| 【表紙】 | |
| 【提出書類】 | 有価証券報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条1項 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 2026年5月11日 |
| 【事業年度】 | 自 2025年1月1日 至 2025年12月31日 |
| 【会社名】 | ルノー (Renault) |
| 【代表者の役職氏名】 | 最高経営責任者 フランソワ・プロボ (François Provost, Chief Executive Officer) |
| 【本店の所在の場所】 | フランス、ブローニュ・ビヤンクール92100 ジェネラル・ルクレール・アベニュー 122-122bis (122-122 bis avenue du Général Leclerc, 92100 Boulogne-Billancourt, France) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁護士 月 岡 崇 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区丸の内二丁目7番2号 JPタワー 長島・大野・常松法律事務所 |
| 【電話番号】 | (03) 6889-7000 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁護士 石 井 将 太 弁護士 丹 羽 智 也 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区丸の内二丁目7番2号 JPタワー 長島・大野・常松法律事務所 |
| 【電話番号】 | (03) 6889-7000 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当なし |
第一部 【企 業 情 報】
注(1) 別段の表示がない限り、本文中の「当社」、「ルノー」、「ルノーSA」又は「ルノーS.A.」とはルノーを意味し、「当グループ」又は「ルノー・グループ」とは、ルノー及びすべての完全連結子会社を含む。
注(2) 別段の表示がない限り、本書中の「ユーロ」、「€」及び「EUR」の表示はすべて欧州連合及びフランス共和国の法定通貨を表している。株式会社三菱UFJ銀行の2026年2月20日現在の対顧客電信直物売相場は1ユーロ=184.08円であった。本書において記載されているユーロ金額の日本円への換算はかかる換算率によって便宜上なされているもので、将来の換算率を表するものではない。
注(3) 本書の表の計数が四捨五入されている場合、合計は必ずしも計数の総和と一致しない。
注(4) 「第一部企業情報、第3事業の状況、1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」から「第一部企業情報、第3事業の状況、4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」までのセクションには将来に関する事項が含まれているが、当該事項は別段の記載がない限り2025年12月31日現在において判断したものである。
第1【本国における法制等の概要】
1【会社制度等の概要】
(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
大規模の会社が最も頻繁に用いる有限責任会社の形態は株式会社(Société Anonyme)及び単純型株式会社(Société par actions simplifiée)であり、小規模の会社は一般に有限会社(Société à Responsabilité Limitée)の形態をとっている。これらの会社に適用ある法的枠組は、フランス商法である。
以下は、様々な法律、法令、命令、並びにEU規則及び指令を導入する立法措置によって定期的に修正及び補完されるフランス商法に基づいた株式会社に適用がある主要な規定の概略である。
株式会社の設立には定款を作成し、これに設立時の株主が署名しなければならない。定款は株式会社の本社の予定所在地により、権限のある商事裁判所登記官に提出しなければならない。株式会社の法人格は、商事裁判所登記官から登録証が発行されたときにはじめて取得することができる。
定款は、株式会社の準拠する根本規則を定めた文書である。
株 主
株式会社は、商業目的のために設立された、2人以上の株主(上場有価証券を発行する株式会社では7人)を有する会社をいう。株式会社の株主は、会社への出資額を限度として会社の債務につき責任を負う。
株主は株式会社において最高の権限を有する。特に、株主は、監事(membres du conseil de surveillance)又は場合により、2層構造の会社では業務執行役員(membres du directoire)若しくは単一構造の会社では取締役(administrateurs)、及び法定監査役(commissaire aux comptes)を選任し、配当を宣言し、財務諸表を承認し、(上場株式会社においては)取締役及び役員の報酬を毎年承認し、会社の解散を決定し、株式資本の額の変更及びその他定款の変更を承認する。
株式資本
一定の限られた例外を除いて、株式会社の最低株式資本の額は、37,000ユーロである(フランス商法第L.224-2条)。
フランス法上、株式会社の株式資本は株式に分類され、優先株式、投資証券(certificats d’investissement、以下「CI」という。)及び議決権証券(certificats de droit de vote、以下「議決権証券」という。)から構成されうる。但し、CI及び議決権証券を新たに発行することはもはやできない。
1株あたりの額面金額について法律上の制約はなく、株式の額面金額を定款に記載する必要はなくなった。株式会社の発行する株式は、フランス法又は定款の規定により記名式が強制される場合を除き、記名式又は無記名式である。上場会社が発行する株式であって、フランス法又は定款の規定により記名式としてはならない株式は、無記名式でなければならない。記名式であれ無記名式であれ株式の所有は株券によってではなく、会社(記名式株式の場合)又は金融機関(無記名株式の場合)に開設された株主の口座及び株主名簿への記帳によって表章される。
CIは既存株式の分割又は現金による資本金の増加により生じる譲渡可能証券であり、株式に付与された経済的権利(即ち、配当、剰余金及び清算後の残余財産に対する権利)すべてを有し、その所有者に対し株式所有者と同様の情報を求める権利を与える。CIについての議決権は議決権証券によって表章される。したがって、CIが発行された時は同数の議決権証券も発行された。発行済CIは発行済資本金の25%を超えることができなかった。CIと議決権証券を同一人に譲渡した場合、当該CIと議決権証券は普通株式1株として取り扱われる。議決権証書(発行済CIがある場合)は記名式しか認められない。なお、会社はもはやCIを発行することはできない(titres en voie d'extinction)。
株式の譲渡を有効に行うためには、株主は実際に会社又は場合により金融機関に、当初の株主から新株主のために株式を譲渡するとの指図を出さなければならない。承認(通常は取締役会又は場合により監事会の承認)を要する旨の定款上の規定がなければ、株式は自由に第三者に譲渡することができる。このような制限規定を上場会社の定款に定めることはできない。
資本出資形態
株式は金銭の払込又は現物出資により発行される。払込金は銀行、公証人又はCaisse des Dépôts et Consignationsに預託しなければならない。会社設立時及び一定の場合において、フランス商法第L.225-11条及び第R.225-12条(サパンⅡ法による改正を含む。)は、かかる預託金を引き出すことができると規定している。
会社の設立時に株式が金銭(のみ)を対価として発行される場合、発行株式の額面金額の少なくとも50%を発行時に払い込み、額面金額の残額を設立後5年以内に払い込まなければならない。会社の設立後に、株式が金銭(のみ)を対価として発行される場合、発行株式の額面金額の少なくとも25%を発行時に払い込み、額面金額の残額を資本金の増加後5年以内に払い込まなければならない。例外として、株式がプレミアム付きで発行されるときは、かかるプレミアムは発行時に全額払い込まれることを要する。
株式が金銭を対価として発行される場合、既存の株主は新株を優先的に引き受けることができる。株主は、株主総会の決議により、又は各株主において、当該優先権を放棄することができる。
株式が現物出資(有形又は無形資産)を対価として発行される場合は、一定の場合を除き、現物出資の価額について商事裁判所の選任する独立鑑定人(commissaire aux apports)による報告が必要となる。かかる報告は、もしあれば、権限のある商事裁判所登記官に提出しなければならない。
増資及び減資
株式会社の資本金は、新株式の発行又は発行済株式の額面金額の引上げ又は会社の資本に参加することができる証券に付帯している権利の行使のいずれかにより、増加することができる。資本金の増加は、取締役会又は場合により業務執行体に当該権限及び権能を委任することができる特別株主総会における株主の議決の範囲でのみ行うことができる。株式は一般的に、現金の払込、現物出資又は準備金、利益若しくは発行プレミアムの資本組入れにより発行することができる。
株式会社は、取締役会又は場合により業務執行体に当該権限及び権能を委任することができる特別株主総会が承認した上で、株式の額面金額の切下げ又は発行済株式数の減少により減資することができる。株主間の平等については厳格に遵守しなければならない。同様に、会社は、資本金の減少によって、会社の債権者に不利益を与えてはならない。
増資又は減資は商事裁判所登記官に届け出なければならない。
社債又は複合証券の発行
取締役会は単独で(*)普通社債(会社の資本金への参加を認めるものを除く。)の発行を決めることができる。但し、かかる権限が定款によって株主総会に留保されている場合、或いは株主総会がかかる権限を特に使った場合はこの限りではない。
取締役会は特別株主総会からの権限の付与に基づき、その所持人に対し転換、交換、償還、ワラント呈示又はその他の方法で会社の資本の一部を表章する株式の引受権を一定の期間又は特定の日に付与する証券を発行することができる。
(*) 2017年3月10日の法令2017-970号により、取締役会から社債発行の権限を付与され得る者の範囲が拡大された。
経 営
株式会社の経営は、①取締役会及び会長(Président)兼最高経営責任者(Directeur Général)、又は②監事会(conseil de surveillance)の監督下にある業務執行体(directoire)に委ねられている。
ルノーの経営は、下記の通り取締役会及び会長兼最高経営責任者に委ねられている。下記(2)提出会社の定款等に規定する制度、「経営」を参照のこと。
特別株主総会の決議により、経営機構の提案に基づいて、経営形態を変更することができる。
(イ)取締役会及び会長兼最高経営責任者
会社の代表権は(ⅰ)同一人物である会長兼最高経営責任者又は(ⅱ)(「非業務執行」会長とは別人の)最高経営責任者のいずれかに付与される。法律では、会長と最高経営責任者の職務は区別されているが、一人に両方の職務を与えることができる。
(ⅰ)会長兼最高経営責任者に経営権を付与する場合
経営権は、会長兼最高経営責任者(Président-Directeur Général)を務める者一人に付与される。法律により株主総会に明示的に授与された権限及び法律により特に取締役会に授与された権限に従い、会長兼最高経営責任者は、あらゆる状況において会社のために行動する最も広範な権限を有する。会長兼最高経営責任者は第三者との関係で会社を代表し、会社の経営全般について責任を負う。
(ⅱ)最高経営責任者に経営権を付与する場合
法律により株主総会に明示的に授与された権限及び法律により取締役会に特に授与された権限に従い、最高経営責任者は、あらゆる状況において会社のために行動する最も広範な権限を有する。最高経営責任者は会社の経営全般について責任を負い、第三者との関係において会社を代表する。取締役会は、かかる最高経営責任者を任命又は解任することができる。
かかる場合には、会長は取締役会の業務を指示し、その決定を執行し、最高経営責任者は会社を代表する。
いずれの場合においても、最高経営責任者の発議により取締役会は、1名又は複数(5名まで)のジェネラル・マネジャー(Directeurs Généraux Délégués)を任命又は解任することができる。ジェネラル・マネジャーは、フランス商法第L.225-56条に従い、会社を代表する権限を有する。
取締役会は3名以上18名以内の取締役(membres du Conseil d'Administration)からなる。取締役会長の死亡、辞任又は解任の場合で、且つ取締役会がそのメンバーの1名を後任とすることができない場合、フランス商法第L.225-24条の規定に従い、会長の役割を果たす追加の取締役を指名することができる。従業員を代表する取締役及び従業員株主を代表する取締役(もしいれば)は、取締役の数の上限を計算する際に考慮されない。吸収ないし新設合併の場合は取締役の数を3年間に限り最高24名まで増加することができる。取締役はフランス人若しくは外国人又は個人若しくは法人でもよいが、法人の場合はその常任代表者として個人を指定しなければならない。一個人が取締役として所属することのできる取締役会は原則として最大で5社である。定款で他の年齢制限を定める場合を除き、70歳を超える取締役の数は、取締役会の3分の1を上回ることはできない。
大規模な株式会社においては、取締役の選任に関する投票を行うために招集される次回の総会終了時点において、各性別の取締役の割合が40%を下回ってはならない。また、取締役会が8名以下で構成される同種の会社においては、各性別の取締役数の差が2名を超えてはならない。かかる男女均等の規則に違反して行われた選任であって、かつ、取締役会の構成における不備を是正する効果を有しないものは、無効である(フランス商法第L.225-18-1条)。
定款では、取締役が一定数の株式を所有していることを求めることができる。取締役は最長任期6年で株主総会において選任される。株主は、事前の通知、理由又は補償なくして取締役を解任することができる。但し、解任手続を乱用してはならない。
フランス法は、会長兼最高経営責任者又は最高経営責任者に付与されている会社の経営権と、取締役会に付与されている会社を管理する権限を明確に区別している。
権限は会社の目的及び株主総会に法律上認められた権限によってのみ制約を受ける。最高経営責任者の権限に課される制限は、社内では拘束力を有するが、第三者に対して主張されることはできない。取締役会の決議は、自ら又は代理人により出席している取締役の多数決により決せられる。可否同数の場合は定款に別段の定めがない限り会長が決定権を有する。定足数は取締役の総数の半数である。
(ロ)業務執行体及び監事会
フランス商法上、株式会社の経営は監事会(conseil de surveillance)の監督下にある業務執行体(directoire)により行うことができる。
監事会は3名以上18名以内(吸収ないし新設合併の場合は3年間に限り24名以内)の監事から構成される。定款に別段の定めがない限り監事にはフランス人若しくは外国人(EU非居住者について定款に別段の定めがない限り)又は個人若しくは法人がなることができる。監事は最長で6年を任期として株主により選任され、通常株主総会で理由なく解任できる。但し、解任手続を乱用してはならない。法人が監事会の構成員である場合は、その法人は個人をその常任代表者として定めなければならない。一個人が監事として所属することのできる監事会は定款に別段の定めがない限り最大で5社である。70歳を超える監事の数は、監事会の3分の1又は定款に定めるその他の年齢制限を上回ることはできない。監事会に関係する規定の大部分は、取締役会に適用されるものと同様であるが、監事会は業務執行体を単に監督し、経営権を持たないのに対して、取締役会は経営機能を有する。
業務執行体は1名以上5名以内(上場会社の場合は7名以内)の構成員からなり、その構成員(業務執行役員)は個人であることを要し、監事会により選任される。業務執行役員は株主である必要はない。例外として、株式会社の資本金が150,000ユーロ未満の場合は、業務執行体を、単独業務執行役員(directeur général unique)と称する1名のみの業務執行役員で構成することができる。業務執行体の構成員の任期は定款に定めがなければ4年で、定めがあるときは2年から6年である。業務執行体は幅広い権限を有し、かかる権限は、会社の目的並びに監事会及び株主総会に認められた権限による制約を受けるのみである。業務執行体の権限に加えられた制限は会社内部では拘束力を有するが、第三者に対してその制限をもって対抗することはできない。業務執行体によりなされる経営上の決定に関する規則は定款に定められる。業務執行体は合議制の経営機関である。各構成員の行為については、業務執行体が共同して行ったものとみなされる。業務執行体の構成員は、監事会の承認により、且つ定款に別段の定めがない限り、各自の担当業務を分担することができる。一般に、業務執行体の構成員1名が監事会により会社の代表者に選任される。このように選任された者は業務執行体会長(Président du Directoire)の肩書を有する。業務執行体会長は1名ないし数名の業務執行役員(Directeurs Généraux)により補佐される。
業務執行体は、少なくとも四半期毎に営業報告書を監事会に提出する。各事業年度終了後3ヶ月以内に、業務執行体は、年間の会社の計算書類及び、もしあれば、連結の計算書類を作成、決定し、営業報告書とともに当該計算書類を監事会に提出する。かかる計算書類は、これを承認する年次株主総会に提出される。業務執行体の構成員は同じ会社の監事会の構成員を兼ねることができない。業務執行体の構成員を解任するには、通常株主総会、又は定款で定める場合、監事会でこれが承認されなければならない。業務執行体の構成員が理由なく解任された場合には、損害賠償請求権が認められている。
株主の権利
(イ)株主総会
株主総会(assemblée générale des actionnaires)は、フランス商法第L.225-38条に従って締結された規制対象の契約を追認し、前事業年度における会社の業務に関する取締役会(又は業務執行体)及び監査役の報告書を受領し、かかる事業年度の計算書類を決定するために、少なくとも年1回開催される。他の株主総会は随時招集することができる。株式会社の組織の根本的な変更により定款変更の承認又は資本の変更を行う必要がある場合、特別株主総会(assemblée générale extraordinaire des actionnaires)が開かれる。その他の株主総会は通常総会(assemblée générale ordinaire des actionnaires)という。
通常総会における決議は、出席又は代理出席している株主の有する議決権の過半数により行われる。特別株主総会における決議は、出席又は代理出席している株主の有する議決権の3分の2の多数により行われる。
定款により数種の株式が定められている場合は、全株主に適法に通知された特別株主総会の承認がなければ数種の株式の権利内容に変更を加えることができない。さらに関係する種類の株式を有する株主の種類別特別株主集会により当該決議が事前に承認されなければならない。
(ロ)議決権
一般に1株当り1票の議決権が認められている。議決権のない株式や二倍議決権が与えられる株式もある。株主間契約、議決権信託、議決権のプール、撤回不能の代理権その他株主の自由な議決権の行使を制限する措置は一般的に禁止されているが、特定の例外に従う。株主は、他の株主、配偶者、若しくはシビルパートナーシップ上のパートナー(son partenaire pacsé)、又は上場会社の場合は自然人若しくは法人に対して、その名義及び勘定で議決権を行使する代理権を付与することができる。かかる委任状は、原則として一回の株主総会にのみ有効である。株主は議決権行使について二つ以上の代理権を受けることができる。株主が誰がどのように議決権を行使するか特定せずに代理権を付与した場合、株主総会の議長がかかる株主のために議決権を行使する権限を有する。但し、この場合、議長は取締役会又は業務執行体によって提案又は支持されている決議に賛成票を投じ、その他すべての決議には反対票を投じなければならない。
統制市場においてその株式が認められている会社について、単独又は共同で所有する株式が株式資本又は議決権数(株式数と議決権数が異なる場合)の5%、10%、15%、20%、25%、30%、1/3、50%、2/3、90%又は95%の閾値を上回るか、又は下回ることになる株主は、会社及びフランス金融市場庁にその旨を通知しなければならない。
フランス商法第L.22-10-46条では、定款で明示的に不適用とされていない限り、統制市場においてその株式が認められている会社について、同一の株主名義で2年間登録されていることが証明されるすべての全額払込株式に対して、2倍の議決権を付与することを定めている。この登録は中断していないものでなければならず、2014年4月2日より前に2倍の議決権を付与していなかった会社については同日から有効とする。その結果、かかる会社においてかかる登録株式の保有者として認められる者は、2016年4月3日より2倍の議決権が有効となる。
(ハ)配当
配当は株主総会により承認されなければならない。配当は親会社の配当可能利益(bénéfice distribuable)からのみ支払うことができる。配当可能利益は、課税後の純利益から繰越損失(reports à nouveau déficitaires)又は準備金の積立額(フランス法上の法定準備金である場合も含む。)を控除し、繰越利益(reports à nouveau bénéficiaires)及び定款又は株主総会決議により設けられ、配当の支払に充てられる特別積立金を加えた額に相当する。
配当は、とりわけ、株主総会により前事業年度の会社の計算書類が承認され、配当可能利益の額が決定されてはじめて行われる。かかる手続がとられない唯一の例外として、会社により中間配当(acomptes sur dividendes)が行われる場合がある。中間配当は一定の場合において、随時事業年度の途中に取締役会又は業務執行体により行われる。配当支払の日における株主はすべて、原則として配当を受領することができる。
(ニ)清算
株式会社は、株主の意思、存続期間の満了、会社の目的の達成、及び定款に定める解散事由の充足等複数の原因により解散する。
会社が唯一の株主により完全所有されている場合を除き、株式会社の解散が決定した場合、すぐに清算手続がとられる。
清算は、株主、又は該当する場合、商事裁判所により選任された一人又は複数の清算人により行われる。清算人は、公示手続を行い、会社の資産を整理し、会社の残債務をすべて支払う。
会社のすべての負債及び優先的な受益権を有するすべての株主に対する支払が行われたときに、清算人は、株主に対し、会社の資産を分配することができる。
清算が終了するときに、清算人は、清算を承認し、且つ会社の清算を完了させるために株主総会を招集する。かかる総会後、会社は法人格を喪失することとなる。
(2)【提出会社の定款等に規定する制度】
概 要
ルノーは、フランス法のもとでsociété anonyme(株式会社)として設立され、商業活動についてはフランス商法第2巻の規定に従う。ルノーは1955年6月28日に法人として設立され、2088年12月31日に消滅する。但し、早期終了又は更新のある場合は除く。本社は、フランス、ブローニュ・ビヤンクール92100、ジェネラル・ルクレール・アベニュー 122-122bis(122-122bis avenue du Général Leclerc - 92100, Boulogne-Billancourt, FRANCE)に所在する。ルノーは、ナンテールにおいて、登記番号441 639 465(APEコード、6420 Z、Siretコード、441 639 465 00091)で企業登記所に登記されている。定款、年次株主総会の議事録、法定監査人による監査報告書等の法律文書及び法律に従って株主が閲覧可能なその他すべての文書は、ルノーの本社で閲覧することができる。ルノーの企業としての目的は、自動車(商業用自動車、商業用軽自動車及び旅客用自動車、トラクター、農業用機械及び建設用設備)の設計、生産、販売、修理、維持及びリース、さらに自動車の生産及び作動に関連して使用される予備部品並びに附属品の設計及び生産である。かかる目的は、かかる作動に関連するあらゆる種類のサービス、並びにより一般的に、直接又は間接、全体又は一部を問わず、上記目的に関連する一切の工業、商業、金融、投資及び不動産に関する取引(定款第3条を参照のこと。)も含む。ルノーの会計年度は、1月1日から12月31日までの12ヶ月である。
株主の権利
(イ)株式に関する権利及び義務
全額が払込まれた株式を保有する株主は、所有する株式に比例して、株式資本の増加のため発行される新株式に申し込む優先権を有する。かかる優先権は適用法に定められる条項及び準備期間に従って行使されるものとする。
株主は、個人的にその優先権を放棄することができる。
株式資本の増加を決定する株主総会においては、優先権は撤回されることがある。決定の無効の場合、総会においては、法令の規定に従って作成される取締役会の報告書及び法定監査人による報告書に基づいて決定がなされる。
議決権に加え、各株式に対してはその表章する株式資本の割合と同等に、社会的資産及び清算に伴う余剰分の所有権の一部が権限として与えられる。
権利の行使に際して複数の株式の保有が要求されるごとに、必要数以下の株式については、その所有者にルノーに対する権利が付与されることはないものとし、かかる場合は、株主は必要な株式数を集めなくてはならない。
株式を保有するときは、自動的にルノーの定款及び株主総会決議を承諾したものとみなす。
株式はルノーに対し分配することはできない。
1株又は複数の株式の共同所有者は、株主総会においてかかる共同所有者の1人又はかかる共同所有者の選任した代理人1人により代表されるものとする。
記名式株式の所有権につき用益権が設定されている場合には、ルノーの帳簿には、用益権者(usufruitier)及び所有権者(nu-propriétaire)の氏名を記載するものとする。1株に付与される議決権は、すべての株主総会において、用益権者に属するものとする。
すべての株主は、法律及び規制条項にある条件に従い、通信による投票又は代理権限の付与を行うことができる。
すべての株主総会において、出席する各株主は、定款の規定に従い、また法律における規定によるものを除き制限なしで、所有する又は表章する株式数と同数の議決権を有する。
(ロ)取締役の指名権
3名から14名の取締役が年次株主総会において任命され(定款第11条)(i)、2014年8月20日の命令2014-948号の第4条に従ってフランス政府を代表する者が指名され(ii)、3名の取締役は、ルノー及びフランス領内に登録事務所を有するその直接又は間接の子会社の、従業員により選出され(iii)、通常株主総会において、通常株主総会に出席及び代理出席している株主の過半数の票により、従業員株主を代表する1名の取締役が任命される(iv)ものとする。
(ハ)配当請求権
純利益は、現行の法律に従って、充当される。
配当可能な収益は、現年度収益より前年度の損失及び法定準備金に振替えられた額を差し引いて、前年度繰越利益金を加えたもので構成される。取締役会の推薦により、総会においてはその時点で、かかる収益のうち任意の普通積立金及び特別積立金に充当される割合又は繰り越されることとなる割合を決議することができる。もし残存額があれば、払込分及び未償還価値に応じ、株式間で分配される。
法律上の規定に従って、年次総会には株主に、すべて又は一部の配当支払を現金又は株式のどちらで受取るかの選択肢を提供する権限がある。株式配当の支払請求は、年次総会の日付より3ヶ月以内で総会の決定した期間中に提出されなくてはならない。取締役会は、株式資本の増加が行われる場合、3ヶ月までこの期間を延期することを選択することができる。
配当は株主総会(株主総会で決定できない場合は、取締役会)で決定された場所及び時間において支払われる。
支払期日より5年以内に請求されない配当は、法律で規定される条件で失効する。
株式の所有及び譲渡
株式は、法令の規定に従い、自由に譲渡することができる。かかる譲渡は、株主口座及び株主名簿においてなされる。
法令による基準
株式は、法律により定められる規定及び条項に従って口座に登録される。全額払込済の株式は、所有者の裁量により、有効な法律及び定款の条項に従って、記名式又は無記名式となる。但し、金銭を対価として発行される株式及び全額払込済でない株式は記名式でなくてはならない。ルノーには、現在又は将来においてその株主総会において議決権を有している株主であることを確認するために、適切な法令上の規定を利用する権限がある。
株式資本のうち特定の割合を有する場合、株主はルノーに通知を要するという法令上の要件に加え、株式資本の2%を超える株式数若しくは議決権、又はこのパーセンテージの倍数で且つ株式資本の5%以下の株式若しくは議決権を単独で又は共同で有する株主又は資産管理会社における譲渡可能な有価証券への共同投資のための資産管理会社には、所有株式数をルノーに申告することが要求される。この情報は、4営業日以内に配達証明付書留郵便により申告されることを要する。上記の強制的開示は株式資本又は議決権の5%を超えた1%毎に適用される。上記の基準を決定する目的上、間接的に所有される株式又はフランス商法第L.233-9条の規定に沿って保有する株式に吸収される株式もまた、考慮される。申告者は、上記の申告には前記の意味において所有又は保有されるすべての株式が含まれることを証明し、また取得日を示さなくてはならない。申告要件は、所有する株式数が上述の基準のいずれかを下回った場合も同様に適用される。
上記の条件が遵守されない場合、申告されるべきであった割合を超える株式は、合計で1%以上の株式資本を所有する1人又は複数の株主により総会において要求される限り、要求される申告がなされた後2年間すべての株主総会において議決権を剥奪される。
経 営
前提として、ルノーは2002年4月26日に開催された株主総会から上記(1)「提出会社の属する国・州等における会社制度」において言及及び詳細が記載されている2001年5月15日の法律N.R.E.の規定を実行している。
取締役会メンバー
現在の定款に従って、ルノーは、以下により構成される取締役会により運営されている。
(1)株主総会により指名される取締役
これらの人数は、最低3人で最高14人とする。取締役は、自然人又は法人のいずれでも可能である。指名に際し、後者の場合は、自身の名義において取締役である場合と同様の義務及び責任を、その代表する法人の連帯責任を侵害することなしに負う永続的な代表者を指名するものとする。
取締役の改選に際し充足されるべき要件に従い、取締役の任期は4年間とする。但し、在任中の他の取締役の後任として取締役が指名される場合、かかる指名された取締役は、前任者の残存する任期内においてのみ、職務を行使するものとする。株主総会により選任された取締役は、法定の規定、とりわけ年齢制限に従って再任資格を有することがある。
取締役の職務は、前事業年度の会計を承認するために招集され上記の取締役の任期が終了する年に開催された通常総会の閉会の時点で終了するものとする。
取締役会において、死亡又は辞任により1人又は複数の空席がある場合、取締役の人数が定款により要求される最低数以上を保っているにもかかわらず、取締役会は、2つの総会の間に経過した期間において、死亡又は辞任した取締役の代わりとして1人又は複数の新取締役を、暫定的に指名することができる。
(2)場合により、2014年8月20日の命令2014-948号第4条に基づき指名されるフランス政府の代表者
(3)従業員により選出される取締役
従業員により選出される取締役は3人おり、1人は技術者、幹部社員及びこれらと類似の者を代表する。
かかる取締役は、ルノー及びフランス領内に登録事務所を有するその直接又は間接の子会社の、従業員により選出されるものとする。
2008年4月29日の株主総会より、かかる取締役の任期は、4年間とする(以前は6年間)。但し、これらの代表者が、フランス商法第L.225-28条第1項に規定される適格要件をもはや充足しない場合、又はフランス商法第L.225-32条第1項に従い、雇用契約を終了した場合は、この任期は法律上終了するものとする。
これらの取締役の地位及び選出法は、フランス商法第L.225-27条からL.225-34条、L.22-10-6条及びL.22-10-7条の条項並びに現行の定款に規定される。
従業員を代表する3人の取締役は、それぞれ異なる選挙区域により選出されるものとする。
- 技術者、幹部社員及びその他(1議席)から構成される有権者は、通常、社会経済委員会を選出するための第3の選挙区域(会社は3種類の選挙区域を有する。)において投票を行う。3種類の選挙区域又は社会経済委員会を有しない会社又は組織においては、かかる会社及び組織に適用される団体協約において定義される役員の分類が使用されるものとする。
この議席は、2回投票の多数決により充足されるものとする。各候補者は、自身の氏名及び代替人の氏名により、構成されるものとする。
- その他の従業員は、その他すべての従業員から構成される(2議席)。議席は比例代表の候補者名簿への投票により充足されるものとし、投票数が最大の候補者名簿が当選とするが、1つの候補者名簿に記載される氏名が他の候補者名簿に記載されることはないものとする。各候補者名簿には、充足されることとなる議席数の2倍の候補者が記載されるものとする。
同数票の場合、ルノーにおける勤続期間が最長の候補者が選出されるものとする。
候補者又は候補者名簿は、フランス労働法第L.2314-8条及びL.2122-1条の意味における1つ若しくは複数の代表者組織又は100人の有権者のいずれかによって提示されることがある。
候補者としての資格を有するためには、ルノー又はフランス領内に登録事務所を有するその直接若しくは間接の子会社の1つと雇用契約を締結しなくてはならず、かかる労働契約の期間は選出された取締役の任期が有効となる日までの最低2年間であり、かかる労働契約は有効な労働に対応している。
投票所の数、場所及び構成は、従業員代表者の選挙において有効な通常認められている慣例に従って、関連するルノーの組織及び子会社により決定されるものとする。
フランス商法又は定款により規定されていない投票手続及び従業員により選出される取締役の任期の服する条件は、ルノーにおける代表である組合と協議の後、シニア・マネジメントにより規定されるものとする。
(4)従業員である株主を代表する取締役
従業員である株主を代表する取締役及びその補欠は、フランス商法第L.225-102条に定義される従業員株主により下記の条件に基づき指名された常勤取締役の地位に関する候補者2名及び補欠の地位に関する候補者2名の中から、通常総会により選出されるものとする(取締役会が選出のために策定した特別規則により補足される)。
従業員である株主を代表する取締役及びその補欠の任期は、4年間とする。
但し、以下のいずれかの場合、どちらか一方の任期は法的に正当な権利として終了するものとし、従業員株主を代表する取締役又はその補欠は、自動的に辞任したものとみなされる。
- 当社又はフランス商法第L.225-180条に定義される関係会社において失職した場合。
- 当社の株主としての資格を失った場合、又は、監査役会により指名された候補者については、当社の株式に出資するカンパニー・ミューチュアル・インベストメント・ファンドの単位保有者の資格を失った場合で3ヶ月以内にその状況が是正されない場合。
- かかる取締役又はその補欠が従業員である会社が、フランス商法第L.225-180条に定める条件に基づく当社の関係会社でなくなった場合。
死亡又は辞任の場合、かかる空席は、従業員株主により当該常勤取締役と共に指名された補欠取締役によって充足されるものとする。補欠取締役は、その後、常勤取締役の残存する任期について、常勤取締役の後任を務めるものとする。
補欠取締役候補者が不在の場合、かかる空席は、下記に定める従業員株主を代表する取締役の指名及び選出の手続に従い、実務上可能な限り速やかに充足されるものとする。このようにして前任取締役の後任として指名された取締役の任期は、前任者の任期が満了することとなっていた日に満了するものとする。
候補者の指名
従業員株主を代表する取締役の2名の候補者(常勤及び補欠)は、以下の規定に従って指名されるものとする。
各常勤候補者は、その補欠と共に、次の者によって指名されるものとする。
- フランス通貨金融法典第L.214-165条に基づきその資産が当社の株式によって構成され、その単位保有者が当社若しくはフランス商法第L.225-180条に定義される関係会社の現在の従業員又は元従業員であるカンパニー・ミューチュアル・インベストメント・ファンド(FCPE)の監査役会。
- 当社又はフランス商法第L.225-180条に定義される関係会社の従業員で、(i)フランス商法第L. 225-197-1条に基づいて無償株式の割当がなされ、2015年8月7日以降に臨時総会の決定により承認された後、(ii)従業員貯蓄制度の枠組み内で、又は(iii)株式公開会社の株式資本に影響を及ぼすガバナンス及び取引に関する2014年8月20日の命令2014-948号第31-2条並びに民営化に関する1986年8月6日の法律第86-912号第11条(上記命令の発効前に適用された版において)に基づいて取得された、当社の記名式株式を直接保有する者。
候補者を指名する日時は、取締役会長が決定する。かかる日時は、従業員株主を代表する取締役及びその補欠を選出するために招集される通常株主総会の少なくとも3ヶ月前までにすべての関係する会社において発表しなければならない。
i) カンパニー・ミューチュアル・インベストメント・ファンドの単位を保有する従業員及び元従業員による候補者及びその補欠の指名
常勤候補者及びその補欠は、この目的のために特別に招集されるカンパニー・ミューチュアル・インベストメント・ファンドの監査役会により、その従業員加入者の中から指名されるものとする。
従業員及び単位保有者のみが候補者として指名される資格を有する。
監査役会のメンバーは、会議に出席若しくは代理出席している又は郵送投票を行ったメンバーの過半数の票により、常勤候補者及びその補欠を指名するものとする。但し、各メンバーが、カンパニー・ミューチュアル・インベストメント・ファンドが保有するルノー株式の数を当該ファンドの監査役会メンバーの数で割った数と等しい数の票を有する。同数票の場合、当グループ内における勤続期間が最長の常勤取締役候補者が指名されるものとする。
監査役会の共同決議により、従業員株主を代表する常勤候補者及び補欠候補者を指名するものとする。
ii) 当社の記名式株式を直接保有する従業員による常勤候補者及びその補欠の指名
取締役会長は、従業員株主を代表する常勤候補者及び補欠候補者を指名することを目的として、関連する従業員株主の調査をしなければならない。
調査に先立ち、申請を求めるものとする。常勤取締役又は補欠取締役の地位を申請することができるのは、上記のカテゴリーの1つに該当する、株式を直接保有する当社又はフランス商法第L.225-180条に定義される関係会社の従業員のみである。常勤取締役の地位に関する各申請書には、補欠取締役の地位に関する申請書を添えて提出しなければならない。
調査は、投票の秘密性に十分配慮して体系的に行うものとする。従業員の保有する議決権の数に応じて、票数を配分するものとする。
最多数の票を得た申請者は、従業員株主代表の地位の常勤及び補欠の候補者として指名されるものとする。同数票の場合、当グループ内における勤続期間が最長の常勤取締役の候補者が指名されるものとする。
調査は、投票の信頼性を確保することができる技術的手段により、また必要な場合は、電子的手段又は郵便により行われる。従業員株主の調査を目的とした申請書の提出条件を含め、調査のための実務上の取り決めは、特別規則に定めるものとする。
調査終了時に、各候補者に投票された投票数を記載して報告書を作成しなければならない。
従業員株主を代表する取締役及びその補欠の選出
従業員株主を代表する常勤取締役及びその補欠は、上記の条件に基づき指名された2名の候補者(常勤及び補欠)を提示のうえ、通常総会の定足数及び過半数の条件に基づき、年次株主総会によって選出されるものとする。
上記の指名手続の終了時に候補者が指名されない場合、1名の候補者を年次株主総会に提出することができる。
取締役会の構成
取締役会は、互選により会長を任命する。かかる会長は自然人とする。会長は再任資格を有する。
会長の任期は、かかる会長の取締役としての在任期間を超えないものとする。会長は72歳未満でなくてはならない。但し、その任期中にかかる年齢制限に達する場合、会長は、かかる任期が終了するまでその職務を継続するものとし、再任資格は有さない。
取締役会は会長が議長を務める。会長が欠席の場合又は障害がある場合、取締役会は、その目的のために会長が指名した取締役が議長を務めるものとする。かかる指名がなされなかった場合は、取締役会が会議の議長を指名する。
取締役会は秘書役を指名し、また秘書役補佐を指名することができる。そのいずれも取締役である必要はない。
取締役会は、会長の発議で、特定の職務を割当てた委員会の設立を決定することができる。
取締役会会議
取締役会は、ルノーの利益のために必要であれば何度でも招集されなければならない。取締役会は、会長による招集、又は2ヶ月以上取締役会が開催されていない場合は、取締役の3分の1の招集により、登録事務所あるいは会議の招集通知に明記されているその他の場所において開催される。
会議の招集通知は、口頭による場合も含み、あらゆる方法によって行うことができる。取締役会は、取締役全員が出席又は代理出席している場合は、会議の招集通知がなくても有効に決議を行うことができる。
決議は、法定定足数及び法律により定められる投票規則に基づき採択される。賛否同数の場合は、取締役会長の指名又は解任の投票でない限り、会議の議長が決定投票権を有する。
取締役は、あらゆる会議においてその代理として投票する代理権をその他の取締役に対し、あらゆる方法で付与することができる。いかなる取締役も二人以上の取締役を代表してはならない。従業員により選出された取締役の地位が何らかの理由で一つ以上空席となっている場合で、フランス商法第L.225-34条の規定に定められる通り後任を指名できない場合、取締役会は、残る取締役によって有効に構成されるものとみなし、且つ従業員を代表する新取締役が選出されるまで有効に開催され決議を行えるものとする。
会長によって取締役会に招かれて出席した者は、取締役と同じ守秘義務を負う。
定款に付加される内部規則は、法律及び規則に従い、ビデオ会議又は遠隔通信(取締役の効果的な参加を保証するもの)を通じて行われる可能性のある取締役会の会議の構成条件を決定するものとする。
取締役の書面による協議は、法律により定められる場合には認められる。
取締役会の決議は、効力を有する法令に従って又はフランス商法第R.225-22条に従って、電子形式で設定された特別記録に記入された議事録によって証明される。
議事録は、会議の議長及び少なくとも一人の取締役によって署名される。会議の議長が署名できない場合、議事録は決議に参加した少なくとも二人の取締役によって署名される。議事録は、番号と署名が連続的に付されたルーズリーフ用紙に記載され、特別な冊子に製本される。これらすべては法令の規定に従う。
議事録の謄本及び抄本は、証明することを明確に授権された取締役会長、ジェネラル・マネジャー、議長代理又は取締役会の秘書役によって有効に証憑される。
在職取締役の人数及び取締役会への出席(本人又は代理による)は、議事録の謄本又はその抄本により十分に証憑される。
会長の職務
会長の職務は、法令の規定に従い遂行される。
2002年4月26日、ルノーの取締役会は会社の経営の権限を会長及び最高経営責任者として行為する一人の者に付与することを決定した。詳細は上記(1)の「経営」に記載される。
2019年1月24日より、取締役会は、取締役会長と最高経営責任者の職務を分離するガバナンス方法を採用した。
会長は、取締役会の業務を組織及び指揮し、株主総会に対して事業の責任を負い、株主総会の判断を実行する。会長は、会社の意思決定機関が適切に機能すること、及び取締役がその任務を遂行できることを保証する。
会長が何らかの理由によりその職務を遂行できない場合、取締役会はその全部又は一部を取締役に割り当てることができる。但し、更新可能なかかる割当ては、障害が一時的である場合は期限を制限して、又は死亡の場合は新会長が指名されるまで、行われるものとする。
取締役の報酬-費用
株主総会は、取締役に対して、株主総会で決定された報酬を付与することができる。かかる報酬の金額は、新たな決定がなされるまで維持されるものとする。
取締役会は、かかる報酬を適宜及び法律に従って取締役間で分配する。
取締役は、関係書類を提出することで、その職務の遂行にあたり負担した費用についてルノーからの補償を受けることができる。
責任
取締役は、株式会社に適用される法による規定に違反した場合及び定款に違反した場合、ルノー又は第三者に対して、(場合に応じて)個別に又は連帯して責任を負うものとする。
株主総会
株主総会は、以下の条件に基づき、かかる株主総会開催日の遅くとも5営業日以前に自己の名前で登録された株式を有するすべての株主により構成される。
無記名式株式について、株主総会へ参加するための証明は、フランス商法の規定第L.228-1条に従い、株主総会に先立つパリ時間の第5営業日の午前0時に、株主の名前又は株主の代理として登録されている仲介機関の名前の株式の口座記録を当社によって管理されている記名株式の口座あるいは公認の仲介機関により保有されている無記名式株式の口座に登録するという形をとる。公認の仲介機関により管理されている口座に保有されている株式の登録又は口座の記録は、かかる仲介機関により発行される株式保有の証明書に登録される。
どの株主も、他の任命された自然人若しくは法人、株主又はそれ以外の者に、株主総会においてかかる株主を代表する代理権を与えることができる。
株主総会は、法令の規定に従って招集される。
すべての株主総会の議題は招集通知者によって決められる。
但し、一人以上の株主は法律で定められた条件に基づいて、項目又は決議案を議題に入れることを要請することができる。
株主総会は、取締役及び監事の解任(révocation)並びに交代に関する議題を除き、議題として記載されていない事項について決議することはできない。
すべての株主総会はルノーの登録事務所、あるいは招集通知に明記された他の場所で開催される。
決議は法定定足数及び投票規則に基づいて株主総会で採択される。
定足数及び議決権の過半数の計算には、ビデオ会議又は本人としての照合が可能である遠距離通信の方法を通して株主総会に出席する株主を含むものとする。但し、適用される規制条項に定められた条件に従うものとする。
すべての株主総会において、取締役会長が議長を務め、会長が欠席又は参加不可能な場合には取締役会でその目的のために委任された取締役がこれに代わる。
株主総会の2名の株主で、最多議決権を有し、その意志のある者が、投票集計係(scrutateur)を務める。
株主総会の議長及び投票集計係は総会の秘書役を任命する。かかる秘書役は株主である必要はない。
出席者リストはすべての株主総会において法に従って保持される。
代理により出席した株主の委任状及び郵便により受領した投票用紙(bulletin de vote)は、出席票に添付する。
株主及び代理機関が正式に加えられた出席者リストは、株主総会の議長及び株主総会の投票集計係によって認証される。
すべての株主は、法律及び規制条項にある条件に従い、通信による投票又は代理権限の付与を行うことができる。
株主は、定款に従ってインターネットにより当該方法を用いる時に適用される規定にある条件下で株主総会に出席することができる。定められた期日内に、この目的のためにサイトに提示された電子投票フォームを使用するそれらの株主は、本人又は代理人により出席した株主と同様に扱われる。
したがって株主総会前に当該電子的方法により示される代理権限又は投票権、及び送付される受信確認は、すべての当事者に対して信頼される、取消不可能な文書とみなされ、株主総会の5営業日前の0時00分(パリ時間)より前に株式の売買が行われる場合、ルノーは、その結果として、場合により、その日時より前に示された代理権限若しくは投票を無効とするか又は修正することが定められている。
すべての株主総会において、出席する各株主は、法律における規定によるものを除き制限なしで且つ定款の規定に従い、所有又は表章する株式数と同数の議決権を有する。
株主の決定は、すべて法令の規定に従い、番号と署名が連続して付され、特別な帳簿に綴じられたルーズリーフ用紙に記載された議事録によって証憑される。
議事録の謄本又は抄本は株主総会の議長及び投票集計係によって有効に認証されるものとする。
通常総会は特別総会で取り扱われないすべての決定を下すために招集される総会である。
取締役会の会社の業務に関する報告は通常総会で報告される。法定監査人の報告もまた通常総会に提出される。
通常総会は、貸借対照表及び会計を承認又は否認する。
通常総会は、定款第34条に従って利益を配分し、配当を宣言する。
通常総会は、法定監査人及びサステナビリティ報告書の認証を担当する法定監査人を任命する。
通常総会は、取締役間で分配される報酬の限度額を設定する。
通常総会は、取締役会長及び最高経営責任者に対して、前会計年度に支払われた又は付与された総報酬の固定及び変動部分並びにあらゆる種類の給付を承認する。通常総会はまた、翌年度の取締役及び役員に対する報酬方針も承認する。
通常総会は、法に従って取締役会によって承認された関連当事者間の契約に関する法定監査人の特別報告書について決定する。
通常総会は、すべての社債又は他の同様の証券の発行を承認することができる。
特別総会は、法律で認められたあらゆる点において、定款を修正することができる。
法定監査人(Commissaires aux Comptes)
年次株主総会は、適用される法令によって求められる監査を行う責任を有する少なくとも2名の法定監査人を選任するものとする。
上述の法定監査人は法律によって求められる資格条件を満たしていなければならない。法定監査人は6会計年度の任期で選任され、再選の資格も有するものとする。
会 計
事業年度は、暦年である。毎暦年の1月1日に始まり、12月31日に終了する。
2【外国為替管理制度】
フランスに対する外国投資
フランスに対する海外からの投資(以下「FDI」という。)は、フランス法(特に、通貨・金融法典(以下「CMF」という。)第L.151条第1項から第L.152条第6項、第R.151条第1項から第R.152条第11項及び第R.165条第1項から第R.165条第2項、2003年3月7日のアレテ並びに2019年12月31日のアレテ(以下「アレテ」という。))に従い、(A)フランス銀行(Banque de France)に対し統計のための申告を行い、かつ/又は(B)フランス経済省の事前承認を受けなければならない場合がある。
デクレ2019-1590号(いわゆる「ブリューノ・ル・メール・デクレ」)及びアレテ(ともに2019年12月31日付、2020年4月1日より適用)は、2018年11月29日のデクレ及び2019年5月22日の法律(いわゆる「Pacte法」)で始まった改革を完了し、2020年10月11日から適用されている欧州連合への外国直接投資の審査の枠組みを確立する2019年3月19日のEU規則第2019/452号(「FDI規則」)に規定された新たな届出義務と、フランスにおけるFDI法的枠組みを調和させた。
3【課税上の取扱い】
(1)フランスにおける課税
以下は、(ⅰ)日本における課税並びに1995年3月3日付の「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とフランス共和国政府との間の条約」(以下「租税条約」という。)及び2007年1月11日付の改正議定書の目的上の日本国居住者、(ⅱ)租税条約の利益を享受する権利を有する者及び(ⅲ)社債に基づく支払いを日本で自らの名義で又は自らの利益のために開設した口座において行われる者が社債を取得、保有及び処分した場合の重要なフランス税効果の概要である。
以下の説明は、一般的な概要である。この説明は、特定の状況にある社債権者に関連する可能性のあるフランス税法及び租税条約について網羅的に記載したものではない。
1)社債の利息に係る税
2010年3月1日以後に発行された社債に関する利息その他の収益の支払いは、フランス一般租税法典(Code Général des Impôts)第125条AⅢに基づき設定される75%の源泉徴収税が課せられない。但し、当該支払いが、フランス一般租税法典(Code Général des Impôts)第238-0条Aで定められたフランス国外の非協調国又は地域(フランス一般租税法典第238-0条Aの2bisの2に記載の国又は地域を除く)(Etat ou territoire non cooperatif)においてなされる場合を除く。社債に基づく当該支払いが非協調国(フランス一般租税法典第238-0条Aの2bisの2に記載の国を除く)において(非協調国で社債権者の名義で若しくは社債権者の利益のために開設された口座で)なされる場合、適用される租税条約に規定する一部の例外及びより有利な条項に従い、75%の源泉徴収税が課される。日本は非協調国ではないため、2010年3月1日以後に発行された社債に関する利息その他の収益の日本における支払いは、フランスで控除又は源泉徴収を受けることなくなされる。
2)譲渡所得税
租税条約に従い、社債権者が保有する社債の売却又は処分から得る利益は、フランスの租税上課税対象とならない。
3)フランス遺産税及び贈与税
フランスと日本が遺産税及び贈与税に関する条約を締結していないため、贈与又は社債権者の死亡による社債の承継は、フランス国内法に従い、フランスの贈与又は相続税に服する。社債権者は、当社の社債保有につき遺産税及び贈与税が課税されるか否かについて自身の税務顧問に相談することを勧める。
4)社債の譲渡に係る印紙税
フランスにおいて設立された会社によって発行された社債の譲渡は、かかる譲渡に関する契約が締結され、フランスの登録局に自発的に提出された場合にのみ、125ユーロの固定税に服する。
(2)日本における課税
日本国の居住者及び内国法人
日本国の居住者及び内国法人が支払を受ける当社の社債(以下「本社債」という。)の利息、償還差益(本社債の償還金額が本社債の取得価額を上回る場合の超過額)及び本社債の譲渡によって生ずる所得は、日本国の租税に関する現行法令の定めるところにより原則として課税対象となる。
非居住者及び外国法人
非居住者及び外国法人が支払を受ける本社債の利息、償還差益(本社債の償還金額が本社債の取得価額を上回る場合の超過額)及び本社債の譲渡によって生ずる所得は、当該非居住者及び外国法人が日本国内に恒久的施設を有していない場合は、原則として日本国において課税対象とならない。日本国内に恒久的施設を有する非居住者及び外国法人が支払を受ける本社債の利息、償還差益(本社債の償還金額が本社債の取得価額を上回る場合の超過額)及び本社債の譲渡によって生ずる所得は、かかる利息、償還差益及び所得が日本国内の恒久的施設を通じて行われる事業に帰属する場合その他一定の場合には、日本国の租税に関する現行法令の定めるところにより課税対象となり得る。なお、非居住者又は外国法人の納税義務は、適用される租税条約の規定により、限定され又は免除されることがある。
4【法律意見】
ルノーの最高法務責任者であるキトリー・ド・ペルポールから下記趣旨の法律意見書が提出されている。
1.ルノーはフランス共和国の法律に基づき適式に設立され、且つ有効に存続している法人であること。
2.知っている限りにおいてフランス共和国の法律に関する本書の記載は、すべての重要な点において真実且つ正確であること。
第2【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
下記の表は、本第一部、第6「経理の状況」に記載されている情報と併せて読むこと。
1.1 連結数値
2021年、2022年、2023年、2024年及び2025年の数値はIFRSに基づいて表示されている。
| (12月31日に終了した年度) (単位:百万ユーロ。但し、別途表示されている場合を除く。) | |||||||
| IFRSに基づく数値 | |||||||
| (連結数値(1)) | 2021 | 2021 修正再表示 (11) | 2022 | 2022 修正再表示 (12) | 2023 | 2024 | 2025 |
| 売上高 | 46,213 | 41,659 | 46,391 | 46,328 | 52,376 | 56,232 | 57,922 |
| 営業総利益(2) | 1,663 | 1,153 | 2,595 | 2,570 | 4,117 | 4,263 | 3,632 |
| 営業利益 | 1,398 | 900 | 2,216 | 2,191 | 2,485 | 2,576 | (7,867) |
| 税引前利益(3) | 1,563 | 1,120 | 2,153 | 2,128 | 2,838 | 1,538 | (10,273) |
| 当期純利益 | 967 | 967 | (700) | (716) | 2,315 | 891 | (10,795) |
| 当期純利益-親会社の所有者(f) | 888 | 888 | (338) | (354) | 2,198 | 752 | (10,931) |
| 包括利益(税引後) | 2,630 | 2,630 | 1,362 | 1,346 | 837 | 1,244 | (9,082) |
| 平均社外流通 株式数(基本的1株当たり利益計算用)(4) (千株)(b) | 272,102 | 272,102 | 272,097 | 272,097 | 271,009 | 272,374 | 273,380 |
| 12月31日現在株式数(株)(g) | 295,722,284 | 295,722,284 | 295,722,284 | 295,722,284 | 295,722,284 | 295,722,284 | 295,722,284 |
| 資本金 | 1,127 | 1,127 | 1,127 | 1,127 | 1,127 | 1,127 | 1,127 |
| 資本合計(5)(a) | 27,894 | 27,894 | 29,539 | 29,690 | 30,634 | 31,102 | 22,296 |
| 資産合計(e) | 113,740 | 113,740 | 118,319 | 118,292 | 121,913 | 129,366 | 121,010 |
| 資本比率(%)(a)/(e)(小数点以下3桁を四捨五入) | 24.52 | 24.52 | 24.97 | 25.10 | 25.13 | 24.04 | 18.42 |
| 1株当たり 資本(5)(ユーロ)(a)/(g)(小数点以下3桁を四捨五入) | 94.32 | 94.32 | 99.89 | 100.40 | 103.59 | 105.17 | 75.40 |
| 1株当たり配当額(ユーロ)(c) | 0(6) | 0(6) | 0.25(7) | 0.25(7) | 1.85(8) | 2.20(9) | 2.20(10) |
| 基本的1株当たり 利益(ユーロ)(d)=(f)/(b)(小数点以下3桁を四捨五入) | 3.26 | 3.26 | (1.24) | (1.30) | 8.11 | 2.76 | (39.99) |
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | 2,409 | 2,409 | 3,613 | 3,613 | 4,462 | 7,161 | 2,339 |
| 継続事業の営業活動によるキャッシュ・フロー | - | 1,718 | 3,927 | 3,927 | - | - | - |
| 非継続事業の営業活動によるキャッシュ・フロー | - | 691 | (314) | (314) | - | - | - |
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | (1,616) | (1,616) | (3,294) | (3,294) | (2,235) | (2,035) | (3,297) |
| 継続事業の投資活動によるキャッシュ・フロー | - | (1,311) | (2,479) | (2,479) | - | - | - |
| 非継続事業の投資活動によるキャッシュ・フロー | - | (305) | (815) | (815) | - | - | - |
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | (631) | (631) | (478) | (478) | (2,978) | (3,234) | (1,335) |
| 継続事業の財務活動によるキャッシュ・フロー | - | (478) | (800) | (800) | - | - | - |
| 非継続事業の財務活動によるキャッシュ・フロー | - | (153) | 322 | 322 | - | - | - |
| 配当性向(%)(c)/(d)(小数点以下3桁を四捨五入) | 0 | 0 | (20.16) | (19.23) | 22.81 | 79.71 | (5.50) |
| 12月31日現在従業員数(人) (*早期退職制度による人数を除く) | 156,466 | 114,489 | 105,812 | 105,812 | 105,497 | 98,636 | 100,541 |
(1) この情報は、参照のためのみのものであり、連結範囲及び/又は会計基準若しくは方法の変更を含んでいるため、必ずしも年度ごとに直接比較できるものではない。
(2) 「その他の営業利益及び営業費用」控除前の営業利益に相当する。
(3) 税引前利益には、持分法により計上されている会社の当期純損益に対する持分が含まれている。
(4) 期中における社外流通株式の加重平均数、すなわち自己株式及び日産が保有するルノー株式を相殺した上での株数(基本的1株当たり利益計算用)。
(5) IFRSの下では、非支配持分は資本に含まれる。
(6) 取締役会は、2022年5月25日に開催された年次株主総会において、2021年に関する配当金を支払わない旨を提案した。2022年5月25日に開催された年次株主総会において、2021年に関する配当金を支払わない旨が承認された。
(7) 2022会計年度の配当金は1株当たり0.25ユーロであった。当該配当金は全額現金で支払われ、2023年5月11日の年次株主総会に承認のため付議された。配当落ち日は2023年5月17日であり、支払日は2023年5月19日であった。
(8) 2023会計年度の配当金は1株当たり1.85ユーロで、昨年と比較して1株当たり1.60ユーロ増額した。配当性向はルノー・グループ連結当期純利益(親会社持分)(日産株売却による880百万ユーロのキャピタル・ロスを除く。)の17.5%であった。当該配当金は全額現金で支払われ、2024年5月16日の年次株主総会に承認のため付議された。配当落ち日は2024年5月22日であり、支払日は2024年5月24日であった。
(9) 2024会計年度の配当金は1株当たり2.20ユーロで、昨年と比較して19%(1株当たり+0.35ユーロ)増額した。配当性向はルノー・グループ連結当期純利益(親会社持分)の21.5%であった(*)。当該配当金は全額現金で支払われ、2025年4月30日の年次株主総会に承認のため付議された。配当落ち日は2025年5月8日であり、支払日は2025年5月12日であった。
(*) 日産株の売却によるキャピタル・ロス-1,527百万ユーロ及び日産への投資における減損-694百万ユーロを除く。
(10) 2025会計年度の配当金は1株当たり2.20ユーロで、絶対値では昨年と同水準であった。当該配当金は全額現金で支払われ、2026年4月30日の年次株主総会に承認のため付議された。配当落ち日は2026年5月8日であり、支払日は2026年5月12日であった。
(11) ロシア連邦での事業が廃止されたため、2021年の財務諸表は、IFRS第5号を適用して調整された。
(12) 2022年の数値には、2023年のIFRS第17号「保険契約」の初度適用後の修正再表示が含まれる。
1.2 単体数値
単体数値は、フランスにおいて一般に認められた会計原則に準拠して作成されている。
ルノー及び日産のアライアンスを強化し、戦略的経営をルノー・日産b.v.に委譲するために、ルノーを再編成する必要が生じた。これに伴い、ルノーS.A.の完全所有会社であり、簡易型株式会社であるルノーs.a.s.が設立された。
ルノーS.A.は、2002年2月22日付の拠出契約に従い、ルノーs.a.s.にその営業資産を譲渡した。この資産の譲渡は、2002年3月28日に開催されたルノーの臨時株主総会においてルノーの株主により承認され、ルノーs.a.s.の唯一の株主にも承認された。かかる譲渡は2002年4月1日に有効となり、会計及び税金上の目的のため、2002年1月1日に遡って有効となった。
譲渡後、ルノーS.A.の資産は、ルノーs.a.s.及びその子会社に対する持分の他、主に日産に対するエクイティ持分から構成されている。一方、負債は、主に永久劣後証券、金融負債及び銀行借入から構成されている。
ルノーs.a.s.はルノーS.A.のCEO及びルノーS.A.の取締役会と同じメンバーから構成される取締役会により運営されている。この組織再編によるルノー従業員若しくは株主又は連結財務諸表に対する影響はない。
| (12月31日に終了した年度) (単位:百万ユーロ。但し、別途表示されている場合を除く。) | |||||
| 単体 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 |
| 売上高 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| 営業利益/(費用) | (65) | (68) | (47) | (26) | (53) |
| 税引前経常利益 | (143) | 216 | 759 | 604 | (1,471) |
| 税引前(当期)利益 | 415 | 216 | 771 | 603 | (1,471) |
| 当期純利益(f) | 538 | 364 | 926 | 781 | (1,242) |
| 12月31日現在株式数 (株)(g) | 295,722,284 | 295,722,284 | 295,722,284 | 295,722,284 | 295,722,284 |
| 資本金 | 1,127 | 1,127 | 1,127 | 1,127 | 1,127 |
| 株主資本(a) | 17,934 | 18,236 | 20,305 | 23,135 | 21,077 |
| 資産合計(e) | 34,400 | 34,535 | 35,104 | 36,023 | 32,623 |
| 株主資本比率(%) (a)/(e) (小数点以下3桁を 四捨五入) | 52.13 | 52.80 | 57.84 | 64.22 | 64.61 |
| 1株当たり株主資本 (ユーロ)(a)/(g) (小数点以下3桁を 四捨五入) | 60.64 | 61.67 | 68.66 | 78.23 | 71.27 |
| 1株当たり配当額 (ユーロ)(c) | 0(1) | 0.25(2) | 1.85(3) | 2.20(4) | 2.20(5) |
| 従業員数(人) | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
(1) 取締役会は、2022年5月25日に開催された年次株主総会において、2021年に関する配当金を支払わない旨を提案した。2022年5月25日に開催された年次株主総会において、2021年に関する配当金を支払わない旨が承認された。
(2) 2022会計年度の配当金は1株当たり0.25ユーロであった。当該配当金は全額現金で支払われ、2023年5月11日の年次株主総会に承認のため付議された。配当落ち日は2023年5月17日であり、支払日は2023年5月19日であった。
(3) 2023会計年度の配当金は1株当たり1.85ユーロで、昨年と比較して1株当たり1.60ユーロ増額した。配当性向はルノー・グループ連結当期純利益(親会社持分)(日産株売却による880百万ユーロのキャピタル・ロスを除く。)の17.5%であった。当該配当金は全額現金で支払われ、2024年5月16日の年次株主総会に承認のため付議された。配当落ち日は2024年5月22日であり、支払日は2024年5月24日であった。
(4) 2024会計年度の配当金は1株当たり2.20ユーロで、昨年と比較して19%(1株当たり+0.35ユーロ)増額した。配当性向はルノー・グループ連結当期純利益(親会社持分)の21.5%であった(*)。当該配当金は全額現金で支払われ、2025年4月30日の年次株主総会に承認のため付議された。配当落ち日は2025年5月8日であり、支払日は2025年5月12日であった。
(*) 日産株の売却によるキャピタル・ロス-1,527百万ユーロ及び日産への投資における減損-694百万ユーロを除く。
(5) 2025会計年度の配当金は1株当たり2.20ユーロで、絶対値では昨年と同水準であった。当該配当金は全額現金で支払われ、2026年4月30日の年次株主総会に承認のため付議された。配当落ち日は2026年5月8日であり、支払日は2026年5月12日であった。
2【沿 革】
1898年
- ルノー・フレール社(Renault Frères)の設立。
1945年
- 国有化されたルノー・フレール社がルノー国立公社(Régie Nationale des Usines Renault)となり、4CVの生産に集中する。
1972年
- 「ルノー5」発売:ルノー・グループ史上最も売れたモデルの1つである。
1984年
- 「ルノー・エスパス」発売:当社史上初のMPVである。
1994年11月
- フランス政府は、ルノーの資本を一部解放し、これが1996年7月の民営化への第一歩となる。
1998年
- ブランドの新モデルの設計に従事する全員を結集させることを目的としたエンジニアリングセンターであるテクノセンターを開設。
1999年
- ルノーが日産の資本の36.8%の株主権を取得し、ルノー・日産アライアンスが誕生する。
2000年
- ルノーが、ダチアの取得に続き、三星自動車の資本の70.1%の持分を取得し、ルノー・サムスン・モーターズを設立し、同社は韓国において自動車を生産・販売する。
2003年
- 5種類の新しい「メガーヌⅡ」ボディー発売:17ヶ月の間に7モデルが発売される。メガーヌはヨーロッパでベストセラーとなる。
2005-2006年
- フェルナンド・アロンソがルノーの自動車でF1世界選手権を制する。ルノーF1チームはワールド・コンストラクターズの称号を得る。
2010年
- ルノー・日産アライアンス及びダイムラーAGは、長期戦略的協力協定を締結する。ダイムラーがルノー及び日産の持分の3.1%を、ルノー及び日産が各々ダイムラーの資本の1.55%を持ち合う。
2013年
- 100%電気自動車である「ゾエ」を発売。
2016年
- 日本の自動車メーカー、三菱自動車工業株式会社が、ルノー・日産アライアンスに加わる。
2019年
- 「クリオE-TECHハイブリッド」及び「キャプチャーE-TECHプラグイン・ハイブリッド」のE-TECHハイブリッドテクノロジーの到来。
2020年
- 「トゥインゴ・エレクトリック」(100%電気)並びに「クリオ」(ハイブリッド)、「キャプチャー」及び「メガーヌ」(充電可能なハイブリッド)のE-TECHハイブリッド・エンジンによって、航続距離の電動化を推進。
- 市販の100%電気小型シティカーの中で最も安価な「ダチア・スプリング」を発表。
- ルノー・グループは、Refactoryプロジェクトを立ち上げ、フラン工場を初のモビリティ専用循環型経済工場に転換。
2021年
- 1月、ルノー・グループは、意欲的な変革ロードマップであり、台数の追及から価値の創造を目指す「ルノーリューション戦略プラン」を発表。
- ルノーは、ダイムラーAGの持分のすべてを売却。
- スマート・アンド・サステナブル・モビリティのための新たなオープン・エコシステム「ソフトウェア・レピュブリック」を創設。
- 中古車のリコンディショニングに産業規模で特化した初の工場である「ファクトリーVO」フラン中古車工場の操業開始。
- ドゥエー、モブージュ及びリュイッツの拠点を備えたオー=ド=フランス地域圏の電気産業ハブである「ルノー・エレクトリシティ」を創設。
2022年
- 3月、ロシアにおけるルノー・グループの事業活動を停止。
- 10月、自動車部門の循環型経済バリューチェーン全体にわたって事業を展開する初の会社となる「ザ・フューチャー・イズ・ニュートラル」を設立。
- ルノー・グループの新たな電気及びソフトウェア事業体であるアンペアの設立を発表。
- 自動車分野における新たなバリューチェーンの開発を目的として、グーグル、クアルコム及びヴァレオ等の企業との間で多数のパートナーシップ契約を締結。
2023年
- 3月、新提携契約の発効: ルノー・グループと日産は、現在、15%の相互株式保有を行っている。
- 7月、次世代の内燃型ハイブリッド低排出パワートレインのリーダーを創出するため、ルノー・グループ及びジーリーの間でホースの設立並びに合弁契約に署名。
2024年
- 「ルノー5 E-TECHエレクトリック」/「アルピーヌA290」(カー・オブ・ザ・イヤー(COTY)2025)、新型「マスター」(バン・オブ・ザ・イヤー(IVOTY)2025)、「ルノー4 E-TECHエレクトリック」、新型「キャプチャー」、「カーディアン」、「シンビオズ」、新型「スプリング」、新型「ダスター」、新型「ビッグスター」の発表及び/又は発売。
- 家族向けデモカー「ルノー・エンブレム」の発表。脱炭素化の課題に取り組むという当社のビジョンを体現する。
- 部品の再生修理に特化したフランのReFactoryの再製造会社として、The Remakersを創設。
- スエズがザ・フューチャー・イズ・ニュートラルの持分の20%を取得。
- アラムコがホース・パワートレイン・リミテッドの持分の10%を取得(ルノー・グループとジーリーがそれぞれ45%を保有)。
- 次世代電気自動車バンの開発に特化する合弁会社として、フレクシスSASをボルボ・グループと立ち上げ。
3【事業の内容】
下記「2025年12月31日付ルノー・グループ連結組織図詳細」は、2026年3月18日に提出されたルノー・グループの2025年12月31日に終了した事業年度のルノーのユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントに記載される情報のみを記載している。ルノー・グループの組織の発展の詳細については、下記「4 関係会社の状況」を参照のこと。
2025年12月31日付ルノー・グループ連結組織図詳細
(1)事 業
3年間の主な連結数値
| (百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 | 2023年 |
| 売上高 | 57,922 | 56,232 | 52,376 |
| 営業総利益 | 3,632 | 4,263 | 4,117 |
| 日産自動車の当期純利益における持分 | -2,331 | -483 | 797 |
| ルノー当期純利益、グループ持分 | -10,931 | 752 | 2,198 |
| 1株当たり利益(ユーロ) | -39.99 | 2.76 | 8.11 |
| 資本金 | 1,127 | 1,127 | 1,127 |
| 資本 | 22,296 | 31,102 | 30,634 |
| 資産合計 | 121,010 | 129,366 | 121,913 |
| 配当金(ユーロ) | 2.20(3) | 2.20(2) | 1.85(1) |
| 自動車部門のネット・キャッシュ・ポジション | 7,370 | 7,096 | 3,724 |
| 営業フリー・キャッシュ・フロー | 1,473 | 2,883 | 3,024 |
| 従業員数合計(人) | 100,541 | 98,636 | 105,497 |
| (1) 2024年2月14日の取締役会議は、2024年5月16日の株主総会に対し(第3号議案、承認)2023会計年度について2024年に1.85ユーロの配当金を支払うことを提案した。 (2) 2025年2月19日の取締役会議は、2025年4月30日の株主総会に対し(第3号議案、承認)2024会計年度について2025年に2.20ユーロの配当金を支払うことを提案した。 (3) 2026年4月30日の年次株主総会に対し提案を提出。 | |||
事業別売上高
| (百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 | 変動率(%) |
| 全世界における自動車登録台数(台) | 2,336,807 | 2,264,815 | +3.2% |
| ルノー・グループ売上高 | 57,922 | 56,232 | +3.0% |
| 内、自動車部門 | 51,442 | 50,519 | +1.8% |
| 内、販売金融部門 | 6,389 | 5,644 | +13.2% |
| 内、モビリティサービス部門 | 91 | 69 | +31.9% |
事業別営業総利益
| (百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 | 変動 |
| ルノー・グループ営業総利益 | 3,632 | 4,263 | -631 |
| ルノー・グループ売上高における% | 6.3% | 7.6% | -1.3% |
| 内、自動車 | 2,184 | 2,996 | -812 |
| セグメント売上高の% | 4.2% | 5.9% | -1.7% |
| 内、販売金融 | 1,468 | 1,295 | +173 |
| 内、モビリティサービス | -20 | -28 | +8 |
ルノー・グループの事業活動は、36ヶ国において、以下の3種類の主要な事業分野に分類されている。
・ 自動車事業。製品の設計、製造及び販売ネットワーク(ルノー・リテール・グループ子会社を含む。)を通じた以下の販売:
- 4つのブランド(ルノー、ダチア、アルピーヌ及びモビライズ)のもとで販売される数種類(乗用車(PC)及び小型商用車(LCV))の新車
- 中古車及び予備部品
- ルノー・パワートレインのラインナップ(企業間取引)
・ 販売金融。RCIバンクSA及びその子会社が「モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ」の商号で運営する事業(販売金融、レンタル、メンテナンス及びサービス契約)
・ モビライズ・ビヨンド・オートモーティブ・ブランドによるモビリティサービス(電気自動車ユーザーのためのフレキシブルで持続可能、革新的なモビリティ及びエネルギー・ソリューション)。
I. 自動車
自動車市場全体(TAM)(1)
乗用車及び小型商用車の台数
| 主な市場 | 2025年 | 2024年 | 変動(%) | |
| 1 | 中国 | 26,588,278 | 26,749,333 | -0.6 |
| 2 | 米国 | 16,193,406 | 15,899,153 | +1.9 |
| 3 | インド | 5,144,714 | 4,880,295 | +5.4 |
| 4 | 日本 | 4,425,180 | 4,338,539 | +2.0 |
| 5 | ドイツ | 3,131,868 | 3,106,143 | +0.8 |
| 6 | ブラジル | 2,544,999 | 2,484,948 | +2.4 |
| 7 | 英国 | 2,351,979 | 2,314,947 | +1.6 |
| 8 | フランス | 1,992,658 | 2,100,266 | -5.1 |
| 9 | カナダ | 1,862,402 | 1,839,363 | +1.3 |
| 10 | イタリア | 1,714,682 | 1,758,294 | -2.5 |
| 11 | 韓国 | 1,657,887 | 1,573,021 | +5.4 |
| 12 | メキシコ | 1,523,045 | 1,551,313 | -1.8 |
| 13 | トルコ | 1,368,400 | 1,238,509 | +10.5 |
| 14 | スペイン及びカナリア諸島 | 1,334,751 | 1,183,282 | +12.8 |
| 15 | ロシア | 1,204,000 | 1,175,456 | +2.4 |
| 16 | オーストラリア | 1,176,930 | 1,181,755 | -0.4 |
| 17 | イラン | 1,097,962 | 1,146,230 | -4.2 |
| 18 | サウジアラビア | 835,375 | 805,034 | +3.8 |
| 19 | マレーシア | 776,209 | 802,176 | -3.2 |
| 20 | インドネシア | 734,908 | 794,785 | -7.5 |
| その他の国々 | 11,983,413 | 11,269,172 | +6.3 | |
| 世界におけるTAM | 89,643,046 | 88,192,014 | +1.6 | |
| (1) フランス海外県には、レユニオン、マルティニーク、グアドループ、フランス領ギアナ及びサン=ピエール・ミクロンが含まれる。 | ||||
2025年はヨーロッパ市場において安定の年となり、2024年比0.9%増となった。乗用車市場が2.3%とやや強い勢いを見せたことで、小型商用車市場の-8%減を上回った。小型商用車市場は、2024年にこの市場を記録的な水準に押し上げたオランダの税制変更の波及効果の影響を受けた。2025年、この市場での販売台数は84%減少した。
主要なヨーロッパ市場では、フランス市場も5.1%(乗用車+小型商用車)減少し、イタリア市場は2.5%減となった。一方、スペイン市場は2024年に始まった堅調な成長を継続し、12.8%増加した。英国及びドイツ市場もわずかながらプラスを示した。
安定化の1年を経て、トルコ市場では回復(+10.5%)し、過去最高に達した。アルゼンチンでは2024年度末に見られた勢いを維持し、2024年から2025年にかけて50%を超える成長を遂げた。ブラジルでは相対的な増加(2.4%)を記録した。
ルノー・グループの成長を牽引するインド市場では5.4%増加し、世界第3位の市場としての地位を確固たるものにした。消費に対する財政支援により、2026年にかけてさらなる成長が見込まれる。
ルノー・グループのもう一つの重要な市場である韓国では、乗用車セグメントが7.2%増加した。
世界におけるルノー・グループの販売台数(ブランド別)
乗用車及び小型商用車の台数
| 2025年 | 2024年 | 変動(%) | |
| ルノー | 1,628,030 | 1,577,302 | +3.2 |
| ダチア | 697,408 | 676,347 | +3.1 |
| ルノー・コリア自動車 | 399 | 6,539 | -93.9 |
| アルピーヌ | 10,970 | 4,587 | +139.2 |
| ルノー・グループ | 2,336,807 | 2,264,775 | +3.2 |
| モビライズ(1) | 2,431 | 38 | +6,297.4 |
| (1) 四輪車は販売台数合計に含まれていない。 | |||
2025年のルノー・グループの15の主力市場
乗用車及び小型商用車TAM(ルノー、ダチア、ルノー・コリア自動車、アルピーヌ、Jinbei及びHuasong並びにEVeasyを含む。)の台数及び割合(%)
| 2025年 | 市場シェア(%) | ||
| 1 | フランス | 533,692 | 26.8 |
| 2 | イタリア | 186,158 | 10.9 |
| 3 | スペイン及びカナリア諸島 | 174,135 | 13.0 |
| 4 | トルコ | 169,882 | 12.4 |
| 5 | ドイツ | 149,089 | 4.8 |
| 6 | ブラジル | 131,596 | 5.2 |
| 7 | 英国 | 122,756 | 5.2 |
| 8 | モロッコ | 88,939 | 37.8 |
| 9 | ベルギー及びルクセンブルク | 67,473 | 12.6 |
| 10 | ルーマニア | 60,544 | 34.6 |
| 11 | アルゼンチン | 59,016 | 10.2 |
| 12 | ポーランド | 55,549 | 8.3 |
| 13 | 韓国 | 52,271 | 3.2 |
| 14 | ポルトガル | 40,165 | 15.6 |
| 15 | インド | 38,065 | 0.7 |
世界におけるルノー・グループの販売実績(地域別)
| (i)ルノー:社会の進展を後押しするエレクトロ・ポップなモビリティ | |||||||||||||
| 1,628,030 | 183,366 | 8 | |||||||||||
| 2025年の世界における乗用車及び 小型商用車の販売台数 | 2025年の電気自動車である乗用車及び 小型商用車の販売台数 | 2025年に発売された乗用車及び 小型商用車のモデル | |||||||||||
| 2025年の主要な市場(第5位まで) | 2025年のハイライト | ||||||||||||
| 主力商品ルノー4の発表 | ルノー・ボレアルの世界的販売 | ||||||||||||
| ルノー4 E-TECHエレクトリックは、持続可能で革新的なモビリティという我々のビジョンを体現している。ルノー4は、コンパクトでモジュラー式、かつ広々としており、競争力のある航続距離に支えられ、多用途電気自動車市場における我々の主導的地位を強化する。2025年6月にフランスで好調なスタートを切り、その後他のヨーロッパ諸国でも展開された。ルノー4 E-TECH エレクトリックは、アイコニックなデザイン及び最先端技術(WLTPで最大409kmの航続距離、openR link搭載)を兼ね備え、2026年カー・オブ・ザ・イヤーの最終候補に選出された。ルノー5と共通のAmpR Smallプラットフォームをベースとするルノー4 E-TECHエレクトリックは、バン及び商用バージョンを通じて個人顧客及び法人顧客の双方のニーズを満たしている。 | ルノー・ボレアルは単なる新モデルではなく、我々の国際的な野心を体現している。最も要求の厳しい顧客の期待に応えるよう設計されたこの新型CセグメントSUVは、クリティバ(ブラジル)で生産されており、2026年からはブルサ(トルコ)でも生産が開始される。ルノー・ボレアルは2025年7月に発表され、2025年11月にブラジルでの提供が開始された。2026年度上半期には中南米全地域に展開を拡大する予定である。その後2026年6月からトルコ及びその他の世界市場へ範囲を広げていく。全部で70を超える国を網羅する予定である。2024年のカーディアンに続き、ボレアルはブラジルで2025年カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。 | ||||||||||||
| クリオ6の発表及び発売 | ルノーのインド攻勢は キガー及びトライバーの 刷新から始まる | ||||||||||||
| 9月のミュンヘン・モーターショーで発表されたクリオ6は、ルノーのベストセラーモデルである新世代ターボエンジン搭載車であり、全面的に刷新された、より力強くモダンな外見をしている。クリオ6はフル・ハイブリッドE-TECHパワートレインを特色とし、記録的な効率性に運転の楽しさを結びつけている。さらに、市場のベンチマークとなっているGoogle搭載のopenR linkマルチメディアシステムを、クリオ及び同セグメントでは初めて装備している。クリオ6は10月より最初の国々で受注を開始した。クリオ6により、ルノーは自らの二本柱戦略(電気及びフル・ハイブリッド)を再確認し、ヨーロッパにおいてBセグメントで主導的地位の確立を目指す。 | ルノー・インドは、7月における新たなロードマップrenault.rethinkの発表及び新型トライバーの公開に続き、8月には、インド顧客の期待に応えるべく再設計されたコンパクトSUVである刷新ルノー・キガーを発表した。これらの発売は、チェンナイ工場の統合及び新デザインセンターの開設といったルノーの現地基盤強化に向けた一連の戦略的取り組みの一環である。これらは共に、インドを国際的成長の柱とするルノーの野心を改めて示すものである。この影響力は、市場が待ち望むアイコニックなモデルであるダスターが2026年に復活(2025年10月に発表)することで、さらに高まるはずである。 | ||||||||||||
| R5ターボ3Eの予約受付開始 | トゥインゴの発表及び受注開始 | ||||||||||||
| 3月に予約受付が開始されて以来、ルノー5ターボ3Eは世界中で1,000件を超える予約を集め、成功を収めている。2025年度においては、10月に開催されたトゥール・ド・コルス・ヒストリックでの初走行も画期的だった。 | 2025年11月、パリで開催された「ルノー・ショー」で発表されたトゥインゴE-TECHエレクトリックは、アイコニックなデザイン、卓越した実用性及び現代的な技術に加え、非常に競争力のあるエントリー価格を同時に実現させたモデルであり、これによってルノーはAセグメントに返り咲いた。トゥインゴ E-TECHエレクトリックはWLTPで最大263kmの航続距離、80hpモーター、スライド式後部座席によりコンパクトで軽快ながら広々としていて、かつモジュラー式であり、さらにGoogle搭載、ワンペダル操作、最大24の運転支援システム(ADAS)といった実用的な技術を備えた、究極の日常向けの車である。2026年度初頭に発売予定であり、エントリー価格は20,000ユーロを下回る。 | ||||||||||||
| 新型トラフィック・バンE-TECH エレクトリックを ソルートランスで発表(2025年11月) | 2025年に後輪駆動のマスター(バン&シャシー)を発売 | ||||||||||||
| 2026年度末より販売開始となる次世代初の100%電気バンであるトラフィック・バンE-TECHは、ルノーのゼロ・エミッション・フリート市場における地位を強化する。革新的なプラットフォームはコンパクトさ及び実用的な容量を最適化する一方で、800V技術により急速充電及び最大450kmの航続距離を可能にする。ソフトウェア定義車両アーキテクチャによりコネクティッド及びアップグレード性を備えたトラフィック・バンE-TECHは、モダンなデザイン、デジタル・コックピット及び安全性の強化を同時に実現させ、収益性の向上及び「ヨーロッパ製」戦略を支えている。 | 2025年、新型マスターのラインナップは、後輪駆動のバンに、全長が異なるシングルキャブ及びダブルキャブが搭載された7バージョンが加わった。バティイー工場の生産ラインで直接製造される多様なボディ・コンバージョンがカタログに掲載された。マスターのラインナップは現在、ヨーロッパ全域のルノー販売網ですべて入手可能である。 | ||||||||||||
ルノーのブランド戦略
ルノー、社会の進展を後押しするエレクトロ・ポップなモビリティ。
革新はルノー・ブランド戦略の中核である。ルノーは「ポップ」で進歩的なブランドであり、モビリティの未来を形作り、それをより人間的で技術主導、かつ責任あるものへと進化させている。
今日、ルノーは「暮らしのための車」というコンセプトの最新世代において、より一層心地良く、直感的かつ知的で、温かみがあり、安全な体験に向けて、革新を続けている。
ルノーの戦略は、何が何でも販売台数を追い求めるのではなく、製品を通じた価値の創造を優先している。
例えば、ルノー・ブランドは二酸化炭素排出量を最適化するため、シート張地、ステアリングホイール及びギアレバーに使用される革部品を、全ラインナップにおいて再生素材(**)を一部使用したグレインコーティング生地に置き換えることを選択した。その結果、同等の表面積において革と比べて生産時の水の使用量が10分の1に削減され、重量が30%軽減された。
ヨーロッパでは、ルノーVPブランドはCセグメントで実績を上げており、同セグメントは総販売台数においてますます重要な役割を担っている。2025年にはセグメントシェア30.5%を占め、2025年度の販売台数は合計228,770台に達した。
さらに、ヨーロッパにおいて(*)、ルノーは自動車の2台に1台を個人顧客に販売している。2025年度通期の小売販売の割合は43.6%に達した。
2025年、製品活動は、ヨーロッパ以外の全市場においても継続して行った。
まず中南米では、2025年モデルイヤーのクウィッドが年初に発売された。同モデルは同地域販売台数の3分の1を占める。続いて2025年後半にはカーディアンが登場し、これによりこれらの国々でのコネクティッドサービスの本格展開が可能となった。
インドにおいてもまた、2025年夏にトライバー及びキガーが刷新され、ルノーの同国における攻勢が始まり、注目を集めた。ブランドの新ロゴを施した新たなフロントエンド、よりモダンなデザイン及び販売促進を目的とした品質感の大幅な向上を特徴とするこれらのアップデートは、2026年初頭に予定されている新型ダスターの待望の発売に向けた布石となっている。
トルコは、同ブランドの主要市場の一つであるが、現地生産のルノー・ダスターにおいて11月にエンジン・ラインナップを全面刷新し、最新化させた。まずは、待望の「TCe EDC 145hpターボ」の搭載。これは、そのデュアルクラッチ式オートマチック・ギアボックスのおかげで、同モデルの主流パワートレインとして急速に普及すると見込まれている。しかしこれは新型フル・ハイブリッドE-TECH 160ph及びハイブリッド4x4 LPG 150hpエンジンのおかげでもあり、これらは現代性、性能及びクラス最高の燃費効率を同時に実現している。この新ラインナップにより、トルコにおけるダスターの販売台数を大幅に伸ばせる見込みである。
韓国市場でも活況を呈した年だった。新型グラン・コレオスの成功に後押しされ、年初には限定モデル「エスプリ・アルピーヌ・ブラック」を発売。9月にはモデルイヤーの更新を実施した。これにより顧客数は増え続け、2026年初頭の新型モデルの発表及び発売までその勢いは続いた。
最後に、11月中旬にはブラジルで新型CセグメントSUVであるボレアルが発売され、このイベントの多い1年を締めくったと同時に国際計画における製品攻勢の重要な節目を象徴している。2026年に向けて70ヶ国を超える国々での大規模展開が計画されている。
(*) ヨーロッパ・データフォースより。
(**)少なくとも12%のリサイクル素材又はバイオベース素材を配合したグレインコーティング生地であり、触感、快適性、保温性、品質感及び耐久性において革と同等の使用感覚がある。なお、革は、R5 Turbo 3 Eにおいて、極限のカスタマイズ・オプションとしてのみ利用可能である。
ルノー・ブランドは、同時に、商用車の開発も継続して行っている。
2025年、ルノーはヨーロッパの小型商用車(LCV)市場で第2位であった。
この強固な立場は、以下の各車両を中心に構築されている。
・ カングー・バンは小型バンにおいて第2位である。
・ トラフィック・バンは、ライトバンにおいて第3位である。
・ マスター・バンは、大型バンにおいて第3位である。
E-TECHという自社独自ブランドのもと、ルノーは電気化ソリューション市場において攻勢を続けている:
ルノーE-TECHには、ハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド及び100%電気自動車が含まれる。
E-TECHの技術は、すべてのブランドの主要なモデルで利用できる。
ルノーの戦略は、ハイブリッド及び100%電気の両方のラインアップを提供することである。それぞれ専用に最適化されたプラットフォームをベースとしており、これによりハイブリッド技術におけるブランドの主導的地位を確固たるものにしている。
ゾエにより電気自動車のパイオニアであるルノーは、ヨーロッパにおける電気モビリティの主要プレイヤーの1社となっている。
メガーヌ、セニック及びR5に続いて、R4及びトゥインゴの再開発が行われ、ルノーの新世代電気自動車に加わった。
メガーヌE-TECHエレクトリック、セニックE-TECHエレクトリック、R5 E-TECHエレクトリック、R4 E-TECHエレクトリック及びトゥインゴE-TECHエレクトリックは、エモーショナルかつ技術的ブレークスルーによってブランドの変革を体現している。ユーザーの電気及びデジタル・エコシステムと連携及び統合されたこれらのモデルは、ルノーが新世代の「人生と暮らしに寄り添う新世代の自動車」という歴史を歩み続けることを可能にしている。
2025年のルノーのEV+HEV+PHEVの総電気化率:48.7%(乗用車及び小型商用車)及び60.1%(乗用車のみ)である。
2025年のルノーEVの総電気化率:17.9%(乗用車及び小型商用車)及び20.2%(乗用車のみ)であった。
2025年モデル
ルノーの乗用車(PC)
ルノーのヨーロッパにおける乗用車(PC)
ルノー、Cセグメントにおいて攻勢を続けている:
アルカナに続き、ルノーはメガーヌE-TECHエレクトリック、続いてルノー・オーストラル、ルノー・セニックE-TECH、最後にはルノー・シンビオズで攻勢を続けた。
メガーヌE-TECHエレクトリック:
新たなメガーヌE-TECHエレクトリックのラインナップは、スポーティなアルピーヌ・スピリットの仕上がりによって魅力が増した。ステアリング・ホイール・パドル付き回生ブレーキ・システムは、ワンペダル機能において重要な役割を演じている。いまや全車に11kW双方向充電器が標準装備され、小型電気機器に対する給電が可能となった。
多用途で、断固としてモダンなハッチバックであるメガーヌE-TECH 100%エレクトリックは、最大468kmの航続距離を実現する。発売以来135,286台を販売しており、2024年新型ラインナップ発売後は、販売構成比の34%超が最高級仕上げである。
セニックE-TECHエレクトリック:
100%電気自動車のファミリーカーであるセニックE-TECHエレクトリックは、顧客にさらなる価値を提供するため、ワンペダル機能、新型11kW及び22kW双方向充電器並びにアイコニックなバージョンの新しい内張といった新しい特色及び装備が加わって改良された。
WLTPで航続距離625km、優れた居住性及びGoogleを統合したopenR linkシステムにより旅行計画を立てやすくなった100%電気自動車のセニックE-TECHは、ファミリー層の電気自動車へのスムーズな移行を可能にする。
発売以来、セニックE-TECHエレクトリックは、オーストラリアでの販売開始に続き世界的な展開を続けている。
発売以来、63,011台が販売され、販売構成比の43%が最高級仕上げのモデルであり、93%が長距離用バッテリーを搭載している。
シンビオズ:
シンビオズは、「ルノーリューション」戦略プランのもと、2024年度のCセグメントの市場奪還を目指す柱の1つであり、2025年には、広さ、モジュラー性及びルノーの最高の技術を備えたコンパクトC-SUVとしての存在を確立した。
シンビオズは、新型フル・ハイブリッドE-TECH 160hpパワートレインの発売の恩恵を受け、98g/kmという記録的な低レベルのCO₂排出量及びWLTPでわずか4.3リットル/100kmという燃費によって性能を向上させた。140hpのマイルド・ハイブリッド・ガソリン車が加わることで、市場の対象範囲が広がり、かつより手頃なエントリー価格が可能となった。
バリャドリッドで製造されるシンビオズは、2025年に販売台数72,180台を記録した。フランスでは特に好調で、フリート顧客向けC-SUVセグメントで第2位、個人顧客向けでは第3位を占めた。
オーストラル:
オーストラルは、2025年6月に大幅なデザイン刷新を遂げた。フロント及びリアのスタイリングが変更され、フロントシートは新しくなり、さらに防音性及びギアボックス性能が大幅に向上し、メディアから広く称賛された。トリムレベルが5から3となったことで、ラインナップはより簡素化され、分かりやすくなった。
エスプリ・アルピーヌ・トリムは売上げの44%超であるのに対し、このフル・ハイブリッドのE-TECH 200hpパワートレインの販売構成比は引き続き増加した(70%、+7ポイント)。中古車価格は過去最高を維持している。
2025年度の販売台数は75,998台であった。フランスではフリート課税の強化が販売に影響したが、ドイツ及びスペインなどの主要市場では堅調な販売を維持している。
アルカナ:
韓国で製造しているアルカナは、ヨーロッパでは2025年度末をもって販売を終了する。
国際的には、とりわけ韓国、オーストラリア及びモロッコでは、販売は継続される。また2025年度は、中南米(メキシコ、コロンビア及びアルゼンチン)においてマイルド・ハイブリッド・バージョンが大きな成功を収めた。
Aセグメント
トゥインゴ4:
トゥインゴE-TECHエレクトリックは、2025年11月6日にシャンゼリゼ通りで開催された同ブランドの新たな展示会「ルノー・ショー」で発表された。この第四世代モデルは、日常使用に適した電気自動車であり、モダンで実用的、技術的であり、手頃な価格を実現しており、Aセグメントにおける新たなベンチマークを打ち立てるであろう。
トゥインゴE-TECHエレクトリックは、初代モデルの成功をもたらしたアイコニックなDNAを継承し、その「微笑むような」フロントエンド及びモノボックス・シルエットは、現代的な技術でアップデートされ、親しみやすくかつ現代的なスタイルとなっている。
都会での使用向けで、軽快でコンパクトなトゥインゴE-TECHエレクトリックは、そのモジュラー性によりBセグメント車並みの室内空間及びトランク容量をも提供する。個別にスライドして折りたためる後部座席、長い荷物を積める折りたたみ式助手座席の背もたれ、使いやすく工夫された収納ソリューション及びスマートでカラフルなアクセサリーが、比類のない日常的な実用性を実現する。
トゥインゴE-TECHエレクトリックは、上位セグメントから引き継いだ有用な技術も備えている。市場で基準となっているGoogle搭載のopenR linkマルチメディアシステムは、このセグメントでは初めて搭載された。最大24のADASといった多数の運転支援システム及びワンペダル機能により、より運転しやすく、かつ安全性が向上している。
トゥインゴE-TECHエレクトリックは、AmpR Smallプラットフォームをベースに、R5及びR4の前輪軸、並びにキャプチャーの後輪軸の改良版を採り入れており、安全で軽快なハンドリング及び精密なステアリングを確かなものとしている。
27.5kWhのLFPバッテリーはWLTPで最大263kmの航続距離を実現し、60kWモーターは日常使用に十分対応している。
トゥインゴの設計効率は、空力特性及び最適化された重量により、プラグインエネルギー消費量は市場で最も低いものの1つであり、充電コストの抑制に一役買っている。V2G機能により家庭での充電コストはさらに削減される。
この効率性は、内燃機関の同等品と比較して、ライフサイクル全体でカーボンフットプリントが60%削減されることにも現れている。
20,000ユーロを下回るエントリー価格及び競争力のある価格設定のコアテクノ・バージョンは、高い競争力を保証する。
フランスで設計され、ルノー・グループの上海の研究開発センター(ACDC)の主導のもと中国で一部開発されたトゥインゴE-TECHエレクトリックは、スロベニアのノヴォ・メストで組み立てられる。2026年初頭に発売される予定である。
Bセグメント
R5ターボ3E:
1980年代の伝説的なルノー5ターボ及びターボ2をモダンかつ電気化の視点から見直したルノー5ターボ3Eは、同ブランドの革新性、大胆さ及び競争心という精神を体現している。
最も軽快で、息をのむような動作及び驚異的なドリフト性能が、スリリングなドライビング感覚をもたらす。全長わずか4メートルのルノー5ターボ3Eは、新たな車種カテゴリー「ミニ・スーパーカー」を創り出している。
2025年4月に予約受付が開始されると、最初の500台は3日足らずで完売した。その後わずか数週間で予約台数は1,000台の大台に達した。ルノー5ターボ3Eはその後、7月のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードをはじめとするイベントで披露され、10月のトゥール・ド・コルス・ヒストリックで初めて公の場で走行を披露した。
ルノー5 E-TECHエレクトリック:
ルノー5 E-TECHエレクトリックの各種バージョンは、2024年9月から2025年6月にかけて基本モデルのファイブバージョン(25,000ユーロ)から特別なローラン・ギャロス・エディションまで順次発売された。国際的な販売拡大が始まり、ルノー5は発売以来、販売台数は98,522台を超えた。40kWh及び52kWhのNMCバッテリーを搭載し、それぞれWLTPで312km及び410kmの航続距離を実現したルノー5は、電気自動車に乗り換える多くの顧客を獲得しており、販売構成比ではテクノロジーバージョンが50%超、ハイエンドのアイコニックなモデルであるファイブバージョン及びロラン・ギャロスバージョンが20%を占めている。
ルノー4 E-TECHエレクトリック:
ルノー4 E-TECエレクトリックは、ルノーの持続可能で革新的なモビリティのビジョンを体現している。コンパクトでモジュラー式、かつ広々としており、競争力のある航続距離に支えられたルノー4は、多用途電気自動車市場における我々の主導的地位を強化する。
その発売は、2025年6月にフランスで強力なスタートを切った後、他のヨーロッパ諸国でも展開された。ルノー4 E-TECHエレクトリックは、アイコニックなデザイン及び最先端技術(WLTPで最大409kmの航続距離、openR link搭載)を同時に実現させ、2026年カー・オブ・ザ・イヤーの最終候補に選ばれている。
モブージュで製造されるこの100%電気自動車は、420リットルのトランク容量(後部座席を折りたたむと最大1,405リットル)及び助手席の背もたれを折りたためば2.20メートルの積載長を備え、驚くべき汎用性を提供する。90kW及び110kWのパワートレインが用意されており、それぞれ40kWh及び52kWhのバッテリーと組み合わせられており、急速充電では15%から80%まで30分で充電可能である。ルノー4 E-TECHエレクトリックは、上位セグメントの運転支援システムだけでなく、Google搭載のopenR linkマルチメディアシステム、ルノーのアバターであるReno及びChatGPTといった先進技術を統合している。ルノー4 E-TECHエレクトリックは、V2L及びV2G機能を可能とする11kW双方向AC充電器を特色とする。
ルノー4 E-TECHエレクトリックにはまもなく、電気ファブリック・サンルーフが装備され、これによりさらに明るい雰囲気となる。名称は、1960年代のR4及びその「Plein Air」バージョンに敬意を込め、「Plein Sud」である。
R5と共通のAmpR Smallプラットフォームをベースとし、バン及び商用バージョンを通じて個人顧客及び法人顧客の双方のニーズを満たす。
クリオ5:
2025年、クリオは319,852台販売され、Bセグメントで世界販売台数第6位であった。
クリオはヨーロッパACEAで第1位(乗用車及び小型商用車)となり、全セグメントで243,401台(2024年度比+5%)販売された。この中には、E-TECHハイブリッド車67,519台も含まれる。
クリオは2025年度もフランスで最も売れているモデルであり続け、登録台数は113,257台に達し、ライフサイクルの終盤において傑出した実績を示した。
クリオ6:
35年にわたる成功及び約17百万台の販売台数を経て、クリオは再び自らを刷新し、そのカテゴリーの基準を再定義し、2025年9月のミュンヘン・モーターショーで発表された第六世代によって、市場の基準であり続けている。
完全に再設計された新型クリオは、力強いプロポーション及びダイナミックなシルエットを採用しており、フローティング・ヘッドランプ、張り出したホイール・アーチ、隠されたウィンドウ・スクレーパー及び最大18インチのホイールといった数々のハイテクなディテールは、明確な高級市場志向を反映している。
新型クリオは、ベンチマークとなるダイナミックな快適性と刷新・最適化されたパワートレインのラインナップを同時に実現し、効率性及び性能の両面で進歩を遂げている。その先駆けとなるのが新型フル・ハイブリッドE-TECH 160hpで、記録的な低燃費(CO2排出量89g、燃費3.9リットル/100km)を達成している。TCe 115エンジン(マニュアル・ギアボックス及びEDCオートマチック・トランスミッション搭載)及びEco-G 120オートマチック(2026年中に注文可能)により同ラインナップが完成する。
新型クリオはコンパクトさとセグメント内での優れた性能を兼ね備えている。クリオは同セグメントで初めて、Googleが搭載されたマルチメディアシステムopenR link(近日中にGoogle Geminiによる強化が予定されている。)を装備し、その魅力及び競争力を高めている。
さらに、このセグメントでは前例のない29のさまざまな運転支援システムを搭載している。これらはCセグメント自動車から派生したものである。
新型クリオ・ハイブリッドは、ルノーの二本柱戦略、すなわちハイブリッド・ラインナップ及び100%電気のラインナップを完璧に体現している。どちらも専用で最適化されたプラットフォームをベースとし、Bセグメントにおける同ブランドの主導的地位を確固たるものとしている。
10月に最初の国々で注文受付を開始した。
キャプチャー:
多用途で多才なキャプチャーは、外観はコンパクトだが、車内は居住性に優れ、街中でも道なき道でも快適である。これらの特性が、10年前のデビュー以来の商業的成功を物語っており、世界90ヶ国で販売台数は2百万台を超えた。
2024年に新型キャプチャーが発売された後、2025年には新たなユーロ6bis適合パワートレインが採用されたが、特に注目すべきは、よりダイナミックかつ効率的な新型フル・ハイブリッドE-TECH 160hpである。これは、排出ガス及び燃費は市場最高水準であり、新型TCe 115hp及び140hpマイルド・ハイブリッドと同様、オートマチック・トランスミッションを搭載している。
ルノー・キャプチャーは、引き続きバリャドリッド工場で生産され、2025年には147,084台が販売され、同カテゴリーのトップクラスに留まっている。
カングー乗用車:
カングーは、5人乗り及びその拡大バージョンであるグラン・カングーバージョンが用意されており、モブージュ(フランス)で生産されており、内燃及び電動パワートレインの両方が提供されている。
カングー及びグラン・カングーは、その広さ及びモジュラー式レイアウトが評価されている。7人乗りバージョンは、とりわけ、大家族や大人6名の移動を必要とする事業者に適している。必要に応じてスペースを調整できるよう、シートは折りたたんだり取り外したりすることができ、汎用性が高い。グラン・カングーは大きなスライドドアを備え、3列目後部座席に乗りやすくなっている。
低い荷台、広いテールゲート開口部及びフラットフロア機能(後部ベンチシートを折りたたんだ状態)によっても、荷物の積み下ろしがしやすくなっている。積載容量は最大3,750リットルで、大型物品の移動を可能にしている。
D及びEセグメント
エスパス・フル・ハイブリッドE-TECH:
2025年、エスパスは市場発売からわずか2年後に、外観デザイン(フロント及びリアのスタイリング)を大幅に変更した。5人乗りバージョンの価格は、ほとんどの市場で下げられた。
販売台数(18,257台)は、フランスではフリート課税の引き上げの影響を受けたが、ドイツでは安定し、スペインでは急増した。特にフランス及びドイツでは、「全天候型」タイヤのオプション追加が非常に成功している。
ラファールE-TECH:
パレンシアで製造されているラファールは、より合理的なモジュラー式のルノー・エスパスをより完全にした、エモーショナルなSUVクーペであり、5座席及び7座席のコンフィギュレーションがある。
ラファールは、独自の技術水準及び2種類のパワートレイン、すなわちフル・ハイブリッドのE-TECH 200hp及びハイパー・ハイブリッドのE-TECH 4x4 300hp(プラグイン・ハイブリッド)を備えている。
ラファールは、純粋に喜びという概念を基に設計された。まず何よりも、洗練されたエレガントなデザイン及び最高レベルの知覚品質を備え、視覚的な魅力にあふれている。さらに、SUVクーペ市場で最高のリアシートスペース、並びにエスプリ・アルピーヌ・シート、ソーラーベイの全開式サンルーフ及びスマートリアアームレストといったアイコニックな特色を備え、移動の喜びをもたらす。最後に、運転体験は、4cmワイドになったトラック、4コントロール・アドバンス・システムに特化された設定により高められ、よりダイレクトなステアリングに改良を加え、スポーティさをさらに高めている。ハイパー・ハイブリッドのE-TECH 4x4 300hpパワートレインによって、運転の楽しさはさらに高められている。そして、ラファールE-TECH 4x4 300アトリエ・アルピーヌバージョンは、アルピーヌのエンジニアが全面的に改良したシャシー、3つのモード(快適さ、ダイナミック及びスポーツ)におけるアルピーヌの専門技術を最大限に統合させたマルチセンスの「シャシー・コントロール」といった革新技術により、さらには予測的な方法で適応式ダンピングを制御するカメラを用いた路面認識技術の開発によってさらに進化している。
ラファールは、アルピーヌ・アトリエバージョンにおいて四輪操舵、四輪駆動、適応型ダンピングを兼ね備えた唯一のヨーロッパ主流モデルであり、市場最高水準の運転の楽しさ、軽快さ及びロードホールディングを提供する。
よってラファールは、その効率性だけでなく、ダイナミックな性能でも際立っている。航続距離はバージョンによって1,000~1,100kmで、平均燃費は競合車より1リットル/100kmを上回る低さである。
2025年12月末時点で、2024年の発売以来の販売台数は38,100台を記録した。300hpのハイパー・ハイブリッドE-TECH 4x4エンジンを搭載した上位バージョンは、販売構成比44%という高い割合を占めている。
トラフィック乗用車:
トラフィック・コンビは、最大9人まで乗車でき、広々とした快適な室内空間を提供しており、送迎サービス業者や大家族に最適である。都市部及び都市間移動に向いた快適性、最新の装備及び経済的なエンジン・オプションを兼ね備えている。
2025年度上半期末に「イージー・アクセス」WAVの提供を開始した。これは移動困難な乗客の輸送のためのターンキー・ソリューションであり、専用装備(スロープ、最適化された空間、快適性及び安全性)を備え、ルノーのすべての人々にとって利用可能なモビリティへの取り組みを強化するものである。
トラフィック・スペースクラス(VIP顧客の送迎用)は、より優れた乗車体験のための移動式ラウンジであり、最大6つの対面シートで、個別のスライド式、回転式かつ取り外し可能な座席やスライド式テーブルなどを備えている。
トラフィック・スペースノマドは、ルノー・グループとフランスのスペシャリスト「GROUPE PILOTE」とのコラボレーションの成果である。ラインナップの最上位バージョンは、ソーラーパネルの標準装備を含むフル装備となっている。2025年、スペースノマドは、フランス及びスイスで販売が可能となった。
トラフィック・エスカパード:
トラフィック・エスカパードは、レジャー向け及び冒険を好む人々をねらいとした車両であり、高レベルのモジュラー性を備えており(7人乗りで、2列目には回転・スライド式の個別シート2席、3列目にはスライド式ベンチシートを装備)、あらゆる日常のニーズを満たす。さらに、トラフィック・エスカパードは、ベッドに変形する後部座席及びコンパクトな一体型キッチンモジュール(給水設備及びガスコンロ付き)を装備した、週末の小旅行から長期の遠征まで理想的なレジャー車両である。ボルドーで開催されたバンライフ・エキスポ(2025年11月)で初公開された。受注開始は2026年度第1四半期中の予定である。
ルノー乗用車(PC)-ヨーロッパ以外
ルノーのCセグメントにおける攻勢は、ヨーロッパ以外でも続いている:
Cセグメント
ボレアル:
ボレアルは、大胆で高度な技術を備えたSUVであり、Cセグメントにおける本格的な新車種である。
この車両はインターナショナル・ゲーム・プラン2027の柱の一つである。ボレアルはブラジルで2025年カー・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。
7月に世界的に発表されたボレアルは、力強いデザインを特色とし、流麗なボディー要素、豊かな曲線及びバランスの取れた張りのあるラインによって、ルノーの新たなスタイリング・アイデンティティを体現しているが、これらはより構造化された技術的特色の統合によって達成されたものであり、全体としてダイナミズムを醸し出している。
ボレアルの内部は細部に至るまで、洗練された設備及び高品質な素材を用い、モダンで、かつコネクティッド体験を提供するよう設計されている。
ボレアルのコックピットは、全く新しいインテリアデザインを採用し、デュアル・オープンRダッシュボードを中心に構成され、10インチのデジタルインストルメントクラスター及び10インチのセンターマルチメディアスクリーンを兼ね備え、優雅で、コネクティッド機能を高める技術主導のレイアウトを生み出している。
ルノー・ボレアルは、コネクティッド体験を新たなレベルに引き上げる。このモデルは、インタラクティブ技術及びGoogle搭載のインターフェースにより、車内をまさしくユーザーの日常生活のデジタル延長に変える。ルノー・ボレアルは、ジャン=ミシェル・ジャールと共同で専用チューニングを通じて開発された、プレミアムなハーマン・カードンのオーディオシステムを備えている。
ボレアルは「ヒューマン・ファースト・プログラム、セーフティ・バイ・ルノー」を統合し、最大24の先進運転支援システム(ADAS)を搭載することで、国際市場におけるアクティブ・セーフティ及び運転快適性のベンチマークとなっている。
ボレアルの生産はクリティバ(ブラジル)で開始されており、2026年からはブルサ(トルコ)でも生産が開始される。ボレアルは2025年11月にブラジルで提供が開始された。2026年度上前期には中南米全域に展開される。その後2026年6月からトルコ及びその他の世界市場へ範囲を広げていく。全部で70を超える国を網羅する予定である。
ブラジル及び中南米諸国における発売にあたり、ボレアルにはターボTCe 1.3フレックス及び270Nmのトルクを叩き出すガソリン・エンジンが搭載され、6速湿式デュアルクラッチ・オートマチック・トランスミッション(EDC)と組み合わされており、滑らかで反応が良く、楽しめる上、燃費効率に優れた運転を保証する。このパワートレインにより、ボレアルはブラジルの「インメトロ」プログラムで「A」ランクを獲得した。ボレアルはブラジルにおける内燃機関セグメントで最も効率的なC-SUVである。
トルコでの発売は2026年6月を予定しており、ボレアルはターボTCe EDC 140hpエンジン及びフル・ハイブリッドE-TECH 160hpパワートレインを特色とする。11月からは150hpハイブリッド4x4エンジンの導入も予定されている。
輸出市場向けには、ターボTCe EDC 140hp(4x2)及び150hp(4x2)エンジンが7月の発売開始時から提供される。
メガーヌ・セダン:
2025年、メガーヌ・セダンはその販売実績を継続し、全世界での総販売台数は51,801台となった。
トルコでは48,099台を販売し、販売台数の約93%を占め、Cセダンセグメントで首位を獲得した。
エクスプレス:
特定の顧客層に人気のあるエクスプレスは、モロッコなどでは依然として主要な存在であり、同モデルはタンジェで生産され、市場で4番目に売れているモデルとなっている。
Aセグメント及びBセグメント
クウィッドE-TECH2025年モデルイヤー:
完全新設計の次世代100%電気自動車クウィッドが、2025年10月にブラジル、コロンビア及びチリで発売された。同モデルは、刷新された外部デザイン、完全新設計の内部、新しいカラー及び内張、フルデジタル計器盤、並びに10インチ・マルチメディアステムを特色とする。
これらの進化に加え、11の先進運転支援システム(ADAS)が統合された。そのいくつかは中南米におけるAセグメント初となるもので、それによって顧客体験の中核をなす安全性及び革新性を強化している。
クウィッドICE中南米:
ルノー・ブランドで中南米で最も売れているモデルである。2025年モデルイヤーとして、車内の快適性をさらに向上させるため、外観の微調整及び内装の改良が施されて更新された。ATLANTICA合金ホイールは、ブラック仕上げも加わり、陽極酸化処理されたシトロン・インサート、再設計されたサイドデカール及び上部グリルに配されたICONICバッジが、このモデルイヤーの差別化を際立たせている。車内では、後部座席用スピーカー及び助手席側のUSB-Cポートが追加され、ユーザー体験を向上させている。競争力のある提供を継続するため、ZENバージョンではラジオが撤去され、インテンスバージョンではFlexホイールが交換された。
ブラジル及びコロンビアで生産されるクウィッドは、ラテンアメリカ及びチュニジアで合計99,959台の販売を記録した。
ダスター(中南米):
ブラジルで製造されているダスターのラインナップは、強力なTCe 1.3ガソリン・エンジン及びオートマチック・トランスミッションをベースとしたフリート顧客向けの特定のエントリーレベル・バージョンを加え、これらの特定の顧客のニーズに応えるべく拡充された。
ブラジル及びコロンビアで生産されるダスターは、2025年に中南米で合計36,863台の販売を記録した。
新型ダスター(トルコ製):
この「トルコ製」(ブルサ工場)の最新モデルは、全く新しいデザイン、さらに多くの技術及び最新のパワートレインを搭載し、まさしくこのアイコンの伝統を受け継いでいる。
クリオ-キャプチャーにも採用されているCMF-Bプラットフォームで生産される新型ルノー・ダスターは、ハイテク・マルチメディア機器及びE-TECHハイブリッド又はマイルド・ハイブリッド・アドバンスなどの最新エンジンを搭載している。これはルノー・ブランドの特徴を体現したモデルである。
