要となる予想信用損失(または戻入れ)の金額は、減損利得または減損損失として、純損益に認識することが要求される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」および関連する指針に従い、満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式ならびにその他有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについて時価が著しく下落したときは、回復する見込があると認められる場合を除き、時価をもって貸借対照表価額とし、評価差額は当期の損失として処理しなければならない。市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合には、相当の減額をし、評価差額は当期の損失として処理する。実質価額とは、通常、一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成した財務諸表を基礎に資産等の時価評価に基づく評価差額等を加味して算定した1株当たりの純資産額に、所有株式数を乗じた金額とされている。また、営業債権・貸付金等の債権については、債務者の財政状態および経営成績等に応じて債権を一般債権、貸倒懸念債権および破産更生債権等の3つに区分し、一般債権については貸倒実績率法、貸倒懸念債権については債権の状況に応じて財務内容評価法またはキャッシュ・フロー見積法、破産更生債権等については財務内容評価法と、債権の区分ごとに定められた方法に従い貸倒見積高を算定する。
また日本では、減損の戻入は、株式について禁止されているだけでなく、満期保有目的の債券およびその他有価証券に分類されている債券についても認められていない。貸付金および債権についても、直接減額を行った場合には、減損の戻入益の計上は認められていない。
(11) ヘッジ会計
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」において、ヘッジに関する方針の文書化等のヘッジ会計の要件を満たした場合に、以下の3つのヘッジ関係に基づいて会計処理される。
(a) 公正価値ヘッジ:認識されている資産もしくは負債または未認識の確定約定(あるいはそうした項目の構成要素)の公正価値の変動のうち、特定のリスクに起因し、かつ、純損益に影響する可能性があるものに対するエクスポージャーのヘッジ。ヘッジ対象の特定のリスクに起因する公正価値の変動とヘッジ手段の公正価値の変動は、ともに純損益に認識される。ただし、公正価値の変動をその他の包括利益に表示することを企業が選択した資本性金融商品に対する公正価値ヘッジの場合には、ともにその他の包括利益に認識される。
(b) キャッシュ・フロー・ヘッジ:認識されている資産もしくは負債または可能性の非常に高い予定取引の全部または構成要素に係る特定のリスクに起因し、かつ、純損益に影響する可能性があるものに対するキャッシュ・フローの変動可能性に対するエクスポージャーのヘッジ。ヘッジ手段の利得または損失の有効部分はその他の包括利益に直接認識され、非有効部分は純損益に認識される。
(c) 在外営業活動体に対する純投資のヘッジ:在外営業活動体に対する純投資のヘッジ。有効なヘッジと判断されるヘッジ手段から生じる為替換算差額は、その他の包括利益に直接認識され、非有効部分については純損益に認識される。
日本では、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に従い、ヘッジ会計の方法は、原則として、時価評価されているヘッジ手段に係る損益または評価差額を、ヘッジ対象(相場変動等による損失の可能性がある資産または負債で、予定取引により発生が見込まれる資産または負債も含まれる)に係る損益が認識されるまで純資産の部において繰り延べる方法(繰延ヘッジ)による。但し、現時点ではその他有価証券のみを適用対象として、ヘッジ対象に係る相場変動等を損益に反映させることにより、その損益とヘッジ手段に係る損益とを同一の会計期間に認識する方法(時価ヘッジ)の適用も認められている。在外営業活動体に対する純投資に対するヘッジに関しては、企業会計審議会公表の「外貨建取引等会計処理基準」および関連する実務指針において、IFRSと概ね同様の会計処理が認められている。
また、ヘッジ全体が有効と判定され、ヘッジ会計の要件が満たされている場合には、ヘッジ手段に生じた損益のうち結果的に非有効となった部分についても、ヘッジ会計の対象として繰延処理を行うことができる(なお、合理的に区分できる非有効部分については当期の純損益に計上することができる)。
