| 【表紙】 | |
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| 【提出書類】 | 有価証券報告書 |
| 【根拠条文】 | 金融商品取引法第24条1項 |
| 【提出先】 | 関東財務局長 |
| 【提出日】 | 平成30年6月29日 |
| 【事業年度】 | 2017年度 (自 平成29年1月1日 至 平成29年12月31日) |
| 【会社名】 | ゴールドマン・サックス・インターナショナル (Goldman Sachs International) |
| 【代表者の役職氏名】 | マネージング・ディレクター ステファン・ボリンジャー (Stefan Bollinger, Managing Director) |
| 【本店の所在の場所】 | 英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コート (Peterborough Court, 133 Fleet Street, London EC4A 2BB United Kingdom) |
| 【代理人の氏名又は名称】 | 弁 護 士 庭 野 議 隆 |
| 【代理人の住所又は所在地】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03(6775)1000 |
| 【事務連絡者氏名】 | 弁 護 士 牧 野 達 彦 同 柴 田 育 尚 同 沖 上 隼 仁 同 塩 越 希 同 髙 山 大 輝 同 宮 崎 太 郎 |
| 【連絡場所】 | 東京都千代田区大手町一丁目1番1号 大手町パークビルディング アンダーソン・毛利・友常法律事務所 |
| 【電話番号】 | 03(6775)1000 |
| 【縦覧に供する場所】 | 該当なし |
(注1) 本書における「GSI」、「当社」、「発行会社」および「我々」との記載は、文脈上別段の解釈が必要な場合を除き、ゴールドマン・サックス・インターナショナルを指す。本書における「ゴールドマン・サックス」および「GSグループ」との記載は、文脈上別段の解釈が必要な場合を除き、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)およびその連結子会社を指す。
(注2) 本書において、別段の記載がある場合または文脈により別意に解すべき場合を除き、「米ドル」、「ドル」または「$」とはアメリカ合衆国の法定通貨である米ドルを意味し、「円」または「¥」とは日本の法定通貨である日本円を意味する。
(注3) 本書において便宜上、一部の財務データは米ドルから日本円へと換算されている。別段の記載がある場合を除き、それらの換算は、2018年4月4日現在の株式会社三菱UFJ銀行による対顧客電信直物売買相場の仲値である1ドル=106.54円の換算率で計算されている。当該換算は、当該日において当該換算率もしくはその他の換算率で米ドルが換算できた可能性があるか、または当該換算率が当該日以降変更されていないという表明ではない。
(注4) 本書中の表において計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
第一部【企業情報】
第1【本国における法制等の概要】
1【会社制度等の概要】
(1)【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当社に適用される主な法的枠組は、2006年英国会社法(「2006年会社法」)である。2006年会社法は、2006年11月8日に国王の裁可を取得し、段階的に発効した。2006年会社法は、2009年10月1日から全面施行され、同法は1985年英国会社法(「1985年法」)に代わるものである。2009年10月1日より前に設立された会社については、一定の経過規定が設けられており、これらの会社に対しては、2006年会社法は異なる態様で適用される。
以下は、当社のような会社に適用される2006年会社法の一部の規定を要約したものである。本項は、英国において当社に適用されるその他の主な法律(たとえば、1986年倒産法、金融サービス法およびコモンロー等)については検討しておらず、また、2006年会社法の規定に関する包括的な説明を行うことを意図するものでもない。
会社の種類
英国の会社法は、他の形態の法人も認めているが、2006年会社法に基づき設立可能な会社の主な形態は以下のとおりである:(a)公開株式会社(public companies limited by shares)、(b)非公開株式会社(private companies limited by shares)、(c)非公開保証有限会社(private companies limited by guarantee)、および(d)無限責任会社(unlimited companies)。無限責任会社の会社形態は非公開のみが認められている。
当社は、1988年6月2日に、1985年法に基づく非公開株式会社として設立された。当社は、1994年2月25日、無限責任会社として再登記された。
1986年倒産法の重要な非適用事項に従うことを条件として、当社(無限責任会社である)が清算する場合、現存する株主および清算開始前の1年以内に株主であった人はすべて、当社の債務および負債ならびに清算の経費の支払、ならびに出資者間での権利の調整に十分な金額を当社の資産に出資する義務がある。
基本定款(Memorandum of Association)
各会社は、基本定款を制定しなければならない。2006年会社法においては、基本定款には、引受人が2006年会社法に基づき会社を設立することを希望し、そして会社の株主になること(株主資本を有する会社の場合は、少なくとも1株を引き受けること)に同意する旨が記載される。
2009年10月1日より前に設立された会社については、それらの基本定款の規定のうち、上記に該当しない商号、会社の責任、会社の目的、登録事務所が所在する国および株式資本の内容といった事項は、通常定款の規定として扱われている。2011年5月17日の書面による決議により、当社はその通常定款から、2006年会社法の効力発生以降、2011年5月17日まで通常定款の規定として扱われてきたすべての不必要な基本定款の規定を削除した。
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通常定款(Articles of Association)
各会社は、通常定款を制定しなければならない。2006年会社法の要件に従い、通常定款には、会社の社内的事項を規律する規則、およびその他広範にわたる事項について定める規則が含まれる。これらには、通常以下が含まれる。
(a)会社の株式に付随する権利および義務に関する事項(株主総会における議決権の行使および株主総会の開催に関する事項を含む)
(b)取締役に関する事項(取締役の員数、権限および職務(借入権限を含む)、報酬、費用および利益、利益相反の宣言および承認に係る手続、選任および解任の手続ならびにそれらの手続に関する事項を含む)
(c)配当の宣言および支払
定款は、会社とその各株主の間の契約を構成し、これらの変更は、株主の特別決議によってのみ行うことができる(2006年会社法、または定款中で固定化(entrenchment)について特別に規定している場合、それらを条件とする)。
2006年会社法に基づき制定された規則である、英国2008年モデル定款会社規則(SI 2008/3229)は、非公開株式会社、非公開保証有限会社および公開会社の通常定款のモデル様式を3つ定めている。これらは、2006年会社法に基づき設立されたこれらの形態の会社の通常定款の標準様式となるが、これらを全く採用せずに独自に策定した定款を使ってもよく、またはこれらに変更を加えて採用することもできる。無限責任会社についてはモデル定款は制定されていない。
報告書および財務書類
会社は、有限責任会社であるか無限責任会社であるかを問わず、会社の取引を表示および説明し、いかなる時にも会社の財政状態を合理的な正確さをもって開示し、かつ、作成を要求されるすべての財務書類が2006年会社法を遵守するものであることを取締役会が確保する上で、十分な会計帳簿を保持することを2006年会社法によって義務づけられている。会社の取締役会は、事業年度毎に、2006年会社法の規定に従って、貸借対照表、損益計算書および注記からなる財務書類を作成しなければならない。
会社の取締役会は、事業年度毎に、取締役報告書(directors’ report)を作成しなければならない。かかる報告書の内容は、とりわけ、2006年会社法の規定により定められている。2006年会社法の2013年戦略報告書(strategic report)および取締役報告書規則(SI 2013/1970)により、2013年9月30日以降に終了する事業年度に関して会社の取締役報告書の内容変更が導入された。その結果、事業に関する報告の作成の要件は同規則により廃止され、小会社を除く会社は、(取締役報告書だけでなく)単体で戦略報告書を作成することが必要となった。取締役報告書の内容もまた、会社の規模によって異なる。たとえば、小会社は、上場しているか否かを問わず、取締役報告書に関する小会社の免除の利益を受けることができる。戦略報告書については、会社、パートナーシップおよびグループ(会計および非財務的報告)規制2016により、非財務的情報に関する報告を盛り込むことが義務づけられた。これには、環境、会社の社員、社会、人権の尊重ならびに腐敗防止および贈収賄防止に関連する情報が含まれる。
会社の監査人は、とりわけ2006年会社法に従った、会社の株主に対する会社の年次財務書類に関する報告書を作成しなければならない。監査人は、年次財務書類が、当該事業年度末現在の会社の(または(該当する場合)グループの)状況および当該事業年度の損益について真実かつ公正な概観を与えているかどうか、当該財務書類が関連する財務報告に係る枠組に従って適正に作成されているかどうか、ならびに2006年会社法の要件に従って作成されているかどうかについての自己の意見を同報告書に明確に記載しなければならない。監査人は、当該事業年度に係る取締役報告書に記載の情報が当該事業年度に係る財務書類と整合しているかどうかを検討し、その点に関する自己の意見をその報告書に記載しなければならない。
年次財務書類は、戦略報告書、取締役報告書、取締役報酬報告書(ただし、上場会社の場合であり、当社は該当しない)および当該財務書類に対する監査人の報告書と共に、株主総会において会社に提出されなければならず、当該財務書類等が会社に提出される株主総会の21日前までに、とりわけ会社の各株主に送付されなければならない。公開会社の場合(当社は該当しない)、財務書類は株主総会において会社に提出されなければならず、当該事業年度末から6ヶ月以内に会社登記官に送達されなければならない。発行する有価証券がロンドン証券取引所のメインマーケットまたは欧州経済領域(「EEA」)の他の規制市場において取引可能な会社の場合、財務書類は当該事業年度末から4ヶ月以内に公表されなければならない。
株式資本および種類株式
会社の発行済株式資本は、会社が発行し、実際に引き受けられた株式数である。たとえば保証有限会社のように、すべての会社が株式資本を有するとは限らない。会社の各種類株式に付随する権利は、会社の通常定款に規定される。種類株式の権利については制限はなく、無限の異なる形態をとることができる。慣例上の種類分けおよび通常使用される株式の種類は:(a)普通株式、(b)優先株式、(c)償還株式、(d)転換株式、および(e)後配株式である。会社の株式に付随する議決権は、通常、株主総会でその権利を行使する方法と共に、会社の通常定款に定められている。
株式の発行および新株引受権
株式資本の種類が1種類のみの非公開会社の取締役会は、同種の株式の割当を行うにあたり、株主による授権を必要としない。しかし、2種類以上の株式を発行している非公開会社および公開会社においては、取締役会は、2006年会社法に基づき、新株発行に関して会社の通常定款の規定または株主の通常決議により授権されていなければならない。2006年会社法はまた、現金の払い込みに対する新株発行に際し、株主の新株引受権を定めている(ただし、株式等その他の対価に対する新株発行の場合は認められない)。会社が現金と引き換えの新株割当を予定する場合、会社はまず第一に既存の株主に対して、それら株主が保有する株式数の割合に応じてこれら新株の割当を受ける権利を与えなければならない。しかし、新株引受権は、会社の株主の特別決議によって適用を排除することができ、非公開会社の場合には、通常定款の規定により適用を排除することができる。
株主:年次株主総会
公開会社は、その事業年度終了から6ヶ月以内に年次株主総会を開催しなければならない。株式が取引されている非公開会社(すなわち、EEAの規制市場においてその株式の取引が認められている会社)は、その各事業年度終了の翌日から起算して9ヶ月以内に年次株主総会を開催しなければならない。株式が取引されていない非公開会社については、当該会社の通常定款に別段の定めがない限り、年次株主総会の開催を義務づける法律上の要件はない。2006年会社法は、年次株主総会で取り扱われるべき議題を特定しておらず、また議題の制限もしてない。
年次株主総会の招集通知は、送達の日と総会の日の間が少なくとも中21日間となるように行われなければならないが、同総会に出席し、議決権を行使する権利を有する者全員がこれより短い期間の通知に同意する場合は、この限りではない。
株主:株主総会
年次株主総会を除くすべての株主の総会は、株主総会である。通常、株主総会の法定の最短の通知期間は、中14日間である。
株主総会に参加し、議決権を行使する権利が付与された全株式の額面価額の90パーセント以上(非公開会社の場合)または95パーセント以上(公開会社の場合)を保有する株主の同意があれば、株主総会の通知期間をさらに短くすることができる。通常定款によって、より長い通知期間を定めることもできる(ただし、通常定款によって、より短い通知期間を定めることはできない)。
株主:株主総会における議事の進行および議決権の行使
株主総会の定足数は、会社の通常定款において定められる。定足数を満たすためには各種類株式の株主の出席を必要とする特別の種類株式に関する権利が存在していない限り、あるいは会社が一人会社でない限り、通常、定足数は株主2人である。
2006年会社法の下では、株主総会に出席し議決権を行使する権限を有する株主はいずれも代理人(株主である必要はない)を選任し、当該代理人に当該株主に代わり株主総会において出席、発言および議決権の行使を行わせることができる。株主は、代理人を選任できる権限について知らされていなければならない。会社による総会の招集通知の発送と併せて、株主に対して委任状が提供される。委任状が有効となるためには、該当する総会(またはその延会)の少なくとも48時間前までに委任状が返送されていなければならない。
投票(すなわち投票用紙による投票であり、通常本人がまたは代理人により出席している各株主が保有株式1株につき1つの議決権を有する)が要求されていない限り、株主総会における決議に対する議決権の行使は、挙手により行われる。定款に別段の定めがない限り、本人が出席している各株主および株主が適式に選任した各出席代理人は、出席株主または委任した株主が保有している持分にかかわらず、挙手により1つの議決権を行使できる。
株主:株主による承認
2006年会社法が規定する決議方法は、出席株主(本人または代理人による)の過半数の同意および議決権行使を必要とする通常決議、ならびに出席株主(本人または代理人による)の75パーセント以上の同意および議決権行使を必要とする特別決議の2種類である。
2006年会社法は、株主総会開催に代わるものとして、非公開会社による書面による決議の手続について定めている。2006年会社法は、書面による決議は、通常決議の場合は株主の過半数が同意した場合、特別決議の場合は株主の75パーセント以上が同意した場合可決が可能であると定めている。書面による決議は、可決された場合、株主総会で可決された決議と同じ効力を有する。
2006年会社法は、公開会社が書面による決議を行うことを認めていない。
配当
配当とは、会社の税引後利益の株主への分配である。会社が行う配当支払のうち、最も一般的なものは、最終および中間配当である。最終配当は、1年に1度支払われ、年次財務書類が作成された後に計算される。一方、中間配当は年度を通じていつでも支払うことができ、会社の年次収益が確定される前に計算される。定款には会社による配当の宣言と支払に関する明確な規定が通常含まれているが、2006年会社法は配当の宣言は誰が行うのか規定しておらず、特に株主総会において株主が宣言する配当(最終および中間いずれについても)について要件を定めていない。したがって、会社の定款にこの点の定めがない場合、取締役会は、配当の宣言について株主総会で株主の承認を受けることなく、すべての配当(最終および中間)を宣言する権利を有することとなる。しかしながら、標準的な慣習においては、取締役会は中間配当を宣言し、支払うことができる一方で、最終配当については取締役会が提言を行うが、配当宣言は株主が株主総会において行うこととなっている。
配当の支払を提言または宣言するにあたり、取締役は、それらのコモンローおよび衡平法上の義務ならびに2006年会社法に基づく法令上の義務を考慮しなければならず、とりわけ、その権限の範囲で行為する義務、会社の成功を推進する義務ならびに相当な注意、能力発揮および努力を行う義務を考慮しなければならない。取締役は、会社の最善の利益を全般的に考慮しなければならず、仮に慎重さに欠けた方法で配当の支払を行った場合、責任を問われる可能性がある。取締役会は、収益の一部を準備金として(たとえば将来の収益が少なかった年度の配当に充てるために)確保しておくことができる。さらに、配当を宣言するためには、会社は分配可能な準備金を有していなければならず、会社の分配可能な利益を上回る額の配当といった、2006年会社法に反する配当の支払を取締役が承認した場合、当該取締役は法律上およびコモンロー上の義務に違反している可能性があり、当該取締役が株主でなくても、会社に対して個人的に補填を行う義務を負う場合がある。
経営および運営
2006年会社法の下においては、非公開会社は少なくとも1名、公開会社は少なくとも2名の取締役を置かなければならない。この規定に従うことを条件として、定款には、取締役の最大または最低員数を定めることができる。取締役は業務執行取締役(任用契約に基づく)または非業務執行取締役のいずれかであり、様々な役務および義務を果たす。法人取締役も認められているが、取締役のうち少なくとも1名は個人でなくてはならない。会社の取締役の年齢の下限は16歳である。年齢の上限は定められていない。外国人取締役に関する制限は設けられていない。
取締役の義務
2006年会社法は、取締役が会社に対して負う義務に関する法定の規定をすべて列挙している。取締役の法定の義務は以下のとおりである。
(a)会社の設立憲章により付与された権限の範囲内で行為する義務
(b)株主全体の利益のために会社の成功を推進する義務
(c)独立して判断する義務
(d)相当の注意、能力発揮および努力を行う義務
(e)利益相反を回避する義務
(f)第三者から利益の供与を受けない義務
(g)予定されている会社との取引に対する利害関係を開示する義務
これらの義務は、会社の取締役全員に適用される。ただし、ここに列挙された法定の義務は、会社の取締役として取締役が負う可能性があるすべての義務を網羅してはいない。
(2)【提出会社の定款等に規定する制度】
下記は、本書の日付現在において効力を有している当社の通常定款の規定の一部の要約である。下記は通常定款の一部の規定の要約にすぎず、詳細については当社の2017年2月20日付通常定款に定められている。
取締役
当社の取締役は、当社の日々の事業経営に責任を負う。この目的のため、取締役は当社のすべての権能を行使することができる。取締役は、自らに付与された権能を、取締役が適切と考える人または委員会に対して、取締役が適切と考えるあらゆる方法(委任状によるものを含む)および条件で委任することができる。取締役または取締役の授権に基づき行為する人は随時、取締役が随時決定する期間中、取締役が随時決定する条件で、取締役が随時決定する権能を付与して、1人または複数の当社の代表者を選任して当社の事業またはその1つまたは複数の部門の経営を支援させることができる。取締役会の決議または取締役会の授権に基づき行為する人の決定によって、付与された肩書きを有する人をいつでも解任することができる。
当社が株主総会において(通常決議により)別段の決定を下さない限り、取締役の員数は、1人以上とし、上限は設けない。いずれの取締役も、取締役に通知を行うことにより、または会社の秘書役(該当する場合)にかかる通知を行う権限を付与することにより、取締役会を招集することができる。取締役は、いずれの取締役会または取締役の委員会においても、そしていずれの決議に際しても議決権を行使することができると共に、定足数に参入され、いずれの意思決定にも参加することができる。これは、かかる意思決定に当該取締役が(直接・間接を問わず)利害または責務(種類を問わず、また、当社の利益に反するか否かにかかわらず)を有する事項に(形式を問わず)関係または関連するかどうかにかかわらない。取締役がかかる決議に際して議決権を行使する(またはかかる意思決定を行い、もしくは意思決定に参加する)場合、当該取締役の議決権は算入され、当該取締役は定足数に算入されるものとする。取締役会の決定により別段の定めがなされない限り、取締役会の定足数は1人とする。
取締役が自己の利害関係の性質および範囲を開示していることを条件として、またはかかる利害関係が定款に従い開示されたとみなされたことを条件として、取締役は、
(a)当社が当事者となるか、当社がその他の方法により利害関係を有する取引または取決めの当事者となるか、その他の方法により利害関係を有すること、
(b)当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人の取締役、その他の役員もしくは従業員となること、または当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人との間の取引もしくは取決めの当事者となること、または当社が利害関係を有する法人もしくはグループ会社もしくはグループ会社が利害関係を有する法人に対してその他の方法により利害関係を有すること、
(c)自ら、または自己が利害関係を有する企業を通じて、当社、グループ会社またはグループ会社が利害関係を有する法人のために、その専門能力において行為すること(ただし、監査人としての行為を除く)、ならびに
(d)取締役会が決定するところにより、取締役と兼務して当社における他の役職(監査人を除く)に就くこと
ができる。また、(ⅰ)当該取締役は、自己の役職またはそれによって生じた信認関係を理由として、当該取締役またはその他の人が、かかる役職もしくは雇用関係によって、かかる取引もしくは取決めによって、専門能力において行為することによって、またはかかる事業もしくは法人に対する利害関係によって得る報酬またはその他の利益について、当社に対し責任を負わないものとし、(ⅱ)かかる取引または取決めはいずれも、かかる利害関係または報酬もしくはその他の利益を理由として回避されなくてはならないものではなく、さらに(ⅲ)かかる報酬またはその他の利益を受領することは、2006年会社法第176条に基づく義務違反を構成しないものとする。
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株式および分配
取締役会は、新株引受権を付与しない形(すなわち、下記の割り当て等において既存株主にその持株数に応じて比例案分した株式先買権を付与しない形)で当社の株式を割り当て、またはそれらの株式を引き受ける権利を付与し、もしくはいずれかの有価証券をそれらの株式に転換する権利を付与するために、当社のあらゆる権限を行使することができる。定款の定めに従うことを条件として、ただし、既存の株式に付与された権利をさらに損なうことなく、当社は、当社の通常決議により決定される権利または制限を付した追加の種類株式を発行することができる。かかる決議が可決されていない場合、またはかかる決議によって特別の規定が設けられない場合は、取締役会の決定による。当社は、当社または保有者の選択により償還可能なまたは償還義務がある株式を発行することができる。取締役会は、かかる株式の償還の条件および方法を決定することができる。
取締役会は、以下のいずれかの条件が満たされない場合にのみ、当社における株式の譲渡の登録を拒否する裁量を有するものとする。
(a)当該譲渡が、関連する株券および譲渡人が当該譲渡を行う権利を有することを証明するための取締役会が合理的に要求することのある他の証拠と共に、当社の登録事務所または取締役会が指定する他の場所に申し出られること
(b)当該譲渡が1種類の株式のみに関すること
(c)当該譲渡が4人以内の譲受人に対するものであること
配当および分配
当社は、通常決議により配当を宣言することができる。取締役会は、自らが判断した場合、中間または最終配当を宣言し、支払う権限を有しており、かかる配当は、当該配当の宣言または支払の決議または決定がなされた日現在の各株主の保有株式を基準に支払われる。
支払期限後12年間請求されなかった配当の権利は失効し、当社に返還される。
定款の定めに従うことを条件とし、かつ、当社の通常決議により承認された場合、取締役会は、当社の利益のうち、優先配当の支払に使用しなくてもよい金額または当社の資本剰余金もしくは資本償還準備金の残高を資本化することができ、当該金額を、配当によって分配されていたとしたら受け取る権利を有していたであろう者に割り当てることができる。
株主および総会
年次株主総会は、中21日間以上の通知期間を設けて招集される。その他すべての総会は、中14日間以上の通知期間を設けて招集される。当該招集通知には、総会が開催される場所、日時、および議題を記載するものとする。年次株主総会の招集通知には、年次株主総会である旨を記載するものとし、特別決議を行うための総会の招集通知には、当該決議を提案する意図および決議の文言を記載しなければならない。
2【外国為替管理制度】
随時効力を有する一定の経済的制裁および2009年英国銀行法(「銀行法」)(および銀行法に基づく二次的法律)の規定を除き、現在、当社の債務証券の英国非居住者である保有者に対する利息および元本の支払を制限するような英国の外国為替管理制度は存在しない。
