| 【表紙】 | |
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| 【提出書類】 | 有価証券報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条1項 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2026年6月26日 |
| 【事業年度】 | 2025年度 (自 2025年1月1日 至 2025年12月31日) |
| 【会社名】 | ゴールドマン・サックス・インターナショナル (Goldman Sachs International) |
| 【代表者の役職氏名】 | マネージング・ディレクター マリリン・ステファニー・ジュリエット・メルツ (Maryline Stephanie Juliette Mertz, Managing Director) |
| 【本店の所在の場所】 | 英国 EC4A 4AU ロンドン シューレーン 25 プラムツリー・コート (Plumtree Court, 25 Shoe Lane, London EC4A 4AU, United Kingdom) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁 護 士 庭 野 議 隆 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03(6775)1000 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁 護 士 福 田 淳 同 髙 橋 将 希 同 福 本 里 紗 同 松 本 千 佳 同 藏 野 舞 同 柗 下 滉 平 同 佐 藤 龍 同 岡 田 将 輝 同 浅 沼 泰 成 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 |
| 【電話番号】 | 03(6775)1000 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当なし |
(注1) 本書における「GSI」、「当社」、「発行会社」、および「我々」との記載は、文脈上別段の解釈が必要な場合を除き、ゴールドマン・サックス・インターナショナルを指す。本書における「ゴールドマン・サックス」および「GSグループ」との記載は、文脈上別段の解釈が必要な場合を除き、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)およびその連結子会社を指す。
(注2) 本書において、別段の記載がある場合または文脈により別意に解すべき場合を除き、「米ドル」、「ドル」、または「$」とはアメリカ合衆国の法定通貨である米ドルを意味し、「円」または「¥」とは日本の法定通貨である日本円を意味する。
(注3) 本書において便宜上、一部の財務データは米ドルから日本円へと換算されている。別段の記載がある場合を除き、それらの換算は、2026年4月3日現在の東京における株式会社三菱UFJ銀行による対顧客電信直物売買相場の仲値である1ドル=159.70円の換算率で計算されている。当該換算は、当該日において当該換算率もしくはその他の換算率で米ドルが換算できた可能性があるか、または当該換算率が当該日以降変更されていないという表明ではない。
(注4) 本書中の表において計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
第一部【企業情報】
第1【本国における法制等の概要】
1【会社制度等の概要】
(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当社に適用される主な法的枠組は、2006年英国会社法(「2006年会社法」)である。2006年会社法は、2006年11月8日に国王の裁可を取得し、段階的に発効した。2006年会社法は、2009年10月1日から全面施行され、同法は1985年英国会社法(「1985年法」)に代わるものである。2009年10月1日より前に設立された会社については、一定の経過規定が設けられており、これらの会社に対しては、2006年会社法は異なる態様で適用される。
以下は、当社のような会社に対して適用ある2006年会社法の一部の規定を要約したものである。本項は、英国において当社に対して適用あるその他の主な法律(1986年倒産法、金融サービス法およびコモンロー等)については検討しておらず、また、2006年会社法の規定に関する包括的な説明を行うことを意図するものでもない。
会社の種類
英国の会社法は、他の形態の法人も認めているが、2006年会社法に基づき設立可能な会社の主な形態は以下のとおりである:(a)公開株式会社(public companies limited by shares)、(b)非公開株式会社(private companies limited by shares)、(c)非公開保証有限会社(private companies limited by guarantee)、および(d)無限責任会社(unlimited companies)。無限責任会社の会社形態は非公開のみが認められている。
当社は、1988年6月2日に、1985年法に基づく非公開株式会社として設立された。当社は、1994年2月25日、無限責任会社として再登記された。
1986年倒産法の重要な非適用事項に従うことを条件として、当社(無限責任会社である)が清算する場合、現存する株主および清算開始前の1年以内に株主であった人はすべて、当社の債務および負債ならびに清算の経費の支払、ならびに出資者間での権利の調整に十分な金額を当社の資産に出資する義務がある。
基本定款(Memorandum of Association)
各会社は、基本定款を制定しなければならない。2006年会社法においては、基本定款には、引受人が2006年会社法に基づき会社を設立することを希望し、そして会社の株主になること(株主資本を有する会社の場合は、少なくとも1株を引き受けること)に同意する旨が記載される。
2009年10月1日より前に設立された会社については、それらの基本定款の規定のうち、上記に該当しない商号、会社の責任、会社の目的、登録事務所が所在する国および株式資本の内容といった事項は、通常定款の規定として扱われている。2011年5月17日の書面による決議により、当社はその通常定款から、2006年会社法の効力発生以降、2011年5月17日まで通常定款の規定として扱われてきたすべての不必要な基本定款の規定を削除した。
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通常定款(Articles of Association)
各会社は、通常定款を制定しなければならない。2006年会社法の要件に従い、通常定款には、会社の社内的事項を規律する規則、およびその他広範にわたる事項について定める規則が含まれる。これらには、通常以下が含まれる。
(a)会社の株式に付随する権利および義務に関する事項(株主総会における議決権の行使および株主総会の開催に関する事項を含む)
(b)取締役に関する事項(取締役の員数、権限および職務(借入権限を含む)、報酬、費用および利益、利益相反の宣言および承認に係る手続、選任および解任の手続ならびにそれらの手続に関する事項を含む)
(c)配当の宣言および支払
定款は、会社とその各株主の間の契約を構成し、これらの変更は、株主の特別決議によってのみ行うことができる(2006年会社法、または定款中で固定化(entrenchment)について特別に規定している場合、それらを条件とする)。
2006年会社法に基づき制定された規則である、英国2008年モデル定款会社規則(SI 2008/3229)は、非公開株式会社、非公開保証有限会社および公開会社の通常定款のモデル様式を3つ定めている。これらは、2006年会社法に基づき設立されたこれらの形態の会社の通常定款の標準様式となるが、これらを全く採用せずに独自に策定した定款を使ってもよく、またはこれらに変更を加えて採用することもできる。無限責任会社についてはモデル定款は制定されていない。
報告書および財務書類
会社は、有限責任会社であるか無限責任会社であるかを問わず、会社の取引を表示および説明し、いかなる時にも会社の財政状態を合理的な正確さをもって開示し、かつ、作成を要求されるすべての財務書類が2006年会社法を遵守するものであることを取締役会が確保する上で、十分な会計帳簿を保持することを2006年会社法によって義務づけられている。会社の取締役会は、事業年度毎に、2006年会社法の規定に従って、貸借対照表、損益計算書および注記から成る財務書類を作成しなければならない。
会社の取締役会は、事業年度毎に、取締役報告書(directors' report)を作成しなければならない。かかる報告書の内容は、とりわけ、2006年会社法の規定により定められている。2006年会社法の2013年戦略報告書(strategic report)および取締役報告書規則(SI 2013/1970)により、2013年9月30日以降に終了する事業年度に関して会社の取締役報告書の内容変更が導入された。その結果、事業に関する報告の作成の要件は同規則により廃止され、小会社を除く会社は、(取締役報告書だけでなく)単体で戦略報告書を作成することが必要となった。取締役報告書の内容もまた、会社の規模によって異なる。たとえば、小会社は、上場しているか否かを問わず、取締役報告書に関する小会社の免除の利益を受けることができる。2018年会社(諸報告)規則の制定により、法定基準を満たす大会社は、2020年度の取締役報告書に以下を含む新規の報告を盛り込むことが求められる。
(a)当該事業年度において、取締役による主要な決定が供給者、顧客およびその他の主要な利害関係者と当該会社との取引関係を発展させる必要性を考慮してどのように行われたかを詳細に記載した、取引関係の発展についての報告。
(b)当該事業年度において、取締役がどのようにして社員と関与したか、および取締役が行った主要な決定において、どのように社員の利益が考慮されたかを詳細に記載した、社員エンゲージメントについての報告。
戦略報告書については、会社、パートナーシップおよびグループ(会計および非財務的報告)規制2016により、非財務的情報に関する報告を盛り込むことが義務づけられた。これには、環境、会社の社員、社会、人権の尊重ならびに腐敗防止および贈収賄防止に関連する情報が含まれる。法定基準を満たす大会社は、2020年度の戦略報告書に以下の報告を盛り込むことも求められる。
(a)取締役が決定を行うにあたってどのように利害関係者の利益を考慮したか、およびかかる決定の長期的結果についてどのように検討したかを詳細に記載した、利害関係者の利益および意思決定についての報告。
(b)いかなるコーポレート・ガバナンス・コードがどのようにして適用されたか、およびかかるコードの特定の部分に準拠しなかった理由(もしあれば)を詳細に記載した、コーポレート・ガバナンスについての報告。当該会社がガバナンス・コードを適用していない場合、報告にはガバナンス・コードを適用しない理由および当該会社における所定のガバナンスに関する取決めの説明を詳細に記載するものとする。
会社の監査人は、とりわけ2006年会社法に従った、会社の株主に対する会社の年次財務書類に関する報告書を作成しなければならない。監査人は、年次財務書類が、当該事業年度末現在の会社の(または(該当する場合)グループの)状況および当該事業年度の損益について真実かつ公正な概観を与えているかどうか、当該財務書類が関連する財務報告に係る枠組に従って適正に作成されているかどうか、ならびに2006年会社法の要件に従って作成されているかどうかについての自己の意見を同報告書に明確に記載しなければならない。監査人は、当該事業年度に係る取締役報告書に記載の情報が当該事業年度に係る財務書類と整合しているかどうかを検討し、その点に関する自己の意見をその報告書に記載しなければならない。
年次財務書類は、戦略報告書、取締役報告書、取締役報酬報告書(ただし、上場会社の場合であり、当社は該当しない)および当該財務書類に対する監査人の報告書と共に、株主総会において会社に提出されなければならず、当該財務書類等が会社に提出される株主総会の21日前までに、とりわけ会社の各株主に送付されなければならない。公開会社の場合(当社は該当しない)、財務書類は株主総会において会社に提出されなければならず、当該事業年度末から6ヶ月以内に会社登記官に送達されなければならない。発行する有価証券がロンドン証券取引所のメインマーケットまたは欧州経済領域(「EEA」)の他の規制市場において取引可能な会社の場合、財務書類は当該事業年度末から4ヶ月以内に公表されなければならない。
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株式資本および種類株式
会社の発行済株式資本は、会社が発行し、実際に引き受けられた株式数である。たとえば保証有限会社のように、すべての会社が株式資本を有するとは限らない。会社の各種類株式に付随する権利は、会社の通常定款に規定される。種類株式の権利については制限はなく、無限の異なる形態をとることができる。慣例上の種類分けおよび通常使用される株式の種類は:(a)普通株式、(b)優先株式、(c)償還株式、(d)転換株式、および(e)後配株式である。会社の株式に付随する議決権は、通常、株主総会でその権利を行使する方法と共に、会社の通常定款に定められている。
株式の発行および新株引受権
株式資本の種類が1種類のみの非公開会社の取締役会は、同種の株式の割当を行うにあたり、株主による授権を必要としない。しかし、2種類以上の株式を発行している非公開会社および公開会社においては、取締役会は、2006年会社法に基づき、新株発行に関して会社の通常定款の規定または株主の通常決議により授権されていなければならない。2006年会社法も、現金の払い込みに対する新株発行に際し、株主の新株引受権を定めている(ただし、株式等その他の対価に対する新株発行の場合は認められない)。会社が現金と引き換えの新株割当を予定する場合、会社はまず第一に既存の株主に対して、それら株主が保有する株式数の割合に応じてこれら新株の割当を受ける権利を与えなければならない。しかし、新株引受権は、会社の株主の特別決議によって適用を排除することができ、非公開会社の場合には、通常定款の規定により適用を排除することができる。
株主:年次株主総会
公開会社は、その事業年度終了から6ヶ月以内に年次株主総会を開催しなければならない。株式が取引されている非公開会社(すなわち、EEAの規制市場においてその株式の取引が認められている会社)は、その各事業年度終了の翌日から起算して9ヶ月以内に年次株主総会を開催しなければならない。株式が取引されていない非公開会社については、当該会社の通常定款に別段の定めがない限り、年次株主総会の開催を義務づける法律上の要件はない。2006年会社法は、年次株主総会で取り扱われるべき議題を特定しておらず、また議題の制限もしていない。
年次株主総会の招集通知は、送達の日と総会の日の間が少なくとも中21日間となるように行われなければならないが、同総会に出席し、議決権を行使する権利を有する者全員がこれより短い期間の通知に同意する場合は、この限りではない。
株主:株主総会
年次株主総会を除くすべての株主の総会は、株主総会である。通常、株主総会の法定の最短の通知期間は、中14日間である。
株主総会に参加し、議決権を行使する権利が付与された全株式の額面価額の90パーセント以上(非公開会社の場合)または95パーセント以上(公開会社の場合)を保有する株主の同意があれば、株主総会の通知期間をさらに短くすることができる。通常定款によって、より長い通知期間を定めることもできる(ただし、通常定款によって、より短い通知期間を定めることはできない)。
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株主:株主総会における議事の進行および議決権の行使
株主総会の定足数は、会社の通常定款において定められる。定足数を満たすためには各種類株式の株主の出席を必要とする特別の種類株式に関する権利が存在していない限り、あるいは会社が一人会社でない限り、通常、定足数は株主2名である。
2006年会社法の下では、株主総会に出席し議決権を行使する権限を有する株主はいずれも代理人(株主である必要はない)を選任し、当該代理人に当該株主に代わり株主総会において出席、発言および議決権の行使を行わせることができる。株主は、代理人を選任できる権限について知らされていなければならない。会社による総会の招集通知の発送と併せて、株主に対して委任状が提供される。委任状が有効となるためには、該当する総会(またはその延会)の少なくとも48時間前までに委任状が返送されていなければならない。
投票(すなわち投票用紙による投票であり、通常本人がまたは代理人により出席している各株主が保有株式1株につき1つの議決権を有する)が要求されていない限り、株主総会における決議に対する議決権の行使は、挙手により行われる。定款に別段の定めがない限り、本人が出席している各株主および株主が適式に選任した各出席代理人は、出席株主または委任した株主が保有している持分にかかわらず、挙手により1つの議決権を行使できる。
株主:株主による承認
2006年会社法が規定する決議方法は、出席株主(本人または代理人による)の過半数の同意および議決権行使を必要とする通常決議、ならびに出席株主(本人または代理人による)の75パーセント以上の同意および議決権行使を必要とする特別決議の2種類である。
2006年会社法は、株主総会開催に代わるものとして、非公開会社による書面による決議の手続について定めている。2006年会社法は、書面による決議は、通常決議の場合は株主の過半数が同意した場合、特別決議の場合は株主の75パーセント以上が同意した場合可決が可能であると定めている。書面による決議は、可決された場合、株主総会で可決された決議と同じ効力を有する。
2006年会社法は、公開会社が書面による決議を行うことを認めていない。
配当
配当とは、会社の税引後利益の株主への分配である。会社が行う配当支払のうち、最も一般的なものは、最終および中間配当である。最終配当は、1年に1度支払われ、年次財務書類が作成された後に計算される。一方、中間配当は年度を通じていつでも支払うことができ、会社の年次収益が確定される前に計算される。定款には会社による配当の宣言と支払に関する明確な規定が通常含まれているが、2006年会社法は配当の宣言は誰が行うのか規定しておらず、特に株主総会において株主が宣言する配当(最終および中間いずれについても)について要件を定めていない。したがって、会社の定款にこの点の定めがない場合、取締役会は、配当の宣言について株主総会で株主の承認を受けることなく、すべての配当(最終および中間)を宣言する権利を有することとなる。しかしながら、標準的な慣習においては、取締役会は中間配当を宣言し、支払うことができる一方で、最終配当については取締役会が提言を行うが、配当宣言は株主が株主総会において行うこととなっている。
配当の支払を提言または宣言するにあたり、取締役は、それらのコモンローおよび衡平法上の義務ならびに2006年会社法に基づく法令上の義務を考慮しなければならず、とりわけ、その権限の範囲で行為する義務、会社の成功を推進する義務ならびに相当な注意、能力発揮および努力を行う義務を考慮しなければならない。取締役は、会社の最善の利益を全般的に考慮しなければならず、仮に慎重さに欠けた方法で配当の支払を行った場合、責任を問われる可能性がある。取締役会は、収益の一部を準備金として(たとえば将来の収益が少なかった年度の配当に充てるために)確保しておくことができる。さらに、配当を宣言するためには、会社は分配可能な準備金を有していなければならず、会社の分配可能な利益を上回る額の配当といった、2006年会社法に反する配当の支払を取締役が承認した場合、当該取締役は法律上およびコモンロー上の義務に違反している可能性があり、当該取締役が株主でなくても、会社に対して個人的に補填を行う義務を負う場合がある。
経営および運営
2006年会社法の下においては、非公開会社は少なくとも1名、公開会社は少なくとも2名の取締役を置かなければならない。この規定に従うことを条件として、定款には、取締役の最大または最低員数を定めることができる。取締役は業務執行取締役(任用契約に基づく)または非業務執行取締役のいずれかであり、様々な役務および義務を果たす。法人取締役も認められているが、取締役のうち少なくとも1名は個人でなくてはならない。会社の取締役の年齢の下限は16歳である。年齢の上限は定められていない。外国人取締役に関する制限は設けられていない。
取締役の義務
2006年会社法は、取締役が会社に対して負う義務に関する法定の規定をすべて列挙している。取締役の法定の義務は以下のとおりである。
(a)会社の設立憲章により付与された権限の範囲内で行為する義務
(b)株主全体の利益のために会社の成功を推進する義務
(c)独立して判断する義務
(d)相当の注意、能力発揮および努力を行う義務
(e)利益相反を回避する義務
(f)第三者から利益の供与を受けない義務
(g)予定されている会社との取引に対する利害関係を開示する義務
これらの義務は、会社の取締役全員に適用される。ただし、ここに列挙された法定の義務は、会社の取締役として取締役が負う可能性があるすべての義務を網羅してはいない。
(2)【提出会社の定款等に規定する制度】
下記は、本書の日付現在において効力を有している当社の通常定款の規定の一部の要約である。下記は通常定款の一部の規定の要約にすぎず、詳細については当社の2019年10月16日付通常定款に定められている。
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取締役
当社の取締役は、当社の日々の事業経営について責任を負っている。この目的のため、取締役は当社のすべての権能を行使することができる。取締役は、自らに付与された権能を、取締役が適切と考える人または委員会に対して、取締役が適切と考えるあらゆる方法(委任状によるものを含む)および条件で委任することができる。取締役または取締役の授権に基づき行為する人は随時、取締役が随時決定する期間中、取締役が随時決定する条件で、取締役が随時決定する権能を付与して、1名または複数の当社の代表者を選任して当社の事業またはその1つまたは複数の部門の経営を支援させることができる。取締役会の決議または取締役会の授権に基づき行為する人の決定によって、付与された肩書きを有する人をいつでも解任することができる。
当社が株主総会において(通常決議により)別段の決定を下さない限り、取締役の員数は、1名以上とし、上限は設けない。いずれの取締役も、取締役に通知を行うことにより、または会社の秘書役(該当する場合)にかかる通知を行う権限を付与することにより、取締役会を招集することができる。取締役は、いずれの取締役会または取締役の委員会においても、そしていずれの決議に際しても議決権を行使することができると共に、定足数に参入され、いずれの意思決定にも参加することができる。これは、かかる意思決定に当該取締役が(直接・間接を問わず)利害または責務(種類を問わず、また、当社の利益に反するか否かにかかわらず)を有する事項に(形式を問わず)関係または関連するかどうかにかかわらない。取締役がかかる決議に際して議決権を行使する(またはかかる意思決定を行い、もしくは意思決定に参加する)場合、当該取締役の議決権は算入され、当該取締役は定足数に算入されるものとする。取締役会の決定により別段の定めがなされない限り、取締役会の定足数は1名とする。
取締役が自己の利害関係の性質および範囲を開示していることを条件として、またはかかる利害関係が定款に従い開示されたとみなされたことを条件として、取締役は、
(a)当社が当事者となるか、当社がその他の方法により利害関係を有する取引または取決めの当事者となるか、その他の方法により利害関係を有すること、
(b)当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人の取締役、その他の役員もしくは従業員となること、または当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人との間の取引もしくは取決めの当事者となること、または当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人に対してその他の方法により利害関係を有すること、
(c)自ら、または自己が利害関係を有する企業を通じて、当社、グループ会社またはグループ会社が利害関係を有する法人のために、その専門能力において行為すること(ただし、監査人としての行為を除く)、ならびに
(d)取締役会が決定するところにより、取締役と兼務して当社における他の役職(監査人を除く)に就くこと
ができる。また、(ⅰ)当該取締役は、自己の役職またはそれによって生じた信認関係を理由として、当該取締役またはその他の人が、かかる役職もしくは雇用関係によって、かかる取引もしくは取決めによって、専門能力において行為することによって、またはかかる事業もしくは法人に対する利害関係によって得る報酬またはその他の利益について、当社に対し責任を負わないものとし、(ⅱ)かかる取引または取決めはいずれも、かかる利害関係または報酬もしくはその他の利益を理由として回避されなくてはならないものではなく、さらに(ⅲ)かかる報酬またはその他の利益を受領することは、2006年会社法第176条に基づく義務違反を構成しないものとする。
株式および分配
取締役会は、新株引受権を付与しない形(すなわち、下記の割り当て等において既存株主にその持株数に応じて比例案分した株式先買権を付与しない形)で当社の株式を割り当て、またはそれらの株式を引き受ける権利を付与し、もしくはいずれかの有価証券をそれらの株式に転換する権利を付与するために、当社のあらゆる権限を行使することができる。定款の定めに従うことを条件として、ただし、既存の株式に付与された権利をさらに損なうことなく、当社は、当社の通常決議により決定される権利または制限を付した追加の種類株式を発行することができる。かかる決議が可決されていない場合、またはかかる決議によって特別の規定が設けられない場合は、取締役会の決定による。当社は、当社または保有者の選択により償還可能なまたは償還義務がある株式を発行することができる。取締役会は、かかる株式の償還の条件および方法を決定することができる。
取締役会は、以下のいずれかの条件が満たされない場合にのみ、当社における株式の譲渡の登録を拒否する裁量を有するものとする。
(a)当該譲渡が、関連する株券および譲渡人が当該譲渡を行う権利を有することを証明するための取締役会が合理的に要求することのある他の証拠と共に、当社の登録事務所または取締役会が指定する他の場所に申し出られること
(b)当該譲渡が1種類の株式のみに関すること
(c)当該譲渡が4名以内の譲受人に対するものであること
配当および分配
当社は、通常決議により配当を宣言することができる。取締役会は、自らが判断した場合、中間または最終配当を宣言し、支払う権限を有しており、かかる配当は、当該配当の宣言または支払の決議または決定がなされた日現在の各株主の保有株式を基準に支払われる。
支払期限後12年間請求されなかった配当の権利は失効し、当社に返還される。
定款の定めに従うことを条件とし、かつ、当社の通常決議により承認された場合、取締役会は、当社の利益のうち、優先配当の支払に使用しなくてもよい金額または当社の資本剰余金もしくは資本償還準備金の残高を資本化することができ、当該金額を、配当によって分配されていたとしたら受け取る権利を有していたであろう者に割り当てることができる。
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株主および総会
年次株主総会は、中21日間以上の通知期間を設けて招集される。その他すべての総会は、中14日間以上の通知期間を設けて招集される。当該招集通知には、総会が開催される場所、日時、および議題を記載するものとする。年次株主総会の招集通知には、年次株主総会である旨を記載するものとし、特別決議を行うための総会の招集通知には、当該決議を提案する意図および決議の文言を記載しなければならない。
2【外国為替管理制度】
随時効力を有する一定の経済的制裁および2009年英国銀行法(「銀行法」)(および銀行法に基づく二次的法律)の規定を除き、現在、当社の債務証券の英国非居住者である保有者に対する利息および元本の支払を制限するような英国の外国為替管理制度は存在しない。
3【課税上の取扱い】
(1)【英国の租税制度】
以下は、(ⅰ)当社のシリーズPプログラムまたは(ⅱ)当社のシリーズKプログラムのいずれかに係る一般社債要項に基づき社債として当社が発行する有価証券(あわせて「本プログラム社債」)の元利金の支払に関する本書の日付現在の英国の源泉徴収課税制度の概要である。以下においては、本プログラム社債の取得、保有、処分または放棄に係るその他の英国税務上の側面については触れておらず、また本プログラム社債以外の有価証券の取扱いについても触れていない。本プログラム社債の発行および引受、本プログラム社債の購入、処分または決済等の本プログラム社債に関する取引は、購入予定者に対して、英国税務上の影響(譲渡税および本プログラム社債についてなされる支払からの英国の租税のためのまたは英国の租税を理由として行われる可能性のある源泉徴収または控除を含むが、これらに限定されない)を及ぼす可能性がある。かかる税務上の影響は、特に投資予定者の地位や、価格決定追補書類に定める特定の本社債に係る条件等に左右される。以下の解説は、英国歳入関税庁(「歳入関税庁」)の現行の法律および実務に基づいており、これらは場合により遡及的効力をもって変更される可能性がある。以下の記述はもっぱら本プログラム社債の絶対的な受益権者である者の税務ポジションに関するものである。関連価格決定追補書類に定めるあるシリーズの本プログラム社債の特定の発行条件は、当該シリーズのまたはその他のシリーズの本プログラム社債の税務上の取扱いに影響を及ぼす可能性がある。以下の記述は一般的な指針であり、慎重な取扱いを要する。また、税務上の助言として記載されたものではなく、購入予定者に関係する可能性のある税務上の考慮事項を網羅することを意図したものでもない。
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A. 社債-発行会社による利払いに対する英国源泉徴収税
1. 1年未満の満期期間にて発行された(かつ、本プログラム社債を合計で1年以上の期間に及ぶ借入れの一環とする旨の取決めに基づき発行されたのではない)本プログラム社債に係る利息は、英国所得税のためのまたは英国所得税を理由とする源泉徴収または控除を受けることなく当社より支払うことが可能である。
2. 1年以上の満期期間にて(または、本プログラム社債を合計で1年以上の期間に及ぶ借入れの一環とする旨の取決めに基づき)発行された本プログラム社債に係る利息は、英国所得税のためのまたは英国所得税を理由とする源泉徴収または控除を受けることなく当社より支払うことが可能であるが、当社が2000年金融サービス市場法の趣旨において認可されており、今後も認可を維持し、当社の事業の全部または主要部分が、現在および今後も、本人として金融商品(2007年所得税法第885条に定めるところによる)を取引することによって構成され、かつ、当該支払がかかる事業の通常の営業過程において行われることを条件とする。歳入関税庁公表のガイダンスに基づき、利息は、当該利息を生じる取引の特性が主に英国の租税を回避することを目的としている場合を除き、一般に通常の営業過程において支払われたものと認められると理解されている。
3. 他のすべての場合においては、本プログラム社債に係る利息は、基本税率(現在20パーセント)の英国所得税を控除した上で、また、2026年財政法に含まれる改正に基づき、2027年4月6日以降は貯蓄所得に適用される基本税率22パーセントの英国所得税を控除した上で支払われることとなるが、適用ある二重課税防止条約の規定に基づき歳入関税庁の指示に従い利用可能な減税措置または適用されるその他の免税措置に従うことを前提とする。
B. 捺印証書に基づく支払
当社が捺印証書に基づき行う支払は、上記の英国源泉徴収税の免除を受けることはできない。
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C. 英国源泉徴収税に関するその他の規則
1. 本プログラム社債が、プレミアムを上乗せした価格で償還されるか、またはその可能性がある場合、かかるプレミアム部分は利息の支払を構成する可能性がある。利息の支払は上記の英国源泉徴収税の適用を受ける。
2. 利息が英国所得税を控除された上で支払われた場合、英国の居住者でない社債権者は、適用ある二重課税防止条約に該当する規定がある場合、控除された租税の全部または一部の還付を受けることができる場合がある。
3. 本英国税制セクションにおいて「利息」という場合、英国税法上の理解に基づく「利息」を意味する(一定の場合は割引を含む)。上記の記述は、その他の法律に基づく「利息」もしくは「元本」の異なる定義または本プログラム社債もしくは関連書類の条件により定められる異なる定義を考慮していない。本プログラム社債に係る支払が、英国の税務上利息を構成しない場合(または利息として取り扱われない場合)において、支払が英国を源泉とするときは、かかる支払が英国の税務上、たとえば年次支払金、マニュファクチャード・ペイメント、貸料または使用料を構成する(またはそのように取り扱われる)のであれば、かかる支払は英国源泉徴収税を課される可能性がある。ただし、上記Aに記載の免除はこの場合は適用されない可能性がある。かかる支払が英国源泉徴収税の課税対象である場合(特に本プログラム社債の価格決定追補書類に定める条件等によって判断される)、かかる支払は、英国の租税の控除(源泉徴収税率は、支払の性質によって異なる)を受けた上でなされる可能性がある。ただし、適用される源泉徴収税の免税措置および適用ある二重課税防止条約の規定に基づき利用可能な減税措置に従うことを前提とする。
4. 上記の英国源泉徴収税の課税見解に関する記述は、当社の代位が行われないことを前提としており、かかる代位による税務上の影響については考慮していない。
(2)【日本の租税制度】
日本の租税
(a) 社債の利息に対する課税
日本の居住者または日本の法人が支払を受ける社債の利息は、日本の租税に関する現行法令の定めるところにより一般的に課税対象となる。
日本の居住者が、日本国内における支払取扱者を通じて利息を受け取る場合には、当該利息金額(外国における当該利息の支払の際に外国の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、以下の税率で源泉徴収が行われる。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本の居住者の源泉徴収税率 | |
|---|---|---|
| 2016年1月1日~2047年12月31日 | 所得税15.315% + 地方税5% | |
| 2048年1月1日以降 | 所得税15.15% + 地方税5% |
さらに、日本の居住者は、申告不要制度または申告分離課税を選択することができ、申告分離課税を選択した場合には以下の税率が適用される(ただし、外国で徴収された税額がある場合には、その金額は一定の範囲内で日本における課税額から控除される)。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本の居住者に対する課税率 | |
|---|---|---|
| 2013年1月1日~2047年12月31日 | 所得税15.315% + 地方税5% | |
| 2048年1月1日以降 | 所得税15.15% + 地方税5% |
日本の法人が、日本国内における支払取扱者を通じて利息を受け取る場合には、当該利息金額(外国における当該利息の支払の際に外国の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、以下の税率で源泉徴収が行われる。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本の法人の源泉徴収税率 |
|---|---|
| 2016年1月1日~2047年12月31日 | 所得税15.315% |
| 2048年1月1日以降 | 所得税15.15% |
日本の法人の場合、源泉徴収された所得税の額は、それぞれ、当該年度にかかる法人税の額から控除することができる。
(b) 一定の振替社債等につき非居住者または外国法人が支払を受ける利息または償還差益に対する非課税措置
一定の振替社債等につき非居住者または外国法人が支払を受ける利息または償還差益については、一定の要件を満たす場合に、日本の所得税および法人税が非課税とされる。
(c) 社債の譲渡によって生じる所得
社債の譲渡によって生じる所得については、その譲渡人が日本の法人である場合は益金となる。譲渡人が日本の居住者である場合には、社債の譲渡によって生じる所得については20.315パーセント(2048年1月1日以降は20.15パーセント)の税率による申告分離課税の対象となる。
4【法律意見】
当社の法律顧問であるアシャースト・LLPは、法律意見書記載の日付時点における次の趣旨の法律意見書を提出している。
(1) 当社は、1985年英国会社法に基づき適法に設立され1994年2月25日に無限責任会社として再登記されている。
(2) 彼らの知りかつ信ずるところによれば、本有価証券報告書の「第一部 企業情報」の「第1 本国における法制等の概要」に含まれる、「1 会社制度等の概要」および「2 外国為替管理制度」と題する項の内容は、イングランド法に関する記述を構成する限り、すべての重要な点において真実かつ正確である。
(3) 本有価証券報告書の「第一部 企業情報」の「第1 本国における法制等の概要」に含まれる、「3 課税上の取扱い (1)英国の租税制度」と題する項の内容は、それらの記述が英国の税法に関する事項の概要を述べる意図である限りにおいて、当該事項の適正な概略である。彼らは、本有価証券報告書の上記の項目に明確に記されているものを除き、いずれの英国の課税上の影響についても、いかなる意見も申し述べることを依頼されておらず、またいかなる意見も表明していない。
第2【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
国際財務報告基準(「IFRS」):
| (単位:百万ドル) | ||||||||||
| 2025年12月31日に 終了した事業年度 | 2024年12月31日に 終了した事業年度 | 2023年12月31日に 終了した事業年度 | 2022年12月31日に 終了した事業年度 | 2021年12月31日に 終了した事業年度 | ||||||
| 営業活動による/(に使用された)純キャッシュ | (4,845 | ) | (21,228 | ) | 27,158 | (32,418 | ) | 10,799 | ||
| 投資活動による/(に使用された)純キャッシュ | 10 | (145 | ) | (206 | ) | (139 | ) | 303 | ||
| 財務活動による/(に使用された)純キャッシュ | 372 | (2,811 | ) | (4,725 | ) | (2,943 | ) | 296 | ||
| 現金および現金同等物 (当座借越控除後)期末残高 | 7,656 | 11,575 | 35,452 | 11,639 | 52,408 | |||||
| 税引前利益 | 3,656 | 3,673 | 5,066 | 4,974 | 3,552 | |||||
| 当年度純利益 | 2,826 | 2,799 | 4,151 | 4,028 | 2,937 | |||||
| 当年度包括利益合計 | 2,773 | 2,779 | 3,934 | 4,063 | 3,066 | |||||
| 2025年12月31日 現在 | 2024年12月31日現在 | 2023年12月31日現在 | 2022年12月31日現在 | 2021年12月31日現在 | ||||||
| 資産合計 | 1,195,880 | 1,110,874 | 1,203,555 | 1,203,041 | 1,143,420 | |||||
| 負債合計 | 1,153,884 | 1,070,657 | 1,163,436 | 1,160,832 | 1,104,525 | |||||
| 株主資本合計 | 41,996 | 40,217 | 40,119 | 42,209 | 38,895 | |||||
注:
2025年12月に終了した事業年度に係る当社の財務書類は、英国で採用されている国際会計基準、2006年英国会社法の要件(当該基準に基づき報告を行う会社に対して適用されるもの)、およびEUで適用されている欧州議会・理事会規則1606/2002に従って採用された国際財務報告基準(IFRS)の要件に基づき作成された。
2024年12月に終了した事業年度に係る当社の財務書類は、英国で採用されている国際会計基準、2006年英国会社法の要件(当該基準に基づき報告を行う会社に対して適用されるもの)、およびEUで適用されている欧州議会・理事会規則1606/2002に従って採用された国際財務報告基準(IFRS)の要件に基づき作成された。
2023年12月に終了した事業年度に係る当社の財務書類は、英国で採用されている国際会計基準、2006年英国会社法の要件(当該基準に基づき報告を行う会社に対して適用されるもの)、およびEUで適用されている欧州議会・理事会規則1606/2002に従って採用された国際財務報告基準(IFRS)の要件に基づき作成された。
2022年12月に終了した事業年度に係る当社の財務書類は、英国で採用されている国際会計基準、2006年英国会社法の要件(当該基準に基づき報告を行う会社に対して適用されるもの)、およびEUで適用されている欧州議会・理事会規則1606/2002に従って採用された国際財務報告基準(IFRS)の要件に基づき作成された。
2021年12月に終了した事業年度に係る当社の財務書類は、英国で採用されている国際会計基準、2006年英国会社法の要件(当該基準に基づき報告を行う会社に対して適用されるもの)、およびEUで適用されている欧州議会・理事会規則1606/2002に従って採用された国際財務報告基準(IFRS)の要件に基づき作成された。
2【沿革】
沿革および発展
正式名称、登記地、登記番号および設立日
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(「GSI」)は、1988年6月2日に設立され、1994年2月25日に、イングランドおよびウェールズの非公開の無限責任会社として英国の会社登記官に対して再登記された(登記番号02263951)。これ以前は、「ゴールドマン・サックス・インターナショナル・リミテッド(Goldman Sachs International Limited)」の商号で有限責任会社として登記されていた。GSIは、英国の健全性監督機構(「PRA」)により認可され、英国の金融行為監督機構(「FCA」)およびPRAの規制対象となっており、また、英国の2000年金融サービス市場法(「FSMA」)に基づく認可業者(authorised person)であり、それらの規則に従わなくてはならない。GSIおよびその関連会社の一部は、様々な取引所の会員であり、ロンドン証券取引所およびICEフューチャーズ・ヨーロッパの規則等、それら取引所の規則に従わなくてはならない。GSIの関連会社の一部もまた、FCAおよびPRAの規制対象となっている。GSIの取引主体識別子(LEI)は、W22LROWP2IHZNBB6K528である。
登記上の事務所
GSIの登記上の事務所の所在地は英国 EC4A 4AU ロンドン シューレーン 25 プラムツリー・コート(Plumtree Court, 25 Shoe Lane, London EC4A 4AU, United Kingdom)であり、電話番号は+44 (0)20 7774 1000である。
正式名称および商号
GSIの正式名称および商号は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(Goldman Sachs International)である。
3【事業の内容】
以下は、当社の2025年度アニュアル・レポートの抄訳である。
はじめに
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(「GSI」または「当社」)は、世界中の顧客に対して幅広い金融サービスを提供している。当社は、ヨーロッパ、中東、およびアフリカ(「EMEA」)の顧客に金融サービスを提供するために、これらの地域全体にわたり数多くの支店も有している。
当社の主要な規制当局は、健全性監督機構(「PRA」)および金融行為監督機構(「FCA」)である。
当社の最終親会社かつ支配事業体は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)である。グループ・インクは、米国の連邦準備制度理事会(「FRB」)の規制対象である銀行持株会社であり、金融持株会社である。当社の直接の親会社は、イングランドおよびウェールズで設立され、本社を置いている、ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド(「GSG UK」)である。GSG UKおよびその連結子会社を「GSG UKグループ」という。当社に関して、「GSグループ関連会社」とは、グループ・インクまたはその子会社のいずれをも意味する。グループ・インクは、その連結子会社と共に「GSグループ」を形成している。GSグループは、法人、金融機関、政府、および個人を含む大規模かつ多様な顧客基盤に対し、幅広い金融サービスを提供している、一流のグローバル金融機関である。米国において一般に公正妥当と認められている会計原則(「米国会計基準」)に準拠して作成された当社の決算内容は、GSグループの連結財務書類に含まれている。
当社は、その顧客が選任するアドバイザーとなること、およびグローバル金融市場の主要な参加者となることを目指している。当社は、GSグループの一員として、通常の業務過程において、そのマーケット・メイキング業務および通常業務の一環として、GSグループ関連会社との取引も行っている。
当社は、次の事業活動により収益を上げている。それらの事業活動は、投資銀行業務、債券・為替・コモディティ(「FICC」)業務、株式関連業務、および投資運用業務(主に富裕層向け金融業務で構成される)である。
「2025年12月」および「2025年度」とはいずれも、2025年12月31日に終了した事業年度または文脈により当該決算日を指す。「2024年12月」および「2024年度」とはいずれも、2024年12月31日に終了した事業年度または文脈により当該決算日を指す。「2023年12月」とはいずれも、2023年12月31日を指す。
英国で採用された国際会計基準および欧州連合で適用されている欧州議会・理事会規則1606/2002に従って採用された国際財務報告基準(「IFRS」)(「EUで適用されているIFRS」)により要求される、当社の金融リスク管理および資本管理に関する一定の開示は、2025年度アニュアル・レポートの戦略報告書におけるその他のリスク管理および規制上の情報と共に表示されている。かかる開示は、関連する箇所で、監査済として特定されている。2025年度アニュアル・レポートの戦略報告書中のその他すべての情報は、未監査である。
GSIは、次の事業活動により収益を上げている。それらの事業活動は、投資銀行業務、FICC業務、株式関連業務、および投資運用業務である。2023年4月1日、GSIは、その英国におけるアセット・マネジメント事業を、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント・インターナショナル(「GSAMI」)に譲渡した。その結果として、GSIは、もはや重要なアセット・マネジメント活動を行っていない。投資運用業務には、引き続きGSIの富裕層向け金融業務が含まれる。
前年度および当年度において、GSIは、中断することなく事業活動を継続している。GSIは、世界中の顧客に対して幅広い金融サービスを提供している。GSIは、EMEAの顧客に金融サービスを提供するために、これらの地域全体にわたり数多くの支店および駐在員事務所も有している。
GSIの目的は、GSIの通常定款第2条(目的)に定めるとおりであり、疑義を避けるために付言すると、世界のすべての場所であらゆる金融サービスの提供を行う権能、ならびに上記に付随するすべての取引および事項、または今後いつでも当該事業または類似もしくは関連する活動に関連して通例であるすべての取引および事項を行う権能を含む。
以下は、当社の2025年度アニュアル・レポートの抄訳である。
資本管理および規制上の自己資本
自己資本比率は、当社にとって非常に重要な意味を持つ。当社は、通常の事業状況とストレス下の状況の双方において、自己資本の適切な水準および構成を維持する上で有用となる枠組を示し、目的を定め、そして指針を示す、総合的な資本管理方針を定めている。
資本管理(監査済)
当社は、現在および将来における当社の規制上の自己資本要件、当社の資本計画およびストレス・テスト・プロセスの結果、破綻処理資金モデルの結果、ならびに格付機関のガイドライン、事業環境、および金融市況等のその他の要因を含む複数の要因を考慮した上で、当社の適正な資本の額および構成を決定する。
当社の資本計画およびストレス・テスト・プロセスには、PRAの自己資本充実度内部評価プロセス(「ICAAP」)ガイドラインに従い作成された、内部で策定したストレス・テストが組み込まれている。かかるプロセスは、市場リスク、信用リスク、オペレーションリスク、およびその他のリスクを含む、事業活動に関連する重大なリスクを特定および計測するようにも設計されている。当社は、強いストレス事由が生じた後でも当社の自己資本比率が適正な水準に保たれるように、十分な資本を維持することを目標としている。当社の自己資本比率の評価は、流動性比率の評価と共に検討され、当社の全体的なリスク管理の体制、ガバナンス、および方針の枠組に統合される。
また、当社の総合的な資本管理方針の一環として、緊急時資本計画が維持されている。この緊急時資本計画は、認識された、または実際の資本不足を分析し、これに対処するための枠組を定めている。これには、資本不足の原因を特定することのほか、その緩和策および潜在的な方策を見極めることが含まれるが、これらに限定されない。緊急時資本計画は、危機発生期間中に従うべき適切なコミュニケーション手続(内部の情報伝達を含む)のほか、外部の利害関係者との適時のコミュニケーションについての概要も定めている。
規制上の自己資本(監査済)
当社は、PRAルールブックおよび英国自己資本規制において定められた、英国における自己資本規制の枠組に服しており、かかる枠組は、バーゼル銀行監督委員会(「バーゼル委員会」)による国際的な自己資本基準の強化に向けた自己資本規制の枠組(「バーゼル3」)に概ね基づいている。バーゼル委員会は、健全な銀行規制に係るグローバルな基準を設定する主要な機関である。
リスク・ベースの自己資本要件は、規制上の自己資本指標とリスク・ウェイト資産(「RWA」)を比較した自己資本比率として表示される。普通株式等Tier1(「CET1」)資本比率とは、CET1資本をRWAで除した値として定義される。Tier1資本比率は、Tier1資本をRWAで除した値として定義される。総自己資本比率は、総自己資本をRWAで除した値として定義される。
CET1資本、Tier1資本および総自己資本比率の要件(総称して「Pillar 1自己資本要件」)は、以下により補完される。
・CET1資本として認められる自己資本のみで構成される、RWAの2.5パーセントにあたる資本保全バッファー。
・過度の信用拡大に対抗することを目的とした、最大でRWAの2.5パーセントにあたる(同じくCET1資本のみで構成される)カウンターシクリカル資本バッファー。同バッファーは、カウンターシクリカルバッファーを発表している法域に拠点を置く特定の種類の取引相手先に対する当社のエクスポージャーにのみ適用される。同バッファーは、2025年12月現在で62ベーシス・ポイント、2024年12月現在で68ベーシス・ポイントであった。当社に対して適用あるカウンターシクリカル資本バッファーは、将来変更される可能性があり、その結果、当社のリスク・ベースの自己資本要件が引き上げられ、または引き下げられる可能性がある。
・Pillar 2Aに基づく個別自己資本要件(Pillar 1では十分に把握できないリスクをカバーするための追加額)。PRAは、監督当局として当社のICAAPを定期的に審査しており、それに基づきPRAは、Pillar 2Aに基づく個別自己資本要件に関する最終決定を下す。同個別自己資本要件は、当社が保持しているべきとPRAが考える自己資本の最低額に関する基準点における評価である。
2025年度中、当社は、500百万ドルの現金配当をGSG UKに対して行った。
規制上のリスク・ベースの自己資本比率
下表は、当社のリスク・ベースの最小自己資本要件に関する情報を示したものである。
| 2025年12月現在 | 2024年12月現在 | |||
| CET1資本比率 | 9.0 | % | 9.1 | % |
| Tier1資本比率 | 10.9 | % | 11.0 | % |
| 総自己資本比率 | 13.5 | % | 13.6 | % |
上表において、
・2025年12月現在の当社のリスク・ベースの最小自己資本要件は、カウンターシクリカル資本バッファーの引下げにより、2024年12月現在と比較して引き下げられた。
・リスク・ベースの最小自己資本要件は、PRAから受領したPillar 2A資本ガイダンスを組み込んだものであり、将来的に変更される可能性がある。
Pillar 2A自己資本要件に加え、PRAは、ストレス下の市況において損失を吸収するために当社に必要であるとPRAがみなす自己資本を示す、フォワード・ルッキングな自己資本要件も定義している。同要件は、Pillar 2Bまたは「PRAバッファー」として知られており、上記の要件には反映されていない。
下表は、当社のリスク・ベースの自己資本比率に関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 | ||
| CET1資本 | 34,442 | 32,697 | ||
| その他Tier1債 | 5,500 | 5,500 | ||
| Tier1資本 | 39,942 | 38,197 | ||
| Tier2資本 | 8,477 | 6,874 | ||
| 総自己資本 | 48,419 | 45,071 | ||
| RWA | 302,962 | 265,944 | ||
| CET1資本比率 | 11.4 | % | 12.3 | % |
| Tier1資本比率 | 13.2 | % | 14.4 | % |
| 総自己資本比率 | 16.0 | % | 16.9 | % |
上表において、2025年12月現在の当社のリスク・ベースの自己資本比率は、2024年12月現在と比較して低下した。これは、主として、RWAが増加したことによるものである。
一定の健全性規則は、追加のガイダンスおよび解説の対象となっており、これらは、当社の監督当局により公表される予定である。すべての自己資本、RWA、および比率は、適用ある規則についての現時点における解釈、予測、および理解に基づいており、同規則の解釈および適用に関する当社の規制当局との協議次第で変更される可能性がある。
リスク・ベースの自己資本(監査済)
下表は、当社のリスク・ベースの自己資本に関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| 払込資本金 | 598 | 598 | ||
| 資本剰余金 | 5,568 | 5,568 | ||
| 利益剰余金 | 30,749 | 28,911 | ||
| その他の包括利益累計額 | (419 | ) | (360 | ) |
| 控除項目 | (2,054 | ) | (2,020 | ) |
| CET1資本 | 34,442 | 32,697 | ||
| その他Tier1債 | 5,500 | 5,500 | ||
| Tier1資本 | 39,942 | 38,197 | ||
| 劣後ローン | 8,477 | 6,877 | ||
| 控除項目 | - | (3 | ) | |
| Tier2資本 | 8,477 | 6,874 | ||
| 総自己資本 | 48,419 | 45,071 |
上表において、劣後ローンからは、未払利息は除外されている。
当社は、2025年度および2024年度のいずれにおいても、PRAにより設定された自己資本要件を満たしていた。
リスク・ウェイト資産
下表は、当社のRWAに関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 |
|---|---|---|
| 信用RWA | 169,505 | 138,199 |
| 市場RWA | 109,348 | 104,500 |
| オペレーションRWA | 24,109 | 23,245 |
| 合計 | 302,962 | 265,944 |
上表において、
・2025年12月現在の信用RWAは、2024年12月現在と比較して313.1億ドル増加した。これは、カウンターパーティー信用リスク・エクスポージャーが増加したことを、主として反映している。
・2025年12月現在の市場RWAは、2024年12月現在と比較して48.5億ドル増加した。これは、リスク・エクスポージャーの増加により、標準的手法に基づく資本賦課が増加したことを、主として反映している。
・2025年12月現在のオペレーションRWAは、2024年12月現在と比較して864百万ドル増加した。これは、純収益(オペレーションRWAに関するインプット)が増加したことを、主として反映している。
信用リスク
信用RWAは、エクスポージャー指標に基づき計算されており、その後リスク加重される。エクスポージャー額は、一般に以下に基づいている。
・オンバランスシート資産については、帳簿価額。
・オフバランスシート・エクスポージャー(コミットメントおよび保証を含む)については、信用相当値のエクスポージャー額は、各エクスポージャーの名目上の金額に信用換算係数を乗じて得られた値に基づき計算される。
カウンターパーティー信用リスクは、信用リスク合計の構成要素であり、デリバティブ、証券金融取引、および信用貸から生じる信用エクスポージャーを含んでいる。
市場リスク
トレーディング勘定のポジションは、市場リスクに係る自己資本要件を満たさなければならない。この要件は、規制当局により予め設定された水準または内部モデルのうち、いずれかに基づいたものとなる。市場リスクに関する規制上の自己資本規則は、会社がそのリスク・ベースの自己資本要件を算出するためにどの内部モデルを使用する場合であっても、事前にその規制当局から書面による承認を受けなければならないと定めている。
市場リスクに係るRWAは、エクスポージャー指標に基づき算出される。これには以下の内部モデルが含まれる。すなわち、バリュー・アット・リスク(「VaR」)、ストレス下におけるVaR(「SVaR」)、追加的リスク、および包括的リスク指標(PRAによる全価格リスク指標に該当し、フロアが設定されている)である。VaRに関する情報については、本書第一部第3 4(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-市場リスク管理-リスク指標(監査済)」参照。また、PRAルールブックおよび英国自己資本規制において定められた、英国における自己資本規制の枠組に基づく標準ルールも、一定の証券化・非証券化ポジションに関する市場リスクに係るRWAを算定するために、適用あるネッティング後のかかるポジションに対し規制当局により予め設定されたリスク加重要素を適用する方法で用いられる。市場リスクに係るRWAは、これらの各指標の合計に12.5を乗じた値である。
オペレーションリスク
当社のオペレーションリスクに係る自己資本要件は、現在、標準的手法に基づき計算されている。この標準的手法により、該当する会社は、その業務を定められた8つの事業ラインまたは分類に分けることを要求されている。各事業ラインには、当該事業ラインの3年間の平均収益(ただし、特別利益等一部の所定の項目は除外される)に適用されるベータ因子が割り当てられる。費用は計算に含まれない。個々の事業ラインの要件の合計に12.5を乗じることにより、オペレーションRWAの値が得られる。
集中リスク
PRAルールブックおよび英国自己資本規制において定められた、英国における自己資本規制の枠組の下では、機関は、自らの大口エクスポージャーをモニターおよび統制することが要求される。大口エクスポージャーの枠組は、個別の取引相手先または関係する取引相手先のグループに対して過度に依存するリスクを制限するよう設計されている。当該機関の個別の取引相手先または関係する取引相手先へのエクスポージャーのすべてに対して適用される一般的な限度額が存在し、それは適格資本の25パーセントに設定されている。かかる枠組には、トレーディング勘定における大口エクスポージャーに関する報告要件、ハード・リミット、および追加的な集中リスク資本賦課が含まれる。2025年12月現在および2024年12月現在のいずれにおいても、当社は、集中リスク自己資本要件を有していなかった。
レバレッジ比率
当社を含むGSG UKグループは、最小レバレッジ比率要件の対象となっている。当該レバレッジ比率は、Tier1資本を、レバレッジ・エクスポージャー(一定の資産と、一定のオフバランスシート・エクスポージャー(デリバティブの指標、証券金融取引、コミットメント、および保証を含む)の合計額から、Tier1資本の控除項目を減じた額と定義される)の指標と比較するものである。
下表は、GSG UKグループのレバレッジ比率要件および当社のレバレッジ比率に関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 | |||
| Tier1資本 | 39,942 | 38,197 | |||
| レバレッジ・エクスポージャー | 884,835 | 720,031 | |||
| レバレッジ比率要件 | 3.5 | % | 3.5 | % | |
| レバレッジ比率 | 4.5 | % | 5.3 | % | |
上表において、2025年12月現在のレバレッジ比率は、2024年12月現在と比較して低下した。これは、主としてレバレッジ・エクスポージャーの増加によるものである。
自己資本および適格債務の最低基準
当社は、GSグループ関連会社向けに発行される自己資本および適格債務の最低基準(「MREL」)の対象となっている。2025年12月現在および2024年12月現在のいずれにおいても、当社は、この基準を満たしていた。2025年度中、当社のMREL適格優先関係会社間借入金は、14.0億ドル増加した。
下表は、当社のMRELに関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 |
|---|---|---|
| 規制上の総自己資本 | 48,419 | 45,071 |
| 適格優先関係会社間借入金 | 19,790 | 18,390 |
| MREL合計 | 68,209 | 63,461 |
上表において、適格優先関係会社間借入金からは、未払利息は除外されている。
スワップ、デリバティブ、およびコモディティの規制
当社は、米国商品先物取引委員会(「CFTC」)の登録スワップ・ディーラーであり、米国証券取引委員会(「SEC」)の登録有価証券関連スワップ・ディーラーである。2025年12月現在および2024年12月現在のいずれにおいても、当社は、スワップ・ディーラーおよび有価証券関連スワップ・ディーラーに対して適用ある自己資本要件の対象となっており、かつ、当該要件を満たしていた。
4【関係会社の状況】