新型ダスターは、2024年7月末にトルコで発売され、2025年にはその存在を国際的に拡大させ、第1四半期にはウクライナ、エジプト、南アフリカをはじめ、より広範にアフリカ諸国で販売を開始した。この拡大は湾岸諸国、オーストラリア及びコロンビアへと続き、これらの国々では非常に成功を収めた。
最後に、トルコ市場向けにブルサで生産されたオートマティックEDCバージョン及びフル・ハイブリッドE-TECHの発売が、2025年11月以降の成功をさらに押し上げた。ダスターは2025年12月にトルコで最も売れたSUVとしての地位を確立し、年間総販売台数は17,635台に達した。
カーディアン(Bセグメント):
国際チーム及びテクノセンターの協力によって国際市場の特定の期待に応えるために設計された最初のモデル。
この都市型SUVは、中南米向けには我々のクリティバ工場(ブラジル)で、モロッコ、エジプト及びウクライナといったヨーロッパ近隣の国際市場向けには、我々のカサブランカ工場(モロッコ)で生産されている。
カーディアンはコンパクトで都会型のBセグメントSUVである。そのスタイリング及び装備は、そのデザインの中心にルノーのDNAを反映している。フロントエンドには、新しいスタイリッシュなアイデンティティとして「Nouvel’R」のロゴ及び新しいブランド・ライト・シグネチャーが施されている。
カーディアンは断固としてモダンで、17インチのホイール、e-シフターのギアレバー付きハイコンソール、並びにドライビング体験及び車内の雰囲気を左右するマルチセンス設定など、通常はトップ・セグメントにのみ採用されるような革新及び特色を誇る。
また、カーディアンには6つのエアバッグ及び13の運転支援システム(ADAS)が搭載されており、死角警告及びマルチビューカメラといった機能も備えている。新型モデルイヤーの発売に伴い、市場の動向に適応するため、新型10インチ計器クラスター、新型10インチ・マルチメディアシステム及びコネクティッドサービスが導入された。
2025年には、49,403台のカーディアンが販売された。主要市場はブラジル(販売台数の39%)であり、次いでアルゼンチン(23%)、モロッコ(19%)が続いた。
タリアント(Bセグメント・セダン):
2025年度半ば、産業戦略を最適化するため、タリアントの生産をモロッコのカサブランカ工場に集中させた。
2026年初頭には第2フェーズが始動する。Bセグメント・セダンを求める顧客の期待に緊密に応えるため、新型マルチメディアシステム、刷新された内装デザイン及び7インチ・デジタル・メーター・クラスターやマルチビューカメラといった、強化された技術を搭載する。
2025年の販売台数は3,276台であった。
インド:
2025年初頭、トライバー及びキガーの両モデルが改良された。
すなわち、どちらも後部ワンタッチ・パワーウィンドウ及び自動セントラルロックによって、またキガーはカメラ付き8インチ・スクリーン、トライバーは後部スピーカー2基によって向上した。
第2段階として2025年度後半に発表されたより包括的なモデルチェンジは、新たなブランド・アイデンティティ、新型LEDライト、駐車センサー及び6つのエアバッグを特色とする。キガーには通気性シートが追加され、よりハイエンドなバージョンにはマルチビューカメラが搭載された。
2025年、インド及び南アフリカにおけるトライバーの総販売台数は27,217台、キガーは14,703台に達した。
クウィッド:
クウィッドの「ラインナップのトップ」バージョンは6つのエアバッグによって改良された。そのモデルはディワリ祭りの期間中に10周年を迎え、特別な内張及びいくつかの記念インサートが施された限定バージョンが発売された。
同モデルの総販売台数は、2025年にインド及び南アフリカで11,770台に達した。
D及びEセグメント
グラン・コレオス
韓国で製造されているグラン・コレオスは、DセグメントSUVとして理想的なプロポーションを持ち、5人乗りのゆとりある空間を持つ。2024年9月に韓国で発売された。
彫りの深いエレガントなラインが特徴的なこの車両は、ルノー・ブランドの新しいデザイン言語を体現している。ダッシュボードの大型水平スクリーンに加え、openRパノラマスクリーンは、より直感的でパーソナライズされた新たなアプローチで旅を提案する。
また、グラン・コレオスには31の先進的な運転支援システム(ADAS)が搭載されており、そのうち3つは革新的な自律走行機能を特色とする。
グラン・コレオスは、世界市場のプレミアム車両向けに特別に設計されたフル・ハイブリッドE-TECHパワートレインの新バージョンを導入している。この245hpのパワートレインには、106kWの燃焼エンジン及び100kWの非常にパワフルなトラクションモーターが含まれ、最高クラスの電気性能を発揮する。グラン・コレオスには、ターボ・エッセンス210hp(2WD 7DCT)及び4WDターボ・エッセンス210hp(4WD 8AT)の2種類のターボ・ガソリン・エンジンも搭載されている。
韓国では、2025年に40,877台のグラン・コレオスが販売された。
コレオスは、2025年に湾岸諸国を皮切りに国際的なプレゼンスを拡大し、その後、同年度を通じて中南米諸国で展開された。2025年、韓国国外で2,955台のコレオスが販売された。
ルノー小型商用車(LCV)
2025年、ルノーの販売実績は、依然として厳しい経済情勢の中で推移した。商用車の販売台数は336,505台であった。
ヨーロッパでは、ルノー・ブランドがLCV市場の13.1%を占めてトップ2である。ルノーは中南米の主要4市場においても、大型バンで市場をリードし、小型バンでは第2位の地位を獲得している。
ルノーのLCVのラインナップは、最大20m3の内燃及び100%電気バージョンの両方を備え、すべての顧客ニーズ及び市場セグメントを網羅している。ルノーは、13.6%のLCV市場シェアを有し、電気LCVの販売台数ではヨーロッパで3位以内につけている。
エクスプレス・バン
2024年度半ば以降、エクスプレス・バンはヨーロッパでは販売されなくなったが、モロッコ(タンジェで生産)、ウクライナ及びサウジアラビアといった特定の国々ではエクスプレスは依然として主要な存在である。
カングー・バン
カングー・バンは、モブージュ工場(フランス)で内燃バージョン及び電気バージョンの両方が製造されており、L1バージョンでは荷室容量3.3~3.9m3、L2ロングホイールベース・バージョンでは4.3~4.9m3で、地上での有効荷室長は最大3.5m(回転式のメッシュパーティションと折りたたみ式の座席付き)で、そのカテゴリーで最高の容量を誇る。カングー・バンは、顧客の多様な活動に合わせた数多くの実用的な革新を特色とする(1.45mの「オープンセサミ・バイ・ルノー」の側面開閉、格納式の車内ルーフ・ラックなど)。
2025年のヨーロッパでは、エクスプレス・バンの生産終了後、市場全体での売上は6%減少したものの、カングー・バンは内燃バージョンが5%及び電気バージョンが27%の売上増で、堅調な伸びを記録した。カングー・バンE-TECHは、110,000台を超える電気バンが販売され、航続距離は最大300kmで、依然として人気である。カングー・バンE-TECHはヨーロッパで電気小型バンセグメントにおいて19.7%のシェアを獲得し、リードしている。
トラフィック:
トラフィックは、セグメントのベンチマークとなる多目的バンで、法人顧客の多様な期待及び用途に適した、より快適で、まさしくモバイルオフィスである。トラフィックは、有効長(4.15m)という記録的な長さであり、容積は5.8~8.9m3の範囲に及ぶ。パネルバンからプラットフォームキャブまで多数のバージョンで入手可能であり、いずれも内燃バージョンも100%電気バージョンも入手可能となっている。
新型トラフィックE-TECH:
新型トラフィック・バンE-TECHは、全く新しいEVスケートボード・プラットフォームをベースに、800Vアーキテクチャ及びSDV技術を特色とし、プロフェッショナル顧客のエネルギー転換を加速させるように設計されている。前モデルの汎用性を継承しつつ、都市型電気モビリティの性能限界をさらに押し広げ、クラス最高のコンパクトさを備えている。新型トラフィックE-TECHは「コンバート・バイ・ルノー」のレーベルのもと、工場生産の新型コンバージョン(ボックス・ボディ、ティッパーなど)も統合する。
トラフィック及び新型トラフィックE- TECHは、ヨーロッパにおけるコンパクトバンLCVセグメントのベンチマークとされ、フランスのサンドゥヴィル工場で製造される。
マスター:
新型マスターはヨーロッパの大型バンセグメントでトップ3に入っている。2024年度末から順次販売を展開しており、空力設計「エアロバン」による効率性、並びに新型ダイナミックブレーキシステム及びパワートレインの最適化が際立っている。
したがって新型マスターの燃費は、マスターの従前バージョンと比べて、1.5リットル/100km(内燃)及び21kWh/100km(電気)低くなる。これにより新型マスターは、87kWのバッテリーを搭載したN2(4T)バージョンのWLTPで電気航続距離が最大460kmとなり、このセグメントで最高の航続距離を実現した。
新型マスターはまた、先代を成功に導いた強みを基盤としている。新型マスターには、3種類の長さ、3種類の高さ(パネルバン、フロア、シャシーキャブ)、前輪駆動及び後輪駆動、スチールティッパー及びフラットベッドなどの工場改造、クルーキャブ、有効容積11~20m3の大容量モデルなど、幅広いバージョンが用意されている。
新型マスターはフランスのバティイー工場で製造されている。先代のマスター3はブラジルのクリティバ工場で製造されている。
ピックアップ:
ルノーにとって、ピックアップ市場は、ヨーロッパ以外で新たな顧客を勝ち取る機会を提供している。
オロックはルノーがヨーロッパ以外の市場向けに提供するピックアップである。2025年には21,040台を販売し、コロンビアで第1位、メキシコで第4位、アルゼンチンで第5位、ブラジルで第5位となった。
ルノー・ソリューションによる改造:
ルノーは最も需要の高い改造を生産ラインに直接組み込めるよう、工場を適応させた。その結果、各車両のコンフィギュレーションは、製造段階から顧客のニーズに合わせて調整できるようになった。つまり、改造(特定の装備の追加、内装の取り付け、業態特有の仕様変更など)は、車両が工場を出る前に工業プロセスに組み込まれている。
より専門的な改造については、生産ラインの終端でルノー工場内に統合された作業場が引き継ぐ。
我々が提携する車体メーカーと共同開発し、「コンバーテッド・バイ・ルノー」の名称で市場展開するこの提案は、すべてルノーの品質基準及びコンプライアンス基準に準拠しつつ、納期を管理しコストを削減しながら、顧客のビジネスニーズに合わせたソリューションを保証するものである。
| (ii)ダチア:本質は何かを絶えず再定義するブランド |
| 697,408 | 35,034 | フラッグシップモデル: ビッグスター | ||||||
| 世界の販売台数 | 電気自動車の販売台数 | 2025年に発売された車種 | ||||||
| 主要な市場(第3位まで) | 2025年のハイライト | |||||||
| ビッグスター | ヒップスター・ コンセプト | |||||||
| 2025年に発売されたビッグスターはC-SUVセグメントで最高のコストパフォーマンスを誇る。 | 2025年10月に公開されたこのコンセプトカーは、電気自動車を可能な限り多くの人々に普及させるというダチアのビジョンを体現している。 | |||||||
| 人気のブランド | モータースポーツ | |||||||
| 2004年以来、ダチアは10百万台を超える車両を生産してきた。 | ダチアは2025年のダカールラリー及びラリーレイド競技に参戦し、これらの大会で顕著な成績を収めた。ダチアのサンドライダーはダカールラリー2026(2026年1月開催)で優勝した。 | |||||||
| ブランド特有のKPI 小売販売チャネルにおけるブランドの実績:2017年以降、ヨーロッパにおいて個人向け販売で第1位。 | ||||||||
ブランド戦略
1968年に設立され、ルノー・グループによって2004年からヨーロッパ及び地中海諸国全域で再び販売が開始されたダチアは、本質を絶えず再定義することで、品質、装備及び価格において常に最高の価値を備えた車両を提供してきた。このアプローチは、2017年以降ヨーロッパで個人顧客向け販売台数1位を維持し、2024年及び2025年には全販売チャネルでヨーロッパ販売台数1位となったサンデロによって実証されている。ビッグスターの発売により、ダチアはAセグメント、Bセグメント及びCセグメントを網羅し、各モデルに少なくとも1つの電動化バージョン(100%電気又はハイブリッド)を提供している。44ヶ国で展開するダチアは、2004年以来、10百万台を超える車両を販売してきた。
1999年に、ルイ・シュヴァイツァーの指導のもと、ダチアはルノー・グループに加わり、新たな野望段階へと踏み出した。
このブランド史上のターニング・ポイントは、2004年に発売された、モダンで頑丈で、とりわけ手頃な価格のファミリーセダンであるロガンによって具体化された。当初は新興市場向けに設計され、5,000ユーロという非常に競争力のある価格で、2005年に西ヨーロッパでも発売されるなど、大きな商業的成功を収めた。新車でありながら中古車並みの価格というこの車は、自動車市場において革命的であった。
2008年には、ダチアにとってルノー・グループ下で2度目の大きな発売であるサンデロが登場した。これについても、最大の商業的成功を収めたことが証明された。高級セグメントにふさわしい車内容積、実用性及び汎用性に富み、手頃な価格で提供できるなど、多くのメリットにより、2017年以降、個人向けではヨーロッパでトップの販売実績を誇る車種である。
2010年、ダチアは、真のオフロード適性を持つ魅力的な車、ダスターを発売した。
2025年、同ブランドは市場で最高の価格性能比を誇るCセグメントSUV、ビッグスターを発売した。
2025年10月、ダチアは、ヒップスター・コンセプトを発表した。これは、可能な限り幅広い層に手が届く電気モビリティというビジョンを、極めて手頃な価格にて、本質的要素に焦点を当てた、紛れもない「ダチア」らしさをもって体現するものである。同時に、同ブランドは、ハイブリッド・パワートレイン、新型LPGバージョン、さらに特定車種には新照明デザインを採用したサンデロ、サンデロ・ステップウェイ、ジョガー及びロガンの改良派バージョンを発表した。これらの改良により、多様で手頃な価格帯のラインナップを顧客に提供できるようになった。
2025年9月、カトリン・アトがダチアの新最高経営責任者に任命された。
最後に、ダチアは2024年にモータースポーツ・プログラムを開始し、2025年1月にダチア・サンドライダーの車両で初めてダカールラリーに参加した。チームドライバーのナサール・アル=アティヤはレースで4位となった。ダチア・サンドライダー・チームは、ナサール・アル=アティヤがアブダビラリーで優勝し、セバスチャン・ローブがモロッコラリーで勝利を収めるなど、W2RCラリーでも顕著な成果を上げた。2026年1月、ナサール・アル=アティヤはダチア・サンドライダーを走らせ、2026年のダカールラリーで優勝を果たした。
ダチアの今日と明日:ダチアは常にダチアであり続ける
ダチアは、その成功の要因、つまりすべての車両に圧倒的な価値を保証することを忘れることなく、独自の脚本を執筆し続けている。設計及び製造から物流及び販売に至るまで、すべての段階でコスト最適化戦略を貫き、顧客が必要なものだけ購入できるようにしている。
ダチアは本年度も以下の3つのブランド価値を主張し続けた。
・ エッセンシャルであると同時にクール
ダチアは、メディアコントロール及びモジュラー・ルーフバーなどのイノベーションを備え、独創的、クリエイティブ、かつ魅力的である。これは、デザインの点でも当てはまる。クールな外観で、追加のコストはかからない。
・ 堅牢でアウトドア
信頼性と堅牢性は、ダチアがその成果を築き上げてきた特質の1つである。これらの特性により、ダチアはアウトドア活動に最適な自動車となっている。
・ エコスマート - 経済的かつ環境に優しい
ダチアは、個々の利益を社会全体と調和させることに取り組んでいる。過剰なものを排除することで、軽量化が可能となり、それによって燃料が節約され、CO2の排出が低減される。
2025年のダチアの販売台数は増加し、小売客向けにおいてヨーロッパ市場で第2位
ダチアは2025年に697,408台を販売し、2024年比で3.1%の伸びを記録した。同ブランドは2004年以降の累計販売台数が10百万台という画期的な節目を突破した。
この業績により、ダチアはヨーロッパで記録的な市場シェアを達成した。
・ 乗用車及び小型商用車で4.0%(2024年比+0.1pt)
・ 乗用車で4.5%(2024年比+0.03pt)
これらの結果は、同ブランドの5つのコアモデルによってもたらされた。
・ サンデロは、2025年に全世界で289,295台を販売し、2年連続で全チャネル合わせたヨーロッパのベストセラー乗用車となり、また2017年以降、ヨーロッパの個人顧客向け販売台数で第1位を維持している。発売以来、全世界で3.5百万台を超えるサンデロが販売されている。
・ ダスターは、2025年に世界で193,974台を販売し、ヨーロッパの小売客向けSUV販売台数で第2位となった。2010年の発売以来、現在までに2.8百万台を超えるダスターが路上を走っている。
・ ビッグスターは、全世界で67,573台を販売し、2025年下半期においてヨーロッパの小売客向けC-SUVセグメントでベストセラーである。
・ スプリングは、全世界で35,034台を販売し、2024年比で53%の成長を記録し、全チャネル合わせたヨーロッパのAセグメントで初のベストセラー電気自動車となった。
・ ジョガーは、2025年に全世界で73,695台を販売し、Cセグメント(SUVを除く。)においてヨーロッパでトップ5に入った。
| (iii)アルピーヌ:成功に突き動かされる野心 |
| 10,970 | 170 | 3モデル A110、A290及びA390 | ||||||
| 2025年の登録数 | 2025年末の販売拠点数(見込み) | |||||||
| 主要な市場(第5位まで) | 2025年のハイライト | |||||||
| アルピーヌ・ブランドは初めて販売台数10,000台の大台を突破し、3桁の成長を記録した。 | ||||||||
| 2025年、アルピーヌは、販売台数10,970台及び世界的な成長率+139%を達成し、初めて10,000台登録の節目を突破して、画期的な年を記録した。この勢いは、ドリームガレージの拡大と、販売台数の75%を占めたA290(2025年カー・オブ・ザ・イヤー受賞車)、及びブランド初の5人乗りスポーツ・ファストバックであるA390の発売によってもたらされた。ヨーロッパが依然としてこの成長の主な担い手であり(+145%)、特に英国、ドイツ、スペイン、オランダで大幅な増加が見られた。A110は生産終了が迫っているにもかかわらず、2人乗りスポーツ・クーペセグメントにおけるヨーロッパでの主導的地位を維持した(市場シェア44%)。同時に、アルピーヌは15の新規販売拠点を開設し、2026年度末までに200超を目指して、国際展開を加速させた。革新、電気化及び高級市場への継続的な進出に支えられ、このブランドは、商業基盤の強化及び顧客基盤の拡大をもって2026年を迎える。 | ||||||||
| スポーツへの献身 | アルピーヌ・パリ・ワークショップ:首都の中心でのアルピーヌ体験 | アルピーヌは モータースポーツへの情熱の70周年を記念する | ||||||
| アルピーヌは、モータースポーツに最も深く関与している自動車メーカーの一つである。このブランドは、二つの主要な世界選手権、フォーミュラ1ではBWTアルピーヌF1チームが、及びFIA世界耐久選手権ではアルピーヌ・エンデュランス・チームが競っている。2025年シーズンの全8戦において、1勝、さらに2度の表彰台を獲得した。アルピーヌは、プリマ・プラマック・ヤマハ・チームと共に、パデル及びMotoGP世界選手権といった、他のスポーツ領域への関与も拡大させている。 | アルピーヌは、2024年のバルセロナに続き、2025年10月にパリ中心部に2店目となる没入型コンセプトストアを開店した。アトリエ・アルピーヌは、3フロアで総面積650m2に及びモータースポーツ、デザイン及びゲーミングを融合した独自の体験、さらにブランドの最新ファッション・コレクションを扱うブティック及び首都で最も人気のある地区の一つを見渡せるレストランを提供する。店内ではアルピーヌの車両が展示されており、イベントやアポイントメントによっても、訪問者は新たな視点からこのブランドを発見することができる。この象徴的な会場は、ブランドのまさにショーケースであり、アルピーヌの精神を体現し、ロンドン及びミラノへ向けたヨーロッパ展開の始まりを印すものである。 | 2025年、アルピーヌは5月末にディエップで開催された「グラン・ラサンブレマン」で70周年を記念し、世界中から愛好家が集まった。来場者は、海岸沿いの中庭で、まさに世界初の公開がされたばかりのアルピーヌA390を目の当たりにできた。このイベントは、同ブランドの拡大ラインナップ、電動ホットハッチであるA290に加え、記念限定モデルのA110 R 70及び新型A110 GTSなどのA110のラインナップを披露する機会ともなった。何よりも、超限定モデルのA110 R ウルティメが、アルペングローHy6と共に、とりわけディエップ市街地を練り歩く大パレードで、その存在感を見せつけた。同ブランドは70周年を記念し、ジャン・レデレによる1955年の創業から始まる歴史をたどるトリビュート・フィルムを公開した。 | ||||||
アルピーヌ2025年:モータースポーツにおける性能及び革新
2025年、アルピーヌはモータースポーツの最高峰における存在感を強化した。アルピーヌA424は富士6時間レースでの優勝を含む3度の表彰台を獲得し、アルピーヌ耐久チームはハイパーカー世界選手権で6位となった。同ブランドはアルピーヌ・エルフ・カップ・シリーズ、アルピーヌ・エルフ・ラリー・トロフィー(A110 R-GT及びA110 GT+)、並びにGT4カスタマー・レースへの取り組みも継続する。100%電気A290ラリーは2025年に発売され、同モデルは2026年から独自の賞杯を得るであろう。アルピーヌはGPエクスプローラー3といった主要な公的イベントでも輝きを放ち、2位に入賞し、F1チームの競争力を高め続けている。
2025年モデル
アルピーヌA390:性能につぎこむ電気スポーツ・ファストバック
2025年度末、アルピーヌは、スポーティなシティカーA290に続き、同社のドリームガレージに加わる新型電気モデルA390の受注を開始した。A390はGT及びGTSの2バージョンが用意され、大胆でスポーティなシルエットにアルピーヌの精神が体現されている。最大470hpを発揮し、航続距離は最大557kmに達する。A390は5人分のスペース、3基の電動モーター、及び最先端技術であるアルピーヌ・アクティブ・トルク・ベクタリングを兼ね備え、日常使用において強烈でありながら安心感のある運転体験を提供する。フランスのノウハウ及び同ブランドのスポーツDNAに忠実に、A390はアルピーヌ・ディエップ・ジャン・レデレ工場(ディエップ)で生産されているが、モーターはクレオン工場で製造され、バッテリーはドゥエーで組み立てられる。
アルピーヌ A110 R70:アルピーヌ70周年記念モデル
2025年初頭に発表されたこの限定770台モデルは、アルピーヌの70周年を記念するものである。A110 R 70はボンネットからルーフ、リアウィング及び18インチ・ホイールに至るまでカーボンファイバーをふんだんに採用し、エンジンは300hp及び340Nmのトルクを発揮する。10の外部シェード及び4つのアトリエ内装トリムが用意されており、ミシュランPS CUP 2タイヤ、アクラポビッチⒸ製の排気システム及び7色で提供されるブレンボⒸ製のブレーキキャリパーを特色とする。キャディブルー、グレイシャーホワイト及びシーミックレッドのボディカラーの3×70ユニットのトリコロールカプセルは、1955年式A106へのオマージュであり、サベルトⒸ製の内張りと調和し、屋根にはカーボンファイバーを露出した「アルピーヌ70周年」のロゴが刻まれている。ナンバー入りプレート、ウイング及びドアシルに施されたロゴ、並びにドアに配された三色モノグラムが、この記念エディションの特別性及びフランスの伝統を強調している。
アルピーヌ A110 GTS:強烈なスポーティさ及び洗練された快適性
A110 GTSは2025年3月より受注を開始している。これはA110 Sのスポーティなシャシー及びA110 GTの快適性を融合させることで、GTバージョン及びSバージョンに取って代わるものである。300hp及び340Nmのトルクで、公道でもサーキットでもスリルを提供する。5つの新ボディカラー、オプションのエアロダイナミックキット、18インチGTレース・ホイール及びブレンボⒸ製のブレーキがスポーティな性格をさらに高める。内装はGTSグレーのレザーにカーボン要素を組み合わせ、アトリエ・レーシング・シート・オプション及びフォーカルⒸ製のプレミアム・オーディオ・システムを備え、性能及び日常の快適性を独自に融合させている。
アルピーヌ A110 R ウルティメ:これまで生産された中で最も過激なA110
アルピーヌA110 R ウルティメは、これまで生産されたA110の中で最も過激かつ完成度の高いバージョンであり、公道走行が認可された正真正銘のレーシングカーとして設計されている。110台限定生産で、エンジン最大出力345hp(RON102)、0-100km/h加速は3.8秒、大幅に改良された空力性能(高速時ダウンフォース+149kg)、オーリンズⓇ製ショックアブソーバーによる研ぎ澄まされたシャシー、強化されたブレーキ、及び18インチ/19インチのスタガード・ホイールといったあらゆる性能要素を極限まで追求している。アルピーヌA110 R ウルティメは、非常に軽量(約1,100kg)でありながら、これまでにないダイナミックな性能及び卓越した安定性を実現している。さらにアトリエ・シュル・メズールによる究極のパーソナライゼーション・プログラムを導入し、顧客がアルピーヌのチームと共に唯一無二の車両を共同で創造することを可能にしている。さらに限定されたバージョン「ラ・ブルー」(15台)は、手作業によるグラデーション塗装及び独自の内部コンフィギュレーションを特色とする。最初の納車は2026年初頭を予定している。
(iv)主要な生産拠点
ルノー・グループ製造拠点地図:26の工業拠点
生産台数
顧客の要求に応えるため、ルノー・グループは、ブランドの車両を販売する市場にできるだけ近く、世界中に位置する26の生産拠点(ホース拠点を除く。)からなる工業拠点を基盤としている。
これらの拠点はすべて以下の共通の原則のもとで運営されている。
・ 従業員の安全を重視すること。
・ 顧客満足度を最優先とすること。
・ 初の産業用の質の良いメタバースを広く導入し、拠点の競争力向上に継続的に取り組むこと。
・ バリューチェーンの一本化。
ルノー・グループの戦略的パートナーシップは、生産資源のプーリングに基づきシナジーの機会を提供し、拠点の個々の産業活動を拡大することを可能にしている。これによって、
・ バティイー、エレクトリシティ・モブージュ(アンペア)、サンドゥヴィル、コルドバ(アルゼンチン)及びチェンナイ(インド)の工場において日産向け自動車が生産されている。
・ エレクトリシティ・ドゥエー(アンペア)では、日産及び三菱向けの自動車を生産している。
・ エレクトリシティの工場(現時点で具体的な工場名は未定)がフォード向けに生産を行う予定である。
・ エレクトリシティ・モブージュ(アンペア)では、メルセデス・ベンツ・グループ向け自動車を生産している。
・ サンドゥヴィル工場及びバティイー工場では、ルノー・トラック向けの小型商用車を生産している。
・ バリャドリッド工場(スペイン)及びブルサ工場(オヤック・ルノー)では、三菱向けに生産している。
・ ブラジルのクリティバ工場では、ジーリー向けに生産する予定である。
・ 釜山(韓国)のルノー・コリア自動車の工場では、ジーリー及びポールスター向けの生産が行われる予定である。
・ 十堰(中国)では、eGTにて、ダチア・ブランド向けの電気自動車スプリングを生産している。
2025年度生産台数
| 国及び工場別生産台数 | 2025年 | |
| フランス | ||
| バティイー(ソヴァブ) | ||
| 自動車 | 90,401 | |
| クレオン(アンペア) | ||
| 電動エンジン | 459,224 | |
| ディエップ(アルピーヌ) | ||
| 自動車 | 3,089 | |
| エレクトリシティ・ドゥエー(アンペア) | ||
| 自動車 | 156,746 | |
| エレクトリシティ・モブージュ(アンペア) | ||
| 自動車 | 144,504 | |
| エレクトリシティ・リュイッツ(アンペア) | ||
| ギアボックスの構成部品 | 6,590,970 | |
| フラン | ||
| 循環型経済 | NC | |
| ル・マン | ||
| シャシー(車両相当数) | 1,614,352 | |
| メイジュー | ||
| シャシー(車両相当数) | 100,300 | |
| サンドゥヴィル | ||
| 自動車 | 114,112 | |
| フランス国外 | ||
| アルジェリア | ||
| オラン | ||
| 自動車 | 2 | |
| アルゼンチン | ||
| コルドバ | ||
| 自動車 | 44,340 | |
| ブラジル | ||
| クリティバ | ||
| 自動車 | 194,915 | |
| 中国 | ||
| 十堰(eGT-NEV)(パートナー) | ||
| 自動車 | 27,108 | |
| コロンビア | ||
| エンビガド(ソファサ) | ||
| 自動車 | 34,549 | |
| 韓国 | ||
| 釜山(RKM) | ||
| 自動車 | 84,141 | |
| エンジン | 35,628 | |
| スペイン | ||
| パレンシア | ||
| 自動車 | 113,747 | |
| バリャドリッド | ||
| 自動車 | 230,621 | |
| 部品 | NC | |
| セビリア | ||
| 循環型経済 | NC | |
| インド | ||
| チェンナイ(RNAIPL)(パートナー) | ||
| 自動車 | 54,232 | |
| モロッコ | ||
| カサブランカ | ||
| 自動車 | 95,079 | |
| タンジェ | ||
| 自動車 | 299,386 | |
| ルーマニア | ||
| ミオヴェニ(ダチア) | ||
| 自動車 | 297,182 | |
| シャシー(車両相当数) | 346,908 | |
| スロベニア | ||
| ノヴォ・メスト(レヴォズ) | ||
| 自動車 | 61,431 | |
| トルコ | ||
| ブルサ(オヤック・ルノー) | ||
| 自動車 | 336,336 | |
| シャシー(車両相当数) | 387,050 | |
| 循環型経済 | NC | |
| ブルサ(カルサン・オートモーティブ)(パートナー) | ||
| 自動車 | 50,777 |
(v)ルノー・グループの販売網
(a)販売網の組織構成
ルノー・グループは、ルノー・ブランドのもとで第一及び第二販売網からなるブランド販売網を通じて自動車を流通させている。
第一販売網には、ルノー・グループから独立した企業及びルノー・グループがその子会社であるルノー・リテール・グループ(RRG)を通じて所有する事業所が含まれる。これらの会社及び事業所は、販売契約(又は国によって輸入業者契約)を通じて契約上ルノー・グループと結びついている。
独立した第二販売網には、ほとんどの場合、サービス代理店契約を通じて、又は認定修理拠点契約を通じて、第一販売網と契約上のつながりがある。第二販売網の目的は、すべてのルノー・グループ・ブランドの顧客に最高のサービス品質を提供するため、第一販売網の対象地域を補完することである。
2024年、ルノー・グループは、自動車流通が直面する新たな課題に対応し、近代化を図るため、ほとんどのヨーロッパ諸国でルノー及びダチア・ブランドのための販売契約を更新した。ルノー・ヨーロッパ・ディーラー・グループ(GCRE)との緊密な協力により策定されたこのパートナーシップ契約は、ルノー・グループのディーラー販売に対する強いコミットメントを再確認するものである。このように、ルノー・グループは、ルノー・グループのブランドイメージを促進してくれる強力で独立したプレイヤーに依拠することによって、メーカー及びそのネットワークのために持続可能で収益性の高い成長を確保するという野心を確認してきた。
2026年、ルノー・グループは、引き続き、各ショールームが、各ブランドのユニバース、スピリット及びアイデンティティを完全に反映するよう、販売店のビジュアル面のアイデンティティをアップデートしていく。2026年は、ルノー・ブランドの新たなショールーム・コンセプト「ニューR'ストア」及び都心部に適応したコンセプト「rnlt」の展開開始の記念すべき年となるであろう。また販売拠点におけるリニューラベル(中古車)のプレゼンスを強化していく。
2026年には、ルノー・グループは、環境及び経済パフォーマンスの改善を支援する流通ネットワーク・プログラムも開始する予定である。このプログラムは、各販売拠点における環境及びESGアプローチの構築を支援し、販売代理店がCSRD報告書をより簡単に作成できるようにする。
ルノー・グループの販売網は全体に顧客が完全に安心して運転することのできる電気充電ソリューションを備えており、また販売店やポテンシャルの高い地域で近代的な急速充電インフラの開発にも取り組んでいる。またルノー・グループは、モビライズ・ブランドを通じて新たなモビリティ及びエネルギーサービスを販売するために販売網を活用している。例えば、自社のV2G双方向家庭用充電ステーションを提供することで、自動車の充電だけでなく、自動車から電力網へのエネルギーの逆送も可能にする。
最高水準の顧客満足度を確保するため、ルノー・グループは、とりわけ自社の研修センターであるルノー・アカデミーを通じて、販売とアフターサービスの両方において、その販売網に対して研修を行うことで、そのメソッド、プロセス及びスキルを最新の状態に保つことを徹底している。
ルノー・プロ+:プロフェッショナル向け多目的車の専門ネットワーク
ルノー・プロ+のネットワークは、20ヶ国超のプロフェッショナルへのサービス提供及び支援を行っている。プロ+のネットワークは、プロフェッショナル専用であり、従来型の商用車から、変換や改造された商用車まで、電気及び内燃機関自動車の幅広いラインナップを有している。このネットワークは、顧客のニーズに最も適したソリューションを提案する専門営業チームと、プロフェッショナルのニーズと課題に焦点を合わせたアフターサービスの提供に支えられている。さらに、顧客の電気化への移行を支援することにも、ますます注力している。
500を超えるルノー・プロ+センターが、この専門ネットワークを構成し、法人顧客の要求を満たす特定のサービス基準を採用している。
| ルノー販売拠点数 | 2025年 | 2024年 | ||
| 世界 | 内ヨーロッパ | 世界 | 内ヨーロッパ | |
| ルノー第一販売網 | 4,541 | 2,728 | 4,752 | 2,801 |
| 内、RRGディーラー及び支店 | 100 | 94 | 95 | 91 |
| 内、ルノー・プロ+ 専門販売特約店 | 554 | 443 | 650 | 508 |
| ルノー第二販売網 | 4,241 | 4,007 | 4,391 | 4,152 |
| 販売拠点数合計 | 8,782 | 6,735 | 9,143 | 6,953 |
| ダチア販売拠点数 | 2025年 | 2024年 | ||
| 世界 | 内ヨーロッパ | 世界 | 内ヨーロッパ | |
| 第一販売網 | 2,998 | 2,734 | 3,101 | 2,823 |
| アルピーヌ販売拠点数 | 2025年 | 2024年 | ||
| 世界 | 内ヨーロッパ | 世界 | 内ヨーロッパ | |
| 第一販売網 | 181 | 154 | 159 | 127 |
| ルノー・コリア自動車販売拠点数 | 2025年 | 2024年 |
| 韓国 | 韓国 | |
| 第一販売網 | 557 | 552 |
(b)ルノー・リテール・グループ(RENAULT RETAIL GROUP)(RRG)
RRGは、ドイツ、フランス、英国、スイス及びスペインの5つのヨーロッパ諸国において、102の販売及びサービス拠点を通じてプレゼンスを有している。
RRGは、ルノーの完全子会社であり、自動車販売及び関連業務並びにアフターサービスに関して、ヨーロッパにおけるルノー・グループの主導的な販売店である。
RRGの使命は、すべての製品とサービス(一部の国々においては、ルノー、ダチア、アルピーヌ、モビライズ及び日産)を、法人及び個人顧客に販売することである。
その活動は、新車、中古車及び予備部品に及ぶほか、メンテナンス、機械修理、車体修理、高速修理(ルノー・ミニッツ・サービス)、短期レンタル(モビライズ・シェア)、モビリティサービス、融資及び仲介も含まれている。
2025年、ルノー・リテール・グループ(RRG)は、フランスのリブルヌの拠点を統合し、マンチェスターでの事業を売却した。また英国のブリストルの拠点を獲得した。
営業総利益は8百万ユーロで、ルノー・グループの予想を下回った。この業績は主に、法人向けフリート市場の低迷及び下半期における中古車事業の営業総利益率の低下を反映している。
| 2025年度 | 売上高(十億ユーロ) | 新車販売台数 | 中古車販売台数 |
| 合計 | 6.0 | 150,000 | 85,500 |
| フランス | 3.5 | 86,000 | 55,000 |
| ヨーロッパ | 2.5 | 64,000 | 30,500 |
| ルノー・グループのリテール拠点数 | 2025年 | |
| (施設、支店など) | 102 |
II. 金融及びモビリティサービス
| (i)モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ |
| 59,288 | 1,181 | 2,224 | ||||||
| 平均収益資産 | 税引前利益 | 銀行業務純利益 | ||||||
| 上位3つの主要な市場 | 2025年のハイライト | |||||||
| 事実 | 事実 | |||||||
| 預金受入は現在、当社の借換えを分散化する重要な方策である。6ヶ国で展開された預金受入は、2025年にポーランドでの開始が成功し、さらに拡大された。現在、ポーランドでは普通預金及び定期預金を提供している。 | 新しいモビリティの利用に合わせた保険商品及びサービスの開発は、当社の最優先事項である。2025年には、特にドイツにおいて、リース期間終了時の車両整備費用を補填する保険商品を発売し、顧客の期待に直接応えた。 | |||||||
ブランド戦略
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(*)は、すべての顧客のニーズにきめ細かく対応し、持続可能なモビリティをサポートする革新的な金融サービスを開発している。
(*) RCIバンクS.A.は2016年2月よりRCIバンク・アンド・サービシーズという名称で営業してきたが、2022年5月に新商号としてモビライズ・フィナンシャル・サービシーズを採用した。RCIバンクS.A.という正式名称に変更はない。この名称とその略称であるモビライズF.S.がグループによりその正式名称とは別に使用されることがある。RCIバンクS.A.とその子会社は「モビライズF.S.グループ」と呼ばれることがある。
ルノー・グループの方針をサポートし、より持続可能なモビリティに寄与するために、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズでは、100年間のノウハウ、事業及び財務の業績、そしてその満足度が継続的に向上している4百万人を超える顧客ポートフォリオを活用している。
商品
1. 顧客の種別に応じたオーダーメイドのサービスの提供
**個人顧客に対しては、**自動車のモビリティ体験全体を通して、顧客の体験を促進、支援及び強化するために、顧客の計画やニーズに合致する金融パッケージ及びサービスを提案している。当社のソリューション及びサービスは、新車と中古車の両方に適用される。
企業顧客に対しては、多様なモビリティ・ソリューションを提供し、企業顧客を車両フリート管理の制約から解放し、中核事業に注力することを可能にしている。
**ルノー・グループ・ネットワーク及びそのパートナー・ブランドである日産及び三菱自動車(*)については、**在庫(新車、中古車及び予備部品に関するもの)並びに短期の資金需要に対して融資することにより、当社が積極的に支援している。
(*) モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズは、ルノー・グループ・ブランド(ルノー、ダチア、アルピーヌ及びルノー・コリア自動車)を世界規模で、日産グループ(日産)を主にヨーロッパ、ブラジル、アルゼンチン、韓国で支援し、インドでは合弁会社の形態を採り、またフランス、オランダ及びイタリアでは三菱自動車を支援している。
2. 預金事業:会社のリファイナンスの柱
預金受入事業は2012年度に開始され、以下の市場、すなわちフランス、ドイツ、オーストリア、英国、スペイン、オランダ及びポーランドで実施されている。預金受入は、グループ事業の借換えの資金源を分散化する手段である。受入額は、2025年12月末現在で純資産の約46.8%に当たる29.9十億ユーロとなった。
3. 4,000人超の社員が、すべての人のための持続可能なモビリティの創出に全力で取り組んでいる。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズは、4つの優先課題に重点を置いている。
● 自動車のライフサイクルを通じての使用状況に応じた商品提供:
プロフェッショナル顧客及び小売客の変化するモビリティ・ニーズに対応するため、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズは、ロイヤルティを構築するオペレーティング・リース商品の開発を継続しており、新車・中古車のヨーロッパ全域での商品提供を目標としている。
● 新型モビリティ・ニーズに適応した保険とサービス:
新しい商品は、顧客とルノー・グループにもたらす価値に基づき、新たな用途や顧客の真のニーズを補填するためにテストされ、顧客に提供される。
● 情報システムの継続的刷新:
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズは、最新の技術水準と業務管理における向上した柔軟性からメリットを享受するために、デジタル・ツールを変革するための投資を継続している。こうした刷新は、サイバーセキュリティとデータ保護の要件を遵守しつつ、顧客の体験に特に注意を払いながら実施されている。
● オペレーショナル・エクセレンス:
グループは、すべての活動の利益のために、プロセスの簡素化と調和を図ることで、効率性の向上に大きな重点を置く。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズでは、こうした戦略目標を達成するため、2つの基本方策に取り組んでいる:
- ルノー・グループのESGアプローチに沿った持続可能性戦略の管理の強化
- 顧客と業務を保護するための、グループ全体のリスク管理及びコンプライアンスの徹底
2025年度の販売活動(*)
(*) 持分法適用会社を除く。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの新規融資額は、ルノー・グループの新車登録台数の増加及び平均融資額の増加により、2024年と比較して3.3%増加した。
自動車市場では2.6%の緩やかな増加を示す中、ルノー・グループ及び外部パートナーの販売台数は、2024年から1.7%増の、2.3百万台であった。普及率は0.3ポイント増加し41.1%であった。電動化自動車における普及率は、他のパワートレインタイプにおける普及率と比較して8.1ポイント増加し、2025年度末には46.6%に達した。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの2025年の融資実績は、2024年に比べて1.7%わずかに増加し1,270,556件であった。中古車融資事業は2024年と比較して0.7%わずかに減少し、308,614件の融資実績であった。
オペレーショナル・リース市場の成長の恩恵を受けて、モビライズ・リース&Coは2025年に個人顧客及び企業顧客向けに243,416件のオペレーティング・リース契約を融資し、管理下のフリートは657,760台に達した。これは2024年比4.11%の成長を示す。
新たに行われた融資(カード及び個人融資を除く。)は、新車登録台数の増加及び平均融資額の増加により、3.3%増加し、合計22.3十億ユーロであった。
個人顧客及びプロフェッショナル顧客業務に係る平均収益資産(AEA)は、2025年に47.9十億ユーロとなった。これは、過去数年にわたる新規融資の増加に牽引されて、6.3%増加となったものである。ネットワーク業務に関連する平均稼働資産は、4.2%増の11.4十億ユーロとなった。全体では、平均稼働資産は59.3十億ユーロとなり、2024年比で5.9%増加した。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズは2025年末時点で、2024年と比較して2.3%減の、3.6百万件のサービス及び保険契約を販売した。
ヨーロッパ地域は、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの事業の大部分を占めており、新規融資額(カード及び個人融資を除く。)は、2024年度比で1.8%増加して合計20.1十億ユーロとなり、グループの新規融資の90%を占めている。
アメリカ地域については、アルゼンチン及びコロンビアにおける高い成長に牽引され、新規融資額は2024年比で14.3%増加し、1.5十億ユーロとなった。
アフリカ-中東-インド及び太平洋地域における新規融資額は、2024年から32.5%増加して合計で0.7十億ユーロとなった。この増加は主にモロッコにおける当社事業の成長により説明される。
2025年度の連結財務情報
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの業績は堅調な伸びを示し、その戦略の妥当性が確認された。
業績
銀行業務純利益(NBI)は、英国における自動車金融手数料に関連する追加引当金-222百万ユーロの負のインパクトがあったにもかかわらず、2024年から2.7%増加し、2,224百万ユーロとなった。この増加は主に、貸出残高の増加及び総利益の改善によるものである。
NBIに対するサービス事業の寄与は、2025年には31%となった。
一般営業費用は総額747百万ユーロとなり、2024年比で20百万ユーロ増加した。この増加は、2024年の営業費用に正のインパクトを与えた特定の経常外項目に起因している。
営業費用は平均収益資産の1.26%に相当し、2024年比で4ベーシスポイントの改善となる。
リスク費用合計は、2025年末時点でAPAの0.36%であり、2024年の同日時点ではAPAの0.31%であったが、依然として過去の平均的な水準を下回っている。
税引前利益は、2024年度の1,179百万ユーロに対し1,181百万ユーロとなった。
関連会社の持分利益は4百万ユーロ増加した。
親会社株主に帰属する連結純利益は、2024年末の937百万ユーロに対し、2025年には793百万ユーロであった。この減少は、2024年の税率に正のインパクトを与えた特定の経常外項目に関連している。
業績
バランスシート
2025年には、新規融資の増加により、資産が増加する見込みである。
2025年末時点の減損控除後の資産は64十億ユーロに達し、2024年末の61十億ユーロから5%増加した。
収益性
ROE(*)は2024年の15.58%から11.95%となった。
(*) ROE(Return on Equity:自己資本利益率)は、当期純利益を平均自己資本(当期の業績を除く。)で除して算出される。
2025年末時点でのRoRWA(*)は1.74%で、当期純利益の縮小により2024年比で56ベーシスポイントの縮小となった。
(*) RoRWA(Return on Risk-Weighted Assets:リスク加重資産利益率)は、リスクで加重した資産(RWA、リスク加重資産)に対する利益率(R)であり、これは当期純利益(グループ持分)と期中平均RWAとの比率に相当する。
支払能力
全体の支払能力比率(*)は、2024年12月末の17.69%(CET1比率及びAT1比率13.96%を含む)に対し、2025年末には16.00%(CET1比率12.52%及びAT1比率13.34%を含む)となった。
(*) EU規則第26条§2(575/2013号)に従い規制当局の承認を条件とする、予想配当金からの純中間利益を含む比率。
全体比率の縮小は、リスク加重資産(RWA)の増加(5,809百万ユーロ増)が要因であり、これは主に2025年に導入された新しいCRR3規制の影響(2024年12月時点のRWAは3,890百万ユーロ増)及び活動水準の増加を反映している。
株主資本は201百万ユーロ増加した。これは、CET1の104百万ユーロの増加、AT1の400百万ユーロの発行及びTier2資本の303百万ユーロの減少を反映している。
財務方針
2025年、マクロ経済環境は、持続的な貿易摩擦と地政学的緊張により金融市場の高いボラティリティが続く状況となった。主要先進国におけるインフレ率の漸進的な縮小により、中央銀行が金融緩和サイクルを開始し、流動性と消費を支えることが可能となった。これらの措置にもかかわらず、政治不安及び投資の減速により、世界経済の成長は緩やかなものにとどまった。欧州中央銀行は、ディスインフレを支援するため、上半期に政策金利を引き下げ、その後、貸借対照表を縮小、2%のインフレ目標を再確認しつつ、政策金利を据え置いた。一方で、米国連邦準備制度理事会は、根強いインフレを抑制するため、当初は金利を高く維持する様子見姿勢を取っていたが、9月以降は緩和サイクルを開始した。
米国では、2023年に始まったディスインフレが2025年に一服した。2024年12月に2.9%まで低下したインフレ率は、2025年11月には約3%で安定し、連邦準備制度理事会の目標をわずかに上回った。それにもかかわらず、経済成長は堅調を維持し、国際機関は2024年の2.8%に続き、2025年の実質GDP成長率を約2%と予測している。漸進的な減速にもかかわらず、米国経済は他の先進国の大半を上回る水準にある。労働市場は正常化の兆しを見せ、2025年秋には失業率が4.4%に近づいた。一部の政府機関が閉鎖し、一部のマクロ経済指標の公表が一時的に中断されたにもかかわらず、連邦準備制度理事会は慎重な金融緩和サイクルに乗り出した。2025年7月の会合までは、フェデラル・ファンド金利の目標レンジは4.25%~4.50%に維持されていたが、10月には3.75%~4.00%に引き下げられ、12月には3.50%~3.75%に引き下げられた。市場は、継続的なディスインフレ及び活動の段階的な減速を条件として、2026年に漸進的な金融緩和の道筋を予測している。
ヨーロッパでは、2024年に始まったディスインフレによる景気減速が2025年も続き、物価指数は2024年末の2.4%から2025年10月には2.1%に低下した。2024年6月に開始された政策金利の引下げの継続は、この新たな金融緩和局面を確固たるものとした。ECBは、2025年に政策金利を4回引下げ(合計100ベーシスポイント)、預金ファシリティ金利を年末までに3.0%から2.0%に引き下げた。したがって、市場は、依然として緩やかな成長と整合する形で、2026年の金利が約2%で安定すると予想している。ECBは次回の金融政策決定に関する明確な目標を示さず、データ依存のアプローチを再確認し、欧州の景気回復を取り巻く不確実性を強調した。
英国では、2025年もインフレ動向は不安定な状態が続いた。2024年末には2.6%だったインフレ率が、その後1年間で上昇し、2025年10月には3.6%に達した。ONSによると、これはサービス価格に対する持続的な圧力によるものである。経済成長は依然として緩やかで、実質GDPは第1四半期に0.2%、第2四半期に0.7%、第3四半期に0.3%成長した後、年末には0.1%に減速し、弱いながらもプラスの拡大ペースが確認された。
労働市場は正常化が続き、失業率は約5%で安定し、年初には依然として高かった賃金の伸びは、過去の金融引締め及び実質インフレ率の低下を受けて徐々に減速した。イングランド銀行は、漸進的な金融緩和サイクルに乗り出し、2024年に2度の利下げを行った後、2025年にはさらに4回(2月、5月、8月及び12月)政策金利を引き下げ、2025年12月には政策金利を3.75%とした。市場は、この金融緩和の慎重な継続を予測しており、2026年には約35ベーシスポイントの追加利下げが行われ、年末までに金利が約3.35%になると見込んでいる。
株式市場は、変動の局面はあったが、不透明な経済情勢と地政学的環境の中で、継続しているディスインフレと企業収益の回復力に支えられ、2025年も引き続き上昇を続けた。ユーロストックス50は、経済的条件の段階的な正常化と投資家心理の改善を背景に、年初来12.75%上昇した。米国では、テクノロジーセクターの業績と、ヨーロッパよりも顕著な金融緩和への期待に支えられ、S&P500が年初来12.26%上昇した。
クレジット市場では、2024年に約100ベーシスポイントで終えたIBOXXユーロ建社債指数は、2025年初頭に縮小し、その後安定した。2025年11月末時点では95.1ベーシスポイントとなり、段階的な金融緩和と欧州企業の回復力を背景に、信用リスク認識が改善したことを反映している。
この背景のもと、ルノー・グループは2025年に債券市場において、3.3十億ユーロ相当の社債を発行した。これには、それぞれ3年(850百万ユーロ)、5年(グリーンボンド、500百万ユーロ)、7年(750百万ユーロ)の満期を持つ3つのユーロ建て公募シニア債が含まれる。また、ルノー・グループは劣後債発行を2件実施した。500百万ユーロの12年物・ノンコール期間7年のTier2債及び400百万ユーロの永久・ノンコール期間5.5年のAT1債である。
証券化市場では、ルノー・グループは2025年に2件の公募取引を行った。ドイツ子会社が発行した自動車ローンをもとに、624百万ユーロの取引が2025年上半期に行われた。もう1件は、フランス子会社が組成した購入選択権付リース債権を裏付けとする証券739百万ユーロの取引で構成されていた。英国における自動車ローン、ドイツにおけるリース、フランスにおけるLOA契約の残価構成部分の私募証券化のリボルビング期間は、その更新期間が1年間延長された。後者の取引の金額は700百万ユーロへの増加も行われた。
預金受入事業は、原資のコスト面で非常に競争が激しかった。流動性バッファの最適化の積極的な管理の結果、預金残高は年初から0.6十億ユーロ減少し、29.9十億ユーロとなった。
さらに、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズでは、深刻度と伝播速度が異なる複数の流動性ストレス・シナリオを用いて流動性リスクを監視している。これらのシナリオには、市場からの資金調達や預金の大量流出に関するストレス・シナリオが含まれている。同行は、各シナリオについて事業継続性の見通しを定め、定期的にストレス・テストを実施して回復力を評価している。2025年12月現在、グローバル・カウンターバランシング・キャパシティは13十億ユーロに達しており、ルノー・グループが各流動性ストレス・シナリオにおいて、事業継続に関する内部リスクの許容度を満たすことが可能となっている。このグローバル・カウンターバランシング・キャパシティは、未引出の確定銀行枠4.7十億ユーロ、中央銀行の金融政策オペレーションの適格性担保4.4十億ユーロ、高品質流動資産(HQLA)3.4十億ユーロ、金融資産0.5十億ユーロで構成された。
RCIバンクの金利リスクに対する全体的な感応度は、グループが設定した70百万ユーロの上限を継続して下回っている。
2025年12月31日現在、金利の並行的上昇がグループの純利息マージン(NIM)に-10.1百万ユーロの影響を与える見込みであり、通貨別の影響は以下の通り。
・ /ユーロ建ての項目に対する+12.0百万ユーロ/英国ポンド建ての項目に対する-1.8百万ユーロ
・ /スイス・フラン建ての項目に対する+0.9百万ユーロ/ポーランド・ズロチ建ての項目に対する-4.2百万ユーロ
・ /ブラジル・レアル建ての項目に対する+0.8百万ユーロ/コロンビア・ペソ建ての項目に対する+2.4百万ユーロ
ルノー・グループ子会社全体のNIM感応度の絶対額合計は、24.9百万ユーロであった。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの連結取引外国為替ポジションは、2025年12月末時点で10.3百万ユーロであった。
| (ii)モビライズ:新しいモビリティのかたちと電気モビリティサービス(充電ステーションやソリューション)に特化したブランド |
| 1,000,000 | 40,000 | 20,000 | ||
| モビライズ・チャージ・パスによりヨーロッパで利用可能な充電ステーション | 2025年末までの充電ポイント数 | モビライズ・シェアが利用可能な車両数 | ||
| 2025年ハイライト | ||||
| 製品 | イベント | |||
| 874,000名 | - フランスにてV2Gを展開。 - スペイン、スイス及びオランダにてデュオ発売。 - フランスにてファスト・チャージの設置(61のステーション)。 - ファスト・チャージの設置(105のステーション)のためのFree 2Xとの提携(アウトストラーダ)。 | - ブリュッセルモーターショー - 2025年1月 - ロルモンへのプレスツアー(モビライズ・ファスト・チャージ) - 2025年3月 - ユトレヒト・エナジャイズド・イベント - 2025年6月 - ソルートランス - 2025年11月 | ||
| ZITY by Mobilizeの利用者数 | ||||
ブランド戦略
モビライズは、従来からのルノー、ダチア、アルピーヌ・ブランドに加えて2021年1月に誕生した。モビライズは、より持続可能で利用しやすいモビリティへの移行を支援するルノー・グループのブランドである。それは、あらゆる人のニーズに応え、あらゆる人に利益をもたらすモビリティである。モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズのノウハウに支えられたモビライズは、モビリティ、エネルギー及びテクノロジーに関する専門チームに加え、信頼できるパートナーと連携する。これにより、個人顧客及び企業顧客に対し、包括的な範囲のファイナンス、エネルギー及びモビリティ・ソリューションを提供することで、統合された体験を約束する。
モビリティ:車両とサービス
車両
デュオとベントは、個人と企業の両方を対象としている。デュオは2人乗りで、バージョンや現地の規制にもよるものの、免許の有無にかかわらず運転できる。ベントのユーティリティ・バージョンは、運転免許を持つ人のためのもので、助手席の代わりに649リットルのクローズド・トランクがあり、小さな機材や荷物を運ぶことができる。
デュオとベントはコンパクト(それぞれ全長2.43メートルと2.54メートル)で、市街地での機動性に優れている。フットプリントが小さいため、駐車も簡単である。
デュオとベントは、運転者のセンターポジションと最適化されたサスペンションの快適性により、独自の運転環境を提供する。四輪車セグメントでは独自の運転者用エアバッグが標準装備されている。デュオは最大161キロメートル、ベントは最大149キロメートルと航続距離が長く、そのため充電の間隔を長くできる。
エコデザインを念頭に設計されたデュオとベントは、リサイクル材料を40%以上使用し、95%がリサイクル可能となっている。
デュオは2025年初頭から、フランス、イタリア、ベルギー、オランダ、スペイン及びスイス国内のルノーのネットワークを通じて市場に投入されている。
技術的ソリューションとモビリティ向けサービス
iCabbi
iCabbiはタクシーやプライベートハイヤー(PHV)向けに設計されたクラウドベースのフリート管理プラットフォームである。乗車予約、ドライバーの配分、ドライバーのマネジメントを管理する一連のツールを提供し、これにより、業務効率とカスタマーサービスを向上させる。iCabbiはフリートの近代化及び絶えず進化する旅客輸送市場における競争力の維持を支援する。
また、iCabbiは以下を有している。
● Moovexは、複数地点経由ルートの高度な最適化に特化したサービス・プラットフォームとしてのAIである。予測型と適応型のアルゴリズムを統合し、複雑なモビリティ・シナリオに動的に適応しながら、ルート計画・再配分・割当てをリアルタイムで管理する。
例えば、この技術は、米国のタクシー事業者及び非緊急医療輸送(NEMT)事業者によるMoveAI製品に採用されている。
● Javelinは、iCabbiの即時決済ソリューションであり、ドライバーへの報酬支払いを簡素化し、ドライバーのロイヤルティを高める。iCabbiのエコシステムに統合されたことにより、現代的でシームレスな体験のための、迅速で透明性が高く自動化された決済を提供する。
2025年、iCabbiとCabonlineグループの独自のパートナーシップにより、Cabonlineは北欧諸国(スウェーデン、ノルウェー、フィンランド及びデンマーク)全域でクラウドベースの予約・配車プラットフォームを実施できた。これにより、同社のフリート管理(数千台のタクシー)が近代化され、運行効率が最適化された。
エネルギー
モビライズは、電気自動車での日常的な利用を簡素化し、その普及を促進するよう設計されたサービスを継続的に実施している。
路上充電
● モビライズ・チャージ・パス:ヨーロッパ全域で最大級の充電ネットワークへのアクセスを提供する支払用カード。アイオニティ急速充電ネットワークも含まれる。マップはアプリ「Mobilize Charge App」と連動しており、充電ステーションを検索し、そこまでの最適なルートを表示する。
● モビライズ・ファスト・チャージ:フランスのルノー・ディーラー・ネットワーク及びイタリアのFree 2Xとのパートナーシップによる、すべての電気自動車向けの超高速充電ネットワーク。現在までに、フランスには61、イタリアには105のステーションが設置されている。
自宅や職場での充電
● モビライズ・パワーボックス:スマート・コネクティッド・セキュアな複数バージョンをもつ双方向充電ステーション。この充電ステーションはLacroix(フランス、メーヌ=エ=ロワール県)のSymbioseエレクトロニクス工場で生産されている。
● モビライズ・スマート・チャージ:ルノーの電気自動車所有者が、カーボンフットプリントを削減しながら、自宅での充電コストを最適化できるアプリ。このアプリは、フランス、オランダ、ベルギー、英国で利用可能である。
● 「V2G(Vehicle To Grid)」:V2G技術を搭載した電気自動車は、エネルギー貯蔵ユニットとして機能することができる。例えば、V2G技術は、バッテリーのエネルギーを利用しエネルギー消費のピーク時に電気を送電網に戻すことで、送電網全体と次世代車の所有者の両方に利益をもたらす。
モビライズは、パートナーであるTOKAIと共同で、バッテリー再利用のソリューションを実施している。特にフランとドゥエーの生産拠点におけるエネルギー貯蔵ソリューションを推進しており、2025年以降はサンドゥヴィルでも実施している。
| ブランドの活動に関する戦略的見直しを経て、ルノー・グループは2025年12月、モビライズ・ビヨンド・オートモーティブは独立した事業体としての営業を終了すると発表した。この結果、電力充電に関連する事業活動はルノー・グループの販売事業部門に移管される。これにより、顧客体験と電気自動車販売への寄与がより効果的になる。同時に、Zityが運営するシェアリング・モビリティ・サービスや電気四輪車デュオを含む一部の提供は終了する。この方針転換は、ルノー・グループがモビライズ・ビヨンド・オートモーティブ内で展開してきた事業活動の中でも、最も高いポテンシャルを秘めた事業活動に注力する意向を反映してのものであると同時に、収益性がより低い活動やルノー・グループの戦略的優先事項からかけ離れた活動を終了させることで、ロードマップを好ましくない市況に適応させるものである。 |
III. パートナーシップ及び提携
(i)ルノー・日産・三菱アライアンス
ルノー・日産・三菱アライアンスは、1999年に発足した自動車業界のパートナーシップであり、3社のメンバー各社が世界規模で実施する共同プロジェクトを通じて効率性の向上を創出することを目的としている。
2025年、ルノー・日産・三菱アライアンスは、2023年11月8日に効力が発生し2025年3月に改定された新提携契約の枠組みの範囲内において、共同プロジェクトの開発と新たなシナジーの追求を継続した。この契約は、具体的かつ高付加価値のプロジェクトに焦点を当てた新たな提携形態の基盤を築き、メンバー各社及び当社のすべてのステークホルダーのために価値創造を最大化するものである。
高い価値を創造する事業プロジェクト
中南米では、ルノーは、コルドバ工場(アルゼンチン)にて日産・フロンティア/ルノー・アラスカン・ピックアップを2025年10月末まで生産していた。
インドでは、ルノーと日産は、SUV4車種とAプラットフォームの日産モデル1車種を含む、複数の新型車両で提携している。ルノー・グループは、2025年8月1日に日産が従前保有していた51%の持分を取得したことに伴い、現在はルノー・日産オートモーティブ・インディア・プライベート・リミテッド(RNAIPL)を100%保有する。RNAIPLは新型日産マグナイトを含む日産モデルの生産を継続する。また、ルノー・グループと日産は、ルノー・日産テクノロジー・アンド・ビジネス・センター・インディア(RNTBCI)の共同支配事業も継続する予定である。両社はそれぞれ、資本の51%と49%を保有している。
ヨーロッパでは、ルノーは三菱向けにASXとコルトのモデルを設計・製造してきており、アンペアは三菱初の電動SUV(セニックE-TECHをベースとするエクリプス クロス)と、日産向けには新型電気自動車の日産マイクラ(ルノー5をベースとする)を設計・製造している。また、日産は次世代Aセグメント電気自動車の開発をアンペアに委託している。最後に、ルノーは2026年に新世代の電気自動車バンを発売する予定だが、このモデルはソフトウェア定義自動車技術をその特徴としており、日産と共有される可能性がある。
これらのプロジェクトは、ルノー・オーストラル、ラファール、エスパス、メガーヌE-TECH、日産キャシュカイ、ローグ、X-トレイル、アリア、三菱アウトランダーなど、すべて共通プラットフォームに基づくアライアンスの成功の継続の一部である。
また、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズを通じた金融サービス分野でも、長年にわたり提携が拡大している。
アライアンスの運営
リバランスされたルノー・グループと日産の間の株式持ち合い
2023年11月8日付で効力が発生したルノー・グループ及び日産の間の新提携契約は、アライアンス内における株式持ち合いのリバランスを正式に確定した。その結果、当該契約の効力発生をもって、ルノー・グループ及び日産はそれぞれ15%の直接の株式持ち合いを行っている。
2023年11月8日、ルノー・グループは、自身が保有する日産株式の(合計保有割合43.4%のうちの)28.4%をフランスの信託に譲渡した。ルノー・グループは日産と協調して策定したプロセスの一環として、当該株式を完全な柔軟性をもって処分できる。ルノー・グループは、フランスの信託に譲渡された28.4%の持分の現金化を開始し、2023年及び2024年に合計505,605,700株(日産の株式資本の12.5%に相当)を日産に売却した。代金総額は1,616百万ユーロであった。日産は、これらの取引について、買い戻したすべての株式を消却することを決定し、その結果、株主の持株比率の上昇をもたらした。
さらに、株式持ち合いに関する各社の柔軟性を高めるため2025年3月に改正された新提携契約の規定に従い、両社は以下の相互義務を負う。
● 各当事者の所有割合に応じた水準で株式保有を制限する要件。
● 10%の株式保有ロックアップ要件(従来の15%から引き下げ)。
● 株主総会において行使可能な議決権について、15%を上限とする議決権制限を課す要件。ルノー又は日産は、当該範囲内であれば自由に議決権の行使が可能である。
● いかなる株式の処分も、相手方の会社と協調して策定したプロセスの一環として実施するよう求める要件。このプロセスにおいては、相手方の会社又は指定された第三者が優先交渉権を享受する。
ルノー・グループがフランスの信託において保有する日産株式(すなわち、2025年12月31日時点における日産の株式資本の18.66%)は、これらのロックアップ及び上限要件の対象外である。
アライアンス・オペレーティング・ボード
アライアンス・オペレーティング・ボード(AOB)は、2019年3月12日に設置され、ルノー・グループ、日産及び三菱自動車の間の業務調整と、それぞれの株主及び従業員の価値創造に向けた新たな取り組みを担う。このボードは、企業間のシナジー追及を促進し、共同プロジェクトの特定、実行及びガバナンスを監督するために設計された特別な機関である。
2025年12月31日現在、この新しいアライアンス・オペレーティング・ボードは、ルノー取締役会長及びアライアンス・オペレーティング・ボードの議長を務めるジャンドミニク・スナール氏、ルノー・グループ最高経営責任者のフランソワ・プロボ氏、日産の最高経営責任者のイヴァン・エスピノーサ氏並びに三菱自動車の最高経営責任者の加藤隆雄氏により構成されている。
新提携契約の修正
2025年3月、ルノー・グループと日産は新提携契約を修正し、新たな戦略プロジェクトを発表した。
ルノー・グループは、2025年8月1日に日産が従前保有していた51%の持分を取得したことに伴い、現在はルノー・日産オートモーティブ・インディア・プライベート・リミテッド(RNAIPL)を100%保有する。このプロジェクトは、ルノーが国際的な事業活動を拡大する上で重要な機会である。日産はインドにおける自らのプレゼンスを維持し、市場対応範囲の拡大に注力する。RNAIPLは新型日産マグナイトを含む日産モデルの生産を継続し、同社の将来の拡大計画の礎石となるだろう。
新提携契約は、株式持ち合いに関する2社それぞれの柔軟性を高めるために改正され、義務的な保有下限は10%に設定された(現行の15%から引き下げ)。また、日産は、アンペアへの投資義務を免除された(但し、承認済みの自動車プロジェクトを継続)。この改正は、ルノー・グループがフランスの信託において保有する日産株式(すなわち、日産の株式資本の18.66%)には影響を与えない。新提携契約の下では、いかなる株式の処分も、相手方の会社と協調して策定したプロセスを通じて実施されなければならず、このプロセスにおいては、相手方の会社又は指定された第三者が優先交渉権を享受する。
ルノー・グループと日産は、ルノー・日産テクノロジー・アンド・ビジネス・センター・インディア(RNTBCI)の共同支配事業も継続する予定である。日産は資本持分の49%を継続して保有し、ルノー・グループは51%の持分を維持する。
新提携契約のその他の主要な規定は変更されていない。特に、各当事者の所有割合に応じた水準で株式保有と議決権を制限する義務は維持されている。いずれの場合も、これらは行使可能な議決権の最大15%に制限される。
アライアンス・ベンチャーズ
アムステルダムに拠点を置くジョイントベンチャー向けキャピタルファンドであるアライアンス・ベンチャーズは、モビリティ、電動化、コネクティビティ及びサイバーセキュリティに関する革新的なスタートアップ企業に投資する。特筆すべき投資先には、WeRide(自動運行シャトル、香港で2025年に新規株式公開)、ザ・モビリティハウス(エネルギー及びモビリティのソリューション、V2G)、Tekion(ディーラー向けデジタルプラットフォーム)、Upstream Security(自動車用サイバーセキュリティ)が含まれる。
ジョイントベンチャーと日産の寄与
仕入・販売の流れとルノーの業績に対する日産の寄与については、連結財務諸表にその詳細が記載され、日本の会計体系と異なる点を反映した調整が加えられている。
(ii)ホース
(a)概要
ルノー・グループとジーリーは、2024年5月31日に正式にホース・パワートレイン・リミテッドの設立を発表した。ルノー・グループとジーリーグループはそれぞれ50%の持分を保有する。
2024年末、アラムコ(サウジアラビアに本社を置くグローバル統合エネルギー・化学企業であり、生産高で世界最大の石油生産者であるサウジアラムコ)は、ホース・パワートレイン・リミテッドの持分10%の取得を完了した。これにより同社の価値は7.4十億ユーロとなった。ルノー・グループとジーリーはそれぞれ45%の持分を保持した。
ホース・パワートレインは、内燃機関、トランスミッション及びハイブリッド市場のグローバルリーダーである。エンジン、トランスミッション、ハイブリッド・システム、電気自動車用レンジエクステンダー及びバッテリーのすべてのソリューションとシステムの設計、開発、製造、販売を行っている。ホース・パワートレインは、最先端の技術を競争力のあるコストで提供し、世界の自動車排出量削減に寄与するユニークかつトップクラスのパートナーとなることを目指している。
ルノー・グループとジーリーからの知的財産の移転により、ホース・パワートレインは、特にグリーンメタノール、エタノール、水素などの代替燃料の分野において、市場が必要とする将来のエンジン及びトランスミッション技術の開発に完全に自律的に取り組むことができる。アラムコの投資はこれらの開発を加速させると思われる。さらに、この取引の一環として、アラムコとその子会社であるバルボリン・グローバル・オペレーションズは、熱エンジン、燃料、潤滑油の革新に関してホース・パワートレインと提携する。
このプロジェクトにより、ルノー・グループとジーリーは、すぐに規模の経済、より優れた市場対応範囲、補完的な製品ポートフォリオと地域的フットプリントの恩恵を受け、成長する世界のパワートレイン市場の80%にソリューションを提供することができる。ホース・パワートレインにより、ルノー・グループはエンジンのコスト競争力を高めることができる。
ホース・パワートレインにより、ルノー・グループは最高の代替燃料と熱水素ソリューションの恩恵を受け、内燃自動車と小型商用車をベースとした魅力的な低炭素ソリューションの商品提供が可能である。
ホース・パワートレインは、ルノー・グループ及びアライアンス構成メンバーに対する世界規模のサプライヤーとなった。同時に、包括的なパワートレイン技術ソリューションにより世界規模であらゆる顧客とパートナーにサービスを提供し、バリューチェーンの対応範囲を強化するための追加的パートナーを歓迎する立場にある。同社は既に15社以上の顧客を抱え、年間約500万台のパワートレインを生産している。
(b)ガバナンス
ルノー・グループとジーリーは合弁会社の株主として、ホース・パワートレインの全体的なガバナンスの枠組みと戦略的人事を承認した。
Matias Gianniniがホース・パワートレイン・リミテッドの最高経営責任者に選任された。
工業資産とノウハウを統合した2つのサブグループであるAurobayとホースの経営は、杭州湾(中国)を拠点とするAurobayの最高経営責任者であるFucheng Zhaoと、マドリード(スペイン)を拠点とするホース・パワートレインの最高経営責任者であるPatrice Haettelが監督している。彼らはMatias Gianniniの直属となる。
アラムコの参入もあり、ホース・パワートレインの取締役会は現在7名で構成されている:
● 取締役会会長であるDaniel Donghui Li(ジーリー・オート副社長兼ジーリー・ホールディングCEO)を含む、ジーリーにより選任された取締役3名
● ルノー・グループにより選任された取締役3名
● アラムコにより選任された取締役1名
(c)オペレーション
中国、ヨーロッパ、中南米に戦略的な重点を置くホース・パワートレインは、ロンドン(英国)に本社を置き、マドリード(スペイン)に拠点を置くホース部門を通じて7ヶ国(アルゼンチン、ブラジル、チリ、スペイン、ポルトガル、ルーマニア、トルコ)で、杭州(中国)に拠点を置くAurobay部門を通じて2ヶ国(中国、スウェーデン)で事業を展開している。
ホース・パワートレインは、次世代の低排出内燃機関及びハイブリッド・パワートレインの開発、生産、供給におけるルノー・グループとジーリーの産業ノウハウと資産を結集し、エンジン、ギアボックス、ハイブリッド・システム(xHEV)、レンジエクステンダー及びバッテリーといったあらゆる構成部品にわたる技術の包括的なポートフォリオを提供している。
当該グループは、機械式エンジンとトランスミッションの17の製造工場と5つの研究開発センターを有し、19,060人の従業員が寄与している。
強固でグローバルな産業基盤に基づくこの新体制は、設計、エンジニアリング、生産、販売・アフターサービス、資金提供など、高度に統合されたモデルで完全なパワートレインを提供する自律的な事業体である。
(iii)その他のパートナーシップと協力
新たなバリューチェーン(技術、産業、循環、サービスに関するもの等)のそれぞれにおいて、変革を加速し、他に抜きん出た存在となるために、ルノー・グループは可能な場合は常に、それぞれの分野の最高のプレイヤーとの協力的アプローチを採用している。この積極的なパートナーシップ方針により、ルノー・グループには共同投資、共同開発、より広い範囲の革新をカバーすること、そしてリスクを共有することが可能となっている。パートナーシップは、活動に応じて、例えば、合弁会社、製品の共同開発のための戦略的パートナーシップ、会社間の供給契約又は持分投資など、異なった形態を採ることができる。
ジーリー
上記のホースのパートナーシップに加え、2025年11月3日、ルノー・グループとジーリーは、ブラジルにおける戦略的パートナーシップを締結し、グローバルな協力を強化した。ジーリーは現在、ルノー・ド・ブラジルの持分26.4%を保有しており、これによりサン・ジョゼ・ドス・ピニャイス工業団地及びルノーの販売ネットワークの利用権が付与された。今回の提携は、両社の技術的強みを活かすことで、ゼロ・エミッション車及び低排出ガス車の生産と流通を促進する一助となる。ルノーは、現地でのラインナップ拡大のために、特にジーリーの新開発マルチエネルギープラットフォーム「GEA」を活用する。
ルノー・グループとジーリーは既に韓国では協力関係にあり、2022年12月以降、ルノー・コリアはルノー・グループ(ルノー・コリアの支配株主であり続け、完全連結を継続)、ジーリー・オート(増資メカニズムを通じてルノー・コリアの34.02%の持分を取得)、サムスン(少数株主であるサムスン・カードを通じて)が共同所有している。このパートナーシップは以下の2つの車種を通じて実現した:2024年に発売されたグラン・コレオスと、2026年の発売を予定しているオーロラ2である。
電気自動車の分野において
パートナーシップについては、エアバスとは次世代型のバッテリー・システムを開発すべく提携し、またCEAとは非常に高効率な双方向型充電器を開発すべく提携している。
将来の電気自動車のバッテリー生産に向けて、ルノー・グループは主に2つの戦略的提携先(エンビジョンAESC及びベルコール)を選んでおり、そのバッテリー工場は、エレクトリシティ部門の近く、フランス国内に所在することとなっている。
エンビジョンAESCはバッテリー技術及び工場の観点から世界規模のプレイヤーである。この提携先は2024年にドゥエーに容量9GWhのギガファクトリーを設立し、2030年までに24GWhに達するという目標を掲げている。目標は、新型R5を含めたルノー・グループの電動モデルにとってコスト競争力のある、最先端の低炭素バッテリーを生産することである。
ベルコールは、バッテリーセルの開発に特化したフランスのスタートアップであり、ルノー・グループはその持分の12%を取得している。ダンケルクに置かれる同社の将来のギガファクトリーは、ルノー・グループのブランドの上位セグメントの車両(特に、フランスのディエップで製造されるアルピーヌA390)に装備するバッテリーを供給する。
長年のパートナーであるLGエナジー・ソリューションは、ルノー・グループがCell-to-Pack技術を導入することを可能にする。この技術は、LFP(リン酸鉄リチウム)技術を用いたパウチ型セルとしては世界初であり、NMC(ニッケル・マンガン・コバルト)バッテリーと並行して採用されると同時に、効率性とコスト競争力を確保するための欧州のバリューチェーンを確立する。
また、CATLは、ハンガリーの工場からLFP技術のサプライヤーとなる。
ルノー・グループは主要パートナー4社と共に、顧客の使用状況に応じて最適なラインナップを最良の価格で提供するため、短期間で大規模な変革を実現する能力を確固たるものとしている。
原材料の供給を確保するため、ルノー・グループは、特にテラフェーム(ニッケル)及びArverne Groupの子会社であるLithium de France(リチウム)との戦略的パートナーシップも締結している。
ルノー・グループは、特に電気自動車用バッテリーボックスを生産するため、**敏実集団(Minth Group)**との合弁会社を設立した。
アンペアは、高エネルギー密度と競争力のあるコストを兼ね備えたコバルトフリーの正極技術を提供するストラタス・マテリアルズのような革新的な企業と提携し、未来のバッテリーに向けた革新的な研究を続けている。
2025年12月9日、ルノー・グループとフォードは戦略的パートナーシップを発表した。両社はアンペアのプラットフォームを基盤として、フォードブランドの乗用電気自動車2車種を共同開発する。この提携により、ルノー・グループとフォードのヨーロッパにおけるノウハウと産業規模が統合され、乗用車及び小型商用車向けの革新的なソリューションを提供することで、両当事者の競争力が強化されるだろう。
小型商用車の分野において
ソフトウェア定義自動車(SDV)の開発により、ルノー・グループは、設計から車両の寿命の終わりまで、ユーザーから学習しつつメーカーとの繋がりを維持し、ライフサイクルを通じて継続的に自動車を更新することができる技術を提供する。2026年に自社初のオープンかつ水平型のSDVを発売するため、ルノー・グループは2つの大手テックプレイヤーと強力なパートナーシップを築いてきた。
● 2022年5月、ルノー・グループとグーグルは、ソフトウェア定義車両のデジタル・アーキテクチャの設計及び生産に関する新たな契約の締結と、ルノー・グループのデジタル化の強化に伴い、パートナーシップの新たな段階を迎えた。
● 過去2年間、ルノー・グループとクアルコム・テクノロジーズは、将来世代のソフトウェア定義自動車に向けた集中型電子アーキテクチャの開発に向けた技術提携の強化を行ってきた。
ルノー・グループはまた、ソフトウェアに関する確固たる社内スキルとノウハウの恩恵も受けている。アンペアでは従業者の35%がエンジニアであり、そのうち半数がソフトウェアに特化している。
小型商用車
ルノー・グループは、商用車を日産(カングー、トラフィック、マスター)とルノー・トラック(トラフィック、マスター)に供給している。
メルセデス・ベンツへのシタン車の供給は2012年に始まったが、2026年に終了する予定である。また、日産によるアラスカン車の供給は2020年末に始まったが、2025年末に終了する。
ルノー・グループ、ボルボ・グループ及びCMA CGMグループは、2026年2月20日、競争当局の承認を条件として、ルノー・グループがフレクシスSASの株式資本を100%取得することを可能にする最終合意を締結した。フレクシスSASは、革新的な新世代の電気自動車バンを創り出すために、2024年に3社が設立した合弁会社である。
したがって、ルノー・グループは、最先端技術(専用のスケートボード・プラットフォーム、800Vモーター及びSDV(ソフトウェア定義自動車)アーキテクチャ)を組み込んだ、この全く新しいフル電動小型商用車ラインナップの開発を監督することとなる。このラインナップ初のモデルとなるルノー・トラフィック・バンE-TECHエレクトリックは、当初の計画通り、2026年末までにルノー・グループのサンドゥヴィル工場(フランス)で生産開始を予定している。ボルボ・グループは、ルノー・トラックを通じて、2027年以降、これらの車両の販売を行う予定であり、これにより、小型商用車分野においてルノー・グループとルノー・トラックとの間の長年の関係が継続することとなる。
モビリティの革新について
ソフトウェア・レピュブリックは、2021年4月に設立された、開かれたイノベーションのエコシステムであり、現在、ヨーロッパの主要6社(アトス、ダッソー・システムズ、ジェーシードゥコー、ルノー・グループ、STマイクロエレクトロニクス及びタレス)が運営している。産業の卓越性と革新を同時に実現させることで、ソフトウェア・レピュブリックは市民、地域、事業のために価値を創造する信頼できるヨーロッパのエコシステムを構築している。この5年間で、同社は主要な成果を通じてその存在感を示してきた。
● ソフトウェア・レピュブリックが主導・加速した革新的なプロジェクトは30以上。
● 量産段階に達した製品は10を数える。
● スタートアップ企業と共同開発したプロジェクトは35件、コンセプトから事業化への転換率は70%を超える。
● 開発された車両コンセプトは3種類。それぞれ約20の革新性を統合し、よりスマートで人間味があり、市民にとって有用なモビリティサービスを提供することを目的として設計されている。
開発段階又はマーケティング段階にある製品及びソリューションについては、「2025年以降の注目コンセプトの詳細」を参照のこと。
環境
パートナーシップはザ・フューチャー・イズ・ニュートラルの戦略の中核であり、ヨーロッパにおける自動車循環型経済のバリューチェーン全体にわたり、新たな商品提供の展開と生産能力の強化を可能にするものである。
この目的のため、スエズは2024年10月に同社の持分20%を取得した。2025年、ザ・フューチャー・イズ・ニュートラルの子会社は、特に再製造分野(ヴァレオ及びAumovioとのパワーエレクトロニクス)と材料リサイクル分野(Novelisとの短循環型アルミニウムリサイクル)で技術パートナーシップを発展させ、ヨーロッパで独自の商品提供を可能にした。
さらなる詳細については、本書の「気候変動への適応―サプライチェーンのレジリエンス」を参照のこと。
(2)規制環境
包括的な持続可能性及び環境保護への移行に関する規制
この規制分野の主な目的
欧州連合とフランスは、特に、欧州グリーン・ディールの一環として、意欲的な規制を採用している。これらの規制に関する取り組みは、気候変動への対策を行い、環境や社会への配慮を促進し、持続可能な経済への投資を刺激することを目的としている。ルノー・グループを含む自動車メーカーは、これら規制の策定に積極的に関与し、その実施が努力と期限の面で現実的なものとなるようにしている。
この分野がルノー・グループの活動に与える影響
これらの規制は、特定の履行義務、例えばルノー・グループの温室効果ガス排出量や車両に使用されるリサイクル材料の割合に関する義務に加えて、新たなプロセスや情報システムの導入を求めており、さらに、開示内容の透明性と厳格さの向上も義務付けている。
財務的な観点からは、これらの規制により、人件費やサービス費用から産業投資及びIT投資にまで多岐にわたる遵守コストが発生し、さらには追加の税金も発生する。しかし、これらの規制は、グリーン金融商品を通じた資本へのアクセスを改善し、また持続可能な製品やサービスのための新たな市場を拓くことによって、長期的な環境リスクを軽減する財務上の機会も提供する。
参照法令
これらの規制の根拠は、国家、国家共同体、国連など、さまざまな公的機関に由来する。これら規制には以下が含まれる。
・ サステナビリティ報告に関する規制は、EU内においては、主に企業サステナビリティ報告指令(CSRD)(欧州指令第2022/2464号)を基盤としている。この指令は、2023年12月6日付の規則2023-1142、及びその後2025年4月30日のDDADUE法の特定の規定によってフランス法に移管され、また欧州「タクソノミ」規則(第2020/852号及び第2023/2486号)によって補完されており、非財務業績に係る報告書(DPEF)に代わるものである。CSRDは、経済活動が環境に与える影響と、これに関連した財務リスクと機会の分析を基にした、詳細かつ標準化されたサステナビリティ・ステートメントの公表を義務付けるものである。12のサステナビリティ報告基準である欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)に基づいており、同基準は1,400を超える定量的及び定性的データ・ポイントを通じて、企業が直面する環境、社会及びガバナンス上の問題を網羅している。これには、ルノー・グループの活動がEUの環境目標と段階的に整合している度合いを測定するタクソノミ指標も含まれている。こうした多くの要件により生じる複雑性と作業負荷のため、EUはCSRD及びタクソノミの簡素化プロセス(「オムニバス」立法案)を開始しており、これは2026年の報告に影響を及ぼす可能性がある。ユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの第2章に記載されている2025年のサステナビリティ・ステートメントは、現在施行されている指令及び規制に準拠している。
・ 2025年12月30日から適用される予定の欧州規則第2023/1115号は、森林破壊及び森林劣化に対する措置を定めている。この規則は、2020年12月31日以降に森林破壊又は森林劣化に寄与した製品の欧州市場への供給又は欧州市場からの輸出を禁止することを目的としている。規則の対象範囲には、コーヒー、カカオ、ゴム、パーム油、大豆、牛肉及び木材の7つの商品のみならず、タイヤ、木製枠及び印刷紙などの特定の副産物も含まれている。各市場での販売開始又は輸出に際し、事業者及び取引業者は、欧州委員会のデジタルプラットフォームを通じて「デューデリジェンス声明」を提出することが求められる。この様式は、事業者又は取引業者がサプライチェーンに対してデューデリジェンスを実施し、森林破壊や現地法の不遵守のリスクが存在しないか、存在してもごくわずかであると結論づけたことを証明するものである。
・ 2020年2月10日付フランスの「AGEC」法は、廃棄物対策と循環型経済の促進を目的としており、拡大生産者責任(EPR)の原則に従って、産業事業者の廃棄物管理に関する法的責任を拡大することを目指している。2024年には、ルノー・グループはタイヤ、オイル及び潤滑油に関するEPR、特に使用済み車両(ELV)に関するEPRの影響を受けることになる。ルノー・グループは、この最後の義務を果たすために、ザ・フューチャー・イズ・ニュートラルの子会社であり、フランス最大のOUV処理ネットワークであるINDRAオートモービル・リサイクリングのノウハウに基づく個別システムを構築することを選択した。この個別システムは2024年6月20日に政府による承認を受けた。
・ 炭素国境調整メカニズム(CBAM)規則(EU)第2023/956号(実施規則(EU)第2023/1773号によって補完されている)は、EU関税地域に輸入される製品リストに対し、それら製品を欧州域内で製造するメーカーに適用されるカーボンプライシングと同等のカーボンプライシングを課すことを目的としている。同規則は移行期間(いわゆる申告段階)として、2023年10月1日に発効した。確定段階は、CBAM証明書の管理に関連して2026年1月1日に発効し、実施規則(EU)第2025/486号は、認可されたCBAM申告者の地位の取得に関する原則を定めている。「オムニバス I」立法パッケージに基づく規則(EU)第2025/2083号により設定された一輸入者当たり年間50トンのデ・ミニミス閾値の定義と組み合わせると、対象となるルノー・グループの事業体の数は減少することとなる。実施規則は2025年12月17日に公布された。同時に、欧州委員会はバリューチェーン下流に適用範囲を拡大する(垂直的拡大)提案を発表した。これは2028年1月1日から適用される予定であり、これにはギアボックス、エンジン、車体構成部品及び完成車のようなより複雑な製品が含まれる。この提案は共同立法者と協議されることになる。ルノー・グループはこれらの進展、及びこれらが組織及びコストに与える影響を注意深くモニタリングしている。
自動車の製造に関する規制
この規制分野の主な目的
自動車の製造に関する規制は、個人の安全と自動車の全車両の環境影響(汚染物質の排出量、CO2、騒音、資源への負荷の低減等)の両方に関して、各国の要件を満たしている。
欧州連合の規制枠組みは、特に、自動車及びそのトレーラー、並びに当該車両用の装置、構成部品及び個別の技術ユニットの認可及び市場監視に関する規則(EU)第2018/858号(規則(EU)第2019/2144号による改正を含む。)に基づいており、一般的な安全並びに車両の乗員及び脆弱な道路利用者の防護に関する一般安全規則(General Safety Regulation)(GSR)として知られるもので、これによって型式認証及び製造工程管理、並びに市場に出された車両の統計的かつ継続的な監視が強化された。
自動車メーカーはまた、欧州委員会や国連などの支援の下、作業部会を通じて世界レベルでの規制強化に積極的に関与しており、こうした規制変更が自社の技術的・産業的能力とその実施タイムスケールを確実に考慮したものとなるようにしている。
この分野がルノー・グループの活動に与える影響
この規制分野は、対象となるすべての規制の数、多様性及び適用頻度から、ルノー・グループの活動に非常に大きな影響を与える。これらの規制は、ルノー・グループの自動車の技術上の定義並びに関連する資源及び情報のシステムに直接的な影響を与え、ルノー・グループの設計、生産、マーケティング及びアフターサービスのシステムに実際に影響を及ぼすものである。
一方で、これら規制は、ルノー・グループの製品が定義される規制要件をすべて満たすようにする上でのイノベーション、投資及び開発コストの課題に関わっている。他方、これら規制は、ルノー・グループの自動車が販売される各市場の販売・登録を可能にする第三者認証を取得することにより、設定された申請の期日を遵守してルノー・グループの車両を納品できるようにすることをルノー・グループに要求している。
また、この規制分野においては、ルノー・グループは、製造及び車両の耐用年数を通じて製品のコンプライアンスの状況を体系的にチェックし、監督当局に対して継続的にそのコンプライアンスを証明する必要がある。コンプライアンスを確保できなかった場合、金銭的罰則が発生し、重大な法的リスクとなる可能性がある。
参照法令
世界的には、以下の世界地図に示されているように、各規制の出所は国家、国家共同体又は国連(UN)である。特に国連は、協定規則(UN-R)と世界技術規則(GTR)を制定している。
これらの規制は数十の規制分野に分類されている。最も重要な規制分野には以下が含まれる。
・ 欧州連合の規制枠組みの基礎となる、自動車及びそのトレーラー、並びに当該車両用のシステム、構成部品及び個別の技術ユニットの認可及び市場監視に関する規則(EU)第2018/858号(規則(EU)第2019/2144号による改正を含む。)は、一般的な安全並びに車両の乗員及び脆弱な道路利用者の防護に関する一般安全規則(General Safety Regulation)(GSR)として知られるもので、これによって型式認証及び製造工程管理、並びに市場に出された車両の統計的かつ継続的な監視が強化された。
・ 汚染物質の排出については、小型乗用車及び商用車からの排出量に関する自動車の型式認証(Euro5及びEuro6)並びに車両の修理及びメンテナンス情報の利用に関する規則(EU)第2018/858号により改正された規則(EC)第715/2007号(規則(EU)第2018/1832号により改正された2017年6月1日付委員会規則(EU)第2017/1151号による補足を含む。)の対象となっている。Euro7と称される次の段階は、2026年末に施行される予定である。
・ CO2に関しては、CO2排出性能基準を定める規則(EU)第2019/631号が、新型の乗用車及び小型商用車に適用される。この規則は、規則(EU)第851/2023号により改正され、2035年までに達成すべき目標を定めており、これが遵守できない場合の金銭的罰則のリスクを明記するとともに、2026年における見直し条項を含んでいる。
・ 受動的安全性と積極的安全性については、自動車及びそのトレーラー、並びにそれらに用いる装置、部品及び個別の技術的実体に関する型式認証要件に関する規則(EU)第2019/2144号の発効により、一般的な安全性に関して、メーカー各社は、事故の重大度を最小限に抑えることを目的とした新たな要件に沿って、全ラインナップの安全装置を組み込み、新型車両の構造設計を行うことを要求されている。最新の主な規制のうち、第2段階は2024年半ばから、第3段階は2026年半ばまでにすべての車両に適用される、先進運転支援システム(ADAS)関連の規制を挙げることができる。
・ セキュリティに関する構成要素は、規則(EC)第661/2009号の発効に伴い、サイバーセキュリティの構成要素にまで拡大された。同規則により、すべての決定と認可が監督当局に対して追跡可能かつ透明性を有すること、また、サイバーリスクを制限するすべての最先端の技術的ソリューションが車両デザインに組み込まれていることを確保するために、構造化されたサイバーセキュリティガバナンス体制を設置することが求められている。このシステムは、第三者による認定を受けたシステムでなければならない。これらの要件に加えて、メーカーはソフトウェアの更新の決定、これによる製品及び認証への影響、並びに市場に流通している車両の互換性や車両構成の追跡可能性を確保するために、ソフトウェア更新管理システム(国連規則第156号)を実施する必要がある。このシステムにより、FOTA(Firmware Over The Air)によるソフトウェアの更新が行われた後でも、車両が適合性を維持していることを示すことが容易になる。この規制は2026年半ばからすべての車両に適用される。
・ 電気自動車及び/又はハイブリッド車に関しては、特にトラクションバッテリーに関して、新しい規制が急速に策定されている。したがって、バッテリー規制の策定は、原材料の供給から使用済みの廃棄処理に至るまで、バッテリーのライフサイクル全体を対象とするものとなる。同時に、バッテリーの寿命を延ばすための条件(バッテリーの2次利用や部品の再利用も含まれる)も導入される。新しい要件には、性能、持続可能性、カーボンフットプリント、リサイクル可能性、サプライチェーン全体にわたる監査可能な倫理規定(デューデリジェンス)の導入、デジタルパスポートを通じた顧客とのコミュニケーションを行うべき義務、並びに、拡大生産者責任(EPR)による回収及びリサイクルチャネルの運用へのより積極的な関与などが含まれる。
・ また、熱伝播のリスクに対処する基準を含めるために、現在のバッテリーの安全要件が大幅に刷新されたことも注目に値する。
・ 物質、使用禁止物質及びリサイクルに関して、規制により、車両に含まれるすべての物質や材料の登録が義務付けられており、有害な製品や禁止製品が市場に出回ることを防止し、使用済み車両やバッテリーのリサイクルを促進するために、制限や禁止事項並びに車両ごとの追跡可能性が定められている。欧州連合は、車両及びバッテリーの物質及びリサイクルに関する世界的な規制ガイダンスのほとんどを定めている。例としては、REACH(化学物質の登録、評価、認可及び制限)、POP(残留性有機汚染物質)及び物質の殺生物性製品に関する欧州規則が挙げられる。
・ 「自動運転」車両に関する規制は、大まかに2つの部分に分けることができる。一方で、強制的な装備ではないが、ドライバー・デリゲーション・サービスを提供する車両に関する規制は、高速道路でのドライバー・デリゲーションを可能にするシステム(先進車線維持システム)に関する枠組みを規定する。他方、「無人運転」車両については、公共交通機関やその他の用途における地方での認可に加え、国家レベルでの試験を通じて対応している。規則(EU)第2019/2144号(2022年8月5日付の実施規則(EU)第2022/1426号による補足を含む。)は既にこれらの車両が型式認証を受けることを認めている。
・ 「コネクティッドカー」は、データ、特に車両への、あるいは車両からの「データのアクセスと転送」に関して主要な課題を引き起こしている。欧州データ法は水平規制(あらゆる種類の製品やサービスに適用される)であり、データ「ビジネス」を規制することを目的としており、その際、特に、製品のメーカー及びサービスの提供者にとって、個人データ保護法(一般データ保護規則)の仲裁の下で確実に自由競争と知的財産のバランスが維持されることが必要である。この欧州データ法は2026年末までに施行される予定である。
・ この規則は、監督の強化にも重点を置いている。例えば、欧州連合加盟国は、車両の型式認証に関する規則(EU)第2018/858号で義務付けられている市場監視を実施し、各国の市場を代表する車両のサンプリングとコンプライアンスのチェックを確実に実施している。これらの試験を実施することは、型式認証試験の要件を再現するものであり、欧州連合の目標である自動車産業(メーカー及び設備サプライヤーの両者)のモニタリングと、欧州型式認証システムの欠点を検知及び修正するための技術サービスの運用監督の確保を助けるものである。
生産拠点における環境規制
この規制分野の主な目的
環境規制の目的は、エコシステムを保護し、人的活動による環境及び健康への影響を減らすことである。
ルノー・グループの生産拠点には、産業活動の内容や規模に応じて異なる規制が適用される。一般的に、環境への影響が大きいほど、より厳しい要件が求められる。
この分野がルノー・グループの活動に与える影響
規制の枠組みは極めて重要である。なぜなら、ルノー・グループの事業活動を行うためには、生産工場が当局から環境許可を取得しなければならないからである。これらの許可は工場の操業、ひいてはルノー・グループ製品の生産の前提条件である。
一般的に、すべての国において、操業許可は、事業活動が環境に与える影響と、その影響を縮小し、現行の規制を遵守するために講じられた対策を示す関係書類を審査した上で付与される。
環境基準を満たすため、工場には汚染防止又は汚染処理用の設備が備えられている。これらの設備は、各生産拠点に数千万ユーロの投資(設備投資)を要する。また、これらの規制により、1車両あたり25ユーロの運営コスト(OPEX)の発生が見積もられており、グループの脱炭素化計画が完全に実施されるのに先立って、これらコストの増加が見込まれている。
参照法令
・ IED(産業排出指令)として知られる産業排出(統合的な汚染防止及び抑制)に関する2010年11月24日付欧州議会及び理事会の指令第2010/75/EU号は、2024年7月15日付で改定されている。
・ 上記指令(IED)に関連し、またルノー・グループの拠点に適用される、最善技術に関する参照文書は以下の通りである。
- 自動車塗装における2020年の「有機溶剤による表面処理のための最善技術参照文書」(STS BREF)
- 2006年の「金属及びプラスチックの表面処理のための最善技術参照文書」(STM BREF)(改訂中)
- 2005年の「金属加工及び鋳造業界向け最善技術参照文書」(SF BREF)(改訂中)(鋳造業務向け)
・ 中型燃焼プラントから大気中への特定汚染物質の排出量制限に関する、2015年11月25日付欧州議会及び理事会の**指令(EU)**第2015/2193号
・ 欧州の枠組みに関する指令:
- 特定の指令を廃止した、廃棄物に関する「廃棄物枠組み指令」として知られる2008年11月19日付欧州議会及び理事会の指令第2008/98/EC号
- 水政策の分野における共同体の行動の枠組みを確立した、「水枠組み指令」として知られる2000年10月23日付欧州議会及び理事会の指令第2000/60/EC号
・ 有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約(1993年2月1日付欧州共同体理事会決定93/98/EECにより承認)及びその関連法令
・ バッテリー及び廃棄バッテリーに関する2023年7月12日付欧州議会及び理事会の規則(EU)第2023/1542号(指令第2008/98/EC号及び規則(EU)第2019/1020号を改正し、指令第2006/66/EC号を廃止する)
・ 「Fガス規制III」として知られる、フッ素化温室効果ガスに関する2024年2月7日付欧州議会及び理事会の規則(EU)第2024/573号(指令(EU)第2019/1937号を改正し、規則(EU)第517/2014号を廃止する)
・ オゾン層を破壊する物質に関する2024年2月7日付欧州議会及び理事会の規則(EU)第2024/590号(規則(EC)第1005/2009号を廃止する)
・ 共同体内の温室効果ガス排出量取引制度を確立し、2023年5月10日付指令(EU)第2023/959号により改正された理事会指令第96/61/EC号を改正する、2003年10月13日付欧州議会及び理事会の指令第2003/87/EC号
・ 欧州規制に加え、各国及び地方に特有の規制を考慮しなければならない。
予備部品に適用される共同体意匠規制
この規制分野の主な目的
予備部品、より具体的には共同体意匠に関するこの欧州規制は、現在も変化し続けている。その目的は、デザインやモデルによる予備部品の保護を廃止することにより、EU諸国すべてにおける予備部品市場の自由化の協調を図ることである。現在、目視できる外装の予備部品(照明、バンパー、ドア、ドアミラー等)を販売する第三者模造品業者に対して法的措置を取ることは未だに可能だが、指令案が採択され各国の国内法になれば、数年後にはそれも不可能になる。ただし、予備部品メーカーは、消費者が情報に基づいた判断ができるよう、当該部品の商業的起源に関する情報を提供する義務を負う。
ルノー・グループの活動におけるこの分野の影響
予備部品分野への影響(共同体意匠及びモデル)は金銭的なものであり重大である。これは、第三者が代替品市場向けにルノー・グループの部品を「コピー」するのを防ぐことができなくなるためである。現在、フランスなど一部の国では模造であることを理由に訴えを行うことが可能だが、それも間もなく不可能になる。
参照法令
**欧州議会及び理事会の規則(委員会規則(EC)第6/2002号(共同体意匠に関するもの)を改正し、委員会規則(EC)第2246/2002号を廃止する)(以下「改正規則」という。)**規則 - EU - 第2024/2822号 - FR - EUR-Lex
銀行規制
この規制分野の主な目的
・ 銀行規制の目的は、特に以下の点を定めることにより、銀行の財務健全性、良好なガバナンス及び金融システムの安定性を確保する仕組みを導入することである。
- 金融機関の認可条件、金融機関のガバナンス、内部統制、及び上級経営陣の報酬について規定する規則(その目的は、これらの分野において金融機関に適用される規制を欧州レベルで調和させることである)
- 金融機関の健全性要件(資本比率、流動性比率及びレバレッジ比率に関する新たな要件を含む)
- デフォルトの可能性の見積もり及びデフォルトによる損失の見積もりに関する規則、不良債権等エクスポージャー(NPEs)、再交渉エクスポージャー、差し押さえ資産の管理に関連した信用機関の優れたリスク管理手法、並びに信用供与プロセス、及び、特に信用度評価に関する関連リスク管理手順に関連して、金融機関の内部ガバナンスの取り決めと手順に関するガイダンス
- 財政の安定性を保ち、納税者のコストを最小限に抑えるような方法による、欧州の銀行の破産管理(これによって、困難が生じる前に、また必要であれば破綻処理の開始時に介入する手段を所轄官庁に与える)
- 法的実体及び複雑な法的構造の透明性を強化しうる実質的所有者の登録情報へのアクセスのレベル、並びにリスクの高い第三国が関与する事業関係又は取引について実施すべきデューデリジェンスの強化策
また、以下を定義することで顧客とその預金を保護するための当局による統一的な監督を行う。
- 国内の与信規則の協調を図ることによる、より適切な消費者保護
- 国内の保険商品流通規則の協調を図ることによる、より適切な消費者保護
この規制分野がルノー・グループの活動に与える影響
・ この規制分野は、とりわけ財務面でルノー・グループに大きな影響を及ぼす。特に、MFSは常に一定の自己資本比率と流動性比率を遵守しなければならず、これには多額の自己資本が必要となる。
参照法令
CRD Ⅳとして知られる、金融機関の活動並びに金融機関及び投資会社の健全性の監督へのアクセスに関する2013年6月26日付指令第2013/36号は、命令第2014/158号及び2014年11月3日付デクレによって、フランス国内法となった。同指令には以下2つの主要な改正があった。
・ 指令第2013/36号は、適用免除団体、金融持株会社、複合金融持株会社、報酬、監督措置及び監督権、並びに資本保全措置に関して、**指令第2019/878号(以下「CRR V」という。)**によって改正された。指令第2019/878号は、2020年12月21日付命令第2020-1635号によってフランス国内法となり、財務問題に関する欧州連合法に法律を適合させるための様々な規定を含む。
・ 指令第2013/36号は、監督権限、制裁、第三国の支店、並びに環境、社会及びガバナンスリスクに関して、**指令第2024/1619号(以下「CRD VI」という。)**によって改正された。指令第2024/1619号は、2026年1月10日までに国内法に組み込まれなければならない。
・ 「CRR」として知られる、金融機関及び投資会社に対する健全性要件に関する2013年6月26日付欧州規則第575/2013号は、以下の通り改正されている。
・ 不良エクスポージャーに係る損失の最低限のカバレッジについて、規則第2019/630号によって改正された。
・ レバレッジ比率、純安定調達比率、自己資金及び適格負債の要件、カウンターパーティ信用リスク、市場リスク、中央清算機関へのエクスポージャー、集団投資事業へのエクスポージャー、大規模エクスポージャー、報告・開示要件について、「CRR-II」として知られる2019年5月20日付規則(EU)第2019/876号によって、また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行に伴い行われた一定の調整について2020年6月24日付規則(EU)第2020/873号によって改正された。
・ 信用リスク、信用評価調整リスク、事業リスク、市場リスク及び資本下限に関する要件について、「CRR III」として知られる2024年5月31日付規則(EU)第2024/1623号によって改正された。
この規制パッケージは、CRRとCRDで構成され、欧州銀行監督機構と欧州中央銀行が作成した包括的な文書群(技術基準、ガイドライン、マニュアル等)を伴う。金融機関であるモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズは、これらに準拠することが義務付けられている。
「DORA」として知られる、金融セクター向けデジタルオペレーショナルレジリエンス規制パッケージは、2022年12月14日付の欧州規則第2022/2554号及び欧州指令第2022/2556号で構成される。これらは欧州銀行監督機構が策定した複数の技術基準及びガイドラインによって補完される。この規制パッケージは情報通信技術(ICT)リスク管理の共通の枠組みを確立することを目的としており、多くの金融機関に適用されるサイバーセキュリティ及びITリスク・マネジメントのルールを定義している。
欧州中央銀行は、健全性に関するその活動において、バーゼル委員会が発行した「BCBS 239」として知られる基準に定められた原則に基づき、銀行のリスクデータ集約能力とリスク報告慣行も評価している。この目的で、欧州中央銀行は**2024年5月に「効果的なリスクデータ集約とリスク報告のためのガイド」**を公表した。このガイドは公表と同時に発効した。
BRRDとして知られる、金融機関及び投資会社の再建・破綻処理の枠組みを確立する2014年5月15日付指令第2014/59号は、金融機関の再建・破綻処理の枠組みを定めている。
・ これらの方策は、単一破綻処理メカニズム(SRM)及び単一破綻処理基金(SRF)を確立した2014年7月15日付規則第806/2014号によって補完された。最後に、この指令は、金融機関の損失吸収力及び資本再構築力に関して、「BRRD2指令」として知られる2019年5月20日付指令第2019/879号によって改正された。特に、この指令は、各事業所固有のMREL(自己資本と適格負債に関する最低所要水準)の確定方法を明確にするもので、銀行セクターの破綻処理体制に関する2020年12月21日付指令第2020-1636号によりフランス国内法となった。
消費者信用契約に関する**2008年4月23日付指令第2008/48号は、**消費者信用改革に関する2010年7月1日付法律第2010-737号によりフランス国内法化された。これらの規定は、より適切な消費者保護の提供と、国内の与信規則との調和を目的としている。これらの規定は、消費者に対して標準的な欧州契約締結前情報シートを提供することにより、消費者への情報提供を強化することを、金融機関に要求する。この指令は、2026年11月20日付で、指令2023-2225号により廃止される。
資金洗浄又はテロ資金調達を目的とした金融システムの使用防止に関する指令第2015/849号は、2018年5月30日付指令第2018/843号により改正された。この規定は、2021年2月12日付指令第2020-115号によってフランス国内法となった。
保険販売に関する2016年1月20日付指令第2016/97号は、2018年5月16日付命令第2018-361号によってフランス国内法化された。
4【関係会社の状況】
(2025年12月31日現在)
(1)親会社
該当事項なし。
(2)子会社
2025年12月31日現在におけるルノーの連結子会社の総数は、231社であった(ルノーSAを含む。)。
そのうち重要な子会社は以下の通りである*。
(* 個々の収益値は、連結財務諸表の作成で用いた基準に基づき評価し提示している。)
ルノーs.a.s.(Renault s.a.s.)
フランス、ブローニュ・ビヤンクール 92100、ジェネラル・ルクレール・アベニュー 122-122bis
ルノーs.a.s.の株式資本は537,386,347ユーロで、1株当たり15.25ユーロの議決権付株式35,238,449株に分割されている。
ルノーSAはルノーs.a.s.の資本及び議決権の100%を直接的に保有している。
事業内容:自動車の研究、構築、取引、修理、整備及びレンタル。また、自動車の構築又は工程で使用される部品及び装置の研究及び製造並びにこれらの事業活動に関連するサービスの提供。
2025年12月31日現在の売上高:49,267百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:16,085名。
RCIバンクS.A.(RCI Banque S.A.)
フランス、パリ-75002、ユゼス通り 15
RCIバンクS.A.の授権株式資本は100,000,000ユーロで、1株当たり100ユーロの議決権付株式1,000,000株に分割されている。
ルノーs.a.s.はRCIバンクS.A.の株式及び議決権の100%を直接的に保有している。
事業内容:主にヨーロッパにおいてルノー及び日産の販売金融及び顧客支援サービスを提供している持株会社。また、ルノー及び日産の自動車及び予備部品の在庫のための融資。
2025年度の純融資額:22,424百万ユーロ。
2025年12月31日現在の貸借対照表合計(連結):74,021百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:4,515名。
ルノー・リテール・グループ(Renault Retail Group)
フランス、クラマール-92140、ドニ・パパン通り 2
ルノー・リテール・グループ(フランス)の株式資本は10,000,000ユーロで、1株当たり5ユーロの議決権付株式2,000,000株に分割されている。
ルノーs.a.s.はルノー・リテール・グループ(フランス)の授権資本及び議決権の100%を直接的に保有している。
事業内容:自動車の取引、修理、整備及びレンタル。
2025年12月31日現在の売上高:3,060百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:3,449名。
ルノー・エスパーニャS.A.(Renault España S.A.)
スペイン、バリャドリッド 47008、マドリード通り 72
ルノー・エスパーニャS.A.の授権株式資本は126,501,414ユーロで、1株当たり6ユーロの議決権付株式21,083,569株に分割されている。
ルノーs.a.s.はルノー・エスパーニャS.A.の授権資本及び議決権の99.78%を直接的に保有している。
事業内容:ルノーの自動車の製造。
工場:バリャドリッド及びパレンシアに有する。
2025年12月31日現在の売上高:7,620百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:6,525名。
オートモビル・ダチアS.A.(Automobile - Dacia S.A.)
ルーマニア、アルジェシュ県、ミオヴェニ、ウジネイ通り 1に本社を置く。
オートモビル・ダチアS.A.の授権株式資本は2,541,735,602ルーマニア・レイで、1株当たり0.1ルーマニア・レイの議決権付株式25,417,356,024株に分割されている。
ルノーはオートモビル・ダチアS.Aの授権資本及び議決権の99.43%を直接的に保有している。
事業内容:ルノー及びダチアの自動車の製造及び販売。
工場:ミオヴェニに有する。
2025年12月31日現在の売上高:5,842百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:10,104名。
オヤック・ルノー・オートモビル・ファブリカラリ(Oyak-Renault Otomobil Fabrikalari)
トルコ、イスタンブール ウムラニエ 34770、バルカン通りKat: 2、No.: 47、ファティ・スルタン・メフメット・マハレシ
オヤック・ルノー・オートモビル・ファブリカラリの授権株式資本は323,300,000トルコ・リラで、1株当たり0.010トルコ・リラの議決権付株式32,330,000,000株に分割されている。
ルノー・グループはオヤック・ルノー・オートモビル・ファブリカラリの授権資本及び議決権の52%を直接的に保有している。
事業内容:ルノーの自動車の組立及び製造。
工場:ブルサに有する。
2025年12月31日現在の売上高:5,556百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:5,319名。
ルノー・タンジェ・エクスプロイテーション(Renault Tangier Exploitation)
モロッコ、タンジェ、プロヴァンス ファフス アンジュラ、コミューン リュラル メルーサ、ゾーン フランシェ メルーサ I
ルノー・タンジェ・エクスプロイテーションの授権株式資本は685,058,572モロッコ・ディルハムで、1株当たり1,093.41モロッコ・ディルハムの議決権付株式626,533株に分割されている。
ルノーs.a.s.はルノー・タンジェ・エクスプロイテーションの授権資本及び議決権の100%を直接的に保有している。
事業内容:ルノーの自動車の研究及び製造。
2025年12月31日現在の売上高:3,847百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:6,341名。
ルノー・ドイツランドAG(Renault Deutschland AG)
ドイツ、ケルン 51063、ペーター=フッパーツ通り5
ルノー・ドイツランドAGの授権株式資本は10,655,000ユーロで、1株当たり511.28ユーロの議決権付株式20,840株に分割されている。
ルノーs.a.s.はルノー・ドイツランドAGの授権資本及び議決権の60%を直接的に保有している。また、ルノー・グループb.v.はルノー・ドイツランドAGの授権資本及び議決権の40%を直接的に保有している。
事業内容:ルノー、ダチア及びアルピーヌの自動車の販売。
2025年12月31日現在の売上高:3,429百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:362名。
ルノー・イタリアS.p.A.(Renault Italia S.p.A.)
イタリア、ローマ 00156、ヴィア・ティブルティーナ n. 1159
ルノー・イタリアS.p.A.の授権株式資本は2,582,500ユーロで、1株当たり10.33ユーロの議決権付株式250,000株に分割されている。
ルノーs.a.s.はルノー・イタリアS.p.A.の資本及び議決権の100%を直接的に保有している。
事業内容:ルノー、ダチア及びアルピーヌの自動車の販売。
2025年12月31日現在の売上高:3,045百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:217名。
アンペアs.a.s.(Ampere s.a.s.)
フランス、ブローニュ・ビヤンクール 92100、ジェネラル・ルクレール・アベニュー 122-122bis
アンペアs.a.s.の授権株式資本は3,852,545ユーロで、1株当たり0.1ユーロの議決権付株式38,525,450株に分割されている。
ルノーs.a.s.はアンペアs.a.s.の株式及び議決権の100%を直接的に保有している。
事業内容:ルノーの電気自動車の設計及び製造並びに車載ソフトウェアの開発。
2025年12月31日現在の売上高:6,589百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:2,405名。
ルノー・ファイナンスS.A.(Renault Finance S.A.)