3【課税上の取扱い】
(1)【英国の租税制度】
以下は、(ⅰ)当社のシリーズBプログラムまたは(ⅱ)当社のシリーズKプログラムのいずれかに係る一般社債要項に基づき社債として当社が発行する有価証券(あわせて「本プログラム社債」)の元利金の支払に関する本書の日付現在の英国の源泉徴収課税制度の概要である。
以下においては、本プログラム社債の取得、保有、処分または放棄に係るその他の英国税務上の側面については触れておらず、また本プログラム社債以外の有価証券の取扱いについても触れていない。本プログラム社債の発行および引受、本プログラム社債の購入、処分または決済等の本プログラム社債に関する取引は、購入予定者に対して、英国税務上の影響(譲渡税および本プログラム社債についてなされる支払からの英国の租税のためのまたは英国の租税を理由として行われる可能性のある源泉徴収または控除を含むが、これらに限定されない)を及ぼす可能性がある。かかる税務上の影響は、特に投資予定者の地位や、価格決定追補書類に定める特定の本社債に係る条件等に左右される。本項は、英国歳入関税庁(「歳入関税庁」)の現行の法律および実務に基づいており、これらは場合により遡及的効力をもって変更される可能性がある。以下の記述はもっぱら本プログラム社債の絶対的な受益権者である者の税務ポジションに関するものである。関連価格決定追補書類に定めるあるシリーズの本プログラム社債の特定の発行条件は、当該シリーズのまたはその他のシリーズの本プログラム社債の税務上の取扱いに影響を及ぼす可能性がある。以下の記述は一般的な指針であり、慎重な取扱いを要する。また、税務上の助言として記載されたものではなく、購入予定者に関係する可能性のある税務上の考慮事項を網羅することを意図したものでもない。
A. 社債-発行会社による利払いに対する英国源泉徴収税
1. 1年未満の満期期間にて発行された(かつ、本プログラム社債を合計で1年以上の期間に及ぶ借入れの一環とする旨の取決めに基づき発行されたのではない)本プログラム社債に係る利息は、英国所得税のためのまたは英国所得税を理由とする源泉徴収または控除を受けることなく当社より支払うことが可能である。
2. 1年以上の満期期間にて(または、本プログラム社債を合計で1年以上の期間に及ぶ借入れの一環とする旨の取決めに基づき)発行された本プログラム社債に係る利息は、英国所得税のためのまたは英国所得税を理由とする源泉徴収または控除を受けることなく当社より支払うことが可能であるが、当社が2000年金融サービス市場法の趣旨において認可されており、今後も認可を維持し、当社の事業の全部または主要部分が、現在および今後も、本人として金融商品(2007年所得税法第885条に定めるところによる)を取引することによって構成され、かつ、当該支払がかかる事業の通常の営業過程において行われることを条件とする。同様の規定の文脈において歳入関税庁が公表した実務に基づき(かつ、歳入関税庁がかかる実務が本件にも適用されるべきであると認めることを前提として)、利息は、当該利息を生じる取引の特性が主に英国の租税を回避することを目的としている場合を除き、通常の営業過程において支払われたものと認められる。当該本プログラム社債が、英国の規制上の資本要件の特定のクラスとして認められるまたは認められている場合、第885条は不適用となる。ただし、そのような場合には、当該規則(SI 2013/3209)の下にある者に対して英国における税優遇措置を受けることが当該社債の発行の主要な目的またはその1つではない限り、源泉徴収義務の代替免税策が通常存在する。
3. 他のすべての場合においては、本プログラム社債に係る利息は、基本税率(現在20パーセント)の英国所得税を控除した上で支払われることとなるが、適用ある二重課税防止条約の規定に基づき歳入関税庁の指示に従い利用可能な減税措置または適用されるその他の免税措置に従うことを前提とする。
B. 捺印証書に基づく支払
当社が捺印証書に基づき行う支払は、上記の英国源泉徴収税の免除を受けることはできない。
C. 英国源泉徴収税に関するその他の規則
1. 本プログラム社債が、プレミアムを上乗せした価格で償還されるか、またはその可能性がある場合、かかるプレミアム部分は利息の支払を構成する可能性がある。利息の支払は上記の英国源泉徴収税の適用を受ける。
2. 利息が英国所得税を控除された上で支払われた場合、英国の居住者でない社債権者は、適用ある二重課税防止条約に該当する規定がある場合、控除された租税の全部または一部の還付を受けることができる場合がある。
3. 本英国税制セクションにおいて「利息」という場合、英国税法上の理解に基づく「利息」を意味する(一定の場合は割引を含む)。上記の記述は、その他の法律に基づく「利息」もしくは「元本」の異なる定義または本プログラム社債もしくは関連書類の条件により定められる異なる定義を考慮していない。本社債に係る支払が、英国の税務上利息を構成しない場合(または利息として取り扱われない場合)において、支払が英国を源泉とするときは、かかる支払が英国の税務上、たとえば年次支払金、マニュファクチャード・ペイメント、貸料または使用料を構成する(またはそのように取り扱われる)のであれば、かかる支払は英国源泉徴収税を課される可能性がある。ただし、上記A2およびA3に記載の免除はこの場合は適用されない。かかる支払が英国源泉徴収税の課税対象である場合、(特にプログラム証券の価格決定追補書類に定める条件等によって判断される)、かかる支払は、英国の租税の控除(源泉徴収税率は、支払の性質によって異なる)を受けた上でなされる可能性がある。ただし、適用される源泉徴収税の免税措置および適用ある二重課税防止条約の規定に基づき利用可能な減税措置に従うことを前提とする。
4. 上記の英国源泉徴収税の課税見解に関する記述は、当社の代位が行われないことを前提としており、かかる代位による税務上の影響については考慮していない。
(2)【日本の租税制度】
日本の租税
(a) 社債の利息に対する課税
日本国の居住者または日本国の法人が支払を受ける社債の利息は、日本国の租税に関する現行法令の定めるところにより一般的に課税対象となる。
日本の居住者が、日本国内における支払取扱者を通じて利息を受け取る場合には、当該利息金額(外国における当該利息の支払の際に外国の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、以下の税率で源泉徴収が行われる。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本国の居住者に対する課税率 | |
|---|---|---|
| 2016年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315%* + 地方税5% | |
| 2038年1月1日以降 | 所得税15% + 地方税5% |
* 2011年の震災に関連する復興特別所得税を含む
さらに、日本国の居住者は、申告不要制度または申告分離課税を選択することができ、申告分離課税を選択した場合には以下の税率が適用される(ただし、外国で徴収された税額がある場合には、その金額は一定の範囲内で日本における課税額から控除される)。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本国の法人の源泉徴収税率 | |
|---|---|---|
| 2013年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315%* + 地方税5% | |
| 2038年1月1日以降 | 所得税15% + 地方税5% |
* 2011年の震災に関連する復興特別所得税を含む
日本国の法人が、日本国内における支払取扱者を通じて利息を受け取る場合には、当該利息金額(外国における当該利息の支払の際に外国の源泉徴収税が徴収される場合、当該控除後の金額)につき、以下の税率で源泉徴収が行われる。
| 利息の支払を受けるべき期間 | 日本国の法人の源泉徴収税率 |
|---|---|
| 2016年1月1日~2037年12月31日 | 所得税15.315%* |
| 2038年1月1日以降 | 所得税15% |
* 2011年の震災に関連する復興特別所得税を含む
日本国の法人の場合、源泉徴収された所得税の額は、それぞれ、当該年度にかかる法人税の額から控除することができる。
(b) 一定の振替社債等につき非居住者または外国法人が支払を受ける利息または償還差益に対する非課税措置
一定の振替社債等につき非居住者または外国法人が支払を受ける利息または償還差益については、一定の要件を満たす場合に、日本国の所得税および法人税が非課税とされる。
(c) 社債の譲渡によって生じる所得
社債の譲渡によって生じる所得については、その譲渡人が日本の法人である場合は益金となる。譲渡人が日本の居住者である場合には、社債の譲渡によって生じる所得については20.315パーセント(2038年1月1日以降は20パーセント)の税率による申告分離課税の対象となる。
4【法律意見】
当社の法律顧問であるアシャースト・ホンコンは、法律意見書記載の日付時点における次の趣旨の法律意見書を2018年6月26日付で提出している。
(1) 当社は、1985年英国会社法に基づき適法に設立され1994年2月25日に無限責任会社として再登記されています。
(2) 彼らの知りかつ信ずるところによれば、本有価証券報告書の「第一部 企業情報」の「第1 本国における法制等の概要」に含まれる、「1 会社制度等の概要」および「2 外国為替管理制度」と題する項の内容は、イングランド法に関する記述を構成する限り、すべての重要な点において真実かつ正確です。
(3) 本有価証券報告書の「第一部 企業情報」の「第1 本国における法制等の概要」に含まれる、「3 課税上の取扱い (1) 英国の租税制度」と題する項の内容は、それらの記述が英国の税法に関する事項の概要を述べる意図である限りにおいて、当該事項の適正な概略です。彼らは、本有価証券報告書の上記の項目に明確に記されているものを除き、いずれの英国の課税上の影響についても、いかなる意見も申し述べることを依頼されておらず、またいかなる意見も表明していません。
第2【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
| (単位:百万ドル) | |||||
|---|---|---|---|---|---|
| 2017年12月31日に 終了した 事業年度 | 2016年12月31日に 終了した 事業年度 | 2015年12月31日に 終了した 事業年度 | 2014年12月31日に 終了した 事業年度 | 2013年12月31日に 終了した 事業年度 | |
| 営業利益 | 2,389 | 2,280 | 2,939 | 2,275 | 618 |
| 税引前利益 | 2,091 | 1,943 | 2,661 | 2,060 | 298 |
| 当期純利益 | 1,557 | 1,456 | 2,308 | 1,608 | 169 |
| 2017年12月31日現在 | 2016年12月31日現在 | 2015年12月31日現在 | 2014年12月31日現在 | 2013年12月31日現在 | |
| 固定資産 | 210 | 140 | 12 | 14 | 16 |
| 流動資産 | 939,863 | 934,129 | 850,219 | 967,411 | 816,203 |
| 株主持分合計 | 31,701 | 27,533 | 26,353 | 21,997 | 20,300 |
2【沿革】
沿革および発展
正式名称、登記地、登記番号および設立日
GSIは、「トラシェルフコー・リミテッド」(番号1266)の商号で1988年6月2日に設立された英国会社である。GSIは、1988年9月21日に「ゴールドマン・サックス・インターナショナル・リミテッド」に商号変更し、1994年2月25日、イングランドおよびウェールズの非公開の無限責任会社として英国の会社登記官に対して再登記された(登記番号02263951)。これ以前は、「ゴールドマン・サックス・インターナショナル・リミテッド(Goldman Sachs International Limited)」の商号で有限責任会社として登記されていた。GSIは、英国の健全性監督機構(「PRA」)により権限を付与され、英国の金融行為監督機構(「FCA」)およびPRAの規制対象となっており、また、英国の2000年金融サービス市場法(「FSMA」)に基づく認可業者(authorised person)であり、それらの規則に従わなくてはならない。GSIおよびその関係会社の一部は、様々な取引所の会員であり、ロンドン証券取引所およびロンドン国際金融先物取引所の規則等、それら取引所の規則に従わなくてはならない。GSIの関係会社の一部もまた、FCAおよびPRAの規制対象となっている。
登記上の事務所
GSIの登記上の事務所の所在地は英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コート(Peterborough Court, 133 Fleet Street, London EC4A 2BB United Kingdom)、電話番号:+44 20 7774 1000である。
正式名称および商号
GSIの正式名称および商号は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(Goldman Sachs International)である。
3【事業の内容】
以下は、ゴールドマン・サックス・インターナショナルの2017年度アニュアル・レポートの抄訳である。
はじめに
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(「GSI」または「当社」)は、世界中の顧客を対象として幅広い金融サービスを提供している。当社はまた、ヨーロッパ、中東およびアフリカ(「EMEA」)地域の顧客に金融サービスを提供するために、これらの地域全体にわたり数多くの支店および駐在員事務所を有している。
当社の主要な規制機関は、健全性監督機構(「PRA」)および金融行為監督機構(「FCA」)である。
当社の支配事業体である最終親会社は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「グループ・インク」)である。グループ・インクは、米国の連邦準備制度理事会(「連邦準備制度理事会」または「FRB」)の規制対象である銀行持株会社であり、金融持株会社である。当社に関して、「グループ会社」とは、グループ・インクまたはそのあらゆる子会社を意味する。グループ・インクは、その連結子会社と共に「GSグループ」を形成している。GSグループは、法人、金融機関、政府および個人等の広範かつ多様な顧客層を対象として幅広い金融サービスを提供している一流のグローバル投資銀行であり、証券会社であり、また投資運用会社でもある。GSグループは、GSIを含む数多くの子会社を通じてEMEAにおけるプレゼンスを有している。
当社は、その顧客が選任するアドバイザーとなること、およびグローバル金融市場の主要な参加者となることを目指している。当社はまた、GSグループの一員として、日常的な業務の過程において、そのマーケット・メイキング業務および通常業務の一部として関係会社との取引を行う。当社は、GSグループと同様に、その業績を4つの事業セグメントにより報告している。それらの事業セグメントは、投資銀行業務、機関投資家向けクライアント・サービス、投資および貸付業務ならびに投資運用業務である。
GSIの活動および収益源は、有価証券の引受・販売業務、社債および株式ならびに米国以外のソブリン債およびモーゲージ証券の取引、スワップおよびデリバティブ商品の締結、M&A、再編、私募およびリースならびにプロジェクト・ファイナンスに対するファイナンシャル・アドバイザリー・サービス、不動産仲介および融資、ならびにマーチャント・バンキングおよび株式仲介およびリサーチを含み、これらに関して発生する。法人、金融機関、政府および個人投資家等世界中の広範かつ多様な顧客層を対象として金融サービスが提供されている。
自己資本管理および規制上の資本
自己資本比率は、当社にとって非常に重要である。当社は、通常の業務状況とストレス下の状況の双方において、自己資本の適切な水準および構成を維持する上で有用となる枠組を示し、目的を定め、指針を示す総合的な資本管理方針を定めている。
自己資本管理(監査済)
当社は、現在および将来における当社の規制上の資本要件、当社の資本計画、ストレス・テスト・プロセスおよび破綻処理資金モデル→追加済みの結果を含む複数の要因、さらに格付機関のガイドライン、事業環境や金融市況等その他の要因を考慮した上で、適正な自己資本の水準および構成を決定する。
当社の資本計画およびストレス・テスト・プロセスには、社内で策定されたストレス・テスト、およびPRAの自己資本比率内部評価プロセス(「ICAAP」)に基づき要求されるストレス・テストが組み込まれている。またこれらは、市場リスク、信用リスク、オペレーションリスクおよびその他のリスク等の事業活動に関連する重大なリスクを特定および計測するよう設計されている。当社は、強いストレス事由が生じた後でも当社の自己資本比率が適正な水準に保たれるように、十分な資本を維持することを目標としている。当社の自己資本比率の評価は、流動性比率の評価と共に検討され、当社の全体的なリスク管理の体制、ガバナンスおよび方針の枠組に統合される。
また、当社の総合的な資本管理方針の一環として、緊急時資本計画が維持されている。この緊急時資本計画は、認識された、または実際の資本不足を分析し、これに対処するための枠組について定めている。これには、資本不足の原因を特定することや、その緩和策および実行可能な方策を見極めることが含まれるが、これらに限定されない。また、緊急時資本計画は、危機発生期間中に従うべき適切な連絡手続(社内の情報伝達のほか、外部の利害関係者に対する適時の連絡等を含む)の概要も定めている。
規制上の資本(監査済)
当社は、第4次EU資本要求指令(「CRD Ⅳ」)およびEU資本要求規則(「CRR」)において規定されたEUの規制対象である金融機関向けの自己資本規制の枠組の対象となっている。これらの資本規制は概ね、バーゼル銀行監督委員会(「バーゼル委員会」)による国際的な自己資本比率水準を強化した最終的な自己資本規制の枠組(「バーゼル3」)に基づいている。バーゼル委員会は、健全な銀行規制に係る国際基準を定める主要な機関であり、その加盟法域においては、同委員会の基準およびガイドラインに基づく規制が実施されている。
リスク・ベースの自己資本要件は、規制上の資本要件指標とリスク・ウェイト資産(「RWA」)を比較した自己資本比率である。普通株式等Tier1(「CET1」)比率とは、CET1をRWAで除した値である。Tier1資本比率は、Tier1資本をRWAで除した値である。総自己資本比率は、総自己資本をRWAで除した値である。
CRD Ⅳに基づき、最低CET1、Tier1資本および総自己資本比率(総称して「Pillar 1資本要件」)は、以下により補完される。
・CET1として認められる資本のみで構成され、2016年1月1日に段階的に導入を開始し、2019年1月1日にRWAの2.5パーセントに到達するまで年率0.625パーセントずつ上乗せされていく資本保全バッファー。
・過度の信用拡大に対抗することを目的とする最大2.5パーセントの(同じくCET1でのみ構成される)カウンターシクリカル資本バッファー。同バッファーは、カウンターシクリカルバッファーを通知した法域に拠点を置く特定の種類の取引先に対する当社のエクスポージャーにのみ適用する。これらのエクスポージャーは現時点では重大でないため、同バッファーはCET1比率に対し0.01パーセント以下の引上であり、当社の自己資本にはほぼ影響しない。当社に適用するカウンターシクリカル資本バッファーは将来変更される可能性があり、その結果、当社の最小自己資本比率が増加する可能性がある。
・Pillar 2Aに基づく個別資本ガイダンス(Pillar 1では十分に対応していないリスクをカバーするための追加額)。PRAは、監督当局として当社のICAAPを定期的に審査し、それに基づきPRAはPillar 2Aに基づく個別資本ガイダンスに関する最終決定を下す。同個別資本ガイダンスは、当社が保持しているべきとPRAが考える資本の最低額に関する基準点における評価である。
下表は、当社の最小自己資本比率要件を示している。これらの最小自己資本比率は、PRAから受領したPillar 2A自己資本ガイダンスを組み込んだものであり、将来的に変更される可能性がある。
| 2017年12月 最小自己資本比率 | 2016年12月 最小自己資本比率 | |
|---|---|---|
| CET1比率 | 7.2% | 6.5% |
| Tier1資本比率 | 9.1% | 8.5% |
| 総自己資本比率 | 11.8% | 11.2% |
PRAは、Pillar 2A自己資本ガイダンスに加え、ストレス下の市況において損失を吸収するため当社に必要であるとみなす自己資本の額を示す、予測的自己資本ガイダンスを定義している。同予測的自己資本ガイダンスは、Pillar 2Bまたは「PRAバッファー」といい、上記の最小自己資本比率には反映されていない。上記のとおり、資本保全バッファーが段階的に導入を開始されると、PRAバッファーは完全にまたは部分的に置換される。
当社は、2017年度および2016年度中、PRAにより設定された資本要件を満たしていた。
規制上の自己資本比率
下表は、CRD Ⅳに基づく当社の自己資本比率を示すものである。
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |
|---|---|---|
| CET1比率 | 11.0% | 12.9% |
| Tier1資本比率 | 13.6% | 12.9% |
| 総自己資本比率 | 16.0% | 17.2% |
CRD Ⅳ規則の一部は、最終的な技術標準および明確化による変更を受けるが、これらの変更は、欧州銀行監督局(「EBA」)が発行し、欧州委員会およびPRAにより採用される。すべての資本、RWAおよび自己資本比率の見積りは、現在のCRD Ⅳの解釈、予測および理解に基づくものであり、当社の担当規制当局と解釈および適用について検討を行う中で変化する可能性がある。
資本資源(監査済)
下表は、CRD Ⅳに基づく当社の自己資本構成を示すものである。
| (単位:百万米ドル) | 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| 払込資本金 | 582 | 582 | ||
| 資本準備金を含む資本剰余金 | 4,881 | 4,881 | ||
| 利益剰余金 | 20,727 | 22,316 | ||
| その他の包括利益累計額 | (289 | ) | (246 | ) |
| 税控除額 | (1,030 | ) | (1,080 | ) |
| 普通株式等Tier1 | 24,871 | 26,453 | ||
| その他Tier1債 | 5,800 | – | ||
| Tier1資本 | 30,671 | 26,453 | ||
| Tier2および総資本 | ||||
| 長期劣後債 | 5,377 | 8,958 | ||
| 税控除額 | – | (48 | ) | |
| Tier2資本 | 5,377 | 8,910 | ||
| 総資本 | 36,048 | 35,363 |
上表において、
・2017年12月現在のCET1は、主として、2017年度第2四半期に当社が30.0億ドルの配当を支払ったことにより、2016年12月と比較して15.8億ドル減少した。この減少は、2017年度の当社の利益である15.6億ドルにより部分的に相殺された。
・2017年12月現在のTier1資本は、主として、2017年度第2四半期にAT1債を58.0億ドル発行したことによって、2016年12月と比較して42.2億ドル増加した。この増加は、CET1の減少により部分的に相殺された。
・2017年12月現在のTier2資本は、主として、2017年度第2四半期に長期劣後債務のうち35.8億ドルの返済をしたことによって、2016年12月と比較して35.3億ドル減少した。
詳細については、本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記19、22および23参照。
リスク・ウェイト資産
下表は、CRD Ⅳに基づく当社の規制上の自己資本比率の内RWAの構成要素を示したものである。
| (単位:百万米ドル) | 2017年12月現在 | 2016年12月現在 |
|---|---|---|
| RWA | ||
| 信用RWA | 126,335 | 114,420 |
| 市場RWA | 85,272 | 77,367 |
| オペレーションRWA | 14,335 | 13,305 |
| RWA合計 | 225,942 | 205,092 |
上表において
・2017年12月現在の信用RWAは、主として、デリバティブ取引および証券金融取引に対するエクスポージャーの増加を反映し、2016年12月と比較して119.2億ドル増加した。
・2017年12月現在の市場RWAは、主として、リスク・エクスポージャーの変化の結果生じた標準化されたリスクの増加を反映し、2016年12月と比較して79.1億ドル増加した。
信用リスク
信用RWAは、エクスポージャー指標に基づき計算されており、その後リスク加重される。エクスポージャー額は、一般に以下に基づく。
・オンバランスシート資産については、帳簿価額
・オフバランスシート・エクスポージャー(コミットメントおよび保証を含む)については、信用相当値のエクスポージャー額は、各エクスポージャーの名目上の金額に信用換算係数を乗じて得られた値に基づき計算される。
取引先信用リスクは、信用リスク合計の構成要素であり、デリバティブ、証券金融取引およびマージン・ローンから生じる信用エクスポージャーを含む。
市場リスク
トレーディング勘定のポジションは、市場リスクに関する資本水準の要件を満たさなければならない。この要件は、規制当局により予め設定された水準か、または内部モデルに基づくもののうちいずれかに基づいたものとなる。市場リスクに関する規制上の資本ルールは、会社がそのリスク・ベースの資本要件を算出するために内部モデルを使用する場合は、事前にその規制当局から書面による承認を受けなければならない、と定めている。