(1) 親会社
ゴールドマン・サックスの概要
デラウェア法人であるザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」または「親会社」)は、連結子会社と共に(あわせて「当会社」)、法人、金融機関、政府、および個人を含む大規模かつ多様な顧客基盤に対し幅広い金融サービスを提供している、一流のグローバル金融機関である。当会社は、1869年に設立され、本社をニューヨークに置き、営業所を世界中のあらゆる主要な金融中心地区に有している。
グループ・インクの修正基本定款に基づくその授権株式資本は、1株当たり額面0.01ドルの4,350,000,000株から成り、その内訳は、以下のとおりである。
(a)優先株式に指定された株式150,000,000株。うち、2026年3月現在、520,282株が発行済であり、520,280株が社外流通している。
(b)普通株式に指定された株式4,000,000,000株。うち、2026年3月現在、935,410,692株が発行済であり、294,574,329株が社外流通している。
(c)無議決権普通株式に指定された株式200,000,000株。2026年3月現在、これらは全株が未発行であり、社外流通していない。
グループ・インク取締役会の事務所住所および電話番号は、グループ・インクの本店の住所および電話番号と同じ、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(The Goldman Sachs Group, Inc.)、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州ニューヨーク、ウェスト・ストリート200(200 West Street, New York, New York 10282, U.S.A.)、電話番号:+1(212)902-1000である。
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グループ・インクは、デラウェア州法に基づき設立され、また下図に示されるとおり、GSIの持分の100パーセントを間接的に保有している。
ゴールドマン・サックス・グループの持株構造
(2) 重要な子会社および関連会社
本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記16「その他の事業体に対する持分」参照。
5【従業員の状況】
人件費の分析については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記7「報酬および給付」参照。2025年12月31日現在、人員数合計は、3,643名であった。
また、本書第一部第6 1「財務書類-取締役報告書-従業員との関係」および「-障がい者の雇用」も参照。
第3【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1)経営方針・経営戦略等
本書第一部第2 3「事業の内容」、下記4(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」、および本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理」参照。
(2)経営環境及び対処すべき課題
下記3「事業等のリスク」および4(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」参照。
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
環境 - GSグループは、そのサステナブルな金融のためのプラットフォームを通じて、サステナビリティに世界規模で取り組んでいる。GSグループのサステナブルな金融に対する取組は、2つの長期的な課題に重点を置いている。各業界が低炭素経済を導入し成功するよう支援することによって気候移行を進めること、およびアクセスと値ごろ感を改善し、経済的エンパワーメントを進めるその事業上の能力を活用することによって、インクルーシブな経済成長を牽引することである。2019年にGSグループは、2030年初めまでにサステナブルな資金調達、投資、アドバイザリー業務に7,500億米ドルを投入する目標を発表し、それを達成した。
コーポレート・プランニング・アンド・マネジメント(Corporate Planning and Management)は、GSグループが世界中に有する事業所およびサプライチェーンのサステナビリティ戦略について責任を負っている。
コミュニティ - 当社は、GSグループのオフィス・オブ・コーポレート・エンゲージメント(Office of Corporate Engagement)が調整している世界的な取組を通して、様々な方法でそのコミュニティを支援している。
3【事業等のリスク】
主なリスクおよび不確実性
当社は、当社の事業にとって本質的であり、また当社の事業に内在する、様々なリスクに直面している。当社が直面している主なリスクおよび不確実性は、市場リスク、流動性リスク、信用リスク、オペレーションリスク、法務リスクおよび規制上のリスク、競争上のリスク、そして市場開拓リスクおよび事業環境全般に関するリスクである。これらのリスクについて、以下に要約する。
これらのリスクは、主として、当社のリスク管理およびコーポレート・ガバナンスの枠組を通じて対処されている。詳細については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」のほか、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-取締役報告書-コーポレート・ガバナンス」参照。流動性リスク、市場リスク、信用リスク、およびオペレーションリスク、ならびに当社のリスク低減策に関する詳細については、それぞれ下記4(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-流動性リスク管理」、「-市場リスク管理」、「-信用リスク管理」および「-オペレーションリスク管理」参照。市場開拓リスクおよび事業環境全般に関するリスクは、GSグループ(グループ・インク(ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク)およびその連結子会社)と当社の双方のレベルにおける一連の委員会、協議会、およびワーキング・グループによって監督されている。競争上のリスクは、主として、当社の戦略および当社の社員との関係によって管理されている。詳細については、それぞれ本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-取締役報告書-コーポレート・ガバナンス-戦略」および「-取締役報告書-コーポレート・ガバナンス-利害関係者との関係-従業員との関係」参照。
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市場リスク
・当社の事業は、これまでグローバル金融市況およびより広範な経済情勢による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
・当社の事業は、とりわけ当社がネットの「ロング」ポジションをとっている業務や、当社が運用している資産の価値に基づく報酬を受領する業務、または担保を受領したり差し入れたりする業務において、これまで資産価値の下落による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
・当社のマーケット・メイキング活動は、これまで市場のボラティリティ水準の変動に左右されてきており、将来においても同様となる可能性がある。
・当社の投資銀行業務および顧客仲介業務は、過去においては経済活動の低下およびその他の不利な経済的、地政学的、もしくは市場の状況に起因する、市場の不確実性または投資家および首席経営執行役員の信頼感の欠如による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
・インフレは、これまで当社の事業、経営成績、および財務状態に悪影響を及ぼしてきており、将来においても同様となるおそれがある。
流動性リスク
・当社が債券市場を利用できなかった場合、または当社が資産を売却できなかった場合、当社の流動性、収益性、および事業に悪影響が及ぶ可能性がある。
・当社の事業は、これまで信用枠の縮小および信用枠を獲得するための費用の増加を含む、クレジット市場における混乱または流動性の欠如による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
・当社および/もしくはグループ・インクの信用格付が引き下げられた場合、または当社および/もしくはグループ・インクのクレジット・スプレッドが拡大した場合、当社および/もしくはグループ・インクの流動性および資金調達費用に悪影響が及ぶ可能性がある。
信用リスク
・第三者の信用の質が低下した場合、または第三者が債務を履行しない場合、当社の事業、収益性、および流動性に悪影響が及ぶ可能性がある。
・リスクの集中は、当社のマーケット・メイキング、引受、投資、および財務活動における重大な損失の可能性を増加させる。
・デリバティブ取引および契約書類作成または決済の遅延により、当社は、信用リスク、予期せぬリスク、および潜在的な損失にさらされている。
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オペレーションリスク
・当社もしくは第三者のオペレーション・システムの故障、または人為的なエラー、不正行為、もしくは他の違法行為が生じた場合、当社の流動性が損なわれ、当社の事業に混乱が生じ、機密情報の漏洩が生じ、当社の社会的評価が損なわれ、そして損失が生じるおそれがある。
・当社のインフラまたは第三者のオペレーション・システムやインフラの故障もしくは混乱が生じた場合、当社の流動性が損なわれ、当社の事業に混乱が生じ、当社の社会的評価が損なわれ、そして損失が生じるおそれがある。
・人工知能(「AI」)の開発および利用は、当社の事業に悪影響を及ぼす可能性のあるリスクおよび課題をはらんでいる。
・当社のコンピューター・システム、ネットワーク、および情報、ならびに当社の顧客の情報を、サイバー攻撃および同様の脅威から保護できない場合、当社の事業遂行能力が損なわれ、機密情報の漏洩、窃取、または破壊が生じ、当社の社会的評価が損なわれ、そして損失が生じるおそれがある。
・リスク管理のプロセスおよび戦略の効果がなかったことにより、過去においては当社が損失を被ったことがあり、将来においても同様となる可能性がある。
・当社は、顧客向け事業、様々なサービス、資本、および流動性について、グループ・インクおよび他のGSグループ関連会社に依存している。
法務リスクおよび規制上のリスク
・当社および当社の顧客の事業は、全世界の広範囲に及ぶ規制の対象となっている。
・潜在的な利益相反を適切に特定し、かつ適切にそれに対処できなかった場合、過去においては当社の事業に悪影響が及んでおり、将来においても同様となる可能性がある。
・当社に多大な民事上もしくは刑事上の責任の負担が発生した場合、または当社が重要な規制措置の対象とされた場合には、過去においては財務上重大な悪影響および社会的評価の著しい悪化が生じており、将来においても同様となる可能性があり、その結果、当社の事業の見通しに重大な支障が生じるおそれがある。
・世界中で事業を遂行するにあたり、当社は、多数の国々において営業活動を行うことに内在する政治的リスク、法務リスク、規制上のリスク、税務リスク、およびその他のリスクにさらされている。
・大手金融機関の秩序ある破綻処理を促進するための規制戦略および規制上の要件の適用により、当社の証券保有者に対して、より大きな損失リスクがもたらされるおそれがある。
・当社のコモディティ業務、とりわけ当社の現物コモディティ業務は、広範な規制の対象となると共に、環境リスク、評判リスク、およびその他のリスクを含む一定のリスクの可能性に当社をさらしている。それらのリスクにより、当社が多額の負債および費用の負担を被る可能性がある。
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競争上のリスク
・当社の業績は、これまで当社の顧客基盤の構成による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
・金融サービス業界は、激しい競争にさらされている。
・電子商取引の発展のほか、暗号通貨等の取引技術および分散型台帳技術やAI技術を含む新しい商品・技術の導入は、競争を激化させてきた。
・当社が能力のある社員を採用し、確保することができない場合、当社の事業に悪影響が及ぶだろう。
市場開拓リスクおよび事業環境全般に関するリスク
・当社の事業、財務状態、流動性、および経営成績は、パンデミック、テロ攻撃、戦争、異常気象、もしくはその他の自然災害を含む、予見できない事象または大災害による悪影響をこれまでに受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
・気候関連の物理的リスクおよび移行リスクは、当社の事業を混乱させ、顧客取引水準ならびに当社の顧客および取引相手先の信用力に悪影響を及ぼすおそれがあり、また当社が気候関連事項に関連して、相反する法的要件および規制上の要件ならびにステークホルダーの期待にさらされるリスクが増大している。
・当社の事業、財務状態、流動性、および経営成績は、これまで紛争とそれに関連する制裁およびその他の展開によって引き起こされた世界経済の混乱により、悪影響を受けてきている。
・当社は、ネガティブな報道により悪影響を受ける可能性がある。
・当社の一定の事業および当社の資金調達手段は、当社が提供する商品もしくは当社が行う資金調達に関連する指標金利、通貨、指数、バスケット、または上場ファンド(「ETF」)の変動により、悪影響を受ける可能性がある。
・当社の事業、財務状態、流動性、および経営成績は、米中間の緊張の高まりによって引き起こされた世界経済の混乱により、悪影響を受ける可能性がある。
・米国の国際貿易政策および国際投資政策の変更または変更案は、当社の貿易相手国に影響を及ぼすおそれがあり、当社の事業または当社の顧客の事業に悪影響を及ぼすおそれがある。
・GSグループが新しい場所で営業活動を行い、そして当社がより多岐にわたる顧客および取引相手先と取引を行うにつれ、当社は、より多くのリスクに直面している。
以下は、上記に概要を示した当社の主なリスクおよび不確実性の詳細である。
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流動性リスク
GSIが債券市場を利用できなかった場合、またはGSIが資産を売却できなかった場合、GSIの流動性、収益性、および事業に悪影響が及ぶ可能性がある。
流動性は、GSIの事業に不可欠なものである。金融機関の破綻の大部分は、主として流動性の不足により生じてきたものであるため、流動性は、GSIにとって極めて重要なものである。GSIが担保付および/もしくは無担保債券市場を利用できない場合、GSG(グループ・インク)もしくは他のGSグループ関連会社(グループ・インクまたはその子会社)から資金を調達できない場合、資産を売却できない場合もしくは投資を償還できない場合、取引の決済が適時に行われない場合、またはその他の予測不可能な現金支出もしくは担保の流出を被った場合には、GSIの流動性が損なわれる可能性がある。第三者またはGSIもしくはその関連会社に影響を及ぼす全般的な市場・経済の混乱やオペレーション上の問題等のGSIの支配が及ばない可能性がある事由によって、あるいはGSIまたはその他の市場参加者の流動性リスクが高まっているという認識が市場参加者の間で広まることによってでさえ、かかる事態が生じる可能性がある。
GSIは、GSIの顧客に利益をもたらし、自社のリスクをヘッジするために、仕組商品を用いている。GSIが保有している金融商品およびGSIが当事者となっている契約は、多くの場合複雑なものであり、これらの複雑な仕組商品は、多くの場合、流動性ストレス下においてすぐに利用できる市場を有していない。GSIの投資活動および財務活動により、それらの活動による持分が特定の市場のかなりの部分を占めるという状況につながる可能性があり、これにより、GSIのポジションの流動性が制限されるおそれがある。
さらに、かかる資産に対して一般的に流動性のある市場が存在しない場合のほか、他の市場参加者がGSIと同時に、通常は全般的に流動性のある同種の資産を売却しようとした場合(流動性やその他の市場の危機の際、または規則もしくは規制の変更に反応して生じる可能性が高い)にも、GSIの資産売却能力が損なわれる可能性がある。また、GSIがやり取りを行っているクリアリングハウス、取引所、およびその他の金融機関は、厳しい市況においても、相殺権または追加担保を要求する権利を行使する可能性があり、これにより、GSIの流動性がさらに損なわれるおそれがある。
GSIを含む大手金融機関は、数多くの規制により、厳格な流動性要件が課されている。これらの規制により、GSIは、多額の流動性の高い資産を保有することを求められており、そして、資金調達および資金展開を行うためのGSIの柔軟性が低下している。
GSIの事業は、これまで信用枠の縮小および信用枠を獲得するための費用の増加を含む、クレジット市場における混乱または流動性の欠如による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
GSIまたはGSGのクレジット・スプレッドの拡大のほか、信用枠の大幅な縮小は、過去においてはGSIが担保付または無担保で借入を行う能力に悪影響を及ぼしてきており、将来においても同様となる可能性がある。GSIは、その無担保の資金調達の大部分をGSGから間接的に得ている。GSGは、主として長期債務およびコマーシャル・ペーパーの発行、その銀行子会社での預金受入、仕組負債の発行、ならびに商業銀行業務またはその他の銀行業務のローンや信用枠の獲得により、無担保ベースで資金を調達している。GSIは、資産調達の多くを担保付ベースで行うよう努めている。クレジット市場の混乱時には、事業資金を調達することがより困難になり、またその費用も増大する可能性がある。GSIが利用可能な資金調達が限定されている場合、またはGSIが営業活動のための資金調達をより多額の費用で行わなければならない場合は、これらの状況により事業活動を縮小し、資金調達費用を増加させなければならない可能性がある。どちらの状況も、とりわけ、投資およびマーケット・メイキングに関連する事業において、収益性を低下させるおそれがある。
M&Aおよびその他の種類の戦略的取引を行うGSIの顧客は、しばしばそれらの取引の資金を調達するために、担保付または無担保のクレジット市場の利用に頼っている。利用可能な信用枠がないこと、または信用コストの増加は、顧客によるM&A取引の規模、取引高、および時期に悪影響を及ぼす場合があり、それはとりわけ大規模な取引で顕著となり、またGSIのアドバイザリー業務および引受業務に悪影響を及ぼす場合がある。
GSIの信用事業は、これまでクレジット市場の流動性の欠如による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。流動性の欠如は、価格の透明性を低下させ、価格のボラティリティを引き上げ、さらに取引の量および規模を縮小させる。これらすべては、かかる事業の取引リスクを増加させ、または収益性を低下させる場合がある。
GSIおよび/もしくはGSGの信用格付が引き下げられた場合、またはGSIおよび/もしくはGSGのクレジット・スプレッドが拡大した場合、GSIおよび/もしくはGSGの流動性および資金調達費用に悪影響が及ぶ可能性がある。
GSIは、GSGの間接完全所有事業子会社であり、資本および資金調達についてGSGに依存している。GSIおよびGSGの信用格付は、GSIの流動性に大きな影響を及ぼす。GSIおよび/またはGSGの信用格付が引き下げられた場合には、GSIの流動性や競争力に悪影響が及び、借入コストが増加し、資本市場の利用もしくはGSGからの資金調達を制限され、または一部のトレーディング契約や担保付融資契約の一定の規定に基づき義務を負う結果となるおそれがある。これらの規定に基づき、取引相手先に、GSIもしくはGSGとの契約を解除する権利または追加担保を要求する権利が生じるおそれがある。トレーディング契約や担保付融資契約が解除された場合には、GSGまたはGSIが、他の資金調達源を確保する必要に迫られる、または多額の現金支払や有価証券の譲渡を要求されることとなり、その結果、損失が発生し、流動性が損なわれるおそれがある。
GSIが長期かつ無担保の資金調達を行うための費用は、GSIとGSGの双方のクレジット・スプレッド(GSIまたは(該当する場合は)GSGが支払わなければならない金利の額のうち、指標証券の金利を超える部分の額)に直接関連している。GSIおよび/またはGSGのクレジット・スプレッドの拡大は、この方法での資金調達の費用を大幅に増加させる場合がある。クレジット・スプレッドの変動は、市況に左右されるものであり、時として予測不可能かつ非常に不安定な動向に左右される。GSIおよび/またはGSGのクレジット・スプレッドは、GSIおよび/またはGSGの信用力に関する市場認識ならびにGSGの長期債務を参照するクレジット・デフォルト・スワップの購入者の費用の変動による影響も受ける。クレジット・デフォルト・スワップの市場は、極めて不安定であること、そして、時として高度な透明性や流動性を有していない場合があることが分かっている。
市場リスク
GSIの事業は、これまでグローバル金融市況およびより広範な経済情勢による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
GSIの事業は、その性質上、予測可能な利益を生み出すものではなく、一般的に、グローバル金融市況および経済情勢によって直接的に、かつ、それらが顧客取引水準および信用力に及ぼす影響を通じて重大な影響を受ける。これらの状況は急速に変化し、そして悪化する場合がある。
GSIの財務実績は、GSIが事業を行う環境に大きく左右される。有利な事業環境は、全般的に、とりわけ次のような特徴を備えている。それらは、世界的に国内総生産が大きく成長していること、規制状況および市況が資本市場の透明性、流動性、および効率性をもたらしていること、インフレ率が低いこと、企業、消費者、および投資家の景況感、地政学的情勢が安定していること、ならびに企業収益が堅調なこと等である。
経済情勢および市況の不利または不確実な状態は、(1)経済成長、事業活動、または投資家、企業、もしくは消費者の景況感が低水準であること、またはこれらの悪化、(2)潜在的な景気後退に対する懸念、(3)個人消費または借入パターンの変動、(4)パンデミック、(5)信用枠および資本の利用の制約またはコストの増加、(6)非流動的な市場、(7)インフレ率または金利の上昇、(8)為替レートまたは基本的コモディティ価格のボラティリティ、(9)債務不履行率の上昇または高止まり、(10)高い水準のインフレまたはスタグフレーション、(11)米国およびその他のソブリン債不履行の懸念、(12)財政政策、金融政策、政府機関の閉鎖、債務上限、または資金調達に関する不透明感、(13)税率や規制が変更される可能性のある範囲およびそれらに関する不透明感、(14)国際貿易および渡航に対する制限、(15)移民政策の変更、(16)発行体の国外市場における有価証券の取引または発行を制限する法令、(17)政治的不安定性または政治的暴力、(18)国内外の関係の緊張もしくは敵対行為、テロ、核拡散、サイバーセキュリティ上の脅威もしくは攻撃、およびグローバル通信、エネルギー伝送、もしくは運輸網へのその他の形の途絶もしくは縮小の発生もしくは深刻化、またはその他の地政学的な不安定性もしくは不確実性、(19)投資家の資本市場に対する信頼感を損なうような企業、政治、またはその他の不祥事、(20)異常気象またはその他の自然災害、あるいは(21)これらまたはその他の要因の組合せにより発生する場合がある。
金融サービス業界ならびに証券市場およびその他の金融市場は、過去において、ほぼすべての資産クラスにおける価値の大幅な下落、深刻な流動性の欠如、および高い借主の債務不履行の水準により、重大な悪影響を被ってきた。また、金利、インフレ、およびその他の借入コストの実際のまたは潜在的な上昇・増加、公衆衛生上の緊急事態、ソブリン債リスクおよび関連するソブリン銀行システムに対するその影響、ならびに国際貿易の制限に関する懸念は、時として、顧客取引水準に悪影響を及ぼしてきた。
経済活動、政治活動、および市場活動、ならびに規制改革の範囲、時期、およびその影響に関する全般的な不透明感のほか、主にそのような不透明感がもたらす消費者、投資家、および首席経営執行役員の景況感の冷え込みは、過去において顧客取引に悪影響を及ぼしてきており、これは、過去においてはGSIの事業の多くに悪影響を及ぼしてきており、将来においても同様となるおそれがある。選挙の結果も、政策の変更をもたらすおそれがあり、これにより、GSIまたはGSIが営業活動を行う事業環境全般に悪影響が及ぶおそれがある。ボラティリティが低い期間および流動性の欠如と相まったボラティリティの高い期間は、時として、GSIのマーケット・メイキング事業に悪影響を及ぼしてきた。
金融機関の利益率は、将来的な金融危機時においてかかる金融機関に対して行われることが予想される政府援助の欠如を一因とする資金調達費用の増加により、政府援助が維持される国々における金融機関と比較した場合、悪影響を受ける可能性がある。また、金融市場内の流動性は、市場参加者ならびに市場慣行および市場構造が発展を続ける規制上の枠組に適合するにつれ、過去においては悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
米国連邦政府は、過去においては法定債務上限に達しており、将来においても同様となる可能性がある。そのような状況において、議会が債務上限の引き上げまたは一時停止を行わない場合、米国は、金融市場において不可欠な役割を果たす財務省証券を含め、債務不履行に陥るおそれがある。米国による債務不履行は、未曾有の市場の変動および非流動性、顧客および取引相手先との取引の清算・決済、証拠金に関する紛争、およびその他の紛争に関連するオペレーションリスクの高まり、米国国債に投資するマネー・マーケット・ファンドを含む投資家への悪影響、米国の信用格付の引下げ、金利および借入コストのさらなる上昇・増加、ならびに米国またはその他の経済圏における景気後退をもたらすおそれがある。債務上限に関する不確実性の継続により、米国の信用格付が引き下げられるおそれがあり、このことが、市況に悪影響を及ぼし、証拠金に関する紛争をもたらし、金利および借入コストの上昇・増加を招き、GSIを含む市場参加者の業務の重要な変更を必要とさせるおそれがある。米国連邦政府の信用格付の引下げは、買戻条件付有価証券(「買戻条件付契約」)市場、証券借入および証券貸借市場、ならびに米国財務省証券または政府機関債を担保とすることを特徴とするその他の借入の市場に対し、重大な悪影響を及ぼすおそれもある。さらに、米国政府機関または米国政府もしくはその機関に関連する省庁により発行された有価証券、またはこれらの機関・省庁のその他の債務、ならびに地方債の公正価値、流動性、および信用格付も、同様に悪影響を受けるおそれがある。米国内における政府閉鎖または政府閉鎖に近い状況の頻度がますます高まることは、米国政府による継続的な資金調達に関する不確実性につながるおそれもあり、ひいては、米国の信用格付および米国財務省証券市場または政府機関債市場に悪影響を及ぼすおそれがある。
GSIの事業は、とりわけGSIがネットの「ロング」ポジションをとっている業務や、GSIが運用している資産の価値に基づく報酬を受領する業務、または担保を受領したり差し入れたりする業務において、これまで資産価値の下落による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
GSIの事業の多くは、債券、ローン、デリバティブ、モーゲージ、持分証券(プライベート・エクイティを含む)、およびその他の大部分の資産クラスにおいて、ネットの「ロング」ポジションをとっている。これらには、取引所におけるマーケット・メイキング活動を含む、GSIが顧客取引を円滑にするために行う自己勘定での取引の際に、またはGSIが金利およびクレジット商品のほか、為替、コモディティ、株式、およびモーゲージ関連取引におけるポジションを維持するために多額の資金を投入する際にとるポジションが含まれる。また、GSIは、類似する資産クラスに対して投資を行っている。GSIの投資およびマーケット・メイキング・ポジションのほぼすべては、毎日値洗いされており、資産価値の下落は、GSIがそれらの下落に対するエクスポージャーを効果的に「ヘッジ」していない場合、直接そして直ちに利益に影響を及ぼす。
一定の状況下においては、GSIがエクスポージャーをヘッジすることができない、または不経済となる可能性があり、ヘッジを行った場合でもその範囲においてヘッジが効果的でない可能性や、GSIが資産価値の上昇から利益を得る能力が大きく低下する可能性がある。これは、とりわけ、自由に取引できない、または確立された流動性のある取引市場が存在しない、クレジット商品、およびプライベート・エクイティまたはその他の有価証券の場合に当てはまる。資産価格の急激な下落および高いボラティリティは、過去においては一定の資産の取引市場を大幅に縮小し、または廃止させており、将来においても同様となる可能性があり、これにより、それらの資産を売却、ヘッジ、または評価することが困難になる可能性がある。GSIは随時、取引市場が悪化または機能を停止した場合、GSIが引き受けた有価証券の募集に関連するものを含め、損失を被る可能性がある。資産を売却し、または効果的にヘッジすることができない場合、GSIがそれらのポジションにおける損失を抑える能力が低下し、また、資産の評価が困難な場合、過去においてはGSIの自己資本比率、流動性比率、またはレバレッジ比率、GSIの資金調達費用、ならびにGSIが自己資本を展開する能力に悪影響を与えており、将来においても同様となる可能性がある。
GSIの取引所におけるマーケット・メイキング活動においては、GSIは、証券取引所の規則に基づき市場の秩序を保つ義務を課されており、それには、下落しつつある市場において有価証券を購入することも含まれている。資産価値が下落している市場および不安定な市場においては、このことにより損失が生じ、流動性の必要性が増す。
GSIは、GSIの債務を裏付ける担保の差入れを行い、また顧客および取引相手先の債務を裏付ける担保を受領する。担保として差し入れられた資産の価値が下落し、またはかかる担保を差し入れた当事者の信用格付が引き下げられた場合、かかる担保を差し入れた当事者は、追加担保を提供しなければならない可能性があり、また、可能な場合、そのトレーディング・ポジションを減少させなければならない可能性がある。このような状況の一例として、委託売買口座に関する「追加証拠金請求」がある。したがって、担保として利用されている資産クラスの価値の下落は、ポジションの資金調達費用の増加か、ポジションの規模の縮小か、またはその双方を意味する。GSIが担保を提供している当事者である場合、この状況は、費用を増加させ、収益性を低下させる場合がある。また、GSIが担保を受領している当事者である場合でも、顧客および取引相手先との事業活動水準の低下によりGSIのリスクが増大し、および/またはGSIの収益性が低下する場合がある。
また、不安定な、または流動性が低い市場は、資産の評価をより困難にし、これにより資産価値および必要な担保の水準をめぐって多額の費用と時間を要する紛争が起こる場合があるほか、適切な担保を受領することの遅延により、担保の受領者に係る信用リスクを増大させる場合がある。GSIが担保権を実行する場合、GSIは、とりわけその債務を裏付ける担保が一種類である場合には、担保の価値または流動性の突然の低下により、過去においては大幅な損失を被ってきており、将来においても同様となる可能性がある。また、GSIは、かかる担保権の実行が法律文書上許容されていなかった、(法律違反の場合を含め)不適切に行われた、あるいは顧客もしくは取引相手先に大幅な損失を被らせた、または顧客もしくは取引相手先を倒産させた等の訴えを受ける可能性がある。
GSIのマーケット・メイキング活動は、これまで市場のボラティリティ水準の変動に左右されてきており、将来においても同様となる可能性がある。
GSIのマーケット・メイキング活動の一部は、トレーディングおよび裁定取引の機会をGSIの顧客に提供する市場のボラティリティに依拠している。このためボラティリティの低下は、これまでこれらの機会およびそれらに関連する顧客取引水準を減少・低下させてきており、将来においても同様となる可能性があると共に、これらの活動の成績に悪影響を及ぼしてきており、将来においても同様となる可能性がある。ボラティリティの上昇は、取引高の増加およびスプレッドの拡大をもたらす場合があるが、バリュー・アット・リスク(「VaR」)により測定したリスクも増大させ、GSIのマーケット・メイキング活動に関連したリスクも増大させ、またGSIのトレーディング商品をGSIが縮小することにつながる場合もある。GSIのマーケット・メイキングのポジションの規模を限定することは、GSIの収益性に悪影響を及ぼす場合がある。ボラティリティが上昇しているが、資産価値が大幅に下落している時期には、資産をまったく売却できないか、または大幅な割引を行わない限り売却できない可能性がある。それらの状況において、GSIは、これまで追加のリスクを取るか、またはGSIのVaR値を低下させるために損失を出すか、どちらかを行う必要に迫られてきており、将来においても同様となる可能性がある。また、ボラティリティの上昇は、GSIのリスク・ウェイト資産の水準を上昇させ、それによってGSIが保有しなければならない自己資本額が増加し、これによりGSIの収益性が低下し、GSIが株主に対して資本分配を行う能力が低下する場合がある。
GSIの投資銀行業務および顧客仲介業務は、過去においては経済活動の低下およびその他の不利な経済的、地政学的、もしくは市場の状況に起因する、市場の不確実性または投資家および最高経営責任者の信頼感の欠如による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
GSIの投資銀行業務は、過去においては市況による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。不況およびその他の不確実な地政学的状況は、投資家およびCEO(最高経営責任者)の信頼感に悪影響を及ぼす可能性があり、また過去において悪影響を及ぼしてきており、その結果、引受およびアドバイザリー取引の規模および件数が業界全体にわたって大幅に縮小し、減少した。このことは、GSIの収益および利益幅に悪影響を及ぼす可能性が高く、また過去においてはそのような悪影響を及ぼしてきた。とりわけ、GSIの投資銀行業務の収益の大部分は、GSIの大規模取引への参加からもたらされているため、大規模取引の件数の減少は、過去においてGSIの投資銀行業務に悪影響を及ぼしてきており、将来においても同様となるだろう。同様に、近年では、クロス・ボーダーの新規株式公開およびその他の有価証券の募集が、新規発行業務の大部分を占めてきている。発行体の国外市場における有価証券の取引または発行を制限する立法上、規制上、またはその他の変更(これは、有価証券の取引所における上場廃止もしくは指数からの除外につながっているか、またはそのおそれがある)は、過去においてはGSIの引受業務および顧客仲介業務に悪影響を及ぼしてきており、将来においても同様となるだろう。さらに、米国およびその他の国々の国際貿易政策および国際投資政策の変更または変更案は、市場取引水準およびGSIの収益に悪影響を及ぼすおそれがある。
一定の状況においては、市場の不確実性または市場もしくは経済活動の全般的な低下は、全体的な活動水準の低下またはボラティリティの低下を引き起こすことにより、GSIの顧客仲介業務に悪影響を及ぼす可能性がある。
インフレは、これまでGSIの事業、経営成績、および財務状態に悪影響を及ぼしてきており、将来においても同様となるおそれがある。
近年のインフレ圧力は、世界中の経済、金融市場、および市場参加者に影響を与えてきている。近年のインフレ圧力は、GSIの一定の営業費用を増加させてきており、また消費者の景気感およびCEOの信頼感に悪影響を及ぼしてきている。近年のインフレ圧力に対する中央銀行の対応も、過去の年度と比較して市場金利の上昇をもたらしてきており、その結果、とりわけ債券引受取引およびモーゲージ組成について、時として金融市場全般にわたる取引水準の低下がもたらされ、これが、場合によっては一定の金融資産の価値の低下につながり、そしてそれが、GSIの持分投資関連業務および債券投資関連業務に悪影響を及ぼしてきた。金利の上昇は、GSIの借入コストを増加させる。インフレ圧力が増大する場合、①GSIの費用が、増加する可能性があり、②GSIの一定の事業(とりわけ債券引受業務)に関する取引水準が低下する可能性があり、③GSIの支払利息が、GSIの受取利息よりも早く増加するおそれがあり、これにより、GSIの受取利息純額および純金利マージンが、減少するおそれがあり、④GSIの一定の投資が、損失を被り、または全般的に低い水準の利益率となるおそれがあり、⑤管理資産が減少するおそれがあり、これにより、資産運用報酬等が低下するおそれがあり、⑥世界中の経済が、不況に陥るおそれがあり、そして、⑦GSIが、全般的に不利な経済環境および市況で営業活動を行うこととなるおそれがある。
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信用リスク
第三者の信用の質が低下した場合、または第三者が債務を履行しない場合、GSIの事業、収益性、および流動性に悪影響が及ぶ可能性がある。
GSIは、金銭、有価証券、またはその他の資産を借り入れている第三者が債務を履行しないリスクにさらされている。これらの当事者は、破産、流動性の欠如、オペレーション障害、またはその他の理由により、GSIに対する債務を履行しない可能性がある。重要な市場参加者による債務不履行、またはそのような参加者が債務不履行を起こす懸念のみでさえ、過去においては他の参加者の流動性に関わる重大な問題、損失、または債務不履行の発生につながってきており、将来においても同様となるおそれがあり、その結果、GSIに悪影響が及ぶおそれがある。
GSIは、いかなる状況下においても第三者に対してGSIの権利を行使できるとは限らないというリスクも有している。さらに、GSIがその発行する有価証券を保有している、またはGSIに対し債務を負う、第三者の信用の質が低下した場合(第三者がGSIに対する債務を保証するためにGSIに差し入れた担保(デリバティブ契約およびローン契約に基づくものを含む)の価値の低下を含む)、損失が発生するおそれがあり、そして/または、GSIが流動性を維持する目的で、これらの有価証券もしくは債務を再担保に供するかその他の方法で利用する能力に悪影響が及ぶおそれがある。
GSIの取引相手先の信用格付が大幅に引き下げられた場合も、GSIの業績に悪影響が及ぶおそれがある。多くの場合において、GSIは、財政難に直面している取引相手先に追加担保を要求することを認められているものの、GSIが受領する権利を有している担保の額および担保資産の価値について紛争が生じる可能性がある。契約の解除および担保権の実行により、GSIは、GSIの権利を不適切に行使したとの主張を受ける可能性がある。債務不履行率、格下げ、および担保物件の査定に関する取引相手先との紛争は、概して、市場ストレスが発生している時、ボラティリティが上昇している時、または流動性が低下している時において大幅に増加する。
GSIは、清算およびプライム・ファイナンス活動の一環として顧客にポジション形成の資金を提供しているため、当該顧客に債務不履行または違法行為があった場合には、GSIがその責任を問われるおそれがある。債務不履行リスクは、容易に発見または予測できない事由や状況により生じる可能性がある。
リスクの集中は、GSIのマーケット・メイキング、引受、投資、および財務活動における重大な損失の可能性を増加させる。
リスクの集中は、マーケット・メイキング、引受、投資、および財務活動における重大な損失の可能性を増加させる。これらの取引の件数および規模は、これまで一定期間内でGSIの経営成績に影響を及ぼしてきており、将来においても同様となる可能性がある。さらに、リスクが集中していることが原因で、GSIは、経済情勢および市況が競合他社にとっては一般に有利な場合であっても、損失を被る可能性がある。クレジット市場の混乱により、これらの信用エクスポージャーを効果的または経済的にヘッジすることが困難になる場合がある。
通常の業務過程において、GSIは、時として、特定の取引相手先、借主、発行体(ソブリン発行体を含む)、または地理的地域もしくはEU等の関連国のグループに対する信用リスクの集中にさらされている。そのような事業体に破綻もしくは格下げまたは債務不履行が生じた場合、GSIの事業に(おそらく重大な)悪影響が及ぶおそれがあり、個々の事業体、業界、国、および地域に対するGSIの信用エクスポージャーの水準の上限を設け、モニターしているシステムが、予測していたようには機能しない可能性がある。欧州市場インフラ規則や米国ドッド・フランク・ウォール街改革および消費者保護法(「ドッド・フランク法」)を含む規制改革によって、特定のクリアリングハウス、代理銀行、または取引所を通じての取引活動への集中の増大が生じており、このことは、これらの事業体に関するGSIのリスクの集中を著しく増大させた。GSIの活動により、GSIは多くの異なる取引相手先および国、ならびに異なる産業(AI関連産業といった新規および新興産業を含む)と関わっている。とりわけ、GSIは、ブローカーおよびディーラー、商業銀行、クリアリングハウス、取引所、オルタナティブ資産運用会社、ならびに投資ファンドを含む金融サービス活動に従事する取引相手先と、定期的に大量の取引を行っている。これにより、これらの取引相手先に関して著しい信用集中が起きている。
デリバティブ取引および契約書類作成または決済の遅延により、GSIは、信用リスク、予期せぬリスク、および潜在的な損失にさらされている。
GSIは、信用デリバティブを含む大量のデリバティブ取引の当事者である。これらデリバティブ商品の多くは、個別に交渉が行われ、標準化されていないものであるため、解約、譲渡、またはポジションの決済が困難となる場合がある。多くの信用デリバティブにおいては、支払を受けるためには、GSIは取引相手先に対して、対象となる有価証券、ローン、またはその他の債務を提供しなければならない。多くの場合において、GSIは、対象となる有価証券、ローン、またはその他の債務を保有しておらず、対象となる有価証券、ローン、またはその他の債務を得ることができない可能性がある。このことにより、これらの契約に基づきGSIが期限の到来した支払を受ける権利を喪失するおそれがあり、または、決済の遅延やそれらに付随した信用リスクおよびオペレーションリスクにさらされるおそれがあるほか、GSIの費用が増大するおそれがある。
デリバティブ取引は、契約書類が適正に締結されていない、締結された契約が取引相手先に対して執行可能でない、またはかかる契約に基づく債務が当該取引相手先のその他の債務と相殺することができない可能性があるといったリスクも含んでいる。また、取引相手先が、かかる取引は適切でない、または正式に認可されていなかったと主張する可能性がある。
国際スワップ・デリバティブ協会ユニバーサル・レゾリューション・ステイ・プロトコル(「ISDAユニバーサル・プロトコル」)および国際スワップ・デリバティブ協会2018年米国レゾリューション・ステイ・プロトコル(総称して「ISDAプロトコルズ」)の締約者として、GSIは、取引相手先に対する解除権およびその他の是正措置を行使できない可能性があり、また、この制度はいまだ検証されていないため、GSIは、解除事由が発生した際に直ちに取引を終了できれば被ることが想定されなかったであろうリスクまたは損失を被る可能性がある。ISDAプロトコルズおよびこれらの規則や規制は、買戻条件付契約およびデリバティブ契約ではないその他の商品にまで及ぶものである。
第三者と締結したデリバティブ契約やその他の取引は、必ずしも取引相手先により約定確認され、または適時に決済がなされているわけではない。取引が約定確認未了または決済が少しでも遅延した状態の間は、GSIの信用リスクおよびオペレーションリスクは増大し、債務不履行があった場合には、GSIの権利を行使することがより困難となる可能性がある。
また、広範な対象となるクレジットおよびその他の商品をカバーする、新しい複雑なデリバティブ商品が作られるにつれ、対象となる契約の条件に関する紛争が生じるおそれがある。かかる紛争は、GSIがこれらの商品によるリスク・エクスポージャーを効果的に管理する能力を損なわせ、GSIにコスト増を生じさせるおそれがある。信用デリバティブおよびその他の店頭デリバティブの中央清算を要求する法律の規定や、標準化されたデリバティブへの市場のシフトは、これらの取引に関連したリスクの軽減につながる可能性があるが、一定の状況下では、GSIが顧客のニーズに最も合致するデリバティブを開発する能力およびGSI自身のリスクをヘッジする能力も制限し、GSIの収益性に悪影響を及ぼすおそれがある。また、これらの規定は、中央清算プラットフォームに対する信用エクスポージャーを増大させてきた。
オペレーションリスク
GSIもしくは第三者のオペレーション・システムの故障、または人為的なエラー、不正行為、もしくは他の違法行為が生じた場合、GSIの流動性が損なわれ、GSIの事業に混乱が生じ、機密情報の漏洩が生じ、GSIの社会的評価が損なわれ、そして損失が生じるおそれがある。
GSIの事業は、多数かつ多様な市場における、様々な通貨による大量の取引(その多くは、高度に複雑であり、非常に大きな規模で頻繁に行われている)を日常的に処理およびモニターする能力によって大きく左右される。これらの取引のほか、顧客に提供されているITサービスは、多くの場合、顧客毎の固有のガイドライン、ならびに法律上および規制上の基準を遵守したものでなければならない。
世界中の多数の規則および規制は、GSIの取引を執行する義務ならびに規制当局、取引所、および投資家にかかる取引およびその他の情報を報告する義務に適用される。これらの法的要件および報告要件の遵守は難しい場合もあり、GSIはこれまで、これらの規則を遵守しなかったことによる、または、これらの規則に従い正確かつ完全な情報を適時に報告しなかったことによる、規制上の罰金および罰則の対象となったことがあり、将来においても同様となる可能性がある。
取引(とりわけ電子取引)に係る取引高、速度、頻度、および複雑性(ならびにかかる取引を顧客、規制当局、および取引所に対して即時に報告する義務)が増すにつれ、GSIのオペレーション・システムおよびインフラの開発および維持はますます困難なものになってきており、またかかる取引に関連したGSIまたはGSIの第三者サービス提供者によるシステム上のエラーまたは人為的なエラーのリスクは増大してきており、同様に、関係する取引の速度および取引高に起因するかかるエラーの潜在的影響、ならびに結果として生じる影響を限定的なものに留めるためエラーを早期発見することに関連する潜在的な困難さも増大してきている。これらのリスクは、ボラティリティが上昇している時において悪化する。
GSIの財務、会計、データ処理、またはその他のオペレーション・システムおよび設備は、全体または一部についてGSIが制御できる範囲を超える事象(取引高の急上昇または第三者サービス提供者におけるオペレーションの混乱等)が生じた場合、過去においては一定の面で正しく機能しなかったことがあり、将来においても正しく機能しなかったり、または機能停止したりする可能性がある。その場合、GSIがこれらの取引を処理する能力またはこれらのサービスを提供する能力に、悪影響が及ぶ可能性がある。GSIは、GSIのオペレーションおよび成長を支援するため、また規制の変更および市場の変化に対応するために、GSIのシステムを継続的に更新しなければならず、かかる取引が適用ある規則および規制に違反することがないようにし、またかかる取引の処理上のエラーにより市場、GSIの顧客および取引相手先、またはGSIに悪影響を及ぼすことがないよう、システム上の統制およびトレーニングに重点的に投資しなければならない。システムの強化およびアップデート、ならびに必要不可欠なトレーニング(新規事業の統合に関連したものを含む)には、多額の費用がかかり、また、新しいシステムを導入することおよびそれを既存のシステムと統合することに付随したリスクが伴う。
計算装置、電話、およびその他のモバイル機器の使用は、GSIの社員の業務、ならびにGSIのシステムおよび事業、そしてGSIの顧客ならびにGSIの第三者サービス提供者および第三者ベンダーのシステムおよび事業のオペレーションに不可欠である。これらの重要性は、GSIの通常オペレーションと事業継続計画の双方において増し続けている。コンピューターおよびコンピューター・ネットワークは、特に、サイバー攻撃、内在する技術上の欠陥、システムの混乱・障害、および人為的なエラーを含む様々なリスクにさらされている。たとえば、過去には、これらの計算装置および電話の多くに使用されているコンピューターチップにおける根本的なセキュリティ欠陥が報告されてきており、将来においてもそれらが発生する可能性がある。また、2024年7月には、サイバーセキュリティ・ソフトウェア製品のアップデートに欠陥があったことでIT障害が発生したことが広く報道され、世界中の多くの企業に影響を及ぼした。GSIの社員またはGSIのベンダーによる、業務関連の活動における個人のデバイスの使用も、記録保存義務およびその他の義務の潜在的な違反に関連するリスクをはらんでいる。クラウド技術も、GSIのシステムおよびプラットフォームのオペレーションに不可欠であり、GSIのクラウド技術への依存度は高まっている。サービスの途絶により、これまでGSIの事業にとって重要なデータへのアクセス遅延やその喪失が生じてきており、将来においても同様となる可能性があり、それは、GSIの顧客によるGSIのプラットフォームへのアクセスを阻害する可能性がある。これまでに、クラウド・コンピューティング・プロバイダーへのアクセスに関連する機能停止の事例が多数、大々的に報じられてきており、たとえば、2025年10月に発生したインシデントは、GSIを含め世界中の多数の企業に影響を及ぼした。これらの問題および類似した問題への対応は、多くの費用を要するおそれがあり、また、これらの事業およびシステムのパフォーマンスに影響を及ぼすおそれがある。修正を行うことでオペレーションリスクを招く場合があり、また修正を行っても、セキュリティリスクの残存する可能性も依然としてある。
技術および技術ベースのリスクおよび統制のシステムが急増したとはいえ、GSIの事業は、最終的には最も重要な資源である人員に依拠している。過去において、かかる人員は時折間違いを犯してきており、または、適用ある方針、法律、規則、もしくは手続に違反してきており、将来においてもこのような間違いまたは違反を犯す可能性があるが、それらは、必ずしもかかる誤りまたは違反を予防・検出することを目的とするGSIの技術プロセスまたは統制その他の手順により、直ちに発見されるとは限らない。これらの誤りまたは違反には、過去において、計算ミス、電子メールアドレスの宛先間違い、ソフトウェアもしくはモデルの開発もしくは実装エラー、または単純な判断ミスのほか、適用ある方針、法律、規則、または手続を意図的に無視または回避しようとすることが含まれてきており、将来においても同様となる可能性がある。人為的なエラー、不正行為、およびその他の違法行為(インサイダー取引に関連した、またはその他の目的による顧客情報の意図的な不正使用を含む)は、速やかに発見され、是正された場合でさえ、過去において、GSIに評判被害ならびに損失および負債をもたらしてきており、将来においても同様となる可能性がある。
GSIの社員の大多数は、ロンドンを拠点としており、互いに近接して業務に従事している。彼らは、(異常気象もしくはテロ攻撃、またはGSIの事業に悪影響を及ぼすおそれがあるその他敵対的な出来事を含むが、これらに限定されない)大惨事の可能性にさらされている。GSIは、事業継続性を維持しようと努めているものの、GSIのオフィスおよび社員に影響を及ぼす事業の混乱が生じた場合、GSI社員がオフィスに入ったり、他のオフィス拠点と通信したり、他のオフィス拠点へ移動したり、またはリモートワークを行ったりすることができなくなるおそれがある。その結果、GSIが事業非常事態計画をうまく実行できないか、または実行が不可能となることに起因して、顧客にサービスを提供し、顧客とやり取りをするGSIの能力に悪影響が及ぶ可能性がある。
GSIのインフラまたは第三者のオペレーション・システムやインフラの故障もしくは混乱が生じた場合、GSIの流動性が損なわれ、GSIの事業に混乱が生じ、GSIの社会的評価が損なわれ、そして損失が生じるおそれがある。
GSIは、有価証券およびデリバティブの取引を円滑に行うために利用している清算代理機関、取引所、クリアリングハウス、またはその他の金融仲介機関のいずれかの、オペレーション障害もしくは著しいオペレーション遅延、機能停止、または容量制約のリスクに直面している。顧客との相互接続性が増大するにつれ、GSIが直面する、顧客のシステムに関連するオペレーション障害または著しいオペレーション遅延のリスクは、ますます増大することとなる。
これまで清算代理機関、取引所、およびクリアリングハウスの大規模な統合が行われてきており、より多くのデリバティブ取引が取引所で清算されている。これにより、GSIが利用している特定の金融仲介機関のオペレーション障害もしくは著しいオペレーション遅延、機能停止、または容量制約のリスクに対するGSIのエクスポージャーが増大した。そのため、これらの障害、遅延、機能停止、または制約が生じた場合に、GSIが適切で費用効率が高い代替機関を見つける能力に影響が及ぶおそれがある。市場の参加者同士または金融仲介機関同士のいずれかにかかわらず、業界再編は、全く異なる複雑なシステムをしばしば急ぎで統合させなければならないため、オペレーション障害または著しいオペレーション遅延が生じるリスクを増大させる。
複数の金融機関と代理銀行、取引所、およびクリアリングハウスとの相互接続性、ならびにこれら機関の中央集中性の拡大は、1つの機関または事業体でのオペレーション障害が、業界全体のオペレーション障害を引き起こすリスクを増大させ、それがGSIの事業遂行能力に著しい影響を及ぼすおそれがある。とりわけアプリケーション・プログラミング・インターフェース(APIとも称される)を介した金融機関と他の企業との相互接続性は、同様のリスクをはらんでいる。このような障害、機能停止、または制約は、取引を達成し、GSIの顧客にサービスを提供し、リスクに対するGSIのエクスポージャーを管理し、もしくは事業を拡大するGSIの能力に対して悪影響を及ぼすおそれがあり、あるいは財務上の損失もしくはGSIの顧客に対する負債が生じ、GSIの流動性が損なわれ、GSIの事業に混乱が生じ、規制当局による介入が行われ、または評判被害が生じる結果となるおそれがある。
GSIのレジリエンス計画およびそのための設備にもかかわらず、GSIの事業やその所在地の地域社会を支えるインフラに混乱が生じた場合、GSIが事業を遂行する能力に悪影響が及ぶ可能性がある。これには、GSI、GSIの社員、またはその取引先である第三者(クラウドサービス・プロバイダーを含む)が使用する電気、衛星、海底ケーブル、またはその他の通信、インターネット、輸送、もしくはその他の設備の途絶があった場合が含まれる。これらの混乱や途絶は、GSIの社屋やシステムもしくはかかる第三者の社屋やシステムのみに影響を及ぼす事象の結果として生じるか、または、世界、地域規模で、もしくは当該社屋やシステムが位置する都市に対して影響を及ぼす、より広範に及ぶ事象(自然災害、戦争、社会不安、テロ、経済的または政治的進展、パンデミック、および気象事象を含むが、これらに限定されない)の結果として生じる可能性がある。
また、GSIは、自社のレジリエンスを向上させるために第三者ベンダーの多様化に努めているものの、GSIのベンダーに共通するサービス提供者におけるサービスの途絶またはその他のIT関連の事象により、かかるベンダーがGSIに商品またはサービスを提供する能力(GSIの業務上の新しい取組に関連したものを含む)に支障が生じるリスクにもさらされている。GSIは、GSIのベンダーが共通するサービス提供者を使用することに関連するオペレーションリスクを効果的にモニターし、または低減させることができない可能性がある。
さらに、分散型台帳技術、暗号通貨、および類似技術の普及および適用の範囲が広がっているとはいえ、かかる技術はまだ初期段階にすぎず、サイバー攻撃への脆弱性やその他の固有の脆弱性を有している可能性がある。GSIは、ブロックチェーン、暗号通貨、ステーブルコイン、またはその他のデジタル資産等の分散型台帳技術を用いた金融商品を伴う取引のGSIによる円滑化、分散型台帳技術に基づくプラットフォームの開発を目指す会社へのGSIによる投資、GSI、第三者ベンダー、顧客、取引相手先、クリアリングハウス、およびその他の金融仲介機関による分散型台帳技術の使用、ならびに暗号通貨またはその他のデジタル資産の担保としての受取を通じたものを含む、分散型台帳技術に関連するリスクにさらされており、当該技術に関連するさらなるリスクにさらされることとなる可能性がある。分散型台帳技術を用いた金融商品の市場変動により、これらのリスクが増大する可能性がある。
人工知能(「AI」)の開発および利用は、GSIの事業に悪影響を及ぼす可能性のあるリスクおよび課題をはらんでいる。
GSIまたはGSIの第三者ベンダー、顧客、もしくは取引相手先は、過去には一定の業務プロセス、サービス、または商品においてAI技術を開発し、または取り入れてきており、将来においても同様となる可能性がある。AIの開発および利用は、GSIの事業に対する多数のリスクおよび課題をはらんでいる。AI関連の法的環境および規制環境は、不確実であり、かつ急速に発展しており、特にAIを対象とした規制のほか、AIの利用に適用される知的財産、プライバシー、消費者保護、雇用、およびその他の法律の規定が含まれる。このような法令の発展により、過去においてはGSIのAI技術の実施方法に変更が必要となっており、将来においても同様となる可能性があり、またGSIのコンプライアンス費用および違反リスクが増大する可能性がある。AIモデル(とりわけ生成AIモデル)が生成するアウトプットまたは行う動作は、不正確なもの、個人情報、機密情報、もしくは専有情報の公開をもたらすもの、当該モデルが学習したデータに含まれるバイアスが反映されているもの、他者の知的財産権が侵害されるもの、またはその他の点で有害なものである可能性がある。また、多くのAIモデルは複雑であるため、特定のアウトプットについては、その生成理由を理解することが困難となっている。このように、透明性が限定的であることで、AIモデルの適切な運用の評価、AIモデルの機能の把握・モニタリング、誤ったアウトプットの削減、バイアスの排除、および決定の根拠の文書化または説明を要求する規制の遵守に関連する課題が増加している。さらに、GSIは、第三者が開発したAIモデルに依拠しており、その場合、GSIは、当該第三者がそのモデルをどのように開発し、どのように学習させたか(モデルの学習データに不正な資料が含まれることにより生じるリスクや、当該第三者が自身のモデルのアウトプットに関連するリスクを制限するために講じた措置の有効性といった、GSIにおける可視性が限定的な事柄を含む)に部分的に影響を受けている。さらに、GSIは、第三者ベンダー、顧客、取引相手先、クリアリングハウス、およびその他の金融仲介機関によるAI技術の利用に関連したリスクにさらされている。これらのリスクはいずれも、GSIに責任を負わせる、またはGSIを法律上もしくは規制上の悪影響にさらすおそれがあり、またGSIの社会的評価およびGSIの事業に関する一般認識またはGSIのセキュリティ対策の有効性を害するおそれがある。また、GSIがその業務プロセス、サービス、または商品(OneGS 3.0イニシアティブに関連するものを含む)におけるAI技術の開発および導入を拡大するにつれ、これらのリスクが高まる可能性がある。
GSIによるAI技術の利用に加え、GSIは、悪意のある者が、不正行為や資金の不正流用を行ったり、サイバー攻撃を促進したりするためにAI技術を利用することにより生じるリスクにさらされている。生成AIは、不正行為の実行やサイバー攻撃の開始に利用された場合、GSIおよびGSIの顧客に損失、流動性の流出、またはその他の悪影響をもたらすおそれがある。
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GSIのコンピューター・システム、ネットワーク、および情報、ならびにGSIの顧客の情報を、サイバー攻撃および同様の脅威から保護できない場合、GSIの事業遂行能力が損なわれ、機密情報の漏洩、窃取、または破壊が生じ、GSIの社会的評価が損なわれ、そして損失が生じるおそれがある。
GSIのオペレーションは、GSIおよびGSIのベンダーの、コンピューター・システムやネットワーク上の機密情報およびその他の情報の安全な処理、保存、および送信に依存している。近年、金融サービス企業、消費者ベースの企業、ソフトウェアおよびITサービス・プロバイダー、政府機関、ならびにその他の組織が顧客情報、取引先情報、またはその他の機密情報の不正アクセスもしくは不正開示を報告した事例、ならびに企業情報またはその他の資産の拡散、窃盗、および損壊を伴うサイバー攻撃の事例が多数発生し、広く報道されているところ、これらは、手続が不十分であったことや、社員もしくは請負業者が手続に従わなかった結果、または第三者の行為(外国政府の行為を含む)の結果によるものである。ハッカーが顧客情報を開示しないこと、または情報もしくはシステムへのアクセスの復旧と引換えに「身代金」を要求した事例も多数発生し、それらは広く報道されている。
GSIは、日常的にサービス妨害攻撃を含むサイバー攻撃の標的とされており、GSIの技術インフラの完全性および機能性、ならびにGSIのデータへのアクセスおよびそのセキュリティを保護するため、継続的にGSIのシステムをモニターし、開発しなければならない。さらに、サイバー犯罪者がAIを利用することで、GSIまたはGSIの第三者ベンダーおよび顧客に対するサイバーセキュリティ攻撃の頻度および深刻度が増す可能性がある。ハイブリッドワーク体制の場合と同様に、社員所有のデバイスの使用は、さらなるサイバー攻撃のリスクをはらんでいる。また、GSIと第三者ベンダー(および各第三者ベンダーのサービス提供者)、代理銀行、取引所、クリアリングハウス、およびその他の金融機関との間に相互接続性があるため、これらのいずれかがサイバー攻撃を受け、それが成功してしまった場合、またはいずれかにその他の情報セキュリティ上の事象が生じた場合、GSIは悪影響を受けるおそれがある。これらの影響には、サイバー攻撃を受けたか、その他の情報セキュリティ上の事象が生じた第三者の情報もしくはサービスへのアクセスの喪失が含まれるおそれがあり、またはこれらの影響の結果として、顧客情報、取引先情報、もしくはその他の機密情報の不正アクセスもしくは不正開示が発生するおそれがある。これにより、GSIの一定の業務が妨害されるおそれがある。
GSIは、GSIのシステムおよび情報の完全性を確保するため努力を払っているが、あらゆるサイバー攻撃の脅威を予測もしくは検出し、またはそれらに対する有効な防止手段を講じることはできない可能性がある。その理由には、使用される技術がますます洗練され、頻繁に変更され、また多くの場合攻撃が開始されるまで認識されないことが含まれる。サイバー攻撃は、様々な出所から発生する場合があり、これには、外国政府と関係しているかもしくは外国政府から資金提供を受けている、または組織犯罪もしくはテロリスト組織に関係している第三者が含まれる。さらに、第三者は、GSIの営業所内に個人を送り込むことを試みたり、あるいは社員、顧客、またはその他のGSIのシステムの利用者に対し、機密情報を漏洩させ、またはGSIもしくはGSIの顧客のデータへのアクセスを提供させようとしたりする可能性があるが、これらの種類のリスクは、検出または防止が困難である可能性がある。