スイス、ローザンヌ CH-1007、ローダニ通り 48
ルノー・ファイナンスS.A.の授権株式資本は230,600,000スイス・フランで、1株当たり500スイス・フランの議決権付株式461,200株に分割されている。
ルノーs.a.s.はルノー・ファイナンスS.A.の株式及び議決権の100%を保有している。
事業内容:ルノー及びその戦略的提携先の市場取引(外国為替、金利取引及び工業金属の金融ヘッジ取引)の実行における取引相手並びに自己勘定のインターバンク取引。
2025年12月31日現在の貸借対照表(連結):8,656百万ユーロ。
2025年12月31日現在の従業員数:32名。
(3)関連会社(*)
2025年12月31日現在におけるルノーの関連会社の総数は、37社であった。
(*) 関連会社とは、i)ルノー・グループが重大な影響を及ぼし、持分法により財務諸表に含まれている会社及び ii)比例ベースで連結された合弁会社を意味する。
5【従業員の状況】
(1)ルノー・グループの状況
| 2025年12月31日現在 | |
| 従業員数(名) | 100,541 (*) |
(*) セグメント別の従業員数は開示していない。
詳細は第3-2-「人的資本」を参照のこと。
2025年12月31日に終了した最近の1事業年度の間において、ルノー・グループの従業員の人員に著しい増減はなかった。
(2)ルノー・グループと労働組合との関係
2025年12月31日に終了した最近の1事業年度の間において、ルノー・グループと労働組合との間に特記すべき事項等はなかった。
第3【事業の状況】
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
戦略プラン フューチャーレディ
成功の事例から成功のシステムへ、グローバルに展開するヨーロッパの自動車業界の代表となるために
2026年3月、ルノー・グループは新たな戦略プラン「フューチャーレディ」を発表した。ルノー・グループは、ルノーリューションの強固な基盤に基づき、根本的に変化した世界において、持続可能かつ長期的な成長の新たな段階に取り組んでいる。戦略プラン「フューチャーレディ」は、長期的な成果を上げ、「グローバルに展開するヨーロッパの自動車業界の代表となる」という一つの目標を達成することを目指している。
フューチャーレディのプランは、ルノー・グループを頑健なものとし、真に未来への準備を整える4つの戦略的柱-成長、技術、卓越性及び信頼-に基づいている:
・ **グロース-レディ:**ルノー・グループは引き続き、変化する市場や顧客の期待を先取りし、顧客体験の水準を引き上げていく。その目的は、2030年までに36の新型車を投入し、ヨーロッパ及び国際市場において第2の製品攻勢を展開するとともに、車両のライフサイクル全体にわたるサービスを提供することである。
・ **テック-レディ:**ルノー・グループは、テクノロジー・ロードマップを通じて、主要な技術的サービスを主導し、顧客に対して、人間第一の技術を提供することを目指している。ルノー・グループは、自動車、産業システム及び重点的なパートナーシップにおいて、厳格な技術選定を行い、価値が創出され、差別化が最も重要となる分野に投資を行っている。
・ **エクセレンス-レディ:**ルノー・グループは、すべての機能にわたってオペレーショナル・エクセレンスを実現することで、ビジネスモデルの回復力を強化していく。これは、エンジニアリング及び製造から調達、物流及び販売業務に至るまで、組織全体を通じて効率性、品質及びコスト規律を継続的に改善していくことを意味する。ルノー・グループは、業績向上の手段としてESGを業務に深く組み込んでおり、2040年までにヨーロッパにおいて、2050年までに全世界において温室効果ガス排出量のネットゼロ(*)を達成するという目標を確認している。
(*) ネットゼロ=2019年を基準年として、スコープ1、2、3における温室効果ガス排出量を90%削減し、残りの10%の残余排出量については恒久的な炭素回収を行う。
・ **トラスト-レディ:**ルノー・グループは、従業員及びステークホルダーに対し、引き続き全力で取り組んでいく。ルノー・グループは、長期的に従業員のスキルを継続的に適応させ、より頑健な事業基盤とサプライチェーン基盤を構築することで、回復力を強化していく。ルノー・グループは、サプライヤーと真のパートナーシップを築き、ディーラー・ネットワークを支援し、パートナーシップを競争上の優位性として活用することを目指している。
ルノー・グループは、フューチャーレディを通じて、グローバルに展開するヨーロッパの自動車業界の代表として、基準を確立することを目指している。
この計画は、特にヨーロッパにおいてルノー・グループを単独ベースで強化するとともに、特にヨーロッパ以外では競争力の推進役としてパートナーシップに対して開かれた姿勢を保つことを目的としている。
ルノー・グループは、強固な産業基盤、世界クラスのスキル、及び大陸全土にわたる価値創造に支えられ、ヨーロッパに深く根ざし続け、電気自動車からAI駆動のインテリジェント・カーに至るまで、業界にとって最も重要なことに焦点を当てていく。他の自動車メーカー向けに車両を生産するパートナーシップは、電気自動車、ハイブリッド車及び商用車について、ヨーロッパにおけるルノー・グループの魅力と競争力を示している。
同時に、ルノー・グループは世界に対して開かれた姿勢を維持し、グローバル市場から学び、最良のパートナーと連携することで、競争力を継続的に高めていく。ルノー・グループは、インド、中南米及び韓国における国際的拠点を活用し、適切な規模で事業を展開し、国際的な成長を支援し、リスクを効果的に管理していく。
堅固で回復力ある財務成績を維持
極めて厳しい環境下において、フューチャーレディにより、ルノー・グループは、規律ある現実的なアプローチを通じて、一貫性と予測可能性をもって価値を創造することを目指す。ルノー・グループは、持続可能で堅固な営業総利益と強力なフリー・キャッシュ・フローの創出を目標とする(*)。
(*) 会計基準が一定の場合、2027年に初度適用が検討されているIFRS第18号の潜在的な影響を除く。
・ ルノー・グループの営業総利益率は、中期的にはルノー・グループの売上高の5%~7%を維持する。
・ 自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは、中期的に年平均1.5十億ユーロ以上を維持する。モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの年平均約500百万ユーロの配当金(*)を含む。
(*)モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ取締役会の提案及び株主総会の承認を条件とする。
ルノー・グループ
攻勢に出ている4ブランド
| ルノー ルノー、暮らしのための次世代自動車 | ダチア 本質:素朴でシンプル | |||
| 販売台数1,628,030台 (うち183,366台が電気自動車) | 販売台数697,408台 (うち35,034台が電気自動車) | |||
| モビリティに関して長く続くブランドであり、ヨーロッパにおける電気自動車のパイオニア的存在である。ルノーは常に革新的な車両を開発してきた。「ルノーリューション」戦略プランによって、ルノーは意欲的に価値を生み出す変革を計画している。したがって、ルノーはより一層競争力を備え、バランスの取れた電動化されたラインナップへと向かっている。ルノーは、自動車業界とそれに留まらない分野におけるテクノロジー、エネルギー及びモビリティサービスにおける現代性と革新を体現することを目指している。 | 1968年に創設され、ルノー・グループにより2004年にヨーロッパ・地中海地域全域で再発売されたダチアは、常に、品質、装備及び価格の面で最も優れた価値を届ける車両を提供し、本質を絶えず再定義してきた。このアプローチは、2017年以来ヨーロッパでの個人顧客向けベストセラー車であり、2024年及び2025年に全チャネルを通じてヨーロッパにおいてベストセラー車であったサンデロにより示されている。ビッグスターの発売により、ダチアは現在、A、B及びCセグメントをカバーし、各モデルにおいて少なくとも1つの電動化モデル(100%電動又はハイブリッド)を提供している。2004年以来、44ヶ国において、ダチアは10百万台超を販売している。 | |||
| アルピーヌ スポーツイノベーションの最前線に立つ | モビライズ モビリティの未来を描く | |||
| 販売台数10,970台 | モビライズ・チャージ・パスによる欧州内の充電ステーション1,000,000ヶ所 2025年末には充電ステーション40,000ヶ所 | |||
| 1955年にジャン・レデレが創業したアルピーヌは、独自のフランス式のスタイルによる軽量で俊敏なスポーツカーでその地位を確立した。2018年の新型A110の発売は、このブランドのリニューアルを象徴した。2021年、ディエップのノウハウとアルピーヌ・レーシング及びアルピーヌ・カーズのエンジニアリング能力を活用し、ルノー・グループの革新的かつ独自のスポーツモデルを開発するため、アルピーヌ・ビジネスユニットが設立された。フォーミュラ1、耐久レースそして顧客間の競争で躍進するアルピーヌは、2024年にスポーツシティカーA290の発売によって、「ドリーム・ガレージ」を発表し、続く2025年には初のスポーツファストバックA390を発表した。 | モビライズは、より持続可能で利用しやすいモビリティへの移行を支援するルノー・グループ・ブランドである。モビライズは、専属銀行のノウハウ、モビリティ、エネルギー及び技術に特化したチーム並びに信頼できるパートナーを結集し、個人顧客及び企業顧客に統合された体験を提供するとともに、包括的な融資、エネルギー及びモビリティ・ソリューションを提供している。モビライズは30ヶ国に展開し、4,000人以上を雇用している。モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズは、RCIバンクS.A.の名称で欧州中央銀行の直接監督を受けている。 「モビライズ:新しいモビリティのかたちと電気モビリティサービス(充電ステーションやソリューション)に特化したブランド」を参照のこと。 | |||
戦略プラン
ルノー・グループはフューチャーレディを発表し、戦略の新時代を切り拓く
・ ルノー・グループは、ルノーリューション計画の成功の事例を、持続可能かつグローバルな成功のシステムへと昇華させ、さらに加速し続けている。
・ 新たな戦略プラン、フューチャーレディにより、ルノー・グループは成長の勢いを維持し、ヨーロッパを代表する自動車メーカーとなることを目指している。
・ フューチャーレディは、製品と顧客体験、技術革新、そしてオペレーショナル・エクセレンスを中核に置いている。同時に、フューチャーレディは従業員、サプライヤー、ディーラー・ネットワーク及びパートナーに対する強いコミットメントを基盤としている。
・ 引き続き、この戦略の最前線かつ中心に据えられるのは製品である。ルノー・グループは、2030年までに36の新型モデルを投入し、製品の電動化を加速し、国際的なラインナップを拡充する。
・ 中期的には、ルノー・グループは、ルノー・グループの営業総利益率を売上高の5%から7%の範囲に維持し、自動車部門のフリー・キャッシュ・フローを年平均1.5十億ユーロ以上とするなど、堅固で回復力ある財務成績を継続的に生み出すことを目指している。
成功の事例から成功のシステムへ
変動性が高まり、また競争が激化しているグローバル環境において、ルノー・グループは強固な基盤を土台に、次のサイクルへと向かっている。
2021年に打ち出された戦略プランであるルノーリューションにより、ルノー・グループは以下の取り組みを通じて、再びヨーロッパを代表する自動車メーカーの仲間入りを果たした。
・ 明確かつ相互補完的なブランドのポジショニング。
・ 野心的な製品刷新プログラム(5年間で、いずれも高い魅力を備えた32の新モデルを投入する)を基盤とした価値重視の戦略。
ルノー・グループはフューチャーレディを通じて、4つの基本的な柱(グロース・レディ、テック・レディ、エクセレンス・レディ及びトラスト・レディ)を基盤とし、世界レベルでヨーロッパを代表する自動車メーカーとなることを目指している。
これを実現するため、ルノー・グループは欧州における強固な基盤を維持しつつ、そのプラットフォームを活用して競争力を磨き、顧客の期待にさらに沿った製品を開発している。
さらに、ルノー・グループは、成長の各拠点-インド、南米及び韓国-において、目的を絞ったアプローチで成長のペースを加速させており、これらすべてがルノー・グループの拡大に寄与することとなる。
フューチャーレディのプラン:持続可能な成長のための4つの土台
グロース・レディ:製品攻勢を継続し、顧客体験をルノーの活動の中心に据える
ルノー・グループは、16モデルの電気自動車を含む22の新しいモデルをヨーロッパで、及び14のモデルを海外市場で展開し、第2の製品攻勢を成功裏に完了させることを目指している。
ルノー
・ ルノー・ブランドは、以下の3つの主要な推進力により成長を加速させる。
- 12製品の投入により、ヨーロッパにおけるブランドの可能性を強化する。
- ラインナップの電動化を拡大する(2030年以降、ヨーロッパにおいてハイブリッド技術を維持し、国際市場でその開発を進め、新たなプラットフォームを通じて100%電気自動車のラインナップを拡大する。)。
- 14製品の投入により、国際市場での攻勢を強化する。
・ 2030年までに、ルノー・ブランドは以下を目指している。
- 年間販売台数2百万台以上とし、その半数をヨーロッパ以外で達成。
- ヨーロッパでの販売台数の100%を電動化自動車とし、ヨーロッパ以外では50%とする。
ダチア
・ ダチアは、これまでと同じ原則と同じ哲学を貫き、さらにその勢いを加速させていく。
- 価格、コスト及び顧客への価値という観点から、最も競争力のあるラインナップを展開する。
- 電動化を加速させ、2030年に販売台数の3分の2を電動化自動車とする。
- Cセグメントでの攻勢を継続し、同セグメントを2030年の販売台数の3分の1に拡大する(*)。
(*) 現在は5分の1。
- 4×4システムにおけるダチアの定評ある専門性、ルノー・グループのE-TECHハイブリッド、及びルノー・グループのLPG自動車におけるリーダーシップをさらに強化する。
・ 2030年までに、同ブランドはラインナップにおける電気自動車の数を1車種から4車種に増やし、電気モビリティへの移行を完了する。
アルピーヌ
・ アルピーヌは、以下の取り組みを通じて成長戦略を推進する。
- アルピーヌ・パフォーマンス・プラットフォーム(APP)をベースにした、同ブランドの象徴的モデルA110の次世代モデルを発売する。
- A290及びA390モデルを基盤として、新たな顧客層を開拓する。
- A110 R Ultimeのような限定モデルを通じて、より高級感のある、パーソナライズされた製品を展開する。
3つのブランドが展開する戦略において、顧客体験は、製品攻勢の一環として、また車両のライフサイクル全体を通じて重要な役割を果たす。顧客体験は、他社との差別化や顧客のロイヤルティを高める主要な原動力となる。販売された車両のライフサイクルのあらゆる段階が、顧客に対して確かな価値を提供するとともに、新車、アフターサービス、中古車、傘下のMFS(Mobilize Financial Services)によるファイナンス又はエネルギー事業を問わず、ルノー・グループ及びそのディーラー・ネットワークにとっての収益最適化や利益の源泉となる必要がある。
ルノー・グループの目標は、車両の第2及び第3のライフサイクルがもたらす可能性を最大限に活用し、2030年までの10年サイクルで顧客ロイヤルティ率80%を達成するとともに、顧客満足度においてルノー・グループのブランドをトップ3に位置づけることである。
このアプローチに伴う技術革新は、ルノー・グループの流通システムの近代化も目指している。顕著な点としては、商業プロセスのデジタル化と自動車のデジタルツインを基盤としたソフトウェア定義小売と呼ばれるプログラムの実行が含まれ、これにより効率性の向上と20%のコスト削減が期待される。
テック・レディ:テクノロジーを成長と技術的/経済的優位性の原動力とする
電動化、ソフトウェア、デジタル技術及びプラットフォームは、ルノー・グループがトップクラスの自動車メーカーと競争することを可能にする、重要な技術的推進力である。
エンジニアリングは、これらの技術の開発において重要な役割を果たしており、ルノー・グループの社内チーム及びサプライヤーの専門知識を最大限に活用している。
・ 最優先事項:最高水準の効率性、ひいては最高の航続距離/コスト比を実現することを目指し、次世代Cセグメント電気自動車を準備する。これを達成するため、ルノー・グループは新たなRGEV medium 2.0電気プラットフォームのサポートを活用する。
- 800Vの電気アーキテクチャを採用し、わずか10分での超急速充電を2030年までに実現するこのモジュラー・プラットフォームは、B+からDセグメントに至る幅広いモデルに対応する。また、このプラットフォームは、サルーン、SUV、さらにはMPVに至るまで、あらゆるボディ・スタイルに対応する汎用性を備えるものとする。
- エネルギーの統合という点では、バッテリーの最大充填率は70%となり、セル・トゥ・ボディ設計を採用することで部品点数を20%削減し、パウチ、プリズマティック及びブレード型セルとの互換性を備えるものとする。航続距離はトップクラスと同等となる見込みで、EVモデルではWLTP基準で最大750km、EVレンジ・エクステンダーモデルでは最大1,400kmを実現し、CO₂排出量は25g/km未満となる。
- 集中型のソフトウェア定義自動車(SDV)(*)アーキテクチャにより、機能の90%がFOTA(Firmware Over The Air)で更新され、実装に必要な時間が半減される。また、AndroidをベースにパートナーであるGoogleと共同開発した初めての自動車用OSとなる。SDVの次のステップは、インフォテインメント、ADAS及びシャシーを制御可能な人工知能定義自動車(AIDV)へと進化することであり、これによりインテリジェント・カーへの道を開くことになる。
(*) ルノー・グループは、ヨーロッパでSDVを発売する最初の欧州自動車メーカーとなる。
- この新しいプラットフォームは主にフランスで開発され、現行世代の電気自動車と比較してコストを40%削減する。
このRGEV Medium 2.0プラットフォームをベースとする将来のCセグメント自動車や、新型のトラフィック・バンE-TECH電気自動車には、この集中型SDVアーキテクチャが採用されるが、ルノー・グループは、車両機能をドメインごとにグループ化する(ADAS、コックピットなど)従来の電気・電子ドメイン制御アーキテクチャの展開も継続する。今後数年間、ルノー・グループは、実運用で広汎に実証され、優れたコスト・パフォーマンスを提供するこのアーキテクチャの競争力を引き続き高めていく。
・ 同時に、ルノー・グループは電気自動車及びハイブリッド車における二つの専門性を継続して強化する。
電動パワートレインに関しては、バッテリーには2種類の化学組成を採用し、顧客の様々なニーズに対応する。
- 高出力及び/又は超長航続距離モデル向けの「高エネルギー密度」化学組成。この化学組成を採用する車両は、2028年から段階的に800Vアーキテクチャへ移行し、2030年の欧州ネットワークの計画容量に応じて、最大10分の急速充電を実現する予定である。
- 小型車及び標準航続距離モデル向けの「安価」化学組成。A-Bセグメントの車両は400Vのまま維持され、2030年時点での充電時間は20分となる。なお、RGEV medium 2.0プラットフォームは、ネイティブの800Vアーキテクチャと10分充電機能により、充電時間を犠牲にすることなく、この種の「安価」化学組成でもより長い航続距離を実現できる点に留意されたい。
- 電気ドライブトレインの核となる部品は電気モーターである。ルノー・グループは、希土類を使用しない第3世代の希土類巻線型電動機(EESM)(*)の開発を計画している。高速道路上の効率93%と25%の出力向上を実現するこの275hpのモーターは、自社内で開発・製造され、前輪駆動及び後輪駆動の両バージョンで利用できる。革新的で拡張性の高い「7-in-1」のパワー・エレクトロニクスと組み合わせることで、このモーターのコストは前世代比で20%削減される。
(*) EESM:電気励起同期電動機。
- すべての技術が、欧州市場向けにヨーロッパで開発される。
ハイブリッド車(HEV)については、ルノー・グループは2030年以降も、150hp未満の新型モデルを通じE-TECHテクノロジーの拡張を継続する。ルノー・グループはヨーロッパ以外でもこの技術を展開し、コストを大幅に削減する予定である。
・ 将来に向けて、ルノー・グループは、インテリジェント・コックピットやシャシー、新しいバッテリーの化学組成、インホイールモーター、パワーエレクトロニクス、ソフトウェア及び電子アーキテクチャといった主要分野において、新技術の統合を進める予定である。この取り組みは、社内の専門知識と戦略的パートナーシップに基づいて構築される。ルノー・グループは、自らの国際的な研究開発センターのネットワークによる専門知識を引き続き活用し、イノベーションを活かし、真のブレイクスルーへとつなげていく。
エクセレンス・レディ:レジリエンスとオペレーショナル・エクセレンスの構築
ますます変動が激化する環境下において、ルノー・グループはイノベーション、コスト及びスピードの面で中国の自動車メーカーと競うことを目指している。これは、2年サイクルに基づいた、より迅速な製品の開発を意味している。現在、ルノー・グループのすべての新規プロジェクトはこの目標を掲げて進められている。
・ 生産面では、当社は既に世界最高水準の効率性を有するオペレーティング・モデルをさらに強化する。
- ルノー・グループは、全工場のデジタルツインである産業用メタバースからのデータ活用を最大限に推進し、世界中のどこからでも生産の全段階及び現場での潜在的インシデントのリアルタイムの監視を可能にする。
- 車両1台あたりに使用する部品点数を平均30%削減し、重労働や付加価値の低い作業に350台の次世代ヒューマノイド・ロボットを配置する。AIの活用により、ルノー・グループは工場のダウンタイムを半減させ、エネルギー消費量を25%削減し、生産コストを世界全体で20%削減することを目指している。
・ 品質面では、主要な製造工程の100%(すなわち1,000ヶ所以上の検査ポイント)をAIが監視し、完全なトレーサビリティ、販売ネットワークから発せられるアラートへの大幅に迅速な対応、そしてほぼすべてのケースで車両を遠隔アップデートできる能力を備え、ルノー・グループは再び(*)、導入初年度からインシデントを半減させ、5年間で顧客からの苦情件数を3分の1に削減するための、様々な手段を講じている。
(*) ルノーリューション計画により、当初50%の削減が実現した。
・ ルノー・グループ内のもう一つの強みがサプライチェーンである。3つのデジタル・コントロールタワー(*)を活用することで、工場、バリューチェーン全体に係るサプライヤー、販売ネットワーク又は顧客など、あらゆるフローにおける潜在的なリスクをリアルタイムで監視することが可能になり、これによって事業継続性を確保するとともに、物流コストを30%削減することを目標として全体的なフローを最適化する。
(*) インバウンド・コントロールタワー、アウトバウンド・コントロールタワー及び事業継続計画。
俊敏性、回復力、そしてさらなる効率性を備えたルノー・グループは、顧客への長期的なコミットメントのもと、全社を挙げてオペレーショナル・エクセレンスを日々実現させている。ルノー・グループは、生産性を強く重視するとともに、変動費の管理におけるパフォーマンスに注力し、また固定費については厳格な規律を維持していく。
全レベルで展開されるこの業務上の厳格さにより、1台あたりの変動費(COGS)を年間平均約400ユーロ削減し、新規プロジェクトの初期費用を前世代比で最大40%削減することが可能となり、また、中期的には販管費を安定的に維持することができる。
したがって、ルノー・グループは中期的に安定した固定費の資金基盤を維持し、損益分岐点を慎重に管理することが可能になる。
研究開発、設備投資及びサプライヤーの参入費用は、ルノー・グループの売上高の8%未満に抑えられる見込みである。
トラスト・レディ:ステークホルダーへのコミットメントを強化
・ ルノー・グループは、絶えず変化し続ける世界においてスタッフの雇用適性を高めるため、約100,000人の従業員に対し、スキルと支援への長期的な投資を行うことを決定した。ルノー・グループの9,000人の管理職は、この戦略の要である。彼らは、複雑な世界において自らの責任をより適切に果たせるよう、支援を受けることとなる。
・ ルノー・グループは、サプライヤーとの間でパートナーシップの精神を築くことを目指している。この新しい働きかけにより、ルノー・グループは、長期的な信頼と透明性に基づく関係のもと、戦略的要素や技術に取り組むことが可能となる。サプライヤーは、イノベーション、迅速な開発そしてコスト削減を促進するプロジェクトに、その初期段階から参画することになる。
・ 世界中に9,000ヶ所の拠点を持ち、年間30百万件以上の取引を行うディーラー・ネットワークは、ルノー・グループにとって顧客との接点及び顧客満足度における中心的な役割を果たしている。ディーラー・ネットワークは、車両のライフサイクル全体を通じた「価値」を創出するための変革における鍵となる。デジタル技術と人工知能が顧客体験を変革することにより、ディーラー・ネットワークは顧客サービスに注力することが可能となる。
・ 最後に、ルノー・グループは、日産及び三菱自動車との戦略的提携を通じて培ったパートナーシップにおける、定評ある専門性を、引き続き強化していく。ヨーロッパにおいて、ルノー・グループは産業面及び技術面での完全な独立性を維持し、自らのノウハウと生産能力を活用して他メーカー向けの車両の生産にも積極的に取り組んでいく。国際的には、ルノー・グループの成長を加速させるため、ターゲットを絞った合意を優先し続けていく。
- ヨーロッパでは、ルノー・グループの競争力ある技術と生産能力が、すでに日産、三菱自動車、ボルボ・グループ(ルノー・トラック)、そして最近ではフォードからも注目を集めている。
- 国際的には、インドが真の生産・供給拠点となり、特に日産車種の全ラインナップを製造することで、現地市場と世界市場の両方に貢献することになる。韓国及び南米では、ルノー・グループはジーリーとのパートナーシップの構築を継続する。
- 全体として、ルノー・グループは2030年までに3大陸において、これら5社のメーカー向けに300,000台以上の車両を生産する予定である。
中期財務見通し:堅固で回復力ある財務成績を維持
極めて厳しい環境下において、ルノー・グループは、規律ある現実的なアプローチを通じて、一貫性と予測可能性をもって価値を創造することを目指す。ルノー・グループは、持続可能で堅固な営業総利益と強力なフリー・キャッシュ・フローの創出を目標とする(*)。
(*) 会計基準が一定の場合、2027年に初度適用が検討されているIFRS第18号の潜在的な影響を除く。
- ルノー・グループの営業総利益率は、中期的にはルノー・グループの売上高の5%~7%を維持する。利益率目標の下限は、過去の利益率(*)を実質的に上回る水準である。
(*) 2005年~2025年は平均3.9%であった。
- 自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは、中期的に年平均1.5十億ユーロ以上(*)を維持する。モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの年平均約500百万ユーロの配当金(**)を含む。
(*) 2005年~2025年は年平均0.6十億ユーロであった。
(**) モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ取締役会の提案及び株主総会の承認を条件とする。
持続可能で堅固な営業総利益
製品及び国際市場での拡大は成長の原動力となり、スピード、機敏性、効率性及び簡潔さを高めるためのルノー・グループの変革の加速によって支えられる。
ルノー・グループは、中期的に一桁台半ば(CAGR(*))の総収益の成長を見込んでいる。この成長は、自動車部門の事業とモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの双方によって支えられる。
(*) CAGR:年平均成長率
この計画は、特にヨーロッパにおいてルノー・グループを単独ベースで強化するとともに、特にヨーロッパ以外では競争力の推進役としてパートナーシップに対して開かれた姿勢を保つことを目的としている。
コスト削減は引き続きルノー・グループ全体における重要な優先事項であり、以下のとおり、変動費の実績と固定費の管理を通じて達成される。
・ 変動費:車両1台当たり変動費(COGS)は、特に技術改良、ホース・パワートレインの競争力、及びサプライヤーとの緊密な連携により、年平均約400ユーロの削減が見込まれる。
・ 生産性に強く重点を置いた固定費管理
- 研究開発・設備投資及びサプライヤーの参入費用:新プロジェクトへの参入費用を前世代比で最大-40%削減する。これは特に、2年間の車両開発期間の標準化とプロセスの再構築による。
- 販売管理費:中期的に安定させる。
その結果、ルノー・グループは中期的に安定した現金固定費基盤を維持することとなり、慎重な損益分岐点管理が可能となる。
強力なフリー・キャッシュ・フローの創出
中期的なフリー・キャッシュ・フローの創出は、収益性の向上によって支えられる。
ルノー・グループは、製品とイノベーションに投資しつつ、参入障壁の削減について非常に規律あるアプローチを維持する。研究開発及び設備投資とサプライヤーの参入に関する支出は、ルノー・グループの売上高の8%未満に維持される。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの配当金については、ルノー・グループは、中期的には年平均約500百万ユーロ(*)という過去の平均に沿った水準になると予想している。
(*) モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ取締役会の提案及び株主総会の承認を条件とする。
2027年以降、ルノー・グループは**ホース・パワートレイン・リミテッドから配当金(*)**を受け取る見込みである。
(*) ホース・パワートレイン・リミテッドの株主総会の承認を条件とする。
これは、全体として、キャッシュ・インフローの持続可能性を確保し、バランスシートの堅実性を保つものである。
規律がありバランスの取れた資本配分方針
ルノー・グループは、以下のとおり、規律がありバランスの取れた資本配分の実施に引き続き取り組んでいる。
・ **将来の成長を牽引するため、製品に優先的に投資する。**また、ルノー・グループは、中核たる自動車事業及び産業的合理性と高い使用総資本利益率(ROCE)の双方をもたらす事業の強化を優先事項として、規律があり的を絞った財務投資戦略を追求していく。
・ 投資適格格付を維持するため、強固なバランスシートを保持するとともに、十分な流動性準備金を維持する。
・ ステークホルダーへの価値還元:
- 従業員に対しては、利益配分制度及び専用の従業員持株制度を通じて還元する。ルノー・グループは長期的に従業員持株比率を資本の10%まで拡大することを目指している。
- 株主に対しては、1株当たり配当金の絶対値を漸進的に増加させる魅力的な配当政策を通じて還元する。
ROCE(使用総資本利益率)に関して、ルノー・グループは、アセット・ライト組織、研究開発・設備投資への規律あるアプローチ、及び価値増加型事業への持続的な注力に支えられ、中期的に25%に向かう高いROCEの達成を目標としている。
詳細は、第2-「3 事業の内容」及び下記「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
<戦略>
課題
広範かつ複雑なバリューチェーン
2025年、ルノー・グループは、以下を含むバリューチェーンで事業を行っている。
・ 車両の製造及び販売
・ 短期・長期の融資サービス及びリースサービスの提供
・ 特に電気自動車向けの多様なモビリティサービスの提供
・ 車両のメンテナンス及び使用済み車両の管理
複数の課題を抱える車両ライフサイクル
ルノー・グループでは2004年より、製品のライフサイクル評価を活用し、車両のライフサイクル全体における環境影響を測定している。これは以下の3段階に分類される。
・ 部品生産及び車両組立段階(原材料の採掘から販売ネットワークへの納品まで)
・ 使用段階(排出ガスに関連する影響のほか、消費エネルギー(燃料及び/又は電力)の生産及び日常的な車両メンテナンスに伴う影響を含む。)これらの影響は200,000km/15年間にわたって算出される。
・ 使用済み(車両の解体、材料のリサイクル又は回収を含む。)
ライフサイクルの全段階が材料とエネルギーの流れを再現するためにモデル化され、環境影響が評価される。欧州委員会共同研究センター(JRC)の提言と、当該提言の自動車産業への関連性を踏まえて、主要な環境影響を代表する一連の指標が選定される。
この手法は例えばセニックE-TECHに適用されている。このモデルでは、電気技術が気候変動の観点から(ヨーロッパの平均的電力構成を使用した場合には内燃機関車と比べてライフサイクルにおける排出が-40%削減され、フランスの平均的電力構成を使用した場合は-54%削減)、また化石資源の使用に関して、大幅な改善をもたらすことが示された。
特に鉱物資源や金属資源の使用に関連して、バッテリー生産に伴う環境面でのトレードオフに対処するためには、具体的な対策が必要である。
(1) 標準化は、車両ライフサイクルにおいて発生する各インパクトの基準値との比較を含む。これにより、1人当たり年間平均値と比較して、ある車両が環境へのインパクト全体にどの程度寄与しているかを評価することが可能となる。本図表は、15年間、200,000kmの耐用年数に基づいて、年換算したインパクトが基準値の25%を超える3つの指標を示している。
出典:ライフサイクル比較分析報告書、セニックE-TECHロングレンジ/セニック1.7 blue dCi(https://www.renaultgroup.com/responsabilite/environnement/にて請求により入手可能)
これは、環境フットプリント削減のためのサプライヤーへの働きかけや、新たなリサイクルソリューションの開発への貢献によって未加工原材料の必要性を低減するなど、ライフサイクルのあらゆる段階において環境影響低減のための取り組みが不可欠である理由を強調するものである。
自動車は、そのライフサイクルを通じて、重要な社会的機会及び社会全体に関する機会を生み出す。すなわち、産業やリサイクルにおける地域雇用の創出、すべての人々の移動の安全性と利用可能性の向上、新たなスキル開発を支える技術革新、好循環型経済への貢献である。
インパクト、リスク、機会
企業サステナビリティ報告指令(CSRD)の一部として、39のインパクト、リスク、機会が重要項目として特定された。これらは以下の通り20の課題に分類され、そのうち7つは二重の重要性(ダブルマテリアリティ)に該当する。
これらの課題は、欧州ESRS報告基準に従って、ルノーのユニバーサル・レジストレーション・ドキュメント2025で取り上げられており、限定保証の対象となっている。
方法論に関する注記
CSRD及び注意義務に関するフランスの法律2017-399号は、それぞれリスクベースアプローチに基づく規制であるが、方法論上いくつかの主要な相違点がある。つまり、警戒計画に基づいてマッピングされ、純額ベースで評価される「リスク」は、CSRDの下では「インパクト」とみなされ、ダブルマテリアリティ評価の一環として総額ベースで評価される。重要度の評価手法は、本書の「事業等のリスク」及び「統制及びリスク管理システム」で詳述するルノー・グループのリスク管理手法と整合性を保っている。
重複を避けるため、該当する箇所には相互参照を設定している。
新たな課題
関連部門の支援を受けて、サステナビリティ部門は、将来的にルノー・グループのデューディリジェンス及び報告枠組みに組み込むことを目的に、人工知能(AI)などの新たな課題について検討している。
人工知能
ルノー・グループは既に、ほぼすべての活動領域で人工知能システムを活用している。
・ 人事及び購買:文書管理の自動化、社内対話型アシスタント、報告書の作成・統合支援
・ セキュリティ及びコンプライアンス:異常検知、自動ログ分析、機密文書の分類
・ マーケティング、サプライチェーン、製造:予測分析、業務の最適化、信頼性モデル、品質管理ツール
・ IT及びデータ:支援型コード生成、ソフトウェアテストの自動化、インテリジェントなインフラ監視
以下の通り、多くの機能がAIの影響を受けている。
・ 短期:人事、法務、コミュニケーション、データ及びIT、管理統制、サプライチェーンなど
・ 中期(1~3年):業務機能
・ 長期(3年超):研究開発、分析など
環境影響に関しては、「責任あるデジタル」戦略とAIガバナンスにこのデータを統合するため、1年間及び3年間の消費予測を策定中である。
社会的・倫理的影響に関しては、
・ データ及びAIのほか、AI生成コンテンツ評価における能力の構築が必要である。研修、意識向上、「責任あるAI」ワークショップ及び「責任あるAI憲章」の導入を含む支援計画が進行中である。従業員研修計画は既に整備されており、包括的ニーズと役職別ニーズの両方を反映するよう継続的に強化されている。
・ ルノー・グループは、「責任あるAI」の柱であるアルゴリズムバイアスの予防・是正と差別禁止、モデルの説明可能性と透明性、データ保護とプライバシー、人による監視の体系的な維持(「ヒューマン・イン・ザ・ループ」)を軸に活動を構築している。
<ガバナンス及び戦略>
戦略及び重要方針
3本の柱
2021年4月23日の年次株主総会で発表された持続可能性戦略は、環境、安全、包摂の3本の柱を軸に構築されている。これらの3本の柱は、データ、エネルギー、サービスに焦点を当てた、より持続可能でより技術的な企業への変革を支えるための、2025年と2030年のマイルストーンを有する明確で測定可能な目標(以下の通り)に反映されている。
・ 第1の柱である「環境」には、当社の循環型経済への取り組みの進展による気候変動との闘い及び資源利用の最適化が含まれる。
・ 第2の柱である「安全」とは、当社の自動車の技術を活かして、当社の自動車ユーザーと路上でのサービスの安全性を高めることである。この柱は、職場における従業員の安全も対象としている。
・ 第3の柱である「包摂」とは、スキル変革を支援し、ルノー・グループ内のダイバーシティを推進することで、電動化、データ及び循環型経済に係る新規事業への移行を達成することである。「カーメーカーとケアメーカー」:当社は自動車を作るだけでなく、当社が自動車を生産している地球への影響を制限しつつ、自動車を設計、製造する人や、使用する人をケアする。
旗艦プロジェクト
ルノー・グループの従来の経営プロセスに大きな変革をもたらすような手法を必要とする課題に対しては、専用のプロジェクトベースのガバナンスを導入している。
脱炭素化
脱炭素化は中期戦略計画の主要な柱である。当社の手法は包括的であり、かつ事実と数値に基づいている。つまり、ライフサイクル評価により、製品ライフサイクルの各段階の寄与度を分類し、気候変動に対するルノー・グループの影響を低減する行動計画を策定することが可能となっている。内燃機関を搭載した車両の場合、化石燃料が原因で、使用段階が気候変動への主な寄与要因となる。内燃機関車両を電気自動車に置き換えることで、以下の点で大きな変化がもたらされる。
・ 気候変動への影響(温室効果ガス排出量が約2分の1に減少する。)
・ バッテリーが主因となって生産段階の相対的重量は増加し、使用段階における影響は低減する。
製造から廃棄までの車両カーボンフットプリント
移行計画
気候変動への影響を制限するため、ルノー・グループは、以下の項目を中心とする移行計画を構築している。
・ 乗用車及び小型商用車のラインナップの電動化、エネルギー効率向上のための技術ソリューションの開発、並びに使用時の排出量削減に向けた電気自動車向けエネルギーサービスの提供
・ 車両及びバッテリー材料の生産におけるカーボンフットプリント低減のためのエコデザイン、並びにバリューチェーンの脱炭素化支援
・ エネルギー効率の向上と再生可能・低炭素エネルギー供給への転換による産業拠点の脱炭素化
・ 循環型経済ループ内での材料再利用を促進する使用済み車両の管理
| ルノー・グループは2021年、中期戦略計画を発表した際、2050年におけるネットゼロ目標を設定し、カーボンニュートラル目標への貢献を表明し、またこの野心的な目標をヨーロッパで2040年までに達成するという中間目標を掲げた。最初の中間目標では、生産工程(スコープ1及び2)からの温室効果ガス排出量を62.5%削減し、上流バリューチェーン(製品構成部品)及び下流の車両使用(上流と下流のスコープ3を合算)からの排出量を27.5%削減することを目指している。 |
(1) 上流及び下流のスコープ3の合計、ライフサイクル=実使用200,000 km(WLTP+20%)
(2) スコープ1及び2
2019年から2025年にかけて、ルノー・グループは、移行計画に沿って、全スコープにおける排出総量を38%(107 Mt)削減し、スコープ1及び2の排出量を64%削減した。
循環型経済
ルノー・グループは、自社の活動及びより広範に自動車セクター全体の環境影響を低減するため、循環型経済の原則を導入している。部品の再利用から材料のリサイクルまで、エコデザインを起点とし修理可能性を含む、車両ライフサイクルのあらゆる段階が考慮されている。
例えば、ルノー・グループは、電気自動車用バッテリーに対して、自動車用途における当初の寿命を可能な限り延長し、可能な限り当初の寿命経過後の寿命を与えた上でクローズドループ内のリサイクルを実施し、新たなバッテリーを生産することによって、循環型経済の原則を適用している。
2025年、ルノー・グループは高いパフォーマンス水準を維持し、車両に組み込まれる循環型経済材料の割合は平均で30%に達した。循環型アフターサービスの提供(再製造・再生部品、再精製油など)は拡大を続け、年間約145百万ユーロの収益を生み出す一方、ルノー・グループ及びパートナーの再生工場では30,000台を上回る中古車両が再生された。
ルノウ大学
環境、エネルギー、デジタル及び社会の移行は、自動車産業に前例のない変革をもたらしている。このような変革に対応するため、ルノウ大学は、「公正な移行」の重要な構成要素となり、将来のモビリティ創出に必要な必須スキルの開発においてバリューチェーンを支援している。ルノウ大学は「実践による学習」に基づくフランス国内独自の研修プログラムを提供し、次世代の育成と従業員の長期的雇用可能性の強化を図っている。ルノウ大学は、トルコ、スペイン、アルゼンチン及びブラジルの現地拠点を通じて国際的な拡大を図り、中期的にはルーマニア、インド、モロッコにも拡大する予定である。
ルノウ大学は2021年の創設以来、53,000人超の従業員を自動車業界の新たな職種に向けて訓練又は再教育し、2025年の戦略的目標を大幅に上回った。
ヒューマンファースト
ルノーは50年以上にわたり、安全システムの最適化と将来の安全設計に取り組んできた。1970年以降、2,000件を上回る安全関連特許を出願している。この取り組みは、道路安全当局や歴代政府が実施した対策と相まって、350,000人の救命と最大5.8百万件の負傷の防止に貢献してきた。
「ヒューマンファースト・プログラム」は、エンジニア、安全専門家、プロダクトマネージャー、LAB、緊急対応者(消防士)を結集した協力の成果である。人工知能などの最新技術革新と組み合わせることで、ルノーは今日、この手法によって他社との差別化を可能としている。
この手法は安全な自動車の設計を超えるものである。その目的はドライバーだけでなく、あらゆる人々を保護することである。電動スクーターや自転車といった他の移動手段が発展し、人々がその時々に家族や友人、同僚と共に歩行者、自転車利用者及び運転者となる時代において、ルノーは道路上のすべての人々の保護に全力を注いでいる。
ヒューマンファーストの目標は、ドライバーの行動改善から緊急対応者の介入まで、事故予防と対応の全領域をカバーすることである。
2025年にはロードマップが引き続き配備され、ヨーロッパで販売される最新のルノー・ブランドのモデルには、事故原因の52%をカバーする先進的安全技術が搭載された。
ワンヘルス
健康と幸福は日常生活において不可欠であるため、ルノー・グループは全従業員を対象とした包括的な健康プログラム「ワンヘルス」を創設した。ワンヘルスは、医療専門家による監督のもと、完全な機密性を保ちながら個々人を支援するものであり、身体的・精神的健康に注意を払い、疾病リスクを予防し、必要な支援を行うための実践的な解決策を提供している。
2025年、100%のルノー・グループ従業員がプログラムの全内容を利用できるようになった。
ケアメーカーズ
ケアメーカーズ・モビリティは、従来の自動車ローンを利用できない人々が手頃な価格で新車を入手できるようにするものである。ケアメーカーズ・インベストは社会的起業に特化した投資会社である。ケアメーカーズ・インベストは2015年より従業員貯蓄制度を通じて支援されており、これによって従業員は貯蓄に対してより大きな意味を見出し、支援対象の社会的起業プロジェクトにより密接に関与することが可能となっている。
2021年の開始以来、ケアメーカーズ・モビリティの取り組みにより、4,000人超の経済的弱者が個人的移動手段へのアクセス改善を実現している。
主要目標の概要
ルノー・グループは、サステナビリティ・ステートメントで公表されている幅広い指標に基づくダッシュボードを通じて、下表の通り、戦略的目標とESG業績目標を監視している。
ルノー・グループの環境方針
自動車産業は以下のような環境上の重要課題に対処しなければならない。
・ 温室効果ガスの排出に関連する気候変動。これについてはパリCOP21協定が削減への野心的な道筋を描いている。
・ 資源の利用可能性が限られていること。生産・利用方法の変更を要する。
・ 水資源の利用可能性。やはり特定の地域、特定の時期において制約されている。
・ 汚染物質の排出。特に都市部において健康上の懸念となっている。
・ 生態系の劣化と生物多様性の減少。
これらの課題に対処するため、ルノー・グループは1990年代後半から環境方針を設定している。これは設計から寿命終了までの車両ライフサイクル全体に適用され、ルノー・グループの戦略的事業計画に完全に組み込まれている(下記画像を参照のこと)。
この環境方針を補完するため、ルノー・グループは事業活動における人と施設の安全保護の強化を目指す適応方針を策定中であり、気候関連事象への意識向上によりバリューチェーン全体にこの手法を拡大している。
気候変動とエネルギー効率
ルノー・グループは気候変動と闘い、2030年の目標を達成するため、以下の3つの方策を実施している。
・ 車両の利用:低炭素技術の開発を優先し、特に車両の電動化に重点を置く。これらの開発と並行して、製品のエネルギー効率向上に向けた取り組みを継続する。現行技術と将来技術を適合することで、多様な顧客ニーズや市場規制への対応が可能となる。
・ 車両構成部品の調達:車両を構成する部品のエコデザインを推進し、バリューチェーンの最初期段階から積極的な対策を講じ、サプライチェーン全体で連携して使用済み車両の管理やリサイクルといったより責任ある低炭素調達実務を採用する。
・ 生産プロセス:自社操業において、工場のエネルギー効率を改善し、エネルギー消費量を削減し、再生可能エネルギーの利用を拡大する(スコープ1及び2)。(*)
(*) 温室効果ガスプロトコルの分類
循環型経済
製品開発において、ルノー・グループは継続的に以下の取り組みを追求している。
・ 車両におけるリサイクル及び/又は循環型材料の割合の増加
・ 重要原材料の使用、特に希土類への依存度の最小化
・ 責任あるバイオ素材の使用促進
使用段階においては、ルノー・グループは循環型ビジネスモデル、車両及びバッテリーの修理・改修サービス、循環型経済部品(再利用、再生又は再製造品)、並びに内燃機関車の低炭素推進技術への改造を提供及び推進している。
製品寿命終了時には、ルノー・グループは、その商業子会社が事業を行うすべての地域において、全事業体が拡大生産者責任(EPR)義務を遵守するよう確保している。
これらの義務の遵守に加え、ルノー・グループ及び子会社は、特に以下の取り組みを通じて、使用済み製品の循環型管理に直接関与している。
・ 使用済み車両及びバッテリーの回収・解体
・ 自動車部品及びバッテリーの再利用・再生
・ 車両材料のクローズドループリサイクル
健康と物質
大気汚染に関しては、ルノー・グループは、以下の3つの柱に基づき、事業全体及び下流バリューチェーンでの排出削減に注力している。
・ 車両塗装からの揮発性有機化合物(VOC)排出量の削減及び処理
・ 火力発電所における二酸化硫黄(SO2)及び窒素酸化物(NOx)排出量削減のための代替・改良計画の実施
・ ルノー・グループ製品からの大気汚染の削減。特にサプライヤーと連携して、将来のルノー・グループ製品に導入できる技術的基盤を特定すること。
物質に関しては、ルノー・グループは、懸念物質(SOC)に関する規制の遵守を確保するとともに、高懸念物質(SVHC)及び発がん性・変異原性・生殖毒性物質(CMR1)に関する要件を予測し、これらの物質の規制や禁止に伴うサプライチェーンの混乱を回避し、適切な管理を通じて製品の安全性を確保している。
ルノー・グループは、健康問題に関連する科学及び技術の発展を積極的かつ継続的に監視している。その目的は、ルノー・グループの活動が健康に及ぼす潜在的な影響を低減するため、利用可能な解決策を可能な限り早期に特定することである。
水
ルノー・グループの「フルパワー・ウォーター」方針は、以下の5つの方策に基づいている。
・ 水管理の最適実務に沿った新規施設の設計
・ 接続型メーターによる全流入水量のリアルタイム追跡及び最も水使用量の多い内部プロセスへの接続型水道メーターの設置を通じた外部水供給の監視
・ 水需要の最小化と卓越した水管理の達成による水消費量の改善
・ 外部水供給量削減のための水リサイクルループの導入による水のリサイクル
・ 各リスクサイトにおいて水使用制限リスクを評価し、緊急対策を実施し、水資源の状況をリアルタイムで監視することによる水ストレスリスクの軽減
生物多様性と生態系
ルノー・グループの自社事業における方針は、COP15のグローバル生物多様性枠組み(GBF)、欧州生物多様性戦略、フランス国内拠点向けのフランス国家生物多様性戦略に沿って定められている。これらの枠組みは、企業が自社の事業活動、バリューチェーン及び製品ポートフォリオ全体における生物多様性へのリスク、依存度及び影響を監視・評価し、透明性をもって開示するとともに、生物多様性及び生態系への負のインパクトを軽減する措置を実施するよう求めている。
2018年、ルノー・グループは生物多様性の保護・強化・回復に貢献するアクトフォーネイチャー・イニシアチブに参加し、2015年には生物多様性に関するコミットメントの94%を達成した。
上流バリューチェーンにおいては、サプライヤーは、自然サービスへの依存度と生態系へのインパクトを評価し、優先順位を定め、「測定、回避、削減、回復」手法を採用し、事業拠点内又は近隣の生物多様性に影響を受けやすい地域における生態系の質と環境上の品質の変化のリスクを評価し、土地利用の変化と過剰搾取を回避し、2030年及び2050年の目標を設定している昆明・モントリオール世界生物多様性枠組みの目標に沿った軌道を策定することを求められている。
森林破壊との闘い、海洋及び海に関する持続可能な慣行、並びにバイオ素材に関する具体的な方針が、これらの上流バリューチェーンに関する要件を補完している。
TNFDの枠組みに沿って作成された2024年生物多様性報告書は、ルノー・グループのウェブサイト(*)で閲覧可能である。
(*) https://assets.renaultgroup.com/uploads/2025/11/RG\_Biodiversity\_TNFD\_report\_2025vf.pdf
バリューチェーンに関する方針
サプライチェーン
ルノー・グループは、自ら取り組むことを約束している通り、サプライヤー及び下請け業者に対しても、1948年世界人権宣言、OECD多国籍企業行動指針、国連グローバル・コンパクト、及び1998年労働における基本的な原則及び権利に関する国際労働機関(ILO)宣言に定める原則に定義する、特に人権に関連する普遍的原則を適用することを要求している。
ルノー・グループは、社会的・環境的要件の遵守を、サプライヤーの選定及び関係構築の基準に組み込んでいる。サプライヤーのESG(環境、社会、ガバナンス)評価は、業績や品質と共に、サプライヤー選定基準に含まれている。
ルノー・グループは、信頼、尊重、透明性、公平性及び倫理に基づく建設的な対話をパートナー及びサプライヤーと築くよう努めている**。共に前進するため、ルノー・グループは、自社の警戒計画に沿った以下の4つの領域**においてサプライヤーを支援している。
・ 人権及び基本的自由
・ 労働安全衛生
・ 環境
・ ガバナンス(規制及び倫理の遵守を含む。)
コミュニティ
ルノー・グループのビジネスモデルは、特に事業活動(研究開発センター、工場、倉庫など)の地域への効果的な統合と、コミュニティの権利、文化、伝統を尊重する企業としての評判の維持に依拠している。
このため、ルノー・グループの拠点の周辺地域に関する地域コミュニティ方針の定義に加えて、ルノー・グループのサプライヤー行動規範では、サプライヤーに対し、その活動によって影響を受ける可能性のある地域コミュニティや先住民族、脆弱な集団の権利を保護し、かかる義務を自社のサプライヤーにも適用することを求めている。天然ゴム生産の影響を受けるコミュニティに対しては、ルノー・グループは、持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォーム(GPSNR)が定めた方針を適用している。
主な成果
ルノー・グループは、持続可能性のコンセプトが現れるずっと前から、社内において、社会的な、また社会全体及び環境に関する取り組みを行っていた。その概略は以下に示す通りである。(▲=社会的、●=環境、★=社会全体)
1900年~1950年
▲ ミューチュアル・エマージェンシー・ファンド(1904年)
▲ サービス・メディカル(1914年)
▲ ルノー工場実習校(1919年)
▲ 会社として初めてエスタブリッシュメント・コミッティを設置(1944年)。
● ショアジー=ル=ロア工場にて、標準的な交換業務(機械部品の修理)(1949年)
1951年~1960年
★ 生理学・生物力学研究所(1954年)
▲ 労働協定:休日出勤手当の支給、3週間の有給休暇及び補完的年金制度の導入(1955年)
★ 環境及びモビリティに関する革新的な取り組みを提供するルノー・アルゼンチン財団(1960年)
1961年~1970年
▲ ルノーの産業衛生研究所が使用される化学物資を監視(1962年)。
▲ 4週間の有給休暇、女性の退職年齢61歳、男性63歳(1962年)
▲ 従業員の子への奨学金支給を目的とするスペイン初の財団(1963年)
★ ルノー/PSA事故・生物力学研究所 - LAB(1969年)
● 工場に初の浄化施設(1970年)
1971~1999年
● 1995年、産業拠点とサービス部門拠点のエネルギー消費及び廃棄物を管理する環境部門の創設。
● 産業拠点とサービス部門拠点のエネルギー消費及び廃棄物を管理する環境部門の創設。
● ルノー・ベスタ2コンセプトカーが2L/100 kmの記録的燃料効率を達成(1987年)。
▲ ルノーの成長を確保し、従業員の職業的・個人的・文化的進歩に貢献することを目的とした「生きた協定」の締結(1989年)。
● 法定監査人から初めての環境データ認証を受ける(1998年)。
● 初めてのISO 14001認証工場(1999年)
2000年~2010年
★ 子供たちのための国際的交通安全プログラム、Safety For All(すべての人々のための安全)を立ち上げる(2000年)。
★ ルノー財団(2001年)
● コンセプトカー、エリプスによって、完全な循環型かつ質素な車両デザインというビジョンを提示(2002年)。
▲ 基本的社会権宣言及びダイバーシティ憲章に署名(2004年)。
● セニックIIの初めてのライフサイクル評価(LCA)(2004年)
● 3つの環境基準(製造、排出、リサイクリング)に基づくルノーECO2シグニチャーを開始(2007年)。
● ルノーは、ルノー・エンバイロンメント及びスエズとのインドラJVによって循環型経済事業に参入(2008年)。
★ 持続可能なモビリティ研究所(IMD)、ルノー - パリ・テック(2009年)
▲ 「社会危機に関する協定」(2009年)
● ルノーは、循環型経済の発展を目指すエレン・マッカーサー財団の設立パートナーである(2010年)。
● カーボンフットプリントの追跡を開始(2010年)。
★ 消防士との連携を開始(2010年)。
2011年~2015年
● 先駆的な電気自動車のラインナップ、カングー・ゼロ・エミッション、フルエンス・ゼロ・エミッション、トゥイージー(2011年)及びゾエ(2013年)を発売。
● 産業廃水ゼロと低炭素排出を目指して、タンジェ工場を設計(2012年)。
★ モビライズ・インベスト(ソーシャル・アントレプレナーシップ投資会社)の創設(2012年)(2021年にケアメーカーズ・インベストとなる)
▲ 持続可能な成長及び開発のための世界包括協定(2013年)
● イオラブ・コンセプトカーがパフォーマンスを損なうことなく1L/100 kmの燃費を達成(2014年)。
● ルノー・日産アライアンスはパリ気候変動会議(COP21)のパートナーである(2015年)。
★ ルノー・モビライズ・ミューチュアル・ファンドの立上げ(2015年)
2016年~2019年
● 記録的な走行距離400 km(*)のゾエ・ゼロ・エミッション40(2016年)
★ ルノーは、職場の交通安全を求めるフランス国家の企業要請に署名(2016年)。
★▲ フランスCAP 2020協定(持続可能な業績のための作業活動に関する労組代表との協定)に署名(2017年)。
★ ルノー財団をモロッコ、ポルトガル及びルーマニアに拡大(2018年)。
★ ルノー・グループ内においてジェンダー平等を推進するために、国際連合(UN)が開始したムーブメント、ヒーフォーシー(HeForShe)を開始(2018年)。
● ルノー・グループによるアクトフォーネイチャー(act4nature)イニシアチブにおける生物多様性へのコミットメント(2018年)
★ ルノー・グループが、インクルーシブな国際的スポーツ・文化イベントであるパリ2018年ゲイゲームズのパートナーとなる(2018年)。
★ 交通安全を推進するルノーとPSAとの提携であるLABの50周年(2019年)
● ルノー・グループは、科学的根拠に基づく目標イニシアチブ(SBTi)によって二酸化炭素削減目標を認められた初めての自動車メーカーとなる(2019年)。
2020年~2021年
★ 健康危機(COVID-19):共同援助プロジェクト及び従業員エンゲージメント・プロジェクトにルノー財団から2.3百万ユーロを分配(2020年)。
★ 雇用を通じて社会的統合を推進するためのルノー・グループ財団の新たなロードマップ(2020年)
● フラン(パリ地方)にReFactoryを創設:モビリティに特化した欧州初の循環型経済工場(2020年)
★ 3本の柱(環境、安全、包摂)を中心とする持続可能な開発戦略の発表(2021年)
★ 第1回気候報告書の公表(2021年)
★ ソフトウェア・レピュブリックの立上げ(2021年)
● フランにRenewの中古車修理工場、Renew Factoryが落成(2021年)。
● ルノー・グループの工場の脱炭素化に向けたハッカソンを開催(2021年)。
2022年~2023年
● 自動車業界の資源中立化を目指し、自動車循環型経済のバリューチェーン全体で事業を行う初めての会社である「ザ・フューチャー・イズ・ニュートラル」を創設。
▲★● 環境、安全及び包摂に関するルノーの持続可能な開発への戦略的コミットメントを体現するルノー・セニック・ビジョンH2-Techを発表。
● ルノー・グループがCAC 40 ESG指標に加入。
★ あらゆる道路利用者の日常の安全を向上させるという目的のために研究者、専門家、消防士と共同で取り組む「ヒューマンファースト」プログラムを発表。
▲★ ルノウ大学を設置。
2024年
● 空前の電気化攻勢:ルノー・セニックE-TECH、ルノー5、アルピーヌA290が2024年及び2025年のカー・オブ・ザ・イヤーに選ばれる。
● モビライズ・デュオとモビライズ・ベントの循環型経済からの材料組入れ比率が40%と記録的水準に上る。本体部品の60%は再生ポリプロピレン製であり、その半分はザ・フューチャー・イズ・ニュートラルとのパートナーシップに基づく使用済み車両に由来する。
★▲ ルノー・グループは、野心的目標より2年早い2023年までに、全世界で男女従業員間の賃金格差0%を達成したと発表。
▲ 従業員の保護、変革及びスキル開発、パフォーマンス及び組織、価値の共有の4つをテーマに、新たな3年間の社会福祉契約を締結。
★▲ ルノー・グループ全体の従業員が各自の健康と幸福に気を配ることを可能にする4つのコミットメント、ワンヘルスを開始。
★ ルノー・グループ全社のISO 37001認証を取得。
2025年
● チェンジナウ2025ショーにて、製造から寿命終了までの低炭素ファミリーカーの構想を体現したデモカー、ルノー・エンブレムを公開。ライフサイクル全体にわたる温室効果ガス(CO2e)の排出量は基準となる2019年を90%下回るわずか5トン。
● カー・オブ・ザ・イヤーのファイナリストである新型ルノー5・4E-TECH(2025年)及びダチア・ビッグスター(2026年)は、26~33%超の循環型経済由来材料及び17~20%のリサイクルプラスチックを組み込んでおり、市場最高基準となっている。新型ルノー・マスターも世界で初めて使用済み車両から20%の材料をダッシュボードに利用している。
★▲ 2023年以降、男女間の賃金平等を維持。
★▲ 全従業員が健康と幸福の向上を目的とするワンヘルス・プログラムに参加することができる。
● スペインにおいてコンステリウムとの協力の下にショートループを実施して、低炭素アルミニウム調達を実現。
★ 英国にてカーメーカーズ・モビリティの提供を開始。
● フランスにてバッテリーEPRスキームに基づくインディビデュアル・システムの承認。
● ルノー・グループは、循環促進のためのリネイティブを創設。信頼性があり利用しやすいアフターセールス・ソリューション(循環型経済由来部品、高リサイクル率の又は天然材料を利用した製品、自動車メーカーで初めて70%の再精製基油を含むルノー・カストロール製エンジンオイルの新たなフルラインナップなど)
● 2026年までに年間200,000台のバッテリーを生産することを目標として、ドゥエーのAESCバッテリーギガファクトリーの操業開始。
(*) NEDC標準型式認証サイクル(300 kmの実走行及び郊外走行)。
ルノー・グループは、気候変動とIPCCが発表したデータを認識し、地球温暖化対策に取り組んでいる。この点で、2019年以降、大きな進展があった。
対策の道筋
温室効果ガス排出量
(注) 資本財の購買及び投資に関連する排出量(GHGプロトコルのカテゴリー2及び15)を除く。
2025年、販売された平均的な車両の全ライフサイクル(15年間、200,000 km)における温室効果ガス排出量の平均値は、2019年比で14%削減され、2024年比では3%改善した。
2025年の数値は、電動化車両(BEV及びハイブリッド)の売上による進展に加え、最新世代1.8リッター高電圧E-TECHハイブリッドの開発といった新たなパワートレインの効率性を示している。このパワートレインは、非ハイブリッド内燃機関と比較してキロメートル当たり消費量を最大30%削減(WLTPサイクルで測定)し、ルノー・グループの全ラインナップ(クリオ、キャプチャー/シンビオズ、アルカナ、オーストラル、エスパス、ラファール、ジョガー、ダスター、ビッグスター)で利用可能である。
水
注: 2024年以前の数値にはホースの拠点が含まれる。2024年以降はホースの拠点への供給分(1台当たり0.3m3相当)を除外している。
2023年末の「フルパワー・ウォーター」方針の実施により、生産車両1台当たり取水量は30%以上削減された。この成果は主に消費量の綿密な監視と日々の徹底した管理によるものである。
生物多様性
外部専門家の支援を得て開発された生物多様性指数は、ルノー・グループの各拠点における生物多様性損失の主因である温室効果ガス排出、水消費、外来種、土地利用、残留汚染物質(ニッケル、亜鉛、リン、揮発性有機化合物、窒素酸化物、硫黄酸化物)に基づいて算出される。
注: 上記データを含む情報は、ルノー・グループのウェブサイトの「責任/全資料」からダウンロード可能なESGデータブックに掲載されている。
2025年における国連持続可能な開発目標(SDGs)への貢献
ルノー・グループは、地理的プレゼンス、事業の多様性、及びESGへの取り組みを通じて、国連が定めた17の持続可能な開発目標に、程度の差こそあれ貢献している。この貢献は、下記の表において、当社が設定した目標及び活動事例ごとに示されている。なお、ルノー・グループはSDGsの3、5、8、9、11、12、13、16に直接貢献している。
| SDG | 実施された取り組みの例 | |
| SDG1 世界中のあらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ(目標:1.3、1.4、1.5、1.b) | ・ ルノー・グループ財団は、深刻な困難に直面する人々の雇用へのアクセスや職場復帰に焦点を当てた取り組みを通じて、11の団体を支援している。 ・ ルノー・グループ財団の活動例: - ブラジルのルノー研究所は、自動車のリサイクル製品を用いた縫製を女性に教える活動を行っているボルダ・ビバ協会を支援している。 - コロンビアでは、財団が自転車を寄贈して、最も恵まれない女性たちの仕事や研修への参加を可能にしている。 ・ ケアメーカーズ・プログラム(ケアメーカーズ・インベスト投資会社、ケアメーカーズ・モビリティ、購入又は購入オプション付きレンタルによる連帯モビリティプログラム)の一環として、経済的弱者を支援している。 | |
| SDG2 飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養の改善を実現し、持続可能な農業を推進する(目標:2.1) | ・ 2022年からバイオ素材に関するルノー・グループ方針を実施し、食料不安の一因となることを回避するため、第一世代バイオマスを拒否している。 | |
| SDG3 あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する(目標:3.5、3.6、3.8、3.9) | ・ ファイヤーマンアクセスの特許を全メーカーに無償で公開。 ・ ルノー、ダチア、アルピーヌの各モデルについて、Qレスキューを工場出荷時標準装備。 ・ 当社の車両が関与する出動における対面式消防士訓練を継続的に実施(フランス、クロアチア、スペイン、2025年ワールドレスキューチャレンジ) ・ 当社の車両が関与する出動に関連するテーマについて、消防士向けの訓練動画カプセルを作成。 ・ 消防士向け専用ウェブサイト「rescue.renault.com」を開設。全モデルの救助シート(22言語対応)及び制作済み動画カプセルを掲載。 ・ 2025年に消防隊員へ400台の車両を寄贈。 ・ 大気質保全のため、2025年までに車両塗装面積ベースのVOC排出量を28.5g/m2まで削減する目標を設定。 ・ ルノー・グループの拠点で使用される有害化学物質の数を2021年~2030年の間に50%削減する目標を2024年に達成(2025年末時点で55.5%削減)。 | |
| SDG4 質の高い教育:すべての人々に包摂的かつ公正な質の高い教育を保証し、生涯学習の機会を促進する(目標:4.3、4.4、4.5) | ・ ルノー・グループ財団によるジョルジュ・ベス財団及び生産訓練校への継続的な支援。 ・ アルゼンチンでは、ルノー・グループ財団が、若者の起業家精神と就業準備教育に特化したジュニア・アチーブメント(JA)プログラムを支援。 ・ People@RenaultGroup:業績評価方針 ・ 実習・インターンシップ・研修プログラム ・ ルノウ大学は、将来のモビリティに備えたルノー・グループ従業員のスキルアップとリスキリングを支援。公正な移行を確保するため、2021年以降53,000人を上回るルノー・グループ従業員がルノウ大学で研修を受講した。 | |
| SDG5 ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを行う(目標:5.1、5.5、5.a、5.c) | ・ ワールドバイシクルリリーフ・プログラムの枠組内で、コロンビア北東部の脆弱な立場にある女性に対する雇用及び職業訓練へのアクセスを支援。 ・ 国連女性のエンパワーメント原則(WEPS)の署名者である。 ・ 職場の日常的な性差別と闘う#StOpE憲章のフランスにおける署名者である。 ・ ルノー・グループのダイバーシティ&インクルージョン憲章によって、ルノー・グループの従業員だけでなく、パートナー企業にも多様性の尊重、公平性と機会均等の促進、あらゆる形態の差別との闘い、包摂的な労働環境の確保を奨励。 ・ 差別ゼロの企業方針は、すべての人が尊重される環境を確保し、また採用、研修、報酬、キャリア開発を含む日常業務及び職業人生の全段階において、あらゆる形態の差別を排除することを目的とする。 ・ 中間管理職向け「W-Journey」研修プログラム(SKEMAビジネススクールと共同開発)及び上級リーダー向け「Be-Your-Own-Leader」研修(ロンドン・ビジネススクールと共同開発) ・ 特に管理職位における女性の割合増加を目標としたグローバル行動計画 ・ 企業内親睦ネットワーク「Women@RenaultGroup」:年間12回のオンラインイベントを開催。外部ゲスト、自己啓発ウェビナー、女性従業員のポートレート紹介。 ・ Alpine Rac(H)er:F1に焦点を当て、業界とモータースポーツにおける機会均等を促進するプログラム | |
| SDG6 すべての人々の水と衛生へのアクセスと持続可能な水源管理を確保する(目標:6.3、6.4、6.6) | ・ 以下を目的とする「フルパワー・ウォーター」プログラムの実施。 - 水質保全のため、工場排水中の重金属(ニッケル及び亜鉛)排出量を2030年までに車両1台当たり0.45gまで低減する。 - 2030年までにルノー・グループの生産車両1台当たり外部取水量を3 m3/台まで低減する。 | |
| SDG7 安価で信頼できる持続可能な現代的エネルギーへのアクセスを確保する(目標:7.1、7.2、7.a) | ・ 低炭素電力の割合85%を達成(再生可能電力50%を含む)する。 ・ 熱消費量については25%を達成する。 ・ 2025年、ルノー・グループは全生産拠点で再生可能電力契約を確保し、脱炭素化の軌道を強化した。イベルドローラ社はルノー・グループのスペイン工場向けに通年の再生可能電力供給を行うとともに、ルノー・グループの電気自動車顧客へのグリーン電力供給契約を締結した。特にモロッコのタンジェ工場に加え、コロンビアやブラジルの施設など、その他の拠点でも認証済み再生可能エネルギー契約を導入した。 | |
| SDG8 包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の雇用と人間らしい仕事を促進する(目標:8.2、8.3、8.4、8.5、8.7、8.8) | ・ フランス本土に305ヶ所の連帯ガレージを設置。連帯モビリティプログラムに基づくケアメーカーズ・モビリティの購入又は購入オプション付きレンタルにより、合計約3,400人が車両の利用を可能にした。 ・ モビリティ支援及びフランスの就労支援アドバイザー(France Travail)によるウェビナーセッションを特定するためのフランス労働雇用経済的包摂省の新たなプラットフォームである「mesaidesverslemploi.fr」に包摂的提案を掲載。 ・ 責任ある購買方針 ・ 購買担当者向けの責任ある購買指針 ・「サプライヤー向け企業の社会的責任(CSR)」 ・ 社会的、社会全体及び環境面における責任に関するグローバル枠組み協定(2013年) ・ 紛争地域又は高リスク地域からのコバルト及び鉱物の調達に関するルノー・グループの方針 ・ 深海採鉱の一時禁止 ・ 告発システムへのアクセスに関する書簡をサプライヤーに送付。 | |
| SDG9 強靭なインフラを構築し、持続可能な産業化を促進し、イノベーションを育成する(目標:9.1、9.2、9.4) | ・ ルノー・グループの全製造拠点においてISO 14001認証を取得。 ・ ルノー・グループは全生産拠点におけるISO 50001認証取得に向けたグローバルロードマップに着手。2025年末までに、ルノー・グループの拠点の50%が認証を取得済み:バティイー、サンドゥヴィル、ル・マン、フラン、リュイッツ、ドゥエー、モブージュ、クレオン、ピテシュチ、ブルサ、レヴォズ。ルノー・グループは2026年末までに全拠点の認証取得を目指す(ルノー・グループに加わって間もないチェンナイを除く)。 ・ 2022年設立の子会社、ザ・フューチャー・イズ・ニュートラルは、自動車産業全体を資源ニュートラルに関与させることを目的として自動車循環型経済のバリューチェーン全域で事業を行う初めての企業である。ザ・フューチャー・イズ・ニュートラルはヨーロッパにおける部品再生市場でのリーダーシップ確立を目指して子会社ザ・リメーカーズを立ち上げ、フランのReFactoryの再製造事業を事業子会社のポートフォリオに追加している。 | |
| SDG10 国内及び国家間の不平等を緩和する(目標:10.2、10.3、10.4) | ・ ルノー・グループのダイバーシティ&インクルージョン憲章によって、従業員だけでなく、パートナー企業にも多様性の尊重、公平性と機会均等の促進、あらゆる形態の差別との闘い、包摂的な職場環境の確保を奨励。 ・ 差別ゼロの企業方針は、すべての人が尊重される環境を確保し、また採用、研修、報酬、キャリア開発を含む日常業務及び職業人生の全段階において、あらゆる形態の差別を排除することを目的とする。 ・ 「障害者包摂」の企業方針は、包摂的な職場と文化(障害者のためを含む)を構築し、より多くの従業員の障害状態の申告を奨励し、障害のある応募者を含むすべての人々に選ばれる雇用主として自らを位置付けることを目指している。 ・ LGBT+の権利保護を目的とした国連人権高等弁務官事務所の「フリー・アンド・イコール」行動規範の署名者である。 ・ LGBT+の人々に対する差別と闘う「L’Autre Cercle」憲章のフランスにおける署名者である。 ・ ILOのビジネスと障害グローバル・ネットワーク憲章の署名者である。 ・ フランスにおける「マニフェスト・インクルージョン」憲章の署名者である。 ・ フランスにおける50歳を超えた従業員の昇進のための「Charte des 50+ ans」の署名者である。 | |
| SDG11 包摂的、安全、強靭かつ持続可能な都市及び人間居住を実現する(目標:11.2、11.a、11.b、11.6) | ・ モビライズ・シェア(カーシェアリング、送迎車、レンタル)は現在、ヨーロッパで20,000台の車両を運用している。 | |
| SDG12 持続可能な消費・生産形態を確保する(目標:12.4、12.5、12.6) | ・ 金属廃棄物を除く産業廃棄物の回収率は91%を上回る。金属廃棄物はほぼ100%リサイクルされている。 ・ 2021年に操業を開始したフランのReFactoryは、ヨーロッパで初めてモビリティの循環型経済に特化した工場である。その主な活動として、中古車の再生に特化したルノー・グループ初の再生工場を設立。その後、ブルサ、ワルシャワ、デュースブルク、セビリアに新センターを開設した。これらの再生工場では2025年に合計35,000台を再生しており、2026年にはヨーロッパ諸国で同様の新センターを開設する予定である。 ・ 免許の有無を問わず利用可能な100%電気の都市型マイクロカーであるモビライズ・デュオ及びベントは、循環型経済由来材料を記録的に40%組み込んでいる。 ・ ルノー4・5、クリオ6、セニックE-TECH、ダチア・ダスター、ビッグスターなどのルノー・グループの最新モデルには、ヨーロッパ自動車市場の平均値の2倍に相当する17~20%の再生プラスチックが含まれる。これらの車両のうち内燃機関車及びハイブリッド車では30%超、100%電気自動車では24~26%の循環型経済由来材料を使用している。 ・ 2025年末、ルノー・グループのアフターサービス部門はRenativeを創設。再生物含有量の割合が高い、幅広い再製造・再生・再利用部品及び製品を含む、信頼性が高く利用しやすい循環型アフターサービス・ソリューションを提供している。これにより中古自動車部品や整備用品に第二の寿命を与え、コストを抑えたメーカー品質の製品を整備や修理に活用することで車両の耐久性を伸長している。 ・ 2025年、ルノー・カストロール製の主要エンジンオイル向け新配合が導入され、70%の再精製基油を配合しながら、プレミアム性能を維持している。 | |
| SDG13 気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる(目標:13.1、13.3) | ・ ルノー・グループの目標は、ヨーロッパにおいては2040年までに、全世界においては2050年までに全スコープで炭素排出量のネットゼロを達成し、カーボンニュートラルに貢献することである。脱炭素化戦略は製品ライフサイクル全体に適用される。 ・ ルノー・グループは、スコープ1及び2のカーボンフットプリント総量を2019年比で最低62.5%低減するという目標を設定している。 ・ ルノー・グループは、スコープ3のカーボンフットプリント総量を2019年比で最低27.5%低減するという目標を設定している。 ・ 2030年までに、ルノー・グループが全世界で生産する新車において、循環型経済由来材料の使用率を30%超(質量百分率及び販売台数加重平均)とする。 ・ 2025年、ルノー・グループは電気自動車の開発資金調達のための総額850百万ユーロのグリーンボンド発行に成功した。 | |
| SDG14 持続可能性のために、海洋及び海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する(目標:14.1、14.2) | ・ モロッコのタンジェ工場(水ストレスを抱える地域)において、工業用水のクローズドループリサイクルを実現。 ・ アクトフォーネイチャー及びTNFDに参加。 ・ 深海採鉱の一時禁止を支持。 | |
| SDG15 陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、森林の持続可能な経営、砂漠化への対処、及び土地の劣化の阻止・回復、並びに生物多様性の損失の阻止(目標:15.1、15.2) | ・ アクトフォーネイチャー及びTNFDに参加。 ・ ルノー・グループの工業プラントにおいて生物多様性診断調査を実施。 ・ ルノー・グループの各拠点に関する生物多様性優良実践シートを作成(例:照明、緑地など)。 ・ 持続可能な天然ゴムのためのグローバルプラットフォーム(GPSNR)に参加。 ・ GPSNRの目標に沿った一連の取り組みである「持続可能な天然ゴムに関する方針」 ・ バイオ素材に関する方針 ・ 2025年末以降、ルノー、ダチア、モビライズの各ブランドは車両に動物由来皮革を使用していない。アルピーヌ・ブランドで使用される皮革は西ヨーロッパの農場からのみ調達している。 | |
| SDG16 持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する(目標:16.2、16.5、16.7、16.b) | ・ フランスのサパンⅡ法の8つの柱を実施。 ・ 2025年に汚職防止行動規範を改訂。2025年末までにルノー・グループの全世界の従業員への展開を計画している。 ・ ルノー・グループの汚職防止管理システムがISO 37001認証を取得。 ・ ルノー・グループ倫理憲章を改訂し、2024年末までにルノー・グループの全世界のすべての従業員に展開した。 ・ ルノー・グループ内部で利用できる安全な内部通報プラットフォームを通じて専門的な通報が可能。外部向けにはRenault.com(「責任」/「倫理」セクション)で利用可能。 ・ 社会的、社会全体及び環境面における責任に関するグローバル枠組み協定(2013年) | |
| SDG17 持続可能性のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する(目標:17.7、17.15、17.16、17.17) | ・ 持続可能なモビリティ研究所 ・ 国連グローバル・コンパクトの加盟企業である。 |
持続可能性に関する役割と責任
A. 管理・経営・監督機関
取締役会規則に従い、取締役会は、最高経営責任者の提案により、企業の利益に従って、また自社事業の社会的・環境的課題及びルノー・グループの目的を考慮しつつ、自社事業の戦略的方向性を決定し、その実施を監督する。
取締役会規則に列記された使命の一環として、取締役会は、
・ 取締役会が定めた戦略に関連する機会とリスクを定期的に検討する。
・ ルノー・グループの経営報告書に含まれる持続可能性関連情報の完全性を確保し、欧州連合の報告枠組みに従って確実に公表する。
持続可能性関連事項については、取締役会は、以下の区分に基づき、2つの専門委員会による作業に依拠する。
・ 監査及びリスク委員会は、
- 持続可能性報告プロセスを監視する。
- 持続可能性報告基準に基づき公表すべき情報を決定するプロセスを監視する。
- 必要に応じて、これらのプロセスの完全性を確保するための提言を行う。
- 持続可能性監査人の選定、独立性、報酬内訳、及び実績を監視する。
・ 戦略及びサステナビリティ委員会は、
- 当社の環境・社会的・社会全体に対する責任及び持続可能性に関する戦略及び実施すべき行動を検討する。
- 持続可能性報告の目的及び関連指標の性質を検証する。
- 非財務コミュニケーション方針を検討し、非財務格付のレビューを確保する。
2025年、戦略及びサステナビリティ委員会は四半期ごとに開催された。
取締役会は、当社の価値創造プロセスにおいて倫理的・社会的・環境的責任を推進する責務も負っている。さらに、贈賄や地位濫用などの非倫理的行為を防止・検知するシステムの有効性を監督し、当社の完全性と評判を守る。
B. 運営管理
ルノー・グループ・エグゼクティブ・コミッティのメンバーが統括する戦略及び事業開発部門において、サステナビリティ部門は以下の責任を負う。
・ 特に脱炭素化、循環型経済、生物多様性、包摂的モビリティ、道路安全に関するESG戦略の適切な実行
・ リーダーシップ・チーム及び上記の管理・執行・監督機関への報告
・ 財務部門と共同で行う規制当局への報告及びステークホルダーへのESG情報の提供(特に非財務格付機関)
・ 注意義務の調整
・ NGOとの関係
・ 複数の事業部門に影響する新たなESG規制案に関する、公共問題部門と連携した積極的な監視
・ 上記の管理・執行・監督機関又はリーダーシップ・チームが、持続可能性関連課題の監督や、特定のテーマに関するメンバーのスキル開発のために必要とする専門知識の提供
インパクト・リスク・機会管理のガバナンスは、以下の通り、その性質により異なる。
・ 主に特定の事業部門(例えば、労働条件に関連するインパクトについては人事部門)に関わる場合、当該事業部門が方針・施策・目標の設定に責任を持つ。設定された目標に対する進捗状況全体を監視するため、事業部門とサステナビリティ部門が共同で1つ以上の主要業績評価指標を選定する。
・ 複数の事業部門に関わる場合、サステナビリティ部門は、適切な運営委員会(サステナビリティ部門の代表者を含む)が監督する1つ以上の職能横断型作業部会を基盤とする特定のガバナンス機関の設置を確保する。このガバナンス機関は方針・行動・目標の設定に責任を持つ。サステナビリティ部門は設定された目標に対する進捗状況全体を監視する主要業績評価指標を選定する。
運営管理のために選定された指標と目標は、リーダーシップ・チーム並びに戦略及びサステナビリティ委員会により認証される。それらはESGダッシュボードに集約され、以下の通りレビューされる。
・ ルノー・グループの主要機能及びブランドの代表者が出席するルノー・グループサステナビリティ運営委員会により、毎月。
・ リーダーシップ・チーム並びに戦略及びサステナビリティ委員会により、四半期ごとに。
サステナビリティ部門は、ルノー・グループの主要リスク・マッピングの更新に必要な情報を、定期的にリスク管理部門に提供する(「事業等のリスク」及び「統制及びリスク管理システム」を参照のこと)。サステナビリティ・ステートメントの一部として特定されたリスクは、以下の主要リスクに組み込まれる。
・ 気候変動関連の移行リスクを含むESGリスク
・ サプライチェーン混乱のリスク
・ 不十分な製品及びサービス遂行のリスク
・ サイバー攻撃及び情報システム障害のリスク
・ 自然災害、健康災害又は産業災害のリスク
・ 労働力に関するリスク
・ 法的リスク及びコンプライアンスリスク
ステークホルダーの利益と見解(SBM - 2)
ルノー・グループは、グローバル、地域、ローカルの各レベルにおいて、ステークホルダーとの個別的及び集団的な対話メカニズムを確立している。これらの交流は、ルノー・グループの全事業活動及びバリューチェーンを対象としている。
2021年以降、この枠組みは、取締役会長が議長を務める目的委員会によって補完されている。この委員会にはリーダーシップ・チームのメンバーに加え、ルノー・グループの大部分のステークホルダー(モビリティ、社会、環境、経済など)の代表者が集結している。
ステークホルダー・エンゲージメントには以下の通り、いくつかの目的がある。
・ 透明性の促進
・ ルノー・グループの環境・社会・経済的課題に対する共通理解の確立
・ 戦略の周知
・ ステークホルダーの信頼と満足度の強化
2025年におけるステークホルダーとの対話の概要は、下表の通り、顧客、当社従業員、サプライヤー及びビジネスパートナー、投資家及び株主、非財務格付機関、地域コミュニティ、公的機関、並びに非営利・学術セクターとの交流を対象としている。
| ステークホルダー | ステークホルダーの利益、 期待、見解の理解 | 対話メカニズム | 対話を受けて計画されている 変更又は進展 |
| 顧客及びユーザー | ・ 製品とサービスに関する包括的な情報 ・ 魅力的で信頼性があり、安全かつ革新的でより持続可能性に優れ、使用状況に適応し、手頃な価格で提供される車両 ・ 効率的で競争力のあるサービスの提供 ・ 利用しやすい地域のディーラー・ネットワーク | ・ 複数の意見収集チャネルの導入: - 販売・修理ネットワーク内での情報交換 - 顧客関係サービス - 品質・満足度調査 - 製品市場調査及び顧客パネル ・ 入札への対応 | ・ 顧客からのフィードバックに基づく製品・サービス機能の調整 ・ 販売及びアフターサービスにおける顧客満足度の継続的分析及び監視(「顧客の声」調査及びオンライン上の評判の監視) ・ ルノーとダチアの各ブランドは、「自動車メーカー」部門において2026年度カスタマー・サービス・オブ・ザ・イヤーに再度選出された。ルノーは10年連続、ダチアは3年連続で第1位を獲得している。本賞はViséo Customer InsightがBVA、ル・パリジャン紙、フランス経済財務産業デジタル主権省と連携して授与するものである(詳細はwww.escda.fr) |
| 自社従業員 | ・ ルノー・グループの戦略の理解 ・ ルノー・グループ従業員の利益の保護 | ・ 現地経営陣との対話 ・ 社会的対話(各拠点、国、ルノー労使協議会(従業員代表を通じて、世界及びヨーロッパ・レベルで)) ・ 社内コミュニケーション ・ 年次面談 ・ 研修 ・ 従業員調査 | ・ 社会的対話における2013年及び2019年グローバル枠組み協定(GFA)の変更: - 2013年GFA「持続可能な成長と開発への共同取り組み」への追補(2024年11月15日署名)。新たなサプライヤーCSR/ESG行動規範の実施を通じて第3章を適応することを目指す。 - 2019年GFA「ルノー・グループにおける職場環境の共同構築」への追補(2021年4月26日署名)。ルノー・グループ従業員によるリモートワークの条件を明確にした。 ・ GFAフォローアップ会議へのインダストリオール・グローバル・ユニオン代表者の招待 |
| サプライヤー及びその従業員、ビジネスパートナー(上流及び下流) | ・ ルノー・グループとの持続可能な取引関係の確保 | ・ 社会的・社会全体・環境に関する責任についてのルノー・グループのグローバル枠組み協定 ・ サプライヤーのためのルノー・グループの責任ある調達方針 ・ サプライヤーのためのルノー・グループ企業の社会的責任(CSR)ガイドライン ・ サプライヤーの監査及びサプライヤーの従業員の面談 ・ セクターによるイニシアチブへの参加、同業者との協議 ・ 警報メカニズム ・ ディーラー団体との会合及び提携イニシアチブ ・ 研修 | ・ 新たな行動規範 ・ 新たな外部調達方針 ・ 販売ネットワークの満足度の継続的改善計画 |
| 投資家、株主、 アナリスト | ・ 持続可能な経済・財務業績の達成 | ・ 情報:ユニバーサル・レジストレーション・ドキュメント、ACTU誌、専用ページを設けたウェブサイト ・ 会合:協議、ロードショー、個別面談、現地視察 ・ 株主クラブ(1995年より) ・ 株主諮問委員会(1996年より) | ・ ルノー・グループのファンダメンタルズ、強み、商業・財務・ESG実績の明確な理解を促すための情報枠組み ・ 透明性、経営トップや事業専門家へのアクセスは、ルノー・グループの経営と見通しに対する信頼を強化し、長期的な関与を促進するとともに、特に持続可能性や社会的責任に関心を持つ新たな投資家を惹きつける。 ・ 見解の収集 |
| 非財務格付機関 | ・ 他のステークホルダー(特に投資家)に提供するために標準化され、格付けの確立に使用される生情報の収集 | ・ 情報提供要請への対応 ・ 求められる情報の公表:ルノー・グループのウェブサイトの「投資家と責任」セクション、ユニバーサル・レジストレーション・ドキュメント、統合報告書、気候報告書など | ・ 特定された改善点は、ルノー・グループの行動、コミットメント、及び持続可能性戦略に反映される。 |
| 公的機関 | ・ 国と国民のための持続可能な経済成長の確保 | ・ 地方又は国の当局の代表者との面談 ・ 地方自治体が設置した特定の委員会での協議 | ・ 地方自治体が特定の要件を設けた場合の、地域産業戦略の修正 ・ 拠点開発計画及び新規事業創出に関する地方選出議員及び地域コミュニティ代表者向け情報提供 |
| 地域コミュニティ、影響を受けるコミュニティ | ・ 拠点周辺地域:植物による迷惑を最小限に抑え、地域のステークホルダーに情報を提供する。 ・ 雇用及び従業員研修 ・ バリューチェーン全体:倫理、人権尊重及び環境に関するルノー・グループの基準枠組みの考慮 | ・ 公的機関及び現地経済主体との対話 ・ 直接対話 ・ 工場見学 ・ 地域プロジェクトへの参加 ・ 地域住民からの苦情処理手順 ・ 拠点の環境に関するパンフレット ・ 地元メディアとの関係 | ・ 拠点周辺地域における地域プロジェクトの実例:ブラジル、クリティバの女性アカデミー(女性向け研修プログラム) ・ 先住民族及び地域コミュニティの権利保護を含む新たなサプライヤー行動規範 ・ 訓練校 |
| 協会、市民社会、NGO、専門職協会及び連合 | ・ より持続可能なビジネスモデルへの影響力 ・ 透明性の促進 ・ 業界のベストプラクティスの共有 | ・ 協会代表者との面談 ・ 団体の公開協議への対応 ・ 専門職協会・機関及びその作業部会への参加 | ・ 人権方針の公表(2025年) ・ 気候協会報告書の公表(2025年) ・ ルノー・グループのコミットメント、方針、プロセスの透明性と信頼性の向上 |
| 学界代表者、学者、研究者、将来の従業員 | ・ 将来の雇用主の期待に応える教育プログラムの提供による学生の「雇用可能性」の確保 ・ 教員が最新の産業技術に精通するよう確保する。 ・ 明日のモビリティに関する最先端科学知識の共有 | ・ 企業への統合 ・ 学校及び/又はルノー・グループ拠点での会議 ・ 研究・教育プログラム ・ 収益を生み出すパートナーシップ ・ ルノウ大学 | ・ ルノー・グループと国立土木学校(École Nationale des Ponts et Chaussées)が主導する持続可能なモビリティ研究所は、2024年以降、以下の2つの戦略的専門分野におけるプロジェクトに再度焦点を当てている。 - モビリティと交通システム - 循環型経済、重要原材料、ライフサイクル |
<リスク管理>
インパクト、リスク及び機会(IRO)の管理
重大なIROの特定・評価プロセスに関する説明(IRO-1)
一般的なプロセス
2023年に、2024年サステナビリティ・ステートメントの準備作業の一環として、227のIROが特定された。これには、ルノー・グループの過去のESG関連出版物(非財務業績報告書及び警戒計画のために実施されたマテリアリティ分析を含む)、ESRS一般的要件に定義される37のサブトピック、ステークホルダー(社会的パートナー、顧客、投資家、格付機関、市民社会など)の懸念事項並びに自動車セクターのプレスレビューが考慮されている。特定の課題については追加の情報源を活用しており、各課題に対応する章のIRO-1項に記載されている。
その後、このIROの調査対象範囲は、サステナビリティ部門の内部会議、警戒計画運営委員会及びルノー・グループのサステナビリティ委員会(これらの委員会はいずれも月次で開催される)で共有される新たな情報に沿って、継続的に更新されている。報告期間中に少なくとも一度発生したインパクトは、実在のものとして報告される。調査対象範囲における重要な変更はそれぞれ、必要に応じて内外の専門家と連携して記録され、その後ESG開示委員会によって検討される。
ヨーロッパの他のメーカー及び類似セクターにおけるフランスの他社におけるサステナビリティ・ステートメントの比較分析によって、前回の報告期間に設定したIROリスト及びその上流段階におけるマテリアリティ評価の方法論の修正が必要であることが明らかになった。
・ 財務上の重大性については、深刻度は、ルノー・グループのリスクモニタリング及び管理(「統制及びリスク管理システム」を参照のこと)で用いられるのと同じパラメーターと基準値を使用して測定する。風評被害は、従前用いた代理指標(メディアの報道の程度と持続性)を用いるのではなく、株価へ悪影響を与えた既知の事象の効果に関する歴史的分析を通じて測定される。
・ インパクトの重大性については、評価パラメーターは従前用いた専門家の判断に基づくものではなく、悪影響を受けた人数や影響が及んだ地理的範囲の半径といった、測定可能で物理的な判断基準に基づく。基準値は、同業他社における全体のインパクトの重大性と整合性を保つように調整された。
この方法論では、IROの深刻度と発生確率をそれぞれ1から4の尺度で評価する方式を維持する。両評価の積が4を超える場合に、そのIROは重大であると見なされる。ただし、人権に対する潜在的なインパクトについては、発生確率よりも深刻度が優先される。
| 持続可能性に関する事項 | |||||
| リスク・機会 | インパクト | ||||
| 深 刻 度 | 損益計算書及び/又は貸借対照表 に対する財務上の影響 | 地理的な範囲及び/又は関係者数 | |||
| × 発生(深刻な人権上の結果を伴わないもの) = 重大性 | |||||
加えて、MECE分析(「相互排他的かつ網羅的な」分析)も実施された。これは重大なIRO表の粒度を低減するためであり、気候関連トピックにおいて気候、水及び森林に関する広範な情報をルノー・グループが公に開示する際に用いる、CDPの国際的な枠組みとの整合性を確保するためである。
その結果、
・ 2024年に特定されたすべての重大なサステナビリティに関するサブトピック(そして、当然ながらトピック)は、以下のものを除いて、引き続き重大である。
- エネルギー(唯一のIRO「エネルギー価格の高騰及び変動による収益の損失」を含む)は、サブトピック「気候変動緩和」の下の移行リスク「外的制約下での脱炭素化」と統合された。
- 大気汚染、水質汚染、土壌汚染及びマイクロプラスチックの各サブトピックは、多くの方針・行動・目標及び資源が共通しており、重複した記述が説明文を不必要に冗長にしていたため、単一のサブトピックに統合された。
・ 公表データポイントのリストは2024年版と同一である。ただし、影響を受ける地域社会のトピックについては、章の可読性向上のため、2025年7月11日付委任法(「クイックフィックス」として知られる)にて認められた方針、行動及び指標に関する簡略化された公表方式を採用した。
事業活動に関連するIRO
事業活動に関連するすべての重大なインパクト、リスク及び機会に関する解説は、以下の「重大なIRO並びにそれらと戦略及びビジネスモデルとの相互作用(SBM-3)」に記載されている。
事業活動に関連するIROは、上述の一般的なプロセスによって特定された。このプロセスでは以下を考慮している。
・ ルノー・グループの活動の規模及び多様性並びにその価値。
・ 幅広いサプライヤーとの大量の取引。
・ ルノー・グループが事業を展開する110ヶ国における規制の枠組み。
・ 主要なステークホルダーからの期待。
重大なIRO並びにそれらと戦略及びビジネスモデルとの相互作用(SBM-3)
ESRS 1で要求されているとおり、以下のIROの重大性は、既存の防止策及び緩和方針並びにそれらによる行動を考慮せずに、潜在的な深刻度及び可能性の総評価に基づいたものである。
| トピック | IRO | 類型 | 詳細 | 時間的視点 | バリューチェーンにおける位置 |
| 気候 | 異常気象現象 | リスク | ルノーの事業を妨げる異常気象現象は、追加コストや売上高の損失に繋がり得る。 | 短期から長期 | 上流及びルノー自身の事業 |
| 温室効果ガス排出 | 実在の負のインパクト | 温室効果ガスの排出が気候の悪化の一因となる。 | 中期から長期 | バリューチェーン全体 | |
| 低炭素モビリティ・ソリューション | 機会 | 低炭素モビリティ・ソリューションの開発は、移行期の市場におけるルノー・グループの地位を強化することにより、その成長の機会となる。 | 短期から中期 | ルノー自身及び下流の事業 | |
| 低炭素設計 | 実在の正のインパクト | 環境負荷を改善した構成部品、プロセス及び製品を設計し、それらを可能な限り広範な人々が利用できるよう金融ソリューションを提供することは、正のインパクトを与える。 | 短期 | 上流及び下流 | |
| 外的制約下での脱炭素化(移行リスク) | リスク | 温室効果ガス排出量の削減のため厳格な要件が課され、それらが十分に想定されない場合、ルノー・グループに重大な財務上のインパクトをもたらす可能性があり、これにより競争力と評判を損なう恐れがある。 | 短期から長期 | ルノー自身及び下流の事業 | |
| 汚染 | 大気汚染、水質汚染及び土壌汚染 | 実在の負のインパクト | ルノー・グループの産業活動及び開発活動並びにそのバリューチェーンによる大気汚染、水質汚染及び土壌汚染は、人体の健康及びエコシステムに悪影響を及ぼし得る。 | 短期から中期 | バリューチェーン全体 |
| 大気汚染規制 | リスク | 大気汚染規制の遵守を怠った場合、ルノー・グループに対して法的制裁の適用、治癒費用及び風評被害の発生という結果になる可能性がある。 | 長期 | ルノー自身及び下流の事業 | |
| 一部の化学物質の有害性 | 実在の負のインパクト | 懸念される物質への接触が、従業員や住民の健康に対する有害な影響に繋がり得る。 | 短期から長期 | バリューチェーン全体 | |
| 化学物質に関する規制 | リスク | 物質関連規制の遵守を怠った場合、ルノー・グループは規制当局の制裁及び法的責任に晒される。 | 長期 | 上流及びルノー自身の事業 | |
| 水 | 水の使用 | 実在の負のインパクト | 水資源の過剰な使用は、他の用途での利用を脅かす恐れがある。 | 短期から中期 | 上流及びルノー自身の事業 |
| 生物多様性とエコシステム | 土地利用 | 実在の負のインパクト | ルノー・グループの活動とそのバリューチェーンは、土地の用途変更、劣化、転用及び破壊の一因となり、生物多様性、エコシステムサービス及び地域社会に悪影響を及ぼす。 | 短期から中期 | 上流及びルノー自身の事業 |
| 循環型経済と資源の利用 | 天然資源の枯渇 | 実在の負のインパクト | 一次原材料の集中的な使用は天然資源の枯渇の一因となる。 | 中期から長期 | 上流及びルノー自身の事業 |
| 再利用及びリサイクル活動 | 機会 | リサイクル及び再利用セクターは、ルノー・グループがその活動を拡大し、数多くの商業的機会を提供することを可能にする。 | 短期から中期 | バリューチェーン全体 | |
| 原材料の不足 | リスク | 原材料の不足は、生産停止、コスト上昇及び価格の急激な変動に繋がる可能性があり、事業継続性やルノー・グループの採算管理能力に影響を与え得る。 | 中期から長期 | 上流及びルノー自身の事業 | |
| 廃棄物管理 | 実在の負のインパクト | 不適切な廃棄物管理は、土壌、水及び大気の質に悪影響を及ぼすことにより環境への負のインパクトに繋がり得る。 | 短期から中期 | バリューチェーン全体 | |
| 拡大生産者責任に関する規制 | リスク | 使用済み製品の管理及び拡大生産者責任(EPR)に関する規制の遵守を怠った場合、重大な罰則が科される結果となる可能性がある。 | 長期 | 下流 | |
| 廃棄物処理に関する規制 | リスク | 廃棄物管理及び処理に関する規制の遵守を怠った場合、ルノー・グループに対する金銭的罰則、事業制限及び法的リスクが増大する結果となる可能性がある。 | 中期 | 上流及びルノー自身の事業 | |
| 事業活動 | 責任ある文化の構築 | 実在の正のインパクト | コミュニケーションを通じた価値観の啓発、トレーニングの実施及び商業的パートナーに課される要件は、ルノー・グループの責任ある文化と全体的な誠実性を強化する。 | 短期から中期 | バリューチェーン全体 |
| 事業活動におけるコンプライアンス | リスク | 腐敗防止及び独占禁止に関する規則を含む、事業活動に関する規制の遵守を怠った場合、ルノー・グループは法的制裁、財務的制裁及び風評被害に晒される。 | 短期から中期 | ルノー自身の事業 | |
| 低炭素モビリティへの移行促進 | 実在の正のインパクト | ルノー・グループの提言活動は、政府との建設的な対話を確立し、電気自動車の導入政策の強化と車両フリートへの移行の加速を目的とすると同時に、既存の規制の枠組み(環境、注意義務など)との整合性を確保することを目指す。 | 短期から中期 | ルノー自身の事業 | |
| サプライヤーへの支払い | 潜在的な負のインパクト | 支払いの遅延は、一部のサプライヤーにとって重大なキャッシュ・フロー上の問題に繋がり得る。 | 中期 | 上流 | |
| ルノーの労働者 | ダイバーシティ及びインクルージョン | 実在の負のインパクト | 不平等、差別又はハラスメントは、ルノー・グループの従業員の幸福に負のインパクトを及ぼす。 | 短期から中期 | ルノー自身の事業 |
| 労働条件 | 実在の負のインパクト | 不適切な労働条件及び環境は、従業員の健康、安全及び福利を脅かす可能性がある。 | 短期から中期 | ルノー自身の事業 | |
| 従業員給付及びワークライフバランス | 実在の正のインパクト | 従業員の健康、福利及び社会保護の改善は、健全な職場環境の創出に貢献し、ルノー・グループの集団的な業績とレジリエンスを強化する。 | 短期 | ルノー自身の事業 | |
| スキル開発 | 実在の正のインパクト | 従業員のスキルをトレーニングを通じて開発することは、雇用可能性を高め、適応力を育み、ルノー・グループの活動の長期的な持続可能性を支える。 | 短期 | ルノー自身の事業 | |
| 社会的な対話及び団体交渉 | 実在の正のインパクト | 団体交渉及び社会的な対話の活用は、信頼感の醸成、労使関係の改善及びルノー・グループ内の結束の強化に資する。 | 短期 | ルノー自身の事業 | |
| 従業員エンゲージメント | リスク | 従業員エンゲージメントの不足並びに欠勤、抗議活動又はストライキは、生産性の喪失や事業の中断に繋がり、ルノー・グループの業績に悪影響を及ぼす可能性がある。 | 中期 | ルノー自身の事業 | |
| バリューチェーン内の労働者 | バリューチェーン内の基本的自由及び労働条件 | 実在の負のインパクト | 基本的自由及び労働権の侵害、不適切な労働条件並びに不健全な労働環境は、バリューチェーン全体にわたる従業員の福利に悪影響を及ぼし得る。 | 短期から中期 | 上流及び下流 |
| 注意義務 | リスク | ルノー・グループのビジネスパートナーが注意義務、人権及び労働権の遵守を怠った場合、ルノー・グループは刑事的制裁に晒される可能性がある。 | 長期 | 上流及び下流 | |
| バリューチェーン全体におけるスキル開発 | 実在の正のインパクト | 電気自動車への移行により職に悪影響を被った従業員のリスキリングにルノー・グループが積極的な役割を果たすことにより、自動車業界内の雇用維持に貢献している。 | 短期 | 上流 | |
| 影響を受ける地域社会 | 地域社会及び先住民コミュニティの権利 | 潜在的な負のインパクト | 地域社会及び先住民コミュニティの基本的権利は尊重されなければならず、適切な生活条件が保障されなければならない。 | 中期から長期 | 上流及びルノー自身の事業 |
| 地域雇用とトレーニング | 実在の正のインパクト | ルノー・グループの活動は地域社会の雇用とスキルの開発に寄与し得る。 | 短期から中期 | 上流及びルノー自身の事業 | |
| ユーザー | 顧客クレーム及び品質問題の管理 | 潜在的な負のインパクト | 顧客クレーム及び重要な品質問題の不適切な管理は、顧客満足度の低下に繋がり、その結果ブランドイメージを損なう可能性がある。 | 中期 | ルノー自身及び下流の事業 |
| ユーザードキュメントの正確性 | 潜在的な負のインパクト | 製品及びサービスに関する不正確な文書の作成(商業的コミュニケーションを含む)は、規制遵守を欠くことに繋がり、ルノー・グループへの信頼を害する恐れがある。 | 中期 | ルノー自身及び下流の事業 | |
| ユーザーデータの保護 | 実在の負のインパクト | ユーザーの個人データの保護が不十分な場合、データの漏洩が生じる可能性があり、その結果、ルノー・グループへの信頼が失われることになる。 | 短期から中期 | ルノー自身及び下流の事業 | |
| 事業慣行 | リスク | 誤解を招く又は不公正な商業慣行及びマーケティング手法により、刑事訴訟を提起される可能性があり、ルノー・グループの商業的評判を損なう可能性がある。 | 長期 | ルノー自身及び下流の事業 | |
| 道路利用者の安全 | 実在の負のインパクト | 製品の安全性における不備は、道路利用者の負傷又は生命の危険を招く可能性がある。 | 短期から中期 | 下流 | |
| 製品及びサービスの適合性 | リスク | 規格に適合しない製品及びサービスを販売した場合、ルノー・グループは規制当局による制裁、刑事訴訟、コンプライアンスコスト、並びにステークホルダー及び顧客からの信頼低下に晒される。 | 長期 | バリューチェーン全体 | |
| インクルーシブなモビリティ | 実在の正のインパクト | 手頃な価格の製品、金融ソリューション及び適切なモビリティサービスの設計は、手頃なパーソナルモビリティを促進し、ひいてはルノー・グループの訴求力向上に繋がる。 | 短期 | 下流 |
ルノー・グループの中期戦略プランは、そのビジネスモデルとバリューチェーンの変革を目的としており、前述のIROを考慮している。実施済み及び継続中の方針及び行動の全体像については、以下、関連するESRSのトピック各章を参照のこと。
上記に挙げた各インパクトは、戦略やビジネスモデルと密接に関連している。それは、販売される製品及びサービスの性質、並びにそれらのメーカーの行動に直接起因するものであるか、又はバリューチェーンの関係者や地域社会との(直接又は間接の)関係性に起因するものである。
ダブルマテリアリティ分析により特定された気候変動に関する重大なIROは、リスク管理部門により重要であると既に特定されていた(「事業等のリスク」を参照のこと)。2020年以降、ルノー・グループは、気候変動関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)の枠組みの提言に従い、これらのインパクト及びリスクに対する自社の戦略及びビジネスモデルの回復力を評価している。各リスクがルノー・グループの短期・中期・長期の業績に与える影響の性質と重要性を評価し、優先順位を付けた。業績に対する各リスクの影響をいくつかの基準に従って評価し、それぞれをより細かい分析のための下位基準に分解した。
2024年度における重大なインパクト、リスク及び機会に関する主な変更点は、「一般的なプロセス」の末尾に記載されている。
IRO気候関連資料(IRO-1)
ESRS 1で要求されているとおり、以下のインパクト、リスク及び機会の重大性は、既存の緩和方針及び防止策並びにそれらによる行動を考慮せずに行われた、潜在的な深刻度及び可能性の評価に基づいている(総評価)。
リスク及び機会が顕在化する時間的視点は、以下の通り定義された。
・ 短期:2030年より前
・ 中期:2030年~2040年
・ 長期:2040年~2050年
2021年以降、ルノー・グループは、TCFDの勧告に沿って、気候シナリオに基づくリスク及び機会の分析並びに短期・中期・長期の業績への影響を定期的に更新している。ルノー・グループの戦略プランは基準シナリオとして機能する。感応度を評価しルノー・グループのレジリエンスを分析するために用いられる代替シナリオの主な傾向は下記の通り設定されている。
・ グリーン・ディール+1.5℃シナリオ:気候変動リスクに対する世界的な認識が高まり、より一層持続可能な規制及びライフスタイルへの転換が進む。このシナリオは、低炭素社会への移行に向けて官民が協力し、気候に適応した技術が開発され、モビリティに対する体系的なアプローチによって効率的な複合輸送サービスの成長を確約する世界を想定している(移行リスクに主に使われているシナリオ)。
・ エコテクノ主導+3℃シナリオ:経済成長は先進地域に存在し、低排出レベル及び気候志向の経済活動を地域的に調整させる。しかしながら、このシナリオでは、世界的なコミットメント及び協調の欠如が顕著であり、重大な物理的インパクトを伴う世界気温の3℃上昇並びにモビリティの使用及び需要の地域差につながる(移行及び物理的リスクに使われているシナリオ)。
・ 後退及び断片化+4℃シナリオ:グローバルなガバナンス及び技術が欠如し、その結果、全般的な経済が衰退し、気候、経済及び政治的危機によりグローバリゼーションが後退する。このシナリオの特徴は、熱波、洪水、火災及び干ばつなどの物理的リスクが繰り返し発生し、人口の移動及び格差の拡大につながり、ローテク/低コストの解決策が優勢となり、長距離移動が抑制されることである(物理的リスクに主に使われているシナリオ)。
また、これらのシナリオには、外部の参考資料から定期的に更新されるデータを使用している。例えば、
・ 欧州委員会が提示した1.5TECH及び1.5LIFEのシナリオ
・ 国際エネルギー機関が発行した「エネルギー技術展望」、「グローバルEVアウトルック」、「ネットゼロ・ロードマップ」
・ 気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の気候シナリオ
- 低炭素エンジニアリング: SSP1-1.9、SSP1-2.6
- 中程度シナリオ: SSP2-4.5
- 高排出量シナリオ: SSP5-8.5
・ S&P Global Mobility等の機関が公表している自動車市場の発展シナリオ
ルノー・グループは、実際の及び潜在的な将来の気候関連のインパクトのリスク及び機会を定量化するため、特にライフサイクルアセスメントアプローチを通じて、自社のオペレーション及びバリューチェーン全体の評価を定期的に行っている。少なくとも3つの主要な活動が評価されている。
・ 各新型車の発売に際して、ルノー・グループは、温室効果ガス排出量を置き換えた先代車の排出量と比較する。
・ 新型車の開発段階を通じて、ルノー・グループは中期計画(MTP)の中で次期製品の環境へのインパクトを評価する(例:台数に対する感応度、パワートレインの仮定及び現地化)。
・ 研究活動においては、ルノー・グループは長期計画(LTP)において将来の技術要素を評価する。
これらの評価は、温室効果ガスの負のインパクトを評価する上で極めて重要であり、ルノー・グループのカーボンフットプリント削減を継続的に推進するものである。温室効果ガス排出量の評価には、直接的及び間接的な排出量の両方が含まれ、CO2換算メートルトン(tCO2e)で表される。
気候関連リスクを分析し、以下の2つのカテゴリーに分類した。
・ 物理的リスク並びにそれらのリスクが人々、事業活動及びサプライチェーンに及ぼす潜在的な影響。
・ 低炭素経済への移行及びそれが意味するあらゆる変化から生じる移行リスク。
物理的リスク
異常気候事象の頻度及び激しさの増加が予想されることを考慮して、ルノー・グループは、短期・中期・長期での労働環境、生産施設及び物流施設、並びにサプライチェーン管理全体への重大なインパクトを想定する。
異常気候事象のリスクに適切に対応できるよう準備し、ルノー・グループのレジリエンスを強化する観点から、物理的な気候リスクの評価は以下に基づいている。
・ ルノー・グループ及びそのサプライヤーのすべての生産拠点及び物流施設の地理座標。
・ 広範な国別又は地域別の気候データ。
・ +3℃シナリオ及び+4℃シナリオ。
・ 3つの時間的視点:短期、中期及び長期。
調査結果は、各拠点の気候指標及び定量化された物理的リスク(発生確率、深刻度、季節性等)を提供している。ルノー・グループのオペレーション及びバリューチェーン上流への潜在的インパクトは、事業の継続性及び財務的な関係の観点から評価される。
この定量的なアプローチは以下のような主要なパラメーターに基づいて評価される。
・ 異常気象現象(台風、洪水、地滑り及び山火事など)の頻度及び激しさなど、物理的リスク要因の急増。
・ 水ストレス、海面上昇及びその他の長期的変動につながる気温及び降水パターンの漸進的な変動などの慢性的なリスク要因。
A. ルノー・グループの拠点
2022年に実施された最初の総リスク分析によると、ルノー・グループの21の拠点が河川及び地表水氾濫の高いリスクにさらされ、4つの拠点が水の消費量が利用可能量を上回るような極度の水ストレスのある地域に位置し、6つの拠点が労働環境及び心身の健康を悪化させる可能性のある猛暑状況にさらされている。主なインパクトは、作業場の温度管理、組立ラインへの給水、工場や保管倉庫の保護に伴う業務費(OpEx)の増加、そして異常気象現象による操業の潜在的な混乱である。
これらの課題に対応するため、ルノー・グループは「気候変動への適応─ルノー・グループのオペレーション」に記載の適応・レジリエンスプランの開発に着手した。
B. サプライヤーの拠点
サプライヤーの拠点については、物理的気候リスクがルノー・グループの既存サプライヤー及び物流リスクの格付け・管理システムに組み込まれている(「事業等のリスク」及び「統制及びリスク管理システム」を参照のこと)。これらのリスクは、サプライチェーン部門が主導するコントロール・タワーを通じてモニタリングされる。同部門は事業継続性の確保、主要なリスクが特定された際の緩和プランの発動、並びにそれらの実施のために(コストとスケジュールの両面において)必要なリソースに関する調整の確保を担当する。ルノー・グループの事業継続にインパクトを与える潜在的なリスクが存在するサプライヤーは、事業継続計画(BCP)の強化分析の対象となり、このコントロール・タワーによってその行動計画をフォローアップする。
2025年末までに、約4,000のサプライヤー及び物流拠点が評価された。総リスクに晒されている400ヶ所の拠点のうち、40ヶ所が適応プランのモニタリング対象となっている(「気候変動への適応―サプライチェーンのレジリエンス」を参照のこと)。
移行リスク
移行リスクの分析では、事業(自動車の製造、販売及び融資)に加え、ルノー・グループが事業のために所有するすべての資産が対象となっている。結果はダブルマテリアリティ分析に組み込まれ、特定されたリスクは可能性及び深刻度が最大と評価される。特定の移行関連事象が既に確実であるため、発生確率は最大レベルと評価される(例えば、ヨーロッパにおける電気自動車市場の発展ペースは、グリーン・ディールの予測軌道から外れている)。規模及び期間については、短期から長期にわたる上述の2つのシナリオ(+1.5℃及び+3℃)が検討された。
特定されたリスクは、温室効果ガス排出量の削減のための要件がより厳格化されることに関連している。これは例えば、規制、技術開発、市場の期待及びエネルギー価格に関連している可能性がある。これらのリスクが十分に想定されない場合、ルノー・グループに重大な財務上のインパクトを発生させる可能性があり、これにより競争力と評判を損なう恐れがある。これらの相互に関連するリスクは、外的制約下での脱炭素化に関連するリスクという名称で分類されている。
バリューチェーンを含む自動車産業の変革は長期的なプロセスである。製品開発は、設計から販売開始まで、2年程度の期間で行われることがある。電気自動車のような技術による画期的な変化は、すべての産業的能力とインフラの進化を必要とする。インパクトの分析は以下のように区分された。
・ 短期:現在開発中の製品に焦点を当てる。
・ 中期:主要トレンドを理解する上でシナリオが重要な役割を果たす。
・ 長期:画期的技術及びイノベーションが社会、市場及び業界の再編成をもたらすことが期待される。
市場ニーズに新たな製品が適合し、消費者に受け入れられるかどうかは重要である。そうでなければ移行には時間がかかるからだ。グリーン・ディール(+1.5℃)及びエコテクノ主導(+3℃)のシナリオは、電気自動車の販売台数伸び率のペースが異なる。これにより、リスク及びインパクト並びに使用段階の排出量(以下「固定化された排出量」という。)に加えて、ルノー・グループの事業への帰結及び産業資産の適応を評価することができる。
気候変動に伴う移行リスクに対処するため、ルノー・グループは、以下の緩和施策を実施している。
・ 温室効果ガス排出量に関する規制又は新たな報告義務へのコンプライアンス違反リスク。
- 献身的なガバナンス体制:CAFEコントロール・タワー及び脱炭素化コントロール・タワー。
- 地域ごとのコンプライアンス検証プロセス。
- 潜在的な罰金(是正措置の費用等)、売上高の減少又は評判の毀損に対処するための行動計画の調整。
例えば、以下の行動計画により、よりエネルギー効率の高い車両の設計や、最も低炭素な燃料との互換性が確保される。
・ 市場、規制及び技術の変化による車両の残存価値が失われるリスク: モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)との連携。
・ 売上高の減少及び新規事業機会の開拓に関するリスク:
- ルノー・グループは、新興技術を特定し、それらが温室効果ガス排出量に与えるインパクトについて感度分析を実施している。
- また、ルノー・グループは、業界に求められる変革や市場変化のペースとの適合性を確保しつつ、電気モビリティサービスや駆動用バッテリーの充電エネルギーに関連するサービスなど、製品・サービスのラインナップを刷新する新たな提供内容を検証している。
・ インフレ及びエネルギー価格の変動に関するリスク:エネルギー消費を低減し、市場価格によるエネルギー調達から、電力購入契約(PPA)及び熱購入契約(HPA)などの長期契約へ移行することを目指す、産業の脱炭素化計画。
これらの方策を補完するため、ルノー・グループの移行計画では、バリューチェーンを以下の2つの軸で統合している。
・ 低炭素素材の開発やリサイクル材料の再利用など。
・ サプライヤーの移行計画の特定:エネルギー集約度の低い工業プロセスの採用や再生可能エネルギーの調達など。
年次財務報告書に用いられている気候想定は、財務予測に使用されたシナリオに対応する。これにより戦略的計画に継続性を確保している。その結果、財務情報及びリスク評価が、最新の気候科学、規制当局の期待、及びパリ協定の目的に沿ったものとなる。したがって、ルノー・グループは、オペレーション、サプライチェーン及び市場の状況へのインパクトを予測し、レジリエンス及び適応性を高めることができる。
| +1.5℃シナリオ | +3℃シナリオ | +4℃シナリオ | |||||||||||
| リスク及び機会 | 市場の規模と構造 | 売上高 | 売上 原価 | その他の費用(資本支出、研究開発、資金調達、労務等) | 市場の規模と構造 | 売上高 | 売上 原価 | その他の費用(資本支出、研究開発、資金調達、労務等) | 市場の規模と構造 | 売上高 | 売上 原価 | その他の費用(資本支出、研究開発、資金調達、労務等) | |
| 気候変動適応 | |||||||||||||
| 物理的 リスク | 物理的な気象現象に関連する収益の損失及び費用の増加 | ||||||||||||
| 気候変動緩和 | |||||||||||||
| 機会 | 移行市場での地位強化による低炭素ソリューション開発 | ||||||||||||
| 移行リスク - 外的制約下での脱炭素化 | 温室効果ガス排出量の削減に向けた規制の強化は、適切に想定されなければ、ルノー・グループに重大な財務上の影響を及ぼし、競争力や評判を損なう恐れがある | ||||||||||||
| = インパクト大 / = インパクト中 | |||||||||||||
行動及び資源(E1-3)
気候変動への適応─ルノー・グループのオペレーション
2021年以降、ルノー・グループは、当社の生産拠点に影響を及ぼす気候関連事象の増加を観測しているが、そのリスクレベルは現時点では管理可能な範囲にとどまっている。ルノー・グループが実施した猛暑、洪水及び水ストレスに関する社内外の分析によると、2030年までの見通しにおいて、そのリスクは限定的なままである。
こうした課題を認識し、ルノー・グループは数年前から、自らの拠点のレジリエンスを強化するための具体的な行動を伴う、継続的かつ体系的な取り組みを開始している。事業部門及びHSEE部門が主導するこの継続的な取り組みは、すでに展開されているプロジェクトを基盤としており、これらがグローバル戦略の土台となっている。自らの拠点の気候リスクへのエクスポージャーが増加していることを受け、ルノー・グループは従業員、資産及び事業継続性を守るための長期行動計画を加速させ、策定している。
A. 長期行動計画
企業及び事業レベルの両方に特化したガバナンスの実施
気候リスク管理は、事業部門、脱炭素及びエネルギー効率化部門、HSEE部門、不動産及び総合サービス部門、防止及び保護部門、人事部門、リスク部門並びに保険部門が関与する部門横断的なガバナンス体制を通じて監督されている。このガバナンス体制は、以下を目的としている。
・ 生産拠点レベルでの気候レジリエンス戦略を管理する。
・ 拠点レベルで気象現象のモニタリングシステムを実施する。
・ ベストプラクティス及びイノベーションを普及させる。
・ 規制順守を確保し、リスクを予見する。
・ 気候変動に関する課題を事業上の意思決定に組み込む。
各生産拠点の気候レジリエンス・プロファイルの開発(全世界対象)
2022年に実施された初期の物理的リスク・マッピングに続き、現在、拠点の地理座標に基づき、長期的な将来予測評価を行うため、以下のとおり、あらゆる極端な物理的リスク及び慢性的な物理的リスクを網羅した、より詳細な分析が行われている。
・ 2040年から2050年までの期間を対象とし、予測の精度を高めるため、最新かつ定期的に更新される科学的データ(IPCC気候シナリオSSP2-4.5及びSSP5-8.5を含む。)に基づいて行われる気候リスクへのエクスポージャー・シミュレーション
・ 技術的・組織的措置。モニタリング指標、スケジュール及び予算を含む拠点固有の適応計画の策定
B. 短期及び中期の行動計画
猛暑に伴う物理的リスクについては、既存の予防及び保護対策により短期的な対応は可能である。これらの対策には、技術的対策(換気、空間冷却、駆動用バッテリー保管状況、化学製品等)及び組織的な対策(熱波計画の実施、作業スケジュール、休憩等)が含まれる。
HSEE部門は、他の専門部署と調整しながら、これらの課題に関係するすべての拠点を指導している。運営委員会が年4回行われ、進捗状況をモニタリングし、補完的な行動を決定する。
次の段階は、主要な物理的要因(周囲温度、湿度及び活動プロセス特性)を統合することにより、2025年度中に当社のすべての拠点の閾値を特定して較正のうえ、中期的な適応計画を策定することである。
水ストレスに関連する物理的リスク管理として、ルノー・グループは、「フルパワー・ウォーター」と呼ばれる水管理に特化した政策を2023年からすべての生産拠点で実施している。
洪水に伴う物理的リスク管理のため、ルノー・グループは、これまでは生産拠点で措置を講じてきた。ルノー・グループは、これらの設備が適切に機能するよう、必要なメンテナンスを実施する。この取り組み方は、2024年後半から雨水排水システムに拡大されている。
これらの取り組みはすべて、専門家のネットワーク、ワークショップ、気候変動適応に焦点を当てた現地視察、無駄のない持続可能なベストプラクティス及び気候変動適応に関するISO 14090規格への準拠に基づき構築されている。
ルノー・グループはまた、行動ごとにコスト及びメリットを評価し、実施の優先順位を決定する。
気候変動への適応―サプライチェーンのレジリエンス
ルノー・グループは、「事業継続(Business Continuity)」コントロール・タワーに気候事象に関連する新たな基準を組み込むことで、バリューチェーンのレジリエンス計画を強化した。これは、サプライヤーの拠点、物流拠点、工場への納入及び車両の納車拠点を対象としている。このリスク評価システムにより、予見計画と対応計画を組み合わせることで、バリューチェーンのレジリエンスに向けたロードマップの策定が可能となる。
このアプローチは以下の5つのステップから成る。
・ サプライヤー拠点における物理的リスクを特定する:12の気候ハザード要因(地表洪水、河川氾濫、沿岸洪水などの水文学的事象、サイクロン、暴風雨、津波、雹などの気象事象、山火事などの熱関連事象など)を評価し、事業に及ぼす潜在的な影響(生産予定車両数、部品数量、価値、重要度など)に基づいてリスクを定量化する。
・ **予防:**ルノー・グループの事業中断を回避するため、取引高リスクが最も高いサプライヤーについては、その事業継続計画の詳細な評価を行う。この作業は、サプライヤーとルノーのチーム(エンジニアリング、調達、物流)が共同で実施し、リスク管理を評価し、セーフガード計画の実施を調整する。さらに、事業継続計画の評価が不十分とみなされたサプライヤーについては、ルノー・グループのパネル戦略において注意喚起の対象とし、新たなプロジェクトが割り当てられないようにし、関連するリスクに対するルノー・グループのエクスポージャーが増大しないようにする。
・ 影響を受ける可能性のあるサプライヤーを特定し、かかるサプライヤーと共に迅速な調査及び軽減段階の措置を実施し、ルノー・グループの事業への影響を予測及び最小限に抑えるために、世界中のあらゆる「自然災害」をリアルタイムで検知する。
・ 危機管理チームを立ち上げる:かかるチームは、ルノー・グループの供給機構に不可欠な要素であり、評価されたリスクレベルに応じて、関連するすべての関係者、スキル及び資源の動員を可能とする。
・ **リスク軽減策を最大限に活用する:**リスク評価及びリスク軽減策並びに危機管理プロセスを改善するために、1つ1つの危機についてフィードバックを行い、教訓を得る。
適応計画に基づき監視対象となっている40拠点(サプライヤー及び物流)において、事業継続を確保するための短期的な行動は、例えば、部品の高所保管設備の設置、車両保管用の洪水リスクの低い場所の選定、保管エリアへのソーラーパネル付きキャノピーなどの防護ソリューションの導入など、物流の確保に重点が置かれている。同時に、リスクレベルを低減するための長期的な計画も策定されている。
気候変動の緩和
ルノー・グループの戦略的行動は、移行計画の枠組みの中で、バリューチェーンの3つの段階すべてを網羅している。設計段階では、新車プロジェクト毎に社内の炭素目標が設定されている。関連するすべての専門分野(車両の空気力学、重量、材料の選択、バッテリーのサイズなど)では、利用可能な解決策の導入を決定し、車両のカーボンインパクトを削減するために、可能なソリューションを選定及び評価している。
A. 原料の調達
2025年において、内燃エンジン自動車の全ライフサイクルにおけるカーボンフットプリントの17%(強度)は、当該自動車が作られた材料に由来する。この割合は、電気自動車の場合、バッテリー生産を考慮すると、(ヨーロッパ平均の)50%を超える可能性がある。ルノー・グループは、材料のカーボンインパクトを抑制し、循環性のあるソリューションを開発するため、社内での取り組みを以下のとおり掲げている。
・ 材料のエコデザイン:ルノー・グループは、リサイクル材料の採用を含め、より持続可能で革新的かつ低炭素なソリューションを選択することで、エコデザインの取り組みを推進している。例えば、メガーヌ・モデル及びセニック・モデルのカバー及びドアには、他の材料に代わる軽量材としてアルミニウムを使用しており、裁断及びスタンピング後はアルミニウム・サプライヤーに返却され、新しい部品の生産に再び取り入れられている。ルノー・グループのフランス及びスペインの工場から出る鉄廃棄物の一部も、ルノー・グループ又はそのサプライヤーの鋳造所において、クローズドループでリサイクルされている。また、使用済み車両から銅を回収し、新しい部品の生産で再利用するほか、リサイクルのペットボトル及びシートベルト生地の端材から繊維が作られている。プラスチックはリサイクルの割合が増えており、例えば、新型ルノー5 E-TECH及び新型ダチア・ダスターでは、リサイクルされたプラスチックが19%~20%含まれている。
・ より効率的で、より持続可能かつ低炭素で再利用可能なバッテリー:ルノー・グループは、サプライヤーと協力して、脱炭素エネルギー及び材料を利用することにより、バッテリー生産のカーボンフットプリント削減を目指している。ルノー・グループは、材料サプライヤーと、例えば、テラフェームと持続可能なニッケルの調達(低炭素及びサプライチェーン全体の追跡可能性の確保)に関する契約を、並びにアベルナ及びその子会社リチウム・ド・フランスと低炭素強度リチウムのための契約を締結している。これらの契約は、2025年にフランスでバッテリーを製造するために開始されたベルコール及びエンビジョンAESCとの既存のパートナーシップ並びに欧州におけるLG Energy Solutionとの既存のパートナーシップを補完するものである。ルノー・グループは、新型バッテリーを生産するための戦略的材料(コバルト、ニッケル、リチウム)のクローズドループでのリサイクルの実施を目指している。また、ルノー・グループは、電気自動車バッテリー修理センターを配置することで、リチウムイオンバッテリーの寿命延長(修理による)及び再利用(再利用によるもの)を進めている。
・ すべてのサプライチェーンとの連携:ルノー・グループでは、グリーン調達ガイドライン及びサプライヤー向けCSRガイドラインを通じて、サプライヤーのために共通の枠組みを確立している。また、CDPの対象となるルノー・グループのサプライヤー上位500社に対し、例えばEcoVadisなどを通じて、サプライヤーの気候変動への取り組みの進捗状況及びカーボンフットプリントを示すサプライヤーマッピングを作成するなど、サプライヤーの取り組みに対する独立した検証を実施している。
・ 物流輸送の非炭素化:ルノー・グループは、主要な国際物流プレイヤーを結集させ、運送及びサプライチェーンにおける人工知能(AI)の利用に関する革新的なソリューションを開発しているNew Energies Coalitionに加盟している。また、上流の物流及び車両輸送には鉄道の利用の方を選ぶようにし、また、トラックの積載及び配送ルートにも最適化システムを導入している。最後に、ルノー・グループは、バイオガス及びバイオ燃料トラックのフリートを展開し、エレクトリシティ産業クラスター周辺で100%電気トラックを使用した。
上記の方針及び行動計画は、ルノー・グループが製造するすべての車両に適用される。
B. 生産プロセス
ルノー・グループは、炭素排出量が車両のカーボンフットプリントの1%を占める工場について、以下のとおり変革を進めている。
・ フランス北部に、電気自動車専用の生産ハブであるエレクトリシティを設立した。設置された(かつすでに投資済みの)生産能力は400,000台である。
・ 施設のエネルギー効率を向上させる。
ルノー・グループの生産拠点におけるエネルギー消費の削減は、デジタル化及び協働的なアプローチを通じて進められている。
・ リアルタイムの制御及び監視:ルノー・グループは、自社開発し、人工知能の進歩に合わせてアップグレードされたエネルギー管理システム(EMS)であるEcogyを活用し、電力、ガス及び圧縮空気の消費量をリアルタイムで監視している。これは10,000個を超えるセンサー及びメーターと連携し、エネルギー使用状況を完全に可視化している。
・ 人工知能を用いた革新:この高度なモニタリングにより、AIベースの予測モデルを導入し、消費量を予測して機器の設定を最適化できる。こういった予防的なアプローチは、エネルギー性能ロードマップの一環である。
・ 投資:2021年以降、25百万ユーロの投資計画により、技術的ソリューション(即効性のある対策及び投資対効果を最適化した技術的な構成ブロック)の実施及びエネルギー性能に特化された社内コミュニティの結成が可能となった。
・ 管理及び認証:グローバル・コミュニティにより各生産拠点のエネルギー責任者が結集することで、ベストプラクティスの一覧を共有し、充実させることが可能となっている。さらに、各生産拠点のエネルギー管理システムの成熟度を(ISO 50001規格に準拠した評価システムを用いて)評価しており、これにより世界中の多数の拠点で認証が取得できている(現在、拠点の70%が認証を取得しており、2026年度末までに100%の認証取得を目指す)。
・ 生産プロセスの最適化:ルノー・グループは製造プロセスの再構築を進めるとともに、エンジニアリングチーム及び各機能部門を動員し、全体的なパフォーマンス向上に寄与する省エネ技術ソリューション(熱回収、高効率電動モーター、LED照明、設備の自動スタンバイモード、塗装プロセスの最適化など)を設計している。
・ 再生可能エネルギー:ルノー・グループは、タンジェ拠点で現在進めているのと同様、ルノー・グループの自社業務での再生可能エネルギーの利用の拡大を目指している。タンジェ拠点では、エネルギー需要の90%を再生可能エネルギーで賄っており、これにはバイオマスボイラー室が含まれ、併せてタンジェ及びソマカの長期再生可能エネルギー(2026年にタンジェ及びソマカに関して100%風力)を確保する電力購入契約(PPA)をグリーン・オブ・アフリカと締結している。あるいは、ブラジルにおけるルノー・グループとコルメック・エネルジアとの間で締結された契約の例がある。この契約により、カスチーリョにある同社の5つの太陽光発電所のうち1か所での再生可能エネルギー発電を、ルノー・グループの拠点のエネルギー需要に結びつけることが可能となっている。
上記の方針及び行動計画は、ルノー・グループのすべての工場及び拠点に適用される。
C. 車両の使用
車両ラインナップの電動化は、脱炭素化に向けた必須の方策である。2025年はルノー・グループの排出量の80%超が車両の使用段階から発生していたため、特にロックイン排出量の削減に焦点を当てている。排気ガスの排出を削減し、顧客にとっての製品のエネルギー消費効率を向上させるため、エネルギー性能の向上は新製品開発の核心をなしている。
こうした改善には、いくつかの主要な方策がある。すなわち、車両のエネルギー需要(車両重量、空気抵抗)を削減すること、及び/又は内燃機関(電動化の程度は様々)であれ完全電動であれ、パワートレインのエネルギー効率を高めることである。
自動車のエネルギー効率
これらの方策により、消費削減、バッテリーサイズの縮小及びカーボンフットプリントの低減が可能となり、同時に車両の航続距離及び競争力を向上させることができる。車両のエネルギー消費の最適化は、以下のすべての主要な車両パラメーターを統合した包括的なアプローチがベースとなっている。
・ **SCx(空力特性):**この基準は車両設計に大きく依存する。内部の幾何学的ルール及びアンダーボディフェアリングなどの技術的ソリューションにより、外観の魅力を損なうことなく空力特性を向上させることが可能となる。これらのルールは車両開発の全過程で遵守される。デジタルシミュレーションの進展及び近年の人工知能の統合により、リアライトの形状、車両のアンダーボディといった細部に至るまで、初期段階からデザインと空力特性の兼ね合いを最適化することが可能となっている。
・ **タイヤの転がり抵抗:**低転がり抵抗タイヤは、内燃車両の燃費向上又は電気自動車の航続距離延伸に大きく寄与している。タイヤは、転がり抵抗に対してエネルギー性能、静粛性に対して騒音及び走行快適性に対して動的性能のバランスをとったものである。現在、メーカーは、将来の革新を期待しつつ、高性能シリカ、再生ゴム又はバイオベースのゴム及び軽量素材を使用し、カーボンフットプリントの削減及びエネルギー効率の向上を図っている。
・ パワートレインの効率:
─**ハイブリッド:**新型パワートレインの効率化は、走行時の排出ガス削減を後押しする。2025年には、ルノー・グループのさまざまなラインナップ(クリオ、キャプチャー/シンビオズ、アルカナ、オーストラル、エスパス、ラファール、ジョガー、ダスター、ビッグスター)に搭載される最新世代の1.8リッター高電圧E-TECHハイブリッド・パワートレインの開発により、非ハイブリッド内燃エンジンと比較して、1キロメートルあたりの消費量(WLTPサイクルで測定)が最大30%削減されている。
─**電気自動車:**2030年までに電気モーターの効率を大幅に向上させるという野心的な軌道が定められている。現在の開発は、コスト削減の目標を超えて、ドライブトレイン全体(モーター、インバーター、減速機、充電器)の効率向上を目指している。これには、新素材(例えば炭化ケイ素)の使用、革新的な冷却システム及びアーキテクチャの再設計が含まれる。
提供車両の電気化
・ 電気駆動:ルノー・グループは、約15年にわたり、はじめにゾエ及びトゥインゴ、その後、スプリング、メガーヌE-TECH及びカングーZEへと、100%電気自動車の開発に投資してきた。電気自動車の普及を加速させるため、ルノー・グループはさまざまな取り組みを開始している。電気自動車及びソフトウェアに特化した事業体であるアンペアの設立により、ルノー・ブランドのもとでヨーロッパ市場向けに電気乗用車の開発、製造及び売り込みを行っている(2024年にはセニックE-TECH、並びに2025年にはルノー5 E-TECH及びルノー4)。アルピーヌは、2024年のA290、2025年のA390の発売により、100%電気自動車のラインナップの提案を目指している。ルノー・グループは、2024年に発売されたエレクトリック・マスター小型商用車だけでなく、2024年の新型ダチア・スプリング、2025年の国際市場向けルノー・クウィッドなど、電気自動車の提供を拡大し続けている(ESRS 2を参照のこと)。
・ ハイブリッド車提供のための継続的な開発:短期間での、より持続可能な車両への移行を支援するため、ルノー・グループは、ハイブリッド車の開発を継続している。ルノー・ブランドにおいては、2025年に発売された新型クリオ E-Tech並びにリスタイルされたオーストラル及びエスパスが、既存のハイブリッド車ラインナップ(キャプチャー、シンビオズ、アルカナ、グラン・コレオス及びラファール)を充実させる。ジョガー及びダスターに続き、ダチア・ブランドは2025年に3台目のハイブリッド車両ビッグスターを発売した。
・ エコ・ドライブ・アシスト機能:この一連の補完的機能(スコアリング、コーチング及びエコモード)は、運転者が消費するエネルギー(燃料又は電気)の削減を手助けし、より慎重でエネルギー意識の高い運転を促していく。
・ 新しいモビリティ及び車両にまつわるサービスに特化されたブランドであるモビライズは、チャージ・パス(ヨーロッパにおける公共ターミナルへのカード・アクセス)や、費用を最適化しカーボンフットプリントを削減するスマート・チャージなどのソリューションを提供することで、電気自動車の普及を促進する。モビライズはさらに、「vehicle-to-grid」技術(家庭での充電及びピーク時の送電網へのエネルギー還流を管理)、モビライズ・パワー・ソリューションズ子会社による充電ステーション(プロフェッショナル及び個人利用者をサポート)、並びに超高速充電ステーションのネットワーク構築などを行っている。
上記の方針及び行動計画は、ルノー・グループのすべての製品ラインナップに適用される。
D. 使用済み管理
2025年、ルノー・グループは部品及び車両の回収、再利用、再生及びリサイクルに関するソリューションの展開を継続した。
低炭素モビリティに向けたソリューションの開発は、変革期にある市場での地位を強化することで、ルノー・グループにとって成長の機会となる。例えば、電気自動車及びエネルギーサービスなどがこれに該当する。
環境フットプリントを改善したコンポーネント、プロセス及び製品を設計し、それらをできるだけ多くの人々が利用できるよう資金調達ソリューションを提供することで、気候変動に対して真にプラスの影響を与えることができる。
上記の方針及び行動計画は、ルノー・グループが製造するすべての車両に適用される。
資金
すべての適応及び緩和行動は、ルノー・グループの気候計画における戦略的レビューの一環である。これらは、資材の選定、サプライヤーとのパートナーシップ及び製造プロセスなど、バリューチェーンのあらゆる側面を網羅している。例えば、パワートレイン、資材又はバッテリーの選定は、技術革新及び持続可能な開発という二つの目標に沿って下される戦略的な決定である。気候変動対策の効果的な実施を徹底するために、ルノー・グループは、カテゴリー別及びバリューチェーンの段階別(排気ガス、燃料、業界、バッテリー供給、資材調達、リサイクルチェーン)に区分された年間予算を割り当てている。ルノー・グループの総カーボンフットプリント、1台あたりの平均温室効果ガス排出量(排出強度)及び固定された排出量の水準は、リーダーシップ・チームの月次ダッシュボードを通じてモニタリングされている。新製品の競争力に関する具体的な目標は、燃料消費量及び温室効果ガス排出量という観点から設定されている。ルノー・グループのリーダーシップ・チームは、「脱炭素化コントロール・タワー」のレビューを通じてこれらの指標及び行動計画の実行を年に2回見直し、短期的、中期的及び長期的な戦略との整合性を確保している。
固定化された排出量の管理のため、ルノー・グループはCAFEコントロール・タワー・チームを設立した。この目的のため、ルノー・グループは、規制対象地域(まずはヨーロッパから)に登録されたルノー・グループ車両のCO2排出量を予測するためのツールを開発した。CAFEコントロール・タワーは、その成果を毎月ルノー・グループのリーダーシップ・チームのオペレーションズ委員会に報告している。ヨーロッパ以外でも、ルノー・グループはヨーロッパと同様の規制基準の対象となっている。このため、合計するとルノー・グループの世界の販売台数の約70%がCAFEに類する規制を受けている。コントロール・タワー・チームは、短期目標及び関連する資金を毎月、並びに中期的及び長期的目標を四半期ごとに見直す。この活動は、各地域の特性をすべて考慮に入れるため、地域ごとに調整されている。この活動は、各地域の特性をすべて考慮に入れるため、地域ごとに調整されている。このプロセスにより、ルノー・グループは、規制で定められた目標との整合性を確保し、必要に応じて是正措置を講じることができる。この管理は、短期販売予測を担当するチームと財務チームが連携して行う。
ルノー・グループが気候変動関連の行動に割り当てた業務費(OpEx)及び設備投資(CapEx)の資金は、以下の3つの主要分野に焦点を当てている。
・ 電気自動車:ルノー・グループは2010年から電気自動車の開発に投資しており、販売台数は1.2百万台に迫る。ルノー・グループは、2026年から2028年の期間に、電気自動車の開発に対し年間平均1.5十億ユーロを投資する計画である。
・ 短期リサイクル材料のループを優先することで原材料のカーボンフットプリントを最適化する。これによるコストへの影響は、1台あたり数ユーロ程度である。この最適化については、専用のロードマップ(エネルギー集約度の低い材料の使用、生産プロセスのエネルギー効率の向上及び再生可能エネルギーの利用)で対応している。材料はカーボンフットプリントに基づいて優先順位が付けられ、それらを適用する車両プロジェクトも同様に優先順位が付けられた。ルノー・グループによる現在の見積り台数に基づくと、これらの取り組みによって最初に多額な費用が発生するのは2030年以降となる見込みである。
・ ルノー・グループの生産拠点におけるエネルギー消費の最適化:2021年以降、これらの拠点のエネルギー効率向上に25百万ユーロを割り当てた投資計画に加え、再生可能エネルギーの調達は、特にスペイン、ブラジル及びフランスにおける長期電力購入契約の締結に反映されており、これらは2025年度連結財務諸表の注28において、合計115百万ユーロのオフバランス約定債務として開示されている。この金額は、契約期間中に売上原価として計上される予定である。2023年にブラジルで稼動を開始した太陽光発電プロジェクトには21百万ユーロの金融負債が追加計上されている。
上記の行動の実施は、資金が利用できるかどうか及びその配分に左右される。そのため
・ 2022年6月以来、モビライズ・ファイナンシャル・サービス(MFS)は、約142,000台の電気自動車のリファイナンスに資することを目的として、総額1,850百万ユーロのグリーンボンドを3回発行した。