市場リスクに係るRWAは、エクスポージャー指標に基づき算出される。これには以下の内部モデルが含まれる。すなわち、バリュー・アット・リスク(「VaR」)、ストレス下におけるVaR(「SVaR」)、追加的リスクおよび包括的リスク指標(PRAにおける全価格リスク指標に該当し、最低水準が設定されている)である。VaRに関する詳細については、後記「市場リスク管理-リスク指標」参照。また、CRD Ⅳに基づく標準ルールも、一定の証券化・非証券化ポジションに関する市場リスクに係るRWAを算定するために、適用あるネッティング後のかかるポジションに対し規制当局による所定のリスク加重要素を適用する方法で用いられる。市場リスクに係るRWAは、これら各指標の合計を12.5で乗じた値である。
オペレーションリスク
当社のオペレーションリスクに係る資本要件は、現在、標準的手法に基づき計算されている。この標準的手法により、該当する会社はその活動を予め定められた8つの事業ラインまたは分類に分けることを要求されている。各事業ラインには、当該事業ラインの3年間の平均収益(ただし、特別利益といった一部の所定の項目は除外される)に適用されるベータ因子が割り当てられる。計算において、費用は含めない。個々の事業ラインの要件の合計を12.5で乗じることにより、オペレーションリスクに係るRWAの値が得られる。
集中リスク
CRD Ⅳの下では、機関は、大口エクスポージャーを監視・監督することが要求される。大口エクスポージャーの枠組は、単一の取引先または連結しているグループの取引先に過度の依存をするリスクを制限するよう設計されている。すべての機関に適用される、単一の取引先または連結しているグループの取引先へのエクスポージャーに関する一般的な限度額が存在し、それは適格資本の25パーセントに設定されている。枠組には、報告義務、ハード・リミットおよびトレーディング勘定の大口エクスポージャーに対する付加的な集中資本コストが含まれる。2017年12月および2016年12月現在、当社は集中リスク自己資本要件を有していない。
レバレッジ比率
当社は、欧州委員会レバレッジ比率委任法により改正されたCRRの定義によるエクスポージャーを用いてそのレバレッジ比率をモニターおよび開示することを要求されている。2016年11月、欧州委員会は、当社を含む特定のEU金融機関に対する3パーセントの最低レバレッジ比率要件を実施するためCRRの改正を提案した。このレバレッジ比率は、CRRの定義によるTier1資本を、レバレッジ・エクスポージャー(一定の資産および、一定のオフバランスシート・エクスポージャー(デリバティブの指標、証券金融取引、コミットメントおよび保証を含む)の合計額から、Tier1資本からの控除項目を減じた額と定義される)の指標と比較するものである。2021年1月1日以降、何らかの最低レバレッジ比率の要件が当社に対して適用されることが予想される。
下表は、CRRに基づく当社のレバレッジ比率を示したものである。
| (単位:百万米ドル) | 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| Tier1資本 | 30,671 | 26,453 | ||
| レバレッジ・エクスポージャー | 748,140 | 697,402 | ||
| レバレッジ比率 | 4.1 | % | 3.8 | % |
2017年12月現在のレバレッジ比率は、主として、当社のTier1資本の増加により2016年12月と比較して増加した(詳細については上記「資本資源(監査済)」参照)。この増加は、レバレッジ・エクスポージャーの増加により、部分的に相殺された。
このレバレッジ比率は、同規則についての当社の現時点における解釈および理解に基づいており、同規則の解釈および適用に関する当社の規制当局との協議次第で変更される可能性がある。
4【関係会社の状況】
(1) 親会社
ゴールドマン・サックスの概要
ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(「GSG」)は、世界有数の投資銀行・証券・投資顧問会社であり、企業、金融機関、政府および個人を含む大規模かつ多様な顧客層に金融サービスを提供している。1869年に設立されたGSGは、ニューヨークに本拠地を置いており、全世界の主要な金融中心地すべてに事務所を有している。
GSGの修正基本定款に基づくその授権株式資本は、1株当たり額面0.01ドルの4,350,000,000株から成り、その内訳は以下のとおりである。
(a)優先株式に指定された株式150,000,000株。うち、2018年3月現在420,282株が発行済であり、420,280株が社外流通している。
(b)普通株式に指定された株式4,000,000,000株。うち、2018年3月現在890,408,670株が発行済であり、377,706,096株が社外流通している。
(c)無議決権普通株式に指定された株式200,000,000株。2018年3月現在これらは全株が未発行である。
GSG取締役会の事務所住所および電話番号は、GSGの本店の住所および電話番号と同じ、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(The Goldman Sachs Group, Inc.)、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州ニューヨーク、ウェスト・ストリート200(200 West Street, New York, New York 10282, U.S.A.)、電話番号:+1(212)902-1000である。
**
**
下図に示されるとおり、GSGは、デラウェア州法に基づき設立され、GSIの持分の100パーセントを間接的に保有している。
ゴールドマン・サックス・グループの持株構造
(2) 重要な子会社および関連会社
本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記13参照。
5【従業員の状況】
人件費の分析については、本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記8参照。2017年12月31日現在、従業員数合計は、4,467名であった。
社員の関与
当社の方針は、全社員と効果的な意思疎通を行うこと、そして、全社員が、実務的および商業的な事情を考慮された上で、現在の職務または将来の展望に影響を及ぼす決定に際して助言を求められ、それらの決定に関与することである。社員は、業績ベースの報奨制度に参加している。
障害者の雇用
障害者による採用への応募については、十分かつ公平な検討が各応募者の適性および能力面に関して行われる。雇用中に障害者となった社員については、同人らがGSグループ内で職務を継続できるよう努力が払われる。障害者の研修、キャリア開発および昇進は、可能な限り、障害を持たない他の社員と同一のものとなる。
第3【事業の状況】
1【業績等の概要】
下記7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」参照。
2【生産、受注及び販売の状況】
該当なし。
3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
(1)経営方針・経営戦略等
上記第2 3「事業の内容」ならびに下記4「事業等のリスク」、7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」および第5 5「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの状況-④リスク管理」参照。
(2)経営環境及び対処すべき課題
下記4「事業等のリスク」および7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」参照。
4【事業等のリスク】
以下は、GSIの2017年度アニュアル・レポートの抄訳である。
主なリスクおよび不確実性
当社は、市場、流動性、信用、オペレーション、モデル、法規、および評判の各リスクならびに不確実性等、その事業にとって本質的であり、またその事業に内在する様々なリスクにさらされている。以下は、当社の事業に重大な影響を及ぼす可能性がある、より重要な要因の一部である。
経済情勢および市況
GSIの事業からの利益は、その性質上、予測不可能である。当社の事業は、一般的に、グローバル金融市況および経済情勢によって直接的に、かつ、それらが顧客取引水準に及ぼす影響を通じて重大な影響を受ける。これらの状況は急速に変化し、そして悪化することがある。
当社の財務成績は、当社が事業を行う環境に大きく左右される。有利な事業環境は、通常、とりわけ以下のような特徴を備えている。それらは、世界的に国内総生産が大きく成長していること、規制状況および市況が資本市場の透明性、流動性および効率性をもたらしていること、インフレ率が低いこと、企業および投資家の景況感が良好なこと、地政学的情勢が安定していること、規制が明確であることならびに企業収益が大きいこと等である。
経済情勢および市況の不利または不確実な状態は、①ソブリン債不履行の懸念、②財政政策または金融政策に関する不透明感、③税金およびその他の規制の変更の範囲ならびにそれらに関する不透明感、④経済成長、事業活動、または投資家もしくはビジネスにおける景況感の悪化、⑤信用もしくは資本の利用の制約またはコストの増加、⑥非流動的な市場、⑦インフレ率、金利、為替レート、または基本的コモディティ価格のボラティリティもしくは債務不履行率の増加、⑧国内外の関係の緊張もしくは紛争、テロ、核拡散、サイバー・セキュリティーに対する脅威もしくは攻撃およびグローバル通信、エネルギー伝送もしくは運輸網へのその他の形の断絶もしくは妨害の勃発、またはその他の地政学的な不安定性もしくは不確実性、⑨投資家の資本市場に対する信頼を損なうような企業、政治もしくはその他の不祥事、⑩異常気象またはその他の自然災害もしくはパンデミック、あるいは⑪これらもしくはその他の要因の組み合わせにより発生する可能性がある。
金融サービス業界および証券市場は、過去に、ほぼすべての資産の種類における価値の大幅な下落および深刻な流動性の欠如により、重大な悪影響を被った。また、欧州ソブリン債リスクおよびその欧州銀行システムに対する影響、ブレグジットの影響、ならびに金利およびその他の市況の変動への懸念または中国の市況を含む実際の金利およびその他の市況の変動の結果、時に著しいボラティリティがもたらされ、顧客取引水準に悪影響を与えた。
経済、政治および市場活動全般ならびに規制改革の範囲、時期およびその影響に関する不透明感、加えて主にそのような不透明感がもたらす消費者、投資家および首席経営執行役員の景況感の冷え込みは、引き続き顧客取引に悪影響を与えており、当社の事業の多くに悪影響を与えている。ボラティリティが低い期間およびボラティリティの高い期間は、流動性の欠如と結びつき、時折、当社のマーケット・メイキング事業に悪影響を与えている。
当社および競合他社の収益および収益性は、引き続き資本、付加的な損失吸収能力、レバレッジ、最低流動性水準および長期的資金調達水準に関連した要件、破綻処理・再建計画に関連した要件、デリバティブ決済規則および委託保証金規則、ならびに規制上の監視水準に加え、金融機関により実施される一定の事業活動の制限、および許容される場合はその実施方法の制限の影響を受けており、それは今後も持続する。金利がなお歴史的に低い水準に近い状態とはいえ、多くの国の金融機関の利益率も、将来的な金融危機時においてかかる金融機関に対して行われることが予想される政府援助の中止を一因とする資金調達費用の増加により悪影響を受けている。また、金融市場内の流動性は、市場参加者ならびに市場慣行および構成が新たな規制に適合し続けることにより悪影響を受けている。
金融危機によるこれらおよびその他の変化が、金融機関の収益性に長期的に与える影響の程度は、最近採択された新たな規制の実施、市場、市場参加者および金融機関のこれらの規制に対する適応の仕方、ならびに現行の経済および金融市場の状況に依ることとなる。しかし、少なくとも短期的には、かかる変更が当社およびその他の金融機関の収益、収益性および株主資本利益率の絶対水準に引き続き悪影響を与える大きなリスクが存在する。
規制
当社は金融サービス業界の一員であり、そしてシステム上重要な金融機関の子会社であるため、主に英国およびEU全般、加えてGSグループの子会社として米国、そして一定のその他の法域における広範囲に及ぶ規制の対象となっている。当社は、当社が事業を行っているすべての法域における司法当局、規制当局および税務当局ならびに民事訴訟による大幅な介入を受けるリスクにさらされている。多くの場合、当社の活動は、異なる法域において重複または相違する規制の対象である。とりわけ、司法当局、規制当局または民間企業が当社の法令遵守に疑いを掛けた場合、当社または当社の社員には、罰金を課されたり、刑事制裁を受けたり、当社の事業活動の一部を行うことを禁止されたり、当社の事業活動に、資本要件の強化を含む、制限もしくは条件を付されたり、または当社の事業もしくは社員に関して新規のもしくは大幅に増額された税もしくは政府によるその他の課徴金を課されたりする可能性がある。かかる制限または条件は、当社の事業活動を制限し、当社の収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。
当社は、EUの直接的拘束力を有する規制および英国によるEU指令の実施に基づき、EUの法的および規制上の要件を満たす義務を負う。当社は現在、クロス・ボーダーの「パスポーティング(passporting)」協定やEUにおける支店開設に係る特別協定を含む、EU条約およびEU法に基づくEUの顧客およびインフラに対する非差別的アクセスによる恩恵を受けている。ブレグジット後の英国に対して適用される規制制度、ならびに残りのEU諸国における当社による取引および事業に対して適用される規制上の枠組は、非常に不確実なものとなっている。
当社の事業活動の範囲および収益性への影響に加えて、法令、とりわけ2008年以降に採択されたものの日常的な遵守には、これまでも、そしてこれからも、膨大な時間を要する。これには、当社のシニア・リーダーの時間ならびに多くのコンプライアンスおよびその他の報告・オペレーションの専門スタッフの時間が含まれる。これらすべては、当社の収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。
資本、流動性、レバレッジ、長期債、損失吸収能力および委託証拠金に係る要件、その他の商慣行の制限、報告要件、欧州銀行破綻処理・再生指令の施行に関連した要件、税負担ならびに報酬に対する制限を含む、当社または当社の顧客の事業に適用される新しい法令または既存の法令の実施の変更が当社またはグループ・インクを含む可能性がある(規模、活動、地域またはその他の基準に基づいて)金融機関の一部に限定して課された場合、それらの新しい法令または既存の法令の運用上の変更を遵守することにより、同様の影響を受けていないその他の機関と当社が効果的に競争する能力に悪影響が及ぶリスクもある。また、金融取引税のような金融機関または市場参加者一般に課される規制は、市場活動のレベルにより広範に悪影響を及ぼし、それにより当社の事業にも影響が及ぶ可能性がある。
これらの展開により、対象となる法域における当社の収益性が影響を受ける可能性があり、さらにはかかる法域において当社の事業の全部もしくは一部を継続することが非経済的となる可能性があり、あるいは、当社の商慣行の変更、当社の事業の再編、当社の事業および社員の全部もしくは一部を他の場所に移動すること、または、当社がその資金調達費用を不利に増加させるか、もしくはその他の当社の株主および債権者に悪影響を与える方法で資産を流動化したり資金を調達したりすることを含む最低資本要件を満たすことに関連して、多額の費用負担を要することになる可能性がある。
EUおよび国の金融立法当局および規制当局は、当社の事業に影響を与えており、今後も影響を与える可能性がある、数多くの市場改革を提案または採択した。これらには、より厳格な資本および流動性要件(CRD ⅣおよびCRRの修正案を含む)、規制当局がポジション制限を課すための承認、MiFID Ⅱ、空売りおよびクレジット・デフォルト・スワップに関する制限、ならびに市場濫用規制が含まれる。
資本要件の強化、流動性カバレッジ比率、安定調達比率、長期債および総損失吸収能力(「TLAC」)に関連した要件、ならびに自己勘定取引の禁止およびボルカー・ルールによるカバード・ファンドのスポンサーシップまたはそれらへの投資の禁止の実施もまた、とりわけかかる要件が当社の競合他社に適用されない、あるいは平等に適用されない場合、もしくは法域を越えて一律に実施されない場合は特に、当社の収益性および競争力に悪影響を及ぼし続ける可能性がある。
当社は、顧客、社員またはその他の者の情報のプライバシーに関する法令の対象であり、これらの法令を遵守しない場合、当社は法的責任および/または評判被害にさらされる可能性がある。GDPR等のプライバシー関連の新たな法令が実施されるにつれ、当社によるかかる法令の遵守に必要な時間および資源ならびにデータ漏洩が発生した場合の違反および報告義務に対する潜在的責務は大きく増加する可能性がある。
また、当社の事業は、当社が事業を行う法域内における監視、暗号化およびデータのオンショア化に関する法令のより一層の対象となっている。これらの法令の遵守により、当社の情報セキュリティに関する方針、手続および技術の変更が必要となる可能性があり、これにより当社は、とりわけサイバー攻撃および不正流用、汚職または情報もしくは技術の紛失による影響を受けやすくなる。
規制当局および裁判所は以前にも増して、金融機関の顧客による違法行為の責任を当該金融機関に負わせるようになっており、かかる規制当局および裁判所が、当該金融機関は顧客が不正行為を行っていることを見抜くべきであったと判断する場合は、当該金融機関が顧客の関係している取引に関する直接的な知識を有していなかった場合にも責任が問われている。規制当局および裁判所はまた、以前にも増して、金融機関または金融機関により支配されたファンドが投資しているが積極的に管理していない事業体の活動の「コントロール・パーソン」の責任をより重くしている。また、規制当局および裁判所は引き続き「信認」義務を、かかる義務の存在が従前は想定されていなかった取引先との関係で生じさせようとしている。かかる取組がうまく機能する限り、仲介、決済、マーケット・メイキング、プライム・ブローカレッジ、投資およびその他同様の業務の費用ならびに関係する債務は、大幅に増加する可能性がある。当社が、顧客である個人、機関、政府または投資ファンドのファイナンシャル・アドバイザー、投資アドバイザーまたはその他の役割に関連して信認義務を有している場合、かかる義務の違反もしくは違反の疑いでさえ、法律、規制および評判に関する重大な結果を招く可能性がある。
市場のボラティリティ
当社の事業は、資産価値の下落による悪影響を受けてきており、今後も同様の悪影響を受ける可能性がある。これは、当社がネットの「ロング」ポジションをとっている業務や、当社が運用している資産の価値に基づく手数料を受領する業務、または担保を受領したり差し入れたりする業務においてとりわけ顕著となる。当社の事業の多くは、債券、ローン、デリバティブ、モーゲージ、株式(プライベート・エクイティを含む)ならびにその他の大部分の資産の種類において、ネットの「ロング」ポジションをとっている。これらには、取引所におけるマーケット・メイキング活動を含む、当社が顧客の取引を円滑にするために行う自己勘定での取引、または当社が金利およびクレジット商品、そして為替、コモディティ、株式およびモーゲージ関連取引におけるポジションを維持するために、多額の資金を投入する際にとるポジションが含まれる。また、当社は類似する種類の資産に投資している。当社の投資およびマーケット・メイキング・ポジションの実質すべては毎日時価評価されており、資産価値の下落はエクスポージャーが効果的に「ヘッジ」されていない限り、直接そして直ちに当社の利益に影響を与える。
一定の状況下においては(特に、自由に取引できず、または確立され流動性のある取引市場のクレジット商品およびプライベート・エクイティまたはその他の有価証券の場合)、当該リスクをヘッジすることが不可能または不経済な場合があり、当社がヘッジを行った場合でもその範囲においてヘッジが効果的でない場合や、資産価値の上昇から当社が利益を得る能力が大きく低下する可能性がある。資産価値の急激な下落および高いボラティリティは、一定の資産の取引市場を大幅に縮小しまたは廃止させる可能性があり、これにより、それらの資産を売却、ヘッジ、または評価することが困難になる可能性がある。資産を売却しまたは効果的にヘッジすることができない場合、それらのポジションにおける損失を抑える能力が低下し、また、資産の評価が困難な場合、当社の自己資本比率、流動性比率またはレバレッジ比率に悪影響を与え、当社の資金調達費用を増大させ、さらに、一般論として追加の資本を維持することが要求される可能性がある。
当社の取引所におけるマーケット・メイキング活動においては、当社は証券取引所の規則に基づき市場の秩序を保つ義務を課されており、それには下落しつつある市場において有価証券を購入することも含まれている。資産価値が下落している市場および不安定な市場においては、このことにより損失が生じ流動性の必要性が増す。
担保の差入れは、顧客取引執行業務に関連して、当社の債務を裏付けるために行われ、また顧客および取引先の債務を裏付ける担保が受領される。担保として差し入れられた資産の価値が下落するか、またはかかる担保を差し入れた当事者の信用格付が下落した場合、かかる担保を差し入れた当事者は、追加の担保を提供しなければならない場合があり、また、可能な場合、そのトレーディング・ポジションを減少させなければならない場合がある。このような状況の一例として、委託売買口座に関する追い証の請求がある。したがって、担保として利用されている種類の資産の価値の下落は、ポジションの資金調達費用の上昇か、ポジションの規模の縮小を意味する。当社が担保を提供している当事者である場合、この状況は費用を増加させ、収益性を低下させる可能性がある。また、当社が担保を受領している当事者である場合でも、顧客および取引先との事業活動水準の低下により収益性が低下する可能性がある。また、不安定なまたは流動性が低い市場は資産の評価をより困難にし、これにより資産価値および必要な担保の水準をめぐって多額の費用と時間を要する紛争が起こる可能性があり、加えて、適切な担保を受領することの遅延による、受領者に係る信用リスクを増大させる可能性がある。当社が担保権を実行する場合、当社は、かかる担保の価値または流動性の突然の低下により、信用のモニタリング、超過担保、追加の担保を請求する能力または保有債務の返済を強制する能力にもかかわらず、とりわけその債務を裏付ける担保が一種類である場合、大幅な損失を被る可能性がある。また、当社は、かかる担保権の実行が法律文書上許容されていなかった、不適切に行われた、または顧客もしくは取引先を倒産させた等の訴えを受ける可能性がある。
流動性
流動性は当社の事業に不可欠なものである。担保付および/または無担保債券市場を利用できない場合、グループ・インクもしくはその他の関係会社から資金を調達できない場合、資産を売却できない場合、投資を償還できない場合、または予測不可能な現金支出もしくは担保の流出を被った場合には、当社の流動性が損なわれるおそれがある。第三者もしくは当社もしくはその関係会社に影響する全般的な市場の混乱やオペレーション上の問題等の当社の支配が及ばない事由によって、または当社もしくはその他の市場参加者の流動性リスクが高まっているという認識が市場参加者の間に広まることによってでさえ、それらの事態が生じる可能性がある。
当社は、当社の顧客に利益をもたらし、当社自身のリスクをヘッジするために仕組商品を用いている。当社が保有している金融商品および当社が当事者となっている契約は、複雑であることが多く、これらの複雑な仕組商品は、多くの場合、流動性ストレス下においてすぐに利用できる市場を有しない。当社の投資活動により、それらの活動による持分が特定の市場の大部分を占めるという状況につながる可能性があり、これにより、当社のポジションの流動性が制限されるおそれがある。
さらに、かかる資産に対して全般的に流動性の高い市場がない場合、および他の市場参加者が当社と同時に同種の資産を売却しようとした場合(流動性やその他の市場の危機の際または規則もしくは規制の変更に反応して生じる可能性が高い)にも、当社の資産売却に支障が生じるおそれがある。また、当社がやり取りを行っている金融機関は、相殺権または厳しい市況における場合を含む追加担保を要求する権利を行使することができ、これにより当社の流動性にさらなる支障が生じるおそれがある。
当社は、グループ・インクの間接完全所有事業子会社であり、資本および資金調達についてグループ・インクに依存している。当社およびグループ・インクの信用格付は当社の流動性に大きな影響を与える。当社および/またはグループ・インクの信用格付が低下した場合には、当社の流動性や競争力に悪影響が及び、借入コストが増加し、資本市場の利用もしくはグループ・インクからの資金提供を制限され、または一部のトレーディング契約や担保付融資契約の規定上、義務を負う結果となる可能性がある。これらの規定に基づき、取引先に当社もしくはグループ・インクとの契約を解除する権利または追加担保を要求する権利が生じる場合もあり得る。トレーディング契約や担保付融資契約を解除された場合には、グループ・インクもしくは当社が他の資金調達源を確保する必要に迫られるまたは多額の現金支払や有価証券の譲渡を要求される結果、損失を被り、流動性が低下するおそれがある。
GSIおよびグループ・インクの長期かつ無担保の資金調達を行うための費用は、GSIおよびグループ・インク双方のクレジット・スプレッドに直接関連している。当社および/またはグループ・インクのクレジット・スプレッドの拡大は、かかる方法での資金調達の費用を大幅に増加させる可能性がある。クレジット・スプレッドの変動は継続的で、市況に左右され、時に予測不可能かつ極めて不安定な動向に左右される。当社および/またはグループ・インクのクレジット・スプレッドは、当社および/またはグループ・インクの信用力に関する市場認識にも影響される。また、当社および/またはグループ・インクのクレジット・スプレッドは、グループ・インクの長期債を参照するクレジット・デフォルト・スワップの購入者の費用の変動の影響を受ける可能性がある。クレジット・デフォルト・スワップの市場は、非常に不安定で、時折高度な透明性や流動性を有していない場合があることが分かっている。