GSIは、積極的に保護対策を講じており、状況に応じてそれらを変更するよう努力しているが、GSIのコンピューター・システム、ソフトウェア、およびネットワークは、不正アクセス、不正使用、フィッシングその他の詐欺的スキーム、コンピューター・ウイルスまたはその他の悪質なコード、GSIのベンダーに対するサイバー攻撃、およびセキュリティに影響を及ぼすおそれのあるその他の事象に対して脆弱である可能性がある。GSIのベンダーに対するサイバー攻撃に関連するリスクは、ソフトウェアおよびITサービス・プロバイダーに影響を及ぼすサプライチェーン攻撃の頻度および激しさが近年高まっていることを受け、増大してきている。GSIのシステムの複雑さと相互接続性により、保護対策を強化するプロセスそのものが、システムの混乱およびセキュリティ上の問題を引き起こす場合がある。また、GSIがそのデータを区分化するために講じる保護対策は、サイバー脅威およびGSIのシステムにおける問題に対するGSIの可視性を低下させ、それらに対処するGSIの能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
こうした種類の事象が1つまたは複数生じた場合、GSIのコンピューター・システムやネットワーク上で処理・保存され、またはそこから送信される、GSIまたはGSIの顧客もしくは取引相手先、あるいは第三者の機密情報およびその他の情報を危険にさらすおそれ、あるいは、GSI、GSIの顧客、GSIの取引相手先、または第三者のオペレーションに障害もしくは機能不全をもたらすおそれが潜在的にあり、その結果、それらがGSIと取引を行う能力に影響が及ぶおそれ、あるいは法的措置もしくは規制措置の対象となる、多大な損失を被る、または評判被害を受けるおそれがある。また、かかる事象は、適切に発見または上申されるまで長期間にわたり持続しているおそれがあり、また、発見または上申後に、流出した情報の範囲、量、および種類に関する完全かつ信頼のおける情報をGSIが取得するためには、多大な時間を要するおそれがある。調査の過程において、かかる事象の影響の全容およびそれを是正する方法をGSIが認識できない可能性があり、また、採られた措置、下された判断、および生じた間違いにより、かかる事象がGSIの事業、経営成績、および社会的評価に及ぼす悪影響がさらに増大する可能性がある。さらには、新たな規制により、GSグループは、重大なサイバーセキュリティ・インシデントについて、開示の時点ではまだ解決されていない場合または徹底した調査が行われていない場合も含め、適時の情報開示を求められている。
GSIの保護対策を変更するため、そして脆弱性またはその他のエクスポージャーを調査し、是正するために、GSIは、これまで多大な資源を継続的に費やしてきており、今後も引き続きそうする可能性があるが、これらの措置は効果的でない可能性があり、また、GSIが、法的措置または規制措置の対象となるほか、保険の対象となっていないか、GSIが掛けている保険によっては全額が補償対象とはならない財務的損失を被る可能性がある。規制機関は、サイバーセキュリティ・インシデントをより一層重要視するようになっている。
GSIの機密情報は、第三者におけるデータセキュリティ侵害によるものを含め、顧客のアカウントのセキュリティ危殆化によってリスクにさらされる可能性がある。アカウントの不正使用による損失は、GSIの社会的評価を損なうおそれがあり、GSIの事業、財務状態、および経営成績に悪影響を及ぼす可能性がある。
モバイルおよびクラウド技術の利用増加は、ハイブリッドワーク体制の場合と同様に、これらおよびその他のオペレーションリスクを高めている。これらの技術のセキュリティの一定の側面は、予測不可能またはGSIの制御が及ばないものであり、モバイル技術の提供者およびクラウドサービス・プロバイダーが適切にそのシステムを保護し、サイバー攻撃を防止できない場合、GSIのオペレーションに混乱を来し、機密情報およびその他の情報の不正流用、破壊、利用不可、または喪失につながるおそれがある。また、暗号化およびその他の保護対策には、高度なものであるにもかかわらず、量子コンピューティング等、とりわけ新たなコンピューティング技術により利用可能なスピードおよびコンピューティング能力が大幅に向上する限りにおいて、打破されるリスクがある。
GSIは、電子メールおよびその他の電子的手段により、日常的に個人情報、機密情報、および専有情報を送受信している。GSIはこれまで、顧客、ベンダー、サービス提供者、取引相手先、およびその他の第三者と協議し、共同して安全な伝送能力を確立し、サイバー攻撃に対する防御を行ってきているが、GSIの顧客、ベンダー、サービス提供者、取引相手先、およびその他の第三者すべてとの間では、安全な能力を確立できてはおらず、これを確立することができない可能性がある。またGSIは、これらの第三者が情報の機密性を保持するための適切な統制を設けることを確保できない可能性がある。顧客、ベンダー、サービス提供者、取引相手先、もしくはその他の第三者との間で送受信された個人情報、機密情報、もしくは専有情報の傍受、不正利用、または取扱いミスにより、法的責任および規制措置が課されるおそれがあり、また、社会的評価が損なわれ、損失が生じる結果となるおそれがある。
リスク管理のプロセスおよび戦略の効果がなかったことにより、GSIは、これまで損失を被ったことがあり、将来においても同様となる可能性がある。
GSIは、様々な、別個の、しかし相互補完的な財務、信用、オペレーション、コンプライアンス、および法務に関する体制、内部統制、経営監査プロセス、ならびにその他の手段を網羅するリスクおよび統制の枠組により、GSIのリスク・エクスポージャーをモニターし、統制するよう努めている。GSIのリスク管理プロセスは、潜在的な損失に対するGSIのエクスポージャーを、GSIのマーケット・メイキング・ポジションおよび引受活動により利益を得る能力で埋め合わせをしようとするものである。GSIは、リスクのモニタリングおよびリスクの低減に関わる幅広く多様な手法を採用しているが、これらの手法と、その適用に伴う判断によっても、すべての経済的および財務上の結果を予想することはできず、また、それらの結果についての詳細および時期も予想することはできない。このため、GSIはこれまで、その活動の過程において損失を被ってきており、将来においても同様となる可能性がある。近年の市況は、未曾有の混乱状態にあり、リスクを管理する際にヒストリカルデータを利用することに内在する限界を浮き彫りにした。
GSIがリスク・エクスポージャーを評価し、統制するために利用しているモデルは、様々な資産クラスの価格またはその他の市場の指標の間のコリレーションの程度や有無に関する仮定を反映したものとなっている。市場ストレス時やその他の予測不可能な状況下では、従前にはコリレーションがなかった指標の間にコリレーションが生じる可能性があり、また逆に、従前にはコリレーションが存在していた指標が、異なる方向に進展する可能性がある。このような形の市場の変動は、時としてGSIのヘッジ戦略の有効性を制限し、GSIに多大な損害を負わせてきており、そして、これらは将来においても起こる可能性がある。これらのコリレーションの変動は、これまで、他の市場参加者がGSIと同様の仮定もしくはアルゴリズムを伴うリスクモデルまたは取引モデルを使用している場合には深刻化しており、将来においても同様となる可能性がある。このような場合およびその他の場合においても、他の市場参加者の活動や、資産価値が大幅に下落し、または一定の資産に関して市場が存在しないといった状況を含む広範囲に及ぶ市場の混乱により、GSIのリスク・ポジションを削減することが難しくなる可能性がある。
また、リスク管理およびその他の数多くの非常に重要な活動に関連してモデルを用いることは、不十分な設計、効果的でないテスト、または不適切もしくは欠陥のあるインプットによるほか、モデルが無許可で利用された結果、モデルまたはインプットに未承認のまたは悪意ある変更が生じることにより、モデルが効果を発揮しない可能性があるというリスクをはらんでいる。
GSIがそのマーケット・メイキングまたは組成業務を通じたポジションをとる範囲において、あるいは確立された流動的な取引市場を持たないか、またはその他の理由で売却もしくはヘッジについて制限が課されている、プライベート・エクイティまたはプライベート・クレジットを含むGSIの投資活動によりGSIが直接投資を行う範囲においては、GSIはそのポジションを縮小できない可能性があり、そのためそれらのポジションに関連したリスクを軽減できない可能性がある。
慎重なリスク管理のほか、規制上の制限により、GSIは、取引相手先、地理的地域、または市場に対するエクスポージャーを制限する可能性があり、これによりGSIの事業機会が制限され、GSIの資金調達またはヘッジ活動の費用が増加する可能性がある。
GSIは、顧客向け事業、様々なサービス、および資本について、GSGおよび他のGSグループ関連会社に依存している。
GSIは、GSGの完全所有子会社である。完全所有子会社であるため、GSIは、GSGおよび他のGSグループ関連会社全般の様々な取引関係に依存している。当該取引関係には、様々なサービスを受ける能力のほか、部分的には、GSIの最終親会社であるGSGの資本および流動性、ならびにゴールドマン・サックス・ファンディング・エルエルシー(「ファンディングIHC」)の流動性が含まれる。ファンディングIHCは、GSGの完全所有直接子会社であり、GSグループの優先的破綻処理戦略の実行を促進している。GSIは、他のGSグループ関連会社への依存度を下げるべく複数の措置を講じてきているが、大規模な組織の事業子会社のままであり、そのため、GSIの組織内の相関性は継続するだろう。GSIの事業がGSGおよび他のGSグループ関連会社に大幅に依存しているため、これらの事業体に影響を及ぼすおそれのあるリスクは、GSIに対しても重大な影響を及ぼすおそれがある。
GSIの関連会社の顧客のほか、関連会社自身も、デリバティブ取引においてGSIの取引相手先となることがしばしばある。さらに、GSIは、取引執行、リレーションシップ管理、決済および清算、リスク管理、ならびにその他の技術サービス、オペレーションサービス、および事務管理サービスを含む(ただし、これらに限定されない)様々なサポートサービスについて、一定のGSグループ関連会社に依存している。これらのサービスは、関係会社間サービス契約に基づきGSIに提供されており、かかる契約は通常、重大な契約違反を含む一定の例外に服することを条件として、GSGとその子会社双方の合意により解約可能である。
上記の帰結として、(GSGが随時行う可能性のある戦略的決定の結果、またはGSGの業績の重大な悪化の結果によるものを含む)何らかの理由により、GSIと他のGSグループ関連会社との関係が維持されない場合、GSIの純収益が減少する可能性があり、GSIの事業の運営費用および資金調達費用が増加する可能性があり、そして、GSIの事業、財務状態、および収益性が重大な悪影響を受ける可能性がある。
さらに、GSIは、その調達資金の一部を、GSGからの間接的無担保借入金およびファンディングIHCからの無担保借入金、ならびに他のGSグループ関連会社からの担保付借入金の形で受領している。GSIがかかる資金を調達できない場合には、GSIの成長が抑制されるおそれがあり、そして/またはGSIの資金調達費用が増加するおそれがある。
法務リスクおよび規制上のリスク
GSIおよびGSIの顧客の事業は、全世界の広範囲に及ぶ規制の対象となっている。
GSIは金融サービス業界の一員であり、そしてグローバルなシステム上重要な金融機関の子会社であるため、主に英国において、そしてより広くEUにおいて、加えてGSGの子会社として米国においても、さらに一定のその他の法域においても、広範囲に及ぶ規制の対象となっている。GSIは、GSIが事業を行っているすべての法域における法執行機関、規制当局、および税務当局、ならびに民事訴訟による大幅な介入を受けるリスクに直面している。多くの場合、GSIの活動は、これまで種々の法域において重複または相違する規制の対象となってきており、今後も引き続き同様となる可能性がある。とりわけ、法執行機関、規制当局、または民間の当事者がGSIによる法令の遵守に疑いを掛けた場合、GSIまたはGSIの社員は、これまで①罰金を科され、②刑事責任を問われ、もしくは刑事制裁を受け、③一定の事業活動を行うことを禁止され、④GSIの事業活動に自己資本要件の強化を含む制限もしくは条件を付され、または⑤GSIの業務もしくは社員に関する新規のもしくは大幅に増額された税もしくは政府によるその他の賦課金を課されてきており、今後も同様となるおそれがある。これらの制限または条件は、事業活動を制限し、GSIの収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。
現行法令の日常的な遵守には、GSIの事業活動の範囲および収益性への影響に加え、これまで膨大な時間を要してきており、今後も引き続き同様となるだろう。かかる時間には、GSIのシニア・リーダーの時間、ならびに多くのコンプライアンスおよびその他の報告・オペレーションの専門スタッフの時間が含まれている。これらすべては、GSIの収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。
GSIおよびGSIの競合他社の収益および収益性は、これまで自己資本、レバレッジ、流動性、および長期の資金調達の水準に係る要件、再建・破綻処理計画に関する要件、デリバティブ清算および証拠金に関するルール、規制上の監督の水準、ならびに金融機関が行うことのできる事業活動の種類に関する制限、および一定の事業活動を行うことが認められた場合はその方法に関する制限による影響を受けてきており、今後も引き続き同様となるだろう。GSIの事業に対して適用される法令および会計基準(税法および税規則を含む)は、しばしば複雑であり、そして多くの場合、GSIは、GSIの事業活動に対するそれらの法令および会計基準(税法および税規則を含む)の適用に係る解釈について判断を行わなければならない。解釈の変更は、それが規制上または税務当局のガイダンス、業界の慣行、GSI自身の再評価に応じたものであるかその他によるものであるかにかかわらず、GSIの事業、経営成績、またはGSIが自己資本要件や流動性要件等の適用ある規制上の要件を満たす能力に悪影響を及ぼすおそれがある。
バーゼル銀行監督委員会(「バーゼル委員会」)による国際的な自己資本基準の強化に向けた改訂後の自己資本規制の枠組(「バーゼル3」)に基づく英国における自己資本規制の枠組の変更(最低自己資本要件、流動性、レバレッジ、長期債務、証拠金に係る要件、その他の商慣行に対する制限、報告要件、大手金融機関の秩序ある破綻処理を促進するための規制上の戦略および要件の適用、税負担、ならびに報酬制限の変更等)を含む、GSI、GSIの事業、またはGSIの顧客の事業に対して適用ある新たな法令、または現行法令の解釈もしくは執行に係る変更が(それが規模、資金調達の方法、活動、地域、またはその他の基準に基づくものであるかにかかわらず)GSIまたはGSグループを含む可能性がある限定された一部の金融機関に課された場合、それらの新たな法令、または現行法令の執行に係る変更を遵守することにより、同様の影響を受けていないその他の機関とGSIが効果的に競争する能力に悪影響が及ぶおそれがある。また、株式譲渡、株式の買戻し、およびその他の金融取引に対する税等、金融機関または市場参加者一般に課される規制は、市場活動の水準に対してより広範囲に悪影響を及ぼし、それによりGSIの事業にも影響が及ぶおそれがある。税法等の法令の変更も、それらの法令が金融サービス会社および金融会社に適用される方法によっては、またはGSIの企業構造もしくはGSIがこれらのサービスを提供する方法によっては、不均衡な影響をGSIに及ぼすおそれがある。
これらの展開により、その影響を受ける法域においてGSIの収益性に影響が及ぶおそれがあり、さらにはそれらの法域において事業の全部もしくは一部を継続することが不経済となるおそれがあり、あるいは、商慣行の変更、事業の再編、事業および社員の全部もしくは一部を他の拠点に移動させること、または、適用ある自己資本要件を満たすことに関連して、GSIが多額の費用負担を要する結果となる(GSIがその資金調達費用を不利に増加させる形で、その他、GSIの株主および債権者に悪影響を及ぼす形で資産の流動化または資金の調達を行う結果となることを含む)おそれがある。
米国および米国外における規制上の進展、とりわけドッド・フランク法およびバーゼル3は、これまでGSGが事業を行うに際しての規制上の枠組を顕著に改変してきたほか、GSGの収益性に悪影響を及ぼしてきており、将来においても悪影響を及ぼす可能性がある。ドッド・フランク法の分野の中で、これまでGSGの事業に影響を及ぼしてきた、または将来的に影響を及ぼす可能性があるのは、①自己資本、流動性、および報告要件の強化、②GSGが従事する可能性のある活動に対する制限、③店頭デリバティブ市場、および取引に関する規制や制限の強化、④成功報酬に関する制限、⑤関連会社取引の制限、⑥再建・破綻処理計画に関連した活動を再編または制限するための要件、⑦預金保険査定額の引上げ、ならびに⑧顧客対応におけるブローカー・ディーラーおよび投資顧問業者の注意義務水準の強化である。
2026年1月、英国の健全性監督機構(「PRA」)は、バーゼル委員会によるバーゼル3金融危機後の規制改革の最終化(「バーゼル3の改訂」)を実施する最終規則を公表し、2027年1月1日を発効日とした。当該最終規則には、トレーディング勘定の抜本的見直し(「FRTB」)の信用リスク、カウンターパーティー信用リスク、信用評価調整リスク、およびオペレーションリスクを対象とする新たな規則が含まれる。FRTBは、とりわけ、市場リスク要件を算定するために用いられる標準的手法および内部モデルに基づく手法を改訂し、市場リスクに関する自己資本要件の対象となるポジションの範囲を明確化するものである。その他の変更点として、この規則には、内部でモデル化された自己資本要件に、標準的手法に基づく自己資本要件に対する一定の割合でフロア(「アウトプット・フロア」として知られている)を設定する規定が含まれる。市場リスクに関する内部モデル手法(「FRTB-IMA」)の実施は、2028年1月1日まで延期されている。PRAの最終規則では、外国銀行グループの英国子会社であって、世界各国で連結ベースでアウトプット・フロアが適用される会社は、単体ベースでのアウトプット・フロア要件からは除外される。このため、GSIは、英国において単体ベースではかかる要件の対象とはならない見込みである。
しかしながら、バーゼル3の改訂による影響は、対応する法規制がPRA、米国連邦銀行規制機関、およびEUにより最終決定され、施行されるまでは、不確実である。2023年度において、米国連邦銀行規制機関は、バーゼル3の改訂(FRTBを含む)を実施する規則を提案し、また、改訂案について現在作成中であることを示唆している。
GSIは、EU一般データ保護規則(「GDPR」)等の、顧客、社員、またはその他の者の情報のプライバシーに関する法令の適用対象ともなっており、これらの法令を遵守しない場合、GSIは、責任の負担および/または評判被害にさらされるおそれがある。プライバシー関連の新たな法令が施行されるにつれ、GSIのかかる法令の遵守に必要な時間および資源、ならびにデータ漏洩が発生した場合の違反および報告義務に対する潜在的責任は、大幅に増加する可能性がある。
また、GSIの事業は、以前にも増して、GSIが営業活動を行っている法域内における監視、暗号化、およびデータのオンショア化に関する法令の適用対象となっている。これらの法令の遵守により、GSIの情報セキュリティに関する方針、手続、および技術の変更が必要となる可能性があり、これによりGSIは、とりわけサイバー攻撃およびその他の情報もしくは技術の不正流用、破損、利用不能、または損失による被害に遭いやすくなるおそれがある。
規制当局および裁判所は、以前にも増して、金融機関がその顧客により行われた不正行為を見抜くべきであったと判断した場合に、かかる顧客による違法行為の責任を当該金融機関に負わせるようになっており、当該金融機関が顧客の関係している取引に関する直接的な知識を有していなかった場合にもかかる責任が問われている。規制当局および裁判所は、以前にも増して、金融機関または金融機関により支配されたファンドが投資しているが、積極的には管理していない事業体の活動に対する「コントロール・パーソン」としての責任も、より重くしている。また、規制当局および裁判所は引き続き「信認」義務を、かかる義務の存在が従前は想定されていなかった取引相手先との関係で生じさせようとしている。かかる取組がうまく機能する限りにおいて、仲介、決済、マーケット・メイキング、プライム・ファイナンス、投資、およびその他同様の業務の遂行に係る費用ならびにこれらに関係する債務は、大幅に増加するおそれがある。GSIが、顧客である個人、機関、政府、または投資ファンドのファイナンシャル・アドバイザーもしくは投資アドバイザーまたはその他の役割を務めることに関連して信認義務を負っている限りにおいて、かかる義務の違反または違反の疑いでさえ、法律、規制、および評判に関する重大な悪影響をもたらすおそれがある。
さらに、GSIは、大規模な改善活動を要求する規制当局との和解ならびに規制当局からの命令およびフィードバックの対象となっており、これにより、GSIは、雇用を含む多くの資源の投入のほか、新たな統制、方針、および手続のオペレーションおよび有効性をテストする必要がある。
潜在的な利益相反を適切に特定し、かつ適切にそれに対処できなかった場合、過去においてはGSIの事業に悪影響が及んでおり、将来においても同様となる可能性がある。
GSグループの事業および顧客基盤は広範囲であるため、GSIは、潜在的な利益相反に定期的に対処している。そうした潜在的な利益相反には、特定の顧客に対するサービスの提供またはGSグループの自己勘定による投資もしくはその他の利益が、当該顧客もしくは別の顧客の利益と相反しているか、または相反すると認識される状況、ならびにGSIの1つまたは複数の事業が、GSグループ内のその他の事業とは共有してはならない重要な非公開の情報にアクセスできる状況、およびGSグループが顧問またはその他の関係にある事業体につき、GSIが債権者でもある状況等が含まれる。
利益相反を特定し、かつそれに対処するための広範囲にわたる手続および統制が設けられている。それらには、事業間での不適切な情報の共有を防止するために設計されたものも含まれる。しかしながら、利益相反を適切に特定し、かつ適切にそれに対処することは、複雑かつ困難であり、GSIが利益相反を適切に特定・開示できず、かつ適切にそれに対処できなかった場合、またはできなかったように見える場合、GSIの最も重要な資産の1つである社会的評価が傷つくおそれがあり、またGSIとの取引に参加しようとする顧客の意欲に悪影響が及ぶ可能性がある。また、潜在的な利益相反または利益相反と認識される事象により、訴訟が提起されたり、政府による調査または強制措置の対象となったりするおそれがある。さらに、GSグループのワン・ゴールドマン・サックス(One Goldman Sachs)イニシアティブは、GSグループの事業間の協力を強化することを目的としており、これにより、実際の利益相反または利益相反と認識される事象、および不適切な情報共有が発生するおそれが高まる可能性がある。
GSIに多大な民事上もしくは刑事上の責任の負担が発生した場合、またはGSIが重要な規制措置の対象とされた場合には、過去においては財務上重大な悪影響および社会的評価の著しい悪化が生じており、将来においても同様となる可能性があり、その結果、GSIの事業の見通しに重大な支障が生じるおそれがある。
GSIは、その事業において著しい法務リスクに直面しており、金融機関を相手方とする訴訟や規制上の手続の請求件数および賠償請求額や罰金の額は、依然として高水準となっている。GSIは随時、GSIの事業および営業活動の様々な点に関して、様々な政府機関、規制機関、および自主規制機関による、その他の数多くの調査および審査の対象となっており、一部の例では、それらの機関から文書および情報提供の要請を受けてきている。GSIはこれまで、顧客による法的請求が、市場の低迷時に増加し、また雇用関係の請求が、人員数削減時期の後に増加することを経験してきた。さらに、政府事業体は、これまでGSIを当事者とする一定の法的手続の原告となってきており、また現在も当事者であり、GSIは、将来同一またはその他の政府事業体による民事上もしくは刑事上の訴訟または請求のほか、しばしば規制当局との和解後に開始される後続民事訴訟に直面する可能性がある。
大手金融機関が政府事業体と大規模な和解を行うことは、一般的なものとなってきた。政府事業体との大規模な和解の傾向は、一部の件ではGSI(またはGSグループ)を含む、他の金融機関に対する類似訴訟の結果に悪影響を及ぼす可能性があり、大規模な和解がその他の和解の根拠またはひな形として利用されると政府関係者が発表している場合は、とりわけその可能性が高い。不確実な規制執行環境により、見積損失額を推定することが困難となり、その結果として、法定準備金が、その後実際に生じた和解金または制裁金と大幅に異なるものとなる場合がある。
GSIは、世界中で政府関係者その他への贈賄および不正支出、ならびに政府関係者その他に関する雇用慣行に関連する法令に服しており、かかる法令には、米国海外腐敗行為防止法および英国贈収賄防止法が含まれる。これらの法令または類似の法令に違反した場合、過去においては多額の罰金が生じており、将来においても同様となるおそれがある。これらの違反により、GSIの業務に対して厳しい制限が課せられ、そしてGSIの社会的評価が悪化するおそれもある。
GSIまたはGSIの社員に関連する刑事事件の解決により、民事訴訟に対するエクスポージャーが高まり、GSIの社会的評価に悪影響が及び、制裁金が科され、またはGSIが一般に、もしくは一定の状況において業務を行う上で事業活動を行う能力に制限が課される結果となり、またその他の悪影響が生じるおそれがある。
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世界中で事業を遂行するにあたり、GSIは、多数の国々において営業活動を行うことに内在する政治的リスク、法務リスク、規制上のリスク、税務リスク、およびその他のリスクにさらされている。
GSIが事業を遂行し、またGSIの世界中での営業活動を支援するにあたり、GSIは、国有化、収用、価格統制、資本規制、為替管理、コミュニケーション、およびその他のコンテンツの制限、ならびにその他の政府による制限的措置の可能性のほか、敵対行為またはテロ行為の発生等のリスクにさらされている。たとえば、米国およびEUによって、ロシアおよびベネズエラ国内の一定の個人および企業に対し制裁が課されている。多くの国では、証券および金融サービス業界ならびにGSIが関与している多くの取引に対して適用ある法令は、不確定であり、かつ変化し続けており、すべての市場において現地の法律の要件を厳密に判断することは、困難である可能性がある。GSIはこれまで、一部の場合において、市場全般にわたり、互いに異なり、かつ抵触する法令の適用対象となってきており、GSIは、GSIが営業活動を行っている法域において、別の法域の法令に直接的に抵触する法令がこれまでに導入されている、または導入されるリスクに以前にも増してさらされている。GSIが、ある特定の市場において現地の法律の適用を遵守していないと現地の規制当局に判断された場合、または現地の規制当局と効果的な業務上の関係を築けなかった場合、その市場におけるGSIの事業のみならず、GSIの全般的な社会的評価に多大な悪影響が及ぶおそれがある。さらに、一部の法域においては、法令を遵守しない場合、または遵守していないと申し立てられた場合、これまでGSIおよびGSIの従業員に対して民事手続のみならず刑事手続およびその他の制裁が開始されてきており、将来においても同様となる可能性がある。GSIは、GSIが仕組を組成した取引が、すべての場合において法的に執行可能であるとは限らないというリスクの増大にもさらされている。
全世界で様々な事業およびその他の慣行が存在するが、GSIは、その全世界における営業活動について、贈賄、不正支出、雇用慣行、およびマネーロンダリングに関連する規則および規制、ならびに一定の個人、集団、および国と事業を行うことに関する法律の適用対象となっている。それらの法律には、米国海外腐敗行為防止法、米国銀行秘密法(その後の改正を含む)、および英国贈収賄防止法が含まれる。GSIは、研修およびコンプライアンスのモニタリングに対して多くの資源を投資してきており、今後もかかる投資を続ける予定であるが、GSIの営業活動、社員、および顧客の地理的な多様性、ならびにGSIが取引を行うベンダーおよびその他の第三者の地理的な多様性は、GSIが当該規則または規制に違反したとされるリスクを大きく増大させる可能性があり、それらの違反により、GSIに多額の罰金が科されるおそれがあり、またはGSIの社会的評価に悪影響が及ぶおそれがある。
また、近年、金融サービス業界における社員による詐欺やその他の不正行為(実際に起きたもの、または申し立てられているもの)に関わる多数の事件が世界中で大きく報道されてきており、さらに、これまでGSIの社員による不正行為が発生してきており、将来においても同様となる可能性がある。このような不正行為には、これまで、適用ある方針、規則、もしくは手続を意図的に無視もしくは回避しようとすること、または資金の不正支出、および専有ソフトウェアを含む専有情報の窃盗が含まれてきており、将来においても同様となる可能性がある。1マレーシア・ディベロップメント・バーハッド(「1MDB」)に係る和解が示すとおり、社員の不正行為を抑止または防止することは必ずしも可能ではなく、このような行為を防止し、発見するために取られている予防措置は、これまですべての場合において効果的であったとは言えず、将来においても同様となる可能性がある。
大手金融機関の秩序ある破綻処理を促進するための規制戦略および規制上の要件の適用により、GSIの証券保有者に対して、より大きな損失リスクがもたらされるおそれがある。
破綻処理当局が、破綻しつつある事業体の無担保債券の評価を切り下げること、または無担保債券を株式に転換することにより、かかる事業体に資本再構築を行う「ベイル・イン」権限を行使する状況は、不明確である。これらの権限がGSIに関して行使される場合(またはそれらが行使され得るとの示唆がなされた場合)、かかる行使は、GSIの債券の投資価値に重大な悪影響(かかる投資の一部または全部の潜在的損失を含む)を及ぼす可能性が高いだろう。
EU銀行再建・破綻処理指令(「BRRD」)は、2014年7月2日に発効し、その後、2019年度において改正された。EU加盟国は、BRRDを遵守するために必要な法令および行政上の規定を採用し、公表することを要求された。同指令の公式な目的は、各国の「破綻処理当局」に対し、財務上の安定性の保護および納税者の損失に対するエクスポージャーの最小化を目的として、銀行危機に未然に対応するための権限およびツールを提供することである。2025年6月、欧州議会および欧州理事会は、銀行を対象とするEUの危機管理・預金保険(「CMDI」)の枠組の改革について政治的合意に達した。当該改革により、とりわけ、BRRDも改正されることになる。当該改革は、破綻処理ツールの適用範囲を、中小規模の銀行を含むより広範な機関に拡大するとともに、業界負担によるセーフティネットを強化することで、公的資金によるベイル・アウトへの依存度の低減を目指している。
英国の破綻処理制度は、BRRDに密接に準拠して構築され、現在もBRRDと概ね整合的であり、2009年英国銀行法(その後の改正を含む)、2023年金融サービス・市場法、ならびに国内法上は同化法に分類される健全性監督機構(「PRA」)およびイングランド銀行が定める規則(合わせて「英国銀行法」)に主として準拠する、英国内の枠組として機能している。英国銀行法は、「破綻処理制度」について規定している。同制度は、英国の金融機関(GSI等)が破綻しつつある、または破綻する可能性が高く、当該金融機関の破綻を阻止するためのその他の措置が講じられる合理的な見込みがなく、かつ公益上、破綻処理行為が必要であると破綻処理当局が考える場合に、当該金融機関について(その他の英国当局と相談の上)破綻処理措置を講じるための実質的な権限を、イングランド銀行(または一定の状況においては英国財務省)に対して付与するものである。
破綻処理当局が行使可能な破綻処理権限には、①債務の評価を切り下げること(ゼロまで切り下げることを含む)または関連する証券をその他の証券(関連する金融機関(もしくはその子会社)の普通株式を含む)に転換すること(いわゆる「ベイル・イン」ツール)、②当該金融機関の事業の全部または一部を「ブリッジ銀行」に譲渡すること、③減損資産または問題のある資産を資産管理ビークルに譲渡すること、および④当該金融機関を購入業者に売却することが含まれる。また、2025年銀行破綻処理(資本再構築)法の制定を受けて、破綻処理当局は、破綻しつつある機関の資本再構築を支援するため、金融サービス補償スキーム(「FSCS」)に対して資金の拠出を指示することができ、当該資金は、FSCSが英国の銀行セクター全体に対し事後的に賦課金を課すことにより回収される仕組(「業界負担型資本再構築メカニズム」)となっている。
また、破綻処理当局は、英国銀行法に基づく再建および破綻処理権限の効果的な行使を可能にするべく、契約上の取決めを修正し、他の場合において発動していた可能性がある実施権または終了権を停止し、そして英国の法律を適用しない、または修正する権限(遡及的効力を有する可能性がある)も付与されている。
GSI(またはゴールドマン・サックス・グループの一員)が破綻処理を行う必要が生じた場合、関連する破綻処理当局が(可能な限り最大限)破綻処理ツール(ベイル・イン・ツールを含む)評価を行い、かつこれを利用した後に、最終手段としてのみ公的財政支援が受けられると想定する必要がある。
GSIまたはそのいずれかの関連会社が、米国連邦預金保険法またはドッド・フランク法第Ⅱ編(総称して「米国特別破綻処理制度」)に基づく手続の対象となった場合、GSIの証券に関連するGSIに対する債務不履行時の権利、または(該当する場合は)GSW(ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニー・ヴェルトパピア・ゲーエムベーハー)によって発行されたGSIの証券に関連してGSIが(保証人として)行った保証に関連するGSIに対する債務不履行時の権利は、当該GSIの証券が米国の連邦法または州法に準拠している場合に当該米国特別破綻処理制度の下で行使することができる範囲内でのみ、行使することが認められている。
GSI(またはゴールドマン・サックス・グループの一員)についてかかる破綻処理権限を行使すること、またはその行使の可能性を示唆することですら、GSIの証券保有者および(該当する場合は)GSIが(保証人として)行った関連する保証の保有者の権利に重大な悪影響を及ぼすおそれがあり、そして投資の一部または全部の損失につながるおそれがある。破綻処理制度は、関連する金融機関が支払不能に陥る前に発動するよう設計されており、当該金融機関が発行した証券の保有者は、破綻処理当局による破綻処理権限の行使(「ベイル・イン」ツールの行使を含む)を予期できない可能性がある。さらに、破綻処理制度の適用対象となった金融機関が発行した証券の保有者は、破綻処理当局の権限が証券の評価損をもたらしている場合、または証券の株式への転換をもたらしている場合であっても、当該権限の行使について異議を申し立てる権利が極めて制限されることとなる。
GSI****により発行されるスイス有価証券に関するベイル・イン権限の確認:GSIにより発行されるスイス有価証券の購入者は、第三国法に準拠する債務に関して、英国の健全性監督機構規則集(ベイル・インの契約上の承認に関するパート)により要求されるとおり、関連英国破綻処理当局による英国ベイル・イン権限の行使に拘束されることに同意したとみなされるものとする。
GSI****により発行されるフランス法証書およびフランス法社債に関するベイル・イン権限の確認:GSIにより発行されるフランス法証書またはフランス法社債の購入者は、第三国法に準拠する債務に関して、英国の健全性監督機構規則集(ベイル・インの契約上の承認に関するパート)により要求されるとおり、関連英国破綻処理当局による英国ベイル・イン権限の行使に拘束されることに同意したとみなされるものとする。
GSI****により発行されるイタリア法証書およびイタリア法社債に関するベイル・イン権限の確認:GSIにより発行されるイタリア法証書またはイタリア法社債の購入者は、第三国法に準拠する債務に関して、英国の健全性監督機構規則集(ベイル・インの契約上の承認に関するパート)により要求されるとおり、関連英国破綻処理当局による英国ベイル・イン権限の行使に拘束されることに同意したとみなされるものとする。
GSIのコモディティ業務、とりわけGSIの現物コモディティ業務は、広範な規制の対象となると共に、環境リスク、評判リスク、およびその他のリスクを含む一定のリスクの可能性にGSIをさらしている。それらのリスクにより、GSIが多額の負債および費用の負担を被る可能性がある。
GSIのコモディティ事業の一環として、GSIは、一定の現物コモディティの売買を行い、それらの保管および輸送を手配し、コモディティのマーケット・メイキングに携わっている。これらの業務に含まれるコモディティには、原油、石油精製品、天然ガス、液化天然ガス、電力、農産物、卑金属、貴金属、およびその他の金属、鉱物(非濃縮ウランを含む)、排出権、石炭、積荷、ならびに関連製品および指数等がある。
GSIは、上記で言及されたコモディティの多くを含む多数のコモディティの生産、保管、および輸送に携わる事業体に投資および資金提供を行っている。これらの業務により、GSIおよび/またはGSIが投資する事業体は、広範に及び、かつ変化を続ける国・地域・地方のエネルギー、環境、および反トラストに関する法令、ならびにその他の世界中の政府による法令の適用対象となっている。それらには、とりわけ、空気品質、水質、廃棄物管理、危険物の輸送、天然資源、用地の浄化、および安全衛生に関連する、環境に関する法令が含まれる。
GSIは、GSIのコモディティ関連業務および投資について、現在または将来の法令を遵守するため多額の費用を負担する可能性があり、これにより、GSIのオペレーション・コストが増加し、GSIの一定の投資および業務の収益性に悪影響を及ぼすおそれがある。これらの法令を遵守するため、GSIは、環境および営業活動のモニタリング、適切な営業上および監督上の手続とプロセスの策定、排出費用の支払および炭素税またはその他の税金の支払、ならびに許認可の申請および維持のために、多額の資本を注入する必要に迫られるおそれがある。
GSIの仲介業務および投資に関係したコモディティは、予見できない事象または大災害に見舞われる可能性もある。それらのリスクはGSIの支配が及ばない可能性が高いもので、①第三者やサービス提供者の輸送船、保管施設、もしくはその他の機器の故障もしくは不具合、プロセスの機能不全もしくはその他の機械的故障、②火災、漏電、危険物の流出や放出、③期待された生産高もしくは効率性の水準を業績が下回ること、④テロ攻撃、異常気象、もしくはその他の自然災害、または⑤その他の敵対的事件もしくは大災害等から生じるリスクが含まれる。また、GSIは、第三者供給者やサービス提供者による、それらの契約上の義務の履行に依拠しており、それらによる不履行があった場合、費用または損失がGSIに発生するおそれがある。それらの不履行には、供給できないことや、コモディティを安全に輸送または保管できないことが含まれる。また、GSIは、リスクの可能性に対する保険の加入に努めているものの、それらのリスクの一部に対する保険に加入しておらず、保険に加入している場合でも、GSIの損失を補填するのに十分でない可能性がある。
このような状況の発生により、GSIが顧客との契約に基づいて業務を遂行できなくなったり、営業活動または財務成績の低下に見舞われたり、訴訟を提起され、規制措置を課され、ネガティブな報道またはその他の形で社会的評価を損なったりする可能性がある。
競争上のリスク
GSIの業績は、これまでGSIの顧客基盤の構成による悪影響を受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
GSIの顧客基盤は、GSIの主要な競合他社の顧客基盤と同一ではない。GSIの事業によっては、一定の業界または市場における顧客の割合が、GSIの一部もしくはすべての競合他社と比べて高いものもあれば低いものもある。したがって、一定の業界または市場にGSIの事業の顧客がより集中している場合においては、当該業界または市場に影響を及ぼす好ましくない業界の進展もしくは好ましくない市況の結果、競合他社の類似の事業と比較して、より低い事業成績となったことが過去にあり、将来においても同様となる可能性がある。たとえば、GSIのマーケット・メイキング事業は、アクティブ運用型の資産を有する顧客をGSIの一部の競合他社より多い割合で有しており、これらの顧客は、低いボラティリティによって偏った影響を受けたことが過去にあり、将来においても同様となる可能性がある。
同様に、ある事業において、GSIの顧客集中度が低い業界もしくは市場に関する有利な、または単により不利ではない進展もしくは市況も、その業界または市場に顧客がより集中している競合他社の類似の事業と比較して、より低い事業成績につながったことが過去にあり、将来においても同様となる可能性がある。たとえば、GSIは、マーケット・メイキング事業において一部の同業他社よりも小さい企業顧客基盤を有しており、そのため、これらの競合他社は、企業顧客による活動の増加によってGSIより多くの利益を享受する可能性がある。同様に、GSIはこれまで、他の金融機関と同程度まではリテール向け株式仲介業務に従事してこなかった。このことは、過去において株式取引執行におけるGSIの市場シェアに影響を及ぼしてきており、将来において悪影響を及ぼすおそれがある。
金融サービス業界は、激しい競争にさらされている。
金融サービス業界およびGSIのすべての事業は、激しい競争にさらされており、また今後もそうであろうとGSIは予測している。GSIは、取引の実行、GSIの商品およびサービス、イノベーション、社会的評価、信用力、ならびに価格を含む多くの要素に基づき競争に加わっている。金融サービス業界の会社間では、多くの合併や統合が行われてきた。このことが、証券およびその他の金融サービス市場のグローバル化を加速してきた。その結果、GSIの国際的営業活動を支援し、また大規模な国際的取引を実行するため、GSIは、資本を注入する必要に見舞われてきた。GSIが新規の事業分野および新規の地理的地域へと拡大していく範囲において、GSIは、より多くの経験を持ち、関連市場における顧客、規制当局、および業界関係者と、より確立された関係を持つ競合他社と対峙することとなり、このことにより、GSIが事業を拡大する能力に悪影響が及ぶおそれがある。
各国政府および規制当局は、一部またはすべての法域において費用効果の高い方法で一定の事業を行うGSIの能力、または一定の事業を行うGSIの能力そのものに影響を及ぼしたか、及ぼす可能性がある規制を導入し、税を課し、報酬制限を導入し、またはその他の様々な提案を行ってきた。それらには、金融機関が行うことを認められる活動の種別に対する制限に関する提案が含まれている。これらの規則またはその他同様の規則の多くは、GSIの競合他社すべてには適用されておらず、GSIが効果的に競争する能力に影響を及ぼすおそれがある。
GSIの事業における価格圧力およびその他の競争圧力は、引き続き増大してきている。これは、競合他社の一部が、価格を引き下げることで市場シェアを拡大しようとする場合にとりわけ顕著となっている。たとえば、GSIは、投資銀行案件等に関連して、GSIが受けてきた競争圧力に応じて、一部の場合においてはGSIが引き受けてきたリスクに完全には見合わない水準の信用の供与や価格の設定を行ってきた。
金融サービス業界は、取引量の相当部分が業界内の限られた数の成員間で発生するため、高度に相関している。取引の多くは、他の金融機関にシンジケートされており、金融機関がしばしば取引の相手方となる。この結果として、他の市場参加者および規制当局により、かかる機関が市場または市場価格を操作するために共謀したとの訴えを起こされており、この訴えには、反トラスト法に違反したとの主張が含まれる。GSIは、かかる活動を特定し、防止するための広範囲にわたる手続および統制を設けているものの、それらは有効ではない可能性がある。とりわけ規制当局によるかかる活動に対する申立てにより、GSIに評判上マイナスの影響が及ぶ場合や、GSIに巨額の罰金・和解金が課され、3倍損害賠償を含む非常に高額の損害賠償が課される場合がある。
電子商取引の発展のほか、暗号通貨等の取引技術および分散型台帳技術やAI技術を含む新しい商品・技術の導入は、競争を激化させてきた。
技術は、GSIの事業およびGSIが参入している業界の基礎となるものである。電子商取引の発展や新しい技術の導入は、GSIの事業を変化させており、GSIに対して新たな課題を提示している。証券、先物、およびオプション取引は、GSI自身のシステムとその他の代替的取引システムの双方を通じて、ますます電子的な方法で行われるようになってきており、代替的取引システムの利用増加の傾向は、継続するように見受けられる。これらの代替的取引システムの一部は、GSI、とりわけマーケット・メイキング活動と競合しており、GSIは、これらの分野およびその他の分野で引き続き競争圧力にさらされる可能性がある。また、GSIの顧客がより費用の低い電子商取引システムの利用を増加させていること、そして取引市場に直接かつ電子的な方法でアクセスするようになっていることは、これまで手数料およびスプレッドの減少を生じさせてきており、今後も引き続き同様となるおそれがある。GSIの顧客が、市場において直接取引を行うために、ますますGSIのシステムを利用するようになるにつれて、GSIは、顧客がGSIのシステムの発注および注文執行機能を利用した結果、負債を負う可能性がある。
GSIは、電子商取引システムの開発に対して多額の資源を投資してきており、今後も同様の投資を行っていく予定である。しかし、とりわけ、電子商取引から生じる手数料が一般的に低額であることから、これらのシステムがもたらす収益が、十分な利益を生み出せるという保証はない。
また、デジタル資産およびブロックチェーン等の分散型台帳技術、ならびにAI技術を含む新しい技術の出現、採用ならびに進化によって、GSIが、GSIの既存の商品およびサービスを適応させるために資源を投じる必要が生じてきており、GSIは、今後もかかる投資を継続していくと予想しており、かかる投資は、重大なものとなるおそれがある。これらの新しい技術の採用および進化は、GSIのコンプライアンス費用および規制関連の費用を増加させる可能性もある。さらに、ステーブルコイン、デジタル資産、および分散台帳に基づくその他のものを含む、新たな商品、プラットフォーム、および技術は、仲介を必要としない可能性があり、また、支払処理およびその他の金融サービスを著しく混乱させるおそれがある。デジタル資産および分散型台帳技術に関わる商品およびプラットフォームへのGSIの関与に対する規制上の制限は、GSIの一定の競合他社に対して同等に適用されないか、または一部の場合においては全く適用されない可能性がある。GSIは、顧客の選好傾向の変化に適応するための、またはGSIの商品およびサービスが市場で受け入れられるための、分散型台帳またはAI技術を土台とするもの等の新しい商品および技術の開発や、GSIの既存の商品およびサービスへの統合を、適時にもしくは成功裏には行えないか、またはかかる開発や統合自体を行うことができない可能性がある。たとえば、GSIの競合他社は、生産性を向上させ、コストを削減するために、または顧客に対してより優れた取引の執行もしくは改良された製品サービスを提供するために、AI技術の開発や統合をより迅速かつ成功裏に進める可能性がある。上述のいずれの場合においても、GSIが顧客を惹き付け、確保する能力に影響が及ぶか、GSIが市場シェアを失うか、またはサービスの混乱につながるおそれがあり、その結果、GSIの収益が減少するおそれがあり、またはその他の形によってGSIに悪影響が及ぶおそれがある。
GSIが能力のある社員を採用し、確保することができなかった場合、GSIの事業に悪影響が及ぶだろう。
GSIの業績は、高い能力を持つ人材の素質と努力に大きく依存している。したがって、GSIが継続して、その事業遂行において効果的に競争し、GSIの事業を効果的に運営し、新規の事業分野および新規の地理的地域に拡大することができるかどうかは、能力が高い人員を惹き付け、確保するGSIの能力に左右される。そのような社員を惹き付け、確保するGSIの能力に影響を及ぼす要因には、報酬や給付の水準および構成、能力のある社員の公正な採用、研修、および昇進を行う文化を有する成功した事業体であるという評判、ならびに移民政策を含む政府の政策が含まれる。GSIが社員に支払う報酬の大部分は、年度末裁量報酬の形態で支払われ、その大部分は、繰延株式関連報奨の形態で支払われるため、GSグループの収益性の低下またはGSグループの将来的な収益性の見通しの低下のほか、報酬水準および条件に対する規制上の制限は、GSIが能力の高い社員を採用し、確保する能力に悪影響を及ぼす場合がある。
金融サービス業界および金融サービス業界以外の業界(テクノロジー業界を含む)における、能力のある社員を獲得するための競争は、しばしば熾烈なものとなってきた。GSIは、新たな規制上の要件およびGSIの技術イニシアティブによる要請に対応するための社員を採用し、確保するための競争の激化を経験してきた。新興および成長市場においてもこれは同様であり、GSIは、当該市場において、GSIよりもはるかに大きなプレゼンスを有し、またはより幅広い経験を有している事業体との間で、しばしば能力のある社員の獲得を争っている。
GSIが営業活動を行っている法域における、GSIの社員の収入に対する課税もしくは報酬の額もしくは構成に影響を及ぼす、またはGSIの競合他社の報酬慣行の開示をGSIに対して求める法令も、それらの法域で能力のある社員を採用し確保するGSIの能力に悪影響を及ぼす可能性がある。
GSIの報酬慣行は、PRAおよび金融行為監督機構(「FCA」)の審査および基準の対象となっている。大手金融機関として、GSIは、PRA、FCA、およびその他の世界中の規制当局による、報酬慣行に対する制限(GSIが優秀な人材を巡って競う相手となる企業に影響を及ぼす可能性もあり、及ぼさない可能性もある)の対象となっている。これらの制限は、GSIの報酬慣行を形作ってきており、このことは、(とりわけこれらの制限の対象となっていない企業との関係で)一部の場合においては、能力が高い社員を惹き付け、確保するGSIの能力に悪影響を及ぼしてきており、今後制定される法律もしくは規制により同様の悪影響が及ぶ可能性がある。
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市場開拓リスクおよび事業環境全般に関するリスク
GSIの事業、財務状態、流動性、および経営成績は、パンデミック、テロ攻撃、戦争、異常気象、もしくはその他の自然災害を含む、予見できない事象または大災害による悪影響をこれまでに受けてきており、将来においても同様となる可能性がある。
パンデミック、またはその他の広範囲にわたる保健衛生上の緊急事態(またはそのような緊急事態が発生する可能性に関する懸念)、テロ攻撃、戦争、異常気象、太陽に関係する事象、もしくはその他の自然災害を含む、予見できない事象あるいは大災害が発生した場合、GSIの事業、財務状態、流動性、および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがある。これらの事象は、経済の混乱もしくは金融市場の混乱、またはより全般的な経済情勢もしくは市況の困難化、GSIの信用力もしくはGSIの取引相手先の信用力の悪化、消費者の景気感の変化および消費者の借入・消費・貯蓄のパターンの変動、流動性ストレス、あるいはGSIがその事業を運営する能力が損なわれる営業活動上の問題(渡航の制限およびGSIのオフィスの出勤率の制限等)を通じて、かかる影響を及ぼすおそれがある。
気候関連の物理的リスクおよび移行リスクは、GSグループの事業を混乱させ、顧客取引水準ならびにGSIの顧客および取引相手先の信用力に悪影響を及ぼすおそれがあり、またGSIが気候関連事項に関して、相反する法的要件および規制上の要件ならびにステークホルダーの期待にさらされるリスクが増大している。
異常気象および気候の変動は、GSIまたはGSグループのいずれかまたは複数の主たる拠点における営業活動を混乱させるおそれがあり、これにより、GSIが顧客に対してサービスを提供し、顧客と関わり合う能力に悪影響が及ぶ可能性があり、GSIの投資の価値に悪影響が及ぶ可能性があり、そして利用可能な保険が減少し、または保険費用が増大する可能性がある。当社は、炭素依存型経済からの脱却の動きに関連する公共政策もしくは法令の変更、または市場および一般の認識や選好傾向の変化によって生じるリスクにもさらされており、これらは、GSIの事業、経営成績、および社会的評価に対して悪影響を及ぼすおそれがある。気候変動に関連する物理的リスクと炭素依存型経済からの脱却の動きに関連するリスクの双方は、GSIの顧客や取引相手先の営業活動または財務状態に対して悪影響を及ぼす可能性もあり、これにより、これらの顧客や取引相手先からの収益が減少し、かつ、これらの顧客や取引相手先に対するリスクおよびその他のエクスポージャーが増大する可能性がある。
また、気候変動に関する政策および視点の相違がますます顕著となっていることにより、当社が、気候関連事項に関して、相反する法的要件および規制上の要件ならびにステークホルダーの期待にさらされるリスクが増大している。
FCAは、GSIに対して気候関連財務情報開示タスクフォースに準拠した情報開示要件を制定した。GSIは、英国会社法に基づき要求される気候関連財務情報開示の対象にもなっている。2025年12月、PRAは、気候関連リスクの管理に関する監督上の期待事項の更新版を公表し、その効力は、公表と同時に発生したが、GSIは、当該更新された期待事項への適合状況について内部調査を実施することを期待されている。
EUにおいては、GSIが、企業サステナビリティ報告指令(「CSRD」)や企業サステナビリティ・デューディリジェンス指令(「CSDDD」)等の指令を含む、施行中のサステナビリティ関連の法律の対象となることが予想されている。これらの法律により、GSIに適用されるサステナビリティ情報開示要件の範囲が大幅に拡大され、人権や環境への悪影響に関する厳格なデューディリジェンス要件が課される。
これらの法令、ガイダンス、および期待(これらの多くは、広範かつ域外適用がなされる可能性がある)、ならびにいずれかの法令、ガイダンス、および期待の追加または強化は、GSIが営業活動を行う様々な法域における多様かつ相反する要件を過去にGSIに課してきており、将来においても同様となる可能性があるほか、規制関連費用、コンプライアンス費用、もしくはその他の費用が増加し、または自己資本要件が強化される結果をもたらしたことが過去にあり、将来においても同様となるおそれがある。気候変動に伴うリスク、ならびに政府関係者、規制当局、社員、およびその他のステークホルダーの気候変動に関する見解は、急速に進展を続けており、このことにより、気候変動に関連するリスクおよび不確実性によってGSIに及ぶ最終的な影響を評価することが、困難になっている。また、気候変動に関連するステークホルダーの見解の相違により、気候変動に関連してGSIが実際に行った行為、もしくは行ったと認識されている行為、またはGSIが行わなかった行為が、一部のステークホルダーにより否定的に受け止められ、GSIが批判の対象となるおそれがあり、これにより、GSIの事業、社会的評価、および社員を採用・確保するための努力に悪影響が及ぶ可能性がある。
GSIの事業、財務状態、流動性、および経営成績は、これまで紛争とそれに関連する制裁およびその他の展開によって引き起こされた世界経済の混乱により、悪影響を受けてきている。
ロシアとウクライナの紛争は、世界経済に悪影響を及ぼしている。世界各国の政府は、一定の業界に対する経済制裁および輸出規制(ロシア産の石油の価格上限規制を含む)ならびにロシア国籍の企業およびロシア国籍保持者に対する経済制裁および輸出規制を課すことで、ロシアの侵攻に対応してきている。各国政府により課されている経済制裁および規制を遵守することで、GSIのコストが上昇してきているほか、GSIの事業が悪影響を受けてきており、引き続きそうなる可能性がある。ロシアは、ロシア国外の投資家やロシア以外の国に対する独自の規制で対応してきており、ロシア国籍以外の企業に対する追加措置を提案している。世界中の企業は、この紛争による世界経済への悪影響を一因として、材料の不足、ならびに輸送、エネルギー、および原材料コストの上昇に直面している。
中東における紛争も、GSIの事業に影響を及ぼし、損害を与え、そして市場の不確実性を増大させるおそれがある。これらの紛争がGSIの事業および営業活動に及ぼす影響は不確実であり、したがってこれを予測することはできない。
これらの紛争またはその他の敵対行為の拡大または継続は、とりわけ、サイバー攻撃のリスクの増大、有価証券取引の決済不履行頻度および決済不履行取引高の増大、サプライチェーンの混乱、インフレ率の上昇、消費者需要の低下、ならびにコモディティ、為替、およびその他の金融市場におけるボラティリティの上昇につながるおそれがある。
この紛争、制裁、そしてその結果としての市場の混乱の規模および継続期間は、予測不可能なものであり、これらがGSIの事業にもたらす影響は、重大なものとなるおそれがある。GSIが事業を展開するいずれかの地域において、国際的な政治的不安定性や地政学的緊張が継続または増大した場合、GSIの事業および経営成績に悪影響が及ぶおそれがある。
GSIは、ネガティブな報道により悪影響を受ける可能性がある。
金融サービス業界全般のほか、とりわけGSIの事業は、ネガティブな報道の対象となってきた。GSIの社会的評価および事業は、それが正確であるかまたは真実であるか否かを問わず、ソーシャルメディアもしくはその他のインターネット上の掲示板に投稿され、または報道機関により公表される可能性のある、GSIの事業、人員、企業エンゲージメント・プログラム、およびその他のイニシアティブに関するネガティブな報道または情報により悪影響を受ける可能性がある。これらの種類の掲示板への投稿は、GSIの顧客およびGSIから金銭、有価証券、またはその他の資産を借り入れているその他の当事者のリスク・ポジションにも悪影響を及ぼす可能性があり、また、それらがGSGに対する義務を履行しない見込みを増大させる可能性、またはそれらがGSIのサービスを利用したことによりGSIが受領する収益を減少させる可能性がある。これらのチャネル、とりわけソーシャルメディアを通じた情報伝達のスピードおよび広汎性は、ネガティブな報道に関連するリスクを拡大させる可能性がある。
GSIの一定の事業およびGSIの資金調達手段は、GSIが提供する商品もしくはGSIが行う資金調達に関連する指標金利、通貨、指数、バスケット、または上場ファンド(「ETF」)の変動により、悪影響を受ける可能性がある。
仕組債、ワラント、スワップ、もしくは有価証券関連スワップ等のGSIが所有し、または提供する商品の多くが、レートまたは指数、通貨、バスケット、ETF、もしくはその他の財務指標(「原資産」)を参照して金利の支払を行い、あるいは満期または債務不履行となった場合において支払われる元本額を決定している。当該原資産に適用される規則を参照することにより、またはその他の方法により、原資産の構成に大幅な変更が生じた場合、原資産が存在しなくなった場合(たとえば、ユーロから加盟国が脱退し、または自国通貨を他の通貨もしくはベンチマークと連動させ、もしくはかかる連動を解除した場合、指数またはETFのスポンサーが指数またはETFの構成を大幅に変更した場合、あるいは株式バスケットに含まれる株式が上場廃止になり、または当該指数もしくはETFに含めることができなくなった場合)、原資産が受入可能な市場ベンチマークとして認識されなくなった場合、または金融商品を原資産と連動させることに対して法律上もしくは規制上の制約がある場合、GSIは、悪影響を被る可能性がある。
GSIの財務状態、流動性、および経営成績は、米中間の緊張の高まりによって引き起こされた世界経済の混乱により、悪影響を受ける可能性がある。
米中間の緊張の継続または高まりは、これまで米国の国際貿易政策および国際投資政策にさらなる変更をもたらしてきており、またさらなる変更をもたらす可能性があり、それが、国際貿易および国際投資を混乱させ、金融市場(市場活動の水準を含む)に悪影響を及ぼし、そしてGSIの収益に悪影響を及ぼすおそれがある。緊張の継続または高まりは、米国、中国、またはその他の国々によるその他の措置の実施にもつながる可能性がある。かかる措置には、制裁、関税、輸出規制、もしくは外国為替措置の実施、米国財務省証券の大規模な売却、または国際貿易、国際投資、もしくは情報・技術の国外移転に対する制限が含まれるおそれがある。かかる展開はいずれも、GSIの事業またはGSIの顧客の事業のほか、GSIの財務状態、流動性、および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあり、場合によっては重大な悪影響を及ぼすおそれがある。
中国および台湾、米国、あるいはその他の国々が関与する紛争や、かかる紛争の可能性に対する懸念は、金融市場およびGSIの事業またはGSIの顧客の事業に悪影響を及ぼすおそれがある。中国が関与する紛争もしくは紛争の可能性に対応した米国もしくはその他の国々による貿易制限(一定の組織または個人に対する金融制裁および経済制裁ならびに輸出規制を含む)または貿易制限に対応して中国が講じた措置は、一定の国において、または一定の取引相手との間で、GSIまたはGSIの顧客が事業を行う能力に悪影響を及ぼすおそれがあり、そして地域および世界の金融市場および経済情勢に悪影響を及ぼすおそれがある。上記のいずれも、GSIの事業、財務状態、流動性、および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあり、場合によっては重大な悪影響を及ぼすおそれがある。
米国の国際貿易政策および国際投資政策の変更または変更案は、貿易相手国に影響を及ぼすおそれがあり、またGSIの事業またはGSIの顧客の事業に悪影響を及ぼすおそれがある。
米国の(とりわけ、重要な貿易相手国との間の)国際貿易政策および国際投資政策の変更または変更案は、近年、金融市場に悪影響を及ぼしてきている。緊張の継続または高まりは、米国またはその他の国々によるさらなる措置の実施をもたらす可能性があり、それが、国際貿易および国際投資に混乱を来し、金融市場に悪影響を及ぼすおそれがある。これらの措置には、とりわけ、制裁、関税、もしくは外国為替措置の実施もしくは強化、米国財務省証券の大規模な売却、または国際貿易、国際投資、もしくは情報・技術の国外移転に対するその他の制限が含まれるおそれがある。たとえば、2025年4月に、米国が中国およびその他の米国の貿易相手国(ヨーロッパにおける貿易相手国を含む)からの輸入品に対して広範な関税を課すことを発表し、これを受けて、中国およびヨーロッパにおける貿易相手国が、貿易慣行の変更を発表しており、中国についてはレアアースの輸出に関するものが含まれている。このような展開は、過去においてはGSIの事業またはGSIの顧客の事業に影響を及ぼしてきており、将来においては悪影響を及ぼすおそれがある。
GSGが新しい場所で営業活動を行い、そしてGSIがより多岐にわたる顧客および取引相手先と取引を行うにつれ、GSIは、より多くのリスクに直面している。