資産または負債に係る金利の受払条件を変換することを目的として利用されている金利スワップが、金利変換の対象となる資産または負債とヘッジ会計の要件を充たしており、かつ、その想定元本、利息の受払条件および契約期間が当該資産または負債とほぼ同一である場合には、金利スワップを時価評価せず、その金銭の受払の純額等を当該資産または負債に係る利息に加減する「特例処理」が認められている。また、ヘッジ会計の要件を満たす為替予約等については、当分の間、為替予約等により確定する決済時における円貨額により外貨建取引および金銭債権債務等を換算し直物為替相場との差額を期間配分する方法(「振当処理」)によることができる。
(12) 株式交付費
IFRSでは、IAS第32号「金融商品:表示」に基づき、株式交付費は、資本からの控除として会計処理される。
日本では、実務対応報告第19号「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」に従い、株式交付費は、原則として支出時に費用として処理する。但し、企業規模の拡大のために行う資金調達などの財務活動(組織再編の対価として株式を交付する場合を含む。)に係る株式交付費については、繰延資産に計上することができる。この場合には、株式交付のときから3年以内のその効果の及ぶ期間にわたって、定額法により償却をしなければならない。
(13) 退職後給付(確定給付制度)
(a) 確定給付制度債務の期間配分方法
IFRSでは、IAS第19号「従業員給付」に従い、制度の給付算定式に基づいて勤務期間に給付を帰属させる方法(給付算定式基準)が原則とされている。
日本では、企業会計基準第26号「退職給付に関する会計基準」に従い、退職給付見込額について全勤務期間で除した額を各期の発生額とする方法(期間定額基準)と、給付算定式基準のいずれかを選択適用することとされている。
(b) 数理計算上の仮定
・ 割引率
IFRSでは、報告期間の末日時点の優良社債の市場利回りを参照して決定しなければならない。そのような優良社債について厚みのある市場が存在しない通貨では、報告期間の末日時点の当該通貨建の国債の市場利回りを使用しなければならない。また割引率は、毎期見直さなければならない。
日本では、安全性の高い債券の利回りを基礎として決定するが、これには、期末における国債、政府機関債および優良社債の利回りが含まれ、いずれも選択可能である。また、割引率等の計算基礎に一定の重要な変動が生じていない場合には、割引率を見直さないことが認められている。
・ 制度資産に係る利息収益(長期期待運用収益)
IFRSでは、年次報告期間の開始日時点で、制度資産の公正価値に上記の割引率を乗じて算定する(期待運用収益の概念廃止)。なお、制度資産に係る利息収益は、確定給付制度債務に係る利息費用と相殺の上、確定給付負債(資産)の純額に係る利息純額に含める。
日本では、期首の年金資産の額に合理的に期待される収益率(長期期待運用収益率)を乗じて算定する。
(c) 数理計算上の差異(再測定)および過去勤務費用
IFRSでは、数理計算上の差異は、発生時にその全額をその他の包括利益に認識する。その他の包括利益から純損益への振替(リサイクル)は、禁止されている。また、過去勤務費用は、純損益に即時認識する。
日本では、遅延認識が認められており、原則として各期の発生額について平均残存勤務期間内の一定の年数で按分した額を毎期費用処理する。1)数理計算上の差異の当期発生額のうち費用処理されない部分(未認識数理計算上の差異)および2)過去勤務費用の当期発生額のうち費用処理されない部分(未認識過去勤務費用)についてはいずれも、連結財務諸表においては、その他の包括利益に計上する。また、その他の包括利益累計額に計上された未認識数理計算上の差異および未認識過去勤務費用のうち、当期に費用処理された部分については、その他の包括利益の調整(組替調整)を行う。
(d) 確定給付資産の上限
IFRSでは、確定給付制度が積立超過の場合には、確定給付資産の純額を次のいずれか低い方で測定する。
・ 当該確定給付制度の積立超過
・ 制度からの返還または制度への将来掛金の減額の形で利用可能な経済的便益の現在価値(資産上限額)
日本では、そのような確定給付資産の上限はない。
(14) 研究開発費
IFRSでは、IAS第38号「無形資産」に基づき、研究費は発生時に費用計上される。開発費は、一定の基準を満たす場合に、資産に計上され耐用年数にわたり償却される。
日本では、「研究開発費等に係る会計基準」に基づき、研究開発費はすべて発生時に費用として処理しなければならない。
(15) 有形固定資産
(a) 減価償却方法
IFRSでは、IAS第16号「有形固定資産」に従い、資産の将来の経済的便益が企業によって消費されると予測されるパターンを反映する減価償却方法を使用しなければならない。減価償却方法は、少なくとも各事業年度末に再検討を行わなければならない。資産の将来の経済的便益の予想される消費のパターンに著しい変化があり、減価償却方法の変更を行った場合には、会計上の見積りの変更として会計処理する。