流動性に関係する規制上の変更も、当社の経営成績および競争力に悪影響を及ぼすことがある。最近、大手金融機関に対しより厳格な流動性要件を導入するための数多くの規制が提案または採用されている。これらの規制は、とりわけ流動性ストレス・テスト、最低流動性要件、ホールセール資金調達、大手の持株会社により発行される短期債券および仕組債に対する制限、ならびに特定のクロス・デフォルトの対象である親会社保証の禁止を対象とする。新たな、そして将来導入される可能性のある流動性関連の規制は、最低長期債券要件およびTLAC、ブローカー預金の取扱いに関するガイダンス、ならびに大手金融機関に適用される資本、レバレッジおよび破綻処理・再建枠組に関連する新たな規制を含む、その他の規制上の変更と重複していること、およびそれらの影響を受けることがある。これらの新たな規制と見込まれる規制との間の重複および複雑な相互作用を考慮すれば、意図せぬ累積的影響が生じることがあり得、その全影響は、金融危機以降の規制改革が完了するまで不明確である。
破綻処理・再建計画
破綻処理当局が、破綻した事業体の無担保債券の評価を切り下げるまたは無担保債券を株式に転換することにより資本注入を行う「ベイル・イン」権限を行使する状況は、不明確である。これらの権限が当社に関して行使される場合(またはそれらが行使され得るとの示唆がある場合)、かかる行使は、当社の債券価値に重大な悪影響(かかる投資の一部または全部の潜在的損失を含む)を与えることが予想される。さらに、かかる権限が行使されるとの示唆も、かかる投資に悪影響を与える可能性がある。
クレジット市場
当社またはグループ・インクのクレジット・スプレッドの拡大および信用枠の大幅な縮小は、過去において当社が担保付または無担保で借入を行う能力に悪影響を与えており、今後もそれらによる悪影響を受ける可能性がある。GSIは、その無担保の資金調達の大部分をグループ・インクから得ている。グループ・インクは、長期債の発行、その銀行子会社での預金受入、ハイブリッド金融商品の発行または銀行ローンやクレジット・ラインからの融資により無担保ベースで資金を調達している。当社は、担保付ベースで、当社の資産の多くを取得するよう努めている。クレジット市場の混乱時には、事業のための資金を調達することがより困難になり、またその費用も増大する可能性がある。当社が利用可能な資金調達が限定されている場合、または当社がその事業のための資金調達をより多額の費用で行わなければならない場合、当社はその事業活動を縮小し、資金調達費用を増加させなければならない可能性がある。どちらの場合も、特に、投資およびマーケット・メイキングに関連する事業における収益性を低下させる可能性がある。
M&Aおよびその他の種類の戦略的取引を行う顧客はしばしば、それらの取引の資金を調達するために担保付および無担保のクレジット市場の利用に頼っている。利用可能な信用枠がないこと、または信用コストの増加は、顧客によるM&A取引の規模、件数および時期に悪影響を与える可能性があり、それはとりわけ大規模な取引で顕著となり、また当社のファイナンシャル・アドバイザリーおよび引受業務に悪影響を与える可能性がある。
当社の信用事業は、信用市場の流動性の欠如による悪影響をこれまでも受けており、将来的にも受ける可能性がある。流動性の欠如は、価格の透明性を損ない、価格のボラティリティを引き上げ、さらに取引量および規模を引き下げる。これらすべては、かかる事業の取引リスクを増加させ、または収益性を低下させる可能性がある。
リスクの集中
リスクの集中は、マーケット・メイキング、引受および投資活動に対する重大な損失の可能性を増加させる。当該取引の件数および規模は、一定期間内の当社の経営成績に影響を及ぼす可能性がある。さらに、リスクが集中していることが原因で、当社は、経済情勢および市況が競合他社にとって一般に有利な場合であっても損失を被る可能性がある。クレジット市場の混乱は、これらの信用エクスポージャーを効果的または経済的にヘッジすることを困難にする可能性がある。
通常の業務過程において、当社は特定の取引先、借主、発行体(ソブリン発行体を含む)または地理的地域もしくはEU等の関連国のグループに対する信用リスクの集中にさらされる可能性もある。そのような事業体に不履行もしくは格下げまたは債務不履行が生じた場合、当社の事業に(おそらく重大な)悪影響が及び、個々の事業体、業界および国に対する当社の信用エクスポージャーの水準の上限を設け、モニターしているシステムが、当社が予測していたようには機能しない可能性がある。欧州市場インフラ規則の条項およびドッド・フランク・ウォール街改革および消費者保護法を含む規制改革により特定の決済機関、中央機関または取引所を通じての取引活動への集中の強化が生じており、このことは、これらの事業体に関する当社のリスクの集中を著しく増大させた。当社の活動により、当社は多くの異なる業界、取引先および国家と関わっている一方、当社は、ブローカーおよびディーラー、商業銀行、決済機関および取引所を含む金融サービス活動に従事する取引先と定期的に大量の取引を行っている。これにより、これらの取引先に関して高度な信用集中が起きている。
信用の質
当社は、当社から金銭、有価証券またはその他の資産を借りている第三者が当社に対する債務を履行しない可能性のリスクにさらされている。かかる不履行発生の原因としては、破産、流動性の欠如、オペレーション障害またはその他の理由が考えられる。重要な市場参加者による債務不履行、またはそのような当事者が債務不履行を起こす懸念のみでさえ、他の機関の流動性に関わる重大な問題、損失または債務不履行の発生につながり、その結果、当社に悪影響が及ぶおそれがある。
当社はまた、あらゆる状況下でも第三者に対する権利を行使できるとは限らないというリスクも有している。さらに、当社がその発行する有価証券を保有している、または当社に対し債務を負う第三者の信用の質が低下した場合(第三者が債務を保証するためにデリバティブ契約およびローン契約に基づき当社に差し入れた担保の価値の低下を含む)、損失が発生する可能性があり、および/または、流動性を維持する目的でこれらの有価証券もしくは債務を再担保に供するか、その他の方法で利用する能力に悪影響が及ぶ可能性がある。
当社の取引先の信用格付が大幅に引き下げられた場合も、当社の業績に悪影響が及ぶ可能性がある。多くの場合において当社は、財政難に直面している取引先に追加担保を要求することを認められているものの、当社が受領する権利を有している担保の額および担保資産の価額について紛争が生じる可能性がある。契約の解除および担保物件の差押により、当社は、当社の権利を不適切に行使したとの主張を受ける可能性がある。債務不履行率、格下げ、および担保物件の査定に関する取引先との紛争は、市場ストレスが発生している時や流動性が低下している時においては大幅に増加する。
顧客基盤の構成
当社の顧客基盤は、当社の主要な競合他社の顧客基盤と同一ではない。当社の事業は、一定の業界または市場において、当社の一部もしくはすべての競合他社よりも高い、または低い割合の顧客を有している可能性がある。したがって、一定の業界または市場に影響を及ぼす形で業界が不利に発展し、または市況が不利なものとなった結果、仮に当該業界または市場に当社の事業の顧客がより集中している場合においては、当社の事業が競合他社の類似の事業と比較して採算が下回る可能性がある。たとえば、当社のマーケット・メイキング事業は、アクティブ運用型の資産を有する顧客を当社の競合他社より多い割合で有しており、かかる顧客は、低水準のボラティリティによる影響を不均衡に受けている。
したがって、ある事業において、当社の顧客集中度が低い業界または市場に関する有利な、または単により不利ではない発展もしくは市況も、当該業界または市場に顧客がより集中している競合他社の類似の事業と比較してより低い事業成績につながる可能性がある。たとえば、当社はマーケット・メイキング事業の顧客基盤において多くの同業他社よりも少ない企業顧客を有しており、そのため、当社の競合他社は企業顧客による活動の増加によって当社よりも多くの利益を享受する可能性がある。
デリバティブ取引
当社はクレジット・デリバティブを含む大量のデリバティブ取引の当事者である。これらデリバティブ商品の多くは、個別に交渉が行われ、標準化されていないものであるため、解約、譲渡またはポジションを決済することが困難となる場合がある。多くのクレジット・デリバティブにおいては、支払を受けるためには、相手方に対して、対象となる有価証券、ローンまたはその他の債務を提供しなければならない。当社は対象となる有価証券、ローンまたはその他の債務を保有していない場合もあり、対象となる有価証券、ローンまたはその他の債務を得ることができない可能性がある。このことにより、これらの契約に基づき期限の到来した支払を受ける権利が喪失する可能性があり、または、決済の遅延やそれらに付随した信用・オペレーションリスクにさらされる可能性があり、そして当社の費用が増大する可能性がある。
国際スワップデリバティブ協会レゾリューション・ステイ・プロトコル(「ISDAプロトコル」)の締約者として、当社は取引先に対する是正措置を行使できない可能性があり、またこの新たな制度は検証されていないため、当社は、解約事由が発生した際に直ちに取引を手じまいすることが可能であれば被ることが想定されなかったであろうリスクまたは損失を被ることがある。多様な米国以外の規制当局も、ISDAプロトコルにより検討された規則の導入を提案しており、これにより、取引先に対する是正措置を行使する能力にさらなる制限が課せられる可能性がある。ISDAプロトコルおよびこれらの規則と規制の影響は、市場慣行および市場構造の発展に左右される。
第三者と締結したデリバティブ契約やその他の取引は、必ずしも時宜を得て他方当事者により約定確認または決済がされているわけではない。取引が約定確認未了または決済が遅延した状態であり続けると、当社の信用リスクおよびオペレーションリスクは増大し、債務不履行があった場合、当社の権利を行使することがより困難となる可能性がある。
また、一連の広範な対象となるクレジットおよびその他の商品をカバーする、新しく、複雑なデリバティブ商品が作られるにつれ、対象となる契約の条件に関する紛争が生じるおそれがある。かかる紛争は、当社がこれらの商品によるリスク・エクスポージャーを有効に管理する能力を損なわせ、当社にコスト増を生じさせるおそれがある。クレジット・デリバティブおよびその他の店頭デリバティブの中央決済を要求する法律の規定や、標準化されたデリバティブへ市場がシフトした場合、これらの取引に関連したリスクの軽減につながる可能性があるが、一定の状況下では、顧客のニーズに最も合致するデリバティブを開発する当社の能力および当社自身のリスクをヘッジする能力を制限し、当社の収益性に悪影響を与え、そのようなプラットフォームに対する信用エクスポージャーを増大させる可能性もある。
オペレーション・インフラストラクチャー
当社の事業は、多数かつ多様な市場で様々な通貨による、多くの場合高度に複雑であり非常に大きな規模で頻繁に行われる、大量の取引を日常的に処理およびモニターする能力によって大きく左右される。これらの取引は、顧客に提供されているITサービスと同様に、法令に基づく基準のみならず顧客毎の固有のガイドラインに従わなければならないことが多い。
世界中の多数の規則および規制は、当社の規制当局、取引所および投資家に取引およびその他の情報を報告する義務を監督している。これらの法的要件および報告要件の遵守は難しいこともあり、当社は過去に正確かつ完全な情報を適時に報告しなかったことにより規制による罰金および罰則の適用を受けたことがあり、また将来も同様の罰金および罰則の適用を受ける可能性がある。報告義務が拡大するに伴い、これらの規則および規制を遵守することはより一層難しくなっている。
計算装置および電話の使用は当社の社員の業務ならびに当社、当社の顧客、第三者サービス・プロバイダーおよびベンダーのシステムおよび事業の運営に不可欠である。計算装置および電話の多くに使用されているコンピューターチップには根本的なセキュリティ欠陥があることが報告されている。この問題への対応には多くの費用がかかり、これらの事業およびシステムのパフォーマンスに悪影響を与える可能性があるほか、修正を行う場合にはオペレーションリスクを招く可能性があり、またセキュリティリスクの残存の可能性もある。
加えて、分散型台帳技術および類似技術の普及および適用の範囲が広がっているとはいえ、かかる技術もまだ初期段階にすぎず、サイバー攻撃への脆弱性やその他の固有の脆弱性を有している可能性がある。当社は、ブロックチェインまたは暗号通貨等の分散型台帳技術と関連する金融商品等を通じた当社による顧客取引の円滑化、分散型台帳技術に基づくプラットフォームの開発を行う会社への当社による投資、および第三者ベンダー、顧客、取引先、決済機関もしくはその他の金融仲介機関による分散型台帳技術の使用を通して、分散型台帳技術に関連するリスクにさらされているまたは将来さらされる可能性がある。
また、当社は、有価証券およびデリバティブの取引を円滑に行うために利用している決済代理機関、取引所、決済機関またはその他の金融仲介機関のいずれかのオペレーション障害、機能停止または容量制約のリスクに直面している。当社と顧客との相互接続性が拡大するにつれ、当社は、顧客のシステムにオペレーション障害が生じることに関連するリスクにますます直面することになる。
弾力性対策を講じ、そしてそのための設備を設置していたにもかかわらず、当社の事業やその所在地の地域社会を支えるインフラストラクチャーに不具合が生じた結果、当社が事業を遂行する能力に悪影響が及ぶ可能性がある。これには、当社、当社の社員またはその取引先である第三者(クラウドサービス・プロバイダーを含む)が使用する電気、衛星、海底ケーブル、またはその他の通信、インターネット、輸送もしくはその他のサービス・ファシリティの提供が途絶した場合が含まれる。これらの途絶は、当社の社屋やシステムもしくはかかる第三者の社屋やシステムのみに影響を与える事象の結果として生じるか、または、世界、地域規模で、もしくは当社やかかる第三者の社屋やシステムが位置する都市に対して影響を与えるより広範に及ぶ事象(自然災害、戦争、社会不安、テロ、経済的または政治的進展、パンデミックおよび天気事象を含むがこれらに限定されない)の結果として生じる可能性がある。
また、当社は自らの弾力性を向上させるために第三者ベンダーの多様化に努めているものの、当社のベンダーの公共サービス・プロバイダーにおける不具合またはその他の情報技術事由により、かかるベンダーの当社へ商品またはサービスを提供する能力に支障が生じるリスクにもさらされている。当社は、当社のベンダーの公共サービス・プロバイダーの使用に関連するオペレーションリスクを効果的にモニターし、または軽減することができない可能性がある。
サイバー・セキュリティー
当社は、日常的にサービス妨害攻撃を含むサイバー攻撃の標的とされており、当社の技術インフラおよびデータを不正流用や改変から保護するため、継続的にシステムをモニターし開発しなければならない。当社における通信およびその他のプラットフォームが当社の提供するデバイスから社員の所有するデバイスへ一層移行するにつれ、さらなるサイバー攻撃のリスクが発生している。また、当社と第三者ベンダー(および各第三者ベンダーのサービス・プロバイダー)、中央機関、取引所、決済機関およびその他の金融機関との間に相互接続性があるため、これらのいずれかがサイバー攻撃を受けそれが成功してしまった場合またはいずれかにその他の情報セキュリティ上の事象が生じた場合、当社は悪影響を受ける可能性がある。これらの結果、サイバー攻撃を受けたまたはその他の情報セキュリティ上の事象が生じた第三者の情報またはサービスへのアクセスの喪失が生じ得、これにより、当社の業務の一部が妨害される可能性がある。
当社は、当社のシステムおよび情報の完全性を確保するよう努めているが、あらゆるサイバー攻撃を予測、検出またはそれらに対する有効な防止手段を講じることはできない可能性がある。これは、特に、使用される技術がますます洗練され、頻繁に変更され、また多くの場合攻撃が開始されるまで認識されていないことを理由とする。サイバー攻撃は、様々な出所から発生する可能性があり、これには、外国政府と関係している、または組織犯罪もしくはテロリスト組織に関係している第三者が含まれる。第三者は、当社内に個人を送り込むことを試みたり、または社員、顧客もしくはその他の当社システムの利用者に対し、機密情報を開示させ、もしくは当社もしくは当社の顧客のデータへのアクセスを提供させようとしたりする可能性があるが、これらの種類のリスクは、検出または防止が困難である場合がある。
当社は、保護対策を講じており、状況に応じてそれらを変更するよう努めているが、当社のコンピュータ・システム、ソフトウェアおよびネットワークは、不正アクセス、不正使用、コンピュータ・ウイルスまたはその他の悪質なコードおよびセキュリティに影響を与えるその他の事象に対して脆弱である可能性がある。当社のシステムの複雑さと相互接続性により、保護対策を強化する過程そのものがシステムの混乱およびセキュリティの問題を引き起こす可能性がある。このような事象が1つまたは複数生じた場合、当社を、または当社のコンピュータ・システムおよびネットワーク上で処理および保存され、そこから送信される当社の顧客もしくは取引先の機密情報およびその他の情報を危険にさらす可能性があり、あるいは、当社、当社の顧客、当社の取引先、もしくは第三者のオペレーションに障害をもたらすか、それらの機能を損なう可能性があり、その結果、当社と取引を行う能力に影響が及ぶ可能性、あるいは当社が法的措置もしくは規制措置の対象となる、多大な損失を被る、または当社の評判が悪化する可能性がある。
モバイルおよびクラウド技術の利用増加は、これらおよびその他のオペレーションリスクを高める可能性がある。当社は保護対策を変更するため、および脆弱性またはその他のエクスポージャーを調査し修正するために多大な追加の資源を継続的に費やす予定であるが、これらの措置は効果的でない場合があり、また、当社が、保険の対象となっていないか、当社が掛けている保険によっては完全に保護されない法的措置または規制措置の対象となったり、財務的損失を被ったりする可能性がある。かかる技術のセキュリティの特定分野は、予測不可能または当社の制御が及ばず、モバイル技術およびクラウドサービス・プロバイダーが適切にシステムを保護し、サイバー攻撃を防止できない場合、当社のオペレーションに支障を来し、機密情報およびその他の情報の不正流用、破壊または喪失につながりかねない。また、暗号化およびその他の保護対策は、その洗練化にもかかわらず、とりわけ新たなコンピューティング技術により利用可能なスピードおよびコンピューティング能力が大幅に向上する限り、打破されるリスクがある。
当社は電子メールおよびその他の電子的手段により、日常的に個人情報および機密情報を送受信している。当社は、顧客、ベンダー、サービス・プロバイダー、取引先およびその他の第三者と協議し、共同して安全な伝送能力を確立しサイバー攻撃から保護しようとしてきているが、当社の顧客、ベンダー、サービス・プロバイダー、取引先およびその他の第三者すべてとの間では、安全な能力を確立できてはおらず、これを確立することができない可能性がある。また当社は、これらの第三者が、情報の機密を保持するために適切な管理体制を設置することを確保できない可能性がある。顧客、ベンダー、サービス・プロバイダー、取引先およびその他の第三者に送信し、またはそれらから受信した個人情報もしくは機密情報の傍受、不正利用または取扱いミスは、法的責任および規制措置の対象となる可能性があり、また、評判が損なわれる結果となるおそれがある。
リスク管理
当社は、様々な、別個の、しかし互いに補い合う財務、信用、オペレーション、コンプライアンスおよび法務に関する報告体系、内部統制、経営監査プロセス、ならびにその他の手段を網羅するリスク管理の枠組により、リスクに対するエクスポージャーをモニターし、管理しようと努めている。当社のリスク管理プロセスは、潜在的な損失に対する当社のエクスポージャーを、当社のマーケット・メイキング、ポジション、および引受業務により利益を得る能力で埋め合わせをしようとするものである。当社は、リスクのモニタリングおよびリスクの軽減に関わる幅広く多様な手法を採用しているが、これらの手法と、その適用により得られた判断によっても、すべての経済的および財務上の結果を予想することはできず、または、それらの結果についての詳細および時期も予想できない。したがって、当社は、その活動において損失を被る可能性がある。近年の市況は、未曾有の混乱状態にあり、リスクを管理する際に過去のデータを利用することに内在する限界を浮き彫りにした。
当社がリスクに対するエクスポージャーを評価し管理するために利用しているモデルは、様々な資産の種類の価格またはその他の市場の指標の間の相関関係の程度や有無を前提としたものとなっている。2008年中および2009年初めに、そして2011年以降にはある程度発生したような市場ストレス時やその他の予測不可能な状況下では、従前には相関関係がなかった指標の間に相関関係が生じる可能性があり、また逆に、従前には相関関係が存在していた指標が、異なる方向に進展する可能性がある。このような形の市場の動きは、時に当社のヘッジ戦略の有効性を制限し、当社に多大な損害を負わせてきており、そして、これらは将来も起こる可能性がある。これらの相関関係の変化は、他の市場参加者が当社と同様の仮定またはアルゴリズムを伴うリスクまたは取引モデルを使用している場合には悪化する可能性がある。このような場合およびその他の場合、他の市場参加者の活動や、資産価値が大幅に減少し、または一部の資産に関して市場が存在しないといった状況を含む広範囲に及ぶ市場の混乱により、当社のリスク・ポジションを削減することが難しくなる可能性がある。
また、リスク管理およびその他の数多くの重要な活動に関連してモデルを用いることには、粗悪な設計により、または効果的でない検査、不適切もしくは欠陥のある入力データ、ならびに当該モデルが無許可で利用された結果当該モデルもしくは入力データへの未承認のまたは悪意ある変更が生じることにより、かかるモデルが効果を発揮しないというリスクが伴う。
当社がそのマーケット・メイキングまたはオリジネーション活動を通じたポジションをとる範囲において、あるいは確立された流動的な取引市場を持たないか、またはその他の理由で売却もしくはヘッジについて制限が課されているプライベート・エクイティを含む当社の投資活動により当社が直接投資を行う範囲においては、当社はそのポジションを縮小できない可能性があり、そのためかかるポジションに関連したリスクを削減できない可能性がある。また、適用ある法令により認められる範囲内において、当社は、当社の自己資本を当社が運用するプライベート・エクイティ、信用取引、不動産およびヘッジファンドに投資しており、当社がこれらのファンドに対する投資の一部またはすべてから引き揚げることが、法律上の理由、評判に関わる理由、またはその他の理由により制限された場合には、当社がこれらの投資に関するリスク・エクスポージャーを管理することがより困難になる可能性がある。
適切なリスク管理および規制上の制限により、当社の取引先、地域または市場に対するエクスポージャーが制限される可能性があり、これにより当社の事業機会が制限され、資金調達またはヘッジ活動の費用が増加する可能性がある。
新規の事業イニシアティブ
新規の事業イニシアティブにより、当社はより多岐にわたる顧客および取引先と取引を行い、また新しい資産の種類および新しい市場にさらされることとなり、その結果当社はより多くのリスクにさらされている。当社の最近の、そして計画されている事業イニシアティブの多くおよび既存の事業の拡大により、当社は、当社の伝統的な顧客および取引先基盤に属していなかった個人および事業体に直接または間接的に関わっていき、そして新規の資産の種類や新規の市場にさらされる可能性がある。たとえば、当社は、幅広い新興および成長市場を含めた新しい分野において、事業活動および投資を継続している。
新規の事業イニシアティブは、政府事業体と取引を行うことに関連したリスク、専門知識の少ない顧客、取引先および投資家と取引を行うことによる評判低下の懸念、これらの活動に対する規制当局による監視の強化、信用関連、市場、ソブリンおよびオペレーションリスクの増大、事故またはテロリスト活動に起因するリスク、ならびにこれらの資産が運営もしくは所有される方法または当社がこれらの取引先と接触する方法に関する評判低下の懸念を含む、新しい、さらなるリスクに当社をさらしている。
複数の法域における営業
当社が事業を遂行し、またその世界中での営業活動を維持および支援するにあたり、当社は、国有化、収用、価格統制、資本規制、為替管理およびその他の政府による制限的措置の可能性、ならびに敵対行為またはテロ行為の発生等のリスクにさらされている。たとえば、米国およびEUからロシア内の特定の個人および企業に対し制裁措置が課されている。多くの国では、証券および金融サービス業界ならびに当社が関与している多くの取引に適用される法令は不確定で変化を続けており、すべての市場において現地の適用ある法律の要件を厳密に判断することは困難である可能性がある。当社が、ある特定の市場において現地の法律の適用を遵守していないと現地の規制当局に判断された場合、または現地の規制当局と効果的な関係を築けなかった場合、その市場における当社の事業だけではなく、その全般的な評判に多大な悪影響が及ぶ可能性がある。さらに、一部の法域においては、法令を遵守しない場合、当社および従業員に対し民事手続のみならず刑事手続が開始される可能性がある。当社はまた、当社が仕組を組成した取引が、すべての場合において法的に履行可能であるとは限らないという、リスクの増大にもさらされている。