GSIの事業は、過去においてGSIの伝統的な顧客基盤および取引相手先基盤に属していなかった個人および事業体に直接または間接的に関わり、新しい資産クラスおよび新しい市場にさらされ、そして統合に関する課題を抱えてきており、将来においても同様となる可能性がある。たとえば、GSIは、幅広い新興および成長市場を含めた新しい分野において、事業活動および投資を継続しており、今後もこの傾向は続くとGSIは予測している。様々な新興および成長市場の諸国が、著しい経済および金融の混乱に直面してきた。これらには、それらの国々の通貨の大幅な切下げ、ソブリン債の不履行またはそのおそれ、資本規制および為替管理、ならびにそれらの国々の経済の成長率の低下またはマイナス成長が含まれている。これらの状況のいずれかが及ぼし得る影響には、GSIの事業への悪影響および全般的な金融市場におけるボラティリティの上昇が含まれる。
業務上の新しい取組は、新しい、さらなるリスクにGSIをさらしている。かかるリスクには、政府事業体と取引を行うことに関連したリスク、異なる種類の顧客、ビジネスパートナー、取引相手先、および投資家と取引を行うことによる評判低下の懸念、これらの活動に対する規制当局による監視の強化、信用関連リスク、市場リスク、ソブリンリスク、およびオペレーションリスクの増大、事故またはテロ行為に起因するリスク、ならびに一定の資産を運用もしくは所有する方法、またはGSIがこれらの顧客、ビジネスパートナー、取引相手先、および投資家とやり取りを行う方法に関する評判低下の懸念が含まれる。新たな商品または市場を伴う活動および取引に関連して、規制上の不確実性が存在する場合、または関係する規制当局もしくは法域によって、異なるもしくは相反する規制が存在する場合、とりわけ当該商品の取引が複数の法域において行われる場合にも、法務リスク、規制上のリスク、および評判リスクが存在する可能性がある。
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績等の概要
下記(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」参照。
(2)生産、受注及び販売の状況
該当なし。
(3)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
以下は、当社の2025年度アニュアル・レポートの抄訳である。
概況
取締役会は、当期純利益、資産合計、および普通株式等Tier1(「CET1」)資本比率を、当社の主要な業績指標であると考えている。
損益計算書
損益計算書は、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類」に記載されている。2025年度における当社の純利益は28.3億ドルで、2024年度と比較して1パーセント増加した。
2025年度の純収益は118.2億ドルで、2024年度と比較して16パーセント増加した。これは、株式関連業務における純収益の大幅な増加、ならびにFICC(債券・為替・コモディティ)業務および投資銀行業務における純収益の増加を反映している。投資運用業務における純収益は、実質的に増減なしであった。
2025年度の営業費用純額は81.7億ドルであり、2024年度と比較して25パーセント増加した。これは、主として、報酬および給付費用と取引関連費用の大幅な増加によるものである。
当社の純収益および営業費用純額に関する詳細については、下記「経営成績」参照。
自己資本比率
英国の自己資本規制の枠組に基づく当社のCET1資本比率は、2025年12月現在では11.4パーセント、2024年12月現在では12.3パーセントであった。
貸借対照表
貸借対照表は、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類」に記載されている。
2025年12月現在の資産合計は1.20兆ドルで、2024年12月現在から850.1億ドル増加した。これは、(主として当社の取引および顧客取引を反映した)担保付契約の390.0億ドルの増加、(当社の取引および顧客取引による影響を反映したトレーディング現物商品の増加、ならびに主として相場の変動およびマーケット・メイキング活動による影響を反映したデリバティブの増加を主因とする)トレーディング資産の279.9億ドルの増加、そして(当社の取引および顧客取引を反映した)顧客等受取債権の174.1億ドルの増加を、主として反映している。
2025年12月現在の負債合計は1.15兆ドルで、2024年12月現在から832.3億ドル増加した。これは、(主として当社の取引および顧客取引を反映した)担保付借入金の377.9億ドルの増加、そして(当社の取引および顧客取引による影響を反映したトレーディング現物商品の増加、ならびに主として相場の変動およびマーケット・メイキング活動による影響を反映したデリバティブの増加による)トレーディング負債の341.7億ドルの増加を主として反映している。
2025年12月現在の株主資本合計は420.0億ドルで、2024年12月現在から17.8億ドル増加した。2025年度の当社の包括利益合計に起因する株主資本合計の27.7億ドルの増加は、500百万ドルの現金配当を行ったことおよび当社のその他Tier1債(「AT1債」)に係る494百万ドルの利息を支払ったことにより部分的に相殺された。
2025年12月現在および2024年12月現在のレベル3の金融資産は、それぞれ合計で44.2億ドルおよび36.4億ドルであった。レベル3の金融資産の推移およびこれに関連する公正価値の測定を含む、レベル3の金融資産に関する詳細については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記29参照。
米国会計基準(米国において一般に公正妥当と認められている会計原則)に基づくと、2025年12月現在で、資産合計は6,127.6億ドル、負債合計は5,761.5億ドルであった。米国会計基準に基づく資産合計および負債合計は、IFRS(国際財務報告基準)に基づき報告されたものとは異なっている。その主な理由としては、デリバティブの残高が通常の業務過程において差金決済されなかった場合において、当社が当該残高について法的に強制力のある相殺権を有しているときでも、IFRSに基づき当該残高を総額で表示していることが挙げられる。
将来の見通し
取締役会は、当社の当事業年度末の財務状況が満足のいくものであったと考えており、当社の主要な事業活動の大幅な変更は、現時点では予定されていない。当事業年度末後、中東における継続的な紛争によって、当社の事業環境の不確実性が高まっており、また、当該紛争の当社の財務業績に対する将来的な影響は、依然として予測困難となっている。
事業環境
2025年度中、持続的なインフレ圧力および継続的な地政学的懸念、ならびに国際貿易政策(関税を含む)の変更に起因する不確実性による影響を受けながらも、経済活動が弾力性を維持したことから、世界経済は成長した。これらの懸念や不確実性が、当年度中、市場のボラティリティの高まりをもたらした。さらに、市場においては、世界各国の中央銀行による政策金利の引下げの時期および幅に焦点が当てられた。世界の株価は、2024年度末と比較して全般的に上昇し、一部の株価指数は史上最高値に達した。
経営成績
純収益
純収益には、第三者とGSグループ関連会社(グループ・インク(ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク)またはその子会社)の双方とのデリバティブ、有価証券、およびその他の金融商品の取引から生じる純利益または純損失、ならびに委託手数料が含まれる。また、純収益には、利息、配当金、および当社のGCLA(グローバル・コア流動資産)による利益も含まれる。
下表は、当社の純収益を事業活動ごとに示したものである。
| 以下で終了した事業年度 | ||
| (単位:百万ドル) | 2025年12月 | 2024年12月 |
| 投資銀行業務 | 1,527 | 1,314 |
| FICC業務 | 3,566 | 3,150 |
| 株式関連業務 | 6,051 | 5,079 |
| 投資運用業務 | 680 | 683 |
| 合計 | 11,824 | 10,226 |
当社の資金調達源および調達資金の使途に関連する収入および費用(当社のGCLAによる利益を含む)は、当社の事業活動に配分されている。
投資銀行業務
投資銀行業務は、主として以下の業務から収益を生み出している。
アドバイザリー業務
M&A、事業部門の売却、企業防衛、リストラクチャリング、およびスピンオフに関する戦略的アドバイザリー案件を含む。
引受業務
幅広い有価証券およびその他の金融商品の国内・国外取引の双方における公募・私募(買収資金貸付を含む)を含む。
企業向け貸付業務
リレーションシップに基づく貸付および関連するヘッジを含む。
2025年度と2024年度の比較
2025年度の投資銀行業務における純収益は15.3億ドルで、2024年度と比較して16パーセント増加した。これは、主として、アドバイザリー業務における純収益の大幅な増加および引受業務における純収益のわずかな増加によるものである。アドバイザリー業務の純収益の増加は、M&A取引完了案件の増加を反映している。引受業務の純収益の増加は、債券引受業務における純収益の増加を反映している。株式引受業務における純収益は、実質的に増減なしであった。
2025年12月現在のEMEAの投資銀行業務の受注残高は、2024年12月現在と比較して増加した。これは、主として、潜在的なアドバイザリー取引および潜在的な債券引受取引による純収益の見積りが増加したものの、潜在的な株式引受取引による純収益の見積りの減少により部分的に相殺されたことによるものである。
受注残高は、将来の収益が実現する可能性が比較的高いと当社が考える、将来の取引による純収益の見積りを示している。受注残高の変動は、純収益に対して長期にわたって影響を及ぼす顧客取引水準についての有益な指標になる可能性がある。しかしながら、受注残高に係る取引の完結および対応する収益の認識までの概算時間は、一定の取引が長期にわたり受注残高に留まる可能性があるため、案件の性質によって異なる。また、受注残高は、将来において個々の顧客の取引が生じる可能性についての仮定等の一定の制限に服している。取引は、中止または修正される可能性があり、また見積りに含まれていない取引が生じる可能性もある。
FICC業務および株式関連業務
FICC業務および株式関連業務は、金融商品の売買、資金調達、およびリスク管理を行う当社の顧客に対してサービスを提供している。当社は、世界規模でマーケット・メイカーとして行動し、専門知識を提供することにより、かかるサービスを提供している。FICC業務および株式関連業務は、債券、為替、コモディティ、および株式の各商品において、マーケット・メイキングおよび顧客の取引の円滑化を行っている。また、当社は、世界中の主要な株式、オプション、および先物の各取引所においてマーケット・メイキングおよび顧客の取引の清算を行っている。
当社は、大規模で流動性が高い市場において、当社の顧客のために大量の取引を執行している。当社は、流動性が低い市場においても、より流動性の高い市場で請求されるものよりも一般的にやや高めのスプレッドおよび手数料により、当社の顧客のために取引を執行している。さらに当社は、顧客のリスク・エクスポージャー、投資目的、またはその他の複雑なニーズに対応するカスタマイズ商品またはオーダーメイド商品に関する取引のほか、顧客アドバイザリー案件および引受業務に関連するデリバティブ取引を組成し、執行している。
当社の純収益は、(ⅰ)顧客取引水準および取引上のビッド/オファーのスプレッド、ならびに(ⅱ)当社のトレーディング商品の公正価値の変動、ならびに当社のトレーディング商品の保有、ヘッジ、および資金調達に関連する受取利息および支払利息を含む、互いに関連し合う様々な要因の組合せによる影響を受ける。
FICC業務
FICC業務は、仲介業務および資金調達業務から収益を生み出している。
・FICC仲介業務
下記で詳述するとおり、現物商品とデリバティブ商品の双方によるマーケット・メイキングに関連する顧客取引執行業務を含む。
金利商品
様々な満期の国債(インフレ連動証券を含む)、その他の政府保証証券、ならびに金利スワップ、オプション、およびその他のデリバティブ
クレジット商品
投資適格社債およびハイイールド社債、信用デリバティブ、上場ファンド(「ETF」)、銀行ローンおよびブリッジ・ローン、地方自治体証券、不良債権、ならびに倒産企業に対する債権
モーゲージ
商業用モーゲージ関連証券、ローン、およびデリバティブ、住宅用モーゲージ関連証券、ローン、およびデリバティブ、ならびにその他の資産担保証券、ローン、およびデリバティブ
為替
G10通貨および新興市場商品に係る通貨オプション、直物・先物、およびその他のデリバティブ
コモディティ
コモディティ・デリバティブ、ならびに(これよりは収益額が少ないものの)原油および石油製品、天然ガス、農産物、卑金属、貴金属、およびその他の金属、電力(再生可能エネルギーを含む)、環境関連製品、ならびにその他のコモディティ商品を含む、現物コモディティ
・FICC資金調達業務
(ⅰ)ストラクチャード・モーゲージ貸付およびその他の資産担保貸付を通じた当社の顧客への担保付貸付、(ⅱ)売戻条件付有価証券(「売戻条件付契約」)を通じた資金提供、ならびに(ⅲ)その他のFICC資金調達業務(ストラクチャード取引を通じた顧客へのコモディティ・ファイナンシング、シンジケーションのための機関投資家向けプライマリー・ローンの組成支援、および法人顧客へのストラクチャード信用状の提供を含む)を含む。
2025年度と2024年度の比較
2025年度のFICC業務の純収益は35.7億ドルで、2024年度と比較して13パーセント増加した。これは、FICC仲介業務およびFICC資金調達業務の純収益が増加したことによるものである。FICC仲介業務の純収益の増加は、コモディティの純収益の大幅な減少、モーゲージの純収益の減少、およびクレジット商品の純収益のわずかな減少により部分的に相殺されたものの、金利商品の純収益が増加したことおよび為替の純収益が増加したことにより牽引されたものである。FICC仲介業務の純収益の増加は、トレーディング商品のマーケット・メイキング条件が改善したことおよび顧客取引の増加による影響を反映している。FICC資金調達業務における増加は、主として、ストラクチャード貸付および売戻条件付契約による純収益の増加により牽引されたものである。
株式関連業務
株式関連業務は、仲介業務および資金調達業務から収益を生み出している。
・株式関連仲介業務
当社は、株式および株式関連商品(ETF、株式転換型証券、オプション、先物、および店頭デリバティブ商品を含む)のマーケット・メイキングを行っている。当社は、指数、業種、財務指標、および個々の会社の株式に関するデリバティブ取引の組成およびマーケット・メイキングも行っている。当社の取引所におけるマーケット・メイキング活動には、世界中の主要な取引所における株式およびETF、先物取引、ならびにオプションに関するマーケット・メイキングが含まれる。また、当社は、世界中の主要な株式、オプション、および先物の各取引所で機関投資家顧客の取引を執行・清算することによる委託手数料のほか、店頭取引からの委託手数料を生み出している。
・株式関連資金調達業務
一般的に証券または現金を担保とした信用貸を通じて、顧客向けにその証券取引活動に対する融資を行うプライム・ファイナンスを含む。プライム・ファイナンスには、機関投資家顧客の空売りを補填するための証券貸付、ならびに当社の空売りを補填するためおよび市場での引渡しのための証券借入に関するサービスも含まれる。当社は、ブローカー間での証券貸借および第三者機関への貸付活動も活発に行っている。また、当社は、有価証券および指標へのエクスポージャーを顧客に対して提供するために、スワップ取引を執行している。資金調達業務は、顧客がその投資ポートフォリオを管理するために利用できるポートフォリオ・ファイナンス、およびその他の株式関連資金調達活動(個人向けの証券担保付ローンを含む)も含む。
2025年度と2024年度の比較
2025年度の株式関連業務の純収益は60.5億ドルで、2024年度と比較して19パーセント増加した。これは、株式関連資金調達業務の純収益が増加したことと、株式関連仲介業務の純収益が大幅に増加したことによるものである。株式関連資金調達業務における増加は、主として、プライム・ファイナンスの純収益の増加およびポートフォリオ・ファイナンスの純収益の大幅な増加により牽引されたものである。株式関連仲介業務における増加は、現金性商品の純収益の大幅な増加およびデリバティブの純収益の増加により牽引されたものである。
投資運用業務
投資運用業務には、主として富裕層向け金融業務が含まれる。
富裕層向け金融業務には、ポートフォリオ管理および財務カウンセリングを含むウェルス・アドバイザリー・サービス、ならびに富裕層の個人および家族に対する委託売買業務およびその他の取引サービスが含まれる。
2025年度と2024年度の比較
2025年度の投資運用業務の純収益は680百万ドルで、2024年度と比較して実質的に増減なしであった。
地域別データ
地域別の純収益の概要については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記5参照。
営業費用純額
営業費用純額は、主として、報酬(グループ・インクの株価が株式報奨に及ぼす影響を含む)、人員数、および事業活動の水準の影響を受ける。報酬および給付費用には、給与、手当、年度末裁量報酬、株式報奨の償却、付与日から交付日までの間の株式報奨の公正価値変動額、ならびに給付等のその他の項目が含まれる。裁量報酬は、とりわけ、純収益の水準、財務実績全般、労働市場の実勢、事業構成、株式報奨の構造、および外部環境により、著しい影響を受ける。
当社が自己勘定取引において収益を認識し、かかる取引に基づく自らの履行義務の一部またはすべてを充足するために費用を負担した場合、当社は、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(「IFRS第15号」)により、関連する費用を含めてこれらの収益を計上することを要求されている。かかる費用は、取引関連費用およびその他費用に含まれている(「IFRS第15号関連費用」)。
下表は、当社の営業費用純額および人員数合計を示したものである。
| 以下で終了した事業年度 | ||||
| (単位:百万ドル) | 2025年12月 | 2024年12月 | ||
| 報酬および給付費用 | 3,503 | 2,761 | ||
| 取引関連費用 | 2,562 | 1,821 | ||
| 市場開拓費 | 71 | 60 | ||
| 通信およびテクノロジー費用 | 147 | 143 | ||
| 減価償却費および償却費 | 253 | 264 | ||
| 専門家報酬等 | 182 | 146 | ||
| GSグループ関連会社から受けたサービスに対するマネジメント費用の支払 | 1,100 | 1,050 | ||
| その他費用 | 767 | 674 | ||
| 営業費用 | 8,585 | 6,919 | ||
| GSグループ関連会社に対して提供したサービスに対するマネジメント費用の請求 | (417 | ) | (366 | ) |
| 営業費用純額 | 8,168 | 6,553 | ||
| 事業年度末現在の人員数合計 | 3,643 | 3,614 | ||
上表において、
・報酬および給付費用には、当社の社員に関連する人件費が含まれている。GSグループ関連会社から受けたサービスに対するマネジメント費用の支払には、他のGSグループ関連会社から当社に対して再請求された人件費が含まれている。GSグループ関連会社に対して提供したサービスに対するマネジメント費用の請求には、当社が他のGSグループ関連会社に対して再請求した人件費が含まれている。
・当期中、当社は、一定の費用を取引関連費用として表示したが、これは、これらの費用の性質をより適切に表示するために行ったものである。これらの費用は、以前はその他費用として表示されていた。過去の期間の数値は、当期の表示に合わせて修正している。
2025年度と2024年度の比較
2025年度の営業費用純額は81.7億ドルで、2024年度と比較して25パーセント増加した。
2025年度の報酬および給付費用は35.0億ドルで、2024年度の報酬および給付費用は27.6億ドルであった。これらの費用には、11.9億ドルおよび747百万ドルの費用(グループ・インクにより再請求された株式報奨の公正価値変動額にあたる)が、それぞれ含まれていた。両年度につきこれらの再請求による影響を除くと、報酬および給付費用は、主として、業績が改善したことを反映して、2024年度と比較して15パーセント増加した。
2025年度の取引関連費用は25.6億ドルで、2024年度と比較して41パーセント増加した。これは、主として、活動水準の上昇を反映している。
2025年12月現在の人員数合計は、2024年12月現在と比較して実質的に増減なしであった。
法人税費用
2025年度においては、英国の合計法人税率(銀行サーチャージを含む)が28.0パーセントであったのに対し、当社の実効税率は22.7パーセントであった。実効税率は、当社の法人税費用を税引前利益で除した値を示している。詳細については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記9参照。
貸借対照表および資金調達源
貸借対照表管理
当社は、GSグループのレベルで行われている貸借対照表管理プロセスを、当社の貸借対照表の規模および構成の管理に利用している。当社の資産基盤は、顧客取引、相場の変動、および事業機会によって変動するが、当社の貸借対照表の規模および構成は、特に(ⅰ)全体的なリスク許容度、(ⅱ)保有する資本の額、および(ⅲ)当社の資金調達プロファイルを含む要素も反映している。当社の資本管理プロセスに関する情報については、本書第一部第2 3「事業の内容-資本管理および規制上の自己資本-資本管理」参照。
当社は、適切なリスク管理を確保するため、十分に流動性の高い貸借対照表の維持に努めており、また当社の資産および負債の積極的な管理のため、以下を含めたGSグループのプロセスを活用している。
(ⅰ)貸借対照表計画
(ⅱ)貸借対照表上の目標値の設定
(ⅲ)主要指標のモニタリング
(ⅳ)シナリオ分析
貸借対照表計画
GSグループは、資産合計および資産構成の見積りと、3年間の計測期間において予想される資金調達源とを組み合わせた、貸借対照表計画を作成している。この計画は、四半期ごとに見直されるものであり、事業上の必要性や市況の変化に応じて調整されることがある。
貸借対照表上の目標値の設定
GSグループは、GSグループの戦略的目標との整合を図ると共に、GSグループのリスク選好度、GSグループの資金調達計画、GSグループおよびその子会社の規制上の自己資本および流動性要件、ならびにより広範な営業環境を含む、数多くの要因を考慮して、貸借対照表上の目標値を設定している。GSグループのファームワイド資産・負債委員会は、最低でも四半期ごとに貸借対照表上の目標値の検討および承認を行う責任を負っている。GSグループの貸借対照表上の目標値は、GSグループの収益創出部門、コーポレート・トレジャリー、およびリスク部門の間の迅速な上申および協議を確保するために、GSグループの最大リスク選好度を反映した水準ではなく、実際の運用水準に近い水準に設定されている。目標値の変更要請は、GSグループの主要指標に及ぼす影響を考慮した上で判断される。
主要指標のモニタリング
資産および負債の規模・構成、目標値の利用状況、ならびにリスク指標を含む、主要な貸借対照表指標は、事業別とGSグループ・ベースの双方でモニターされている。資産は、各事業に配分され、新たな事業活動により生じた動きのほか、相場の変動が、検討および分析されている。
シナリオ分析
GSグループおよび当社は、貸借対照表の規模および構成の管理をいかにして行うかを判断するため、シナリオ分析を行っている。これらのシナリオは、様々なマクロ経済的な仮定およびGSグループ固有の仮定(GSグループの流動性ストレス・テストに用いられるものを含む)を用いて、多岐にわたる経済シナリオの下で、短期および長期の計測期間を対象としている。
資金調達源
当社は、担保付借入金、無担保借入金、および株主資本を主な資金調達源としている。当社は、以下を含む多数の様々な商品を通じて、この資金調達を行っている。
・買戻条件付有価証券(「買戻条件付契約」)および貸付有価証券担保金
・GSグループ関連会社からの関係会社間ローン
・発行社債(ノート、証書、コマーシャル・ペーパー、およびワラントを含む)
・その他借入金(資金の手当のあるデリバティブ商品、および売却ではなく資金調達として会計処理される資産の移転を含む)
下表は、当社の資金調達源に関する情報を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 | ||||
| 担保付借入金 | 207,489 | 62 | % | 169,696 | 59 | % |
| 無担保借入金 | 84,602 | 25 | % | 76,811 | 27 | % |
| 株主資本合計 | 41,996 | 13 | % | 40,217 | 14 | % |
| 合計 | 334,087 | 100 | % | 286,724 | 100 | % |
一般に当社は、南北アメリカ、EMEA、およびアジアの様々な市場において、資金調達のための商品を、多数の多様な債権者の基盤に対して、当社自身の販売員および第三者販売者を通じて販売している。当社は、外部債権者との関係は当社の流動性にとって非常に重要なものであると考えている。これらの債権者には、銀行、借入有価証券の貸付人、企業、年金ファンド、保険会社、ミューチュアル・ファンド、および個人が含まれる。当社は、当社の外部資金調達プログラム全般にわたる債権者の集中をモニターするため、様々な内部ガイドラインを設定している。
担保付資金調達
当社は、トレーディング商品の相当な部分について、外部の取引相手先のほかGSグループ関連会社から、必要な資金を担保付で調達している。担保付資金調達には、貸借対照表上の担保付借入金が含まれる。当社は、当社のトレーディング商品を、証券貸借契約に基づき借り入れた有価証券の担保として差し入れることもある。当社は、当社の、または顧客による売却済未購入の有価証券の売建て取引をカバーするためにも、自社のトレーディング商品を用いている。担保付資金調達は、貸し手に担保を差し入れるため、無担保資金調達の場合よりグループ・インクおよび/または当社の信用度の変化による影響を受けにくい。とはいうものの、当社は、取引期間、満期の構成、取引相手先の集中、担保の適格性、および取引相手先のロールオーバーの可能性を考慮して、当社の担保付資金調達活動の借換リスクを分析している。当社は、満期が分散化した期間取引、取引相手先の分散化、余剰の担保付資金調達、および当社のGCLAを通じた残余リスクに備えた事前の資金調達の実施により、借換リスクの低減に努めている。
当社は、資金調達の対象である資産の流動化のために適切な期間が設定された、担保付資金調達の実行に努めており、とりわけ市場ストレス時には、担保付での資金調達がより困難となり得る資産クラスを担保とする担保付資金調達の場合には、長めの満期を設定するよう努めている。
GCLAに含めることができない、有価証券を担保とする当社の担保付資金調達の大半は、短期買戻条件付契約および貸付有価証券担保金取引を通じて実行されている。当社は、発行社債、銀行ローン、その他借入金、および関係会社間ローンを通じた担保付資金調達も行っている。
無担保借入金
当社は、関係会社間無担保借入金と外部無担保借入金の双方を有している。
関係会社間無担保借入金
関係会社間無担保借入金には、ローン、劣後ローン、発行社債、およびその他借入金が含まれる。当社の無担保関係会社間ローンおよび劣後ローンは、主として、GSG UK(ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド)と、ゴールドマン・サックス・ファンディング・エルエルシー(「ファンディングIHC」)からのものである。ファンディングIHCは、グループ・インクの完全所有直接子会社であり、GSグループの優先的破綻処理戦略の実行を促進している。GSグループの無担保での資金調達の大半は、グループ・インクによって行われており、同社は、ファンディングIHCおよびその他の子会社(当社を含む)に対し、それぞれの資産担保融資需要、流動性要件、および自己資本要件を満たすために必要な資金を貸し付けている。このような子会社の資金調達方法には、統制が強化され、当社およびその他の子会社の資金需要に、より柔軟に対応できるという利点がある。
外部無担保借入金
外部無担保借入金には、発行社債、その他借入金、銀行ローン、および当座借越が含まれる。
株主資本
株主資本は、安定的かつ永続的な資金調達源である。詳細については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記21および22参照。
規制関連事項およびその他の展開
当社の事業は、世界中で広範囲にわたる規制および監督の対象となっている。規制当局および政策立案当局は、規制を導入済みまたは検討中である。新規則および規則案の多くは非常に複雑であるため、規制改革の影響の全容は、規則が実施され、英国の改訂された規制の下で市場慣行が発展するまでは不明であろう。
リスク・ベースの自己資本比率
2025年7月、PRA(健全性監督機構)は、大口エクスポージャーの枠組を修正することを公表し、イングランド銀行は、MREL(自己資本および適格債務の最低基準)の設定に対する同行のアプローチに関するポリシーステートメントを公表した。これらはいずれも、2026年1月1日付で発効した。
2026年1月、PRAは、2027年1月1日を発効日とする、バーゼル委員会が定めたバーゼル3自己資本要件の最終改訂(「バーゼル3の改訂」)の最終実施規則を公表した。これには、市場リスク、信用リスク、カウンターパーティー信用リスク、信用評価調整リスク、オペレーションリスク、証券化、およびアウトプット・フロアを網羅した新規則が含まれる。市場リスクの内部モデルアプローチの実施も、2028年1月1日まで延期された。PRAの最終規則においては、当社のような外国銀行グループの英国子会社には、アウトプット・フロアは適用されない。当社は、当該規則が実施された場合の影響につき、引き続き評価を行っている。
報酬慣行
英国においては、銀行および指定投資会社の固定報酬に対する変動報酬の比率に関する制限が撤廃された。2025年10月、PRAおよびFCA(金融行為監督機構)は、とりわけ、重要なリスク・テイカーの最低繰延期間を4年間に短縮し、また、前払分と繰延分の双方について、変動報酬の最低50パーセントを株式で支払うという要件を、変動報酬総額の最低50パーセントを株式で支払うという要件に置き換える改革を採択した。当社は、規制上許容される範囲で2025業績年度にこれらの改革を適用したが、一定の規則変更については2026業績年度から適用する。
リスク管理
リスクは、当社の事業に内在するものであり、これには流動性リスク、市場リスク、信用リスク、オペレーションリスク、サイバーセキュリティリスク、モデルリスク、法務リスク、コンプライアンスリスク、コンダクトリスク、規制上のリスク、および評判リスクが含まれる。当社のリスク管理プロセスに関する詳細については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。また、当社のリスク分野に関する情報については、下記「流動性リスク管理」、「市場リスク管理」、「信用リスク管理」、「オペレーションリスク管理」、「モデルリスク管理」、および「その他のリスク管理」、ならびに本書第一部第3 3「事業等のリスク-主なリスクおよび不確実性」参照。
流動性リスク管理
概要(監査済)
流動性リスクとは、当社固有の、広く業界全体の、または市場全体の流動性ストレス事由が生じた場合において、当社が資金調達をできなくなる、または当社の流動性に対するニーズを満たすことができなくなるリスクをいう。当社は、流動性および資金調達に関する包括的かつ保守的な一連の方針を策定している。当社の主たる目的は、逆境下にあっても、当社の資金需要を満たすと共に、当社の中核事業が顧客にサービスを提供し続け、収益を生み出し続けることができるようにすることにある。
コーポレート・トレジャリーは、GSグループの流動性および資金調達に関する戦略・方針の策定および執行を含む、GSグループの流動性およびその関連リスクについて責任を負っている。
流動性リスク部門は、第2の防衛線の一部であり、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。流動性リスク部門は、GSグループの世界中の事業全般にわたる検討および説明要求を行うことにより、GSグループの流動性リスクを独立して評価、モニター、および管理することについて主たる責任を負っている。当社の流動性リスク管理の枠組は、GSグループの枠組と一致したものであり、かつその一部である。
流動性リスク管理原則(監査済)
当社は、(ⅰ)ストレス時における流出を補填するためのGCLAの形での十分な超過流動性の保持、(ⅱ)適切な資産・負債管理の維持、および(ⅲ)実行可能な緊急時資金調達計画の維持という3つの原則に従い、流動性リスクを管理している。
GCLA
GCLAは、ストレス環境下で現金支出および担保提供が必要となる様々な可能性に対応するために当社が維持している流動性である。流動性の一次的原則とは、流動性危機に陥った場合に必要と予想される当社の潜在的現金需要および担保提供の必要性に対して事前に資金手当を行い、その流動性を、非担保対象であり、流動性の高い有価証券および現金の形で保持することである。当社は、売却、担保付資金調達の実行、または担保付契約の満期到来により、当社のGCLA上で保有する有価証券を数日以内に容易に現金に換金することができ、そして当該現金により、当座の債務履行に際し、その他の資産を売却したり、または信用リスクに敏感な市場からの追加融資に依拠したりすることなく対応できると考えている。
当社のGCLAは、資金調達が困難な環境下でも、すべての主要な市場において適時決済を確保する上で十分な営業上の流動性を提供することを目標として、複数の資産の種類、発行体、および清算代理機関の全般にわたり、配分されている。
資産・負債管理
当社の流動性リスクの管理方針は、資金調達市場が長期的なストレスにさらされている場合であっても、当社が十分な額の資金調達を確実に行えるよう構築されている。当社は、複数の市場、商品、および取引相手先にわたる資金調達について、その満期および多様性を管理しており、また当社の資産の特徴および流動性プロファイルを考慮して、適切な期間にわたる多様な外部資金調達プロファイルを維持するよう努めている。
当社の目標は、平常時のみならず市場ストレス時にも、当社の資産のための資金調達を行い、契約上の債務および偶発債務を履行するための十分な流動性を維持することである。積極的な貸借対照表管理プロセスを通じて、実際の資産残高およびその予測を用いて担保付または無担保での資金調達の必要性が判断される。流動性危機が生じた場合には、当社は、他の資産を売却する前に、当社のGCLAを流動化および現金化することから始める。しかしながら、当社は、流動性危機が重大である場合または長期に及ぶ場合には、秩序ある方法で資産を売却することが賢明または必要になり得ると認識している。
緊急時資金調達計画
GSグループは、流動性危機の状況や市場ストレス期間を分析し、それらに対応するための枠組を定めるために、緊急時資金調達計画(GSI固有の補遺を含む)を整備している。緊急時資金調達計画は、流動性危機および/または市場混乱の深刻さの評価、ならびにそれらの管理を助けるために継続的に検討される、一連の潜在的リスク要因、主要な報告、および数的指標について概説したものとなっている。緊急時資金調達計画には、当社が流動性危機に直面していると評価される場合に当社がとることのできる方策(これには、当社の潜在的現金需要および担保提供の必要性の見積りに対する事前の資金調達、ならびに流動性の二次的源泉の利用が含まれる)についても記載されている。当該計画には、発生する可能性のある特定のリスクに対する低減策および取組事項についても記載され、これらの実行責任者が定められている。
ストレス・テスト
当社のGCLAの適切な規模を決定するため、当社は、幅広いシナリオおよび計測期間にわたる流動性の流出について、モデルを作成している。流動性流出モデルと称される、当社の主要な内部的流動性リスクモデルの1つは、当社の流動性リスクを30日間のストレス・シナリオで定量化するものである。その他の要因についても検討が行われている。これには、日中流動性モデルと称される、追加の内部的流動性リスクモデルを通じた、日中流動性に対する潜在的ニーズの評価、当社の長期ストレス・テスト・モデルの結果、破綻処理流動性モデル、およびその他の適用ある規制上の要件、ならびに、当社の状態に対する定性的評価のほか、金融市況に対する定性的評価が含まれるが、これらに限定されない。流動性流出モデル、日中流動性モデル、長期ストレス・テスト・モデル、および破綻処理流動性モデルの結果は、幹部経営陣に対して定期的に報告される。GSグループおよび当社は、ストレス・テストも実施している。全社的なストレス・テストに関する情報については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。
流動性流出モデル
流動性流出モデルは、市場全体に及ぶストレスおよびGSグループ固有のストレスの組合せを含む、複数シナリオの実施に基づくものである。これらのシナリオは、以下の定性的要素を特徴としている。
・消費者および企業の景況感の冷込み、金融および政治の不安定性、ならびに市場価値の悪化(株式市場の潜在的な落込みおよびクレジット・スプレッドの拡大を含む)をはじめとする、深刻で厳しい市場環境。
・重大な損失、評判被害(ソーシャルメディアを通じたネガティブな情報の拡散によるものを含む)、訴訟、および/または格付の引下げによってもたらされる可能性のあるGSグループ固有の危機。
以下は、当社の流動性流出モデルにおいてモデル化された要素のうち、主要なものである。
・30日間のシナリオにおける流動性に対するニーズ。
・グループ・インクおよびその格付対象子会社(当社を含む)の長期的な優先無担保信用格付の2段階引下げ。
・資金調達市場における市況の変化と、それによる当社の無担保資金調達および担保付資金調達の利用の制限。
・契約上の流出(無担保債券の満期到来等)と偶発的な流出(とりわけ、当社のプライム・ブローカレッジ業務における顧客預金残高の引出し、または当社の上場デリバティブおよび清算対象の店頭取引デリバティブの価値が悪化することにより必要となる変動証拠金の増額が含まれる)の組合せ。
日中流動性モデル
当社の日中流動性モデルは、日中流動性の源泉の利用が制限されるというシナリオにおいて、当社の日中流動性に対するニーズを測定している。日中流動性モデルは、過去の決済業務を含む様々な要因を考慮したものとなっている。
長期ストレス・テスト
当社は、当社が厳しい流動性ストレスにさらされ、その後も困難な状況が継続する環境の中で回復を図る、長期ストレス期間における当社の流動性ポジションを見通すために、より長期のストレス・テストを活用している。
破綻処理流動性モデル
GSグループの破綻処理計画に対する取組に関連して、GSグループは、破綻処理流動性の充実・調整の枠組を設定しており、かかる枠組は、ストレス環境下におけるGSグループの主要な子会社(当社を含む)の流動性に対するニーズを見積もるものである。GSグループは、破綻処理流動性執行ニーズの枠組も設定しており、かかる枠組は、仮にグループ・インクが破産を申し立てた場合に、GSグループの主要な子会社(当社を含む)がGSグループの優先的破綻処理戦略に沿って安定化および段階的縮小を行うために必要とする、流動性に対するニーズを測定するものである。
また、GSグループは、トリガーおよびアラートの枠組を設定している。これは、グループ・インクに係る破産手続開始の是非および時期について、十分な情報に基づいた決定を行うために必要な情報を、グループ・インクの取締役会に提供することを狙いとしている。
限度額
当社は、様々な水準および各種の流動性リスクにわたり、流動性リスク限度額を使用し、当社の流動性エクスポージャーの規模を管理している。限度額は、当社の流動性リスク許容度を踏まえた許容可能なリスクの水準と比較して計測される。これらの限度額を設定する目的は、幹部経営陣による当社全体の流動性プロファイルのモニタリングおよび管理を支援することである。
GSI取締役会のリスク委員会およびGSIのリスク委員会は、当社の限度額を承認する。限度額は、頻繁に検討され、そして変遷する市況または事業状況を反映するために、恒久的または臨時的のうちいずれか該当する形式で、必要な承認を取得した上で変更される。
限度額は、当社のコーポレート・トレジャリーおよび流動性リスク部門によってモニターされる。流動性リスク部門は、限度額を超過した事例を適時に特定し、幹部経営陣および/または適切なリスク関連の委員会に適時に上申する責任を負っている。
GCLAおよび非担保対象指標
GCLA
上記の当社の内部的流動性リスクモデルの結果のほか、その他の要因(当社の状態に対する定性的評価のほか、金融市況に対する定性的評価を含むが、これらに限定されない)の検討に基づき、当社は、2025年12月現在および2024年12月現在のいずれにおいても、当社の流動性ポジションが適切であったと考えている。当社は、ごく限られた有価証券および現金のみに当社のGCLAの範囲を限定しているが、資金調達が困難な環境下でもそれらの流動性が高いことが、その理由である。当社は、非担保対象有価証券の中でも流動性の低いものや約定済のクレジット・ファシリティー等、その他の潜在的な超過流動性の源泉を、当社のGCLAに含めていない。
下表は、当社のGCLAについての情報を示したものである。
| 以下で終了した事業年度の平均値 | ||
| (単位:百万ドル) | 2025年12月 | 2024年12月 |
| 翌日物現金預金 | 5,461 | 20,066 |
| 米国政府債 | 38,606 | 33,135 |
| 米国以外の政府債 | 36,843 | 25,900 |
| 合計 | 80,910 | 79,101 |
当社が有しているGCLAは、当社がその流動性要件を満たすためにのみ利用することが意図されているものであって、グループ・インクまたはファンディングIHCは、かかる流動性を利用することができないと想定されている。GSグループは、当社において保有しているGCLAに加え、グループ・インクまたはファンディングIHCにおいてグローバルGCLAの一部を直接保有している。これは、場合によっては当社またはその他の主要な子会社に対して追加で提供されることがある。
その他の非担保対象資産
当社は、当社のGCLAに加え、その他の非担保対象である現金および金融商品も大量に保有している。これらの資産には、当社のGCLAに含まれていない、その他の政府債、マネー・マーケット優良証券、社債、証拠金取引可能な株式、ローン、および現金預金が含まれる。当社のその他の非担保対象資産の公正価値の平均値は、2025年度においては260.7億ドル、そして2024年度においては214.5億ドルであった。
規制上の流動性枠組
バーゼル委員会による流動性リスクの管理、基準、およびモニタリングの国際的な枠組の実施により、流動性カバレッジ比率(「LCR」)および安定調達比率(「NSFR」)の使用が要求されている。
当社は、英国規制当局が承認したLCR規則に基づき、最低100パーセントのLCRを満たす必要がある。2025年12月に終了した直近の12ヶ月間および2024年12月に終了した直近の12ヶ月間のいずれにおいても、当社の月次平均LCRは、最低要件を上回っていた。
NSFRは、1年間の計測期間にわたり、金融機関の資産およびオフバランスシート取引に対する中長期的かつ安定した資金調達を促進することを目的とするものである。バーゼル委員会によるNSFRの枠組は、金融機関に対して100パーセントの最低NSFRを維持することを要求している。当社は、英国で導入された適用あるNSFR要件の適用対象となっている。2025年12月現在および2024年12月現在のいずれにおいても、当社のNSFRは、最低要件を上回っていた。
規制当局が採択する当該規則に対する改正は、今後、当社の流動性ならびに資金調達に係る要件および実務に影響を及ぼす可能性がある。
信用格付
当社は、日常業務における資金需要の相当な部分について、債券市場での資金調達に依拠しており、債券による資金調達の費用および当社がこの調達手段を利用できるか否かは、当社およびグループ・インクの信用格付による影響を受ける。信用格付は、当社が一定の市場(店頭デリバティブ市場等)で競争する際、そして比較的長期にわたる取引を実行しようとする場合にも重要となる。
下表は、当社およびグループ・インクの無担保信用格付および格付見通しを示したものである。
| 2025年12月現在 | |||
| フィッチ | ムーディーズ | S&P | |
| GSI | |||
| 短期債務 | F1 | P-1 | A-1 |
| 長期債務 | A+ | A1 | A+ |
| 格付見通し | 安定的 | 安定的 | 安定的 |
| グループ・インク | |||
| 短期債務 | F1 | P-1 | A-2 |
| 長期債務 | A | A2 | BBB+ |
| 劣後債 | BBB+ | Baa2 | BBB |
| 信託優先証券 | BBB- | Baa3 | BB+ |
| 優先株式 | BBB- | Ba1 | BB+ |
| 格付見通し | 安定的 | 安定的 | 安定的 |
当社の一定のデリバティブは、当社および/またはグループ・インクのいずれかの信用格付の変動に基づいて当社に担保の差入れまたは取引の終了を求めることができる、取引相手先との間の双務契約の下で取引されている。当社は、すべての格付機関がグループ・インクおよび当社の格付を双方同時に、またはそれぞれの格付を別々に引き下げた場合に生じるであろう担保の額または取引終了に伴う金銭の支払額を決定することにより、これらの双務契約による影響を査定している。
下表は、グループ・インクおよび/または当社の信用格付が1段階または2段階引き下げられた場合に取引相手先により要求されたと考えられる、双務契約における当社のデリバティブ純負債に関係した追加担保または取引終了に伴う金銭の支払を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 |
|---|---|---|
| 追加担保または取引終了に伴う金銭の支払: | ||
| 信用格付が1段階引き下げられた場合 | 84 | 199 |
| 信用格付が2段階引き下げられた場合 | 1,337 | 842 |
キャッシュ・フロー
グローバル金融機関である当社のキャッシュ・フローは複雑であり、当社の収益性や純資産との関連性は薄い。そのため、当社は、その流動性ポジションを評価する方法として、伝統的なキャッシュ・フロー分析は、上記の流動性管理方針や資産・負債管理方針ほど有意性はないと考えている。しかし、キャッシュ・フロー分析は、当社事業における一定のマクロトレンドや戦略的取組を際立たせるために有用な場合もある。
キャッシュ・フロー計算書は、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類」に記載されている。
2025年12月に終了した事業年度
2025年12月末現在、当社の現金および現金同等物(当座借越控除後)は、39.2億ドル減少して76.6億ドルとなった。これは、主として、営業活動に使用された純キャッシュ48.5億ドルが、財務活動による純キャッシュにより部分的に相殺されたことによるものであった。財務活動による純キャッシュ372百万ドルは、劣後ローンの発行代金16.0億ドルおよびMREL適格関係会社間ローンの発行代金14.0億ドルが、劣後ローンおよびMREL適格関係会社間ローンの支払利息16.3億ドル、支払配当500百万ドル、そしてAT1債に係る支払利息494百万ドルにより部分的に相殺されたことを、主として反映している。
2024年12月に終了した事業年度
2024年12月末現在、当社の現金および現金同等物(当座借越控除後)は、238.8億ドル減少して115.8億ドルとなった。これは、主として、営業活動に使用された純キャッシュ212.3億ドルおよび財務活動に使用された純キャッシュ28.1億ドルによるものであった。財務活動に使用された純キャッシュ28.1億ドルは、支払配当21.9億ドル、劣後ローンおよびMREL適格関係会社間ローンの支払利息18.3億ドル、そしてAT1債に係る支払利息495百万ドルが、MREL適格関係会社間ローンの発行代金17.0億ドルにより部分的に相殺されたことを、主として反映している。
金融資産、金融負債、およびコミットメントの満期
当社の金融資産、金融負債、およびコミットメントの満期分析については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記30参照。
市場リスク管理
概要(監査済)
市場リスクとは、市況の変動により、当社の利益に悪影響が生じるリスクをいう。当社は、市場リスクをモニターするために、下記の各項に記載されている様々なリスク指標を用いている。市場リスクのカテゴリーには、以下が含まれる。
・金利リスク:イールド・カーブの水準、勾配、および曲率、金利のボラティリティ、期限前弁済速度、ならびにクレジット・スプレッドの変動に対するエクスポージャーにより発生する。
・株価リスク:個別株式、株式バスケット、および株式指標の価格およびボラティリティの変動に対するエクスポージャーにより発生する。
・為替レートリスク:為替レートの直物価格、先物価格、およびボラティリティの変動に対するエクスポージャーにより発生する。
・コモディティ価格リスク:原油および金属等のコモディティの直物価格、先物価格、およびボラティリティの変動に対するエクスポージャーにより発生する。
市場リスク部門は、第2の防衛線の一部であり、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。市場リスク部門は、GSグループの世界中の事業全般にわたり、検討および説明要求を行うことにより、GSグループの市場リスクを独立して評価、モニター、および管理することについて主たる責任を負っている。
収益創出部門のマネージャーおよび市場リスク部門のマネージャーは、市場の情報、ポジション、および想定される損失シナリオについて、継続的に協議している。収益創出部門のマネージャーは、GSグループと当社の双方のレベルにおいて、予め定められた限度額にリスクを限定するよう管理する責任を負っている。
市場リスク管理プロセス(監査済)
当社の市場リスクを管理するプロセスには、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」に記載されているリスク管理の枠組に不可欠な要素のほか、以下が含まれる。
・設定された市場リスク限度額の遵守状況のモニタリングおよび当社のエクスポージャーの報告
・エクスポージャーの分散化
・ポジション規模の管理
・低減策(関連する有価証券またはデリバティブの経済的ヘッジ等)の評価
当社の市場リスク管理の枠組は、GSグループの枠組と一致したものであり、かつその一部である。そのため、結果の分析は、GSグループのレベルと当社のレベルの双方において事業ごとおよび全体について行われる。
リスク指標(監査済)
当社は、リスク指標を作成し、これらを設定された市場リスク限度額に照らしてモニターしている。これらの指標は、広範囲にわたるシナリオを反映しており、その結果は、商品、事業、および全社レベルで集約される。
様々なリスク指標を使用し、小規模な市場の変動、緩やかな市場の変動、そしてより急激な市場の変動について、短期および長期双方の計測期間における潜在的な損失の規模の見積りが行われている。主要なリスク指標は、比較的短期間の測定に使用されるVaR(バリュー・アット・リスク)と、ストレス・テストである。当社のリスク報告は、各事業に関する主なリスク、その要因、および変化の詳細を記載したものとなっており、収益創出部門とリスク部門の双方の幹部経営陣に日々配布される。
バリュー・アット・リスク
VaRとは、特定の信頼水準の下で一定の計測期間中に市場が不利に推移した場合に生じる、潜在的な価値の損失を示すものである。通常、計測期間を1日とし、95パーセントの信頼水準が用いられる。VaRモデルは、金利、株価、為替レート、およびコモディティ価格に関連するものを含むリスクを把握する単一のモデルである。そのため、VaRは、異なるリスクの特徴を有するポートフォリオ間の比較を容易にするものである。VaRは、当社全体にわたって集約されたリスクの分散化も把握するものである。VaRモデルは、当社を含むGSグループ全体にわたり一貫して適用されている。
VaRは、当社レベルで分析されており、また、リスクのカテゴリーおよび事業を含む、様々な、より詳細なレベルでも分析されている。VaRに内在する限界には、以下が含まれる。
・VaRは、極端な変動の可能性がある比較的長期の計測期間における潜在的な損失を見積もることはできない。
・VaRは、異なるリスク・ポジションの相対的な流動性は考慮しない。
・市場リスク要因のそれまでの変動によって、将来における市場のすべての変動の正確な予測ができるとは限らない。
VaRの算定において、当社のエクスポージャーおよび関連するリスクを包括的に把握するため、ポジション・レベルにおける市場要素を完全に評価したヒストリカル・シミュレーションが、当該ポジションに関連した市場要素に同時にショックを与えることにより利用される。これらの市場要素には、直物価格、クレジット・スプレッド、資金調達スプレッド、イールド・カーブ、ボラティリティ、およびコリレーションが含まれている。また、これらの市場要素は、ポジションの構成における変化のほか、市況の変動に基づき定期的にアップデートされる。5年分のヒストリカルデータをサンプルとし、VaRの算定に用いるシナリオが作成される。ヒストリカルデータには加重値が与えられ、データの相対的な重要性が時間の経過と共に減少するようになっている。これにより、より最近の計測がさらに重視され、現時点における資産価値のボラティリティが反映されるようになり、潜在的な損失の見積りの正確性が増す。そのため、VaRに含まれるポジションに変動がなくても、市場のボラティリティが上昇すればVaRは上昇する場合があり、また逆の場合もある。
ヒストリカルデータに依拠しているため、VaRは、市況に突然の根本的変化またはシフトが発生していない場合において、市場におけるリスク・エクスポージャーを見積もるのに最も効果的な方法である。
VaR指標には、以下は含まれない。
・償却原価で会計処理される特定の担保付契約、担保付借入金、および無担保借入金等、米国会計基準に基づき公正価値で会計処理されないポジション
・感応度指標により最適な測定およびモニタリングができるポジション
・デリバティブに関する取引相手先ならびにGSグループおよび/または当社のクレジット・スプレッドの変動のほか、損益を通じて公正価値で評価するものに指定される、無担保借入金に関するGSグループおよび/または当社のクレジット・スプレッドの変動の影響
当社レベルで、また当社の各事業について、VaRモデルのバックテスト(すなわち、VaRに含まれるポジションの1日の純収益を、その前営業日に算出されたVaR指標と比較すること)が日々行われている。
ストレス・テスト
ストレス・テストは、様々な仮定上のストレス・シナリオが当社に及ぼす影響を判断する手法である。当社は、特定のポートフォリオのリスクのほか、その重大なリスク・エクスポージャーの潜在的な影響を検証するために、ストレス・テストを利用している。広範にわたる市場変動による当社のポートフォリオにおける潜在的な損失を算出するために、様々なストレス・テスト技術が利用されている。これらの技術には、ファームワイドなストレス・テスト、感応度分析、およびシナリオ分析が含まれる。様々なストレス・テストの結果は、リスク管理のために総合して分析される。全社的なストレス・テストに関する情報については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。
特定の信頼水準で算定されるために確率の要素を含んでいるVaR指標とは異なり、当社のストレス・テストのシナリオには、当該シナリオに該当する事象が発生する確率の要素は含まれていない可能性がある。その代わり、ストレス・テストは、市場に内在する要素の緩やかな変化とより急激な変化の双方のモデル化に使用される。潜在的な損失を見積もるにあたり、通常、(経験に基づけば当社にとって通常可能であるにもかかわらず)ポジションは削減またはヘッジできないと仮定される。
限度額
当社は、様々なレベルにおいて市場リスク限度額を使用し、当社の市場エクスポージャーの規模を管理している。これらの限度額は、VaRに基づき、そして当社のエクスポージャーに関連する様々なストレス・テストに基づき定められる。
GSI取締役会のリスク委員会およびGSIリスク委員会は、事業体レベル、事業レベル、および商品レベルで、当社のリスク選好度と一致する当社の市場リスク限度額を設定している。
市場リスク部門は、これらの限度額をモニターし、限度額を超過した事例(例:ボラティリティの上昇またはコリレーションの変化等、ポジションの変化または市況の変化によるもの)を適時に特定し、幹部経営陣および/または適切なリスク関連の委員会に適時に上申する責任を負っている。それらの超過状況は、その必要があれば、当社が保有するポジションの削減、および/または限度額の一時的もしくは恒久的な引上げによって解消される。
指標(監査済)
VaRは、当社レベルで分析されており、また、リスクのカテゴリーおよび事業を含む、様々な、より詳細なレベルでも分析されている。下表それぞれの分散化の影響は、VaRの合計と4つのカテゴリーのリスク別VaRの合計の差額を示している。この影響は、4つのカテゴリーの市場リスクが完全には相関しないために生じるものである。
下表は、当社の1日の平均VaRを示したものである。
| 以下で終了した事業年度 | ||||
| (単位:百万ドル) | 2025年12月 | 2024年12月 | ||
| カテゴリー | ||||
| 金利 | 26 | 27 | ||
| 株価 | 28 | 23 | ||
| 為替レート | 12 | 11 | ||
| コモディティ価格 | 2 | 2 | ||
| 分散化の影響 | (28 | ) | (25 | ) |
| 合計 | 40 | 38 | ||
当社の1日の平均VaRは、2024年度の38百万ドルから2025年度では40百万ドルに増加した。これは、ボラティリティ水準の上昇およびエクスポージャーの増加によるものである。合計での増加は、主として、株価のカテゴリーの増加が、分散化の影響のカテゴリーの増加により部分的に相殺されたことによるものである。
下表は、当社の各期末現在のVaRを示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| カテゴリー | ||||
| 金利 | 23 | 25 | ||
| 株価 | 27 | 26 | ||
| 為替レート | 9 | 7 | ||
| コモディティ価格 | 3 | 3 | ||
| 分散化の影響 | (24 | ) | (28 | ) |
| 合計 | 38 | 33 |
当社の期末現在のVaRは、2024年12月現在の33百万ドルから2025年12月現在では38百万ドルに増加した。これは、ボラティリティ水準の上昇およびエクスポージャーの増加によるものである。合計での増加は、分散化の影響のカテゴリーの減少ならびに為替レートおよび株価のカテゴリーの増加が、金利のカテゴリーの減少により部分的に相殺されたことによるものである。
下表は、当社の最高・最低VaRを示したものである。
| 以下で終了した事業年度 | ||||
| 2025年12月 | 2024年12月 | |||
| (単位:百万ドル) | 最高 | 最低 | 最高 | 最低 |
| カテゴリー | ||||
| 金利 | 35 | 19 | 44 | 20 |
| 株価 | 35 | 18 | 45 | 16 |
| 為替レート | 21 | 5 | 15 | 6 |
| コモディティ価格 | 17 | 1 | 5 | - |
| 全社レベル | ||||
| VaR | 53 | 26 | 54 | 27 |
感応度指標(監査済)
その他の市場リスク指標に対する当社の感応度は、以下のとおりである。
10%感応度指標
公正価値で会計処理される、VaR対象外のポジションに伴う市場リスクは、当該ポジションの価値が10パーセント下落した場合に減少する可能性がある純収益を見積もる方法で判断している。これらのポジションの市場リスクは、2025年12月現在で3百万ドル、2024年12月現在で4百万ドルであった。
デリバティブおよび金融負債に対するクレジット・スプレッドおよび資金調達スプレッドの感応度
VaRは、デリバティブに関する取引相手先のクレジット・スプレッド、当社自身のクレジット・スプレッド、および無担保資金調達スプレッドの変動、ならびに公正価値で評価するものに指定される金融負債に関する当社自身のクレジット・スプレッドの変動の影響を除外している(「債務評価調整」)。デリバティブ(ヘッジを含む)に関するクレジット・スプレッド(取引相手先および当社自身)および無担保資金調達スプレッドが1ベーシス・ポイント上昇した場合の予測感応度は、2025年12月現在および2024年12月現在で、それぞれ0.2百万ドルのマイナスおよび0.1百万ドルのマイナスとなった。また、公正価値で評価するものに指定される金融負債に関する当社自身のクレジット・スプレッドが1ベーシス・ポイント上昇した場合の予測感応度は、2025年12月現在および2024年12月現在のいずれにおいても、8百万ドルのプラスとなった。しかしながら、当社自身のクレジット・スプレッドの変動による実際の正味の影響は、公正価値で評価するものに指定される金融負債の流動性、期間、およびコンベクシティ(感応度が収益の変動に対して直線的ではないため)、ならびに実施されたヘッジの相対的パフォーマンスにも左右される。
非トレーディング通貨エクスポージャーの感応度
VaRからは、非トレーディング通貨エクスポージャーは除外されている。当社は、当社の非トレーディング通貨エクスポージャーを日々モニターし、またかかるエクスポージャーを頻繁にヘッジしている。そのため、2025年12月現在および2024年12月現在のいずれにおいても、個別の通貨に対する重要な正味エクスポージャーはなかった。
信用リスク管理
概要(監査済)
信用リスクは、取引相手先(例:店頭デリバティブの取引相手先または借主)または当社が保有する有価証券もしくはその他の商品の発行体が債務不履行に陥り、あるいはその信用度が悪化した場合に、当社が被るおそれのある潜在的な損失を示すものである。信用リスクに対する当社のエクスポージャーは、その大部分が顧客の店頭デリバティブ取引において発生する。信用リスクは、銀行預金、証券金融取引(すなわち、売戻条件付契約・買戻条件付契約および有価証券の借入・貸付活動)、顧客等受取債権、およびその他の資産からも発生する。また、当社は、信用リスクを発生させるその他のポジション(例:債券)を保有している。これらの信用リスクは、市場リスク部門によりモニターおよび管理されている、市場リスクの指標の一部として把握されている。
信用リスク部門は、第2の防衛線の一部であり、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。信用リスク部門は、GSグループの世界中の事業全般にわたり、検討および説明要求を行うことにより、GSグループの信用リスクを独立して評価、モニター、および管理することについて主たる責任を負っている。当社の信用リスク管理の枠組は、GSグループのリスク・ガバナンス委員会によって策定された、GSグループの同枠組と一致したものである。