日本では、日本公認会計士協会(以下「JICPA」という。)監査・保証実務委員会実務指針第81号「減価償却に関する当面の監査上の取扱い」および企業会計基準第24号「会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」に基づき、減価償却方法は会計方針に該当するが、その変更については、「会計方針の変更を会計上の見積りの変更と区別することが困難な場合」として、会計上の見積りの変更と同様に取り扱う(遡及適用は行わない。)。
(b) コンポーネント・アカウンティング
IFRSでは、IAS第16号に従い、有形固定資産項目の取得原価の合計額に対して重要性のある各構成部分に当初認識された金額を配分し、個別に減価償却を行わなければならない。
日本では、有形固定資産の減価償却の単位に関して、特段の規定はない。
(16) 資産に関する政府補助金
IFRSでは、IAS第20号「政府補助金の会計処理及び政府援助の開示」に従い、資産に関する政府補助金は、以下のいずれかにより処理される。
(a) 補助金を繰延収益に認識し、資産の耐用年数にわたり規則的に純損益に認識する方法
(b) 取得原価から補助金を控除し、資産の帳簿価額を算定する方法
日本では、固定資産に関して受け取った国庫補助金および交付金は、受入時に利益として認識される。但し、企業会計原則等に基づき、対応する資産の取得原価から当該補助金および交付金を直接控除するか、または剰余金処分により積立金に計上し処理することも認められている。
(17) 金融保証契約
IFRSでは、IFRS第9号「金融商品」に従い、金融保証契約については、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債に指定した場合、または金融資産の譲渡が認識の中止の要件を満たさない場合もしくは継続的関与アプローチが適用される場合に生じる金融負債に該当する場合を除いて、当初は公正価値で計上し、当初認識後は予想信用損失に対する損失評価引当金の金額と、当初認識額からIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」の原則に従って認識された収益の累計額を控除した金額とのいずれか高い方の金額で事後測定することが要求されている。
日本では、金融資産または金融負債の消滅の認識の結果生じる債務保証を除いて、保証を当初より公正価値で貸借対照表に計上することは求められていない。保証に起因して、将来の損失が発生する可能性が高く、かつその金額を合理的に見積ることができる場合には、債務保証損失引当金を計上する。銀行の場合には、第三者に負う保証債務は偶発債務として額面金額を支払承諾勘定に計上し、同時に銀行が顧客から得る求償権を偶発債権として支払承諾見返勘定に計上する。
(18) 担保権行使資産
IFRSでは、担保権行使資産は、その資産の内容に応じて該当する基準に従う。なお、IFRS第7号「金融商品:開示」において、報告日現在で保有している担保権行使資産について、獲得した資産の性質および帳簿価額、ならびに容易に換金可能ではない場合に当該資産の処分または事業での使用に関する方針の開示が求められている。
日本では、設定された担保権を実行し取得した資産については、その資産の内容に応じて該当する会計処理に従う。
(19) 繰延税金
(a) 繰延税金資産の回収可能性
IFRSでは、IAS第12号「法人所得税」に基づき、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について繰延税金資産を認識しなければならない。近年に損失が発生した経歴があるときは、企業は、税務上の繰越欠損金または繰越税額控除より発生する繰延税金資産を、十分な将来加算一時差異を有する範囲内でのみ、または税務上の繰越欠損金もしくは繰越税額控除の使用対象となる十分な課税所得が稼得されるという他の信頼すべき根拠がある範囲内でのみ認識する。
日本では、企業会計基準適用指針第26号「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に詳細な規定があり、収益力、タックス・プランニングおよび将来加算一時差異の解消に基づき、各一時差異の解消のスケジューリング等を考慮して、繰延税金資産の回収可能性を判断することが求められている。収益力に基づく判断に際しては、過去3年間と当期の課税所得等の要件に基づき企業を5つに分類し、当該分類に応じて、回収が見込まれる繰延税金資産の計上額を決定する。
(b) 内部取引の未実現利益の消去に係る税効果