・ 2025年9月、ルノー・グループは、2023年2月に設定されたサステナブル・ボンドの枠組みのもとで、850百万ユーロのグリーンボンドを発行した。ルノー・グループによる自動車事業におけるこの初の発行は、ヨーロッパ・タクソノミで定義される電気自動車の開発及び量産化に関連する業務費及び設備投資のリファイナンスに、2024年度については最大3分の1及び2025年度については最大残りの3分の2が充てられる。
このアプローチは、ルノー・グループの財務戦略と、2040年までにヨーロッパで及び2050年までに全世界で達成すべきカーボンニュートラル目標との整合性を示している。
2025年度の資本的支出(資産計上された研究開発費を含む。)は約1.9十億ユーロ、非資産計上研究開発費は約0.4十億ユーロである。
<指標と目標>
目標(E1-4)
ルノー・グループは温室効果ガス削減目標を設定している。これにより以下のことが可能となる。
・ 行動計画(移行計画及び気候変動緩和計画)の策定を主導し、関連するリソースを整備すること
・ 温室効果ガス削減、負の影響、気候変動に関連するビジネス機会の創出における期待される成果を反映すること(「IRO気候関連資料(IRO-1)」を参照のこと)
・ 特にルノー・グループが市場に投入する製品及びサービスの開発ペースに関して、気候変動緩和の方策の効果を測定すること。この最後の点は主に、固定化された排出量の削減に対処するものである。
これらの各項目は、関連する行動とリソースを調整し、新たな決定を計画するために、ストラテジー・デーにおいて定期的に見直される。2025年には、2035年に向けた新たなマイルストーンが決定され、中期的な視野で短期行動計画を補完する。
2030年及び2035年の目標により、最低限の温室効果ガス削減の軌道を設定することが可能となる。
・ 上流及び下流を合わせたスコープ3において、2℃を十分に下回る水準に整合
・ スコープ1及び2については特に1.5℃目標に整合
ルノー・グループは、地球温暖化を2℃を十分に下回る水準に抑えるため、2030年及び2035年の排出量削減と2050年までのカーボンニュートラルという目標への貢献に向けた野心を熱心に追求している。
ルノー・グループの目標は、自動車産業における脱炭素化へのセクター別アプローチが確立された時点で見直しが行われる。
温室効果ガス排出量の総量をトン換算のCO2相当量で測定
ネットゼロ=基準年2019年におけるスコープ1、2、3の温室効果ガス排出量を90%削減し、残る10%の残留排出量に対して恒久的な炭素回収を実施すること。
以下の表は、スコープ1、2、3の排出量に関するルノー・グループの目標の概要であり、環境へのインパクトを削減するための戦略的アプローチの詳細を示している。
| 目標 | 範囲 | 目標年 | 目標値 (総量に占める割合(%)) | 基準年 | 基準値 | 2025年末の状況 (単位:tCO2e) | 2024年末の状況 (単位:tCO2e) |
| スコープ1及び2のマーケット基準排出量 | 世界 - 複合スコープ | 2030 | 535,000 (-62.5%) | 2019 | 1,428,867 | 520,802(-64%) | 694,718 |
| スコープ3排出量 | グローバル | 2030 | 125,000,000 (-27.5%) | 2019 | 172,432,633 | 106,834,026(-38%) | 107,410,856 |
| スコープ1及び2のマーケット基準排出量 | 世界 - 複合スコープ | 2035 | -72% | 2019 | 1,428,867 | 520,802 | 694,718 |
| スコープ3排出量 | グローバル | 2035 | -40% | 2019 | 172,432,633 | 106,834,026 | 107,410,856 |
下表は、カーボンニュートラルへの寄与に関するルノー・グループの目標の概要である。
| 目標 | 範囲 | 目標年 | 目標値 (総量に占める割合(%)) | 基準年 | 基準値 | 2025年末の状況 (単位:tCO2e) | 2024年末の状況(単位:tCO2e) |
| 排出量削減によるカーボンニュートラルへの寄与 | ヨーロッパ - スコープ1、2、3 | 2040 | -90% | 2019 | 98,858,482 | 65,451,389 | 69,544,248 |
| 世界 - スコープ1、2、3 | 2050 | -90% | 2019 | 173,861,504 | 107,354,829 | 108,105,575 |
下表は、エネルギー消費と管理に関するルノー・グループの目標の概要である(スコープ1、2)。
| 目標 | 範囲 | 目標年 | 目標値(総量に占める割合(%)) | 基準年 | 基準値 | 2025年の 中間目標 | 2025年末の 状況 | 2024年末の 状況 |
| エネルギー原単位(MWh/自動車生産台数)の削減 | 自動車及び機械製造工場 | 2025 | -30%(世界) | 2021 | 1.67MWh/台 | -30% (世界) | -28% (1.21MWh/台) | -26% (1.24MWh/台) |
| 消費電力に占める再生可能エネルギーの割合の拡大 | ルノー・グループの工場 | 2035 | 50% (再生可能電力) | 2019 | 17.6% | 49% | 48% | |
| 消費電力に占める低炭素エネルギーの割合の拡大 | ルノー・グループの工場 | 2035 | 85% (低炭素電力) | 2019 | 90% | |||
| 暖房供給における再生可能エネルギーの割合の拡大 | ルノー・グループの工場 | 2035 | 25% (再生可能エネルギー熱) | 2019 | 1.4% | 4% | 4% |
エネルギー原単位(自動車生産台数当たりMWh)を削減し、ルノー・グループの拠点におけるエネルギー消費(スコープ1、2)に占める再生可能エネルギーの割合を拡大する目標は、事業活動に伴うエネルギー消費及び関連する温室効果ガス排出による負のインパクトをモニタリングし、緩和することを目的としている。
消費される再生可能エネルギー(電力及び熱)の割合は、気候影響の算定に関する現行の義務及び参照フレームワークに基づいて定義される。今後数年間でこれらの基準や参照フレームワークが変更された場合、透明性と一貫性の要件に沿って、関連する数値は適宜調整される可能性がある。
2025年における欧州自動車産業の競争力という文脈において、2025年のフランスのエレクトリシティのハブ、及び2030年の欧州のルノー・グループの拠点に関連するスコープ1及び2の具体的なネットゼロ目標は、2035年以降に延期された。これに伴い、ルノー・グループは2035年までの再生可能エネルギー及び低炭素エネルギー目標を更新した。
この延期は、2030年までにスコープ1とスコープ2を合わせた排出量の総量を削減するという総合目標には影響しない。ルノー・グループは、エネルギー消費を削減するために産業プロセスの技術的基盤を継続的に開発し、産業拠点のエネルギー性能を向上させている。
ルノー・グループの温室効果ガス排出量削減目標を算定するための基準年である2019年は、(新型コロナウイルス感染症のパンデミックや供給不足といった)重大な破壊的事由によって活動レベルが影響を受けていない代表的な年である。それは、自動車産業が化石燃料ベースの技術に依存していた時代を反映しており、したがって温室効果ガス排出削減量を測定するための関連する基準値を提供する。
エネルギー原単位の削減目標は、2021年に、当該期間のエネルギー費用の上昇に伴って(この基準年とともに)追加された。
ルノー・グループは、気候変動の緩和と適応に関連する様々な国際基準及び枠組みを遵守している。目標は、方針と移行計画を策定したのと同じ学際的なグループによって定義された。
ルノー・グループは、専門的な外部第三者が実施する定期的な批判的レビューを通じて、炭素計算方法の堅牢性を確保しており、温室効果ガスインベントリに関してISO 14064規格を準拠している。
関連する環境、社会、技術、市場及び政策の動向を特定し、脱炭素化の方策を決定するために、幅広い気候シナリオが検討された(気候に関連する重大なインパクト、リスク及び機会を特定、評価するために使用されるプロセスの詳細情報については「IRO気候関連資料(IRO-1)」を参照のこと)。
ルノー・グループの気候移行計画、2025年のマイルストーンと2030年の目標(スコープ1、2、3)
ルノー・グループは、温室効果ガス排出量の総量を38%削減し、基準年である2019年比での環境上の削減の達成において前進した。
この結果は以下の内訳である。
・ **2025年におけるスコープ1及び2の排出量総量を2019年比で64%削減:**産業のスコープ(スコープ1及び2における総量)において、2030年の67%目標に対し、その軌道は2024年比で12パーセント・ポイント改善した。原単位においては、ルノー・グループ工場で製造される車両について、2025年の排出量は車両当たりCO2eが216kg(2019年比-52%)という結果である。
車両当たりのスコープ1及び2排出原単位の削減
・ **2025年におけるスコープ3の排出量総量を2019年比で38%削減:**2025年のスコープ3の排出量総量は2024年比でわずかに減少した。この改善(CO2e -580千トン)は、パートナーを含む販売台数の増加(+3%)が、販売車両1台当たりの平均排出原単位の削減(ルノー・グループ・ブランドの排出量:車両当たりCO2e 40.9トン、2024年比-3%)及び融資対象車両の排出量の減少(-13%)によって相殺された結果である。
使用段階の排出量(固定化された排出量)は、2024年と比較して総量で4%減少した。販売車両1台当たりの原単位ベースでは、使用段階の排出量は2024年比で4%減少した。この改善は、電気自動車及びハイブリッド車の販売台数の構成割合の増加によるものである。
車両キロメートル当たりのテールパイプ排出量の削減
ルノー・グループのスコープ3全体における予測軌道は、2030年目標に対して依然として良好な状態を維持しているが、電気自動車市場の発展ペースに敏感である。スコープ1及び2の予測軌道は、2030年目標の達成を確保するため、再生可能エネルギー開発プロジェクトの延期を受けて見直された。今後の期間の計画は、2035年に向け設定された目標に資するよう、2026年から策定される。
スコープ1、2、3グロス温室効果ガス排出量及び温室効果ガス総排出量(E1-6)
2025年インベントリにおけるRNAIPLの影響は温室効果ガス排出量の+1.8%に限定される。
報告年度終了後の後発事象は確認されていない。
ルノー・グループは、走行距離を200,000kmとして、WLTP基準(乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験方法)における使用段階のカーボンフットプリントを算出している。すべての車両の走行距離を200,000kmとする仮定は、リカルド社が欧州委員会のために実施した研究(LCAを通じた従来型車両と代替燃料車の環境へのインパクトの確定-欧州委員会-2020年)等の外部資料に基づいており、様々な車両セグメントにおけるルノー・グループの販売台数の分布に関する内部データによって補足されている。実際の運転状況をより正確に反映する評価を行うために、ルノー・グループは、使用段階における自動車のテールパイプCO2排出量と電力消費量の値を20%増加させている。この推定係数は、欧州委員会が収集した実走行消費データ(車載式燃料・電力消費等監視装置、OBFCM)の分析に基づいている(特に「車載式燃料・電力消費等監視装置からのデータを用いた自動車及びバンの実際のCO2排出量に関する報告書」を参照のこと)。
ルノー・グループは、スコープ2の温室効果ガス排出量の計算にロケーション基準とマーケット基準の両方の方法を適用しており、電力購入契約(PPA)及び熱購入契約(HPA)を利用している。
温室効果ガス(GHG)排出量の計算には、以下のデータソースを使用した。
| GHG排出量計算の対象 | 方法論とデータソース/標準的基準 |
| 購入した電気 | 国際エネルギー機関(IEA)が報告した国別エネルギー構成排出係数 |
| 蒸気排出量 | 現地での計算又はバイオマス回収評価 |
| 冷媒漏洩排出量 | サプライヤー又は現地データによる見積もり |
| 自動車試験排出量 | 国際規格への準拠 |
| 鋳造CO2排出量 | 社内の物質収支法 |
| 焼却された揮発性有機化合物 | EU-ETS排出係数 |
スコープ3の温室効果ガス排出量の報告において、カテゴリ8(リース資産(上流))、10(販売した製品の加工)、13(リース資産(下流))は、以下の理由により非該当とみなされる。
・ ルノー・グループはバリューチェーンの上流部分でリース資産を保有していないため、カテゴリ8は該当しない。
・ ルノー・グループが販売した製品の下流における加工がないため、カテゴリ10は該当しない。
・ ルノー・グループはバリューチェーンの下流部分でリース資産を保有していないため、カテゴリ13は該当しない。
非財務報告の範囲は、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に概説されている財務報告の範囲と適合している。
| スコープ1、2、3GHG排出量及びGHG総排出量 - バリューチェーン | ||||||||
| (単位:tCO2e) | 2025年 | 2024年 | ||||||
| 上流 | 自社事業 | 輸送・配送 | 下流 | 上流 | 自社事業 | 輸送・配送 | 下流 | |
| グロス・スコープ1 GHG排出量 | 379,100 | 406,440 | ||||||
| グロス・スコープ2 GHG排出量(マーケット基準) | 141,702 | 289,750 | ||||||
| グロス・スコープ2 GHG排出量(ロケーション基準) | 437,894 | 504,850 | ||||||
| グロス・スコープ3 GHG排出量 | 20,994,087 | 912,828 | 84,927,111 | 17,382,636 | 901,382 | 89,130,935 | ||
| 合計(マーケット基準) | 20,994,087 | 520,802 | 912,828 | 84,927,111 | 17,382,636 | 696,190 | 901,382 | 89,130,935 |
| スコープ1及び2GHG排出量 - 連結グループ及び共同支配会社 | ||||
| (単位:tCO2e) | 2025年 | 2024年 | ||
| 合計(1) | 連結グループ(1) | 共同支配企業(2) | 合計(1) | |
| グロス・スコープ1 GHG排出量 | 379,100 | 406,440 | 745 | 407,185 |
| グロス・スコープ2 GHG排出量(マーケット基準) | 141,702 | 289,750 | 5,146 | 294,896 |
| グロス・スコープ2 GHG排出量(ロケーション基準) | 437,894 | 504,850 | 5,146 | 509,996 |
| 合計(マーケット基準) | 520,802 | 696,190 | 5,891 | 702,081 |
| 合計(ロケーション基準) | 816,994 | 911,290 | 5,891 | 917,181 |
| (1) 経営管理下にある事業体の環境データは「連結グループ」欄に含まれる。これらの事業体は、ルノー・グループのシステムの制約上、分離することができない。 (2) ルノー・日産テクノロジー・アンド・ビジネス・センター・インディア・プライベート・リミテッド(RNTBCI)を51%含む。 | ||||
| スコープ1、2、3GHG排出量及びGHG総排出量 | |||
| (単位:tCO2e) | 基準年 - 2019年 | 2025年 | 2024年 |
| グロス・スコープ1 GHG排出量 | |||
| グロス・スコープ1 GHG排出量 | 647,420 | 379,100 | 406,440 |
| 規制排出物取引制度由来のスコープ1 GHG排出量の割合(%) | 67% | 52% | 53% |
| グロス・スコープ2 GHG排出量 | |||
| マーケット基準のグロス・スコープ2 GHG排出量 | 781,447 | 141,702 | 289,750 |
| ロケーション基準のグロス・スコープ2 GHG排出量 | 919,214 | 437,894 | 504,850 |
| グロス・スコープ3 GHG排出量 | |||
| グロス・スコープ3 GHG排出量 | 172,432,633 | 106,834,026 | 107,414,952 |
| 一次データを用いて計算されたスコープ3 GHGの割合(%) | 89% | 87% | |
| 1. 購入した商品・サービス | 22,361,600 | 20,003,758 | 16,310,804 |
| 2. 資本財 | 1,232,855 | 699,153 | 807,282 |
| 3. スコープ1、2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 | 135,697 | 85,076 | 86,881 |
| 4. 輸送・配送(上流) | 590,480 | 488,501 | 449,456 |
| 5. 事業から出る廃棄物 | 72,470 | 78,260 | 52,378 |
| 6. 出張 | 47,378 | 30,353 | 34,164 |
| 7. 雇用者の通勤 | 203,521 | 97,488 | 91,127 |
| 9. 輸送・配送(下流) | 625,168 | 424,327 | 451,925 |
| 11. 販売した製品の使用 | 139,710,265 | 80,345,022 | 83,890,767 |
| 12. 販売した製品の廃棄 | 2,442,123 | 1,476,278 | 1,577,847 |
| 14. フランチャイズ | 329,138 | 257,997 | 265,512 |
| 15. 投資 | 4,681,936 | 2,847,814 | 3,396,809 |
| 8. リース資産(上流) | - | - | - |
| 10. 販売した製品の加工 | - | - | - |
| 13. リース資産(下流) | - | - | - |
| GHG総排出量 | |||
| マーケット基準のGHG総排出量 | 173,861,500 | 107,354,829 | 108,111,142 |
| ロケーション基準のGHG総排出量 | 173,999,267 | 107,651,020 | 108,326,242 |
| バイオマスの燃焼又は生分解による生物起源CO2排出量 | |||
| (単位:tCO2e) | 2025年 | 2024年 | |
| スコープ1生物起源CO2排出量 | 1,155 | 1,072 | |
| スコープ2生物起源CO2排出量 | 29,628 | 34,411 | |
| スコープ3生物起源CO2排出量 | 6,452,254 | 6,901,115 | |
| 契約証書 - スコープ2 | |||
| (単位:%) | 2025年 | 2024年 | |
| 契約証書、スコープ2 GHG排出量(マーケット基準) | 40% | 38% | |
| スコープ2 GHG排出量に関連するエネルギー生産についての属性と一体となったエネルギー売買に使用される契約証書 | 31% | 37% | |
| スコープ2 GHG排出量に関連する分離されたエネルギー属性訴求権の売買に使用される契約証書 | 9% | 1% | |
| GHG排出原単位(売上高に対する) | |||
| (単位:kCO2e/百万ユーロ又はg/ユーロ) | 基準年 - 2019年 | 2025年 | 2024年 |
| 売上高に関連するGHG総排出量(マーケット基準) | 3,320 | 1,853 | 1,923 |
| 売上高に関連するGHG総排出量(ロケーション基準) | 3,318 | 1,859 | 1,926 |
<人的資本>
労働条件と労働環境
重大なIRO並びにそれらと戦略及びビジネスモデルとの相互作用(SBM-3)
倫理及び持続可能な開発は、ルノー・グループの戦略的ビジョンの中核をなすものである。当組織は、人権の尊重と推進において卓越した成果を上げることを目的としている。ルノー・グループは、人事方針において深く浸透しているルノーの目的と価値観が、事業慣行に反映されるよう確保している。この連携により、事業を展開する地域における建設的な環境を育み、パートナーとの関係を強化している。さらに、ルノー・グループは、その商業活動から生じる可能性のある人権又は基本的自由の侵害に迅速に対処し、是正するための事業体の能力に、高い優先順位を置いている。
不適切な労働条件及び労働環境は、従業員の健康、安全、及び福祉を損なう可能性がある。このため、ルノー・グループは人権及び労働条件に対する包括的なアプローチを通じて、こうした現実的及び潜在的な影響を理解し軽減することに尽力している。
ルノー・グループは、その事業活動において強制労働や児童労働の重大なリスクが生じる可能性のある活動や地理的地域を特定していない。
方針(S1-1)
ルノー・グループの人権方針は、1948年世界人権宣言、国連グローバル・コンパクト原則、OECD多国籍企業行動指針等の主要文書に適合している。倫理的な労働慣行に対するルノー・グループのコミットメントは、2013年の「持続可能な成長と発展のために共に取り組む」グローバル枠組み協定(以下「GFA」という。)、2019年の「ルノー・グループの労働環境を構築するために共に取り組む」GFA、及び国際労働機関(ILO)の条約を遵守し、強制労働の撤廃を確保し、最低労働年齢を15歳に設定していることで実証されている。
ルノー・グループの人権コミットメントには以下のものが含まれる。
・ ILOの最低年齢条約(1973年、第138号)、ILOの最悪の形態の児童労働条約(1999年、第182号)及び2013年と2019年のGFAに従った児童労働の禁止
・ ILOの強制労働条約(1930年、第29号)、ILOの強制労働廃止条約(1957年、第105号)及び2013年と2019年のGFAに従った強制労働の禁止
・ 世界人権宣言第5条、2019年GFA、ルノー・グループのダイバーシティ・インクルージョン憲章に従った、ハラスメント、暴力、報復の禁止方針
・ ILOの結社の自由及び団結権の保護に関する条約(1948年、第87号)、ILOの団結権及び団体交渉権に関する条約(1949年、第98号)、労働組合の関与を理由とするあらゆる形態の差別の防止を目的とするILOの労働者代表条約(1971年、第135号)、及び2013年と2019年のGFA(2019年のGFAの2021年の補遺を含む)に従った、結社の自由、従業員との対話及び協議、団体交渉権の効果的な承認
さらに、国連の女性のエンパワーメント原則(WEP)を採択することで、ルノー・グループは、世界人権宣言が女性にも男性にも等しく適用されなければならないことを再確認している。
ルノー・グループはまた、同一価値労働同一賃金を促進するILO第100号条約を支持しており、すべての従業員に適切な賃金が支払われるよう確保している。
ルノー・グループは管理職と従業員とのオープンな対話の文化を育んでおり、これはグローバル・レベルのルノー・グループ労使協議会や現地の従業員代表団体によって促進されている。ルノー・グループは、企業の環境に関する慣行、社会的慣行及び社会全体に関する慣行を支援又は規制することを目的とした国際的な規範や基準の遵守に尽力している。人権保護のための国際的な原則と基準の遵守は、2013年と2019年のGFAにも明記されている。
さらに、ルノー・グループは、仕事と私生活のバランスを保ち、在宅勤務等の柔軟な勤務形態を提供し、包摂を促進し、進歩的な管理スタイルを導入することの重要性を強調する様々な協定を締結している。
ルノー・グループは、従業員の福利と権利に対する組織の専心を反映して、選出された従業員又は組合に所属する従業員を通じて、現地法に従い、効果的な従業員代表を真摯に確保している。
ルノー・グループ労使協議会は、全世界の従業員を代表する極めて重要な役割を担っている。さらに、ルノー・グループ人事担当取締役は、労働条件及び人権に関する方針の実施及び遵守を担当するルノー・グループ内の最高レベルの経営陣を代表している。
ルノー・グループは、人権ガバナンスの枠組みを通じて、その活動による労働者への心理的・身体的インパクトに対処している。リスク・マッピングによって重大な人権リスクが特定され、場合によっては負のインパクトを緩和し、労働者の福利を向上させるための是正措置の実施が確保されている。
この分野におけるルノー・グループの方針は、ウェブサイトで一般に公開されており、イントラネットを通じて、また管理職及び全従業員向けの定例会議、トレーニングを通じて社内に周知されている。
ダイバーシティ及びインクルージョン
重大なIRO並びにそれらと戦略及びビジネスモデルとそれらの相互作用(SBM-3)
ルノー・グループは、特に、自動車セクターにおける女性の包摂に関して、ダイバーシティのベンチマークとなることを目指している。ルノー・グループは、女性が伝統的に過小評価されている、STEM分野(科学、技術、エンジニアリング及び数学)などの技術的な役割において、女性の存在感を強化するための取り組みを行っている。
重大な負のインパクトにおいて、ルノー・グループは、差別(職務上の能力とは無関係な基準に基づいて、個人又は集団に対して不利な扱いをすることと定義される)やハラスメントに基づく立証された申立をほとんど確認しておらず、ケースバイケースで対応している。平等な待遇、差別禁止、又はハラスメント禁止に関する規制の不遵守に起因する是正費用、罰則及び風評被害が生じる可能性がある。差別を受けるリスクが最も高い人々は、ルノー・グループの従業員の中の少数者グループに属する人々である。
フランス内外のすべてのルノー・グループの企業及びその従業員は、ダイバーシティ&インクルージョンの方針を社内及びパートナー(サービス・プロバイダー、サプライヤー、ステークホルダー)に適用しなければならない。
方針(S1-1)
ルノー・グループは、明確な目標を軸としたダイバーシティ&インクルージョンの方針を実施している。その目標とは、組織の全レベルにおける女性の割合向上と賃金平等の確保である。この戦略には、特に障がいを持つ人々を対象として、採用、統合、雇用維持に特化した方針を通じた包摂的な環境促進のためのイニシアチブが伴う。さらに、「差別ゼロ」方針は、ルノー・グループ内部及びそのパートナーとの関係において、あらゆる形態の差別を防止し対処することを目的としている。
ルノー・グループのダイバーシティ&インクルージョン憲章は、この分野における方針の基盤を成し、多様で包摂的な労働環境の構築を導く。
この戦略は、以下の2つの原則を軸に構成されている。
・ 職業生活のすべての段階(採用、トレーニング、報酬、キャリア開発等)において、差別ゼロの方針に沿って、人々が尊重される差別のない環境を確保する。ルノー・グループは、ジェンダー、年齢、人種、民族、国籍、社会的・文化的出自、性的指向や性自認、目に見える又は見えない障がい、政治的・宗教的意見、労働組合活動等の理由にかかわらず差別を禁止する。
・ すべての従業員の公正な統合、育成及び支援を確保するため、人事方針の中核にスキルと実績を据える。
各従業員は、その役割や勤務地に関わらず、本方針の実施におけるステークホルダーであり、ルノー・グループが定めるダイバーシティ&インクルージョンの方針を尊重することに尽力する。
この方針は、ルノー・グループのすべての法的事業体の内部統制キャンペーンを通じて毎年監査される。2021年に設立されたルノー・グループのD&I部門は毎年、リーダーシップ・チーム、取締役会の戦略及びサステナビリティ委員会、ルノー・グループ労使協議会内の社会的パートナーにその戦略と行動計画を提示する。近年の組織変更に伴い、2025年に予定されていたダイバーシティ&インクルージョン戦略及び行動計画のガバナンス機関及び社会的パートナー向け年次報告会は、2026年第2四半期に延期された。それでもなお、ルノー・グループは、ダイバーシティとインクルージョンを推進する活動を継続し強化することに、引き続き全面的に尽力している。
ルノー・グループは、その方針が公正で包摂的であるよう確保するために、以下の通り、一般に認められた基準やイニシアチブを積極的に支持している。
・ ルノー・グループは、1958年よりILO第111号条約の適用において、また、2019年より国連の女性のエンパワーメント原則(WEP)の署名者として、ジェンダー平等を支援している。
・ ルノー・グループは、障がいを持つ人々の包摂を目的として、2022年にILOビジネスと障害グローバル・ネットワーク憲章を、2020年にはフランスで包摂マニフェストを採択した。2024年以降、ルノー・グループは、障がい者の包摂に対し二重のアプローチを適用している。
- 補助技術、専用IT機器、人間工学に基づいたツール、ワークスペースの改修など、個別の調整を行うことで、従業員の労働環境における障壁を最小限に抑える。具体的な調整は個人のニーズに応じて行う。但し、特定の職務においてすべての障壁を排除又は最小化できない場合、当該部門の人事担当マネジャーが対応する。
- 障がいに関する対象を絞った学習や啓発活動を通じて、マネジャーやチームを支援し、包摂的な文化と職場環境を育む。ルノー・グループでは、本方針に記載された様々な障がいタイプに対する包摂的な取り組みに関する実践的なガイダンスを提供する、マネジャー及びチーム向けの複数のオンライン学習モジュールを開発している。さらに、ルノー・グループはマネジャー向けの専用トレーニングモジュールを提供している。必要に応じて、部門の人事担当マネジャーが、該当する個人及びマネジャーに対して追加支援を提供する場合がある。
国の障がい者政策がルノー・グループの方針を上回る場合、国の政策がルノー・グループの方針に優先する。
・ フランスでは、50歳超の労働者を支援するため、2022年にルノー・グループによって「Charte des 50+」が締結された。
・ LGBT+の権利を守るため、ルノー・グループは2020年に国連人権高等弁務官事務所の自由平等憲章及びフランスの団体「l'Autre Cercle」の憲章に署名した。
・ ルノー・グループは、ルノー・グループのコミッティ並びに2013年及び2019年のグローバル枠組み協定(GFA)(2019年GFAに対する2021年の補遺を含む)を通じて、国際協力にも取り組んでいる。
ルノー・グループは、社内のステークホルダーに働きかけ、特にフォーカス・グループ、1対1の面談、調査等を通じて、現状に関するニーズや感想を収集することによって、方針を策定している。
D&I方針、基礎的なテキスト、ガイド、ツール等の資料は、内外に対する誓約とともに、ルノー・グループのD&Iウェブサイトに掲載されている。これらの文書は、企業レベル及び国レベルの社内コミュニケーション・キャンペーンを通じて、すべてのスタッフに周知されている。
さらに、ルノー・グループのD&I憲章は、ルノー・グループのウェブサイトで公開されており、すべてのステークホルダーにその採用が呼びかけられている。
ダイバーシティ&インクルージョン担当副社長は、ルノー・グループに関する方針の確実な実施を担当している。
指標-企業の雇用者の特徴(S1-6)
| 地域別従業員数 | ||
| 2025年 | 2024年 | |
| EEA諸国(1) | 63,060 | 64,793 |
| 非EEA諸国 | 37,481 | 33,843 |
| 合計 | 100,541 | 98,636 |
| (1) EEA: 欧州経済領域 | ||
| ジェンダー別従業員数 | ||
| 2025年 | 2024年 | |
| 女性 | 22,597 | 22,965 |
| 男性 | 77,943 | 75,669 |
| その他のジェンダー(1) | 0 | 1 |
| 未報告 | 1 | 1 |
| 合計 | 100,541 | 98,636 |
| (1) 本人が指定したジェンダー | ||
| ルノー・グループ総従業員数の10%超を占める国に焦点を当てた従業員数 | ||
| 2025年 | 2024年 | |
| フランス | 38,230 | 38,730 |
| ルーマニア | 11,914 | 12,887 |
| 契約別・地域別従業員数 | ||||||
| 2025年 | 2024年 | |||||
| 終身雇用 | 有期雇用 | 労働時間無保証 | 終身雇用 | 有期雇用 | 労働時間無保証 | |
| EEA諸国(1) | 58,082 | 4,978 | 0 | 58,457 | 6,336 | - |
| 非EEA諸国 | 34,953 | 2,511 | 17 | 30,728 | 3,100 | 15 |
| 合計 | 93,035 | 7,489 | 17 | 89,185 | 9,436 | 15 |
| (1) EEA: 欧州経済領域 | ||||||
| 契約別・ジェンダー別従業員数 | ||||||
| 2025年 | 2024年 | |||||
| 終身雇用 | 有期雇用 | 労働時間無保証 | 終身雇用 | 有期雇用 | 労働時間無保証 | |
| 女性 | 20,231 | 2,365 | 1 | 20,071 | 2,893 | 1 |
| 男性 | 72,803 | 5,124 | 16 | 69,112 | 6,543 | 14 |
| その他のジェンダー(1) | 0 | 0 | 0 | 1 | - | - |
| 未報告 | 1 | 0 | 0 | 1 | - | - |
| 合計 | 93,035 | 7,489 | 17 | 89,185 | 9,436 | 15 |
| (1) 本人が指定したジェンダー | ||||||
| 報告期間中にルノー・グループを退職した従業員数 | ||
| 2025年 | 2024年 | |
| 報告期間中にルノー・グループを退職した従業員数 | 5,569 | 5,907 |
| 従業員の離職率 | ||
| 2025年 | 2024年 | |
| 従業員の離職率 | 5.9% | 6.6% |
指標-団体交渉の適用範囲及び社会的対話(S1-8)
| 団体交渉の適用範囲及び社会的対話 | ||||||
| 2025年 | 2024年 | |||||
| 適用率 | 団体交渉の適用範囲を通じて | 社会的対話を通じて | 団体交渉の適用範囲を通じて | 社会的対話を通じて | ||
| 従業員 - EEA(1) | 従業員 - 非EEA(2) | 職場代表 - EEA(1) | 従業員 - EEA(1) | 従業員 - 非EEA(2) | 職場代表 - EEA(1) | |
| 60-79% | 非EEA諸国 | 非EEA諸国 | ||||
| 80-100% | フランス、ルーマニア | フランス、ルーマニア | フランス、ルーマニア | フランス、ルーマニア | ||
| (1) ルノー・グループ従業員総数の10%超に相当する、50人超の従業員を擁する国に関する情報 (2) ルノー・グループ従業員総数の10%超に相当する、50人超の従業員を擁する地域に関する情報 | ||||||
指標
A. ダイバーシティ指標(S1-9)
| 従業員数の年齢別分布 | ||
| 2025年 | 2024年 | |
| 30歳未満 | 12,772 | 13,987 |
| 30~50歳 | 63,913 | 61,937 |
| 50歳超 | 23,856 | 22,712 |
| 合計 | 100,541 | 98,636 |
| 経営陣のジェンダー別分布 | ||||
| 2025年 | 2024年 | |||
| 従業員数 | % | 従業員数 | % | |
| 女性 | 26 | 36% | 25 | 35% |
| 男性 | 47 | 64% | 46 | 65% |
| その他のジェンダー(1) | - | 0% | - | 0% |
| 未報告 | - | 0% | - | 0% |
| 合計 | 73 | 100% | 71 | 100% |
| (1) 本人が指定したジェンダー | ||||
B. 報酬指標(賃金格差及び総報酬、S1-16)
| 従業員報酬 | ||
| 2025年 | 2024年 | |
| 賃金のジェンダー格差(ESRS S1法) | -7.6% | -10.2% |
| 年間報酬比率 | 161 | 272 |
ルノー・グループは、ジェンダー間の賃金格差をモニタリングするために、ESRS S1が推奨する方法に加え、階層ごとに格差を測定する別の方法も採用している。この計算では、女性に有利な0.8%の報酬格差が示された。
C. 障がいのある従業員
| 2025年 | |
| 従業員の内、障がい者の割合 | 3.87% |
指標-安全衛生(S1-14)
| 安全衛生マネジメントシステムの対象となる従業員 | ||||
| 2025年 | 2024年 | |||
| 内部監査対象工場 | ISO 45001認証工場 | 内部監査対象工場 | ISO 45001認証工場 | |
| 安全衛生マネジメントシステムの対象となる従業員の割合 | 80% | 10% | 80% | 6% |
| 労働災害(1) | ||
| 2025年 | 2024年 | |
| ルノー・グループ従業員の労働関連事故件数 | 1,242 | 1,081 |
| ルノー・グループ従業員に影響を及ぼす労働関連傷害(労働時間100万時間当たり) | 6.45 | 5.54 |
| ルノー・グループ従業員に影響を及ぼす労働関連傷害(労働時間200,000時間当たり)(IFR) | 1.29 | 1.11 |
| ルノー・グループ従業員の労働関連傷害による死亡者数 | - | - |
| ルノー・グループの拠点で働く他社の従業員の労働関連傷害による死亡者数 | - | - |
| ルノー・グループの非給与制従業員の労働関連傷害による死亡者数 | - | N/A |
| (1)報告された事故には、応急処置を必要とする事故も含まれる。 | ||
事故関連情報の収集改善に向けた取り組み(啓発活動、ITツール等)の結果、2025年には2024年よりも多くの事故が報告されたが、G1強度率指標が示す通り、その重篤度や労働損失日数に増加は見られなかった。
指標-差別その他の人権侵害に対して提出された苦情(S1-17)
| 差別に対して提出された苦情 | ||
| 2025年 | 2024年 | |
| 差別(ハラスメントを含む)に対して提出された苦情の合計件数 | 287 | 230 |
| うち立証された差別事象(ハラスメントを含む) | 83 | 79 |
上記の事例を除き、2025年には、人権関連の苦情(OECD多国籍企業ガイドラインの国家連絡窓口を含む、ルノー・グループ従業員が利用可能な様々なチャネルを通じて提起されたもの)が1件記録された。
2025年、ルノー・グループは、ルノー・グループ従業員に関連する差別その他の人権問題に起因する重大な罰金、違約金、又は賠償金を支払わなかった。
3【事業等のリスク】
一連の事業の中で、ルノー・グループは、その資産、負債及び財務成績に影響を与える可能性のある多くのリスクにさらされている。主なリスクの概要及びそれらがどのように管理されているかについての詳細は、下記「リスク管理」に記載されている。
リスク管理
ルノー・グループのリスクファクター
ルノー・グループは、ルノー・グループがさらされているリスクファクターを、形式化されたリスク管理アプローチを用いて特定する。なお、リスク管理アプローチについては、「統制及びリスク管理システム」に記載している。
本章に記載されるリスクファクターは、ルノー・グループのイメージ、資産、活動の実施、業績又は目的の達成に対し重大な悪影響を及ぼす可能性があり、残存する重要度が最高のリスクレベルにあると評価されたものである。
しかしながら、現時点では重大ではないとみなされているか又は現時点で特定されていないその他のリスクファクターが、将来、ルノー・グループに悪影響を及ぼす可能性は排除できない。中期戦略計画の変更は、特定のリスクの性質又は相対的な重要性に影響を及ぼす可能性もある。
リスク・マッピングは、外部環境(地政学的・経済的環境、市場、競争、規制、ステークホルダーの期待等)及び内部環境(組織、スキルとリソース、リスク管理システム等)の変化、並びにそれらが新たな戦略プランの目標達成に及ぼす潜在的な影響に応じて、毎年更新される(リスクの追加・削除、特定リスクの重要度の変更)。
リスクは、戦略に関連したリスク、事業に関連したリスク、法的リスク及びコンプライアンスリスク、財務リスクの4つに分類されている。これらのリスクはカテゴリー別に下表に要約され、カテゴリー毎に重要度レベルの高いものから順に記載されている。
ルノー・グループのカテゴリー及び重要度別のリスクファクター
戦略に関連したリスク
| 製品、サービス及びイノベーション戦略のリスク |
ディスクリプション
規制、テクノロジー及び顧客の期待の面で絶えず変化する競争の激しい自動車市場において、ルノー・グループは、そのイノベーション能力、製品及びサービスの提供が、ヨーロッパ及び国際市場における市場の期待と十分に適合しないリスクにさらされている。これは、販売台数及び損益計算書に悪影響を及ぼす可能性がある。この点に関して特定されたリスクは、以下のとおりである。
・ 特にコネクティビティ、エレクトロニクス、ソフトウェア及び電動化の面での、自動車とそのエコシステムの技術的な高度化
・ 規制の強化や税金及び関税の上昇による車両コストの継続的な上昇と当該コストの販売価格への転嫁が困難となるおそれがあり、その結果、一部の製品の事業採算性及び収益性が弱まる可能性がある。
・ パワートレインの商品提供(内燃エンジン、ハイブリッド、電気)及びその構成の移行が、顧客の予算、使用パターン、市場のCO2排出量基準、又はルノー・グループのCAFE規制に一致しない可能性がある。
・ ROCE(使用総資本利益率)を25%以上に維持するという目標を掲げる一方、研究開発及び資本的支出を売上高の最大8%に制限することで、イノベーションに関する選択とその顧客期待との不一致に関するリスクを高める可能性がある。
上記の特定のリスクに加えて、電気自動車活動は特に以下の影響を受ける。
・ 電気自動車又は電動化自動車(プラグイン・ハイブリッド車、非プラグイン・ハイブリッド車、又はレンジ・ エクステンダー車)に特化した、古くからのマーケットプレイヤーと、現地で大きな支持を受けたアジアの新規参入者双方との激しい競争
・ 価格、石油や電気料金の変動性、航続距離、安全性及び知覚品質による需要の変動性
・ 購入奨励金、CAFE規制、充電インフラ等に関する公共政策の変更
ある製品の開発において前提としている事項に強い疑義が生じた場合、ルノー・グループは、固定資産(投資及び開発費)の減損を認識するか、又は、最低購入数量が達成されないために必要に応じて支払うべき契約上の補償金をカバーする引当金を計上する必要が生じる可能性がある。例えば、2025年には、特定の車両開発及び生産資産の減損評価減は0.8十億ユーロ計上された(2024年は0.3十億ユーロ)。
リスク管理
市場の期待と変化、そして業界のトレンドを特定できるように、ルノー・グループの将来の製品の定義は、顧客に関する調査及び競合分析に基づいている。さらに、ルノー・グループは、開発チームによる戦略的・技術的インテリジェンス活動(自動車セクターを超えて行われるものも含む。)により、世界規模でますます見識を深めている。
こうした顧客ニーズと競合企業の競争力に関する理解を基盤として、2025年には、スコーピング段階で定義された水準と整合性のある顧客満足度を確保することを目的とした、顧客パフォーマンス目標を定義する新たな方法論が導入された。
ルノー・グループの構造は、市場の期待に応えることを可能にするものである。
・ 可能な限り消費者の期待に添うためのブランド別の組織化は、ブランドアイデンティティを強化するための適切なトレードオフを可能にすると同時に、中央の機能のノウハウやルノー・グループや提携業者が開発したプラットフォーム及びテクノロジーを最大限に活用するものである。
・ ルノー・グループ内での電動パワートレイン及びソフトウェアの専門知識の開発。特に中国におけるルノー・グループの事業体であるACDC(アドバンスド・チャイナ・デベロップメント・センター)を通じた取り組みにより、トゥインゴを21ヶ月で開発することが可能となった。
・ 各ブランド及びビジネスユニットが、生産計画及び戦略開発に注力する会議において、グループレベルでの具体的かつ補完的な戦略を構築し調整することができるガバナンス。
・ 数多くのパートナーシップ(「パートナーシップ及び提携」参照)により、ルノー・グループは市場におけるイノベーションのベストプラクティスを活用することができる。
ルノー・グループは、この組織が提供するコントロールの水準を越えて、以下の強固な生産計画を定めている。
・ 補完的なブランドを軸とし、手頃な価格のシティカーからプレミアム車両まで、様々なセグメントと市場をカバーする、幅広くバランスの取れた製品ラインナップを提供し、依存リスクを低減する。2025年には電気自動車ラインナップがルノー4とアルピーヌA390で拡充され、近くトゥインゴとクリオ6ハイブリッドが追加される予定である。
・ 多様で適応性のあるパワートレインポートフォリオ(内燃機関、LPG、ハイブリッド、プラグイン・ハイブリッド及び電気)を提供し、顧客の期待に応えつつ、今後発生しうるパワートレイン構成の変化にも柔軟に対応する。
ヨーロッパでの強固な基盤を礎に、ルノー・グループは特にインド、中南米及び韓国において、現地チームのスキル向上と現地チームへの権限委譲を背景に、顧客の特有の期待に応える製品で国際的な業績向上にも注力している。
| M&A及びパートナーシップのリスク |
ディスクリプション
ルノー・グループの戦略的発展は、資本集約的か否かを問わず、パートナーシップに依存しており、またOEMパートナーシップにも依存している。
ルノーリューションの発表以来、この方策は電気自動車のバリューチェーン(バッテリー、半導体、電気モーターのサプライヤー)、ソフトウェア定義自動車と商用車の開発、そして国際的な存在感の拡大(ジーリーとの提携等)に大きく活用されている。こうした提携により、ルノー・グループは最先端の技術と新しいスキルの恩恵を受けることが可能となっている。
ルノー・グループはまた、OEMメーカー(日産やフォード等)と開発又は生産におけるパートナーシップを結んでいる。
パートナーシップの選択と管理のプロセスに対する統制の欠如は、ルノー・グループがこれらの新しいバリューチェーン又は地域における発展を推進する能力を制限する可能性があり、現在外注しているトピックを、より長い期間をかけて内部開発する必要があること、投資家に伝えた計画を実現できないこと等といった財務的・評判的な影響を及ぼす可能性がある。
さらに、パートナーシップの価値が低下した場合、又はパートナーが破綻した場合、ルノー・グループの会計に対する財務上の影響が大きくなる可能性がある。
リスク管理
2025年、ルノー・グループは、組織を三つの柱で再編した。グループCEO直轄の国際発展・パートナーシップ部門、財務部門内のM&A機能、そして法務部門である。このガバナンスにより、パートナーシップはルノー・グループの戦略目標に沿って管理され、同時にパートナーシップのビジネスオーナーである事業分野やビジネスユニットをサポートすることができる。
ガバナンス改善に向けた取り組みは、ルノー・グループの戦略的優先事項との整合性及び買収案件の適切な統合を図るため、優先順位付けを一層強化した、より効率的で選択的な意思決定プロセスの導入を基礎としている。
事業責任者は、M&A及び国際発展・パートナーシップ部門と連携し、リーダーシップ・チームに対し、パートナーシップ実施状況、買収統合状況、及び最適化策又は業績回復策について必要に応じて報告する。
毎年、すべての投資についてレビューが行なわれ、価値下落の兆候がある場合には必ず減損テストが実施される。非連結会社の株式の評価に関する規則は連結財務諸表の注24-Aに、関連会社及び共同支配企業に対する投資の減損に関する規則は連結財務諸表の注2-Oに記載されている。
| アフターサービス活動が中断した場合の対応が不十分であるリスク |
ディスクリプション
アフターサービス活動は、ルノー・グループの収益性を継続的に支える柱である。現在、顧客との商業的関係を一変させるデジタルツールの発展や、従来のアフターサービス・モデルを変えつつある新たなプレイヤーの存在など、大きな画期的なリスクに直面している。こうした動きは、アフターサービスにおけるルノー・グループの収益性を脅かすものである。
アフターサービス活動は、主に4つのリスクに直面している。
・ 電気自動車台数の増加は、電子部品の複雑性の低下による保守・点検業務の平均費用の低下を招く。
・ 独立系のアフターマーケット(IAM)の市場におけるシェアは大きく、成長を示しており、強力なデジタル・コンポーネントを持つ新たなプレイヤーを生み出している。
・ 2025年5月以降の欧州連合の意匠法改革による競争の激化。
・ EUDR(森林破壊規制)等の現在実施中の新規制は、タイヤ等の特定のカテゴリーに属する予備部品に影響を与える。
その潜在的な影響は、アフターサービス活動で予想利益率を達成できないリスクなど、主に財務リスクであるが、車両生産中止後10年間代替部品が供給されない場合、法的リスクやレピュテーションリスクが生じる可能性もある。
リスク管理
ルノー・グループは、3つのアフターサービス施策を実施している。
・ より多くの価値を生み出すために、一般化した現代資産(コネクティビティ情報の利用、リモートでのソフトウェアのアップデート、顧客体験のデジタル化、物流ツールの近代化及び自動化)を活用しつつ、ブランドごとの約束に沿った最高レベルの顧客体験を提供する。
・ 顧客、特に旧車を保有する顧客のロイヤルティを高めるために、修理・カスタマイズの観点から、車のライフサイクル全体に応じたオファーを提供する。
・ ルノー・グループのネットワークを離れた顧客を取り戻し、新規のマルチブランド顧客を獲得するために、フィジカル、デジタル両方のメーカーのノウハウを活用して、Motrio社及びFixter社の主導により、関連性のある高品質な独立アフターマーケット(IAM)オファーを展開する。
2025年には、購買、物流、IT部門と提携し、予備部品の供給状況と納品期間の改善に向けた改善活動を継続・拡大した。
・ サプライヤーの供給における不備のリスクを事前に検知するモニタリング体制と、予備部品供給の継続性を確保する施策:リスクのある商品に対する複数供給源の確保、国間の生産移転、在庫確保のための長期供給の取り決め、純正部品代替品(Value+又はMotrioのラインナップ、Renativeの再生部品)の開発。
・ ゾエ等の旧型車を含むバッテリー交換を確実に行うことを目的として設計された新たな体制。
・ アフターサービス向けデジタルロードマップに適用される人工知能の加速計画。
事業に関連したリスク
| サイバー攻撃及び情報システムの障害に関するリスク |
ディスクリプション
ルノー・グループの業務は、複雑な環境下で情報システムが適切に機能することに左右され、かつその程度は高まっているため、ルノー・グループは脅威へのエクスポージャーを高めるような多くの課題に直面しており、サイバーセキュリティを主要な戦略的課題としている。
・ サイバーセキュリティ規制環境の強化
・ クラウド戦略
・ インダストリー4.0
・ コネクティビティと自動車ソフトウェアへの依存の増大
リスクには以下が含まれる。
・ ルノー・グループ、又はより広範には欧州経済や国家利益に影響を及ぼす可能性のあるサイバー攻撃(サイバー犯罪)。これによりデータの完全性及び機密性、並びにルノー・グループ及びそのパートナー又はサプライヤーの製品又はサービスの可用性に影響が及ぶおそれがある。
・ 規制違反。これにより車両の型式認証が阻止されたり、罰金が科されたりする可能性がある。
・ データセンターにおけるハードウェア故障、ネットワーク障害又は停電などのインシデント
・ 規制やサプライヤーとの契約で定められたIT基準への不適合
セキュリティシステムの継続的な強化にもかかわらず、これらのリスクは重大な財務的影響(生産若しくは販売の損失・遅延、車両及びインフラの修理費用、罰金、又は保険料の増加)をもたらす可能性がある。また、ルノー・グループのイメージ、第三者及び顧客のルノー・グループ及びそのブランドに対する信頼にも悪影響を及ぼすおそれがある。同様に、車両とサービスのコネクティビティに関連するリスクの管理が不十分な場合には、データ、サービス又は車両の安全性及び信頼性に悪影響をもたらすおそれがある。
リスク管理
これらのリスクを管理するため、ルノー・グループはリスク分析に基づく積極的かつ包括的なアプローチを採用している。これにより、車両の安全性、顧客データの機密性、重要製造業務の継続性、及び適用される規制(特にUNECE R155及び156、一般データ保護規則(GDPR)、NIS 2、サイバーレジリエンス法(CRA)及びデジタル・オペレーショナル・レジリエンス法(DORA))への準拠を確保する。
・ ルノー・グループ全体の資産と製品を保護する職能横断的な組織体制を構築し、全ルノー・グループ企業において以下の責任を明確化している。
- ユーザー意識向上(特にフィッシングテスト、トレーニング及び危機実習を通じて)
- IS/IT環境、工場及び車両のセキュリティ確保
・ ルノー・グループのサイバーセキュリティ投資は、「ワン・サイバー」プログラムのもと、6つの柱(IS/IT、生産拠点、車両、販売店、銀行業務、サプライチェーン管理を含む職能横断的イニシアチブ)で構成される。
・ リーダーシップ・チームの支援を得てガバナンス構造を構築し、主要なサイバーリスク指標について取締役会へ定期的に詳細な報告を行う。
・ UNECE R155及びR156規制で要求されるサイバーセキュリティ管理システム(CSMS)の導入。これは製品ライフサイクル管理システムに完全に統合されている。
・ 適用される規制、基準、及び特定されたリスクに沿った参照フレームワークを導入し、これを継続的に改善している。
・ ルノー・グループの規則に沿った、ルノー・グループのシステム、アプリケーション及びインフラ(クラウド管理を使用するものを含む。)の保護強化。
・ 重要かつ戦略的なアプリケーション向けのITバックアップに基づく復旧プロセスを検証するための、サイバー危機シミュレーション演習及び定期的なテストプログラム。
サイバー効率性と組織の回復力は、以下の取り組みを通じてさらに強化されている。
・ ルノー・グループのアプローチの変革及びツールの性能向上のための人工知能の活用推進
・ ルノー・グループの全世界のセキュリティ・オペレーション・センターの能力の強化
・ ルノー・グループ全体での意識向上とサイバーセキュリティ文化の醸成への投資
・ 重大な脆弱性や陳腐化への対応優先化
・ 長寿命車両構成部品向けの、ポスト量子暗号への移行に向けた事前計画
ルノー・グループのリスクベース戦略は、現在の脅威を管理するのみならず、将来のコネクティッドモビリティと自動運転車の回復力と信頼性構築に貢献する。
| サプライチェーンが断絶されるリスク |
ルノー・グループの事業活動は、生産拠点の上流と下流のいずれにおいても複雑なサプライチェーン及びデリバリーチェーンシステムに依存しており、既存の統制措置にもかかわらず、以下の障害が発生するおそれがある。
・ サプライヤーの破綻
・ 原材料供給の中断
・ 供給又は輸送システムの途絶
これらのリスクは、ルノー・グループとサプライヤーとの間の産業上の相互依存関係と、不安定な経済的・地政学的環境が組み合わさった状況下で生じる。これらは販売台数、売上高、ルノー・グループの利益又は顧客満足度に影響を及ぼす可能性がある。
これらのリスクに対処するため、職能横断型ガバナンス体制により、領域横断型チーム(エンジニアリング、購買、サプライチェーン)が動員され、サプライヤーのパネルの頑健性、サプライヤーが困難に陥った場合の予測、事業継続計画の頑健性、及びサプライヤーとの中長期的な生産能力の見通し(材料、電子部品、車両物流等)など、全体的な視点を提供し、共有のレジリエンス戦略を策定する。
サプライヤーの破綻
ディスクリプション
ルノー・グループは、500を超える部品サプライヤー・グループと取引しており、そのうちの約40グループが購買量の50%を占めている。また、約200の戦略的サービス・プロバイダー及び数千の小規模サプライヤーと取引している。
サプライヤーは様々なリスク(財務的、戦略的、顧客又はサプライヤー依存関連、産業的、社会的、ESG又はサプライチェーン関連)をもたらす可能性がある。これらは商取引関係における望まない中断や、部品の設計及び生産、納品期間並びに必要な生産能力の確保に関するリスクを生じさせる場合がある。
ホースはギアボックス、エンジン及び機械部品の主要な第1ティアのサプライヤーとなったが、そのサプライヤーは経済環境の変動に非常に敏感である。
ルノーは他の自動車グループと同様、特にヨーロッパにおいて、2024年をも上回る規模の市場縮小を経験した。これによりサプライヤーのキャッシュ・フローと生産計画が影響を受け、リスク水準が上昇し、さらにサプライヤー基盤全体で統合と再編が進んだ。
購入額の約10%と許容範囲とみなされていたリスクサプライヤーの割合は40%近くに達する可能性があり、サプライヤー倒産のリスクは高水準にある。
リスク管理
ルノー・グループは、包括的なリスク管理システムを適用している。
・ サプライヤーに対し、自らのリスク、コンプライアンス、自らのサプライチェーンの頑健性、及び財政的・戦略的経営について責任を負わせることを目的として策定されたサプライヤーリスク防止策。
・ 利用可能な既存の生産能力で対応できない供給リスクを、2年を期間として管理することを企図した生産能力ガイドライン。
・ 納入された部品の不適合(品質、トレーサビリティ)を発見するためのプロセス。
・ 特に、過去とこれからの財務リスク、戦略的リスク(依存、ルノーエクスポージャー)、産業・供給リスク、技術的ブレイクスルー、気候変動リスク、労働力リスク及びESGに関する複数の基準による格付けを取り入れたサプライヤーリスク管理システム。
2024年以降、事業への影響が最も大きいサプライヤー(対象車両数に基づく)は、事業継続計画の強化された分析の対象となり、商品委員会を通じて行動計画のモニタリングが行われている。このシステムによって、ルノー・グループは生産量の大きな減少を被ることなく、2025年の供給を守ることができた。
ESGリスクの管理システムは、ルノー・グループの警戒計画に含まれている。
原材料供給の中断
ディスクリプション
主要原材料(鋼鉄、プラスチック、アルミニウム、銅、及び電気自動車用のリチウム、ニッケル、コバルト)は、ルノー・グループが生産する新車の製造のために購入される部品及び原材料の総額の約4分の1を占めており、特に以下のような特有のリスクが存在する。
・ 以下の理由による潜在的な供給制限
- サプライヤーによる生産の失敗(自然災害、社会紛争など)
- 地政学的状況の変化(関税、希土類の輸出制限)
- 物流サプライチェーンの混乱
・ 例えば、電気バッテリーに使用される材料など、エネルギーや特定の鉱物の価格変動による、著しくかつ突然な価格の変動
・ 原材料の脱炭素化軌道を支えるためにリサイクルを増加させる必要がある産業用金属廃棄物、特にアルミニウムと銅の市場へのアクセスをめぐる潜在的な緊張
・ 特に採掘事業に関するESG基準(環境、社会及びガバナンス)への不適合
これらのリスクの制御が不十分である場合、費用増、生産停止、レピュテーションへの影響が発生し、最終的にはルノー・グループの収益性に大きな影響を及ぼすことになる。
2025年、中国が電気モーターや永久磁石に必要な希土類の輸出制限を実施した際、このリスクは体系的に顕在化した。
リスク管理
材料管理に関連するリスクは、エンジニアリング部門と購買部門との間で毎月会議が開催されるガバナンス機関で対処される。この会議では、量産及び自動車プロジェクトに関する技術戦略やサプライヤーパネルを確認する。ルノー・グループが、供給リスク及びコスト超過を特定し、かつ制限するための仕組みは以下の通りである。
・ 感応度の高い材料の使用を削減し、又は代替する(例えば、ルノー・グループの製造する電気パワートレインにおける希土類の不使用)。
・ 高影響材料(鋼鉄、アルミニウム、銅)につき、複数供給源戦略を実施する。これにより、ルノー・グループは、関税や輸出規制の変化に直面しても、回復力を確保することができる。
・ 供給危機が発生した場合に部品サプライヤーが代替材料に迅速に切り替えられるようサポートする。
・ 特に、原材料サプライヤーとともに廃棄物の回収・再利用を最適化することに特化した戦略的事業体である「ザ・フューチャー・イズ・ニュートラル」を通じた取組みにより、リサイクル材料の使用量を増やし、産業廃棄物(鋼鉄、アルミニウム、プラスチック)の管理を徹底し、増大するニーズに対応する。
・ バリューチェーン全体のステークホルダー(バッテリーサプライヤー、カソード活物質のサプライヤーなど)とパートナーシップを結び、バッテリーに使用される戦略材料の責任ある調達を確保する。
・ 重要な原材料の市場とサプライヤーを継続的にモニタリングし、主要原材料の価格予測を毎月見直す。
・ 指数に連動する重要な材料については、体系的な財務ヘッジ方針を実施し、指数に連動しない材料については年間固定契約の交渉を行う。
ルノー・グループの生産は、予防措置(電気モーターに希土類を使用していないこと)と迅速な検知システム、さらに危機管理体制の即時発動により、希土類輸出制限の影響を受けなかった。具体的には以下の対応が取られた。
・ 影響を受ける部品とサプライヤーの迅速な特定
・ サプライヤーからのライセンス取得に向けた短期行動計画
供給又は輸送システムの途絶
ディスクリプション
このリスクは、部品の企画・製造・運搬・納品、製造工場の上流、車両の販売体制、及びサプライチェーンの費用管理への障害に関するものである。
これらの障害には、以下のような原因が考えられる。
・ キャパシティの不足(ドライバー不足又は輸送手段の不足、港の混雑)
・ 関係国の物流業者や税関システムにおけるサイバー攻撃や情報システム障害
・ 地政学的文脈に関連するリスク(例えば、国境の閉鎖や特定の地理的地域における治安の悪化)
・ ルノー・グループの物流フロー又は保管場所に影響を及ぼす自然災害
・ 欧州のドライバーのためのモビリティパッケージなどの新たな規制
これらのリスクが発生した場合、供給が遅延し、大幅なコスト超過や車両の損傷が発生する可能性がある。その結果、ルノー・グループの顧客満足度、販売台数、売上高及び収益性に影響を及ぼす可能性がある。
リスク管理
ルノー・グループは、物流関連のリスクの防止及び保護のためのさらに強固なシステムを導入した。
・ 需要と生産のバランスを取るための、統合・デジタル化された販売及び販売事業計画(S&OP)プロセス。
・ 中長期的な輸送量の可視性に関して物流サプライヤーとの提携を強化し、輸送キャパシティ(陸上及び海上)のリスクを制限。
・ サプライチェーン管制塔により、プロセスのデジタル化とエンド・ツー・エンドビューを通じて、危機の即時かつ協調的な検知と管理が可能になる。例えば、部品配送トラックの遅延リスクをリアルタイムで特定し、影響を評価し、工場での生産停止を避けるための代替解決策(緊急輸送、ルート変更又は代替トラック)を提案する。
・ 供給システムをカバーするサイバーセキュリティ行動計画、及び物流サプライヤーパネルへの参加に際してのTISAX認証取得請求。
・ 長年にわたって試験・改良を重ねてきた、関連する機能のすべてを動員する危機管理体制。
これまでに経験した様々な危機(気候関連災害や地震、半導体不足、紅海における船舶への攻撃、中国による希土類輸出制限)は、2025年のルノー・グループの生産に重大な影響を与えなかった。これは、サプライチェーンの混乱に対処するためのリスク管理体制の有効性を実証している。
| 製品及びサービス開発のリスク |
ディスクリプション
技術、プレイヤー、開発スケジュール及びコストの面で大きな変革が進行している自動車市場において、ルノー・グループは競合他社に比して、製品、ソフトウェア、サービスの開発が、期間、費用、品質、又はイノベーションの面で期待された競争力に達しないリスクにさらされている。
このリスクは以下の原因から生じうる。
・ テクノロジーの複雑化、特にソフトウェア(ソフトウェア定義自動車の登場)とコネクティビティの複雑化。
・ 特にインターフェースの面で非効率な組織。
・ 責任の分担、知的財産、コスト管理、あるいは複数のサプライヤーが開発したモジュールの統合の難しさに関して、委託先やパートナーとの関係をコントロールできないこと。
・ 内燃エンジンからハイブリッド・エンジン、電気エンジン、そしてソフトウェアへの移行をサポートするスキルの不足。
・ 新たに導入される規制やその変更点を、短か過ぎる期間で考慮に入れなければならない状況。
・ 自動車メーカー、あるいはバッテリーサプライヤーを含む特定のプレイヤーとの激しい競争。とりわけアジアのプレイヤーは、規模の利益、原材料への直接的及び地理的なアクセス、より低いエネルギーと労働費用、そして潜在的には助成金のために、ヨーロッパのメーカーよりも著しく低い生産費用の恩恵を受けている。
これらの要因により、ルノー・グループの目標に対して高すぎる参入障壁やコストが生じ、これによりマーケティングの遅延が発生する可能性がある。品質や安全性の欠陥は、追加コストや顧客の不満につながり、ルノー・グループのイメージに影響を与える可能性がある。全体として、このリスクの発生は、ルノー・グループの販売台数、売上高、収益性に影響を与える。
リスク管理
このリスクを管理するため、エンジニアリング部門は継続的な変革の中で、以下に依存している。
・ スキルセンター、特に、電気自動車、バッテリー、ソフトウェアのスペシャリストであるアンペア。アンペアは、ルノー・グループの基準を遵守しながら革新する能力を実証した。2025年のバッテリーセル・イノベーション・ラボラトリーの設立により、これらの技術におけるルノー・グループのノウハウが強化されている。
・ 職能横断型のプラットフォーム・グローバル・リーダーは、ブランドの収益性を確保することを目的としている。
・ ルノー・グループの分散型エンジニアリングチームは、そのスキルを向上させている。現地適応だけでなく、職能横断的な活動をこなし、自動車プロジェクトの設計をより早い段階から行うようになっている。これにより参入コスト削減に大きく寄与している。
また、ルノー・グループは、ACDC(Advanced China Development Center)を活用し、中国のパートナーと緊密に連携し、そのエコシステムから学び、開発を加速している。新たな「Leap100」開発プロセスは、部品共通化の拡大、デジタル化及び簡素化を通じて、自動車の開発期間を最大100週間短縮することを目指している。
フューチュラマ・プログラムは、開発タイムラインの短縮に合わせて、開発とプロジェクトへの革新の統合を加速させる。
「ルノーリューション・バーチャルツイン」プロジェクトにより、エンジニアリング部門は、設計からアフターサービスまで活用可能なデータマネージメントツール及び協働プラットフォームを導入した。デジタルシミュレーションの進歩により、設計の頑健性が向上し、検証プロセスの効率が高まり、サプライヤーやパートナーとの関係が円滑になり、コストが削減された。これには人工知能の大規模導入も寄与している。
ソフトウェア、バッテリー、パワーエレクトロニクスの分野におけるパートナーシップ戦略は、戦略的革新の知的財産を保持しつつ、コストを削減し高水準の技術的俊敏性を維持することに役立っている。この俊敏性により、ルノー・グループは18ヶ月でLFP技術を自動車に組み込むことに成功した。
こうした変化を支援するため、特に電気技術分野においてスキル開発計画が実施された。
2025年、ルノー・グループのエンジニアリング部門は組織の合理化を継続し、パフォーマンス向上と業界最高水準の達成を目指した。
最後に、ルノー・グループは、品質に関する以下の堅牢な計画を実施している。
・ 業務に統合された品質保証システム。
・ 製品のユーザー、利用者の物理的完全性に関連するリスクを確保することを目的とした、製品安全及び一般的安全性に関する組織及び活動。
・ 品質に関する問題の是正、車両のリコール処理、特に規制又は安全性の問題がある場合における、顧客の不満の原因を迅速に特定し、それに応じて行動するための市場監視システム。
| 地政学的不安定性及び市場変動に関するリスク |
ディスクリプション
ルノー・グループは、数多くの国で事業を行っており、地政学的不安定性(紛争、社会不安、政情不安)、不利な経済環境及び規制上の制約から生じる様々なリスクにさらされており、これらは地域によって異なり、競争の激しい環境において市場を不安定にする可能性がある。
このような要素は、以下の状況につながる可能性がある。
・ 輸出入制限及び経済制裁
・ 物流の流れの途絶(「サプライチェーンが断絶されるリスク」参照)
・ 保護主義的措置(関税)
・ 不安定な公共方針(電気自動車の販売に対するインセンティブ)に加え、電気自動車の購入台数が予想を下回る状況(CAFE規制遵守への潜在的影響を伴う)
・ 市場の突然の変動
これにより、ルノー・グループ従業員の安全へのリスク、供給の途絶、事業の中断又は資産の損失、追加コスト、販売台数の減少、親会社へのキャッシュ・フローの移転の制限、又はルノー・グループ資産の収用が生じ、最終的にルノー・グループの損益計算書又は貸借対照表に影響を与える可能性がある。
2025年の国際情勢は、依然として極めて不安定な状態が続いた。ウクライナでの戦争とヨーロッパへの影響、中東地域(ガザ、レバノン、イラン)における持続的な緊張、そして特に米国政府の決定に起因する世界的な混乱が顕著であった。輸出制限(例えば中国によるもの)が実施され、サプライチェーンに深刻な支障が生じている。
世界経済の成長は減速の兆しを見せたが、保護主義的措置に対しては想定よりも高い耐性を示した。
ヨーロッパの財政的な制約により、電気自動車購入に対する公的支援策は脆弱で不安定となり、このセグメントの成長を鈍化させている。
ヨーロッパ以外で、ルノー・グループの販売台数や総生産台数に占める割合が最も高い国・地域は、モロッコ、トルコ、中南米の国々である。これらの国・地域ごとのルノー・グループの自動車販売台数及び生産台数における割合は、モロッコ(それぞれ4%、16%)、トルコ(それぞれ7%、16%)、アメリカ(それぞれ12%、11%)である(「事業」参照)。
ルノー・グループの自動車販売台数・生産においては、そのウェイトは限定的であるが、バッテリー、電気自動車のバリューチェーンにおいては、中国、アジア-太平洋地域が極めて重要な位置を占めている。
リスク管理
製造事業の拠点についてのルノー・グループの決定は、不安定性のリスクを考慮に入れて行われる。投資収益率の算出には、各国固有のリスクプレミアムを含む。ルノー・グループは引き続き、競争力を増大させつつ、政治及び外国為替リスクの影響を抑制するために必要となる、現地統合の水準の引き上げを行っている。
ルノー・グループが開発した「スター」方式の請求スキーム(輸出された製品の製造子会社がルノーs.a.s.に販売し、それを販売子会社及び独立輸入業者に転売する仕組み)により、不払リスクの管理を一元化し、これらのリスクを競争力のある条件でカバーすることができる。アンペアs.a.s.も、販売子会社への転売(及び独立輸入業者へのルノーs.a.s.への請求書による間接販売)について、同様の仕組みを採用している。
ルノー・グループのビジネスユニット及びブランドは、予期せぬ市場変動に対応するため、生産及び販売活動を適宜調整する責任を負う。商業的観点では、ルノー・グループのエクスポージャーは地理的多様性により限定されている。
2024年以降、ルノー・グループは多分野横断型の「CAFEコントロール・タワー」チームを設置し、テールパイプ排出量の削減をモニタリングし、規制目標の達成を確保することで財務業績を守っている。
ルノー・グループは職能横断型ガバナンスを通じて、輸出管理及び経済制裁への対応を行っている。企業輸出管理チームは規制のモニタリングを行い、それをガイドラインと行動計画に落とし込み、関連機能を動員してコンプライアンスを確保する。また、デジタル管理ツールの開発が開始されている。
全体として、ルノー・グループは、損益分岐点を管理し、リスクが発生した場合の回復力を強化するため、固定費を継続的に管理し、生産能力の再構築を継続している。
地政学的危機や予期せぬ市場変動による物流フローの管理については、サプライチェーンが断絶されるリスクに関するパラグラフで詳述されている。
ルノー・グループは北米市場に展開していないため、米国の保護主義的措置へのエクスポージャーは限定的である。
| デジタル・トランスフォーメーションのリスク |
ディスクリプション
デジタル・トランスフォーメーションは、すべての部門が生産性を改善し、コストを削減し、価値の源泉を新たに創り出すことによりルノー・グループの戦略をサポートすることを目的としている。
このトランスフォーメーションは組織的・技術的な変化及び業務プロセスの変更を伴うものである。
様々な機能の情報システム間の無数のインターフェースに関連して増大する複雑さ、内外の技術の欠如、及び非効率なガバナンスは、商品又はプラットフォームの品質不良、デジタル・トランスフォーメーションの遅れ、業務ラインにおける不十分な生産性、そして最終的には品質の低い顧客体験及びルノー・グループの競争力の喪失を招き得る危険がある。
リスク管理
デジタル・トランスフォーメーションはIT機能が主導し、各会社機能のマネジャーと連携して進められる。IT機能はリーダーシップ・チームに月次報告書を提出し、リーダーシップ・チームはデジタル・プランの実施状況をモニタリングし、ルノー・グループの戦略的方向性との整合性を確認している。
サイロ化を縮小し、戦略とプロジェクト実行の適合性を強化するため、ルノー・グループはバリューチェーンを中心にイニシアチブを構成し、車両開発、産業効率化、エンド・ツー・エンドのサプライチェーン、コネクティッドサービスなどのプロジェクトやソリューションを網羅している。
これらのバリューチェーンは、マネジメント・チームと提携し、3年間のデジタル計画を定め、定期的に修正している。
技術面では、アーキテクトが、陳腐化及びオペレーティングコストを管理するために使用される製品の一貫性と合理性を確保する。特にこの管理により、IT予算全体を増やさずに投資余力を高めることが可能となる。
(ルノー・グループの「責任あるAI」アプローチに沿った)人工知能の導入は、事業活動の生産性をサポートし向上させるための強力な方策である。既に社内で多くのイニシアチブが実施されている。例として、組立ラインにおける車両品質の適合性を確保するためのAI活用、輸送ルートの最適化やローリー積載率の向上を通じたサプライチェーンの生産性向上への寄与などが挙げられる。
デジタル戦略に沿った投資の最適化と優先順位付けをさらに進めるため、創出される価値の算定は各機能の業務指標及び財務指標と適合させる。これにより、投資によって創出される価値という約束を踏まえて予算を策定することが可能となる。
最後に、ルノー・グループは、ベストプラクティスを共有するために、他の主要な業界プレイヤーと定期的に連携している。このような積極的なベンチマーキングにより、ルノー・グループはデジタル・トランスフォーメーションの最前線に立ち続けることができる。
| 自然災害、健康被害又は産業災害のリスク |
ディスクリプション
ルノー・グループの事業拠点は、製造拠点、エンジニアリング及び試験センター、物流プラットフォーム、あるいは商業拠点に至るまで、業務上の災害、労働災害、火災、爆発、あるいは機械故障のリスクにさらされている。
ルノー・グループの拠点の中には、地震リスク(トルコ、ルーマニア)や気候変動に関連する自然災害リスクにさらされているところもある。こうした自然災害リスクには、洪水や沿岸浸水(特にフランスと韓国)、水ストレスや熱ストレス(インド、トルコ、スペイン、ルーマニア、フランス等)、さらに強風や雹嵐が含まれる。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のような世界的流行によって、ルノー・グループ全体が影響を受ける可能性もある。
これらのリスクは、適用される予防規則の適用方法が十分に厳密でないことと、不動産資産や工業施設のメンテナンスが不十分であることに、外的要因(地震、気候変動に関連する物理的リスク)が組み合わされることにより顕在化する可能性がある。
気候変動や自然災害の増加により、このリスクの重要度はさらに高まっている。
以下に概説する防止策及び回復力方針にもかかわらず、このような事象が発生した場合、個人、環境、あるいは関係する工場の安全がおびやかされ、工場操業に重大な混乱が生じ、特に相互依存関係を通じて、ルノー・グループ全体の業績(販売台数、売上高、損益計算書、あるいは貸借対照表)に影響を及ぼす可能性がある。
リスク管理
このリスクには、特にHSEE(健康・安全性・環境・人間工学)、予防・保護、不動産、総務など複数の専門家が関与しており、これらの専門家が、関連する拠点を監督及び支援している。リスク管理部門が四半期ごとに開催する、産業部門のディレクターを委員長とする運営委員会では、これらの専門家が一堂に会して進捗状況をモニタリングし、追加措置を決定する。
ルノー・グループは、人と財産の安全のために厳格な防止策を導入し、自然災害に対する回復力を強化している。例外的な事態が発生した場合、従業員の健康を守り、資産を保護し、各国におけるルノー・グループの事業継続能力を維持するため、危機管理・事業継続の枠組みを直ちに発動できる体制を整えている。
2025年には、「物的損害及び事業中断」保険プログラムがカバーする資産(工業、エンジニアリング、物流)の97%が、国際的な「高度防災基準適合物件(HPR)」ラベルを獲得し、保険会社が認める予防と保護のレベルを反映している。
2025年、HSEE要覧の初版がルノー・グループ内で配布された。この包括的な文書はHSEEのすべての方針と手続をまとめ、事故防止やリスク・緊急事態の効果的な管理方法について明確な指針を提供している。
ルノー・グループは長年、自然災害に伴うリスクへの対策を講じており、現在実施されている措置はその有効性が実証されている。実施された調査とシミュレーションに基づき、ルノー・グループは定期的にシステムを改善している。
・ 地震:建物と施設の補強、トレーニングと危機管理
・ 洪水:雨水貯留池、雨水排水ネットワークの維持管理、揚水ポンプ等
・ 水ストレス:干ばつ時の給水制限発生時の早期対策、生産台数あたりの水消費を大幅に削減することを目指した「フルパワー・ウォーター」戦略
・ 暑さ対策:換気、施設冷却、勤務時間調整、休憩、水分補給等。2025年には猛暑への適応計画を策定するため、作業環境の温度・湿度測定を実施した。
・ 雹・強風対策:駐車場への防護ネット設置、屋根補強。
生産拠点における重要なビルメンテナンスのニーズは、不動産部門のサポートとノウハウにより、また、詳細な評価を実施した上で、複数年計画を通じて対応している。
| 変革とコンピテンシーに関するリスク |
ディスクリプション
競争が激しい環境で、絶えず変化する規制の枠組みと急速な技術革新が進む中、ルノー・グループは中期目標達成に必要な組織体制やスキルを、求められるペースで適応させられないリスクに直面している。
このリスクは以下に起因する可能性がある。
・ 意思決定を遅らせる複数の接点を有する、過度に複雑で機動性に欠ける組織体制
・ 煩雑な又は十分に形式化されていないプロセス
・ 採用や研修ニーズの予測が不十分であることによる、競争が激しい市場の新たな要件に適さないスキル
・ 自動車セクター特有の制約による魅力の低下:厳しい中期市場見通し、規制圧力、相次ぐ危機及び限られた財務資源。
このリスクが顕在化した場合、ルノー・グループは期待される競争力水準を達成できず、売上と収益性に悪影響が及ぶ。
リスク管理
このリスクの発生を抑えるため、ルノー・グループはより機動的な体制を構築すべく、組織を定期的に見直す。
2025年には、組織間の接点を減らし意思決定を迅速化するため、特にグループエンジニアリングとアンペアを統合することで、エンジニアリング部の組織を簡素化した。従来複数の組織に分散していたパートナーシップ活動は、一貫性と効率性を高めるため単一の部門に統合された。戦略部門、製品部門、プログラム部門の統合も同様である。
これらの事例に加え、各機能は、外部ベンチマークを参考にしつつ中期的な戦略目標を定め、その結果求められる組織及びスキル面での変更を具体化することを目的とした継続的改善アプローチに取り組んでいる。
最後に、ルノー・グループの主要機能(特に製造、品質、エンジニアリング及びサプライチェーン)は、戦略的かつ重要なスキルを特定する制度を構築しており、これに対応する専用のトレーニング・プログラムを設けている。これらのスキルに対する育成施策の管理と定期的な更新により、新たなスキル要件への継続的な適応が可能となっている。
| 社会的リスク |
ディスクリプション
厳しい環境制約と地政学的不安定性に特徴付けられる、極めて競争の激しい経済情勢においては、大きな変化が企業活動に圧力を与えている。
このような状況の中、「ルノーリューション」戦略プランは、特に新しい事業体やパートナーシップの設立を通じて、組織やビジネスモデルに変化をもたらした。ルノー・グループの変革を長期的に加速させるため、今後もさらなる変化が起こる可能性がある。
エネルギー転換に関連する課題や、電気自動車市場の予想を下回る成長、競争(特に中国企業)、規制による制約、原材料・エネルギーコストの変動などの外部悪化要因により、ルノー・グループが従業員の雇用条件に影響を及ぼす措置を講じる可能性がある。
さらに、ルノー・グループが相当規模の事業を行っている国々のインフレにより、現地でのコストを圧迫するおそれがある。
このような環境の中で、ルノー・グループは事業を展開する国々における社会的な動きに直面し、ルノー・グループの活動の障害となるリスクがある。
自動車産業の変革が加速した結果、このリスクの重要度は増大しており、バリューチェーン全体にわたり圧力が高まっている。
リスク管理
ルノー・グループは、2013年と2019年からのグローバル枠組み協定を踏まえ、グループ労使協議会を通じて世界的なレベルで、また従業員代表団体とともに地域的なレベルで、労使間の対話のためのダイナミックなアプローチを促進している。
ルノー・グループは、定期的かつ質の高い労使間の対話を通じて、これらの変化や関連するリスクに対処し、必要に応じてグローバル及び地域的な合意に達したり、組織を発展させたりすることを約束する。
2025年の従業員代表団体との対話の質の高さは、紛争期間と活動への影響を最小限に抑えるのに役立った。
2025年には、企業人事部門と各国人事部門の定期的な交流により、特に地域レベルでの変化に対応する能力を高めることが可能となった。
法的リスク及びコンプライアンスリスク
| 気候移行リスクを含むESGリスク |
ディスクリプション
ESG(環境・社会・ガバナンス)の課題は、より持続可能なモデルへの移行を目指すルノー・グループのグループ戦略の中核をなすものである。この戦略は、環境負荷の低減、顧客と従業員の安全の確保、そしてすべてを包摂する変革の実現という3つの柱に基づいている。
ルノー・グループは、自ら表明した目標(例えば、2040年までにヨーロッパにおいて温室効果ガス排出量をネットゼロにすること等)を達成できないリスク、特定の規制を遵守できないリスク、及びステークホルダーの高まる期待に応えられないリスクにさらされている。
ESG業績は多くの規制によって管理されており、法的枠組みを超えて奨励されている。外部とのコミュニケーションはますます包括的となりかつ透明性が高まっておりステークホルダー(NGOや非財務格付け機関を含む。)による厳格な監視の対象となっている。
ルノー・グループは特に、気候変動に関する以下のリスクにさらされている。
・ 低炭素経済への移行と、その結果必要となるすべての適応に関連するリスク
・ 気候変動に関連する物理的リスク(これらは、事業リスクのうち、前述の自然災害、健康被害又は産業災害のリスクにおいて説明されている。)。
これらのリスクは、以下から生じる可能性がある。
・ 目標を達成するために必要な行動計画を追跡できなかったこと
・ 遵守システム(特に新規制関連)の頑健性の欠如
・ 伝達された情報又はESG報告における質や一貫性の欠如
・ ステークホルダーの期待に比して透明性が欠如しているとの認識
規制の不確実性と、警戒計画をめぐる訴訟の増加は、これらのリスクを悪化させる要因である。
その結果、財務上の罰則、ルノー・グループを標的にした論争、非財務格付けの格下げ、ルノー・グループの評判や投資家、顧客及び従業員に対する魅力の毀損が発生し、売上高や収益性に影響を及ぼす可能性がある。
リスク管理
ルノー・グループの持続可能な開発戦略の導入は、社内のすべてのレベルと、取締役会の戦略及びサステナビリティ委員会でモニタリングされている。
サステナビリティ部門は、市民社会や公共機関の代表者と定期的に意見交換を行い、その期待の一層的確な理解に努めている。2025年には、以下を新設することで同部門の体制を強化した。
・ 自動車プロジェクトにおけるロードマップ(気候変動及び循環型経済)の推進を専門とする、グループ製品サステナビリティ部門。
・ ESG規制のモニタリングと効果的な実施(特に警戒計画に基づく行動のモニタリングとルノー・グループにおけるCS3D適用への準備)、及び、影響を受けるコミュニティに関連するリスクと機会の管理を担当する、規制・警戒部門。
様々なESG関連規制は、対応するコンプライアンスの枠組みを導入する責任を負う対応担当部門に明確に割り当てられている。
ツールとプロセスにより、車両のライフサイクル全体にわたるカーボンフットプリントの削減を管理することが可能となる(例えば、脱炭素化コントロール・タワー)。行動計画とその結果について、リーダーシップ・チームとともに少なくとも年2回レビューされる。また、ルノー・グループは、温室効果ガス排出のコストを自動車プロジェクト、産業施設及び調達活動全般の経済的意思決定に反映させるため、社内カーボンプライスを導入している。気候変動緩和に関する行動の詳細は、「気候変動の緩和」に記載されている。
ルノー・グループは、サプライヤー及び委託先に対して、責任ある購買方針を実施している。この方針への遵守を決定的な選定基準とし、サプライヤーの工場の監査後に作成された是正行動計画の実施状況をモニタリングしている。2025年7月、ルノー・グループは改訂版「ルノー・グループ サプライヤー行動規範」を公表し、段階的に実施を進めている。
ルノー・グループは2025年、コバルト・フォー・ディベロップメント・プロジェクトに参加した。このプロジェクトは、コンゴ民主共和国における零細鉱山からコバルトと銅を責任ある方法で採掘できることを実証することを目的としている。
最後に、透明性を重視したアプローチの一環として、2025年末以降、ルノー・グループはステークホルダーに製品の環境への影響に関する情報を提供するため、自社の車両のライフサイクル・アセスメントに基づく要約シートを公開している。
| 腐敗行為を含む法令不遵守のリスク |
ディスクリプション
ルノー・グループは、国際的活動のため、自動車事業に特有であるか否かにかかわらず、無数の複雑でダイナミックな法規制(自動車技術上の規制、全般的な製品安全、競争法、輸出管理及び国際的な制裁、労働法、サイバーセキュリティ、個人情報保護等)を受けている。
このため、ルノー・グループは、既存の管理システムにより、法令の変更についての想定が不十分であるか又は誤って考慮していたことに気がつく可能性がある。
このように想定や考慮が潜在的に異なっていることにより、ルノー・グループ及びそのエグゼクティブが刑事上、行政上又は財務上の罰金を課される可能性があり、またこれによりルノー・グループの事業活動の遂行能力の減退、売上高及び利益への影響又はイメージの低下につながるおそれがある。
リスク管理
倫理及びコンプライアンス部門(DEC)は、ルノー・グループの主要規制遵守分野のリストを定義し、毎年更新している。DECは、各新規分野が対応担当部門に明確に割り当てられるようにし、関連するシステムを構築できるようサポートする。また、コンプライアンス・プログラムの頑健性を確保する。
対応担当部門は、それぞれの分野の専門家として、以下のような規制遵守の枠組みの定義と導入に責任を負っている。
・ 規制監視の組織化
・ 適用される方針と手順の定義
・ フランス内外のネットワークのマネジメント
・ 関連する人々へのトレーニングの提供
・ 統制の定義と実施(レベル1及び2)
例えば、競争法の遵守は法務部門の責務であり、法務部門はこの制度を展開し、現地の規制上の特性を考慮に入れるため、顧問弁護士ネットワークに依存している。腐敗防止システムはDECの責務である。加えて、ルノー・グループは、その子会社に対し、変化を予測するため、自動車産業に対する具体的な規制を担当する国又は地域の当局との対話に参加するよう求めている。
様々なコンプライアンス分野の進捗状況は、倫理及びコンプライアンス委員会(CEC)の会合でレビューされる。リスクが特定された場合は、リスク及び内部統制委員会(CRCI)で対処される。年次報告書はCRCIに提出され、その後、監査及びリスク委員会(CAR)に提出される。
2024年以降、コンプライアンス違反リスク管理を強化するため、以下のような措置が導入されている。
・ 責任の明確化
- 業務割り当て書を伴う、対応者の正式な任命。
- ステークホルダー(ガバナンス、策定者部門、DEC、法務部門、内部統制部門)の役割の概要。
・ ルノー・グループの主要な会社におけるフレームワークの導入と実効性を検証するための、参照用内部統制基準(RICS)に統合された、内部統制部門(DCI)及び対応担当部門による各コンプライアンス分野の標準統制の更新。
| 法的リスク |
ディスクリプション
自動車メーカーであるルノー・グループは、訴訟、製品のコンプライアンス、及び関連する知的財産権への異議申立てに係るリスクにさらされている。
関連するリスクをカバーするために、必要と認められる引当金が計上されている。
訴訟
ルノー・グループは、進行中の訴訟に関連して支払われる金額の評価及び網羅性に関してリスクにさらされている。
市場監視
他のメーカーと同様、ルノー・グループは、その製品の法令不遵守及び市場からの撤退のリスクにさらされている。このリスクは、環境問題への関心の高まり、判例法の変化及び規制の強化、特にヨーロッパで販売される内燃自動車に対する規制強化によって増大している。
知的財産
ルノー・グループの生産ノウハウイノベーション及び製品は、特許、商標、意匠及びモデルによって保護されている。ルノー・グループは毎年、その事業分野において、相当数の出願を記録している(「研究開発」参照)。知的財産に関する主なリスクは、被害側か加害側かを問わず、偽造のリスクである。ルノー・グループが被る偽造の被害は、保護された製品、プロセス、商標又は意匠に対して、第三者によって引き起こされる可能性がある。技術的な観点からは、特にハイブリッド車及び電気自動車の分野におけるルノーの評判に鑑みて、ルノー・グループはこうした偽造の主要な標的となる可能性がある。商標、意匠及びモデルについては、特に交換市場で影響を受けている。ルノー・グループの評判は、偽造リスクを高める主要な要因となっている。また、ルノー・グループが未公開特許技術を意図せず使用した場合、積極的な偽造行為となる可能性がある。第三者が提出し公開時にのみ知らされる特許出願により、ルノー・グループは開発中の製品を修正し、研究開発費を増額し又は使用権を交渉する必要が生じるおそれがある。このリスクは、とりわけコネクティビティと標準必須特許の分野に存在する。これらのリスク(規制上、民事上、又は商業上のもの)は、罰金又は損害賠償の支払いにつながるおそれがあり、ルノー・グループの財務成績や評判に影響し、ひいては自動車の魅力の低下にもつながり得る。
リスク管理
法的リスクの統制は、特に内部統制システムに基づいており、以下の3つの指針を軸に構成されている。
・ ルノー・グループの法務機能の管理は、本部機能及びルノー・グループの主要な国々の従業員を軸に構成されている。これらの従業員は階層及び/又は機能ベースで報告する。
・ 法務機能の従業員は、上流での法的リスク予想及び対応策(諮問的コンサルテーション、本部の法務機能からの情報入手等)の適用を積極的に行う。
・ ルノー・グループによる規制の監視は、関係する各国と連携して行われる。
ルノー・グループが主要自動車市場において登録した特許、商標、意匠及びモデルは、偽造品との闘いにおいて効果的な武器を提供する。加えて、商標権に関しては、各国における関税監視の確立により、輸出入ともに疑わしい商品についての報告書が作成されている。
財務リスク
| ルノー・グループの日産持分管理に関連する財務リスク |
ディスクリプション
ルノーは日産の資本の35.9%(持分比率)を保有しているが、日産は2024年以来業績見通しを複数回下方修正し、株価に悪影響を与えた。
保有する日産株式は、2025年6月30日まで持分法で会計処理されていた。その結果、ルノー・グループは以下のリスクにさらされた。
・ 日産によるルノー・グループの連結純利益への貢献度が、その持分比率に応じて低下する(又はマイナスになる)リスク
・ 株式売却時のキャピタル・ロス
・ 日産への出資価値の減損
2025年6月30日以降、日産への投資は、日産の株価に基づいて算定される、「資本を通じて公正価値で測定する金融資産」として分類されている。公正価値の変動及び処分による損益は、純資産の部に計上され、ルノー・グループの損益計算書には計上されない。損益計算書に影響を与えるのは受取配当金のみである。
しかしながら、株式価値の持続的な縮小は、将来の処分時に受領する金額に影響を与える可能性がある。
このリスクはルノー・グループの自動車部門の営業フリー・キャッシュ・フローに影響を与えない。日産からの受取配当金はその計算に含まれないためである。
2025年、ルノー・グループの日産持分による影響は以下の通りであった。
・ 日産の純利益に対する持分に関する関連会社の純利益に対する持分に基づく当期純利益に、マイナス2,331百万ユーロを計上した。
・ 日産への投資に関する会計処理の変更に伴い、その他の営業利益及び営業費用に基づく当期純利益として、マイナス9,315百万ユーロを計上した。
・ 2025年6月30日以降の日産株式の価値変動に関連して、連結損益全体に66百万ユーロを計上した。
リスク管理
ルノーが保有する35.9%の日産株の一部は信託を通じて保有されている(18.8%)が、ルノーは関連する経済的権利(特に配当金)を保持しており、この株式の売却時期を時間的制約なく自由に決定する。
ルノー・グループは、2025年に開始された経営再建計画「Re:Nissan」以降の日産の戦略と業績の推移、及びそれらがルノー・グループの持分に与える影響を注意深く監視する。
| 外国為替リスク |
ディスクリプション
事業活動の国際的拡大により、ルノー・グループは為替リスクにさらされている。このリスクは、ユーロに対する様々な通貨の変動に関係しており、主にルノー・グループの自動車事業に影響を与える。
この事業は、主に営業総利益のレベルで為替リスクにさらされており、ルノー・グループは、このエクスポージャーを個別の対応で部分的にヘッジし得る。2025年度の利益及び営業キャッシュ・フローの構造に基づけば、ユーロがすべての通貨に対して1%上昇した場合、自動車部門の年間営業総利益はヘッジ取引の考慮後で49百万ユーロのマイナスの影響を受ける可能性がある(連結財務諸表の注25-B2における通貨ごとの影響の詳細を参照のこと。)。
財務成績、関連会社の損益に対する持分、株主資本及び正味流動性ポジションもユーロに対する為替変動の影響を受ける可能性がある。
特に、ルノー・グループは日産自動車の株式を保有しているため、円建ての純資産を有している。この円建て純資産の変動は、資産として認識される株式の価値と、純資産の部のその他の包括利益に影響を与える。
さらに、ルノー・グループは、日本円貨建ての借入を行うことで日産への投資に関連した為替リスクの一部をヘッジしている。
2025会計年度末において、ユーロが円に対して1%上昇した場合の影響は、貸借対照表の資産の部における日産株式の価値が28百万ユーロ減少し、当該株式のヘッジに利用された負債の部における円建て借入金が11百万ユーロ減少することとなる(これにより、正味流動性ポジションが同額増加する)。これら2つの影響は、「その他の包括利益」に、純額マイナス17百万ユーロとして計上される(連結財務諸表の注25-B2を参照のこと)。
販売金融部門の為替変動リスクへのエクスポージャーはより限定的であるが、それでも当該リスクはその財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
リスク管理
自動車部門の為替リスク管理方針は、業績管理部門及び財務部門(DFT)によって実施・監視される。
営業総利益における為替リスクのヘッジは、これらの部門の事前分析を経て、財務部門又はシニア・マネジメントによって正式に承認され、毎月、最高財務責任者に報告されなければならない。国際市場において取引される通貨に関して、外国為替取引は可能な限りいつでも、主にルノー・グループのトレーディング・ルーム(ルノー・ファイナンス)によって実施される。
2025年には営業総利益の為替リスクに対するエクスポージャーを制限するため、自動車部門はアルゼンチン・ペソに対して為替ヘッジを維持するとともに、中国・人民元、米ドル及びトルコ・リラに対してヘッジを導入した。
また、為替に関連した財務成績の歪みを回避するため、外貨建ての資金調達及びキャッシュマネジメントフローに関連したこのリスクを体系的に最小化している。親会社に資金が集中していない国における余剰資金は通常、DFTの管理下で現地通貨にて運用される。金融取引は各事業体の会計上の通貨で行われるか又は外貨建てで行われる場合はDFTの監督の下に同一通貨でヘッジされる。あらゆる残存エクスポージャー(ルノー・ファイナンスの営業により生じるものを含む。)は減損の対象となり、毎月、最高財務責任者に報告される。
出資(ユーロ以外の通貨建てによるもの)は、通常ヘッジされていない。そのため、ルノー・グループ資本として認識された換算調整が生じることがある。
2025年6月30日以降、日産への投資は、その他の包括利益を通じて公正価値で測定する持分金融商品として分類され、その一部については、特定の為替ヘッジの対象となっている。ルノー・グループは、保有する日産株式に対する為替リスクへのエクスポージャーを、当該株式の円建て評価額を上限とし、円建て流動性リスクの評価に基づきヘッジすることが求められる場合がある。
販売金融部門による外国為替リスク管理については、取引為替リスクと構造的為替リスクとが区別されている。取引為替リスクについては、ほとんどの販売金融を行う子会社の事業が単一通貨建てであり、為替リスクにはさらされていない。しかし、一部の子会社では、複数の通貨建ての資産のファイナンス取引を行っている。それらの取引における外国為替ポジションには制限が設けられ、残存するエクスポージャーはモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)にとってわずかな水準で保たれている。2025年12月31日現在、MFSの連結取引外国為替ポジション(子会社へのエクイティ投資を除く)は10.3百万ユーロにのぼった。
また、MFSはユーロ圏外の多くの国で長期的な投資を行っている。これらの投資は、MFSにとって戦略的に重要であり、ルノー・グループのリスクマネジメントにも融合されている。それらは、為替リスクに対する構造的なエクスポージャーを生み出すが、このエクスポージャーは(a)為替レートの変動による影響からルノー・グループの連結自己資本比率を保護すること、及び(b)自己資本比率に関する現地規制を適切なバッファをもって満たすこと、という2つの主要な目的をもって管理されている。当該通貨が下落した場合、オープン・ポジションを取ることは資産の損失(株式評価損)を招く可能性がある。MFSは、これらのポジションをオープンに保つことによって実現し得る最大の損失に上限を定めている。
外国為替リスク管理システムに関する詳細は、連結財務諸表の注25-B2を参照のこと。
| 残存価値へのエクスポージャーに関するリスク |
ディスクリプション
中古車市場における中古車価格の下落は、これらの残存価値の所有者、つまり融資契約期間終了時に自動車を契約締結時に設定された価格で買い戻すことを約束していた者にリスクをもたらす。
このリスクは、契約当初は予想していなかった損失の計上により、当社の経営成績及び財政状態に負の影響を与えるおそれがある。
残存価値の下落リスクは、ルノー・グループの自動車部門及び買戻特約付の販売を行うモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)が負担する。
2025年、中古車市場においては、販売ネットワークによる在庫削減に伴い、価格は下落を続けた。
2025年12月31日現在、ルノー・グループのエクスポージャーは、自動車部門(正味帳簿価額)において2,794百万ユーロであり、MFSにおいて5,272百万ユーロであった。
2024年12月31日時点では、ルノー・グループのエクスポージャーは、自動車部門において2,864百万ユーロであり、MFSにおいて4,583百万ユーロであった。
ルノー・グループの自動車部門におけるエクスポージャーは、MFSがリース会社(Lease CO)を通じて買戻特約付の販売の一部を引き受けたことに伴い、わずかに減少した。
したがって、MFSのエクスポージャーは、買戻しを生じさせる契約の発展とともに増加している。
リスク管理
中古車市場の推移については、現地のルノー・グループ残存価値管理委員会によって定期的かつ徹底的にモニタリングされており、とりわけ、中古車の販売台数、中古車の現在・将来の市場価格、販売チャネルの構成及び当該車種の新車の販売価格等について分析が行われている。
その結果がリスクの評価となり、観察される市場価格が買戻特約のレベルを下回った場合や、中古車市場において将来の具体的なリスクが特定された場合には、稼働中のフリートに対して慎重に引当金が計上されることがある。
MFSは同等のガバナンスを有しており、手段と情報の面で親会社との重要なシナジーに依存している。
新たな中古車戦略の実施は、ルノー・グループの「量より質」の戦略的方針と相まって、製品の残存価値を長期にわたり維持するための構造化プロセスを導入することで、上述の枠組みを強化するものである。
2025年には、ルノー・グループ全体として車両の残存価値は安定的に推移した。
| 金利リスク |
ディスクリプション
金利リスクへのエクスポージャーは、主に販売金融部門に関連するものであり、このリスクは金利の変動が将来の総所得に及ぼす影響にあたる。モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)の営業利益は、市場金利又は顧客預金利率の変動により影響を受ける可能性がある。
自動車セクターにおける金利リスクは、借入及び金融投資、並びにそれらに対する金利条件(固定金利又は変動金利)に基づいて評価できる。債務の詳細と性質は連結財務諸表の注23に記載されている。
リスク管理
販売金融部門における金利リスクは日々管理され、通貨、運用会社及び資産ポートフォリオごとの感応度が計算され、これにより、各会社が個別に課された制限を守っていることが確認される。金利リスクに対する感応度は、MFSの全事業体で共通の方法を用いて測定されている。感応度は、各事業体につき貸借対照表フローの価値に基づく金利上昇の影響を測定することからなる。その上昇の規模は各通貨の過去の金利の測定値によって決まる。
2025年12月31日現在、それぞれの通貨に対して適用された金利ショックは以下のとおりである。
・ +100bps:スイス・フラン、韓国ウォン
・ +150bps:ユーロ、スウェーデン・クローナ、デンマーク・クローネ
・ +200bps:スターリング・ポンド、チェコ・コルナ、モロッコ・ディルハム
・ +250bps:ハンガリー・フォリント
・ +300bps:ルーマニア・レイ、コロンビア・ペソ、ポーランド・ズロチ
・ +350bps:ブラジル・レアル
・ +500bps:アルゼンチン・ペソ
このヘッジシステムは、MFS全体のエクスポージャー及び各会社のエクスポージャーを低減させる。
2025年12月31日現在、ヘッジ後の各通貨の並行金利ショックに対する感応度の絶対値は合計19.7百万ユーロで、この数値はMFSグループが設定した限度(70百万ユーロ)を下回っていた。
自動車部門では、流動性準備金は一般的に変動金利で積み立てられ、長期投資は固定金利で資金調達されている。自動車部門の利用可能な現金は可能な限りルノーS.A.において集中管理され、ルノー・ファイナンスによって短期銀行預金として運用されている。
金利リスク管理システムのさらなる詳細については、連結財務諸表の注25-B3を参照のこと。
| 租税リスク |
租税リスクとは、税法や規制の変更、現地の税務当局との解釈の相違、税法大系の変更に関連するリスクである。規制・税制環境は現在、より複雑な方向へと進化している。
ルノー・グループは、根拠がないと判断した税額の調整に対して異議を申し立てる権利を留保する。
2019年4月にIFRIC第23号が適用されたことに伴い、法人所得税に関する不確定な税務上の取扱いは、他の営業活動による流動負債の法人所得税ラインの中の税金負債として計上されている。
関連するリスクをカバーするために必要と判断される引当金が計上されている。
リスク管理
ルノー・グループは、事業を展開するすべての国において、国際条約及び現地法令に従い、その事業に適用される税務規制を確実に遵守している。
ルノー・グループの税務部門は、最近の組織変更に関連するものも含め、すべての事業体におけるすべての税務関連リスクの管理を含む、ルノー・グループの世界的な税務方針に責任を負う。ルノー・グループ財務部門に報告する支援部門として、ルノー・グループの税務部門は、業務部門から独立して機能している。それは、当該ミッションの中で、現地の税務ネットワークによって支援されている。
ルノー・グループは、各国の税務当局と永続的で透明性のあるプロフェッショナルな信頼関係を築くよう努めており、可能な限り税務当局との特別なパートナーシッププログラムを選択している。
租税リスクの管理は、ルノー・グループ全体のリスク管理プロセスの中で必要不可欠な部分である。
ルノー・グループの税務部門は、社内連絡チャネルを通じて、ルノー・グループ内(自動車、販売金融、モビリティサービス)での納税基準の周知徹底を図っている。
ルノー・グループの税務部門は、関連するドキュメンテーションと厳格な税務手続の内部統制に基づき、税務問題の処理及び管理に責任を持って取り組んでいる。
| モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズに関するリスク |
序論
このリスクは、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)が負う主要なリスクからルノー・グループに生じうる影響を統合的に示すものである。
これには、ルノーの自動車部門とMFSに共通する、残存価値リスク、金利リスク、流動性リスク及び為替リスクが含まれる。これらは自動車部門と共通であるため、本書の財務リスクの項で詳細に説明されている。
欧州中央銀行(ECB)の規制対象であるMFSに関連するリスクには、以下に詳述する特定の銀行リスク、すなわち、顧客及びディーラー・ネットワーク信用リスク、事業に関連したリスク、コンプライアンス違反リスクも含まれる。
これらのリスクが顕在化した場合、ルノー・グループへの配当金の減少やMFSの業績悪化を招き、ルノー・グループのフリー・キャッシュ・フロー及び収益に影響を及ぼす可能性がある。
顧客及びディーラー・ネットワーク信用リスク
ディスクリプション
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)は、個人や法人顧客及びディーラー・ネットワークからの信用リスクにさらされている。信用リスクは、顧客(借入人)がMFSとの間で締結した債務の返済義務を履行できない可能性があることから生じる。
信用リスクはデフォルトリスク(すなわち、顧客が支払義務を履行できない可能性)とデフォルト時の損失リスク(すなわち、債務不履行となった貸付金において回収不能と見込まれる金額)から構成される。これら2種類の信用リスクの構成要素の評価は、債務者の社会経済的及び財務的要素と、債務者のマクロ経済的及びミクロ経済的な背景と関連している。
したがって、信用リスクの度合いは、リスクの程度に応じた借入の分類(IFRS第9号による3段階の分類)と、リスクの種類(段階)ごとにあてはまる減損の程度の観点から表される。貸付残高に対する減損引当金の繰入額及び戻入額、並びに会計年度中に認識された貸倒償却額は、MFSの損益計算書の「リスク費用」の会計項目に表示される。
リスク管理
MFSの受入システムは、以下に基づいている。
・ 顧客の返済能力を評価し、過剰借入のリスクを防ぐための統計的な承認モデルと受入ルール
・ 顧客の総負債水準を確認するための外部データベースの使用(但し、いわゆる「有効」な信用情報登録簿がないフランスを除く。)
・ 詐欺防止措置
さらに、ディーラー・ネットワークファイナンスのために、MFSには、それぞれのカウンターパーティについてリスクスケールで格付けをすることを可能にするための内部的な方法論がある。
すべての受入システムは、MFSの各事業体に組み込まれたルノー・グループ基準によって管理される。ローン開始時及びローン期間中の信用リスクの質は継続的にモニタリングされ、最も重要なポートフォリオには内部格付が付与され、全ポートフォリオに減損引当金が計上されている。この枠組みの中では、脆弱性やリスク悪化要因が認められる顧客層に対して、引当金の修正が行われる。
最後に、リスク管理における先見的アプローチの一環として、MFSは顧客向け貸付金に対する引当金水準について、内部で評価した発生確率に基づき重み付けされた一連の好況・不況経済シナリオを考慮した先見的調整を行う。これらのシナリオには、各事業セグメント固有のリスクを反映するため、業種別の仮定も組み込まれている。また、ストレスのかかった不利なシナリオも用いて、MFSの資本水準の回復力検証を行っている。
顧客及びディーラー・ネットワークの信用リスク管理の詳細については、連結財務諸表の注25-B6を参照のこと。
事業に関連したリスク
ディスクリプション
これは、外部事象(サイバーリスク、気候リスク、パンデミック、外部からの詐欺等)又は人員・情報システムに関わるプロセスの不備若しくは障害に起因する損失リスクである。
エクスポージャーは外部委託業務のほか、管理が不十分な場合は、業務の適切な遂行、情報の秘密保持及び規制遵守に影響を及ぼす可能性がある。デジタルレジリエンスは2025年1月以降、欧州DORA規制(デジタル・オペレーショナル・レジリエンス法)の適用対象となっている。システムの維持管理や重要業務の復旧の確保が不能となった場合は、業務管理、債権回収及び顧客満足度に悪影響を及ぼす可能性がある。
また、MFSのタクソノミでは、事業に関連したリスクの範囲に、法令や税制の誤った解釈に起因する法的及び税務リスクも含まれる。銀行規制の不適切な適用に関連するリスクも対象となる。MFSは欧州の健全性規制(CRD、CRR、BRRD(*))や欧州中央銀行(ECB)のガイドラインに従っている。銀行規制の一部適用により、MFSは定性的措置(是正計画の実施等)又は定量的措置(例えば、より高い資本要件)を課されることがある。
(*) CRD:資本要件指令;CRR:資本要件規則;BRRD:銀行再建・破綻処理指令
リスク管理
MFSは、事業に関連したリスクの管理のために、内部統制システムに統合された構造化されたガバナンスに依拠している。
内部統制システムは、構造化された規制監視を基盤としており、これにより新たな規制が発効される前に当該規制を考慮することが可能となる。
内部統制の枠組みは、ルノー・グループ全体で適用される規則や慣行を定めており、第1次及び第2次レベルの統制(恒久的な統制システム)を通じて手続の遵守状況を測定することを目指している。このシステムにより不具合の迅速な検知が可能となる。当該システムは、インシデント報告システムによって補完されており、事業に関連したリスクを測定し、再発防止のために根本原因に対処することを目的としている。また、リスク移転のメカニズム、特に保険による補償も導入される場合がある。
ITのリスク管理は、情報システム・セキュリティ方針(ISSP)、様々なIT資産に適応したインベントリや保護対策、事業継続・復旧プロセス(BCP/DRP)、定期的な試験及びセキュリティ・オペレーション・センター(SOC)や専用ツールによる強化された監視を基盤としている。ルノー・グループは、規制要件(EBA、ACPR、DORA(*))に沿って枠組みを継続的に更新し、重要又は不可欠なサービス・プロバイダーにも同等の基準が実施されるよう確保している。MFSは全従業員を対象に安全意識の向上や研修の取り組みを展開している。
(*) EBA:欧州銀行監督機構;ACPR:フランス健全性監督破綻処理当局;DORA:デジタル・オペレーショナル・レジリエンス法
事業管理者及び独立した統制機能(内部管理者及び監査人)が実施する統制により、当該ガバナンスの適切な適用が確保されている。
法的及び税務リスクは監視されている。このシステムは、新たな要件への準拠、制裁回避及び事業遂行に必要な認可継続の保証を目的として、必要な変更実施を確保するために設計されている。
コンプライアンス違反リスク
ディスクリプション
これは、銀行及び金融業務に特有の規定(国内、欧州及び国際レベルの適用ある法律及び基準、行動規範並びに銀行規制)へのコンプライアンス違反から生じる、司法、行政若しくは懲戒処分、重大な財務損失又は風評被害に関するリスクである。
これらのリスクには、コンダクト・リスクに加えて、マネーロンダリング及びテロ資金供与対策(AML-CTF)、個人情報保護、腐敗及び倫理規範の非遵守に関連するリスクが含まれる。
当該リスクは2025年に顕在化した。英国では、金融行為規制機構(FCA)が2021年に自動車金融の流通に関連して銀行が販売仲介業者に支払う一定の種類の手数料を禁止した。この禁止の前に締結された手数料契約に関連し、いくつかの苦情が申し立てられている。2024年1月11日、FCAは、広範な不備が確認された場合に適切な消費者救済措置を確保するため、RCI・ファイナンシャル・サービシーズ・リミテッドを含む業界のすべての銀行が実施する手数料契約について精査することを発表した。
FCAの調査と並行して、2024年10月25日の英国控訴院判決では、融資手数料を顧客に開示すること及び顧客の明示的な同意を得ることが義務付けられた。2025年8月、最高裁判所は、自動車ディーラーが顧客に対する受託者義務を負わないと判断したが、消費者信用法の意義の範囲内において、高額かつ未開示の手数料が不公正な関係を生じうるという認識を示した。このような動向を受け、2025年10月7日にFCAは、2007年4月6日から2024年11月1日までに締結された契約を対象とする自動車金融業界全体の救済制度について協議を開始した。この協議は2025年12月12日に終了し、最終規則は2026年はじめに発表される見込みである。この規則が採択されれば、補償金の支払いは2026年末までに開始される可能性がある。これらの決定を受け、MFSはリスク引当金の前提条件を見直し、222百万ユーロの追加引当金を計上した。詳細は連結財務諸表の注20の引当金について参照のこと。
リスク管理
MFSはコンプライアンス管理の枠組みを強化し、より強固なものとしている。この枠組みは、製品に関する法的精査、規制監視及び内部統制の取組みを組み込んでおり、業務のコンプライアンスを確保するものである。マネーロンダリング及びテロ資金供与対策(AML-CTF)、個人情報保護(GDPR)、及びコンダクト・リスクの防止を目的とした特定方針を適用しており、すべての企業に対して手続を導入し、指標を通じて監視している。データ保護責任者はガバナンスや技術的・組織的対策を監督している。MFSは、顧客の利益保護及び非倫理的行為防止のため、チームの教育を行い、商業慣行を監視している。
MFSは自社製品及び商業慣行が顧客の利益に反しないよう確保するため、それらの精査も行っている。また、従業員に必要な研修も提供している。
| 流動性リスク |
ディスクリプション
ルノー・グループは、長期借入金の発行、銀行借入、コマーシャル・ペーパーの発行並びに債権の証券化及び預金受入業務によって、自動車事業及び販売金融事業の資金調達を行っている。市場の閉鎖が長期化し又はクレジットの利用が圧迫されるとルノー・グループは流動性リスクにさらされる。ルノー・グループの資金調達需要が増加した場合又は新たな資金調達源を利用できない場合、流動性不足は、特に競争力、経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼすであろう。
流動性リスクとは、自動車部門及び販売金融部門において、支払期限の到来した借入金を返済し又は貸借対照表の拡大に対して資金を供給するための流動性が低下するリスクである。ルノー・グループの流動性は、一般的な市場の混乱、流動性リスクの増大に対する市場の認識又は債券市場における投機圧力等、ルノー・グループが統制できない要因によって大きく影響を受ける可能性がある。
また自動車部門及び販売金融部門は複数の格付機関による格付を受けている。格下げの場合、ルノー・グループの当該部門による資本市場へのアクセスを制限し、かつ/又はそのコストを増加させるおそれがある。
ルノーS.A.の信用格付(2025年12月31日現在)は以下の表の通りである。
| 格付機関 | 格付及び見通し | 最新の見直しの日付 |
| ムーディーズ | Ba1/NP/見通し:ポジティブ | 2025年4月 |
| S&P | BBB-/A3/見通し:安定的* | 2025年12月 |
| R&I | A-/見通し:ポジティブ | 2025年5月 |
| JCR | A-/見通し:ポジティブ | 2025年3月 |
| * 格付が投資適格に変更された。 | ||
自動車部門及び販売金融部門に関連した金融負債の詳細なスケジュールは、連結財務諸表の注23-Dに示されている。
流動性リスクのさらなる詳細については、連結財務諸表の注25-B1を参照のこと。
リスク管理
自動車セクターの流動性リスクは、DFTによって管理される。この管理は、自動車部門がその活動と成長の資金を賄うために維持しなければならない流動性準備金の水準を規定する内部モデルに基づいて行われる。この流動性準備金の水準は、定期的な見直しと最高財務責任者への定期的な報告を通じて、毎月綿密に監視される。
2025年、ルノーS.A.は、9月23日にEMTNプログラムに基づく初のグリーンボンド(850百万ユーロ・5年満期)を、2025年11月14日に額面金額95.2十億円・3年満期の「サムライ」債を発行することにより、またNEU CP(*)プログラムの利用を通じて短期資金調達を確保することにより、資本市場へのアクセスを維持した。
(*) Negotiable European Commercial Paper
こうしたルノーS.A.の資金調達に係る契約書(銀行借入及び与信枠を含む。)には、ルノー・グループの信用格付の変更や財務比率の遵守状況の変動を理由に与信枠に悪影響を及ぼす条項は含まれていない。
2025年12月31日現在、自動車部門は、社内目標を大幅に上回る17.7十億ユーロの流動性準備金を有しており、これにより自動車部門は、今後12ヶ月に弁済すべき債務を弁済することができる。その内訳は、現金及び現金同等物が14.4十億ユーロ、確定済みの与信枠(2025年12月31日現在、未使用)が3.3十億ユーロとなっている。
販売金融部門における流動性リスクの管理は複数の指標又は分析に基づいており、融資残高及び完了したリファイナンス取引の最新の見積りに基づいて毎月更新される。預金の流出に関する法令は、保守的な仮定の対象となる。ルノー・グループは流動性リスクを抑制する制限を設けている。MFSは、事業と発展の長期的な持続を確実なものとするため常に十分な財源を備えていなければならない。
2025年12月31日現在、MFSグループのグローバル・カウンターバランシング・キャパシティは13十億ユーロとなり、各流動性ストレス・シナリオにおける内部事業継続のリスク選好度を満たすことが可能となった。この準備金は、未使用の確定銀行枠4.7十億ユーロ、中央銀行金融政策取引の適格担保4.4十億ユーロ、及び高品質流動資産(HQLA)3.4十億ユーロと金融資産0.5十億ユーロに分類され、これらにより、MFSはすべての流動性ストレス・シナリオに基づき適切な基準値を超えて業務を継続することが可能となる。
さらなる詳細については、連結財務諸表の注25-B1を参照のこと。
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)業績等の概要
① 概略
主要な数値
| 2025年 | 2024年 | 変動 | ||
| ルノー・グループの世界における新車登録台数 | 千台 | 2,337 | 2,265 | +3.2% |
| ルノー・グループの売上高 | 百万ユーロ | 57,922 | 56,232 | +1,690 |
| ルノー・グループの営業総利益 | 百万ユーロ | 3,632 | 4,263 | -631 |
| ルノー・グループの売上高に対する割合 | 売上高における 割合(%) | 6.3% | 7.6% | -1.3 pts |
| その他の営業利益及び営業費用 | 百万ユーロ | -11,499 | -1,687 | -9,812 |
| 内:日産株の売却によるキャピタル・ロス | 百万ユーロ | -9,315 | -1,527 | -7,788 |
| ルノー・グループの営業利益 | 百万ユーロ | -7,867 | 2,576 | -10,443 |
| 正味財務収益及び費用 | 百万ユーロ | -208 | -517 | +309 |
| 関連会社の寄与額 | 百万ユーロ | -2,198 | -521 | -1,677 |
| 内:日産 | 百万ユーロ | -2,331 | -483 | -1,848 |
| 当期純利益 | 百万ユーロ | -10,795 | 891 | -11,686 |
| 当期純利益 グループ持分 | 百万ユーロ | -10,931 | 752 | -11,683 |
| 一株当たり利益 | ユーロ | -39.99 | 2.76 | -42.75 |
| 日産の影響額を調整した当期 純利益 グループ持分(1) | 百万ユーロ | 715 | 2,762 | -2,047 |
| 日産の影響額を調整した一株当たり 利益(1) | ユーロ | 2.62 | 10.14 | -7.52 |
| 自動車部門のフリー・ キャッシュ・フロー(2) | 百万ユーロ | 1,473 | 2,883 | -1,410 |
| 自動車部門のネット・キャッシュ・ ポジション | 百万ユーロ | 7,370 (2025年12月31日 現在) | 7,096 (2024年12月31日 現在) | +274 |
| 資本 | 百万ユーロ | 22,296 (2025年12月31日 現在) | 31,102 (2024年12月31日 現在) | -8,806 |
| 販売金融事業に係る平均稼働資産 | 十億ユーロ | 59.3 | 56.0 | +5.9% |
(1) 2024年:日産による関連会社の寄与額+211百万ユーロ、日産株の売却による-1,527百万ユーロのキャピタル・ロス、及び日産への投資の減損-694百万ユーロ
2025年:日産による関連会社の寄与額-2,331百万ユーロ、及び日産への投資に関する会計処理の変更に起因する-9,315百万ユーロの損失
(2) 自動車部門のフリー・キャッシュ・フロー:利息・税金調整後キャッシュ・フロー(公開上場会社からの受取配当金を除く。)から有形固定資産及び無形資産への投資(処分との純額)を除いたもの(必要運転資本の変動を含む。)。
概要
ルノー・グループはその回復力と戦略の堅牢性を実証し、確信をもって前進している。
・ ルノー・グループは、2025年7月15日に更新された2025年度財務見通しに沿って、以下のとおり、高い収益性と現金の創出を達成した。
- ルノー・グループの売上高は57.9十億ユーロ、2024年度比+3.0%、一定の為替レート(*)によれば+4.5%であった。この堅調な業績は、ルノー・グループの補完的な自動車ブランドに牽引されたものであり、インターナショナルゲームプランの展開とラインナップの電動化に支えられて、全3ブランドが成長を遂げた。
(*) 一定の為替レートにおける連結売上高の変動を分析するため、ルノー・グループは、前期の平均為替レートを適用して、当期の売上高を再計算している。
- 堅調なルノー・グループの営業総利益は3.6十億ユーロで、ルノー・グループの売上高の6.3%を占めた。
- 当期純利益 - ルノー・グループ持分は-10.9十億ユーロであった。これには日産の影響額、すなわち日産への投資の会計処理の変更に起因する非現金損失-9.3十億ユーロ及び関連会社の寄与額-2.3十億ユーロが含まれる。
- 堅調な自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは、ルノー・グループの営業実績に牽引され、1.5十億ユーロとなった。これは必要運転資本のマイナスの変動により一部相殺されている。また、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの受取配当金300百万ユーロが含まれる。
・ 記録的な自動車部門のネット・キャッシュ・ポジションは、2025年12月31日現在7.4十億ユーロであった。
・ 健全な水準の棚卸資産合計は、2025年12月31日現在539,000台であった。
・ 2026年4月30日の年次株主総会において、1株当たり2.20ユーロの配当金の承認が提案される予定である。
・ 信用格付の引上げ:S&Pグローバル・レーティングスは、2025年12月18日、ルノーSAの長期信用格付を「BB+」から投資適格格付「BBB-」(見通し:安定的)に引き上げた。
・ **2026年度財務見通し:**複雑な環境下での回復力
- ルノー・グループの営業総利益率はルノー・グループの売上高の約5.5%。
- 自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは約1.0十億ユーロ。これはモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの配当金350百万ユーロを含む(*)。
(*) モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ取締役会の提案及び株主総会の承認を条件とする。
・ **中期財務見通し:**堅固で回復力ある財務成績を維持
- ルノー・グループの営業総利益率は、中期的にはルノー・グループの売上高の5%~7%を維持する。利益率目標の下限は、過去の利益率(*)を実質的に上回る水準である。
(*) 2005年~2025年は平均3.9%であった。
- 自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは、中期的に年平均1.5十億ユーロ以上(*)を維持する。モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの年平均約500百万ユーロの配当金を含む。
(*) 2005年~2025年は年平均0.6十億ユーロであった。
2025年12月31日現在のルノー・グループの連結財務諸表及びルノーSAの会社勘定は、2026年2月18日、ジャンドミニク・スナールを議長とする取締役会により承認された。
ルノー・グループの売上高は2024年度比3.0%増の57,922百万ユーロに達した。一定の為替レート(*)によれば、増加率は4.5%であった。
(*) 一定の為替レートにおける連結売上高の変動を分析するため、ルノー・グループは、前期の平均為替レートを適用して、当期の売上高を再計算している。
自動車部門の売上高は51,442百万ユーロで、2024年度と比較して1.8%増加した。これには、主にトルコ・リラ及びアルゼンチン・ペソの下落に関連する-1.6ポイントの為替のマイナス影響(-814百万ユーロ)が含まれる。一定の為替レート(*)によれば、増加率は+3.4%であった。この変動は主に以下の事由により説明される。
(*) 一定の為替レートにおける連結売上高の変動を分析するため、ルノー・グループは、前期の平均為替レートを適用して、当期の売上高を再計算している。
・ +0.7ポイントのプラスの台数効果。新車登録台数の3.2%増は、2024年度に対して2025年度のディーラーシップ・ネットワーク内の在庫補充が減少したことにより一部相殺された。
2025年12月31日現在の新車の棚卸資産合計は営業上健全な水準で539,000台、その内、独立系ディーラーでは442,000台、ルノー・グループレベルでは97,000台であった。
・ 製品構成のプラス効果は+3.2ポイントであった。これは、最近の発売(ダチア・ビッグスター、ルノー・シンビオズ、ルノー5、アルピーヌA290、ルノー4、ルノー・コレオスなど)によるものである。製品構成の効果は2026年も引き続き新車の発売によって業績を支えていくであろう。
・ 商業的圧力を受けて依然として厳しいヨーロッパの市況が要因となり、価格効果はわずかにマイナス(-0.2ポイント)となった。為替のマイナス影響の一部は価格上昇によって相殺された。台数より価値を重視する戦略に沿って、価格設定に対するルノー・グループのアプローチは、引き続き長期業績の主要な推進力である残存価値を強く重視している。
・ 地理的構成は-0.5ポイントのマイナスとなった。これは主にヨーロッパ以外での販売台数の伸びにより説明される。
・ パートナーに対する売上のマイナス効果はわずかに-0.1ポイントであった。この変動は、主に2024年上半期における研究開発費のパートナーへの1回限りの請求、及び2024年5月末にパートナーに対するホースのパワートレインの売上が連結から除外されたことによるものであり、パートナーとのプログラムのプラス効果、及びRNAIPL(ルノー・日産オートモーティブ・インディア・プライベート・リミテッド)を2025年8月1日から連結範囲に統合した影響により、一部相殺されている。
・ 「その他」の効果は+0.3ポイントであった。これは主に部品・アクセサリー及び販売活動の業績によるものである。
ルノー・グループは、売上高の6.3%に相当する3,632百万ユーロの営業総利益を上げた。2024年度は4,263百万ユーロで売上高の7.6%であった。
自動車部門の営業総利益は自動車部門の売上高の4.2%を占め、2024年度の2,996百万ユーロに対して2,184百万ユーロであった。この変動は主に以下により説明される。
・ -282百万ユーロの外国為替の影響(主にアルゼンチン・ペソのマイナス影響に起因)。トルコ・リラによる生産コストへのプラスの影響は、トルコにおけるルノー・グループの売上高の増加により相殺された。
・ +186百万ユーロのプラスの台数効果。
・ 価格/構成/製品強化及び費用の効果は合計で-341百万ユーロであった。この変動は、特にヨーロッパにおける商業的圧力の高まりに加え、電気自動車の構成比の上昇と国際販売の増加を反映している。また、利益率がルノー・グループの平均を上回る小型商用車の販売の減少によるマイナス影響も含まれる。これは効率的なコスト管理プログラムによって一部相殺された。これには、2025年に車両1台当たり変動製品売上原価(COGS)を400ユーロ削減するという目標の達成が含まれる。特に、ホース・パワートレインが提供するパワートレインのシナジーの恩恵を受け始めたことによる好調な購買実績が貢献している。これは保証費用の増加(-160百万ユーロ)によって限定的に相殺された。
・ 研究開発費は-87百万ユーロのマイナス影響を計上した。これは主に、2024年上半期におけるパートナーへの経常外の研究開発費請求による不利な比較ベースに起因している。
・ 販管費は厳格な費用管理により+59百万ユーロ改善した。
・ **「その他」**の効果は-59百万ユーロであった。
・ ホース(2024年5月31日から連結除外):2025年は2024年と比べて-279百万ユーロの連結除外の影響があった。これについては、2025年9月17日提出のルノーの半期報告書に詳述している。
ルノー・グループの営業総利益に対するモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(販売金融部門)からの寄与は、2024年度の1,295百万ユーロに対して1,468百万ユーロに達した。これは主に、ルノー・グループのマーケティング戦略における重要なレバレッジとしての金融及びサービスの提供(特に電気自動車向け)の拡充により牽引されたものである。
その他の営業利益及び営業費用は-11.5十億ユーロのマイナスであった(2024年度は-1.7十億ユーロ)。これは日産に対するルノー・グループ持分の会計処理の変更に関連する非現金損失-9.3十億ユーロ、車両開発及び特定の製造設備の減損-0.9十億ユーロ、及びリストラクチャリング費用-0.4十億ユーロを含むものである。
その他の営業利益及び営業費用を考慮した結果、ルノー・グループの営業利益は、2024年度に2,576百万ユーロであったのに対し、-7,867百万ユーロであった。
正味財務収益及び費用は、2024年度の-517百万ユーロに対し、-208百万ユーロであった。2025年度におけるアルゼンチンの超インフレのマイナス影響は、2024年度に比べて低下した。
関連会社からの寄与は2024年度の-521百万ユーロに対して-2,198百万ユーロであった。これには日産の寄与に関連する-2,331百万ユーロ(2025年6月30日の会計処理の変更以降、業績に影響を与えることはなくなった。)と、ホース・パワートレイン・リミテッドからの寄与245百万ユーロが含まれている。
当期及び繰延税金は、2024年度における-647百万ユーロの費用に対し、-522百万ユーロの費用(フランスの特別付加税に関連する-24百万ユーロを含む。)を計上した。実効税率は42%であった。2025年度の変動は、特にフランスにおける費用及び税務上の欠損金に対する繰延税金の認識の中止が大きく影響している。
したがって、当期純利益のルノー・グループ持分は-10,931百万ユーロ(1株当たり-40.0ユーロ)であった。日産の影響を除いた当期純利益のルノー・グループ持分(*)は715百万ユーロであった。
(*) 2025年度における日産の影響:日産による関連会社のマイナスの寄与額-2,331百万ユーロ、日産への投資に関する会計処理の変更に起因する-9,315百万ユーロの損失(その他の収益及び費用に計上)。
自動車部門の事業のキャッシュ・フローは、2025年度に4,744百万ユーロに達した。これには、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの配当金300百万ユーロが含まれる。このうち150百万ユーロは2024会計年度に関するものであり、150百万ユーロの中間配当金は2025会計年度に関するものであった。
資産処分の影響を除くと、ルノー・グループの純設備投資及び研究開発費は4,012百万ユーロであり、売上高に対する割合は6.9%(2024年度は売上高の7.2%)であった。資産処分は70百万ユーロであった(2024年度は94百万ユーロ)。資産処分を算入すれば、ルノー・グループの純設備投資及び研究開発費は売上高の6.8%であった。
自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは、リストラクチャリング費用-300百万ユーロを含み、1,473百万ユーロであった。これには必要運転資本(WCR)のマイナスの変動-190百万ユーロが含まれる。これは、健全かつ持続可能な必要運転資本管理を追求するルノー・グループの意欲を明確に示すものである。これに関連して、ルノー・グループは2025年と2026年に、2024年末に記録した必要運転資本の大幅な844百万ユーロのプラスの変動を削減することを目指している。
2025年12月31日現在の自動車部門のネット・キャッシュ・ポジションは7,370百万ユーロであった(2024年12月31日現在は7,096百万ユーロ)。この変動は好調なフリー・キャッシュ・フローによるものであり、株主への配当金の支払い-697百万ユーロ、金融投資純額-186百万ユーロ(主にフリー・トゥ・エックス)、及びRNAIPLの取得と連結による影響額+76百万ユーロを含んでいる。
自動車部門の流動性準備金は、2024年12月31日現在の18.5十億ユーロに対し、2025年12月末現在は17.7十億ユーロと高水準に達した。
配当金
2025会計年度の提案された配当金は1株当たり2.20ユーロで、昨年と比較して絶対値で横ばいであった。当該配当金は全額現金で支払われ、2026年4月30日の年次株主総会に承認のため付議される予定である。配当落ち日は2026年5月8日、支払日は2026年5月12日の予定である。
2026年度の財務見通し:複雑な環境下での回復力
2026年度、ルノー・グループは、以下のとおり製品攻勢を継続する。
・ ルノー・グループはヨーロッパにおいて電気自動車及びハイブリッド車に焦点を当て、製品提供を刷新・拡充していく。これには特に、新型ルノー・クリオ、ルノー・トゥインゴE-TECHエレクトリック、トラフィック・バンE-TECH、新型Aセグメント・エレクトリック・ダチア、新型CセグメントICE及びハイブリッド・ダチア、並びにアルピーヌA390が含まれる。
・ また、国際的な成長を加速させる。特に中南米及びトルコではルノー・ボレアル(C-SUV)、インドではルノー・ダスター、韓国及び海外市場ではルノー・フィランテ(E-SUV)、中南米では新型ピックアップ・ルノーを展開する。
・ 2026年度通期の財務見通しについて、ルノー・グループは以下の達成を目指している。
- ルノー・グループの営業総利益率はルノー・グループの売上高の約5.5%とする。
- 自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは約1.0十億ユーロとする。
2026年度には、国際的拡大、パートナー企業への販売の増加、電気自動車のシェア拡大、及びRNAIPL(*)の通期連結が収益の成長を牽引する一方、利益率には希薄化効果をもたらすこととなる。コスト削減は引き続き2026年度及び今後数年間における重要な優先課題となる。
(*) RNAIPL:ルノー・日産オートモーティブ・インディア・プライベート・リミテッド
2026年度の自動車部門のフリー・キャッシュ・フローには、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの配当金350百万ユーロ(*)が含まれることとなる(2025年度は300百万ユーロを受領)。ルノー・グループは2026年度に必要運転資本のマイナスの変動を見込んでおり、2024年度末に計上された必要運転資本のプラスの変動を引き続き削減する見込みである。
(*) モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ取締役会の提案及び株主総会の承認を条件とする。
中期財務見通し:堅固で回復力ある財務成績を維持
2026年3月10日のストラテジー・デーで戦略ロードマップが発表され、以下を基盤に実行される予定である。
・ 製品及び顧客体験:ルノー・グループはヨーロッパにおいてラインナップの成功を再び実現し、有望市場(インド、中南米)での挑戦者になると同時に、車両の耐用期間全体を通じて高品質で差別化されたエンド・ツー・エンドの顧客体験を提供する。
・ 技術及びイノベーション:ルノー・グループは電気自動車とソフトウェアに向けた一連の技術基盤の提供を目指し、ハイブリッド車の成功物語に新たな章を書き加える。
・ 卓越した操業能力:ルノー・グループは、イノベーション、コスト、スピードにおいて中国のOEMに追いつくため、操業管理における卓越性を目指す。
・ ステークホルダーへの関与:ルノー・グループは、従業員、サプライヤー、ディーラー、パートナーなどの全てのステークホルダーとの積極的な対話を追求し、一連の行動計画を構築することを目指す。パートナーシップに関しては、パートナーシップを競争力の推進役として、単独ベースでも強固な基盤を築くことを目指している。
本日、ルノー・グループは、中期財務見通しを発表する。
極めて厳しい環境下において、ルノー・グループは、規律ある現実的なアプローチを通じて、一貫性と予測可能性をもって価値を創造することを目指す。ルノー・グループは、持続可能で堅固な営業総利益と強力なフリー・キャッシュ・フローの創出を目標とする(*)。
(*) 会計基準が一定の場合、2027年に初度適用が検討されているIFRS第18号の潜在的な影響を除く。
- ルノー・グループの営業総利益率は、中期的にはルノー・グループの売上高の5%~7%を維持する。利益率目標の下限は、過去の利益率(*)を実質的に上回る水準である。
(*) 2005年~2025年は平均3.9%であった。
- 自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは、中期的に年平均1.5十億ユーロ以上(*)を維持する。モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの年平均約500百万ユーロの配当金(**)を含む。
(*) 2005年~2025年は年平均0.6十億ユーロであった。
(**) モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ取締役会の提案及び株主総会の承認を条件とする。
持続可能で堅固な営業総利益
製品及び国際市場での拡大は成長の原動力となり、スピード、機敏性、効率性及び簡潔さを高めるためのルノー・グループの変革の加速によって支えられる。
ルノー・グループは、中期的に一桁台半ば(CAGR(*))の総収益の成長を見込んでいる。この成長は、自動車部門の事業とモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの双方によって支えられる。
(*) CAGR:年平均成長率
この計画は、特にヨーロッパにおいてルノー・グループを単独ベースで強化するとともに、特にヨーロッパ以外では競争力の推進役としてパートナーシップに対して開かれた姿勢を保つことを目的としている。
コスト削減は引き続きルノー・グループ全体における重要な優先事項であり、以下のとおり、変動費の実績と固定費の管理を通じて達成される。
・ 変動費:車両1台当たり変動費(COGS)は、特に技術改良、ホース・パワートレインの競争力、及びサプライヤーとの緊密な連携により、年平均約400ユーロの削減が見込まれる。
・ 生産性に強く重点を置いた固定費管理
- 研究開発・設備投資及びサプライヤーの参入費用:新プロジェクトへの参入費用を前世代比で最大-40%削減する。これは特に、2年間の車両開発期間の標準化とプロセスの再構築による。
- 販売管理費:中期的に安定させる。
その結果、ルノー・グループは中期的に安定した現金固定費基盤を維持することとなり、慎重な損益分岐点管理が可能となる。
強力なフリー・キャッシュ・フローの創出
中期的なフリー・キャッシュ・フローの創出は、収益性の向上によって支えられる。
ルノー・グループは、製品とイノベーションに投資しつつ、参入障壁の削減について非常に規律あるアプローチを維持する。研究開発及び設備投資とサプライヤーの参入に関する支出は、ルノー・グループの売上高の8%未満に維持される。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの配当金については、ルノー・グループは、中期的には年平均約500百万ユーロ(*)という過去の平均に沿った水準になると予想している。
(*) モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ取締役会の提案及び株主総会の承認を条件とする。
2027年以降、ルノー・グループは**ホース・パワートレイン・リミテッドから配当金(*)**を受け取る見込みである。
(*) ホース・パワートレイン・リミテッドの株主総会の承認を条件とする。
これは、全体として、キャッシュ・インフローの持続可能性を確保し、バランスシートの堅実性を保つものである。
規律がありバランスの取れた資本配分方針
ルノー・グループは、以下のとおり、規律がありバランスの取れた資本配分の実施に引き続き取り組んでいる。
・ **将来の成長を牽引するため、製品に優先的に投資する。**また、ルノー・グループは、中核たる自動車事業及び産業的合理性と高い使用総資本利益率(ROCE)の双方をもたらす事業の強化を優先事項として、規律があり的を絞った財務投資戦略を追求していく。
・ 投資適格格付を維持するため、強固なバランスシートを保持するとともに、十分な流動性準備金を維持する。
・ ステークホルダーへの価値還元:
- 従業員に対しては、利益配分制度及び専用の従業員持株制度を通じて還元する。ルノー・グループは長期的に従業員持株比率を資本の10%まで拡大することを目指している。
- 株主に対しては、1株当たり配当金の絶対値を漸進的に増加させる魅力的な配当政策を通じて還元する。
ROCE(使用総資本利益率)に関して、ルノー・グループは、アセット・ライト組織、研究開発・設備投資への規律あるアプローチ、及び価値増加型事業への持続的な注力に支えられ、中期的に25%に向かう高いROCEの達成を目標としている。
2025年度のハイライト
・ **2025年1月17日:**ルノー・グループの新型モビリティに特化したブランドであるモビライズと、電力貯蔵分野におけるフランスのリーディングカンパニーであり、エネルギー転換分野におけるフランス初のユニコーン企業であるNWは、電気自動車用充電とエネルギー貯蔵を組み合わせた分野における合弁企業の設立に関する契約締結を発表した。この提携は、電気自動車を誰もが利用できるようにする革新的なソリューションの創出を目指すものである。
・ **2025年1月21日:**ダンカン・ミント氏は、3月1日付で、ティエリー・ピエトン氏に代わり当社の新最高財務責任者に就任した。
・ **2025年1月22日:**ルノー・グループは、「Les Trophées de L'argus」第32回セレモニーで、5つの賞を受賞した。各ブランドの受賞は次のとおりである:アルピーヌA290が「スポーツカー・オブ・ザ・イヤー」、ダチア・ビッグスターが「ニュービークル・オブ・ザ・イヤー」、モビライズ・デュオが「新型モビリティ」、そしてルノーがマスターで「コマーシャルビークル・オブ・ザ・イヤー」とR5で「カー・オブ・ザ・イヤー」の2部門を受賞した。