信用リスク管理プロセス(監査済)
信用リスクを管理するプロセスには、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」に記載されている当社のリスク管理の枠組に不可欠な要素のほか、以下が含まれる。
・設定された信用リスク限度額の遵守状況のモニタリング、ならびに当社の信用エクスポージャーおよび信用の集中の報告
・取引相手先がその支払義務の不履行に陥る可能性の評価
・当社の現在の信用エクスポージャーおよび潜在的信用エクスポージャー、ならびに取引相手先の不履行により生じる損失の測定
・担保およびヘッジを含む信用リスク低減策の利用
・積極的なワークアウトおよび債権の再構成を通じた回収額の最大化
当社は、当社の取引相手先についての初期評価および継続的評価を組み込んだ信用分析も行っている。信用審査は、取引相手先がその金融債務を履行する能力および意欲を有しているか否かについての独自の分析であり、かかる分析が内部信用格付となる。内部信用格付を決定する際には、取引相手先の業界の性質・見通し、および経済的環境に関する想定も加味される。幹部スタッフは、特定の業界に関する専門知識を駆使し、信用審査および内部信用格付を検査し、承認する。
信用リスク管理システムは、個々の取引相手先ならびに取引相手先およびその子会社全体に対する信用エクスポージャーを把握している。これらのシステムにより、商品別、内部信用格付別、業界別、国別、および地域別の総合的な信用リスクに関する包括的な情報も、経営陣に対して提供されている。
リスク指標
取引相手先が支払不能に陥った場合における潜在的な損失に基づき、現在のエクスポージャーおよび潜在的エクスポージャーを用いて信用リスクが測定されている。デリバティブおよび証券金融取引について、現在のエクスポージャーとは、適用あるネッティングおよび担保に関する契約を考慮後の当社に対する現在の債務額をいい、潜在的エクスポージャーとは、特定の信頼水準の下で市場の推移に基づき取引期間中に発生する可能性のある、将来のエクスポージャーの当社における見積りをいう。潜在的エクスポージャーは、ネッティングおよび担保に関する契約も考慮したものとなっている。
ストレス・テスト
当社は、取引相手先の信用格付または信用リスク要因(例:為替レート、金利、株価)にショックを与えることにより発生し得る潜在的集中を含む信用エクスポージャーを算定するために、定期的なストレス・テストを行っている。かかるショックは、緩やかな市場の変動から、より急激な市場の変動までを幅広く対象とし、市場または経済における深刻な事象の発生に合致した形での、複数のリスク要因に対するショックを含んでいる。ソブリン債の不履行の場合については、当社は、不履行が当社のソブリン信用エクスポージャーに及ぼす直接的影響、不履行に反応した市場の潜在的な動向から生じる当社の信用エクスポージャーの変動、ならびにソブリン債の不履行により生じ得るクレジット市場の悪化が法人借主および取引相手先に及ぼす影響を見積もっている。特定の信頼水準の下で算定される潜在的エクスポージャーとは異なり、ストレス・テストは通常、かかる事象が発生する確率を想定していない。当社は、全社的なストレス・テストも行っている。全社的なストレス・テストに関する情報については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。
限度額
信用限度額は、当社の信用エクスポージャーの規模および性質を管理するため、様々なレベルで使用されている。GSI取締役会のリスク委員会およびGSIリスク委員会は、全社レベル、事業レベル、および商品レベルで、当社のリスク選好度と一致する信用リスク限度額を承認する。さらに、GSIリスク委員会は、当社レベルで信用リスクの二次的限度額の設定を行うための枠組を承認するが、この権限は、(GSグループのリスク・ガバナンス委員会より委譲された権限を通じて)信用リスク部門に対して委譲されている。
信用リスク部門は、これらの限度額をモニターする責任、そして限度額を超過した事例を適時に特定し、幹部経営陣および/または適切なリスク関連の委員会に適時に上申する責任を負っている。
リスク低減策
当社は、デリバティブおよび証券金融取引に関する信用エクスポージャーを軽減するため、取引相手先との間で、当社が当該取引相手先との間の債権債務を相殺できるネッティング契約を締結することがある。当社は、取引相手先から事前に、もしくは条件付で担保を徴求し、かつ/または当該取引相手先の信用格付が所定の水準を下回った場合に取引を終了させることのできる契約を締結することにより、取引相手先との間で発生する信用リスクを軽減することもある。当社は、担保の公正価値をモニターすることにより、信用エクスポージャーに対して適切な担保が付されていることを確保する。当社は、取引相手先の信用力と受取担保の市場価値の間に顕著な正のコリレーションが存在する場合のエクスポージャーを最小化するよう努めている。
当社が取引相手先の財務能力を十分に見通すことができない場合、または取引相手先が親会社からの支援を必要としていると当社が判断する場合には、当社は、当該取引相手先の債務について第三者の保証を受けることがある。当社は、信用デリバティブを利用して当社の信用リスクの低減に努めることもある。
信用エクスポージャー(監査済)
当社の信用エクスポージャーについては、下記でさらに詳述する。
現金および現金同等物
現金および現金同等物には、利付預金と無利息預金の双方が含まれる。当社は、当社の預金のほぼすべてを高格付の銀行および中央銀行に預け入れることで、信用損失のリスクの低減に努めている。
担保付契約
当社は、取引相手先に対して貸し付けた現金が受取担保の価額を超える範囲内においてのみ、担保付契約に関連する信用リスクを負っている。したがって、これらの取引に関する当社の信用エクスポージャーは、受取担保を考慮前の公正価値または約定価値である、貸借対照表に計上されている金額よりも大幅に少ない。当社は、貸借対照表上で負債となっている担保付借入金についても、当該取引のために取引相手先に対して差し入れた担保の価額が受取現金または受取担保の価額を超える範囲内において、信用エクスポージャーを有している。
顧客等受取債権
当社は、ブローカー/ディーラーおよび決済機関からの受取債権ならびに顧客からの受取債権を通じて、顧客等受取債権に起因する信用リスクにさらされている。これらは、主として、デリバティブ金融商品負債に関連して取引相手先および決済機関に支払われた、現金担保に関連した受取債権から成る。顧客等受取債権には、顧客との有価証券取引に係る担保付受取債権も含まれる。かかる受取債権に関する信用リスクは通常、受取担保の価額とかかる受取債権の短期的な性質の双方により、最低限に抑えられている。
トレーディング資産
トレーディング資産には、トレーディング現物商品およびデリバティブが含まれる。下表ではそれぞれ、トレーディング現物商品はエクスポージャー総額に含まれているが、市場リスクに含まれている範囲内においては、エクスポージャー総額から除外されて正味信用エクスポージャーに含まれている。当社が現在有効な相殺の法的権利を有しており、純額ベースで決済を行う意図もある場合を除き、デリバティブは、当社の財務書類において取引相手先別の公正価値の総額ベースで計上される。店頭デリバティブは、上記のリスク・プロセス、指標、および限度額を用いてリスク管理されている。
その他の資産
その他の資産には、主として、投資資産、ローン、および雑債権が含まれる。下表ではそれぞれ、投資資産はエクスポージャー総額に含まれているが、一部の投資資産は、市場リスクに含まれているため、エクスポージャー総額から除外されて正味信用エクスポージャーに含まれている。当社は、下記「公正価値で測定する金融商品」において定量化されている低減策に加え、一定の貸付活動に関連する信用リスクを低減させるため、一定のローンについて、信用デリバティブ(これは、個別銘柄契約または指数ベース契約の場合がある)を通じて信用プロテクションを得る場合もある。
信用リスク・エクスポージャー(監査済)
下表は、経営陣が信用リスクを判断する際に考慮する、金融資産に対する当社の信用エクスポージャー総額と、当社のリスク管理プロセスにおいて市場リスクに含まれる資産、取引相手先との相殺(すなわち、ある取引相手先に関し、法的拘束力のあるネッティング契約に基づく相殺の法的権利が存在する場合に金融資産および金融負債を相殺すること)ならびに信用補完契約に基づいて受け取った現金担保・有価証券担保および信用補完契約に基づいて差し入れた現金担保を考慮後の正味信用エクスポージャーを示したものである。
当期中、当社は、一定の担保付契約およびコミットメントを償却原価で表示したが、これは、これらの残高をより適切に表示するために行ったものである。これらの担保付契約およびコミットメントは、以前は公正価値で測定することが義務付けられているものとして表示されていた。その結果、過去の期間の数値は、当期の表示に合わせて修正され、当社の信用エクスポージャー総額、取引相手先との相殺、受取有価証券担保、およびコミットメントに影響を及ぼした。この変更は、当社の信用エクスポージャー総額には影響を及ぼしていない。詳細については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記28参照。
| (単位:百万ドル) | 公正価値 | 償却原価 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2025年12月現在 | |||
| 信用エクスポージャー総額 | 910,869 | 283,093 | 1,193,962 |
| 正味信用エクスポージャー | 43,629 | 35,004 | 78,633 |
| 2024年12月現在 | |||
| 信用エクスポージャー総額 | 876,083 | 233,335 | 1,109,418 |
| 正味信用エクスポージャー | 27,255 | 45,232 | 72,487 |
公正価値で測定する金融商品
下表は、経営陣が信用リスクを判断する際に考慮する、損益を通じて公正価値で測定する金融資産に対する当社の信用エクスポージャー総額と、当社のリスク管理プロセスにおいて市場リスクに含まれる資産、取引相手先との相殺、ならびに信用補完契約に基づいて受け取った現金担保・有価証券担保および信用補完契約に基づいて差し入れた現金担保を考慮後の正味信用エクスポージャーを示したものである。
| (単位:百万ドル) | 担保付契約 | トレーディング資産 | その他の資産 | 合計 | ||||
| 2025年12月現在 | ||||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 52,436 | 854,072 | 4,361 | 910,869 | ||||
| 市場リスクに含まれる資産 | - | (172,322 | ) | (25 | ) | (172,347 | ) | |
| 取引相手先との相殺 | (6,918 | ) | (593,015 | ) | - | (599,933 | ) | |
| 現金担保 | (116 | ) | (31,474 | ) | - | (31,590 | ) | |
| 受取有価証券担保 | (44,689 | ) | (18,564 | ) | (117 | ) | (63,370 | ) |
| 正味信用エクスポージャー | 713 | 38,697 | 4,219 | 43,629 | ||||
| 2024年12月現在 | ||||||||
| 信用エクスポージャー総額 | 49,572 | 826,082 | 429 | 876,083 | ||||
| 市場リスクに含まれる資産 | - | (135,572 | ) | (200 | ) | (135,772 | ) | |
| 取引相手先との相殺 | (9,761 | ) | (611,092 | ) | - | (620,853 | ) | |
| 現金担保 | (355 | ) | (37,136 | ) | - | (37,491 | ) | |
| 受取有価証券担保 | (38,601 | ) | (15,994 | ) | (117 | ) | (54,712 | ) |
| 正味信用エクスポージャー | 855 | 26,288 | 112 | 27,255 | ||||
下表は、損益を通じて公正価値で測定する金融資産に対する当社の信用エクスポージャー総額および正味信用エクスポージャーを、格付機関の公表値に相当するものとして内部で判断した格付別およびその他の信用指標別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 |
|---|---|---|
| 信用エクスポージャー総額 | ||
| AAA | 5,875 | 4,686 |
| AA | 36,372 | 43,049 |
| A | 574,156 | 589,547 |
| BBB | 67,605 | 60,043 |
| BB以下 | 53,948 | 42,492 |
| 格付なし | 591 | 494 |
| 市場リスクに含まれる資産 | 172,322 | 135,772 |
| 合計 | 910,869 | 876,083 |
| 正味信用エクスポージャー | ||
| AAA | 2,250 | 1,383 |
| AA | 10,894 | 7,991 |
| A | 18,144 | 9,216 |
| BBB | 4,566 | 4,440 |
| BB以下 | 7,667 | 3,878 |
| 格付なし | 108 | 347 |
| 合計 | 43,629 | 27,255 |
上表において、
・格付なしの信用エクスポージャーは、当社が格付機関の公表値に相当するものとして内部で判断した格付を付していない金融資産に関連している。
・正味信用エクスポージャーは、主として、デリバティブに関連している。
償却原価で測定する金融商品
当社の償却原価で測定する金融資産は、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記28に記載されている。これらの数値は、償却原価で測定する金融資産に対する当社の信用エクスポージャー総額を示している。これらの金融資産に対する信用リスクを低減させる担保およびその他の信用補強策に関する情報については、上記「リスク低減策」参照。
当社の償却原価で測定する金融資産は、当社の減損モデルにおけるステージ1に分類された。すなわち、これらは当初認識時に信用減損が生じておらず、2025年12月現在および2024年12月現在において、当初認識以降に信用リスクの著しい増大は認められていない。2025年12月現在および2024年12月現在において、これらの金融資産に関する予想信用損失(「ECL」)は、当社の償却原価で測定する金融資産の大多数がその性質上短期であるか、または担保付であるため、重大なものではなかった。報告期間中、見積技術または重要な仮定について、重要な変更はなかった。
下表は、償却原価で測定する金融資産に対する当社の信用エクスポージャー総額および正味信用エクスポージャーを、格付機関の公表値に相当するものとして内部で判断した格付別およびその他の信用指標別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 |
|---|---|---|
| 信用エクスポージャー総額 | ||
| AAA | 7,475 | 4,607 |
| AA | 24,837 | 25,969 |
| A | 193,233 | 165,167 |
| BBB | 21,699 | 15,350 |
| BB以下 | 34,825 | 20,740 |
| 格付なし | 1,024 | 1,502 |
| 合計 | 283,093 | 233,335 |
| 正味信用エクスポージャー | ||
| AAA | 3,205 | 2,181 |
| AA | 6,830 | 9,701 |
| A | 13,940 | 24,800 |
| BBB | 5,838 | 4,704 |
| BB以下 | 4,310 | 2,481 |
| 格付なし | 881 | 1,365 |
| 合計 | 35,004 | 45,232 |
上表において、
・格付なしの信用エクスポージャーは、当社が格付機関の公表値に相当するものとして内部で判断した格付を付していない金融資産に関連している。
・正味信用エクスポージャーは、主として、現金および現金同等物ならびに顧客等受取債権に関連している。
コミットメント
当社は、金融資産に係る信用リスクに加え、フォワード・スタート担保付契約およびその他のコミットメントにおける信用エクスポージャーも有している。
下表は、フォワード・スタート担保付契約およびその他のコミットメントに関連した当社の信用エクスポージャー総額および正味信用エクスポージャーを、格付機関の公表値に相当するものとして内部で判断した格付およびその他の信用測定基準別に示したものである。正味信用エクスポージャーは、当社がフォワード・スタート担保付契約の締結時に受け取ると予想している担保を考慮したものとなっている。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 |
|---|---|---|
| 公正価値で測定するフォワード・スタート担保付契約およびその他のコミットメント | ||
| 信用エクスポージャー総額 | ||
| AAA | 356 | 96 |
| AA | 22,271 | 21,253 |
| A | 4,104 | 4,646 |
| BBB | 2,276 | 1,980 |
| BB以下 | 3,502 | 3,725 |
| 格付なし | 67 | 286 |
| 合計 | 32,576 | 31,986 |
| 正味信用エクスポージャー | ||
| AAA | 121 | 96 |
| AA | 164 | 435 |
| A | 608 | 2,275 |
| BBB | 454 | 700 |
| BB以下 | 2,019 | 1,383 |
| 格付なし | 67 | 74 |
| 合計 | 3,433 | 4,963 |
| 償却原価で測定するフォワード・スタート担保付契約およびその他のコミットメント | ||
|---|---|---|
| 信用エクスポージャー総額 | ||
| AAA | - | - |
| AA | 1 | - |
| A | 100,699 | 93,135 |
| BBB | 14 | 7 |
| BB以下 | 582 | - |
| 格付なし | 1 | 1 |
| 合計 | 101,297 | 93,143 |
| 正味信用エクスポージャー | ||
| AAA | - | - |
| AA | - | - |
| A | 1,035 | 190 |
| BBB | 5 | 7 |
| BB以下 | 582 | - |
| 格付なし | 1 | 1 |
| 合計 | 1,623 | 198 |
上表において、
・格付なしの信用エクスポージャーは、当社が格付機関の公表値に相当するものとして内部で判断した格付を付していないフォワード・スタート担保付契約およびその他のコミットメントに関連している。
・公正価値で測定するフォワード・スタート担保付契約およびその他のコミットメントに係る正味信用エクスポージャーは、主として、担保コミットメントおよびフォワード・スタート担保付契約に関連している。
償却原価で測定するフォワード・スタート担保付契約およびその他のコミットメントはすべて、当社の減損モデルにおけるステージ1に分類された。
信用の集中(監査済)
当社の信用リスクの集中は、そのマーケット・メイキング取引、顧客取引の円滑化取引、投資取引、引受取引、貸付取引、および担保付取引、ならびに現金管理活動から生じるものであり、また、経済、業界、または政治的な要因の変動による影響を受ける可能性がある。これらの活動によって、当社は数多くの種々の業界および取引相手先に関与しており、また、これらの活動によって当社が特定の中央銀行、取引相手先、借主、もしくは発行体(ソブリン発行体を含む)、または特定のクリアリングハウスもしくは取引所に対する信用リスクの集中にさらされる可能性もある。当社は、個々の事業体およびそれらの連結グループ、ならびに各国および各業界に対する限度額に照らしてエクスポージャー総額を積極的にモニターし、適切と判断した場合は取引相手先から担保を徴求することにより、信用リスクの低減に努めている。
当社は、経営陣が信用リスクを判断する上で検討するリスク低減策を考慮の上、当社に対する債務額に基づきその信用エクスポージャーを測定し、モニターしている。かかるリスク低減策には、ネッティングおよび担保に関する契約、ならびに信用デリバティブ、先物契約、および先渡契約等の経済的ヘッジが含まれる。ネッティングおよび担保付契約により、当社は、当該取引相手先との間で債権債務を相殺することができ、かつ/または事前にもしくは条件付で担保を徴求することが可能となる。
デリバティブ資産に関連して当社が徴求する担保は主に現金であり、当社または第三者保管機関により保管される。担保付契約取引に関連して当社が徴求する担保は、主に政府債および政府機関債ならびに株式である。
下表は、金融資産に対する当社の正味信用エクスポージャーを業界別および地域別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2025年12月現在 | 2024年12月現在 |
|---|---|---|
| 業界別信用エクスポージャー | ||
| ファンド | 10,041 | 8,537 |
| 金融機関 | 54,311 | 48,317 |
| ソブリン | 7,061 | 9,399 |
| 天然資源および公益事業 | 1,184 | 1,120 |
| 多角事業 | 688 | 1,281 |
| その他(特別目的事業体を含む) | 5,348 | 3,833 |
| 合計 | 78,633 | 72,487 |
| 地域別信用エクスポージャー | ||
| EMEA | 34,320 | 32,011 |
| 南北アメリカ | 34,400 | 32,031 |
| アジア | 9,913 | 8,445 |
| 合計 | 78,633 | 72,487 |
オペレーションリスク管理
概要(監査済)
オペレーションリスクとは、内部の手続、人員、およびシステムの不足もしくは不備により、または外部的事象により、不利な結果が生じるリスクをいう。オペレーションリスクに対する当社のエクスポージャーは、日常的な処理上の過誤のほか、当社または第三者ベンダーにおいて発生するおそれのある大規模システム障害や法的事項および規制に関連する事項といった非日常的な事由から発生する。
内部および外部のオペレーションリスクに関連する損失を発生させ得る事象の種類には、以下のものが含まれる。
・執行、引渡、および処理の管理
・事業の混乱およびシステム障害
・雇用慣行および職場の安全
・顧客、商品、および商慣行
・ベンダーリスクを含むサードパーティーリスク
・有形資産への損害
・内部不正行為
・外部不正行為
オペレーションリスク部門は、第2の防衛線の一部であり、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。オペレーションリスク部門は、オペレーションリスクに対するGSグループのエクスポージャーをGSグループのリスク選好度の範囲内の水準で維持することを目標として、GSグループの世界中の事業全般にわたり、検討および説明要求をサポートするため、独立してオペレーションリスクの評価、モニタリング、および管理を行うための定式化された枠組を策定し、実施することについて主たる責任を負っている。当社のオペレーションリスク管理の枠組は、GSグループの枠組と一致したものであり、かつその一部である。
オペレーションリスク管理プロセス(監査済)
当社のオペレーションリスクを管理するプロセスには、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」に記載されている当社のリスク管理の枠組に不可欠な要素が含まれる。これらの要素には、オペレーションリスク事象に関する包括的なデータ収集プロセス、ならびに全社的な方針および手続が含まれる。
トップダウン・アプローチおよびボトムアップ・アプローチを組み合わせて、オペレーションリスクの管理および測定が行われている。トップダウンの視点からは、幹部経営陣が、全社的および事業レベルのオペレーションリスク・プロファイルを評価している。ボトムアップの視点からは、第1および第2の防衛線が、オペレーションリスクおよびオペレーションリスク事象の幹部経営陣への上申を含む、日常的なリスク特定およびリスク管理の責任を負っている。
当社は、オペレーションリスクを最小限に抑えるため、統制の行き届いた環境を提供すべく策定された包括的な統制の枠組を維持するよう努めている。EMEAコンプライアンスおよびオペレーションリスク委員会は、当社の事業のコンプライアンスおよびオペレーションリスクの監督について責任を負っている。
オペレーションリスク管理の枠組は、バーゼル3に基づくオペレーションリスク測定規則を遵守すべく策定されており、常に変化している当社の事業上のニーズおよび規制上のガイダンスに応じて発展してきた。
オペレーションリスク事象を報告および上申することを全社員および全コンサルタントに対して義務付ける方針が定められている。かかる方針では、オペレーションリスク事象が特定された場合、将来発生する事象のリスクをさらに低減させるためにシステムおよび/またはプロセスを変更する必要性を判断するべく、当該事象を書面化し、分析することが義務付けられている。
オペレーションリスク管理アプリケーションを用いて、オペレーションリスク事象データおよび主要指標の把握、分析、総合、および報告が行われている。当社の主要なリスクの特定および統制の評価手段の1つが、当社のマネージャーによって実施される、オペレーションリスクおよび統制の自己評価プロセスである。かかるプロセスは、フォワード・ルッキングな視点に基づくオペレーションリスクの特定および評定、ならびに関連する統制から成る。かかるプロセスの結果は、オペレーションリスク・エクスポージャーの評価、およびオペレーションリスクの水準が高まっている事業、業務、または商品の特定を行うために分析される。
リスクの測定
当社の各事業について、内部および外部のオペレーションリスク事象データならびに内部統制に係る要因に関する定性的評価および定量的評価を含む、統計的モデリングとシナリオ分析の双方を行い、当社のオペレーションリスク・エクスポージャーが測定されている。
かかるシナリオ分析の結果は、オペレーションリスクの変化をモニターし、オペレーションリスクに対するエクスポージャーが高まっている可能性のある事業ラインを判断するために利用される。当社は、全社的なストレス・テストも実施している。全社的なストレス・テストに関する情報については、本書第一部第5 3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-④リスク管理-リスク管理の概要および体制」参照。
オペレーションリスクの種類
技術および第三者との関係に対する依存度が高くなった結果、情報およびサイバーセキュリティリスク、サードパーティーリスク、そしてビジネスレジリエンスリスク等のオペレーションリスクが増大している。当社は、これらのリスクを以下のとおり管理している。
情報およびサイバーセキュリティリスク
情報およびサイバーセキュリティリスクとは、当社、当社の社会的評価、当社の顧客および/または、より広範囲の金融システムに悪影響を及ぼすことにつながる、当社のデータおよびシステムの機密性、完全性、または利用可能性の危殆化リスクをいう。当社は、情報および/または情報システムへの不正アクセス、不正妨害、またはその不正使用の発生や、それらによる影響を最小限に抑えるよう努めている。当社は、新たな、そして変化を続ける情報セキュリティ上およびサイバーセキュリティ上の脅威を緩和するため、予防的および発見的な統制およびプロセスを活用し、運用している。かかる統制およびプロセスには、当社のデータおよびシステムにおける既知の脆弱性や、それらに対する不正アクセスの試みの兆候について、当社のネットワークをモニターすることが含まれる。当社のデータを複数の外部サービス提供者にわたり分散化させること(クラウドで提供またはホストされる様々なサービスおよびアプリケーションの使用を含む)により、情報リスクが増大している。また、新たなAI(人工知能)技術により、サイバーセキュリティ攻撃の頻度および深刻さが増大する可能性がある。
サードパーティーリスク
ベンダーリスクを含むサードパーティーリスクとは、当社に代わりサービスまたは業務を提供する第三者への依存により悪影響が生じるリスクをいう。これらのリスクには、法務リスク、規制上のリスク、情報セキュリティリスク、サイバーセキュリティリスク、評判リスク、オペレーションリスク、または第三者を起用することに内在するその他のリスクが含まれる可能性がある。当社は、主要なサードパーティーリスクの特定、管理、および報告を行っており、また、情報セキュリティおよびサイバーセキュリティ、レジリエンス、ならびにサプライチェーンへのさらなる依存を含む、複数のリスク領域にわたるデューディリジェンスを行っている。当社は、ベンダーが当社のセキュリティに関する方針および基準と一致した情報セキュリティ統制を策定、実施、および維持しているかどうかにつき、評価を行う。GSグループのネットワーク外のインフラ上で当社の情報へのアクセスおよび処理を行うベンダーは、最初にリスク評価を実施することが義務付けられており、これにより、特定のベンダーにより保管および処理されるデータの種類を含む多数の要因に基づいて決定されたベンダー固有のリスク格付が割り当てられる。その後、当社は、ベンダー監視に対する当社のリスクベース・アプローチの一部として、各ベンダー固有のリスク格付に見合った綿密さおよび頻度で再審査を実施する。ベンダーは、当社から機密情報を受領する前に、標準的な契約条項に同意することが求められる。これらの条項には、当社に代わって機密情報の保管、アクセス、送信、またはその他の処理を行うベンダーに適用される、具体的な情報セキュリティ統制要件が定められている。サードパーティーリスク・プログラムは、サードパーティーリスクを継続的にモニターし、検討し、再評価するものである。
ビジネスレジリエンスリスク
ビジネスレジリエンスリスクとは、当社にとって不可欠なプロセスが途絶するリスクをいう。当社は、脅威のモニタリングおよびリスクの評価を行い、不可欠な施設、システム、第三者、データ、および/またはスタッフ等、当社にとって不可欠な機能またはそれらに付随するものの通常のオペレーションに著しい混乱が起きた場合に対して、備えができている状態を確保するよう努めている。当社のレジリエンスの枠組は、事業継続計画(「BCP」)および危機管理の基本原則を定めており、これにより、混乱があった場合でも、不可欠な機能のオペレーションを確実に継続できるようにしている。当社は、包括的であり、ファームワイドで一貫しており、かつ最新のものであり、レジリエンス能力を含む新たな情報を組み込んだ事業継続プログラムを維持するよう努めている。当社のレジリエンス保証プログラムは、オペレーションの著しい混乱を最小限に抑える、または防ぐ目的で、対応・復旧戦略の定期的なテストを包括的に実施している。
モデルリスク管理
概要(監査済)
モデルリスクとは、不正確である可能性または不適切に使用された可能性のあるモデルのアウトプットに基づいてなされた判断により、悪影響が生じる潜在的な可能性をいう。当社は、一定の金融資産および金融負債の査定、当社のリスクのモニタリングおよび管理、ならびに当社の規制上の自己資本の計測およびモニタリングを主な目的として、当社の事業活動全般にわたり定量的モデルに依拠している。
モデルリスク部門は、第2の防衛線の一部であり、モデル開発者、モデルオーナー、およびモデルユーザーから独立しており、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行っている。モデルリスク部門は、GSグループの世界中の事業全般にわたり、検討および説明要求を行うことにより、GSグループのモデルリスクを独立して評価、モニター、および管理することについて主たる責任を負っており、かつ幹部経営陣、リスク関連の諸委員会、およびグループ・インクの取締役会のリスク委員会に定期的に最新情報を提供している。当社のモデルリスク管理の枠組は、GSグループの枠組と一致したものであり、かつその一部である。
GSグループのモデルリスク管理の枠組は、ガバナンス体制およびリスク管理統制を通じて管理されており、これは、リスクの評価および分類、健全なモデル開発実務、独自の検討、ならびにモデル別の使用統制を含む、包括的なモデル構造をGSグループが維持していることを確保するために策定された基準を網羅している。GSグループのファームワイド・モデルリスクコントロール委員会は、モデルリスク管理の枠組を監督している。
モデルの検討および検証プロセス
モデルリスク部門は、モデルを独自に検討、検証、および承認する定量化業務の専門家職員で構成されている。当該検討には、モデル文書の分析、独自のテスト、使用された方法の適切性に関する評価、およびモデルの開発・実施基準の遵守の確認が含まれる。
当社は、市況または経済状況および当社の事業構成の変化を反映させるために、定期的にそのモデルを改良し、強化している。すべてのモデルは年に1回検討され、新規モデルを策定する場合、または既存モデルおよびそれらの仮定について重要な変更を行う場合には、その実施前に承認を受けることとなっている。
モデル検証プロセスは、モデルの理論上の健全性、計算手法の適切性、関連する商品の特徴およびその重大なリスクについてのモデルの反映精度、インプットされたパラメーターおよび仮定に対するモデルの感応度、ならびにモデル開発者により実施されるテストの範囲を批判的観点から評価および検証するために、広範なシナリオ(極限の状況を含む)にわたるモデルならびに取引およびリスクのパラメーターの検討を組み込んだものとなっている。
これらの分野における当社によるモデルの使用に関する詳細については、上記「流動性リスク管理」、「市場リスク管理」、「信用リスク管理」、および「オペレーションリスク管理」参照。
その他のリスク管理
上記で開示されたリスク分野に加え、当社は、資本リスク、コンプライアンスリスク、利益相反、および評判リスクを含む、その他のリスクも管理している。これらのリスク分野について、以下で開示する。
資本リスク管理
資本リスクとは、通常の市況またはストレス下の市況において、当社の自己資本が当社の事業活動をサポートするために不十分となるリスク、あるいは当社が自己資本の減少またはRWAの増加(新規の規則もしくは改訂された規則、または既存の規則の解釈の変更によるものを含む)に直面して、内部の自己資本目標または外部の規制上の自己資本要件を満たすことができなくなるリスクをいう。自己資本比率は、当社にとって非常に重要な意味を持つ。当社は、通常の事業状況とストレス下の状況の双方において、自己資本の適切な水準および構成を維持する上で有用となる枠組を示し、目的を定め、そして指針を示す、総合的な資本管理方針を定めている。当社の資本管理の枠組は、リスクを特定し、かつリスクを包括的に管理するために必要となる情報を当社に提供し、そして、強いストレス事由が生じた後でも自己資本比率が適正な水準に保たれるように、十分な資本を維持することを目標として、特異な脆弱性を捉えた、予測されるストレス・シナリオを策定および適用するように設計されている。当社の資本管理プロセスに関する詳細については、本書第一部第2 3「事業の内容-資本管理および規制上の自己資本」参照。
当社は、当社の日常的な資本管理業務を管理および監督し、自己資本規則および関連する方針の遵守を確保するための、包括的なガバナンス体制を構築している。当社の資本管理業務は、取締役会およびその諸委員会により監督される。取締役会は、当社のICAAP(自己資本充実度内部評価プロセス)。を承認する責任を負い、GSIの取締役会のリスク委員会は、当社の資本管理方針を承認する。かかる方針は、当社の自己資本比率の継続的なモニタリング、現在および将来における規制上の自己資本要件の評価、ならびに当社の資本計画およびストレス・テスト・プロセスの結果の審査について責任を負う、リスク関連の諸委員会に関して詳述したものである。また、当社のリスク関連の諸委員会および幹部経営陣は、当社の資本計画、自己資本比率の主要指標(規制上の自己資本比率を含む)、および資本分配等の資本計画指標の審査のほか、自己資本目標および潜在的な自己資本要件違反のモニタリングを行う責任を負っている。当社の資本リスク管理の枠組は、GSグループの枠組と一致したものであり、かつその一部である。
コンプライアンスリスク管理
コンプライアンスリスクとは、適用ある法律、規則および規制、ならびに当社の内部方針および手続の要件を当社が遵守しないことにより生じる、法的制裁もしくは規制上の制裁のリスク、重大な財務上の損失のリスク、または当社の評判の悪化のリスクをいう。GSグループのコンプライアンスリスク管理プログラムは、コンプライアンス部門により管理されており、GSグループのコンプライアンス上、規制上、および評判上のリスクを評価し、新しい、または改正された法律、規則、および規制の遵守状況をモニターし、統制、方針、手続、および研修を設計・実施し、独自のテストを実施し、コンプライアンスリスクおよびコンプライアンスの違反を調査・監視・モニターし、そして規制機関による検査、監査、および照会において重要な位置づけを持つ。GSグループは、商慣行が、GSグループが事業を行っている市場および法域すべてにおける規制上および法律上の最低基準を満たしているか、または上回っているか否かの評価を行うため、これをモニターし、検討している。当社のコンプライアンスリスク管理の枠組は、GSグループの枠組と一致したものであり、かつその一部である。
利益相反管理
GSグループの幹部経営陣は、利益相反解決に関する方針を監督しており、また、利益相反解決部門、法務部門およびコンプライアンス部門、ならびに内部の各種委員会と共に、特定の利益相反についての適切な解決法に関する方針・基準・原則を構築し、またかかる解決法に関する判断を補佐している。潜在的な利益相反を特定する責任のほか、GSグループの方針および手続を遵守する責任は、GSグループの全社員で共有されている。
一般に、利益相反解決部門は、投資銀行業務における金融およびアドバイザリー業務、ならびにGSグループの一定の投資業務、貸付業務、およびその他の業務の審査を行う。また、GSグループは、新規の引受、ローン、投資、および仕組商品の審査を行う様々な取引監視委員会を有している。これらのグループおよび委員会は、内部および外部のカウンセルならびにコンプライアンス部門と連携して、実在する、または潜在的な利益相反の評価および対応にあたっている。利益相反解決部門のヘッドは、GSグループの首席法務担当役員に報告を行っており、首席法務担当役員は、GSグループの首席経営執行役員に報告を行っている。GSグループは、最高の倫理水準に従い、また適用あるすべての法律、規則、および規制を遵守してその事業を運営することを目指して、利益相反に対応するための方針および手続を定期的に評価している。当社の利益相反解決の枠組は、GSグループの枠組と一致したものであり、かつその一部である。
評判リスク管理
評判リスクとは、真実であるか否かにかかわらず、当社の商慣行に関するネガティブな評判によって、当社の顧客基盤の縮小、訴訟費用の増大、または収益の減少が生じる潜在的リスクをいう。当社の評判は、当社の顧客に効果的にサービスを提供し、長期的な顧客との関係を育成および維持するために非常に重要であり、当社の主要な利害関係者からの見られ方にとって不可欠である。
評判リスクは、当社が事業機会を評価するにあたって検討する最も重要な要素の1つである。当社は、当社が行う取引の倫理性、適合性、および透明性を評価している。当社の社員は、事業活動が及ぼす可能性がある評判上の影響を検討する責任を負っている。
GSグループは、評判リスクをモニターするために設計された包括的なプログラムを実施している。ファームワイド評判リスク委員会は、ファームワイド・エンタープライズリスク委員会に報告を行っており、評判リスクが潜在的に高いと特定された機会により生じる評判リスクを評価する責任を負っている。同委員会は、顧客に関連する業務上の基準を監督し、そして顧客に関連する評判リスクに対応する責任も負っており、とりわけ、事業機会、商品、取引、新規活動、買収、処分、または投資がGSグループの評判に及ぼす可能性がある潜在的な影響を検討している。当社の評判リスク管理の枠組は、GSグループの枠組と一致したものであり、かつその一部である。
5【重要な契約等】
該当なし。
6【研究開発活動】
該当なし。
第4【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記13「その他の資産」参照。
2【主要な設備の状況】
本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記13「その他の資産」参照。
3【設備の新設、除却等の計画】
該当なし。
第5【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
| (2025年12月31日現在) | |||||
| 株式数 | |||||
| 授権株数(株) | 発行済株式総数(株) | 未発行株式数(株) | |||
| 米ドル普通株式 (1株当たり額面1米ドル) | - | 598,182,053株 | - | ||
| 株式合計数 | - | 598,182,053株 | - | ||
②【発行済株式】
| (2025年12月31日現在) | ||||
| 記名・無記名の別 及び 額面・無額面の別 | 種類 | 発行数(株) | 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
| 1株当たり額面1米ドルの 記名式普通株式 | 米ドル普通株式 | 598,182,053株 | 該当なし | 各米ドル普通株式は、その種類株式内で1議決権を有する。米ドル普通株式は、種類株式全体として株主総会における議決権の100パーセントを有する。 |
| 計 | - | 598,182,053株 | - | - |
(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当なし。
(3)【発行済株式総数及び資本金の推移】
普通株式
| 年月日 | 発行済株式 総数増減数(株) | 発行済株式 総数残高 (株) | 普通株式額面総額 (1株当たり額面1ドル) および追加払込済資本金増減額 (単位:米ドルおよび円) | 普通株式額面総額 (1株当たり額面1ドル) および追加払込済資本金残高 (単位:米ドルおよび円) | ||
| 2021年12月31日 | 0 | 598,182,053 | 0米ドル | (0円) | 598.0百万 米ドル | (955億円) |
| 2022年12月31日 | 0 | 598,182,053 | 0米ドル | (0円) | 598.0百万 米ドル | (955億円) |
| 2023年12月31日 | 0 | 598,182,053 | 0米ドル | (0円) | 598.0百万 米ドル | (955億円) |
| 2024年12月31日 | 0 | 598,182,053 | 0米ドル | (0円) | 598.0百万 米ドル | (955億円) |
| 2025年12月31日 | 0 | 598,182,053 | 0米ドル | (0円) | 598.0百万 米ドル | (955億円) |
(4)【所有者別状況】
下記(5)「大株主の状況」参照。
(5)【大株主の状況】
| (2025年12月31日現在) | ||||
| 株式の種類 | 氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数(株) | 発行済株式総数に対する所有株式数の割合(各種類株式におけるもの)(%) |
| 米ドル普通株式 | ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド(「GSG UK」) | 英国 EC4A 4AU ロンドン シューレーン 25 プラムツリー・コート | 598,182,053株 | 100% |
2【配当政策】
2025年度中、当社は、GSG UKに対して500百万ドルの現金配当を支払った。
2024年度中、当社は、GSG UKに対して21.9億ドルの現金配当を支払った。
当社は、グループ・インクの間接完全所有子会社であり、英国の健全性監督機構(「PRA」)により認可され、PRAおよび英国の金融行為監督機構(「FCA」)の規制対象となっている。当社による当社株主に対する配当金の支払は、当社取締役会の裁量に基づき決定され、また、PRAおよびFCAの監督の対象となっている。
3【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
① 取締役会
当社におけるリスクの最終的な監督責任は、当社の取締役会が負っている。取締役会は、直接的に、そして諸委員会への権限委譲を通じて、リスクを監督している。当社の事業の重要な側面について特定のリスク管理権限を有する一連の社内委員会もまた、監督または意思決定を行う責任を負っている。
当社は、当社の事業運営のアプローチに組み込まれた、強固なコーポレート・ガバナンスの枠組を有している。この枠組は、当社に関連し、かつ当社の事業および株式保有体制にとって適切である、様々な機関によって発行される法的および規制上の要件およびガイダンスに整合している。また、当社は、GSグループ内の完全所有子会社として、当社のコーポレート・ガバナンスを、GSグループのコーポレート・ガバナンスと整合させている。当社は、正式には単一のコーポレート・ガバナンス・コードを適用していないが、当社のガバナンス・アレンジメントは、財務報告評議会(「FRC」)の非上場大企業のためのウェイツ・コーポレート・ガバナンス原則と概ね一致している。
② 監査人
監査人
当社は、プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー(PricewaterhouseCoopers LLP)を、2021年1月1日以降に開始する会計期間に係る当社の監査人として再任する決議を採択した。
GSIの2025年12月31日および2024年12月31日に終了した会計年度に係るアニュアル・レポートは、イングランドおよびウェールズの登録監査人事務所かつ勅許会計士協会会員事務所であるプライスウォーターハウスクーパース エルエルピーによる監査を受けている。
③ 監査委員会
GSI****取締役会の監査委員会
以下は、GSI取締役会の監査委員会(「監査委員会」)の委員である。
ナイジェル・ハーマン(委員長)
キャサリン・クリップス
サム・ジーマー
以下は、監査委員会の職務および職責をまとめたものである。
(a) 財務管理:GSIの財務書類ならびに財務報告プロセスおよび統制の統合性についてのモニタリングおよび監督、そしてこれらに関するGSI取締役会への報告。
(b) システムおよび統制:経営陣がシステムおよび統制の適切性および有効性を確保するためのプロセスの妥当性についての監督および評価。
(c) コンプライアンス:コンプライアンス部門の統合性および独立性の保護、ならびにコンプライアンス部門の業務遂行の監督。
(d) コンダクトリスク:ゴールドマン・サックス・グループのGSIに関連するコンダクトリスクの枠組の監督、およびEMEA(ヨーロッパ、中東、およびアフリカ)コンダクトリスク委員会の委員長からの報告の受領。
(e) 内部監査:内部監査部門の統合性および独立性の保護、ならびに内部監査部門の業務遂行の監督。
(f) 外部監査:GSIの外部監査人の任命、再任、もしくは交代に係るプロセスの監督、外部監査人の独立性および客観性の審査および監督、関連規制当局のすべての知見および結論を踏まえた年次財務書類の法定監査の監督、ならびにGSIの取締役会への法定監査の結果(財務報告の統合性に対する外部監査人の寄与、および当該プロセスにおける監査委員会の役割を含む)の報告。
(g) 内部告発:GSIの内部告発方針および手続(懸念を提起した従業員を不利益な扱いから保護するための手続を含む)の独立性、自主性、および有効性の監督。
④ リスク管理
以下は、当社の2025年度アニュアル・レポートの抄訳である。
リスク管理の概要および体制
概要
当社が成功するためには、効果的なリスク管理が非常に重要である。そのため当社は、GSグループのエンタープライズリスク管理の枠組を設定している。この枠組は、リスク管理に対し包括的かつ統合的なアプローチを用いており、また包括的なリスク管理プロセスの実現を可能とし、かかるプロセスにより、当社がその業務遂行過程において担うリスクを特定、評価、モニタリング、および管理することができるように設計されている。
当社のリスク・ガバナンス体制および中核的なリスク管理プロセスの実施は、エンタープライズリスク部門により監督される。エンタープライズリスク部門は、当社の首席リスク担当役員に報告を行っており、また当社のエンタープライズリスク管理の枠組によって、当社が負う様々なリスクを当社のリスク選好度と一致した方法で管理するための一貫性のある統合的アプローチを、当社の取締役会(「取締役会」)、当社のリスク関連の諸委員会、および幹部経営陣に対して確実に提供する責任を負っている。
当社の幹部経営陣から選ばれた者が委員を務める広範囲にわたる委員会の体制が、当社の取締役会と共に、当社全体にわたるリスク管理の文化の中核を成している。当社のリスク管理の体制は、GSグループの体制と一致したものであり、ガバナンス、プロセス、および人員の、3つの核となる要素を中心に構築されている。
ガバナンス
当社の取締役会は、直接的に、そしてGSI取締役会のリスク委員会を含む諸委員会を通じて、当社の最重要リスクを管理する手法を監督する責任を負っている。この監督の一環として、取締役会は、エンタープライズリスク管理の枠組を検討している。
当社の第1の防衛線は、当社の収益創出部門、利益相反解決部門、コントローラーズ、エンジニアリング部門、コーポレート・トレジャリー、および一定のその他のコーポレート部門で構成されている。第1の防衛線は、当社のリスクを伴う活動について、ならびにかかるリスクを低減させるための統制の設計および実施について、責任を負っている。
当社のリスク部門およびコンプライアンス部門は、第2の防衛線とみなされ、第1の防衛線が取ったリスクについての独立した評価、検討、および説明要求を行うほか、GSグループのファームワイドなリスク関連の諸委員会および当社のリスク関連の諸委員会を率い、これらに参画している。
内部監査部門は、第3の防衛線とみなされ、GSI取締役会の監査委員会に報告を行っており、また、GSグループの首席経営執行役員に対して管理上の報告を行っている。内部監査部門には、リスク管理に関する専門性をはじめとする、広範な監査および業界における経験を有する専門家職員が含まれている。内部監査部門は、リスク管理の枠組内のものを含む主要な統制の有効性を独自に評価および検証し、GSI取締役会の監査委員会、幹部経営陣、および規制当局に対して適時に報告を行う責任を負っている。
3つの防衛線による体制は、第1線のリスク・テイカーの説明責任を強化し、第2線による効果的な説明要求のための枠組を提供し、第3線による独立した審査を可能とするものである。
プロセス
当社は、(ⅰ)リスクの特定および評価、(ⅱ)リスク選好度、限度額、基準、およびアラート、(ⅲ)統制のモニタリングおよびテスト、ならびに(ⅳ)リスク報告を含む、当社のリスク管理の枠組に不可欠な要素である、様々なプロセスを維持している。
当社は、包括的なデータ収集プロセスを備えており、これには、リスク事象を報告および上申することを全社員に対して義務付ける方針および手続が含まれている。当社によるリスクの特定および評価の手法は、包括的にあらゆるリスクの種類にわたったものであり、当社の変化し続けるリスク・プロファイルおよび事業環境を反映しつつ、それに適合する積極的かつフォワード・ルッキングなものであり、対象事項に係る専門性を活用しており、かつ、当社にとって最も重要性が高いリスクの優先順位付けを可能とするものである。当社は、当社の重大な財務リスクおよび非財務リスクを、当社のリスク選好度に沿った許容水準まで、統制を通じて確実に低減させることを目的として、定期的にリスク評価を実施している。当社のリスク評価には、とりわけ、ストレス・テストの利用のほか、かかるリスクを低減させることを目的として設計された当社の内部統制プロセスの評価が含まれる当社は、気候変動が当社の事業にとって課題と機会の双方を与える新興リスクであることも認識している。リスク管理部門は、気候変動から生じる当社の資産および取引先へのリスクを特定および管理する手法を継続して発展させている。
当社は、当社のトレーディング商品のほぼすべてについて、日々の値洗い作業を持続的に行っている。
ストレス・テストは、当社のリスク管理プロセスの重要な一部である。ストレス・テストにより、当社がテールリスクに対する当社のエクスポージャーを定量化し、潜在的な損失の集中に着目し、リスク・リターン分析を行い、そして当社のリスク・ポジションを評価し、低減させることが可能となる。ストレス・テストは、定期的に実施されており、財務リスクおよび非財務リスク(信用リスク、市場リスク、流動性リスクおよび資金調達リスク、オペレーションリスクおよびコンプライアンスリスク、戦略的リスク、システミックリスク、ならびに新興リスクを含むが、これらに限定されない)を組み合わせて当社のストレス・シナリオとし、当社の脆弱性および当社特有のリスクの包括的分析を確実に行えるよう設計されている。市場での事象または市況を見込んで、臨時のストレス・テストも実施されている。ストレス・テストは、当社の資本計画およびストレス・テスト・プロセスの一環として、自己資本比率を評価するためにも用いられる。詳細については、本書第一部第2 3「事業の内容-資本管理および規制上の自己資本-資本管理(監査済)」参照。
当社のリスク報告プロセスは、既存のリスクと新興リスクの双方に関する情報を考慮するよう設計されており、これにより、当社のリスク関連の諸委員会および幹部経営陣は、リスク・エクスポージャーに対する適切な水準の知見をもってその責務を果たすことが可能となっている。
人員
当社の専門家職員の経験、そして各リスク指標の微妙な差異や限界についてのこれらの職員の理解は、当社がエクスポージャーを評価し、これを健全な水準に維持する上での指針となっている。
体制
当社におけるリスクの最終的な監督責任は、当社の取締役会が負っている。取締役会は、直接的に、そして諸委員会への権限委譲を通じて、リスクを監督している。通常、シニア・マネージャー(第1と第2の双方の防衛線のシニア・マネージャーを含む)で構成され、当社の事業の重要な側面について特定のリスク管理権限を有する一連の社内委員会もまた、リスク管理の取組について監督または意思決定を行う責任を負っている。当社の取組を監督する主要な委員会は、以下のとおりである。
GSI取締役会の監査委員会
GSI取締役会の監査委員会は、当社の体制および統制が適切かつ有効であることを確保するためのプロセスの検討において、当社の取締役会を補佐している。同委員会は、外部監査の取決めを監督し、内部監査活動の検討を行う責任も有している。同委員会の委員には、当社の非業務執行取締役が含まれる。GSI取締役会の監査委員会は、当社の取締役会に報告を行っている。
GSI取締役会のリスク委員会
GSI取締役会のリスク委員会は、当社の取締役会に対し、当社の現在および将来の全般的なリスク選好度について助言し、またかかるリスク選好度の幹部経営陣による実施の監督において、当社の取締役会を補佐する責任を負っている。かかる責任には、当社の資本、流動性、および資金調達ポジションに関するリスク戦略および監督についての検討および助言が含まれる。同委員会の委員には、当社の非業務執行取締役が含まれる。GSI取締役会のリスク委員会は、当社の取締役会に報告を行っている。
ヨーロッパ経営委員会(「EMC」)
EMCは、EMEAにおけるGSグループの活動を監督している。同委員会の委員長は、当社の共同首席経営執行役員が務めており、同委員会の委員には、EMEAに拠点を置く幹部経営陣が含まれる。
GSIリスク委員会
GSIリスク委員会は、当社の活動に関係するすべての財務リスクおよび非財務リスクを継続的にモニターし、統制する責任を負っている。これには、損益、自己資本(ICAAP(自己資本充実度内部評価プロセス)を含む)、資金調達、流動性、信用リスク、市場リスク、オペレーションリスク、価格検証、およびストレス・テストを含むがこれらに限定されない、主要な財務・リスク指標の検討が含まれる。GSIリスク委員会は、市場リスク、信用リスク、流動性、および規制上の自己資本に関する限度額を承認する。同委員会の委員には、第1と第2の双方の防衛線のシニア・マネージャーが含まれる。GSIリスク委員会は、GSI取締役会のリスク委員会および当社の取締役会に報告を行っている。
GSI資産・負債委員会
GSI資産・負債委員会は、自己資本、流動性、資金調達、および貸借対照表を含む、当社の財源の戦略的方向性について責任を負っている。同委員会は、金利リスクや為替リスク、ファンド・トランスファー・プライシング、資本の配分およびインセンティブ、ならびに信用格付を含む、資産・負債管理について監督責任を負っている。同委員会の委員には、第1と第2の双方の防衛線のシニア・マネージャーが含まれる。GSI資産・負債委員会は、GSグループのファームワイド資産・負債委員会およびEMCに報告を行っている。
EMEAコンダクト委員会
EMEAコンダクト委員会は、当該地域におけるコンダクトリスクならびにビジネス・スタンダードおよび商慣行について監督責任を負っている。同委員会の委員には、第1と第2の双方の防衛線のシニア・マネージャーが含まれる。EMEAコンダクト委員会は、EMC、GSグループのファームワイド・コンダクト委員会、ならびに必要に応じて当社の取締役会またはその諸委員会に報告を行っている。
GSグループのリスク・ガバナンス
GSグループのレベルでの包括的かつ世界規模のリスク・ガバナンスの枠組は、当社のリスク管理プロセスの重要な部分となっている。GSグループは、特定のリスク管理権限を有する一連の委員会を設置している。当社に関連する事項の監督を行う委員会においては、当社の幹部経営陣から選ばれた者も委員を務めている。GSグループの主要なリスク・監督関連委員会は、以下のとおりである。
経営委員会
経営委員会は、GSグループの世界各国での活動を監督している。同委員会は、GSグループの最上級シニア・リーダーで構成されており、その委員長は、GSグループの首席経営執行役員が務めている。当社の共同首席経営執行役員および一定のその他の社員は、同委員会の委員を務めている。
ファームワイド・エンタープライズリスク委員会
ファームワイド・エンタープライズリスク委員会は、GSグループのあらゆる財務リスクおよび非財務リスクを監督する責任を負っている。同委員会は、かかる監督の一環として、GSグループのエンタープライズリスク管理の枠組のほか、GSグループのリスク限度額、基準、およびアラートの方針の継続的検討、承認、およびモニタリングについて、ファームワイド・リスク選好度委員会に対して委譲された権限を通じて、責任を負っている。同委員会は、新しい重要な戦略的事業の取組についても、これらがGSグループのリスク選好度およびリスク管理能力と一致しているかどうかを判断するために検討を行う。さらに、ファームワイド・エンタープライズリスク委員会は、GSグループの各事業部門における重大なリスク事象、最上位の残存リスクおよび新興リスク、ならびに全体的なリスクおよび統制環境についての検討を強化しているが、これは、改善の提案、全事業部門に共通する要素の特定、およびGSグループが直面する連結ベースでの残存リスクの分析を行うことを目的としている。同委員会は、GSグループの経営委員会に報告を行っており、同委員会の委員長は、GSグループの首席経営執行役員により委員長に任命された、GSグループの首席業務執行役員および首席リスク担当役員が共同で務めており、同委員会の副委員長は、ファームワイド・エンタープライズリスク委員会の委員長により副委員長に任命された、GSグループの首席財務執行役員が務めている。同委員会の委員には、当社の幹部経営陣から選ばれた者が含まれる。
ファームワイド資産・負債委員会
ファームワイド資産・負債委員会は、自己資本、流動性、資金調達、および貸借対照表を含む、GSグループの財源の戦略的方向性について責任を負っている。同委員会は、金利リスクや為替リスク、ファンド・トランスファー・プライシング、資本の配分およびインセンティブ、ならびに信用格付を含む、資産・負債管理について監督責任を負っている。同委員会の委員長は、GSグループの首席経営執行役員により委員長に任命された、GSグループの首席財務執行役員およびグローバル・トレジャラーが共同で務めており、同委員会は、GSグループの経営委員会に報告を行っている。同委員会の委員には、当社の幹部経営陣から選ばれた者が含まれる。
⑤ 補償
下記は、本書の日付現在において効力を有している当社の通常定款の規定の一部の抄訳である。詳細については、当社の2019年10月16日付通常定款に定められている。
英国会社法の規定に服することを条件として(ただし、本項の記載は、本項の記載またはその一部が英国会社法に基づいて無効とされる範囲の事項にまで拡大解釈されないものとする)、ただし、該当する者がその他の場合に権利を有することのある補償を損なうことなく、現在または過去のいずれかの時点で当社またはゴールドマン・サックスのグループ会社の取締役、従業員、または監査人である(あった)者はすべて、その職務(ゴールドマン・サックスのグループ会社もしくは職域年金制度(2006年英国会社法の第235(6)項で定義される)の受託者である会社に関連する職務、権能、および裁量を含む)の執行・遂行において、もしくはこれを執行・遂行しようとして、および/またはその権能もしくは裁量の行使において、もしくはこれを行使しようとして、および/またはその他これらに関係もしくは関連して被った、または負担したすべての費用、料金、経費、損失、または責任(併せて「責任等」という)について、当社の財産により補償を受けることができる。かかる責任等には、実際の、脅迫された、もしくは主張された請求、要求、調査、もしくは手続(民事上、刑事上、もしくは規制上であるかを問わない)に関して、または2006年英国会社法の第661(3)項、第661(4)項、もしくは第1157項に基づく申立てに関して争う、防御する、調査する、または証拠を提供するにあたって被った、または負担した責任等が(前記の一般性を損なうことなく)含まれる。
当社はまた、英国会社法によって許容される範囲で、当社またはゴールドマン・サックスのグループ会社の取締役に資金を提供し、収支を合わせるか、または当社もしくはゴールドマン・サックスのグループ会社の取締役に支出を負担することを回避させることができる。
以下は、当社の2025年度アニュアル・レポートの抄訳である。
グループ・インクの付属定款に基づき、2006年会社法(2006年英国会社法)第234条により定義される補償規定が、当社の取締役に対して提供されている。この補償は、当年度を通じて、かつ本報告書の日付に至るまで、効力を有していた。
(2)【役員の状況】
| (2026年6月26日現在) | |||
| 役職 | 氏名および生年月日 | 所有株式数(注) | 任期 |