IFRSでは、IAS第12号「法人所得税」に基づき、内部取引の未実現利益の消去に係る税効果は、資産負債法に基づき、一時差異が発生している資産を保有する買手の税率により繰延税金資産を測定する。買手では、未実現利益の消去により発生する将来減算一時差異も含め、すべての将来減算一時差異についての繰延税金資産の回収可能性を判断する。
日本では、企業会計基準適用指針第28号「税効果会計に係る会計基準の適用指針」に基づき、内部取引の未実現利益の消去に係る一時差異に対しては、例外的に繰延法に基づき売却元の税率を使用する。また、未実現利益の消去に係る一時差異は、売却元の売却年度の課税所得の額を上限とする。
(20) リース取引
IFRSでは、IFRS第16号「リース」が、リースを「資産(原資産)を使用する権利を一定期間にわたり対価と交換に移転する契約または契約の一部分」と定義し、顧客が使用期間全体を通じて次の両方を有している場合にこれを満たすとしている。
(a) 特定された資産の使用からの経済的便益のほとんどすべてを得る権利
(b) 特定された資産の使用を指図する権利
IFRS第16号は、期間が12か月超のすべてのリースについて、資産および負債を認識することを借手に要求している(原資産が少額の場合を除く)。借手は、リース対象の原資産の使用権を表す使用権資産およびリース料の支払義務を表すリース負債を認識することを要求される。
借手は、使用権資産をその他の非金融資産(有形固定資産等)と同様に、リース負債をその他の金融負債と同様に測定する。その結果、借手は使用権資産の減価償却費およびリース負債に係る利息を認識する。リースから生じる資産および負債は当初現在価値ベースで測定する。この測定には、解約不能なリース料(インフレに連動する料金を含む)が含まれる。また、借手がリースを延長するオプションを行使する、またはリースを解約するオプションを行使しないことが合理的に確実である場合には、オプション期間に行われる支払も含まれる。
日本では、企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」が、リース取引を、「特定の物件の所有者たる貸手が、当該物件の借手に対し、合意された期間にわたりこれを使用収益する権利を与え、借手は、合意された使用料を貸手に支払う取引」と定義している。借手は、リース取引をファイナンス・リース取引とそれ以外の取引(オペレーティング・リース取引)に区分し、ファイナンス・リース取引について、財務諸表に資産計上し、対応するリース債務を負債に計上する。ファイナンス・リース取引とは、解約不能かつフルペイアウトの要件を満たすものをいい、ファイナンス・リース取引に該当するかどうかについてはその経済的実質に基づいて判断すべきものであるとしている。但し、解約不能リース期間がリース物件の経済的耐用年数の概ね75%以上、または解約不能のリース期間中のリース料総額の現在価値がリース物件を借手が現金で購入するものと仮定した場合の合理的見積金額の概ね90%以上のいずれかに該当する場合は、ファイナンス・リースと判定される。リース資産およびリース債務の計上額を算定するにあたっては、原則として、リース契約締結時に合意されたリース料総額からこれに含まれている利息相当額の合理的な見積額を控除する方法による。当該利息相当額については、原則として、リース期間にわたり利息法により配分する。再リースに係るリース料は、企業会計基準適用指針第16号「リース取引に関する会計基準の適用指針」に基づき、借手が再リースを行う意思が明らかな場合を除き、リース料総額に含めない。ファイナンス・リースは、借手の財務諸表に資産計上され、対応するリース債務が負債に計上される。なお、オペレーティング・リース取引、および少額(リース契約1件当たりのリース料総額が300万円以下の所有権移転外ファイナンス・リース)または短期(1年以内)のファイナンス・リースについては、通常の賃貸借取引に係る方法に準じて会計処理を行うことができる。
(21) 売却目的で保有する非流動資産および非継続事業
IFRSでは、IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に基づき、売却目的で保有する非流動資産、処分グループに含まれる資産および負債、およびこれらに関連してその他の包括利益で認識された収益または費用の累計額を、財政状態計算書上区分して表示することが求められている。売却目的保有に分類した非流動資産(または処分グループ)は、帳簿価額と売却コスト控除後の公正価値のいずれか低い価額で測定され、当該資産に係る減価償却は中止される。また、IFRSでは、売却目的保有資産グループや処分された資産グループが非継続事業の条件を満たす場合には、包括利益計算書(または純損益およびその他の包括利益計算書)上、非継続事業の経営成績を継続事業と区分して報告することも求められている。