・ **2025年2月17日:**ルノー・グループとジーリー・ホールディング・グループは、ブラジルでゼロ・エミッション車及び低排出車の製造・販売に関する契約を締結した。ルノー・ド・ブラジルは、ジーリー・ホールディングを新たなパートナーとして迎え入れた。ルノー・ド・ブラジルの合弁事業への参入により、ジーリー・ホールディングは、パラナ州サン・ジョゼー・ドス・ピニャイスにあるルノー・グループのアイルトン・セナ工業団地へのアクセスが可能になった。ルノー・ド・ブラジルは、既存の流通エコシステムを通じて、国内のゼロ・エミッション車及び低排出車製品におけるジーリー・ホールディングのポートフォリオの販売代理店となった。この新たな戦略的協力により、ルノー・グループとジーリー・ホールディングは、重要な国際的成長ドライバーであるブラジルにおけるそれぞれのブランドの世界的な拡大を強化するものである。
・ **2025年3月11日:**ルノー・グループは、パートナーであるWeRideと共同で、実装した自動運転技術の完成度、及び提案する自動運転電気ミニバスソリューションの妥当性を実証するため、ヨーロッパ全域でさまざまな実験を継続している。
・ **2025年3月31日:**ルノー・グループと日産は、新たな戦略的プロジェクトを発表した。ルノー・グループは、日産が現在保有する51%の株式を取得し、ルノー・日産オートモーティブ・インディア・プライベート・リミテッド(RNAIPL)の100%の株式を保有する。このプロジェクトは、ルノーが国際事業を拡大する重要な機会となる。新提携契約は、ロックアップ義務を10%(現在は15%)とすることで双方の相互株式保有の柔軟性を高めるために改訂される。日産は、合意済みの製品プロジェクトは継続しつつ、アンペアへの投資を実行しないこととなった。
・ **2025年4月24日:**ルノー・グループは、低炭素で持続可能なヨーロッパの自動車モビリティという課題に取り組んでいる。ルノー・グループは、ルノー・エンブレムにより、ライフサイクル全体で2019年の基準値と比較して温室効果ガス(CO2e)の排出量を90%削減する、2035年までの低炭素ファミリーカーのビジョンを提示する。
・ **2025年5月9日:**ルノー・グループは、従業員の株式保有を通じて価値の共有を強化する。ルノー・グループは、従業員の株式保有制度の第4回「ルノーリューション・シェアプラン」により、包摂的で参加型の企業モデルを構築するという野心を再確認した。2025年には、ルノー・グループは30ヶ国の適格従業員に3株の無償株式を付与し、24ヶ国で優遇条件での株式購入の機会を提供する。従業員は30%の割引により、31.34ユーロの優待価格で株式を購入することができ、追加の雇用者拠出も受けることができる。
・ **2025年5月13日:**2025年1月14日に発表された枠組み合意の締結に伴い、ルノー・グループはモビライズ・ブランドを通じて、アウトストラーデ・ペル・イタリア(ASPI)はその子会社であるフリー・トゥ・エックスを通じて、必要な規制当局の承認を取得した上で、戦略的提携を正式に確認した。本合意の一環として、モビライズはフリー・トゥ・エックスの主要な株式の取得を完了した。
・ **2025年6月6日:**ルノー・グループは、移動が制限される人々のためのAIを搭載したロボット外骨格で確固たる地位を有し、現在その技術を産業用のモバイルロボットに展開しているフランスの企業であるワンダークラフトの少数株主持分の取得を完了したことを発表した。この出資は、ワンダークラフトの技術を基盤としてルノー・グループの製造事業向けの製品をはじめとする次世代ロボットの製品群を開発するためのパートナーシップ契約とともに行われる。
・ **2025年6月15日:**ルノー・グループを5年間率いたルカ・デメオ氏は、自動車セクター以外の新たな挑戦に専念するため、辞任の意向を表明した。ジャンドミニク・スナール氏が会長を務める取締役会は、ルカ・デメオ氏のルノー・グループの回復と変革に対する功績に感謝の意を表し、2025年7月15日付での辞任を受け入れた。
・ **2025年7月1日:**日産に対するルノー・グループの持分の会計処理の変更
・ 従来、持分法により会計処理されていた日産に対するルノー・グループの持分は、2025年6月30日時点において、日産の株価に基づき見積もられる、資本を通じて公正価値で測定する金融資産として会計処理される。
・ このアプローチは、ルノー・グループの財務諸表における日産に対する持分の価値を、日産の株価の価値と一致させるものである。
・ 財務上の影響としては、現金への影響はなく、ルノー・グループが支払う配当金の計算に影響ない。その影響額は、2025年6月30日時点で9.5十億ユーロ(*)の損失と見積もられており、主にその他の営業利益及び営業費用として損益計算書に計上される。
(*) 日産の株価350円及びユーロ/円の為替レートである169円に基づく見積り。この見積りは、ルノー・グループの半期財務諸表が公表された時点で9.3十億ユーロに修正された。
・ ルノー・グループと日産との戦略的協力から生まれた事業プロジェクト及び提携は、現実的かつ事業重視のアプローチで引き続き維持される。
・ **2025年7月15日:**2025年上半期の暫定財務データの発表、及び2025年度の財務見通しの更新
・ 競合他社からの商業的圧力の高まりによる自動車市場のダイナミクスの悪化、及びリテール市場のさらなる縮小が予想されることを考慮し、ルノー・グループは2025会計年度について、以下のとおり予測している。
- 営業総利益率は約6.5%(従来は7%以上)
- フリー・キャッシュ・フローは1.0十億から1.5十億ユーロ(従来は2十億ユーロ以上)
・ このような状況の中、ルノー・グループは、販売台数よりも価値の創造を優先した厳格な販売方針を追求し、製品の発売を保護するとともに、短期的なコスト削減計画を強化し、より構造的な方策によるイニシアチブを加速している。この計画は主に、販管費(一般管理費)並びに製造及び研究開発費の削減に基づいている。
・ **2025年7月15日:**ルノー・グループは、ダンカン・ミント氏を暫定最高経営責任者に任命することを発表した。この期間中、ジャンドミニク・スナール氏がルノーs.a.s.の会長職を務める。新最高経営責任者の選考プロセスは既に順調に進行中である。
・ **2025年7月30日:**2025年7月30日に開催された取締役会において、ガバナンス及び報酬委員会の推薦に基づき、フランソワ・プロボ氏を、2025年7月31日付で、2029年の年次株主総会終了までの4年間を任期としてルノーS.A.の最高経営責任者及びルノーs.a.s.の会長に任命することを決定した。
さらに、取締役会は、ルカ・デメオ氏の後任として、フランソワ・プロボ氏を、ルカ・デメオ氏の任期満了までの残りの期間、つまり2027年の年次株主総会終了時までルノーS.A.及びルノーs.a.s.の取締役に任命した。
・ **2025年8月1日:**ルノー・グループは、以前日産が保有していたチェンナイ工場(RNAIPL)の51%持分を取得することによって、国際展開における重要な新たな一歩を踏み出した。世界第3位の規模を有する自動車市場であるインドは、2024年に7%の成長を記録し、2025年には3.5%の成長が見込まれるなど、着実な成長を続けている。競争力のあるサプライヤー・ネットワークと堅固な産業インフラを擁するインドは、ルノー・グループのグローバル戦略及びルノー・ブランドの国際展開における中心的な柱としての地位を確立している。この新たな発展段階を率いるため、ステファヌ・デブレイズが2025年9月1日付でインドにおけるルノー・グループの最高経営責任者に任命された。
・ **2025年9月1日:**ルノー・グループの新たな最高経営責任者、フランソワ・プロボは、7月31日付の就任を受けて、一連の幹部社員の異動と組織のアップデートを発表した。これらは即時発効する。
- ファブリス・カンボリーブは、ルノー・ブランドの最高経営責任者としての役職に加え、新設された成長担当最高責任者の役職に任命された。同氏はリーダーシップ・チームの一員としてとどまる。
- カトリン・アトはダチアの最高経営責任者に任命された。同氏は新任の成長担当最高責任者の直属であり、リーダーシップ・チームに加わる。
- フィリップ・ブリュネはテクノロジー担当最高責任者に任命され、リーダーシップ・チームに加わった。同氏はルノー・グループとアンペア双方のエンジニアリングを管理することとなる。
- 調達戦略・変革担当副社長を務めていたアンソニー・プルヴィエが、フランソワ・プロボの後任として調達担当最高責任者に任命され、リーダーシップ・チームにも加わった。
- ティエリー・シャルベについては、現在の産業・品質責任者の役職に加え、サプライチェーンを含めて管轄範囲が拡大する。同氏はリーダーシップ・チームの一員にとどまる。
- ルノー・ブランドの人事責任者を務めていたクレール・ファンジェは人事・組織担当最高責任者に任命され、リーダーシップ・チームに加わった。
- コミュニケーション担当最高責任者のクリスティアン・シュタインがリーダーシップ・チームに加わった。
・ **2025年10月23日:**ルノー・グループは、2025年第3四半期の収益が+6.8%増となったことを発表し、2025年度財務見通しを確認した。
・ **2025年11月3日:**ルノー・グループとジーリーは、ブラジルにおける提携の完了により協力を強化した。両社は、ジーリーがルノー・ド・ブラジルの株式26.4%を取得する旨の契約を締結した。ジーリーは、パラナ州サン・ジョゼー・ドス・ピニャイスにあるルノー・グループの工業団地へのアクセスが可能になり、自社ブランド車の販売をルノー・ド・ブラジルの販売網に委託することとなる。この協力関係はルノー・グループの中南米における国際展開戦略に貢献し、ブラジルで販売されるゼロ・エミッション車及び低排出車のラインナップ拡充を可能にするものである。
・ **2025年11月7日:**ルノー・グループは、額面総額95.2十億円(約537百万ユーロ)、3年満期、固定利率2.17%のサムライ債の発行に成功した。
・ **2025年11月17日:**ルノー・グループは、ジョセップ・マリア・レカセンスを戦略・製品・プログラム管理担当最高責任者(SPPM)に任命し、即時発効したことを発表した。この異動は、機敏性とスピード向上のための組織の簡素化を図る取り組みの一環である。
・ **2025年12月9日:**ルノー・グループとフォードは、乗用車及び商用車に関する戦略的提携を締結し、ヨーロッパにおいて手頃な価格の電気自動車2車種からスタートする。
・ **2025年12月18日:**S&Pグローバル・レーティングスは、ルノーSAの長期信用格付けを「BB+」から投資適格格付「BBB-」(見通し:安定的)に引き上げた。この引上げは、ルノー・グループの抜本的な変革とビジネスモデルの回復力を反映している。
② 販売実績
概要
・ 2025年度、ルノー・グループは全世界において2,336,807台(1.6%増の市場において+3.2%)の自動車を販売した。補完的な全3ブランドが市場を上回る成長率を示した。
- ルノー:1,628,030台(2024年度比+3.2%)
- ダチア:697,408台(2024年度比+3.1%)
- アルピーヌ:新車登録台数が初めて10,000台を超え(10,970台)前年度の2倍以上(+139.2%)となった。
・ ヨーロッパ(*)では1,607,848台を販売したルノー・グループは、特にCセグメントの乗用車(PC)の好調な業績により、自動車メーカーのトップ3入りを果たした。
- ルノー・グループの乗用車販売台数は5.9%増加し、市場成長率(+2.3%)の2倍以上の伸びを示した。ルノー・グループはフランスで第1位の自動車グループとなった。
- ルノー・グループの小型商用車(LCV)販売台数は2025年に漸進的回復の兆しを見せており、上半期の-29.6%に対し下半期は-10.6%となった。
(*) ACEAによるヨーロッパの範囲:フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、英国、オーストリア、バルト諸国、ベルギー、ルクセンブルク、ブルガリア、クロアチア、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、キプロス共和国、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スウェーデン、スイス
・ 国際的には(*)、ルノー・ブランドの販売台数は、中核的市場における大幅な成長(中南米で+11.3%、韓国で+55.9%、モロッコで+44.8%)により、11.7%増加した。
(*) ヨーロッパ以外。
・ ルノー・グループは、以下のとおり、価値を重視する規律ある販売方針を維持している。
- ヨーロッパ主要5ヶ国(*)の小売客市場におけるルノー・グループのリテール販売台数は、その乗用車販売台数の約60%に相当し(市場平均比+16.9%)、3車種(**)がこのカテゴリーのトップ5に入っている。
- ヨーロッパにおけるCセグメント以上の販売台数は、ルノー・グループの乗用車販売台数の31.1%に相当する(+1.0ポイント)。
- 残存価値に対する厳格なアプローチにより、ヨーロッパの競合他社を5~12ポイント上回っている(***)。
(*) フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、英国
(**) サンデロ、ダスター、クリオ
(***) 22の主要ブランドからなる乗用車セグメント、フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、英国
・ ルノー・グループはヨーロッパにおける乗用車の電動化攻勢を継続しており、ハイブリッド車約400,000台(*)(+35.1%)、電気自動車約194,000台(+76.7%)を販売した。
- ルノーは新モデルにより電気自動車の構成割合を20.2%に高める一方で、ハイブリッド車の販売台数(+17.0%)も引き続き重視しながら、電気自動車の分野をリードしている。
- ダチアは年間で113,000台を上回るハイブリッド車を販売した。これは2024年度比で121.7%の成長に相当する。
(*) 以下のヨーロッパ市場を対象とする2025年12月末現在の暫定データ:ベルギー、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ルーマニア、スロベニア、スペイン、スイス、英国
・ 2026年度、ルノー・グループは、以下を目的として製品攻勢を継続する。
- ヨーロッパにおいて内燃機関自動車及び電気自動車の提供を刷新・拡充する。これには特に、新型ルノー・クリオ、ルノー・トゥインゴE-TECHエレクトリック、新型Aセグメント・エレクトリック・ダチア、新型CセグメントICE及びハイブリッド・ダチア、並びにアルピーヌA390が含まれる。
- また、国際的な成長を加速させる。特に中南米及びトルコではルノー・ボレアル、インドではルノー・ダスター、韓国及び海外市場ではルノー・フィランテ、中南米では新型ピックアップ・ルノーを展開する。
ルノー・グループ トップ15市場
| 売上 | 2025年度の販売台数 (台) | 乗用車/小型商用車 市場シェア(%) | 2024年度からの 市場シェアの変動 (ポイント) | |
| 1 | フランス | 533,692 | 26.8 | +1.0 |
| 2 | イタリア | 186,158 | 10.9 | -0.8 |
| 3 | スペイン | 174,135 | 13.0 | +0.4 |
| 4 | トルコ | 169,882 | 12.4 | -1.1 |
| 5 | ドイツ | 149,089 | 4.8 | +0.1 |
| 6 | ブラジル | 131,596 | 5.2 | -0.4 |
| 7 | 英国 | 122,756 | 5.2 | -0.0 |
| 8 | モロッコ | 88,939 | 37.8 | -0.6 |
| 9 | ベルギー+ルクセンブルク | 67,473 | 12.6 | +1.1 |
| 10 | ルーマニア | 60,544 | 34.6 | -0.9 |
| 11 | アルゼンチン | 59,016 | 10.2 | +1.1 |
| 12 | ポーランド | 55,549 | 8.3 | -0.5 |
| 13 | 韓国 | 52,271 | 3.2 | +0.6 |
| 14 | ポルトガル | 40,165 | 15.6 | +0.7 |
| 15 | インド | 38,065 | 0.7 | -0.1 |
自動車部門
ルノー・グループの全世界における販売台数(地域別、ブランド別及びタイプ別)
| 乗用車及び小型商用車(台) | 2025年(1) | 2024年 | 変動率(%) |
| ルノー・グループ | 2,336,807 | 2,264,775 | +3.2 |
| ヨーロッパ(ACEA)(2) | 1,607,848 | 1,599,006 | +0.6 |
| ユーラシア、アフリカ、中東 | 339,513 | 310,161 | +9.5 |
| アジア太平洋 | 98,355 | 92,385 | +6.5 |
| 中南米 | 272,558 | 244,855 | +11.3 |
| ブランド別 | |||
| ルノー | 1,628,030 | 1,577,302 | +3.2 |
| ダチア | 697,408 | 676,347 | +3.1 |
| ルノー・コリア自動車 | 399 | 6,539 | -93.9 |
| アルピーヌ | 10,970 | 4,587 | +139.2 |
| その他(3) | 2,431 | 38 | +6,297.4 |
| 自動車タイプ別 | |||
| 乗用車 | 1,995,563 | 1,855,595 | +7.5 |
| 小型商用車 | 341,244 | 409,180 | -16.6 |
(1) 暫定的数値
(2) ACEAによるヨーロッパの範囲。フランスの海外領土及び県はヨーロッパ地域には含まれないが、全世界の数値には含まれる。ACEAによるヨーロッパの範囲:フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、英国、オーストリア、バルト諸国、ベルギー、ルクセンブルク、ブルガリア、クロアチア、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、キプロス共和国、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スウェーデン、スイス
(3) その他:モビライズ(ルノー・グループの販売台数には統合されていない。)
ルノー・ブランド
3年連続の成長を達成
・ ルノーは2025年、全世界で1,628,030台(+3.2%)をが販売しされ、堅調な業績を達成した。これは、全世界での乗用車の+10.0%の成長によるものである。
・ ヨーロッパでは、乗用車の販売台数が+7.4%増加したことで、同ブランドは乗用車及び小型商用車市場で第2位を獲得した。乗用車の好調な業績は、同ブランドの2つの電動化アプローチによるものである。一方では、フルハイブリッド車の販売台数は+17.0%増の約287,000台に達し、同ブランドの乗用車販売台数の38.4%を占め、市場平均を25.6ポイント上回った。ルノーはヨーロッパのハイブリッド車市場で第2位のブランドであり、シンビオズはラインナップ中ベストセラーのハイブリッドモデルである。他方、電気自動車は+72.2%増の151,939台を販売した。ヨーロッパの乗用車リテール市場で2番目に売れた電気自動車であるルノー5 E-TECHエレクトリックの貢献により、ルノーの電気自動車は現在、同ブランドの乗用車販売台数の20.2%を占めている。
・ LCVセグメントについては、ヨーロッパにおけるTIVの減少(-8.3%)、エクスプレスの段階的廃止、新型マスターの多様な供給の段階的拡大により、ルノーの販売台数は合計244,927台(-21.1%減)となった。ただし、2025年度の販売台数は逐次改善し、上半期の-29.2%に対し下半期は-11.1%となった。
・ ヨーロッパ以外では、ルノーの乗用車及び小型商用車の販売台数は+11.7%増加し、同ブランドの総販売台数の38%を占めている(+2.9ポイント)。特に中南米(+11.3%)、韓国(+55.9%)、モロッコ(+44.8%)での成長により、ルノーは全世界でフランス車ブランドとして第1位を維持している。
・ また、ルノーは価値を重視する販売戦略を継続し、ヨーロッパの多数の国々でリテール販売における市場シェアを獲得した。2025年度の残存価値は世界的に安定を維持し、市場を大幅に上回る水準(+5ポイント)を保っている。2021年以降、残存価値は+7ポイント上昇した。
・ 2026年、ルノー・ブランドは、以下のとおり、強固な基盤をさらに強化していく。
- ヨーロッパでは、ルノー4 E-TECHの新市場への投入とトゥインゴ E-TECHの発売により、同ブランドの電動化攻勢を継続する。新型クリオも市場展開を継続していく。
- ヨーロッパ以外では、ボレアルの新市場への拡大、韓国、湾岸諸国及びコロンビアでのフィランテの発売、インドでのルノー・ダスターの発売に加え、今後2027年までにさらに3製品を投入して、インターナショナルゲームプランを継続する予定である。
- 小型商用車の販売の加速は、マスターのラインナップ拡充によって支えられる。
ダチア・ブランド
ヨーロッパにおける小売客向け第2位のブランド
・ ダチア・ブランドは2025年に697,408台の販売台数を記録した。これは2024年比3.1%の成長に相当する。同ブランドは2004年以降の販売台数がマイルストーンである10百万台に到達した。
・ ヨーロッパの新車登録台数は2.9%増の601,765台となった。リテール販売チャネルに注力した結果、ダチアはヨーロッパのリテール乗用車市場で7.9%のシェアを獲得し、同チャネルで第2位に浮上した。
・ これらの業績は、同ブランドの5つの主力モデル、特に全チャネルでヨーロッパ初のベストセラー乗用車となったサンデロによって牽引されたものである。2025年第2四半期に発売されたビッグスターは、2025年下半期においてヨーロッパの小売客向けC-SUVのベストセラー車となった。またスプリングは、全チャネルを通じたAセグメント電気自動車として初めてベストセラーとなった。
・ 2025年にはダチアもラインナップの電動化を継続した。ダスターとビッグスターの貢献により、ハイブリッド車の販売台数は2倍以上(+121.7%)となり、乗用車の総販売台数の19.2%(+10.3ポイント)を占めるに至った。販売されたダチア車の4台に1台は電動化されており、2024年比で2倍となった。
・ 2026年、同ブランドはラインナップの電動化を継続し、新型Aセグメント電気自動車を導入する予定である。またCセグメント向けに新型ICE及びハイブリッド車を発売する予定である。
アルピーヌ・ブランド
3桁の成長
・ 2025年、アルピーヌ・ブランドは高級車セグメントにおいて歴史的な業績を達成し、10,000台を超える10,970台の新車登録台数を記録して、3桁の成長(+139.2%)を達成した。この勢いは、フランス(+89.5%)、英国(+369.5%)、ドイツ(+133.5%)を含むすべてのヨーロッパ市場での好調な業績、2人乗りスポーツクーペのカテゴリーにおけるアルピーヌA110の継続的なリーダーシップ(2,681台)、及び8,198台を販売したアルピーヌA290の発売の成功によって牽引された。2025年末に発売されたアルピーヌA390は、アルピーヌのドリーム・ガレージの新型車であり、ブランド初の5人乗りスポーツファストバックとして、新規顧客の獲得を通じてアルピーヌの拡大を支えることとなる。
・ アルピーヌの国際的な展開は15の新たな販売拠点により拡大し、アルピーヌ・ストア及びアトリエ・アルピーヌは25ヶ国において合計169店舗となった。2026年も成長を継続していく。レーシングの伝統とエンジニアリングの専門知識に根ざした製品戦略とイノベーションにおける同ブランドのダイナミズムは、アルピーヌをプレミアムスポーツカー市場の主要プレイヤーとして位置付けると同時に、将来の拡大と電動化に向けた備えとなっている。
販売台数及び生産統計
ルノー・グループの全世界における販売台数
ブランド別、地理的地域別及びモデル別の全世界における連結販売台数は、ルノー・グループのウェブサイトのファイナンス・セクションの「Regulated Information」内で閲覧することができる。
月次販売台数 - ルノー・グループ
ルノー・グループの全世界における生産台数
| 乗用車及び小型商用車(台) | 2025年(2) | 2024年 | 変動率(%) |
| ルノー・グループの工場の全世界における生産台数(1) | 2,333,243 | 2,283,253 | 2.2 |
| 内、パートナー向け生産 | 119,172 | 128,997 | -7.6 |
| パートナーによるルノー・グループ向け生産(台) | 2025年(2) | 2024年 | 変動率(%) |
| 全世界におけるパートナー(3)によるルノー・グループ向け生産 | 99,455 | 130,006 | -23.5 |
| (1) 生産データは、組立工場から出荷された自動車の台数に関連している。 (2) 暫定的数値 (3) カルサン・オートモーティブ、日産、中国子会社:eGT(25%) | |||
販売金融部門
自動車市場が+2.6%の微増となる中で、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの新規融資は2024年度と比較して+3.3%増加した。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズは2025年度に1,270,556件の融資を実行したが、この件数は2024年度と比較して増加した(+1.7%)。中古車融資事業は、2024年と比較してわずかに減少(-0.7%)し、融資実行済み契約が308,614件となった。
普及率は、2024年度から+0.2ポイント上昇して41.1%となった。
新規融資額(クレジットカード及び個人融資を除く。)は、登録件数及び平均融資額の増加により、+3.3%増の22.3十億ユーロとなった。
全体では、平均稼働資産は2024年度と比較して+5.9%増加し、合計で59.3十億ユーロとなった。
・ 2025年度の顧客業務に関連する平均稼働資産(APA)は合計47.9十億ユーロであり、2023年以来の新規融資の増加により+6.3%増加した。これは顧客ポートフォリオにプラスの影響を与えた平均融資額の変動によるものである。
・ ホールセール業務に関連する平均稼働資産(APA)は、+4.2%増の11.4十億ユーロとなった。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ融資実績
| 2025年 | 2024年 | 変動率(%) | ||
| 融資契約件数 | 千件 | 1,271 | 1,249 | +1.7 |
| 新規融資 | 十億ユーロ | 22.3 | 21.5 | +3.3 |
| 平均稼働資産 | 十億ユーロ | 59.3 | 56.0 | +5.9 |
| 普及率(1) | % | 41.1 | 40.8 | 0.2 |
(1) 短期レンタル会社とのファクタリング契約は2025年から除外されている。これらの契約は2024年において33千件、普及率1.5ポイントに相当する。2024年の数値は試算である。
地域別の普及率(1)
| 2025年(%) | 2024年(1)(%) | 変動(ポイント) | |
| ヨーロッパ | 42.5 | 42.7 | -0.2 |
| 中南米 | 36.4 | 33.6 | +2.7 |
| アフリカ、中東及びアジア太平洋 | 33.1 | 29.0 | +4.1 |
| ユーラシア | 0.0 | 0.0 | +0.0 |
| モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ | 41.1 | 40.8 | +0.2 |
(1) 短期レンタル会社とのファクタリング契約は2025年から除外されている。これらの契約は2024年において33千件、普及率1.5ポイントに相当する。2024年の数値は試算である。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズのサービス実績
| 2025年 | 2024年 | 変動 | ||
| サービス契約件数(千件) | 千件 | 3,615 | 3,701 | -2.3% |
| サービス普及率 | % | 157.8% | 164.3% | -6.5 pts |
詳細は「事業の内容」を参照のこと。
(2)生産、受注及び販売の状況
上記「(1)業績等の概要」を参照のこと。
(3)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析
概要
| 2025年 | 2024年 | 変動 | ||
| 当グループの世界における新車登録台数 | 千台 | 2,337 | 2,265 | +3.2% |
| 当グループの売上高 | 百万ユーロ | 57,922 | 56,232 | +1,690 |
| 当グループの営業総利益 | 百万ユーロ | 3,632 | 4,263 | -631 |
| 当グループの売上高に対する割合 | 売上高における 割合(%) | 6.3% | 7.6% | -1.3 pts |
| その他の営業利益及び営業費用 | 百万ユーロ | -11,499 | -1,687 | -9,812 |
| 内:日産株式の売却によるキャピタル・ロス | 百万ユーロ | -9,315 | -1,527 | -7,788 |
| 当グループの営業利益 | 百万ユーロ | -7,867 | 2,576 | -10,443 |
| 正味財務収益及び費用 | 百万ユーロ | -208 | -517 | +309 |
| 関連会社の寄与額 | 百万ユーロ | -2,198 | -521 | -1,677 |
| 内:日産 | 百万ユーロ | -2,331 | -483 | -1,848 |
| 当期純利益 | 百万ユーロ | -10,795 | 891 | -11,686 |
| 当期純利益 グループ持分 | 百万ユーロ | -10,931 | 752 | -11,683 |
| 一株当たり利益 | ユーロ | -39.99 | 2.76 | -42.75 |
| 日産の影響額を調整した当期純利益 グループ持分(1) | 百万ユーロ | 715 | 2,762 | -2,047 |
| 日産の影響額を調整した一株当たり利益(1) | ユーロ | 2.62 | 10.14 | -7.52 |
| 自動車部門のフリー・ キャッシュ・フロー(2) | 百万ユーロ | 1,473 | 2,883 | -1,410 |
| 自動車部門のネット・キャッシュ・ ポジション | 百万ユーロ | 7,370 (2025年12月31 日現在) | 7,096 (2024年12月31 日現在) | +274 |
| 資本 | 百万ユーロ | 22,296 (2025年12月31 日現在) | 31,102 (2024年12月31 日現在) | -8,806 |
| 販売金融事業に係る平均稼働資産 | 十億ユーロ | 59.3 | 56.0 | +5.9% |
(1) 2024年度:+211百万ユーロのプラスの関連会社の寄与額、日産への投資の減損-694百万ユーロ、及び日産株の売却による-1,527百万ユーロのキャピタル・ロス
2025年度:-2,331百万ユーロのマイナスの関連会社の寄与額及び-9,315百万ユーロの損失(日産への投資に関する会計処理の変更に起因する。)
(2) 自動車部門のフリー・キャッシュ・フロー:利息・税金調整後キャッシュ・フロー(公開上場会社からの受取配当金を除く。)から有形固定資産及び無形資産への投資(処分との純額)を除いたもの(必要運転資本の変動を含む。)。
財務成績に対するコメント
連結損益計算書
当グループの売上高に対する事業セグメント別寄与
| (百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 | ||||||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 通年 | 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 通年 | |
| 自動車 | 10,128 | 14,362 | 9,816 | 17,136 | 51,442 | 10,446 | 13,926 | 9,347 | 16,800 | 50,519 |
| 販売金融 | 1,524 | 1,582 | 1,587 | 1,696 | 6,389 | 1,246 | 1,309 | 1,340 | 1,749 | 5,644 |
| モビリティサービス | 23 | 21 | 23 | 24 | 91 | 15 | 16 | 14 | 24 | 69 |
| 合計 | 11,675 | 15,965 | 11,426 | 18,856 | 57,922 | 11,707 | 15,251 | 10,701 | 18,573 | 56,232 |
| (%) | 変動 | ||||
| 第1 四半期 | 第2 四半期 | 第3 四半期 | 第4 四半期 | 通年 | |
| 自動車 | -3.0 | +3.1 | +5.0 | +2.0 | +1.8 |
| 販売金融 | +22.3 | +20.9 | +18.4 | -3.0 | +13.2 |
| モビリティサービス | +53.3 | +31.3 | +64.3 | +0.0 | +31.9 |
| 合計 | -0.3 | +4.7 | +6.8 | +1.5 | +3.0 |
ルノー・グループの売上高は2024年度比3.0%増の57,922百万ユーロに達した。一定の為替レート(*)によれば、増加率は4.5%であった。
(*) 一定の為替レートにおける連結売上高の変動を分析するため、ルノー・グループは、前期の平均為替レートを適用して、当期の売上高を再計算している。
自動車部門の売上高は51,442百万ユーロで、2024年度と比較して1.8%増加した。これには、主にトルコ・リラ及びアルゼンチン・ペソの下落に関連する-1.6ポイントの為替のマイナス影響(-814百万ユーロ)が含まれる。一定の為替レート(*)によれば、増加率は+3.4%であった。この変動は主に以下の事由により説明される。
(*) 一定の為替レートにおける連結売上高の変動を分析するため、ルノー・グループは、前期の平均為替レートを適用して、当期の売上高を再計算している。
・ +0.7ポイントのプラスの台数効果。新車登録台数の3.2%増は、2024年度に対して2025年度のディーラーシップ・ネットワーク内の在庫補充が減少したことにより一部相殺された。
2025年12月31日現在の新車の棚卸資産合計は営業上健全な水準で539,000台、その内、独立系ディーラーでは442,000台、ルノー・グループレベルでは97,000台であった。
・ 製品構成のプラス効果は+3.2ポイントであった。これは、最近の発売(ダチア・ビッグスター、ルノー・シンビオズ、ルノー5、アルピーヌA290、ルノー4、ルノー・コレオスなど)によるものである。製品構成の効果は2026年も引き続き新車の発売によって業績を支えていくであろう。
・ 商業的圧力を受けて依然として厳しいヨーロッパの市況が要因となり、価格効果はわずかにマイナス(-0.2ポイント)となった。為替のマイナス影響の一部は価格上昇によって相殺された。台数より価値を重視する戦略に沿って、価格設定に対するルノー・グループのアプローチは、引き続き長期業績の主要な推進力である残存価値を強く重視している。
・ 地理的構成は-0.5ポイントのマイナスとなった。これは主にヨーロッパ以外での販売台数の伸びにより説明される。
・ パートナーに対する売上のマイナス効果はわずかに-0.1ポイントであった。この変動は、主に2024年上半期における研究開発費のパートナーへの1回限りの請求、及び2024年5月末にパートナーに対するホースのパワートレインの売上が連結から除外されたことによるものであり、パートナーとのプログラムのプラス効果、及びRNAIPL(ルノー・日産オートモーティブ・インディア・プライベート・リミテッド)を2025年8月1日から連結範囲に統合した影響により、一部相殺されている。
・ 「その他」の効果は+0.3ポイントであった。これは主に部品・アクセサリー及び販売活動の業績によるものである。
当グループの営業総利益に対する事業セグメント別寄与
| (百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 | 変動 |
| 自動車部門 | 2,184 | 2,996 | -812 |
| 部門売上高に対する割合 | 4.2% | 5.9% | -1.7 pts |
| 販売金融 | 1,468 | 1,295 | +173 |
| モビリティサービス | -20 | -28 | +8 |
| 合計 | 3,632 | 4,263 | -631 |
| グループ売上高に対する割合 | 6.3% | 7.6% | -1.3 pts |
ルノー・グループは、売上高の6.3%に相当する3,632百万ユーロの営業総利益を上げた。2024年度は4,263百万ユーロで売上高の7.6%であった。
自動車部門の営業総利益は自動車部門の売上高の4.2%を占め、2024年度の2,996百万ユーロに対して2,184百万ユーロであった。この変動は主に以下により説明される。
・ -282百万ユーロの外国為替の影響(主にアルゼンチン・ペソのマイナス影響に起因)。トルコ・リラによる生産コストへのプラスの影響は、トルコにおけるルノー・グループの売上高の増加により相殺された。
・ +186百万ユーロのプラスの台数効果。
・ 価格/構成/製品強化及び費用の効果は合計で-341百万ユーロであった。この変動は、特にヨーロッパにおける商業的圧力の高まりに加え、電気自動車の構成比の上昇と国際販売の増加を反映している。また、利益率がルノー・グループの平均を上回る小型商用車の販売の減少によるマイナス影響も含まれる。これは効率的なコスト管理プログラムによって一部相殺された。これには、2025年に車両1台当たり変動製品売上原価(COGS)を400ユーロ削減するという目標の達成が含まれる。特に、ホース・パワートレインが提供するパワートレインのシナジーの恩恵を受け始めたことによる好調な購買実績が貢献している。これは保証費用の増加(-160百万ユーロ)によって限定的に相殺された。
・ 研究開発費は-87百万ユーロのマイナス影響を計上した。これは主に、2024年上半期におけるパートナーへの経常外の研究開発費請求による不利な比較ベースに起因している。
・ 販管費は厳格な費用管理により+59百万ユーロ改善した。
・ **「その他」**の効果は-59百万ユーロであった。
・ ホース(2024年5月31日から連結除外):2025年は2024年と比べて-279百万ユーロの連結除外の影響があった。これについては、2025年9月17日提出のルノーの半期報告書に詳述している。
ルノー・グループの営業総利益に対するモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(販売金融部門)からの寄与は、2024年度の1,295百万ユーロに対して1,468百万ユーロに達した。これは主に、ルノー・グループのマーケティング戦略における重要なレバレッジとしての金融及びサービスの提供(特に電気自動車向け)の拡充により牽引されたものである。
フリー・キャッシュ・フロー
| (百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 | 変動 |
| 利息・税金調整前キャッシュ・フロー(日産及び販売金融部門からの受取配当金を除く。) | +4,144 | +4,260 | -116 |
| 内、リストラクチャリング費用 | -300 | -379 | +79 |
| モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの受取配当金 | +300 | +600 | -300 |
| 必要運転資本の増減 | -190 | +844 | -1,034 |
| 有形固定資産及び無形資産への投資(処分との純額) | -2,869 | -2,915 | +46 |
| 内、資産売却 | +70 | +94 | -24 |
| リース用車両及びバッテリー | +88 | +94 | -6 |
| 自動車部門のフリー・キャッシュ・フロー | +1,473 | +2,883 | -1,410 |
・ 自動車部門の事業のキャッシュ・フローは、2025年度に4,744百万ユーロに達した。これには、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの配当金300百万ユーロが含まれる。このうち150百万ユーロは2024会計年度に関するものであり、150百万ユーロの中間配当金は2025会計年度に関するものであった。
・ 資産処分の影響を除くと、ルノー・グループの純設備投資及び研究開発費は4,012百万ユーロであり、売上高に対する割合は6.9%(2024年度は売上高の7.2%)であった。資産処分は70百万ユーロであった(2024年度は94百万ユーロ)。資産処分を算入すれば、ルノー・グループの純設備投資及び研究開発費は売上高の6.8%であった。
・ 自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは、リストラクチャリング費用-300百万ユーロを含み、1,473百万ユーロであった。これには必要運転資本(WCR)のマイナスの変動-190百万ユーロが含まれる。これは、健全かつ持続可能な必要運転資本管理を追求するルノー・グループの意欲を明確に示すものである。これに関連して、ルノー・グループは2025年と2026年に、2024年末に記録した必要運転資本の大幅な844百万ユーロのプラスの変動を削減することを目指している。
設備投資及び研究開発費
事業セグメント別有形固定資産及び無形資産への投資(処分との純額)
| 2025年(百万ユーロ) | 有形固定資産への投資(処分との純額)(資産計上したリース用車両及びバッテリーを除く)及び無形資産(資産計上した開発費を除く) | 資産計上した開発費 | 合計 |
| 自動車部門 | 1,589 | 1,280 | 2,869 |
| 販売金融部門 | 56 | 0 | 56 |
| モビリティサービス部門 | 39 | 9 | 48 |
| 合計 | 1,684 | 1,289 | 2,973 |
2025年の投資額の総額は、2024年に比べ減少した。今年の投資は、主に電気自動車ラインナップ(トゥインゴ)の投入、アルピーヌのラインナップ(A390)の開発、メルコスール、トルコ及びインドにおけるラインナップの刷新、並びに小型商用車ラインナップ(マスターICE)に集中して投じられた。
損益計算書に含まれる研究開発費
| (百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 | 変動 |
| 研究開発費 | -2,631 | -2,668 | +37 |
| 資産計上した開発費 | 1,289 | 1,163 | +126 |
| 研究開発資産化率 | 49.0% | 43.6% | +5.4 pts |
| 償却費 | -830 | -769 | -61 |
| 損益計算書に含まれる研究開発費総計(1) | -2,172 | -2,274 | +102 |
(1) 研究開発費は、自動車開発活動の研究税控除後の金額である(研究開発費総計:第三者及びその他に対して請求された費用を控除前の研究開発費。)。
設備投資及び研究開発費純額(売上高に対する割合)
| (百万ユーロ) | 2025年 | 2024年 | 変動 |
| 有形固定資産への投資(処分との純額) (資産計上したリース用車両及びバッテリーを除く) 及び無形資産(資産計上した開発費を除く) | 1,684 | 1,793 | -109 |
| 第三者に対する設備投資請求その他 | -109 | -75 | -34 |
| 製造及び販売純投資額(研究開発費を除く) (1) | 1,575 | 1,718 | -143 |
| ルノー・グループの売上高に対する割合 | 2.7% | 3.1% | -0.4 pts |
| 研究開発費 | 2,631 | 2,668 | -37 |
| 第三者その他に請求される研究開発費 | -265 | -414 | +149 |
| 研究開発費純額(2) | 2,366 | 2,254 | +112 |
| ルノー・グループの売上高に対する割合 | 4.1% | 4.0% | +0.1 pts |
| 設備投資及び研究開発費純額 (1)+(2) | 3,941 | 3,972 | -31 |
| ルノー・グループの売上高に対する割合 | 6.8% | 7.1% | -0.3 pts |
| 資産売却を控除した設備投資及び研究開発費純額 | 4,012 | 4,066 | -54 |
| ルノー・グループの売上高に対する割合 | 6.9% | 7.2% | -0.3 pts |
2025年12月31日現在の自動車部門のネット・キャッシュ・ポジション
自動車部門のネット・キャッシュ・ポジションの変動(百万ユーロ)
| 2024年12月31日現在の自動車部門のネット・キャッシュ・ポジション | +7,096 |
| 2025年度のフリー・キャッシュ・フロー | +1,473 |
| 受取配当金 | +0 |
| ルノー株主及び少数株主に対する支払配当金 | -697 |
| 金融投資等 | -502 |
| 2025年12月31日現在の自動車部門のネット・キャッシュ・ポジション | +7,370 |
2025年12月31日現在の自動車部門のネット・キャッシュ・ポジションは7,370百万ユーロであった(2024年12月31日現在は7,096百万ユーロ)。この変動は好調なフリー・キャッシュ・フローによるものであり、株主への配当金の支払い-697百万ユーロ、金融投資純額-186百万ユーロ(主にフリー・トゥ・エックス)、及びRNAIPLの取得と連結による影響額+76百万ユーロを含んでいる。
自動車部門のネット・キャッシュ・ポジション
| (百万ユーロ) | 2025年12月31日 | 2024年12月31日 |
| 長期金融負債 | -3,958 | -5,574 |
| 短期金融負債 | -5,086 | -4,580 |
| 長期金融資産-その他有価証券、貸付金及び金融取引に係るデリバティブ | +402 | +718 |
| 短期金融資産 | +1,509 | +1,183 |
| 現金及び現金同等物 | +14,503 | +15,349 |
| 自動車部門のネット・キャッシュ・ポジション | +7,370 | +7,096 |
・ 自動車部門の流動性準備金は、2025年12月31日現在で17.7十億ユーロに達した。これらの準備金の内訳は以下のとおりである。
- 14.5十億ユーロの現金及び現金同等物。第三者の現金0.1十億ユーロにより減額されている。
- 3.3十億ユーロの未使用確定与信枠
・ 2025年12月31日現在、**モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(旧RCIバンク)**は、13十億ユーロの利用可能な流動性を有していた。その内訳は以下のとおりである。
- 4.7十億ユーロの未使用確定与信枠
- 4.4十億ユーロの欧州中央銀行適格担保
- 3.4十億ユーロの高品質の流動資産(HQLA)
- 0.5十億ユーロの使用可能な現金
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、下記「第6 経理の状況-1 財務書類-2025年度財務諸表-(1) 連結財務諸表-連結財務諸表に対する注記-注2-会計方針-2-D. 見積り及び判断」を参照のこと。
5【重要な契約等】
重要な契約等については、「パートナーシップ及び提携」、「日産の提案による取締役の任命」、「規制対象契約に関する法定監査人の特別報告書」及び「財務諸表に対する注記」を参照のこと。
6【研究開発活動】
研究開発
| 2025年 | 2024年 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | |
| 研究開発費純額(百万ユーロ)(1) | 2,366 | 2,254 | 2,240 | 1,983 | 1,955 |
| 報告されたルノー・グループ売上高(百万ユーロ) | 57,922 | 56,232 | 52,376 | 46,391 | 41,659 |
| ルノー・グループ研究開発費支出比率 | 4.1% | 4.0% | 4.3% | 4.3% | 4.7% |
| ルノー・グループの特許 | 797 | 694 | 667 | 659 | 650 |
| 内、ルノー及び日産による共有の特許 | 3 | 39 | 101 | 200 | 322 |
(1) 研究開発費。第三者その他に対して再請求された研究開発費。
研究及び先端エンジニアリング
自動車産業は前例のない変革期を迎えており、伝統的なバリューチェーンを破壊し、技術的環境を再形成している。過去10年間で、新たな自動車業界のプレイヤーがまず米国で、次いでアジア(特に中国)で台頭し、オンボード車両技術において業界のルールを変えつつある。より豊かになり続ける製品内容に支えられた顧客中心のアプローチが、革新のペースをかつてない水準まで加速させている。顧客側では、乗車体験、安全感、車両の性能、快適性、レジャーなどすべての側面において、継続的に改善され豊かになる体験を期待している。
これらの新しい挑戦に対処し、必要な技術的転換を実現するため、研究及び先端エンジニアリングのコミュニティには、全部門を合わせて、約1,000人の従業員に加え、85人の博士課程の学生が在籍している。このため、ルノー・グループ内の革新は、自動車及び機械関連技術、製品、プロセス、アフターサービス及びサービスのすべてにわたり、設計から生産に至るまでの車両ライフサイクル全体を網羅している。起こされる革新は、ブランド、事業、並びに現在及び将来の顧客の利益のために設計されている。
これらの研究及び先端エンジニアリング活動は、全社で共有される構造化されたプランを通じた様々な分野の中で、横断的に管理され、5つの補完的なカテゴリーを軸に組織化されている。
研究プランと博士論文は(そのほぼすべてがCIFRE契約の下で)未来を啓蒙し、今後の技術的ブレイクスルーに備えることを可能にする。その目的は、来る5年から10年にわたり、将来のトレンドを発展に組み込むためのルノー・グループの姿を特定し、予測し、準備することである。
テクノロジープランでは、3~5年以内で新技術を開発することで、車両や構成部品の革新への準備をすることができる。それは、プラットフォーム、エンジン、システム及び車両航続距離プランに導入される革新を示す。
ブレイクスルー・フェデレーターズ・プロジェクトは、将来の製品ラインナップの構想に刺激を与え、新たな車両コンセプト、モビリティ・ソリューション、産業用途又はサービスを生み出す可能性をもたらすために企画されている。これらは、実際のデモ機において、革新と技術的な構成要素を組み合わせ現実的に統合させるものであり、画期的な新たな顧客体験を提供し、2年以内の期間にルノー・グループの製品群に実装される可能性がある。
パフォーマンスプランでは、全体的なエンジニアリング効率を向上させ、特にデジタル・トランスフォーメーションを支援するために、設計、検証及びシミュレーションに用いられるノウハウ、方法論及びツールに注力する。
プロセスプランは、製造において展開される革新に取り組むことを可能にする。
2025年度における研究及び先端エンジニアリング活動予算は、これらの5分野に配分されており、特に重点的に取り組むのは、持続可能で利用しやすいモビリティ、顧客体験と性能を原動力とするモビリティ、そして、モビリティを超えた多様性と新市場の開拓という3つのテーマである。
革新業績方策
エンジニアリングの業績は、資源・スケジュール・品質を最適化し、循環性・持続可能性・機動性・適応性といった課題を統合しながら、革新的で競争力のある頑健な製品を提供する能力によって測定される。このレベルの革新的な業績を達成するため、ルノー・グループのエンジニアリング部では、内部及び外部の複数の方策を相互補完的に活用している。
専門家ネットワークとエンジニアリング・センター
利用パターンの変化、デジタル・トランスフォーメーションとエネルギー転換の文脈においては、これまでの市場原理だけではなく、法規制や技術基盤が、すべて既に疑問視されているか、又は疑問視されることになる。知識の活用と変換が戦略的になってきているのは、ルノー・グループの変革を後押しし会社に競争優位性をもたらすため、知識が生み出す価値を特定し獲得するノウハウを備えることで、ノウハウ部門がエンジニアリングにおいて中心的役割を担っていることが理由である。このセクターは、「人工知能」「電気・電子アーキテクチャ」「没入型シミュレーションとバーチャルリアリティ」「製造」「物流」などの50の戦略的専門分野に取り組んでいる。ノウハウ分野のリストは固定的ではなく、会社の戦略的課題に対応するために変化する。この部門は、以下の4つのレベルで構成されている。
・ エキスパート・フェローは、戦略的ノウハウとの定義と一貫性及び最高経営責任者レベルまで及ぶその共同ロードマップの構築を保証する。フェローは、エキスパートリーダーたちのネットワークを主導し、プロジェクトの展開、技術的な革新や方法論をサポートするため、将来的なレベルでも運営レベルでも、エキスパートリーダーたちの知見を組織化する。専門知識プロジェクトの一部として行われる共同作業は、ルノーの主要な課題に関与する事業活動が共通して前進することに貢献している。
・ 50名のエキスパートリーダーは、それぞれ部門長に報告を行い、その戦略的ノウハウのロードマップに対し責任がある。エキスパートリーダーは、社内の専門家ネットワークを構築・指導し、また、大学、他の製造業者、団体、インキュベーション・ストラクチャー等を活用した外部ネットワークを発展させることで、ルノーが「拡大された」方法で取り組みを行うことができるようにする。
・ 350名のエキスパートは各ノウハウのサブ領域を担当し、ベンチマーク、関連パートナーの特定、及び特許を通じたノウハウの保護への投資に責任を有している。エキスパートは、基準及びプロセスを定義し、促進する責任も負っている。
・ 650名のコンサルタントは、そのプラクティスの中で先端技術をより向上させ、チームが活用できる基準を発展させている。
専門家ネットワークの組織化とその機動的な運用により、一連の一貫したロードマップを通して先の見通しを立てることを可能にし、運用のイノベーション及びパフォーマンスを通じた知識の強化を加速させており、ゆえに、事業分野がその様々な専門分野で卓越することを可能にしている。
2025年、ノウハウ部門は当社の目標に沿った国際展開も継続している。フランスがノウハウの中心であることに変わりはないが、現在ではこの部門の従業員数の12%が国際センターに拠点を置いている。
世界中のルノー・グループ・エンジニアリング・センター
ルノー・グループのエンジニアリング・センター(RTX -ルノーテクニカルセンター)の所在地は、インド、ルーマニア、中国、韓国、スペイン、中南米、トルコ及びモロッコである。現地及び地域市場についての知識のおかげで、かかる開発センターは、顧客のニーズと期待、現地の規制上の制限及び国の経済状況に自動車を合わせることを務めとしている。また、毎年継続するスキルアップ方針の実施により、ルノー・グループは、そのエンジニアリング・センターの責任と活動範囲を継続的に拡大している。これにより、車両、機械、ソフトウェアプロジェクトの開発を、より上流工程で、そして自律性のレベルを高めながら取り仕切ることを可能としている。また、このスキルアップにより、最も成熟したRTXセンターが、特定の戦略的テーマや具体的な開発について、地域レベルでの責務からグローバルなレベルでの責務に移行することも可能となる。
革新パートナーシップ
オープンイノベーションのラボやスタートアップとの連携
「ラボ」として知られるルノー・グループのオープンイノベーションラボの世界的なエコシステムは、既に10年間存在し、ルノー・グループの他の過程や事業体を補完する。「ラボ」により、テストと学習モードでの予定外の迅速な革新が可能になり、「自分で行う」ことを促進する。フランスでは、「ファブラボ」運動や「メーカー」文化の幕開けの中で2013年に設立された「クリエイティブラボ」が、迅速な試作品製造のツール(3Dプリンティング、彫刻、切削、熱成形など)を利用するために、数百人の従業員を導入している。以降、クリエイティブラボは、他のテーマ別ラボ(スマート電気自動車ラボ、電子シェーカーラボ、カーデータラボ、アフターセールスラボなど)が加わり、これらが一丸となってルノー・グループのメーカーのコミュニティを活性化している。このネットワークは、プロジェクトの発起人をアイデアから完成まで支援し、技術プロジェクトやルノー・グループ・ブランドにとっての挑戦をする手助けを行うことができる。
その他のラボは、新たなトレンドの継続的な技術監視を確保し、できるだけ現場に近い形で顧客の要望についての理解を深め、世界中の技術パートナーとのつながりを強化するために、自動車事業やサービスの世界が急速に進化している戦略的な地域(特に、イスラエル、中国、ブラジル)に位置している。また、ラボでは、地元のスタートアップとのパートナーシップの可能性を探ることもできる。
助成対象プロジェクト
明日の自動車は、エネルギー効率が良く、大幅に軽量化され、コネクティッド化されたものになるであろうし、そして運転者のすべてあるいは一部の活動に取って代わることが可能になるであろう。これは、集団でしか達成できない技術的課題である。ルノー・グループにとって、研究開発提携契約は、必要なテクノロジーの発展を加速し、より早い段階で車両に導入することを可能にする一方で、技術の強化とコストシェアリングも図れる。また、産業界のパートナーか学術界のパートナーかを問わず、この連携革新モデルは、フランスとヨーロッパのレベルの両方で公的資金提供者に奨励され、公的援助(補助金及び返済義務のある貸付金)の形式で実施される。このような文脈の中で、共同イニシアチブにおけるルノー・グループの参加は、研究及び先端エンジニアリングの活動において、常に重要な地位を占めていた。
2025年にルノーは、フランスとヨーロッパのプロジェクトに均等に分割し、平均して70件の助成プロジェクトのポートフォリオを管理した。この年、17件の案件が提出され、現時点で3件が受け入れられ、4件がまだ審査中で、7件が拒否された。EUCAR組織への積極的な参加とパートナーシップを通じて欧州ネットワークは強化され、ソフトウェアと人工知能活動を主軸とする将来技術のすべてをカバーする欧州共同プロジェクトの15件という記録的な数の提出に貢献した。
加えて、ルノー・グループは、R&AE戦略に沿って、次期欧州支援枠組プログラム(FP10 - 2028-2035)に備えるため、内外の組織体制を強化した。
アカデミックパートナー
ルノー・グループはこれまで常に、一流大学や最良のアカデミックパートナーと協力してきた。2025年には、年次のCIFREキャンペーンにより、44個の博士論文テーマが特定され、29名の新たな博士課程学生のオンボーディングにつながった。こうした推進力により、ルノー・グループの事業体における博士課程の学生数を、85名以上維持できた。
以下に、2025年に開始された事例を示す:
・ AI/人工知能を用いたバッテリー用新素材の生成
・ 自動車サプライチェーンにおけるリスク管理、他の経済セクターのツール(例:ストレス・テスト)の応用と組織的な影響
・ はんだ付けを必要としない電気接点のモデリングと特性評価
また、ルノーは革新の重要な推進力でもある戦略分野の9つの調査チームに携わっている。
特に2025年には、高等師範学校(ENS)との提携で「ストリートアート」をめぐる新たなイニシアチブが立ち上がり、「複雑な環境下で持続可能な業績を上げるためのプロジェクト・マネジメントの未来」チームがリニューアルされた。
| チームの名称 | 学術スポンサー | 他のパートナー |
| SUPPLY CHAIN OF THE FUTURE | Ponts Paris Tech | ミシュラン、Casino、 ルイヴィトン |
| DATA TO MAXIMISE VALUE CREATION | LABEX、リヨン大学 | Enedis、Mob-Energy |
| ENERGY & PROSPERITY | 高等師範学校、ENSAE | エンジー、Caisse des Dépôts、 ADEME、GRDF |
| CYBERSECURITY (ICMS) | テレコムパリテック | Wavestone、タレス、ノキア、 Valeo、ANSSI、 Road-User Safety Delegation等 |
| ELECTRIFIED PROPULSION PERFORMANCE IN VEHICLES | Institut de Recherche en Communications et Cybernétique (IRCCYN)、École Central Nantes | |
| AI4I: AI FOR INDUSTRY | テレコムパリテック | Valeo、エアバス、Idemia |
| DEPENDABILITY OF AUTOMOTIVE ON-BOARD SYSTEMS | ENSEEIHT | NXP、Active、ヴィテスコ |
| STREET ART(S) | 高等師範学校 | Foundation of the Ecole Normale Supérieure |
| THE FUTURE OF PROJECT MANAGEMENT FOR SUSTAINABLE PERFORMANCE IN A COMPLEX ENVIRONMENT | UTC compiègne、SKEMAビジネススクール・パリ | サンゴバン |
現在の9つの調査チーム
主力共同プロジェクトに特化:SCALE-CITS
SCALE-CITSプロジェクトはルノー・グループにとって重要なイニシアチブである。欧州委員会からホライズン・ヨーロッパ・プログラムに基づく資金提供を受け、このプロジェクトでは、2025年にソフトウェア定義自動車(SDV)向けの先進運転支援システム(ADAS)及びコネクティッドサービス(CCS)用アプリケーションを開発した。これらのアプリケーションによって、道路利用者に危険をもたらすおそれのある道路上の事象を検知できる。「ローカルハザード」サービスは、全車両に導入された場合に、事故発生率を5%から7%削減することを目指している。
ルノー・グループは、11月にブリュッセルで開催された年次EUCAR会議において、当該プロジェクトの2つの革新的な試作品のうちの1つを披露した。
CEAとのパートナーシップに特化:
ルノー・グループとCEA(Commissariat à L'énergie Atomique et Aux Energies Alternatives)の戦略的パートナーシップは、2026年初頭に5年の期間で更新された。これにより、ルノー・グループとCEAの様々な事業体(LIST、LETI、LITEN、ITE INES.2S / CEA Solar Department)とのすべての提携関係を統合する。
これらの提携は、電気・電子自動車アーキテクチャ、パワーエレクトロニクス、サイバーセキュリティ、車両開発を加速させるためのエンジニアリングへの人工知能の応用、ロボティクス分野へのAIの応用、充電エコシステム、車両のコネクティビティ、拡張現実、インダストリー4.0による製造、生産拠点の脱炭素化など、幅広い技術分野をカバーしている。
ルノーとCEAはまた、欧州のプロジェクトコンペに共同で応募し、バッテリーの経年劣化(BATTEVERSEプロジェクト)、バッテリーリサイクル(BATRAWプロジェクト)、電気・電子アーキテクチャとソフトウェアアーキテクチャ(CHASSIS・SHIFT2SDVプロジェクト)、パワーエレクトロニクス(HIGHPOWER 5.0プロジェクト)などのテーマの研究イニシアチブのため資金調達を行っている。
技術パートナー
革新の新たなチャンスを常に探るために、ルノー・グループは、多数の分野で市場における最良の会社と協力している。
先進的なバッテリー材料、セル及びパックが電気自動車において鍵となる役割を果たす状況下で、ルノー・グループは環境へ与える影響とサプライチェーンの複雑さを低減しつつ、技術的進歩を加速させることを目指した革新的なソリューションを模索している。2025年10月末、電気自動車とソフトウェアに特化した事業体アンペアは、先進リチウムイオンバッテリー向け高エネルギーコバルトフリーLXMO(リチウムXマンガン酸化物)正極活物質の主要な開発企業であるストラタス・マテリアルズと共同開発契約を締結した。この新技術は電気自動車用バッテリーにとって特に有望な解決策を提示する。これにより、NMC(ニッケル、マンガン、コバルト)バッテリーと同等かそれ以上の高エネルギー密度を提供しつつ、LFP(リチウム、鉄、リン酸塩)バッテリーと同様の低コストと酷使耐性を維持できる可能性がある。
パワーエレクトロニクスについては、ルノー・グループはインバーター、DC-DCコンバーターと車載充電器(OBC)を自社開発の一つのボックスに統合することで、バリューチェーンの制御の拡大を目指す。このワン・ボックス・プロジェクトはコンパクトな設計であり、800Vに準拠して、コスト削減のため部品点数が減らされる。そしてすべてのプラットフォームとパワートレイン(BEV、HEV、PHEV)で使用されることで、スケール効果が得られる。インバーター、DC-DCコンバーター及びOBC向けパワーモジュールには、炭化ケイ素(SiC)と窒化ガリウム(GaN)が使われる。これはSTマイクロエレクトロニクスとの戦略的パートナーシップに基づくもので、2024年末に締結され、2026年に導入を開始する予定である。
これらの新技術に加えて、ルノー・グループは、自動車セクター及びモビリティ分野を超えた多角化の機会も模索している。2025年6月に公表された商業パートナーシップ契約を通じ、ルノー・グループとワンダークラフトは次世代ロボット群「カルヴァン」の開発を確立することを目指す。当初は産業用途を想定している。カルヴァンにより、ルノー・グループは工場作業員を過酷な人間工学的でない作業から解放すると同時に、生産時間を短縮して生産性を向上させることができる。さらに後の段階においては、このパートナーシップによりルノー・グループがロボットと外骨格の産業化も担うことも含まれる。これにより、自動車産業ではおなじみの2つの規律、「デザイン・トゥ・コスト」アプローチと量産化を通じて、コスト削減を図る。これはワンダークラフトが新製品「イブ」の外骨格を市場に投入し、ロボティクス分野における新たな商業機会を捉える一助となるだろう。
他の革新技術におけるパートナーシップについては、「パートナーシップ及び提携」に示す。
特許登録
ルノー・グループは常にイノベーションを行うことができるが、同社が近年進めてきた技術的転換の規模は、例えばソフトウェア、電気バッテリー及びサービスの分野において、2021年以降の完全所有特許出願件数に著しく表れており、持続的に加速している(2021年比で2025年は+238%)。さらには、新規出願特許のうち、コネクティッドカーと電気自動車に焦点を当てた当社の優先技術ロードマップに関連する特許の割合が増加しており、2025年末までに64%に達している。この数字は、ルノー・グループ内の革新の活力と、その発明についての保護を内部的に又はこれらの戦略分野におけるパートナーと共に強化しようとしていることを示す。また、これらの分野以外の創造性の保護の余地も残している。
ルノー・グループはまた、ルノー・ゾエ向けに開発された巻線型ロータ式モーターなどの技術をはじめ、主要なブレイクスループロジェクト内で育成された一連の技術的構成要素など、電動パワートレイン分野で特にノウハウが認知された分野においても、革新を続けている。様々なステークホルダーとの新たなパートナーシップが構築されており、この文脈で出願された特許は、電気自動車及びハイブリッド車のモーターやバッテリー並びに充電システム、エネルギーの併用(電気と水素)、サーマルマネジメント、車両構造及び音響にも適用できる幅広い革新をカバーしている。
産業化ソリューションも特許の対象となっている。新たな技術を産業規模で取り込む能力はルノー・グループの強みの一つであり、またルノー・グループが参加するパートナーシップへの明らかな貢献である。
2025年のルノー・グループの保有特許数は11,000を超えた(2024年に登録されたホースの特許を除く)。
デジタル・トランスフォーメーション
製品ライフサイクルのマネジメント
車両の複雑化、車載ソフトの急増、規制圧力の高まりに対処するため、ルノー・グループは、構成管理プロセス、システム及びソフトウェアの開発並びにそれらの検証を強化するデジタル・トランスフォーメーションを遂行している。このトランスフォーメーションによって、企業全体が単一の環境で安全、シームレス、効率的に協力することが可能になる。設計(製品、製造、購買、原価計算、デザイン、品質など)及び検証過程のすべての関係者並びに協力してくれている会社及びサプライヤーは、価格及びリードタイムの削減を目的として、ライフサイクル全体を通じて、デジタルツインにより車両製品のデータをアクセス可能にする。
ルノー・グループにおけるこのデジタル・トランスフォーメーションは、モビリティ商品と業務データを管理するための新しいデジタルツールを、エンジニアリング及びそのすべてのパートナーに備えさせることを目指すという大規模なプログラム「ルノーリューション・バーチャルツイン」とともに継続している。組織内の他部門にまでエンジニアリングのデジタル化を進展させることにより、このツールは設計からアフターサービスまでのバリューチェーン全体に広がる共同作業のプラットフォームを提供する。これは、単一のデジタルツインを基準点(「信頼できる唯一の情報源」)として構築されるものである。
ルノー・グループとダッソー・システムズは、こうして20年前に始まった当社の戦略プランに寄与するための歴史的なパートナーシップを強化している。ルノー・グループは、製造業では前例のない展開を通じて、世界規模でクラウド上にダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォームを導入している。
20,000名を超えるルノー・グループの従業員は、全社的なデータ共有と提携を改善するためのデジタルツインエクスペリエンスの恩恵を受ける。
2023年に立ち上げられ順調に完了した初期試験プログラムに続いて、すべての新車が3DEXPERIENCEプラットフォームを用いて設計されるようになった。また、進行中のプロジェクトとその派生バージョンへの移行も開始された。また、大量生産における車両コスト低減に向けた取り組みは、ダッソー・システムズのデータサイエンスや人工知能ソリューションによっても支えられている。同社のソリューションは、データサイロを解消し、ルノー・グループが長年運用する基幹システムが管理するデジタルデータを主要機能(エンジニアリング、購買、コスト及び製造)全体に解放するものである。
デジタルシミュレーション
デジタルシミュレーションの進歩により、設計頑健性・堅牢性の向上、異常アップストリームの修正、検証の能率化が実現した。このブレイクスルーは、2019年以降、検証費用(試作品及び物理試験)の50%超を削減することに貢献し、新車開発のタイムラインをさらに1年短縮するプログラムの柱の1つであり、ルノー・グループが業界最高水準の地位を確立することを可能にする。
デジタルシミュレーションを使用すると、高価な実際の試作品や産業段階の上流工程を必要とせずに、耐衝突性、空気力学、音響、持久力、熱力学などの点から、車両の性能をシミュレートし、評価することができる。また、車載システム(ADAS、システム・ソフトウエア、エネルギーマネジメントなど)のシミュレーションやチューンアップの予測にも利用できる。
一方で、イマーシブシミュレーションは、デジタルツイン、バーチャルリアリティツール又は運転シミュレータを使用して、人間を製品設計や検証ループに戻すことができる。このために、ルノー・グループは2024年から世界最大のドライビングシミュレータ「ロード」を運用している。このツールは設計段階の早い段階で、シャシー、タイヤ、操縦のパフォーマンスに関する仮説をテストするために使用された。このようなシミュレーションは、特定の技術的な選択を予測し、一般的により高価で後回しになるテストを最適化するのに役立っている。
エンジニアリングにおける人工知能とデータマネジメント技術の大量導入は、設計におけるデジタル技術の能率を加速し、ルノーリューション車両の開発時間の短縮に役立つ新しい方策である。
デジタル化・エネルギーの移行
デジタル化
ヒューマンマシンインターフェース、マルチメディア、コネクティッドサービス、又はドライバー支援システムなど、明日の自動車において、ソフトウェアはますます大きな役割を果たすであろう。ソフトウェアのおかげで、長年にわたり、そして車の生涯を通して豊かになっていくコンテンツやサービスに対する顧客のニーズの高まりに応えることが必要である。また、自動車事業のための新しい技術ソリューションの成熟にも対応できなければならない。
ソフトウェア定義自動車
このデジタル化の課題に対応するため、ルノーは車載ソフトウェアアーキテクチャの必要な変化に対応することを自らに課してきた。2022年末に発表されたグーグルやクアルコムとのパートナーシップは、明日のコネクティッドカーの発展に役立つ。ソフトウェア定義自動車は、新しいオンデマンドサービスを提供し、継続的な車両のアップデートを可能にし、車のオペレーティングシステム(CAR-OS)の提携企業とルノー・グループによって統合されるアンドロイド車両についての既存の提携の上に構築するために、車両・デジタル世界のベストを結集する。
ソフトウェア定義自動車は、クラウドでの開発から、新機能やサービスをより早く導入し、自動で車両に搭載することを可能にする。このようにアーキテクチャを集中化することで、パソコン台数の削減による費用削減、データ交換の速度や流動性の改善、データの活用による顧客への提供サービスの拡大などが図れる。ソフトウェア定義自動車は、新しいマーケットのチャンスと技術革新をもって、多様な可能性を切り開いている。
エネルギーの移行
ルノー・グループはヨーロッパでは2040年までに、世界的には2050年までに、CO2排出量をゼロにするという目標を約束する。サステナビリティ目標の達成を支援するため、ルノー・グループは車両による排出ガスの排出量を下げる革新的なソリューションを開発し、ライフサイクル全体を考慮した低炭素バッテリーの開発を行っている。
バッテリー技術
2022年以降、ルノー・グループが市場に投入したすべての新モデルは電気自動車又は電動化モデルとして提供されている。
ルノー・グループは、2007年初頭に電気自動車攻勢の姿勢を打ち出して以来、グループ内で確立されたノウハウ(電気化学、素材科学、サーマルモデリング、制御電子回路、高圧ネットワーク、機械パッケージングなど)を利用して、リチウムイオン(Li-ion)電池、モジュール及びバッテリーパックについて最善の選択をすることができるようになり、それによって、電気自動車やハイブリッド自動車について、航続距離(エネルギー密度)、耐久性、信頼性、コスト、そして依然として当然の最優先事項である安全性の面で最高レベルのソリューションを提供することができるようになった。
このノウハウにより、ルノー・グループは、エコシステムを確立させることを視野に、世界有数の電池の供給者と効果的なパートナーシップを構築し、自動車充電に関連するライフサイクル又はエネルギーサービスの様々な段階に関する有望な提携を行うことができた。
ルノー・グループは、現在のリチウムイオン電池の技術を向上させ続けている。特に、充電電力やバッテリー価格の面で、車両ごとにターゲットとする用途や性能レベルに応じて、複数の路線で開発を進めている。
ルノー・グループはまた、クルマの種類や用途に応じて、価格と性能の最適な妥協点を提供することを目的とした技術解決策を探っている。これらの探査手段は、バッテリーの化学的性質と、セルとパックの構造の両方に関係している。
「ポストリチウムイオン」を担う電池、特に全固体電池(ASSB)あるいは固体液体混合やゲルタイプ溶液のテクノロジーについても研究している。
バッテリーの修理可能性、再利用、再資源化
この上流ノウハウは、原材料の採取から解体・再資源化に至るまで、リチウムイオンバッテリーの全ライフサイクルに及んでいる。ルノー・グループは、この包括的な取り組みの先駆者であり、循環型経済方針の一環として、より持続可能な産業バリューチェーンの構築や「再利用」バッテリーの応用の普及に貢献している。
自動車の使用段階では、ルノー・グループは、「Vehicle to Grid(V2G)」ソリューションの開発を進めており、バッテリーから送電網にエネルギーを送り返すことを可能にするものである。ルノー5 E-TECHによって、ルノー・グループは世界で初めて交流V2Gソリューションを市場に投入した自動車メーカーとなった。これにより、電気自動車を家庭や送電網のエネルギー源として機能させ、さらなる柔軟性を提供し、再生可能エネルギーのエネルギー構成への統合を容易にするものである。
自動車としての寿命期間中にバッテリーが故障した場合、修理によってその耐用年数を延ばすことができる。この分野においてルノー・グループは、ヨーロッパの修理センターネットワークに加え、循環型自動車経済に特化した事業体ザ・フューチャー・イズ・ニュートラルと、さらにはその子会社ガイアに対応を委ねている。ガイアは、フランにて、ルノー・グループの循環型経済生産拠点「The ReFactory」内に、バッテリー修理エキスパートセンター(CERBF)を設立した。CERBFで処理されるバッテリーの99%は修理可能である。
自動車用として最初の寿命を終えたバッテリーは、その後、マイクロモビリティ・ソリューションや定置式蓄電など、性能要求の低い用途に再利用できる。これらの解決策により、需要のピーク時に送電網へエネルギーを供給したり、風力エネルギーや太陽光エネルギーのように気象条件に依存する再生可能エネルギー資源の制限を緩和したりすることが可能になる。
最後に、寿命を迎えたバッテリーはクローズドループでリサイクルできる。ルノー・グループは、最初のリチウムイオンバッテリー式電気自動車の市場投入以来、12年以上にわたり、すべてのバッテリーの回収とリサイクルを確実に行ってきた。2025年8月に拡大生産者責任(EPR)に関する新たな欧州規則が発効するにあたり、ルノー・グループは、ますます厳しくなる環境要件や規制要件に対応するため、戦略を強化した。これらの義務を完全に遵守するため、ルノー・グループは再び子会社ザ・フューチャー・イズ・ニュートラルに対応を委ねている。同社は2025年11月28日付フランス官報で公布された認可に則り、電気自動車及び電動化自動車から排出される使用済みバッテリーの最終処分管理において、フランス初の個別スキームを運用している。ザ・フューチャー・イズ・ニュートラルは特に、使用済み車両の処理やバッテリー診断・安全手順の専門家であるその子会社INDRAオートモービル・リサイクリングに支えられている。同社は、パートナー企業や株主のスエズ(廃棄物リサイクル・回収の専門企業)の支援を得て、バッテリーを最も競争力のあるリサイクル工程へ流す役割を担っている。
したがって、ザ・フューチャー・イズ・ニュートラル及びそのパートナー企業は、ヨーロッパのクローズドループ型バッテリーリサイクル・バリューチェーンの発展に寄与することで、2031年以降に欧州規則で要求される通り、再生金属を新たなバッテリーへ還元する。
レアアースを使用しない電気モーター
ルノー・グループは競合他社に一歩先んじ続けている。同社は、レアアースを使用せずに(すなわち永久磁石を使わずに)、EESM**(電気励起同期電動機)技術を基盤とした独自の電気モーターと減速機を開発した最初の製造者である。ルノー・グループは既にこれらの技術を修得するために必要な投資のほとんどを行っており、この10年間でバッテリーコストを半分にまで削減することを達成し、次の10年間でさらに半減させる予定である。2024年以降、ルノー・グループはEESMに新しい技術的改善を順次組み込んでいく**ことで、コストを削減して、モーターの効率を向上させている。
低排出ガス燃焼エンジンとハイブリッド・エンジン
内燃機関及びハイブリッド・パワートレインの脱炭素化戦略の一環として、ルノー・グループはE-TECHハイブリッドテクノロジーを信頼している。2020年にルノーシリーズに第一世代が展開され、それに続きダチアシリーズにも展開されたことに続いて、2022年にオーストラルでさらなる刷新版が導入された。ルノーのBセグメント車とダチアシリーズ向けには、ビッグスターに搭載し2025年から市場に投入される新型が、新型1.8リットルエンジンにより燃費と走行性能の両方を向上させる。このテクノロジーは、5つの主要な構成要素から成る。
・ エネルギーロスを低減するために、F1の経験に基づくマルチモードクラッチレススマートギアボックスが開発された。強力な加速性能、中速域での加速の強さ、燃料消費とCO2排出量の低減を提供する。
・ 車を始動させる主力電気モーターであるe-モーターは、100%電気走行を実現し、車輪を駆動させ、バッテリーへの充電を可能にする。
・ ガソリンエンジンのスターター及び高電圧ジェネレーターとして機能する二次電気モーター。ギアチェンジ時のバッテリー再生器、安定器としても機能する。
・ 車両走行に必要な電力を蓄え、車両の自律性を電動モードで確保するバッテリー(オーストラルでは2kWhバッテリー)。
・ 燃料消費とCO2排出量を減らすために特別に設計された燃焼機関。微粒子除去装置を搭載し、経済性、能率、性能を兼ね備えている。
2025年以降の注目コンセプトの詳細
エンジニアリングは、ルノー・グループとそのブランドのためにある。以下の抜粋は網羅的ではない。
ルノー・エンブレム:低炭素モビリティのための共同革新
ルノーがパリモーターショーで発表した「ルノー・エンブレム」デモカーは、2025年においても革新のショーケースとしての役割を果たし続けた。特に4月にパリのグラン・パレで開催された気候変動対策サミット「ChangeNOW」において顕著であった。
ルノー・エンブレムは、快適性とハイテクさを兼ね備えたファミリー向け試作品で、前例のないレベルの脱炭素化を達成するという重大な課題に対処するために設計されている。目標は野心的だ。2019年の基準値と比較して温室効果ガス排出量を約90%削減することである。これはライフサイクル全体でCO2eを50トンから5トンに削減することを意味する。
このプロジェクトは共同アプローチの賜物である。このプロジェクト結果は、自動車産業のバリューチェーン全体にわたるすべてのステークホルダーを動員することで、2035年までのネットゼロへの転換が可能であることを示している。
これを実現するため、**ルノーはこのデモカーを中心に20社以上の専門家パートナーを結集させた。**材料の最適化、エネルギー効率の向上、循環型経済の原則の完全な統合を図るため、各社は自社の技術やノウハウを提供し、品質や車内体験において妥協を許さなかった。
ヴィジョン4レスキュー:次世代緊急サービス用の統合的な技術的アプローチ
ソフトウェア・レピュブリックの「ヴィジョン4レスキュー」デモカーにより、ルノー4 E-TECHエレクトリックは真の接続型指令センターとなる。ドローンの操縦、危機的状況の分析及び緊急対応のリアルタイム調整が可能だ。
自然災害の増加と緊急任務の複雑化に直面し、ヴィジョン4レスキューは緊急サービスが直面する課題に対する具体的な対応策を提供する。**フランスでは過去15年間で自然災害の発生件数が5倍に増加した。**消防士は現在、年間400万件超の出動を行っており、その80%は市民への緊急支援に関連する。これらの活動には欠陥のない連携と適切な技術的資源が求められる。
この文脈において、ソフトウェア・レピュブリックとそのメンバー企業6社(アトス、ダッソー・システムズ、ジェーシードゥコー、ルノー・グループ、STマイクロエレクトロニクス及びタレス)は、消防救助隊3チーム及びテクノロジーパートナー企業4社(パロット、HawAI.tech、ペリフェラル及びグリーン・コミュニケーションズ)と力を合わせ、ユニークなエコシステム「ヴィジョン4レスキュー」を設計した。
このエコシステムは、技術的サイロを打破し統合的な対応を実現するため、互いに接続された約20のソリューションを統合するもので、以下の3つの柱を中心に構成されている:
・ 予測: デジタルツインを用いたリスクシナリオのモデリング及びシミュレーション、並びにAI/人工知能を通じたマルチソースデータのリアルタイム分析。
・ 実行: モバイル指令センターに改造されたルノー4 E-TECHエレクトリック、長距離/短距離ドローン、及び環境モニタリング用スマートセンサー。
・ 通信: ハイブリッドネットワーク(5Gバブル、Wi-Fiメッシュ)、V2X(Vehicle-to-Everything)システム及び接続型の街路設備により、孤立した地域でもコネクティビティを保証する。
VivaTech 2025で発表されたヴィジョン4レスキューは、森林火災や洪水、都市部での緊急対応といった状況向けに設計された活用事例を通じて、その将来性を示した。長期的には、このアプローチが次世代の緊急対応車両にインスピレーションを与え、地域の回復力を強化する可能性がある。これはルノー・グループとそのパートナー企業が、緊急サービスのニーズを予測し、人命救助の具体的な解決策を提供することで、技術を公共の利益に役立てる能力を有することの証である。
ダチア・ヒップスター・コンセプト - 超低価格、必要最低限の電気モビリティという「ダチア流」の新たなビジョン
ダチア・ヒップスター・コンセプトは他に類を見ない車だ。その本質回帰という理念は、20年前のロガンと同様、強い社会的意義を持つ。「常により多く」ではなく「必要な分だけを」を追求した車である。
今や規制と電動化の流れに押され、自動車市場はますます車両の大型化・重量化・高度化…つまり高価格化へ向かっている。2010年から2024年にかけて、ヨーロッパにおける新車の平均価格は77%上昇した。
**ダチア・ヒップスター・コンセプトは異なる道を選ぶ。本質への道のりだ。**明日の大衆向け電気自動車を想像するためのまっさらな1ページである。
このコンセプトは、シンプルかつ革新的なビジョンを以下のとおり掲げている:
・ 全長3メートル、高さ1.53メートル、幅1.55メートル。
・ 適応性の高いトランク:乗客4人の場合70リットル、乗客2人の場合は最大500リットル。
・ 現時点での先進的な電気自動車と比較して、ライフサイクル全体でカーボンフットプリントを半減。
この性能はエコスマートなアプローチに基づいている。軽量化、材料の削減、エネルギー消費の低減である。ダチア・ヒップスター・コンセプトは、手頃な電気モビリティの面で既にベンチマークとされているダチア・スプリングよりも20%軽く、より小型のバッテリーの使用を可能にしている。
現実世界のニーズに合わせて設計されたため、都市部でも田舎や郊外の道路でも等しく快適である。
・ 日常の移動に適した航続距離。週2回の再充電で足りる。
・ BYOD(Bring Your Own Device)方式の恩恵による簡素化されたコネクティビティ。スマートフォンがマルチメディア画面兼デジタルキーとなる。
・ 乗車空間内とトランク内に配置された11箇所のYouClip®固定ポイントにより向上したモジュール性。
・ 控えめで頑健なデザイン。
「ルノー・フィランテ・レコード2025」デモカーの電気効率に関する記録
2025年12月18日、モロッコのUTACサーキットにおいて、ルノー・フィランテ・レコード2025は電気効率に関する記録を樹立した。10時間未満で1,008kmを走行し、平均速度は102km/h、燃料消費はわずか7.8kWh/100kmであった。この卓越した性能は、ルノーチームのノウハウと革新的能力を物語っている。
2025年初頭、ルノーは自らに**挑戦を課した。セニックと同等のバッテリー(87kWh)を使用し、高速道路走行の速度で再充電なしで1,000km以上の電気自動車航続距離を達成することだ。**この挑戦を達成するため、あらゆる細部を最適化した。
超空気力学的デザイン
2025年レトロモービルショーで初公開されたフィランテ・レコード2025は、航空技術とルノーの伝統に着想を得たシルエットを既に備えていた。
風洞試験を経て車両形状に大幅な変更が加えられ、効率性追求における空気力学特性とデザインの重要性が強調された。例えば、ホイールフェアリングは再設計され、ホイールに直接装着されることで、空気抵抗が大幅に改善された。
技術研究所、未来へのビジョン
・ 100%電子制御のステアリングとブレーキ(「ステア・バイ・ワイヤ」、「ブレーキ・バイ・ワイヤ」):アーキテクチャの自由度が広がり、軽量化され、応答性が向上する。
・ 超軽量素材(カーボン、アルミニウム合金、3Dプリントしたスカルマロイ)を多用し、重量をわずか1,000kgに抑えている。
*ウルトラバイオレットブルーの新しい仕上げを纏ったフィランテ・レコード2025は、**1925年に記録を打ち立てた「40CV」*と1956年の「エトワール・フィランテ」に敬意を表している。保護用キャノピーは戦闘機のコクピットを彷彿とさせ、ドライビング・ポジションはF1から着想を得ている。
・ 多数の構成部品にトポロジー最適化を施し、素材は厳密に必要な箇所にのみ使用。
・ 低転がり抵抗と空気力学への直接的な寄与を両立するため特別に設計されたミシュランタイヤを採用。
第4【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
「設備投資及び研究開発費」を参照のこと。
2【主要な設備の状況】
「主要な生産拠点」を参照のこと。
3【設備の新設、除却等の計画】
2025年12月31日現在、設備の新設、除却等の計画はなかった。
詳細は、第2-「3 事業の内容」を参照のこと。
第5【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
| 2025年12月31日現在 | ||
| 授 権 株 数(株) | 発行済株式総数(株) | 未発行株式数(株) |
| 該当なし | 295,722,284 | 該当なし |
(注1)フランスでは日本で用いられているような意味での授権株式の概念は存在しないが、株主総会は、取締役会に対して新株ないし持分証券の発行に際し、その金額及び期間を決定する権限を、一定の範囲内で与えることができる。
②【発行済株式】
| 記名・無記名の別及び 額面・無額面の別 | 種 類 | 発行数(株) | 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 | 内 容 |
| 記名式 額面金額3.81ユーロ | 普通株式 | 295,722,284 | ユーロネクスト・パリ | 普通株式は、完全議決権株式であり、権利に何ら限定のない、ルノーにおける標準的な株式である。 |
| 計 | - | 295,722,284 | - | - |
(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当事項なし。
(3)【発行済株式総数及び資本金の推移】
(2025年12月31日現在)
過去5年間に資本金に変動はなかった。
株式及び議決権
株式は、法律により定められる規定及び条項に従って口座に登録される。全額払込済の株式は、所有者の裁量により、記名式又は無記名式となる。但し、全額払込済でない株式は記名式でなくてはならない。
各株主は、以下の規定に従うことを条件として、その保有する株式と同数の票を有する。
フランス商法第L.22-10-46条に従い、また、フロランジュ法の公布の後に制定されたルノーの定款による別段の定めがない限り、2016年4月3日以降、他の株式に付与された議決権の二倍の議決権が自動的に全額払込済の株式であって少なくとも2年間同一株主の名義で登録されているすべての株式に付される。
2025年12月31日現在、109,258,870株のルノー株式が二倍議決権を有しており、これは同日時点における株式資本の約36.95%及びルノーの株主総会において行使可能な議決権の約54.75%に相当する。
二倍議決権は、法令に定める例外を除いて、株式のうち無記名式株式に転換されたもの又は所有権移転を経たものについては、自動的に消滅する。
増資、収益又はその他の払込資本から生じる無償株式が、既に二倍議決権を享受していた株式に由来する場合には、その発行日から二倍議決権を与えられる。
また、自己株式には議決権がない。2025年12月31日現在、議決権の理論数は、404,981,154であった。
5,881,947株の自己株式の存在によって、行使可能な議決権の総数は、2025年12月31日現在において、399,099,207であった。
(4)【所有者別状況】
(2025年12月31日現在)
過去3年間の株式所有構成及び行使可能な議決権
| 2025年12月31日現在 | 2024年12月31日現在 | 2023年12月31日現在 | |||||||
| 所有 株式数 | 資本に対する割合 | 議決権の割合 | 所有 株式数 | 資本に対する割合 | 議決権の割合 | 所有 株式数 | 資本に対する割合 | 議決権の割合 | |
| フランス政府 | 44,387,915 | 15.01% | 22.24% | 44,387,915 | 15.01% | 22.47% | 44,387,915 | 15.01% | 22.45% |
| 日産ファイナンス株式会社(1) | 44,358,343 | 15.00% | 22.23% | 44,358,343 | 15.00% | 22.45% | 44,358,343 | 15.00% | 22.43% |
| 従業員(2) | 18,091,815 | 6.12% | 7.83% | 16,643,088 | 5.63% | 6.59% | 14,982,490 | 5.07% | 6.07% |
| 自己株式 (3) | 5,881,947 | 1.99% | - | 5,819,889 | 1.97% | - | 5,324,520 | 1.80% | - |
| 一般 | 183,002,264 | 61.88% | 47.70% | 184,513,049 | 62.39% | 48.49% | 186,669,016 | 63.12% | 49.05% |
| 合計 | 295,722,284 | 100.00% | 100.00% | 295,722,284 | 100.00% | 100.00% | 295,722,284 | 100.00% | 100.00% |
(1) 2023年7月26日にルノーS.A.と日産自動車株式会社との間で締結され、2023年11月7日に修正された新たな提携契約(「新提携契約」)が2023年11月8日に発効したが、ルノーS.A.の資本金における日産ファイナンス株式会社の保有水準に変更は生じず、15%に留まった。しかし、新提携契約に基づき、日産が保有するルノーS.A.株式に付された行使可能な議決権は、現在契約上ルノーS.A.の行使可能な議決権総数の15%を上限としており、日産が自由に議決権を行使できるのは、この限度内に限られる。
(2) フランス商法第L.225-102条に従い、このカテゴリーに含まれる従業員株式保有は、(i)企業の貯蓄制度の下で、主に企業投資ファンド(FCPE)を通じて従業員及び元従業員が保有する株式、及び(ii)2016年の割当制度以降に無償株式割当を受けた従業員が直接保有する記名式株式に相当する。
(3) 2022年7月1日以降に当社が実施した流動性契約に基づく保有株式を含む。自己株式に議決権はない。
資本金は1,126,701,902.04ユーロであり、株式295,722,284株に等分される。2025年12月31日現在、当該株式は、以下のとおりに分けられる。
・フランス政府は、資本金の15.01%を所有している。これは、ルノーの理論上の議決権の21.92%及び行使可能な議決権の22.24%に相当する。
・日産グループは、その完全子会社である日産ファイナンス株式会社を通じてルノーの資本金の15.00%を保有し、これは理論上の議決権の21.91%及び行使可能な議決権の22.23%に相当する。しかし、新提携契約に基づき、日産が保有するルノーS.A.株式に付された行使可能な議決権は、現在契約上ルノーS.A.の行使可能な議決権総数の15%を上限としており、日産が自由に議決権を行使できるのは、この限度内に限られる。
・ルノーの従業員及び元従業員は資本金の6.12%を所有していたところ、これにはルノー・グループ貯蓄制度によって(直接又はFCPEミューチュアル・ファンド経由)所有された5.10%、及び2016年の割当制度以降に株式無償割当の被割当人となった従業員によって保有された1.02%が含まれる。
・自己株式の資本金に対する割合は1.99%であり、法律上、これらの株式に議決権は付されていない。
・浮動株の資本金に対する割合は(2024年12月31日現在62.39%であったのに対して)61.88%である。
・取締役会メンバーは全体として、当社資本金の0.1%未満を直接所有している。
当社の知る限り、ザ・キャピタル・グループ・カンパニーズ・インク(5.52%)を除き、2025年12月31日現在、フランス政府又は日産ファイナンス株式会社及びルノー・グループの従業員以外で、資本又は議決権の5%超を直接的又は間接的に、単独で又は共同で所有している者はいない。
2025年12月31日、ルノーの株主に関する調査が実施された。
この調査により、一般投資家の所有持分について、大株主のカテゴリー別のおおよその内訳が判明した。当該日において、
・機関投資家は、ルノー資本金の46.03%を所有していた。その内訳は以下のとおりである。
- フランス機関投資家は資本金の8.92%を所有していた。
- 外国機関投資家は資本金の37.11%を所有していた。
- 上位10位までのフランス及び外国機関投資家は資本金の約21.97%を所有していた。
・残りの一般投資家は資本金の15.85%を所有していた。これは、主に個人株主により所有された。
オプション
当社は今後、新たなストック・オプション購入制度を付与しないことを決定した。
最新の承認は、2011年4月29日の合同株主総会で38ヶ月の期間で採択された。年次株主総会において新たな承認を要請する予定はない。
業績連動株式
フランス商法第L.225-197-1条に基づき、2024年5月16日の合同株主総会は、38ヶ月の期間で、取締役会が当社の従業員又はフランス商法第L.225-197-2条に規定される一定の種類の従業員並びに関連する会社及びグループの従業員に対して業績連動株式(発行済みであるか未発行であるかを問わない)を付与することを承認した。過去の割当及び取得過程の株式の詳細については、②役員の報酬等の総括表を参照のこと。
自己株式の買戻し(*)
(*) この項目には、AMF一般規則241-2条により株式買戻しプログラムの記載に要求される情報及びフランス商法第L.225-211条の条項により要求される情報を含む。
フランス商法第L.225-209-2条の規定に基づき、2025年4月30日の株主総会、第22号議案において、当社は、最大で18ヶ月の間、証券取引所において自己株式の取引を行う権限を付与された。
プログラムの目的は以下のとおりである。
ⅰ. 取得した株式の全部又は一部を消却し、特に特別配当株の取得に起因する希釈化を相殺すること
ⅱ. 取得した株式の全部又は一部を、当社及び当グループの元従業員、現従業員、元上級幹部及び現上級幹部に対する業績連動株式の割当計画その他の株式保有計画の実施に使用すること
ⅲ. 有価証券が表章する当社株式の割当を受ける権利の行使により取得された株式の全部又は一部を交付すること
ⅳ. 流動性契約を通じてルノー株式の流通市場や流動性を刺激すること
ⅴ. より広く、適用ある法令、規程、又はAMFにより、現在許可されている、又は、承認若しくは許可されるであろう他のすべての取引を実行すること
A.2025会計年度のルノーによる自己株式の取引
1. ルノー株式のマーケットメイキング
ルノーS.A.は、2022年7月1日から1年間(黙示の更新あり)、BNPパリバに、ルノー普通株式の流動性・市場監視契約の実施を委託した。
この流動性契約に基づき、2025年、当社は平均取得価格41.14ユーロで3,605,195株を取得し、取得代金総額148,332,372ユーロを支払い、また平均売却価格41.29ユーロで3,485,068株を売却、売却代金総額143,914,899ユーロを獲得した。
2026年1月13日、適用規制に基づき、当社は2025年12月31日時点の流動性契約に関する半期報告書を公表し、当社ウェブサイト(www.renaultgroup.com)でも公開した。
2. 従業員株式割当制度の適用範囲
ルノーは、2025年4月30日の株主総会において承認された株式買戻しプログラムに基づき、以下のように自己株式の買戻しを実施した。
- 2025年4月2日~7日 1,000,000株
- 2025年5月9日~16日 1,500,000株
- 2025年6月24日 300,000株
2025年12月31日現在、ルノーが保有する5,738,217株(流動性契約を除く。)は、ルノー・グループの従業員及びエグゼクティブに対する業績連動株式制度又は他の形式による付与、配分、若しくは譲渡の実施のためにすべて分配されている。株式報酬(長期インセンティブ)の受益者が取得した株式は資本構成に影響を与えてはならないものとする。無償業績連動株式制度に基づき取得された株式は、それゆえ自己株式買戻しプログラムによるものである。その目的は、当社の資本金を変動させないことにある。
自己株式買戻しプログラムに基づきルノーが2025年に行った取引
| 2025年12月31日現在の収支合計 | 2025年12月31日現在の建玉 | |||||||||
| 株式割当制度の適用範囲 | 流動性契約 | 合計 | ||||||||
| 購入 | 売却 | 購入 | 売却 | 購入 | 売却 | オープン・ ポジ ション(買い) | オープン・ ポジ ション(売り) | |||
| 株式数 | 2,800,000 | 0 | 3,605,195 | 3,485,068 | 6,405,195 | 3,485,068 | なし | なし | ||
| 平均売却、購入又は行使価格(ユーロ) | 46.29 | 0 | 41.14 | 41.29 | 43.40 | 41.29 | なし | なし | ||
| 合計(ユーロ) | 129,622,375 | 148,332,372 | 143,914,899 | 277,954,747 | 143,914,899 | |||||
B.2025年末の状況及び自己株式の目的別割当について
2025年12月31日現在、当社が直接保有する額面3.81ユーロの5,881,947株(資本金の1.99%相当)は、以下のように割り当てられている。
・「従業員への株式割当の適用範囲」という目的に割り当てられた5,738,217株は、資本金の1.94%に相当し、純簿価は248,712,658ユーロとなる。
・「ルノー株式のマーケットメイキング」という目的に割り当てられた143,730株は、資本金の0.05%に相当し、5,169,980ユーロの純簿価を有している。
・2025年12月31日現在、直接的又は間接的に保有する自己株式の割合:1.99%。
・2025年12月31日以前の24ヶ月間に消却された株式数:0株。
・2025年12月31日時点のポートフォリオにおける保有株式数:5,881,947株。
・2025年12月31日時点のポートフォリオ純簿価:253,882,638ユーロ。
・2025年12月31日時点のポートフォリオ価値(*):208,338,563ユーロ。
(*) 2025年12月31日現在の株価35.42ユーロに基づく。
2026年4月30日の年次株主総会に承認を得るために提案される自己株式買戻しプログラムに関する詳細
フランス金融市場庁(AMF)一般規則第241-1条から第241-7条及びフランス通貨金融法典第L.451-3条に基づき、この項目では、ルノーが組織する新しい自己株式買戻しプログラムの目的及び取り組みについて記載する。このプログラムは、2026年4月30日の合同株主総会(第24号決議)に承認を得るために提案されるものである。
プログラムの目的は以下のとおりである。
ⅰ. AMFの市場慣行に沿った流動性契約に基づき独自に行動する投資サービスプロバイダーを通じて、当社証券の流動性を促進し、市場を活性化すること。
ⅱ. 当社及びその他のルノー・グループの会社の会社役員及び従業員に株式を配分すること、及び、特に(i)利益配分、(ii)フランス商法第L.225-177条以下及び第L.22-10-56条以下の規定に基づく当社におけるストック・オプション制度、又は(iii)フランス労働法第L.3332-1条以下の規定に基づく貯蓄制度、又は(iv)フランス商法第L.225-197-1条以下及び第L.22-10-59条の規定に基づく無償株式割当、以上と連携して、市場庁が指定する条件に基づき、取締役会又は取締役会の代理人が適切とみなす時期に、これらの取引に関連するヘッジ取引を実施すること。
ⅲ. 有効な規制の枠内で、償還、転換、交換、新株予約権の提示又はその他の方法により、直接的又は間接的に当社株式の割当を受ける権利を付与する有価証券に付随する権利の行使に際して当社株式を提供すること、及び、市場庁が指定する条件に基づき、取締役会又は取締役会の代理人が適切とみなす時期に、これらの取引に関連するヘッジ取引を実施すること。
ⅳ. 2026年4月30日の株主総会による第25号決議又はその他の同趣旨の決議を採択することを条件として、かかる購入された株式の全部又は一部を消却すること。
ⅴ. AMFによって許容され得る市場慣行を実施し、より一般的には、有効な規則に従って取引を実行すること。
なお、これらの株式の取得、売却又は譲渡は、取締役会が適切と判断する時期に、現行の規制で認められたあらゆる手段により、規制市場、多角的取引システム、システマティック・インターナライザー、又は店頭市場において行うことができ、その対価の支払も同様とする。具体的には、一括取得若しくは売却、又はオプションその他のデリバティブ金融商品、社債、より一般的には当社の株式を取得する権利を付与する有価証券の利用による方法が含まれる。
2026年4月30日の株主総会では以下の事項を決定することが提案されている。
・購入最高価格は、取得費を除いて、1株当たり100ユーロとする。但し、当社の資本金に影響を与える取引、特に株式の額面変更、剰余金の資本組入れによる増資に続く株式の発行及び無償割当、又は株式の分割若しくは併合が行われた場合、取締役会は、当該取引が当社の株式価値に及ぼす影響を反映させるため、前述の購入最高価格を調整することができるものとする。
・取得可能な株式数は株式資本を構成する株式の10%とする。但し、この上限は、2026年4月30日の株主総会後に実施される当社の資本金に影響を与える取引を考慮して適宜調整することができる当社の資本金額に適用されることとする。
適用規則によって認められる限度内であれば、取締役会がこの承認に従って行う取引は、株式買戻しプログラムの有効期間中、いつでも実行することができる。但し、年次株主総会の事前の承認を得た場合を除き、第三者が当社株式の公開買付を行う場合、取締役会はこの承認事項を執行することができず、かかる買付が終了するまで当社は株式買戻しプログラムを引き続き実行することができない。
フランス商法第L.225-210条の条項に従い、当社は、直接的であれ、また、自己の名義で会社のために行為する者を介する場合であれ、自己株式又はいかなる種類の株式についても、その10%を超えて保有することはできない。
取締役会は、適用ある法令規定に従い、下部組織へ移譲する選択肢を伴い、以下の目的のために必要なすべての権能を付与される。(i)関連する法令規定を遵守し、本プログラムの1つ以上の目的を達成するために、買戻し株式の配分及び(該当する場合)許可された再配分、又は市場内外での処分を行うこと、 並びに(ii)この承認事項を執行し、必要に応じてその条件を定め、法及び本決議に従って手続を決定し、とりわけ、すべての証券取引所の注文を行い、株式売買登録簿の管理を含むあらゆる契約を締結し、フランス金融市場庁(AMF)又はその他の管轄当局への申告を行い、情報文書を含むあらゆる文書を作成し、すべての手順を完了し、より一般的に、必要なすべての措置を講じること。
取締役会は、毎年、本承認に従って実行された取引について、法律に従い株主総会に報告するものとする。
本承認は、当該年次株主総会の日現在から最大18ヶ月間付与され、同一の目的に対する従前の承認を、それによりカバーされた未使用の金額について無効とする。
(5)【大株主の状況】
株式及び議決権の所有
| 2025年12月31日現在 | ||||
| 氏名又は名称 | 住 所 | 所有株式数(株) | 発行済株式総数に対する 所有株式数の割合 | 議決権 |
| フランス政府 | フランス | 44,387,915 | 15.01% | 22.24% |
| 日産ファイナンス 株式会社(1) | 神奈川県横浜市 西区高島1-1-1 | 44,358,343 | 15.00% | 22.23% |
| 従業員(2) | 18,091,815 | 6.12% | 7.83% | |
| 自己株式(3) | 5,881,947 | 1.99% | - | |
| 一般 | 183,002,264 | 61.88% | 47.70% | |
| 合計 | - | 295,722,284 | 100.00% | 100.00% |
(1) 2023年7月26日にルノーS.A.と日産自動車株式会社との間で締結され、2023年11月7日に修正された新たな提携契約(「新提携契約」)が2023年11月8日に発効したが、ルノーS.A.の資本金における日産ファイナンス株式会社の保有水準に変更は生じず、15%に留まった。しかし、新提携契約に基づき、日産が保有するルノーS.A.株式に付された行使可能な議決権は、現在契約上ルノーS.A.の行使可能な議決権総数の15%を上限としており、日産が自由に議決権を行使できるのは、この限度内に限られる。
(2) フランス商法第L.225-102条に従い、このカテゴリーに含まれる従業員持株は、(i)企業の貯蓄制度の下で、主に企業投資ファンド(FCPE)を通じて従業員及び元従業員が保有する株式、及び(ii)2016年の割当制度以降に無償株式割当を受けた従業員が直接保有する記名式株式に相当する。
(3) 2022年7月1日以降に当社が実施した流動性契約に基づく保有株式を含む。自己株式に議決権はない。
2【配当政策】
当期純利益の配分
当期純利益は、適用される法律に従って配分される。
分配可能利益は、法律に定めるとおり、当期利益から前年損失及び法定準備金への繰入額を差し引き、そこに前年度から繰り越された利益剰余金を足した額である。取締役会の提案に基づき、株主総会はこの利益から、通常若しくは特別任意準備金への充当として適切と認める金額を充当するか、又はこれを繰り越すことを決定することができる。残余分(もしあれば)は、株式の払込額及び未償却額に応じて株式間で分配される。
法律上の規定に従って、年次株主総会は株主に、配当支払の全部又は一部を現金又は株式のどちらで受け取るかという選択肢を提供することができる。
株式による配当の支払請求は、株主総会の開催日から3ヶ月以内の、年次株主総会が設定した期間中に請求されなくてはならない。取締役会は、増資が行われた場合、この期間を最高3ヶ月まで延期することができる。
配当
配当方針
ルノー・グループは、中期的に1株当たりの配当金を絶対値で段階的に引き上げていくことを目指している。
2026年2月18日の取締役会において、2025年の会計年度の配当金として2.20ユーロを支払うことを提案し、この提案は2026年4月30日の年次株主総会の投票に付される予定である。配当金は全額現金で支払われ、配当落ち日は2026年5月8日、支払日は2026年5月12日に予定されている。
直近5年の配当金支払
配当は年次株主総会(年次株主総会で決定されなかった場合、取締役会)により指定される日付及び場所で支払われる。
| 会計年度 | 12月31日時点での資本金を構成する株式数 | 1株当たりの配当(ユーロ) | 支払日 |
| 2020 | 295,722,284 | 0.00(1) | - |
| 2021 | 295,722,284 | 0.00(2) | - |
| 2022 | 295,722,284 | 0.25 | 2023年5月19日 |
| 2023 | 295,722,284 | 1.85 | 2024年5月24日 |
| 2024 | 295,722,284 | 2.20 | 2025年5月12日 |
| (1) ルノーの取締役会は、2021年2月18日の会議において、配当金の支払いを提案しないことを決定し、この決定は2021年4月23日の株主総会で承認された(第3号議案)。 (2) ルノー取締役会は、2022年2月17日の取締役会において、配当金の支払いを提案しないことを決定し、2022年5月25日の株主総会で承認された(第3号議案)。 | |||
3【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの概要】
取締役会の組織、運営及び使命
1.取締役会の組織
| 委員の人数 | 会議の回数 | ||||
| 16名 | vs | 16名 | 14回 | vs | 9回 |
| 2025年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2024年度 | ||
| 独立取締役の割合 | 出席率 | ||||
| 58.3% | vs | 58.3% | 91.82% | vs | 94.58% |
| 2025年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2024年度 | ||
取締役会の独立性
取締役会は、取締役会規則に定める独立性の原則の遵守に全力で取り組んでいる。
| 取締役の独立性に関する取締役会規則の規定(抜粋) |
| AFEP-MEDEF規範が定める基準に従い、少なくとも取締役の半数(従業員が選任した取締役(administrateurs élus par le personnel salarié)及び従業員株主を代表する取締役(administrateur représentant les salariés actionnaires)は含まない。)が独立しているとみなされるものとする。 しかしながら、取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に従い、AFEP-MEDEF規範が定める基準を満たす取締役が、かかる者又は当社の特定の状況に鑑み独立しているとみなされないとする場合がある。逆に、取締役会は、前述の基準を満たさない取締役であっても独立しているとみなす場合もある。 毎年、ガバナンス及び報酬委員会は、各取締役について、かかる取締役が独立しているとみなされるか否かを協議するものとし、各取締役の独立性は、AFEP-MEDEF規範が定める基準を考慮して、取締役会がケースバイケースで検討する。新しい取締役の任命又は取締役の任期の更新の際は、かかる取締役が独立しているとみなされるか否かについての質疑もまた協議される。 |
取締役会規則に従い、取締役会は、取締役の判断の自由の行使を脅かす可能性のある状況を特定するために、AFEP-MEDEF規範に定められた基準を参照する。
いずれにしても、AFEP-MEDEF規範及び取締役会規則に従い、すべての取締役は、取締役会に潜在的な利益相反状況を知らせ、議論への参加及び対応する討議の投票への参加を控える義務を負っていることが想起される。
毎年、当社は、AFEP-MEDEF規範の基準に従い、取締役の独立性を評価するために、各取締役に質問状を送付している。
また、ガバナンス及び報酬委員会及び取締役会は、これらの同基準に照らして、各取締役の独立性についての分類を検討しなければならない。
この評価は、取引関係の性質等の質的基準と、当該関係の下で約定された金額等の量的基準に照らして行われるものとする。
したがって、取締役会は、独立性を確保するため、当社と、当社の取締役が取締役又は執行役員を務める会社との間に、重要なキャッシュ・フローが一切存在しないことを、とりわけかかる会社が当社の収入に占める割合を調査することにより確保する。
下表は、AFEP-MEDEF規範が定める基準に鑑みた、2025年12月31日時点の取締役の独立性の評価プロセスの結果の概要である。
| 従業員 又は 会社役員 (基準1) | 相互 取締役職 (基準2) | ビジネス上の重要な関係 (基準3) | 近親 関係 (基準4) | 法定 監査人 (基準5) | 12年間の取締役 経験 (基準6) | 非業務執行DMS (1)変動報酬 (基準7) | 株主 との 関係 (基準8) | 判定 状況 | |
| ジャンドミニク・スナール | 有 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 独立 |
| フランソワ・プロボ | 有 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 非独立 |
| ミッシェル・バロン | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 有 | 非独立 |
| ミリエム・ ベンサラ= チャクロウン | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 独立 |
| アン=ロール・ド・シャマール | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 独立 |
| ベルナール・ デルピ | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 独立 |
| ノエル・ ディグリップ | 有 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 該当なし(2) |
| アルメル・ド・マドル | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 独立 |
| ピエール・ フルーリォ | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 独立 |
| リチャード・ ジャンティ | 有 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 該当 なし(2) |
| セバスチャン・ジャケ | 有 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 該当 なし(2) |
| ピエール・ロワン | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 有 | 非独立 |
| コンスタンス・マレシャル=ドリュ | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 有 | 非独立 |
| エリック・ヴィダル | 有 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 該当 なし(2) |
| アネット・ ウィンクラー | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 無 | 独立 |
| アレクシス・ ザイデンウェーバー | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 無 | 該当なし | 有 | 非独立 |
| (1) DMSとは、業務執行役員を意味する。 (2) 従業員株主を代表する取締役及び従業員を代表する取締役は、AFEP-MEDEF規範の勧告に従い、独立性の割合の計算において考慮に入れられていない。 | |||||||||
2026年2月18日の会議で、取締役会は、AFEP-MEDEF規範の基準第1号に関するジャンドミニク・スナール氏の状況を、2025年7月15日から2025年7月30日までのルノーs.a.s.の暫定会長としての任期の履行、及び2025年6月24日までの日産の取締役としての地位を考慮の上検討した。
AFEP-MEDEF規範は、独立(self-employed)の地位から除外する可能性のある人物を取締役会が調査しなければならない基準の一つとして、「過去5年間において、当該会社が連結する会社の従業員、業務執行役員又は取締役でないこと又はなかったこと」を挙げているが、AFEP-MEDEF規範適用ガイドによれば、取締役が「当該会社が非過半数ではあるが相当数の株式を有している会社又は兄弟会社における役職」を有する場合にも、この勧告が該当するとしている。
取締役会は、2025年7月15日から2025年7月30日までジャンドミニク・スナール氏がルノーs.a.s.の会長職を務めたことは、取締役会が最高経営責任者の引き継ぎの手続を行う期間中の、かつフランソワ・プロボ氏の着任までの、例外的で純粋に一時的な性質のものであると判断した。したがって、取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、このような例外的状況は、この一時的な職務の終了時にジャンドミニク・スナール氏の独立性に疑問を投げかけるようなものではないと考えた。
加えて、日産はルノーによって完全に連結されている会社ではないことが想起され、2025年6月30日現在、ルノーが保有する日産株式は、日産の株価に基づき評価される、資本を通じて公正価値で測定する金融資産として取り扱われている(ルノーの日産への持株状況の詳細については、連結財務諸表の注12を参照のこと。)。
取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、日産の取締役会においてルノーの代表として取締役会長が行使した職務は、任期満了時において、ルノー・グループに関するジャンドミニク・スナール氏の判断の自由と独立性に疑問を投げかけるようなものではないと考えた。
さらに、そのような事態により利益相反が生じた場合には、当該取締役が取締役会の審議・議決への参加を差し控える義務を定めた取締役会規則の規定が適用されたであろう。
また、2026年2月18日の会議で、取締役会は、ピエール・フルーリォ氏が2025年6月24日まで日産の取締役を務めていたことを踏まえ、AFEP-MEDEF規範の基準第1号に照らして、同氏の状況を精査した。
取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、日産の取締役会においてルノーの代表として主席取締役が行使した職務は、任期満了時において、ルノー・グループに関するピエール・フルーリォ氏の判断の自由と独立性に疑問を投げかけるようなものではないと考えた。
さらに、そのような事態が利益相反を生じさせた場合には、当該取締役が取締役会の審議・議決への参加を差し控える義務を定めた取締役会規則の規定が適用されたであろう。
取締役の独立性に関する分析の後、取締役会は、2026年2月18日に会議を開き、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、AFEP-MEDEF規範に定められた基準に従って、2025年12月31日現在で独立取締役の資格を有するとされる取締役の一覧を適用した。すなわち、ミリエム・ベンサラ=チャクロウン氏、アン=ロール・ド・シャマール氏、アルメル・ド・マドル氏、アネット・ウィンクラー氏、ベルナール・デルピ氏、ピエール・フルーリォ氏及びジャンドミニク・スナール氏である。
2025年12月31日時点で、当社の取締役会は16名から構成されており、そのうちの7名は独立取締役とみなされている。AFEP-MEDEF規範の勧告に従い、従業員を代表する取締役及び従業員株主を代表する取締役は、独立取締役の割合に算入されていないため、独立取締役の割合は58.3%である。
主席独立取締役
取締役会は、2019年1月に取締役会長と最高経営責任者の機能が分離されているにもかかわらず、独立取締役の中から選任される主席独立取締役を維持することを決定した。
現在主席独立取締役にはピエール・フルーリォ氏が就任している。この地位は、2026年4月30日に開催される株主総会を経て、ベルナール・デルピ氏に引き継がれることになる。
主席独立取締役の権限は内部規則に定められている。
| 主席独立取締役に関する取締役会規則の規定(抜粋) 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の提案に基づき、独立性があるとみなされた取締役の中から主席独立取締役を任命することができる。 取締役会長及び最高経営責任者の職務が兼務される場合、取締役会は主席独立取締役を任命する義務がある。 主席独立取締役は、その取締役としての任期を超えない期間について任命される。かかる者は、主席独立取締役として再任される資格を有する。主席独立取締役の職務は、取締役会がいつでも終了させることができる。 主席独立取締役は、以下の場合において代わりに会長を務める。 ・ 会長が一時的に対応できない場合に、会長が対応できない期間。 ・ 会長が死亡した場合に、新しい会長が選出されるまで。より一般的には、主席独立取締役は会長の不在時に取締役会会議の議長を務めるものとする。それに加え主席独立取締役は、 ・ 各取締役会会議の議題及び会議のスケジュールについて会長と相談する。主席独立取締役は、会長に対して、取締役会会議の追加の議案又は特定の事項について取締役会会議の招集を提案することができ、重要性又は緊急性により臨時会議の開催が正当化される。 ・ すべての委員会の委員長に意見を求めてから、例外的な状況において取締役会を開催する。 ・ 会長と最高経営責任者の職務が兼務される場合、少なくとも年1回、会長兼最高経営責任者、及び場合によっては最高経営責任者代理を除いて取締役会メンバーの会議を開催する。 これらの会議は、とりわけ、会長兼最高経営責任者、及び場合によっては最高経営責任者代理の業績を評価するため、及びそれぞれの報酬を検討するために開催される。主席独立取締役は、かかる会議中の議論について議長を務める。 ・ 独立取締役と取締役会のその他のメンバー及びゼネラル・マネジメントとの連携を確保する。主席独立取締役は、取締役が確実に、可能な限り最善の状況下でその職務を達成できること、とりわけ、取締役会会議に先立ち包括的な情報を受領できることを確保するよう努める。 ・ 特に、取締役間で防止及び意識を高める活動を実行することで利益相反を回避する。主席独立取締役は、自己が識別しうる、最高経営責任者及び最高経営責任者代理、さらに取締役会のメンバーに関するあらゆる潜在的な利益相反について会長の注意を喚起する。 ・ 取締役会により、取締役会の1以上の委員会の委員長又は委員として任命される。いかなる場合も、主席独立取締役はすべての委員会の会議に出席することができ、その業務に対して調査する権利を有している。 ・ 取締役によりなされたガバナンスに関する要請に注目し、かかる要請が取り組まれることを確保するために機能する。主席独立取締役は、会長又は最高経営責任者が株主の要請に応える際にそれを支援し、会長又は最高経営責任者の承認を得て、一部の株主と会合を持つことが可能であるようにし、また、ガバナンスに関する株主の懸念を取締役会に伝達する。 ・ 取締役会規則の遵守を徹底する。 ・ 1年に1度、自己の職務の評価を取締役会に報告する。主席独立取締役は、株主総会中にその活動を報告するよう会長から求められる可能性がある。 |
2025年度における主席独立取締役の活動に関するレビュー
主席独立取締役は複数の使命を果たすことにより、当社のガバナンスにおいて重要な役割を果たしている。使命の対象分野として重視されている分野は以下のとおりである。
ガバナンス及び報酬
主席独立取締役兼ガバナンス及び報酬委員会の委員長として、ピエール・フルーリォ氏は、特に、最高経営責任者の後継者選定、取締役会の機能評価(取締役会の評価の詳細については、「取締役会の評価」を参照のこと。)及び業務執行役員の報酬要素の決定に関し、同委員会の業務を調整した。
取締役会の会議
主席独立取締役は、取締役会会議の準備について、取締役会長と連携して、特に議題に関する意見表明並びに取締役会及びその委員会の各メンバーに提供される情報の質の確保により、積極的に関与した。
2025年、ピエール・フルーリォ氏は、ルノー・グループの実情に鑑みて、いくつかの具体的なポイントを取締役会にて検討するよう求めた。
取締役及び業務執行役員との協議
ピエール・フルーリォ氏は以下の人物と定期的に協議した。
・ 取締役(取締役が自らの職務を完全に果たす条件が実際のところ確実に充足されるようにするため)
・ 取締役会長、最高経営責任者、リーダーシップ・チームの委員及び主要部門の責任者(ルノー・グループ最高財務責任者、最高法務責任者、最高人事・人材責任者等)並びに法定監査人
また、同氏は、自らがルノー・グループ及びその競合他社に関する最新情報を常に把握するよう徹底した。
株主との関係
また、主席独立取締役の職務の一部として、ピエール・フルーリォ氏は、ガバナンス・ロードショーの一環として機関投資家株主と会合した。その際、同氏は、取締役会の運営及び最高経営責任者の報酬について議論し、当該株主の主な懸念点と期待を聴取する機会を設け、これらを取締役会に報告した。
2.取締役会の運営
取締役会の運営を統制する規定は、取締役会規則に明記されている。取締役会規則の最新版は、ガバナンス及び報酬委員会の業務に基づき、2024年12月12日の会議にて取締役会に採択された。
| 取締役会の運営に関する取締役会規則の規定(抜粋) 各取締役は、取締役会の権限の範囲内にあると考える一定の議題を議案の草案に追加するよう会長に自由に要請でき、またその責任を負っている。会長はかかる追加について取締役会に報告する。 取締役会は、会議中、緊急の場合には、過去に伝達された議案に含まれていない事項について協議することができる。 会長は、取締役が、取締役がその職務を実行するために必要なあらゆる文書及び情報を受領すること(最高経営責任者からの受領を含む。)を確実にする。 議事録は、適用ある法律及び定款の規定に従い、取締役会の各会議について作成される。 |
3.取締役会の使命
| 取締役会の使命に関する取締役会規則の規定(抜粋) 取締役会は、最高経営責任者の提案に基づき、活動の社会及び環境問題を考慮に入れ、当社の活動の戦略的な方向性を決定し、企業の利益(intérêt social)に従ってその実行を確実にする。また、企業の目的(raison d’être)についても考慮する。 株主総会に明示的に付与される権能に従い、かつ、当社の企業目的の制限の範囲内で、取締役会は当社の適切な運営に関連する事項に取り組み、その討議によって当社に影響を及ぼす事項を解決する。 適用ある法令に基づき、かつ、(場合により)本取締役会規則に規定される条件に従い、取締役会は、 ・ 当社の株主総会を開催する、またかかる会議の議案を決定する権利を有する。 ・ 企業及び連結財務諸表を精査及び承認し、その活動について年次報告書で報告し、法定及び規制上の報告書を承認する。 ・ 最高経営責任者が提示するルノー・グループの年間予算及び中期計画並びにその修正を検討する。 ・ 毎年、社会及び環境問題を考慮の上、当社の戦略的な方向性を協議する。 ・ 取締役会が定義した戦略に関連するあらゆる機会及びリスクを定期的に検討する。 ・ 当社の戦略と一致しない重要な決定について取締役会の意見を述べる。 ・ 取締役会に提示された当社の将来の見通し又は予想に著しく影響を及ぼす外部の事象又は内部の進展の発生について、できるだけ早くゼネラル・マネジメントから注意喚起される。 ・ 倫理、社会的及び環境的責任問題を考慮し、当社及びルノー・グループによる長期的価値の創出を促進する。 ・ 当社定款第17条に基づき、ゼネラル・マネジメントの履行方法を選択する。 ・ 会長、最高経営責任者及び(場合により)最高経営責任者の提案に基づき最高経営責任者代理を任命又は解任し、その報酬を決定する。 ・ 最高経営責任者及び(場合により)最高経営責任者との合意のもと、最高経営責任者代理の権限を決定する。 ・ 適用ある法律並びに定款及び取締役会規則の規定に従い、会長の提案に基づき委員会の設置を決定する。 ・ 適用ある法律並びに定款及び取締役会規則の規定に従い、会長の提案に基づき、設置された委員会に割り当てられた職務を決定する。 ・ 適用ある法律並びに定款及び取締役会規則の規定に従い、ガバナンス及び報酬委員会の提案に基づき、設置された委員会の委員を任命する。 ・ 毎年、ガバナンス及び報酬委員会の提案に基づき、AFEP-MEDEF規範が定める基準に従って独立しているとみなされる取締役のリストを策定する。 ・ ガバナンス及び報酬委員会の提案に基づき、適用される法令の規定に従って、取締役の報酬方針を決定する。 ・ 株主総会で取締役会に付与された権限に従い、ストック・オプション及び/又は業績連動株式のルノー・グループの適格従業員及び会社役員への付与を決定する。 ・ 株主総会にコーポレート・ガバナンスについての報告を提示する。 ・ 贈収賄及び地位濫用を防止及び検知するシステムの実施を監視する。 ・ ルノー・グループ内で適用される無差別及び多様性方針の実施を監視し、管理機関のジェンダーバランスの観点から目標を定義する。 ・ 欧州連合(EU)の報告枠組に従って当社が作成するルノー・グループの経営報告書に含まれる持続可能性情報の完全性を確保し、その公表を行う。 ・ 当社の財務コミュニケーション方針を定義する。 ・ 株主及び投資家が、戦略、発展モデル、会社に影響を与える重要な非財務問題が考慮される方法、及び当社の長期的な将来の見通しについての関連するバランスの取れた教育的情報の提供を確実に受けられるようにする。 ・ フランス商法第L.225-38条以下に規定される関係当事者間の契約及び取り決めを承認し、フランス商法第L.22-10-12条に定める、通常の業務過程において、独立当事者間取引の条件のもとで締結される合意を定期的に評価することを目的とする手続を実施する。 ・ 上記のリストが包括的でないことを明記する。 取締役会はまた、適切とみなす統制及び検証を実行する。各取締役は、その職務の遂行に必要なあらゆる情報を受領する。 会長は、定期的に、少なくとも1年に1度、取締役会会議の議案に、予算の精査、ルノー・グループの産業戦略、市場展開、競争的環境及び主たる問題(ルノー・グループの倫理並びに社会的及び環境的責任、ルノー・グループの財務戦略並びにルノー・グループの性的バランス及び平等な支払に関する方針を含む。)を追加するものとする。 取締役会は、少なくとも1年に1度、会社役員が参加しない会議を行う。これらの会議は、とりわけ、最高経営責任者及び(場合により)最高経営責任者代理の業績の評価並びにそのそれぞれの報酬の検討のために開催される。 |
4.2025年度における取締役会の活動
取締役会は、2025年会計年度の間に14回開催された。取締役会1回あたりの時間は、ルノー・グループの現状に対処すべく招集された臨時取締役会を除き平均5時間超であった。取締役会は、毎年、少なくとも丸1日を使って戦略や持続可能性に関する議題協議を行い、また現地視察を行っている。2025年、取締役会はオーブヴォワ技術センター(CTA)を訪問したが、そこで取締役らは、車両の試験・開発施設を見学し、ルノー・グループのブランドの車両や競合他社の車両を数台試乗したほか、ルノー・グループの車両に搭載されている運転支援システム(ADAS)の実演も確認した。
加えて、例年と同様に、独立取締役らは、エグゼクティブ・マネジメントのメンバーが出席しない、取締役会長が開催する会議(「エグゼクティブ・セッション」)に参加した。2025年度には3回の会議が開催された。
さらに、取締役会のメンバーは、リーダーシップ・チームのメンバーと3回のランチミーティングを行った。
最後に、従業員を代表する取締役ら及び従業員株主を代表する取締役は、取締役会長と開催した2回の会議及びエグゼクティブ・マネジメントと開催した3回の会議に参加した。
取締役会の議題に基づいて決議すべき事項はすべて審議され、また、当社に影響を与える項目が含まれるよう、議題が修正された。したがって、これらの事実は取締役会の高い機動性を示している。2025年度において、取締役の出席率は91.82%であった(各取締役個人の出席率の詳細については「取締役会の構成」を参照のこと。)。
取締役会が2025会計年度に取り扱った主な事項は、以下のとおりである。
ルノー・グループの戦略
取締役会は、ルノーリューション戦略プランの各種段階、特にレボリューションフェーズ(戦略プランの第3段階)の実施と進捗状況並びに地政学的緊張、電気自動車への移行という状況下における自動車部門の課題について検討した。
さらに、取締役会は、次期中期計画の策定の一環として、ルノー・グループの戦略的方針の策定に積極的に関与した。プロジェクトの各側面について専門委員会が行った作業に加え、取締役会は将来の戦略プランの柱と、それに関連する野心的目標について検討を行った。
また、取締役会は、2025会計年度を通じて、特に以下の主要なトピックを含むルノー・グループの戦略的な方向性に関する議論に直接的に関与した。
・ ブラジルにおけるルノー・グループとジーリーの戦略的パートナーシップの締結。これは、ブラジルにおけるルノー及びジーリーブランドの発展を強化し、同国において最高水準の技術を備えた新たなゼロ・エミッション車及び低エミッション車の導入を可能にするものである。
・ 日産の取締役会におけるルノーの代表体制の刷新。現在は、ルノーの会長と最高経営責任者が共同で任命した2名がその役職を務めている。
・ 日産との間で締結された複数の合意。特に、日産が保有するルノー・日産オートモーティブ・インディア・プライベート・リミテッド(RNAIPL)の株式51%の取得、2026年からの日産向けトゥインゴ派生モデルの開発・生産、及び「新提携契約」の改定による、ルノー・グループ及び日産それぞれに適用される10%の保有義務(従前は15%)の設定を通じた、両グループの株式持ち合いに関する柔軟性向上
・ コネクティッド・サービスを搭載した新世代の100%電気自動車バンによる脱炭素で効率的な物流ニーズの高まりに応えるために、SDVテクノロジーに基づくFlexEVanを開発することを目的とした、ルノー、ボルボグループ、CMA CGMの合弁会社である「フレクシス」の活動及び財務状況のモニタリング
・ ルノー・グループの産業ノウハウをフランス国防省装備総局(DGA)が主導する様々なプロジェクトに活用する可能性に関する検討、及び防衛関連プレイヤーと共同で実施している探索的プロジェクト(特に、極めて競争力のある多目的航空ドローンの共同開発及び生産)の詳細な分析
・ 事業の戦略的合理化を目的とした、ルノー・グループ内の一部の事業部門における再編の実施、すなわち、当初の新規株式公開計画の中止に伴い、アンペアのガバナンスと業務体制を簡素化するプロジェクト、モビライズ・ビヨンド・オートモーティブ(MBA)の一部の事業のルノー・グループ販売事業への再統合、及びルノー・グループの戦略的優先事項に直接寄与しないMBAのその他の事業の廃止
・ ルノー・グループのスポーツブランドであるアルピーヌの戦略的ロードマップ、及び同ブランドの成長と国際的な発展に向けた野心的目標の検討
ルノー・グループの持続可能性に関する課題
例年同様、取締役会は、戦略に不可欠なESG問題を主要な懸念事項のひとつに位置づけた。したがって、2025会計年度において、取締役会は以下のテーマを具体的に検討した。
・ グループのESG戦略の実施に向けた主要指標の見直し
・ 社会的、社会全体及び環境に関する責任の観点から、リスクと機会を監視すること
・ ルノー・グループの脱炭素化に向けた道筋
・ 気候に関する報告書
・ 特に経営組織内の女性及び男性のバランスの取れた代表に関する多様性方針
・ 非財務報告、特にタクソノミ及び非財務業績の開示
・ ルノー・グループのESG報告のより広範な文脈におけるCSRD規制の実施
・ ルノー・ グループの経営陣による検討及び分析に含まれる持続可能性情報の完全性
・ ルノー・グループの戦略に対する将来のESG規制の影響
ルノー・グループのガバナンス
ガバナンスに関して、取締役会は、特に以下の点を検討した。
・ ルカ・デメオ氏の2025年7月15日付辞任に伴い、2025年7月31日付でフランソワ・プロボ氏を最高経営責任者に任命すること
・ 取締役会の構成の刷新
- ミリエム・ベンサラ=チャクロウン氏及びベルナール・デルピ氏の独立取締役としての任期が更新されること
- ノエル・ディグリップ氏の従業員株主を代表する取締役としての任期が更新されること
- アン=ロール・ド・シャマール氏及びアルメル・ド・マドル氏を独立取締役に任命すること
- コンスタンス・マレシャル=ドリュ氏をフランス政府の提案に基づき任命された取締役として任命すること
- ミッシェル・バロン氏及びピエール・ロワン氏を日産の提案に基づき任命された取締役として任命すること
- フランソワ・プロボ氏を取締役として補充選任(co-optation)すること
- 次期任期を見据えた新たな独立取締役の選出に関する検討
・ ルノーS.A.の会社役員の後任計画の検討
・ 以下を含む会社役員の報酬及びルノー・グループ従業員の株式保有方針
- 2024会計年度の取締役会長、最高経営責任者及び取締役の報酬の構成要素、並びに2025会計年度の取締役会長、最高経営責任者及び取締役の報酬方針
- 2025会計年度の業績連動株式制度の諸条件の決定
- ルノー・グループ貯蓄制度の一環として、全世界のルノー・グループ従業員に株式を無償で割り当て、優先的な条件での株式取得を提案する2025年度の従業員持株制度の実行
また、取締役会は、例年同様、独立取締役のリストの検討・承認、経営報告書及びコーポレート・ガバナンス報告書の承認、株主総会に提出される議題及び決議の承認、並びに取締役会の運営及び委員会の評価を実施した(評価結果の詳細については、「取締役会の評価」を参照のこと)。
財務諸表及び予算案
2025年度中、取締役会は以下を実施した。
・ 2024会計年度を対象としたルノー・グループの連結財務諸表並びに当社及びルノーs.a.s.の親会社財務諸表を承認した。
・ 当社及びルノーs.a.s.の将来に関する管理会計上の業績予測を承認した。
・ 2025年度上半期の連結財務諸表を精査した。
・ 2025会計年度の予算案を精査し、承認した。
・ ルノー・グループの流動性の状況及び信用格付について検討した。
・ ルノー・グループの日産持分に関する会計処理の変更を精査した。
・ 2025会計年度の財務見通し(「ガイダンス」)の更新に関する、2025年7月のルノー・グループの発表内容を検討した。
関連当事者の契約
関係当事者との契約について、取締役会は、通常の条件に基づき締結された現行契約を評価するための内部手続を検討し、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、かかる手続が法令を遵守したものであり、変更の必要はないと結論づけた(この手続の詳細については、「独立当事者間の条件の下で締結された現行契約の評定手続」を参照のこと。)。
2025年会計年度中、取締役会はまた、フランス商法第L.225-38条の規定に従って、以下の各契約の締結を承認した。
・ 2025年3月31日にルノーS.A.と日産自動車株式会社との間で締結された包括的契約
2025年3月31日の会議において、取締役会は同契約の締結を承認した。同契約の主な目的は、以下の事項を実現するための最終契約の締結に向けた枠組みを定めることである。
- ルノー・グループ傘下の事業体による、ルノー・グループが保有していないルノー・日産オートモティブ・インディア・プライベート・リミテッド(「RNAIPL」)の株式51%の取得、RNAIPLレベルにおける既存の株主間契約の終了、及びインドにおけるルノー・グループと日産グループの将来の事業関係の枠組み
- 「トゥインゴ」及び「FlexEVan」プロジェクトの交渉及び実施
- 日産自動車株式会社によるアンペア・プロジェクトへの投資に関する「アンペア投資契約」の終了
- 特に、ルノーS.A.及び日産自動車株式会社がそれぞれ相手方の資本において保有する株式の保有義務の閾値を10%に引き下げることを内容とする「新提携契約」の修正
・ 2025年3月31日にルノーS.A.と日産自動車株式会社との間で締結された「アンペア投資契約終了契約」と題する契約
2025年3月31日の会議において、取締役会は、2023年7月26日にルノーS.A.、日産自動車株式会社、及びアンペア・ホールディングスS.A.S.の間で締結された「アンペア投資契約」の終了を確定させることを主な目的とする同契約の締結を承認した。「アンペア投資契約」は、日産自動車株式会社がアンペアに投資し、同社に対する戦略的投資家となる条件を定めていたものである。
・ 当社と日産自動車株式会社との間で2025年3月31日に締結された第2次修正包括契約
2025年3月31日の会議において、取締役会は、2023年2月6日にルノーS.A.と日産自動車株式会社との間で締結され、2023年11月7日に修正・改定された「包括契約」を、「アンペア投資契約」の終了に関連する修正を反映させるべく修正することを主な目的とする同契約の締結を承認した。
・ 当社と日産自動車株式会社との間で2025年3月31日に締結された第2次修正改定新提携契約
2025年3月31日の会議において、取締役会は、2023年7月26日にルノーS.A.と日産自動車株式会社との間で締結され、2023年11月7日に修正・改定された「新提携契約」を修正すること、並びにルノーS.A.及び日産自動車株式会社がそれぞれ相手方の資本において保有する株式の保有義務に関する割合を調整することを主な目的とする同契約の締結を承認した。
さらに、取締役会は、前会計年度までに締結及び承認された以下の契約の履行が、2025会計年度も継続されていることを確認した。
・ 2010年4月6日にダイムラーAG、日産自動車株式会社及び三菱自動車工業株式会社との間で締結された「業務提携基本契約」及びその変更
・ 2023年2月6日に日産自動車株式会社との間で締結され、2023年11月7日に変更された「包括契約」
・ 2023年7月26日に日産自動車株式会社との間で締結され、2023年11月7日に変更された「新提携契約」