英国のEUからの脱退は、英国企業がEUにサービスを提供する上での取決めの変更を伴う可能性が高い。かかる変更は、当社が欧州において行う一部事業の営業方法に著しい悪影響を与え、一部の営業については再編成が必要となる可能性がある。ブレグジットに関する英国およびEUの間の交渉の結果は、非常に不確実である。かかる不確実性は、市場のボラティリティを招き、投資家および顧客の景況感に悪影響が及ぶ可能性がある。また、その結果によっては、ブレグジットは、英国以外のEUにおいて当社よりも広大な既存の事業の運営を行っている当社の一部の競合他社と比較して、当社のEUにおける事業運営に不均衡な影響を及ぼすおそれがある。
全世界で様々な事業およびその他の慣行が存在するが、当社は、その全世界における営業について、贈賄、不正支出、雇用慣行およびマネー・ロンダリングに関連する規則および規制、ならびに特定の個人、集団および国と事業を行うことに関する法律の対象となっている。それらの法律には、米国海外汚職防止法、2001年米国愛国者法および英国贈収賄防止法が含まれる。当社は研修およびコンプライアンスのモニタリングに対して多額の資源を投資しており、今後も続ける予定であるが、当社の事業、社員および顧客の地理的な多様性、ならびに当社が取引を行うベンダーおよびその他の第三者の地理的な多様性は、当社が当該規則または規制に違反したとされる場合のリスクを大きく増加させる可能性があり、それらの違反により、当社に多額の罰金が課される可能性があり、または当社の評判に悪影響が及ぶ可能性がある。
また、近年、金融サービス業界における社員による詐欺やその他の不正行為(事実または申し立てられているもの)に関わる多数の事件が世界中で大きく報道されており、当社は社員による不正行為が発生する可能性があるというリスクを負っている。不正行為には、当社が保有するソフトウェアを含む当社が保有する情報の窃盗が含まれ、今後もそのような行為が発生する可能性がある。社員の不正行為を抑止または防止することは必ずしも可能ではなく、このような行為を防止し、発見するためにとられている予防措置は、すべての場合において効果的であるとは限らず、過去においても同様であった。
利益相反
利益相反を適切に特定し、かつ適切にそれに対処できなかった場合、当社の事業に悪影響が及ぶ可能性がある。GSグループの事業および顧客基盤が広範囲であるため、当社は潜在的な利益相反に定期的に対処している。そうした利益相反状況には、特定の顧客に対するサービスの提供もしくはGSグループの自己勘定による投資もしくはその他の利益がさらに別の顧客の利益と相反しているか、または相反すると思われる状況、ならびに当社の1つまたは複数の事業が、GSグループ内のその他の事業とは共有してはならない重要な非公開の情報にアクセスできる状況、およびGSグループもまたそれらに対する助言者またはその他の関係にある事業体の債権者である状況等が含まれる。
利益相反の問題を特定し、かつ対処するために、広範囲に及ぶ手続および統制が設けられている。それらには、当社の複数の事業間での不適切な情報の共有を防止するために組み立てられたものも含まれる。しかし、利益相反を適切に特定し、かつ適切にそれに対処することは、複雑かつ困難であり、当社が利益相反を適切に特定・開示できず、かつ適切にそれに対処できなかった場合、または適切に特定・開示できず、かつ適切にそれに対処できなかったように見えた場合、当社の最も重要な資産の1つである評判が傷つく可能性があり、また顧客の、当社との取引に参加しようとする意欲に影響を与える可能性がある。加えて、潜在的な利益相反または利益相反と受け取られる事項により訴訟が提起されたり、規制上の強制措置が課されたりする可能性がある。
競争
当社が新規の事業分野および新規の地理的地域へと拡大していく範囲において、当社は、より多くの経験を持ち、当該市場における顧客、規制当局、業界関係者と、より確立した関係を持つ競合他社と対峙することとなり、このことにより、当社の事業拡大能力に悪影響が及ぶ可能性がある。政府および規制当局は、最近、一部またはすべての法域において費用効果の高い方法で一定の事業を行う当社の能力、または一定の事業を行う当社の能力そのものに影響を与えたか、与える可能性がある規制を導入し、税を課し、報酬制限を導入し、またはその他の様々な提案を行った。それらには、金融機関が行うことを認められる活動の種別に対する制限に関する提案が含まれている。これらの規則またはその他同様の規則の多くは、当社の競合他社すべてには適用されず、当社が効果的に競争する能力に影響を与える可能性がある。
当社の事業における価格圧力およびその他の競争圧力は、引き続き増大している。これは、当社の競合他社の一部が価格を引き下げることで市場シェアを拡大しようとする場合に特に顕著となっている。たとえば、当社は、投資銀行案件等について、当社が引き受けるリスクに必ずしも完全に見合うとは言えない水準の信用の供与や価格の設定を求める圧力を受けている。
金融サービス業界は、取引量の相当部分が業界内の限られた数の成員間で発生するため、高度に相関している。取引の多くは他の金融機関にシンジケートされており、金融機関はしばしば取引の相手方である。この結果として、その他の市場参加者および規制当局により、かかる機関は市場または市場価格を操作するために共謀を行ったとの訴えを起こされ、この訴えには反トラスト法に違反したとの申立てが含まれる。当社は、かかる活動を特定し防止するための広範囲にわたる手続および統制を有しているものの、とりわけ規制当局によるかかる活動に対する申立ては、当社に評判上マイナスの影響を与える可能性や当社に巨額の罰金や和解金が課され、3倍損害賠償を含む非常に高額の損害賠償を課される可能性がある。
原資産の変動
一定の当社の事業および資金調達は、当社が提供する商品もしくは当社が行う資金調達に関連する指標金利、通貨、指数、バスケット、上場ファンド(「ETF」)またはその他の財務指標(「原資産」)の変動により悪影響を受ける可能性がある。当社のすべての変動利付資金調達が、ロンドン銀行間取引金利(「LIBOR」)やフェデラル・ファンド等のレートを参照して金利の支払を行っている。また、仕組債、ワラント、スワップまたは有価証券ベースのスワップ等の当社が所有しもしくは提供する商品の多くが、同様のレートまたは原資産を参照して金利の支払を行い、あるいは満期時または債務不履行となった場合において支払われる元本額を決定している。当該原資産に適用される規則を参照することもしくはその他の方法により原資産の構成に大幅な変更が生じた場合、または原資産が存在しなくなった場合(たとえば、LIBORが廃止され、ユーロ加盟国が脱退し、または自国通貨を他の通貨もしくはベンチマークと連動させ、またはかかる連動を解除し、あるいは指数またはETFのスポンサーが指数またはETFの構成を大幅に変更した場合)、貸主、投資家または取引先に対して支払われる金額の計算につき、当該商品に係る条件に応じて不確実性が生じる可能性がある。
そのような原資産の変動により、当社のヘッジが無効となったり、もしくはある商品に損失が生じたり、または当社が所有し、もしくは発行した有価証券につきより多くの金額を支払い、またはより少ない金額を受領することになるおそれがある。また、かかる不確実性は、訴訟の長期化および費用の増大につながるおそれがある。
人員
当社が能力のある社員を採用し、つなぎ留めることができなかった場合、当社の事業に悪影響が及ぶ可能性がある。当社の業績は、高い能力を持つ人材の素質と努力に大きく依存している。したがって、当社が継続して、その事業を行う際に効果的に競争し、当社の事業を効果的に運営し、新規の事業分野および新規の地理的地域に拡大することができるかどうかは、能力が高く多様な新しい社員を惹き付け、既存の社員をつなぎ留め、意欲を上げる当社の能力に左右される。当社がそのような社員を惹き付け、つなぎ留める能力に影響を与える要因には、報酬および手当、ならびに当社の事業が成功しており、有能な社員の公正な採用、研修、そして昇進を行う文化を当社が有しているという評判が含まれる。当社が社員に支払う報酬の大部分は、年度末の自由裁量報酬の形態であり、その大部分は、繰延株式関連報奨の形態で支払われるため、GSグループの収益性または当社の将来的な収益性の見通しの低下に加え、報酬水準および条件の規制上の制限は、当社が能力の高い社員を採用し、つなぎ留める能力に影響を与える可能性がある。
金融サービス業界における、そして金融サービス業界以外の業界(テクノロジー業界を含む)の、能力ある社員を獲得するための競争はしばしば熾烈である。近年、当社は新たな規制上の要件の需要および当社の技術イニシアティブに対応するための社員を採用し、つなぎ留めるための競争の激化を経験している。新興および成長市場においてもこれは顕著であり、当社は、当該地域において当社よりもはるかに大きなプレゼンスを有し、またはより幅広い経験を有している事業体との間で、しばしば能力ある社員の獲得争いをしている。
当社が事業を運営している法域における法令の変更が当社社員の収入に対する課税または報酬額もしくは報酬の構成に影響を与える場合、当社がそれらの法域で能力のある社員を採用しつなぎ留める当社の能力に悪影響が及ぶ可能性がある。
当社の報酬慣行は、PRAおよびFCAによる審査および基準の対象となっている。大手金融機関である当社の報酬慣行は、PRAおよびFCAならびに世界中のその他の規制当局による、報酬慣行に対する制限(競合他社に影響を与えるものとなるか否かは不明である)の対象である。これらの制限(今後、法律もしくは規制により、またはその結果として課されるすべての制限を含む)により、能力のある社員を惹き付け、つなぎ留める当社の能力に悪影響が及ぶ形で、当社が報酬慣行を変更しなければならなくなる可能性がある。
法的責任
当社に多大な法的責任の負担が発生した場合または当社が重要な規制措置の対象とされた場合には、財務に重大な悪影響が及び、または評判が著しく悪化するおそれがあり、その結果、事業の見通しに重大な支障が生じるおそれがある。当社の事業をめぐる法的リスクは大きく、金融機関を相手方とする訴訟や規制手続の請求件数および賠償請求額や罰金の額は依然として高水準となっている。当社は、随時、当社の事業および運営の様々な点に関して、様々な政府機関、規制機関および自主規制機関による、その他の数多くの調査および審査の対象となっており、一部の例においては、それらの機関から文書および情報提供の要請を受けている。当社の経験に基づくと、顧客による法的請求は、市場の低迷時に増加する。また、雇用関係の請求は、当社が従業員を削減した時期の後に増加する。加えて、政府事業体は、これまでも現在も、当社が関わっている一部の訴訟の原告であり、当社は同一またはその他の政府事業体による今後の措置または訴訟、加えてしばしば規制当局との和解後に開始される後続民事訴訟に直面する可能性がある。
いくつかの大手金融機関が政府事業体と大規模な和解を行ったことが公表された。政府事業体との大規模な和解の傾向は、類似訴訟に関係する他の金融機関の結果に悪影響を及ぼす可能性があり、政府当局が大規模な和解がその他の和解の根拠またはひな形として利用されると発表している場合はとりわけその可能性が高い。未確定の規制執行環境により、見積損失額を推定することが困難となり、その結果として、法定準備金が、その後実際に生じた和解金または制裁金と大幅に異なるものとなる可能性がある。
当社は、世界中で腐敗、政府職員その他への違法支出、および政府職員その他に関する雇用慣行に関連する法令に服しており、かかる法令には米国海外汚職防止法および英国贈収賄防止法が含まれる。これらの法令に違反した場合、多額の罰金が生じ、当社の事業活動に対して厳しい規制が課せられ、および当社の評判が悪化するおそれがある。
予見できない事象または大災害
パンデミックまたはその他の広範囲にわたる保健衛生上の緊急事態(またはそのような緊急事態が発生する可能性に関する懸念)、テロ攻撃、地球上もしくは太陽に関係する異常気象またはその他の自然災害を含む、予見できない事象あるいは大災害が発生した場合、経済および金融の混乱が発生する可能性があり、それにより当社のその事業を運営する能力が損なわれ、損失を被る可能性があるオペレーション上の問題(移動の制限を含む)が発生する可能性がある。
5【経営上の重要な契約等】
該当なし。
6【研究開発活動】
該当なし。
7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
以下は、GSIの2017年度アニュアル・レポートの抄訳である。
概況
損益計算書
損益計算書は、本書第一部第6 1「財務書類」に記載されている。2017年度における当社の当期利益は15.6億ドルであり、2016年度と比較して7パーセント増加した。
2017年度の純収益は65.1億ドルであり、2016年度と比較して実質的に増減なしであった。これは、主として、投資および貸付業務における純収益の大幅減および機関投資家向けクライアント・サービスにおける純収益の微減による。これらの減少は、投資運用業務における純収益の大幅増および投資銀行業務における純収益の微増により部分的に相殺された。
2017年度の一般管理費は41.2億ドルであり、2016年度と比較して4パーセント減少した。これは、主として、直接的従業員費用が減少したことを反映している。直接的従業員費用には、株式報酬の時価評価の影響が含まれる。両期間の株式報酬の時価評価の影響を除くと、2017年度の一般管理費は39.8億ドルであり、2016年度と比較して5パーセント増加した。
当社の純収益、セグメント別の報告および一般管理費に関する情報については、後記「業績」参照。
自己資本比率
2017年12月現在の当社の普通株式等Tier1比率は、(本書第一部第2 3「事業の内容-自己資本管理および規制上の資本-規制上の資本」において定義されるCRD Ⅳに基づき)11.0パーセントであった。
貸借対照表
貸借対照表は、本書第一部第6 1「財務書類」に記載されている。下記において、資産合計は、「固定資産」、「流動資産」および「年金制度の積立余剰額」の合計である。負債合計は、「短期債務:1年以内に期日の到来する金額」、「長期債務:1年を超えて期日の到来する金額」および「負債性引当金」の合計である。
2017年12月現在の資産合計は9,403.9億ドルであり、2016年12月と比較して60.7億ドル増加した。これは、担保付契約の202.2億ドル、未収金の43.6億ドルおよび現金・預金の38.4億ドルの増加を反映しているが、保有金融商品の226.8億ドルの減少により部分的に相殺された。担保付契約は、主として顧客取引の変動により増加した。未収金は、主として取引先に対して差し入れる現金担保の増加により増加した。現金・預金は、主としてグローバル・コア流動資産(「GCLA」)として保有する現金預金の増加により増加した。保有金融商品は、主として、為替および金利デリバティブの減少を主因とするデリバティブ商品の減少により減少したが、これは、現物商品の増加により部分的に相殺された。
2017年12月現在の負債合計は9,086.9億ドルであり、2016年12月と比較して19.0億ドル増加した。これは、担保付借入金が272.6億ドル増加したことを反映しているが、売却済未購入金融商品が239.9億ドル減少したことにより部分的に相殺された。担保付借入金は、主として顧客取引の変動により増加した。売却済未購入金融商品は、主として金利および為替デリバティブの減少を主因とするデリバティブ商品の減少により減少したが、これは、現物商品の増加により部分的に相殺された。
2017年12月現在の株主持分合計は317.0億ドルであり、2016年12月と比較して41.7億ドル増加した。これは、主としてその他Tier1債(「AT1債」)が58.0億ドル発行されたことおよび当社の当期利益の15.6億ドルを反映しているが、配当金の支払30.0億ドルにより部分的に相殺された。
2017年12月および2016年12月現在、当社のレベル3金融資産は、それぞれ合計で40.4億ドルおよび51.5億ドルであった。レベル3金融資産の推移およびこれに関連する公正価値の測定を含むレベル3金融資産に関する詳細については、本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記28参照。
米国会計基準に基づき、2017年12月現在で、資産合計は4,046.3億ドル、負債合計は3,786.7億ドルであった。当社の米国会計基準に基づく資産合計および負債合計は、英国会計基準に基づくものとは異なっている。これは、主として、当社がデリバティブの残高について、それらが通常の業務の過程において差金決済されなかった場合に、それら残高について法的効力のある相殺の法的権利を有している場合であっても、英国会計基準に基づき総額で表示しているからである。
今後の見通し
取締役会は、当社の当年度末の財務状況は満足のいくものであったと考えている。主な事業活動に関する重大な変更は、現在のところ予測されていないが、取締役会は、英国の欧州連合離脱(「ブレグジット」)の決定が当社に与える影響を引き続き査定している。
事業環境
グローバル
2017年度の実質国内総生産(「GDP」)成長率は、2016年度と比較して、先進経済圏と新興市場の双方において総じて上昇した。先進経済圏においては、米国、ユーロ圏および日本の実質GDP成長率が上昇したが、英国ではわずかに低下した。新興市場においては、中国の実質GDP成長率はわずかに上昇したが、インドの成長率は低下した。ロシアおよびブラジルの実質GDPは、2016年度には縮小したのに対して成長した。概して、世界のマクロ経済データは、2017年度を通して堅調を維持し、株式、債券、為替およびコモディティの各市場のボラティリティは低かった。フランス、英国、ドイツおよび中国において主要な選挙が開催されたが、これらの出来事のいずれも全市場にわたる重大なボラティリティをもたらさなかった。主要な中央銀行は引き続き、金融政策に対するスタンスを段階的に引き締め、米国連邦準備制度理事会は金利誘導目標の3回の引上げを行い、バランスシート正常化のプロセスを開始した。投資銀行業務は、2017年度の業界全体のM&A発表案件およびM&A完了案件が堅調を維持したが、2016年度と比べると低い取引高となった。業界全体の株式引受業務の募集・売出しは、2016年度と比較して大幅に増加し、業界全体の債券引受業務の募集・売出しは、特にレバレッジド・ファイナンス活動において堅調を維持した。
ヨーロッパ
ユーロ圏における実質GDPは、2016年度は1.7パーセントの増加であったのに対して、2017年度は2.5パーセントの増加となった。純輸出が改善した一方で、消費者支出および設備投資の増加がわずかに減速した。インフレ指標は依然として低調であったため、ヨーロッパ中央銀行(「ECB」)は、2017年度第4四半期において資産買入プログラムの延長を発表したが、ECBによる資産買入の月次ペースは2018年1月以降600億ユーロから300億ユーロへと減少した。ECBは、主要政策金利を0.00パーセントに、預金金利をマイナス0.40パーセントに据え置いた。ユーロの対米ドル相場は、14パーセント上昇した。ユーロ圏の10年国債の利回りは、当年度中に総じて上昇した。株式市場では、DAX指数、CAC40指数およびユーロストックス50指数が、2017年度中にそれぞれ13パーセント、9パーセントおよび6パーセント上昇した。2017年度中、英国のEU離脱に向けた取決めの交渉プロセスが開始され、交渉の焦点が経過規定へと推移し、12月には一定の争点について合意に達した。英国の実質GDPは、2016年度の1.9パーセントの増加に対し、2017年度には1.7パーセント増加した。2017年度は、インフレが大幅に加速したため、イングランド銀行は、11月に公定歩合を0.25パーセント引き上げた。英ポンドの対米ドル相場は、2017年度中に10パーセント上昇した。英国の10年国債の利回りは、当年度中にわずかに低下し、株式市場では、FTSE100指数が2017年度中に8パーセント上昇した。
投資銀行業務においては、2017年度のEMEAにおける業界全体のM&A発表案件およびM&A完了案件の取引が堅調を維持したが、2016年度と比較すると取引高は減少した。EMEAにおける業界全体の株式引受業務の募集・売出しは、2016年度と比較して大幅に増加し、EMEAにおける業界全体の債券引受業務の募集・売出しは、堅調を維持した。
業績
純収益
純収益には、第三者および関係会社双方との有価証券、外国為替およびその他の金融商品の取引から生じる純利益ならびに委託手数料が含まれる。これには、関連する利息および配当が含まれる。詳細については、後記「セグメント別の報告」参照。
セグメント別の報告
下表は、当社の純収益をセグメント別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2017年12月 終了年度 | 2016年12月 終了年度 |
|---|---|---|
| 投資銀行業務 | ||
| ファイナンシャル・アドバイザリー業務 | 514 | 563 |
| 引受業務 | 662 | 575 |
| 投資銀行業務合計 | 1,176 | 1,138 |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | ||
| 顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引 | 2,117 | 2,523 |
| 株式関連業務 | 2,365 | 2,066 |
| 機関投資家向けクライアント・サービス合計 | 4,482 | 4,589 |
| 投資および貸付業務 | 318 | 500 |
| 投資運用業務 | 532 | 322 |
| 純収益合計 | 6,508 | 6,549 |
投資銀行業務
投資銀行業務は、以下の業務から構成されている。
ファイナンシャル・アドバイザリー業務
M&A、事業部門の売却、企業防衛、リストラクチャリング、スピンオフおよびリスク管理に関する戦略的アドバイザリー案件、ならびにこれらの顧客アドバイザリー案件に直接関連するデリバティブ取引等を含む。
引受業務
幅広い有価証券およびその他の金融商品(ローンを含む)の公募・私募等(国内・海外取引および買収のための資金調達を含む)に係る株式および債券の引受、ならびに当該顧客向け引受業務に直接関連するデリバティブ取引等を含む。
2017年度と2016年度の比較
2017年度の投資銀行業務の純収益は11.8億ドルで、2016年度と比較して3パーセント増加した。
ファイナンシャル・アドバイザリー業務の純収益は514百万ドルで、2016年度と比較して9パーセント減少した。これは、M&A完了案件の取引の減少を反映している。引受業務の純収益は662百万ドルで、2016年度と比較して15パーセント増加した。これは、主として、EMEAにおける業界全体のハイイールド商品取引の増加を反映して債券引受業務の純収益が増加したことによるものであったが、資産担保取引による純収益の大幅減により部分的に相殺された。株式引受業務の純収益は、2016年度と比較して増加した。
2017年12月現在の当社の投資銀行取引の受注残高は、2016年度末現在の受注残高と比較して増加した。これは、主として、M&A取引の増加を反映した潜在的なアドバイザリー取引の純収益の見積りの大幅増によるものであった。潜在的な株式引受取引と債券引受取引の双方の純収益の見積りも増加した。
投資銀行取引の受注残高は、将来の収益が実現する可能性が高いと当社が考える投資銀行取引による将来の純収益の見積りを示している。当社は、当社の投資銀行取引の受注残高の変動が、純収益に対して長期にわたって影響を及ぼす顧客取引水準についての有益な指標になるだろうと考えている。
機関投資家向けクライアント・サービス
機関投資家向けクライアント・サービスは、下記の方法により収益を生み出している。
・大規模で流動性が高い市場において、当社は、顧客のために大量取引を執行している。
・流動性が低い市場において、当社は、一般により流動性の高い市場において請求されるよりもやや高めのスプレッドおよび手数料により顧客のために取引を執行している。
・当社は、顧客のリスク・エクスポージャー、投資目的、またはその他の複雑なニーズに対応するカスタマイズもしくはオーダーメイド商品を伴う取引も構築および執行している。
・当社は、当社の顧客に対して、証券貸借およびその他のプライム・ブローカレッジ・サービスを提供することに加えて、顧客の証券取引活動に対する融資を行っている。
機関投資家向けクライアント・サービスは、以下の業務から構成されている。
顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引
金利商品、クレジット商品、モーゲージ、為替およびコモディティの現金とデリバティブ商品の双方によるマーケット・メイキングに関連する顧客取引執行業務等を含む。
・金利商品
様々な満期の国債(インフレ連動証券を含む)、その他の政府保証証券、買戻条件付有価証券(「買戻条件付契約」)、ならびに金利スワップ、オプションおよびその他のデリバティブ
・クレジット商品
投資適格社債、ハイイールド証券、クレジット・デリバティブ、上場ファンド、銀行ローンおよびブリッジ・ローン、地方自治体証券、新興市場債および不良債権ならびに倒産企業に対する債権
・モーゲージ
商業用モーゲージ関連証券、ローンおよびデリバティブ、住宅用モーゲージ関連証券、ローンおよびデリバティブ、ならびにその他の資産担保証券、ローンおよびデリバティブ
・為替
通貨オプション、直物・先物、ならびにG10通貨および新興市場商品に対するその他のデリバティブ
・コモディティ
コモディティ・デリバティブならびに、これよりは影響が少なかったものの、原油および石油製品、天然ガス、卑金属、貴金属およびその他の金属、電力、石炭、農産物ならびにその他のコモディティ商品を含む現物コモディティ
株式関連業務
株式商品を対象とするマーケット・メイキングに関連した顧客取引執行業務、株式、オプションおよび先物を扱う世界各地の主要取引所で機関投資家の取引を執行・決済することによる委託手数料、ならびに店頭取引等を含む。また株式関連業務は、ヘッジファンド、ミューチュアル・ファンド、年金ファンドおよび財団を含む機関投資家を対象とした金融サービス、証券貸借サービスおよびその他のプライム・ブローカレッジ・サービスを提供する証券関連サービスも含んでおり、収益は主に金利スプレッドまたは手数料の形をとる。
当社の業績は、(ⅰ)顧客取引水準および取引上のビッド/オファーのスプレッド(総称して「顧客取引」)、ならびに(ⅱ)当社のトレーディング商品の公正価値の変動、ならびに当社のトレーディング商品の保有、ヘッジおよび資金調達に関連する受取利息および支払利息(総称して「マーケット・メイキング上のトレーディング商品の変動」)を含む相互に関連し合う様々な要因による影響を受ける。マーケット・メイキング活動の性質が統合的なものであることにより、純収益を顧客取引とマーケット・メイキング上のトレーディング商品の変動とに分割することは判断により異なるところであり、固有の複雑性および制限を伴うものである。