日本では、非継続事業に関する会計基準はないが、売却または廃棄予定の固定資産は企業会計審議会公表の「固定資産の減損に係る会計基準」等に従い会計処理されることになる。
(22) 借入コスト
IFRSでは、IAS第23号「借入コスト」に基づき、適格資産の取得、建設または生産に直接起因する借入コストは、当該資産の取得原価の一部として資産化される。但し、借入コストが将来、企業に経済的便益をもたらす可能性が高く、かつ、原価が信頼性をもって測定可能である場合に限る。資産化の条件を満たさないそれ以外の借入コストはすべて、発生した期間の費用として認識される。
日本では、借入コストは原則として発生した期間に費用処理しなければならない。但し、不動産開発事業を行う場合には、(a)JICPA業種別監査研究部会建設業部会・不動産業部会「不動産開発事業を行う場合の支払利子の監査上の取扱いについて」に基づき、または、(b)固定資産を自家建設する場合には「企業会計原則と関係諸法令との調整に関する連続意見書」第三に基づき、一定の要件を満たす場合には借入金の支払利子の資産化が容認されている。
(23) 負債と資本の区分
IFRSでは、IAS第32号「金融商品:表示」に基づき、当初認識時に、契約の実質、ならびに金融負債、金融資産および資本性金融商品の定義に従い、金融負債、金融資産または資本性金融商品に分類する。
日本では、会社法上の株式として発行された金融商品は、純資産の部に計上される。転換社債型新株予約権付社債については、企業会計基準適用指針第17号「払込資本を増加させる可能性のある部分を含む複合金融商品に関する会計処理」において、一括して負債とするか、社債と新株予約権に区分して負債と純資産の部にそれぞれ表示することが定められている。
(24) 損益計算書上の表示
IFRSでは、IAS第1号「財務諸表の表示」に基づき、収益または費用のいかなる項目も、純損益およびその他の包括利益を表示する計算書または注記において、異常項目として表示してはならない。なお、IAS第1号では「営業利益」を定義していないが、純損益およびその他の包括利益を表示する計算書に営業利益を表示することは認められる。
日本では、企業会計原則および企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」に基づき、損益計算書上、売上総利益、営業利益、経常利益を含む損益の段階別表示を行わなければならない。経常損益計算の結果を受け、特別利益および特別損失を記載することが求められる。
(25) 法人所得税の不確実性
IFRSでは、IFRIC第23号「法人所得税の税務処理に関する不確実性」に基づき、企業は、税務当局が不確実な税務処理(関連する税務当局が税法に基づいてその税務処理を認めるかどうかに関して不確実性がある税務処理)を認める可能性が高いかどうかを検討しなければならない。
税務当局が不確実な税務処理を認める可能性が高いと企業が結論を下す場合には、企業は、課税所得(税務上の欠損金)、税務基準額、税務上の繰越欠損金、繰越税額控除または税率を、法人所得税申告において使用したかまたは使用を予定している税務処理と整合的に決定しなければならない。
税務当局が不確実な税務処理を認める可能性が高くないと企業が結論を下す場合には、企業は、不確実性の影響を、関連する課税所得(税務上の欠損金)、税務基準額、税務上の繰越欠損金、繰越税額控除または税率を決定する際に反映しなければならない。企業は、不確実な税務処理のそれぞれについて、不確実性の影響を、いずれの方法が不確実性の解消をより良く予測すると企業が見込んでいるのかに応じて、(1)最も可能性の高い金額または(2)期待値のいずれかの方法を用いることによって反映しなければならない。
日本では、企業会計基準第27号「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」において、過年度の所得等に対する法人税、住民税および事業税等の更正等による追徴および還付の場合の当該追徴税額および還付税額、または、更正等により追徴税額を納付したが当該追徴の内容を不服として法的手段を取る場合の還付税額の認識の閾値が定められている。同基準に基づき、当該追徴税額または当該還付税額を合理的に見積もることができる場合には、誤謬に該当する場合を除き、追徴される可能性が高い場合および還付されることが確実に見込まれる場合に、それぞれ当該追徴税額および還付税額を損益に計上することが求められている。そのため、認識の閾値は、追徴の場合と還付の場合とで異なっている。
(26) 保険契約
IFRSでは、IFRS第17号「保険契約」において、本基準の範囲に含まれる保険契約の認識、測定、表示および開示に関する原則が定められている。IFRS第17号の主要な原則は、企業が次のことを行うことである。