・ 2023年7月26日に日産自動車株式会社との間で締結され、2025年3月31日に終了した「アンペア投資契約」
ルノーS.A.の関連当事者の契約についてのさらなる詳細は、ルノーのホームページ又は「規制対象契約に関する法定監査人の特別報告書」を参照のこと。
なお、ルノーs.a.s.に関しては、2025会計年度中に締結された契約又は規制対象のコミットメントはなかった。
2025年度における取締役会の専門委員会の活動
取締役会の権限及び業務を支援することを目的として、取締役会の権限の範囲内で、特定の問題についてより詳細に検討し準備するために、3つの専門委員会が設置されている。
・ 監査及びリスク委員会
・ ガバナンス及び報酬委員会
・ 戦略及びサステナビリティ委員会
各委員会の業務及び勧告は、それぞれの委員長により取締役会会議の場で行われる報告の形式で、各会議の場で取締役会に提出される。
委員会の一般的な運営規則は、主として取締役会規則に定められている。
| 委員会に関する取締役会規則の規定(抜粋) 委員会は、取締役会のメンバーだけで構成されるものとする。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の提案に基づき、技能、経験及び取締役の参加可能性を考慮し、取締役会のメンバーとしての任期を超過しない期間について委員会の委員を任命する。 これらの委員は、個人の資格として任命されるものであり、代理はできないものとする。 各委員会は、ガバナンス及び報酬委員会の提案に基づき取締役会が指名する独立取締役が委員長を務めるが、その最長任期はその取締役会のメンバーとしての任期に相当するものとする。委員会の委員長は再指名され得る。 各委員会の委員長は、委員会の業務について取締役会に報告する条件を決定するものとする。それができない場合、委員長は、かかる委員会の業務について取締役会に報告する委員の名前を挙げる。 取締役会規則が決定する委員会の権限の範囲内にある事項は、当該委員会に付されるものとする。 委員長はまた、取締役会の議題に含まれている又は含まれる予定の事項について委員会に付すことができる。 最終的に、取締役会及び委員長はまた、いつでも、権限の範囲にあるその他事項について委員会に付すことができる。 各委員会の委員長は、各会議の議題を設定し、その年次プログラムを決定する。委員会会議の議題に、他の委員会の権限の範囲内にある特定の事項が含まれる場合、前者の委員会の委員長は、後者の委員会の委員長との協力を確保する。 会議の通知は、各委員会について規定された条件に従い、口頭を含め、方法を問わず行うことができる。 委員会は、その職務を完全に遂行できる状態にいなければならない。そのために、委員会の会議の議題に関する情報及び書類は、緊急事態又は必要かつ正当化される場合を除き、少なくとも当該会議の3暦日前に送付されるものとする。 委員会は、委員会の会議中に審議された議題が検討される取締役会会議の少なくとも2日前に会議を開催する。但し、緊急の場合又は開催できない場合を除く。 委員会は、それぞれの権限を行使するにあたり、ルノー・グループのエグゼクティブ・コミッティの委員及びルノー・グループのその他のシニア・エグゼクティブの意見を聴取することができ、また、委員長又は取締役会に通知をした後に、当社の費用で外部の技術研究の実施を要請することができる。委員会が外部顧問の役務を用いる場合、委員会は当該顧問の客観性を確保しなければならない。 委員会は、取得した情報及び受領した意見について報告する。 |
取締役会長は、すべての委員会の会議に常に参加することができる。最高経営責任者は、戦略及びサステナビリティ委員会の会議に参加する。
1.監査及びリスク委員会
| 委員の人数 | 会議の回数 | ||||
| 7名 | vs | 6名 | 6回 | vs | 5回 |
| 2025年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2024年度 | ||
| 独立取締役の割合** | 出席率 | ||||
| 66.7% | vs | 60% | 96% | vs | 97% |
| 2025年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2024年度 | ||
2025年12月31日現在の委員
・ デルピ氏*(委員長)
・ スナール氏*(2025年2月19日から)
・ バロン氏(2025年4月30日から)
・ ベンサラ=チャクロウン氏*
・ フルーリォ氏*
・ ジャケ氏**
・ ザイデンウェーバー氏
* 独立取締役
** AFEP-MEDEF規範の勧告に従い、従業員を代表する取締役は、独立取締役の割合に算入されていない。
構成
取締役会規則には、監査及びリスク委員会の構成に関する原則が詳述されている。
| 監査及びリスク委員会の構成に関する取締役会規則の規定(抜粋) 監査及びリスク委員会は、取締役会に任命された3名から7名の委員で構成されており、かかる委員の少なくとも3分の2は独立取締役の中から選出されるものとする。当委員会には、シニア・エグゼクティブ・オフィサーを置くことができない。監査及びリスク委員会の取締役委員は、資格を保有している又は財務・会計分野において技術的若しくは管理上の経験を有しているものとする。 ガバナンス及び報酬委員会の提案により独立取締役の中から選出される監査及びリスク委員会の委員長は、取締役会による特定の審査の後に指名又は再指名されるものとする。 委員の任命に際し、監査及びリスク委員会の委員は当社の特定の会計、財務、財務外の及び運営上の特性に関する情報を受領するものとする。 監査及びリスク委員会は、少なくとも年4回、年次及び半期財務書類の決算前に会議を開く。監査及びリスク委員会は、当委員会の委員長又は委員の半数の要請による招集時に会議を開く。 |
監査及びリスク委員会の構成は、フランス商法第L.823-19条に従い、監査及びリスク委員会の権限内の分野において財務及び/若しくは会計のスキル又は専門家としての適切な経験をすべての委員が有していることが確保されるように設計されている(「取締役の役職及び職務の一覧表」の取締役の経歴情報を参照のこと。)。
ベルナール・デルピ氏は、アルストム・グループの取締役副社長兼最高財務責任者であり、フランスの大手グループの財務部門のリーダーとしての豊富な経験を有している。同氏は、独立取締役であり、2022年5月25日付で監査及びリスク委員会の委員長に指名された。
ジャンドミニク・スナール氏は、ルノーS.A.の取締役会長であり、これまでのキャリアを通じて、多国籍企業グループにおいて最高財務責任者やシニア・エグゼクティブを務めてきた。
ベンサラ=チャクロウン氏は、ウルメス・ミネラルウォーター(Eaux Minérales d'Oulmès)の副会長兼最高経営責任者であり、同社の子会社及び/又は非上場持株会社における役職を有している。
ピエール・フルーリォ氏は、証券取引委員会(現・金融市場庁)の前マネージング・パートナーであり、国際金融機関のトップとして様々な地位を有していた。マリージョゼ・ドンシオン氏は、株主総会終了をもって任期満了となるピエール・フルーリォ氏の後任となり、会計及び財務に関するノウハウを活かし、監査及びリスク委員会に加わる。
ミッシェル・バロン氏は、日産の提案により選任された取締役であり、日産グループ内で培った内部監査のノウハウを踏まえ、監査及びリスク委員会に加わった。同氏は内部監査担当理事(Vice Chairman)を務める前に、2022年11月に日産の人事部門担当常務執行役員に昇進した。
2022年9月14日からフランス政府投資局(Agence des Participations de l’État)の長官であるアレクシス・ザイデンウェーバー氏は、経済財政省の財務局で様々な職位を務め、いくつかの株式公開会社において取締役を経験している。
セバスチャン・ジャケ氏は、従業員を代表する取締役として、会計及び財務に関する特別な研修を受けている。同氏は当社について深い知識を有しているため、本委員会の業務を理解し、積極的に参加することができた。
使命
| 監査及びリスク委員会の使命に関する取締役会規則の規定(抜粋) 監査及びリスク委員会は、財務諸表及び会計・財務・持続可能性に関する情報の作成並びに監査に関連する問題、そして内部監査及びリスク管理システムの有効性を監視するものである。 この点について、取締役会は、監査及びリスク委員会に以下の職務を割り当てる。 ・ 財務諸表に関する事項: - 財務諸表及び財務情報の作成及び監査に関係する問題を監視すること。 - 当社の財務諸表、特に年次及び半期の会社の単体及び連結財務諸表の事前精査を実行し、法定監査人によるその法定監査を監督すること。年次財務諸表の精査は、社会及び環境リスクを含めたリスクへのエクスポージャー並びに選定会計オプションと共に当社の重要なオフバランス約定について経営陣が記載する表明を伴うものとする。 - 特に、重要な取引について、また、当該規則の違反を防ぐために、会社の単体及び連結財務諸表の作成に用いられる会計手法の妥当性及び不変性を確保すること。 - 連結会社の範囲、場合によっては連結会社に含まれなかった会社の理由を精査すること。 - 公表される前に、年次及び半期財務諸表の草案、活動報告書、業績並びに特定の重要な取引の目的で作成されたすべての財務諸表(予想を含む。)、さらにこれらに関連する重要な財務のプレスリリースを公表前に精査すること。 - 最高経営責任者から提案され、取締役会に提示された増資、参加利益の購入及び取得又は処分等の特定の取引を、財務の観点から検討すること。 - 毎年、ルノー・グループの財務戦略及びルノー・グループの主要な財務取引の条件を認識していること。 - 金融市場規制の遵守を徹底するために行われる手続の質を確保すること。 ・ 持続可能性に関する情報について: - 持続可能性報告プロセスを監視する。 - 持続可能性報告基準に従って公開される情報を決定するプロセスを監視する。 - 必要に応じて、これらのプロセスの完全性を確保するための勧告を行う。 ・ 外部統制に関する事項: - 法定監査人及び持続可能性に関する情報の監査人の選出手続を監督し、取締役会に対して、株主総会による任命のために提案された法定監査人及び持続可能性に関する情報の監査人に関する勧告及び任命の更新の場合に勧告を行うこと。 - 法定監査人及び持続可能性に関する情報の監査人の任務を監視すること(法定監査人の監査計画及び業務のプログラムの精査などにより行う。)、法定監査人による検証結果、勧告及び関連する次のステップを監視すること。 - 毎年、法定監査人と共に、法定監査人が請求する手数料について、厳密な意味における監査業務、監査関連業務及びその他の業務の内訳を検討すること。 - 毎年、持続可能性に関する情報の監査人による持続可能性に関する情報の認証に関連するサービスとその他のサービスとの間で請求された料金の内訳を監査すること。 - 適用ある規制により認められる範囲で、法定監査人による(財務諸表の証明以外の)禁止されていない業務の提供を承認すること。 - 法定監査人及び持続可能性に関する情報の監査人が、独立要件を満たし、適用ある法律に従い必要な措置を講じることを徹底すること。 - 場合により、当該活動において生じ得る法定監査人とゼネラル・マネジメントとの間の意見の相違を仲介すること。 ・ 内部統制に関する事項: - ルノー・グループの内部統制並びに内部監査システム及び手続の効果を監視すること(規制上及び運営上の遵守を含む。)。 - 内部監査役員と共に、内部統制業務及び対応についての計画、かかる業務及び対応の結論、最終的な勧告並びに関連する結果を検討すること。 - ゼネラル・マネジメントより、当社の会計書類又は内部統制手続についての第三者からの批判又は批評に関する内部情報、加えて当該目的で採用された手続及びかかる批判又は批評に取り組むために取られた措置について情報を得ていること。 - 当社の年次管理報告書に記載された内部統制及びリスク管理手続に関するセクションを精査すること。 ・ リスクに関する事項: - 会計、財務及び持続可能性に関する情報の作成及び取扱いに関係する手続についてのルノー・グループのリスクを識別し、評価するためのシステム及び手続の効果を監視すること。 - 重大なリスク及びオフバランス約定を精査し、報告された不履行及び弱点の重要性を評価し、場合により、取締役会に報告すること。 - 非財務リスク(環境、社会的、社会全体)の財政的影響を精査すること。 - 汚職及び地位濫用を防止し検知するためのメカニズムの実行を確保すること。 ・ 財務情報及び持続可能性に関する報告についての事項: - 株主及び投資家に対する適切かつバランスのとれた包括的な情報の提供を確保すること。 - 当社が信頼性のある非財務情報を提供できるように徹底するための報告、評価及び管理システムを検討すること。 ・ 戦略に関する事項: - ルノー・グループの中長期的な戦略計画に関連する財務的な軌跡を監視すること。 監査及びリスク委員会は、その職務の一部として、法定監査人がその職務の実施及び業務の完了を報告するため、とりわけ財務、会計情報及び持続可能性に関する情報の作成に係るプロセスの精査に関する会議中に法定監査人及び持続可能性に関する情報の監査人の意見を聴取するものとする。監査及びリスク委員会はまた、財務、会計、経理、内部監査及び持続可能性に関する役員の意見を聴取する。これらの聴取は、委員会が望む場合、当社のゼネラル・マネジメントの同席なく行われなければならない。 監査及びリスク委員会はまた、財務、会計、経理、内部監査及び持続可能性に関する取締役の意見を聴取する。これらの聴取は、委員会が望む場合、当社のエグゼクティブ・マネジメントの同席なく行われなければならない。 監査及びリスク委員会は、取締役会にその職務の実施について定期的に報告するものとする。また、財務諸表の監査及び持続可能性に関する情報の認証の結果、かかる業務が財務情報及び非財務情報の完全性に寄与する方法、及びこのプロセスにおいて果たした役割についての報告を行う。監査及びリスク委員会は、取締役会に、遅滞なく、直面した困難について報告するものとする。 |
活動報告
監査及びリスク委員会は2025年度に6回開催され、出席率は96%であった(取締役個々の出席率の詳細については、「取締役会の構成」の表を参照のこと。)。
法令の規定、AFEP-MEDEF規範に基づく勧告及び上記の使命に従って、監査及びリスク委員会は、特に以下の2025年会計年度における事項を扱った。
・ 財務諸表に関する事項:
- 2024年度のルノー・グループの連結財務諸表、当社及びルノーs.a.s.の親会社財務諸表並びに2025年度上半期のルノー・グループの連結財務諸表、並びに関係する財務上のプレスリリースの検討。とりわけ、監査及びリスク委員会は、事業部門における資産の評価、資産減損テスト及び自動車市場における動向並びにそれらが当社の財務成績に及ぼす結果について調査した。
- ルノー・グループのパートナーシップが及ぼす会計上及び財務上の影響の検討。
- 業績の予算に対するモニタリング。
- ルノー・グループの流動性の状況及び信用格付。
- 保証、承認及び付与された保証並びに株主総会で投票に付される財務上の委任の検討。
- オフバランスシートのコミットメントの検討。
- 2026年度の予算の作成。
- 会計情報の作成手順の検討。
- ルノー・グループの日産に対する持分に関する会計処理の変更の精査。
- 予測関連の管理資料の検討。
- 「中期計画」における財務見通しの要素の検討。
- 財務部門のプロセスと情報システムの近代化を目的としたパルサープロジェクトのモニタリングと実施
- ルノー・グループの主要な持分(日産、ホース等)の財務状況のモニタリング
・ 外部統制に関する事項:
- 法定監査人が法定監査任務の一環として提出する2025年度の外部監査計画。
- 法定監査人の内部統制評価に関する業務のサマリー。
- マネジメント構成員の同席なく行われる法定監査人の意見聴取。
- 法定監査人の独立性。
- 法定監査人の報酬及び非監査業務。
・ 監査、内部統制及びコンプライアンスに関する事項:
- 内部統制・コンプライアンス年次自己評定キャンペーンのフォローアップ。
- 2024年度のルノー・グループの監査計画の評価、2025年度内部監査計画のフォローアップ及び2026年度の監査計画の策定。
- IFACI(フランス内部監査人協会)基準の刷新。
- モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)のガバナンス、財務管理及びコンプライアンスのモニタリング。
- フランス健全性監督破綻処理機構(ACPR)によるディアック(MFSフランス)の検査結果の分析。
- 「赤(問題あり)」に分類された監査及び関連する行動計画のフォローアップ。
- RCIの2024年度内部監査報告書、RCIの2025年度監査計画。
- 倫理・コンプライアンス部門の活動報告。
- 主な業務関連の社内通報案件に関するフォローアップ。
・ リスクに関する事項:
- ルノー・グループの主要なリスクのマッピング。
- ルノー・グループのリスク管理システム。
- モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)のリスクのマッピング及びリスク管理システム。
- サプライチェーンの混乱リスクのモニタリング及び関連する管理体制の分析。
- 個人データに関する法令・規制のコンプライアンス違反リスクのモニタリング。
- 財務リスクのモニタリング及びルノー・グループの事業に関連する主要なカントリーリスクのモニタリング。
- サイバー犯罪に関するリスクのモニタリング、及び関連する行動計画の実施。
- ルノー・グループの主要な法務及び税務紛争のモニタリング。
- 競争法紛争のフォローアップ。
・ 持続可能性についてのレポートに関して:
- ダブルマテリアリティ・マトリクスの検証及びIRO(インパクト、リスク及び機会)の検討。
- 持続可能性報告プロセスの検討。
- 2025年度の持続可能性に関する報告作成のモニタリング。
- サステナビリティ情報の監査人の委任契約の更新。
以下のように規定されている。
・ 当社の連結財務諸表及び親会社財務諸表は、AFEP-MEDEF規範に従って開催された会議において、監査及びリスク委員会によって、十分な期間をもって検討された。
・ 監査及びリスク委員会の使命の1つは、「統制及びリスク管理システム」に記載された、内部統制及びリスク管理システムの有効性のモニタリングを行うことであり、その一環として、最高財務責任者と監査及びリスク担当取締役の同席の下、同委員会による決算の検討を行うことである。これには監査の主要なポイント、採用された会計手法に関する法定監査人の結論及びこの分野における規制の進展について特に説明した法定監査人による詳細な報告が添付される。
・ また、監査及びリスク委員会は、当社のマネジメントの同席なく、当社の法定監査人から2回聴取を行った。
・ 戦略及びサステナビリティ委員会の委員長は、持続可能性報告書の作成に関するフォローアップの一環として、監査及びリスク委員会の業務に参加した。
監査及びリスク委員会の各会議後、次の取締役会会議において報告がなされる。これらの活動報告によって取締役会は十分な情報を得ることが可能となり、それによって取締役会の審議が行われやすくなる。さらに、監査及びリスク委員会の各会議では議事録が作成され、この議事録は承認を受けるために全委員に提出される。
2.ガバナンス及び報酬委員会
| 委員の人数 | 会議の回数 | ||||
| 5名 | vs | 4名 | 6回 | vs | 6回 |
| 2025年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2024年度 | ||
| 独立取締役の割合** | 出席率 | ||||
| 50% | vs | 66.7% | 96% | vs | 92% |
| 2025年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2024年度 | ||
2025年12月31日現在の委員
・ フルーリォ氏*(委員長)
・ ド・マドル氏*(2025年4月30日から)
・ ロワン氏(2025年4月30日から)
・ ヴィダル氏**
・ ザイデンウェーバー氏
* 独立取締役
** AFEP-MEDEF規範の勧告に従い、従業員を代表する取締役は、独立取締役の割合に算入されていない。
2026年2月18日の会議において、取締役会は、ピエール・フルーリォ氏の取締役任期満了日である2026年4月30日の年次株主総会終了をもって、アルメル・ド・マドル氏をガバナンス及び報酬委員会の委員長に任命することを決定した。さらに、取締役会は、同日付をもってベルナール・デルピ氏及びアネット・ウィンクラー氏をガバナンス及び報酬委員会の委員に任命することを決定した。その結果、2026年4月30日時点で、同委員会の独立取締役の割合は60%となる。
構成
取締役会規則には、ガバナンス及び報酬委員会の構成に関する原則が詳述されている。
| ガバナンス及び報酬委員会の構成に関する取締役会規則の規定(抜粋) 当委員会は、取締役会に任命された3名から6名の委員で構成され、その過半数は独立取締役の中から選出されるものとする。当委員会の委員長は、ガバナンス及び報酬委員会の提案に基づき、独立取締役の中から取締役会が指名するものとする。当委員会の委員として、従業員を代表する取締役が任命されるものとする。当委員会には、シニア・エグゼクティブ・オフィサーを置くことができない。 |
使命
| ガバナンス及び報酬委員会の構成に関する取締役会規則の規定(抜粋) ガバナンス及び報酬委員会は、取締役会に対し以下の責任を負う。 ・ 取締役の選出及び委員会の構成に関する事項(特に当社のダイバーシティ・ポリシーを勘案して、予想外の欠員が生じた場合又は追加の取締役の任命の場合): - 当社のダイバーシティ・ポリシーを勘案し、任期満了となった取締役の任期の更新の妥当性を評価すること。 - 当社のダイバーシティ・ポリシーを勘案して委員及び委員長の指名に関する議案を検討し、当該提案に関する取締役会への勧告を策定すること。 - 主席独立取締役の指名について勧告すること。 ・ 会社役員の後任に関する事項: - 任期満了が近づいた場合、会長及び最高経営責任者の後任に関する勧告を策定すること。 - 当社会社役員の後任計画を設計すること。会社役員は、当委員会のこの使命の遂行について関与することができる。 - ルノー・グループのエグゼクティブ・コミッティのメンバーの指名に関するゼネラル・マネジメントの計画について報告を受けること。 ・ 取締役会及び管理機関の運営に関する事項: - 会社役員が、特に管理機関における男女の均衡に関して、差別を排除し多様性を確保する方針を実施するよう徹底させること。 - 取締役会の定期的評価の実施を支援すること。 - 取締役会(委員会を含む。)のメンバー、組織及び運営を評価するプロセスを作成し、AFEP-MEDEF規範の勧告に従って、取締役会の自己評価プロセスを監督すること。 - 管理機関の適切な運営を評価し、その後、取締役会への勧告を策定すること。 - 当社の株式保有構造の変化、並びに、当社が当該変化をどのように考慮するかを、そのガバナンス上、株主(従業員株主を含む。)の状況を監視する観点からモニタリングすること。 - AFEP-MEDEF規範の趣旨の範囲内で各取締役が個々に独立しているとみなされるかどうかを毎年評価すること。 - 取締役が利益相反のため出席又は投票に参加できない場合は、その都度、取締役会長から報告を受けること。利益相反について、取締役の定期的な申告を検討し、場合に応じて、利益相反を生じさせる可能性のある事項の一覧表を作成し、取締役会に報告すること。 - 取締役会の構成及び運営並びに取締役会のダイバーシティ・ポリシーに関する報告書を取締役会に提出し、適用法令に基づき株主総会に提出される決議案に関する意見書を発行すること。 - 当社内のガバナンスの実践が、AFEP-MEDEF規範並びにAutorité des Marchés Financiers及び議決権行使助言会社の勧告に準拠しているかどうかを評価し、それらを継続的に遵守させること。 - AFEP-MEDEF規範の勧告からの逸脱を強調し、関連する説明を準備すること。 ・ 会社役員の報酬に関する事項: - すべての報酬項目、年金及び福利厚生制度、現物支給、並びに、状況に応じて、当社のストック・オプション又は無償株式の付与を含む、会長及び最高経営責任者の様々な金銭的権利に関して取締役会に勧告し、これに関連して、会社役員の年間評価書を作成すること。 - 会長及び最高経営責任者の報酬の要素が、ルノー・グループの戦略の実施及び結果と密接に関連するよう徹底させること。 - 報酬方針、その構成及び要素が、適用法及びAFEP-MEDEF規範の勧告に準拠するよう徹底させること。 - 状況に応じて、会社役員の報酬の可変部分の額を、関連する業績基準の達成度の評価後に、取締役会に提案すること。 - 当社の取締役又はシニア・エグゼクティブ・オフィサーが当社と締結を希望する可能性のある業務契約の条件の事前審査を実施すること。 - 毎年、報酬方針に関する報告書案を取締役会に提出し、適用法令に従って株主総会に提出する決議案についての意見書を発行すること。 ・ 取締役の報酬に関する事項: - 取締役に割り当てられる報酬の総額及び配賦方法について勧告を行うこと。 - コーポレート・ガバナンス報告書に含まれる取締役報酬に関する項目を検討すること。 ・ ルノー・グループの主要役員の報酬に関する事項: - ルノー・グループのエグゼクティブ・コミッティのメンバーの報酬方針について報告を受けること。 - 従業員財形貯蓄制度、補完年金制度、資金調達を提供する留保株式の発行及びストック・オプション又は無償株式の付与を含む、当社の従業員及びより広範なグループ会社の従業員に対するあらゆる種類のインセンティブ制度に関する勧告を策定すること。 ・ ガバナンス及び報酬委員会は、ルノー・グループ内の倫理的行動を促進するとともに、関連する原則及び規則の適切な普及及び適用を監視する責任も負っている。 |
活動報告
ガバナンス及び報酬委員会は2025会計年度に6回開催された。出席率は100%であった(取締役ごとの出席の詳細については、「取締役会の構成」に記載の表を参照のこと。)。
特に以下が論じられた。
・ ガバナンスについて
- ルカ・デメオ氏の退任に伴うルノー最高経営責任者の後任に関する件。ダンカン・ミント氏を暫定最高経営責任者に任命した後、フランソワ・プロボ氏を最高経営責任者に任命した。
- 上場企業の取締役における男女比の均衡化に関する2024年10月15日付政令第2024-934号の社内実施状況の分析、並びに2026年4月30日の年次株主総会に提案される、従業員を代表する取締役及び従業員株主を代表する取締役の任命に関する定款改正案。
- AFEP-MEDEF規範に定められた独立性基準に従った、独立取締役のリストの検討。
- 取締役会及び各委員会の構成の変更(特に、2026年4月30日に開催の年次株主総会において指名が提案された新たな独立取締役1名の選任)。
- 2024会計年度の取締役会自己評価。
- 規制対象の契約、及び、当社が締結した契約の適格性についての、また現状の事業に関する通常の条件で締結された契約の評定を可能にする内部手続(この手続の詳細については、「独立当事者間の条件の下で締結された現行契約の評定手続」を参照のこと。)。
- 株主総会やガバナンス・ロードショーで示された株主の予想。
- 2026年の株主総会の議案の検討。
- ルノー・グループのマネジャーの後任計画に関する協議、特に社内人材の検討。
- CSRDのガバナンス(持続可能性に関する報告のレビューについての責任の割当て)。
・ 報酬について
- 2025会計年度の取締役会会長報酬の構成要素の決定及び2026会計年度の報酬方針の決定。
- 2025会計年度の最高経営責任者報酬の構成要素の決定及び2026会計年度の報酬方針の決定。
- ルカ・デメオ氏の退任に関する条件。
- ルカ・デメオ氏の後任に関連して、2025年4月30日の株主総会で承認された2025年度の最高経営責任者の報酬方針を、暫定最高経営責任者に任命されたダンカン・ミント氏及びルノー・グループの新最高経営責任者であるフランソワ・プロボ氏に適用するための条件。
- 2025会計年度の取締役報酬の構成要素の決定及び2026会計年度の報酬方針の決定。
- 2021会計年度の業績連動株式報奨制度の結果及び2025会計年度の業績連動株式報奨制度の実施。
- 2023会計年度の共同投資プランの結果。
- 2025会計年度の従業員持株制度の実施状況及び結果のモニタリング、並びに2026会計年度の計画に関する検討。
後任計画
ルノー取締役会の内部規則第5.2条に基づき、ガバナンス及び報酬委員会は、当社の業務執行役員(必要に応じて、同委員会の業務に関与する業務執行役員を含む。)の後任計画を策定し、会長及び最高経営責任者の後継者について取締役会に勧告を行う責任を負う。
ガバナンス及び報酬委員会が策定した計画は、一方では業務執行役員の任期満了に伴う後継(任期の更新、早期退任、又は恒久的な退任のいずれの場合も含む。)を、他方では会長又は最高経営責任者の任期中に予期せぬ又は早期の欠員が生じる事態(その欠員が恒久的か一時的かを問わない。)を網羅している。
したがって、本計画は後継状況に応じて実施すべき様々な手順を規定しており、特に主要な役員(Director General)の後継に関しては、人事部門及び主要な役員との間で行われる社内人材の年次検討に基づいている。また、外部候補者の検討に関する計画の一環として、外部コンサルタントも選定されている。
当該プロセス(方法、原則及び手順)は、ガバナンス及び報酬委員会によって随時検討される可能性があるが、年次検討を要するものではない。本計画の直近の検討は、2024年10月1日の委員会会合において行われた。委員長は、後任計画に関連する委員会の活動について、取締役会に体系的に報告しなければならない。
取締役会長は、ガバナンス及び報酬委員会のすべての業務に参加する。他の委員会の委員長も、社内人材の年次検討に招請され、後任計画が実施される場合には、ガバナンス及び報酬委員会の業務に直接関与する。 ガバナンス及び報酬委員会は、プロセスの終了時に、該当する業務執行役員の後任について取締役会に勧告を行う。
後任計画は、2025年6月にルカ・デメオの退任が発表された直後に実施され、これにより取締役会は、事前に選定された候補者リストから、フランソワ・プロボを新最高経営責任者として、1.5ヶ月以内に任命することができた。
3.戦略及びサステナビリティ委員会
| 委員の人数 | 会議の回数 | ||||
| 5名 | vs | 6名 | 4回 | vs | 4回 |
| 2025年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2024年度 | ||
| 独立取締役の割合** | 出席率 | ||||
| 66.7% | vs | 50% | 100% | vs | 96% |
| 2025年度 | 2024年度 | 2025年度 | 2024年度 | ||
2025年12月31日現在の委員
・ ウィンクラー氏*(委員長)
・ アン=ロール・ド・シャマール氏*(2025年4月30日から)
・ ディグリップ氏**
・ ジャンティ氏**
・ マレシャル=ドリュ氏(2025年4月30日から)
* 独立取締役
** AFEP-MEDEF規範の勧告に従い、従業員株主を代表する取締役及び従業員を代表する取締役は、独立取締役の割合に算入されていない。
構成
取締役会規則には、戦略及びサステナビリティ委員会の構成の原則が詳述されている。
| 戦略及びサステナビリティ委員会の構成に関する取締役会規則の規定(抜粋) 戦略及びサステナビリティ委員会は、取締役会に任命された3名から7名の委員で構成されるものとする。当委員会の委員長は、ガバナンス及び報酬委員会の提案に基づき、独立取締役の中から取締役会が指名するものとする。当委員会の委員である取締役は、(ⅰ)産業及び/若しくはデジタル分野についての深い知識を有するか又は(ⅱ)国際的発展及び/若しくは環境問題、社会全体に関する問題及び社会的問題についての特定のスキルを有していなければならない。 |
使命
| 戦略及びサステナビリティ委員会の使命に関する取締役会規則の規定(抜粋) 取締役会の業務の一環としての、戦略及びサステナビリティ委員会の主な職務は、ルノー・グループの全体的な戦略(以下を含むが、これらに限定されない。)を定期的に検討することである。 ・ ルノー・グループの中長期的な戦略、行動計画を含む実行、明確に定義された重要な業績指標によるモニタリングを検討する。 ・ 当社の環境、社会及び企業の責任並びに持続可能な開発の観点から実行すべき戦略及び活動を検討する。 ・ 非財務コミュニケーション方針を検討する。 ・ 非財務格付を検討する。 ・ 持続可能性に関するレポートの目的と関連指標の性質を検証する。 ・ 産業レベルにおいて、ルノー・グループの戦略に重大な影響を与える合併、買収、処分、合弁及び戦略的なパートナーシップ契約を検討する。 ・ 製品及び技術開発に関する戦略を検討する。 ・ 生産施設及びそのサプライヤー基盤の競争力を精査する。 ・ ルノー・グループの地理的存在戦略を検討する。 ・ 取締役会に適切に情報提供し、意思決定の準備のために取締役会に勧告を行うことを徹底する。 会長、最高経営責任者及び場合により最高経営責任者代理は、必要に応じて自らが選任したメンバーの支援を受け、これらの事項について定期的に発言を行う責任を負う。 |
活動報告
戦略及びサステナビリティ委員会は2025会計年度に4回開催された。出席率は100%であった(取締役ごとの出席の詳細については、「取締役会の構成」に記載の表を参照のこと。)。
戦略及びサステナビリティ委員会は、ルノーリューション戦略プラン(特に第3フェーズであるレボリューション)及びルノー・グループのESG戦略の主要業績指標の監視表を2回にわたり検討した。
委員会は、2025年に、以下の主要な題目についても検討を行った。
戦略に関する事項:
- ルノーリューション戦略プランの主要プロジェクトの実施状況の定期的なモニタリング。
- ルノー・グループの主要なパートナーシップ(ホース、フレクシス、アライアンスなど)の業績と活動のモニタリング。
- 戦略プラン案「フューチュラマ」の策定、2028年までの車種ラインナップの構築、及び将来計画の主要なコミュニケーション軸という文脈における、ルノー・グループの中長期戦略の方向性に関する考察。
- 最高経営責任者の交代に伴う新たな戦略的方針に関する考察、並びに製品、パートナーシップの業績、業務変革及び人的資本に焦点を当てた「中期戦略計画」の策定。
- 市場セグメント及び地域ごとのトレンド及び競争環境の分析を行うことによる、短期・中期戦略プランの仮説の裏付け。
- 次期戦略プランのダッシュボード導入状況の検討。
持続可能性に関する事項:
- ルノー・グループの社会的、社会全体及び環境に関する責任戦略の実行状況のモニタリング。
- ルノー・グループのESGに関する主要な業績指標のモニタリング。
- 2025会計年度におけるサステナビリティ報告に関する取り組み、特にCSRD指令の要件を満たすための取り組みの検討。
- 道路利用者の安全に関するヒューマン・ファースト・プログラムのロードマップのモニタリング。
- 新たなESG関連の規制による影響のモニタリング。
- ルノー・グループの生物多様性戦略のモニタリング。
- ルノー・グループの警戒計画における主な変更点の検討。
取締役会の評価
AFEP-MEDEF規範の勧告に従い、取締役会は、その業務の効率性を検証し、その業務の有効性を改善することを目的として、その構成、組織、機能について毎年評価を実施する。さらに、取締役会は、3年に1度、外部の独立したコンサルタントの支援を受けて正式な評価を実施する。
取締役会及びその委員会の組織と評価手順:
| 2025年11月 アンケート準備 | → | 2025年12月 ガバナンス及び 報酬委員会によるアンケート内容の確認及び承認 取締役会への手続及びタイムテーブルの提示 取締役に対し アンケート配信 | → | 2026年1月 取締役会事務局によるアンケート回答の集計 並びに会長及び 主席独立取締役への結果の伝達 評価結果サマリー準備 | → | 2026年2月 ガバナンス及び 報酬委員会への 結果サマリー提示 取締役会 取締役への 結果サマリー提示 | → | 2026年3月 当社のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントにおける取締役会及びその委員会の評価サマリー公表 |
2025年度のプロセス:2023年に外部の独立したコンサルタントの協力を受けて正式な評価が実施されたことに伴い、2025年、取締役会は、自身の機能及び各委員会の機能について自己評価を行った。
取締役会のメンバー全員がオンラインアンケートに回答し、その評価結果の報告は、2026年2月13日のガバナンス及び報酬委員会の会議並びに2026年2月18日の取締役会会議にて行われた。
2025年度のサマリー:
2025年度における取締役会及びその委員会に関する評価結果の概要は、以下の通り提示された。
2025年度評価の目的と主要なテーマ:
アンケートの目的は、以下のテーマについて検証することであった。
・ 前回の評価時に特定された改善点のフォローアップ。
・ 取締役会及びその委員会の構成、役割、使命、構造及び機能。
・ 取締役会とエグゼクティブ・マネジメントとの間の関係。
・ 各取締役の個人の貢献及び集団としての効率性。
今回の評価は、以前行われた外部評価から教訓を得るとともに、エグゼクティブ・ボード及び各委員会の運営の在り方を検討する機会となった。
2025年には、この評価によって以下のようなポジティブな点及び改善が必要な分野が浮き彫りになった。
| 総合評価 | 改善が必要な分野 |
| 改善が必要な分野を踏まえて | |
| ● 過去の評価における勧告や改善が必要な分野が考慮され、取締役会及び委員会の双方において進展が見られた。 | |
| 取締役会の使命 | |
| ● 取締役会の使命と責任は明確に定義されている。 ● 取締役会は定期的に市場の推移とルノー・グループが直面する主な課題について報告を受けている。 ● 取締役会はルノー・グループの戦略に関する知識と理解のレベルは十分であると考えている。 ● 取締役会は戦略及びESGのトピックに深く関与している。 ● 取締役会はルノー・グループのESG戦略は十分に明確であると考えている。 | ● 市場の成長、増加する課題及び自動車セクターの変革を踏まえて、ルノー・グループの競争環境の変化に関するより定期的なモニタリングポイントを設ける。 ● ルノー・グループの戦略とビジネスモデル、市場リスク及び機会について、考察に費やす時間と論点を増やす。 ● 株式保有先やパートナーシップの財務成績に対するモニタリングを強化する。 ● 人材戦略に関する検討を深める。 |
| 取締役会の構成 | |
| ● 取締役会の構成は、株主構成、取締役の在任期間及び経験に適応している。 ● 取締役会における男女比は均衡している。 ● 多様性のある経歴及びノウハウを持つ新たな取締役の加入並びに産業的・国際的なスキルの強化が、正のインパクトをもたらしている。 | ● 自動車セクター及び/又は自動車セクターに隣接するセクター(エネルギー、AI、テクノロジー、ソフトウェア)での実務経験を持ち業界的に高い知名度を持つ人材を登用することにより、取締役会の技術的・産業的スキル(特に、研究開発、革新並びにモビリティ及びサービスの分野におけるスキル)を強化する。 ● 主席取締役の退任を見据えて、財務スキルに知名度を持つ人材を登用する。 ● ルノー・グループの国際的な存在感に鑑み、外国人やヨーロッパ以外の市場(特にインドやラテンアメリカ)での経験を持つ人材を登用することにより、取締役会の国際的な構成を強化する。 |
| 取締役の独立性 | |
| ● 取締役会の構成及び様々なステークホルダーの代表に関する独立取締役の割合は十分である。 ● 取締役会全体として利益相反の防止に注意を払っている。 ● 主席取締役の役割は有用であり、とりわけ取締役会のこの移行期においてはその役割が十分に確保されている。 | |
| 取締役会の運営 | |
| ● 取締役会の頻度と会議時間は適切であり、議題はルノー・グループの課題に適合している。 ● 取締役会の全体的なパフォーマンスは非常に良好で、改善している。 ● 取締役会における出席率は極めて良好である。 ● 工場視察の取り組みは大変評価されている。 ● 取締役会は透明性があり、建設的である。 ● 取締役会メンバーは、議論及び提供された情報の機密性を尊重しなければならない。 ● 会議の準備にあたる取締役会事務局の取り組みは、高く評価されている。 ● 取締役会と下部組織の間には強い信頼関係がある。取締役会長及び最高経営責任者のコミットメント、アベイラビリティ及びアクセシビリティは高く評価されている。 | ● より定期的な工場視察及びセミナーを企画する。 ● 取締役会の集団的な成熟度を担保するため、特定の技術的テーマに関する継続的な教育プログラムを提案及び/又は実施する。 ● 取締役会の意思決定オプションの透明性を向上させ、代替案に関する議論への取締役の関与を強化するために、取締役会の決定を必要とするトピックの提示を事前に予測する。 |
| 委員会 | |
| ● 委員長は会議の準備と進行に深く関与している。 ● 取締役会における委員会の活動概要は、委員会中の議論や意見の妥当性を反映している。 ● 取締役は、会議の準備に必要な完全かつ適切な情報の提供を受けている。 | ● 各委員会の作業プログラムや会議の内容に関する情報共有を継続し、強化する。 |
「遵守又は説明」原則の実施
フランス商法第L.22-10-10条に基づき、当社は、AFEP-MEDEF規範を参照する。当社は、同規範の勧告に従っている。
AFEP-MEDEF規範第28.1条に定められた「遵守又は説明」原則及びフランス商法第L.22-10-10条の規定により、下記の表のとおり、遵守されていない同規範の勧告及び関連する説明が要約されている。
| AFEP-MEDEF規範の勧告 (2022年12月版) | 見解 | |
| 取締役の独立性基準(第10.5条) | 2026年2月18日の会議で、取締役会は、AFEP-MEDEF規範の基準第1号に照らして、ジャンドミニク・スナール氏の状況を、2025年7月15日から2025年7月30日までのルノーs.a.s.の会長としての職務の履行、及び2025年6月24日までの日産の取締役としての地位を考慮の上検討した。 AFEP-MEDEF規範は、独立(self-employed)の地位から除外する可能性のある人物を取締役会が調査しなければならない基準の一つとして、「過去5年間において、当該会社が連結する会社の従業員、業務執行役員又は取締役でないこと又はなかったこと」を挙げているが、AFEP-MEDEF規範適用ガイドによれば、取締役が「当該会社が非過半数ではあるが相当数の株式を有している会社又は兄弟会社における役職」を有する場合にも、この勧告が該当するとしている。 また、取締役会は、2025年7月15日から2025年7月30日までジャンドミニク・スナール氏がルノーs.a.s.の会長職を務めたことは、取締役会が最高経営責任者の引き継ぎの手続を行う期間中の、かつフランソワ・プロボ氏の着任までの、例外的で純粋に一時的な性質のものであると判断した。したがって、取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、このような例外的状況は、この一時的な職務の終了時にジャンドミニク・スナール氏の独立性に疑問を投げかけるようなものではないと考えた。 加えて、日産はルノーによって完全に連結されている会社ではないことが想起され、2025年6月30日現在、ルノーが保有する日産株式は、日産の株価に基づき評価される、資本を通じて公正価値で測定する金融資産として取り扱われている(ルノーの日産への持株状況の詳細については、連結財務諸表の注12を参照のこと。)。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、日産の取締役会においてルノーの代表として取締役会長が行使した職務は、任期満了時において、ルノー・グループに関するジャンドミニク・スナール氏の判断の自由と独立性に疑問を投げかけるようなものではないと考えた。 さらに、そのような事態により利益相反が生じた場合には、当該取締役が取締役会の審議・議決への参加を差し控える義務を定めた取締役会規則の規定が適用されたであろう。 また、2026年2月18日の会議で、取締役会は、ピエール・フルーリォ氏が2025年6月24日まで日産の取締役を務めていたことを踏まえ、AFEP-MEDEF規範の基準第1号に照らして、同氏の状況を精査した。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、日産の取締役会においてルノーの代表として主席取締役が行使した職務は、任期満了時において、ルノー・グループに関するピエール・フルーリォ氏の判断の自由と独立性に疑問を投げかけるようなものではないと考えた。 さらに、そのような事態が利益相反を生じさせた場合には、当該取締役が取締役会の審議・議決への参加を差し控えるよう義務づける取締役会規則の規定が適用されたであろう。 |
独立当事者間の条件の下で締結された現行契約の評定手続
ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、取締役会は、(2019年5月22日法律第2019-486号による改正後の)フランス商法第L.225-39条の規定に従って独立当事者間の条件の下で締結された現行事業に係る契約を当社が評定できるようにする、当社が締結した契約の適格性に関する内部手続を、2020年2月13日の取締役会会議で採択した。取締役会は、2025年2月19日に開催された取締役会会議において、当該手続を更新した。
ルノーの取締役会で承認された内部手続には、ルノーS.A.が当事者である様々な契約に対して、関連当事者契約又は現行契約として適格性を付与するために用いられる手法が記載されている。当該内部手続は、法定の関連当事者統制手続も想起させる。
この内部手続は、年単位で、とりわけ、会計年度中に生じた法律又は規制の改正、ベストプラクティスの変更及び実施上の難点を考慮するため、ガバナンス及び報酬委員会によって見直された後、当社の取締役会がそれを評定することになる。
取締役会は、2026年2月18日の会議において、独立当事者間の条件の下で締結された現行契約を評価するための内部手続を検討し、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、この手続が法律上の規定に従ったものであり、修正は不要と結論付けた。
株主の年次株主総会出席手続
当社の定款第21条は、株主が年次株主総会に出席するための手続を定めている。これらの手続は、「年次株主総会」に記載されている。
統制及びリスク管理システム
ルノー・グループは、その事業活動の実施に固有のリスクに対処すべく、その悪影響を最小化し、その経営を安定させることを可能とする組織体制及び手続を確立している。リスク管理及び内部統制は、ルノー・グループのすべての機能及び活動を網羅している。その主たる目的は以下の通りである。
・ 当社がさらされているリスクを特定し、かつ管理する。
・ 法律、規制及び社内ルールを遵守させる。
・ 活動を品質、費用及び納品の点で管理する。
・ 財務、会計及び経営状況の開示内容の信頼性、妥当性及び質の高さを確保する。
但し、この体制及び手続は、当社の目的が達成されるという絶対の保証を提供するものではない。機会とリスクとの折り合いをつけるため、ルノー・グループのグローバル・リスク管理は、業務管理又は目的達成に重大な影響を及ぼす可能性のある事由の影響及び/又は可能性を抑えることを目的としている。
内部統制及びリスク管理システムは、リスクファクター・コントロールの水準及び経営計画の有効性を測定することにより、リスクの特定及び評価を行う。
ルノー・グループは、3つの事業セグメントで構成されている。
・ 自動車部門
・ RCIバンクS.A.及びその子会社がモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの商号で運営する販売金融部門
・ モビライズ・ビヨンド・オートモーティブのブランドに基づいたモビリティサービス部門(2025年)
ルノー・グループは、AMFの参照フレームワーク及び実施ガイドライン並びに2010年7月に公表された監査委員会作業グループ・レポートの勧告に依拠している。このフレームワークは、自動車部門及びモビリティサービス部門に適用される。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)は、銀行・金融規制に従い、独自の内部統制及びリスクマネジメントの枠組み(「モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの具体的特徴」に詳述されている)を定めた。MFSは、フランスの金融健全性監督・破綻処理機構(ACPR)及び欧州中央銀行(ECB)による管理の対象となっている。
リスク管理への貢献者
ルノー・グループの自動車部門は、2つの領域で構成されている。
・ 「ビジネスユニット」に組織編成されている各ブランドは、顧客及び市場に焦点を置き、顧客の満足、性能及び収益性を主導している。
・ 「会社機能」は、当社の他の事業分野すべてを含む。方針を定め、事業活動に適切な基準、方法及び技能を提供する。
3つの管理系統に沿った構造
ルノー・グループの内部統制及びリスク管理システムは、AMFが定める一般原則に従い、また職務分散原則を遵守し、3つの管理系統のコンセプト(以下の図を参照のこと。)に従って構成されている。
第1の管理系統:業務管理
業務管理においては、ルノー・グループのレベルで確定された内部統制及びリスク管理の原則を自らが責任を負う分野で適用及び展開させる。業務管理は、各活動に関連するリスクを特定し、その影響又は可能性を低減するための活動を実施する責任を負う。また、業務管理は、内部監査部門が実施した監査の後に、行動計画を定め、その実施を監視する責任を負う。
従業員においては、作業分野に関する内部統制システム、倫理規範のほか、各役割に固有の規範及び汚職行動防止規範を遵守することが求められる。
第2の管理系統
ルノー・グループの機能は、第1の管理系統としての役割に加え、第2の管理系統としての役割も担う。ルノー・グループの基準、参照システム及びポリシーの制定及び展開、規制のモニタリングの確保、駐在員ネットワークの形成及び調整、会社の方針や基準が正確に理解され、適用されることの保証、そして、実施状況を検証するための事業会社内における検査を行う。
リスクコントロール・マネジメントシステムにおいて主要な役割を担う会社機能には以下が含まれる。
| 会社機能 | 主なタスク |
| リスク管理部門(DMR) | ・ ルノー・グループの主要なリスクのマッピングの更新 ・ 特定された主要なリスクの影響又は可能性を縮小することを目的とした関連行動計画の監視 ・ リスク・マッピング及び当該リスク縮小のための、事業会社、会社機能及びプロジェクトに関するサポートの提供 リスク管理システムについての詳細は「リスク管理」を参照のこと。 |
| 内部統制部門(DCI) | ・ 内部統制の成熟度と有効性を評価することにより、内部統制のレベルを合理的に保証すること。自己評価アンケートの回付及びコンプライアンス・テストの実施 ・ 何らかの欠陥が見つかった場合にこれを修正する行動計画が特定及び実施されるよう取り計らうこと 内部統制システムについての詳細は「内部統制」を参照のこと。 |
| 業績管理部門 | ・ 全従業員による経営規則の遵守の徹底 ・ 行動計画の調整及びモニタリングにおける業務スタッフの支援 |
| 品質部門 | ・ ルノー・グループの品質方針の策定及び品質目標の設定 ・ プロジェクト開発のマイルストーンの期待値及びルノー・グループの品質管理システムに関する参照枠組みの管理 ・ 各マイルストーンの段階におけるコンプライアンス評価及び品質管理システムに関するコンプライアンス評価の実施 |
| 倫理・コンプライアンス部門(DEC) | ・ 汚職防止コンプライアンス・システムの管理 ・ 法令遵守システムの徹底を図ること |
| 健康・安全性・環境・人間工学部門(HSEE) | ・ 人に対する危害(業務上の災害や疾病)及び環境に対する危害を防止すべく、HSEE方針を策定し、ルノー・グループ内の事業体及びプロジェクト通じ導入すること - 基準及びトレーニングを設計及び導入すること - 基準の遵守を確認するための管理システムを調整すること |
| 防止及び保護部門 | ・ 人員並びに有形及び無形の資産を守るため、ルノー・グループ全体の安全方針を策定し、導入すること ・ リスクを防止及び予期すること。危機管理及び監視システム、意識向上並びにトレーニング ・ 関連機関のサービスと連携を図ること |
| IT部門 | ・ ルノー・グループのすべての情報システムの開発、保守及び品質について責任を負うこと ・ ルノー・グループのデジタル・トランスフォーメーションを主導すること ・ 情報システム及び自動車のサイバーセキュリティ及びエンジニアリングの確保並びにデータ保護規制の遵守状況の監督 |
| 法務部門 | ・ 会社の活動が有効な適用法令に確実に準拠するよう支援すること ・ 合意又は契約上の条項に関する法的リスクを管理すること ・ 必要の場合は外部の専門弁護士の協力も得て、訴訟の管理において、ルノー・グループの利益を保護すること ・ ルノー・グループの戦略全体に影響を及ぼす法的問題(より具体的には危機管理)について、シニア・マネジメントに助言すること |
| サステナビリティ部門 | ・ ルノー・グループの持続可能な開発戦略を定義し、すべての会社機能を横断して業務の舵取りを行うこと ・ 目標値を定め、会社の環境(脱炭素、循環及び生物多様性)並びにソーシャル・ビジネス(包摂的モビリティ)に関するロードマップを導入すること ・ ルノー・グループのレピュテーション、並びに投資家、NGO、従業員及び各共同体に対するESG報告とその公告(CSRD、タクソノミ、統合報告書、気候報告書及び警戒計画)の管理、並びにESG規制へのコンプライアンス体制構築への寄与 |
第3の管理系統:内部監査部門
内部監査部門(DAI)では、ルノー・グループのガバナンス、リスク管理及び統制プロセスについて、独立した客観的な評価を行っている。内部監査部門のミッション、責任及びその範囲については、2025年12月に取締役会の監査及びリスク委員会(CAR)が審査した憲章に定められている。
内部監査部門(DAI)は、ルノー・グループの自動車及びモビリティサービス業務ライン(2025年時点)のすべての事業体及び活動において活動する。ただし、独自の監査体制を有するモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(「モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの具体的特徴」を参照のこと。)は除く。また、関連する契約条項に従い、パートナーである事業体又は第三者企業においても活動する場合がある。
監査計画は年間ベースにて作成され、連続した3年間をその対象とする。この計画は、シニア・マネジメントによって承認を受け、監査及びリスク委員会(CAR)による審査を経て、ルノー・グループの状況に応じて適宜修正される。
DAIはその使命を通じて、業務の安全性の向上、ルノー・グループの戦略の実施支援、及び企業業績の最適化に寄与する。これらの使命により、特に以下のことが可能になる。
・ プロセスの法令遵守性並びに有効なルール、基準、法律及び規則に関するその適用の評価。
・ プロセスの有効性及び取引のパフォーマンスの評価。
・ 事業部門が行う管理の質並びにサポート及び統制に関する機能の検証。
・ 勧告の形での、改善又は進捗に関する分野の提案。
・ 不正行為及び汚職との戦い。
・ 勧告の効果的な実施の検証。
各業務の終わりに、DAIは、報告書と総括記録を、監査対象分野、問題となっている部門、事業体及び/又はプロジェクト、最高経営責任者及びルノー・グループの会長に体系的に発行する。これには、監査対象活動の統制度合いを総合的に評価する、DAIが発行した意見書が含まれている。
監査報告書には、DAIが発行した勧告が、3つの重要度レベル(高、中、低)に基づいて記載されている。これらの勧告に対し、監査対象の事業体は行動計画を定め、内部監査部門はこれを検証し、DAIは、当該勧告が確実に実施されるようにする。少なくとも半年ごとに、リーダーシップ・チーム及びCAR向けに、高及び中の重要度レベルの勧告の実施に関する経過報告書を作成する。
IFACIの認証を受けたDAIは、内部監査の専門的実務に関する国際基準に由来する内部監査の専門的枠組みに準拠している。
活動の同期化
リスクを一貫して管理し、合理的な統制水準を確保するため、DMR、DCI、DEC及びDAIは連携し、活動を調整する。2024年以降、DMR、DCI及びDAIは、共有するデジタルガバナンス、リスク及びコンプライアンスに関するツールを活用し、この調整を支援している。
リスク管理ガバナンス
最初の2つの管理系統では、リスク管理及び内部統制についてリスク及び内部統制委員会(CRCI)に対して報告が行われ、CRCIは内部統制及びリスク管理システムの有効性を検証し、定期的に評価することについても責任を負う。この委員会は、ルノー・グループの最高財務責任者及び監査・リスク・倫理・コンプライアンス担当の取締役を委員長とする。委員会の常任メンバーは、次の部門の代表者である。リスク管理、内部統制、内部監査、業績管理、倫理・コンプライアンス、法務、IS/IT、人事、品質。その他の会社機能の代表者は、議題に基づいて招聘される。CRCIは年6回開催され、特に以下の事項を検討している。
・ ルノー・グループの主要リスクのマッピング、及び特定の主要なリスクへの対応策
・ 毎年実施されている内部統制自己評価の結果及びこれに関連する行動計画のモニタリング
・ このシステムの改善に関する提案
CRCIは是正措置の決定又は追加の情報提供の要請を行うことができる。
最初の2つの管理系統では、具体的なプレゼンテーションを通じて、リーダーシップ・チームにも適時に報告している。
第2及び第3の管理系統は、その業務の結果を監査及びリスク委員会(CAR)に提示する。その職務は、「監査及びリスク委員会」に記載されている。
その職務の過程において、法定監査人はリスク管理のレベル並びに会計及び財務情報の作成及び処理に適用される内部統制を評価し、必要な場合は、勧告を発表する。
業務を行う事業体、機能、プロジェクトにおいて、マネジメント・コミッティは、リスクコントロール・マネジメントシステムの有効性とその発展を確保する。
リスク管理
ルノー・グループは、グループレベルでの、また事業体、会社機能及び自動車関連プロジェクトにも適用されるリスクマネジメント手法を適用する。
・ 経営・ステークホルダーに関するリスクの検出
・ 影響の残存度合いや発生確率に基づく(実施している統制及び処遇を考慮に入れた上での)重要度に応じたリスクの優先順位付け
・ リスクへの対処方法の決定:リスクの性質と関連する機会に応じて、リスク低減、リスク移転(保険)、リスク排除(リスク状況からの撤退)、又はリスク受容を行う。
リスクは、標準化されたシートを用いて文書化し、対象範囲のマッピングにおいて統合する。
ルノー・グループの主要なリスクのマッピングは、検証を行うCRCI及びリーダーシップ・チームに提示され、またCARにも提示される。
ルノー・グループがさらされている主要なリスクファクターに関する説明は、「事業等のリスク」に記載されている。
リスク管理部門(DMR)は、任務を実行するために、とりわけ2つのネットワークに依拠している。
・ 事業会社、グローバル部門、及び自動車プロジェクトの品質保証機能における事業リスク管理者(RMO)のネットワーク。これらのプロジェクトは、これらのスコープの中でリスク管理手順を実施するためのDMRのリレーである。
・ 専門のリスクマネジャー(RME)によるネットワーク。リスクマネジャーは専門の分野における標準化されたリスクマネジメントプランについてコンサルティングする。
内部監査部門(DAI)は、監査計画を策定するために、とりわけリスク・マッピングに依拠し最も関連する監査対象項目を特定し、リスク・ヘッジを査定する。この監査業務を通じて、DAIはDMRに対して、リスクを管理する効果的な水準についての識見を提供する。
2025年度、DMRの活動は以下に重点を置いた。
・ 主要なリスクの統制を改善するための処理計画及びプロセスを統合すること。例えば組織やガバナンスの変更を通じて、著しい進展が達成された。
・ ガバナンス機関(CRCI、リーダーシップ・チーム及びCAR)への定期的な報告。
・ リスク管理者の協力のもと行われた、ルノー・グループの主要リスクのマッピングの更新。これは、行動計画の進捗状況、新たに特定されたリスク、並びに2024年度末及び2025年に作成された事業体、機能及び自動車プロジェクトのリスク・マッピングの分析に基づいて行われた。
・ 事業会社、グローバル部門及び自動車プロジェクトに対し、RMOと連携し、ガバナンス、リスク及びコンプライアンス(GRC)ツールの体系的な活用を通じて、リスク・マッピングの実施と緩和策のモニタリングを支援すること。
・ 深刻かつ現実的なシナリオに基づく、リスクの影響を定量化し評価を客観化する簡略化された手法の開発。
・ 製造に関する会社機能によって定めた標準リスクのリストに基づく、工場におけるリスク管理手法の刷新。これは、主要なリスク低減策を工場の業績計画に統合することを目的としている。
ルノー・グループの従業員の間でリスク文化及びリスク管理の基盤に関する意識を向上させる措置(特にeラーニング・モジュール及び対面式又は遠隔学習コースを通じたもの)が、DMRによって引き続きとられた。
内部統制
内部統制システムは、各種ガイドライン及び手法に基づく。
ルノー・グループの倫理ガイドライン及び会社機能
グローバル部門は、倫理憲章、汚職防止規範、及び固有の行動規範に準拠して、業務プロセスを管理するための方針を定めており、これを規則や手順に落とし込んでいる。
内部統制部門(DCI)は内部統制に関する事項を主導し、目標達成に重大な影響を及ぼす可能性が高い業務プロセスに関連する主要なリスクに焦点を当てる。
・ 事業活動において適用される主要な指標を共有する。
・ 特定されたリスクの管理を目的とした主要統制を特定し、定式化する。
これらの主要な規則及び統制は、内部統制サイトを通じてルノー・グループのすべてのステークホルダーに提供されている参照用内部統制基準(RICS)に記載されている。これらは内部統制自己評価アンケート(10分野に分散された83のコントロール)に組み込まれており、特定されたリスクの変化を反映させるため毎年更新される。
DCIは、ルノー・グループの子会社及びグローバル部門内に配置された内部統制連絡担当者のネットワークに依拠している。彼らは、自らの範囲内で内部統制システムを管理する。
統制活動
内部統制部門(DCI)は毎年、ルノー・グループの連結事業体を対象とする内部統制自己評価キャンペーンを実施している。その結果は、リスク及び内部統制委員会(CRCI)並びに監査及びリスク委員会(CAR)に報告される。最近買収された会社は、統合後最初のキャンペーンにおいて、このプロセスに統合される。
各事業体の最高経営責任者及び最高財務責任者は、これらの自己評価を検証し、特定された内部統制の不備に対応する必要な行動計画を策定及び実施する責任を負う。
その後、DCIは自己評価の質を検証するために、事業体によって「有効」と評価された統制ポイントの約10%を対象に有効性テストを実施する。
事業体によって策定されたこれらの行動計画は、DCIにより定期的にモニタリングされている。
2024年以降、この取り組みは、リスク管理部門、内部監査部門及び品質監査部門が共有するガバナンス、リスク及びコンプライアンス(GRC)ツールによりデジタル化されている。
2025年のDCIの業務は、以下を目標としていた。
・ 自動テストの開発
・ 審査対象のすべての事業体をカバーする数個の管理項目に対する職能横断型テストの実施
・ 特に行動計画の適切な実施をモニタリングするための、トレーニング、ウェビナー又は的を絞った定期的なブリーフィングの形による、駐在員や策定者からなるネットワークの調整
内部統制面での代表者の姿勢は、年次自己評価アンケートの序文においてルノー・グループの最高財務責任者からのメッセージが掲載されたことによって再確認された。
内部委任及び職務の分離
意思決定プロセスは、全従業員が閲覧可能な内部委任規則に基づいており、同規則は現場スタッフが下せる決定の範囲及びレベルを定義している。意思決定の要請はワークフローで追跡される。
職務及び任務の分離の原則は、独立した統制を促進し、事業、財産の保護及びその会計目的上の記帳に対応する任務及び機能を分離するため、ルノー・グループ内及びコンピューター・システム内のすべての階層及び機能レベルで求められる。
財務・会計・経営情報の開示の質と信頼性
シニア・マネジメントは、複数年計画と年間予算の一般的な目標を伝達し、会社機能及びブランドに資源を配分する。
業績管理部は、次のような役割を担っている。
・ ルノー・グループの経済的目標及び予算の設定。
・ 特に営業総利益とフリー・キャッシュ・フローに関連する指標のモニタリングによる、組織の全レベルにおける経済的業績の管理及び測定。
・ 内部統制及びリスク管理制度の導入への参画。
・ 経営上の意思決定案の経済的妥当性をあらゆるレベルで分析し、基準、計画及び予算との整合性を確認して、意見及び勧告を行うこと。
グローバル財務報告・管理部門(GFRC)の中で、ルノー・グループの連結財務諸表の作成は財務開示部門が行い、財務インテグリティ部門は、法規制の遵守を確保するための管理体制を構築している。財務・会計担当役員は、子会社の財務諸表につき責任を負っている。
統合情報システムにより、現地の基準やIFRSに基づき、財務諸表を同時にかつ一貫して作成することが可能となっている。会計・財務情報の作成は、定期的に更新されるFIRST社内会計マニュアル(財務内部報告基準)に準拠している。連結財務諸表は半期及び年次ごとに公表され、連結売上高は四半期ごとに公表される。法定監査人とは定期的に協議を行い、ルノー・グループの最高財務責任者同席のもとサマリー会議を開催する。CAR(監査及びリスク委員会)は、財務及び会計情報の開示に関する承認プロセスの主要な段階のすべてに関与している。
GFRCの中で、内部統制機能は、AMFのレファレンスフレームワークに基づいて財務情報の質に貢献する。決算のための財務情報の作成、予想段階又は財務コミュニケーションに関わるプロセスだけでなく、この情報の作成に関わる上流の業務プロセスも取り扱う。
財務・会計情報の開示を管理するプロセスの主要な構成要素
フランス国内外の子会社間で業務が分散化されている一方で、会計の上流にある業務システムの標準化が進み、ERP(*)の財務・会計モジュールの世界規模での展開ともあいまって、信頼性が高く一貫性のある財務・会計情報の作成が可能となり、決算処理期間の短縮に寄与している。
(*) ERP:企業資源計画システム(Enterprise Resource Planning system)。
ERPにおけるユーザープロファイルの定義と監視により、業務分掌の規則が遵守されていることを確認できる。
上流では、業務システムで処理される個々の取引のレベルで初期チェックが行われる。業務システムは、インターフェースを介して、補助的な会計システムにデータを提供する。これらのインターフェースは、継続的に監視され、それぞれのプロセスで発生するすべての経済的事象を確実に把握した後、そのデータを集中経理システムに送信する。
会計チームは、重大な不具合が発生した場合にERPを保護するためのセキュリティプロセスを開発するために、ITスタッフと協力してきた。事業継続計画は、本部で策定されており、ERPを利用している子会社に展開されている。
法定監査人に関する憲章
ルノー・グループが2004年に作成し共同署名した法定監査人の任務と独立性に関する憲章は、法定監査に関する規制の進展を反映するため定期的に更新されている。
財務コミュニケーション
IR部門は、ルノー・グループの財務コミュニケーションを管理している。これには金融市場とのコミュニケーション、機関投資家株主及び個人株主、金融格付機関、アナリスト及び社会的責任投資に特化した投資家、並びに監督当局(AMF)との対応が含まれる。
同部門は年次・半期活動報告書の作成と四半期開示を監督し、ユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの提出を確実に行う。同ドキュメントの作成はGFRCに委託されている。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズの具体的特徴
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)は、会社の目標に関連する主要なリスクの特定、分析及び管理を目的とした、グローバル内部統制システムを有している。MFSグループの内部統制委員会は、内部統制憲章に記載された一般的な枠組みを承認した。これはフランス国内外のMFSが支配するすべての事業体に適用されるものであり、以下を明記している。
・ 内部統制の全体的な統括
・ 子会社、支店及び合弁会社に関する地域的な制度
・ 機能分野に関する特別な取決め
リスク管理は、以下の3つのレベルで行われている。
第1の防御系統は、日常的なリスク管理を担当する業務機能によって、それぞれの分野において実践されている。これらの機能は、会社機能により定められた規則及びリスク限度に従い、決定を行い、かつリスクの引き受けに責任を負う。
会社機能は、その専門分野において、管理規則及び管理方法を決定し、会社レベルでリスクの測定及びモニタリングを行い、ガイドライン及び目標を通して各国ごとにリスク管理システムを調整する。会社機能は、リスク測定及びエクスポージャーのモニタリングを現地代表者に依拠し、ルノー・グループのレベルで限度が尊重されることを確保している。リスクについては、子会社及び本部の定期的な専門委員会によってモニタリングが行われている。
第2の防御系統には、以下が含まれる。
・ リスク管理機能内の内部統制部門及びルノー・グループの事業体の内部管理者。これらは、業務が管理規則を遵守しているかを検証し、第1の防御系統の有効性を評価する。
・ リスク管理機能内のリスク及び銀行規制部門。この部門は、グループのリスク・ガバナンス・ポリシーの導入を監視し、機能部門によるリスク管理の有効性並びに設定された制限及び警告閾値の遵守の有効性を検討し、当該閾値を超えた場合には、MFS取締役会のリスク委員会へのその旨の報告を確実に行う。
・ コンプライアンス部門。コンプライアンス対策を調整し、MFS全体でこれが適切に実施されていることを確実にする。
第3の防御系統は、内部監査機能であり、業務の管理並びに第1及び第2の系統の監督について、MFSの取締役会及びエグゼクティブ・マネジメントに保証を提供する。
リスク管理システムは、MFSのすべてのマクロ・プロセスを対象としており、以下をベースとしている。
・ リスク管理者、リスク選好度レベル、警告閾値及び限度(以下「リスク選好の枠組み」という。)が割り当てられた、重大かつ重要なリスクのリスト。各リスクは詳細な解析(リスク構成要素並びに選好度レベルに沿った管理及びモニタリングの原則)の対象となり、MFSグループの事業モデル及び戦略に沿って、少なくとも年に1回見直される。
・ 事業管理ルールのマッピングがMFSグループの全連結子会社において実施され、本部の業務機能によって定期的に更新される。事業管理ルールの遵守レベルは、それぞれの担当分野におけるリスク管理、関連する手順、及び第一レベルの管理を担当するプロセス担当者により毎年評価される。
・ MFSに影響を与える規制の変更を監視、分析し、業務担当者に通知することを目的として、リスク管理機能におけるリスク及び銀行規制部門が会社機能の担当者と連携して運営する規制監視システムである。
・ 不具合の特定、リスクを統制するために必要な是正措置及び予防措置の実施、並びに内部の又は規制当局への報告の送付が可能であるインシデント報告データベース。このシステムは、エグゼクティブ・コミッティ、MFSの取締役会並びにルノー・グループの倫理及びコンプライアンス委員会(CEC)のほか、フランス健全性監督破綻処理機構(ACPR)及び欧州中央銀行に直ちに報告すべきインシデントの閾値を定めている。
MFSの内部統制及びリスク管理に関与する組織及び当事者
MFSの取締役会は、監督機関として、以下を行う。
・ 当バンクの事業戦略について決定し、効果的で慎重な経営が確実に行われるよう、エグゼクティブ・ディレクター及びエグゼクティブ・コミッティによる監督手続の実施のモニタリングを行う。
・ リスク管理戦略及び方針を承認し、定期的に見直す。
・ ガバナンスの枠組みを検討し、その効果について評価し、不備があった場合の是正措置が確実に講じられるようにする。
・ 公表及びコミュニケーションのプロセスを監視し、会社が公表及び開示する予定の情報の質及び信頼性を確認する。
このフレームワークの中で、取締役会は、少なくとも年に1回、内部統制システムを見直す取締役会会議を開催し、ACPRに提出する内部統制に関する年次報告書の妥当性を検証する。
取締役会は、その職務の遂行に当たって、以下の取締役会の4つの特別委員会に依拠する。
| 委員会 | 開催頻度 | 権限 |
| 監査及び会計委員会 | 年4回 | ・ 財務諸表及びその作成状況の説明とモニタリング ・ 年次財務諸表及び連結財務諸表の法定監査のモニタリング ・ 法定監査人の独立性のモニタリング、法定監査人の非監査業務の定義、法定監査人の任命勧告及び法定監査人の交代のモニタリング ・ 内部統制システム及びリスク管理制度の効果のモニタリング ・ 監査計画の検討及び実施した監査の分析 ・ 非連結会社への投資の検討 |
| リスク委員会 | 年8回 | ・ リスクマッピング及びリスク重要性の検討及び検証 ・ 取締役会のリスク選好に沿った、MFSレベルでのリスク限度の分析及び検証 ・ リスク管理に関する取締役会への支援 ・ 限度又は警告閾値を超えた場合における行動計画の分析 ・ 製品及びサービスの価格設定システムの検討 ・ 報酬方針と会社のリスク・エクスポージャーとの適合性の検討(報酬委員会の職務を妨げない) ・ 取締役会への助言:内部統制報告書、資本(ICAAP)及び流動性(ILAAP)の規則の枠組み、会社の再生計画、並びに会社の内部信用リスクモデルから派生した格付及び見積プロセスの重要な側面の検討及び承認 |
| 報酬委員会 | 年2回以上 | ・ 会社役員及びリスク管理部門責任者の報酬方針の年次検討 ・ リスク及びリスク管理に影響を及ぼす個人の報酬に関する取締役会の決定のための準備 |
| 指名委員会 | 年2回以上 | ・ 取締役会への取締役候補者の推薦 ・ 取締役会の構造及び構成(取締役の知識、技能及び経験の多様性、並びに男女均衡の目標を含む。)についての年次審査 ・ 業務執行役員、最高経営責任者、最高経営責任者代理及び重要な役職者の任命に関する取締役会への推薦 |
エグゼクティブ・コミッティは、グループのシニア・マネジメントを担う組織として、MFSの方針及び戦略を指揮する。
シニア・マネジメントは、グループのリスク管理を監視するため、複数の委員会に依拠する。
| 委員会 | 権限及び対象事項 |
| 財務委員会 | ・ 経済分析及び予測、資金調達コスト ・ ルノー・グループの様々な領域及び子会社における流動性リスク、金利リスク及びカウンターパーティリスク ・ グループ内の移転価格に対して調整を行うための、MFSの持株会社の貸借対照表及び損益計算書の変動の分析 |
| 資本・流動性委員会 | ・ 商業予測に基づく資本要件及び借り換えの管理 |
| クレジット委員会 | ・ 子会社及びグループのコミットメント責任者の承認限度を上回るコミットメントの承認 |
| 信用リスク委員会 | ・ 予算編成の一環として各国で検証されたリスク費用水準を超過した場合における行動計画の検証 |
| 販売及び事業委員会 | ・ 子会社別及びセグメント別の収益性分析へのリスク及び資本コストの統合に関する監督 |
| 規制委員会 | ・ 主要な規制上の変更、健全性監督及びコンプライアンス行動計画の検討 ・ 社内格付モデル及び関連する管理システムの検証 ・ ストレステストの枠組みの検証 |
| 内部統制・オペレーショナルリスク・コンプライアンス委員会 (子会社に適用される委員会) | ・ グループ内部統制システムの管理 ・ グループ全体のプロセスに関する第1、第2、第3レベルの統制の結果の監視、並びに資源、システム及び手続に必要な適応の決定 ・ オペレーショナル・リスク管理方針及びコンプライアンス管理の枠組みの原則の定義、管理及び監視 ・ 行動計画の進捗状況の監視 |
| 新製品委員会 | ・ 新製品が、グループの販売方針、予算要件、現地の法令及びMFSグループのリスク・ガバナンスを遵守するよう確保して行う、市販前の新製品の承認 |
| サステナビリティ・気候・環境リスク委員会 | ・ グループの物理的・移行リスクのエクスポージャー管理と排出削減目標の監視 |
MFSの最高規制遵守責任者は、最高経営責任者に報告する立場にあり、特に、マネーロンダリング防止及びテロリスト融資対策、倫理、内部告発、汚職防止、法務・税務・規制監視、並びに関連する統制プラン等の分野におけるMFSのコンプライアンス遵守の責任を負う。
リスク管理部門は、恒常的な管理システムとリスク管理の両方を担当する。この機能において、同部門は以下に依拠する。
・**内部管理部門長(DCI)**は、リスク管理部門責任者に報告を行い、グループ全体の一般的な内部統制システムの組織と管理の恒久的な統制に責任を負っている。DCIは、機能上自らに報告するMFSグループ子会社の内部統制担当者及び本部業務機能の連絡担当者のサポートを受ける。
・**リスク及び銀行規制部門長(DRRB)**は、リスク管理部門責任者に報告を行い、グループ内にリスク・ガバナンス・ポリシーが導入されるよう確保し、当該ポリシーと取締役会が定めたリスク選好の枠組みとの整合性を確保する。DRRBはリスク測定基準の信頼性、並びに各リスクに対するリスク管理システムの完全性及び効率性を確保する。また、DRRBは子会社から会社部門への報告経路及び警告フィードバック経路の効率性を検証し、経営機関及び取締役会のリスク委員会に対するリスクに関する概要報告を作成する。必要な場合、DRRBは不履行時に講じられる是正措置の妥当性及び当該措置の効率的実施を検証する。また、適用される健全性規制をグループが遵守しているかどうかのモニタリングにおいて中心的役割を演じる。
MFSグループの監査及び定期的な管理部長は、最高経営責任者に報告を行うが、常設管理部門とは独立し、監査及び会計委員会が検証した複数年の監査計画に基づき、子会社と連携している。報告書に記載される監査結果(勧告を含む。)は、内部統制委員会並びに監査及び会計委員会に提出される。これらの発見及び勧告は、内部統制に関する年次報告書において提示される。
追加情報
年次株主総会
年次株主総会は、適用される法令の規定に従って招集される。年次株主総会に出席する権利は、株主の名義又は株主の代理として登録されている仲介機関の名義で、年次株主総会の2営業日前の午前0時(パリ時間)までに、当社が保有している記名式株式口座又は公認の仲介機関により保有されている無記名式株式口座のいずれかへの株式の登録を行うことによって、証明される。公認の仲介機関により保有されている株式記録への無記名式株式の登録は、当該仲介機関により発行される株式保有証明書により証明される。
特定可能な無記名式株式
当社には、現在又は将来においてその株主総会において議決権を付与する証券の保有者であることの確認に関連する法令上の規定を利用する権限がある。
株式保有の開示
特定の割合の株式資本又は議決権を保有する場合、当社に通知を要するという法的義務に加え、株式資本の2%超又はこのパーセンテージの倍数でかつ株式資本若しくは議決権の5%以下の株式を有することとなった株主又は譲渡可能な有価証券の集合投資事業の管理会社は、有価証券が自らの口座に登録され、当該基準に達した又は超えた日から4営業日以内に配達証明付書留郵便により、当社に対して保有株式総数を申告する必要がある。5%を超える場合、開示義務は株式資本又は議決権の1%毎の増加分に適用される。
上記の基準を決定する目的上、間接的に所有される株式又はフランス商法第L.233-7条及び第L.233-9条の規定に沿って保有する持分等価物もまた、考慮される。
申告者は、上記の申告には前記の規定によって所有又は保有されるすべての株式が含まれることを証明し、また取得日を示さなくてはならない。開示要件は、所有する株式数が上述の基準の、2%又は場合により1%減少した場合も同様に適用される。
上記の条件に基づく開示が行われない場合、申告されるべきであった割合を超える株式は、申告が必要となった日より2年間が経過するまでに開催される株主総会において議決権を剥奪されるものとする。但し、共同で1%以上の株式資本を所有する1人又は複数の株主が株主総会においてこれを要求する場合に限る。
2025年の法定基準値超え
2025年の会計年度中、当社は、当社の資本金又は議決権の5%、10%、15%、20%、25%、30%、1/3、50%、2/3、90%及び95%の法定基準を超過したとの通知を受けていない。
当社の株式及び議決権に関する株主契約
当社が知る限りにおいて、ユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントの日付現在、当社の株主間における関係を規定する株主契約はなく、また、協力活動もない。
日産が保有する株式に付された議決権の自由な行使の制限
2023年7月26日にルノーと日産自動車株式会社との間で締結され、2023年11月8日に発効した新提携契約に基づき、日産グループの議決権(子会社である日産ファイナンス株式会社を通じてルノーの資本の15%を保有)は、ルノーの株主総会で行使可能な議決権の15%が上限とされている。
日産によるルノー株の取得・売却制限
新提携契約の規定(2025年3月31日付の修正による変更を含む。)に基づき、日産はルノーに対する持分に関するロックアップ条項(2025年3月31日の修正前は15%であったのに対して、現在は10%に設定されている。)による義務を負う。
また、日産はルノーに対する持分につき15%を上限とするスタンドスティル条項による義務も負う。
日産によるルノー株の処分が行われる場合、売却は、ルノーが自らの利益又は指定された第三者の利益のいずれかのために優先交渉権の恩恵を受ける条件で、ルノーとの協調的で秩序あるプロセスを通じて行われなければならない。
ルノー株式の公募が行われた場合の日産に対する制限
新提携契約の条件に基づき、日産は、(i)ルノーに関する公募又は(ii)公募に関連するルノーの株主の勧誘、又は同じ結果若しくは効果をもたらす取引に、いかなる場合にも、ルノーの取締役会が明示的に支持しない限り、企画、支援、援助又は参加しない義務を負う。
その他の情報については、下記第5-3-(2)「役員の状況」も併せて参照のこと。
(2)【役員の状況】
取締役会の構成、その業務の準備及び組織に関する条件
本項では、上場会社であり、ルノー・グループの親会社であるルノーS.A.の経営管理方法につき記載する。かかる経営方法は、ルノーS.A.の完全子会社であり、ルノー・グループの自動車及び金融事業の持株会社であるルノーs.a.s.にも適用される。
取締役会の運営原則及び使命は、取締役会規則に記載されており、かかる規則はその全体がルノー・グループのウェブサイトで閲覧可能である。下記に取締役会規則の主な内容を記載する。
①取締役会
ガバナンス構造
ガバナンスの形式
2019年1月24日の会議において、取締役会は、取締役会長と最高経営責任者の職務を分離することを決定した。取締役会は、このガバナンス構造が引き続きルノーの課題にとって適切であると考える。これにより、当社は、コーポレート・ガバナンスにおける会長の地位及び専門知識と、当社の戦略計画の管理及び実施を担う最高経営責任者の経営者としての経歴及び産業・自動車の専門知識の両方から、恩恵を受けることが可能となっている。
取締役会長の役職は、フランス商法のL.225-17条第3項の規定に従い、ジャンドミニク・スナール氏を取締役に任命後、2019年1月24日に同氏に委任された。同氏の取締役会長職は、2023年5月11日の株主総会の終了時に更新された。
2025年7月30日の会議において、取締役会は、2025年7月31日付でルノーS.A.の最高経営責任者兼ルノーs.a.s.の会長として、フランソワ・プロボ氏を任命した。
同日付で、フランソワ・プロボ氏がルノーS.A.の取締役に選任されたが、これは2026年4月30日の株主総会での承認を条件としている。
取締役会長の権限
当社の定款は、取締役会はそのメンバーの中から1人を取締役会長に任命すること(再任可能)及び会長は自然人でなければならないことを明記している。
取締役会長の権限に関する取締役会規則の規定の抜粋
会長は、取締役会の業務を整理及び指図し、かかる業務について、株主総会に報告するものとする。会長は、取締役会会議のスケジュール及び議題を決定し、会議を招集するものとする。
会長は、取締役会会議の議長を務めるものとする。会長が出席できない場合、(i)主席独立取締役、又は(ii)主席独立取締役がいない場合若しくは主席独立取締役が不在若しくは出席できない場合、ガバナンス及び報酬委員会の委員長若しくは委員会の委員長間の相互の合意で任命されたその他の委員会の委員長が、取締役会会議の議長を務めるものとする。
特定の状況を除き、取締役会の合議制の原則に従い、会長は、取締役会を代表してコミュニケーションを取る権限を有する唯一の者である。
会長は、ルノーの法人が特に取締役会及びその委員会を正しく運営することを保証するものとする。会長は、取締役が、その職務を果たすために必要とする情報を受けられること、より一般的には、取締役が取締役会及びその委員会の業務に参加できることを保証するものとする。
また、会長は、取締役会のメンバーが、勤勉さ、専門知識及び忠誠心を持って、効率的に取締役会の業務に参加すること、並びに、取締役会のメンバーが、ルノー及びルノー・グループに関する戦略的問題を含む問題に取り組むために必要な時間を取ることを保証するものとする。
会長は、取締役会の業務が、建設的な議論と意思決定につながる方法でよく管理されていることを保証するものとする。会長は、取締役会の業務を指導し、その業務と委員会の業務との調整を行うものとする。会長は、かかる委員会に対し、いつでも、その権限内の問題について諮問することができる。その点で、会長は、取締役会の委員会の会議の議題に関連すると自身がみなす問題を追加することができる。会長は、希望する場合、委員会の会議に出席することができる。但し、会長の個人的状況が議論される場合を除く。会長は、委員会の業務を利用することができるものとする。
会長のその他の職務
会長は、最高経営責任者と連携して履行する職務として、以下の職務も有するものとする。
・ 日産及び三菱とのアライアンス(以下「アライアンス」という。)の組織及び展開に関する議論にかかる日産と三菱の連絡役となること。
・ 取締役会に対し、ルノーの将来のために有用であると会長が考える新たな合意又はアライアンスを提案すること。
会長は、アライアンスに関連する会長の職務の履行について、常に取締役会に知らせるものとし、この問題に関して行う一切の判断について勧告を行うものとする。
あらゆる状況において、会長は、最高経営責任者、取締役会に対し、アライアンスの発展について知らせるものとする。
最後に、会長は、ルノー株主との間で質の高い関係性を保持することを保証するために尽力し、また、ルノーのスタッフ及びパートナーの間でルノーの価値とイメージを高めるために貢献するものとする。
会長は、必要とする当社のコーポレート機能を利用するものとする。会長は、その職務の履行及び取締役会又はその委員会の業務(戦略、財務報告及び非財務報告、主要な投資及び売却計画、並びに主要な金融取引に関する業務を含む。)のために有益である可能性のある情報を、最高経営責任者に対して求めることができる。
| ジャンドミニク・スナール(JEAN-DOMINIQUE SENARD) 取締役会長 独立取締役 生年月日: 1953年3月7日 国籍: フランス 最初の就任日: 2019年1月 現在の任期の開始日: 2023年5月 現在の任期の満了日: 2027年年次株主総会 所有する記名式株式の数: 6,690 | 監査及びリスク委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 フランスのHECビジネススクール(Hautes Études Commerciales)を卒業。法学修士号も保有している。1979年から1987年までトタルにおいて、その後1987年から1996年までサンゴバンにおいて、様々な財務及び経営に関する職にて職歴を開始。 1996年から2001年までペシネー最高財務責任者及び同グループ理事。2004年までペシネーの一次アルミニウム部門の部門長。アルキャンの執行委員会委員としてペシネーの統合を担当し、ペシネーSAの会長を務めた。 2005年3月に最高財務責任者及びミシュラン・グループ理事としてミシュランに入社。 2007年5月、ミシュラン・グループのマネージング・パートナーに就任。 2011年5月13日、ミシェル・ロリエ氏と共にミシュラン・グループのマネージング・ゼネラル・パートナーに就任。 2012年から2019年まで、ミシュランの最高経営責任者。 2019年1月24日、ルノーの取締役会長に就任。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループにおける役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役会長兼監査及びリスク委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: ルノー・グループ財団会長 ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: フィブs.a.s(フランス)監査委員会メンバー プレス・グループのラ・モンターニュ・サーントル・フランス取締役 その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 ルノーs.a.s.(フランス)暫定会長 (2025年まで) 日産自動車株式会社(日本)取締役会副議長及び指名委員会委員(2025年まで) サンゴバン(フランス)主席取締役兼CSR委員会委員長(2024年まで) |
最高経営責任者の権限
最高経営責任者の権限に関する取締役会規則の規定の抜粋
最高経営責任者は、当社の活動を指示するものとする。この点において、グループ(ルノーS.A.及びそのすべての連結子会社から構成され、以下「ルノー・グループ」という。)の運営及び機能部門は、最高経営責任者に報告を行うものとする。
最高経営責任者は、法的制約並びに定款及び取締役会規則の規定によって課された制限に従い、当社を代表して、あらゆる状況下で活動する最も広範囲の権限を有するものとする。
最高経営責任者は、第三者との関係において、当社を代表するものとする。
最高経営責任者は、取締役会により任命され、いつでも、取締役会により解任されるものとする。最高経営責任者が取締役ではない場合、かかる最高経営責任者は、取締役会会議の永続的客員参加者とする。かかる資格において、最高経営責任者は、議決権なしですべての取締役会会議に出席することができる。但し、最高経営責任者は、その任期又は報酬に関する議論には参加しないものとする。
| フランソワ・プロボ(FRANÇOIS PROVOST) 最高経営責任者兼取締役 生年月日: 1968年6月24日 国籍: フランス 最初のCEO就任日: 2025年7月31日 CEOの現在の任期の満了日: 2029年年次株主総会 最初の取締役就任日: 2025年7月31日 取締役の現在の任期の満了日: 2027年年次株主総会 所有する記名式株式の数: 42,578株及びFCPE 13,403.1191単位 | 経歴 - 専門家としての経験 フランソワ・プロボは、フランスのエコール・ポリテクニーク及びパリ国立高等鉱業学校を卒業した。 同氏はフランス経済・財務省財務局の上級公務員としてキャリアを開始。その後、フランス国防大臣顧問に就任。 2002年にフランスの販売及びマーケティング部門にてブランチジェネラル・マネジャーとしてルノーに入社し、その後地域販売担当ディレクターを歴任した。2005年にはルノー・日産ポルトガルのマネージング・ディレクターに就任。2008年から2010年まで販売及びマーケティング部門にて戦略及び企画担当副社長を務め、その後ルノー・ロシアの最高執行責任者に任命された。 2011年9月、ルノー・サムスン・モーターズのCEOに就任。 2016年、フランソワ・プロボは中国事業担当上級副社長に就任。 2017年1月、中国事業担当上級副社長を兼任しつつ、アジア太平洋地域部長に任命された。 2020年10月、ルノー・グループの国際発展・パートナーシップ担当上級副社長に任命され、ルノー・グループCEOのルカ・デメオの直属であった。 2022年1月1日、ルノー・グループの公共問題担当部門の責任を引き継いだ。 2023年2月1日、同氏は購買・パートナーシップ・公共問題担当最高責任者兼APOマネージング・ディレクターに任命。 2023年10月9日、ルノー・グループの調達・パートナーシップ・公共問題担当最高責任者に任命。 2025年7月31日以降、同氏はルノーS.A.の最高経営責任者、ルノーs.a.s.の会長、並びにルノーS.A.及びルノーs.a.s.の取締役に就任。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)最高経営責任者兼取締役 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)会長 エントラステッドNSホールディング(フランス)取締役会長 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: アライアンス・ベンチャーズB.V.(オランダ)監査役会メンバー ホース・パワートレイン・リミテッド(英国)取締役 オペレーションズ6(フランス)取締役 ASNアルカテル・サブマリン・ネットワークス(フランス)取締役会長 EGT New Energy Automotive Co, Ltd(中国)取締役会副会長 その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 ASNアルカテル・サブマリン・ネットワークス(フランス)取締役会長(2026年まで) (北京)オートモーティブ有限公司(中国)取締役(2026年まで) 北京BeyonCaインフォメーション・テクノロジー有限公司(中国)取締役(2025年まで) 北京BeyonCaインテリジェント・テクノロジー有限公司(中国)取締役(2025年まで) BeyonCa HKリミテッド(香港)取締役(2025年まで) アライアンス・パーチェシング・オーガニゼーション(フランス)取締役(2025年まで) ルノー・コリア株式会社(韓国)取締役会長(2025年まで) ルノー・日産オートモティブ・インディア・プライベート・リミテッド(インド)取締役(2025年まで) ルノー・日産テクノロジー&ビジネスセンターインディア(インド)取締役(2025年まで) Motorlu Araclar Imal ve Satis A.S. (MAIS)(トルコ)取締役(2025年まで) オヤック・ルノー・オートモビル・ファブリカラリA.S.(トルコ)取締役(2025年まで) アライアンス・オートモーティブ・リサーチ・アンド・ディベロップメント(上海)有限公司(中国)取締役(2024年まで) 江西江鈴集団新能源汽車有限公司(中国)取締役(2023年まで) ジンベイ(瀋陽)・オートモーティブ・カンパニー・リミテッド(中国)取締役(2023年まで) |
最高経営責任者の権限に対する制限
取締役会規則は、取締役会が、当社の企業活動の社会的及び環境上の問題を考慮して、最高経営責任者の提案に基づき、企業の利益(intérêt social)に従い、当社の企業活動の戦略的方針を決定し、その実施を確保するものと定めている。取締役会はまた、企業の目的(raison d'être)を考慮するものとする。
また、取締役会規則は最高経営責任者の権限を以下の通り制限している。
最高経営責任者の権限に対する制限に関する取締役会規則の規定の抜粋
最高経営責任者は、金額が250百万ユーロを超える、外部成長取引及び既存か又は設立予定かを問わない会社の持分に係る取得又は処分について、取締役会の承認を得なければならない。
最高経営責任者は、金額が60百万ユーロを超える、外部成長取引及び既存か又は設立予定かを問わない会社の持分に係る取得又は処分について、取締役会に通知しなければならない。
取締役会は毎年、最高経営責任者が取締役会の個別の承認を求めることなく提示できる抵当、裏書又は保証の総額を決定するものとする。
最高経営責任者の株式保有義務
取締役会は、AFEP-MEDEF規範の勧告に従い、最高経営責任者が任期末まで保有する最低株式数を5,000株とすることを決定した。
この最低保有義務は、業績連動株式の割当による株式の33%を最高経営責任者が任期末まで保有する義務を補完するものである(保有義務の詳細については、「最高経営責任者の報酬方針(2026会計年度)」を参照のこと。)。
最低保有要件は、最高経営責任者の利益が、株主の利益と一致することを確保するものである。
取締役会の構成
取締役会メンバーは、フランス政府が株式を保有する会社のコーポレート・ガバナンス及び株式取引に関する2014年8月20日のフランス国家命令第2014-948号第4条に基づきフランス政府により指名される取締役並びに従業員を代表する取締役を除き、年次株主総会で任命される。
取締役の任期は4年である。
取締役会の構成に関する取締役会規則の規定の抜粋
取締役会は、特に多様性(男女の比率、国籍、年齢、資格及び専門家としての経験)の観点から、その構成の望ましいバランスを決定し、定期的に見直している。
取締役の任命手続
取締役会は、当社の定款及び適用される法令の規定に基づき、次のとおり構成される。
・ 年次株主総会が任命する3名から14名の取締役
・ 独立取締役の任命
独立取締役の任命は、以下の4つの段階に分かれている:
・ **プロファイルの定義段階。**ガバナンス及び報酬委員会は、取締役会のために確立された多様性方針を考慮しつつ、特に取締役会及びその委員会の機能に関する年次評価において、特定された必要な技術に関して求められるプロファイルを定義する。
・ **応募段階。**ガバナンス及び報酬委員会は、将来の独立取締役の選任手続を支援するための人材紹介会社を指定する。これにより、選定されたプロファイルが、特に独立性、多様性、利益相反、倫理性、多重兼任及び現職取締役との相補性に関してAFEP-MEDEF規範の勧告に準拠していることを確保する。
・ **選考段階。**選定された候補者は、取締役会会長、主席独立取締役及び最高経営責任者と面談を行う。これらの面談により、候補者が当社の取締役としての職務を遂行するために必要な時間を確保するために都合がつくかを詳細に評価することができる。社会の価値観や文化を守り、促進する候補者の能力について特に注視している。
・ **指名段階。**ガバナンス及び報酬委員会は、選定された候補者を取締役会に提示し、候補者を選任するか、又は場合によって、候補者の任命を株主総会に提案するよう取締役会に対し勧告する。
最後に、取締役会は、選定された候補者を独立取締役として選任するか、又は場合によって、選定された候補者を独立取締役として株主総会が任命することを提案する。
・ 日産の提案による取締役の任命
ルノー及び日産間の資本関係を規定する新提携契約(2023年11月7日及び2025年3月31日付の変更を含む。)の定めに従い、当社の取締役会には、日産が提案した取締役会メンバー2名が含まれる。
日産の提案に基づき、ガバナンス及び報酬委員会は、取締役会に対し、場合によって、日産を代表する取締役を選任するか、又は日産を代表する取締役の任命を当社の年次株主総会に提案するよう勧告する。
その後、当社の取締役会は、場合によって、日産の提案する取締役を選任するか、又は日産の提案する取締役を当社の年次株主総会が任命することを提案する。
・ フランス政府の提案による取締役の任命
公的出資企業のガバナンス及び資本取引に関する2014年8月20日の法令第2014-948号(その後の改正を含む)の規定に従い、当社の取締役会のメンバーには、フランス政府が提案した取締役1名が含まれる。
フランス政府の提案に基づき、ガバナンス及び報酬委員会は、取締役会に対し、場合によって、フランス政府を代表する取締役を選任するか、又はフランス政府を代表する当該取締役の任命を当社の株主総会に提案するよう勧告する。
その後、当社の取締役会は、場合によって、フランス政府の提案する取締役を選任するか、又はフランス政府の提案する取締役を当社の株主総会が任命することを提案する。
・ フランス政府により任命される1名の取締役
公的出資企業のガバナンス及び資本取引に関する2014年8月20日の法令第2014-948号(その後の改正を含む)の規定に従い、政府は、単独で資本の10%超を直接保有する企業の取締役会における代理人を任命することができる。この取締役は経済大臣が任命する。
・ 従業員により選出される3名の取締役
当社の定款に従い、3名の取締役が、団体毎に振り分けられたフランスの子会社の従業員により直接選出される。1議席は「技術者 - 管理職及びこれらに類似する社員」専用の団体であり、2議席は「その他の従業員」専用の団体である。
候補者又は候補者名簿は、適用規則の意義の範囲内における1つ若しくは複数の代表者組織又は100人の有権者のいずれかによって提示されることがある。
候補者は、候補者としての資格を有するためには、当該選挙の対象であり、かつ実務上の職務に対応する役職の任期が有効となる日より前に、当社又はフランスに登録事務所を有するその直接若しくは間接の子会社の1つと雇用契約を締結している必要がある。
投票所の数、場所及び構成は、従業員代表者の選挙にかかる現行の慣例に従って、関連する当社の組織及び子会社により決定されるものとする。
・ 従業員である株主を代表する1名の取締役
当社の定款に従い、従業員である株主を代表する1名の取締役及びその1名の補欠は、従業員株主により任命された正式な候補者2名及び補欠の候補者2名の中から、通常総会により選出される。
各正式候補者は、その補欠と共に、次の者によって個々に任命されるものとする。
- フランス通貨金融法典第L.214-165条に基づきその資産が当社の株式によって構成され、その単位保有者が当社若しくはフランス商法第L.225-180条の意義の範囲内における当社の関係会社の従業員及び元従業員であるカンパニー・ミューチュアル・ファンド(FCPE)の監査役会、及び
- 当社又はフランス商法第L.225-180条の意義の範囲内における当社の関係会社の従業員で、(i)フランス商法第L.225-197-1条の条項に基づいて株式の無償割当がなされ、2015年8月7日以降に臨時総会の決定により承認された後、(ii)当社の貯蓄制度の枠組み内で、又は(iii)公的出資企業のガバナンス及び資本取引に関連する2014年8月20日の法令第2014-948号第31-2条並びに民営化の要項に関連する1986年8月6日の法律第86-912号第11条(上記法令の発効前の版において)の枠組みの範囲内で取得された、当社の記名式株式を直接保有する者。
取締役会における男女の均衡に関する2024年10月15日の法令第2024-934号の発効に伴い、2026年4月30日の年次株主総会において、従業員株主を代表する取締役の任命又は欠員が取締役会における性別多様性の要件を損なわないよう確保する目的で、従業員株主を代表する取締役の各候補者には正式な候補者1名と補欠の候補者2名(現状の1名に対し)を含めなければならないことを規定するため、ルノーS.A.の定款を変更する旨が提案されることが明記された。
取締役のためのオンボーディング及びトレーニング・プログラム
当社の新任取締役は、就任後の期間に統合プロセスを受けることができる。このコースの一環として、新任取締役は、特に最高経営責任者及びリーダーシップ・チームのメンバーとの会議の中で、ルノー・グループ、そのガバナンス、その様々なブランド及び活動(ルノー、ダチア、アルピーヌ、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ、ザ・フューチャー・イズ・ニュートラル)についての綿密な説明を受けることができる。加えて、新任取締役がルノー・グループの多様な活動を具体的に把握できるよう、拠点や工場の視察が企画される。
取締役はその任期を通じて、プレゼンテーション、トレーニング、特化型セミナー、工場視察等の恩恵を受け、継続的に知識とスキルを向上させることができる。
また、従業員を代表する3名の取締役及び従業員株主を代表する取締役は、ルノー・グループの従業員が行う社内研修及び外部団体が行う研修の恩恵を受けている。これらの研修コースは、上場会社の取締役固有の技術を迅速に習得する一助となっている。例えば、2025年には、4名の従業員取締役が業務執行役員や非業務執行会社役員の役割、責任及びベストプラクティスに関する法律事務所による研修から恩恵を受けることができた。また、彼らはフランス取締役協会(IFA)の文書データベースにアクセスできるほか、同協会が主催する取締役会のコーポレート・ガバナンスやグッドプラクティスに関するイベントにも参加することができた。
取締役会に適用される多様性に関する方針
フランス商法第L.22-10-10条に従い、取締役会は、その過去のプラクティスに端を発する多様性に関する方針を定めた。
方針基準
取締役会の構成は、特に多様性(男女の比率、国籍、年齢、資格及び専門家としての経験)の観点からバランスを取ることを目標としている。より具体的には以下のとおりである。
‐ 取締役会の規模については、取締役会のメンバーの人数は、ルノーの保有株式の能力、独立性及び特異性を調和できるものでなければならない。
‐ 取締役会は、性別多様性について少なくとも法的要件及びAFEP-MEDEF規範の勧告に準拠する一方、その構成(ジェンダー、国籍、文化)において多様であることから利益を享受すると考えている。
‐ 技術に関しては、当社は、技術、経歴及び経験のすべての相補性だけでなく、当社の戦略及び当社が直面する課題とのそれらの関連性を求めている。
‐ 勤続年数に関しては、当社は、取締役会における経験とその構成の段階的なリニューアルとの公正なバランスを求めている。
‐ 取締役会は、メンバー各人が高いレベルのコミットメント及び倫理を有することを期待している。
方針の実施
多様性に関する方針を実施するために、取締役会は、その年次評価に依拠している(取締役会の評価に関する詳細は、「取締役会の評価」を参照のこと)。段階的で計画された任期の更新により、産業及び当社の市場の発展に応じて更新され又は進展する技術を見込むことが可能となる。
‐ 取締役会は2025年12月31日時点で16名の取締役で構成された。この人数は、依然としてCAC40企業の取締役会のメンバーの平均人数を超えているが、法律、定款若しくは日産と締結した契約、また、過半数の独立取締役を確保しようとする要望に従って、給与所得者及び大株主の比率の水準によって説明される。その結果、2025年12月31日現在の取締役会の独立性の割合は58.3%(*)であった。
(*) 従業員を代表する取締役及び従業員株主を代表する取締役を除く。
‐ 取締役会における女性の人数は2025年12月31日現在6名であり、女性の割合は50%(*)であった。また、取締役会の3つの委員会のうち1つの委員長を女性が務めている。
(*) 従業員を代表する取締役及び従業員株主を代表する取締役を除く。
‐ 取締役会は5つの異なる国籍で構成されており、取締役の過半数は、世界の様々な地域での業務を通じて得られた豊富な海外職務経験を有している。
‐ 従業員を代表する取締役3名及び従業員株主を代表する取締役1名は、取締役会及びその委員会の業務に十分に融合している。彼らはルノー・グループにおけるその専門家としての経歴及び労働組合での活動により、ルノー・グループの組織及び事業活動に関する確かな知識を得ている。
‐ 取締役会及びその委員会の構成の変更は、取締役会の多様性に関する方針の継続的な実施の一環である。
日産の提案により任命された取締役及びフランス政府を代表する取締役を除き、株主、顧客、サプライヤー又はその他の者との間に、これらの人物又はその代表者のうちの1名が当社の取締役会又はエグゼクティブ・マネジメントのメンバーとして選出されている旨の契約は締結されていない。そのため、潜在的又は実際の利益相反が生じる事例は限定的である。
「取締役会における女性に関する指令」施行後の取締役会におけるジェンダーバランス
上場企業の取締役における男女のより良いバランスに関する2022年11月23日の欧州議会及び理事会の指令(EU)第2022/2381号(通称「取締役会における女性」に関する指令)を組み入れる2024年10月15日の政令第2024-934号、及び2025年7月30日の施行令第2025-744号は、2026年1月1日付で以下について規定している:
・ 株主総会で任命される取締役に適用されるフランス商法第L.225-18-1条に規定される取締役の各性別に関する最低基準が40%となる算定において、従業員株主を代表する取締役を含めること。
・ 従業員を代表する取締役に適用される具体的なジェンダーバランスに関する義務について、従業員を代表する取締役が3名いる場合、そのうち少なくとも1名は少数派の性別でなければならないこと。
2026年1月1日現在、株主総会で任命される取締役(従業員株主を代表する取締役を含む。)のうち、女性の割合は46.15%であり、これは少数派の性別の取締役が40%となる最低基準を上回るものである。
2026年6月30日までにこの新たな規制に準拠するため、セバスチャン・ジャケ氏は、女性取締役の任命を可能にするべく、自身の役職を辞任する意向を当社に通知している。この任命は、当社の定款に規定された手続に従って2026年5月に行われる見込みであり、定款の変更は、かかる規制変更を反映するために2026年4月30日の株主総会において承認を求めるため提出される予定である。
エグゼクティブ・マネジメントに適用される多様性に関する方針
取締役会はまた、ルノー・グループの多様性及び包摂に関する方針のエグゼクティブ・マネジメントによる展開を監視している。そのため、取締役会は、年に1度、この方針、より具体的には、管理機関における女性と男性の均衡ある代表制に関する方針の見直しを行う。
2021年2月18日の会議において、取締役会は、エグゼクティブ・ボードの提案に基づき、管理機関内並びに管理職従業員における女性比率を、2030年に30%、2035年に35%、2050年に50%とする目標を設定した。
また、「リクサン法」(経済的・職業的平等の促進を目的とする2021年12月24日法律第2021-1774号)の要件を満たすため、取締役会及びエグゼクティブ・マネジメントは、管理機関内及びシニア・エグゼクティブの女性比率を2025年末までに30%に、2028年末までに40%にするという2つの目標の進捗状況を監視している。
取締役会は、2026年2月18日の会議において、2025会計年度末に記録された成果及びこれらの目標を達成するために当社が実施した方法について報告を受けた。
‐ 管理機関内の女性比率を30%とする目標は2023年末までに達成された。2025年の管理機関内の女性比率は35.6%であった。
‐ シニア・エグゼクティブの女性比率を30%とする目標は2025年末までに達成された(30.6%)。
‐ 2025年の管理職の女性比率は27.4%であった。
取締役会のスキル・マッピング(2025年12月31日現在)
過去数年の間、取締役会は、当社の構造と戦略に適合し、かつ、歴史と価値観に忠実であり続けながらもルノー・グループの新たな課題に適応できる、バランスのとれたガバナンス構造を確立するように努めてきた。
2021年以降及び「ルノーリューション」戦略プランの実施に伴い、ルノー・グループは、未来を創り出しつつ収益性の回復を目指すという野心的なロードマップを採用した。
各取締役が保有する数々のスキル、ノウハウの多様性及び異なる経験のバランスが、ルノー・グループの戦略の遂行に日々寄与し、また、当社の持続可能な責任ある成長という理念の実現に役立っている。
ルノー・グループの戦略上及び業績上の課題に対応するため、取締役会は、そのメンバーが有する以下のスキルに重点を置くことを求めている。
| 専門分野/スキル | スキルの検証基準 |
| 財務的ノウハウ | - 金融及び監査: 会計・金融部門(会計、監査等)での経験又は財務報告プロセス及びコーポレート・ファイナンスに関する高度な理解。 - 資金調達: 企業財務管理又は金融市場に関する経験又は高度な理解。 - 財務部門又はエグゼクティブ・マネジメントの経験。上場会社の監査委員会委員(又はそれに準ずるもの)。 - リスク管理: リスク・マッピング及びリスク管理の経験。 |
| 目的: 取締役の財務に関するノウハウは、効果的な取締役会ガバナンスと十分な情報に基づく意思決定を促進する。また、財務諸表の解釈と理解、リスク管理及び経済データに基づく戦略的意思決定を容易にする。さらに、会計基準や規制の遵守を確実にすることで、信頼性とステークホルダーからの信用を強化する。 ルノー・グループを次世代型の自動車会社に変革することを目的とした「ルノーリューション」戦略プランの一環として、財務的なノウハウは、戦略プランの遂行をモニタリングする取締役会の業務において重要な役割を果たしている。 最後に、財務的なノウハウは、価値を創造し、モビリティとエネルギーに関する将来の課題に備えるというルノー・グループの抱負に適合した、厳格で透明性の高い経営を確保するために不可欠である。 結果: 2025年には、9名の取締役が財務的ノウハウを有している。 | |
| エグゼクティブ・マネジメントの経験 | - 事業経営: 大規模な企業におけるゼネラル・マネジャー又はシニア・エグゼクティブの経験。 - 会社の運営管理: オペレーションズ・マネジャーとしての経験。 |
| 目的: 経営全般の経験は、運営の実態に根ざした戦略的視点、ステークホルダー・マネジメント、リーダーシップ・スキルに加え、企業戦略を遂行するためにチームを効果的に評価し指導する能力を取締役会にもたらす。 結果: 2025年には、7名の取締役が経営全般の経験を有している。 | |
| 自動車産業 | - 自動車産業/自動車セクターに関する知識: 自動車セクターに属する会社における経験や、市場、ビジネス及び競争環境に関する知識 - 工業分野のノウハウ:工業を営む会社又は工場での経験。 - ルノー・グループとその歴史に関する十分な知識。 |
| 目的: 工業、特に自動車産業に精通した取締役の存在は、自動車市場とその複雑な競争環境の特殊性と力学に適応した戦略的で経営的な意思決定を促進する。これにより、変革に対する前向きなビジョン、業界リスクのより良い管理、制約を乗り越えながら市場機会を捉える能力が育まれる。 結果: 2025年には、13名の取締役が自動車産業に関するノウハウを有している。 | |
| 国際経験 | - 外国籍を有する取締役。 - 高い国際教養。 - 国際的な専門家としての経験: 世界の様々な地域や多国籍の組織内での活動を通じて得た専門家としての豊富な経験。 |
| 目的: 取締役会において国際経験を有する人材は、グローバル化した自動車セクターで事業を運営するための広範かつ戦略的な視点を提供する。このスキルにより、グローバルな課題に適応し、国際的な機会を活用し、文化的差異、規制の違い及び経済的な格差が顕著な環境を切り開いていく上で、当社を後押しする能力が強化される。 自動車産業のバリューチェーンは高度にグローバル化されており、ルノー・グループは世界中に存在するステークホルダーと取引を行っている。 結果: 2025年には、9名の取締役が国際経験を有している。 | |
| デジタル及び革新 | - 人工知能: AI/人工知能に関する知識及び習得、又はこの分野を専門とする会社での経験。 - 新技術: デジタル・トランスフォーメーション戦略の開発及び実施に関するノウハウ又は経験。新技術に関する事業を営む会社での経験。 - サイバーセキュリティ: サイバーセキュリティ、データ処理又はネットワークに関する技術的なトレーニング又は経験。 - 革新: 大企業におけるイノベーション・マネジャーの経験。 |
| 目的: デジタル又は革新に関するノウハウは、取締役会が、急速な技術革新が進む自動車セクターにおいて、ルノー・グループをリーディング・プレイヤーとして位置づけることを可能にする。また、市場動向を予測し、製品やサービスを適合させ、デジタル経済における新たな成長要因を探るためのルノー・グループの能力も強化される。 結果: 2025年には、4名の取締役がこの能力を有する。 | |
| 環境 | 特に以下に関連する環境問題の管理及び/又は修得の経験。 - 気候 - 生物多様性 - 汚染 - 水と森林の保全 - 循環型経済 |
| 目的: 持続可能性及びエネルギー転換という増大する課題に対応するためには、取締役会の環境に関するノウハウが不可欠である。これにより取締役会は、持続可能性に関連する社会的な期待、規制上の要請及び経済的な期待に沿った対応を行い、気候移行に直面した際の回復力を強化し、責任ある慣行を通じて競争力を向上させ、かつ、持続可能なモビリティに関するリーダーとしてルノー・グループを位置づけることができる。 結果: 2025年には、7名の取締役がこの能力を有する。 | |
| 社会 | - 人事部門: チーム・マネジメント又は人事部門内での経験。 - 労使関係: 労働組合及び/又は従業員代表団体での経験。 - ステークホルダーとの関係: サプライチェーン及び流通ネットワークにおける様々なプレイヤーを取り扱う経験。 |
| 目的: 取締役会における社会問題に対応する能力は、ルノー・グループの業績に直接影響する人材及び社会的課題に対応することを可能にし、人々を企業戦略の中心に据え、経済的な目標を倫理的で持続可能な社会的慣行と整合させつつ、企業としての魅力、社内の結束力及び社会的責任を強化する。 結果: 2025年には、11名の取締役がこの能力を有する。 | |
| ガバナンス | - コーポレート・ガバナンス: 経営又は企業業務執行体における経験及び/又はコーポレート・ガバナンスに関する問題の熟達。 - ビジネス上の倫理及びコンプライアンス: 特に以下に関連するビジネス上の倫理及びコンプライアンスに関する経験及び/又は熟達。 ・ 汚職及びマネーロンダリング ・ 利益相反の調整 ・ サプライヤーとの関係性 ・ 法令遵守 |
| 目的: 取締役会におけるガバナンス能力は、効果的で倫理的かつ透明性の高い経営を確保し、社会的な期待と規制上の要請の遵守を促進するために不可欠である。 結果: 2025年には、10名の取締役がこの能力を有する。 | |
取締役会のスキル及びノウハウ
ルノー・グループは、モビリティ・セクターの新たな課題に適応できる次世代型の自動車会社へと変貌を遂げつつある。そして、成長と革新を刺激して促すための提携とパートナーシップの強化、並びに新しいエコシステムの開拓及び新たなシナジーの創出のための多角化によって、マーケットリーダーとしての地位を引き続き固めているところである。
こうした新たな目標を念頭に、取締役会は、その構成、各メンバーがもたらす異なるスキル及び経験を定期的に評価し、ルノー・グループの様々な活動や直面する新たな課題に関して、可能な限り最善のバランスを確保するために取るべき方向性を特定する。
そのアプローチにおいては、各メンバーがルノー・グループの基礎的な価値観を確実に守りながらも、経験やノウハウの多様性が維持されるように引き続き尽力する。
ルノー・グループの具体的なニーズを考慮するため、取締役会は、候補者の経験が当社の新しい要件に沿ったものであることを確実にする。
また、既存のメンバーとも協力し、取締役会や委員会でのハイレベルなプレゼンテーション及び適切なトレーニング・プログラムを通じて、そのスキルが継続的にアップグレードされるよう努めている。
個別のスキル
取締役会は、各メンバーのスキル、ノウハウ及び経験をその関心の中心に置き、これらがルノー・グループの活動全体を網羅することを保証する。
取締役はそれぞれの専門分野を補完し合うことで、採用された施策がルノー・グループの戦略遂行に寄与することを、全体として担保している。
| 財務的 ノウハウ | エグゼクティブ・マネジメントの経験 | 自動車 産業 | 国際 経験 | デジタル 及び革新 | 環境 | 社会 | ガバナンス | ||
| 取締役会長 | ジャンドミニク・スナール | ||||||||
| 最高経営責任者兼取締役 | フランソワ・プロボ | ||||||||
| 最大の株主2名を代表する 取締役 | コンスタンス・マレシャル=ドリュ | ||||||||
| アレクシス・ザイデンウェーバー | |||||||||
| ミッシェル・バロン | |||||||||
| ピエール・ロワン | |||||||||
| 独立取締役 | ミリエム・ベンサラ=チャクロウン | ||||||||
| アン=ロール・ド・シャマール | |||||||||
| ベルナール・デルピ | |||||||||
| アルメル・ド・マドル | |||||||||
| ピエール・フルーリォ | |||||||||
| アネット・ウィンクラー | |||||||||
| 従業員及び 従業員株主を代表する取締役 | ノエル・ディグリップ | ||||||||
| セバスチャン・ジャケ | |||||||||
| リチャード・ジャンティ | |||||||||
| エリック・ヴィダル | |||||||||
| 合計 | 9 | 7 | 12 | 9 | 4 | 6 | 11 | 10 |
2025会計年度における取締役会構成の変化
| 取締役 | 事象 | 日付 |
| カトリーヌ・バーバ | 退任 | 2025年4月30日 |
| 田川丈二 | 退任 | 2025年4月30日 |
| トーマス・クールブ | 任期満了 | 2025年4月30日 |
| マリー=アニック・ダーメイラック | 任期満了 | 2025年4月30日 |
| 芹澤ゆう | 任期満了 | 2025年4月30日 |
| ルカ・デメオ | 退任 | 2025年7月15日 |
取締役会概要(2025年12月31日現在)
| 個人情報 | 取締役会における地位 | 所属する委員会 | |||||||||||
| 取締役 | 性別 | 年齢 | 国籍 | 株式数 | 独立性 | 最初の 就任日 | 任期 | 取締役会における業務従事期間 | ARC | GCC | SSC | ||
| ジャンドミニク・ スナール | M | 72 | フランス | 6,690 | C | 2019年1月 | 2027年年次株主総会 | 6年11ヶ月 | M | - | - | ||
| フランソワ・プロボ | M | 57 | フランス | 42,578及びFCPE 13,403.1191単位 | CEO | 2025年7月 | 2027年年次株主総会 | 5ヶ月 | - | - | - | ||
| ミッシェル・バロン | F | 58 | 米国 | 該当なし | NR | 2025年4月 | 2029年年次株主総会 | 8ヶ月 | M | - | - | ||
| ミリエム・ベンサラ=チャクロウン | F | 63 | モロッコ | 250 | ID | 2017年6月 | 2029年年次株主総会 | 8年6ヶ月 | M | - | - | ||
| アン=ロール・ド・シャマール | F | 43 | フランス | 1,000 | ID | 2025年4月 | 2029年年次株主総会 | 8ヶ月 | - | - | M | ||
| ベルナール・デルピ | M | 61 | フランス | 2,500 | ID | 2021年4月 | 2029年年次株主総会 | 4年8ヶ月 | P | - | - | ||
| ノエル・ ディグリップ | M | 55 | フランス | FCPE 983.2742単位 | DRES | 2021年4月 | 2029年年次株主総会 | 4年8ヶ月 | - | - | M | ||
| アルメル・ド・マドル | F | 55 | フランス/オランダ | 500 | ID | 2025年4月 | 2029年年次株主総会 | 8ヶ月 | - | M | - | ||
| ピエール・ フルーリォ | M | 71 | フランス | 500 | ID | 2018年6月 | 2026年年次株主総会 | 7年6ヶ月 | M | P | - | ||
| リチャード・ ジャンティ | M | 57 | フランス | 1株及びFCPE 56.0675単位 | DRE | 2012年11月 | 2028年11月 | 13年1ヶ月 | - | - | M | ||
| セバスチャン・ ジャケ | M | 48 | フランス | FCPE 189.2374単位 | DRE | 2024年11月 | 2028年11月 | 1年1ヶ月 | M | - | - | ||
| ピエール・ロワン | M | 65 | フランス | 該当なし | NR | 2025年4月 | 2029年年次株主総会 | 8ヶ月 | - | M | - | ||
| コンスタンス・マレシャル=ドリュ | F | 40 | フランス | 該当なし | RFS | 2025年4月 | 2029年年次株主総会 | 8ヶ月 | - | - | M | ||
| エリック・ヴィダル | M | 54 | フランス | FCPE 78.1178単位 | DRE | 2024年11月 | 2028年11月 | 1年1ヶ月 | - | M | - | ||
| アネット・ ウィンクラー | F | 66 | ドイツ | 1,000 | ID | 2019年6月 | 2027年年次株主総会 | 6年6ヶ月 | - | - | P | ||
| アレクシス・ ザイデンウェーバー | M | 49 | フランス | 該当なし | RFS | 2022年11月 | 該当なし | 3年1ヶ月 | M | M | - | ||
| ARC: 監査及びリスク委員会 GCC: ガバナンス及び報酬委員会 SSC: 戦略及びサステナビリティ委員会 | C: Chairman(委員長) CEO: 最高経営責任者 M: メンバー ID: 独立取締役 F: 女性 M: 男性 | DRE: 従業員を代表する取締役 DRES: 従業員株主を代表する取締役 RFS: フランス政府代表 NR: 日産代表 | |||||||||||
2025年12月31日現在、取締役会メンバーの保有する株式総数(FCPE単位の保有を除く)は55,019株であり、これは当社の資本金の0.02%に相当する。
2025年12月31日現在
| 16名 | ||||
| 取締役 | ||||
| 57歳 | 4年 | 58.3%(1) | 5 | 6名 |
| 平均年齢 | 勤続年数 | 独立取締役 | 国籍 | 女性 |
(1) 従業員を代表する取締役及び従業員株主を代表する取締役を除く。
2025年度の取締役会及び委員会出席率
| 取締役 | 取締役会 (14回) | 監査及び リスク委員会 (6回) | ガバナンス及び 報酬委員会 (6回) | 戦略及び サステナビリティ 委員会 (4回) |
| ジャンドミニク・スナール | 100% | 100% | - | - |
| ルカ・デメオ | 71.4% | - | - | - |
| フランソワ・プロボ | 100% | - | - | - |
| カトリーヌ・バーバ | 75% | - | - | 100% |
| ミッシェル・バロン | 100% | 100% | - | - |
| ミリエム・ベンサラ=チャクロウン | 92.9% | 67% | - | - |
| トーマス・クールブ | 50% | - | - | 100% |
| アン=ロール・ド・シャマール | 80% | - | - | 100% |
| アルメル・ド・マドル | 100% | - | 100% | - |
| マリー=アニック・ダーメイラック | 75% | - | 100% | - |
| ベルナール・デルピ | 92.9% | 100% | - | - |
| ノエル・ディグリップ | 100% | - | - | 100% |
| ピエール・フルーリォ | 92.9% | 100% | 100% | - |
| リチャード・ジャンティ | 100% | - | - | 100% |
| セバスチャン・ジャケ | 100% | 100% | - | - |
| ピエール・ロワン | 90% | - | 100% | - |
| コンスタンス・マレシャル=ドリュ | 100% | - | - | 100% |
| 芹澤ゆう | 100% | - | - | 100% |
| 田川丈二 | 100% | 100% | - | - |
| エリック・ヴィダル | 100% | - | 100% | - |
| アネット・ウィンクラー | 100% | - | - | 100% |
| アレクシス・ザイデンウェーバー | 100% | 10% | 100% | - |
| 合計 | 91.82% | 96% | 100% | 100% |
取締役会は、100%を下回っている出席率を調査した。この際、取締役会は、取締役会又は自らがメンバーとなっている委員会のすべての会議に参加することができなかった取締役が、取り扱った議題やエグゼクティブ・マネジメントとの議論に留意し、該当する場合には、コメントや提案を提出したことを確認した。
ルカ・デ・メオ氏の出席率に関しては、2026年7月15日の退任発効前に開催された、自身の後任に関する取締役会には出席しなかった点に留意すべきである。
取締役会メンバーの任期の概要(2025年12月31日現在)
| 満了日 | 取締役 | 任命方法 | 最初の取締役 就任日 |
| 2026年 年次株主総会 | ピエール・フルーリォ* | 年次株主総会により選出された取締役 | 2018年6月 |
| 2027年 年次株主総会 | フランソワ・プロボ | 年次株主総会により選出された取締役 | 2025年7月 |
| ジャンドミニク・スナール* | 年次株主総会により選出された取締役 | 2019年1月 | |
| アネット・ウィンクラー* | 年次株主総会により選出された取締役 | 2019年6月 | |
| 2028年11月 | リチャード・ジャンティ | 従業員により選出された取締役 | 2012年11月 |
| セバスチャン・ジャケ | 従業員により選出された取締役 | 2024年11月 | |
| エリック・ヴィダル | 従業員により選出された取締役 | 2024年11月 | |
| 2029年 年次株主総会 | ミッシェル・バロン | 日産の提案に基づき年次株主総会により選出された取締役 | 2025年4月 |
| ミリエム・ベンサラ=チャクロウン* | 日産の提案に基づき年次株主総会により選出された取締役 | 2017年6月 | |
| ベルナール・デルピ* | 年次株主総会により選出された取締役 | 2021年4月 | |
| アン=ロール・ド・シャマール* | 年次株主総会により選出された取締役 | 2025年4月 | |
| アルメル・ド・マドル* | 年次株主総会により選出された取締役 | 2025年4月 | |
| ノエル・ディグリップ | 従業員株主により選出された取締役 | 2025年4月 | |
| ピエール・ロワン | 日産の提案に基づき年次株主総会により選出された取締役 | 2025年4月 | |
| コンスタンス・マレシャル=ドリュ | フランス政府の提案に基づき年次株主総会により選出された取締役 | 2025年4月 | |
| 該当なし | アレクシス・ザイデンウェーバー | フランス政府により指名された取締役 | 2022年11月 |
| * 独立取締役 | |||
取締役の役職及び職務の一覧表
取締役会
取締役会の構成は、ルノー・グループの国際的重要性に沿った、男女の偏りのない代表制及び採用の多様性を確保すると同時に、専門的経験、資格、独立性及び倫理のバランスを取ることを目指している。
2026年5月11日現在の取締役
※セバスチャン・ジャケ氏の新取締役との交替日が未確定のため本書ではセバスチャン・ジャケ氏の情報を記載している。
取締役の男女別人数及び女性の比率
男性メンバーの数:9名
女性メンバーの数:7名(女性メンバーの割合:58.33%(上場企業のAFEP-MEDEFコーポレート・ガバナンス規範に基づき、従業員を代表する取締役3名及び従業員株主を代表する取締役1名は、この計算において取締役の合計人数に含まれていない。))
取締役の役職、氏名、生年月日、主な経歴、任期並びに所有するルノー株式の種類及び数は、以下のとおりである。
| ミッシェル・バロン (MICHELLE BARON) 取締役(日産の提案による任命) 生年月日: 1967年6月6日 国籍: アメリカ 最初の就任日: 2025年4月 任期の満了日: 2029年年次株主総会 所有する記名式株式の数: N/A | 監査及びリスク委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 2023年4月より日産自動車のグローバル人事マネジメント、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン担当常務執行役員を務めている。 1988年にサーキット・シティでキャリアをスタートさせ、その後、キャップジェミニ、フォードで勤務。 2000年から2008年までは、ビステオンでマルチメディアコントローラー、サプライヤー破産管理マネージャー、生産管理シニアマネージャー、そして同社アメリカ・イギリス内装部門コントローラーとして、複数の役職を歴任した。 2008年には、監査・コンプライアンス室(北米・南米)ダイレクターとして日産に入社。2011年にプロダクトエコノミックコントロール(北米・南米)ダイレクター、2013年にものづくりコントロールダイレクター、2014年に北米ものづくり財務シニアダイレクター、2017年に北米人事担当理事に就任。2019年11月、日産自動車のグローバル内部監査室担当理事に就任、2022年11月にはグローバル人事マネジメント担当常務執行役員に昇進した。 アメリカ国籍を有し、ノースカロライナ大学で経済学の学士号、カーネギーメロン大学で経営学の修士号を取得している。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼監査及びリスク委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: 該当なし その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
| ミリエム・ベンサラ= チャクロウン (MIRIEM BENSALAH-CHAQROUN) 独立取締役 生年月日: 1962年11月14日 国籍: モロッコ 最初の就任日: 2017年6月 現在の任期の開始日: 2025年4月 現在の任期の満了日: 2029年年次株主総会 所有する記名式株式の数: 250 | 監査及びリスク委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 テキサス州ダラス大学(米国)において国際経営及び財務のMBAを卒業。1986年から1989年までソシエテ・マロケーヌ・ド・デポ・エ・ド・クレディにおいて様々な役職を務めた。その後、1989年にHolmarcom group(同氏の家族が所有する会社でモロッコにおけるトップ5の産業及び金融グループの一つ)に入社し、以降、Les Eaux Minérales d’Oulmèsのグループ取締役兼副社長兼最高経営責任者を務めている。 専門的活動の一環として、オランジーナ・モロッコの取締役会長及びウルメス・ドリンク・ディベロップメントの最高経営責任者を兼任。 2012年から2018年まで、モロッコの事業者団体であるモロッコ商工会議所会長。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼監査及びリスク委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: Les Eaux Minérales d’Oulmès(モロッコ)副会長兼最高経営責任者 非上場会社: Holmarcom(モロッコ)取締役 ミリエム・ベンサラ=チャクロウン氏はLes Eaux Minérales d’Oulmèsの子会社及び/又は非上場持株会社の役職に就いているが、読み易さを考慮して、すべての役職をここに記載しているわけではない。 その他の法人: グローバル・インベスター・アライアンス・フォー・サステーナビリティ-GISD(国連)メンバー マドリッドのIE大学国際諮問委員会委員 アル=アハワイン大学(モロッコ) 理事 欧州・地中海仲裁センター(モロッコ)会長 Equanim s.a.s. Société de Médiation Internationale(フランス)取締役 過去5年間に任期満了した役職 スエズ(フランス)取締役(2022年まで) |
| アン=ロール・ ド・シャマール (Anne-Laure de Chammard) 独立取締役 生年月日: 1982年6月8日 国籍: フランス 最初の就任日: 2025年4月 任期の満了日: 2029年年次株主総会 所有する記名式株式の数: 1,000 | 戦略及びサステナビリティ委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 シーメンス・エナジーのマネジメント・ボードのメンバー。ドイツのベルリンを拠点に、同グループの欧州及びアジア太平洋地域を担当するエグゼクティブ・ヴァイスプレジデントであり、産業企業の脱炭素化(ターボ機械、電化、デジタル化、グリーン水素)を支援するエネルギー技術の開発を担うグローバル部門「産業の変革」も担当する。 米国でボストン・コンサルティング・グループの戦略コンサルタントとしてキャリアをスタートさせ、その後フランスで、エネルギー・環境省にて官民交通インフラパートナーシップを担当。 2014年にビューローベリタスグループに入社、2016年にビューローベリタス・コンストラクションのCEOに就任。 2019年、エンジーに入社し、グループの戦略、イノベーション、研究及び技術部門のディレクターに就任、その後2021年にはエンジー・エナジー・ソリューションズ・インターナショナルのCEOに任命され、エネルギー効率と分散型低炭素エネルギー生産活動の責任者を務める。 フランス国籍を有し、エコール・ポリテクニークとエコール・ナショナル・デ・ポン・エ・シャセを卒業、ハーバード大学で公共政策学の修士号を取得している。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼戦略及びサステナビリティ委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: シーメンス・エナジーAG(ドイツ)マネジメント・ボードメンバー 非上場会社: シーメンス・エナジー・マネジメントGmbH(ドイツ)マネジメント・ボードメンバー その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 シーメンス・エナジー・チャイナ(中国)取締役(2024年まで) レオン・グロス(フランス)取締役(2023年まで) GRDF(フランス)取締役(2022年まで) TABREED(アラブ首長国連邦)取締役(2022年まで) エンジー・ドイツランド(ドイツ)監督役会長(2022年まで) エンジー・イタリア(イタリア)取締役会長(2022年まで) エンジー・エスパーニャ(スペイン)取締役会長(2022年まで) エンジー・サウスイーストアジア(シンガポール)取締役(2022年まで) トラクテベル・エンジニアリング(ベルギー)取締役(2021年まで) マルセイユ・プロヴァンス空港(フランス)取締役(2021年まで) |
| アルメル・ド・マドル (Armelle de Madre) 独立取締役 生年月日: 1970年5月2日 国籍: フランス及びオランダ 最初の就任日: 2025年4月 任期の満了日: 2029年年次株主総会 所有する記名式株式の数: 500 | ガバナンス及び報酬委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 フランスの投資会社ユーラゼオのオペレーションパートナー。 1993年にルノーにおいてマーケティングアナリストとしてキャリアをスタート。商業、本社及びロジスティクス部門でさまざまな役職を経験した後、2006年にフラン工場、その後テクノセンターを含むルノーの車両及び機械技術部門の人事担当ディレクターに就任。 2010年にシュナイダーエレクトリックに入社し、戦略及び社会イノベーション担当ディレクターに就任。その後2011年には、ユニファイドコミュニケーションソリューションのプロバイダーであるアルカディン・グループに入社し、EMEA担当人事ヴァイスプレジデント、次いで人事担当最高責任者に就任。 2019年から2024年までは、インフラストラクチャー、ネットワーク、アプリケーションのモニタリング及びデータ分析プラットフォームであるDatadogの人事担当最高責任者を務めた。2011年に設立、2019年末にナスダックに上場し、株式時価総額が40十億ドルを超えるDatadogは、急速な成長を遂げており、30ヶ国に6,000人超の従業員を擁している。 アルメルは、2017年4月から2023年5月までタレスの取締役会のメンバーであった。 フランスとオランダの国籍を有し、ニューヨークのコロンビア大学とパリのHECを卒業した。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼ガバナンス及び報酬委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: コンテンツスクエア その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 タレス(フランス)取締役(2023年まで) |
| ベルナール・デルピ (BERNARD DELPIT) 独立取締役 生年月日: 1964年10月26日 国籍: フランス 最初の就任日: 2021年4月 現在の任期の開始日: 2025年4月 現在の任期の満了日: 2029年年次株主総会 所有する記名式株式の数: 2,500株 | 監査及びリスク委員会委員長 経歴 - 専門家としての経験 法学位を有し、パリ政治学院(IEP Paris)及びフランス国立行政学院(ENA)卒業。 1990年、フランス財政監査総局に入局、その後経済・財務省で様々な地位を歴任。2000年、PSAプジョー・シトロエン・グループに入社し、2001年から中国の東風プジョー・シトロエン汽車の副CEOを務め、2004年にPSAグループの管理責任者となる。 2007年、フランス大統領スタッフにおける経済顧問となった。2009年、フランス郵政公社グループの最高経営責任者代理兼最高財務責任者に任命され、その後2011年にクレディ・アグリコル・グループに最高財務責任者として入社。 2015年から2021年まで、サフラン・グループの最高財務責任者に任命され、2021年1月から2021年12月まで、最高経営責任者代理に就任。2022年1月1日から2023年5月まで、グループ・ブリュッセル・ランバートの最高経営責任者代理。 2023年6月30日から、アルストム・グループのエグゼクティブ・ヴァイスプレジデント兼最高財務責任者。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼監査及びリスク委員会委員長 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 ネクストステージAM(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: アルストム・グループ(フランス)エグゼクティブ・ヴァイスチェアマン兼最高財務責任者 非上場会社: アルストム・ホールディングス(フランス)会長兼最高経営責任者 その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 イメリス(フランス)取締役(2025年まで) ブリュッセル・ランバート・グループ(ベルギー)マネージング・ディレクター代理(2023年まで) BPI(フランス)取締役(2021年まで) アリアン・グループ(フランス)取締役(2021年まで) |
| ノエル・ディグリップ (NOËL DESGRIPPES) 取締役(従業員株主の提案による任命) 生年月日: 1970年12月22日 国籍: フランス 最初の就任日: 2021年4月 現在の任期の開始日: 2025年4月 現在の任期の満了日: 2029年年次株主総会 所有する記名式株式の数: FCPE 983.2742単位 | 戦略及びサステナビリティ委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 クレルモン・フェラン大学において電子工学・電気工学・オートマティクス学士号及び工業制御・品質管理のDESSを取得。 パリで消防士を1年務めた後、25年前にルノーの機械工学部門において品質管理システムのパイロットを務め、その後1999年に環境部門に入って、世界的な範囲における当グループの様々な工場及びエンジニアリングセンターでISO 14001の認証の実施を監督。その後、技術事務局長として不動産及び総合サービス部門に加わった。テクニカルチームを12年間統括した後、現在、レジデントサービス・コントロール・マネジャーを務めている。 ルノー・フランスFCPEの監査役会会長も務めている。 CFDTに選任され、2014年から2021年まで、ルノーのラルディ工場の社会経済理事会の事務局長、ルノー・フランスの中央社会経済理事会の事務次長を務めた。 同氏の経歴は、社会、企業及び環境に関する責任に関連する経済的業績への同氏の信念を反映している。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼戦略及びサステナビリティ委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: 該当なし その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