2017年度と2016年度の比較
2017年度における機関投資家向けクライアント・サービスの純収益は44.8億ドルで、2016年度と比較して2パーセント減少した。
2017年度における顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引(「顧客取引執行のためのFICC取引」)の純収益は21.2億ドルで、2016年度と比較して16パーセント減少した。これは、コモディティの純収益の大幅減ならびに金利商品および為替の純収益の減少によるものであったが、モーゲージの純収益の増加により部分的に相殺された。クレジット商品の純収益は、実質的に増減なしであった。
2017年度における株式関連業務の純収益は23.7億ドルで、2016年度と比較して14パーセント増加した。これは、顧客取引執行のための株式取引および証券関連サービスの純収益が増加したことによるものであった。
投資および貸付業務
投資および貸付業務には、当社による直接投資が含まれ、これは通常長期的な性質である。また、他のGSグループ事業体に対する投資サービスの提供に関連した純収益も含まれる。
2017年度と2016年度の比較
2017年度の投資および貸付業務の純収益は318百万ドルで、2016年度と比較して36パーセント減少した。これは、主として、会社間デリバティブ商品による約130百万ドルの損失によるものであった。デリバティブは、グループ会社からの担保付ローンに係る経済的リスクを反映している。
投資運用業務
投資運用業務は、投資運用サービスおよびウェルス・アドバイザリー・サービス(ポートフォリオ管理および財務相談を含む)ならびに個人富裕層および家族を対象とした委託売買業務およびその他の取引サービスを提供している。投資運用業務は、GSグループが運用するファンドに対する投資サービスの提供に関連した純収益も含む。
2017年度と2016年度の比較
2017年度の投資運用業務の純収益は532百万ドルで、2016年度と比較して65パーセント増加した。これは、主として投資サービスの提供からの純収益の増加により資産運用手数料等が増加したことを反映している。
地域別データ
地域別の当社の純収益の概要については、本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記5参照。
一般管理費
一般管理費は、主に報酬(グループ・インクの株価が株式報酬に与える影響を含む)、従業員数および事業活動の水準の影響を受ける。直接的従業員費用には、給与、手当、裁量報酬、株式報酬の償却および時価評価、ならびに福利厚生といったその他の項目が含まれる。裁量報酬は、とりわけ純収益の水準、全般的な財政上の成績、労働市場の実勢、事業構成、株式報酬制度の内容および外部環境等により著しい影響を受ける。
当社は、2017年度第2四半期中に、従前当社により雇用され、または当社に出向していた社員約1,700名を、英国内の関連会社に異動させるための取組を実施した。この取組は、GSグループの2017年度破綻処理計画の一環として実施された。これらの社員は、異動前と同様に引き続き当社に対して役務を提供する。この変更の結果、当社は現在、グループ会社からの/に対する費用振替えとして計上されるサービス料を負担している。この異動による影響を除くと、2017年12月現在の従業員数合計は、2016年12月と比較して微増となるはずであった。
下表は、当社の一般管理費および従業員数合計(社員、顧問および派遣従業員を含む)を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2017年12月終了年度 | 2016年12月終了年度 |
|---|---|---|
| 直接的従業員費用 | 2,452 | 2,974 |
| 仲介、決済、取引所費および販売手数料 | 617 | 568 |
| 市場開拓費 | 80 | 61 |
| 通信およびテクノロジー費用 | 97 | 85 |
| 減価償却費および無形資産償却費 | 39 | 7 |
| 事務所関連費用 | 156 | 161 |
| 専門家報酬等 | 136 | 110 |
| グループ会社からの/に対する費用振替え | 245 | 38 |
| その他費用 | 297 | 265 |
| 非報酬費用合計 | 1,667 | 1,295 |
| 一般管理費合計 | 4,119 | 4,269 |
| 年度末現在の従業員数合計 | 4,467 | 5,903 |
上表において、
・直接的従業員費用には、株式報酬の時価評価に関連して、2017年度は144百万ドルおよび2016年度は488百万ドルの費用が含まれる。
・グループ会社からの/に対する費用振替えには、2017年度は636百万ドルの借方計上額および391百万ドルの貸方計上額、ならびに2016年度は420百万ドルの借方計上額および382百万ドルの貸方計上額が含まれる。
2017年度と2016年度の比較
2017年度における一般管理費は41.2億ドルで、2016年度と比較して4パーセント減少した。これは、主として直接的従業員費用が減少したことを反映している。直接的従業員費用には、株式報酬の時価評価の影響が含まれる。両期間につき株式報酬の時価評価の影響を除くと、2017年度における一般管理費は39.8億ドルで、2016年度と比較して5パーセント増加した。
支払利息等
支払利息等は、親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンに対する利息から成る。
2017年度と2016年度の比較
2017年度における支払利息等は301百万ドルで、2016年度と比較して13パーセント減少した。これは、主として、2017年度第2四半期中に当社が35.8億ドルの長期劣後貸付債権を返済したことで平均長期劣後貸付債権残高が減少したことによる。
法人税等
2017年度の実効税率は25.5パーセントであり、これに対して2017年度中に当社に対して適用される英国の法人税率は27.25パーセントであった。実効税率は、当社の法人税等を税引前利益で除した値を示している。
貸借対照表および資金調達源
貸借対照表管理
当社のリスク管理統制上の課題の1つとして、貸借対照表の規模および構成を管理できるようにすることが挙げられる。当社は、GSグループのレベルで行われている全社的な貸借対照表管理のプロセスをこれらの要素の管理に利用している。グループ・インクおよびその子会社の資産基盤は、顧客取引、相場の変動および事業機会によって変動するが、貸借対照表の規模および構成は、特に(ⅰ)GSグループの全体的なリスク許容度、(ⅱ)GSグループの自己資本の額、および(ⅲ)GSグループの資金調達プロファイルを含む要素を反映している。当社の自己資本の管理手続に関する情報については、本書第一部第2 3「事業の内容-自己資本管理および規制上の資本-自己資本管理」参照。
当社は、適切なリスク管理を行うため、十分に流動性の高い貸借対照表の維持に努め、GSグループの資産および負債の積極的な管理のための手続を活用しており、これには(ⅰ)貸借対照表計画、(ⅱ)貸借対照表上の限度額、(ⅲ)主要指標のモニタリング、および(ⅳ)シナリオ分析が含まれる。
貸借対照表計画
GSグループは、資産合計および資産構成の見積りと、3年間の計測期間において予定される資金調達源とを組み合わせた貸借対照表計画を作成する。この計画は四半期ごとに見直され、事業上の必要性や市況の変化に応じて調整されることがある。
貸借対照表上の限度額
限度額は、ビジネス・マネージャーと独立した管理・サポート部門のマネージャーの間の迅速な上申および協議が日常的に確保されるように、GSグループの最大限のリスク選好度を反映したレベルではなく、実際の運用レベルに近い水準に設定されている。GSグループのファームワイド財務委員会は、四半期ごとに貸借対照表上の限度額の検討および承認を行う。また、GSグループのリスク・ガバナンス委員会は、一定の金融商品について、トレーディング商品のより長期の保有を防ぐため、長期保有トレーディング商品限度額を定めている。限度額の遵守状況は、ビジネス・リスク・マネージャーおよび独立した管理・サポート部門のマネージャーによって日々モニターされている。
主要指標のモニタリング
資産および負債の規模および構成、限度額の利用状況ならびにリスク指標等の主要な貸借対照表指標は、事業別に、またGSグループ・ベースでも日々モニターされている。資産は、各事業に配分され、新たな事業活動や相場の変動により生じた動きが検討および分析されている。
シナリオ分析
GSグループは、貸借対照表の規模および構成の管理をいかにして行うかを判断するため、グループ・インクおよびその子会社のシナリオ分析を行う。これらのシナリオは、多岐にわたる経済シナリオに基づく様々なマクロ経済的な仮定およびGSグループ独自の仮定を用いて、短期および長期の計測期間を想定する。
資金調達源
当社は、担保付資金調達、関係会社間無担保借入金および外部無担保借入金を主な資金調達手段としている。当社は、以下をはじめとする多様な商品を通じてこの資金を調達している。
・買戻条件付契約および貸付有価証券担保金
・グループ・インクおよびその他の関係会社からの会社間無担保ローン
・債券の発行。これには、ノート、証書およびワラントが含まれる。
・その他借入金。これには、資金の手当のあるデリバティブ商品および売却ではなく資金調達として計上されていた資産の移転が含まれる。
下表は、貸借対照表上の「担保付借入金」および「その他未払金」に含まれる当社の担保付資金調達、関係会社間無担保借入金および外部無担保借入金を示している。
| (単位:百万ドル) | 2017年12月現在 | 2016年12月現在 |
|---|---|---|
| 担保付資金調達 | 175,447 | 148,188 |
| 関係会社間無担保借入金 | 43,152 | 47,728 |
| 外部無担保借入金 | 23,316 | 16,867 |
| 合計 | 241,915 | 212,783 |
一般に当社は、様々なグローバル市場において、自社の資金調達のための商品を多数の多様な債権者に対して、当社自身の販売員および第三者販売業者を通じて販売している。当社は、外部債権者との関係は当社の流動性に重要な意味を持つと考えている。これらの債権者は、銀行、借入有価証券の貸付人、企業、年金ファンド、保険会社、ミューチュアル・ファンドおよび個人等である。当社は、その外部資金調達プログラムにおける債権者の集中をモニタリングするため、様々な社内ガイドラインを設定している。
担保付資金調達
当社は、買戻条件付契約、貸付有価証券担保金およびその他の担保付借入金等の形で、トレーディング商品の相当な部分について必要な資金を、外部の取引先および関係会社から担保付で調達する。2017年12月および2016年12月現在、貸借対照表上の「担保付借入金」として表示される担保付資金調達は、それぞれ1,754.5億ドルおよび1,481.9億ドルであった。
当社はまた、証券貸借契約に基づき借り入れた有価証券の担保として、またはデリバティブ取引の担保として、当社のトレーディング商品を差し入れることがある。当社はまた、自らまたは顧客による(売却済未購入の)有価証券の売建て取引をカバーするために、自社のトレーディング商品を用いる。担保付資金調達は、貸し手に担保を提供するため、無担保資金調達の場合よりグループ・インクおよび/または当社の信用の質の変化の影響を受けにくい。とはいうものの、当社は、取引満期、満期の構成、取引先の集中、担保の適格性および取引先のロールオーバーの可能性を考慮して、当社の担保付資金調達の借換リスクを継続的に分析する。当社は、借換リスクの軽減を図るために、満期が分散化した期間取引、取引先の分散化、余剰の担保付資金調達、およびGCLAを通じた残余リスクへの事前の資金調達を実施している。
当社は、資金調達源である資産の流動化に適切な期間が設定された担保付資金調達の実行に努めており、とりわけ市場ストレス時には担保付での資金調達がより困難となり得る種類の資産を担保とする担保付資金調達の場合に、長めの満期を設定することに努めている。
GCLAに含めることができない有価証券を担保とする当社の担保付資金調達の過半は、短期買戻条件付契約および証券貸借取引を通じて実行している。当社は、債券の発行およびその他借入金を利用した担保付資金調達も行っている。
貸借対照表上の「担保付借入金」に含まれる当社の外部からの担保付資金調達(流動性の高い政府債を担保とする資金調達を除く)の加重平均満期は、2017年12月現在、120日間を超えていた。
関係会社間無担保借入金
当社は、ゴールドマン・サックス・ファンディング・エルエルシー(「ファンディングIHC」)、グループ・インクおよびその他の関係会社からの関係会社間無担保借入金を通じて資金調達を行っている。2017年12月および2016年12月現在、貸借対照表上の「その他未払金」に含まれる関係会社間無担保借入金は、それぞれ431.5億ドルおよび477.3億ドルであった。
ファンディングIHCは、GSグループにとって好ましい破綻処理戦略の実行の促進を目的として設立された、グループ・インクの全額出資直接子会社である。GSグループの無担保での資金調達の過半は、グループ・インクが行っており、これにより、調達した資金の中からファンディングIHCおよびGSIを含むその他の各子会社に対し、それぞれの資産担保融資需要、流動性要件または資本要件を満たす資金が供給される。このような子会社の資金調達方法には、当社およびその他の子会社の資金需要の管理を強化し、かかる需要により柔軟に対応できるという利点がある。また、関係会社間無担保借入金は、その他借入金も含む。
外部無担保借入金
外部無担保借入金は、債券の発行、その他借入金、銀行ローンおよび当座貸越を含む。2017年12月および2016年12月現在、貸借対照表上の「その他未払金」に含まれる外部無担保借入金は、それぞれ233.2億ドルおよび168.7億ドルであった。
流動性リスク管理
概要(監査済)
流動性リスクは、当社固有の、広く業界全体の、または市場全体の流動性ストレス事由が生じた場合に当社が資金調達をできなくなり、または当社の流動性ニーズを満たすことができなくなるリスクである。金融機関が破綻するケースの大半は、概ね流動性の不足によるものであるため、流動性は当社にとって極めて重要な意味を持つ。そのため、当社は、流動性および資金調達に関する包括的かつ保守的な方針を策定している。その主な目的は、当社の資金需要を満たすと共に、中核事業が不利な状況下でも顧客にサービスを提供し、収益力を維持できるようにすることにある。
トレジャリーは、流動性および資金調達戦略の評価、モニタリングおよび管理を行う一次的責任を負っている。トレジャリーは、収益創出部門から独立しており、GSグループの首席財務執行役員に対して報告を行う。
GSグループの流動性リスク管理部門は、独立したリスク管理部門であり、ストレス・テストおよびリミット・ガバナンスを含むGSグループの流動性リスク管理の枠組の管理および監督に対して責任を負っている。流動性リスク管理部門は、収益創出部門およびトレジャリーから独立しており、GSグループの首席リスク担当役員に対して報告を行う。
流動性リスク管理原則(監査済)
当社は、(ⅰ)ストレス下における流出を補填するためのGCLAの形での十分な超過流動性の保持、(ⅱ)適切な資産・負債管理の維持、および(ⅲ)実行可能な緊急時資金調達計画の維持という3つの原則に従い、流動性リスクを管理している。
グローバル・コア流動資産
GCLAは、ストレス環境下で現金支出および担保提供が必要となる様々な可能性に対応するために当社が維持している流動性である。流動性について当社が最も重視している方針は、流動性危機に陥った場合に必要と予想される当社の潜在的現金および担保提供の必要性に対して事前に資金手当を行い、その流動性を、非担保対象であり流動性の高い有価証券および現金の形で保持することである。当社は、買戻条件付契約の締結により、または売戻条件付有価証券(「売戻条件付契約」)の満期により、流動化を通じて、当社のGCLA上で保有する有価証券を数日以内に現金に換金することができるほか、当該現金により、当座の債務履行に際し、その他の資産を売却したり、または信用リスクに敏感な市場から追加融資を受けたりすることなく対応できると考えている。
当社は、非担保対象有価証券の保有高および社債の残高を当社が本来必要な水準以上に維持している。当社は、流動性の高い非担保対象有価証券の保有残高を引き上げることにより、たとえその結果、当社の資産合計および資金調達コストが増加するとしても、流動性を強化する効果が現れていると判断している。
当社のGCLAは、資金調達が困難な環境下でも、すべての主要な市場において適時決済を確保する上で十分な営業上の流動性を提供するために、資産種類、発行体および清算機関にわたり配分されている。
資産・負債管理
当社の流動性リスクの管理方針は、資金調達市場が長期的なストレスにさらされている場合であっても、十分な資金調達が確実に行えるよう構築されている。当社は、複数の市場、商品および取引先にわたる資金について、その満期および多様性を管理するほか、その資産の特徴および流動性プロファイルを考慮して、適切な期間の多様な外部資金調達プロファイルを維持するよう努めている。
当社の目標は、平常時のみならず市場ストレス期にもその資産のための資金調達を行い、契約債務および偶発債務を履行するための十分な流動性を確保することである。動的な貸借対照表管理プロセスを通じて、実際の資産残高およびその予測を用いて担保付または無担保での資金調達の必要性が決定される。流動性危機が生じた場合には、資産の売却(当社のGCLAを除く)に依存しないようにするため、当社はGCLAをまず利用する。しかしながら、流動性危機が重大である場合または長期に及ぶ場合には、秩序ある方法で資産を売却することが賢明または必要な方法であると認識している。
緊急時資金調達計画
GSグループは、流動性危機や市場ストレス期間を分析し、対応するための枠組を定めるために緊急時資金調達計画(GSI固有の補遺を含む)を整備している。当社の緊急時資金調達計画は、流動性危機および/または市場混乱の深刻さの評価およびそれらの管理を助けるために継続的に検討される一連の潜在的リスク要因、主要な報告や数的指標について概説している。また、緊急時資金調達計画には、当社が流動性危機に直面していると評価される場合に当社がとることのできる方策(これには、当社の潜在的現金需要および担保提供の必要性の見積額に対する事前の資金調達ならびに流動性の二次的源泉の利用が含まれる)についても記載されている。当該計画には、発生する可能性のある特定のリスクに対する緩和策および取組事項についても記載され、これらの実行責任者が定められている。
流動性ストレス・テスト
当社のGCLAの適切な規模を決定するため、当社の流動性リスクを認識し数値化する流動性流出モデルと称される社内的な流動性モデルが使用されている。また、その他の要因についても検討が行われている。これには、日中流動性モデルと称される追加の社内的な流動性モデルを通じた日中流動性に対する潜在的ニーズの評価、長期ストレス・テスト・モデルの結果の評価、破綻処理流動性モデルの評価、およびその他の適用ある規制要件の評価のほか、当社の経営状態や金融市況に対する定性的評価を含むが、これらに限定されない。流動性流出モデル、日中流動性モデルおよび長期ストレス・テスト・モデルの結果は、幹部経営陣に定期的に報告される。
流動性流出モデル
流動性流出モデルは、市場全体に及ぶストレスおよびGSグループ固有のストレスの組合せを含む複数シナリオの実施に基づくものである。これらのシナリオは、以下の定性的要素を特徴としている。
・消費者および企業の景況感の冷込み、金融および政治の不安定性ならびに市場価格の低下(株式市場における潜在的な落込みおよびクレジット・スプレッドの拡大を含む)をはじめとする深刻で厳しい市場環境。
・重大な損失、評判被害、訴訟、幹部の辞任、および/または格付の引下げによってもたらされる可能性のあるGSグループ固有の危機。
以下は、流動性流出モデルにおいてモデル化されたパラメーターのうち重要なものである。
・30日間のシナリオにおける流動性に対するニーズ。
・グループ・インクおよびその格付対象子会社(GSIを含む)の長期的な優先無担保信用格付の2段階低下。
・無担保債券の満期到来等の契約上の流出および偶発的な流出(契約上要求されていないが、危機下において必要と考えられる行為等)の組合せ。当社は、偶発的な流出の大部分は危機発生直後の数日または数週間以内に発生すると想定している。
・株式または無担保債券の不発行。
・GCLA以外の資産流動化の不存在。
日中流動性モデル
当社の日中流動性モデルは、流動性流出モデルと同じ定性的要素を特徴とするシナリオ分析を用いて当社の日中流動性に対するニーズを測定している。同モデルは、日中流動性の源泉の利用が制限されるというシナリオにおいて増加した日中流動性要件のリスクの評価を行う。
日中流動性モデルのモデル化された主要な要素は以下のとおりである。
・1日限りの決済期間における流動性に対するニーズ
・取引先からの現金支払の受領の遅延
・当社の第三者清算機関における日中貸出限度額の利用可能枠の減少
・活動の増加による受渡高の上昇
長期ストレス・テスト
当社は、当社が厳しい流動性ストレスにさらされ、その後も継続的に困難に直面する環境の中で回復を図る長期ストレス期間における当社の流動性ポジションを見通すために、長期ストレス・テストを活用する。
また当社は、当社の日常的なリスク管理プロセスの一環としてストレス・テストを定期的に実施すると共に、市場の動向に応じて個別に作成した臨時のまたは商品別のストレス・テストを実施する。
破綻処理流動性モデル
GSグループの破綻処理計画に対する取組に関連して、GSグループは、ストレス環境下におけるGSIを含む当社の主要な子会社の流動性に対するニーズを予測する破綻処理流動性の充実・調整の枠組を設定した。GSグループは、破綻処理流動性執行ニーズの枠組も設定しており、かかる枠組は、GSグループの優先的破綻処理戦略に基づいたグループ・インクの破産申請後、GSIを含む主要な子会社が安定化し縮小するために必要とする、流動性に対するニーズを測定する。
また、GSグループは、グループ・インクの破綻処理手続開始の是非およびその時期について詳細な情報に基づいた判断を下すために必要となる情報をGSグループの取締役会に対して提供するよう設計されたトリガーおよびアラートの枠組も設定している。
モデルの検討および検証
トレジャリーは、市況、経済状況および当社の事業構成の変化を反映させるために、当社の流動性流出モデル、日中流動性モデルおよびストレス・テスト・モデルを定期的に改良する。モデルの仮定を含む変化は、GSグループの流動性リスク管理部門によって評価および承認される。
GSグループのモデルリスク管理部門は、当社の流動性モデルを独自に検討および検証する責任を負っている。当該モデルの検討および検証に関する詳細については、後記「モデルリスク管理」参照。
限度額
当社は、当社の様々なレベルおよび各種の流動性リスクで流動性限度額を使用し、当社の流動性エクスポージャーの規模を管理している。限度額は、当社の流動性リスク許容度を踏まえたリスクの許容レベルと比較して計測される。これらの限度額を設定する目的は、幹部経営陣による当社全体の流動性プロファイルのモニタリングおよび管理を支援することである。
GSIのリスク委員会は、当社の流動性リスクの限度額を承認する。限度額は頻繁に再検討され、必要な承認を取得した上で、変遷する市況または事業状況を反映するために恒久的または臨時的のうちいずれか該当する形式で変更される。
当社の流動性リスク限度額は、トレジャリーおよびGSグループの流動性リスク管理部門によってモニタリングされる。トレジャリーは、限度額を超過した事象を適時に認識し、かつその旨を上申する責任を負う。
GCLAおよび非担保対象指標
GCLA
種々の要因(当社の潜在的日中流動性ニーズの評価および金融市況や当社の状態の定性的な評価を含むがこれらに限定されない)の検討に加え、上記の当社の社内的な流動性リスクモデルの結果に基づき、当社は、2017年12月および2016年12月現在の当社の流動性ポジションが共に適切であったと考えている。当社は、ごく限られた有価証券および現金のみに当社のGCLAの範囲を限定しているが、資金調達が困難な環境下でもそれらの流動性が高いことがその理由である。非担保対象有価証券の中でも流動性の低いものや約定済のクレジット・ファシリティー等も超過流動性の源泉となり得るが、当社はこれらをGCLAに含めていない。
下表は、当社のGCLAの公正価値の平均値を資産クラスごとに示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2017年12月 終了年度平均値 | 2016年12月 終了年度平均値 |
|---|---|---|
| 翌日物現金預金 | 16,699 | 12,144 |
| 米国政府債 | 20,070 | 25,222 |
| 英国政府債 | 8,729 | 8,750 |
| フランス政府債 | 5,150 | 7,240 |
| ドイツ政府債 | 6,008 | 4,610 |
| 日本政府債 | 2,259 | 2,208 |
| 合計 | 58,915 | 60,174 |
最低所要GCLAは、当社が直接的に有しているものであり、当社が流動性需要を満たすためにのみ利用することが意図されているものであって、グループ・インクまたはファンディングIHCはこれを利用することができないものと想定されている。当社において保有しているGCLAに加え、GSグループがグループ・インクまたはファンディングIHCにおいてグローバルGCLAの一部を直接保有している。これは、場合によっては当社またはその他の主要な子会社に対して追加で提供されることがある。
その他の非担保対象資産
当社のGCLAに加えて、当社はその他の非担保対象現金および金融商品も大量に保有している。これらの資産には、当社のGCLAに含まれていないその他の政府債、マネー・マーケット優良証券、社債、マージン取引ができる株式、借入金および現金預金が含まれる。当社のその他の非担保対象資産の公正価値の平均値は、2017年度および2016年度において、それぞれ284.5億ドルおよび256.8億ドルであった。