(a) 他方の当事者(保険契約者)から、所定の不確実な将来事象(保険事故)が保険契約者に不利な影響を与えた場合に保険契約者に補償することに同意することにより、重大な保険リスクを引き受ける契約を、保険契約として識別する。
(b) 特定の組込デリバティブ、別個の投資要素および別個の履行義務を保険契約から分離する。
(c) 契約を企業が認識し測定するグループに分割する。
(d) 保険契約グループを下記の(ⅰ)と(ⅱ)の合計((ⅰ)が負債の場合)または差額((ⅰ)が資産の場合)で認識し測定する。
(ⅰ) 将来キャッシュ・フローのリスク調整後の現在価値 (履行キャッシュ・フロー)で、これらの履行キャッシュ・フローに関する利用可能なすべての情報を、観察可能な市場情報と整合的な方法で織り込んだもの
(ⅱ) 契約グループにおける未稼得利益を表す金額(契約上のサービス・マージン)
(e) 保険契約グループからの利益を、企業が保険カバーを提供する期間にわたり、また、企業がリスクから解放されるにつれて、認識する。契約グループが損失を生じているかまたは損失を生じるようになった場合には、企業は当該損失を直ちに認識する。
(f) 保険収益、保険サービス費用および保険金融収益または費用を区分して表示する。
(g) IFRS 第17号の範囲に含まれる契約が企業の財政状態、財務業績およびキャッシュ・フローに与える影響を財務諸表利用者が評価することを可能とする情報を開示する。この目的を達成するため、企業は下記に関する定性的情報および定量的情報を開示する。
(ⅰ) 保険契約について財務諸表に認識した金額
(ⅱ) 本基準を適用する際に行った重要な判断および当該判断の変更
(ⅲ) 本基準の範囲に含まれる契約から生じるリスクの性質および程度
企業は、一部の保険契約に対しては単純化した測定アプローチ(保険料配分アプローチ)を適用することができる。単純化した測定アプローチは、企業が、保険料をカバー期間に配分することにより、残りのサービスに関連する金額を測定することを認めている。
日本では、保険契約に関する個別の会計基準はなく、保険法において保険契約とは保険契約、共済契約その他いかなる名称であるかを問わず、当事者の一方が一定の事由が生じたことを条件として財産上の給付を行うことを約し、相手方がこれに対して当該一定の事由の発生の可能性に応じたものとして保険料を支払うことを約する契約と定義されている。また、保険業法において、生命保険業免許または損害保険業免許を受けて保険業を行うものを保険会社と定義し、同法および保険業法施行規則等において保険会社に強制適用される保険負債等の会計処理を規定している。
保険業法施行規則では、現金収入をもって保険料の収益認識を行う一方、保険契約に基づく将来の債務の履行に備えるために保険数理に基づき計算された金額や、保険契約に定めた保険期間のうち未経過分に相当する金額等について、責任準備金へ繰入すること等が定められている。
(27) その他の包括利益の項目の表示
IFRSでは、IAS第1号「財務諸表の表示」に基づき、特定の条件を満たした時点で純損益に再分類されるその他の包括利益は、その後純損益に再分類されないものと区分して開示しなければならない。
日本の会計基準では、このようなその他の包括利益の項目の表示に関する規定はない。
第7 【外国為替相場の推移】
1 【当該半期中における月別為替相場の推移】
| 月別 | 2026年1月 | 2026年2月 | 2026年3月 | 2026年4月 | 2026年5月 | 2026年6月 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 最高 (円) | 22.83 | 22.78 | 23.18 | 23.43 | 23.54 | 23.87 |
| 最低 (円) | 21.97 | 22.16 | 22.74 | 23.07 | 22.95 | 23.57 |
| 平均 (円) | 22.51 | 22.46 | 23.00 | 23.29 | 23.30 | 23.71 |
単位:1人民元の円相当額(円/人民元)
出典:株式会社三菱UFJ銀行
2 【最近日の為替相場】
22.90円(2026年9月14日)
単位:1人民元の円相当額(円/人民元)
出典:株式会社三菱UFJ銀行の2026年9月14日付け対顧客電信直物売買相場の仲値
第8 【提出会社の参考情報】
当該半期の開始日(令和8年1月1日)から本半期報告書提出日までの間において、金融商品取引法第25条第1項各号に掲げる以下の書類を提出している。
令和7年度(令和7年1月1日から令和7年12月31日)の有価証券報告書 令和8年6月23日関東財務局長に提出
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項なし。