| 業務執行取締役兼首席業務執行役員 | リサ・アン・ドネリー (1969年9月生) | 0株 | 自2022年9月16日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | ナイジェル・ハーマン (1959年4月生) | 0株 | 自2016年12月16日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | テレス・L・ミラー大英帝国勲章司令官(CBE) (1951年11月生) | 0株 | 自2018年7月31日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | キャサリン・クリップス (1965年12月生) | 0株 | 自2019年4月1日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | サム・ジーマー (1976年8月生) | 0株 | 自2020年11月5日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | M・ミッシェル・バーンズ (1958年2月生) | 0株 | 自2023年3月1日 至現在 |
| 会長兼非業務執行取締役 | ポール・クライブ・デイトン大英帝国勲章騎士司令官(KBE) (1956年1月生) | 0株 | 自2024年5月21日 至現在 |
| 業務執行取締役兼共同首席経営執行役員 | クナル・K・シャー (1982年12月生) | 0株 | 自2025年6月10日 至現在 |
| 業務執行取締役兼共同首席経営執行役員 | アンソニー・J・C・ガットマン (1974年5月生) | 0株 | 自2025年6月10日 至現在 |
(注)いずれのGSI取締役も、GSI株式に対する直接的、間接的、実質的、または経済的な持分を有していない。
男性の取締役および役員の数:5名
女性の取締役および役員の数:4名
(女性の取締役および役員の割合:45パーセント)
アンソニー・ガットマン
ガットマン氏は、GSIの共同首席経営執行役員であり、投資銀行業務部門のグローバル共同ヘッドである。同氏は、経営委員会、ヨーロッパ経営委員会、およびファームワイド・クライアント・フランチャイズ委員会の委員である。それ以前には、ガットマン氏は、EMEAの投資銀行業務部門のヘッドを務めた。その前は、同氏は、投資銀行サービス部門のグローバル共同ヘッドおよび英国投資銀行業務部門の共同ヘッドを務めた。同氏は、2007年にゴールドマン・サックスにマネージング・ディレクターとして入社し、2012年にパートナーに任命された。
同氏は、当社入社以前はシティグループで7年間勤務した。キャリアの初期には、ガットマン氏は、ロンドンのフレッシュフィールズで企業法務弁護士の資格を取得した。
ガットマン氏は、ブッカー賞財団の理事およびテート・ギャラリー財団の会長を務めている。また、同氏は、サットン・トラストの戦略的アドバイザリー・開発理事会の理事でもある。
ガットマン氏は、オックスフォード大学ウースター・カレッジで近代史の学士号を取得し、ロンドン・カレッジ・オブ・ローでCPEおよびLPCの学位を取得した。
クナル・シャー
シャー氏は、GSIの共同首席経営執行役員であり、FICC(債券・為替・コモディティ)部門のグローバル共同ヘッドである。同氏は、パートナーシップ委員会、ヨーロッパ経営委員会、およびEMEAタレント・カウンシルの共同委員長であり、経営委員会およびファームワイド評判リスク委員会の委員も務めている。それ以前には、シャー氏は、新興市場部門のグローバル・ヘッドを務め、その前は2004年から2007年までグローバル・マクロ・プロップ・グループでクロス・アセット自己勘定トレーダーとして勤務した。同氏は、2004年にゴールドマン・サックスに金利商品取引部門のアナリストとして入社し、2010年にマネージング・ディレクターに、また、2014年にパートナーに任命された。
シャー氏は、新興市場国における、周縁化された若者に焦点を当てたグローバルな非営利団体であるEMパワーにおいて、リーダーシップ・カウンシルの会長を務めている。同氏はまた、イングランド銀行の市場参加者グループのメンバーも務めている。
シャー氏は、2004年にケンブリッジ大学ゴンヴィル・アンド・キーズ・カレッジで数学の学士号を取得した。
リサ・ドネリー
ドネリー氏は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル・バンク(「GSIB」)の首席経営執行役員である。同氏はまた、EMEA最高総務責任者を務め、これまでオペレーション部門の水平的組織を監督してきた。ドネリー氏は、ヨーロッパ経営委員会およびファームワイド・コンダクト委員会の委員である。また、同氏は、オペレーション・リーダーシップ・グループのグループ長のほか、EMEAタレント・カウンシルおよびGSIB経営委員会の共同委員長である。ドネリー氏は、GSI、GSIB、およびゴールドマン・サックス・バンク・ヨーロッパSEの取締役も務めている。
ドネリー氏は、これまでにコア・オペレーションのグローバル・ヘッドおよびEMEAオペレーションのヘッドを務めたことがある。同氏は、2000年にゴールドマン・サックスにアソシエイトとして入社し、2010年にマネージング・ディレクターに、また、2020年にパートナーに任命された。
ドネリー氏は、当社入社以前はデロイト・コンサルティングに勤務した。ドネリー氏は、ケンブリッジ大学で英文学の学士号を取得した。
ナイジェル・ハーマン
ハーマン氏は、GSIおよびGSIBの非業務執行取締役である。ハーマン氏は、両社の取締役会の監査委員会の委員長を務めている。ハーマン氏は以前、KPMGで20年以上にわたりパートナーを務め、そのキャリアのすべてを金融サービスに費やしてきた。2003年まで、ハーマン氏は、KPMGの主要銀行監査の一部ならびにそれに関連するアドバイサリー業務および調査業務を指揮する監査パートナーであった。2003年以降、同氏は、KPMGの最大規模の金融サービスの顧客の一部に対するアドバイサリー業務を率いるアドバイサリー・パートナーを務めた。ハーマン氏はまた、金融危機前および金融危機中には、重要なアドバイサリー業務のみならず、特に取引上の不正行為および規制コンプライアンスに関する大規模な調査業務を指揮した。
テレス・ミラー大英帝国勲章司令官(CBE)
ミラー氏は、GSIおよびGSIBの非業務執行取締役である。ミラー氏は、指名委員会および報酬委員会の委員長を務めている。同氏は、2006年から2013年まで、ロンドンオリンピック・パラリンピック組織委員会(「LOCOG」)のゼネラル・カウンセルを務め、LOCOGの運営全般を担当する法務チームを率いた。ミラー氏は、2014年インビクタス・ゲームズの組織委員会の理事も務め、2018年12月までインビクタス・ゲームズ財団の理事であった。LOCOG参加以前は、ミラー氏はゴールドマン・サックスで17年間勤務し、パートナーとしてGSIのインターナショナル・ゼネラル・カウンセルを務めた。2006年、ミラー氏は、リーガル・ウィークのゼネラル・カウンセル・オブ・ザ・イヤーに選ばれ、2013年には、同氏は、リーガル・ビジネス・ロイヤー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。最近では、ミラー氏は、2019年11月から2023年10月までガリフォード・トライ・ホールディングス・ピーエルシーにおいて、また、2014年2月から2020年1月までガリフォード・トライ・ピーエルシーにおいて、非業務執行取締役および上席独立取締役を務めた。同氏は、2021年10月から2023年12月までステルラッド・グループ・ピーエルシーの非業務執行取締役および上席独立取締役であった。2017年以降、ミラー氏は、ロスシー・ライフ・ピーエルシーの非業務執行取締役を務めており、上席独立取締役、カスタマー・コンダクト委員会の委員長、ならびに監査委員会、指名委員会、および報酬委員会の委員も務めている。同氏は、ロスシー・リミテッドの非業務執行取締役も務めている。2023年4月、同氏は、ロスシー財団の理事に任命された。
キャサリン・クリップス
クリップス氏は、GSIおよびGSIBの非業務執行取締役である。クリップス氏は、リスク委員会の委員長を務めている。それ以前は、クリップス氏は、2006年から2011年までGAMの投資ディレクターを務め、マルチ管理チームのリサーチ部門のヘッドおよび分別管理口座事業のヘッドを務めた。GAM入社以前は、クリップス氏は、2001年の設立直後に入社した、マルチ戦略型のファンド・オブ・ヘッジファンド運用会社であるアイーダ・キャピタル・リミテッドのCEOを務めた。それ以前には、同氏は様々な投資銀行(クレディ・スイスおよびバンカース・トラストを含む。)において、エクイティ・デリバティブ取引、リスク管理、および商品管理に関する様々な役職を歴任した。1995年から1998年まで、クリップス氏はアジア(香港とシンガポールの双方)を拠点とした。クリップス氏は、2021年から2024年12月までマニヤー・キャピタル・アドバイザーズUKリミテッドの非業務執行取締役を務めた。同氏はまた、2017年から2021年11月まで原子力債務基金の非業務執行取締役を務め、ザ・ニュークリア・トラストの理事も務めた。2019年から2020年9月まで、クリップス氏は、メリアン・グローバル・インベスターズ・リミテッドの非業務執行取締役を務めた。同氏はまた、2015年から2021年5月までCQSマネジメント・リミテッドの非業務執行取締役を務め、同社において報酬委員会の委員長も務めた。現在、クリップス氏は、ポーラー・キャピタル・テクノロジー・トラスト・ピーエルシーおよび(2022年6月から)プール・リインシュアランス・カンパニー・リミテッドの非業務執行取締役も務めている。2023年6月以降、クリップス氏は、慈善団体であるマリー・キュリーの投資委員会の独立委員である。
サム・ジーマー
ジーマー氏は、GSIおよびGSIBの非業務執行取締役である。それ以前、ジーマー氏は、2010年から2019年まで、イースト・サリーの下院議員を務めた。ジーマー氏は、下院議員であった期間中、2018年にビジネス・エネルギー・産業戦略省と教育省の高等教育、イノベーション、テクノロジー、およびリサーチ担当共同大臣(80億ポンドの研究開発予算を担当)、ならびに2016年から2018年まで司法省政務次官(刑務所および保護観察サービスの運営改革、財務再編、および国家安全保障を担当)等、多数の内閣ポストを歴任した。ジーマー氏は、与党内院内幹事およびデービッド・キャメロン首相の議会担当秘書官として内閣にも参加した。政界に入る前、ジーマー氏は多数の初期段階の事業に対するエンジェル・インベスターであった。ジーマー氏はゴールドマン・サックスの投資銀行部門でキャリアを開始し、英国における企業財務およびM&Aアドバイザリー取引を担当した後、株式販売および機関投資家顧客との関係に焦点を当てた株式事業に参加した。2019年末に政界を離れて以来、ジーマー氏は、オックスフォード大学の技術移転を管理する組織であるオックスフォード・ユニバーシティ・イノベーションの独立取締役およびケンブリッジ大学基金受託機構のメンバー等、顧問の役割を多数担ってきた。また、同氏は、ルネサンス・ラーニング株式会社の取締役を務め、その他のコンサルティング業務も行っている。同氏は、アドバイザリーおよびプライベート投資会社であるSG&・キャピタル・パートナーズの創業者である。2020年12月まで、同氏はESGファンドにおける年金の統合と管理に焦点を当てたオンライン退職貯蓄プラットフォームであるペンション・ビーのシニア・アドバイザーであった。
M・ミッシェル・バーンズ
バーンズ氏は、GSIの非業務執行取締役である。同氏は、2011年10月から、グループ・インクの取締役を務めている。同氏は、現在、他にも2社の米国の上場公開会社(アンハイザー・ブッシュ・インベブおよびエッツィー・インク)の取締役を務めている。それ以前は、バーンズ氏は、2003年から2023年12月まで、シスコ・システムズ・インクの取締役を務めた。バーンズ氏の主なキャリアには、マーシュ・アンド・マクレナン・カンパニーズ・インク(「MMC」)より資金提供を受けている退職政策センター(退職関連の公共政策の問題に焦点を当てたセンター)の首席経営執行役員(2011年10月から2014年2月)、MMCの子会社であり人事コンサルティング、業務委託、および投資サービスにおける世界的なリーダーであるマーサー・エルエルシーの会長兼首席経営執行役員(2006年9月から2011年10月)、世界的な専門サービスおよびコンサルティング会社であるMMCの首席財務執行役員(2006年3月から2006年9月)、エネルギー会社であるミラント・コーポレーションの首席財務執行役員、首席事業再構築役員、および執行副社長(2004年5月から2006年1月)、航空会社であるデルタ・エアー・ラインズ・インクの執行副社長および首席財務執行役員(その他種々の役職を含め、1999年から2004年4月)、会計事務所であるアーサー・アンダーセン・エルエルピーの南部地域連邦税務担当のシニア・パートナーおよびリーダー(その他種々の役職を含め、1981年から1999年)が含まれる。同氏のその他の専門家としての経験および地域社会参加には、現在務めているスタンフォード大学長寿研究センターの諮問委員会委員(元センター・フェローおよび戦略アドバイザー)、ならびに過去に務めていたエルトン・ジョン・エイズ基金の理事兼財務担当が含まれる。バーンズ氏は、修士号を含め、ジョージア大学卒である。
ポール・クライブ・デイトン大英帝国勲章騎士司令官(KBE)
デイトン氏は、金融業界、2012年ロンドンオリンピックの責任者、および英国政府大臣という3つの特徴的なキャリアを経て、現在は複数の会社の非業務執行役員を務めている。同氏は、GSIおよびGSIBの取締役会会長を務めている。ケンブリッジ大学で経済学を専攻し卒業後、同氏は、27年間銀行業務に従事し、そのうち22年間をゴールドマン・サックスで過ごし、パートナーとなった。キャリアの前半は、法人顧客に助言を行い、後半は会社が世界中に拡大する中で社内でのリーダーシップやリスク管理に重点を置いた。同氏は、2005年にゴールドマン・サックスを退社してLOCOGのCEOに就任し、現代夏季オリンピック史上、7年間の任期を満期まで務めた唯一のCEOである。大会の成功後、デイトン氏は女王陛下から騎士に叙され、キャメロン首相とオズボーン財務大臣から、上院の財務長官として英国政府に参画し、国のインフラ計画の実施を監督し、英国への外国投資を誘致するよう要請された。また、同氏は、議会における立法プロセスを通じて、英国の銀行改革法案を主導した。2015年5月の選挙で政界を引退後、デイトン氏は複数のビジネスおよびボランティアの役職に就いている。同氏は、ザ・エコノミスト・グループ、ヒースロー・エアポート・ホールディングス・リミテッド、およびハクルート・アンド・カンパニー・リミテッドの非業務執行会長、ならびにサンフランシスコを拠点とする決済処理会社であるブロック・インクの非業務執行取締役も務めている。また、同氏は、英国有数のインディペンデント・スクールであるキングス・カレッジ・スクール・ウィンブルドンの運営組織の理事長も務めている。
取締役の報酬総額の情報については、本書第一部第6 1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記27「関連当事者の開示-取締役に対する報酬」参照。
(3)【監査の状況】
① 監査委員会および内部監査
上記3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-③監査委員会」参照。
② 会計監査
以下の記載に加え、上記3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-②監査人」参照。
(ⅰ)外国監査公認会計士等
GSIの財務書類は、プライスウォーターハウスクーパースエルエルピーの監査を受けている。プライスウォーターハウスクーパースエルエルピーは、37年にわたってGSIの独立監査人を務めている。2007年10月1日に先立ち、当社は1985年英国会社法セクション386に基づく選任決議を採択し、年度毎の監査人の再任手続を行わなくても良いこととした。
(ⅱ)外国監査公認会計士等に対する報酬の内容
| (単位:百万ドル) | 2025年12月31日に 終了した期間 | 2024年12月31日に 終了した期間 |
|---|---|---|
| 当社の監査に支払う報酬 | 6.1 (974百万円) | 6.1 (974百万円) |
| 当社の子会社の監査 | 0 (0百万円) | 0 (0百万円) |
| 監査以外の業務への報酬総額 | 3.7 (591百万円) | 3.9 (623百万円) |
(ⅲ)その他重要な報酬の内容
上記(ⅱ)「外国監査公認会計士等に対する報酬の内容」参照。
(ⅳ)外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容
| (単位:百万ドル) | 2025年12月31日に 終了した期間 | 2024年12月31日に 終了した期間 |
|---|---|---|
| 監査関連保証業務 | 2.3 (367百万円) | 2.6 (415百万円) |
| その他保証業務 | 1.4 (224百万円) | 1.3 (208百万円) |
| 税務コンプライアンス業務 | 0 (0百万円) | 0 (0百万円) |
| その他監査以外の業務 | 0 (0百万円) | 0 (0百万円) |
(ⅴ)監査報酬の決定方針
GSI取締役会の監査委員会については、上記3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの概要-③監査委員会」参照。同監査委員会は、とりわけ、GSIの外部監査人の任命、再任、もしくは交代に係るプロセスの監督、外部監査人の独立性および客観性の審査および監督、関連規制当局のすべての知見および結論を踏まえた年次財務書類の法定監査の監督、ならびにGSIの取締役会への法定監査の結果(財務報告の統合性に対する外部監査人の寄与、および当該プロセスにおける監査委員会の役割を含む)の報告について責任を負っている。
(4)【役員の報酬等】
上記3「コーポレート・ガバナンスの状況等-(2)役員の状況」参照。
(5)【株式の保有状況】
該当なし
第6【経理の状況】
1 本書記載の当社の財務書類は、国際財務報告基準(IFRS)従って作成されている。当社の採用した会計原則、会計手続および表示方法と、日本において一般に公正妥当と認められている会計原則、会計手続および表示方法との間の主な相違点に関しては、4「英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に説明されている。
当社の財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)第328条第1項の規定の適用を受けている。
2 本書記載の当社の2025年12月31日および2024年12月31日に終了した事業年度の損益計算書、包括利益計算書、貸借対照表、持分変動計算書、キャッシュ・フロー計算書および関連する注記から成る財務書類は、公認会計士法第1条の3第7項に規定する外国監査法人等であるプライスウォーターハウスクーパース エルエルピー(英国における勅許会計士および法定監査人)の監査を受けている。本書に金融商品取引法第193条の2第1項第1号に規定される監査証明に相当すると認められるその独立監査人の監査報告書を添付している。
3 当社の原文の財務書類は、当社の2025年度および2024年度のアニュアル・レポート中のものと同一であり、日本文は原文(英文)を翻訳したものである。
4 原文の財務書類は米ドルで表示されている。「円」で表示されている金額は、「財務諸表等規則」第331条の規定に基づき表示され、2026年4月3日現在の株式会社三菱UFJ銀行による対顧客電信直物売買相場の仲値である1ドル=159.70円の換算率で換算された金額である。金額は百万円単位(四捨五入)で表示されている。日本円に換算された金額は、四捨五入のため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。なお、円表示額は単に便宜上の表示のためであり、米ドル額が上記のレートで円に換算されることを意味するものではない。
5 円換算額および2「主な資産・負債及び収支の内容」から4「英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」までに記載されている事項は、当社の原文の財務書類には含まれておらず、当該事項における財務書類への参照事項を除き、上記2の会計監査の対象にもなっていない。
1【財務書類】
A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類
(1)損益計算書
| 12月に終了した年度 | ||||||
| 2025年 | 2024年 | |||||
| 百万米ドル | 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |
| 損益を通じて公正価値で測定する金融商品に係る損益 | $ 10,314 | \ 1,647,146 | $ 10,035 | \ 1,602,590 | ||
| 手数料および報酬 | 2,528 | 403,722 | 2,148 | 343,036 | ||
| 利息外収益 | 12,842 | 2,050,867 | 12,183 | 1,945,625 | ||
| 損益を通じて公正価値で測定する金融商品からの受取利息 | 7,574 | 1,209,568 | 11,118 | 1,775,545 | ||
| 償却原価で測定する金融商品からの受取利息 | 13,774 | 2,199,708 | 13,685 | 2,185,495 | ||
| 損益を通じて公正価値で測定する金融商品の支払利息 | (8,182) | (1,306,665) | (10,131) | (1,617,921) | ||
| 償却原価で測定する金融商品の支払利息 | (14,184) | (2,265,185) | (16,629) | (2,655,651) | ||
| 支払利息純額 | (1,018) | (162,575) | (1,957) | (312,533) | ||
| 純収益 | 5 | 11,824 | 1,888,293 | 10,226 | 1,633,092 | |
| 営業費用純額 | 6 | (8,168) | (1,304,430) | (6,553) | (1,046,514) | |
| 税引前利益 | 3,656 | 583,863 | 3,673 | 586,578 | ||
| 法人税費用 | 9 | (830) | (132,551) | (874) | (139,578) | |
| 当期純利益 | $ 2,826 | \ 451,312 | $ 2,799 | \ 447,000 | ||
当社の純収益および税引前利益は、当年度および前年度の継続事業から生じたものである。
(2)包括利益計算書
| 12月に終了した年度 | ||||||
| 2025年 | 2024年 | |||||
| 百万米ドル | 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |
| 当期純利益 | $ 2,826 | \ 451,312 | $ 2,799 | \ 447,000 | ||
| その他の包括利益 | ||||||
| 純損益にその後に振り替えられることのない 項目 | ||||||
| 年金制度に関連する保険数理上の利益 | 14 | 17 | 2,715 | 3 | 479 | |
| 債務の評価調整 | 19 | (91) | (14,533) | (31) | (4,951) | |
| その他の包括利益の構成要素に帰属する 繰延税金 | 15 | 23 | 3,673 | 5 | 799 | |
| その他の包括利益の構成要素に帰属する 当期税金 | (2) | (319) | 3 | 479 | ||
| 当期その他の包括利益(損失)(税引後) | (53) | (8,464) | (20) | (3,194) | ||
| 当期包括利益合計 | $ 2,773 | \ 442,848 | $ 2,779 | \ 443,806 | ||
添付の注記は財務書類の一部である。
(3)貸借対照表
| 12月現在 | |||||
| 2025年 | 2024年 | ||||
| 百万米ドル | 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 |
| 資産 | |||||
| 現金および現金同等物 | 24 | $ 7,714 | \ 1,231,926 | $ 11,601 | \ 1,852,680 |
| 担保付契約 | 10 | 231,547 | 36,978,056 | 192,546 | 30,749,596 |
| 顧客等受取債権 | 11 | 94,292 | 15,058,432 | 76,886 | 12,278,694 |
| トレーディング資産(担保として差し入れた74,184百万米ドルおよび65,392百万米ドルを含む) | 12 | 854,072 | 136,395,298 | 826,082 | 131,925,295 |
| その他の資産 | 13 | 8,255 | 1,318,324 | 3,759 | 600,312 |
| 資産合計 | $ 1,195,880 | \190,982,036 | $ 1,110,874 | \177,406,578 | |
| 負債 | |||||
| 担保付借入金 | 17 | $ 207,489 | \ 33,135,993 | $ 169,696 | \ 27,100,451 |
| 顧客等未払債務 | 18 | 109,484 | 17,484,595 | 107,164 | 17,114,091 |
| トレーディング負債 | 12 | 745,389 | 119,038,623 | 711,221 | 113,581,994 |
| 無担保借入金 | 19 | 84,602 | 13,510,939 | 76,811 | 12,266,717 |
| その他の負債 | 20 | 6,920 | 1,105,124 | 5,765 | 920,671 |
| 負債合計 | 1,153,884 | 184,275,275 | 1,070,657 | 170,983,923 | |
| 株主資本 | |||||
| 株式資本 | 21 | 598 | 95,501 | 598 | 95,501 |
| 資本剰余金 | 5,568 | 889,210 | 5,568 | 889,210 | |
| その他資本性金融商品 | 22 | 5,500 | 878,350 | 5,500 | 878,350 |
| 利益剰余金 | 30,749 | 4,910,615 | 28,911 | 4,617,087 | |
| その他の包括利益累計額 | (419) | (66,914) | (360) | (57,492) | |
| 株主資本合計 | 41,996 | 6,706,761 | 40,217 | 6,422,655 | |
| 負債および株主資本合計 | $ 1,195,880 | \190,982,036 | $ 1,110,874 | \177,406,578 | |
財務書類は2026年3月13日に取締役会で承認され、取締役会を代表して下記の者によって署名された。
L.A. ドネリー 取締役 2026年3月13日
添付の注記は財務書類の一部である。
登記番号02263951
(4)持分変動計算書
| 12月に終了した年度 | ||||||
| 2025年 | 2024年 | |||||
| 百万米ドル | 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |
| 株式資本 | ||||||
| 期首残高 | $ 598 | \ 95,501 | $ 598 | \ 95,501 | ||
| 期末残高 | 598 | 95,501 | 598 | 95,501 | ||
| 資本剰余金 | ||||||
| 期首残高 | 5,568 | 889,210 | 5,568 | 889,210 | ||
| 期末残高 | 5,568 | 889,210 | 5,568 | 889,210 | ||
| その他資本性金融商品 | ||||||
| 期首残高 | 5,500 | 878,350 | 5,500 | 878,350 | ||
| 期末残高 | 5,500 | 878,350 | 5,500 | 878,350 | ||
| 利益剰余金 | ||||||
| 期首残高 | 28,911 | 4,617,087 | 28,800 | 4,599,360 | ||
| 当期純利益 | 2,826 | 451,312 | 2,799 | 447,000 | ||
| 実現債務評価調整の利益剰余金(税引後)への振替 | 19 | 6 | 958 | (7) | (1,118) | |
| 追加Tier 1債券に係る利息 | 22 | (494) | (78,892) | (495) | (79,052) | |
| 支払配当 | 23 | (500) | (79,850) | (2,186) | (349,104) | |
| 株式報酬 | 8 | 541 | 86,398 | 385 | 61,485 | |
| 株式報酬に関する関係会社からの費用振替 | 8 | (541) | (86,398) | (385) | (61,485) | |
| 期末残高 | 30,749 | 4,910,615 | 28,911 | 4,617,087 | ||
| その他の包括利益累計額 | ||||||
| 期首残高 | (360) | (57,492) | (347) | (55,416) | ||
| その他の包括損失 | (53) | (8,464) | (20) | (3,194) | ||
| 実現債務評価調整の利益剰余金(税引後)への振替 | 19 | (6) | (958) | 7 | 1,118 | |
| 期末残高 | (419) | (66,914) | (360) | (57,492) | ||
| 株主資本合計 | $ 41,996 | \ 6,706,761 | $ 40,217 | \ 6,422,655 | ||
添付の注記は財務書類の一部である。
(5)キャッシュ・フロー計算書
| 12月に終了した年度 | ||||||
| 2025年 | 2024年 | |||||
| 百万米ドル | 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | ||||||
| 営業活動に使用されたキャッシュ | 24 | $ (4,196) | \ (670,101) | $ (20,688) | \(3,303,874) | |
| 税金還付額 | 3 | 479 | 3 | 479 | ||
| 税金支払額 | (652) | (104,124) | (543) | (86,717) | ||
| 営業活動に使用された純キャッシュ | (4,845) | (773,747) | (21,228) | (3,390,112) | ||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | ||||||
| 有形固定資産・賃借物件附属設備および装置 ならびに無形資産に係る資本的支出 | (269) | (42,959) | (275) | (43,918) | ||
| 投資の取得 | (1) | (160) | (3) | (479) | ||
| 投資の売却による収入 | 280 | 44,716 | 133 | 21,240 | ||
| 投資活動に使用された純キャッシュ | 10 | 1,597 | (145) | (23,157) | ||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | ||||||
| MREL適格関係会社間ローンの発行代金 | 24 | 1,400 | 223,580 | 1,700 | 271,490 | |
| 劣後ローンの発行代金 | 24 | 1,600 | 255,520 | - | - | |
| 追加Tier 1債券に係る支払利息 | 24 | (494) | (78,892) | (495) | (79,052) | |
| 劣後ローンおよびMREL適格関係会社間ローンの支払利息 | 24 | (1,632) | (260,630) | (1,828) | (291,932) | |
| 支払配当 | 23 | (500) | (79,850) | (2,186) | (349,104) | |
| リース負債の支払 | (2) | (319) | (2) | (319) | ||
| 財務活動による/(に使用された) 純キャッシュ | 372 | 59,408 | (2,811) | (448,917) | ||
| 現金および現金同等物(当座借越控除後) 純減少額 | (4,463) | (712,741) | (24,184) | (3,862,185) | ||
| 現金および現金同等物(当座借越控除後) 期首残高 | 11,575 | 1,848,528 | 35,452 | 5,661,684 | ||
| 現金および現金同等物(当座借越控除後) に係る為替差益 | 544 | 86,877 | 307 | 49,028 | ||
| 現金および現金同等物(当座借越控除後) 期末残高 | 24 | $ 7,656 | \ 1,222,663 | $ 11,575 | \ 1,848,528 | |
添付の注記は財務書類の一部である。
(6)財務書類に対する注記
注記1
一般情報
当社は非上場無限責任会社であり、イングランドおよびウェールズで設立され、同地に本社を置いている。登記された事務所の所在地は、英国 EC4A 4AU ロンドン市シュー・レーン25、プラムツリー・コートである。
当社の直接の親会社は、イングランドおよびウェールズで設立され、同地に本社を置いているゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド(以下「GSG UK」という。)である。GSG UKおよびその連結子会社を「GSG UKグループ」という。
最終の支配会社および連結財務書類が作成される最小および最大単位のグループの親会社は、アメリカ合衆国で設立されたザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(以下「グループ・インク」という。)である。その連結財務書類および一定の法定提出書類(様式10-Q四半期報告書および10-K年次報告書等)においてザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクおよびその連結子会社(以下「GSグループ」という。)ならびにその事業活動の追加情報が提供されており、これらはGSグループの主要な事業拠点である、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州 ニューヨーク、ウェスト・ストリート200のインベスター・リレーションズ、またはwww.goldmansachs.com/investor-relationsから入手することができる。
バーゼル3第3の柱の開示
当社は、英国資本フレームワークによって義務付けられているとおり、GSG UKの連結第3の柱の開示に含まれている。GSG UKの2025年12月に終了した期間における第3の柱は、連結財務情報の公表に合わせてwww.goldmansachs.com/disclosuresで開示される予定である。
国別報告書
当社は、2013年自己資本(国別報告書)規制により要求されるとおり、GSG UKの国別連結報告書の開示に含まれている。GSG UKの2025年12月に終了した年度における国別開示は、2026年12月31日までにwww.goldmansachs.com/disclosuresで行われる予定である。
注記2
作成基準
遵守声明
本財務書類は、英国で採用された国際会計基準、それらの基準に基づいて報告する企業に適用される2006年会社法の要件、ならびにEUで適用される欧州議会・理事会規則1606/2002に従った国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)(EUで適用されるIFRS)に従って作成された。
2025年12月末日現在および同日に終了した年度、当社に適用される、英国で採用されている国際会計基準は、EUで適用されるIFRSと整合していた。
当社は、その会計方針を会計年度を通じて一貫して適用した。
本財務書類は、取得原価主義(以下の「金融資産および負債」ならびに「年金制度」に示した修正後)に基づいて作成されている。
**
**
継続企業の前提
本財務書類は、継続企業の前提に基づいて作成されている。当社は、本財務書類の発行が承認された日から少なくとも12カ月の期間、活動を継続するのに十分な資本と資源を有すると取締役は考えている。取締役は、本結論に達するにあたって、本アニュアル・レポートのパートIで提示した当社の決算、その資本管理活動、流動性について検討した。
連結
当社は、真実かつ公正な概観を勘案する上で子会社に重要性がないことから、2006年会社法セクション402で認められているとおり、連結財務書類を作成しないことを選択している。本財務書類は個別財務書類である。
注記3
重要な会計方針
会計方針
収益認識 純収益には、デリバティブ、有価証券およびその他の金融商品の第三者およびGSグループ関連会社との取引から生じた純損益、ならびに報酬および手数料が含まれる。純収益には、利息と配当金も含まれる。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および負債
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および負債は公正価値で認識され、実現および未実現の損益は、関連する受取利息および受取配当金ならびに支払利息および支払配当金とともに純収益に含まれる。ただし、自己のクレジット・スプレッドに帰属する損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債(債務評価調整(以下「DVA」という。))の公正価値変動額は、損益において会計上のミスマッチが創出されるか拡大する場合を除き、その他の包括利益で認識される。金融資産はビッド価格(買い呼び値)で評価され、金融負債はオファー価格(売り呼び値)で評価される。公正価値の測定には、取引費用は含まれない。当社は、特定の金融資産および負債を単一のポートフォリオとして(すなわち、市場リスクおよび/または信用リスクに対するネット・エクスポージャーに基づき)測定する。
損益を通じて公正価値で測定する金融資産および負債の公正価値の変動に関連する未実現の損益は、純収益において、またはDVAの場合はその他の包括利益において、約定日から認識される。
損益を通じて公正価値で測定するハイブリッド金融商品の契約上の利息は、損益を通じて公正価値で測定する金融商品からの利益および損失に含まれ、それ以外のすべての商品の契約上の利息は、受取利息および支払利息に含まれる。
顧客との契約から生じる収益
投資銀行業務、投資運用業務ならびに執行および決済等のサービスに関する顧客との契約(以下「顧客との契約」という。)から得た収益は、原取引に関連する履行義務が完了した時点で認識される。
当社が取引の本人として収益を認識し、かかる取引に基づく自らの履行義務の一部またはすべてを充足するために費用を負担した場合、当社は、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」(「IFRS第15号」)により、関連する費用と両建てでこれらの収益を計上することを要求されている。かかる収益は純収益に含まれ、かかる費用は、取引関連費用およびその他費用に含まれている(以下「IFRS第15号関連費用」)。
当社が顧客へのサービスを提供する主たる義務を有する場合、当社は取引の本人である。当社は、自ら履行義務を充足するか、または履行義務の一部または全部を他のGSグループ関連会社に代わりに充足させる。
純収益は以下のとおり認識される。
**・**ファイナンシャル・アドバイザリーおよび引受
ファイナンシャル・アドバイザリー業務および引受業務からの報酬は、原取引に関連するサービスが契約条件に基づいて完了した時点で、損益において認識される。
**・**執行および顧客との決済取引
株式、オプションおよび先物市場ならびに店頭取引における顧客取引の執行および決済による手数料および報酬からの収益は、売買の執行日に純収益に認識される。
**・**投資運用サービス
運用報酬は発生主義で認識され、通常はファンドまたは分離勘定の平均純資産価額に対する一定比率として算出される。すべての運用報酬は関連サービスが提供される期間にわたって認識される。
成功報酬はファンドの運用益に対する一定比率、あるいは特定のベンチマークまたはその他のパフォーマンス目標を上回る超過運用益に対する一定比率として算出される。ファンドまたは分離勘定から得た成功報酬は、かかる報酬の大幅な取消が発生しない可能性が高い場合に認識される。それは通常、かかる報酬が、ファンドまたは分離勘定が保有する投資資産の市場価値における変動の影響をもはや受けない場合である。
セグメント報告 取締役会は当社の事業活動を単一のセグメントとして管理しており、したがって、セグメント報告は提供していない。
短期従業員給付 賃金および給与といった短期従業員給付は、割引前の金額で測定され、従業員が当社に役務を提供した期間にわたって未払費用として計上される。当社の方針および過去の慣習の結果、貸借対照表日に推定的債務が存在している場合、現金または株式報奨により支払われる年度末裁量報酬のための引当金が計上される。
株式報酬 グループ・インクは、当社の従業員に対して、その役務と引き換えに制限付株式ユニット(以下「RSU」という。)形式の株式報奨を発行している。グループ・インクは通常、株式報奨の交付にあたって普通株式を新規発行し、当社は当該報奨を決済する義務を負わない。したがって、報奨は持分決済型に分類される。したがって、従業員との株式取引に係る費用は、報奨の付与日現在の公正価値に基づいて測定される。当社は報奨の付与日現在の公正価値を損益計算書の報酬および給付費用で認識し、対応する金額を資本の増加として直接認識している。将来の役務提供を必要としない株式報奨(退職適格従業員に付与された報奨を含む確定報奨)は、付与日現在の公正価値で即時費用計上される。将来の役務提供を必要とする株式報奨は、付与日現在の公正価値が関連する役務提供期間にわたって認識される。予想される失効は、確定すると予想される報奨の額、したがって、従業員株式報酬費用を算定する際に含められる。規制により禁止されていない限り、発行済みのRSUについて配当金相当額を支払っている。
当社はグループ・インクとチャージバック契約も締結している。当社は当該契約に基づき、株式の交付日に (a) 当該報奨の付与日現在の公正価値、および (b) その後付与日から従業員への(権利確定日後の)最終的な交付までの当該報奨公正価値の変動額に相当する額を現金でグループ・インクに支払うことを確約している。当社は、(a) 当該報奨の付与日現在の公正価値に基づいてグループ・インクに対する未払債務をその他の負債で認識し、対応する金額を資本の減少として直接認識することによって、また (b) 報奨の公正価値の付与日から従業員への最終的な交付までのその後の変動を損益計算書の報酬および給付費用で認識し、対応する金額をその他の負債の増減として認識することによって、会計処理する。そのため、株式報酬取引およびチャージバック契約により、当該報奨の付与日現在の公正価値(当該報奨交付までの公正価値の変動額調整後)に基づく費用合計が損益計算書に計上される。
当期法人税および繰延税金 当期法人税等は、当社が事業を営み課税所得を稼得している国で貸借対照表日現在に施行または実質的に施行されている税法に基づき計算される。
繰延税金は、将来の税金支払額を増減させることになる取引または事象が貸借対照表日において発生している場合に、発生しているものの、当該日において解消していない、以下を除いたすべての一時差異について認識される。
・繰延税金資産は、将来の一時差異の解消に利用できる十分な課税所得を見込める可能性が高い場合に限り認識される。
・繰延税金は、貸借対照表日に施行されているまたは実質的に施行されている税率および法律に基づいて、一時差異が解消される期間において適用が予定されている税率を用いて割引せずに測定される。
当期法人税および繰延税金は、一般的に、関連する損益の認識方法に従い、損益計算書に認識されるか、その他の包括利益に直接認識される。AT1債に係る利息に対する法人税は損益計算書で認識される。
配当および分配 最終現金配当金は当社の株主が配当金を承認した年度において負債として認識され、資本から控除される。中間現金配当金は支払時に認識され、資本から控除される。非現金分配は、当社の株主が承認した時に認識され、資本から控除される。
現金および現金同等物 預金および通常の事業の過程で保有される流動性が高い翌日物預金がこれに含まれる。
外貨 当社の財務書類は、当社の機能通貨でもある米ドルで表示されている。
外貨建ての取引は、取引が発生した日の実勢為替レートで米ドルに換算される。外貨建ての貨幣性資産および負債、ならびに公正価値で測定する非貨幣性資産および負債は、貸借対照表日の実勢為替レートで米ドルに換算される。外国為替の利益および損失は、税引前利益で認識される。
金融資産および負債
認識および認識の中止
金融資産および負債は、通常の方法の取引による現物商品の売買を除き、当社が当該金融商品の契約条項の当事者となった時点で認識される。金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が失効した時、または当社が金融資産を移転し、かつその移転が認識中止の要件を満たしている時、当該金融資産の認識は中止される。当社が当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転した場合、または当社が当該金融資産の所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しておらず保持してもいないが、当該金融資産に対する支配を保持していない場合、移転された金融資産は認識中止の要件を満たしている。金融負債は消滅した時(すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消、または失効となった時)にのみ認識が中止される。
通常の方法の取引による現物商品の売買は、決済日に認識および認識の中止が行われる。
分類および測定:金融資産
当社は金融資産の管理に係る当社の事業モデルおよび当該金融資産の契約上のキャッシュ・フロー特性の双方に基づき、その後に償却原価で測定するもの、または損益を通じて公正価値で測定するものに分類している。事業モデルは、将来のキャッシュ・フローを生み出すために、当社が特定の資産グループをどのように管理しているかを反映している。当社の事業モデルが契約上のキャッシュ・フローを回収するために資産を保有するものである場合、当社はその後、金融資産のキャッシュ・フローが元本および利息の支払のみを表しているかどうかを評価する。組込デリバティブを含む金融資産(ハイブリッド商品)も同じ評価の対象となる。
・償却原価で測定する金融資産 契約上のキャッシュ・フローの回収のために保有され、元本および利息の支払のみを表すキャッシュ・フローを有する金融資産は、償却原価で測定される。当社はキャッシュ・フローが基本的な貸付契約であるかどうかを検討し、契約条件により、基本的な貸付契約と整合しないリスクやボラティリティにさらされる場合には、当該金融資産を、損益を通じて公正価値で測定するよう義務付けている(以下を参照のこと)。償却原価で測定する金融資産は取引費用を含む公正価値で当初測定され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される。実効金利法は、金融商品の償却原価を計算し、受取利息を該当期間に配分する方法である。実効金利は、金融資産の予想存続期間、または場合によってはそれより短い期間を通じて見積った将来の現金の受取を、金融資産の正味帳簿価額に一致させるように割り引く率である。当社は実効金利を計算する際に、当該金融資産のすべての契約条件を考慮しキャッシュ・フローの見積りを行うが、将来の信用損失は考慮しない。金融収益は純収益に計上される。償却原価で測定する金融資産には以下が含まれる。
・現金および現金同等物
・売戻条件付契約および借入有価証券担保金の大部分から成る担保付契約の大部分
・顧客等受取債権
・特定のローンおよび雑債権等から成るその他の資産
**・**損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産 契約上のキャッシュ・フローの回収のために保有されておらず、および(または)元本および利息の支払のみを表すキャッシュ・フローを有していない金融資産は、損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている。損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融資産は、公正価値で当初測定され、取引費用は損益計算書において費用計上される。当該金融資産は、その後は公正価値で測定され、それにより生じた損益は純収益に認識される。公正価値での測定が義務付けられている金融資産には、以下が含まれる。
・特定の売戻条件付契約および借入有価証券担保金から成る特定の担保付契約
・トレーディング目的の現物取引およびデリバティブから成るトレーディング資産
・ほぼすべてのローンから成るその他の資産および投資の大部分
分類および測定:金融負債
当社は金融負債を、当該金融負債が購入された、または組成された目的によって以下の区分に分類している。
**・**トレーディング目的で保有する金融負債 トレーディング目的で保有する金融負債は、公正価値で当初測定され、その後は損益を通じて公正価値で測定され、それにより生じた損益は純収益に認識される。トレーディング目的で保有する金融負債には、以下の金融商品から成るトレーディング負債が含まれる。
・トレーディング目的の現物商品
・デリバティブ商品
**・**損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債 当社は、一部の金融負債を、損益を通じて公正価値で評価するものに指定している。損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債は、公正価値で当初測定され、その後は損益を通じて公正価値で測定されるが、DVAの場合は、会計上のミスマッチが創出されるか拡大する場合を除き、その他の包括利益で認識され、公正価値のそれ以外の変動は純収益に認識される。自己のクレジット・スプレッドに帰属するその他の包括利益で認識された金額は、金融負債の認識が中止された場合でも、その後損益計算書に振り替えられることはない。当該金融負債を公正価値で評価するものに指定する主な理由は、以下のとおりである。
・指定しない場合に資産または負債の測定あるいはそれらに係る損益の認識を異なる基礎で行うことから生じるであろう測定または認識の不整合を除去または大幅に低減するため
・金融負債グループ、または金融資産および負債が公正価値ベースで管理され、業績評価されているため
損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融負債には、以下が含まれる。
・大部分の買戻条件付契約、特定の貸付有価証券担保金、特定の関係会社間ローン、発行社債から成る特定の担保付借入金、ハイブリッド金融商品から成る銀行ローンおよびその他の借入金、ならびに売却ではなく借入として計上される資産の譲渡
・発行社債、ほぼすべてのその他の借入金、特定の関係会社間ローン、前払コモディティ契約(すべてがハイブリッド金融商品)の大部分から成る無担保借入金の大部分
ハイブリッド金融商品は、分離可能な組込デリバティブを含む商品である。当社は、組込デリバティブを関連する負債から分離するか、またはハイブリッド金融商品全体を損益を通じて公正価値で評価するものに指定することができる。当社が関連する負債から組込デリバティブを分離する場合、デリバティブは公正価値で計上され、原契約は償却原価で計上される。
**・**償却原価で測定する金融負債 償却原価で測定する金融負債は取引費用を含む公正価値で当初測定され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される。実効金利法に関する詳細は、上記の「償却原価で測定する金融資産」を参照のこと。発行時に認められた割引を含む金融費用は受取利息および支払利息純額に計上される。償却原価で測定する金融負債には、以下が含まれる。
・特定の買戻条件付契約、大部分の貸付有価証券担保金、ほぼすべての関係会社間ローンから成る特定の担保付借入金
・顧客等未払債務
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定されていない特定の無担保借入金
・主に報酬および給付費用ならびに未払費用等から成るその他の負債
減損
当社はIFRS第9号の規定に従って、償却原価で測定する金融資産に関係する予想信用損失をフォワード・ルッキングな視点で評価している。予想信用損失(以下ECL)は、純収益に計上される。2025年12月および2024年12月現在、当社の予想信用損失は重要なものではなかった。
当社の減損モデルは、償却原価で測定する金融資産の当初認識以降の信用の質の変化に基づくものであり、以下の3つのステージがある。
**・**ステージ1 償却原価で測定する金融資産のうち、当初認識時に信用減損が生じておらず、当初認識以降に信用リスクの著しい増大が認められないもの。ECLは、今後12カ月以内に起こり得るデフォルト事象から生じる予想信用損失に等しい金額で測定される。
**・**ステージ2 償却原価で測定する金融資産のうち、当初認識以降に信用リスクが著しく増大しているものの、信用に減損が生じているとはみなされないもの。ECLは残存期間ベースで予想信用損失に基づいて測定される。
**・**ステージ3 償却原価で測定する金融資産のうち、デフォルト状態にあるか、信用に減損が生じていると定義されるもの。ECLは残存期間ベースで予想信用損失に基づいて測定される。
各金融資産の該当するステージ分類の決定は、「信用リスクの著しい増大」(ステージ1からステージ2)の定義および「信用に減損が生じている」(ステージ3)の定義に依存する。当社では、特定の定量的または定性的条件が満たされた場合に、金融資産の信用リスクが著しく増大したとみなしている。当社は、信用リスクのデフォルトの定義を満たす場合、金融資産に信用の減損が生じているとみなしている。デフォルトは、当社による有価証券の実現(保有されている場合)等の行為への遡求なしに債務者が当社への債務を全額返済する見込みがないと当社が判断した場合、または債務者が支払を履行できなかった、および(または)支払が90日超の期日経過となっている場合のいずれかとして定義されている。
ECLは、個々のエクスポージャーごとにデフォルト確率、デフォルト時損失率およびデフォルト時エクスポージャーを予測することによって決定される。予想信用損失を計算するには、これら3つの要素を掛け合わせ、報告日まで割り引く。ECLの計算に使用される割引率は、当初の実効金利である。デフォルト確率は、借手が金融債務を履行できない可能性を表す。デフォルト時損失率は、デフォルト・エクスポージャーの損失額に対する当社の予想であり、とりわけ金融資産の担保を考慮している。デフォルト時エクスポージャーは、金融債務が不履行となった場合に当社が負うと予想される金額である。当社は、取引相手先ごとのデフォルト率の評価を反映した内部の信用リスク格付を利用している。ECLの計算では複数のマクロ経済シナリオを使用しており、そのウェイトは継続的に内部レビューと承認の対象となっている。
ECLモデルは将来の経済状況に関する様々な予測の加重平均を考慮している。予測には3年間における経済の標準シナリオ、強気シナリオおよび弱気シナリオが含まれる。予想存続期間が3年を上回るステージ2またはステージ3の金融資産を当社が保有する場合、ECLモデルは再度過去の損失情報に非線形モデルによる手法を適用する。当社は、個々のシナリオのウェイトを、自社の経済見通し、市場コンセンサス、直近のマクロ経済状況および業界動向などの様々な要因に基づき四半期ごとに判断する。
信用リスクおよび予想信用損失に影響を及ぼす主要な経済変数などのフォワード・ルッキングな情報は、ステージ分類の評価とECLの計算の両方に組み込まれている。
当社は、回収可能性が合理的に予想できないと判断した場合には、金融資産の全部または一部を償却している。
金融負債および資本の分類
金融負債と持分商品は、契約内容に従って分類される。金融負債は、他の事業体に現金またはその他の金融資産を引き渡す、あるいはその事業体に潜在的に好まれない条件で金融資産と金融負債を交換する契約債務のある負債である。持分商品とは、事業体のすべての負債を控除した後の資産に対する残余持分を証明する契約である。金融商品は、負債要素と資本要素の両方を持つか否かを判断するために評価される。ハイブリッド金融商品の当初帳簿価額は、公正価値で測定する負債要素にまず配分され、残りの金額が資本要素に配分される。
金融資産と負債の相殺
金融資産と負債は、以下の場合において相殺され、純額が貸借対照表に表示される。
・現在、認識額を相殺する法的に強制力のある権利を有する場合
・純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意思がある場合
条件が満たされない場合には、金融資産および負債は総額で貸借対照表に表示される。
公正価値測定
当社が保有する金融資産および負債の公正価値測定の詳細は、注記29を参照のこと。
公正価値ヘッジ
当社は、一部の無担保固定金利長期・短期借入金の金利エクスポージャーを管理するために用いる一部の金利スワップについて、IAS第39号「金融商品:認識および測定」に基づくヘッジ会計を適用している。ヘッジ会計の要件を満たすために、デリバティブ・ヘッジは、ヘッジ対象のエクスポージャーから生じるリスクを非常に効果的に軽減しなければならない。また、当社は、契約開始時にヘッジ関係に関して正式に文書化し、デリバティブ・ヘッジがヘッジ関係の期間にわたって継続的に高度に有効であることを確認するために、少なくとも四半期ごとにヘッジ関係のテストを行わなければならない。
当社は、ヘッジ手段の公正価値およびヘッジされる金利リスクの変動を相殺する金利ヘッジ関係の有効性を評価するにあたり、回帰分析を用いる統計的手法を適用している。回帰分析の結果、決定係数が80%以上、傾きが80%から125%の範囲の場合、金利スワップはヘッジ対象リスクの変動に起因する公正価値の変動の相殺に非常に有効とみなされる。これらのヘッジの非有効部分の要因としては、以下が考えられる。
・ヘッジ対象およびヘッジ手段のキャッシュ・フロー時期の差異
・ヘッジ対象およびヘッジ手段の割引の差異。現金担保デリバティブは、翌日物インデックス・スワップの割引カーブを用いて割り引かれるが、翌日物インデックス・スワップの割引カーブはヘッジ対象には一貫して適用されないため。
・取引相手先の信用リスクは、無担保金利スワップの公正価値の変動に影響を与えるが、該当のヘッジ対象には影響を及ぼさない。
適格公正価値ヘッジについては、デリバティブに係る損益およびヘッジ対象リスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動は純収益に含まれる。デリバティブがヘッジに指定されなくなった場合、ヘッジ対象の帳簿価額と額面価額との差額は、実効金利法でヘッジ対象の残存期間にわたり償却される。
担保付契約および担保付借入金
担保付契約には、売戻条件付契約および借入有価証券担保金が含まれる。担保付借入金には、買戻条件付契約、貸付有価証券担保金、担保付発行社債、関係会社間ローンおよびその他借入金が含まれる。これらの商品の分類および測定の詳細については、上記の「分類および測定:金融資産」および「分類および測定:金融負債」を参照のこと。受取担保または差入担保は、現金または有価証券のいずれかの形式をとる。現金担保は受領/支払時に認識/認識中止される。当社が有価証券の形式で差し入れた担保については当社の貸借対照表における認識は中止されず、また有価証券の形式で受領した担保については貸借対照表に認識されない。受領した担保をその後売却した場合、担保を返却する義務および受領した現金が貸借対照表で認識される。
年金制度 当社は、一部の従業員のために確定拠出型年金制度および複合年金制度に資金を拠出している。複合年金制度は、確定給付部分(以下「当制度」という。)および確定拠出部分の両方を有している。それらの年金は、以下のとおり会計処理される。
・確定拠出型年金制度および複合年金制度の確定拠出部分について当期に拠出すべき額は、営業費用純額に計上される。当期に拠出すべき額と実際の拠出額との差額は、未払金または前払金として貸借対照表に表示される。
・当制度について営業費用純額に計上される金額は、過去勤務費用、管理費用ならびに制度の決済および縮小に伴う損益である。当該金額は報酬および給付費用に含まれる。利息は、受取/(支払)利息に含まれる。保険数理上の損益は、即時にその他の包括利益に認識される。当制度資産は公正価値で測定される。当制度負債は保険数理を基礎として予測単位積増方式を用いて測定され、通貨および期間が当制度負債に対応している高格付社債の現在の収益率に等しい率で割り引かれる。完全な保険数理評価は少なくとも3年に一度実施され、各貸借対照表日に更新される。当制度資産の当制度負債に対する余剰額または不足額は、貸借対照表上に資産(余剰額)または負債(不足額)として認識される。
無形資産 無形資産は、取得価額から償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。IAS第38号「無形資産」の認識基準を満たす場合、当期に発生した新しい業務アプリケーション・ソフトウェアの開発または改良に直接帰属する費用は、ソフトウェア仮勘定として資産計上される。ソフトウェア仮勘定は、完成し意図する目的での使用が可能となった時点でコンピューター・ソフトウェアに振り替えられる。
コンピューター・ソフトウェアは、3年の見積耐用年数にわたって定額法で償却される。ソフトウェア仮勘定については、無形資産償却費は計上されない。無形資産償却費は営業費用純額に含められ、償却方針は毎年見直される。
無形資産については、資産または資産グループの帳簿価額を全額回収できないことを示す事象または状況の変化がある場合に減損テストが実施される。
引当金、偶発債務および偶発資産 引当金は、過去の事象の結果として生じた現在の(法的または推定的)債務を決済するのに経済的便益の流出が必要となる可能性が高く、債務金額を信頼性をもって見積ることが可能な場合に認識される。新しい法案の結果として生じる可能性がある法的債務は、草案どおりに法律が施行されることがほぼ確実な場合のみ債務として認識される。
偶発債務とは、過去の事象により発生する可能性のある債務で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、または発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。または、経済的便益が流出する可能性が高くないか、もしくは債務金額を信頼性をもって測定することが不可能なために、過去の事象により発生したものの、認識されない現在の債務である。
偶発資産とは、過去の事象により発生する可能性のある資産で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。
偶発負債および偶発資産は、財務書類において認識されない。ただし、偶発債務は、解決の可能性がほとんどない場合を除いて開示される。
資本性金融商品 当社のAT1債は、資本性金融商品に分類されている。関連する利息は、支払時に利益剰余金に直接認識される。
当社がまだ採用していない新たな基準、改訂および解釈