| リチャード・ジャンティ(RICHARD GENTIL) 取締役(従業員による選出) 生年月日: 1968年4月29日 国籍: フランス 最初の就任日: 2012年11月 現在の任期の開始日: 2024年11月 現在の任期の満了日: 2028年11月 所有する記名式株式の数: 1株及びFCPE 56.0675単位 | 戦略及びサステナビリティ委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 1988年、鋳造工場に保守技術者として入社。鋳造工場全体の水力学、空気力学及び気体専門家。職業教育免状(BEP)/職業適格証(CAP)の電気技術・電気機械専門家資格及び自動機械システム保守の学士号を有する。英語の読み書きに堪能。フランス自動車セクターの戦略委員会代表。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼戦略及びサステナビリティ委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: 該当なし その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
| セバスチャン・ジャケ (SEBASTIEN JACQUET) 取締役(従業員による選出) 生年月日: 1977年1月16日 国籍: フランス 最初の就任日: 2024年11月 任期の満了日: 2028年11月 所有する記名式株式の数: FCPE189.2374単位 | 監査及びリスク委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 2000年のルノー入社以来、フランス国内外で戦略的な役職を経験し、模範的なキャリアを築いてきた。ミュール試作車の準備担当者から「エンド・オブ・アセンブリー」の専門家までを歴任した後、2008年には車両エレクトロニクス・プロセス・エンジニアリングのリーダーに、2014年には車両統合プラットフォーム・エンジニアリングのリーダーに就任した。特に、インドでルノー・日産工場の操業開始に携わり、フランではゾエの立ち上げにも貢献した。 プロジェクト・マネジメント及び人的資源管理に関する学位を取得。技術的ノウハウと経営スキルを兼ね備え、要求の厳しい自動車業界で複雑なプロジェクトを指揮する。同時にラグビーにも情熱を注ぎ、Stade Français Association及びPlaisir Rugby Clubにエグゼクティブとして参加。コーチ歴は10年を超え、年齢や経歴を問わずあらゆるプレイヤーを監督し、このスポーツの特徴である、敬意、向上心、チームスピリットといった価値観を伝えている。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼監査及びリスク委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: 該当なし その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
| ピエール・ロワン (PIERRE LOING) 取締役(日産の提案による任命) 生年月日: 1960年3月8日 国籍: フランス 最初の就任日: 2025年4月 任期の満了日: 2029年年次株主総会 所有する記名式株式の数: N/A | ガバナンス及び報酬委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 2025年より北米日産に拠点を置くグローバル・スペシャル・プロジェクト担当ダイレクターを務める。 1988年にルノー・ドイツでキャリアをスタート。1990年にルノー製品企画部門に入社し、1992年にボルボ米国に派遣された。 1998年から1999年にかけて、ルノー・日産アライアンス締結に向けた協議の過程で、ルノーの製品交渉担当者を務めた。1999年に日本の日産に入社し、当初は日本、その後は欧州と米国で、製品企画部門のリーダー職を歴任。その間、キャシュカイとジュークで欧州のラインナップを再編成し、100%電気自動車リーフの発売を指揮し、日産社長賞及び権威あるオートモーティブニュース・ユーロスター賞を受賞。 2016年1月、グローバルプロダクトマーケティング部門の部長として日産本社に復帰し、2019年にはグローバルモータースポーツ部門の責任者も兼任。2020年には、日産、インフィニティ及びヴェヌーシアの世界的なポートフォリオを担当するグローバル商品企画担当VPに就任。 2025年4月より北米日産を拠点として、グローバル・スペシャル・プロジェクト担当ディレクターを務める。 フランス国籍を有し、NEOMAビジネススクールで国際マーケティングの修士号を取得。1992年にはINSEADのエグゼクティブMBAプログラムを修了。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼ガバナンス及び報酬委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: 該当なし その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
| コンスタンス・ マレシャル=ドリュ (Constance Maréchal-Dereu) 取締役(フランス政府の提案による任命) 生年月日: 1985年9月14日 国籍: フランス 最初の就任日: 2025年4月 任期の満了日: 2029年年次株主総会 所有する記名式株式の数: N/A | 戦略及びサステナビリティ委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 2023年10月より企業総局産業部門長を務めている。 それ以前は、2020年6月よりフランス・ロジスティックの最高経営責任者を務めていた。 いくつかの中央行政機関でも働いた経験があり、2009年にはDGCCRFに植物由来製品の市場局次長として入局。 2012年には企業総局の製品規制局長に就任。その後、2016年に農業省の水産養殖経済局次長に就任。最後に、2018年から2020年まで財務検査官を務めた。 フランス国籍を有し、エコール・ポリテクニークを卒業。橋、水域、森林の主任技術者である。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーS.A.(フランス)取締役兼戦略及びサステナビリティ委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: 該当なし その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
| エリック・ヴィダル (ERIC VIDAL) 取締役(従業員による任命) 生年月日: 1971年3月30日 国籍: フランス 最初の就任日: 2024年11月 任期の満了日: 2028年11月 所有する記名式株式の数: FCPE 78.1178単位 | ガバナンス及び報酬委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 国立航空宇宙大学院大学(Sup’Aero)及び国立高等石油・天然ガス学校(Ecole Nationale Supérieure du Pétrole et des Moteurs)を卒業後、1996年にエンジンのエンジニアとしてルノーに入社。 2006年より従業員代表として活動。 2015年から2023年までの間、フランス国内及び世界中の全子会社の従業員代表団体であるルノー・グループ作業協議会の書記に選出された。 特に、2013年及び2019年のルノーの2つのグローバル枠組み合意書並びに世界規模で在宅勤務を規定する特約条項の交渉を担当した。 2023年まで自動車セクター戦略委員会の委員を務めた。 また、現在、国立産業技術センター(CETIM)の理事である。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼ガバナンス及び報酬委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: 該当なし 非上場会社: CETIM(国立産業技術センター)理事その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
| アネット・ウィンクラー(ANNETTE WINKLER) 独立取締役 生年月日: 1959年9月27日 国籍: ドイツ 最初の就任日: 2019年6月 現在の任期の開始日: 2023年5月 任期の満了日: 2027年年次株主総会 所有する記名式株式の数: 1,000 | 戦略及びサステナビリティ委員会委員長 経歴 - 専門家としての経験 フランクフルト大学(ドイツ)で経済学の博士号を取得し、中規模建設会社のマネージング・パートナーを務めた。 1995年、メルセデス・ベンツ・グループに入社し、広報・コミュニケーション担当ディレクターなど様々な職を歴任。 ブラウンシュヴァイクにてメルセデスベンツの販売・サービス事業のトップとして2年間過ごした後、ダイムラークライスラー・ベルギー・ルクセンブルクの最高経営責任者に就任し(1999~2005年)、その後、グローバル・ビジネス・マネジメント・ホールセール・ヨーロッパ副社長として(2006~2010年)、メルセデスベンツのグローバル・ディーラー・ネットワークの開発を担当。2010年から2018年にかけて、スマートの最高経営責任者(ブランドの世界規模での統括及びロレーヌのスマート工場を担当)。 2014年から上場会社エア・リキードの取締役。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーS.A.(フランス)取締役兼戦略及びサステナビリティ委員会委員長 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: エア・リキードSA(フランス)取締役、環境及び社会委員会委員長、並びに指名及びガバナンス委員会委員 非上場会社: 該当なし その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
| アレクシス・ ザイデンウェーバー (ALEXIS ZAJDENWEBER) 取締役(フランス政府を代表) 生年月日: 1976年5月18日 国籍: フランス 最初の就任日: 2022年9月 任期の満了日: N/A 所有する記名式株式の数: N/A | ガバナンス及び報酬委員会委員 監査及びリスク委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 2003年4月に国立行政学院(Ecole Nationale d’Administration:ENA)を卒業した後、財務局の貯蓄・金融市場事務局次長としてフランス経済・財政・産業省に配属される。 2006年7月、財務・経済政策局の財務・企画開発事務局次長に就任。 2007年9月、フランス政府欧州連合(ブリュッセル)常駐代表部、経済・金融・通貨問題局アドバイザー(競争・国庫補助、会社法及びコーポレート・ガバナンス)に任命される。 2009年9月、銀行業務・決済サービス事務局長として財務局に復帰した後、投資・金融犯罪・制裁事務局長(2011年から2012年まで)。 2012年7月、経済・財務省の金融セクター担当アドバイザーに就任。 2014年11月、エネルギー保有局担当次長として国家出資庁(Agence des participations de l'Etat)に入庁。 2017年5月、経済・財政・産業顧問としてフランス大統領府に入る。 2022年9月14日、フランス大統領デクレによりCommissioner for State Holdingsに任命される。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: ルノーSA(フランス)取締役兼ガバナンス及び報酬委員会委員並びに監査及びリスク委員会委員 非上場会社: ルノーs.a.s.(フランス)取締役 その他の法人: 該当なし ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: タレスSA(フランス)取締役兼戦略・CSR委員会及びガバナンス・報酬委員会委員 非上場会社: EDF(フランス)取締役兼戦略委員会及び指名・報酬委員会委員 Bpifrance SA(フランス)取締役兼指名・報酬委員会委員 SNCF SA(フランス)取締役兼戦略・投資委員会及び指名・報酬委員会委員 その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
| マリー=ジョゼ・ドンシオン (MARIE-JOSÉ DONSION) 独立取締役 生年月日: 1971年7月16日 国籍: フランス 最初の就任日: 2026年4月 任期の満了日: 2030年年次株主総会 所有する記名式株式の数: 0 | 監査及びリスク委員会委員 経歴 - 専門家としての経験 マリー=ジョゼ・ドンシオン氏は、1971年に生まれ、欧州経営大学院(ESCP Europe)を卒業。2018年よりアルケマ・グループの最高財務責任者を務め、財務、デジタル及び情報システムを監督。アルケマ入社以前は、アルストム・グループの最高財務責任者を務め、それ以前は、フランス国内及び海外の様々な事業部門や子会社において、財務部門のいくつかの要職や多岐にわたる役職を歴任。監査法人クーパース・アンド・ライブランドでキャリアをスタート。大手国際産業企業で25年超の経験を有し、金融市場における強力な専門性を築き上げ、重要な戦略的変革イニシアチブを主導し、複雑な組織を統括してきた。 | 現在の役職及びその他の職務 ルノー・グループの会社における役職及び職務 上場会社: 非上場会社: その他の法人: ルノー・グループ外における役職及び職務 上場会社: ヴェラリア(フランス)独立取締役、監査委員会委員長及び報酬委員会メンバー PIアドバンスト・マテリアルズ(大韓民国)取締役 非上場会社: 該当なし その他の法人: 該当なし 過去5年間に任期満了した役職 該当なし |
任務の遂行に際しての全取締役の業務上の住所は、当社の登録事務所の住所(フランス、ブローニュ・ビヤンクール92100、ジェネラル・ルクレール・アベニュー 122-122bis)である。
2026年の取締役会の構成の変更
2026年2月18日、取締役会はガバナンス・報酬委員会の勧告を受け、2026年4月30日の年次株主総会において、マリー=ジョゼ・ドンシオン氏を4年の任期で独立取締役に任命することを提案することを決定した。
同氏は、株主総会終了をもって任期満了となるピエール・フルーリォ氏の後任となり、会計及び財務分野における専門知識を踏まえ、監査及びリスク委員会に加わることとなる。
現在ピエール・フルーリォ氏が務めている主席独立取締役の役職は、株主総会終了をもって、ベルナール・デルピ氏(監査及びリスク委員会委員長)に委ねられる。同氏とアネット・ウィンクラー氏(戦略及びサステナビリティ委員会委員長)は、ガバナンス及び報酬委員会に加わり、同委員会の委員長職はアルメル・ド・マドル氏に委ねられる。
さらに、2026年6月30日までに、従業員を代表する取締役の取締役会における女性と男性の均衡ある代表制に関する新たな欧州規制に準拠するため、セバスチャン・ジャケ氏は、自身の座を女性に譲る意向を表明した。後任となる女性は、当社の定款に定められた条件に従い5月に任命される予定であり、この新規制を反映させるため、2026年4月30日の年次株主総会において定款の改正が提案されることとなる。
| 2026年度年次株主総会及び従業員株主を代表する女性取締役の就任後の構成 | ||
| 独立性比率 | 58.3% | |
| 女性比率(*) | 株主総会で選任された取締役における割合(**) | 53.8% |
| 従業員を代表する取締役における割合 | 33.33%(男性2名、女性1名) | |
| 外国籍の取締役の比率 | 33.33% |
(*)2024年10月15日付命令第2024-934号に基づき、取締役会における女性比率40%の基準を算定するにあたり、従業員株主を代表する取締役の任期が算入されることとなった。さらに、従業員を代表する取締役の40%は、少数派の性別でなければならない。なお、2025年7月30日付政令第2025-744号では、従業員を代表する取締役が3名いる場合、少なくとも1名は少数派の性別でなければならないと規定されている。
(**)これには、経済・財務大臣の命令により任命されたアレクシス・ザイデンウェーバー氏が含まれる。
したがって、
‐ 取締役会の独立性比率は、AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく比率を上回り、
かつ
‐ 女性比率は、法律の要求する比率を上回ることとなる。
AFEP-MEDEF規範及び法規定に基づき、従業員を代表する取締役及び従業員株主を代表する取締役は、独立性比率の計算において考慮されていないことに留意されたい。
提示する情報の整合性を確保するため、従業員を代表する取締役及び従業員株主を代表する取締役は、外国籍の取締役の比率の計算において考慮されていない。
リーダーシップ・チーム
リーダーシップ・チームのプレゼンテーション(2026年5月11日現在)
| 1. フランソワ・プロボ、ルノー・グループCEO 2.カトリン・アト、ダチア・ブランド担当CEO 3. フィリップ・ブリュネ、ルノー・グループ エンジニアリング担当最高責任者 4. ファブリス・カンボリーブ、ルノー・ブランド担当成長担当最高責任者兼CEO 5.ティエリー・シャルベ、ルノー・グループ 品質、産業・サプライチェーン担当最高責任者 6. クレール・ファンジェ、ルノー・グループ 人事・組織担当最高責任者 7.フィリップ・クリエフ、アルピーヌ・ブランド担当CEO 8.ダンカン・ミント、ルノー・グループ最高財務責任者 | 9.キトリー・ド・ペルポール、ルノー・グル―プ最高法務責任者 10.アンソニー・プルヴィエ、ルノー・グループ 調達担当最高責任者 11.ジョゼップ=マリア・リカセンス、アンペアCEO、ルノー・グループ 戦略、製品・プログラム管理担当最高責任者 12.クリスティアン・シュタイン、ルノー・グループ コミュニケーション担当最高責任者 13. セレステ・トマソン、ルノー・グループ監査、リスク・コンプライアンス担当最高責任者 14. ローレンス・バン・デン・アッカー、ルノー・グループ デザイン担当最高責任者 15. フレデリック・ヴィンセント、ルノー・グループ デジタル・情報担当最高責任者 | ||||
| 15 | 27% | 6 | |||
| メンバー | 女性 | 国籍 | |||
2つの委員会
| 戦略委員会 委員13名 隔月 | オペレーションズ委員会 委員11名 3ヶ月に1回 |
取締役に関する追加情報
取締役の権利及び義務
取締役会規則は、以下に関する当社の取締役の権利及び義務を定めている。
‐ 取締役会及びその委員会の運営を律する規則
‐ 秘密保持義務
‐ 独立性及び表明義務
‐ 利益相反管理
‐ 金融市場取引に関する倫理的要件
‐ 当社株式の保有。AFEP-MEDEF規範に従い、取締役会規則は、取締役が受領する報酬に関連して、取締役(個別に報酬を受領しない取締役を除く。)が個人として相当数の記名式株式を所有することを推奨している。この点において、従業員及び従業員株主を代表する、(労働組合に個別に支払われる)報酬を個別に受領しない取締役は、ゆえに相当数の当社株式の保有を要しない。さらに、規則は、フランス政府により指名された取締役が個人的に株式を保有することを禁止している。
最高経営責任者に適用される保有義務については、「取締役及び会社役員の報酬」を参照のこと。
有罪判決が存在しないこと
当社の知る限り、過去5年間において、以下に該当する当社の現在の会社役員はいない。
‐ 不正行為で有罪判決を受けた者
‐ 会社役員、ゼネラル・パートナー又は創業者として、破産、財産管理又は清算手続に関与した者
‐ 国家機関又は監督機関より起訴され及び/又は処罰宣告を受けた者
‐ 裁判所により、発行会社の管理、経営若しくは監督機関のメンバーを務めること又は発行会社の事業を管理若しくは遂行することを禁止された者
潜在的又は実際上の利益相反が存在しないこと
当社の知る限り、当社の取締役の私益と当社に対する職務の間に潜在的又は実際上の利益相反はない。
取締役会メンバーの間に親族関係はない。
会社役員は、付与される給付金の形態について定めた役務契約によって当社やその子会社に拘束されない。
②役員の報酬等
取締役及び会社役員の報酬
■ 会社役員の報酬に関する原則
取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、会社役員に付与される報酬要素を年1回決定する。
報酬方針は、取締役会規則に従い、主として独立取締役で構成され、独立取締役が委員長を務めるガバナンス及び報酬委員会の会議において定期的に検討される。ガバナンス及び報酬委員会はその勧告において、会社役員の報酬の様々な要素の間のバランスを考慮する。
非業務執行会社役員の報酬方針は固定報酬を基礎としており、変動又は例外的な現金又は株式による報酬も、取締役職に対する報酬も含まない。
業務執行役員の報酬方針は、以下の通り、簡素で一貫した、透明性のある6つのプラクティスに基づいている。
| 1. 当社の戦略と密接に結び付いている | ・報酬は、戦略の実施とその結果に密接に結び付けられている。 |
| 2. 業績本位である | ・業務執行役員の報酬の変動要素が報酬総額に占める比率は市場慣行と合致しており、業務執行役員の利益と当社の業績の連動を確保している。 |
| 3. 長期的業績の重視 | ・業務執行役員の報酬のかなりの部分は、複数年にわたる目標の達成に左右される。 |
| 4. 株主の利益との密接な結び付き | ・業務執行役員に分配される業績連動株式の数は、給与に対する比率ではなく絶対数で示されており、これによって株価の上昇と下落の両方が、対応する価値総額に影響を与えている。 ・業務執行役員は、業績連動株式制度に基づいて権利が確定した株式の33%を、任期終了まで保持しなければならない。 |
| 5. 競争力ある報酬 | ・自動車市場及び関連分野には、会社役員をめぐる激しい競争がある。したがって、業務執行役員の全体的な報酬を類似及び競合企業のプラクティスと比べて競争力あるものとするよう確保することは、最も重要である。 |
| 6. 過度のリスク・テーキングを奨励しない 報酬 | ・業績目標の設定、十分に長い評価期間、及び報酬の上限設定は、過度の短期的なリスク・テーキングの回避を可能にする。 |
これらの原則は、当社がフランス商法第L.22-10-10条の規定に従って参照するAFEP-MEDEF規範の勧告に従って設定されている。
より一般的には、ガバナンス及び報酬委員会は、会社役員の報酬が、コーポレート・ガバナンスの観点から適用あるすべての法律及び勧告に合致していることを、定期的に確認する。
加えて、同委員会は、以下の通り、業務執行役員の報酬に関する市場のベストプラクティスを考慮に入れる。
| 当社が従うベストプラクティス | 当社が従わないプラクティス |
| ・報酬方針の報告(但し、決定ではない。)において適切なピアグループ(国別及び部門別)を使用すること ・当社の事業戦略に重要な変更がある場合、かつ株主の利益との連動を維持するためにのみ、業績基準を修正すること ・すべての変動要素の上限について明確に述べること ・厳しい業績条件を設定すること ・当社の業績にとって重要であり、かつ企業戦略と連動するESG基準を採用すること ・株主利益率と結び付いた長期業績基準を保持すること ・長期報酬制度を最短で3年間の権利確定条件に従わせること ・長期インセンティブ報酬に関して任期終了後の権利確定方針を実施すること ・当社の株主及び投資家と関わり合い、定期的に会合すること ・過半数が独立取締役で構成されるガバナンス及び報酬委員会 | ・失敗に対する支払:ルノー・グループが業績不振の場合に変動要素を支払うこと ・長期変動報酬に対して不釣り合いなほど短期変動報酬を大きくすること ・年間変動報酬において質的基準を過度に重視すること ・過度又は不適切なリスク・テーキングに褒賞を与えること ・2年間の競業禁止補償に加えて、特別な退職金を設けること ・幹部社員に対して過度な退職又は契約時協定を提供すること |
ガバナンス及び報酬委員会は、会社役員の報酬の競争力確保を目的として、市場プラクティスの観点からその報酬を評価するため、専門のコンサルタント会社の支援を受けて、類似企業がその会社役員に支払うべき又は付与する報酬要素を毎年調査する。
最高経営責任者の報酬方針の決定において考慮する競合企業の構成の詳細については、「最高経営責任者の報酬方針(2026会計年度)」を参照のこと。
ガバナンス及び報酬委員会は、定期的会合を経てルノーの株主が表明した期待も考慮に入れる。
■ 取締役及び会社役員の報酬(2025年度)
取締役会長ジャンドミニク・スナール氏の報酬(2025会計年度)
ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2025会計年度に関する取締役会長の報酬方針は、2025年2月19日の取締役会により設定され、次いで2025年4月30日の年次株主総会により承認された(第19号決議)。
取締役会長に関する当該報酬方針は、固定報酬及び現物給付で構成されており、その他の変動又は例外的な報酬、株式ベース報酬の分配及び取締役職に対する報酬は除外されている。
取締役会長に関する2025会計年度の報酬方針の詳細については、2024年度有価証券報告書を参照のこと。
以下に示す2025会計年度のジャンドミニク・スナール氏の報酬要素は、フランス商法第L.22-10-9条Ⅰに示される情報の一部であり、特に、すべての取締役及び会社役員に対して2025会計年度中の会社役員職について支払われ又は同会計年度について付与された報酬総額及び現物給付を含んでいる。この情報は、フランス商法第L.22-10-34条Ⅰに従い、2026年4月30日の年次株主総会において、一般票決に付される。
さらに、フランス商法第L.22-10-34条Ⅱに従い、2026年4月30日の年次株主総会において、取締役会長ジャンドミニク・スナール氏に対して2025会計年度中に支払われ又は同会計年度について付与された報酬総額及び現物給付に関する具体的な決議の承認が求められる。
下記の表は、取締役会長ジャンドミニク・スナール氏の2025年の報酬要素に関する具体的な決議のための情報を示したものである。
| 承認のために提出 される報酬要素 | 2025会計年度に 関する金額 又は帳簿価額 | 概要 |
| 固定報酬 | 450,000ユーロ | 取締役会長は、12ヶ月の分割払いで450,000ユーロの年間固定報酬を受領する。 |
| 年間変動報酬 | 該当なし | 取締役会長は、年間変動報酬を受領しない。 |
| 複数年変動報酬 | 該当なし | 取締役会長は、複数年変動報酬を受領しない。 |
| 例外的な報酬 | 該当なし | 取締役会長は、例外的な報酬を受領しない。 |
| ストック・オプション、業績連動株式又はその他の長期的給付 (新株予約権等) | 取締役会長は、ストック・オプション又は業績連動株式の形式による長期報酬から利益を受けない。 | |
| 取締役職に対する報酬 | 該当なし | 取締役会長は、取締役職に関する報酬を受領しない。 |
| 現物給付 | 11,192ユーロ (帳簿価額) | 会長は、社用車1台及び運転手付き車1台を支給された。 同氏は、フランス国内で勤務する従業員と同じ生命保険及び補完的医療制度から利益を受けている。 |
| 退職給付 | 該当なし | 取締役会長は、退職給付条項から利益を受けない。 |
| 補完的年金制度 | 該当なし | 取締役会長は、補完的年金制度から利益を受けない。 |
2025会計年度に最高経営責任者を務めた個人の報酬
2025年7月15日付でルカ・デメオ氏がルノーS.A.の最高経営責任者の職を辞任したことを受け、取締役会は、新たな最高経営責任者が任命されるまでの暫定期間中、ダンカン・ミント氏をルノーS.A.の最高経営責任者に任命することを決定した。ダンカン・ミント氏は、2025年7月15日から2025年7月30日までこの職務を務めた。
2025年7月30日、取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2025年7月31日付でフランソワ・プロボ氏をルノーS.A.の最高経営責任者に任命することを決定した。
その結果、2025会計年度において、ルカ・デメオ氏、ダンカン・ミント氏、フランソワ・プロボ氏が順次当社の最高経営責任者の職を務めた。当該会計年度における各氏の報酬は、それぞれ下記の「最高経営責任者としてのルカ・デメオ氏の2025年度(2025年1月1日~2025年7月15日)の報酬」、「暫定最高経営責任者ダンカン・ミント氏の2025会計年度(2025年7月15日~2025年7月31日)の報酬」及び「最高経営責任者としてのフランソワ・プロボ氏の2025会計年度(2025年7月31日~)の報酬」に記載されている。
最高経営責任者の報酬の変遷
(1) 2023年、2024年、2025年の会計年度において最高経営責任者ルカ・デメオ氏に分配された業績連動株式は、2025年7月の同氏の辞任に伴い失効した。しかしながら、過去3会計年度において最高経営責任者に付与された長期変動報酬の比較を容易にするため、上記のグラフではこれらの分配のIFRSに基づく価値が使用されている。
(2) 最高経営責任者の報酬要素の比較を容易にするため、年次ベースで付与される継続的報酬要素に関して、ルカ・デメオ氏に分配された例外的な長期報酬制度「ルノーリューション・プラン」は、上記のグラフには含まれていない。実際、ルノーリューション・プランは、2024年に最高経営責任者の任期が更新されたときに限り付与された。
(3) 2025会計年度については、当該会計年度中にルノーの最高経営責任者の地位を順次務めた3名の役員に対して支払われ又は付与された報酬要素を、当該報酬データの一貫性のある比較可能な表示を確保するために、年換算ベースで再表示している。
最高経営責任者としてのルカ・デメオ氏の2025年度(2025年1月1日~2025年7月15日)の報酬
最高経営責任者としてのルカ・デメオ氏の報酬要素(2025年度)
最高経営責任者としてのルカ・デメオ氏の2025年度報酬の内訳

ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2025会計年度に関する最高経営責任者の報酬方針は、2025年2月19日の取締役会により設定され、次いで2025年4月30日の年次株主総会により承認された(第20号決議)。
最高経営責任者に関する2025会計年度の報酬方針の詳細については、2024年度有価証券報告書を参照のこと。
以下に提示する2025会計年度のルカ・デメオ氏の報酬要素は、フランス商法第L.22-10-9条Ⅰに示される情報の一部であり、特に、すべての取締役及び会社役員に対して2025会計年度中に支払われ又は同会計年度について付与された報酬総額及び現物給付を含んでいる。この情報は、フランス商法第L.22-10-34条Ⅰに従い、2026年4月30日の年次株主総会において、一般票決に付される。
さらに、フランス商法第L.22-10-34条Ⅱに従い、2026年4月30日の年次株主総会において、最高経営責任者ルカ・デメオ氏に対して2025会計年度中に支払われ又は同会計年度について付与された報酬総額及び現物給付に関する具体的な決議の承認が求められる。
なお、2025会計年度の最高経営責任者に対する変動報酬の支払は、2025会計年度に関して最高経営責任者に対して支払われ又は分配された報酬総額の要素及び現物給付が、2026年4月30日の年次株主総会により承認されることを条件としている。
2025会計年度の最高経営責任者としてのルカ・デメオ氏の報酬総額は、2025年4月30日に開催された年次株主総会により承認された同氏の報酬方針を厳格に実施したものである。なお、ルカ・デメオ氏が2025年7月15日付で辞任したことに伴い、最高経営責任者としての同氏の報酬要素は適宜調整された。
下記の表は、2025年7月15日までの最高経営責任者ルカ・デメオ氏の報酬要素に関する具体的な決議のための情報を示したものである。
| 承認のために 提出される 報酬要素 | 2025会計年度に 関する金額 又は帳簿価額 (2025年1月1日~2025年7月15日) | 概要 | ||
| 固定報酬 | 914,393.96ユーロ | 2025年7月15日付のルカ・デメオ氏の辞任を受け、取締役会は、2025年8月6日開催の会議において、ルカ・デメオ氏への年次報酬の固定部分を2025年1月1日から7月15日までの期間に比例する方式で支払うことを確認した。 したがって、ルカ・デメオ氏は、2025会計年度(2025年1月1日~2025年7月15日)において、914,393.96ユーロの固定報酬を受領した。 | ||
| 年間変動報酬 | 813,810.60ユーロ (2025会計年度について付与され、2026年に支払われる金額) | 2025会計年度中の支払額:3,597,370ユーロ 2024会計年度に関して付与されたこの金額は、2025年4月30日の年次株主総会において最高経営責任者の2024年の報酬要素の承認(第18号決議)が採択された後、2025年に支払われた。 2025年会計年度に関して付与された金額:813,810.60ユーロ 最高経営責任者の年間変動部分(全額現金で支払われる。)は固定部分に対する一定の割合に相当し、すべての業績目標が完全に達成された場合には225%に達する可能性がある。 取締役会は、2025年8月6日開催の会議において、ルカ・デメオ氏の報酬の変動部分の支払は維持され、同氏の年間固定報酬に基づき、2025年1月1日から2025年7月15日(ルカ・デメオ氏の最高経営責任者としての任期の終了日)までの期間に比例する方式で計算されることを確認した。 2026年2月18日、取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2025会計年度に関するルカ・デメオ氏の年間変動報酬額を決定付ける業績基準の達成率を、以下の通り決定した。 2025会計年度に関する年間変動報酬の基準達成率(年間固定報酬に占める比率で表示) | ||
| 最高額(%) | 達成率(%) | |||
| 財務基準 | 135% | 0% | ||
| ルノー・グループの営業総利益率 (ルノー・グループOM) | 33.75% | 0% | ||
| フリー・キャッシュ・フロー(FCF) | 33.75% | 0% | ||
| 使用総資本利益率(ROCE) | 33.75% | 0% | ||
| 固定費(FC) | 33.75% | 0% | ||
| 戦略・持続可能性基準 | 90% | 89% | ||
| 戦略 | 15% | 14% | ||
| 持続可能性 | 60% | 60% | ||
| 顧客満足/品質 | 15% | 15% | ||
| 合計 | 225% | 89% | ||
| 業績基準達成率の評価 1. 財務基準(量的) 以下に分析する通り、財務基準の0%(最大135%中)が達成された。 ・ ルノー・グループの営業総利益率(ルノー・グループOM)基準:0%(最大33.75%中) ・ ルノー・グループOM < 基準境界値の場合は0% ・ ルノー・グループOM = 上の境界値の場合は18% ・ ルノー・グループOM ≥ 最大境界値の場合は33.75%2025年のルノー・グループOMは6.3%に達し、基準境界値を下回った。 ・ フリー・キャッシュ・フロー(FCF)基準:0%(最大33.75%中) ・ FCF < 基準境界値の場合は0% ・ FCF = 上の境界値の場合は18% ・ FCF ≥ 最大境界値の場合は33.75%2025年12月31日時点のFCFは1.47十億ユーロの水準に達し、基準境界値を下回った。 ・ 使用総資本利益率(ROCE)基準:0%(最大33.75%中) ・ ROCE < 基準境界値の場合は0% ・ ROCE = 上の境界値の場合は18% ・ ROCE ≥ 最大境界値の場合は33.75%2025年のROCEは21.7%となり、基準境界値を下回った。 ・ 固定費(FC)基準:0%(最大33.75%中) ・ FC > 基準境界値の場合は0% ・ FC = 上の境界値の場合は18% ・ FC ≤ 最大境界値の場合は33.75%2025年の固定費は、基準境界値を1.39%上回った。 2. 戦略・持続可能性基準 以下に分析する通り、戦略・持続可能性基準の89%(最大90%中)が達成された。 a) 戦略:14%(最大15%中) この業績基準に関する3つの指標は質的目標を指すものである。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、これら3つの指標の達成率に注目した。 ・ ルノー4 E-TECH、ダチア・ビッグスター、アルピーヌA390の発売成功:5%これらの自動車は2025年に成功裏に発売され、数々の賞を受賞した。ルノー4が「ベスト・シティカー」、「ベスト・エルゴノミクス」(フランス)、「モデル・オブ・ザ・イヤー」(ドイツ)を、ダチア・ビッグスターが「ベスト・バリュー・カー」を受賞したほか、アルピーヌA390は2025年グランプリ・オート・モトで「スタイル賞」を受賞した。 ・ 市場投入までの期間:車両開発期間の改善、トゥインゴのコンセプト実証:5%2025年11月、トゥインゴは、2年未満の開発期間を経て、デザイン、品質、精神及びこのアイコンを識別するあらゆる要素を損なうことなく発表された。 ・ 「フューチャラマ」:ルノー・グループの新たな戦略ロードマップを形成することとなる主要プロジェクトの選定:4%調査段階は完了したが、主要プロジェクトの完全な特定には至っていない。 b) 持続可能性:60%(最大60%中) この業績基準の2つの指標は量的な目標を指しており、3つ目の指標は質的なものである。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、これら3つの指標を達成又は超過したことに注目した。 ・ 安全衛生(事故発生頻度):20%2025年の目標は、労働災害の発生頻度(損失時間を伴う事故件数/百万労働時間数)を1.3にすることであった。この水準は2025年に達成された。 ・ 医療専門家ネットワーク「ワン・ヘルス」の構築:20%目標は、医療従事者のネットワークである「ワン・ヘルス」を配備し、2025年までにルノー・グループ従業員の80%をカバーすることであった。「ワン・ヘルス」はルノー・グループ従業員の98%をカバーしているため、目標を上回っている。 ・ 生物多様性:ルノー・グループのフットプリントのデータを含む生物多様性戦略の公表:20%2025年に「2024年度生物多様性報告書」を公表したことにより、目標は達成された。 c) 顧客満足度/品質:15%(最大15%中) この業績基準の2つの指標は量的な目標を指す。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、これら2つの指標を達成又は超過したことに注目した。 ・ 事故件数:1,000台当たり件数(K°/°°)で示される年間目標の達成:7.5%「GMF 3MIS WORLD」と呼ばれるこの指標は、路上走行開始3ヶ月後の車両事故数を測定するものである。目標に対して17%低減したことにより、この数値の低減目標を上回った。 ・ 「ディーラーeレピュテーション」(ディーラーのデジタル・レピュテーション)で測定される顧客満足度:7.5%2025年までに、100%の国々(36ヶ国のうち36ヶ国)が、期待される顧客満足度の水準を達成した(目標は80%の国々)。 したがって、取締役会は、2025年会計年度における業績基準の総達成率が89%であったことに注目し、その結果、2025会計年度(2025年1月1日~7月15日)のルカ・デメオ氏の変動報酬を総額813,810.60ユーロに設定することを決定した。 | ||||
| 複数年変動報酬 | 該当なし | 最高経営責任者は、複数年変動報酬を受領しない。 | ||
| 例外的な報酬 | 該当なし | 最高経営責任者は、例外的な報酬を受領しない。 | ||
| ストック・オプション、業績連動株式又はその他の長期的給付(新株予約権等) | 120,000株の業績連動株式=3,127,905ユーロ (分配日におけるIFRS2評価) 分配は失効 (右欄を参照のこと) | 120,000株の業績連動株式の分配 2025年4月30日の取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2025年4月30日の年次株主総会により承認された報酬方針に従って、2025会計年度に関して、業績連動株式120,000株を最高経営責任者に分配した。 この業績連動株式120,000株のうち、最終的に権利が確定する株式数は、3年間の累積期間(2025年、2026年、2027年)にわたって評価される以下の業績基準の達成率に左右される。 ・ 株主総利回り(TSR)(最大25%) ・ 自動車部門のネット・キャッシュ・ポジジョン(最大25%) ・ 1台当たり変動費(COGS)(最大25%) ・ 温室効果ガスの削減(最大25%) 2025会計年度に関する当該業績連動株式制度の分配は、ルノーS.A.の株式資本の0.041%に相当する。 取締役会は、2025年8月6日開催の会議において、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、ルカ・デメオ氏が2025年にルノーS.A.の最高経営責任者として付与され、2025年7月15日(同氏の任期終了日)時点で権利未確定であった業績連動株式に対する権利をすべて喪失したことを確認した(下記「2023年から2025年までの間にルカ・デメオ氏に付与された業績連動株式の失効」を参照のこと)。 | ||
| 取締役職に対する報酬 | 該当なし | 最高経営責任者は、取締役職に関する報酬を受領しない。 | ||
| 現物給付 | 11,307.83ユーロ (帳簿価額) | ルカ・デメオ氏は、最高経営責任者として、任期終了日である2025年7月15日まで、社用車2台及び運転手付き社用車1台を支給された。 同氏は、同日まで、国際的医療保障のほか、フランス国内で勤務する従業員と同じ生命保険及び補完的医療制度からの利益も受けた。 | ||
| 退職給付 | 0ユーロ | ルカ・デメオ氏は、最高経営責任者として、取締役会の主導で解雇された場合、取締役会が設定した業績条件の達成を条件として、過去2年間の年間固定・変動報酬総額の平均に相当する退職金を、退職後6ヶ月以内に一括払いで受領する権利を有していた。 退職給付及び競業禁止補償の総額は、競業禁止契約(下記参照)を実施する場合、2年間の年間固定・変動報酬を超えることはできない。 取締役会は、2020年2月13日開催の会議において、退職給付金の支払に関する業績条件を設定した。この給付を受けるためには、退職前の最終2会計年度において、以下の累積的条件を満たす必要がある。 ・ 最高経営責任者の年間変動報酬に関する業績基準の最低で80%の合計達成率 ・ ルノー・グループのフリー・キャッシュ・フロー目標の達成 ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、取締役会は、2025年8月6日開催の会議において、ルカ・デメオ氏が最高経営責任者の地位を辞任したため、同氏の報酬方針に規定されている、取締役会の主導により解雇された場合の退職金の支払を適用する必要はないことを確認した。 | ||
| 競業禁止補償 | 0ユーロ | 取締役会は、2020年2月13日開催の会議において、ルカ・デメオ氏との競業禁止契約の締結を承認した。 取締役会は、自動車市場の特に競争の激しい性質、同市場におけるルカ・デメオ氏の職務の重要性及び認められた能力、同氏が利用可能な手段、並びに同氏が保持し、またアクセス可能な機密情報を考慮して、ルノー・グループの正当な利益を保護するこの競業禁止契約の締結が、ルノーの利益に資するものとみなした。 同契約に基づき、ルカ・デメオ氏は、最高経営責任者としての任期の終了時において、自らのため、自動車の設計・組立・マーケティング部門(主に乗用車及び商用車)の会社のため、又は自動車サプライヤーのために、ルノー・グループと競合する活動に直接的又は間接的に従事しないことを約束する。 当該条項の適用は、以下の通り限定されている。 ・ ルカ・デメオ氏の任期の行使が実質的に終了した日から12ヶ月間 ・ 欧州大陸の国々及び日本並びに欧州及び日本の自動車・装備品メーカー 競業禁止義務の見返りに、ルカ・デメオ氏は、当社から、契約の適用期間中(12ヶ月間)、契約違反がないことを条件として、総額で1年間の年間報酬総額(固定報酬及び現金で支払われる年間変動報酬)に相当する金銭的な補償を受ける。これは12ヶ月の分割払いで支払われる。この計算に用いる年間報酬総額は、会社役員の任期終了日前の12ヶ月間に支払われた報酬となる。 2025年7月15日付のルカ・デメオ氏の辞任を受け、AFEP-MEDEF規範の勧告に従い、当社取締役会は、2025年8月6日開催の会議において、競業禁止契約の適用について審議し、その適用を放棄することを決議した。その結果、ルカ・デメオ氏に対して当該競業禁止契約に基づく金銭的補償は行われない。 | ||
| 補完的年金制度 | 0ユーロ | 取締役会は、2020年2月13日の会議において、ルカ・デメオ氏を対象とする補完的年金制度を承認した。 取締役会は、ルカ・デメオ氏のためにこの制度を実施することにより、当社が最高経営責任者の忠誠を維持、促進することができるとみなした。 最高経営責任者の補完的年金制度は、ルノー・グループ・エグゼクティブ・コミッティのメンバーのために整備されている制度(いわゆる「第83条」及び「第82条」)と同じである。 a) 義務的確定拠出型年金制度(第83条) この拠出額は、以下に相当する。 ・ フランスの社会保障制度上の上限額(バンドC)の4倍から8倍に相当する年間報酬総額の3.5%(2.5%は当社が、1%は最高経営責任者が支払う。) ・ 次いで、フランスの社会保障制度における上限額(バンドD)の8倍から16倍に相当する年間報酬総額の8%(5%は当社が、3%は最高経営責任者が支払う。) 拠出総額(当社及び最高経営責任者の拠出分)は、フランスの社会保障制度上の上限額の8倍の8%に相当する一括金に限定されている。 2025会計年度に関する当社の拠出額は10,497.78ユーロであった。 b) 選択的確定拠出型年金制度(第82条) ルカ・デメオ氏は、最高経営責任者として、会社役員及びルノー・グループ・エグゼクティブ・コミッティのメンバーを受益者として2020年7月1日から確定拠出型年金制度(第82条)の恩恵を受けている。 この制度は、当社が、実際に受領された年間報酬総額(固定及び変動)の12.5%に相当する拠出金を、第三者機関(保険会社)に支払うことを規定している。 2025会計年度に関して当社が最高経営責任者のために保険会社に支払った拠出額は、563,970.48ユーロであった。 このようにして支払われた拠出金は、いかなる優遇税制や社会保障制度からも利益を受けない。このため、最高経営責任者は、自己に代わって保険会社に支払われた拠出金の額に相当する補償金を一括で受領する。最高経営責任者に対するこの補償金の支払は、保険会社に対する拠出金の支払と同時に行われ、2025会計年度に関する支払額は563,970.48ユーロであった。 拠出金額及び一括補償金は、その算定基礎にルノー・グループの業績に連動する報酬の変動部分が含まれるという点において、当社の業績に左右されるものである。 当社取締役会は、2025年8月6日開催の会議において、ルカ・デメオ氏がルノーS.A.を退職した結果、同氏は、集団型の義務的確定拠出型年金制度(第83条)及び選択的確定拠出型年金制度(第82条)の受給資格を失うことを確認した。 | ||
2023年から2025年までの間にルカ・デメオ氏に付与された業績連動株式の失効
ルカ・デメオ氏が2025年7月15日付で最高経営責任者の地位を辞任したことを受け、取締役会は、2025年8月6日開催の会議において、同氏が2023年、2024年(「ルノーリューション・プラン」に基づくものを含む)及び2025年に最高経営責任者として付与され、2025年7月15日(同氏の任期終了日)時点で権利未確定であった業績連動株式に対する権利が、完全に失効したことを確認した。
下記の表は、ルカ・デメオ氏に付与され、2025年7月15日以降、同氏が当該業績連動株式に適用される各プラン規則で定められた在職条件を満たさなくなったことにより失効した業績連動株式を表示したものである。
| プラン | 取締役会による付与日 | 付与株式総数 | 権利確定日 |
| 2022年共同投資 | 2023年2月15日 | 8,629 | 2026年5月15日 |
| 2023年業績連動株式 | 2023年5月11日 | 75,000 | 2026年5月11日 |
| 2023年業績連動株式(追加プラン) | 2023年12月14日 | 22,500 | 2026年12月14日 |
| 2023年共同投資 | 2023年12月14日 | 7,790 | 2027年2月14日 |
| 2024年業績連動株式 | 2024年5月16日 | 120,000 | 2027年5月16日 |
| ルノーリューション・プラン | 2024年5月16日 | 153,430 | 2028年5月16日 |
| 2025年業績連動株式 | 2025年4月30日 | 120,000 | 2028年4月30日 |
暫定最高経営責任者ダンカン・ミント氏の2025会計年度(2025年7月15日~2025年7月31日)の報酬
暫定最高経営責任者としてのダンカン・ミント氏の報酬要素(2025年度)
取締役会は、2025年7月15日開催の会議において、新たな最高経営責任者の選任プロセスが完了するまでの暫定期間中、ダンカン・ミント氏をルノーS.A.の最高経営責任者に直ちに任命することを決定した。ダンカン・ミント氏の最高経営責任者の地位は、2025年7月31日付でフランソワ・プロボ氏に引き継がれた。
ダンカン・ミント氏の暫定最高経営責任者への任命が例外的状況における過渡的性質の措置であることを考慮して、取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2025年7月15日、ルノー・グループの最高財務責任者としてのダンカン・ミント氏の職務に関する同氏とルノーs.a.s.との間の雇用契約を、当時ルノーs.a.s.の暫定会長であったジャンドミニク・スナール氏の監督下において維持することを決定した。
その結果、取締役会は、雇用契約に基づきダンカン・ミント氏に支払うべき報酬を維持するとともに、暫定最高経営責任者としての新たな責務に関して同氏に追加の報酬要素を付与することを決定した。
暫定最高経営責任者としてのダンカン・ミント氏の2025会計年度における報酬総額は、2025年4月30日の株主総会(第20号決議)で承認された報酬方針の範囲内であり、同氏の役職の暫定的性質と、当該役職の在任期間中の同氏の雇用契約の継続の両方を反映している。
最高経営責任者に関する2025会計年度の報酬方針の詳細については、2024年度有価証券報告書を参照のこと。
以下に示す2025会計年度のダンカン・ミント氏の報酬要素は、フランス商法第L.22-10-9条Ⅰに示される情報の一部であり、特に、すべての取締役及び会社役員に対して2025会計年度中の会社役員職について支払われ又は同会計年度について付与された報酬総額及び現物給付を含んでいる。この情報は、フランス商法第L.22-10-34条Ⅰに従い、2026年4月30日の年次株主総会において、一般票決に付される。
さらに、フランス商法第L.22-10-34条Ⅱに従い、2026年4月30日の年次株主総会において、暫定最高経営責任者ダンカン・ミント氏に対して2025会計年度中に支払われ又は同会計年度について付与された報酬総額及び現物給付に関する具体的な決議の承認が求められる。
なお、2025会計年度に関する暫定最高経営責任者ダンカン・ミント氏への変動報酬の支払は、2025会計年度に関して暫定最高経営責任者としての同氏に支払われ又は分配された報酬総額の要素及び現物給付について、2026年4月30日の定時株主総会の承認を得ることを条件とする。
下記の表は、2025年7月15日から7月31日まで在任した最高経営責任者ダンカン・ミント氏の2025年度の報酬に関する具体的な決議のために必要な情報を示したものである。
| 承認のために提出 される報酬要素 | 2025会計年度に 関する金額 又は帳簿価額 (2025年7月15日~7月31日) | 概要 | ||
| 固定報酬 | 13,636.36ユーロ | 取締役会は、2025年7月15日開催の会議において、ダンカン・ミント氏に対し、最高経営責任者としての役職に基づき、総額300,000ユーロの年間固定報酬を、2025年7月15日からの期間に比例する方式で付与することを決定した。 ダンカン・ミント氏は、2025年7月15日から7月31日まで暫定最高経営責任者を務め、13,636.36ユーロの報酬を受領した。 なお、ダンカン・ミント氏は、ルノーs.a.s.との間で締結した雇用契約に基づき、固定報酬も受給する。 | ||
| 年間変動報酬 | 12,136.36ユーロ (2025会計年度について付与され、2026年に支払われる金額) | 2025会計年度に関して付与された金額:12,136.36ユーロ 2025年7月15日、取締役会は、ダンカン・ミント氏が、暫定最高経営責任者としての役職に基づき、当該職務に関連する固定報酬部分(300,000ユーロ、比例案分)の225%を上限とする変動報酬を受給することを決定した。 2026年2月18日、取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2025会計年度(2025年7月15日~7月31日)に関する暫定最高経営責任者としてのダンカン・ミント氏の年間変動報酬額を決定付ける業績基準の達成率を、以下の通り決定した。 | ||
| 2025会計年度に関する年間変動報酬の基準達成率(年間固定報酬に占める比率で表示) | ||||
| 最高額(%) | 達成率(%) | |||
| 財務基準 | 135% | 0% | ||
| ルノー・グループの営業総利益率 (ルノー・グループOM) | 33.75% | 0% | ||
| フリー・キャッシュ・フロー(FCF) | 33.75% | 0% | ||
| 使用総資本利益率(ROCE) | 33.75% | 0% | ||
| 固定費(FC) | 33.75% | 0% | ||
| 戦略・持続可能性基準 | 90% | 89% | ||
| 戦略 | 15% | 14% | ||
| 持続可能性 | 60% | 60% | ||
| 顧客満足/品質 | 15% | 15% | ||
| 合計 | 225% | 89% | ||
| 業績基準達成率の評価 1. 財務基準(量的) 以下に分析する通り、財務基準の0%(最大135%中)が達成された。 ・ ルノー・グループの営業総利益率(ルノー・グループOM)基準:0%(最大33.75%中) ・ ルノー・グループOM < 基準境界値の場合は0% ・ ルノー・グループOM = 上の境界値の場合は18% ・ ルノー・グループOM ≥ 最大境界値の場合は33.75%2025年のルノー・グループOMは6.3%に達し、基準境界値を下回った。 ・ フリー・キャッシュ・フロー(FCF)基準:0%(最大33.75%中) ・ FCF < 基準境界値の場合は0% ・ FCF = 上の境界値の場合は18% ・ FCF ≥ 最大境界値の場合は33.75%2025年12月31日時点のFCFは1.47十億ユーロの水準に達し、基準境界値を下回った。 ・ 使用総資本利益率(ROCE)基準:0%(最大33.75%中) ・ ROCE < 基準境界値の場合は0% ・ ROCE = 上の境界値の場合は18% ・ ROCE ≥ 最大境界値の場合は33.75%2025年のROCEは21.7%となり、基準境界値を下回った。 ・ 固定費(FC)基準:0%(最大33.75%中) ・ FC > 基準境界値の場合は0% ・ FC = 上の境界値の場合は18% ・ FC ≤ 最大境界値の場合は33.75%2025年の固定費は、基準境界値を1.39%上回った。 2. 戦略・持続可能性基準 以下に分析する通り、戦略・持続可能性基準の89%(最大90%中)が達成された。 a) 戦略:14%(最大15%中) この業績基準に関する3つの指標は質的目標を指すものである。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、これら3つの指標の達成率に注目した。 ・ ルノー4 E-TECH、ダチア・ビッグスター、アルピーヌA390の発売成功:5%これらの自動車は2025年に成功裏に発売され、数々の賞を受賞した。ルノー4が「ベスト・シティカー」、「ベスト・エルゴノミクス」(フランス)、「モデル・オブ・ザ・イヤー」(ドイツ)を、ダチア・ビッグスターが「ベスト・バリュー・カー」を受賞したほか、アルピーヌA390は2025年グランプリ・オート・モトで「スタイル賞」を受賞した。 ・ 市場投入までの期間:車両開発期間の改善、トゥインゴのコンセプト実証:5%2025年11月、トゥインゴは、2年未満の開発期間を経て、デザイン、品質、精神及びこのアイコンを識別するあらゆる要素を損なうことなく発表された。 ・ 「フューチャラマ」:ルノー・グループの新たな戦略ロードマップを形成することとなる主要プロジェクトの選定:4%調査段階は完了したが、主要プロジェクトの完全な特定には至っていない。 b) 持続可能性:60%(最大60%中) この業績基準の2つの指標は量的な目標を指しており、3つ目の指標は質的なものである。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、これら3つの指標を達成又は超過したことに注目した。 ・ 安全衛生(事故発生頻度):20%2025年の目標は、労働災害の発生頻度(損失時間を伴う事故件数/百万労働時間数)を1.3にすることであった。この水準は2025年に達成された。 ・ 医療専門家ネットワーク「ワン・ヘルス」の構築:20%目標は、医療従事者のネットワークである「ワン・ヘルス」を配備し、2025年までにルノー・グループ従業員の80%をカバーすることであった。「ワン・ヘルス」はルノー・グループ従業員の98%をカバーしているため、目標を上回っている。 ・ 生物多様性:ルノー・グループのフットプリントのデータを含む生物多様性戦略の公表:20%2025年に「2024年度生物多様性報告書」を公表したことにより、目標は達成された。 c) 顧客満足度/品質:15%(最大15%中) この業績基準の2つの指標は量的な目標を指す。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、これら2つの指標を達成又は超過したことに注目した。 ・ 事故件数:1,000台当たり件数(K°/°°)で示される年間目標の達成:7.5%「GMF 3MIS WORLD」と呼ばれるこの指標は、路上走行開始3ヶ月後の車両事故数を測定するものである。目標に対して17%低減したことにより、この数値の低減目標を上回った。 ・ 「ディーラーeレピュテーション」(ディーラーのデジタル・レピュテーション)で測定される顧客満足度:7.5%2025年までに、100%の国々(36ヶ国のうち36ヶ国)が、期待される顧客満足度の水準を達成した(目標は80%の国々)。 2026年2月18日、取締役会は、2025年会計年度における業績基準の総達成率が89%であったことに注目し、その結果、暫定期間中(2025年7月15日~7月30日)の最高経営責任者としての役職に関するダンカン・ミント氏の変動報酬を総額12,136.36ユーロに設定することを決定した。 | ||||
| 複数年変動報酬 | 該当なし | ダンカン・ミント氏は、最高経営責任者としての職務に基づく複数年変動報酬を受領しなかった。 | ||
| 例外的な報酬 | 該当なし | ダンカン・ミント氏は、2025年、最高経営責任者としての職務に基づく例外的な報酬を受領しなかった。 | ||
| ストック・オプション、業績連動株式又はその他の長期的給付 (新株予約権等) | 該当なし (分配日におけるIFRS2評価) | ダンカン・ミント氏は、最高経営責任者としての職務に基づく業績連動株式を受領しなかった。 但し、ダンカン・ミント氏は、ルノーs.a.s.との雇用契約に基づき、業績連動型株式の付与という形式の長期報酬を受ける権利を有している(下記「ルノーs.a.s.との雇用契約に基づくダンカン・ミント氏の報酬要素(2025年度)」を参照のこと)。 | ||
| 取締役職に対する報酬 | 該当なし | ダンカン・ミント氏は取締役ではないため、この役職に対する報酬を受領しなかった。 | ||
| 現物給付 | 該当なし (帳簿価額) | ダンカン・ミント氏は、最高経営責任者としての職務に基づく現物給付を受けなかった。 なお、ダンカン・ミント氏は、ルノーs.a.s.との雇用契約に基づき、特定の現物給付を受けている。 | ||
| 契約時賞与 | 該当なし | ダンカン・ミント氏は、役職に関する契約時賞与を受領しなかった。 | ||
| 退職給付 | 該当なし | ダンカン・ミント氏は、役職に関する退職給付を受領しなかった。 | ||
| 競業禁止補償 | 該当なし | ルノーS.A.は、ダンカン・ミント氏との間で、同氏の役職に基づく特定の競業禁止契約を締結していない。 | ||
| 補完的年金制度 | 該当なし | ダンカン・ミント氏は、役職に基づく特定の補完的年金制度の恩恵を受けていない。 | ||
ルノーs.a.s.との雇用契約に基づくダンカン・ミント氏の報酬要素(2025年度)
このような例外的状況及びその過渡的性質を考慮して、取締役会は、ダンカン・ミント氏を暫定最高経営責任者に任命するにあたり、ルノー・グループの最高財務責任者としての職務に対応する雇用契約及びこれに関連する報酬を維持することを決定した。ルノーs.a.s.との雇用契約に基づき、2025会計年度中にダンカン・ミント氏に付与される報酬要素及び現物給付は以下の通りである。
・ 542,262ユーロの固定報酬(12ヶ月の分割払い)
・ 13,000株の業績連動株式による2025会計年度の長期報酬
・ 利益分配制度
・ 現物給付(自動車及びフランス国内のルノー・グループ従業員向け補完的医療保険制度)
・ 競業禁止契約
・ ルノー・グループ従業員のために設けられた集団型の確定拠出型年金制度の給付
雇用契約に関連し、かつ役職の範囲に該当しないこれらの報酬要素は、2026年4月30日の定時株主総会における株主の決議の対象ではない。
最高経営責任者としてのフランソワ・プロボ氏の2025会計年度(2025年7月31日~)の報酬
最高経営責任者としてのフランソワ・プロボ氏の2025年度報酬の内訳
2025年7月30日の取締役会において、取締役会は、2025年7月31日付でフランソワ・プロボ氏をルノーS.A.の最高経営責任者に任命することを決定した。
フランソワ・プロボ氏は2025年7月31日付でルノーs.a.s.との雇用契約を解除した。
フランソワ・プロボ氏の最高経営責任者としての役職に対する報酬は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき2025年2月19日に取締役会により策定され、2025年4月30日の株主総会(第20号決議)で承認された最高経営責任者の報酬方針に基づいて決定された。
最高経営責任者に関する2025会計年度の報酬方針の詳細については、2024年度有価証券報告書を参照のこと。
以下に示す2025会計年度のフランソワ・プロボ氏の報酬要素は、フランス商法第L.22-10-9条Ⅰに示される情報の一部であり、特に、すべての取締役及び会社役員に対して2025会計年度中に支払われ又は同会計年度について付与された報酬総額及び現物給付を含んでいる。この情報は、フランス商法第L.22-10-34条Ⅰに従い、2026年4月30日の年次株主総会において、一般票決に付される。
さらに、フランス商法第L.22-10-34条Ⅱに従い、2026年4月30日の年次株主総会において、最高経営責任者フランソワ・プロボ氏に対して2025会計年度中に支払われ又は同会計年度について付与された報酬総額及び現物給付に関する具体的な決議の承認が求められる。
なお、2025会計年度に関する最高経営責任者への変動報酬の支払は、2025会計年度に関してフランソワ・プロボ氏に支払われ又は分配された報酬総額の要素及び現物給付について、2026年4月30日の定時株主総会の承認を得ることを条件とする。
取締役会は、2025年7月30日開催の会議において、2025年7月31日の最高経営責任者就任時からフランソワ・プロボ氏に適用される方針の実施に関する条件及び基準を採択した。
この決定は、年次株主総会において株主により承認された原則との整合性を確保するため、上記の方針の実施条件を慎重に検討したガバナンス及び報酬委員会の作業に基づくものである。これは初めての任期という特定の文脈において設定され、2025年の定時株主総会における投票結果の綿密な分析を経て策定された。また、様々な定期的対話や株主総会において株主から寄せられた意見や所見も考慮されている。
その結果、2025年7月31日から12月31日までの期間における最高経営責任者フランソワ・プロボ氏の固定報酬、年間変動報酬及び長期報酬が調整され、下記の表に示されている。この表には2025年7月31日から12月31日までの期間における最高経営責任者フランソワ・プロボ氏の報酬要素に関する具体的な決議のためのすべての情報がまとめられている。
| 承認のために 提出される 報酬要素 | 2025会計年度に 関する金額 又は帳簿価額 (2025年7月31日~2025年12月31日) | 概要 | ||
| 固定報酬 | 504,545.45ユーロ | 取締役会は、2025年7月30日開催の会議において、フランソワ・プロボ氏に対し、最高経営責任者としての役職について、総額1,200,000ユーロの年間固定報酬を、2025年7月31日からの期間に比例する方式で付与することを決定した。 フランソワ・プロボ氏は2025年度(2025年7月31日~12月31日)に最高経営責任者として505,545.45ユーロの固定報酬を受領した。 なお、フランソワ・プロボ氏はルノーs.a.s.との間で締結した雇用契約(2025年7月31日付で解除)の恩恵を受けた。 | ||
| 年間変動報酬 | 398,590.91ユーロ (2025会計年度について付与され、2026年に支払われる金額) | 2025会計年度に関して付与された金額:398,590.91ユーロ 2025年7月30日、取締役会は、フランソワ・プロボ氏が2025年7月31日付で、最高経営責任者としての役職に関して固定部分(1,200,000ユーロ、期間に応じて比例案分)の最大200%に相当する年間変動報酬を受給することを決定した。 業績基準の加重率は、前任の最高経営責任者と比較して変動報酬の上限額が引き下げられたことを考慮し、比例的に調整された。 2026年2月18日、取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2025会計年度(2025年7月31日~12月31日)に関してフランソワ・プロボ氏に支払われる年間変動報酬額を決定付ける業績基準の達成率を、以下の通り決定した。 2025会計年度に関する年間変動報酬の基準達成率(年間固定報酬に占める比率で表示) | ||
| 最高額(%) | 達成率(%) | |||
| 財務基準 | 120% | 0% | ||
| ルノー・グループの営業総利益率 (ルノー・グループOM) | 30% | 0% | ||
| フリー・キャッシュ・フロー(FCF) | 30% | 0% | ||
| 使用総資本利益率(ROCE) | 30% | 0% | ||
| 固定費(FC) | 30% | 0% | ||
| 戦略・持続可能性基準 | 80% | 79% | ||
| 戦略 | 15% | 14% | ||
| 持続可能性 | 50% | 50% | ||
| 顧客満足/品質 | 15% | 15% | ||
| 合計 | 200% | 79% | ||
| 業績基準達成率の評価 1. 財務基準(量的) 以下に分析する通り、財務基準の0%(最大120%中)が達成された。 ・ ルノー・グループの営業総利益率(ルノー・グループOM)基準:0%(最大30%中) ・ ルノー・グループOM < 基準境界値の場合は0% ・ ルノー・グループOM = 上の境界値の場合は16% ・ ルノー・グループOM ≥ 最大境界値の場合は30%2025年のルノー・グループOMは6.3%に達し、基準境界値を下回った。 ・ フリー・キャッシュ・フロー(FCF)基準:0%(最大30%中) ・ FCF < 基準境界値の場合は0% ・ FCF = 上の境界値の場合は16% ・ FCF ≥ 最大境界値の場合は30%2025年12月31日時点のFCFは1.47十億ユーロの水準に達し、基準境界値を下回った。 ・ 使用総資本利益率(ROCE)基準:0%(最大30%中) ・ ROCE < 基準境界値の場合は0% ・ ROCE = 上の境界値の場合は16% ・ ROCE ≥ 最大境界値の場合は30%2025年のROCEは21.7%となり、基準境界値を下回った。 ・ 固定費(FC)基準:0%(最大30%中) ・ FC > 基準境界値の場合は0% ・ FC = 上の境界値の場合は16% ・ FC ≤ 最大境界値の場合は30%2025年の固定費は、基準境界値を1.39%上回った。 2. 戦略・持続可能性基準 以下に分析する通り、戦略・持続可能性基準の79%(最大80%中)が達成された。 a) 戦略:14%(最大15%中) この業績基準に関する3つの指標は質的目標を指すものである。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、これら3つの指標の以下の達成率に注目した。 ・ ルノー4 E-TECH、ダチア・ビッグスター、アルピーヌA390の発売成功:5%これらの自動車は2025年に成功裏に発売され、数々の賞を受賞した。ルノー4が「ベスト・シティカー」、「ベスト・エルゴノミクス」(フランス)、「モデル・オブ・ザ・イヤー」(ドイツ)を、ダチア・ビッグスターが「ベスト・バリュー・カー」を受賞したほか、アルピーヌA390は2025年グランプリ・オート・モトで「スタイル賞」を受賞した。 ・ 市場投入までの期間:車両開発期間の改善、トゥインゴのコンセプト実証:5%2025年11月、トゥインゴは、2年未満の開発期間を経て、デザイン、品質、精神及びこのアイコンを識別するあらゆる要素を損なうことなく発表された。 ・ 「フューチャラマ」:ルノー・グループの新たな戦略ロードマップを形成することとなる主要プロジェクトの選定:4%調査段階は完了したが、主要プロジェクトの完全な特定には至っていない。 b) 持続可能性:50%(最大50%中) この業績基準の2つの指標は量的な目標を指しており、3つ目の指標は質的なものである。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、これら3つの指標を達成又は超過したことに注目した。 ・ 安全衛生(事故発生頻度):17%2025年の目標は、労働災害の発生頻度(損失時間を伴う事故件数/百万労働時間数)を1.3にすることであった。この水準は2025年に達成された。 ・ 医療専門家ネットワーク「ワン・ヘルス」の構築:17%目標は、医療従事者のネットワークである「ワン・ヘルス」を配備し、2025年までにルノー・グループ従業員の80%をカバーすることであった。「ワン・ヘルス」はルノー・グループ従業員の98%をカバーしているため、目標を上回っている。 ・ 生物多様性:ルノー・グループのフットプリントのデータを含む生物多様性戦略の公表:16%2025年に「2024年度生物多様性報告書」を公表したことにより、目標は達成された。 c) 顧客満足度/品質:15%(最大15%中) この業績基準の2つの指標は量的な目標を指す。 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、これら2つの指標を達成又は超過したことに注目した。 ・ 事故件数:1,000台当たり件数(K°/°°)で示される年間目標の達成:7.5%「GMF 3MIS WORLD」と呼ばれるこの指標は、路上走行開始3ヶ月後の車両事故数を測定するものである。目標に対して17%低減したことにより、この数値の低減目標を上回った。 ・ 「ディーラーeレピュテーション」(ディーラーのデジタル・レピュテーション)で測定される顧客満足度:7.5%2025年までに、100%の国々(36ヶ国のうち36ヶ国)が、期待される顧客満足度の水準を達成した(目標は80%の国々)。 したがって、取締役会は、2025年会計年度における業績基準の総達成率が79%であったことに注目し、その結果、2025会計年度(2025年7月31日~12月31日)のフランソワ・プロボ氏の変動報酬を総額398,590.91ユーロに設定することを決定した。 | ||||
| 複数年変動報酬 | 該当なし | フランソワ・プロボ氏は複数年変動報酬を受領しなかった。 | ||
| 例外的な報酬 | 該当なし | フランソワ・プロボ氏は2025年に例外的な報酬を受領しなかった。 | ||
| ストック・オプション、業績連動株式又はその他の長期的給付(新株予約権等) | 31,250株の業績連動株式=533,039.06ユーロ (分配日におけるIFRS2評価) | 31,250株の業績連動株式の分配 2025年4月30日の取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2025年4月30日の年次株主総会により承認された報酬方針に従って、2025会計年度に関して、業績連動株式31,250株を最高経営責任者に分配した。 この業績連動株式31,250株のうち、最終的に権利が確定する株式数は、3年間の累積期間(2025年、2026年、2027年)にわたって評価される以下の業績基準の達成率に左右される。 ・ 株主総利回り(TSR)(最大25%) ・ 自動車部門のネット・キャッシュ・ポジジョン(最大25%) ・ 1台当たり変動費(COGS)(最大25%) ・ 温室効果ガスの削減(最大25%) 2025会計年度に関する当該業績連動株式制度の分配は、ルノーS.A.の株式資本の0.01%に相当する。 | ||
| 取締役職に対する報酬 | 0ユーロ | フランソワ・プロボ氏は当社の取締役職に関する報酬を受領しなかった。 | ||
| 現物給付 | 4,523.35ユーロ (帳簿価額) | フランソワ・プロボ氏は、2025年7月31日以降、最高経営責任者として、社用車2台及び運転手付き社用車1台を支給されている。 同氏はフランスを拠点とする従業員と同じ生命保険及び補完的医療補償制度からの利益も受けている。 | ||
| 契約時賞与 | 0ユーロ | フランソワ・プロボ氏は役職に関する契約時賞与を受領しなかった。 | ||
| 退職給付 | 0ユーロ | フランソワ・プロボ氏は、12ヶ月間の給与総額に等しい退職金を受領する権利を有する。 この計算に用いる年間給与総額は、任期終了日までの24ヶ月間に支払われた固定・変動報酬の平均に相当する金額である。 取締役会の主導で解雇された場合は、取締役会が設定した業績条件、すなわち退職に先立つ最終2会計年度中の最高経営責任者の年間変動報酬に関する業績基準の最低で110%の合計達成率の達成を条件として支払われる。 この補償金は、重大又は甚だしい不正行為による解雇の場合には支払われない。 これは、取締役会が必要な業績条件の達成を認める決定を行なった後30日以内に、1回払いで支払われる。 退職補償及び競業禁止補償の総額は、競業禁止契約(下記を参照のこと)を実施する場合、2年間の年間固定・変動報酬に相当する金額を超えることはできない。 | ||
| 競業禁止補償 | 0ユーロ | 取締役会は、2025年7月30日開催の会議において、フランソワ・プロボ氏との競業禁止契約の締結を承認した。 取締役会は、自動車市場の特に競争の激しい性質、同市場におけるフランソワ・プロボ氏の職務の重要性及び認められた能力、同氏が利用可能な手段、並びに同氏が保持し、またアクセス可能な機密情報を考慮して、ルノー・グループの正当な利益を保護するこの競業禁止契約の締結が、ルノーの利益に資するものとみなした。 同契約に基づき、フランソワ・プロボ氏は、最高経営責任者としての任期の終了時において、自らのため、及び/又は第三者のために、ルノー・グループと競合する活動に直接的又は間接的に従事しないことを約束する。 当該条項の適用は、以下の通り限定されている。 ・ フランソワ・プロボ氏の任期の行使が実質的に終了した日から12ヶ月間 ・ 欧州大陸及びアジア大陸の国々(日本及び中国を含む)、並びに欧州及びアジアの自動車メーカー、部品サプライヤー及びモビリティ又は輸送サービス供給業者(日本及び中国を含む) 競業禁止義務の見返りに、フランソワ・プロボ氏は、当社から、契約の適用期間中、契約違反がないことを条件として、総額で12ヶ月間の固定・変動報酬総額に相当する金銭的な補償を受ける。これは12ヶ月の分割払いで支払われる。この計算に用いる年間報酬総額は、会社役員の任期終了日前の12ヶ月間に支払われた報酬となる。 AFEP-MEDEF規範の勧告に基づき、当社の取締役会は、フランソワ・プロボ氏の退職時に、この競業禁止契約を適用するかを決定し、また、同契約を一方的に放棄することができる。なお、フランソワ・プロボ氏が退任した場合又は65歳に達した場合は、報酬の支払義務は生じない。 | ||
| 補完的年金制度 | 0ユーロ | 取締役会は、2025年7月30日の会議において、フランソワ・プロボ氏を対象とする補完的年金制度を承認した。 取締役会は、フランソワ・プロボ氏のためにこの制度を実施することにより、当社が最高経営責任者の忠誠を維持、促進することができるとみなした。 最高経営責任者の補完的年金制度は、ルノー・グループ・エグゼクティブ・コミッティのメンバーのために整備されている制度(いわゆる「第83条」及び「第82条」)と同じである。 a) 義務的確定拠出型年金制度(第83条) この拠出額は、以下に相当する。 ・ 社会保障制度上の上限額(バンドC)の4倍から8倍に相当する年間報酬総額の3.5%(2.5%は当社が、1%は最高経営責任者が支払う。) ・ 次いで、フランスの社会保障制度における年間上限額(バンドD)の8倍から16倍に相当する年間報酬総額の8%(5%は当社が、3%は最高経営責任者が支払う。) 拠出総額(当社及び最高経営責任者の拠出分)は、フランスの社会保障制度上の上限額の8倍の8%に相当する一括金に限定されている。 2025会計年度に関する当社の拠出額は8,095.30ユーロであった。 b) 選択的確定拠出型年金制度(第82条) フランソワ・プロボ氏は、最高経営責任者として、会社役員及びルノー・グループ・エグゼクティブ・コミッティのメンバーを受益者として2020年7月1日から確定拠出型年金制度(第82条)の恩恵を受けている。 この制度は、当社が、実際に受領された年間報酬総額(固定及び変動)の12.5%に相当する拠出金を、第三者機関(保険会社)に支払うことを規定している。 最高経営責任者へのこの補償金の支払は、保険会社への拠出金の支払と同時に行われ、2025会計年度においては63,068.18ユーロに上った。 このようにして支払われた拠出金は、いかなる優遇税制や社会保障制度からも利益を受けない。このため、最高経営責任者は、自己に代わって保険会社に支払われた拠出金の額に相当する補償金を一括で受領する。最高経営責任者に対するこの補償金の支払は、保険会社に対する拠出金の支払と同時に行われ、2025会計年度に関する支払額は63,068.18ユーロであった。 拠出金額及び一括補償金は、その算定基礎にルノー・グループの業績に関連する報酬の変動部分が含まれるという点において、当社の業績に左右されるものである。 | ||
業務執行役員の報酬総括表
以下の表は、AFEP-MEDEF規範の勧告に基づいて作成された。
表1-各業務執行役員に分配された報酬、オプション及び株式の総括
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第1表)
(単位:ユーロ)
| 2025年 | 2024年 | 2023年 | |
| 最高経営責任者ルカ・デメオ(2025年7月15日まで) | |||
| 当該会計年度に関して分配された報酬(詳細は表2に記載) | 1,739,512 | 5,314,178 | 3,266,940 |
| 当該会計年度に分配されたオプションの価値 | なし | なし | なし |
| 当該会計年度に分配された業績連動株式の価値(詳細は表6に記載) | 3,127,905 | 3,175,200 | 1,887,105 |
| その他の長期インセンティブ制度(2024会計年度の「ルノーリューション・プラン」及び2023会計年度の共同投資制度)の価値 | なし | 4,370,223 | 143,784 |
| 合計(理論上) | 4,867,417 | 12,859,601 | 5,297,829 |
| 当該会計年度に分配された業績連動株式の価値(最終的に失効) | (3,127,905) | (3,175,200) | (1,887,105) |
| その他の長期インセンティブ制度(2024会計年度の「ルノーリューション・プラン」及び2023会計年度の共同投資制度)の価値(最終的に失効) | (4,370,223) | (143,784) | |
| 合計(実際) | 1,739,512 | 5,314,178 | 3,266,940 |
| 暫定最高経営責任者ダンカン・ミント(2025年7月15日~7月31日) | |||
| 当該会計年度に関して分配された報酬(詳細は表2に記載) | 25,772 | 該当なし | 該当なし |
| 当該会計年度に分配されたオプションの価値 | なし | 該当なし | 該当なし |
| 当該会計年度に分配された業績連動株式の価値 | なし | 該当なし | 該当なし |
| その他の長期インセンティブ制度の価値 | なし | 該当なし | 該当なし |
| 合計 | 25,772 | - | - |
| 最高経営責任者フランソワ・プロボ(2025年7月31日~) | |||
| 当該会計年度に関して分配された報酬(詳細は表2に記載) | 907,660 | 該当なし | 該当なし |
| 当該会計年度に分配されたオプションの価値 | なし | 該当なし | 該当なし |
| 当該会計年度に分配された業績連動株式の価値(詳細は表6に記載) | 533,039 | 該当なし | 該当なし |
| その他の長期インセンティブ制度の価値 | なし | 該当なし | 該当なし |
| 合計 | 1,440,699 | - | - |
上記の表に記載されているルカ・デメオ氏の理論上の報酬総額は、当該会計年度に関して同氏に付与された業績連動株式の会計上の評価額を考慮したものである。
但し、取締役会は、2025年8月6日開催の会議において、ルカ・デメオ氏が2023年、2024年(「ルノーリューション・プラン」に基づくものを含む)及び2025年に付与され、2025年7月15日時点で権利未確定であった業績連動株式に対する同氏の権利は、同氏が2025年7月15日付でルノーS.A.の最高経営責任者を辞任したことにより当該株式の最終的権利確定に必要な在任条件が満たされなかったため、失効したことを確認した。
表2-各業務執行役員に支払われた報酬の総括
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第2表)
| (単位:ユーロ) | ||||||
| 2025年 | 2024年 | 2023年 | ||||
| 分配額 | 支払額 | 分配額 | 支払額 | 分配額 | 支払額 | |
| 最高経営責任者ルカ・デメオ (2025年7月15日まで) | ||||||
| 固定報酬 | 914,393.96 | 914,393.96 | 1,700,000 | 1,700,000 | 1,300,000 | 1,300,000 |
| 年間変動報酬 | 813,830.60 | 3,597,370 | 3,597,370 | 1,950,000 | 1,950,000 | 1,950,000 |
| 例外的な報酬 | なし | なし | なし | なし | なし | なし |
| 取締役職に対して分配された 報酬 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 該当なし |
| 現物給付 | 11,307.83 | 11,307.83 | 16,808 | 16,808 | 16,940 | 16,940 |
| 合計 | 1,739,512.39 | 4,523,071.79 | 5,314,178 | 3,666,808 | 3,266,940 | 3,266,940 |
| 暫定最高経営責任者ダンカン・ミント(2025年7月15日~7月30日) | ||||||
| 固定報酬 | 13,636.36 | 13,636.36 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 年間変動報酬 | 12,136.36 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 例外的な報酬 | なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 取締役職に対して分配された 報酬 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 現物給付 | なし | なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 合計 | 25,772.72 | 13,636.36 | - | - | - | - |
| 最高経営責任者フランソワ・ プロボ(2025年7月31日~) | ||||||
| 固定報酬 | 504,545.45 | 504,545.45 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 年間変動報酬 | 398,590.91 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 例外的な報酬 | なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 取締役職に対して分配された 報酬 | 0 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 現物給付 | 4,523.35 | 4,523.35 | 該当なし | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 合計 | 907,659.71 | 509,068.80 | - | - | - | - |
表3-各業務執行役員に対する給付の総括
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第11表)
| 業務執行役員 | 雇用契約 | 補完的 年金制度 | 役職の停止/変更後支払うべき又は その可能性が高い支払又は給付 | 競業禁止契約により発生する支払 | その他の 報酬 |
| 最高経営責任者 ルカ・デメオ 任期開始:2020年7月 任期終了:2025年7月15日 | なし | あり | あり | あり | なし |
| 暫定最高経営責任者 ダンカン・ミント 任期開始:2025年7月15日 任期終了:2025年7月30日 | あり(1) | あり | なし | あり(2) | あり(3) |
| 最高経営責任者 フランソワ・プロボ 任期開始:2025年7月31日 任期終了:継続中 | なし(4) | あり | あり | あり | なし |
(1) ダンカン・ミント氏の暫定最高経営責任者への任命が、例外的状況における過渡的性質の措置であったことを考慮して、同氏はルノーs.a.s.との雇用契約による利益を維持した。これはルノー・グループの最高財務責任者としての職務(ルノーS.A.の暫定最高経営責任者としての役職とは別個のもの)に対応するものであり、同氏は当時ルノーs.a.s.の暫定会長であったジャンドミニク・スナール氏の監督下で引き続きその職務を遂行した。
(2) 同氏の役職に関して、ルノーS.A.との間で特定の競業禁止条項は締結されなかった。但し、ダンカン・ミント氏の雇用契約には競業禁止条項が含まれている(「ルノーs.a.s.との雇用契約に基づくダンカン・ミント氏の報酬要素(2025年度)」を参照のこと)。
(3) ダンカン・ミント氏は、暫定最高経営責任者としての報酬に加え、ルノーs.a.s.との間で締結された雇用契約に基づく報酬を受領した(「ルノーs.a.s.との雇用契約に基づくダンカン・ミント氏の報酬要素(2025年度)」を参照のこと)。
(4) フランソワ・プロボ氏は、2025年7月3日付でルノー・グループ内の前職を辞任し、その結果、ルノーS.A.の最高経営責任者への就任前に雇用契約を終了させた。
表4-当会計年度中に各業務執行役員に分配されたストック・オプション
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第4表)
当会計年度中、業務執行役員に対するストック・オプションの分配はなかった。
表5-当会計年度中に各業務執行役員が権利行使したストック・オプション
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第5表)
業務執行役員は株式引受オプション又は株式購入オプションを保有していない。
表6-当会計年度中に各業務執行役員に分配された業績連動株式(1)
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第6表)
| プランの 番号 及び日付 | 株式数 | 連結決算において採用された方法を用いて計算した 業績連動株式の 価値 | 権利 確定日 | 入手 可能日 | 業績条件 | |
| 最高経営責任者 ルカ・デメオ (2025年7月15日まで) | 32 CEO 2025年 4月30日 | 120,000 | 3,127,905ユーロ (権利は最終的に失効) | 2028年 4月30日 | 2028年 4月30日 | あり これらの業績連動株式の権利確定は、以下の業績基準の達成に左右される。 ・株主総利回り(TSR)、最大25% ・自動車部門のネット・キャッシュ・ポジション、最大25% ・1台当たり変動費(COGS)、最大25% ・温室効果ガスの削減、最大25% (詳細については2024年度ルノー有価証券報告書を参照のこと。) 取締役会は、2025年8月6日開催の会議において、ルカ・デメオ氏が特に2025年にルノーS.A.の最高経営責任者としての役職に関して付与され、2025年7月15日(同氏の職務の終了日)時点で権利未確定であった業績連動株式がすべて失効したことを確認した(詳細については「最高経営責任者としてのルカ・デメオ氏の報酬要素(2025年度)」を参照のこと)。 |
| 最高経営責任者 フランソワ・プロボ (2025年7月31日~) | 32 CEO - 7月 2025年 7月31日 | 31,250 | 533,039ユーロ | 2028年 7月31日 | 2028年 7月31日 | あり これらの業績連動株式の権利確定は、以下の業績基準の達成に左右される。 ・株主総利回り(TSR)、最大25% ・自動車部門のネット・キャッシュ・ポジション、最大25% ・1台当たり変動費(COGS)、最大25% ・温室効果ガスの削減、最大25% (詳細については2024年度ルノー有価証券報告書を参照のこと。) |
表7-各業務執行役員に分配され、当会計年度中に入手可能となった業績連動株式
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第7表)
| プランの番号 及び日付 | 当会計年度中に入手 可能となった株式数 | 権利確定条件 | |
| 最高経営責任者 ルカ・デメオ (2025年7月15日まで) | 29 2022年5月25日 | 56,250 | 権利確定株式数は、3年間の累積期間(2022年、2023年、2024年)にわたって評価される4つの業績基準の達成率によって決定された。また、これらの株式の権利確定は、株式の付与決定日から3年間の在籍を条件としていた。 これらの56,250株は、2025年5月25日に、ルカ・デメオ氏に交付され、同日付で入手可能となった。 最高経営責任者は、任期満了までの間、業務執行役員として権利が確定した業績連動株式に起因する株式の25%を保持する義務を負っている。 (2022会計年度に関する本プラン29の業績基準達成率の詳細については、2024年度ルノー有価証券報告書を参照のこと。) |
取締役の報酬(2025年度)
フランス商法第L.225-45条の規定に従い、2018年6月15日の年次株主総会は、年次株主総会が別段の決定を行うまで、2018会計年度及びその後の会計年度に取締役の間で分配される年間報酬額を1,500,000ユーロと設定した。
取締役の報酬方針は、取締役会及び各委員会の会議への出席に関する報酬の年間の最高額を設定するものであり、当該報酬は以下を含む。
・ 当該年度中の在職期間に応じて比例配分される固定部分
・ 当該年度中に開催された会議の総数に対する出席率に応じて比例配分される変動部分
取締役会及び委員会の会議への出席に関する変動部分は、AFEP-MEDEF規範の勧告第22.1号に従い、固定部分と比較して主たるものである。
この取締役の報酬方針は、2025年4月30日の年次株主総会において承認された(第21号決議)。
(単位:ユーロ)
| 年間 固定部分 | 年間 変動部分 | 個人の総額 | 委員長職に対する 追加の年間固定部分 | 主席独立取締役に対する 追加の年間固定部分 | |
| 取締役会 | 20,000 | 40,000 | 60,000 | 0 | 20,000 |
| 委員会 | 5,000 | 15,000 | 20,000 | 20,000 | - |
取締役会長及び最高経営責任者は取締役としての職務に対する報酬を受領しない。
従業員を代表する3名の取締役及び従業員株主を代表する取締役は、当社の子会社内の雇用契約を保持し、またこの関連で、取締役の職務遂行とは関係のない給与を受領することが規定されている。したがって、かかる給与は開示されない。その他の現任取締役は、ルノーS.A.又はその支配下にある会社から、下表に記載されているものを除き、一切の報酬又は現物給付を受けなかった。
さらに、取締役は、その職務の執行に際して支出した費用、特に、取締役会及び委員会の会議に関連する旅費及び宿泊費の払戻しを受ける権利を有する。
2025年4月30日の年次株主総会で承認された報酬方針に定める規則に基づき、2025会計年度に関して取締役に帰属する報酬総額は1,067,083ユーロである。
取締役の個々の報酬額は、下表に示す通りであり、2026年に一括で支払われる。
これらの取締役の報酬要素は、フランス商法第L.22-10-9条Ⅰで示された情報の一部であり、2026年4月30日の年次株主総会において、フランス商法第L.22-10-34条Ⅰに基づく一般投票にかけられる。
非業務執行会社役員が受領した報酬に関する表
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第3表)
下表の総額は、取締役会により採択され、年次株主総会において承認された取締役報酬の分配・計算を規定する規則に基づいて計算されている。
| (単位:ユーロ) | ||||
| 取締役 | 2025会計年度 | 2024会計年度 | ||
| 2025会計年度に 関する分配額 | 2025会計年度中 の支払額 | 2024会計年度に 関する分配額 | 2024会計年度中 の支払額 | |
| スナール氏 | 0 | 0 | 0 | 0 |
| デメオ氏(1) | 0 | 0 | 0 | 0 |
| プロボ氏(2) | 0 | 0 | - | - |
| バーバ氏(3) | 20,655 | 80,000 | 80,000 | 67,615 |
| バロン氏(4)(9) | 0 | - | - | - |
| バラ氏(3) | - | 62,500 | 62,500 | 73,000 |
| ベンサラ=チャクロウン氏 | 72,143 | 77,000 | 77,000 | 67,808 |
| クールブ氏(3)(6) | 17,798 | 67,361 | 67,361 | 64,923 |
| ダーメイラック氏(3) | 21,905 | 75,556 | 75,556 | 73,000 |
| ド・シャマール氏(4) | 50,774 | - | - | - |
| ド・マドル氏(4) | 55,238 | - | - | - |
| デルピ氏 | 94,286 | 91,111 | 91,111 | 85,115 |
| ディグリップ氏(5) | 80,000 | 80,000 | 80,000 | 73,000 |
| フルーリォ氏 | 137,143 | 140,000 | 140,000 | 127,615 |
| ジャンティ氏(5) | 80,000 | 80,000 | 80,000 | 73,000 |
| ジャケ氏(5)(7) | 80,000 | 12,639 | 12,639 | - |
| ロワン氏(4)(9) | 0 | - | - | - |
| マゼラ氏(8) | - | - | - | 22,186 |
| マレシャル=ドリュ氏(4)(6) | 56,488 | - | - | - |
| ペルソン氏(5) | - | 66,944 | 66,944 | 73,000 |
| 芹澤氏(3) | 20,655 | 80,000 | 80,000 | 73,000 |
| 田川氏(3)(9) | 0 | 0 | 0 | 0 |
| ヴィダル氏(5)(7) | 80,000 | 12,639 | 12,639 | - |
| ウィンクラー氏 | 100,000 | 95,556 | 95,556 | 93,000 |
| ザイデンウェーバー氏(6)(10) | 100,000 | 95,000 | 95,000 | 87,808 |
(1) 2025年7月15日に任期が終了した取締役。
(2) 2025年7月31日に任期が始まった取締役。
(3) 2025年4月30日に任期が終了した取締役。
(4) 2025年4月30日に任期が始まった取締役。
(5) 従業員を代表する取締役及び従業員株主を代表する取締役にその役職に関して支払われる報酬は、その所属する各労働組合に支払われる。
(6) フランス政府を代表する取締役。各人の役職に関してマレシャル=ドリュ氏、クールブ氏及びザイデンウェーバー氏に分配された報酬は、2014年8月20日の命令第2014-948号に従いフランス国家予算に対して支払われる。
(7) 2024年11月8日に任期が始まった取締役。
(8) 2023年5月11日に任期が終了した取締役。
(9) ルノーの取締役を務める従業員は当該役職に関する報酬の受領を差し控えることを定めた日産の社内方針に基づき、田川丈二氏はルノーの取締役職に関する報酬を一切受け取らなかった。同様に、ミッシェル・バロン氏及びピエール・ロワン氏はルノーの取締役職に関する報酬を一切受け取らない。
(10) アレクシス・ザイデンウェーバー氏は、株式公開会社のガバナンス及び資本取引に関する2014年8月20日付政令第2014-948号、2014年8月20日付デクレ第2014-949号及び当社定款の規定に基づき、2022年11月2日付の経済大臣の命令により、ヴィンセント・ル・ビエ氏の後任として選任された。
■ 会社役員と従業員の報酬水準の比較(「公平性比率」)
フランス商法第L.22-10-9条の規定に従い、当社の会社役員と従業員の報酬の差異を測定するための比率を、以下の表に示す。
これらの要素は、フランス商法第L.22-10-9条Ⅰで示された情報の一部であり、2026年4月30日の年次株主総会において、フランス商法第L.22-10-34条Ⅰに基づく一般投票にかけられる。
比率の計算方法
第L.22-10-9条の条項に基づき、当該指標の計算において考慮される範囲は、コーポレート・ガバナンス報告書を発行する上場会社である。但し、ルノーS.A.には従業員がいないため、当該指標は、いずれもルノーS.A.の完全子会社である16社のフランスを拠点とする従業員の報酬に基づいて計算した。これらは、ルノーs.a.s、Sofrastock、RCIバンクSA、ルノー・リテール・グループ・フランス(RRGフランス)、ルノー・デジタル、アルピーヌ(ディエップ)、アルピーヌ・カーズs.a.s.、アルピーヌ・レーシングs.a.s.、SODICAM 2、アンペア・ソフトウェア、アンペア・エレクトリシティ、アンペアs.a.s.、アンペア・クレオン、SOVAB、Qstomize及びThe Remakersである。ルノー・グループの従業員ではない臨時従業員は、これらの指標の計算には含まれない。
2025年にこれらの16社に雇用されていた33,758名は、2025年12月31日現在、フランス国内のルノー・グループの従業員の88%に相当する。
表に示された報酬には、以下の要素が含まれている。
・ 会計年度中に支払われた固定報酬
・ 会計年度中に支払われた変動報酬
・ 会計年度中に支払われた取締役職に対する報酬(該当する場合)
・ 会計年度中に支払われた現物給付の帳簿価額
・ 会計年度中に分配された業績連動株式(IFRS価額)
・ 会計年度中に支払われた利益分配及びインセンティブ賞与
これら16社の従業員及びルノーS.A.の会社役員に対する報酬は、年額に換算した。
これに関連する会社役員は、最高経営責任者及び取締役会長である。
提示された報酬は、個々の役員ではなく職位に関連するものであるため、同じ職位の役員の変更は、5年間にわたる情報の表示に影響を与えない。
比率の表示
| (単位:ユーロ) | ||||||
| 2025年 | 2024年 | 2023年 | 2022年 | 2021年 | ||
| 取締役会長 | 年間報酬 | 461,623 | 457,398 | 458,749 | 459,476 | 5,579,247 |
| 変動率(N/N-1)(%) | 1% | 0% | 0% | 0% | 21% | |
| 従業員の平均報酬に対する比率 | 7.1 | 7.1 | 7.2 | 6.8 | 7.6 | |
| 変動率(N/N-1)(%) | -0.30% | -2.30% | 6.60% | -10.70% | 10.70% | |
| 従業員の報酬中央値に対する比率 | 8.7 | 8.7 | 9.2 | 9.3 | 10.6 | |
| 変動率(N/N-1)(%) | -0.50% | -4.70% | -2.10% | -11.60% | 25.10% | |
| 最高経営責任者 | 年間報酬 | 5,579,247 | 11,212,662 | 5,298,259 | 4,445,548 | 3,281,129 |
| 変動率(N/N-1)(%) | -50% | 112% | 19% | 35% | 26% | |
| 従業員の平均報酬に対する比率 | 85 | 174 | 84 | 66 | 54 | |
| 変動率(N/N-1)(%) | -51% | 107% | 27% | 21% | 16% | |
| 従業員の報酬中央値に対する比率 | 105 | 214 | 106 | 90 | 76 | |
| 変動率(N/N-1)(%) | -51% | 102% | 17% | 20% | 30% | |
| 従業員 | 平均報酬 | 65,424 | 64,606 | 63,309 | 67,623 | 60,312 |
| 変動率(N/N-1)(%) | 1% | 2% | -6% | 12% | 9.40% | |
| 報酬中央値 | 53,172 | 52,425 | 50,115 | 49,158 | 43,406 | |
| 変動率(N/N-1)(%) | 1% | 5% | 2% | 13% | -3.20% | |
| ルノー・グループの業績 | ルノー・グループの 営業総利益率 | 6.3% | 7.60% | 7.90% | 5.6%(1) | 3.6%(1) |
| 変動率(N/N-1)(%) | -17% | 4% | 60%(2) | 125%(3) | 550% | |
(1) 当社が公表した営業総利益率。
(2) 2023年のIFRS第17号「保険契約」の初度適用による調整を考慮した後の2022年の営業総利益率5.5%を元に計算した変動率。
(3) ロシア連邦の非継続事業に関連するIFRS第5号の適用による調整後の2021年の営業総利益率2.8%を元に計算した変動率。
2025会計年度における比率の変化の説明
2025年における従業員報酬の平均値の緩やかな上昇は、同会計年度中に新たな子会社を分析の対象範囲に加えたことが主因である。
2025年の最高経営責任者の報酬の減少は、主に、2024年にルカ・デメオ氏が受給したものに相当する例外的な制度がなかったことと、同氏の辞任に伴い、2025年に同氏に付与されていた120,000株の業績連動株式(IFRSに基づく価値は3,127,905ユーロ)が取り消されたことによるものである。
さらに、過去の会計年度の比率の変化については、当社の各年のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメントで詳細に説明している。
■ 2026会計年度に関する取締役及び会社役員の報酬方針
取締役会は、2026年2月18日開催の会議において、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2026会計年度に関する取締役会長(下記「取締役会長の報酬方針(2026会計年度)」参照)、最高経営責任者(下記「最高経営責任者の報酬方針(2026会計年度)」参照)及び取締役(下記「取締役の報酬方針(2026会計年度)」参照)の報酬方針を設定した。
フランス商法第L.22-10-8条の規定に従い、2026会計年度に関する取締役及び会社役員の報酬方針は、2026年4月30日に開催される当社の年次株主総会に承認のために提出される。
2026会計年度に関する潜在的な変動報酬要素の支払は、2026会計年度について支払われ又は分配される報酬総額の要素及び現物給付に対する、当社の通常株主総会の事後承認を条件とすることに留意すべきである。
取締役会長の報酬方針(2026会計年度)
フランス商法第L.22-10-8条Ⅱに従って2026年4月30日の年次株主総会に提出される決議
| 第21号決議 - 2026会計年度に関する取締役会長の報酬方針の承認 通常株主総会に対して要求される定足数及び過半数の条件に基づいて決議し、フランス商法第L.225-37条で言及されるコーポレート・ガバナンスに関する報告(取締役会が設定する取締役及び会社役員の報酬方針の要素について記載したもの)を検討した年次株主総会は、フランス商法第L.22-10-8条Ⅱに従い、当社の2025年度ユニバーサル・レジストレーション・ドキュメント第3.2.4.1章に提示された2026会計年度の取締役会長の報酬方針を承認する。 |
年間固定報酬
取締役会長の年間固定報酬は、同役職が引き受け、これに付帯する責任及び職務、並びにこの地位を保有する者の技術、経験及び経歴の水準を反映している。
2026年の年間固定報酬は、引き続き、12ヶ月の分割払いで支払われる総額450,000ユーロである。
取締役会長は、非業務執行職であることから、またフランスにおける市場のベストプラクティスに従い、現金又は業績連動株式の形式による短期又は長期の変動報酬を一切受領しない。
年間変動報酬
取締役会長は、年間変動報酬を受領しない。
複数年変動報酬
取締役会長は、複数年変動報酬を受領しない。
例外的な報酬
取締役会長は、2026会計年度に関して、例外的な報酬を受領しない。
長期報酬
取締役会長は、長期報酬を受領しない。
取締役職に対する報酬
取締役会長は、取締役職に関する報酬を受領しない。
現物給付
取締役会長は、社用車2台(1台は運転手付き)を支給される。同氏は、フランス国内で勤務するルノー・グループの従業員と同じ生命保険及び補完的医療保険制度からも利益を得ている。
サービス提供契約
当社と取締役会長との間には、サービス提供契約は締結されない。
契約時賞与
取締役会長は、契約時賞与を受領しない。
退職給付
取締役会長は、退職給付、競業禁止補償又は補完的年金制度から利益を受けない。
最高経営責任者の報酬方針(2026会計年度)
フランス商法第L.22-10-8Ⅱ条に従って2026年4月30日の年次株主総会に提出される決議
| 第22号決議 - 2026会計年度に関する最高経営責任者の報酬方針の承認 通常株主総会に対して要求される定足数及び過半数の条件に基づいて決議する年次株主総会は、フランス商法第L.225-37条で言及されるコーポレート・ガバナンスに関する報告(取締役会が設定する取締役及び会社役員の報酬方針の要素について記載したもの)を検討した上で、フランス商法第L.22-10-8条Ⅱに従い、当社の2025年度ユニバーサル・レジストレーション・ドキュメント第3.2.4.2章に提示された2026会計年度の最高経営責任者の報酬方針を承認する。 |
最高経営責任者の報酬は、この役職に固有の責任と職務のほか、この地位を有する個人のスキルの水準、経験及びキャリアパスを考慮したものである。これは、ガバナンス及び報酬委員会が以下の事項について行った分析に基づいて決定されている。
・ フランソワ・プロボ氏が2025年7月30日までの期間にルノーs.a.s.の従業員として受領した報酬
・ CAC 40指数に組み入れられている企業の最高経営責任者の報酬
・ 人材獲得においてルノー・グループと競合する自動車セクター及び関連セクター(自動車部品メーカー、ソフトウェア、電機)のヨーロッパ企業で構成される選ばれたベンチマーク・パネル(*)
(*) ステランティス、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ・グループ、BMW、アウディ、ボルボ、フェラーリ、コンチネンタル、ミシュラン、ピレリ、シーメンス、SAP、ABB
安定性を確保するため、取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2026年度の報酬方針については、2025年度の報酬においてフランソワ・プロボ氏に適用された報酬構造を維持することを決定するとともに、業績条件をルノー・グループの動向及び主要な戦略的方向性と整合させるため、一定の調整を提案する。特に、以下の調整が提案されている。
・ 「使用総資本利益率(ROCE)」基準を、年間変動報酬から長期変動報酬へ移行させ、「変動費の削減」基準に代えること。変動費の削減は今後、年間変動報酬に組み込まれることとなる。
・ 長期変動報酬における「株主総利回り(TSR)」基準の業績評価を、従来使用されていた指数の組み合わせに代わり、自動車業界の同業他社パネルと比較して行うこと。
・ 年間変動報酬及び長期変動報酬の両方で使用される財務基準の支払率を見直すこと。
年間固定報酬
最高経営責任者の年間固定報酬は、12ヶ月の分割払いで支払われる年間総額1,200,000ユーロと設定されている。
年間変動報酬
年間変動報酬額は、すべての業績基準が完全に達成された場合、支払われた固定報酬の200%に達する可能性がある。年間変動報酬は全額現金で支払われる。
2026会計年度について取締役会が設定した業績基準には、4つの財務基準及び3つの戦略・持続可能性基準が含まれる。取締役会はこれらがルノー・グループの業績の主要な指標であるとみなしている。
これらの基準とその加重率は以下の表に示されている。
2026会計年度に関する財務基準(固定報酬の0%から120%)
最高経営責任者の変動報酬方針の継続性と安定性を確保するため、以下の4つの財務基準及びその加重率が維持されている。
・ ルノー・グループの営業総利益率(ルノー・グループOM)
・ フリー・キャッシュ・フロー(FCF)
・ 変動費の削減
・ 固定費(FC)
これらの財務基準はすべて量的基準である。
| ルノー・グループ 営業総利益率 (ルノー・グループOM) | フリー・キャッシュ・ フロー(FCF) | 変動費の削減 | 固定費 (FC) | |
| 目標 | 営業総利益率は当社の収益性の主要な指標である。 | 堅実な水準のフリー・キャッシュ・フローは、当社の厳しい財務規律が、成長への投資と配当の支払を可能としていることを示している。 | この指標は、ルノー・グループの変動費の削減を測定するものである。 | この指標は、ルノー・グループによる固定費の管理のモニタリングを可能とするものである。 |
| 加重率 (固定報酬に 対する比率) | 最大30% | 最大30% | 最大30% | 最大30% |
| 支払率 | ・営業総利益率が基準境界値以下の場合は0% ・営業総利益率が上の境界値と同等の場合は25% ・営業総利益率が最大境界値以上の場合は30% 上下の境界値の間で線形補間 | ・FCFが基準境界値以下の場合は0% ・FCFが上の境界値と同等の場合は25% ・FCFが最大境界値以上の場合は30% 上下の境界値の間で線形補間 | ・変動費の削減が基準境界値以下の場合は0% ・変動費の削減が上の境界値と同等の場合は25% ・変動費の削減が最大境界値以上の場合は30% 上下の境界値の間で線形補間 | ・固定費が基準境界値以上の場合は0% ・固定費が上の境界値と同等の場合は25% ・固定費が最大境界値以下の場合は30% 上下の境界値の間で線形補間 |
商業上の機密保持のため、当社はこれらの財務基準の目標値を事前に開示していない。しかしながら、当社は、これらの基準の上下の境界値及び達成率を事後に開示する予定である。
2026会計年度に関する戦略・持続可能性基準(固定報酬の0%から80%)
量的・質的持続可能性基準(事故、従業員の研修、環境戦略)の構成比は、ルノー・グループの持続可能性戦略の3つの柱を反映しており、2022年以降の報酬方針と合致している。この戦略の詳細は、「戦略及び重要方針」に示している。
戦略基準は、2026年度の課題に適合するものとなっている。
| 戦略 | 持続可能性 | 顧客満足/品質 | |
| 目標 | 新戦略プランの成功は、ルノー・グループの持続可能性にとって優先事項である。 | この基準はステークホルダーの利益に配慮し、当社の持続可能な業績に貢献することを目的としている。 | 製品の品質及び顧客満足はルノー・グループの業績に直接貢献する。 |
| 加重率(固定報酬に対する比率) | 目標及び最大の場合15% | 目標及び最大の場合50% | 目標及び最大の場合15% |
| 量的指標 | ・安全衛生:労働災害発生度数率(損失時間を伴う災害件数/百万労働時間)の目標値は1.35(17%) ・重要な能力分野における従業員研修:2026年は+35,000名の従業員が研修を受講(17%) | ・事故発生数:1,000台当たり件数(K°/°°)によって表示される年間目標の達成率(7.5%) ・品質指標(「Eレピュテーション」及び「ボイス・オブ・カスタマー」)の組み合わせによって測定される顧客満足度(7.5%) | |
| 質的指標 | ・インターナショナル・ゲーム・プラン:インドとブラジルでのさらなる拡大(5%) ・パートナーシップ:他の自動車メーカーとの連携強化(5%) ・ルノー・グループの新戦略プランの公表と展開(5%) | ・ヨーロッパのディーラー・ネットワークにおける環境戦略の展開を支援するプログラムの実施(CO₂排出量、節水、汚染物質排出、循環性など)(16%) |
フランス商法第L.22-10-34条Ⅱに従い、最高経営責任者への2026会計年度に関する年間変動報酬の支払は、2026年12月31日に終了する会計年度の財務諸表を承認するために2027年に開催される年次株主総会の承認を条件とすることに留意すべきである。
複数年変動報酬
最高経営責任者は、複数年変動報酬を受領しない。
例外的な報酬
2026会計年度について、最高経営責任者は、例外的な報酬を受領しない。
長期報酬
当社の報酬原則に従い、最高経営責任者の報酬のかなりの部分は、最高経営責任者の報酬を株主の利益と確実に合致させるため、業績基準に応じて権利が確定する長期報酬で構成されている。
長期報酬は、毎年分配される業績連動株式の形式をとっている。最高経営責任者に分配される業績連動株式の数は給与に対する比率ではなく絶対数で示され、その結果株価の上昇と下落の両方が、かかる長期報酬の価値総額に影響を与える。
最高経営責任者は、ルノー・グループの他の幹部社員と同じ基準で、また業務執行役員として適用されるもう1つの業績基準(株主総利回り - TSR)に従って、業績連動株式を受領する。
ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、2026年2月18日の取締役会は、2026会計年度に関して最高経営責任者に75,000株の業績連動株式を分配することを決定した。当該業績連動株式に関する業績基準は、3年間(2026年、2027年、2028年)にわたって測定される。
業績連動株式の権利確定は、さらに、取締役会による分配日から3年間在籍することを条件としている。
さらに、最高経営責任者について権利が完全に確定する株式の数は、業績基準の達成率によって決定される。
2026年度業績連動株式制度の業績基準
取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、以下の4つの業績基準を維持することを決定した。
・株主総利回り(TSR)
・自動車部門のネット・キャッシュ・ポジション
・使用総資本利益率(ROCE)
・温室効果ガスの削減
| 株主総利回り (TSR) | 自動車部門のネット・ キャッシュ・ポジション | 使用総資本利益率 (ROCE) | 温室効果ガスの削減 | |
| 目標 | TSRは株価の変動と支払配当金の両方を反映する市場基準である。相対的TSRは、株主に提供された価値を、株主が利用可能な代わりの投資によってもたらされる価値と比較して示したものである。 TSRの水準は、過去3年間の同業他社パネルと比較して算出される。支払水準は、当該パネルの中央値に達することを条件としている。 | この指標は当社の財務収支、負債返済能力及び将来への投資能力の評価、運営に関する基準である。 | ROCEは、投下資本利益率を測定するものであり、価値創造を反映している。 | この指標は、スコープⅠ及びスコープⅡ(産業活動)とスコープⅢ(自動車の排出量)の均等な組み合わせである。 |
| 加重率(付与に占める比率) | 25% | 25% | 25% | 25% |
| 支払率 | ・TSRがパネルの中央値を下回った場合は0% ・TSRがパネルの中央値と同等の場合は20% ・TSRがパネルの第3四分位数以上の場合は25% TSRが中央値と第3四分位数の間の場合は、線形補間 | ・自動車部門のネット・キャッシュ・ポジションが基準境界値以下の場合は0% ・自動車部門のネット・キャッシュ・ポジションが上の境界値と同等の場合は20% ・自動車部門のネット・キャッシュ・ポジションが最大境界値以上の場合は25% 上下の境界値の間で線形補間 | ・ROCEが基準境界値以下の場合は0% ・ROCEが上の境界値と同等の場合は20% ・ROCEが最大境界値以上の場合は25% 上下の境界値の間で線形補間 | ・排出量の値が基準境界値以上の場合は0% ・排出量の値が上の境界値と同等の場合は20% ・排出量の値が最大境界値以下の場合は25% 上下の境界値の間で線形補間 |
| これは相対的基準であるため、当社は、業績期間末に平均値及び関連する達成率を公表する予定である。 同業他社パネルは、メルセデス・ベンツ、BMW、フォルクスワーゲン、ステランティス、ポルシェAG、ボルボ・カーズ、ミシュラン、コンチネンタル、オモビオ、ヴァレオ、Forvia、OPMobility、ノキアンタイヤ、ダウライス・グループ、シェフラー、ゲスタンプで構成されている。 | 機密保持のため、当社はこれらの基準の境界値を事前に開示していない。しかしながら、当社は、業績期間末に、これらの基準の目標値及び達成率を公表する予定である。 | |||
業績連動株式制度の結果として権利が確定した株式を保持する最高経営責任者の義務
最高経営責任者は、任期終了まで、業務執行役員として権利が確定した業績連動株式の33%を保持する義務に従う。この要件の目的は、最高経営責任者の利益と株主の利益の十分な合致を確保することである。
リスク・ヘッジを行わないとの最高経営責任者による約束
AFEP-MEDEF規範の勧告に基づき、最高経営責任者は、業績連動株式の各回の分配時に、業績連動株式制度に起因する株式のリスク・ヘッジ取引を行わないことを約束する。
最高経営責任者の退職が業績連動株式の権利確定に及ぼす影響
権利確定期間の終了前にルノー・グループを退職した場合、最高経営責任者に分配された業績連動株式の喪失又は保持は、退職理由により決定される。
| 退職理由 | 権利未確定の業績連動株式の状況 |
| 解雇(権利確定期間の 最終日より前に発生) | 重大な不正行為による解雇の場合は、業績連動株式に対する権利を完全に喪失する。その他すべての解雇事例においては、権利確定期間に比例して保持する。 |
| 辞任(権利確定期間の 最終日より前に発生) | 権利を完全に喪失する。 |
| 任期満了 | 権利確定期間に応じて比例配分された権利を保持する。 最高経営責任者がルノー・グループ企業の従業員となった場合は、当該株式の権利確定日まですべての権利を保持する。 |
| 強制的又は自発的退任 | 権利確定期間の加速なしに保持する。プランの条件は、業績条件を含めて引き続き適用される。 |
| 就業不能/長期疾病 | 権利の保持。業績基準は完全に満たされたものとみなされる。 |
| 死亡 | 相続人又は受益者のために業績連動株式に対する権利が保持される。業績基準は完全に満たされたものとみなされる。 |
| 例外的状況 | 取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、権利の例外的な維持を決定することができる。分配率は、権利確定期間中、最高経営責任者がルノー・グループに実際に在籍した期間を考慮して、比例配分される。権利確定期間の加速はなく、プランの条件は業績条件を含めて引き続き適用される。 |
なお、業績連動株式の権利確定期間について、支配権の変更の場合における早期終了条項は存在しない。
取締役職に対する報酬
最高経営責任者は、取締役職に関して、いかなる報酬も受領しない。
現物給付
最高経営責任者は、2台の社用車及び1台の運転手付き社用車を支給される。
また、フランス国内で勤務するルノー・グループの従業員と同じ生命保険及び補完的医療制度からも恩恵を受ける。
サービス提供契約
当社と最高経営責任者との間でサービス提供契約は締結されない。
契約時賞与
最高経営責任者は契約時賞与を受領しない。
退職給付
最高経営責任者は、12ヶ月間の給与総額に等しい退職金を受領する権利を有する。この計算に用いる年間給与総額は、任期終了日までの24ヶ月間に支払われた固定・変動報酬の平均に相当する金額である。
取締役会の主導で解雇された場合は、取締役会が設定した業績条件、すなわち退職に先立つ最終2会計年度中の最高経営責任者の年間変動報酬に関する業績基準の最低で110%の合計達成率の達成を条件として支払われる。この補償金は、重大又は甚だしい不正行為による解雇の場合には支払われない。
これは、取締役会が必要な業績条件の達成を認める決定を行なった後30日以内に、1回払いで支払われる。
退職補償及び競業禁止補償の総額は、競業禁止契約(下記を参照のこと)を実施する場合、2年間の年間固定・変動報酬に相当する金額を超えることはできない。
競業禁止契約
取締役会は、フランソワ・プロボ氏との競業禁止契約の締結を承認した。取締役会は、自動車市場の特に競争の激しい性質、同市場におけるフランソワ・プロボ氏の職務の重要性及び認められた能力、同氏が利用可能な手段、並びに同氏が保持し、またアクセス可能な機密情報を考慮して、ルノー・グループの正当な利益を保護するこの競業禁止契約の締結が、ルノーの利益に資するものとみなした。
同契約に基づき、フランソワ・プロボ氏は、最高経営責任者としての任期の終了時において、自らのため、及び/又は第三者のために、ルノー・グループと競合する活動に直接的又は間接的に従事しないことを約束する。
当該条項の適用は、以下の通り限定されている。
・ フランソワ・プロボ氏の任期の行使が実質的に終了した日から12ヶ月間
・ 欧州大陸及びアジア大陸の国々(日本及び中国を含む)並びに欧州及びアジアの自動車メーカー、部品サプライヤー及びモビリティ又は輸送サービス供給業者(日本及び中国を含む)
競業禁止義務の見返りに、フランソワ・プロボ氏は、当社から、契約の適用期間中、契約違反がないことを条件として、総額で12ヶ月間の固定・変動報酬総額に相当する金銭的な補償を受ける。これは12ヶ月の分割払いで支払われる。この計算に用いる年間報酬総額は、任期終了日前の12ヶ月間に支払われた報酬となる。
AFEP-MEDEF規範の勧告に基づき、当社の取締役会は、フランソワ・プロボ氏の退職時に、この競業禁止契約を適用するかを決定し、また、同契約を一方的に放棄することができる。なお、フランソワ・プロボ氏が退任した場合又は65歳に達した場合は、報酬の支払義務は生じない。
補完的年金制度
取締役会は、2025年7月30日の会議において、フランソワ・プロボ氏を対象とする補完的年金制度を承認した。取締役会は、フランソワ・プロボ氏のためにこの制度を実施することにより、当社が最高経営責任者の忠誠を維持、促進することができるとみなした。
最高経営責任者の補完的年金制度は、ルノー・グループ・エグゼクティブ・コミッティのメンバーが利用できる制度(いわゆる「第83条」制度及び「第82条」制度)と同じである。
(a)義務的確定拠出型年金制度(第83条)
この拠出額は、以下に相当する。
・ 社会保障制度上の上限額(バンドC)の4倍から8倍に相当する年間報酬総額の3.5%(2.5%は当社が、1%は最高経営責任者が支払う。)
・ 次いで、フランスの社会保障制度における年間上限額(バンドD)の8倍から16倍に相当する年間報酬総額の8%(5%は当社が、3%は最高経営責任者が支払う。)
拠出総額(当社及び最高経営責任者の拠出分)は、フランスの社会保障制度上の上限額の8倍の8%に相当する一括金に限定されている。
(b)選択的確定拠出型年金制度(第82条)
この制度は、当社が、実際に受領された年間報酬総額(固定及び変動)の12.5%に相当する拠出金を、第三者機関(保険会社)に支払うことを規定している。
このようにして支払われた拠出金は、いかなる優遇税制や社会保障制度からも利益を受けない。このため、最高経営責任者は、自己に代わって保険会社に支払われた拠出金の額に相当する補償金を一括で受領することとなる。この補償金の支払は、保険会社に対する拠出金の支払と同時に行われる。
拠出金及び一括払い補償金の額は、その算定根拠にルノー・グループの業績に関連する変動報酬部分が含まれるため、当社の業績に左右される。
例外的状況の場合の調整条項
例外的に、取締役会は、最高経営責任者の年次変動報酬及び/又は長期報酬(業績連動株式制度)に関連する1つ以上の業績基準を修正し、かつ/又はパラメータ(加重率、トリガー値、目的、目標等)の基礎となる1つ以上の基準を上方修正(報酬方針に定める上限の範囲内で)及び下方修正する権限を有するものとする。
取締役会は、ルノー社外の特殊かつ例外的な状況が、当グループの業績に対して、取締役会が年次株主総会に提示するために本方針を採択した時点では予見することができなかった重大な影響をもたらす場合に限り、この選択肢を利用することができる。
これらの調整又は修正の目的は、報酬方針の適用に際して、この選択肢の使用につながった状況を考慮に入れた上で、最高経営責任者による効果的な業務の遂行を適切に反映することにある。これに関連して、取締役会は、いかなる変更も、かかる状況から見た当グループの業績及びすべてのステークホルダーの状況と相互に関連するものとなるよう、特に慎重に対処する。取締役会は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づいて決定を行い、またこの選択肢の利用に至った状況に関する自らの決定及び株主の利益との整合性について説明し、正当性を示すものとする。この選択肢を利用する場合は、株主に通知される。
取締役の報酬方針(2026会計年度)
フランス商法第L.22-10-8条Ⅱに従って2026年4月30日の年次株主総会に提出される決議
| 第23号決議 - 2026会計年度に関する取締役の報酬方針の承認 通常株主総会に対して要求される定足数及び過半数の条件に基づいて決議し、フランス商法第L.225-37条で言及されるコーポレート・ガバナンスに関する報告(取締役会が設定する取締役及び会社役員の報酬方針の要素について記載したもの)を検討した年次株主総会は、フランス商法第L.22-10-8条Ⅱの規定に従い、当社の2025年度のユニバーサル・レジストレーション・ドキュメント第3.2.4.3章に提示された2026会計年度の取締役の報酬方針を承認する。 |
取締役報酬の予算全体
2018年6月15日の年次株主総会は、取締役の間で分配される報酬額を最高で1,500,000ユーロと設定した(第17号決議)。
分配方針
取締役会が採択した取締役報酬の分配方法は、取締役会及び各委員会の会議への参加に関する取締役報酬の年間の最高額の設定で構成され、当該報酬は以下を含む。
・ 当該年度中の在任期間により比例配分される固定部分
・ 当該年度中の会議総数に占める出席率により比例配分される変動部分
取締役会及び委員会の会議への出席に関する変動部分は、固定部分と比較して主たるものである。
この分配方針の利点は、取締役報酬の年額が上限を超えることを防ぎ、また報酬と出席の間に強い相関があることである。
次の表は、取締役報酬の新たな計算規則を示したものである。
(単位:ユーロ)
| 年間固定部分 | 年間変動部分 | 個人の総額 | 委員長職に対する 追加の年間 固定部分 | 主席独立取締役に 対する追加の年間 固定部分 | |
| 取締役会 | 20,000 | 40,000 | 60,000 | 0 | 20,000 |
| 委員会 | 5,000 | 15,000 | 20,000 | 20,000 | - |
なお、取締役会長及び最高経営責任者は取締役職に対する報酬を受領しない。
各取締役の2026会計年度の報酬額は、2026会計年度の財務諸表の承認のために招集される取締役会によって決定される。
2026会計年度の取締役の報酬は、2027年に一括で支払われる。
従業員を代表する3名の取締役及び従業員株主を代表する取締役は、当社の子会社内の雇用契約を保持し、またこの関連で、取締役の職務遂行とは関係のない給与を受領することが規定されている。したがって、かかる給与は開示されない。さらに、これらの者は、取締役としての地位に基づき、社用車1台の利用権も有している。
取締役は、その職務の執行に際して支出した費用、特に、取締役会及び委員会の会議に関連する旅費及び宿泊費の払戻しを受ける権利を有する。
■ 従業員の株式による報酬
業績連動株式制度の分配方針
法的枠組
2024年5月16日に開催された年次株主総会は、第27号決議において、フランス商法第L.225-197-1条以下、第L.226-10-59条及び第L.22-10-60条の条件(又はその一定の区分)に基づいて、当社及び/又は直接的若しくは間接的に当社と関連するフランス内外の会社若しくはグループ(又はその一定の区分)の従業員及び/又は会社役員の利益のために、当社の既存株式及び/又は当社の新規発行株式(いわゆる業績連動株式)を、一回以上、対価なしに分配する権限を、取締役会に与えた。
業績連動株式制度は、ガバナンス及び報酬委員会の勧告に基づき、取締役会によって毎年決定される。委員会は、最高経営責任者が示したルノー・グループの一定の従業員に対する分配の提案を、年次株主総会で設定された一般的なスキームに従って検討する。
市場のベストプラクティスに従い、業績連動株式の権利確定は、(ⅰ)取締役会が設定し、最短3年間にわたって評価される業績基準、(ⅱ)最短3年間の権利確定期間、及び(ⅲ)在籍条件を条件とする。
業績連動株式の受益者は、当該株式の権利確定日において、ルノー・グループ内の従業員又は会社役員でなければならない。権利確定日より前にルノー・グループを退職した場合、当該受益者は、強制又は任意早期退職の場合を除き、付与された業績連動株式に対する権利を失う。受益者の死亡、全面的若しくは部分的就業不能又は長期疾病休暇の場合、受益者は業績連動株式の利益を保持し、また業績条件は適用されない。
上記の権限付与に基づく業績連動株式の分配は、以下の上限に従わなくてはならない。
・ 分配される業績連動株式の総数は、3年間で株式資本の3%を超えてはならない。
・ 分配される業績連動株式の総数は、取締役会が当該分配を決定した日の株式資本の10%を超えてはならない。
・ シニア・エグゼクティブ・オフィサーに分配される業績連動株式の数は、分配される株式の総数の15%を超えてはならない。
・ エグゼクティブ・コミッティ(リーダーシップ・チームとしても知られる)の委員に分配される業績連動株式の数は、最高経営責任者に分配される業績連動株式を含め、分配される株式の総数の30%を超えてはならない。
2024年5月16日に開催された年次株主総会の第27号決議に基づき、業績連動株式の分配は、分配される業績連動株式が自己株式であるため、株主にとって希薄化効果を生じない。
この第27号決議の条件に基づき、対価なしの分配を進める権限は36ヶ月間付与され、2024年、2025年、2026年の会計年度に関連する制度に使用することができる。
株式分配の目的
業績連動株式の分配の目的は、第一に、ルノー・グループの世界中の経営陣、特に管理組織のメンバーを、当社の所有権の共有を認めることによって、ルノー・グループの価値の構築に直接結び付けることである。
業績連動株式の分配は、その際立った積極的な行動がルノー・グループの成果に貢献した幹部社員を認めることでもある。
最後に、当該付与は、当社にとって特に価値のある幹部社員、特にキャリア・アップの高い潜在能力を有する幹部社員の忠誠心を高めることに役立つ。株式の分配は、当社に成長をもたらすことへのかかる社員のコミットメントと意欲を高める。
株式分配方針
分配は、業績及び成果の考課に基づいて決定される受益者の責任と貢献の水準により、また将来性の評価により異なる。
受益者は3つのカテゴリーに分類される。
最高幹部
2026年3月1日現在、最高幹部チームはリーダーシップ・チーム(グループ・エグゼクティブ・コミッティ)の15名のメンバーで構成されている。
最高経営責任者及びリーダーシップ・チームのメンバー(最高経営責任者を含む。)に付与される業績連動株式の部分は、それぞれ、付与される業績連動株式の15%及び30%を超えない。
シニア・マネジャー
シニア・マネジャーは受益者であり、分配される業績連動株式の数は、その責任の水準、業績及び成果に基づいて、様々である。一定のシニア・エグゼクティブは、受益者となることはできない。
その他の受益者
その他の受益者は、通常、シニア・マネジャー及び専門職若しくは管理職としての高度な進歩の潜在力又は高度な専門知識を持った幹部社員である。これらの受益者の査定と選出には、多くの補完的システム(責任の水準、毎年の評価のためのインタビュー、キャリア・コミッティ、潜在力の高い幹部社員のための特別なモニタリング等)が用いられる。当社はこれらのシステムにより最もふさわしい個人を発見するための様々な観察を可能としている。
過去5年間において、業績連動株式の受益者の総数は以下の通りであった。
・ 2021年プランでは2,015名
・ 2022年プランでは1,663名
・ 2023年プランでは1,537名
・ 2024年プランでは1,715名
・ 2025年プランでは1,568名
従業員の株式保有方針
2022年以降、ルノー・グループは、ルノーリューション戦略の展開の一環として、従業員の株式保有を成長させる強い方針の実施に全力を傾けている。このように、ルノー・グループは、2030年までに従業員の持株比率を大幅に引き上げるという目標を追求している。
従業員の株式保有に関する方針はまた、集団的コミットメントを強化することによって新たな戦略の成功を後押しし、ルノー・グループの従業員の長期的利益を株主の利益と一致させるとともに、ルノーの株式保有の安定にも貢献する。
この方針は、以下の戦略的方向性に基づいている。
・ グループ貯蓄制度に基づく株式取得のオファーの形をとることができる、集団的な従業員株式保有オファーの定期的な実施。これにより、従業員は、株式価格の割引及び雇用主によるマッチング拠出の利益を得ることができる。ルノーは、ルノー・グループのすべての従業員に株主となる機会を提供するために、集団的な株式の無償割当を実施することもできる。
・ 「業績連動株式制度の分配方針」に記載した業績連動株式の年次分配による長期変動報酬。
この方針の様々な仕組みは、規制上・技術上の制約に応じてできるだけ多くの国々において展開されている。
従業員株式保有制度 - ルノーリューション・シェアプラン2025
ルノー・グループは、価値の共有に全力で取り組む中で、2024年に大規模な従業員株式保有推進活動であるルノーリューション・シェアプランを3年連続で実施した。2025年5月に開始されたルノーリューション・シェアプラン2025は30ヶ国で展開され、95,000名近い従業員(及びフランスの適格退職者)に提供された。
前回までと同様、2025年に従業員のために確保されたオファーは、フランス労働法第L.3332-18条以下並びにルノー・グループ、ディアック及びRRGの貯蓄制度の枠組み内で実施された。一部の国では、現地の法律、会計、業務上の制約により、この法的枠組みの外でオファーが設定された。
この2025年の取り組みにおいて、ルノー・グループの各有資格従業員は、以下のようなオファーを受けた。
・ ルノー株式3株の無償割当(30ヶ国でのオファー)及び
・ ルノー株式を優遇条件で購入できる可能性(24ヶ国でのオファー)。
この株式募集のオファーの一環として、資格のある従業員に対し、最高経営責任者による募集価格の設定日に先立つ20日間の平均株価から30%割り引いた価格で株式募集に応募する機会が提供された。募集価格は31.34ユーロであった。この30%の割引に加え、ルノー・グループから、無償株式3株を上限とする追加拠出(最初の1株について300%、すなわち1株購入につき3株の無償株式のマッチング拠出)を行った。
募集期間は2025年5月12日から5月30日(同日を含む。)までであった。この取引の一環として引き受けられた株式は、2025年7月23日に交付された。取引の一環として取得された株式は、FCPEミューチュアル・ファンドにおいて、又は一部の国では登録口座において直接的に、2030年6月30日まで(例外的な早期売却の場合を除く。)止め置かれる。
ルノーリューション・シェアプラン2025はルノー・グループの従業員にとって大きな成功となった。約95,000名の従業員が3株の無償割当の恩恵を受け、約48,000名の従業員が追加株式の購入に応募し、応募率はルノー・グループ全体で44%となった。これにより、全世界のルノー・グループ従業員の90%超がルノーS.A.の株主となっている。
本募集の一環としてルノー・グループが提供した株式(3株の一方的無償分配及び3株を上限とするマッチング拠出)は、合計で約359,000株、すなわちルノーS.A.の株式資本の0.12%に上った。
株式募集オファーへの従業員の投資額は36,500,000ユーロを上回り、従業員1人当たり平均引受額は767ユーロであった。引き受けられた株式は1,165,000株を上回り、ルノーS.A.の株式資本の0.40%に相当する。
2025年の取引により、ルノーS.A.の株式資本の0.52%に相当する約1,524,000株の追加株式がルノー・グループの従業員に移転された。
参加率の力強い上昇を伴うルノーリューション・シェアプラン2025の成功は、戦略的方向性に対するルノー・グループの従業員のコミットメントと信頼を再び証明した。
総括表
プラン29から32は業績連動株式の分配制度である。当該株式の一部は最高経営責任者に分配され、他の受益者に分配される株式に比べて、追加の業績基準に服する。
2025年12月31日現在残存する本プランの規模は、当社の株式資本の1.69%に相当する。
ストック・オプション制度
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第8表)
| 分配日/取締役会会議の日付 | 購入可能な株式の総数 | この内、業務執行役員に付与された数 | 行使期間 開始日 | 権利行使 期限 | 購入 価格 | 2025年12月31日現在の行使済オプション数 | 2025年12月31日現在の取消又は失効オプション総数 | 2025年12月31日現在の残存オプション数 | |
| 年次株主総会による承認 | |||||||||
| 該当なし | - | - | - | - | - | - | - | - | - |
当社は、2013年以降、ストック・オプション制度を実施しないことを決定した。
業績連動株式
(AFEP-MEDEF規範の勧告に基づく第9表)
| プラン番号 | 取締役会による 分配日 | 分配された 株式総数 | 権利確定日 | 入手可能日 | 2025年12月31日 現在の取消株式数 | 2025年12月31日 現在の残存株式数 |
| 2022年5月25日の年次株主総会による承認 | ||||||
| プラン29 共同投資2022 従業員 | 2023年2月15日 | 201,694 | 2026年2月15日 | 2028年5月15日 | 7,342 | 194,352 |
| プラン29 CEO 共同投資2022 | 2023年2月15日 | 8,629 | 2026年2月15日 | 2028年5月15日 | 8,629 | 0 |
| プラン30 | 2023年2月15日 | 1,547,226 | 2026年2月15日 | 2026年2月15日 | 85,512 | 1,461,714 |
| プラン30 CEO | 2023年5月11日 | 75,000 | 2026年5月11日 | 2026年5月11日 | 75,000 | 0 |
| プラン30 共同投資2023 | 2023年12月14日 | 78,495 | 2027年2月15日 | 2028年12月14日 | 775 | 77,720 |
| プラン30 CEO 共同投資2023 | 2023年12月14日 | 7,790 | 2027年2月15日 | 2028年12月14日 | 7,790 | 0 |
| プラン30 - 追加 | 2023年12月14日 | 175,515 | 2026年12月14日 | 2026年12月14日 | 7,050 | 168,465 |
| プラン30 CEO -追加 | 2023年12月14日 | 22,500 | 2026年12月14日 | 2026年12月14日 | 22,500 | 0 |
| 2024年5月16日の年次株主総会による承認 | ||||||
| プラン31 | 2024年5月16日 | 1,738,970 | 2027年5月16日 | 2027年5月16日 | 110,466 | 1,628,504 |
| プラン31 CEO | 2024年5月16日 | 120,000 | 2027年5月16日 | 2027年5月16日 | 120,000 | 0 |
| プラン・ルノーリューション - CEO | 2024年5月16日 | 153,430 | 2028年5月16日 | 2029年5月16日 | 153,430 | 0 |
| プラン32 | 2025年4月30日 | 1,513,482 | 2028年4月30日 | 2028年5月2日 | 63,850 | 1,449,632 |
| プラン32 CEO | 2025年4月30日 | 120,000 | 2028年4月30日 | 2028年5月2日 | 120,000 | 0 |
| プラン32 CEO(7月) | 2025年7月31日 | 31,250 | 2028年7月31日 | 2028年7月31日 | 0 | 31,250 |
会社役員ではない10名の従業員に関する情報
(フランス商法第L.225-184条の規定に基づく)
| 最も多数のオプションを受け取った会社役員ではない 10名の従業員に付与され、行使された オプションの概要 | 付与された オプション/ 取得株式の総数 | 行使価格 | プラン[X] |
| 発行会社及びオプション分配の対象範囲の会社の従業員のうち、発行会社及びオプション分配の対象範囲の会社から最も多数のオプションを付与された10名に対して付与されたオプション(集計情報) | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
| 発行会社及び上記の会社において保有され、発行会社及びこれらの会社の従業員のうち、購入又は引き受けたオプション数が最も多い10名が行使したオプション(集計情報) | 該当なし | 該当なし | 該当なし |
当社は、2013年以降、ストック・オプション制度を実施しないことを決定した。
(フランス商法第L.225-197-4条の規定に基づく)
| 会社役員ではない上位10名の従業員に付与された業績連動株式及び当該従業員が最終的に取得した株式の概要 | 分配された株式数 | プラン 29(1) | プラン 29 共同投資 2022 | プラン 30 | プラン 30 共同投資 2023 | プラン 30 追加 | プラン 31 | プラン 32 |
| 発行会社及び分配対象範囲の会社の従業員のうち、発行会社及び分配対象範囲の会社から最も多数の株式を分配された10名に分配された株式(集計情報) | 913,463 | 183,000 | 33,422 | 188,000 | 23,541 | 55,500 | 236,000 | 194,000 |
| 発行会社及び上記の会社において保有され、発行会社及びこれらの会社の従業員のうち、取得した株式数が最も多い10名が取得した株式 (集計情報) | 154,579 | 154,579 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
(1) 2025年2月19日、取締役会は、2022年の業績連動株式制度の業績基準の84.47%が満たされたことを確認した。
(3)【監査の状況】
(i)監査役監査の状況
「(1)コーポレート・ガバナンスの概要」を参照のこと。
(ii)内部監査の状況
「(1)コーポレート・ガバナンスの概要」を参照のこと。
(iii)会計監査の状況
(a)監査人
法定監査人
KPMG S.A.