規制上の流動性枠組
バーゼル委員会による流動性リスクの管理、水準およびモニタリングの国際的な枠組の実施により、流動性カバレッジ比率(「LCR」)および安定調達比率(「NSFR」)の使用が要求される。
LCR規則により組織は、適格な高品質流動性資産を、深刻な流動性ストレスの短期シナリオ下において予想される正味現金支出に対して適切な比率で維持することを要求される。欧州委員会により発表されたLCR規則は、2015年10月1日付で効力が発生し、2018年1月1日付で段階的導入が完了した。これにより、当社を含む一定の金融機関は、100パーセントの最低比率を維持することを要求されている。当社の2017年12月終了年度における平均月間LCRは、最低要件を上回っていた。
NSFRは、満期1年以上の金融機関の資産およびオフバランスシート取引に対する中長期的かつ安定した資金調達を促進することを目的とするものである。2016年11月、欧州委員会は、EUの一定の金融機関に対してNSFRを実施する旨のCRRに対する修正を提案した。NSFRは、この修正がCRRに組み込まれてから2年後に効力を生じる。欧州委員会は、現時点で最終規則を公表していない。
当該規則の実施および適用ある規制当局が採択する修正は、今後、当社の流動性および資金調達に係る要件および体制に影響を及ぼす可能性がある。
信用格付
当社は日常業務における資金需要の一部について、債券発行市場での資金調達に依拠しており、債券による資金調達の費用と当社がこの調達手段を利用できるか否かは、当社およびグループ・インクの信用格付によって影響される。信用格付は当社にとって、一定の市場での競争上(たとえば、店頭デリバティブ取引)、そして比較的長期にわたる取引を実行しようとする場合にも重要となる。当社および/またはグループ・インクの信用格付が低下した場合のリスクに関する情報については、本書第一部第3 4「事業等のリスク―主なリスクおよび不確実性―流動性」参照。
下表は、フィッチ・インク(「フィッチ」)、ムーディーズ・インベスターズ・サービス(「ムーディーズ」)およびスタンダード・アンド・プアーズ・レーティングズ・サービシズ(「S&P」)による当社およびグループ・インクの無担保信用格付および今後の見通しを示したものである。
| 2017年12月現在 | |||
| フィッチ | ムーディーズ | S&P | |
| GSI | |||
| 短期債 | F1 | P-1 | A-1 |
| 長期債 | A | A1 | A+ |
| 格付見通し | 安定的 | 安定的 | 安定的 |
| グループ・インク | |||
| 短期債 | F1 | P-2 | A-2 |
| 長期債 | A | A3 | BBB+ |
| 劣後債 | A- | Baa2 | BBB- |
| 信託優先証券 | BBB- | Baa3 | BB |
| 優先株式 | BB+ | Ba1 | BB |
| 格付見通し | 安定的 | 安定的 | 安定的 |
2018年3月7日付で、ムーディーズはGSIの格付見通しを安定的からネガティブに変更した。
当社の一定のデリバティブは、当社および/またはグループ・インクの信用格付の変動に基づいて当社に担保の差入れを要求するか、または取引を中止することがある相手方との間の二者間契約の下で取引されている。当社は、すべての格付機関がグループ・インクおよび当社の格付を双方同時にならびにそれぞれの格付を別々に引き下げた場合に生じるであろう担保の額または解約金を決定することにより、これらの二者間契約の影響を査定している。
下表は、グループ・インクおよび/または当社の信用格付が1段階および2段階低下した場合に相手方により要求される可能性のある二者間契約における当社の正味デリバティブ債務に関係した追加担保の差入れまたは解約金の支払額を示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2017年12月現在 | 2016年12月現在 |
|---|---|---|
| 追加担保の差入れまたは解約金の支払額: | ||
| 信用格付が1段階低下した場合 | 134 | 491 |
| 信用格付が2段階低下した場合 | 1,370 | 1,811 |
キャッシュ・フロー
金融機関である当社のキャッシュ・フローは複雑であり、当社の利益性や純資産との関連性は薄い。そのため、当社はその流動性ポジションを評価する方法として、伝統的なキャッシュ・フロー分析は上記の流動性や資産・負債管理方針ほど意味のあるものではないと考えている。しかし、キャッシュ・フロー分析は、当社事業に関連する一定のマクロトレンドや戦略的取組を際立たせるために有効な場合もある。
キャッシュ・フロー計算書は、本書第一部第6 1「財務書類」に記載されている。
2017年12月終了年度
2017年度末現在の現金および現金同等物は、18.5億ドル増の206.5億ドルであった。営業活動により生じた現金は正味35.2億ドルであった。財務活動に使用した現金は正味15.7億ドルであり、これは、主に長期劣後貸付債権35.8億ドルの返済および配当金30.0億ドルの支払によるものであったが、AT1債58.0億ドルの発行により部分的に相殺された。
2016年12月終了年度
2016年度末現在の現金および現金同等物は、79.0億ドル増の168.8億ドルであった。営業活動により生じた現金は正味83.4億ドルであった。
金融負債の満期
当社の金融負債の満期分析については、本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記28参照。
市場リスク管理
概要(監査済)
市場リスクとは、市況の変動により、当社のトレーディング商品ならびにその他の一定の金融資産および金融負債の価値に損失が生じるリスクをいう。当社は、市場リスクをモニターするために様々なリスク指標を用いている。これらの指標の詳細は、下記の各項に記載されている。市場リスクの種類には、以下が含まれる。
・金利リスク:イールドカーブの水準、勾配および曲率、金利のボラティリティ、期限前返済速度ならびにクレジット・スプレッドの変動にさらされていることにより発生する。
・株価リスク:個別株式、株式バスケットおよび株式指標の価格ならびにボラティリティの変動にさらされていることにより発生する。
・為替リスク:為替の直物価格、先物価格およびボラティリティの変動にさらされていることにより発生する。
・コモディティ価格リスク:原油および金属等のコモディティの直物価格、先物価格およびボラティリティの変動にさらされていることにより発生する。
市場リスク管理部門は、収益創出部門から独立しており、GSグループの首席リスク担当役員に報告を行う。市場リスク管理部門は、市場リスクを評価、モニタリングおよび管理する主たる責任を負っている。グローバル事業全体にわたる強力な監督および独立した管理・サポート部門を通じて、リスクのモニタリングおよび管理が行われている。
収益創出部門のマネージャーおよび市場リスク管理部門は、市場の情報、ポジションならびに想定されるリスクおよび損失シナリオについて、継続的に協議する。収益創出部門のマネージャーは、GSグループおよび当社の双方のレベルについて予め定められた限度額にリスクを限定するよう管理する責任を負う。
市場リスク管理プロセス(監査済)
当社は、エクスポージャーの多様化、ポジション規模の管理および関連する有価証券またはデリバティブの経済的ヘッジの構築を通じて、市場リスクを管理している。このプロセスには、以下が含まれる。
・複数のリスク指標を組み込んだ、正確かつ適時なエクスポージャーに関する情報
・動的な限度額設定の枠組
・収益創出部門、リスク・マネージャーおよび幹部経営陣間で常に連絡を取り合うこと
当社の市場リスク管理の枠組は、GSグループの枠組に沿ったものであり、かつその一部である。そのため、業績の分析は事業ごとおよび全体について、GSグループのレベルと当社のレベルの双方において行われる。
リスク指標(監査済)
市場リスク管理部門は、リスク指標を作成し、設定された市場リスク限度額に照らしてそれらをモニターしている。これらの指標は、広範囲にわたるシナリオを反映しており、結果は商品、事業および全社レベルで集約される。
様々なリスク指標を使用し、緩やかな市場の動きおよびより急激な市場の動きの双方について、短期および長期双方の計測期間における潜在的な損失の規模を予測する。主要なリスク指標は、VaR(比較的短期の測定に使用される)およびストレス・テストである。当社のリスク報告は、各事業に関する主なリスク、その要因および変化の詳細を記載しており、日々収益創出部門と独立した管理・サポート部門の双方の幹部経営陣に配布される。
バリュー・アット・リスク
VaRは、特定の信頼水準のもとで一定の計測期間中に市場が不利に推移した場合に生じる潜在的な価値の損失を示すものである。通常、計測期間を1日とし、95パーセントの信頼水準が用いられる。VaRモデルは、金利、株価、為替およびコモディティ価格を含むリスクを捉える単一のモデルである。そのため、VaRは、異なるリスクの特徴を有するポートフォリオ間の比較を容易にする。VaRはまた、当社全体にわたって集約されたリスクの分散化も捉える。
VaRには内在する限界があるため、市場リスク管理プロセス上、様々なリスク指標が用いられる。VaRに内在する限界には、以下が含まれる。
・VaRは、極端な変動の可能性がある長期的な計測期間での潜在的な損失を予測することはできない。
・VaRは、異なるリスク・ポジションの相対的な流動性は考慮しない。
・市場リスク要因のそれまでの変動によって、将来における市場のすべての動きの正確な予測ができるとは限らない。
VaRの算定には、約70,000に及ぶ市場要素を完全に評価した過去の類似シミュレーションが利用される。VaRは、1つのポジションのレベルで、当該ポジションに関連した市場リスク要因に同時にショックを与えることにより算定される。5年分のヒストリカルデータをサンプルとし、VaRの算定に用いるシナリオが作成される。ヒストリカルデータには加重値が与えられ、データの相対的な重要性が時間の経過と共に減少するようになっている。これにより、より最近の計測値が重視され、現時点における資産価値のボラティリティが反映されるようになり、潜在的な損失の見積りの正確性が増す。そのため、VaRに含まれるポジションに変動がなくても、市場のボラティリティが上昇すればVaRは上昇する場合があり、また逆の場合もある。
ヒストリカルデータに依拠しているため、VaRは、市況に突然の根本的変化またはシフトが発生していない場合において、市場におけるリスク・エクスポージャーの見積りに最も効果的な方法である。
VaR指標には、以下は含まれない。
・感応度指標により最適な測定およびモニタリングができるポジション
・デリバティブに関する相手方およびGSグループのクレジット・スプレッドの変動ならびに損益を通じて公正価値で指定された無担保借入金に関するGSグループのクレジット・スプレッドの変動の影響
VaRモデルは、当社を含むGSグループ全体にわたり一貫して適用されている。GSグループおよび当社レベルで、またGSグループの各事業について、VaRモデルのバックテスト(すなわち、1日のトレーディング純収益を、その前営業日に算出されたVaR指標と比較すること)が日々行われている。
ストレス・テスト
ストレス・テストは、様々な仮定上のストレス・シナリオがGSグループに与える影響を測定する手法である。GSグループは、特定のポートフォリオのリスクおよびGSグループ全体にわたる重大なリスク・エクスポージャーの潜在的な影響ならびに当社への個別の影響を検証するためにストレス・テストを利用する。広範にわたる市場変動による当社のポートフォリオにおける潜在的な損失を算出するために、様々なストレス・テスト技術が利用されている。これらの技術には、感応度分析、シナリオ分析および当社固有のストレス・テストが含まれる。様々なストレス・テストの結果は、リスク管理のために総合して分析される。
GSグループおよび当社全体におけるストレス・テストでは、市場リスク、信用リスク、オペレーションリスクおよび流動性リスクを組み合わせ、1つの結合シナリオとしている。これらのストレス・テストは、資本計画およびストレス・テスト・プロセスの一環として主に自己資本適正度を評価するために用いられるが、ストレス・テストはまた、リスク・ガバナンスの枠組に確実に組み込まれるようにもされている。これには、資本計画およびストレス・テスト・プロセスに用いるのに適切なシナリオを選択することが含まれる。
VaRは特定の信頼水準で算定されるため、確率の要素を含んでいる。これに対して、GSグループのストレス・テストのシナリオには、通常、当該シナリオに該当する事象が発生する確率の要素は含まれていない。その代わり、ストレス・テストは、市場に内在する要素の緩やかな変化とより急激な変化の双方のモデル化に使用される。潜在的な損失を見積もるにあたり、通常、(経験に基づけば当社にとって通常可能であるにもかかわらず)ポジションが削減またはヘッジできないと仮定される。
ストレス・テストのシナリオは、日常的なリスク管理プロセスの一環として定期的に実施されると共に、市場での事象または懸念に応じて随時実施されている。ストレス・テストは、リスク管理プロセスの重要な一部である。なぜなら、それにより、当社がテールリスクに対する当社のエクスポージャーを定量化し、潜在的な損失の集中に着目し、リスク・リターン分析を行い、そして当社のリスク・ポジションを評価し、軽減することができるからである。
限度額
様々なレベル(事業体、事業および商品を含む)においてリスク限度額が使用され、当社がさらされる可能性がある市場リスクへのエクスポージャーの規模を管理することを通じてリスク選好度が調整されている。当社の限度額は、VaRおよび当社のエクスポージャーに関連する様々なストレス・テストに基づき定められる。それらの限度額は、頻繁に再検討され、変化を続ける市況、事業の状況またはリスク許容度を反映するため、恒久的または臨時的に改正される。
GSI取締役会のリスク委員会およびGSIリスク委員会は、事業体、事業および商品のレベルで、当社のリスク選好度と一致する当社の市場リスク限度額を設定する。
全社的な限度額設定の目的は、幹部経営陣による全体的なリスク・プロファイルの管理の支援である。二次的限度額は、承認されたレベルでのリスク限度額より低く設定される。二次的限度額は、特定の事業について、幹部経営陣の追加の承認を得ることなく管理できる日々のリスクについて望ましい最大値を設定しており、事実上個々のデスク・マネージャーおよびトレーダーに日々の意思決定をゆだねている。このように、二次的限度額は、リスク許容度の最大値を設定することよりも、適切な上申態勢を確保するために設計された管理手段である。二次的限度額はまた、様々な事業にわたり、それらの活動水準や顧客の需要に合致した形で、そして各分野における相対的なパフォーマンスを考慮してリスクを分散化する。
市場リスク限度額は、市場リスク管理部門により毎日モニターされており、同部門は、限度額を超過した事象を適時に認識し、上申することについて責任を負う。
リスク限度額の超過があった場合(たとえば、ボラティリティの上昇または相関関係の変化等、ポジションまたは市況の変化によるもの)、その状況は市場リスク管理部門のシニア・マネージャーおよび適切なリスク委員会に上申され、トレーディング商品の削減、および/またはリスク限度額の一時的もしくは恒久的な増加によって超過が解消される。
モデルの検討および検証
VaRおよびストレス・テスト・モデルは、市場リスク管理部門により定期的に検討され、市場リスクの指標に含まれるポジションの構成における変化および市況の変化を組み込むために改良される。仮定および/またはモデルに重要な変更を行う場合は、モデルリスク管理部門はそれに先立ちモデルの検証を行う。VaRおよびストレス・テスト・モデルに対する重要な変更は、GSグループの首席リスク担当役員および首席財務執行役員による検討を経て、GSグループのファームワイド・リスク委員会および必要に応じてGSIリスク委員会による承認を受ける。
これらのモデルの検討および検証に関する詳細については、後記「モデルリスク管理」参照。
指標(監査済)
下表はそれぞれ、1日の平均VaRおよび年度末現在のVaRに加え、期間中の最高・最低VaRを示したものである。下表の分散化の影響は、VaRの合計と4種類のリスク別VaRの合計の差額を示している。この効果は、4種類の市場リスクが完全には相関しないために生じるものである。
下表は、1日の平均VaRをリスクの種類別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2017年12月終了年度 | 2016年12月終了年度 | ||
|---|---|---|---|---|
| 金利 | 22 | 25 | ||
| 株価 | 17 | 17 | ||
| 為替 | 9 | 10 | ||
| コモディティ価格 | 2 | 2 | ||
| 分散化の影響 | (22 | ) | (23 | ) |
| 合計 | 28 | 31 |
当社の1日の平均VaRは、2016年度の31百万ドルから2017年度には28百万ドルに減少した。この減少は、主として、ボラティリティ水準の低下による金利の減少によるものであった。
下表は、各年度末現在のVaRをリスクの種類別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
|---|---|---|---|---|
| 金利 | 20 | 23 | ||
| 株価 | 16 | 16 | ||
| 為替 | 8 | 8 | ||
| コモディティ価格 | 1 | 3 | ||
| 分散化の影響 | (17 | ) | (24 | ) |
| 合計 | 28 | 26 |
当社の年度末現在のVaRは、2016年12月現在の26百万ドルから2017年12月には28百万ドルに増加した。この増加は、主として分散化の影響の減少によるものであったが、主にボラティリティ水準の低下による金利の減少により部分的に相殺された。
下表は、最高・最低VaRをリスクの種類別に示したものである。
| 2017年12月終了年度 | 2016年12月終了年度 | ||||
| (単位:百万ドル) | 最高 | 最低 | 最高 | 最低 | |
| 金利 | 30 | 17 | 37 | 20 | |
| 株価 | 26 | 13 | 52 | 13 | |
| 為替 | 18 | 4 | 20 | 5 | |
| コモディティ価格 | 7 | - | 5 | - | |
2017年12月終了年度における最高および最低VaRの合計は、それぞれ37百万ドルおよび23百万ドルであり、2016年12月終了年度における最高および最低VaRの合計は、それぞれ59百万ドルおよび24百万ドルであった。
感応度指標(監査済)
一定のポートフォリオおよび個々のポジションは、VaRがそれらのポジションの最適なリスク指標とはいえないため、VaRの対象外となっている。
10%感応度指標
公正価値によって会計処理されたVaR対象外のポジションの市場リスクは、その対象となるポジションの価値が10パーセント下落した場合に純収益が減少する潜在的可能性を見積もる方法で計測している。2017年12月および2016年12月現在、これらのポジションの市場リスクは、それぞれ21.9百万ドルおよび11.9百万ドルであった。
信用リスク管理
概要(監査済)
信用リスクは、取引先(たとえば店頭デリバティブの相手方または借主)もしくは当社が保有する有価証券等の商品の発行体が債務不履行に陥り、またはその信用状態が悪化した場合に当社が被るおそれのある損失を示すものである。信用リスクに対する当社のエクスポージャーは、主に店頭デリバティブにおける顧客取引において発生する。また、信用リスクは、銀行預金、証券金融取引(売戻条件付契約・買戻条件付契約および有価証券の借入・貸付)および未収金からも発生する。また、当社は信用リスクを発生させるその他のポジション(当社がトレーディング商品として保有する債券等)を保有している。これらの信用リスクは、市場リスク指標の一部として捉えられ、市場リスク管理部門が他のトレーディング商品と併せてこれをモニターおよび管理する。
信用リスク管理部門は、収益創出部門から独立した、GSグループの首席リスク担当役員に対して報告を行う部門であり、信用リスクの評価、モニタリングおよび管理について主要な責任を負う。当社の信用リスク管理の枠組は、GSグループのリスク・ガバナンス委員会およびファームワイド・リスク委員会によって策定されたGSグループの同枠組に沿ったものである。
信用リスク管理プロセス(監査済)
信用リスクを効率的に管理するためには、顧客、国、業界および商品についての正確かつ適時な情報、高水準のコミュニケーションならびに知識が必要とされる。信用リスクは、下記のようなプロセスを用いて管理されている。
・取引の承認ならびに信用エクスポージャー限度額の設定および伝達
・設定された信用エクスポージャー限度額が遵守されているかのモニタリング
・取引先が支払義務の不履行に陥る可能性の評価
・当社の現在の信用エクスポージャーおよび潜在的信用エクスポージャーならびに取引先の不履行により生じる損失の測定
・幹部経営陣、当社取締役会および規制当局への信用エクスポージャーの報告
・担保およびヘッジを含む信用リスク軽減策の利用
・他の独立した管理・サポート部門(オペレーション、法務およびコンプライアンス等)とのコミュニケーションおよび協力
信用リスク管理部門は、リスク評価プロセスの一環として、当社取引先の初期分析および継続的分析を含む信用審査を行っている。信用審査は、取引先がその金融債務を履行する能力および意欲を有しているか否かについての独自の分析であり、かかる分析が社内信用格付となる。社内信用格付を決定する際には、取引先の業界の性質および見通し、ならびに経済情勢に関する予測も加味される。信用リスク管理部門の幹部スタッフは、特定の業界に関する専門知識を駆使し、信用審査および社内信用格付を検査し、承認する。
グローバル信用リスク管理システムは、個々の取引先ならびに取引先およびその子会社の全体(経済グループ)に対する信用エクスポージャーも捉えている。このシステムはさらに、商品別、社内信用格付別、業界別、国別および地域別の総合的な信用リスクに関する包括的な情報を、経営陣に対して提供している。
リスク指標および限度額
信用リスクは、取引先が支払不能に陥った場合における潜在的な損失に基づき、現在のエクスポージャーおよび潜在的なエクスポージャーを用いて測定される。デリバティブおよび証券金融取引について、現在のエクスポージャーとは、適用あるネッティングおよび担保に関する契約を考慮後の当社に対する現在の債務額をいい、潜在的エクスポージャーとは、特定の信頼水準のもとで、市場の推移に基づき取引期間中に発生する可能性のある将来のエクスポージャーの予測であり、ネッティングおよび担保に関する契約も考慮したものをいう。
信用限度額は、当社の信用エクスポージャーの規模および性質を管理するため、様々なレベル(たとえば、取引先別、経済グループ別、業界別または国別)で設定され、定期的に審査され、当該取引先または取引先グループに対するリスク選好度の変化を反映する形で修正される。
GSI取締役会のリスク委員会およびGSIリスク委員会は、当社のリスク選好度と一致する、全社レベル、事業レベルおよび商品レベルの信用リスク限度額を承認する。さらに、GSIリスク委員会は、当社レベルで二次的信用リスク限度額の設定を行うための枠組を承認するが、この権限は、GSI信用委員会および信用リスク管理部門(GSグループのリスク・ガバナンス委員会およびGSI信用委員会より委譲された権限を通じて)に対して委譲されている。
ストレス・テスト
取引先の信用格付または信用リスク要因(たとえば、為替、金利、株価)にショックが及ぶことにより発生し得る潜在的集中等の信用エクスポージャーを算定するために、定期的にストレス・テストが実施されている。かかるショックには、緩やかな市場の動きと共に、より急激な市場の動きも幅広く含まれる。ストレス・テストには、市場または経済において深刻な事象が発生した場合に合わせて、複数のリスク要因にショックが及ぶよう設計されたものもある。特定の信頼水準のもとで算定される潜在的エクスポージャーとは異なり、ストレス・テストに関しては、通常、かかる事象が発生する確率に関して仮定を設けていない。
当社の日常的なリスク管理プロセスの一環として定期的にストレス・テストが実施されており、また、当社は、市場の動向に応じて個別に作成した臨時のストレス・テストを実施する。ストレス・テストは、当社の市場リスク部門および流動性リスク部門の合同で実施される。
モデルの検討および検証
当社の潜在的な信用エクスポージャーおよびストレス・テスト・モデル、ならびに当該モデルまたは仮定に関する変更は、モデルリスク管理部門により検討される。これらのモデルの検討および検証に関する詳細については、後記「モデルリスク管理」参照。
リスク軽減策
当社は、デリバティブおよび証券金融取引に関する信用エクスポージャーを軽減するため、取引先との間で債権債務を相殺できるネッティング契約を締結する場合がある。当社はまた、取引先から事前に、または条件付で担保を徴求し、かつ/または当該取引先の信用格付が一定水準を下回った場合に取引を終了させることのできる契約を締結することにより、取引先との間で発生する信用リスクを軽減することができる。当社は、担保の公正価値を日々モニターすることにより、信用エクスポージャーに対して適切な担保が付されていることを確保する。当社は、取引先の信用度と受領した担保の市場価値の間に顕著な正の相関関係が存在する場合のエクスポージャーを最小化するよう努める。
取引先の財務能力を十分に見通すことができない場合、または取引先が親会社からの支援を必要としていると当社が判断する場合は、当社は当該取引先の債務について第三者の保証を受けることがある。当社はまた、信用デリバティブを活用して信用リスクを軽減することもある。
信用エクスポージャー(監査済)
当社の信用エクスポージャーについては、下記で詳述する。
保有金融商品
保有金融商品には、現物商品およびデリバティブが含まれる。下表では、現物商品はエクスポージャー総額に含まれているが、市場リスクに含まれている範囲内において正味信用エクスポージャーからは除外されている。適法な相殺権が存在せず、かつ純額ベースで決済を行う意図ではない限り、デリバティブは当社の財務書類において取引先別の公正価値の総額ベースで計上される。店頭デリバティブは、上記のリスク・プロセス、指標および限度額を用いてリスク管理されている。