当社の事業に関係するもので、国際会計基準審議会によって発行されているものの、まだ有効ではない新たな基準および改訂は、下記のとおりである。当社は、これらの基準および改訂を将来採用することで重大な影響が生じるとは予想していない。
・IFRS第18号「財務諸表における表示及び開示」
・金融商品の分類および測定(IFRS第9号「金融商品」およびIFRS第7号「金融商品:開示」の改訂)
注記4
重要な会計上の見積りおよび判断
財務書類の作成において、経営陣は本財務書類での認識額に影響を及ぼす判断、見積りを行い、仮定を立てることを要求される。見積りの性質上、実際の結果が当該見積りと異なるものとなる可能性がある。以下の見積りが、財務書類での認識額に最も重要な影響を及ぼした。
公正価値測定
当社の一部の金融資産および負債には、重要な観察不能なインプット(すなわち、レベル3)が含まれる。それらの商品の帳簿価額、評価方法、重要なインプットについては、注記29を参照のこと。
確定給付年金
当制度の費用および当制度の負債の価値は、数理的評価を使用して決定される。これには、割引率、将来の昇給、死亡率および将来の年金増加についての仮定が含まれる。当該評価の複雑さのため、かかる見積りは著しく不確実である。当社の制度の詳細については、注記14を参照のこと。
**
**
注記5
純収益
純収益には、支払利息純額および利息外収益が含まれている。支払利息純額には、損益を通じて公正価値で、および償却原価で測定する金融商品に係る利息および配当金、ならびに当社のGCLAに係るリターンが含まれている。
当社の純収益は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| 利息外収益 | |||
| 損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融商品 | $ 13,051 | $ 11,656 | |
| 損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融商品 | (2,737) | (1,621) | |
| 手数料および報酬 | 2,528 | 2,148 | |
| 利息外収益 | 12,842 | 12,183 | |
| 受取利息 | |||
| 損益を通じて公正価値で測定する金融商品 | 7,574 | 11,118 | |
| 償却原価で測定する金融商品 | 13,774 | 13,685 | |
| 受取利息合計 | 21,348 | 24,803 | |
| 支払利息 | |||
| 損益を通じて公正価値で測定する金融商品 | (8,182) | (10,131) | |
| 償却原価で測定する金融商品 | (14,184) | (16,629) | |
| 支払利息合計 | (22,366) | (26,760) | |
| 支払利息純額 | (1,018) | (1,957) | |
| 純収益 | $ 11,824 | $ 10,226 | |
上記の表において、
・損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融商品に係る利息外収益は、主にトレーディング資産、トレーディング負債、一部の担保付契約、一部のその他の資産に係る非利息損益に関するものである。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融商品に係る利息外収益は、一部の無担保借入金および担保付借入金に係る非利息損益に関するものである。
・手数料および報酬(主に特定のファイナンシャル・アドバイザリー業務および引受業務、顧客取引の執行および決済、特定の投資運用サービスからの純収益に関連する)
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融商品については、損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融商品により経済的ヘッジが行われることが多い。したがって、損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融商品に計上されている損益は、損益を通じて公正価値で測定することが義務付けられている金融商品に計上されている損益によって一部相殺することができる。
・当社の事業の性質のため、利息外収益で計上される収益は、受取利息/(支払利息)で計上される収益によって一部相殺することができる。例えば、受取利息を生み出す現物商品は、公正価値の変動が利息外収益に反映されるデリバティブによってヘッジまたは資金調達されることがある。また、特定の活動は利息外収益を生み出すが、関係する在庫の資金調達に関連する支払利息を生じさせる。
**
**
地域別情報
国際金融市場は密接に関係しているため、当社では業務を全社的な純収益に基づいて管理している。純収益を地域別に配分する方法は、見積りおよび経営陣の判断に左右される。
地域別の業績は通常、以下のように配分される。
・投資銀行業務:顧客、投資銀行チームおよび原リスクの所在地
・FICCおよび株式:マーケット・メイキング・デスクまたは原証券の発行市場の所在地
・投資運用業務:投資運用チームの所在地
上記の方法に基づき地域別に配分された当社の純収益は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| ヨーロッパ、中東およびアフリカ(以下「EMEA」という。) | $ 7,312 | $ 6,582 | |
| 南北アメリカ | 2,241 | 1,805 | |
| アジア | 2,271 | 1,839 | |
| 合計 | $11,824 | $10,226 | |
顧客との契約から生じる収益
利息外収益の手数料および報酬に含まれる、IFRS第15号の対象となる顧客との契約から生じる当社の収益は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| ファイナンシャル・アドバイザリー業務および引受業務 | $1,433 | $1,181 | |
| 執行および顧客との決済取引 | 719 | 589 | |
| 投資運用サービス | 376 | 378 | |
| 合計 | $2,528 | $2,148 | |
**
**
注記6
営業費用純額
当社の営業費用純額は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| 報酬および給付 | $3,503 | $2,761 | |
| 取引関連費用 | 2,562 | 1,821 | |
| 市場開拓費 | 71 | 60 | |
| 通信およびテクノロジー費用 | 147 | 143 | |
| 減価償却費および無形資産償却費 | 253 | 264 | |
| 専門家報酬等 | 182 | 146 | |
| GSグループ関連会社から受けたサービスに対する マネジメント費用の支払 | 1,100 | 1,050 | |
| その他費用 | 767 | 674 | |
| 営業費用 | 8,585 | 6,919 | |
| GSグループ関連会社に対して提供したサービスに 対するマネジメント費用の請求 | (417) | (366) | |
| 営業費用純額 | $8,168 | $6,553 | |
上記の表において
・マネジメント費用には、当社がGSグループ関連会社から受けた、または当社がGSグループ関連会社に提供した業務・管理上のサポートならびにマネジメント・サービスに関連する費用が含まれる。
・その他費用には、主にIFRS第15号費用、租税公課、負債性引当金、規制関連手数料、および寄付金が含まれている。
・当社は当期、この費用の性質をより適切に反映するために、特定の費用を取引関連費用に計上した。これまでは、それらの費用はその他の費用に計上されていた。前期の数値は当期の表示に合わせて修正している。
専門家報酬等に含まれている当社の監査人に対する支払報酬は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| 監査報酬 | $6.1 | $ 6.1 | |
| 監査関連アシュアランス・サービス | 2.3 | 2.6 | |
| その他のアシュアランス・サービス | 1.4 | 1.3 | |
| 非監査サービス報酬合計 | 3.7 | 3.9 | |
| 報酬合計 | $9.8 | $10.0 | |
上記の表において、
・監査関連アシュアランス・サービスは、主に顧客の金銭および資産の報告に関連するものである。
・その他のアシュアランス・サービスには、当社の監査人のネットワーク・ファームが複数のGSグループ関連会社に提供した特定のサービスに係る報酬の当社負担分が含まれている。これらの報酬は、各事業体の資産規模に応じて、当社を含む複数のGSグループ関連会社に配分された。
注記7
報酬および給付
業務執行役員を含む当社の月間平均従業員数は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度の平均 | |||
| (単位:人) | 2025年 | 2024年 | |
| 投資銀行業務 | 753 | 696 | |
| FICC | 655 | 694 | |
| 株式 | 718 | 710 | |
| 投資運用業務 | 356 | 322 | |
| サポート部門 | 1,155 | 1,052 | |
| 平均従業員数合計 | 3,637 | 3,474 | |
上記の表において、サポート部門には、法務、税務、内部監査、リスク、コンプライアンス、紛争解決、財務管理、エンジニアリング、コーポレートトレジャリー、その他のコーポレート部門が含まれている。
従業員数合計は、2025年12月現在で3,643名、2024年12月現在で3,614名である。
取締役に関するものも含め、当社が負担する報酬および給付は以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| 賃金および給与 | $2,966 | $2,364 | |
| 社会保障費 | 475 | 347 | |
| 年金費用: | |||
| 確定拠出型制度および複合年金制度の確定拠出部分 | 57 | 48 | |
| 複合年金制度の確定給付部分 | 5 | 2 | |
| 合計 | $3,503 | $2,761 | |
上記の表において、報酬および給付の合計には、株式報酬の公正価値変動額に相当するグループ・インクによる再請求である、2025年の11.9億米ドルの費用、および2024年の747百万米ドルの費用が含まれている。
注記8
株式報酬
株式報奨制度
グループ・インクは、RSU、制限付株式、配当金相当権利、報奨型ストックオプション、非適格ストックオプション、株式増価権、その他の株式報酬(それぞれ、業績または市況などの条件に従う。)を提供する株式報奨制度である2025年度ザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度(以下「2025年度SIP」という。)に資金を拠出している。2025年4月23日、グループ・インクの株主は2025年度SIPを承認した。2025年度SIPは、前身であるいくつかの株式報奨制度(最初の制度は1999年4月30日に採用された。)の後継制度であり、それぞれグループ・インクの株主に承認された。2025年度SIPは、グループ・インクの2029年度年次株主総会の日に終了する予定である。
当社は付与された株式報奨の償却に関して、失効分控除後の株式報酬を2025年は541百万米ドル、2024年は385百万米ドル計上した。これらの株式報酬から生じた資本への振替は、グループ・インクとのチャージバック契約に基づいて生じた額について負債を認識した結果、資本で相殺されている。グループ・インクとのチャージバック契約では、当社は、グループ・インクへの報奨の付与日現在の公正価値およびその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことを確約している。
制限付株式ユニット
グループ・インクは、当社の従業員に対してRSU(業績または市況に依存するRSUを含む。)を付与する。これは通常、権利確定および交付後に適用される譲渡制限に関する流動性割引を考慮した上で、対象となる株式の付与日の終値で評価される。また、株式報奨の価値は、GSグループが付与後すぐに利用可能になると予想する重要な非公開情報の影響(あった場合)も考慮する。業績または市況に依存しないRSUは通常、該当する報奨契約に記載されている方法で権利が確定し、3年間にわたって対象となる普通株式が交付される(必要な源泉税控除後)。報奨契約では通常、退職、死亡、障がい、および特定のケースでは、従業員の利害対立など、特定の状況において権利確定期間が短縮されることが規定されている。対象となる普通株式の交付は、受給者が報奨契約に記載されている一定の権利確定要件およびその他の要件を満たすことが条件となる。
業績または市況に依存するRSUは通常、3~5年間の期間終了後に決済される。業績または市況に依存する報奨について、通常、最終的な報奨は、それらの条件の達成度に基づいて当初付与数の0~150%で調整される。それらの報奨に関して生じる配当金相当額は、報奨が確定した時点で支払われる。
RSUの状況は、以下の表のとおりである。
| 発行済制限付株式ユニット | 発行済制限付株式ユニットの 付与日現在加重平均公正価値 | ||||||
| 将来勤務 必要 | 将来勤務 不要 | 将来勤務 必要 | 将来勤務 不要 | ||||
| 2025年12月に終了した年度 | |||||||
| 期首残高 | 435,696 | 2,907,150 | $ 341.47 | $ 297.56 | |||
| 付与済み | 301,157 | 640,153 | $ 578.82 | $ 566.09 | |||
| 権利失効 | (50,321) | (32,782) | $ 350.55 | $ 342.72 | |||
| 交付済み | - | (1,325,997) | $ - | $ 308.78 | |||
| 権利確定済み | (370,126) | 370,126 | $ 407.26 | $ 407.26 | |||
| 移管 | 14,423 | 146,144 | $ 298.66 | $ 229.45 | |||
| 期末残高 | 330,829 | 2,704,794 | $ 469.31 | $ 372.51 | |||
| 2024年12月に終了した年度 | |||||||
| 期首残高 | 556,279 | 3,335,927 | $ 287.15 | $ 276.32 | |||
| 付与済み | 457,423 | 697,768 | $ 364.65 | $ 341.92 | |||
| 権利失効 | (125,176) | (102,387) | $ 275.02 | $ 298.70 | |||
| 交付済み | - | (1,477,487) | $ - | $ 276.53 | |||
| 権利確定済み | (452,143) | 452,143 | $ 317.26 | $ 317.26 | |||
| 移管 | (687) | 1,186 | $ 252.26 | $ 231.23 | |||
| 期末残高 | 435,696 | 2,907,150 | $ 341.47 | $ 297.56 | |||
上記の表において、
・付与されたRSUの付与日現在加重平均公正価値は、2025年が570.16米ドル、2024年が350.92米ドルであった。RSUの付与日公正価値には、2025年については4.23%、2024年については4.13%の平均流動性割引が含まれており、それは権利確定後および交付後の譲渡制限(2025年と2024年はいずれも通常1年間)を反映する。
・権利が確定した報奨の公正価値総額は、2025年が645百万米ドル、2024年が471百万米ドルであった。
・期末残高には、将来の役務提供を必要とし、業績または市況に依存するRSUが2025年12月で20,030ユニット、2024年12月現在で38,557ユニット含まれていた。また、獲得された可能性のある当該RSUの最大数量は、2025年12月現在で30,044ユニット、2024年12月現在で57,836ユニットであった。
・期末残高には、将来の役務提供を必要としないが、業績に依存するRSUも2025年12月現在で185,797ユニット、2024年12月現在で192,550ユニット含まれていた。また、獲得された可能性のある当該RSUの最大数量は、2025年12月現在で278,695ユニット、2024年12月現在で288,825ユニットであった。
**
**
注記9
法人税費用
当社の法人税費用の分析は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| 当期法人税 | |||
| 英国の税額 | $ 600 | $ 672 | |
| 過去の期間に係る調整額 | 55 | 42 | |
| 外国税額 | 408 | 328 | |
| 当期法人税合計 | 1,063 | 1,042 | |
| 繰延税金 | |||
| 一時差異の発生および解消 | (233) | (165) | |
| 過去の期間に係る調整額 | — | (3) | |
| 繰延税金合計 | (233) | (168) | |
| 法人税費用合計 | $ 830 | $ 874 | |
法人税費用と、2025年に当社に適用された加重平均複合的英国法人税率(銀行付加税を含む。)28.0%(2024年:28.0%)を税引前利益に乗じて算出した金額との調整は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| 税引前利益 | $3,656 | $3,673 | |
| 28.0%(2024年:28.0%)の複合的英国法人税率を乗じた税引前利益 | 1,024 | 1,028 | |
| 繰延税金資産の認識および測定の変動 | — | 8 | |
| 損金算入可能なAT1債の利息 | (138) | (139) | |
| 物価連動国債からの非課税収益 | (114) | (76) | |
| その他の永久差異 | (8) | (4) | |
| 換算差額およびその他 | 11 | 18 | |
| 過去の期間に係る調整額 | 55 | 39 | |
| 法人税費用合計 | $ 830 | $ 874 | |
経済協力開発機構(OECD)グローバル税源浸食防止ルール(第2の柱)は、多国籍企業が活動する各法域で15%の最低実効法人税率で税金を納めるようにすることを目指すものである。OECDは、条件が満たされた場合にトップアップ税がゼロとみなされる経過的セーフハーバー・ルールを発表した。当社はセーフハーバー・ルールの条件を満たしており、適用する予定であるため、当社の実効税率に第2の柱の結果としての影響はなかった。当社はまた、その収益性、利益構成の重大な変化、または別途重大な法人税イベントがない限り、当社の2026年度実効税率に重要な影響が及ぶとは予想していない。当社は、第2の柱の法人所得税に関連する繰延税金資産および負債に関する情報の認識・開示に対する義務的例外措置を引き続き適用する。
当社は税を処理するにあたって、税ポジションのテクニカル上の利点に基づいて税務当局が不確実な税務処理を受け入れる見込みがある場合のみ、財務書類において当該税ポジションを認識する。当社は、活動する法域における当期税金および繰延税金を認識するために見積りを用いる。しかし、それらの法域の所得税法は複雑であり、納税者と税務当局の間で解釈が異なる場合がある。それらの解釈に関して紛争が生じることがあり、監査、行政不服審査または司法手続によって解決することがある。当社の解釈は、とりわけ、現在利用可能な指針、税務監査経験、法律顧問の意見に基づいて四半期ごとに再評価される。当社は、それらの紛争の解決が当社の株主資本合計に重大な影響を及ぼすとは予想していないが、特定の期間の業績にとって、当該期間の業績に部分的に関係して重大なものになる可能性はある。
注記10
担保付契約
当社の担保付契約は、以下の表のとおりである。
| 12月現在 | ||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 |
| 売戻条件付契約 | $129,046 | $117,873 |
| 借入有価証券担保金 | 102,501 | 74,673 |
| 合計 | $231,547 | $192,546 |
注記11
顧客等受取債権
当社の顧客等受取債権は、以下の表のとおりである。
| 12月現在 | ||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 |
| ブローカー/ディーラーおよび決済機関からの受取債権 | $12,646 | $12,574 |
| 顧客および取引先からの受取債権 | 81,646 | 64,312 |
| 合計 | $94,292 | $76,886 |
上記の表において、
・顧客等受取債権合計は、主に特定のデリバティブ取引、顧客信用貸、上場デリバティブ業務に関連する残高に関連して差し入れられた担保から生じる受取債権から成る。
・顧客および取引先からの受取債権は、顧客との契約からの受取債権(2025年12月現在で213百万米ドル、2024年12月現在で226百万米ドル)を含む。
注記12
トレーディング資産および負債
トレーディング資産および負債には、当社のマーケット・メイキング活動またはリスク管理業務に関連して保有するトレーディング現物商品およびデリバティブ商品(流動性リスク管理を目的として保有する証券を含む。)が含まれている。トレーディング資産には、担保として差し入れられた資産が含まれている。詳細は、注記28を参照のこと。
当社のトレーディング資産は、以下の表のとおりである。
| 12月現在 | ||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 |
| トレーディング現物商品 | ||
| マネー・マーケット商品 | $ 1,526 | $ 11 |
| 政府債および政府機関債 | 66,192 | 55,892 |
| モーゲージおよびその他の資産担保ローン・証券 | 321 | 191 |
| 企業債務商品 | 30,776 | 29,550 |
| 持分証券 | 80,929 | 60,971 |
| コモディティ | — | 100 |
| トレーディング現物商品合計 | 179,744 | 146,715 |
| デリバティブ商品 | ||
| 金利 | 470,378 | 478,883 |
| 信用 | 23,313 | 19,706 |
| 為替 | 81,608 | 110,177 |
| コモディティ | 11,623 | 8,324 |
| 株式 | 87,406 | 62,277 |
| デリバティブ商品合計 | 674,328 | 679,367 |
| トレーディング資産合計 | $854,072 | $826,082 |
当社のトレーディング負債は、以下の表のとおりである。
| 12月現在 | ||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 |
| トレーディング現物商品 | ||
| 政府債および政府機関債 | $33,468 | $19,172 |
| 企業債務商品 | 7,382 | 6,516 |
| 持分証券 | 42,915 | 29,372 |
| コモディティ | 208 | 199 |
| トレーディング現物商品合計 | 83,973 | 55,259 |
| デリバティブ商品 | ||
| 金利 | 453,190 | 457,629 |
| 信用 | 22,464 | 17,460 |
| 為替 | 80,442 | 108,112 |
| コモディティ | 11,395 | 8,138 |
| 株式 | 93,925 | 64,623 |
| デリバティブ商品合計 | 661,416 | 655,962 |
| トレーディング負債合計 | $745,389 | $711,221 |
上記の表で、
・企業債務商品には、コーポレート・ローン、社債、転換社債、前払コモディティ契約、購入ではなく担保付ローンとして計上される資産の譲渡が含まれている。
・持分証券は、ほとんどが上場株式および上場ファンドである。
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注記13
その他の資産
当社のその他の資産の内訳は、以下の表のとおりである。
| 12月現在 | ||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 |
| ローン | $4,660 | $ 523 |
| 投資資産 | 25 | 278 |
| 雑債権その他 | 1,652 | 1,502 |
| 金融資産合計 | 6,337 | 2,303 |
| 有形固定資産・賃借物件附属設備および装置 | 2 | 3 |
| 無形資産 | 545 | 530 |
| 使用権資産 | 4 | 5 |
| 繰延税金資産(注記15参照) | 915 | 659 |
| 前払金および未収収益 | 37 | 40 |
| 税関連資産 | 415 | 214 |
| 雑債権その他 | — | 5 |
| 非金融資産合計 | 1,918 | 1,456 |
| 合計 | $8,255 | $3,759 |
上記の表において、
・ローンには、投資のために保有されるローンおよび関係会社間ローンが含まれている。
・投資には、投資のために保有される企業債務商品および持分証券、およびIFRS第9号に従って公正価値で測定されている当社子会社への投資が含まれている。
・金融資産に含まれる雑債権その他には、主に、GSグループの関連会社によるGSグループの事業活動への参加についての純収益の配分である受取債権を含む、GSグループからの受取債権が含まれている。
無形資産
当年度および前年度における、コンピューター・ソフトウェアに関連する無形資産の変動は、以下の表のとおりである。
| 百万米ドル | コンピューター・ ソフトウェア | ソフトウェア 仮勘定 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 取得価額 | |||
| 2023年12月現在 | $1,341 | 223 | $1,564 |
| 取得/振替 | 225 | 49 | 274 |
| 処分 | (1) | — | (1) |
| 2024年12月現在 | 1,565 | 272 | 1,837 |
| 取得/振替 | 275 | (6) | 269 |
| 処分 | (6) | — | (6) |
| 2025年12月現在 | 1,834 | 266 | 2,100 |
| 無形資産償却費累計額 | |||
| 2023年12月現在 | 1,046 | — | 1,046 |
| 当期計上額 | 261 | — | 261 |
| 処分 | — | — | — |
| 2024年12月現在 | 1,307 | — | 1,307 |
| 当期計上額 | 250 | — | 250 |
| 処分 | (2) | — | (2) |
| 2025年12月現在 | $1,555 | $ — | $1,555 |
| 正味帳簿価額 | |||
| 2025年12月現在 | $ 279 | $266 | $ 545 |
| 2024年12月現在 | $ 258 | $272 | $ 530 |
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注記14
年金制度
当社は、確定給付部分(以下「当制度」という。)と確定拠出部分の両方を有する複合的な構造を持った年金制度に資金を拠出している。当制度は、加入者の最終給与に基づき退職給付を提供しており、通常の退職年齢は65歳である場合がほとんどである。当制度は積み立てが行われており、当制度の資産は当社の資産とは分離されており、受託者が分離管理するファンドにおいて保有されている。
当制度は2008年4月1日以降新規加入者を受け付けておらず、確定拠出型制度に置き換わっている。当制度は2016年3月31日をもって、既存の加入者に対する将来の給付金の積み立てを終了した。
当制度は信託法に基づき運営しており、信託証書の条項および関連法に従い加入者および受益者の代理としてゴールドマン・サックスUKリタイアメント・プラン・トラスティー・リミテッド(以下「トラスティー」という。)により管理運用されている。トラスティーは加入者および受益者のために行動し、投資戦略を策定し、評価手続を通して当社と資金調達要件について合意する責任を負う。
会計上の目的のため、2025年12月31日現在で有資格の独立した保険数理士による当制度に関する完全な保険数理評価が、2024年7月31日時点の加入者情報に基づく予測単位積増方式を用いて実施された。2025年12月現在、当制度の負債は、88%が将来の受益者、12%が現在の受益者に対するものであった。2024年12月現在、当制度の負債は、89%が将来の受益者、11%が現在の受益者に対するものであった。
当社は「IFRIC第14号-IAS第19号-確定給付資産の上限、最低積立要件およびそれらの相互関係」が定めるシナリオで積立余剰額を活用することができるため、財務書類で認識される積立余剰額に課される資産上限額はない。
当制度については、会計ベースの評価(IFRSに一致)、(トラスティーが当制度の積立を管理するために用いる)積立ベースの評価、(当制度が即時清算し、負債が保険会社によってバイアウトされる場合の積立水準を決定するために用いられる)非継続ベースの評価など、いくつかの評価が作成されている。会計ベースの評価と積立ベースの評価の間の主な違いは、割引率の仮定を決定するために用いられる手法と、積立ベースの評価に含まれる必要がある余裕額の2つである。
当制度の運用戦略
当制度は、以下のとおり、当制度期間の各ステージにおいて適切とみなされる3つの重要なタイプの投資を利用することができる。
・負債の価値変動に概ねマッチさせる一連の商品
・安定収益資産のポートフォリオ
・高利回り資産の分散ポートフォリオ
トラスティーは、当制度の負債内容をモニタリングし、当制度の負債の性質およびデュレーションに関して投資戦略が適切か否かを定期的に評価する。
トラスティーは、長期資産配分戦略として資産の41%を高利回り商品(株式ファンド/指数、代替投資、確定利付証券など)、59%を負債マッチング資産(英国債、スワップ、売戻/買戻条件付契約など)に投資している。当制度のヘッジ・プログラムの主な目的は、当制度負債の積立ベースの評価に基づいて当制度の金利およびインフレに対するエクスポージャーの大部分をヘッジすることである。
当制度のリスク
当制度の主なリスクは、以下のとおりである。
**・**積立不足 給付金の支払に対して投資利回りが不足する場合、追加拠出金が要求される。資本利益率の水準が全体的な投資利回りの主要な決定因子となる。投資ポートフォリオは、特に債券の金利リスクやインフレ・リスクなど、保有する資産クラスの特徴を示すようなその他の様々なリスクにも影響を受ける。
**・**資産のボラティリティ 当制度の投資戦略では、株式およびその他の高利回り商品への投資の比率が大きいため、当制度の資産と負債の差が変動しやすい。加えて、負債マッチング商品は、市況の変化(下記参照)が当制度資産のボラティリティの一因となるものの、当制度資産と当制度負債の間の差を最小化することを追求している。当制度は、市場のボラティリティが高まった場合、担保の追加に応じるために低迷する市場で資産を売却することを迫られるリスクを軽減するためにGSグループ関連会社のリボルビング信用枠を設定している。
**・**当制度の負債の感応度 当制度の負債は、将来のインフレおよび平均余命に関する仮定に対する感応度が高い。また、割引率(英ポンド建てAA格社債の市場イールドに依拠する)に対する感応度も高い。
財務上および死亡率の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する重要な財務上および死亡率の仮定は、以下の表のとおりである。
| 12月現在 | ||
| 年率(単位:%)、死亡率の仮定を除く | 2025年 | 2024年 |
| 財務上の仮定 | ||
| 割引率 | 5.78 | 5.70 |
| 物価インフレ率-RPI | 3.26 | 3.35 |
| 物価インフレ率-CPI | 2.91 | 2.95 |
| 支払年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 3.06 | 3.15 |
| 繰延年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 2.91 | 2.95 |
| 繰延年金増加率(2009年4月5日より後の期間における増加) | 2.50 | 2.50 |
| 死亡率の仮定 | ||
| 現在65歳の加入者の65歳時点の平均余命 | ||
| 男性 | 23.9年 | 23.8年 |
| 女性 | 24.8年 | 25.3年 |
| 現在45歳の加入者の65歳時点の平均余命 | ||
| 男性 | 25.1年 | 25.0年 |
| 女性 | 26.2年 | 26.6年 |
上記の表において、2025年12月現在の死亡率の仮定には「SAPS S4ベリー・ライト(オールペンショナーズ)シリーズ」の基礎表を適用し、2017年以降の将来の改善についてはCMI 2024の基本予測に従って長期の改善率を年率1.25%、初期追加の死亡率改善パラメータを年率0.50%とし、標準加重パラメータを使用している。
**
**
年金制度の積立不足額の調整
当制度の資産、当制度の負債および年金制度の積立不足額純額の調整は、以下の表のとおりである。
| 百万米ドル | 当制度の資産 | 当制度の負債 | 年金制度の 積立不足額純額 |
|---|---|---|---|
| 2025年12月に終了した年度 | |||
| 2025年1月1日現在 | $1,043 | $(1,126) | $ (83) |
| 管理費 | — | (1) | (1) |
| 受取利息/(支払利息) | 62 | (67) | (5) |
| 割引率を下回る当制度資産の運用収益 | (21) | — | (21) |
| 保険数理上の利益-負債の実績 | — | 1 | 1 |
| 保険数理上の利益-財務上の仮定 | — | 31 | 31 |
| 保険数理上の利益-人口統計上の仮定 | — | 6 | 6 |
| 給付額 | (14) | 14 | — |
| 為替差益/(損) | 81 | (86) | (5) |
| 2025年12月31日現在 | $1,151 | $(1,228) | $ (77) |
| 2024年12月に終了した年度 | |||
| 2024年1月1日現在 | $1,273 | $(1,353) | $ (80) |
| 管理費 | — | (3) | (3) |
| 受取利息/(支払利息) | 60 | (63) | (3) |
| 割引率を下回る当制度資産の運用収益 | (257) | — | (257) |
| 保険数理上の利益-負債の実績 | — | 3 | 3 |
| 保険数理上の利益-財務上の仮定 | — | 256 | 256 |
| 保険数理上の利益-人口統計上の仮定 | — | 1 | 1 |
| 給付額 | (13) | 13 | — |
| 為替差益/(損) | (20) | 20 | — |
| 2024年12月31日現在 | $1,043 | $(1,126) | $ (83) |
当制度資産の公正価値
当制度の資産の公正価値は、以下の表のとおりである。
| 百万米ドル | 市場価格が引用 される商品 | 市場価格が引用 されない商品 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2025年12月現在 | |||
| 株式ファンド/指数 | $ 211 | $ — | $ 211 |
| 英国債および売戻/買戻条件付契約 | 1,178 | (516) | 662 |
| スワップ | — | 4 | 4 |
| 現金および現金同等物 | 66 | — | 66 |
| その他 | 157 | 51 | 208 |
| 合計 | $1,612 | $(461) | $1,151 |
| 2024年12月現在 | |||
| 株式ファンド/指数 | 178 | — | 178 |
| 英国債および売戻/買戻条件付契約 | 1,105 | (551) | 554 |
| スワップ | — | 3 | 3 |
| 現金および現金同等物 | 107 | — | 107 |
| その他 | 131 | 70 | 201 |
| 合計 | $1,521 | $(478) | $1,043 |
上記の表では、その他は、主に代替投資および確定利付証券への投資から成る。
確定給付費用
損益計算書およびその他の包括利益において認識されている当制度の確定給付損失(利益)は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| 損益計算書 | |||
| 管理費 | $ 1 | $ 3 | |
| 支払利息 | 5 | 3 | |
| 為替差損 | 5 | — | |
| 損益計算書への費用計上額合計 | 11 | 6 | |
| その他の包括利益 | |||
| 割引率を下回る当制度資産の運用収益 | 21 | 257 | |
| 保険数理上の利益-負債の実績 | (1) | (3) | |
| 保険数理上の利益-財務上の仮定 | (31) | (256) | |
| 保険数理上の利益-人口統計上の仮定 | (6) | (1) | |
| その他の包括利益で認識された利益合計 | (17) | (3) | |
| 確定給付損失(利益)合計 | $ (6) | $ 3 | |
感応度分析
重要な各保険数理上の仮定に対する当制度の負債の感応度分析は、以下の表のとおりである。
| 当制度の負債の影響 | |||||
| 仮定の増加 | 仮定の減少 | ||||
| 百万米ドル | % | 百万米ドル | % | ||
| 2025年12月現在 | |||||
| 割引率の0.25%の変動 | $(62) | (5.0) | $ 67 | 5.5 | |
| 物価インフレの0.25%の変動 | $ 52 | 4.2 | $(49) | (4.0) | |
| 平均余命の1年の変動 | $ 30 | 2.4 | $(31) | (2.5) | |
| 2024年12月現在 | |||||
| 割引率の0.25%の変動 | $(59) | (5.2) | $ 63 | 5.6 | |
| 物価インフレの0.25%の変動 | $ 50 | 4.4 | $(48) | (4.3) | |
| 平均余命の1年の変動 | $ 28 | 2.5 | $(29) | (2.6) | |
上記の表において、感応度は、その他すべての仮定を一定とした場合の各仮定の変動に基づく。
この感応度分析には、特異な変動が起こる可能性が低いなど、固有の限界がある。感応度の計算に使用する手法は、上記の表に示す2期間において同一である。
将来キャッシュ・フローの性質
当制度は2016年3月31日より将来の積立を終了したため、当社は当制度に対する通常の拠出は実施していないが、引き続きトラスティーとともに当制度の積立要件を定期的に評価する。
3年に一度、トラスティーによる当制度の積立要否の評価のため、当制度の正式な積立評価が実施される。この評価は異なる仮定を用いるため、会計上求められる保険数理上の評価とは異なる。
資格を有する独立した保険数理士による当制度の直近の3年毎の積立評価は2024年12月31日現在で実施され、これにより当制度は2百万米ドルの積立超過であると判明した。評価は2025年12月に完了した。2024年12月31日現在で積立超過であったため、当社とトラスティーは、当社からの拠出は現在不要であると合意した。
2025年12月現在、当社は、2026年に当制度から15百万米ドルの給付が加入者に支払われると予想し、2024年12月現在、2025年に当制度から11百万米ドルの給付が加入者に支払われると予想していた。
当制度の負債の加重平均デュレーションは、2025年12月現在で約22年、2024年12月現在で約23年であった。
注記15
繰延税金資産
当社の繰延税金資産の構成要素は、以下の表のとおりである。
| 12月現在 | ||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 |
| 繰延報酬 | $ 964 | $ 735 |
| 退職後給付 | 20 | 23 |
| 有形固定資産・賃借物件附属設備および装置ならびに無形資産 | (147) | (142) |
| 債務の評価調整 | 55 | 27 |
| その他の一時差異 | 23 | 16 |
| 合計 | $ 915 | $ 659 |
当社の繰延税金資産の各構成要素の変動は、以下の表のとおりである。
| 12月に終了した年度 | |||
| 百万米ドル | 2025年 | 2024年 | |
| 繰延報酬 | |||
| 期首残高 | $ 735 | $ 544 | |
| 損益計算書への振替額 | 229 | 161 | |
| その他の一時差異 | — | 30 | |
| 期末残高 | $ 964 | $ 735 | |
| 退職後給付 | |||
| 期首残高 | $ 23 | $ 22 | |
| 損益計算書への振替額 | 2 | 2 | |
| その他の包括利益への振替額 | (5) | (1) | |
| 期末残高 | $ 20 | $ 23 | |
| 有形固定資産・賃借物件附属設備および装置ならびに無形資産 | |||
| 期首残高 | $(142) | $(139) | |
| 損益計算書への振替額 | (5) | (3) | |
| 期末残高 | $(147) | $(142) | |
| 債務の評価調整 | |||
| 期首残高 | $ 27 | $ 21 | |
| その他の包括利益への振替額 | 28 | 6 | |
| 期末残高 | $ 55 | $ 27 | |
| その他の一時差異 | |||
| 期首残高 | $ 16 | $ 8 | |
| 損益計算書への振替額 | 7 | 8 | |
| 期末残高 | $ 23 | $ 16 | |
| 合計 | |||
| 期首残高 | $ 659 | $ 456 | |
| 損益計算書への振替額(注記9参照) | 233 | 168 | |
| その他の包括利益への振替額 | 23 | 5 | |
| その他の一時差異 | — | 30 | |
| 期末残高 | $ 915 | $ 659 | |
上記の表において、繰延報酬は主に株式報酬に関するものである。2024年、当社は、GSグループ関係会社から移管された株式報酬に係る繰延税金資産を認識した。
2【主な資産・負債及び収支の内容】
以下は、当社の2025年度アニュアル・レポートの抄訳であり、貸借対照表上の主要な数値を示している。
貸借対照表
貸借対照表は、上記1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類」に記載されている。
2025年12月現在の資産合計は1.20兆ドルで、2024年12月現在から850.1億ドル増加した。これは、(主として当社の取引および顧客取引を反映した)担保付契約の390.0億ドルの増加、(当社の取引および顧客取引による影響を反映したトレーディング現物商品の増加、ならびに主として相場の変動およびマーケット・メイキング活動による影響を反映したデリバティブの増加を主因とする)トレーディング資産の279.9億ドルの増加、そして(当社の取引および顧客取引を反映した)顧客等受取債権の174.1億ドルの増加を、主として反映している。
2025年12月現在の負債合計は1.15兆ドルで、2024年12月現在から832.3億ドル増加した。これは、(主として当社の取引および顧客取引を反映した)担保付借入金の377.9億ドルの増加、そして(当社の取引および顧客取引による影響を反映したトレーディング現物商品の増加、ならびに主として相場の変動およびマーケット・メイキング活動による影響を反映したデリバティブの増加による)トレーディング負債の341.7億ドルの増加を主として反映している。
2025年12月現在の株主資本合計は420.0億ドルで、2024年12月現在から17.8億ドル増加した。2025年度の当社の包括利益合計に起因する株主資本合計の27.7億ドルの増加は、500百万ドルの現金配当を行ったことおよび当社のその他Tier1債(「AT1債」)に係る494百万ドルの利息を支払ったことにより部分的に相殺された。
2025年12月現在および2024年12月現在のレベル3の金融資産は、それぞれ合計で44.2億ドルおよび36.4億ドルであった。レベル3の金融資産の推移およびこれに関連する公正価値の測定を含む、レベル3の金融資産に関する詳細については、上記1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記29参照。
米国会計基準(米国において一般に公正妥当と認められている会計原則)に基づくと、2025年12月現在で、資産合計は6,127.6億ドル、負債合計は5,761.5億ドルであった。米国会計基準に基づく資産合計および負債合計は、IFRS(国際財務報告基準)に基づき報告されたものとは異なっている。その主な理由としては、デリバティブの残高が通常の業務過程において差金決済されなかった場合において、当社が当該残高について法的に強制力のある相殺権を有しているときでも、IFRSに基づき当該残高を総額で表示していることが挙げられる。
2025年12月31日現在の流動資産および流動負債の詳細については、以下の、当社の2025年度財務書類からの抜粋参照。
| 百万米ドル | 非流動 | 流動 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 2025年12月現在 | |||
| 資産 | |||
| 現金および現金同等物 | $ — | $ 7,714 | $ 7,714 |
| 担保付契約 | 1,472 | 230,075 | 231,547 |
| 顧客等受取債権 | — | 94,292 | 94,292 |
| トレーディング資産 | — | 854,072 | 854,072 |
| その他の資産 | 2,174 | 6,081 | 8,255 |
| 資産合計 | $ 3,646 | $1,192,234 | $1,195,880 |
| 負債 | |||
| 担保付借入金 | $ 98,895 | $ 108,594 | $ 207,489 |
| 顧客等未払債務 | — | 109,484 | 109,484 |
| トレーディング負債 | — | 745,389 | 745,389 |
| 無担保借入金 | 67,039 | 17,563 | 84,602 |
| その他の負債 | 1,896 | 5,024 | 6,920 |
| 負債合計 | $167,830 | $ 986,054 | $1,153,884 |
| 2024年12月現在 | |||
| 資産 | |||
| 現金および現金同等物 | $— | $ 11,601 | $ 11,601 |
| 担保付契約 | 913 | 191,633 | 192,546 |
| 顧客等受取債権 | — | 76,886 | 76,886 |
| トレーディング資産 | — | 826,082 | 826,082 |
| その他の資産 | 1,735 | 2,024 | 3,759 |
| 資産合計 | $ 2,648 | $1,108,226 | $1,110,874 |
| 負債 | |||
| 担保付借入金 | $ 71,763 | $97,933 | $ 169,696 |
| 顧客等未払債務 | — | 107,164 | 107,164 |
| トレーディング負債 | — | 711,221 | 711,221 |
| 無担保借入金 | 56,631 | 20,180 | 76,811 |
| その他の負債 | 1,669 | 4,096 | 5,765 |
| 負債合計 | $130,063 | $ 940,594 | $1,070,657 |
未決算勘定残高および清算勘定残高はない。
以下は、当社の2025年度アニュアル・レポートの抄訳であり、損益計算書上の主要な数値を示している。
損益計算書
損益計算書は、上記1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類」に記載されている。2025年度における当社の純利益は28.3億ドルで、2024年度と比較して1パーセント増加した。
2025年度の純収益は118.2億ドルで、2024年度と比較して16パーセント増加した。これは、株式関連業務における純収益の大幅な増加、ならびにFICC(債券・為替・コモディティ)業務および投資銀行業務における純収益の増加を反映している。投資運用業務における純収益は、実質的に増減なしであった。
2025年度の営業費用純額は81.7億ドルであり、2024年度と比較して25パーセント増加した。これは、主として、報酬および給付費用と取引関連費用の大幅な増加によるものである。
当社の純収益および営業費用純額に関する詳細については、本書第一部第3 4(3)「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-経営成績」参照。
3【その他】
(1) 決算日後の状況
該当なし。
(2) 訴訟
(a) 2025年12月に終了した期間の概況
当社は、当社の業務を遂行する上で生じた事項について、様々な司法手続、行政手続、および仲裁手続に関与している。これらの手続に関する情報については、上記1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記25「財務上のコミットメントおよび偶発債務-訴訟事件等」参照。
(b) 以下は、2026年3月31日に終了した四半期に係る当社の未監査四半期財務報告書10~11ページの抄訳であり、上記1「財務書類-A.2025年12月31日に終了した期間の財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記25「財務上のコミットメントおよび偶発債務-訴訟事件等」に記載の事項を補完し、修正するものである。
当社は、当社の業務を遂行する上で生じた事項について、様々な司法手続、行政手続、および仲裁手続(以下に記載されたものを含む)に関与しているが、これらの手続が当社に対して引当金の額を超えて及ぼす影響がある場合、それを信頼性をもって見積ることは、下記1段落目に記載されたものを除き、実務上困難である。
訴訟事件等
当社は、業務を遂行する過程で生じた問題について、様々な司法手続、行政手続、仲裁手続に関わっている。引当金が認識されていない以下の事項について、当社は財務上の影響の可能性を信頼性をもって見積ることが実務上可能かどうかを検討し、可能であれば、開示することが当該事項についての当社の立場に深刻な影響を及ぼす可能性が予想されない限り、当該額を開示する。
バンコ・エスピリト・サントS.A.およびオーク・ファイナンス バンク・オブ・ポルトガル(以下「BoP」という。)は2014年12月、2015年9月、および2015年12月に、当社がバンコ・エスピリト・サントS.A.(以下「BES」という。)の破綻前にオーク・ファイナンス・ルクセンブルクS.A.(後述のファシリティ契約に関連して設立された特別目的ビークル)(以下「オーク・ファイナンス」という。)とBESの間でアレンジした835百万米ドルのファシリティ契約(以下「ファシリティ契約」という。)について以前実施したノボ・バンコS.A.(以下「ノボ・バンコ」という。)への譲渡を取り消すことを決定した。それに対して、当社(およびBoPの2015年12月の決定に関してはゴールドマン・サックス・インターナショナル・バンク)は、2015年2月ノボ・バンコに対する訴訟を英国商事裁判所に、BoPに対する訴訟をポルトガルの行政裁判所に提起した。2018年7月、英国の最高裁判所は、当社が並行して提起している訴訟においてポルトガルの行政裁判所がBoPに対する裁定を下すまで、英国の裁判所は当社の訴訟に関して裁判権を有しないと裁定した。2018年7月、BESの清算委員会は、当社がBESに差し迫った破綻のリスクがあることを知っていたなど、当社がファシリティ契約を供与するにあたって不誠実な行為があったと主張して、ファシリティ契約に関連して当社に支払われた54百万米ドル、およびオーク・ファイナンスに支払われた50百万米ドルを回収することを求めることを決定した。2018年10月、当社は、リスボン商事法廷において清算委員会の決定に異議を唱える訴訟を提起、その後、ポルトガル政府に対して、BESの破綻に関連した約222百万米ドルの損失、ならびに清算委員会から請求されている104百万米ドルについての条件付請求権について補償することを求める申立を行った。2023年4月11日、GSIは、新たな根拠に基づいてBoPに対する行政訴訟を提起し、BoPによる2015年9月および2015年12月の決定の取消を求めた。
金利スワップ反トラスト訴訟 当社は、スワップ執行ファシリティの運営会社3社およびその一部の関連会社によって、ニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において、2016年4月および2018年6月にそれぞれ開始された金利スワップ取引に関する2件の反トラスト法訴訟の被告となっている。それらの訴訟は、公判前手続で併合されている。それらの訴訟の訴状は概ね、被告が共謀して金利スワップの取引所取引を妨害したとして連邦・州の反トラスト法および州のコモンローに基づく請求を申し立てている。訴状では、宣言的救済および差止による救済、ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が請求されている。被告は第一の訴訟の棄却を申し立てたが、地方裁判所は、第一の訴訟において原告が主張した州のコモンローに基づく請求を棄却し、反トラスト法に基づく請求を2013年から2016年の期間に限定した。2018年11月20日、裁判所は、第二の訴訟の棄却を求める被告の申立を一部認め、一部否認し、不当利得および不法な妨害に関する州のコモンローに基づく請求を棄却したが、連邦および州の反トラスト法に基づく請求の棄却については退けた。2026年3月12日、被告らは略式判決を求める申立を行った。
クレジット・デフォルト・スワップ反トラスト訴訟 当社は、2021年6月30日にニューメキシコ州地区連邦地方裁判所において提起されたクレジット・デフォルト・スワップの決済に関連する反トラスト法の集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。同訴訟の訴状は概ね、クレジット・デフォルト・スワップの決済のために使用されたベンチマーク価格を被告が共謀して操作したとする容疑に関連して連邦反トラスト法および商品取引法に基づいて請求している。訴状はまた、州のコモンローに基づく不当利得の返還を請求している。訴状では、宣言的救済および差止による救済、ならびに金額を特定しない3倍損害賠償等が請求されている。2021年11月15日、被告は訴状を棄却するよう申し立てた。2022年2月4日、原告は訴状を修正し、自発的にグループ・インクを同訴訟から除外した。2023年6月5日、裁判所は、対人管轄権がないとして一部外国被告に対する請求を棄却したが、ゴールドマン・サックス・アンド・カンパニーLLC、当社および残りの被告に関しては、被告側の棄却申立を退けた。2024年1月26日、ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所は、当事者間の2015年の和解および免責の強制執行を求める被告側の申立を認め、原告が2014年6月30日より前の行為に基づく法律違反の疑いで提起しているニューメキシコでの訴訟において、被告に対して請求を行うことを禁じた。また、2025年5月20日、第2巡回区連邦控訴裁判所は、地方裁判所の命令に関する原告の上訴を、事物管轄権が無いとして棄却した。2025年10月10日、被告は、訴答に基づく判決の申立を提起した。
規制当局の調査および検査ならびに関連訴訟 グループ・インクおよびその関連会社の一部(当社を含む。)は、上記の他にも、GSグループの以下の事業・業務に関連する多くの事項について様々な政府・規制機関および自主規制機関による多数の調査・検査の対象(一部の案件では召喚され、文書・情報の提供要請を受けている。)、ならびに訴訟の対象になっている。
・証券公募プロセスおよび引受業務
・投資運用サービスおよびファイナンシャル・アドバイザリー・サービス
・利益相反
・政府が関係する資金調達取引等
・社債、国債、為替、コモディティ、その他金融商品の募集・売出し、オークション、販売、取引、決済、および関連の販売その他の連絡・業務、それら業務に対するGSグループの監督・統制(空売りに関して適用される規則の遵守、アルゴリズム・高頻度・定量的取引、先物取引、オプション取引、発行日取引、取引・規制上の報告、テクノロジー・システム、統制、証券貸付の実務、プライム・ブローカー業務、信用デリバティブ商品・金利スワップの取引・決済、コモディティ取引・金属の貯蔵、私募の実務、有価証券の割当・取引、為替レートなど、ベンチマーク金利の設定に関連した取引・連絡が含まれる。)
・英国贈収賄防止法および米国海外腐敗行為防止法の遵守
・雇用および報酬実務
・リスク管理および内部統制システム
・インサイダー取引、企業・政府の動向に関する重要な非公開情報の乱用・流布の可能性、インサイダー取引統制・情報障壁の有効性
さらに、当社の関連会社および当該関連会社の事業・業務(上記の様々な事項を含むが、その他の事項も含む。)に関する調査、検査、訴訟は、当社の事業・業務に影響を及ぼす可能性がある。
グループ・インクおよびその関連会社の一部(該当する場合は当社を含む。)は、かかるすべての政府および規制当局による調査および検査に協力している。
4【英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
本書記載の財務書類は国際財務報告基準(IFRS)に準拠して作成されている。従って、日本において一般に公正妥当と認められている会計原則(日本会計基準)と相違する場合がある。2025年12月31日時点における、主たる相違点は次のとおりである。
(a) デリバティブを除く金融資産の分類および測定
IFRSにおいては、負債性金融資産については金融資産の管理に関する事業モデルと契約上のキャッシュ・フローの特徴に基づいて、原則として償却原価、その他包括利益を通じて公正価値で測定する区分、純損益を通じて公正価値を測定する区分の3つに分類される。資本性金融資産については、被投資会社に重要な影響力を持つ場合を除き、原則として純損益を通じて公正価値で測定するが、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する指定を行うことも認められる。
日本会計基準においては、有価証券について、売買目的有価証券、満期保有目的の債券、子会社株式および関連会社株式、その他有価証券、という保有目的による分類が求められる。
(b) 金融資産の認識および認識の中止
IFRSにおいては、通常の方法の取引による金融資産の売買の認識および認識の中止について、約定日または決済日に行うことが認められる。なお、適用する方法は同一区分内のすべての金融資産の売買について首尾一貫して適用する必要がある。
日本会計基準においては、受渡しに係る期間が通常である有価証券の売買契約について、原則として売買約定日に有価証券の発生および消滅の認識を行う。
(c) 金融商品の取引初日の損益
IFRSにおいては、当初取引価格と内部モデルにより算定された公正価値との差額を表す取引初日の損益は、市場の変数もしくは類似の商品価格に基づいて公正価値が観察可能になった時か、当該金融商品の認識が中止された時のいずれか早い時点で利益もしくは損失に認識される。
日本会計基準においては、取引初日の損益について特段の定めはない。
(d) 公正価値オプション
IFRSにおいては、償却原価またはその他の包括利益を通じて公正価値を測定する区分に分類される負債性金融資産や金融負債を、純損益を通じて公正価値で測定する区分に指定でき、自己のクレジット・スプレッドに起因する金融負債の公正価値の変動を除き、公正価値の変動を純損益を通じて認識する。自己のクレジット・スプレッドに起因する金融負債の公正価値の変動は、その他の包括利益として別に表示される。なお、純損益を通じて公正価値で測定する区分に指定することができるのは、会計上のミスマッチを除去または大幅に削減できる場合に限られる。
日本会計基準において公正価値オプションという概念はない。
(e) 金融資産の減損
IFRSにおいては、償却原価で測定される金融資産、その他包括利益を通じて公正価値で測定される負債性金融資産、ならびにローン・コミットメント等は、予測信用損失モデルにより減損損失を認識する。当該金融商品に対する予想信用損失の測定には、将来の経済状況および与信行動に関する重要な見積もりが必要となる。
日本会計基準においては、貸付金等の債権の評価は、債務者区分により貸倒見積高を算定し、有価証券については時価または実質価額が著しく下落した場合に、減損損失が認識される。
(f) 金融資産および金融負債の相殺
IFRSにおいては、貸借対照表に認識されている金額を相殺できる法的強制力のある権利を現在有しており、かつ資産と負債を純額決済するかまたは資産の実現および負債の決済を同時に行う意図を有している場合には、金融資産および金融負債は相殺して貸借対照表において純額表示されなければならない。
日本会計基準において、公正価値で取引された同じカウンターパーティー間でのデリバティブ取引から生じた金融資産および金融負債は、法的に有効な相殺契約がある場合に相殺が許容される。
(g) 繰延税金資産
IFRSにおいては、繰延税金資産は将来において一時差異の解消を控除することができる課税所得が生じる可能性が生じない可能性より高い場合のみに認識される。
日本会計基準においては、繰延税金資産は将来回収可能な場合のみに認識される。
(h) 年金費用
IFRSの確定給付年金において収益および費用に計上される額は、当期の勤務費用、過去勤務費用、および、縮小および清算に伴う利得および損失、ならびに、期首の年金資産および退職給付債務の純額に割引率を乗じて計算される純額利息費用である。保険数理上の差異は、繰延税金を控除した上で包括利益計算書に認識される。年金資産は時価により評価され、退職給付債務は数理計算による予測退職給付を、当該予測退職給付と同通貨および同期間である高格付け社債の利率に等しい割引率で割り引いて評価される。退職給付債務を超過もしくは不足する年金資産および負債は、貸借対照表において資産(超過)もしくは負債(不足)として計上される。
日本会計基準においては、企業は確定給付債務と年金資産の公正価値の差額を退職給付に係る負債として認識し、未認識の数理計算上の差異および未認識過去勤務費用は税効果を調整の上、退職給付に係る調整累計額として純資産に認識する。未認識数理計算上差異と未認識過去勤務費用は年金に加入している者の平均残存勤務期間以内の期間にわたり償却される。
(i) リース会計
IFRSにおいては、重要性に乏しい少額リース取引や短期リース取引を除き、すべてのリース取引について、貸借対照表上、リース期間に渡り資産を使用する権利を表す使用権資産および支払い義務を表すリース負債を認識する。使用権資産はまず、リース負債の当初測定金額に基づき算定され、当初直接費用、リースインセンティブ、リース開始時もしくは開始前に支払ったリース料を調整して算定される。当該金額はリース期間に渡り償却される。リース負債は、将来支払われるリース料を適切な割引率で割り引いた現在価値で測定される。
日本会計基準においては、オペレーティング・リース取引はオフバランス処理が行われ、リース料は、リース期間に渡り定額法で認識される。少額リース資産については、簡便法が適用され、オペレーティング・リース取引に準じて会計処理することができる。