バートランド・プリュボ(Bertrand Pruvost)及びジェラルディン・ルブラン(Géraldine Lebrun)が代表。
トゥールEqho
ガンベッタ通り2
92066 パリ・ラ・デファンス
(Tour Eqho 2, avenue Gambetta 92066 Paris-La Défense)
KPMGは2014年4月30日の合同株主総会で、6年の任期で任命された。この任命は、2020年6月19日の合同株主総会で、6年の任期で更新された。この委任は、2025年の財務諸表を承認するために招集される年次株主総会後に満了する予定である。
監査業務に係る補助者の構成:当社の2025年度監査業務には2名の公認会計士及びその他の専門家数名が関与した。
Forvis Mazars SA
M. ロイック・ワラート(M. Loïc Wallaert)及びジュリアン・ユヴェ(Julien Huve)が代表。
クレベール通り45
92300 ルヴァロワ=ペレ
(45, rue Kléber 92300 Levallois-Perret)
Forvis MAZARS SAは、2020年6月19日の合同株主総会により、6年間の任期で任命された。この委任は、2025年の財務諸表を承認するために招集される年次株主総会後に満了する予定である。
監査業務に係る補助者の構成:当社の2025年度監査業務には2名の公認会計士及びその他の専門家数名が関与した。
(b)監査人の選定理由、方針及び評価
「(1)コーポレート・ガバナンスの概要」を参照のこと。
(c)監査人の異動
該当事項無し
(d)監査報酬の内容等
外国監査公認会計士等に対する報酬の内容
法定監査人及びそのネットワークの報酬表(2024年)
| Forvis Mazars SA | Forvis Mazars SAネットワーク | 合計(2024年) | ||||||
| 報酬額 | % | 報酬額 | % | |||||
| 百万 ユーロ | 百万円 | 百万 ユーロ | 百万円 | 百万 ユーロ | 百万円 | |||
| 親会社及び連結財務諸表の証明並びに半期限定レビュー | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 2.48 | 456.518 | 55% | 0.00 | 0.00 | 0% | 2.48 | 456.518 |
| ・ 完全連結子会社 | 1.11 | 204.329 | 25% | 3.60 | 662.688 | 97% | 4.71 | 867.017 |
| 小計 A | 3.59 | 660.847 | 79% | 3.60 | 662.688 | 97% | 7.19 | 1,323.535 |
| CSRD(企業サステナビリティ報告指令)報告の証明 | ||||||||
| ・ ルノーS.A. | 0.53 | 97.562 | 12% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.53 | 97.562 |
| ・ モビライズF.S.及びディアック | 0.34 | 62.587 | 8% | 0.00 | 0.00 | 0.34 | 62.587 | |
| 小計 B | 0.87 | 160.150 | 19% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.87 | 160.150 |
| 法令により要求される財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.00 | 0.00 |
| ・ 完全連結子会社 | 0.04 | 7.363 | 1% | 0.04 | 7.363 | 1% | 0.08 | 14.726 |
| 小計 C | 0.04 | 7.363 | 1% | 0.04 | 7.363 | 1% | 0.08 | 14.726 |
| 企業体の要求により提供される財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 0.01 | 1.841 | 0% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.01 | 1.841 |
| ・ 完全連結子会社 | 0.01 | 1.841 | 0% | 0.06 | 11.045 | 2% | 0.07 | 12.886 |
| 小計 D | 0.02 | 3.682 | 1% | 0.06 | 11.045 | 2% | 0.08 | 14.726 |
| 財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| 小計 E = C + D | 0.06 | 11.045 | 1% | 0.10 | 18.408 | 3% | 0.16 | 29.453 |
| 合計 E = A + B + E | 4.53 | 833.882 | 100% | 3.70 | 681.096 | 100% | 8.23 | 1,514.978 |
| 法及び補足的合意により要求される財務諸表の証明以外の業務は、アンペアの設立に係る作業に関するものである。 企業体の要求により提供された会計の証明以外の業務は、主にホースの実施に関連する作業に関するものである。 | ||||||||
| KPMG SA | KPMG ネットワーク | 合計(2024年) | ||||||
| 報酬額 | % | 報酬額 | % | |||||
| 百万 ユーロ | 百万円 | 百万 ユーロ | 百万円 | 百万 ユーロ | 百万円 | |||
| 親会社及び連結財務諸表の証明並びに半期限定レビュー | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 2.49 | 458.359 | 42% | 0.00 | 0.00 | 0% | 2.49 | 458.359 |
| ・ 完全連結子会社 | 1.37 | 252.190 | 23% | 2.79 | 513.583 | 91% | 4.17 | 767.614 |
| 小計 A | 3.86 | 710.549 | 66% | 2.79 | 513.583 | 91% | 6.65 | 1,224.132 |
| CSRD(企業サステナビリティ報告指令)報告の証明 | ||||||||
| ・ ルノーS.A. | 0.53 | 97.562 | 9% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.53 | 97.562 |
| ・ モビライズF.S.及びディアック | 0.34 | 62.587 | 6% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.34 | 62.587 |
| 小計 B | 0.87 | 160.150 | 15% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.87 | 160.150 |
| 法令により要求される財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 0.41 | 75.473 | 7% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.41 | 75.473 |
| ・ 完全連結子会社 | 0.33 | 60.746 | 6% | 0.28 | 51.542 | 9% | 0.61 | 112.289 |
| 小計 C | 0.74 | 136.219 | 13% | 0.28 | 51.542 | 9% | 1.01 | 185.921 |
| 企業体の要求により提供される財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 0.34 | 62.587 | 6% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.34 | 62.587 |
| ・ 完全連結子会社 | 0.07 | 12.886 | 1% | 0.01 | 1.841 | 0% | 0.08 | 14.726 |
| 小計 D | 0.41 | 75.473 | 7% | 0.01 | 1.841 | 0% | 0.42 | 77.314 |
| 財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| 小計 E = C + D | 1.15 | 211.692 | 20% | 0.29 | 53.383 | 9% | 1.44 | 265.075 |
| 合計 E = A + B + E | 5.87 | 1,080.550 | 100% | 3.08 | 566.966 | 100% | 8.96 | 1,649.357 |
| 法及び補足的合意により要求される財務諸表の証明以外の業務は、アンペアの設立に係る作業に関するものである。 企業体の要求により提供された会計の証明以外の業務は、主にホースの実施に関連する作業に関するものである。 | ||||||||
法定監査人及びそのネットワークの報酬表(2025年)
| FORVIS MAZARS SA | FORVIS MAZARS SAネットワーク | 合計(2025年) | ||||||
| 報酬額 | % | 報酬額 | % | |||||
| 百万 ユーロ | 百万円 | 百万 ユーロ | 百万円 | 百万 ユーロ | 百万円 | |||
| 親会社及び連結財務諸表の証明並びに半期限定レビュー | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 2.4 | 441.792 | 55% | 0.00 | 0.00 | 0% | 2.24 | 412.339 |
| ・ 完全連結子会社 | 1.07 | 196.966 | 26% | 3.64 | 670.051 | 99% | 4.71 | 867.017 |
| 小計 A | 3.31 | 609.305 | 81% | 3.64 | 670.051 | 99% | 6.95 | 1,279.356 |
| CSRD(企業サステナビリティ報告指令)報告の証明 | ||||||||
| ・ ルノーS.A. | 0.43 | 79.154 | 11% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.43 | 79.154 |
| ・ モビライズF.S.及びディアック | 0.27 | 49.702 | 7% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.27 | 49.702 |
| 小計 B | 0.71 | 130.697 | 17% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.71 | 130.697 |
| 法令により要求される財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.00 | 0.00 |
| ・ 完全連結子会社 | 0.01 | 1.841 | 0% | 0.02 | 3.682 | 1% | 0.03 | 5.522 |
| 小計 C | 0.01 | 1.841 | 0% | 0.02 | 3.682 | 1% | 0.03 | 5.522 |
| 企業体の要求により提供される財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 0.03 | 5.522 | 1% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.03 | 5.522 |
| ・ 完全連結子会社 | 0.04 | 7.363 | 1% | 0.03 | 5.522 | 1% | 0.07 | 12.886 |
| 小計 D | 0.07 | 12.886 | 2% | 0.03 | 5.522 | 1% | 0.09 | 16.567 |
| 財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| 小計 E = C + D | 0.07 | 12.886 | 2% | 0.05 | 9.204 | 1% | 0.12 | 22.090 |
| 合計 E = A + B + E | 4.09 | 752.887 | 100% | 3.69 | 679.255 | 100% | 7.79 | 1,433.983 |
| 法及び補足的合意により要求される財務諸表の証明以外の業務は、アンペアの設立に係る作業に関するものである。 企業体の要求により提供された会計の証明以外の業務は、主にホースの実施に関連する作業に関するものである。 | ||||||||
| KPMG SA | KPMG ネットワーク | 合計(2025年) | ||||||
| 報酬額 | % | 報酬額 | % | |||||
| 百万 ユーロ | 百万円 | 百万 ユーロ | 百万円 | 百万 ユーロ | 百万円 | |||
| 親会社及び連結財務諸表の証明並びに半期限定レビュー | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 2.33 | 428.906 | 43% | 0.00 | 0.00 | 0% | 2.33 | 428.906 |
| ・ 完全連結子会社 | 1.40 | 257.712 | 26% | 2.81 | 517.265 | 34% | 4.21 | 774.977 |
| 小計 A | 3.73 | 686.618 | 68% | 2.81 | 517.265 | 34% | 6.54 | 1,203.883 |
| CSRD(企業サステナビリティ報告指令)報告の証明 | ||||||||
| ・ ルノーS.A. | 0.43 | 79.154 | 8% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.43 | 79.154 |
| ・ モビライズF.S.及びディアック | 0.27 | 49.702 | 5% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.27 | 49.702 |
| 小計 B | 0.71 | 130.697 | 13% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.71 | 130.697 |
| 法令により要求される財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 0.01 | 1.841 | 0% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.01 | 1.841 |
| ・ 完全連結子会社 | 0.04 | 7.363 | 1% | 0.04 | 7.363 | 1% | 0.08 | 14.726 |
| 小計 C | 0.05 | 9.204 | 1% | 0.04 | 7.363 | 1% | 0.09 | 16.567 |
| 企業体の要求により提供される財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| ・ ルノーS.A.及びルノーs.a.s. | 0.24 | 44.179 | 4% | 0.00 | 0.00 | 0% | 0.24 | 44.179 |
| ・ 完全連結子会社 | 0.74 | 136.219 | 14% | 0.13 | 23.930 | 4% | 0.87 | 160.150 |
| 小計 D | 0.98 | 180.398 | 18% | 0.13 | 23.930 | 4% | 1.11 | 204.329 |
| 財務諸表の証明以外の業務 | ||||||||
| 小計 E = C + D | 1.03 | 189.602 | 13% | 0.17 | 31.294 | 6% | 1.20 | 220.896 |
| 合計 E = A + B + E | 5.47 | 1,006.918 | 100% | 2.98 | 548.558 | 100% | 8.45 | 1,555.476 |
| 法及び補足的合意により要求される財務諸表の証明以外の業務は、アンペアの設立に係る作業に関するものである。 企業体の要求により提供された会計の証明以外の業務は、主にホースの実施に関連する作業に関するものである。 | ||||||||
外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容
非監査業務は、法務、税務、労務関連の業務を含む。
その他重要な報酬の内容
該当なし。
監査報酬の決定方針
ルノーは監査報酬額の決定方針については特に定めていない。
(iv)その他
規制対象契約に関する法定監査人の特別報告書
2025年12月31日に終了した年度に係る財務諸表の承認のために開催される株主総会
ルノーS.A.の株主総会 御中
貴社の法定監査人としての資格において、私どもは規制対象契約についてここに私どもの報告書を提示する。
私どもは、私どもに提供された情報に基づき、私どもが通知を受けたか、又は私どもの業務遂行において特定した可能性がある契約について、その主要な特徴、重要な条件、及び当該契約を締結することに対する貴社の利益を裏付ける根拠を貴社に通知する義務を負っている。私どもは、これらの契約の有用性又は妥当性について意見を表明すること、また、別の契約の存在を調査することを求められていない。フランス商法第R.225-31条に従い、これらの契約を承認するにあたり、その契約の締結に伴う利益を評価するのは貴社の責任である。
私どもは、さらに、該当する場合、フランス商法第R.225-31条に基づき、株主総会によって従前に承認された契約の直近の会計年度中における履行状況に関して求められる情報を貴社に提供することも義務づけられている。
私どもは、この種の業務に関連して、フランス法定監査役協会の適用される専門的指針に従い必要であると私どもが考える手続を履行した。これらの手続は、主に、私どもに提供された情報と、当該情報の出典である裏付け文書との整合性を検証するものであった。
株主総会の承認のために提出された契約
年度中に承認及び締結された契約
私どもは、フランス商法第L.225-40条に基づき、貴社の取締役会から事前に承認され、直近の会計年度中に締結された以下の契約について通知を受けた。
●日産自動車株式会社(「日産」)との間で締結された契約
関係者
芹澤ゆう氏及び田川丈二氏(日産の指名により選任された貴社取締役)
ジャンドミニク・スナール氏及びピエール・フルーリォ氏(貴社及び日産の共通の取締役)
2025年3月31日に締結された「包括的契約」
2025年3月31日の会議において、貴社の取締役会は、「包括的契約」の締結を承認した。同契約の主な目的は、以下の事項に関する最終契約の締結に向けた枠組みを定めることである。
- ルノー・グループ傘下の事業体による、ルノー・グループが未だ保有していないルノー・日産オートモティブ・インディア・プライベート・リミテッド(「RNAIPL」)の株式51%の取得、RNAIPLに関する既存の株主間契約の終了、及びインドにおけるルノー・グループと日産グループとの間の将来の事業関係の枠組み
- 「トゥインゴ」及び「FlexEVan」プロジェクトの交渉及び実施
- 日産によるアンペア・プロジェクトへの投資に関する「アンペア投資契約」の終了
- 特に、ルノーS.A.及び日産自動車株式会社のそれぞれの相手方の資本における株式相互保有に適用される最低保有要件を10%に引き下げることを内容とする「新提携契約」の改訂
本契約は2025年3月31日に署名され、貴社に対する対価や財務的影響は一切伴うものではない。
貴社の取締役会は、本「包括的契約」の締結がルノーS.A.と日産自動車株式会社とのパートナーシップの再構築を可能にし、ルノー・日産・三菱アライアンスの継続を支えるものであると示し、本包括的契約の締結における貴社の利益を正当化した。
2025年3月31日に締結された「アンペア投資契約終了契約」と題する契約
2025年3月31日の会議において、貴社の取締役会は、2023年7月26日に貴社、日産自動車株式会社、及びアンペア・ホールディングスS.A.S.の間で締結された「アンペア投資契約」を正式に終了することを主な目的とする「アンペア投資契約終了契約」の締結を承認した。
本契約は、日産自動車株式会社がアンペアに投資し、同社に対する戦略的投資家となる条件を定めていたものである。
「アンペア投資契約」については、本報告書の「過去の会計年度に承認され、直近の会計年度中に履行が継続した契約」の項に記載している。
「アンペア投資契約終了契約」は2025年3月31日に署名された。同契約には財務上の条件は含まれておらず、貴社の価値に影響を与えない。
貴社の取締役会は、本終了契約の締結が、ルノーがアンペアの株式資本の完全所有権を維持することを可能にし、同社がルノーの株主の利益のために開発戦略を継続できるようにするものであると示し、本終了契約の締結における貴社の利益を正当化した。
2025年3月31日に締結された「第2次修正包括契約」と題する契約
2025年3月31日開催の会議において、貴社の取締役会は、2023年2月6日に貴社と日産自動車株式会社との間で締結され、2023年11月7日に修正・改定された「包括契約」を、アンペア投資契約の終了に関連する変更を反映させるべく修正することを主な目的とする第2次修正(「第2次修正包括契約」)の締結を承認した。「包括契約」のその他の条項について変更はない。
「包括契約」及びその第1次修正(「第1次修正包括契約」)については、本報告書の「過去の会計年度に承認され、直近の会計年度中に履行が継続した契約」の項に記載している。
「第2次修正包括契約」は2025年3月31日に署名された。同契約には財務上の条件は含まれておらず、貴社の価値に影響を与えない。
貴社の取締役会は、本第2次修正包括契約の締結が、アンペア投資契約の終了に伴う影響を反映させるために日産自動車株式会社によるアンペアへの投資に関連する「包括契約」の特定の条項を変更することを可能にするものであると示し、本第2次修正包括契約の締結における貴社の利益を正当化した。
2025年3月31日に締結された「第2次修正改定新提携契約」と題する契約
2025年3月31日の会議において、貴社の取締役会は、2023年7月26日に貴社と日産自動車株式会社との間で締結され、2023年11月7日に修正・改定された「新提携契約」を修正する第2次修正(「第2次修正改定新提携契約」)の締結を承認した。
本第2次修正改定新提携契約の目的は、ルノーS.A.及び日産自動車株式会社がそれぞれ保有する相手方の株式に関して両社に適用される株式保有義務に関する割合を調整することである。
「新提携契約」のその他の主要な条項については変更はなく、本第2次修正により修正された同契約の修正・改定版は、「第2次修正改定新提携契約」の別紙として添付されている。
「新提携契約」及びその第1次修正(「第1次修正改定新提携契約」)は、本報告書の「過去の会計年度に承認され、直近の会計年度中に履行が継続した契約」の項に記載している。
「第2次修正改定新提携契約」は2025年3月31日に署名された。同契約には財務上の条件は含まれておらず、貴社の価値に影響を与えない。
貴社の取締役会は、本第2次修正改定新提携契約の締結が、ルノーS.A.及び日産自動車株式会社のそれぞれの持分比率について一定の調整を可能にするものであると説明し、本第2次修正改定新提携契約の締結における貴社の利益を正当化した。
過去の会計年度に承認された契約
過去の会計年度に承認され、直近の会計年度中に履行が継続した契約
フランス商法第R.225-30条に従い、私どもは、過去の会計年度において株主総会によって承認されていた以下の契約について、レビューの対象となる年度においてその履行が継続していたとの通知を受けた。
●日産自動車株式会社(「日産」)、ダイムラーAG及びルノー・日産B.V(「RNBV」)との間で締結された契約
関係者
芹澤ゆう氏及び田川丈二氏(日産の指名により選任された貴社取締役)(2025年4月30日まで)
ジャンドミニク・スナール氏及びピエール・フルーリォ氏(貴社及び日産の共通の取締役)(2025年6月24日まで)
ミッシェル・バロン氏及びピエール・ロワン氏(日産の指名により選任された貴社取締役)(2025年4月30日以降)
「業務提携基本契約」
2010年4月6日、貴社、日産、ダイムラーAG及びRNBVは、その戦略的協力の条件の詳細を定めた「業務提携基本契約」を締結した。
2013年12月13日、貴社の取締役会は、この戦略的協力が対象とするプロジェクトの範囲を拡大する業務提携基本契約の第1次改訂を締結することを承認した。この改訂は2013年12月19日に署名され、2014年4月30日の貴社の株主総会により承認された。
2016年10月、日産は三菱自動車の株式資本の34%を取得した。
2018年6月15日の会議において、貴社の取締役会は、三菱自動車の提携への参加を定めた業務提携基本契約の第2次改訂の締結を承認した。
2018年10月3日に署名されたこの第2次改訂は、2019年6月12日の貴社の株主総会により承認された。
業務提携基本契約及びその改訂は、当事者間において継続して効力を有する。
●日産自動車株式会社(「日産」)との間で締結された契約
関係者
芹澤ゆう氏及び田川丈二氏(日産の指名により選任された貴社取締役)(2025年4月30日まで)
ジャンドミニク・スナール氏及びピエール・フルーリォ氏(貴社及び日産の共通の取締役)(2025年6月24日まで)
ミッシェル・バロン氏及びピエール・ロワン氏(日産の指名により選任された貴社取締役)(2025年4月30日以降)
「包括契約」及びその修正「第1次修正包括契約」
2023年2月5日の会議において、貴社の取締役会は、貴社及び日産の間での包括契約の締結を承認した。本契約の目的は、ルノーS.A.と日産との間のパートナーシップを再構築するための枠組みを定め、ルノー・日産・三菱アライアンスを強化することである。この契約は2023年2月6日に署名された。
この契約の主な目的は、以下を対象とする最終契約に署名するための枠組みを定めることである。
i. アライアンスの再構築: ルノー及び日産の間の株式持ち合いの割合を議決権の15%にリバランスすること、新たなガバナンス体制を確立することなど。
ii. 「リロード」プロジェクトの実施: 市場、車両及びテクノロジーにまたがる事業プロジェクトについて日産とのパートナーシップを強化することを意図している。
iii. 電気自動車及びソフトウェアに特化した新事業体、アンペア・プロジェクトへの戦略的投資家としての日産の参加
この契約は2023年11月7日に修正されたが、貴社の取締役会は、2023年11月5日の会議において事前にこの修正の締結を承認した。
この第1次修正契約の主な目的は、株式持ち合いのリバランスの効力発生日にルノーと日産がそれぞれ保有することとなる株式数につき調整を行うこと、及び当該取引の一環としてルノーにより信託に移転される日産の株式数を調整することである。
この契約及びその第1次修正は、貴社の価値に影響を与えない。
包括契約及びその第1次修正は、2024年5月16日の株主総会にて承認された。これらは、2025年3月31日に承認・署名された第2次修正契約の規定に従い、引き続き有効であり、年度中に締結された契約に関する項で既に提示している通りである。
「新提携契約」及びその修正「第1次修正改定新提携契約」
2023年2月5日の会議において、貴社の取締役会は、貴社及び日産の間での「新提携契約」の締結を承認した。当該契約の目的は、アライアンスのガバナンスの枠組みを定め、貴社及び日産の間の資本関係を規定することである。この契約は2023年7月26日に署名された。
この契約は、以下を含むルノー及び日産の間での従前の契約を置き換えるものである。
i. 2002年3月28日の「再締結版提携基本契約」(その修正を含む。)
ii. 1999年3月27日の「アライアンス及び資本参加契約」(2000年6月8日付の修正を含む。)
iii. 2019年3月12日の「覚書」
この新提携契約の目的は、ルノーと日産の関係性について新たなストラクチャーを定義することである。
その主な規定は以下の通りである。
i. アライアンスの新たなガバナンス体制を構築すること。
ii. ルノーが日産株式の28.4%を信託構造に譲渡することにより、株式持ち合いを各当事者について15%にリバランスすること、また、ルノー又は受託者が行う日産株式の売却に関し日産が行使可能な優先交渉権を設定すること。
iii. ルノー及び日産の双方について、議決権の上限を行使可能な権利の15%とすること。
iv. 両社の取締役会に相互の代表を置くこと(各当事者は2名の取締役を提案することができる)。
この契約は2023年11月7日に修正されたが、2023年11月5日に取締役会において修正が承認された。
修正契約の主な目的は、リバランス取引の効力発生日にルノーと日産の保有株式数につき調整を行い、その結果として、議決権の上限及びロックアップ義務に関する割合を調整することである。
この契約及びその第1次修正は、貴社の価値に影響を与えない。
新提携契約及びその第1次修正は、2024年5月16日の株主総会にて承認された。これらは、2025年3月31日に承認・締結された第2次修正契約の規定に従い、引き続き有効であり、年度中に締結された契約に関する項で既に提示している通りである。
●日産自動車株式会社(「日産」)及びアンペア・ホールディングスS.A.S.(「アンペア」)との間で締結された契約
関係者
芹澤ゆう氏及び田川丈二氏(日産の指名により選任された貴社取締役)(2025年4月30日まで)
ジャンドミニク・スナール氏及びピエール・フルーリォ氏(貴社及び日産の共通の取締役)(2025年6月24日まで)
ミッシェル・バロン氏及びピエール・ロワン氏(日産の指名により選任された貴社取締役)(2025年4月30日以降)
「投資契約」
2023年2月5日の会議において、貴社の取締役会は、貴社、日産自動車株式会社及びアンペア・ホールディングスS.A.S.(「アンペア」)の間での「投資契約」と題する契約の締結を承認した。この契約の目的は、日産がアンペアに投資し、電気自動車及びソフトウェアに特化したこの新事業体に対する戦略的投資家になるための条件を定義することである。この契約は2023年7月26日に署名された。
この契約の条件は以下を定義している。
i. アンペアに対する日産の投資額
ii. アンペア株式の公募を行う場合の、日産の投資に関する条件
iii. 2024年12月31日以前にアンペア株式の公募が行われない場合の、アンペアによる日産向けの私募に適用される条件
iv. 公募を行う場合、又は、別の方法として私募を行う場合のいずれかにおいて、ルノーS.A.及び日産の間で締結される株主間契約の草案。
v. 同様の取引において一般的に用いられる標準的な表明保証。当該投資の完了は、要求される規制当局の承認を含め、標準的な前提条件に服した。
投資契約の条件は、ルノーの価値に影響を与えない。但し、アンペア株式の引受けを通じて日産がアンペアに行う最大投資額は、600百万ユーロとした。
アンペア投資契約は、2024年5月16日の株主総会にて承認された。
アンペア投資契約は、「年度中に承認及び締結された契約」に関する項で既に提示した終了契約への署名により、2025年3月31日に終了した。
パリ・ラ・デファンス及びルヴァロワ=ペレ 2026年2月20日
法定監査人
(フランス語の原文における署名人)
| KPMG S.A. | Forvis Mazars SA |
| バートランド・プリュボ、ジェラルディン・ルブラン (Bertrand Pruvost, Géraldine Lebrun) | ロイック・ワラート、ジュリアン・ユヴェ (Loic Wallaert, Julien Huvé) |
(4)【役員の報酬等】
該当事項なし。「(2)役員の状況」を参照のこと。
(5)【株式の保有状況】
該当事項なし。
第6【経理の状況】
a 本書記載のルノーSA(以下「ルノー」又は「当社」という。)及び連結子会社(以下、当社及び連結子会社を合わせて「当グループ」という。)の原文の連結財務諸表は、欧州連合により承認された国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)に準拠して作成されている。また、本書記載の当社の原文の個別財務諸表は、フランスにおける諸法令及び一般に公正妥当と認められる会計原則に準拠して作成されている。ルノーの2025年度及び2024年度連結財務諸表は、2002年7月19日の欧州議会及び欧州評議会での決定による規則1606/2002に従い、それぞれについてIASB(国際会計基準審議会)が2025年及び2024年12月31日付で発行し同日付で欧州連合が採択したIFRS(国際財務報告基準)に準拠して作成されている。ルノーSAの財務諸表は企業会計を統制するフランスの法律、並びにCRC(フランス会計規制委員会(Comité de la Règlementation Comptable))及びANC(会計基準局(Autorité des Normes Comptables))によって修正されたフランス企業会計基準2014-03が規定する会計規則に準拠して作成されている。以下に記載されているルノーの財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」第328条第1項の規定の適用を受けている。邦文の連結財務諸表及び個別財務諸表(以下、合わせて「邦文の財務書類」という。)は、原文の連結財務諸表及び個別財務諸表(以下、合わせて「原文の財務書類」という。)を翻訳したものである。
なお、日本の会計原則とIFRSとの会計処理の原則及び手続並びに表示方法の一定の差異については、「4 日本の会計原則と国際財務報告基準(IFRS)との相違」に記載されている。
b 原文の財務書類は、フランスにおける独立監査人であるKPMG S.A.及びForvis Mazars SAの監査を受けている。
なお当社及び当グループの財務書類には、「財務諸表等の監査証明に関する内閣府令」第1条の2の規定が適用されるため、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく日本の公認会計士又は監査法人による監査は必要とされていない。
c 邦文の財務書類には、原文の財務書類中のユーロ表示の金額のうち主要なものについて円換算額が併記されている。日本円への換算には、株式会社三菱UFJ銀行の2026年2月20日現在の対顧客電信直物売相場、1ユーロ=184.08円の為替レートが使用されている。
d 日本円の金額及び「3 その他」及び「4 日本の会計原則と国際財務報告基準(IFRS)との相違」の事項は原文の財務書類には記載されておらず、当該事項における原文の財務書類への参照事項を除き、上記bの監査の対象になっていない。
1【財務書類】
2025年度財務諸表
(1) 連結財務諸表
連結損益計算書
| 注 | 2025年度 | 2024年度 | |||
| 百万ユーロ | 億円 | 百万ユーロ | 億円 | ||
| 売上高 | 4 | 57,922 | 106,623 | 56,232 | 103,512 |
| 製品及びサービス売上原価 | (46,875) | (86,288) | (44,500) | (81,916) | |
| 研究開発費 | 10-A | (2,172) | (3,998) | (2,274) | (4,186) |
| 販売費及び一般管理費 | (5,243) | (9,651) | (5,195) | (9,563) | |
| その他の営業利益及び営業費用 | 6 | (11,499) | (21,167) | (1,687) | (3,105) |
| その他の営業利益 | 62 | 114 | 798 | 1,469 | |
| その他の営業費用 | (11,561) | (21,281) | (2,485) | (4,574) | |
| 営業利益(損失)(1) | (7,867) | (14,482) | 2,576 | 4,742 | |
| 正味有利子負債コスト | (69) | (127) | 104 | 191 | |
| 総有利子負債コスト | (350) | (644) | (336) | (619) | |
| 現金及び金融資産に係る収益 | 281 | 517 | 440 | 810 | |
| その他の財務収益及び財務費用 | (139) | (256) | (621) | (1,143) | |
| 財務収益(費用) | 7 | (208) | (383) | (517) | (952) |
| 関連会社及び共同支配企業の当期純利益(損失)に対する持分 | (2,198) | (4,046) | (521) | (959) | |
| 日産自動車 | 12 | (2,331) | (4,291) | (483) | (889) |
| その他の関連会社及び共同支配企業 | 13 | 133 | 245 | (38) | (70) |
| 税引前利益 | (10,273) | (18,911) | 1,538 | 2,831 | |
| 当期税金及び繰延税金 | 8 | (522) | (961) | (647) | (1,191) |
| 当期純利益 | (10,795) | (19,871) | 891 | 1,640 | |
| 当期純利益-親会社の所有者 | (10,931) | (20,122) | 752 | 1,384 | |
| 当期純利益-非支配持分 | 136 | 250 | 139 | 256 | |
| 基本的1株当たり利益 (単位:ユーロ/円)(2) | (39.99) | (7,361.36) | 2.76 | 508.06 | |
| 希薄化後1株当たり利益 (単位:ユーロ/円)(2) | (39.99) | (7,361.36) | 2.72 | 500.70 | |
| 社外流通株式数(単位:千株) | |||||
| 基本的1株当たり利益計算用 | 9 | 273,380 | 273,380 | 272,374 | 272,374 |
| 希薄化後1株当たり利益計算用 | 9 | 273,380 | 273,380 | 276,883 | 276,883 |
(1) 営業利益には、日産自動車に対する投資に関する会計処理の変更に起因する(9,315)百万ユーロの損失が含まれる(注6-B)。
(2) 当期純利益-親会社の所有者を株式数で除したもの。当期純利益-親会社の所有者がマイナスであるため、ストック・オプション、業績連動株式及びその他の株式報酬の希薄化効果は含まれていない(注9)。
2【主な資産・負債及び収支の内容】
前掲の財務諸表に対する注記を参照のこと。
3【その他】
(1) 後発事象
- 2026年4月23日:2026年第1四半期:売上高は7.3%増の12.5十億ユーロに達し、力強い成長の勢い
・ 自動車部門及びモビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(MFS)の両方に牽引され、2026年第1四半期は好調な売上増
- **ルノー・グループの売上高は12,530百万ユーロで、2025年第1四半期比+7.3%、**一定の為替レート(*)では+8.8%
- **自動車部門の売上高は10,807百万ユーロで、2025年第1四半期比+6.5%、**一定の為替レート(*)では+8.0%
- **MFSの売上高は1,723百万ユーロで、2025年第1四半期比+13.0%、**一定の為替レート(*)では+14.1%
(*)一定の為替レートを用いて連結売上高の変動を分析するために、ルノー・グループは、前期の平均為替レートを適用して、当期の売上高を再計算している。
**・ ルノー・グループは2026年第1四半期に、2025年第1四半期比-3.3%減の546,183台の販売台数を記録した。**これはダチアにおける一時的問題の影響によるが、ルノーとアルピーヌの販売台数は増加した。
- ルノーの販売台数は、2025年第1四半期比+2.2%増の397,602台であった。これは電動化車両の成長と、最大限の多様なLCVラインナップの供給(ヨーロッパ(*)では+15.1%)によるものである。ヨーロッパにおいてルノーは一定の地位を獲得しつつあり、現在は第2位(乗用車及び小型商用車)となっている。
(*)別途記載する場合を除き、ヨーロッパとは欧州自動車工業会(ACEA)によるヨーロッパの範囲を指す。
- ダチアの販売台数は、厳しい気象条件が物流及び生産の混乱を招き、数千台の損失につながったため、2025年第1四半期比-16.3%の145,335台に減少した。販売台数は3月には回復し始め、ヨーロッパでは前年同期比+1.9%増となった。さらに、ダチアは、年初来2桁の受注増による好調な受注台数の恩恵を受けている。
- **アルピーヌの販売台数は、**実質的にA290が原動力となり、+54.7%増加した。
・ **ルノー・グループは引き続きその販売戦略を維持しており、**リテールチャネルの構成比率は販売台数の57.7%(*)で市場を15.7ポイント上回り、Cセグメント以上の構成比率は販売台数の32.8%(**)(2025年第1四半期比+4.0ポイント)であった。ルノー・グループは、販売方針への総合的なアプローチにより、競合他社よりも大幅に高い残存価値(市場平均を4~13ポイント上回る(*))を維持した。
(*)ルノー・グループ、乗用車、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国
(**)ルノー・グループ、乗用車、ACEAによるヨーロッパの範囲
・ ルノー・グループの販売における電動化(*)はヨーロッパにおいてその成長の勢いを維持しており(**)、2026年第1四半期における電動化車両の販売台数は2025年第1四半期比+12.0%、電動化車両の構成比率は2025年第1四半期比+9.1ポイントで、2026年第1四半期におけるルノー・グループの販売台数の52.3%に達した。
- 電気自動車の販売台数は+20.9%増となり、2026年第1四半期におけるルノー・グループの販売台数の17.0%(2025年第1四半期比+4.0ポイント)を占めた。これはルノー5 E-TECHエレクトリック、ルノー4 E-TECHエレクトリック及びセニックE-TECHエレクトリックだけでなく、ダチア・スプリング及びアルピーヌA290の寄与によるものである。
- ハイブリッド車(***)の販売台数は2026年第1四半期におけるルノー・グループの販売台数の35.3%(2025年第1四半期比+5.1ポイント)に達した。これは主にダチア(ハイブリッド車の販売台数は+48.8%)に牽引されたものであり、ダスターとビッグスターの成功が寄与した。
(*)電気自動車、ハイブリッド(HEV)及びプラグイン・ハイブリッド(PHEV)の乗用車を含み、マイルド・ハイブリッド(MHEV)を除く。
(**)以下のヨーロッパ市場に基づく2026年3月末時点のデータ。オーストリア、ベルギー、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス、英国。
(***)ハイブリッド(HEV)及びプラグイン・ハイブリッド(PHEV)の乗用車を含み、マイルド・ハイブリッド(MHEV)を除く。
・ ヨーロッパにおける受注台数は2ヶ月分(2025年12月末時点は1.5ヶ月分)という好調な受注状況であったが、これは年初来2桁の受注増によるものである。これはルノー・グループの新たな製品及びパワートレインと電気自動車の著しい加速に牽引された。
・ 厳しい環境の中、ルノー・グループは、2026年の財務見通しを確認した。
- **ルノー・グループの営業総利益はルノー・グループの売上高の約5.5%、**通常の季節パターンの通り、下半期の営業総利益は上半期を上回る。
- 自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは約1.0十億ユーロ。
・ コスト削減は2026年以降も引き続き主要な優先事項である。ルノー・グループは、中東の危機が原材料、エネルギー、物流コストに及ぼす潜在的な影響を軽減するため、追加措置を講じている。
・ 2026年、ルノー・グループは、製品攻勢を進めている。
- ヨーロッパでは内燃機関車両及び電気自動車、特に新型ルノー・クリオ、ルノー・トゥインゴE-TECHエレクトリック、新型Aセグメント・エレクトリック・ダチア、ダチア・ストライカー、及びアルピーヌA390の提供を刷新、拡充していく。
- ヨーロッパ以外では、引き続き、中南米及びトルコにおいてはルノー・ボレアル、インドにおいてはルノー・ダスター、韓国及び海外市場においてはルノー・フィランテ、中南米においては新型ルノー・ピックアップを拡充していく。
ルノー・グループの最高財務責任者ダンカン・ミントは、*「2026年第1四半期中、ダチアにおける一時的な要因により新車登録台数が年初から厳しいスタートとなったものの、乗用車及び小型商用車の双方において、全ブランドで堅調な製品の勢いから恩恵を受けている。当社は、電気自動車とハイブリッド車という2つのパワートレインの提供を最大限に活用しており、いずれも好調な実績を上げている。この前向きな勢いは、年初来の2桁の受注増によって支えられている。当社は2026会計年度の指針を再確認しており、通常の季節パターンの通り、下半期の営業総利益は上半期を上回る見込みである。」*と述べた。
ブローニュ・ビヤンクール、2026年4月23日
業績:第1四半期ハイライト
2026年第1四半期、ルノーは安定した業績を上げる
2026年第1四半期、ルノーは世界全体で前年同期比+2.2%増の397,602台を販売した。これらの結果は、ルノーの製品戦略の妥当性、電動化ロードマップの有効性、及び規律ある販売手法を反映しており、ブランドに対する顧客の信頼をさらに強固なものとしている。
ヨーロッパでは、ルノーは255,200台の販売台数を記録した。これは2025年第1四半期比で+3.8%の増加であり、市場の業績に合致するものであった。
ヨーロッパにおけるルノーの電動化車両の販売台数は、ルノーの乗用車販売台数の65%超に達した。電気自動車に関しては、ヨーロッパのほとんどの市場でBセグメント電気自動車の首位を獲得しているルノー5 E-TECHエレクトリックの持続的な成功と、生産が徐々に拡大しているルノー4 E-TECHエレクトリック、及びセニックE-TECHエレクトリックの堅調な業績に牽引され、ルノー・ブランドの2026年第1四半期の販売台数は+40%を上回る増加となった。フルハイブリッドE-TECHパワートレインも、ルノーの主力モデル全体で引き続き好調な業績を維持し、乗用車販売台数の40%超を占めた。これは、ルノー・ブランドのバランスの取れた電動化戦略における同パワートレインの重要な役割を裏付けるものであり、この戦略は、最近発売されたトゥインゴ E-TECHエレクトリック及び新型クリオ・フルハイブリッド E-TECHにより、今後も推進される見込みである。
ルノーは引き続き販売品質と残存価値の保護を優先した。ルノー・ブランドは短期レンタルチャネルへの依存度を低減し、一部の国々で市場構成の不利な影響があったにもかかわらず、リテールチャネルで+8.5%の成長を遂げた。高価値セグメントはルノーの業績に大きく貢献し、C/Dセグメントは販売台数の36.5%を占めた。2026年第1四半期における乗用車の+2%成長(シンビオズ、オーストラル、ラファール、エスパス、メガーヌ、セニック全体で)を牽引した、刷新された魅力的なラインナップがこれを支えた。
小型商用車では、2025年の過渡期を経て、ルノーは明確な成長軌道への回帰を確認した。2026年第1四半期における世界全体での小型商用車の販売台数は、ルノー・ブランドの回復計画の具体的な成果に支えられて、前年同期比+6.6%増、ヨーロッパでは+15.1%増となり、ルノーによる小型商用車の商品提供と戦略の妥当性が裏付けられた。
ルノーは、特にインド(+47.6%)、モロッコ(+20.2%)、コロンビア(+10.1%)の刷新された製品ラインナップに支えられて、国際的基盤の強化を継続した。トルコでは、ルノーの総販売台数は34,244台(-3.9%の市場において+12.9%)となり、市場全体及び乗用車市場の両方でリーダー・シップを維持した。この傾向は、最近行ったインドにおけるルノー・ダスター、韓国におけるルノー・フィランテの発売に加え、トルコにおいてボレアルが近く発売されることから、年間を通じてさらに強まる見込みである。
ダチアはリテール販売台数でヨーロッパにおけるトップ3の地位を固める
ダチアの2026年第1四半期の販売台数は145,335台となり、一時的な要因の影響下で、2025年同期比で業績の低下(-16.3%)を記録した。しかしながら、ダチア・ブランドは、乗用車向け全チャネルにわたるヨーロッパ自動車ブランドのトップ10の地位を維持し、またブランドの中心的顧客層である小売客向け販売台数においてはヨーロッパのトップ3の地位を維持している。
1月と2月は、ジブラルタル海峡の海上交通に影響を与えた厳しい気象条件による例外的な物流の混乱により、大きな変化に見舞われた。この状況は、供給及び納入の遅延、並びに生産の損失を招いたが、これらは2026年上半期中に徐々に回復する見込みである。同時に、ダチア・ブランドは新型エンジンのオプションの発売を伴う製品提供の移行期の最中であった。
ダチア・ブランドは3月から回復に転じ、ヨーロッパでの販売台数は2025年3月と比較して+1.9%増加した。この業績は、引き続き同ブランドの戦略の中心であるリテールチャネルにおいて特に好調であり、2026年第1四半期の乗用車販売台数に占める割合は77%(*)の高水準に達した。
(*)乗用車、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国。
2026年第1四半期には受注が2桁増となり、特にLPG及びハイブリッドエンジンの成功により魅力を増した製品ラインナップに支えられて、受注台数も増加している。ダスター及びビッグスターのハイブリッドG 150 4x4、並びにサンデロLPGオートマチック・トランスミッションの発売も、この勢いに大きく寄与した。これらの新型エンジンのオプションに対する非常に好意的な反応から、2026年第2四半期には新車登録台数の増加が見込まれる。
アルピーヌは着実な成長軌道を継続
2025年に3桁の記録的な成長を遂げた後、アルピーヌ・ブランドは世界全体で成長を続け、2026年第1四半期には販売台数の+54.7%増(3,246台)を記録した。
ヨーロッパにおけるアルピーヌ・ブランドの販売台数は3,087台(+53.7%)と、引き続き拡大した。この成長は、英国(2025年第1四半期の販売台数の16倍)、ドイツ(+145.6%)、スペイン(+185.2%)、及びベルギーとルクセンブルク(+42.5%)における極めて優れた業績に強く牽引された。
アルピーヌ A290は、世界全体で2,452台(+63.9%)の新車登録台数を記録して同ブランドのベストセラーモデルとなり、アルピーヌの成長における重要な要因となった。
主要市場において既に販売されているアルピーヌA390 GTは、現在、その他のヨーロッパ市場へと展開を進めている。
生産の最終段階に入ったA110は、545台を販売し、引き続き関心を生み出している。新世代モデルの登場に備え、A110は今夏に生産を終了する予定である。
アルピーヌは44ヶ所の新規販売拠点によって国際的な展開を加速させ、世界25ヶ国におけるアルピーヌ・ストア及びアトリエ・アルピーヌの総数は210ヶ所となった。
本年度も新規出店が予定されており、年末までに販売拠点を300ヶ所以上に増やすことを目標としている。2024年のバルセロナ、2025年のパリに続き、2026年にはミラノとロンドンでそれぞれ新たなアトリエ・アルピーヌのグランドオープンが予定されている。
2026年第1四半期の売上高
2026年第1四半期のルノー・グループの売上高は、2025年第1四半期と比べて7.3%増の12,530百万ユーロであった。一定の為替レート(*)によれば、ルノー・グループの売上高は8.8%増加した。
自動車部門の売上高は2025年第1四半期と比べて6.5%増の10,807百万ユーロに達した。これには、主としてトルコ・リラ及びこれより影響は少ないがアルゼンチン・ペソの切下げに関連する-1.5ポイントの為替レートのマイナスの影響(-156百万ユーロ)が含まれている。一定の為替レート(*)によれば、自動車部門の売上高は8.0%増加した。この動きは主として以下の事柄により説明される。
(*)一定の為替レートを用いて連結売上高の変動を分析するために、ルノー・グループは、前期の平均為替レートを適用して、当期の売上高を再計算している。
・ 台数効果は-2.1ポイントのマイナスとなった。これは主に新車登録台数の-3.3%の減少によるものである。2026年3月31日現在、新車の棚卸資産合計は554,000台であり、このうち独立系ディーラーの棚卸資産は335,000台、グループレベルの棚卸資産は219,000台であった。2026年3月末時点の棚卸資産水準によれば、ルノー・グループは伝統的に新車登録台数が増加する第2四半期中、円滑に事業運営できる見込みである。ルノー・グループは、2026年上半期末の棚卸資産合計は2026年第1四半期末に比べて減少すると予想している。
・ パートナーに対する販売が+5.9ポイントと大幅にプラスとなった要因は、主にパートナーのプログラム(特に日産マイクラ)の好調な業績と、対象範囲の以下の変更によるものである。
- RNAIPLの統合による約200百万ユーロ(+2.0ポイント)の寄与
- ブラジルにおけるジーリー製車両の販売拡大。合弁会社ルノー・ド・ブラジルを通じた現地生産は、今後数ヶ月以内に開始される予定である。
・ 堅調な製品構成比率の効果、+2.6ポイントは、主に、電気自動車の成功、クリオVからクリオVIへの移行段階(クリオVIの平均販売価格はクリオVを上回るものの、依然としてルノー・グループの平均を下回っている)、ビッグスターの生産拡大、及びある程度はマスターによるものである。
・ 為替変動を補うための国際市場での価格引き上げが、ヨーロッパでの価格圧力(年間を通じて継続する見込みである)によって一部相殺されたため、価格効果は+1.0ポイントのプラスとなった。
・ 主にインドにおける販売台数の増加により、地理的構成比率による影響は-0.1 ポイントと安定していた。
・ 「その他」のプラスの影響は+0.7 ポイントで、特に部品及びアクセサリー事業によるものであった。
モビリティサービスの売上高は、当該事業の再編に伴い、自動車部門に再統合された。この再統合による2026年第1四半期の寄与は17百万ユーロ、2025年第1四半期は23百万ユーロであった。
モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ(旧RCIバンク・アンド・サービシーズ)は、2026年第1四半期に、2025年第1四半期と比べて13.0%増の1,723百万ユーロの売上高を計上した。これは過去数年間にわたる金利の上昇と平均稼働資産(61.9十億ユーロ)の2025年第1四半期比4.8%の増加によるものである。
2026会計年度の財務見通し
ルノー・グループは、2026会計年度の財務見通しを、以下の通り確認した。
・ ルノー・グループの営業総利益はルノー・グループの売上高の約5.5%、通常の季節パターンの通り、下半期の営業総利益は上半期を上回る。
・ 自動車部門のフリー・キャッシュ・フローは約1.0十億ユーロ。
2026年には、国際的拡大、パートナー企業への販売の増加、電気自動車のシェア拡大、及びRNAIPL(*)の通期連結が売上高の成長を牽引する一方、利益率には希薄化効果をもたらすこととなる。
(*)RNAIPL:ルノー・日産オートモティブ・インディア・プライベート・リミテッド
2026年以降も、コスト削減は引き続き主要な優先事項である。ルノー・グループは、中東の危機が原材料、エネルギー、物流コストに及ぼす潜在的な影響を軽減するため、追加措置を講じている。
2026年の自動車部門のフリー・キャッシュ・フローには、モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズからの配当金350百万ユーロが含まれる見込みである(*)(2025年の受取額は300百万ユーロ)。ルノー・グループは、2024年末に計上された必要運転資本の増加分を引き続き解消するため、2026年には必要運転資本の減少を見込んでいる。
(*)MFS 取締役会の提案及び株主総会の承認を条件とする。
ルノー・グループ連結売上高
| (百万ユーロ) | 2025年 | 2026年 | 2026年/2025年の 変動率 | 一定の為替レート(*) による変動率 |
| 第1四半期 | ||||
| 自動車部門 | 10,151 | 10,807 | +6.5% | +8.0% |
| 販売金融(モビライズ・ファイナンシャル・サービシーズ) | 1,524 | 1,723 | +13.0% | +14.1% |
| 合計 | 11,675 | 12,530 | +7.3% | +8.8% |
(*)一定の為替レートを用いて連結売上高の変動を分析するために、ルノー・グループは、前期の平均為替レートを適用して、当期の売上高を再計算している。
ルノー・グループ上位15市場(2026年3月末現在)
| 2026年1-3月 | 販売台数(*)(台) | 乗用車+小型商用車の市場シェア(%) |
| 1 フランス | 133,077 | 27.1 |
| 2 イタリア | 49,725 | 9.3 |
| 3 スペイン | 39,143 | 11.2 |
| 4 トルコ | 36,522 | 13.8 |
| 5 英国 | 35,892 | 5.1 |
| 6 ドイツ | 30,823 | 4.1 |
| 7 ブラジル | 29,854 | 5.0 |
| 8 モロッコ | 22,063 | 37.5 |
| 9 ベルギー及びルクセンブルク | 17,626 | 12.0 |
| 10 インド | 12,256 | 0.8 |
| 11 ポーランド | 12,168 | 7.2 |
| 12 アルゼンチン | 11,692 | 7.9 |
| 13 韓国 | 10,869 | 2.7 |
| 14 ポルトガル | 7,852 | 11.0 |
| 15 コロンビア | 7,841 | 11.9 |
(*)トゥイージーを除く販売台数
ルノー・グループのブランド別販売台数合計(乗用車+小型商用車)
| 2025年第1四半期 | 2026年第1四半期 | 変動率(%) | ||
| ルノー | 乗用車 | 310,921 | 314,420 | +1.1% |
| 小型商用車 | 78,067 | 83,182 | +6.6% | |
| 乗用車+小型商用車 | 388,988 | 397,602 | +2.2% | |
| ダチア | 乗用車 | 172,612 | 144,224 | -16.4% |
| 小型商用車 | 1,090 | 1,111 | +1.9% | |
| 乗用車+小型商用車 | 173,702 | 145,335 | -16.3% | |
| アルピーヌ | 乗用車 | 2,098 | 3,246 | +54.7% |
| ルノー・グループ | 乗用車 | 485,631 | 461,890 | -4.9% |
| 小型商用車 | 79,157 | 84,293 | +6.5% | |
| 乗用車+小型商用車 | 564,788 | 546,183 | -3.3% | |
2026年第1四半期売上高に関するカンファレンス
4月23日中央ヨーロッパ夏時間午前8時のカンファレンス追跡のためのリンク先(再生可能):2026年第1四半期売上高カンファレンス
- 決算後のイベント
ルノー・グループ、ボルボ・グループ及びCMA CGMグループは、2026年2月20日、競争当局の承認を条件として、ルノー・グループがフレクシスSASの株式資本を100%取得することを可能にする最終合意を締結した。フレクシスSASは、革新的な新世代の電気自動車バンを創り出すために、2024年に3社が設立した合弁会社である。
したがって、ルノー・グループは、最先端技術(専用のスケートボード・プラットフォーム、800Vモーター及びSDV(ソフトウェア定義自動車)アーキテクチャ)を組み込んだ、この全く新しいフル電動小型商用車ラインナップの開発を監督することとなる。このラインナップ初のモデルとなるルノー・トラフィック・バンE-TECHエレクトリックは、当初の計画通り、2026年末までにルノー・グループのサンドゥヴィル工場(フランス)で生産開始を予定している。ボルボ・グループは、ルノー・トラックを通じて、2027年以降、これらの車両の販売を行う予定であり、これにより、小型商用車分野においてルノー・グループとルノー・トラックとの間で築かれてきた長年の関係が継続することとなる。
(2) 訴訟
訴訟
① 法的紛争
ルノー・グループは、フランス国内外において、その通常の活動の一部として様々な行政手続、法的手続及び仲裁手続に関わっている。
ルノー・グループの知る限りにおいて、過去12ヶ月間に、紛争、行政手続若しくは法的手続(以下及び「法的リスク及びコンプライアンスリスク」に記載するものを除く。)又は仲裁手続について、係争中の若しくは発生するおそれのあるものは存在せず、かつその財政状態、活動又は業績に重大な影響を及ぼすおそれのあるものも存在しない。各事象は定期的に(とりわけ決算期に)精査されている。適切なアドバイザーに相談の上で、予想されるリスクを補填するため必要と考えられる引当金は、適切な場合に計上される(2025年度連結財務諸表の引当金に関する注20を参照のこと。)。
排ガスに関する訴訟手続
フランス国内
他の複数のメーカーと同様に、ルノー・グループは2017年以降、悪質な虚偽に関する司法調査の対象となっている。この手続は、フランスでディーゼル車の販売を行う十数社の自動車メーカーを対象とした、窒素酸化物(Nox)の排出量に関して競争・消費者・不正対策総局(DGCCRF)が行った調査に続いて実施されるものである。ルノー・グループは、2021年6月8日に正式な調査の対象となった。現状に基づいて、会社は無罪と推定される。
ルノー・グループは、違反への関与を否定しており、その車両は汚染防止装置のための不正ソフトウェアを搭載していないと指摘している。会社はその権利を保護するためすべての必要な措置を取っている。
ルノー・グループは、20百万ユーロの保証金(そのうち18百万ユーロは潜在的な損害及び罰金の支払いに充てられる予定である)を計上し、潜在的な損失補償のため60百万ユーロの銀行保証を提供しなければならなかった。
2025年7月11日、パリ検察庁はルノーs.a.s.を刑事裁判所に送致し、同社が起訴された罪状について審理を求める最終意見書を提出した。本件を調査する担当判事が、期間は定められていないが、今後決定を下すことになる。
フランス国外
またルノー・グループは、窒素酸化物(NOx)排出問題について、汚染防止装置のための不正ソフトウェアが車両に搭載されているとする主張に関し、様々な国において損害賠償を求める民事訴訟の対象となっている。
例えばドイツでは、ルノーs.a.s.単独に対する17件が係属中である。ルノーAGに対して提起された訴訟は、すべて取り下げられたか、ルノーAGが勝訴した。105件の第一審判決及び23件の控訴裁判所の判決は既に公表されている。4件の判決を除くすべての件で、ルノーs.a.s./ルノーAGが勝訴した。これらのうち3件は控訴審判決であり、ルノーs.a.s.は、申立人に対しそれぞれ1,076.98ユーロ、1,449.50ユーロ及び1,274.50ユーロ(並びに利息)を支払うよう命じられた。但し、それと同時に、申立人らは手続費用としてそれぞれ17,000ユーロ、4,359.80ユーロ(及び利息)並びに3,270.76ユーロ(及び利息)をルノーs.a.s.に支払うよう命じられた。4件目の判決は、ルノーs.a.s.に対する最終的な欠席判決であり、同社に対し、申立人に3,200.56ユーロ(及び利息)の支払いと、手続費用として920.78ユーロ(及び利息)を負担するよう命じた。これらの判決に対しては上訴することはできない。また、ルノーに対して下された別件の欠席判決については、現在控訴中である。
オーストリアでは、ルノーs.a.s.に対して23件の訴訟が開始された。これらの訴訟のうち14件は現在も係属中で、1件は取り下げられた。合計4件の本案に関する最終判決が申立人に有利に下され、そのうち2件の判決においては、ルノーs.a.s.は、それぞれ利息と防御費用を含む9,532.26ユーロ及び33,718.05ユーロを支払うよう命じられた。3件目の判決においては、ルノーs.a.s.は申立人に対し1,087.69ユーロ(利息を含む)を支払うよう命じられた一方で、申立人もルノーs.a.s.に対し防御費用として5,596.01ユーロを支払うよう命じられた。4件目の判決においては、ルノーs.a.s.は申立人に対し2,376ユーロ(及び利息)を支払うよう命じられた一方で、申立人もルノーに対し第一審及び控訴審の防御費用として合計17,273.96ユーロを支払うよう命じられた。その他2件の最終判決では、ルノーs.a.s.が勝訴する判決が下され、申立人はルノーs.a.s.に対し防御費用としてそれぞれ3,734.69ユーロ及び2,735.40ユーロを支払うよう命じられた。
現在、イングランド及びウェールズでは、2つの法律事務所がルノーS.A.、ルノー・リテール・グループ・ユーケー・リミテッド、RCIバンクS.A.、一部の正規ディーラー並びにその他の自動車メーカーに対して起こしたグループ訴訟が係属中である。その後、さらに8つの法律事務所が、これらの申立てに参加する意向をルノーの顧問弁護士に伝えている。2024年1月に最初の手続審理が行われ、ルノーに対する訴訟がグループ訴訟命令(以下「GLO」という。)として進められることが確認された。類似の主張を含むGLOの申立対象となる自動車メーカーが非常に多いことに鑑み、イングランド・ウェールズ高等法院は、特にその処理の一貫性を保ちコストを抑えるために、特別な公判前規則を設けることによって、これらの訴訟手続を合理化することを決定した。メーカー1社が主要GLOとして指名されたのに対し、ルノーは他のメーカー3社とともに追加的主要GLOとして指名された。2024年3月28日、申立人らの法律事務所はルノーの顧問弁護士に対し、自らの論点を述べ、その主張内容を特定した文書(一般請求内容明細(GPOC))を送達した。ルノーは2024年7月26日にこの文書に回答した。本案審理(以下「禁止ディフィート・デバイス裁判」又は「PDD裁判」という。)は、ルノーを含むメーカーを相手取った訴訟で提起された特定の技術的問題に関するものであり、2025年10月13日にイングランド・ウェールズ高等法院で開始され、2025年12月18日に終了した。この段階は2026年3月2日から20日まで継続され、最終弁論は春のPDD審理で行われる予定である。
この審理に先立ち、手続スケジュールが設定され、当該スケジュールに基づいて当事者らは提出書類を交換し、各メーカーから選定された数台の車両(ルノー・ブランドの車両3台を含む)による排ガス試験を実施した。英国の訴訟手続規則に従い、証拠開示手続も進められている。高等法院が選定車両のいずれかに違法なディフィート・デバイスが存在すると裁定した場合、各申立人に支払われる損害賠償額(クォンタム)に関する追加審理が2026年10月から8週間の期間で行われる見込みである。この点を踏まえ、2025年5月22日付の判決に続いて新たな証拠開示手続が開始され、2026年3月6日まで延長された段階的なスケジュールに基づき追加書類の開示が命じられた。並行して、メーカー及び申立人らは、申立人40名からなるサンプル(以下「サンプル申立人」という。)を指定した。これにはルノー・ブランドの車両の所有者8名が含まれる。2025年12月、申立人らの法律事務所は、量的評価(quantum)に関する個別の申立書(以下「個別量的評価明細書」又は「IPQ」という。)及び詳細な損害額算定表(以下「個別損害額算定一覧表」という。)を提出した。これらの提出書類は、サンプルの各構成員について、因果関係に関する申立人の立場と損害賠償請求額を提示しており、これには、購入日時点における車両の価値の減少として主張されている損失額と、精神的損害に対する請求が含まれる。
スコットランドでは、6つの法律事務所がルノーS.A.、ルノー・フラン、ルノーs.a.s.、ルノー・ユーケー・リミテッド、RCIフィナンシャル・サービシズ・リミテッド及びその他の自動車メーカーに対してグループ訴訟を提起した。2024年7月5日付の判決により、民事控訴院はグループ訴訟を承認した。2025年12月5日に予備審理が開かれ、ルノーS.A.、ルノー・フラン、ルノーs.a.s.、ルノー・ユーケー・リミテッド及びRCIフィナンシャル・サービシズ・リミテッドが証拠開示手続の一環として開示を求められる情報の範囲を確定した。2025年12月16日に第二回予備審理が開かれ、訴訟の今後の段階については整理を継続することとした。本件に関する最終審理は、2026年3月17日に行われる。
オランダでは、オランダ法に準拠した3つの財団が、ルノーS.A.、ルノーs.a.s.、ルノー・ネーデルラントNV、ルノー・日産B.V.及びオートモビル・ダチアS.A.並びに一部の正規ディーラーに対して、アムステルダム地方裁判所に集団訴訟を提起している。2024年1月29日に行われた財団の申立ての適格性及び適用法に関する審理を受けて、アムステルダム裁判所は2024年4月10日に、当該3財団のうちの1つが提起したグループ訴訟を認める中間判決を下した。他の2つの財団が提起した訴訟も、アムステルダム裁判所がこれら3件の訴訟手続を統合し被告らに対して特定の文書及び情報の開示を命じる内容の、2024年6月19日付の判決により認められた。2024年9月18日、ルノーは文書提出命令に対し、特に、要求時期が早すぎる点、技術的に実行不可能である点、要求された情報量が不釣り合いである点を理由に、応じることが不可能だと主張した。2024年11月13日、アムステルダム裁判所はその開示命令を修正する判決を下し、当事者らに対しこの修正版に対する見解を提出するよう求めた。2025年1月8日、ルノー及び各財団は、アムステルダム裁判所に意見書を提出した。アムステルダム裁判所は、2025年2月19日に最終的な通信差止命令を含む判決を下した。2025年6月11日、ルノーは示された質問に回答し、車両サンプルに基づいて求められた書類を提出した。また、ルノーは作成した特定の書類の機密性を主張したが、この請求はアムステルダム地方裁判所によって認められた。原告の財団は2026年2月18日まで訴状を修正する権利を有する。ルノーは、これに対し6週間以内に回答しなければならない。
イスラエルにおいても、ルノーS.A.とそのイスラエルの代理店に対してグループ訴訟が進行中である。この訴訟手続は予備的な手続段階にある。ルノーS.A.は2024年12月19日、集団訴訟の認証申請に異議を唱えるため申立の内容を修正した。2025年7月8日、申立人らは答弁書を提出した。認証の問題に関する予備的な審理は、2026年3月22日に行われる予定である。
最後に、ポルトガルにおいて、2025年11月19日、ルノーS.A.、ルノーs.a.s.、ルノー・エスパーニャS.A.、ルノー・ポルトガルS.A.、オートモビル・ダチアS.A.、ルノー・日産B.V. 及びルノー・リテール・グループ・ポルトガルS.A.並びにその他の被告らに対し、リスボン民事裁判所に集団訴訟が提起された。これらの訴訟は、申立人らの召喚状が上述のルノー・グループ各社に未送達であるため、現状では極めて初期的な段階である。
使用済み車両セクターにおける反競争的実務に関連する取引
2025年4月1日、欧州委員会及び英国競争・市場庁(CMA)は、ルノー・グループ及びACEAを含む主要自動車メーカー15社に対し、使用済み車両処理センターの報酬に関する談合、並びに(i)規制要件を超える新車の環境特性及び(ii)新車に含まれるリサイクル材料に関しての促進を怠ったことにつき制裁措置を科した。
ルノー及び日産は、欧州委員会から81,461,000ユーロ、CMAから9,979,826ポンドの罰金を連帯して科された。
ルノーはこの決定に対し異議申し立てを行わず、欧州法及び英国法に基づいて可能な和解手続に従い、欧州委員会及びCMAとの間で交渉された罰金額(大幅な減額を含む)を受け入れた。
ルノー及びその他の自動車メーカーは、同事実関係について、韓国公正取引委員会による調査の対象にもなっている。この競争法上の調査は現在も継続中である。
② 税務上の紛争
ルノー・グループが関与する既知の紛争又は継続中の手続は各々、可能な限り外部のアドバイザーの支援を受けて、貸借対照表の日付において精査され、適切な場合には予想されるリスクを補償するために引当金が設定されている。
現在、フランス及びスペインにおいて、主に移転価格問題について税務当局との間で重大な紛争が存在する。
ルノー・グループは、税務当局の主張に異議を唱え、その立場を防御するため法的手続を開始した。
ルノー・グループは、その権利を主張するための確実な論拠があると考えている。
第3-「3 事業等のリスク」-「法的リスク及びコンプライアンスリスク」及び第6-1-2025年度財務諸表-「(1) 連結財務諸表」-「注28-A2. 偶発債務」を参照のこと。
4【日本の会計原則と国際財務報告基準(IFRS)との相違】
添付の財務書類は、欧州連合が採択したIFRSに準拠して作成されている。これらは日本において一般に公正妥当と認められた会計原則(以下「日本の会計原則」という。)とは、いくつかの点で異なる。直近の財務書類に関する主な相違点は以下のとおりである。
(1)連結財務諸表
①外国の会計基準
IFRSでは、連結財務諸表は統一された会計方針に基づいて作成される。
日本の会計原則では、連結財務諸表の作成において、親会社及び子会社が採用する会計方針及び手続は、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について原則として統一されなければならない。一方、連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する実務対応報告(PITF18)は、在外子会社の財務諸表がIFRS又は米国会計基準に準拠して作成されている場合には、当面の間、それらを連結決算手続上利用することができる。但し、以下の項目については修正しなければならない。
1 のれんは20年以内の効果の及ぶ期間にわたって償却される。
2 退職給付会計における数理計算上の差異をその他の包括利益で認識し、その後費用処理を行わない場合に、当該金額を平均残存勤務期間以内の一定の年数で規則的に処理する方法により、当期の損益とするよう修正する。
3 開発局面から生じた無形資産の資産化及び償却
4 投資不動産、有形固定資産及び無形資産の再評価
5 資本性金融商品の公正価値の事後的な変動をその他の包括利益に表示する選択をしている場合に、日本の会計原則の下では、当該資本性金融商品の売却時や減損計上時に評価差額を当期の損益へ組替調整される。
また、実務対応報告(PITF24)により、在外持分法適用会社についても連結子会社に準じて取り扱うことができる。
②在外子会社の財務諸表の外貨換算
IFRSでは、個社にてそれぞれの機能通貨を決定し、当該通貨を用いてその経営成績及び財政状態を認識しなければならない。かかる機能通貨として、現地通貨、又は、例えば、大部分の取引が他の通貨建で行われている場合は現地通貨以外の通貨を使用する。また、機能通貨が超インフレ経済国の通貨である場合の基準が定められている。
日本の会計原則では、規定による明示はないものの、機能通貨は実務的に現地通貨とされている。機能通貨が超インフレ経済国の通貨である場合の基準はない。
③共同支配の取決め
IFRSでは、共同支配の取決めについて、共同支配企業(joint venture)と共同支配事業(joint operation)に分類する必要がある。共同支配企業の取決めにおいては、パートナーはその権利を共同支配企業の純資産に限定するが、共同支配事業の取決めにおいては、パートナーに関する特定の権利は共同支配企業の資産及び負債にある。結果として、共同支配企業の取決めにおける共同支配企業の連結は持分法によるものとし、共同支配事業の取決めにおける連結は貸借対照表及び損益計算書の個別の項目について持分比率に基づき認識される。
日本の会計原則では、共同支配企業には持分法が適用されており、共同支配事業に関する明示的な規定はない。そのため、日本の会計原則において連結財務諸表作成目的で認められている現地の会計原則で承認されている場合を除き(①を参照のこと)、貸借対照表及び損益計算書の個別の項目についての持分比率に基づく共同支配事業の連結方法は、日本の連結財務諸表の作成においては認められていない。
(2)財政状態計算書、包括利益計算書及びキャッシュ・フロー計算書の表示
主に以下の項目について違いが存在している。
①流動・非流動資産及び負債の分類
IFRSでは、IAS第1号60項に基づき、流動性に基づく表示を行う方が信頼性があり目的適合性の高い情報が提供される場合を除き、財政状態計算書上に流動・非流動資産及び流動・非流動負債をそれぞれ区分して表示しなければならない。
日本の会計原則では、原則として、流動性配列法に基づき、資産は流動資産、固定資産及び繰延資産、負債は流動負債及び固定負債に区分して表示する。
②売却目的で保有する非流動資産
IFRSでは、売却目的で保有する非流動資産は、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値とのいずれか低い価額で測定し、減価償却は中止される。財政状態計算書上、これらの資産及び関連する負債は、他の資産及び負債から区分して表示される。
日本の会計基準ではこのような規定はなく、他の非流動資産と同様に会計処理及び表示する。
③非継続事業
IFRSでは、非継続事業に関する以下の項目は、その合計額を単一の金額として、包括利益計算書に表示する。
1 非継続事業の税引後損益
2 非継続事業を構成する資産又は処分グループを、売却コスト控除後の公正価値で測定したこと、又は処分したことにより認識した税引後の利得又は損失
また、上記単一の金額に対して以下に区分した内訳を、継続事業と区分して包括利益計算書に表示、又は注記により開示する。
1 収益、費用、及び税引前損益
2 売却コスト控除後の公正価値で測定したこと、又は処分したことにより認識した利得又は損失
3 1及び2に関連するそれぞれの法人所得税費用
非継続事業キャッシュ・フローの営業活動、投資活動、財務活動に帰属する正味のキャッシュ・フローは、継続事業と区分して表示、又は注記により開示する。
非継続事業を報告する企業は、包括利益計算書又は注記に、非継続事業に係る基本的及び希薄化後の1株当たり利益を開示する。
日本の会計原則ではこのような規定はない。
④資産担保証券
資産担保証券の計上方法は、IFRS及び日本の会計原則では異なる場合がある。資本に対する影響はなくとも、流動・非流動資産及び負債の評価を含め、財政状態計算書上の表示に影響がある場合がある。
IFRSでは、金融資産はリスク経済価値アプローチに基づいてその認識を中止する。
日本の会計原則では、金融資産は財務構成要素アプローチ(法的分離が常に要求される)に基づいてその認識を中止する。
⑤特別損益項目の分類
IFRSでは、特別損益項目という概念はなく、特別損益項目として表示することは禁止されている。
日本の会計原則では、特別損益項目は、その性質が異常であり巨額の項目として定義されている。かかる項目には、固定資産売却損益、売買目的以外に分類される投資有価証券の売却損益、災害による損失等が含まれるが、これらに限らない。
(3)減損
①資産の減損
IFRSでは、資産の回収可能価額(資産又は資金生成単位の売却費用控除後の公正価値と使用価値のいずれか大きい金額)が帳簿価額より低い場合に資産の減損損失として認識される。
IFRSに基づく資産の使用価値は、将来キャッシュ・フローの現在価値に等しい。IFRSに基づく資産の公正価値として最適なものとしては、ⅰ)拘束力のある売買契約における価格、ⅱ)市場価格、ⅲ)取引の知識のある自発的な当事者間での独立第三者間取引条件による資産の売却により企業が獲得できる金額を反映した、貸借対照表日において企業が入手可能な最善の情報などがある。
日本の会計原則では、資産の帳簿価額が当該資産の継続的使用及びその将来的な処分から生じると見込まれる割引前将来キャッシュ・フローの総額を超過する場合に、帳簿価額と回収可能価額(正味売却価額と使用価値の高い方)を比較して測定を行う。なお、日本の会計原則では、当該減損損失の戻入は認められないが、IFRSでは(のれんを除いて)認められている。
②上場関連会社に関する投資の減損
IFRSでは、関連会社投資の減損の兆候の有無を検討する際には、関連会社投資の公正価値と取得原価との間に著しい下落又は長期にわたる下落があるかを検討することで兆候判定を行う。その結果、兆候があると判断した場合は、帳簿価額と回収可能価額とを比較し、減損損失の認識及び測定を行う。
日本の会計基準では、連結財務諸表上、関連会社投資はその時価にかかわらず持分法により会計処理される。関連会社投資の時価下落に伴い個別財務諸表で評価損を計上したことにより、評価損計上後の簿価が持分法評価額を下回った場合、連結財務諸表上、のれんの未償却額を償却することが要求されている。
(4)金融商品
①永久劣後証券
IFRSでは、収益分配額が部分的に売上高に連動する永久劣後証券は、かかる指数が別個に評価できない財務変数とみなされる場合、公正価値で評価される組込デリバティブ付負債とみなされる。収益分配額が部分的に売上高に連動する永久劣後証券は、かかる指数が非財務変数とみなされうる場合、償却原価で計上される。
日本の会計原則では、永久劣後証券は資本として発行額で計上される。それ以後における評価方法について特定の基準は存在しない。
②ヘッジ
IFRSでは、ヘッジ手段及びヘッジ対象は、それらがヘッジ会計の要件を満たす場合に公正価値で計上される。
日本の会計原則では、デリバティブはすべて公正価値で計上され、かかるデリバティブから生じる未実現損益は、ヘッジ会計の一定の基準が満たされる場合を除き、損益計算書に計上される。ヘッジ会計の一定の基準が満たされた場合、かかる未実現損益は繰延べられ、純資産に含まれる。ヘッジ会計では、金利スワップ又は外国為替先物契約に関する特例処理が認められている。
③販売金融債権の減損
IFRSでは、以下のルールに基づき、販売金融債権に係る減損が計上される。
・金融商品の当初認識の際には、12ヶ月の予想信用損失に基づき認識される。
・当初認識後に信用リスクが大きく悪化した場合、金融商品の全期間の予想損失に基づき減損が計上される。
日本の会計原則では、評価性引当金は、滞留を引き起こすトリガー・イベントが存在しない場合でも、過去の貸倒実績に基づいてポートフォリオ全体に対して計上される。さらに、不良債権に対しては、債務者の財政状態及び担保の公正価値などの個別情報に基づいて特定の引当金が計上される。
④FVOCIオプションが選択された資本性金融資産
IFRSでは、その他の包括利益項目を通じて公正価値で計上するオプション(FVOCIオプション)が選択された資本性金融資産に係る評価差額は、売却された場合、損益に振り替えられない。
日本の会計原則では、その他の包括利益項目を通じて公正価値で計上された金融資産が売却された場合、評価差額は損益に振り替えられる。
(5)棚卸資産の評価
IFRSでは、棚卸資産原価は個別法、先入先出法、加重平均法又は売価還元法で計上される。
日本の会計原則では、個別法、先入先出法、平均原価法(総平均法又は移動平均法)及び売価還元法が適用される。一定の場合には、最終仕入原価法が容認される。
(6)のれんの償却
IFRSでは、のれんは償却されず、必要に応じて減損処理される。
日本の会計原則では、のれんは20年を超えない効果の及ぶ期間にわたって定額法により償却することが要求されている。また、必要な場合には減損損失が認識されるが、減損損失の戻入は認められない。
(7)従業員給付制度
①退職給付債務の数理計算上の差異
IFRSでは、数理計算上の差異を発生時に債務として即時認識し、資本(その他の包括利益累計額)で計上される。以後の期間に純損益へのリサイクリングはしない。
日本の会計原則では、数理計算上の差異は、発生年度に費用処理する方法の他、費用処理されない部分をその他の包括利益で認識する方法の選択が可能である。その他の包括利益で認識する方法を選択した場合、以後の期間に純損益へリサイクリングする。
②退職給付債務の過去勤務費用
IFRSでは、過去勤務費用について、発生時点で即時に費用として認識される。
日本の会計原則では、過去勤務費用は、発生年度に費用処理する方法の他、費用処理されない部分をその他の包括利益で認識する方法の選択が可能である。その他の包括利益で認識する方法を選択した場合、以後、平均残存勤務期間以内の一定の年数で按分する方法により費用処理される。
③退職給付債務の利息の算定
IFRSでは、利息費用又は収益の単一の純額を計算するために、確定給付負債(資産)の純額(退職給付債務から年金資産を差し引いた額)に割引率を適用する。
日本の会計原則では、利息費用の計算(退職給付債務に対する割引率の適用に基づく)と期待運用収益の計算(計算資産価値に対する長期期待運用収益率の適用に基づく)は、個別に行われる。長期期待運用収益率は、とりわけ、保有年金資産のポートフォリオ及び過去の運用実績、長期投資政策並びに市場動向等を考慮して決定される。
④有給休暇引当金の計上
IFRSでは、累積型の有給休暇の予想コストを、期末日現在で累積されている未使用の権利の結果として企業が追加的に支払うと見込まれる金額を負債として認識する。
日本の会計原則ではこのような規定はない。
(8)従業員に付与されたストック・オプション
IFRSでは、従業員に付与したストック・オプションの費用は、当該オプションの公正価値に基づいて測定される。費用は、対応する持分の増加とともに、特定のサービス提供期間(権利確定期間)にわたって認識される。
オプションが行使された場合、対象となる新株との価格差は自己資本に計上される。
かかる新株が喪失した場合又はオプションが行使されない場合も、過去に計上した費用の戻入は行われない。
日本の会計原則では、対象となるストック・オプションのカテゴリーは、持分決済型の株式報酬取引に限定され、現金決済型の株式報酬取引についての明確な規定はない。
IFRSと同様、持分決済型制度に関する日本の会計原則の規則では、従業員に対して付与されたストック・オプション制度の費用は、これらのオプションの公正価値を基礎として評価される。公正価値は、ストック・オプションの付与日に基づいて固定され、権利確定期間にわたって、相当する費用が自己資本の増加と合わせて認識される。オプションが失効した場合、過去に計上した費用は特別利益として戻入れられる。
(9)研究開発費
IFRSでは、計画(生産設備の設置決定を含む)及び量産化のための設計の承認後に発生した開発費については、生産開始までは資産計上され、車両又は部品の見込販売可能期間にわたって、定額法で償却される。
製品化の正式決定前に発生した費用は、研究費と同様に発生した期間に費用として計上される。
日本の会計原則では、すべての研究開発費は発生時に費用として認識される。
(10)借入費用の資産化
IFRSでは、適格資産の取得、建設又は生産に直接起因する借入費用は、当該資産の取得原価の一部として資産化される。
日本の会計原則では、借入費用は、原則として発生時に費用化される。
(11)収益認識
IFRSでは、以下の5ステップアプローチに基づき、顧客への財又はサービスの移転と交換に、企業が得ると見込む対価を反映した金額で収益は認識される。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
日本の会計原則では、IFRS第15号の基本的な原則を取り込んだ収益認識基準が2021年4月1日以降開始する事業年度から適用されている。
(12)リース
IFRSでは、借手のリースについてファイナンス・リース又はオペレーティング・リースに分類せず、使用権資産及びリース負債を認識する。
日本の会計原則では、借手のリースについてファイナンス・リースとオペレーティング・リースに分類し、ファイナンス・リースについては通常の売買取引に係る方法に準じた会計処理によりリース資産及びリース債務を認識し、オペレーティング・リースについては通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理を行う。
(13)保険契約
①保険契約負債の測定
IFRSでは、保険契約負債の測定単位を、個々の保険契約を集約したグループレベルで行う。また保険契約負債は、将来キャッシュ・フローの見積り、割引計算、非金融リスクに係るリスクの調整、及び契約上のサービス・マージンから構成される。
日本の会計原則には保険契約に関する基準はなく、保険業法に定められた会計(法定会計)が適用される。法定会計では、保険契約負債の測定単位に関する規定はない。保険契約負債の測定においては、将来キャッシュ・フローの見積り及び割引計算の概念はあるものの、その方法はIFRSと異なる。また、非金融リスクに係るリスクの調整及び契約上のサービス・マージンに関する規定はない。
②保険収益の認識と測定
IFRSでは、サービスの提供に応じて保険収益を認識する。受け取った保険料収入は保険収益には含まれない。
日本の法定会計では、保険料収入を受け取った時点で保険収益を認識する。IFRSのような収益認識の概念はない。
(14)法人所得税
IFRSでは、繰延税金資産は、将来減算一時差異を利用できる課税所得が生じる可能性が高い範囲内で、すべての将来減算一時差異について認識する。回収可能性の判断に関して、企業分類等の画一的なガイダンスは定められていない。
日本の会計原則では、繰延税金資産の回収可能性は、以下の要素に基づいて、将来の税金負担額を軽減させる効果を有するかどうかを判断する。
1 収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性
2 タックス・プランニングに基づく一時差異等減算前課税所得の十分性
3 将来加算一時差異の十分性
なお、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得等に基づいて繰延税金資産の回収可能性を判断する際には、5段階の企業分類に基づき回収可能性を判断する。
第7【外国為替相場の推移】
ルノーの財務諸表の表示に用いられた通貨(ユーロ)と本邦通貨との間の為替相場は、日本国内において発行される時事に関する事項を掲載する2つ以上の日刊新聞紙に最近5年間の事業年度及び最近6ヶ月間において掲載されているため、記載を省略する。
第8【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
該当事項なし。
第9【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
該当事項なし。
2【その他の参考情報】
当社は、当事業年度の開始日から本書の提出日までの間に、下記の書類を関東財務局長に提出している。
| (1) 2024年10月28日提出臨時報告書の訂正報告書 | 2025年3月17日提出 | ||||
| (2) 2024年5月15日提出発行登録書(6-外1)の訂正発行登録書 | 2025年3月17日提出 | ||||
| (3) 有価証券報告書及びその添付書類 | 2025年5月15日提出 | ||||
| (4) 臨時報告書 | 2025年6月5日提出 | ||||
| (金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第1項及び第2項第1号の規定に基づき提出するもの) | |||||
| (5) 2024年5月15日提出発行登録書(6-外1)の訂正発行登録書 | 2025年6月5日提出 | ||||
| (6) 臨時報告書 | 2025年6月18日提出 | ||||
| (金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第1項及び第2項第9号の規定に基づき提出するもの) | |||||
| (7) 2024年5月15日提出発行登録書(6-外1)の訂正発行登録書 | 2025年6月18日提出 | ||||
| (8) 臨時報告書 | 2025年7月11日提出 | ||||
| (金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第1項及び第2項第19号の規定に基づき提出するもの) | |||||
| (9) 2024年5月15日提出発行登録書(6-外1)の訂正発行登録書 | 2025年7月11日提出 | ||||
| (10) 2025年6月18日提出臨時報告書の訂正報告書 | 2025年7月28日提出 | ||||
| (11) 2024年5月15日提出発行登録書(6-外1)の訂正発行登録書 | 2025年7月28日提出 | ||||
| (12) 臨時報告書 | 2025年8月4日提出 | ||||
| (金融商品取引法第24条の5第4項並びに企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第1項及び第2項第9号の規定に基づき提出するもの) | |||||
| (13) 2024年5月15日提出発行登録書(6-外1)の訂正発行登録書 | 2025年8月4日提出 | ||||
| (14) 半期報告書及びその添付書類 | 2025年9月17日提出 | ||||
| (15) 2025年7月11日提出臨時報告書の訂正報告書 | 2025年10月15日提出 | ||||
| (16) 2024年5月15日提出発行登録書(6-外1)の訂正発行登録書 | 2025年10月15日提出 | ||||
| (17) 2025年6月5日提出臨時報告書の訂正報告書 | 2025年10月17日提出 | ||||
| (18) 2024年5月15日提出発行登録書(6-外1)の訂正発行登録書 | 2025年10月17日提出 | ||||
| (19) 2025年5月15日提出有価証券報告書の訂正報告書 | 2025年11月5日提出 | ||||
| (20) 2024年5月15日提出発行登録書(6-外1)の訂正発行登録書 | 2025年11月5日提出 | ||||
| (21) 発行登録追補書類(6-外1-1)及びその添付書類 | 2025年11月7日提出 | ||||
第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当事項なし。
(翻 訳)
| KPMG S.A. 法定監査人 ヴェルサイユ地域会及び中央メンバー 92066 パリ・ラ・デファンス・セデックス CS 60055 ガンベッタ通り2 | Forvis Mazars SA 法定監査人 ヴェルサイユ地域会及び中央メンバー 92300 ルヴァロワ=ペレ クレベール通り45 |
ルノーS.A.
| 連結財務諸表に対する監査報告書 |
2025年12月31日終了年度
ルノーS.A.
ブローニュ・ビヤンクール92100
ジェネラル・ルクレール・アベニュー 122-122bis
| これは、フランス語で発行されたルノーの財務諸表に対する法定監査人による監査報告書の日本語への翻訳であり、日本語圏の読者の便宜だけを目的に提供されるものである。 この法定監査人による監査報告書には、法定監査人の任命又は経営者報告書及び株主に提出されるその他の書類の検証に関する情報などの欧州規則及びフランス法により要求されている情報が記載されている。 本報告書は、フランス法及びフランスで適用される専門的監査基準と併せて読み、またそれらに従って解釈されるものとする。 |
ルノーS.A.
連結財務諸表に対する監査報告書
2025年12月31日終了年度
ルノー定時株主総会御中
意見
私どもは、貴社定時株主総会での委任により、添付の2025年12月31日に終了した事業年度のルノーS.A.の連結財務諸表を監査した。
私どもは、連結財務諸表は、EUが採択したIFRSに準拠して、2025年12月31日現在におけるルノー・グループの財産及び財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績について真実且つ公正な概観を与えていると認める。
上記で表明された監査意見は、監査及びリスク委員会に対する私どもの報告書と整合するものである。
意見の根拠
監査の枠組み
私どもは、フランスにおいて適用される専門的監査基準に準拠して監査を実施した。私どもは、意見表明の基礎となる十分且つ適切な監査証拠を入手したと判断している。
これらの基準に基づく私どもの責任については、私どもの報告書の「連結財務諸表の監査に関する法定監査人の責任」に詳細が記載されている。
独立性
私どもは、法定監査人に関するフランス商法(code de commerce)及びフランス倫理規範(code de déontologie)に係る独立性要件に準拠して、2025年1月1日から私どもの報告書の日付までの期間の、監査業務を実施した。具体的には、私どもは、レギュレーション(EU)第537/2014号第5条第1項で言及される一切の禁じられた非監査業務を提供しなかった。
評価の正当性-監査上の主要な検討事項
私どもの評価の正当性に関するフランス商法(code de commerce)第L.821-53条及び第R.821-180条の規定に準拠して、私どもは、職業的専門家としての判断により、当期の連結財務諸表監査において特に重要であると判断した重要な虚偽表示リスクに関連する監査上の主要な検討事項と、かかるリスクに対する私どもの対応方法について報告する。
これらの事項は、全体としての連結財務諸表監査及びかかる連結財務諸表に対する私どもの意見を形成する上で対応したものであり、私どもは連結財務諸表の特定の項目について個別の意見を提供するものではない。
自動車部門の回収可能価額
識別されたリスク 2025年12月31日現在、「自動車部門」の事業セグメントにおける有形固定資産及び無形資産並びにのれんは、16,338百万ユーロにおよぶ。
ルノー・グループは、連結財務諸表に対する注記2-O及び11-Bに記載の手順に従い、減損の兆候がある場合は随時、かつ耐用年数が確定できない資産については少なくとも1年に1度、当該非流動資産の減損テストを実施する。
かかるテストは、当該資産の帳簿価額をその回収可能価額(使用価値と公正価値(処分費用控除後)のうちいずれか高い方の金額として定義される)と比較する。使用価値は将来の割引キャッシュ・フローに基づき算定される。回収可能価額が帳簿価額を下回る場合には、生じた減損損失は当該資産の減額として認識される。
2025年度末におけるかかる減損テストでは、2021年1月に公表され、2025年末にアップデートされリーダーシップ・チームへ提示された2026年から2029年までの中期計画に基づく仮定を反映している。
また、2025年12月31日現在、かかるテストで用いられた永久成長率は、気候変動に関するパリ協定の締約国によるコミットメントの影響を考慮している。
私どもは、財務諸表におけるその重要性と、特に上記に記載した現在の状況においてこれらのテストを実施するために経営者に要求される見積り及び判断を理由に、資産の評価は監査上の主要な検討事項であると判断した。
私どもの監査対応 私どもの連結財務諸表の監査の一環として、業務は主として以下のとおりである。
・ 減損の兆候を特定するためにルノー・グループが実施した分析のレビュー。
・ 減損テストの対象となる資産について:
- 減損テストが実施される資産の帳簿価額と財務諸表に計上される金額の照合。
- テストで使用される予想台数及び粗利益のデータと、特に気候変動に関するパリ協定の締約国によるコミットメントの影響を反映した、2021年1月に公表され、2025年末にアップデートされリーダーシップ・チームへ提示された2026年から2029年までの中期計画の更新版に反映された経営者の最新の見積りとの整合性の評価。
- 減損テストで使用される仮定と財務諸表に対する注記において開示された情報との間にサステナビリティ・ステートメントに含まれる情報と比較して明白な矛盾がないことの評価。
- 経営者との協議を通じて、また必要に応じて過去の減損テストで使用された仮定、過去の業績又は外部の市場データとの比較により、上記を踏まえた、使用される主な仮定の評価。
- 経営者が作成した割引後キャッシュ・フロー予測の計算上の正確性のサンプルベースでの検証。
- 減損テストで使用された税引後割引率と利用可能な市場データとの整合性の確認。
- 使用された主な仮定に係る感応度分析の実施。
- 連結財務諸表に対する注記2-O及び11-Bに開示する情報の妥当性の評価。
2025年6月30日時点の日産に対するルノーの投資の会計処理の変更
識別されたリスク ルノー・グループが日産に対する投資に関連する権利を行使する方法の変更に伴い、ルノー・グループは2025年6月30日付で当該投資に適用する会計処理を変更した。同日までは日産への投資は持分法により会計処理されていたが、現在はその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産として取り扱われ、日産株式の市場価格に基づいて評価されている(注記2-B、12-A)。
注記6-Bに記載の通り、会計処理の変更により合計9,315百万ユーロの損失が認識された。主な影響は以下の通りである。
- 日産への投資の帳簿価額と2025年6月30日現在の株価に基づき見積もられた公正価値との差額。
- 為替換算調整勘定の損益への振替。
- 持分法に関連する繰延税金の取崩。
2025年12月31日終了年度の財務諸表には、2025年1月1日から6月30日までの期間における日産の持分法に基づく損益(2,331百万ユーロの損失に相当)に対するルノーの持分も含まれている(注記12-B)。この持分法による会計処理に用いられた日産の財務諸表は、日本の会計基準に基づき公表された連結財務諸表を、欧州連合で採用されているIFRSに基づくルノーの連結要件に適合するよう調整したものに対応する。
私どもは、以下の留意点を考慮し、2025年6月30日以降の日産への投資に関する会計処理の変更は、監査上の主要な検討事項であると判断した。
- ルノー-日産-三菱アライアンスのガバナンス構造に関するルノー・グループの分析、並びに2025年6月30日現在におけるルノー・グループの日産への投資に関連する権利行使の方法の変更に至った事実及び状況の評価に伴う判断。
- この変更が営業用投資の売却損益に与える重要な影響。
私どもは、2025年6月30日までの日産に対する投資への持分法の適用についても、以下の点を考慮し、監査上の主要な検討事項であると判断した。
- 持分法が適用される関連会社におけるルノー・グループの持分において認識された損失の重要な影響。
- 当該会社の計上すべき利益及び資本におけるルノーの持分を算定するための、日産の財務諸表に対する必要な調整の数及び複雑性。
私どもの監査対応 連結財務諸表に対する私どもの監査の一環として、ルノー・グループの日産への投資に適用される会計処理の変更に関する私どもの業務は主として以下のとおりである。
- 2025年6月30日現在における、IAS第28号を考慮したルノー・グループの日産への投資に関連する権利行使の方法の変更に関するルノー・グループによる分析を確認するための、取締役会議事録及び規制対象の契約の記録のレビュー。
- 持分法の適用範囲から日産への投資を除外することに関連する仕訳の検証、及び2025年6月30日現在において計上された損失が適用される会計基準に準拠しているかどうかについての評価。
- 2025年6月30日現在における日産への投資の公正価値の算定に関し、使用された株価及び為替レートのパラメーターの市場データとの照合、及び適用された評価方法が適用される会計基準に準拠しているかどうかについての評価。
連結財務諸表に対する私どもの監査の一環として、2025年6月30日までの日産への投資の持分法による会計処理に関する私どもの業務は主として以下のとおりである。
- 私どもの監査のために必要な手続及び結論様式が含まれた監査指示書に従い、2025年上半期について日産の独立監査人が出した結論及び実施した監査手続のレビュー。
- ルノー・グループの会計基準と日産の財務諸表を合致させるために行う主な調整に関する日産の独立監査人による業務のレビュー。
- 連結財務諸表に対する注記に開示する本件に関する情報の妥当性の評価。
会計基準IFRS第9号に基づく販売金融債権に対する予想信用損失の計算
識別されたリスク 販売金融業務はRCIバンクが管理し、個人及び企業向けの専用商品に加え、ディーラー・ネットワークの資金調達も取り扱っている。
RCIバンクS.A.は顧客がその財務上の義務を果たせないことにより生じる損失のリスクをカバーするために減損引当金を計上している。RCIバンクS.A.は、IFRS第9号「金融商品」に基づき、連結財務諸表に対する注記15-Dに定義するとおり、正常なエクスポージャー(バケット1)、当初認識から信用リスクが悪化しているエクスポージャー(バケット2)及び貸倒エクスポージャー(バケット3)について予想信用損失引当金を計算している。
IFRS第9号に基づき算定された減損引当金は、連結財務諸表に対する注記15に詳細が記載されており、総額58,005百万ユーロの帳簿価額に対し、2025年12月31日現在で1,180百万ユーロである。
私どもは、ルノー・グループの貸借対照表における重要性、計算モデルにおいて使用される数々のパラメーター及び仮定、並びに経営者による判断への依拠から、最終顧客及び販売ネットワークとの取引における予想信用損失引当金が監査上の主要な検討事項であると考える。財務諸表の注記2-Dに記載のとおり、減損の見積りに用いる方法は、技術開発に関する予測、市場の動向、及び連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のあるその他の変化を考慮したものである。
私どもの監査対応 信用リスクの専門家及びITスペシャリストによる支援のもと、私どもの業務は主として以下のとおりである。
- 予想信用損失引当金の計算の基礎となるパラメーターの変更及び主要な仮定を検証するために実施されている主要な内部統制の評価。
- 減損モデルで用いられるパラメーターを決定するために適用される手法及び情報システム内における適切な運用実装の評価。
- 現地レベル及びルノー・グループレベルの両方で計上される専門家に基づく減損の調整についての評価並びに追加で認識された引当金の根拠となる書類のレビュー。
- 採用された様々なシナリオの重み付けやこれらの重み付けの選択を支えるガバナンスを含む、将来に関する構成要素の決定に使用される仮定の評価。
- 資産を区分で分類するプロセスの評価。
- RCIバンクのITシステムに関するテストの実施(IFRS第9号に関連する財務情報の作成に寄与するIT全般統制、インターフェース及び自動化された統制のレビューを含む)。
- 最終顧客及び販売ネットワークに対する信用エクスポージャーの変化並びに年次ベースでの信用リスクに対する減損に係る分析的手続の実施。
- 連結財務諸表に対する注記15及び24における開示の適用される会計要件への準拠のレビュー。
特定の検証
さらに私どもは、フランスで適用される専門的監査基準に準拠して、経営者報告書に記載されたルノー・グループに関する情報について法令に基づき要求される特定の検証を行った。
かかる情報の適正な表示及び連結財務諸表との整合性について、私どもが特に報告すべき事項はない。
その他の法的・規制上の要件に係る報告
年次財務報告書に記載することを意図した連結財務諸表の表示の様式
また、私どもは、欧州単一電子フォーマットに表示された年次財務諸表及び連結財務諸表に関連して法定監査人が実施した手続に関してフランスで適用される専門的監査基準に従い、ルノーS.A最高経営責任者の責任に基づき作成された、フランス通貨金融法典(code monétaire et financier)第L451-1-2条Ⅰに記載の年次財務報告書に含める予定の連結財務諸表の表示が、2018年12月17日付の欧州委任規則第2019/815号に定められた単一電子フォーマットに準拠していることも検証した。かかる検証は連結財務諸表に関連するものであり、私どもの業務には、当該連結財務諸表のタグ付けが上記の委任規則に定められたフォーマットに準拠していることの検証が含まれる。
私どもは、私どもが行った業務に基づき、年次財務報告書に含める予定の連結財務諸表の表示は、すべての重要な点において欧州単一電子フォーマットに準拠していると結論付ける。
また、私どもは、貴社がAMFに提出する年次財務報告書に最終的に含まれる連結財務諸表が、私どもが業務を行った連結財務諸表と一致していることを検証する責任を負わない。
法定監査人の任命
KPMG S.A.については2014年4月30日に開催された定時株主総会により、Forvis Mazars SAについては2020年6月19日に開催された定時株主総会により、私どもはルノーの法定監査人に任命された。
2025年12月31日現在、KPMG S.A.は委任を受けてから継続して12年目であり、Forvis Mazars SAは委任を受けてから6年目であった。
連結財務諸表に対する経営者及びガバナンス責任者の責任
経営者の責任は、EUが採択したIFRSに準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制に対する責任が含まれる。
連結財務諸表を作成するにあたり、経営者は、ルノーの清算又は事業の終了を予定していない限り、継続企業として存続するルノーの能力の評価、継続企業に関する事項の開示(該当する場合)及び継続企業を前提とした会計基準の使用について責任を負う。
監査及びリスク委員会は、財務報告プロセスのモニタリング、内部統制及びリスク管理体制の有効性並びに会計及び財務報告手続に関する内部監査(該当する場合)について責任を負う。
連結財務諸表は取締役会により承認された。
連結財務諸表の監査に関する法定監査人の責任
目的及び監査の手法
私どもの役割は、連結財務諸表に係る報告書を発行することである。私どもの目的は、全体としての連結財務諸表に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得ることにある。合理的な保証は、高い水準の保証であるものの、重要な虚偽表示が存在する場合に、専門的監査基準に従って実施された監査が必ずそれを発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正又は誤謬により生じる可能性があり、個別に又は集計して、かかる虚偽表示がこれらの連結財務諸表に基づく利用者の経済的意思決定に影響を与えることが合理的に予想される場合、重要なものと判断される。
フランス商法(code de commerce)第L.821-55条に規定されるように、私どもの法定監査は、ルノーの存続可能性又はルノーの業務管理の質に係る保証を含むものではない。
フランスで適用される専門的監査基準に従い実施される監査の一環として、法定監査人は監査を通して職業的専門家としての判断を行使し、さらに以下を行う。
・ 不正か誤謬かを問わず、連結財務諸表の重要な虚偽表示リスクを識別及び評価し、これらのリスクに対応する監査手続を立案及び実施し、意見表明の基礎となる十分且つ適切な監査証拠を入手すること。不正には共謀、偽造、故意による不作為、虚偽の陳述又は内部統制の無効化を伴う可能性があるため、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
・ 状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制の理解を得ること(但し、内部統制の有効性に係る意見を表明する目的ではない。)。
・ 連結財務諸表における、使用された会計方針の適切性及び会計上の見積りや経営者による関連する開示の合理性を評価すること。
・ 継続企業を前提とした会計基準を経営者が使用することの適切性及び入手した監査証拠に基づき、継続企業として存続するルノーの能力について重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関する重要な不確実性が存在するかどうかを評価すること。この評価は、監査報告書の日付までに入手した監査証拠に基づいて行われる。しかしながら、将来の事象又は状況により、ルノーが継続企業として存続できなくなる可能性がある。法定監査人が重要な不確実性が存在すると結論付けた場合、監査報告書において、連結財務諸表における関連する開示に注意を促さなければならず、また、かかる開示が含まれていない若しくは不十分である場合には、監査報告書で表明する意見を修正しなければならない。
・ 連結財務諸表の全体的な表示を評価すること並びにこれらの財務諸表が適正な表示を達成する方法で対象となる取引及び事象を表示しているかどうかを評価すること。
・ 連結財務諸表に関する意見を表明するために、ルノー・グループにおける事業体及び事業活動の財務情報に関する十分且つ適切な監査証拠を入手すること。法定監査人は、連結財務諸表の監査の指示、監督及び実施並びにこれらの連結財務諸表において表明される意見について責任を負う。
監査及びリスク委員会に対する報告
私どもは、とりわけ監査の範囲及び実施された監査プログラムの記述並びに私どもの監査の結果を含む報告書を監査及びリスク委員会に提出する。また、私どもが識別した会計及び財務報告手続に関する内部統制における重要な不備についても(もしあれば)報告する。
監査及びリスク委員会に対する私どもの報告は、私どもの職業的専門家としての判断により、当期の連結財務諸表監査において特に重要であると判断し、したがって私どもが本監査報告書において記載することを義務づけられている監査上の主要な検討事項である重要な虚偽表示リスクを含む。
また、私どもは、監査及びリスク委員会に対して、とりわけフランス商法(code de commerce)第L.821-27条から第L.821-34条まで及び法定監査人に関するフランス倫理規範(code de déontologie)等のフランスで適用される規則に定める私どもの独立性を確認する、レギュレーション(EU)第537/2014号第6条に規定される宣言を提供する。適切な場合には、私どもは、私どもの独立性に影響を与えると合理的に考えられるリスク及び関連するセーフガードについて、監査及びリスク委員会と議論を行う。
パリ・ラ・デファンス及びルヴァロワ=ペレ 2026年2月20日
法定監査人
(フランス語原本における署名人)
| KPMG S.A. | Forvis Mazars SA |
| バートランド・プリュボ ジェラルディン・ルブラン | ロイック・ワラート ジュリアン・ユヴェ |
(翻 訳)
| KPMG S.A. 法定監査人 ヴェルサイユ地域会及び中央メンバー 92066 パリ・ラ・デファンス・セデックス CS 60055 ガンベッタ通り2 | Forvis Mazars SA 法定監査人 ヴェルサイユ地域会及び中央メンバー 92300 ルヴァロワ=ペレ クレベール通り45 |
ルノーS.A.
| 個別財務諸表に対する監査報告書 |
2025年12月31日終了年度
ルノーS.A.
ブローニュ・ビヤンクール92100
ジェネラル・ルクレール・アベニュー 122-122bis
| これは、フランス語で発行されたルノーの財務諸表に対する法定監査人による監査報告書の日本語への翻訳であり、日本語圏の読者の便宜だけを目的に提供されるものである。 この法定監査人による監査報告書には、法定監査人の任命又は経営者報告書及び株主に提供されるその他の書類の検証に関する情報などの欧州規則及びフランス法により要求されている情報が記載されている。 本報告書は、フランス法及びフランスで適用される専門的監査基準と併せて読み、またそれらに従って解釈されるものとする。 |
ルノーS.A.
個別財務諸表に対する監査報告書
2025年12月31日終了年度
ルノー定時株主総会御中
意見
私どもは、貴社定時株主総会での委任により、添付の2025年12月31日に終了した事業年度のルノーの個別財務諸表を監査した。
私どもは、個別財務諸表は、フランスにおいて適用されている会計基準に準拠して、2025年12月31日現在におけるルノーの財産及び財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績について真実且つ公正な概観を与えていると認める。
上記で表明された監査意見は、監査及びリスク委員会に対する私どもの報告書と整合するものである。
意見の根拠
監査の枠組み
私どもは、フランスにおいて適用される専門的監査基準に準拠して監査を実施した。私どもは、意見表明の基礎となる十分且つ適切な監査証拠を入手したと判断している。
これらの基準に基づく私どもの責任については、私どもの報告書の「個別財務諸表の監査に関する法定監査人の責任」に詳細が記載されている。
独立性
私どもは、法定監査人に関するフランス商法(code de commerce)及びフランス倫理規範(code de déontologie)に係る独立性要件に準拠して、2025年1月1日から私どもの報告書の日付までの期間の、監査業務を実施した。具体的には、私どもは、レギュレーション(EU)第537/2014号第5条第1項で言及される一切の禁じられた非監査業務を提供しなかった。
強調事項
上記で表明された意見を限定することなく、個別財務諸表に対する注記2に開示されている、ANC規則2022-06の初度適用による影響について留意されたい。
評価の正当性-監査上の主要な検討事項
私どもの評価の正当性に関するフランス商法(code de commerce)第L.821-53条及び第R.821-180条の規定に準拠して、私どもは、職業的専門家としての判断により、当期の個別財務諸表監査において特に重要であると判断した重要な虚偽表示リスクに関連する監査上の主要な検討事項と、かかるリスクに対する私どもの対応方法について報告する。
これらの事項は、全体としての個別財務諸表監査及びかかる個別財務諸表に対する私どもの意見を形成する上で対応したものであり、私どもは個別財務諸表の特定の項目について個別の意見を提供するものではない。
持分投資の評価
個別財務諸表に対する注記2.1、4.1及び4.2
識別されたリスク
持分投資は「持分法で表示される投資」及び「その他の投資」で構成されており、2025年12月31日現在、ルノーの貸借対照表において14,521百万ユーロで計上され、資産合計の最も重要な項目の1つである。
ルノーによる完全被支配企業に対する投資に関して、ルノーは持分法を選択した。貸借対照表におけるこれらの価値は、グループ会社間の取引の消去を考慮することなく、連結規則に従って決定された株主資本に占める、完全連結されたこれらの企業それぞれの持分に基づいて決定される。これらの持分に相当する株主資本の持分合計の年間の変動は、株主資本の「持分法による評価差額」に計上される。また、「持分法による評価差額」がマイナスになった場合、損益計算書上、減価償却費の全額の引当金を計上する。
その他の投資、すなわち、非独占的被支配企業に対する投資は、付随的な購入費用を除いた取得価額で貸借対照表に計上され、主に日産に対するルノーの投資に関連するものである。これらの投資は、取得価額と帳簿価額の低い方の金額で評価され、純資産の持分及び収益見込みを考慮している。ただし、別の方法が存在しない場合を除き、日産への投資は市場価格で測定される。有価証券の帳簿価額が総価額を下回る場合、その差額を減損引当金として計上する。したがって、2025年12月31日現在の市場価格に基づき、日産の証券における減損損失1,835百万ユーロが認識された。
このような状況において、私どもは、会社の財務諸表における重大性により、持分投資の評価は監査上の主要な検討事項であると判断した。
私どもの監査対応
私どもは、独占的被支配企業の持分投資の株式価値及びその他の持分投資の使用価値を決定するために経営者が使用した方法を精査した。
持分投資の使用価値の妥当性を評価するため、私どもは主に連結財務諸表の監査のために実施された手続に依拠した。
私どもの手続は主として以下のとおりである。
被支配企業に対するルノーの投資に関して
・ これらの各投資における株主資本がルノー・グループの連結資本に対するその寄与額に相当することの確認。
・ ルノー・グループの連結財務諸表に計上される潜在的な減損損失を考慮に入れるために行われた調整(もしあれば)の一貫性の評価。
日産に対するルノーの投資に関して
・ 使用した市場データ(日産の株価)を確認し、日産に対するルノーの投資に関連する減損の計算の正確性を検証した。
私どもの手続には、個別財務諸表に対する注記2.1、4.1及び4.2における情報の妥当性の評価もあった。
特定の検証
さらに私どもは、フランスで適用される専門的監査基準に準拠して、法令が求める特定の検証を行った。
株主に提供される財政状態及び個別財務諸表についての経営者報告書及びその他の書類における情報
取締役会の経営者報告書及び株主に提供される財政状態及び個別財務諸表についてのその他の書類に記載の情報の適正な表示及び個別財務諸表との整合性について、私どもが特に報告すべき事項はない。
私どもは、フランス商法(Code de commerce)第D.441-6条に記載の支払期限に関する情報の適正な表示及び個別財務諸表との整合性を証明する。
コーポレート・ガバナンスに関する報告
私どもは、コーポレート・ガバナンスに関する取締役会の報告書に、フランス商法(code de commerce)第L.225-37条4、第L.22-10条10及び第L.22-10条9により要求される情報が記載されていることを証明する。
フランス商法(code de commerce)第L.22-10条9の規定に準拠して、取締役が受領する又は取締役へ付与される報酬その他の給付に関し、財務諸表(必要に応じ、財務諸表作成用の基礎資料も含む。)と、貴社が連結範囲に含まれる被支配企業から得ている情報との間の整合性を検証した。その結果、この事項に関する情報は正確且つ真実であることを確信する。
フランス商法第L.22-10条11に基づき、株式公開買付又はエクスチェンジ・オファーの場合に影響を与える可能性があると貴社が判断する項目に関連する情報に関し、私どもは、私どもに伝えられる原資料との整合性を確認した。その結果、この情報に関して私どもが報告すべき事項はない。
その他の情報
また、フランス法が求める、資本金又は議決権の保有者及び株式の持ち合いに関する情報については、経営者報告書に正しく開示されていることを検証した。
その他の法的・規制上の要件に係る報告
年次財務報告書に記載することを意図した財務諸表の表示の様式
また、私どもは、欧州単一電子フォーマットに表示された年次財務諸表及び連結財務諸表に関連して法定監査人が実施した手続に関してフランスで適用される専門的監査基準に従い、最高経営責任者の責任に基づき作成された、フランス通貨金融法典(code monétaire et financier)第L.451-1-2条Ⅰに記載の年次財務報告書に含める予定の年次財務諸表の表示が、2018年12月17日付の欧州委任規則第2019/815号に定められた単一電子フォーマットに準拠していることも検証した。
私どもは、私どもが行った業務に基づき、年次財務報告書に含める予定の財務諸表の表示は、すべての重要な点において欧州単一電子フォーマットに準拠していると結論付ける。
私どもは、貴社がAMFに提出する年次財務報告書に最終的に含まれる財務諸表が、私どもが業務を行った財務諸表と一致していることを検証する責任を負わない。
法定監査人の任命
KPMG S.A.については2014年4月30日に開催された定時株主総会により、Forvis Mazars SAについては2020年6月19日に開催された定時株主総会により、私どもはルノーの法定監査人に任命された。
2025年12月31日現在、KPMG S.A.は委任を受けてから継続して12年目であり、Forvis Mazars SAは委任を受けてから6年目であった。
個別財務諸表に対する経営者及びガバナンス責任者の責任
経営者の責任は、フランスにおいて適用されている会計基準に準拠して個別財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない個別財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制に対する責任が含まれる。
個別財務諸表を作成するにあたり、経営者は、ルノーの清算又は事業の終了を予定していない限り、継続企業として存続するルノーの能力の評価、継続企業に関する事項の開示(該当する場合)及び継続企業を前提とした会計基準の使用について責任を負う。
監査及びリスク委員会は、財務報告プロセスのモニタリング、内部統制及びリスク管理体制の有効性並びに会計及び財務報告手続に関する内部監査(該当する場合)について責任を負う。
個別財務諸表は取締役会により承認された。
個別財務諸表の監査に関する法定監査人の責任
目的及び監査の手法
私どもの役割は、個別財務諸表に係る報告書を発行することである。私どもの目的は、全体としての個別財務諸表に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得ることにある。合理的な保証は、高い水準の保証であるものの、重要な虚偽表示が存在する場合に、専門的監査基準に従って実施された監査が必ずそれを発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正又は誤謬により生じる可能性があり、個別に又は集計して、かかる虚偽表示がこれらの個別財務諸表に基づく利用者の経済的意思決定に影響を与えることが合理的に予想される場合、重要なものと判断される。
フランス商法(code de commerce)第L.821-55条に規定されるように、私どもの法定監査は、ルノーの存続可能性又はルノーの業務管理の質に係る保証を含むものではない。
フランスで適用される専門的監査基準に従い実施される監査の一環として、法定監査人は監査を通して職業的専門家としての判断を行使し、さらに以下を行う。
・ 不正か誤謬かを問わず、個別財務諸表の重要な虚偽表示リスクを識別及び評価し、これらのリスクに対応する監査手続を立案及び実施し、意見表明の基礎となる十分且つ適切な監査証拠を入手すること。不正には共謀、偽造、故意による不作為、虚偽の陳述又は内部統制の無効化を伴う可能性があるため、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
・ 状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制の理解を得ること(但し、内部統制の有効性に係る意見を表明する目的ではない。)。
・ 個別財務諸表における、使用された会計方針の適切性及び会計上の見積りや経営者による関連する開示の合理性を評価すること。
・ 継続企業を前提とした会計基準を経営者が使用することの適切性及び入手した監査証拠に基づき、継続企業として存続するルノーの能力に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関する重要な不確実性が存在するかどうかを評価すること。この評価は、監査報告書の日付までに入手した監査証拠に基づいて行われる。しかしながら、将来の事象又は状況により、ルノーが継続企業として存続できなくなる可能性がある。法定監査人が重要な不確実性が存在すると結論付けた場合、監査報告書において、個別財務諸表における関連する開示に注意を促さなければならず、また、かかる開示が含まれていない若しくは不十分である場合には、法定監査人は、限定付適正意見又は意見不表明を発する。
・ 個別財務諸表の全体的な表示を評価すること並びにこれらの財務諸表が適正な表示を達成する方法で対象となる取引及び事象を表示しているかどうかを評価すること。
監査及びリスク委員会に対する報告
私どもは、とりわけ監査の範囲及び実施された監査プログラムの記述並びに私どもの監査の結果を含む報告書を監査及びリスク委員会に提出する。また、私どもが識別した会計及び財務報告手続に関する内部統制における重要な不備についても(もしあれば)報告する。
監査及びリスク委員会に対する私どもの報告は、私どもの職業的専門家としての判断により、当期の個別財務諸表監査において特に重要であると判断し、従って私どもが本報告書において記載することを義務づけられている監査上の主要な検討事項である重要な虚偽表示リスクを含む。
また、私どもは、監査及びリスク委員会に対して、とりわけフランス商法(code de commerce)第L.821-27条から第L.821-34条まで及び法定監査人に関するフランス倫理規範(code de déontologie)等のフランスで適用される規則に定める私どもの独立性を確認する、レギュレーション(EU)第537/2014号第6条に規定される宣言を提供する。適切な場合には、私どもは、私どもの独立性に影響を与えると合理的に考えられるリスク及び関連するセーフガードについて、監査及びリスク委員会と議論を行う。
パリ・ラ・デファンス及びルヴァロワ=ペレ 2026年2月20日
法定監査人
(フランス語原本における署名人)
| KPMG S.A. | Forvis Mazars SA |
| バートランド・プリュボ ジェラルディン・ルブラン | ロイック・ワラート ジュリアン・ユヴェ |
(翻 訳)
| KPMG S.A. 法定監査人 ヴェルサイユ地域会及び中央メンバー 92066 パリ・ラ・デファンス・セデックス CS 60055 ガンベッタ通り2 | Forvis Mazars SA 法定監査人 ヴェルサイユ地域会及び中央メンバー 92075 パリ・ラ・デファンス アンリ・ルニョー通り61 |
ルノーS.A.
| 連結財務諸表に対する監査報告書 |
2024年12月31日終了年度
ルノーS.A.
ブローニュ・ビヤンクール92100
ジェネラル・ルクレール・アベニュー 122-122bis
| これは、フランス語で発行されたルノーの財務諸表に対する法定監査人による監査報告書の日本語への翻訳であり、日本語圏の読者の便宜だけを目的に提供されるものである。 この法定監査人による監査報告書には、法定監査人の任命又は経営者報告書及び株主に提出されるその他の書類の検証に関する情報などの欧州規則及びフランス法により要求されている情報が記載されている。 本報告書は、フランス法及びフランスで適用される専門的監査基準と併せて読み、またそれらに従って解釈されるものとする。 |
ルノーS.A.
連結財務諸表に対する監査報告書
2024年12月31日終了年度
ルノー定時株主総会御中
意見
私どもは、貴社定時株主総会での委任により、添付の2024年12月31日に終了した事業年度のルノーS.A.の連結財務諸表を監査した。
私どもは、連結財務諸表は、EUが採択したIFRSに準拠して、2024年12月31日現在におけるルノー・グループの財産及び財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績について真実且つ公正な概観を与えていると認める。
上記で表明された監査意見は、監査及びリスク委員会に対する私どもの報告書と整合するものである。
意見の根拠
監査の枠組み
私どもは、フランスにおいて適用される専門的監査基準に準拠して監査を実施した。私どもは、意見表明の基礎となる十分且つ適切な監査証拠を入手したと判断している。
これらの基準に基づく私どもの責任については、私どもの報告書の「連結財務諸表の監査に関する法定監査人の責任」に詳細が記載されている。
独立性
私どもは、法定監査人に関するフランス商法(code de commerce)及びフランス倫理規範(code de déontologie)に係る独立性要件に準拠して、2024年1月1日から私どもの報告書の日付までの期間の、監査業務を実施した。具体的には、私どもは、レギュレーション(EU)第537/2014号第5条第1項で言及される一切の禁じられた非監査業務を提供しなかった。
評価の正当性-監査上の主要な検討事項
私どもの評価の正当性に関するフランス商法(code de commerce)第L.821-53条及び第R.821-180条の規定に準拠して、私どもは、職業的専門家としての判断により、当期の連結財務諸表監査において特に重要であると判断した重要な虚偽表示リスクに関連する監査上の主要な検討事項と、かかるリスクに対する私どもの対応方法について報告する。
これらの事項は、全体としての連結財務諸表監査及びかかる連結財務諸表に対する私どもの意見を形成する上で対応したものであり、私どもは連結財務諸表の特定の項目について個別の意見を提供するものではない。
自動車部門の回収可能価額
識別されたリスク 2024年12月31日現在、「自動車部門」の事業セグメントにおける有形固定資産及び無形資産並びにのれんは、16,015百万ユーロにおよぶ。
ルノー・グループは、連結財務諸表に対する注記2-Mに記載のアプローチに基づき、減損リスクの兆候が識別され次第すぐに、かつ耐用年数が無期限の資産については少なくとも1年に1度、資産の減損テストを実施する。
かかるテストは、資産の正味簿価をその回収可能価額(使用価値と公正価値(処分費用控除後)のうち最も高い方の金額として定義される)と比較する。使用価値は将来の割引キャッシュ・フローに基づき計算される。回収可能価額が正味簿価を下回る場合には、減損損失は当該資産の減額として認識される。
かかる減損テストでは、2024年度末決算について、2021年1月に公表され、2024年末にアップデートされリーダーシップ・チームへ提示された2025年から2028年までの中期計画において用いられた仮定を考慮している。
また、2024年12月31日現在、かかるテストで用いられた永久成長率は、気候変動に関するパリ協定の締約国によるコミットメントの影響を考慮している。
私どもは、特に上記に記載した現在の状況においては、財務諸表に対するその重要性並びにこれらのテストのために経営者に要求される見積り及び判断を理由に、資産の評価は、監査上の主要な検討事項であると判断した。
私どもの監査対応 私どもの連結財務諸表の監査における手続は、主として以下のとおりである。
・ 減損の兆候を特定するために経営者が実施した分析の理解。
・ テストが実施される資産について:
- 資産の正味簿価と連結財務諸表の照合。
- テストで使用される予想台数及び粗利益のデータと、気候変動に関するパリ協定の締約国によるコミットメントの影響を反映した、2021年1月に公表され、2024年末にアップデートされリーダーシップ・チームへ提示された2025年から2028年までの中期計画で提示された経営者の最新の見積りとの整合性の評価。
- 減損テストで使用される仮定と財務諸表に対する注記において開示された情報及びサステナビリティ・ステートメントに記載された情報との間に明白な矛盾がないことの評価。
- 経営者への質問、使用される主な仮定と過去の減損テストで使用されたデータ、過去の業績又は外部の市場データを用いた比較分析により、上記を踏まえた、使用される主な仮定の合理性の評価。
- 経営者が作成した割引後キャッシュ・フロー予測の計算上の正確性のテスト。
- 減損テストで使用された税引後割引率と利用可能な市場データとの整合性に関する管理。
- 使用された主な仮定に係る感応度分析の実施。
日産に対するルノーの持分投資の連結方法及び回収可能価額
識別されたリスク 2024年12月31日現在、日産に対するルノーの持分投資は694百万ユーロの減損後12,599百万ユーロに達した。2024年のルノーの当期純利益に対する日産の寄与額は483百万ユーロの損失である。
連結財務諸表に対する注記12で示されているように、ルノーは日産に対し重要な影響力を有しており、その投資を持分法を用いて会計処理している。ルノーの財務諸表を作成するために使用される日産の財務諸表は、日本の会計基準に従って公表された日産の連結財務諸表に、連結目的でIFRSの基準に従い調整を加えたものである。ルノーは、会計規則及び会計処理の方法(注記2-M及び12-G)に記載のアプローチに基づき、2024年12月31日に日産に対する投資について減損テストを実施した。
私どもは、ルノーの連結財務諸表に対するその重要性を考慮し、また、(1)アライアンスのガバナンス構造並びに日産に対するルノーの重要な影響力の基礎となる事実及び状況を評価するための経営者の判断、(2)日産の業績及び資本におけるルノーの持分を会計処理するために必要とされる日産の財務諸表に対する調整の網羅性及び正確性、(3)日産に対するルノーの投資の回収可能価額を決定する上で経営者により使用される見積りを考慮し、日産に対するルノーの持分投資の連結方法及び回収可能価額は、監査上の主要な検討事項であると判断した。
私どもの監査対応 識別されたリスクに対する私どもの監査対応は主として以下のとおりである。
- 期末現在においてルノーにより行使される日産に対する重要な影響力についての経営者による分析を確認するための取締役会議事録、関連当事者契約・委任記録の閲覧。
- 今後12ヶ月以内に(直接又はニュートンの受託者を通じて保有する)日産株式を売却する積極的な計画がないことについて経営者から確認を得ること。
- 私どもの監査の目的のために必要な実施すべき手続及び結論様式が含まれた監査指示書に従い、日産の独立監査人の実施した監査手続及び結果の理解。
- ルノーの会計方針と合致させるために必要な日産の財務諸表に対する均質化調整について、日産の独立監査人が実施した監査手続の理解。
- 減損の兆候、日産が事業を行っている市場における主要な指標の著しい悪化又は日産の株式市場価格における重大且つ長期的な下落の評価。
- 日産に対するルノーの投資の回収可能価額を評価するために実施される減損テストで使用した主な仮定の妥当性に関する日産の独立監査人による監査手続を、日産による予測、日産により達成された過去の業績及び自動車部門の全体的な見通しを参照して検討すること。
- 連結財務諸表に対する注記12における情報の妥当性の評価。
会計基準IFRS第9号に基づく販売金融債権に対する予想信用損失の計算
識別されたリスク RCIバンクは顧客がその財務上の義務を果たせないことにより生じる損失のリスクをカバーするために減損を計上している。RCIバンクS.A.は、IFRS第9号「金融商品」に基づき、連結財務諸表に対する注記15-Dに記載のとおり、健全な債権(バケット1)、当初認識からリスクが悪化している債権(バケット2)及び貸倒債権(バケット3)について予想信用損失の減損損失を計算している。
IFRS第9号に関連する減損は、連結財務諸表に対する注記15に詳細が記載されており、55,506百万ユーロの残高に対し、2024年12月31日現在で1,151百万ユーロである。
私どもは、ルノー・グループの貸借対照表の資産における顧客及び販売ネットワークに対する貸付が多額であること、計算モデルにおいて数々のパラメーター及び仮定を使用していること、並びに予想信用損失を見積もる上で経営者による判断を用いることから、信用損失の減損額が監査上の主要な検討事項であると考える。
財務諸表の注記2-Bに記載のとおり、減損の見積りに用いる方法は、技術及び市場の変化に関する予測、並びに連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のあるその他の変更を考慮したものである。
私どもの監査対応 私どもの手続は専門家による支援をもって実施され、主として以下のとおりである。
- 予想信用損失の減損の計算の基礎となるパラメーターの変更及び主要な仮定を検証するために設定されている主要な内部統制の評価。
- 引当金モデルで用いられるパラメーターを設定するために適用される手法及び情報システムへの業務の統合の評価。
- 現地レベル及びルノー・グループレベルの両方の専門家により計算される減損の調整についての評価並びに構成された追加の減損の根拠となる書類の検討。
- 構成された追加の減損の手法及び計算の検証。
- 予想信用損失の(将来に関する)見積りに対する将来的な構成要素の決定に使用される仮定、特に複数のシナリオの重み付けやこれらの重み付けの選択の基礎となるガバナンスについての評価。
- 減損の決定に使用されるデータの網羅性と質を保証するために実施されるプロセスの検討。
- 予想信用損失の計算及び会計処理を支えるITアプリケーション・インターフェースの質に関するテスト。
- 資産を区分で分類するプロセスの評価。
- RCIバンクが構築したITシステムに関する管理の実施(IFRS第9号に関連する情報処理を行うためのIT全般統制、インターフェース及び自動化された統制のレビューを含む)。
- 顧客及び販売ネットワークに対する貸付並びに信用リスクに対する減損の変化に係る分析的手続の実施。
- 連結財務諸表に対する注記15及び24に記載される開示の妥当性の評価。
特定の検証
さらに私どもは、フランスで適用される専門的監査基準に準拠して、経営者報告書に記載されたルノー・グループに関する情報について法令に基づき要求される特定の検証を行った。
かかる情報の適正な表示及び連結財務諸表との整合性について、私どもが特に報告すべき事項はない。
その他の法的・規制上の要件に係る報告
年次財務報告書に記載することを意図した連結財務諸表の表示の様式
また、私どもは、欧州単一電子フォーマットに表示された年次財務諸表及び連結財務諸表に関連して法定監査人が実施した手続に関してフランスで適用される専門的監査基準に従い、ルノーS.A最高経営責任者の責任に基づき作成された、フランス通貨金融法典(code monétaire et financier)第L451-1-2条Ⅰに記載の年次財務報告書に含める予定の連結財務諸表の表示が、2018年12月17日付の欧州委任規則第2019/815号に定められた単一電子フォーマットに準拠していることも検証した。かかる検証は連結財務諸表に関連するものであり、私どもの業務には、当該連結財務諸表のタグ付けが上記の委任規則に定められたフォーマットに準拠していることの検証が含まれる。
私どもは、私どもが行った業務に基づき、年次財務報告書に含める予定の連結財務諸表の表示は、すべての重要な点において欧州単一電子フォーマットに準拠していると結論付ける。
また、私どもは、貴社がAMFに提出する年次財務報告書に最終的に含まれる連結財務諸表が、私どもが業務を行った連結財務諸表と一致していることを検証する責任を負わない。
法定監査人の任命
KPMG S.A.については2014年4月30日に開催された定時株主総会により、Forvis Mazars SAについては2020年6月19日に開催された定時株主総会により、私どもはルノーの法定監査人に任命された。
2024年12月31日現在、KPMG S.A.は委任を受けてから継続して11年目であり、Forvis Mazars SAは委任を受けてから5年目であった。
連結財務諸表に対する経営者及びガバナンス責任者の責任
経営者の責任は、EUが採択したIFRSに準拠して連結財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制に対する責任が含まれる。
連結財務諸表を作成するにあたり、経営者は、ルノーの清算又は事業の終了を予定していない限り、継続企業として存続するルノーの能力の評価、継続企業に関する事項の開示(該当する場合)及び継続企業を前提とした会計基準の使用について責任を負う。
監査及びリスク委員会は、財務報告プロセスのモニタリング、内部統制及びリスク管理体制の有効性並びに会計及び財務報告手続に関する内部監査(該当する場合)について責任を負う。
連結財務諸表は取締役会により承認された。
連結財務諸表の監査に関する法定監査人の責任
目的及び監査の手法
私どもの役割は、連結財務諸表に係る報告書を発行することである。私どもの目的は、全体としての連結財務諸表に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得ることにある。合理的な保証は、高い水準の保証であるものの、重要な虚偽表示が存在する場合に、専門的監査基準に従って実施された監査が必ずそれを発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正又は誤謬により生じる可能性があり、個別に又は集計して、かかる虚偽表示がこれらの連結財務諸表に基づく利用者の経済的意思決定に影響を与えることが合理的に予想される場合、重要なものと判断される。
フランス商法(code de commerce)第L.821-55条に規定されるように、私どもの法定監査は、ルノーの存続可能性又はルノーの業務管理の質に係る保証を含むものではない。
フランスで適用される専門的監査基準に従い実施される監査の一環として、法定監査人は監査を通して職業的専門家としての判断を行使し、さらに以下を行う。
・ 不正か誤謬かを問わず、連結財務諸表の重要な虚偽表示リスクを識別及び評価し、これらのリスクに対応する監査手続を立案及び実施し、意見表明の基礎となる十分且つ適切な監査証拠を入手すること。不正には共謀、偽造、故意による不作為、虚偽の陳述又は内部統制の無効化を伴う可能性があるため、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
・ 状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制の理解を得ること(但し、内部統制の有効性に係る意見を表明する目的ではない。)。
・ 連結財務諸表における、使用された会計方針の適切性及び会計上の見積りや経営者による関連する開示の合理性を評価すること。
・ 継続企業を前提とした会計基準を経営者が使用することの適切性及び入手した監査証拠に基づき、継続企業として存続するルノーの能力について重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関する重要な不確実性が存在するかどうかを評価すること。この評価は、監査報告書の日付までに入手した監査証拠に基づいて行われる。しかしながら、将来の事象又は状況により、ルノーが継続企業として存続できなくなる可能性がある。法定監査人が重要な不確実性が存在すると結論付けた場合、監査報告書において、連結財務諸表における関連する開示に注意を促さなければならず、また、かかる開示が含まれていない若しくは不十分である場合には、監査報告書で表明する意見を修正しなければならない。
・ 連結財務諸表の全体的な表示を評価すること並びにこれらの財務諸表が適正な表示を達成する方法で対象となる取引及び事象を表示しているかどうかを評価すること。
・ 連結財務諸表に関する意見を表明するために、ルノー・グループにおける事業体及び事業活動の財務情報に関する十分且つ適切な監査証拠を入手すること。法定監査人は、連結財務諸表の監査の指示、監督及び実施並びにこれらの連結財務諸表において表明される意見について責任を負う。
監査及びリスク委員会に対する報告
私どもは、とりわけ監査の範囲及び実施された監査プログラムの記述並びに私どもの監査の結果を含む報告書を監査及びリスク委員会に提出する。また、私どもが識別した会計及び財務報告手続に関する内部統制における重要な不備についても(もしあれば)報告する。
監査及びリスク委員会に対する私どもの報告は、私どもの職業的専門家としての判断により、当期の連結財務諸表監査において特に重要であると判断し、したがって私どもが本監査報告書において記載することを義務づけられている監査上の主要な検討事項である重要な虚偽表示リスクを含む。
また、私どもは、監査及びリスク委員会に対して、とりわけフランス商法(code de commerce)第L.821-27条から第L.821-34条まで及び法定監査人に関するフランス倫理規範(code de déontologie)等のフランスで適用される規則に定める私どもの独立性を確認する、レギュレーション(EU)第537/2014号第6条に規定される宣言を提供する。適切な場合には、私どもは、私どもの独立性に影響を与えると合理的に考えられるリスク及び関連するセーフガードについて、監査及びリスク委員会と議論を行う。
パリ・ラ・デファンス 2025年2月21日
法定監査人
(フランス語原本における署名人)
| KPMG S.A. | Forvis Mazars SA |
| バートランド・プリュボ ジェラルディン・ルブラン | ロイック・ワラート ジュリアン・ユヴェ |
(翻 訳)
| KPMG S.A. 法定監査人 ヴェルサイユ地域会及び中央メンバー 92066 パリ・ラ・デファンス・セデックス CS 60055 ガンベッタ通り2 | Forvis Mazars SA 法定監査人 ヴェルサイユ地域会及び中央メンバー 92075 パリ・ラ・デファンス アンリ・ルニョー通り61 |
ルノーS.A.
| 個別財務諸表に対する監査報告書 |
2024年12月31日終了年度
ルノーS.A.
ブローニュ・ビヤンクール92100
ジェネラル・ルクレール・アベニュー 122-122bis
| これは、フランス語で発行されたルノーの財務諸表に対する法定監査人による監査報告書の日本語への翻訳であり、日本語圏の読者の便宜だけを目的に提供されるものである。 この法定監査人による監査報告書には、法定監査人の任命又は経営者報告書及び株主に提供されるその他の書類の検証に関する情報などの欧州規則及びフランス法により要求されている情報が記載されている。 本報告書は、フランス法及びフランスで適用される専門的監査基準と併せて読み、またそれらに従って解釈されるものとする。 |
ルノーS.A.
個別財務諸表に対する監査報告書
2024年12月31日終了年度
ルノー定時株主総会御中
意見
私どもは、貴社定時株主総会での委任により、添付の2024年12月31日に終了した事業年度のルノーの個別財務諸表を監査した。
私どもは、個別財務諸表は、フランスにおいて適用されている会計基準に準拠して、2024年12月31日現在におけるルノーの財産及び財政状態並びに同日をもって終了する事業年度の経営成績について真実且つ公正な概観を与えていると認める。
上記で表明された監査意見は、監査及びリスク委員会に対する私どもの報告書と整合するものである。
意見の根拠
監査の枠組み
私どもは、フランスにおいて適用される専門的監査基準に準拠して監査を実施した。私どもは、意見表明の基礎となる十分且つ適切な監査証拠を入手したと判断している。
これらの基準に基づく私どもの責任については、私どもの報告書の「個別財務諸表の監査に関する法定監査人の責任」に詳細が記載されている。
独立性
私どもは、法定監査人に関するフランス商法(code de commerce)及びフランス倫理規範(code de déontologie)に係る独立性要件に準拠して、2024年1月1日から私どもの報告書の日付までの期間の、監査業務を実施した。具体的には、私どもは、レギュレーション(EU)第537/2014号第5条第1項で言及される一切の禁じられた非監査業務を提供しなかった。
評価の正当性-監査上の主要な検討事項
私どもの評価の正当性に関するフランス商法(code de commerce)第L.821-53条及び第R.821-180条の規定に準拠して、私どもは、職業的専門家としての判断により、当期の個別財務諸表監査において特に重要であると判断した重要な虚偽表示リスクに関連する監査上の主要な検討事項と、かかるリスクに対する私どもの対応方法について報告する。
これらの事項は、全体としての個別財務諸表監査及びかかる個別財務諸表に対する私どもの意見を形成する上で対応したものであり、私どもは個別財務諸表の特定の項目について個別の意見を提供するものではない。
持分投資の評価
識別されたリスク
2024年12月31日現在、持分投資は「持分法で表示される投資」及び「その他の投資」で構成されており、資産合計の最も重要な項目の1つであり、ルノーの貸借対照表において16,536百万ユーロで計上された。
ルノーによる完全被支配企業に対する投資に関して、ルノーは持分法を選択した。貸借対照表におけるこれらの価値は、グループ会社間の取引の消去を考慮することなく、連結規則に従って決定された株主資本に占める、完全連結されたこれらの企業それぞれの持分に基づいて決定される。これらの持分に相当する株主資本の持分合計の年間の変動は、株主資本の「持分法による評価差額」に計上される。また、「持分法による評価差額」がマイナスになった場合、損益計算書上、減価償却費の全額の引当金を計上する。
その他の投資、すなわち、非独占的被支配企業に対する投資は、付随的な購入費用を除いた取得価額で貸借対照表に計上され、主に日産に対するルノーの投資に関連するものである。これらの投資は、取得価額と帳簿価額の低い方の金額で評価され、純資産の持分及び日産の収益見込みを考慮している。有価証券の帳簿価額が総価額を下回る場合、その差額を減価償却費として計上する。
日産に対するルノーの投資の回収可能価額の評価は、経営者の判断を必要とする。
このような状況において、私どもは、会社の財務諸表、並びに、特にルノーの日産に対する持分について、エクイティ持分の使用価値を決定するために必要な経営者の見積り及び判断における重要性により、投資の評価は監査上の主要な検討事項であると判断した。
私どもの監査対応
私どもは、独占的被支配企業の持分投資の株式価値及びその他の持分投資の使用価値を決定するために経営者が使用した方法を精査した。
持分投資の使用価値の妥当性を評価するため、私どもは主に連結財務諸表の監査のために実施された手続に依拠した。
私どもの手続は主として以下のとおりである。
被支配企業に対するルノーの投資に関して
・ これらの各投資における株主資本がルノーの連結財務諸表の作成に用いられる株主資本に相当することの確認。
・ ルノー・グループの連結財務諸表に計上される潜在的な減損損失を考慮に入れるため、ルノーが必要な調整(もしあれば)を実施していることの確認。
日産に対するルノーの投資に関して
・ 識別された減損の兆候が存在するかどうかの評価、すなわち、日産が事業を行う市場における著しい悪化又は株式市場価格における重大若しくは長期的な下落が重要な指標となる。
・ 日産の中期計画、日産により達成された過去の業績及び自動車部門の全体的な見通しを参照して、日産に対するルノーの投資の回収可能価額を評価するために実施される減損テストでルノーが使用した主な仮定の妥当性の検証。
・ 実施すべき手続の詳細が記載された私どもの指示書に従って日産の独立監査人により実施された減損テストに関する手続及び結論の理解。
・ 個別財務諸表に対する注記2.1、4.1及び4.2における情報の妥当性の評価。
特定の検証
さらに私どもは、フランスで適用される専門的監査基準に準拠して、法令が求める特定の検証を行った。
株主に提供される財政状態及び個別財務諸表についての経営者報告書及びその他の書類における情報
取締役会の経営者報告書及び株主に提供される財政状態及び個別財務諸表についてのその他の書類に記載の情報の適正な表示及び個別財務諸表との整合性について、私どもが特に報告すべき事項はない。
私どもは、フランス商法(Code de commerce)第D.441-6条に記載の支払期限に関する情報の適正な表示及び個別財務諸表との整合性を証明する。
コーポレート・ガバナンスに関する報告
私どもは、コーポレート・ガバナンスに関する取締役会の報告書に、フランス商法(code de commerce)第L.225-37条4、第L.22-10条10及び第L.22-10条9により要求される情報が記載されていることを証明する。
フランス商法(code de commerce)第L.22-10条9の規定に準拠して、取締役が受領する又は取締役へ付与される報酬その他の給付に関し、財務諸表(必要に応じ、財務諸表作成用の基礎資料も含む。)と、貴社が連結範囲に含まれる被支配企業から得ている情報との間の整合性を検証した。その結果、この事項に関する情報は正確且つ真実であることを確信する。
フランス商法第L.22-10条11に基づき、株式公開買付又はエクスチェンジ・オファーの場合に影響を与える可能性があると貴社が判断する項目に関連する情報に関し、私どもは、この情報が私どもに伝えられる原資料のものであることに同意した。その結果、この情報に関して私どもが特に所見を述べるべき事項はない。
その他の情報
また、フランス法が求める、投資及び支配持分の購入、並びに株主及び議決権保有者並びに株式の持ち合いに関する情報については、経営者報告書に正しく開示されていることを検証した。
その他の法的・規制上の要件に係る報告
年次財務報告書に記載することを意図した財務諸表の表示の様式
また、私どもは、欧州単一電子フォーマットに表示された年次財務諸表及び連結財務諸表に関連して法定監査人が実施した手続に関してフランスで適用される専門的監査基準に従い、最高経営責任者の責任に基づき作成された、フランス通貨金融法典(code monétaire et financier)第L.451-1-2条Ⅰに記載の年次財務報告書に含める予定の年次財務諸表の表示が、2018年12月17日付の欧州委任規則第2019/815号に定められた単一電子フォーマットに準拠していることも検証した。
私どもは、私どもが行った業務に基づき、年次財務報告書に含める予定の財務諸表の表示は、すべての重要な点において欧州単一電子フォーマットに準拠していると結論付ける。
私どもは、貴社がAMFに提出する年次財務報告書に最終的に含まれる財務諸表が、私どもが業務を行った財務諸表と一致していることを検証する責任を負わない。
法定監査人の任命
KPMG S.A.については2014年4月30日に開催された定時株主総会により、Forvis Mazars SAについては2020年6月19日に開催された定時株主総会により、私どもはルノーの法定監査人に任命された。
2024年12月31日現在、KPMG S.A.は委任を受けてから継続して11年目であり、Forvis Mazars SAは委任を受けてから5年目であった。
個別財務諸表に対する経営者及びガバナンス責任者の責任
経営者の責任は、フランスにおいて適用されている会計基準に準拠して個別財務諸表を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない個別財務諸表を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制に対する責任が含まれる。
個別財務諸表を作成するにあたり、経営者は、ルノーの清算又は事業の終了を予定していない限り、継続企業として存続するルノーの能力の評価、継続企業に関する事項の開示(該当する場合)及び継続企業を前提とした会計基準の使用について責任を負う。
監査及びリスク委員会は、財務報告プロセスのモニタリング、内部統制及びリスク管理体制の有効性並びに会計及び財務報告手続に関する内部監査(該当する場合)について責任を負う。
個別財務諸表は取締役会により承認された。
個別財務諸表の監査に関する法定監査人の責任
目的及び監査の手法
私どもの役割は、個別財務諸表に係る報告書を発行することである。私どもの目的は、全体としての個別財務諸表に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を得ることにある。合理的な保証は、高い水準の保証であるものの、重要な虚偽表示が存在する場合に、専門的監査基準に従って実施された監査が必ずそれを発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正又は誤謬により生じる可能性があり、個別に又は集計して、かかる虚偽表示がこれらの個別財務諸表に基づく利用者の経済的意思決定に影響を与えることが合理的に予想される場合、重要なものと判断される。
フランス商法(code de commerce)第L.821-55条に規定されるように、私どもの法定監査は、ルノーの存続可能性又はルノーの業務管理の質に係る保証を含むものではない。
フランスで適用される専門的監査基準に従い実施される監査の一環として、法定監査人は監査を通して職業的専門家としての判断を行使し、さらに以下を行う。
・ 不正か誤謬かを問わず、個別財務諸表の重要な虚偽表示リスクを識別及び評価し、これらのリスクに対応する監査手続を立案及び実施し、意見表明の基礎となる十分且つ適切な監査証拠を入手すること。不正には共謀、偽造、故意による不作為、虚偽の陳述又は内部統制の無効化を伴う可能性があるため、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬による重要な虚偽表示を発見できないリスクよりも高い。
・ 状況に応じた適切な監査手続を立案するために、監査に関連する内部統制の理解を得ること(但し、内部統制の有効性に係る意見を表明する目的ではない。)。
・ 個別財務諸表における、使用された会計方針の適切性及び会計上の見積りや経営者による関連する開示の合理性を評価すること。
・ 継続企業を前提とした会計基準を経営者が使用することの適切性及び入手した監査証拠に基づき、継続企業として存続するルノーの能力に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況に関する重要な不確実性が存在するかどうかを評価すること。この評価は、監査報告書の日付までに入手した監査証拠に基づいて行われる。しかしながら、将来の事象又は状況により、ルノーが継続企業として存続できなくなる可能性がある。法定監査人が重要な不確実性が存在すると結論付けた場合、監査報告書において、個別財務諸表における関連する開示に注意を促さなければならず、また、かかる開示が含まれていない若しくは不十分である場合には、監査報告書で表明する意見を修正しなければならない。
・ 個別財務諸表の全体的な表示を評価すること並びにこれらの財務諸表が適正な表示を達成する方法で対象となる取引及び事象を表示しているかどうかを評価すること。
監査及びリスク委員会に対する報告
私どもは、とりわけ監査の範囲及び実施された監査プログラムの記述並びに私どもの監査の結果を含む報告書を監査及びリスク委員会に提出する。また、私どもが識別した会計及び財務報告手続に関する内部統制における重要な不備についても(もしあれば)報告する。
監査及びリスク委員会に対する私どもの報告は、私どもの職業的専門家としての判断により、当期の個別財務諸表監査において特に重要であると判断し、従って私どもが本報告書において記載することを義務づけられている監査上の主要な検討事項である重要な虚偽表示リスクを含む。
また、私どもは、監査及びリスク委員会に対して、とりわけフランス商法(code de commerce)第L.821-27条から第L.821-34条まで及び法定監査人に関するフランス倫理規範(code de déontologie)等のフランスで適用される規則に定める私どもの独立性を確認する、レギュレーション(EU)第537/2014号第6条に規定される宣言を提供する。適切な場合には、私どもは、私どもの独立性に影響を与えると合理的に考えられるリスク及び関連するセーフガードについて、監査及びリスク委員会と議論を行う。
パリ・ラ・デファンス 2025年2月21日
法定監査人
(フランス語原本における署名人)
| KPMG S.A. | Forvis Mazars SA |
| バートランド・プリュボ ジェラルディン・ルブラン | ロイック・ワラート ジュリアン・ユヴェ |