第7【外国為替相場の推移】
最近5年間の事業年度および最近6ヶ月間の日本円と米ドルの為替相場は、日本国内において時事に関する事項を掲載する2紙以上の日刊新聞に掲載されているため、本項の記載は省略する。
第8【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
該当なし。
第9【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社が発行している有価証券は、日本の金融商品取引所に上場されていないため、該当なし。
2【その他の参考情報】
当事業年度開始日から本有価証券報告書提出日までの間に、下記の書類が関東財務局長に提出された。
(1) 有価証券報告書およびその添付書類(2025年6月24日提出)
(2) 2025年3月7日提出の発行登録書に対する訂正発行登録書(2025年6月24日提出)
(3) 半期報告書およびその添付書類(2025年9月25日提出)
(4) 2025年3月7日提出の発行登録書に対する訂正発行登録書(2025年9月25日提出)
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
第1【保証会社情報】
該当なし。
第2【保証会社以外の会社の情報】
該当なし。
第3【指数等の情報】
1【当該指数等の情報の開示を必要とする理由】
(1)【理由】
下記に記載の各社債は、利息計算期間中の適用利率、満期償還金額、および自動期限前償還事由の有無が日経平均株価およびS&P500指数の水準により決定されるため、日経平均株価およびS&P500指数についての開示を必要とする。
| 有価証券の名称 | 発行年月日 | 売出価額の総額 | 上場金融商品取引所名 又は登録認可 金融商品取引業協会名 | |
| 1) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2021年10月29日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2018年10月29日 | 3,858,000,000円 | 該当なし |
| 2) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2022年4月25日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2019年4月23日 | 3,200,000,000円 | 該当なし |
| 3) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2022年7月29日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2019年7月29日 | 2,900,000,000円 | 該当なし |
| 4) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2023年2月28日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2020年2月27日 | 12,775,000,000円 | 該当なし |
| 5) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2023年4月28日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数) 連動 円建社債 | 2020年4月27日 | 4,100,000,000円 | 該当なし |
| 6) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2023年11月24日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数)連動 円建社債 | 2020年11月24日 | 4,600,000,000円 | 該当なし |
| 7) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2024年3月4日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数)連動 円建社債 | 2021年3月3日 | 10,000,000,000円 | 該当なし |
| 8) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2024年11月27日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数)連動 円建社債 | 2021年11月26日 | 2,835,000,000円 | 該当なし |
| 9) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2025年1月30日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数)連動 円建社債 | 2022年1月28日 | 2,427,000,000円 | 該当なし |
| 10) | ゴールドマン・サックス・インターナショナル 2025年7月29日満期 期限前償還条項(トリガーステップダウン)ノックイン条項 ボーナスクーポン条項付 2指数(日経平均株価・S&P500指数)連動 円建社債 | 2022年7月28日 | 2,243,000,000円 | 該当なし |
(2)【内容】
① 日経平均株価
日経225平均株価、すなわち株式会社日本経済新聞社が計算している東京証券取引所プライム市場(従前は第一部)に上場されている225銘柄の株価指数をいう。
② S&P500指数
スタンダード&プアーズ・ダウ・ジョーンズ・インデックス・エル・エル・シーが計算し、S&P500指数として公表している値をいう。
2【当該指数等の推移】
日経平均株価の過去の推移(日経平均株価終値ベース)
| (単位:円) | |||||||||||
| 最近5年間の年別最高・最低値 | 年度 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |||||
| 最高 | 30,670.10 | 29,332.16 | 33,753.33 | 42,224.02 | 52,411.34 | ||||||
| 最低 | 27,013.25 | 24,717.53 | 25,716.86 | 31,458.42 | 31,136.58 | ||||||
| 最近6ヶ月の月別最高・最低値 | 年度 | 2025年7月 | 2025年8月 | 2025年9月 | 2025年10月 | 2025年11月 | 2025年12月 | ||||
| 最高 | 41,826.34 | 43,714.31 | 45,754.93 | 52,411.34 | 51,497.20 | 51,028.42 | |||||
| 最低 | 39,459.62 | 40,290.70 | 41,938.89 | 44,550.85 | 48,537.70 | 49,001.50 | |||||
出典:ブルームバーグ
日経平均株価の過去の推移は、日経平均株価の将来の動向を示唆するものではなく、上記に記載の各社債の時価の動向を示すものでもない。過去の上記の期間において日経平均株価が上記のように変動したことによって、日経平均株価および当該社債の時価が当該社債の償還まで同様に推移することも示唆するものではない。
S&P500指数の過去の推移(S&P500指数終値ベース)
| (単位:ポイント) | |||||||||||
| 最近5年間の年別最高・最低値 | 年度 | 2021年 | 2022年 | 2023年 | 2024年 | 2025年 | |||||
| 最高 | 4,793.06 | 4,796.56 | 4,783.35 | 6,090.27 | 6,932.05 | ||||||
| 最低 | 3,700.65 | 3,577.03 | 3,808.10 | 4,688.68 | 4,982.77 | ||||||
| 最近6ヶ月の月別最高・最低値 | 年度 | 2025年7月 | 2025年8月 | 2025年9月 | 2025年10月 | 2025年11月 | 2025年12月 | ||||
| 最高 | 6,389.77 | 6,501.86 | 6,693.75 | 6,890.89 | 6,851.97 | 6,932.05 | |||||
| 最低 | 6,198.01 | 6,238.01 | 6,415.54 | 6,552.51 | 6,538.76 | 6,721.43 | |||||
出典:ブルームバーグ
S&P500指数の過去の推移は、S&P500指数の将来の動向を示唆するものではなく、上記に記載の各社債の時価の動向を示すものでもない。過去の上記の期間においてS&P500指数が上記のように変動したことによって、S&P500指数および当該社債の時価が当該社債の償還まで同様に推移することも示唆するものではない。
独立監査人の監査報告書
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(無限責任会社)株主 御中
財務書類の監査に係る報告
意見
以下に定義されているゴールドマン・サックス・インターナショナル(以下「会社」という。)の財務書類について、当監査法人は以下を認める。
・2024年12月31日現在の会社の財政状態ならびに同日に終了した期間の利益およびキャッシュ・フローを真実かつ公正に表示している。
・英国で採用された国際会計基準に従って作成されている。
・2006年会社法の要件に従って作成されている。
当監査法人はアニュアル・レポートに含まれる財務書類を監査しており、当該財務書類は、2024年12月31日現在の貸借対照表、同日に終了した年度における損益計算書、包括利益計算書、持分変動計算書、キャッシュ・フロー計算書、ならびに重要な会計方針に関する情報およびその他の説明情報から成る財務書類に対する注記により構成されている。
当監査法人の意見はゴールドマン・サックス・インターナショナル監査委員会に対する当監査法人の報告と一致している。
欧州連合で適用される欧州議会・理事会規則1606/2002に準拠した国際財務報告基準に関連する個別の意見
財務書類に対する注記2「作成の基準」で説明されているとおり、会社は、英国で採用されている国際会計基準に加えて、欧州連合で適用される欧州議会・理事会規則1606/2002に準拠した国際財務報告基準も適用した。
当監査法人の意見では、会社の財務書類は、欧州連合で適用される欧州議会・理事会規則1606/2002に準拠した国際財務報告基準に準拠して適正に作成されている。
意見の基礎
当監査法人は、国際監査基準(英国)(以下「ISA(英国)」という。)、国際監査保証基準審議会が公表した国際監査基準(以下「ISA」という。)、および適用される法令に従って監査を行った。ISA(英国)およびISAに基づく当監査法人の責任は、本報告書の「財務書類の監査に対する監査人の責任」セクションに記載されている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
独立性
当監査法人は、英国における当監査法人による財務書類の監査に関する倫理規則(上場している事業体に適用される英国財務報告評議会(「FRC」)による倫理基準を含む。)、および国際会計士倫理基準審議会が公表した職業会計士のための国際倫理規則(国際独立性基準を含む。)(IESBAコード)に従って会社からの独立性を維持しており、それらの要求事項に従って当監査法人のその他の倫理的責任を果たしている。
当監査法人は、その知り信じる限りにおいて、FRCの倫理基準または欧州議会・理事会規則537/2014の第5条(1)で禁止されている非監査サービスを提供していないと明言する。
当監査法人は、財務書類に対する注記6「営業費用」で開示されているものを除き、監査対象期間において会社またはその被支配事業体に非監査サービスを提供していない。
本監査のアプローチ
概要
監査範囲
・当監査法人は、単一の構成単位としての会社の財務書類全体に対しフルスコープの監査を実施した。監査の範囲ならびに監査手続の性質、実施時期および程度は、当監査法人のリスク評価、財務書類項目の財務上の重要性ならびに定性的要因(不正または誤謬による過去の虚偽表示を含む。)により決定された。当監査法人は特に、仮定の決定や本質的に不確実な将来事象の検討を伴う重要な会計上の見積りに関するものなど、取締役が主観的判断を行った分野に注目した。
監査上の主要な検討事項
・公正価値で保有する金融資産および負債の評価。
重要性
・全体的な重要性の基準値:Tier 1自己資本資源合計の約1%に基づき、378百万米ドル(2023年:413百万米ドル)。
・手続実施上の重要性:283百万米ドル(2023年:309百万米ドル)。
監査の範囲
当監査法人は本監査を計画するにあたって、重要性の基準値を決定し、財務書類における重要な虚偽表示リスクを評価した。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、監査人が職業的専門家として当期の財務書類監査で最も重要な事項と判断するものであり、監査人が特定した重要な虚偽表示リスク(不正によるか否かを問わない。)のうち、全体的な監査戦略、監査資源の配分、監査チームへの指示に最も大きく影響するものなど、最も重要と評価されたものが含まれる。これらの項目、および当監査法人がこれらの項目について実施した手続の結果に関する当監査法人のコメントは、財務書類全体に対する監査の観点から、当監査法人の意見を形成するにあたり対応されたものである。当監査法人は、これらの項目に対しては個別の意見を表明しない。
これは、当監査法人の監査で特定されたすべてのリスクを完全に網羅したものではない。
以下の監査上の主要な検討事項は前会計期間と同じである。
監査上の主要な検討事項
公正価値で保有する金融資産および負債の評価
財務書類に対する注記29「公正価値測定」参照。
財務書類に対する注記3「重要な会計方針」に記載の会計方針に従って、金融資産および負債の大部分は公正価値で貸借対照表に計上されており、公正価値の変動は純収益に計上される。2024年12月31日現在、公正価値で測定する金融資産および負債合計は、それぞれ8,981.1億米ドル、8,419.4億米ドルであった。金融資産および負債の評価に関する監査には、多大な監査資源が必要な上、見積りが不確実な分野であり、したがって、監査上の主要な検討事項に該当する。
注記29「公正価値測定」に記載されている公正価値で評価される会社の金融資産および負債について、そのほぼすべての公正価値が観察可能な価格およびインプットに基づいており、公正価値の階層においてレベル1およびレベル2に分類される。デリバティブ金融商品の評価は、様々なインプットを用いる金融モデルにより算定される。
会社はまた、限られた活発な市場しか存在しない、または活発な市場が全く存在しない、複雑かつより流動性の低い現物商品およびデリバティブ金融商品の取引を行う。この場合、評価を裏付ける観察可能な証拠がより少なくなり、見積りの不確実性は増大する。評価におけるインプットに観察不能かつ重要なものが1つ以上含まれる場合、金融商品は公正価値の階層のレベル3に分類される。
当監査法人は、当監査法人の業界経験や会社の事業に関する知識を用いて、会社が保有する金融商品のリスク評価を実施した。当監査法人は、経営者による重要な判断を要する領域および当監査法人の監査重点項目を特定するためにこの分析を利用した。当監査法人は、特定の信用デリバティブ、複雑なコモディティ・ファイナンス取引、ならびに株式コリレーションおよび株式ボラティリティ・インプットに感応するストラクチャード・ノートの評価に関連する重要な虚偽表示リスクは高いと結論付けた。信用デリバティブには、担保付資金調達スプレッドに感応する金融商品ポートフォリオの評価、およびフォワード資金調達カーブを推定するにあたって多くの仮定を伴う手法が含まれていた。
監査上の主要な検討事項に対する監査上の対応手続
当監査法人は、金融資産および負債の評価に関する主な内部統制の設計および実施状況について理解・評価した。当該内部統制には以下が含まれる。
・リスク管理担当の専門家チームによる新規および既存のモデルの検証、ならびに使用するモデルに関するアクセスおよび変更に係る管理統制。
・第三者から提供される価格およびモデルへのインプットを用いてプロダクト・コントロール担当が実施する価格検証プロセス。
・評価調整の算定および承認。
当監査法人は、当該内部統制の運用状況の有効性についてテストし、当監査法人の監査の目的において当該統制に依拠できると判断した。また、当監査法人は下記の実証手続を実施した。
当監査法人は、現物商品のサンプルの評価を第三者から提供された情報に照らしてテストした。当監査法人は内部の評価専門家を利用して、デリバティブ金融商品および現物商品(レベル3の金融商品を含む。)の再評価を、独立したモデルおよび利用可能な範囲のインプットを用いてサンプルベースで実施した。
レベル3信用デリバティブのポートフォリオに関して、当監査法人は、その内部評価専門家を利用して、以下を実施した。
・外部情報源を利用して潜在的に代替可能な担保付資金調達スプレッドを確認し、会社の評価との差異を検証することによって、公正価値の適切性を評価する。
・経営陣により外部情報源に提供された評価のための情報のサンプルを検証する。
・当監査法人独自のモデルおよび入手可能な独立したインプットを使用して、すべての重要なポジションについて個別また全体として評価を再実施する。経営陣のインプットを利用して商品の再評価を行う場合には、利用するインプットの合理性を評価する。
また、当監査法人は、当社の独自モデルおよび入手可能で独立して取得されたインプットを利用して、株式コリレーションおよび株式ボラティリティ・インプットに感応するストラクチャード・ノートならびに複雑なコモディティ・ファイナンス取引の大規模なサンプルを再評価した。サンプルについて、経営陣のインプットを利用して商品の再評価を行う場合には、利用するインプットの合理性を評価する。
当監査法人は評価調整の算定に使用された手法および仮定を評価した。当監査法人は期末日現在の評価調整をサンプルベースで検証した。
当監査法人は、注記29「公正価値測定」に記載される重要な観察不能なインプットおよび公正価値の階層に関する開示を把握・評価した。
監査範囲の構成方法
当監査法人は、会社の構造、会計処理手続・内部統制、会社が事業を行っている業界を考慮して、財務書類全体に関する意見を提供するために十分な手続が実施されるように監査範囲を決定した。
会社は、世界中の顧客に金融サービスを提供している。会社はまた、ヨーロッパ、中東およびアフリカ地域に多くの支店を有し、これらの地域の顧客に金融サービスを提供している。当監査法人は、監査上、会社およびその支店を単一の構成単位を表すものとみなしている。グループの海外拠点のトレーダーは、会社の代理として取引を実施している。このような状況において、財務報告に関連する一定の内部統制が当該拠点において運用されている。また、最終的な親会社のザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(以下「グループ・インク」という。)により米国において、または会社の監査に関連するその他の拠点のグループ・オフィスにおいて、集約されている機能も数多くある。当監査法人は、これら各拠点において必要な監査業務の範囲を決定し、PwCネットワーク・ファームに指示書を発行した。当監査法人は、監査業務の責任を有するファームと監査の過程を通じて定期的に意見交換を行った。これには、特定の海外PwCネットワーク・ファームへの訪問、主要な調書のレビュー、ならびに高リスク監査領域における作業結果についての討議および検証が含まれる。当監査法人は、当監査法人に代わって実施された手続は、当監査法人が監査意見を表明する上で十分であったと考えている。
気候リスクの監査への影響
本監査の一環として、当監査法人は、気候リスクの当社の財務書類への潜在的影響の範囲を理解するために、経営陣に対して質問をした。そして監査手続を実施する際には、気候リスクの影響の兆候に常に注意を払った。本監査手続において、気候リスクに起因する当社の財務書類への重大な影響は確認されなかった。
重要性
当監査法人の監査範囲は適用される重要性により影響される。当監査法人は、重要性に関して特定の定量的な基準値を定めた。これらは定性的な検討と合わせて、当監査法人の監査の対象範囲や個々の財務書類項目および開示内容に対する監査手続の性質、実施時期および範囲を決定する際、ならびに虚偽表示が個別にまたは集計して財務書類全体に及ぼす影響を評価する際に用いられた。
当監査法人は、職業的専門家としてのその判断に基づき、財務書類全体に関する重要性の基準値を以下のとおり決定した。
| 会社の全体的な重要性の基準値 | 378百万米ドル(2023年:413百万米ドル) |
|---|---|
| 決定方法 | Tier 1自己資本資源合計の約1% |
| 適用されたベンチマークの根拠 | 当社はグループ・インクの全額出資子会社である。当監査法人は、グループ・インク、規制当局および市場の取引相手先を財務書類の主な利用者とみなしている。これら利用者は、当社が、規制上の最低限の要件を満たし、市場における将来の債務を履行し、かつ将来いかなる損失が発生してもそれを負担できるだけの、十分な自己資本資源を保有しているか否かを重視している。全体的な重要性の基準値は、Tier 1自己資本資源合計の約1%で、378百万米ドルである。 |
当監査法人は、手続実施上の重要性を使用して、未修正・未発見の虚偽表示の合計が全体的重要性の基準値を上回る可能性を適切な低い水準まで引き下げる。具体的には、監査範囲の決定、ならびに、例えばサンプル規模を決定する際の、勘定残高、取引種類および開示の検討の性質と範囲の決定において、手続実施上の重要性を使用する。当監査法人の手続実施上の重要性は、重要性全体の75%(2023年:75%)で、会社の財務書類について283百万米ドル(2023年:309百万米ドル)であった。
当監査法人は、手続実施上の重要性を決定するにあたって、多くの要因(過去の虚偽表示、リスク評価およびリスク合計、内部統制の有効性など)を検討し、その通常範囲の上限額は適切であると結論した。
当監査法人は、監査中に識別した38百万米ドル(2023年:41百万米ドル)を超える虚偽表示のほか、当監査法人として定性的な理由から報告が必要と考えたこれより少額の虚偽表示についても、ゴールドマン・サックス・インターナショナル監査委員会に報告することを同委員会と合意した。
継続企業の前提に関連する結論
継続企業の前提を引き続き採用するか否かを決定するための、取締役による会社能力の評価に関する当監査法人による評価には、以下が含まれている。
・継続企業の前提に影響する可能性がある要因を特定するためにリスク評価を実施する。
・会社の現在の財政状態および財務予測(貸借対照表日時点で会社が利用できる金融資源の実証を含む。)を評価する。
・会社の現在の資本および流動性ポジションを把握・評価し、流動性および規制資本に関して経営陣によって実施されたストレステストの結果を検討する(使用されたストレスシナリオの厳格さについて検討することを含む。)。
・グループ・インク、およびその連結子会社の継続企業の前提に関する評価を支援するためにグループ監査人によって実施された手続の結果について検討する。
・継続企業の前提に関して財務書類でなされた開示の適切性を評価する。
当監査法人は、実施した作業に基づいて、財務書類の発行が承認された時から最低12カ月間継続企業として存続する会社の能力に個別にまたは集合的に重要な疑義を投げかける可能性がある事象または状況に関するいかなる重要な不確実性も特定しなかった。
当監査法人は財務書類を監査するにあたり、取締役が財務書類の作成にあたって継続企業の前提を使用したことは適切であると結論した。
ただし、将来の事象または状況をすべて予測することはできず、同結論は、継続企業として存続する会社の能力に関する保証ではない。
継続企業の前提に関する当監査法人の責任および取締役の責任は、本報告書の該当するセクションに記載されている。
その他の情報に係る報告
その他の情報は、アニュアル・レポートに含まれる、財務書類およびそれに対する当監査法人の監査報告書以外のすべての情報から成る。その他の情報についての責任は取締役が有している。財務書類に対する当監査法人の意見はその他の情報を対象としておらず、当監査法人はその他の情報に対し、監査意見、または本報告書に明示的に記載されている場合を除いていかなる形式の保証も表明しない。
財務書類に関する当監査法人による監査に関連して、当監査法人の責任は、その他の情報を把握し、それにあたって、その他の情報に財務書類または監査中に入手した当監査法人の知識と重要な不一致があるか、または重要な虚偽表示があるかを検討することである。明らかに重要な不整合または重要な虚偽表示を識別した場合、当監査法人は、財務書類の重要な虚偽表示またはその他の情報の重要な虚偽表示があるかどうかを結論付けるための手続を実施する必要がある。当監査法人が実施した作業に基づき、その他の情報に重要な虚偽表示があると結論付けた場合、当監査法人はその事実を報告しなければならない。これらの責任に基づき報告すべきことはない。
戦略報告書および取締役報告書に関して、当監査法人は2006年英国会社法によって義務付けられている開示が含まれているか否かも検討した。
2006年会社法は、当監査法人が監査において実施した作業に基づき、特定の意見および下記の事項についても報告するよう要求している。
戦略報告書および取締役報告書
当監査法人の意見では、監査の過程で実施した作業に基づいて、2024年12月31日に終了した事業年度の戦略報告書および取締役報告書に記載されている情報は財務書類と一致しており、適用される法的要件に従って作成されている。
当監査法人は、会社およびそれを取り巻く環境について監査の過程で入手した知識および理解に照らし、戦略報告書および取締役報告書において重要な虚偽表示は識別していない。
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財務書類および監査に関する責任
財務書類に対する取締役の責任
財務書類に関する取締役の責任に関する報告書に詳述のとおり、取締役は、適用されるフレームワークに従って当該財務書類を作成する責任、またその財務書類が真実かつ公正な概観を与えるものであることを確認する責任を有している。取締役は、不正または誤謬による重要な虚偽表示のない財務書類を作成するために取締役が必要と判断する内部統制についても責任を有している。
財務書類の作成において、取締役は、継続企業としての会社の存続能力の評価、継続企業の前提に関連する事項の開示(該当する場合)、ならびに継続企業の前提による会計処理の使用に責任を有している。ただし、取締役が会社を清算または業務を停止する意図を有する場合、あるいはそうするより他に現実的な代替案がない場合はこの限りではない。
取締役は、欧州単一電子フォーマット(ESEF)に関する委任規則2019/815(ESEF規則)で規定された要件に従って財務書類を作成する責任を負う。
財務書類の監査に対する監査人の責任
当監査法人の目的は、不正または誤謬によるかを問わず、全体として財務書類に重要な虚偽表示がないかどうかに関する合理的な保証を得ること、ならびに当監査法人の意見を含む監査報告書を発行することにある。合理的な保証は高水準の保証であるが、ISA(英国)およびISAに従って実施された監査が、重要な虚偽表示が存在する場合常に発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別にまたは集計すると、当該財務書類の利用者の経済的意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
不正を含む不法行為とは、法規制への違反行為などである。当監査法人は、上記の責任に従った、不正を含む不法行為に係る重要な虚偽表示を検出するための手続を策定する。当監査法人の手続が、不正を含む不法行為をどの程度検出できるかは、以下に詳述されている。
当監査法人は、会社および業界に関する当監査法人の理解に基づき、英国金融行為規制機構(「FCA」)および英国健全性監督機構(「PRA」)の規則に関連する法規制への違反行為による主要なリスクを識別し、その違反行為が財務書類に重要な影響を及ぼし得る範囲について検討した。また、2006年会社法や法人税法など、財務書類に直接影響を及ぼす法規制についても検討した。当監査法人は、経営者による財務書類に対する不正操作のインセンティブおよび機会(統制の無効化のリスクを含む。)を評価し、主要なリスクは、不適切な仕訳入力や、会計上の見積りにおける経営者のバイアスに関連するもの(公正価値で保有する金融商品の評価に関連するものを含む。)であると判断した。当監査法人によって実施された監査手続には、以下が含まれる。
・既知の法規制不遵守や不正、またはその疑いについて、経営者(内部監査を含む。)およびガバナンス担当者と協議する。
・財務報告における不正行為を防止・発見するよう設計された経営者による内部統制の業務における有効性を評価・検証する。
・会社の内部通報窓口に通報された事項および経営者による当該事項の調査結果を評価する。
・規制当局(FCAおよびPRA)との主なやり取りについて検証する。
・一部の仕訳、特に上級管理職、勘定の責任者、特定の部門(フロントオフィスを含む。)の個人が入力した仕訳、および純収益の増加を伴う通常でない勘定の組合せを特定・検証する。
・会計上の重要な見積り、特に公正価値で保有する金融資産および負債の評価に関して経営陣が行った仮定および判断について検証する。
・当監査法人の実施するテストの性質、時期および/または範囲に予測不能性を組み込む。
上記の監査手続には固有の限界がある。財務書類に反映された事象および取引に密接に関わっていない法令不遵守については、当監査法人が発見する可能性は低くなる。また、偽造、意図的な虚偽の陳述、共謀などにより、不正は意図的に隠蔽されている可能性があることから、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
対象会社の監査テストには、可能な場合にはデータ監査技法を使用した、特定の取引および残高の母集団全体のテストが含まれる場合がある。しかし、一般的には母集団全体をテストするのではなく、テストの対象に限られた数の項目を抽出することになる。多くの場合、当監査法人は項目の規模またはリスクの特徴に基づき、特定の項目を対象にテストを行うことになる。その他の場合では、当監査法人は、サンプルを抽出する母集団に関する結論を導き出せるよう、監査サンプルを使用することになる。
ISA(英国)に従った財務書類の監査に対する当監査法人の責任の詳細については、FRCのウェブサイト(www.frc.org.uk/auditorsresponsibilities)に記載されている。この説明は、この監査報告書の一部を構成している。
また、財務書類がすべての重要な点でESEF規則で規定する要件に従って作成されているか否かを評価することも当監査法人の責任である。
本監査はISAに準拠する監査であり、当監査法人は、監査全体を通して職業専門家として判断し、職業専門家としての懐疑心を保持する。また、当監査法人は、
・財務書類の重要な虚偽表示のリスク(不正によるか誤謬によるかを問わない。)を特定・評価し、それらのリスクに対応した監査手続を設計・実施し、当監査法人の意見に根拠を提供するのに十分かつ適切な監査証拠を取得する。不正は共謀、偽造、意図的な不作為、虚偽の陳述、または内部統制の無効化などが関わる可能性があることから、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
・会社の内部統制の有効性に関する意見を表明するためではなく、その状況において適切な監査手続を設計するために、監査に関連する内部統制を理解する。
・使用された会計方針の適切さ、ならびに経営陣によってなされた会計上の見積りおよび関連する開示の合理性を評価する。
・経営陣が継続企業の前提を使用したことの適切性、ならびに、取得した監査証拠に基づいて、継続企業として存続する会社の能力に重大な疑義を投げかける可能性がある事象または状況に関連して重要な不確実性が存在するか否かについて結論する。当監査法人は、重要な不確実性が存在すると結論した場合、その監査報告書において財務書類の関連する開示に対する注意を促すこと、または、当該開示が不十分な場合、その意見を修正することを義務付けられている。当監査法人の結論は、当監査法人の監査報告書の日付までに取得した監査証拠に基づいている。ただし、将来の事象または状況のために、グループが継続企業として存続することを中止する可能性がある。
・財務書類の全体的表示、構造、および内容(開示を含む。)を評価し、かつ、財務書類が裏付けとなる取引および事象を公正な方法で表示しているか否かを評価する。
・財務書類に関する意見を表明するために、会社内の事業体または事業活動の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を取得する。当監査法人は、会社に対する監査の指示、監督、実施に対して責任を負う。しかし、当監査法人は、その監査意見に対してのみ責任を負う。
当監査法人は、とりわけ、監査の計画された範囲・時期、ならびに、内部統制の重要な欠陥など、監査期間中に当監査法人が特定する重要な監査所見に関してガバナンス担当者と連絡を取り合う。
また、当監査法人は、ガバナンス担当者に対して当監査法人が独立性に関して該当する倫理規則を遵守したという声明書を提供し、当監査法人の独立性に関係すると合理的に考えられる可能性があるすべての関係およびその他の事項、また、該当する場合、脅威を除去するために取られた措置または適用された保護措置を彼らに通知する。
ガバナンス担当者に通知された事項のうち、当監査法人は、当期の財務書類の監査において最も重要であり、したがって、監査上の主要な検討事項である事項を決定する。当監査法人は、法規制が当該事項の一般への開示を妨げない限り、または、きわめてまれな状況であるが、通知することによる悪い結果が当該通知の公共の利益を上回ると合理的に予想されるために当該事項がその報告書で通知されるべきでない場合を除き、監査報告書にそれらの事項を記載する。
本報告書の使用
本報告書(意見を含む。)は、2006年会社法第16部第3章に準拠した主体である会社の株主のためにのみ作成されており、その他の目的のために作成されたものではない。当監査法人は意見を表明するにあたり、事前に書面で明確に同意している場合を除き、その他の目的に対して責任を負わず、本報告書を読むその他の者または報告書を入手する可能性のあるその他の者に対して責任を負うものではない。
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要求されているその他の報告
2006年会社法に基づく除外事項の報告
2006年会社法に基づいて、以下の場合、当監査法人の監査意見において報告が求められている。
・当監査法人の監査に必要なすべての情報および説明を取得していない場合、
・会社が適正に会計記録を行っていない場合、あるいは当監査法人が訪問しなかった支店から当監査法人の監査に対する適切な返答が得られなかった場合、
・法律で定められた取締役報酬に関する特定の開示がなされていない場合、
・財務書類が会計記録や返答と一致していない場合。
当監査法人にはこの責任から生じた報告すべき例外事項はない。
その他の法律および規制上の要件に関する報告
当監査法人は、2024年12月31日現在の会社の財務書類について、財務書類に適用される、ESEF規則で規定された関連する法的要件の遵守状況を確認した。すなわち、会社について、
•財務書類は有効なxHTMLフォーマットで作成されている。
当監査法人の意見では、2024年12月31日現在の会社の財務書類(gsinternational-12-31-24-financial-statements.xhtmlとして特定される)は、すべての重要な点において、ESEF規則で規定されている要件に従って作成されている。
任命
当監査法人は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル監査委員会の推薦により、1988年9月22日に取締役により、1989年11月24日に終了した年度およびその後の会計年度に係る財務書類の監査人に任命された。中断なく監査人を務めている合計期間は、1989年11月24日に終了した会計年度から2024年12月31日に終了した会計年度までの36年間である。
ゴールドマン・サックス・インターナショナルは英国の社会的影響度の高い事業体ではなく、そのため監査法人の強制的ローテーション要件は適用されない。
その他
本報告書の英語版と英語以外の言語への翻訳が異なる場合、英語版が優先する。
ニック・モリソン(上級法定監査人)
プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー
勅許会計士、法定監査人
ロンドン
2025年3月21日
(※)上記は、英文で作成された監査報告書原本の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解または意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。
独立監査人の監査報告書
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(無限責任会社)株主 御中
財務書類の監査に係る報告
意見
以下に定義されているゴールドマン・サックス・インターナショナル(以下「会社」という。)の財務書類について、当監査法人は以下を認める。
・2025年12月31日現在の会社の財政状態ならびに同日に終了した期間の利益およびキャッシュ・フローを真実かつ公正に表示している。
・英国で採用された国際会計基準に従って作成されている。
・2006年会社法の要件に従って作成されている。
当監査法人は、アニュアル・レポートに含まれる財務書類(以下により構成されている)を監査した。
・2025年12月31日現在の貸借対照表
・同日に終了した年度の損益計算書
・同日に終了した年度の包括利益計算書
・同日に終了した年度の持分変動計算書
・同日に終了した年度のキャッシュ・フロー計算書
・重要な会計方針に関する情報およびその他の説明情報から成る財務書類に対する注記
欧州連合で適用される欧州議会・理事会規則1606/2002に準じた国際財務報告基準に関連する個別の意見
財務書類に対する注記2「作成の基準」で説明されているとおり、会社は、英国で採用された国際会計基準の適用に加えて、欧州連合で適用される欧州議会・理事会規則1606/2002に準じた国際財務報告基準も適用した。
当監査法人の意見では、会社の財務書類は、欧州連合で適用される欧州議会・理事会規則1606/2002に準拠した国際財務報告基準に準拠して適正に作成されている。
意見の基礎
当監査法人は、国際監査基準(英国)(以下「ISA(英国)」という。)、国際監査保証基準審議会が公表した国際監査基準(以下「ISA」という。)、および適用される法令に従って監査を行った。ISA(英国)およびISAに基づく当監査法人の責任は、本報告書の「財務書類の監査に対する監査人の責任」セクションに記載されている。当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
独立性
当監査法人は、英国における当監査法人による財務書類の監査に関する倫理規則(他の上場事業体に適用される英国財務報告評議会(「FRC」)による倫理基準を含む。)、および国際会計士倫理基準審議会が公表した職業会計士のための国際倫理規則(国際独立性基準を含む。)(IESBAコード)に従って会社からの独立性を維持しており、それらの要求事項に従って当監査法人のその他の倫理的責任を果たしている。
当監査法人は、その知り信じる限りにおいて、FRCの倫理基準または欧州議会・理事会規則537/2014の第5条(1)で禁止されている非監査サービスを提供していないと明言する。
当監査法人は、財務書類に対する注記6「営業費用」で開示されているものを除き、監査対象期間において会社またはその被支配事業体に非監査サービスを提供していない。
本監査のアプローチ
概要
監査範囲
・当監査法人は、単一の構成単位としての会社の財務書類全体に対しフルスコープの監査を実施した。監査の範囲ならびに監査手続の性質、実施時期および程度は、当監査法人のリスク評価、財務書類項目の財務上の重要性ならびに定性的要因(不正または誤謬による過去の虚偽表示を含む。)により決定された。当監査法人は特に、仮定の決定や本質的に不確実な将来事象の検討を伴う重要な会計上の見積りに関するものなど、取締役が主観的判断を行った分野に注目した。
監査上の主要な検討事項
・公正価値で保有する金融資産および負債の評価。
重要性
・全体的な重要性の基準値:Tier 1自己資本資源合計の約1%に基づき、381百万米ドル(2024年:378百万米ドル)。
・手続実施上の重要性:285百万米ドル(2024年:283百万米ドル)。
監査の範囲
当監査法人は本監査を計画するにあたって、重要性の基準値を決定し、財務書類における重要な虚偽表示リスクを評価した。
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、監査人が職業的専門家として当期の財務書類監査で最も重要な事項と判断するものであり、監査人が特定した重要な虚偽表示リスク(不正によるか否かを問わない。)のうち、全体的な監査戦略、監査資源の配分、監査チームへの指示に最も大きく影響するものなど、最も重要と評価されたものが含まれる。これらの項目、および当監査法人がこれらの項目について実施した手続の結果に関する当監査法人のコメントは、財務書類全体に対する監査の観点から、当監査法人の意見を形成するにあたり対応されたものである。当監査法人は、これらの項目に対しては個別の意見を表明しない。
これは、当監査法人の監査で特定されたすべてのリスクを完全に網羅したものではない。
以下の監査上の主要な検討事項は前会計期間と同じである。
監査上の主要な検討事項
公正価値で保有する金融資産および負債の評価
財務書類に対する注記29「公正価値測定」参照。
財務書類に対する注記3「重要な会計方針」に記載の会計方針に従って、金融資産および負債の大部分は公正価値で貸借対照表に計上されており、公正価値の変動は純収益に計上される。2025年12月31日現在、公正価値で測定する金融資産および負債合計は、それぞれ9,108.7億米ドル、9,023.4億米ドルであった。金融資産および負債の評価に関する監査には、多大な監査資源が必要な上、見積りが不確実な分野であり、したがって、監査上の主要な検討事項に該当する。
注記29「公正価値測定」に記載されている公正価値で評価される会社の金融資産および負債について、そのほぼすべての公正価値が観察可能な価格およびインプットに基づいており、公正価値の階層においてレベル1およびレベル2に分類される。デリバティブ金融商品の評価は、様々なインプットを用いる金融モデルにより算定される。
会社はまた、限られた活発な市場しか存在しない、または活発な市場が全く存在しない、複雑かつより流動性の低い現物商品およびデリバティブ金融商品の取引を行う。この場合、評価を裏付ける観察可能な証拠がより少なくなり、見積りの不確実性は増大する。評価におけるインプットに観察不能かつ重要なものが1つ以上含まれる場合、金融商品は公正価値の階層のレベル3に分類される。
当監査法人は、当監査法人の業界経験や会社の事業に関する知識を用いて、会社が保有する金融商品のリスク評価を実施した。当監査法人は、経営者による重要な判断を要する領域および当監査法人の監査重点項目を特定するためにこの分析を利用した。当監査法人は、株式コリレーションおよび株式ボラティリティ・インプットに感応するストラクチャード・ノートの評価に関連する重要な虚偽表示リスクは高いと結論付けた。
監査上の主要な検討事項に対する監査上の対応手続
当監査法人は、金融資産および負債の評価に関する主な内部統制の設計および実施状況について理解・評価した。当該内部統制には以下が含まれる。
・リスク管理担当の専門家チームによる新規および既存のモデルの検証、ならびに使用するモデルに関するアクセスおよび変更に係る管理統制。
・第三者から提供される価格およびモデルへのインプットを用いてプロダクト・コントロール担当が実施する価格検証プロセス。
・評価調整の算定および承認。
当監査法人は、当該内部統制の運用状況の有効性についてテストし、当監査法人の監査の目的において当該統制に依拠できると判断した。
また、当監査法人は下記の実証手続を実施した。
・当監査法人は、現物商品のサンプルの評価を第三者から提供された情報に照らしてテストした。
・当監査法人は内部の評価専門家を利用して、デリバティブ金融商品および現物商品(レベル3の金融商品を含む。)の再評価を、独立したモデルおよび利用可能な範囲のインプットを用いてサンプルベースで実施した。また、経営陣のインプットを利用して商品の再評価を行った際には、利用するインプットの合理性を評価した。
・また、当監査法人は、当社の独自モデルおよび入手可能で独立して取得されたインプットを利用して、株式コリレーションおよび株式ボラティリティ・インプットに感応するストラクチャード・ノートの大規模なサンプルを再評価した。サンプルについて、経営陣のインプットを利用して商品の再評価を行った際には、利用するインプットの合理性を評価した。
・当監査法人は評価調整の算定に使用された手法および仮定を評価した。当監査法人は期末日現在の評価調整をサンプルベースで検証した。
・当監査法人は、注記29「公正価値測定」に記載される重要な観察不能なインプットおよび公正価値の階層に関する開示を把握・評価した。
監査範囲の構成方法
当監査法人は、会社の構造、会計処理手続・内部統制、会社が事業を行っている業界を考慮して、財務書類全体に関する意見を提供するために十分な手続が実施されるように監査範囲を決定した。
会社は、世界中の顧客に金融サービスを提供している。会社はまた、ヨーロッパ、中東およびアフリカ地域に多くの支店を有し、これらの地域の顧客に金融サービスを提供している。当監査法人は、監査上、会社およびその支店を単一の構成単位を表すものとみなしている。グループの海外拠点のトレーダーは、会社の代理として取引を実施している。このような状況において、財務報告に関連する一定の内部統制が当該拠点において運用されている。また、最終的な親会社のザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(以下「グループ・インク」という。)により米国において、または会社の監査に関連するその他の拠点のグループ・オフィスにおいて、集約されている機能も数多くある。当監査法人は、これら各拠点において必要な監査業務の範囲を決定し、PwCネットワーク・ファームに指示書を発行した。当監査法人は、監査業務の責任を有するファームと監査の過程を通じて定期的に意見交換を行った。これには、特定の海外PwCネットワーク・ファームへの訪問、主要な調書のレビュー、ならびに高リスク監査領域における作業結果についての討議および検証が含まれる。当監査法人は、当監査法人に代わって実施された手続は、当監査法人が監査意見を表明する上で十分であったと考えている。
気候リスクの監査への影響
本監査の一環として、当監査法人は、気候リスクの当社の財務書類への潜在的影響の範囲を理解するために、経営陣に対して質問をした。そして監査手続を実施する際には、気候リスクの影響の兆候に常に注意を払った。本監査手続において、気候リスクに起因する当社の財務書類への重大な影響は確認されなかった。
重要性
当監査法人の監査範囲は適用される重要性により影響される。当監査法人は、重要性に関して特定の定量的な基準値を定めた。これらは定性的な検討と合わせて、当監査法人の監査の対象範囲や個々の財務書類項目および開示内容に対する監査手続の性質、実施時期および範囲を決定する際、ならびに虚偽表示が個別にまたは集計して財務書類全体に及ぼす影響を評価する際に用いられた。
当監査法人は、職業的専門家としてのその判断に基づき、財務書類全体に関する重要性の基準値を以下のとおり決定した。
| 会社の全体的な重要性の基準値 | 381百万米ドル(2024年:378百万米ドル) |
|---|---|
| 決定方法 | Tier 1自己資本資源合計の約1% |
| 適用されたベンチマークの根拠 | 当社はグループ・インクの全額出資子会社である。当監査法人は、グループ・インク、規制当局および市場の取引相手先を財務書類の主な利用者とみなしている。これら利用者は、当社が、規制上の最低限の要件を満たし、市場における将来の債務を履行し、かつ将来いかなる損失が発生してもそれを負担できるだけの、十分な自己資本資源を保有しているか否かを重視している。全体的な重要性の基準値は、Tier 1自己資本資源合計の約1%で、381百万米ドルである。 |
当監査法人は、手続実施上の重要性を使用して、未修正・未発見の虚偽表示の合計が全体的重要性の基準値を上回る可能性を適切な低い水準まで引き下げる。具体的には、監査範囲の決定、ならびに、例えばサンプル規模を決定する際の、勘定残高、取引種類および開示の検討の性質と範囲の決定において、手続実施上の重要性を使用する。当監査法人の手続実施上の重要性は、重要性全体の75%(2024年:75%)で、会社の財務書類について285百万米ドル(2024年:283百万米ドル)であった。
当監査法人は、手続実施上の重要性を決定するにあたって、多くの要因(過去の虚偽表示、リスク評価およびリスク合計、内部統制の有効性など)を検討し、その通常範囲の上限額は適切であると結論した。
当監査法人は、監査中に識別した38百万米ドル(2024年:38百万米ドル)を超える虚偽表示のほか、当監査法人として定性的な理由から報告が必要と考えたこれより少額の虚偽表示についても、ゴールドマン・サックス・インターナショナル監査委員会に報告することを同委員会と合意した。
継続企業の前提に関連する結論
継続企業の前提を引き続き採用するか否かを決定するための、取締役による会社能力の評価に関する当監査法人による評価には、以下が含まれている。
・継続企業の前提に影響する可能性がある要因を特定するためにリスク評価を実施する。
・会社の現在の財政状態および財務予測(貸借対照表日時点で会社が利用できる金融資源の実証を含む。)を評価する。
・会社の現在の資本および流動性ポジションを把握・評価し、流動性および規制資本に関して経営陣によって実施されたストレステストの結果を検討する(使用されたストレスシナリオの厳格さについて検討することを含む。)。
・グループ・インク、およびその連結子会社の継続企業の前提に関する評価を支援するためにグループ監査人によって実施された手続の結果について検討する。
・継続企業の前提に関して財務書類でなされた開示の適切性を評価する。
当監査法人は、実施した作業に基づいて、財務書類の発行が承認された時から最低12カ月間継続企業として存続する会社の能力に個別にまたは集合的に重要な疑義を投げかける可能性がある事象または状況に関するいかなる重要な不確実性も特定しなかった。
当監査法人は、財務書類を監査するにあたり、取締役が財務書類の作成にあたって継続企業の前提を使用したことは適切であると結論した。
ただし、将来の事象または状況をすべて予測することはできず、同結論は、継続企業として存続する会社の能力に関する保証ではない。
継続企業の前提に関する当監査法人の責任および取締役の責任は、本報告書の該当するセクションに記載されている。
その他の情報に係る報告
その他の情報は、アニュアル・レポートに含まれる、財務書類およびそれに対する当監査法人の監査報告書以外のすべての情報から成る。その他の情報についての責任は取締役が有している。財務書類に対する当監査法人の意見はその他の情報を対象としておらず、当監査法人はその他の情報に対し、監査意見、または本報告書に明示的に記載されている場合を除いていかなる形式の保証も表明しない。
財務書類に関する当監査法人による監査に関連して、当監査法人の責任は、その他の情報を把握し、それにあたって、その他の情報に財務書類または監査中に入手した当監査法人の知識と重要な不一致があるか、または重要な虚偽表示があるかを検討することである。明らかに重要な不整合または重要な虚偽表示を識別した場合、当監査法人は、財務書類の重要な虚偽表示またはその他の情報の重要な虚偽表示があるかどうかを結論付けるための手続を実施する必要がある。当監査法人は、実施した作業に基づき、その他の情報に重要な虚偽表示があると結論付けた場合、その事実を報告しなければならない。これらの責任に基づき報告すべきことはない。
戦略報告書および取締役報告書に関して、当監査法人は2006年英国会社法によって義務付けられている開示が含まれているか否かも検討した。
2006年会社法は、当監査法人が監査において実施した作業に基づき、特定の意見および下記の事項についても報告するよう要求している。
戦略報告書および取締役報告書
当監査法人の意見では、監査の過程で実施した作業に基づいて、2025年12月31日に終了した事業年度の戦略報告書および取締役報告書に記載されている情報は財務書類と一致しており、適用される法的要件に従って作成されている。
当監査法人は、会社およびそれを取り巻く環境について監査の過程で入手した知識および理解に照らし、戦略報告書および取締役報告書において重要な虚偽表示は識別していない。
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財務書類および監査に関する責任
財務書類に対する取締役の責任
財務書類に関する取締役の責任に関する報告書に詳述のとおり、取締役は、適用されるフレームワークに従って当該財務書類を作成する責任、またその財務書類が真実かつ公正な概観を与えるものであることを確認する責任を有している。取締役は、不正または誤謬による重要な虚偽表示のない財務書類を作成するために取締役が必要と判断する内部統制についても責任を有している。
財務書類の作成において、取締役は、継続企業としての会社の存続能力の評価、継続企業の前提に関連する事項の開示(該当する場合)、ならびに継続企業の前提による会計処理の使用に責任を有している。ただし、取締役が会社を清算または業務を停止する意図を有する場合、あるいはそうするより他に現実的な代替案がない場合はこの限りではない。
取締役は、欧州単一電子フォーマット(ESEF)に関する委任規則2019/815(ESEF規則)で規定された要件に従って財務書類を作成する責任を負う。
財務書類の監査に対する監査人の責任
当監査法人の目的は、不正または誤謬によるかを問わず、全体として財務書類に重要な虚偽表示がないかどうかに関する合理的な保証を得ること、ならびに当監査法人の意見を含む監査報告書を発行することにある。合理的な保証は高水準の保証であるが、ISA(英国)およびISAに従って実施された監査が、重要な虚偽表示が存在する場合常に発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別にまたは集計すると、当該財務書類の利用者の経済的意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
不正を含む不法行為とは、法規制への違反行為などである。当監査法人は、上記の責任に従った、不正を含む不法行為に係る重要な虚偽表示を検出するための手続を策定する。当監査法人の手続が、不正を含む不法行為をどの程度検出できるかは、以下に詳述されている。
当監査法人は、会社および業界に関する当監査法人の理解に基づき、英国金融行為規制機構(「FCA」)および英国健全性監督機構(「PRA」)の規則に関連する法規制への違反行為による主要なリスクを識別し、その違反行為が財務書類に重要な影響を及ぼし得る範囲について検討した。また、2006年会社法や法人税法など、財務書類に直接影響を及ぼす法規制についても検討した。当監査法人は、経営者による財務書類に対する不正操作のインセンティブおよび機会(統制の無効化のリスクを含む。)を評価し、主要なリスクは、不適切な仕訳入力や、会計上の見積りにおける経営者のバイアスに関連するもの(公正価値で保有する金融商品の評価に関連するものを含む。)であると判断した。当監査法人によって実施された監査手続には、以下が含まれる。
・既知の法規制不遵守や不正、またはその疑いについて、経営者(内部監査を含む。)およびガバナンス担当者と協議する。
・財務報告における不正行為を防止・発見するよう設計された経営者による内部統制の業務における有効性を評価・検証する。
・会社の内部通報窓口に通報された事項および経営者による当該事項の調査結果を評価する。
・規制当局(FCAおよびPRA)との主なやり取りについて検証する。
・一部の仕訳、特に上級管理職、勘定の責任者が入力した仕訳、および純収益の増加を伴う通常でない勘定の組合せを特定・検証する。
・会計上の重要な見積り、特に公正価値で保有する金融資産および負債の評価に関して経営陣が行った仮定および判断について検証する。
・当監査法人の実施するテストの性質、時期および/または範囲に予測不能性を組み込む。
上記の監査手続には固有の限界がある。財務書類に反映された事象および取引に密接に関わっていない法令違反行為については、当監査法人が発見する可能性は低くなる。また、偽造、意図的な虚偽の陳述、共謀などにより、不正は意図的に隠蔽されている可能性があることから、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
対象会社の監査テストには、可能な場合にはデータ監査技法を使用した、特定の取引および残高の母集団全体のテストが含まれる場合がある。しかし、一般的には母集団全体をテストするのではなく、テストの対象に限られた数の項目を抽出することになる。多くの場合、当監査法人は項目の規模またはリスクの特徴に基づき、特定の項目を対象にテストを行うことになる。その他の場合では、当監査法人は、サンプルを抽出する母集団に関する結論を導き出せるよう、監査サンプルを使用することになる。
ISA(英国)に従った財務書類の監査に対する当監査法人の責任の詳細については、FRCのウェブサイト(www.frc.org.uk/auditorsresponsibilities)に記載されている。この説明は、この監査報告書の一部を構成している。
また、財務書類がすべての重要な点でESEF規則で規定する要件に従って作成されているか否かを評価することも当監査法人の責任である。
本監査はISAに準拠する監査であり、当監査法人は、監査全体を通して職業専門家として判断し、職業専門家としての懐疑心を保持する。また、当監査法人は、
・財務書類の重要な虚偽表示のリスク(不正によるか誤謬によるかを問わない。)を特定・評価し、それらのリスクに対応した監査手続を設計・実施し、当監査法人の意見に根拠を提供するのに十分かつ適切な監査証拠を取得する。不正は共謀、偽造、意図的な不作為、虚偽の陳述、または内部統制の無効化などが関わる可能性があることから、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
・会社の内部統制の有効性に関する意見を表明するためではなく、その状況において適切な監査手続を設計するために、監査に関連する内部統制を理解する。
・使用された会計方針の適切さ、ならびに経営陣によってなされた会計上の見積りおよび関連する開示の合理性を評価する。
・経営陣が継続企業の前提を使用したことの適切性、ならびに、取得した監査証拠に基づいて、継続企業として存続する会社の能力に重大な疑義を投げかける可能性がある事象または状況に関連して重要な不確実性が存在するか否かについて結論する。当監査法人は、重要な不確実性が存在すると結論した場合、その監査報告書において財務書類の関連する開示に対する注意を促すこと、または、当該開示が不十分な場合、その意見を修正することを義務付けられている。当監査法人の結論は、当監査法人の監査報告書の日付までに取得した監査証拠に基づいている。ただし、将来の事象または状況のために、グループが継続企業として存続することを中止する可能性がある。
・財務書類の全体的表示、構造、および内容(開示を含む。)を評価し、かつ、財務書類が裏付けとなる取引および事象を公正な方法で表示しているか否かを評価する。
・財務書類に関する意見を表明するために、会社内の事業体または事業活動の財務情報に関する十分かつ適切な監査証拠を取得する。当監査法人は、会社に対する監査の指示、監督、実施に対して責任を負う。しかし、当監査法人は、その監査意見に対してのみ責任を負う。
当監査法人は、とりわけ、監査の計画された範囲・時期、ならびに、内部統制の重要な欠陥など、監査期間中に当監査法人が特定する重要な監査所見に関してガバナンス担当者と連絡を取り合う。
また、当監査法人は、ガバナンス担当者に対して当監査法人が独立性に関して該当する倫理規則を遵守したという声明書を提供し、当監査法人の独立性に関係すると合理的に考えられる可能性があるすべての関係およびその他の事項、また、該当する場合、脅威を除去するために取られた措置または適用された保護措置を彼らに通知する。
ガバナンス担当者に通知された事項のうち、当監査法人は、当期の財務書類の監査において最も重要であり、したがって、監査上の主要な検討事項である事項を決定する。当監査法人は、法規制が当該事項の一般への開示を妨げない限り、または、きわめてまれな状況であるが、通知することによる悪い結果が当該通知の公共の利益を上回ると合理的に予想されるために当該事項がその報告書で通知されるべきでない場合を除き、監査報告書にそれらの事項を記載する。
本報告書の使用
本報告書(意見を含む。)は、2006年会社法第16部第3章に準拠した主体である会社の株主のためにのみ作成されており、その他の目的のために作成されたものではない。当監査法人は意見を表明するにあたり、事前に書面で明確に同意している場合を除き、その他の目的に対して責任を負わず、本報告書を読むその他の者または報告書を入手する可能性のあるその他の者に対して責任を負うものではない。
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要求されているその他の報告
2006年会社法に基づく除外事項の報告
2006年会社法に基づいて、以下の場合、当監査法人の監査意見において報告が求められている。
・当監査法人の監査に必要なすべての情報および説明を取得していない場合
・会社が適正に会計記録を行っていない場合、あるいは当監査法人が訪問しなかった支店から当監査法人の監査に対する適切な返答が得られなかった場合
・法律で定められた取締役報酬に関する特定の開示がなされていない場合
・財務書類が会計記録や返答と一致していない場合
当監査法人にはこの責任から生じた報告すべき例外事項はない。
その他の法律および規制上の要件に関する報告
当監査法人は、2025年12月31日現在の会社の財務書類について、財務書類に適用される、ESEF規則で規定された関連する法的要件の遵守状況を確認した。すなわち、会社について、
•財務書類は有効なxHTMLフォーマットで作成されている。
当監査法人の意見では、2025年12月31日現在の会社の財務書類(gsinternational-12-31-25-financial-statements.xhtmlとして特定される)は、すべての重要な点において、ESEF規則で規定されている要件に従って作成されている。
その他
本報告書の英語版と英語以外の言語への翻訳が異なる場合、英語版が優先する。
ニック・モリソン(上級法定監査人)
プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー
勅許会計士、法定監査人
ロンドン
2026年3月13日
(※)上記は、英文で作成された監査報告書原本の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解または意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。