担保付契約
当社は、取引先に対して前貸しされた現金が受領担保の価額を超える範囲内においてのみ、担保付契約に関連する信用リスクを負っている。したがって、これらの取引に関する当社の信用エクスポージャーは、受領担保を考慮する前の公正価値または約定価値である貸借対照表に計上されている金額よりも大幅に少ない。当社はまた、これらの取引のために取引先に対して設定した担保権の価額が受取現金または受取担保の価額を超える範囲内において、貸借対照表上負債となっている担保付借入金に対する信用エクスポージャーも有している。
未収金
当社は、ブローカー/ディーラーおよび顧客、ならびに親会社およびグループ会社からの受取債権を通じた、その未収金に起因する信用リスクにさらされている。これらの未収金は、主に、デリバティブ金融商品負債に関連して取引先および決済機関に支払われた現金担保に関連した受取債権から成る。未収金には、顧客との有価証券取引に係る担保付受取債権も含まれる。かかる受取債権に関する信用リスクは、一般に、受領担保の価額とこれらの受取債権は短期のものが多いことの双方から、最低限に抑えられている。
現金・預金
現金・預金には、利付預金と無利息預金の双方が含まれる。貸倒損失のリスクを軽減するため、当社はその預金のほぼすべてを高格付の銀行および中央銀行に預け入れている。
下表はそれぞれ、経営陣が信用リスクを判断する際に考慮する、当社の金融資産に係る信用エクスポージャーの総額、ならびに当社のリスク管理プロセスにおいて市場リスクに含まれる資産、取引相手先との相殺(すなわち、特定の取引先に関し、法的効力のあるネッティング契約に基づき相殺権が存在する場合に金融資産および金融負債を相殺すること)ならびに信用補完契約に基づいて受け取った現金担保・有価証券担保および信用補完契約に基づいて差し入れた現金担保を考慮後の正味信用エクスポージャーを示している。これは、金融資産の種類および信用格付相当値(内部で決定された格付機関の公表格付に相当する値)別に表示されている。
下表それぞれにおける現金担保および有価証券担保の金額は、本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記29にて開示されている金額よりもわずかに高くなっている。これは、下表にて開示されている数値には、経営陣が信用リスクを判断する際に考慮する追加的な現金および有価証券担保が含まれているためである。
| (単位:百万ドル) | エクスポージャー総額 | 市場リスクに含まれる資産 | 取引相手先との相殺 | 現金担保 | 受取有価証券担保 | 正味信用エクスポージャー | ||||||
| 金融資産の種類 | ||||||||||||
| 2017年12月現在 | ||||||||||||
| 保有金融商品 | 640,264 | (70,293 | ) | (497,178 | ) | (37,649 | ) | (14,723 | ) | 20,421 | ||
| 担保付契約 | 204,820 | - | (83,213 | ) | - | (117,782 | ) | 3,825 | ||||
| 未収金 | 73,378 | - | (5,803 | ) | (36,896 | ) | (7,673 | ) | 23,006 | |||
| 現金・預金 | 20,727 | - | - | - | - | 20,727 | ||||||
| 合計 | 939,189 | (70,293 | ) | (586,194 | ) | (74,545 | ) | (140,178 | ) | 67,979 | ||
| 2016年12月現在 | ||||||||||||
| 保有金融商品 | 662,945 | (58,759 | ) | (525,887 | ) | (42,921 | ) | (16,136 | ) | 19,242 | ||
| 担保付契約 | 184,600 | - | (85,692 | ) | - | (95,741 | ) | 3,167 | ||||
| 未収金 | 68,960 | - | (3,531 | ) | (37,476 | ) | (4,864 | ) | 23,089 | |||
| 現金・預金 | 16,888 | - | - | - | - | 16,888 | ||||||
| 合計 | 933,393 | (58,759 | ) | (615,110 | ) | (80,397 | ) | (116,741 | ) | 62,386 | ||
| (単位:百万ドル) | エクスポージャー総額 | 市場リスクに含まれる資産 | 取引相手先との相殺 | 現金担保 | 受取有価証券担保 | 正味信用エクスポージャー | ||||||
| 信用格付相当値 | ||||||||||||
| 2017年12月現在 | ||||||||||||
| AAA/Aaa | 19,282 | - | (1,864 | ) | (2,535 | ) | (1,025 | ) | 13,858 | |||
| AA/Aa2 | 111,588 | - | (44,356 | ) | (16,676 | ) | (32,436 | ) | 18,120 | |||
| A/A2 | 601,039 | - | (479,051 | ) | (30,177 | ) | (74,149 | ) | 17,662 | |||
| BBB/Baa2 | 90,579 | - | (47,942 | ) | (17,230 | ) | (15,764 | ) | 9,643 | |||
| BB/Ba2以下 | 43,729 | - | (12,920 | ) | (7,895 | ) | (16,532 | ) | 6,382 | |||
| 格付なし | 72,972 | (70,293 | ) | (61 | ) | (32 | ) | (272 | ) | 2,314 | ||
| 合計 | 939,189 | (70,293 | ) | (586,194 | ) | (74,545 | ) | (140,178 | ) | 67,979 | ||
| 2016年12月現在 | ||||||||||||
| AAA/Aaa | 14,117 | - | (2,633 | ) | (2,172 | ) | (235 | ) | 9,077 | |||
| AA/Aa2 | 124,593 | - | (56,064 | ) | (23,156 | ) | (26,761 | ) | 18,612 | |||
| A/A2 | 603,808 | - | (488,712 | ) | (30,600 | ) | (66,657 | ) | 17,839 | |||
| BBB/Baa2 | 91,020 | - | (56,285 | ) | (16,746 | ) | (9,573 | ) | 8,416 | |||
| BB/Ba2以下 | 37,809 | - | (11,315 | ) | (7,709 | ) | (12,966 | ) | 5,819 | |||
| 格付なし | 62,046 | (58,759 | ) | (101 | ) | (14 | ) | (549 | ) | 2,623 | ||
| 合計 | 933,393 | (58,759 | ) | (615,110 | ) | (80,397 | ) | (116,741 | ) | 62,386 | ||
2017年12月および2016年12月現在それぞれの格付なしの正味信用エクスポージャー23.1億ドルおよび26.2億ドルは、金融資産に関連している。当社は、当該金融資産に対して内部で決定された格付機関の公表格付に相当する値を付していない。
金融資産に係る信用リスクに加え、当社は、条件付およびフォワード・スタート担保付契約における信用エクスポージャーも有している。これらの取引に関係する当社の信用エクスポージャー総額は、2017年12月および2016年12月現在で、それぞれ587.6億ドルおよび436.0億ドルであった。しかし、これらのコミットメントが履行された場合、この数値は、2017年12月および2016年12月現在で、それぞれ約583.9億ドルおよび432.6億ドルの担保により軽減される。その結果、これらのコミットメントに対する当社の正味信用エクスポージャーは、2017年12月および2016年12月現在でそれぞれ368百万ドルおよび340百万ドルとなった。
2017年12月および2016年12月現在共に、期日超過金融資産または減損金融資産は、重大なものでなかった。
信用の集中(監査済)
当社の信用リスクの集中は、マーケット・メイキング、顧客取引の円滑化、投資、引受、貸付および担保付取引、ならびに資金管理活動から生じ、経済、業種または政治的な要因の変動により影響を受ける可能性がある。これらの活動によって、当社は数多くの異なる業種および取引相手先に関与するものであり、また、特定の中央銀行、取引相手先、債務者もしくは発行体(ソブリン発行体を含む)、または特定の清算機関もしくは取引所に対する信用リスクの集中が生じる場合もある。当社は、個々の事業体ならびに国および業界に対する限度額に係るエクスポージャーを頻繁にモニターし、適切と判断する担保を取引相手先から取得することにより、信用リスクの軽減に努めている。
当社は、経営陣が信用リスクを判断する上で検討するリスク軽減策を考慮の上、当社に対する債務の金額に基づきその信用エクスポージャーを測定し、モニターしている。かかるリスク軽減策には、ネッティングおよび担保に関する契約、ならびに信用デリバティブ、先物契約および先渡契約等の経済的ヘッジが含まれる。ネッティングおよび担保に関する契約により、当社が当該取引相手先との間で債権債務を相殺することができ、および/または事前にもしくは条件付で担保を徴求することが可能となる。
下表は、当社の正味信用エクスポージャーを業界および地域別に示したものである。
| (単位:百万ドル) | 2017年12月現在 | 2016年12月現在 |
|---|---|---|
| 業界別信用エクスポージャー | ||
| ファンド | 8,823 | 9,745 |
| 金融機関 | 30,424 | 26,216 |
| 政府 | 22,623 | 20,275 |
| 天然資源および公益事業 | 1,675 | 1,520 |
| 多角事業 | 986 | 1,419 |
| その他(特別目的事業体を含む) | 3,448 | 3,211 |
| 合計 | 67,979 | 62,386 |
| 地域別信用エクスポージャー | ||
| EMEA | 46,283 | 43,469 |
| 南北アメリカ | 15,258 | 14,481 |
| アジア | 6,438 | 4,436 |
| 合計 | 67,979 | 62,386 |
デリバティブ資産に関連して当社に差し入れられた担保は主に現金で、当社または第三者の保管機関で保管される。担保付契約取引に関連して当社に差し入れられた担保は、主に政府債および政府機関債ならびに株式である。
オペレーションリスク管理
概要(監査済)
オペレーションリスクとは、社内の手続、人員およびシステムの不足もしくは不備または社外の事象に伴う有害転帰リスクをいう。オペレーションリスクに対するエクスポージャーは、日常的な手続上の過誤、ならびに大規模システム障害または法的および規制に関連する事由のような非日常的な事由から発生する。
社内外のオペレーションリスクに関連する損失を発生させ得る潜在的事由には、以下の事項が含まれる。
・顧客、商品および商慣行
・執行、引渡および処理の管理
・業務の混乱およびシステム障害
・雇用慣行および職場の安全
・有形資産への損害
・内部不正行為
・外部不正行為
当社のオペレーションリスク管理の枠組は、オペレーションリスクを最小限に抑えるため、管理の行き届いた環境を提供すべく策定された、GSグループの包括的な管理の枠組に完全に統合されている。当社においては、EMEAオペレーションリスク委員会が、当社取締役会の監督の下、オペレーションリスクに関する方針、枠組および方法の継続的な発展および実施を監視し、またオペレーションリスク管理の有効性をモニターしている。
オペレーションリスク管理部門は、収益創出部門から独立したリスク管理のための組織であり、GSグループの首席リスク担当役員に対して報告を行い、当社のリスク選好度の範囲内の水準でオペレーションリスクに対する当社のエクスポージャーを維持することを目標として、オペレーションリスク管理のための方針、方法および定式化された枠組を策定し、実施する責任を負う。
オペレーションリスク管理プロセス(監査済)
オペレーションリスクの管理には、適時かつ正確な情報と共に、強固な管理風土が必要とされる。オペレーションリスクは、下記の事項を通じて管理されている。
・従業員の研修、監督および啓発
・主要なオペレーションリスクの特定および軽減への幹部経営陣の積極的な参加
・日常的にオペレーションリスクをモニターする独立した管理・サポート部門、広範な方針および手続の実施、ならびにオペレーションリスク事由の発生を防止するための管理
・収益創出部門と、独立した管理・サポート部門との間の活発なコミュニケーション
・オペレーションリスク・エクスポージャーを分析および査定するために用いられるデータを円滑に収集することを目的としたネットワーク・システム
当社は、トップダウン・アプローチおよびボトムアップ・アプローチを組み合わせてオペレーションリスクの管理および測定を行っている。トップダウンの視点からは、幹部経営陣が、全社的および事業レベルのオペレーションリスク・プロファイルを査定している。ボトムアップの視点からは、収益創出部門および独立した管理・サポート部門が、オペレーションリスクの幹部経営陣への上申を含む日常的なリスク特定およびリスク管理の責任を負っている。
オペレーションリスク管理の枠組は、バーゼル3に基づくオペレーションリスク測定規則を遵守すべく策定された部分もあり、常に変化している当社の業務上のニーズおよび規制上のガイダンスに応じて進化している。オペレーションリスク管理の枠組は、リスクの特定および査定、リスクの測定、ならびにリスクのモニタリングおよび報告から成る。
リスクの特定および査定
オペレーションリスク管理の枠組の核となるのは、リスクの特定および査定である。オペレーションリスク事由に関して、方針および手続を含む包括的なデータ収集プロセスが実施されている。
収益創出部門および独立した管理・サポート部門に、オペレーションリスク事由を報告および上申することを求める方針が実施されている。方針によれば、オペレーションリスク事由が特定された場合、当該事由について書面化し、これを分析した上で、将来の事由の発生リスクをさらに軽減するために制度および/またはプロセスを変更する必要性を判断する必要がある。
また、制度により、社内のオペレーションリスク事由データ、取引高等の主要指標、および業績の推移等の統計情報を捉えることができる。社内で開発されたオペレーションリスク管理アプリケーションを用いて、かかる情報が集約され整理される。当社の主要なリスクの特定および査定手段の一つは、収益創出部門と独立した管理・サポート部門の双方のマネージャーによって実施されるオペレーションリスクおよび管理の自己査定プロセスである。かかるプロセスは、予測的なオペレーションリスクの特定および評定ならびに関連する管理から成る。かかるプロセスの結果は、オペレーションリスク・エクスポージャーの評価、およびオペレーションリスクのレベルが高まっている事業、活動または商品の特定を行うため、分析される。
リスクの測定
当社の各事業について、社内外のオペレーションリスク事由データ、事業環境および内部統制に係る要素に関する定性分析および定量分析を含む統計的モデリングとシナリオ分析の双方を行い、12ヶ月間の対象期間にわたり当社のオペレーションリスク・エクスポージャーが測定される。
かかるシナリオ分析の結果は、オペレーションリスクの変化のモニタリングおよびオペレーションリスクに対するエクスポージャーを高めてきた可能性のある事業ラインの特定に使用される。最終的には、当該分析結果は、保有すべきオペレーションリスク資本の適切な水準の決定に利用される。
リスクのモニタリングおよび報告
事業構成または当社が事業活動を行う法域の変化を含む、当社のオペレーションリスク・プロファイルの変化は、会社レベルで上記の要素をモニターすることにより評価されている。当社は、防止目的および探知目的いずれの内部統制も実施しており、当該内部統制は、オペレーションリスクによる損失の頻度および深刻さならびにオペレーションリスク事由の発生する可能性を軽減することを目的としている。当社は、かかる内部統制の評価および独立内部監査の結果をモニターしている。
幹部経営陣、GSIリスク委員会および当社取締役会に対して、定期的なオペレーションリスク報告が提供されている。また、当社は、12ヶ月間の期間における単発の損失事由および累積損失を含むオペレーションリスク事由による影響についてのモニター基準と共に、上申に関するプロトコルを定めている。上申基準を超過した事由が発生した場合、幹部経営陣およびGSI取締役会のリスク委員会に対し、それぞれオペレーションリスク報告が提供される。
モデルの検討および検証
オペレーションリスク管理部門が使用する統計モデルは、モデルリスク管理部門が独自に検討および検証する。当該モデルの検討および検証に関する詳細については、後記「モデルリスク管理」参照。
モデルリスク管理
概要(監査済)
モデルリスクとは、不正確なまたは不適切に使用されたモデルの出力結果に基づく判断により悪影響が生じる潜在的可能性をいう。GSグループは、一定の金融資産・金融負債の査定、そのリスクのモニターおよび管理、ならびにその規制上の資本の計測およびモニターを主な目的として、事業活動全般にわたり定量的モデルに依拠している。
当社のモデルリスク管理の枠組は、GSグループの枠組と一致していると共に、その一部を構成している。GSグループのモデルリスク管理の枠組は、ガバナンス体制およびリスク管理統制を通じて管理されており、これは、リスク評価および分類を含む包括的なモデル構造、健全なモデル開発体制、独自の検討ならびにモデル別の使用統制を維持するために策定された基準を網羅する。GSグループのファームワイド・モデルリスクコントロール委員会は、モデルリスク管理の枠組を監督する。GSグループのモデルリスク管理部門は、モデル開発者、モデルオーナーおよびモデルユーザーから独立し、GSグループの首席リスク担当役員に対して報告を行い、モデルに関係する重大なリスクを特定および報告する責任を負い、ならびに幹部経営陣、リスク関連の諸委員会およびGSグループの取締役会のリスク委員会に定期的な報告を行う。
モデルの検討および検証
GSグループのモデルリスク管理部門は、モデルを独自に検討、検証および承認する定量化業務の専門家職員から構成される。当該検討には、モデル文書の分析、独自のテスト、使用された方法の適切性に関する評価、ならびにモデル開発および実施基準の遵守の検証が含まれる。GSグループのモデルリスク管理部門は、年に1回、すべての既存モデルを見直し、新規モデルまたはモデルへの重要な変更をその実施前に承認する。モデル検証手続には、モデルの理論上の健全性、計算手法の適合性、正確性、ならびに入力されたパラメーターおよび仮定に対するモデルの感応度のほか、モデル開発者により実施されるテストの範囲を批判的観点から評価および検証するために、モデルおよび取引ならびに広範なシナリオ(極限条件を含む)におけるリスクパラメーターの検討を採用している。
当該分野における当社によるモデルの使用に関する詳細については、上記「流動性リスク管理」、「市場リスク管理」、「信用リスク管理」および「オペレーションリスク管理」参照。
第4【設備の状況】
1【設備投資等の概要】
本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記13「固定資産-固定資産投資」参照。
2【主要な設備の状況】
本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記13「固定資産-有形固定資産」参照。
3【設備の新設、除却等の計画】
該当なし。
第5【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
| (2017年12月31日現在) | |||||
| 株式数 | |||||
| 授権株数(株) | 発行済株式総数(株) | 未発行株式数(株) | |||
| 米ドル普通株式 (1株当たり額面1米ドル) | - | 581,964,161株 | - | ||
| 株式合計数 | - | 581,964,161株 | - | ||
②【発行済株式】
| (2017年12月31日現在) | ||||
| 記名・無記名の別 及び 額面・無額面の別 | 種類 | 発行数(株) | 上場金融商品取引所名又は 登録認可金融商品取引業協会名 | 内容 |
| 1株当たり額面1米ドルの 記名式普通株式 | 米ドル普通株式 | 581,964,161株 | 該当なし | 各米ドル普通株式は、その種類株式内で1議決権を有する。米ドル普通株式は、種類株式全体として株主総会における議決権の100%を有する。 |
| 計 | - | 581,964,161株 | - | - |
(2)【行使価額修正条項付新株予約権付社債券等の行使状況等】
該当なし。
(3)【発行済株式総数及び資本金の推移】
普通株式
| 年月日 | 発行済株式 総数増減数(株) | 発行済株式 総数残高 (株) | 普通株式額面総額 (1株当たり額面1ドル)および追加払込済資本金増減額 (単位:米ドルおよび円) | 普通株式額面総額 (1株当たり額面1ドル) および追加払込済資本金残高 (単位:米ドルおよび円) | ||
| 2013年12月31日 | - | 533,447,150 | - | - | 533.4百万 米ドル | (568億円) |
| 2014年12月31日 | - | 533,447,150 | - | - | 533.4百万 米ドル | (568億円) |
| 2015年12月31日 | 48,517,011 | 581,964,161 | 49百万 米ドル | (52億円) | 582.0百万 米ドル | (620億円) |
| 2016年12月31日 | - | 581,964,161 | - | - | 582.0百万 米ドル | (620億円) |
| 2017年12月31日 | - | 581,964,161 | - | - | 582.0百万 米ドル | (620億円) |
(4)【所有者別状況】
下記「(5) 大株主の状況」参照。
(5)【大株主の状況】
| (2017年12月31日現在) | ||||
| 種類株式 | 氏名又は名称 | 住所 | 所有株式数(株) | 発行済株式総数に対する所有株式数の割合(各種類株式におけるもの)(%) |
| 米ドル普通株式 | ゴールドマン・サックス・グループ UKリミテッド | 英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コート | 581,964,161株 | 100% |
2【配当政策】
取締役会は、当年度に関して普通配当の支払を行わないことを提言している。当社は、ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの間接完全所有子会社であり、英国の健全性規制機構(「PRA」)により権限を付与され、PRAおよび英国の金融行為監督機構(「FCA」)の規制対象となっている。当社による当社株主に対する配当の支払は、当社取締役会の判断に基づき決定され、また、PRAおよびFCAの監督の対象となっている。
3【株価の推移】
該当なし。
4【役員の状況】
| (下表記載の情報は、2018年6月26日現在の情報である) | |||
| 役職 | 氏名および生年月日 | 所有株式数(注) | 任期 |
| 首席経営執行役員 | リチャード・J・ノッド (1960年3月31日生) | 0株 | 自2006年10月23日 至現在 |
| 会長兼非業務執行取締役 | ジョゼ・マヌエル・バローゾ (1956年3月23日生) | 0株 | 自2016年7月8日 至現在 |
| 非業務執行取締役(独立) | アンソニー・グラビナー (1945年3月21日生) | 0株 | 自2015年6月24日 至現在 |
| 非業務執行取締役(独立) | スーザン・キルスビー (1958年9月25日生) | 0株 | 自2016年5月5日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | マーク・ウィンケルマン (1946年5月21日生) | 0株 | 自2016年6月10日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | ナイジェル・ハーマン (1959年4月4日生) | 0株 | 自2016年12月16日 至現在 |
| 非業務執行取締役 | ダーモット・W・マクドナー (1964年12月1日生) | 0株 | 自2016年12月1日 至現在 |
(注)いずれのGSI取締役も、GSI株式に対する直接的、間接的、実質的または経済的な持分を有していない。
男性の取締役および役員の数:6名
女性の取締役および役員の数:1名
(女性の取締役および役員の割合:14パーセント)
リチャード・J・ノッド
ノッド氏はゴールドマン・サックス・インターナショナルの共同首席経営執行役員であり、投資銀行部門(「IBD」)の共同ヘッドである。同氏は2003年から経営委員会の一員である。ノッド氏はまた、ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会の委員およびヨーロッパ経営委員会の共同委員長を務めている。同氏は、1999年から2004年まで当社のパートナーシップ委員会の委員を務めた。
ノッド氏は1987年にロンドンのゴールドマン・サックスに入社し、当社のヨーロッパでのM&Aフランチャイズ構築を援助し、最終的に英国における投資銀行業務の取組を率いた。1997年に同氏は日本のIBDの共同ヘッドに任命された。ノッド氏は、1999年に香港に移ってゴールドマン・サックス(アジア)L.L.C.の社長に就任する前に、同年ゴールドマン・サックス(シンガポール)PTE.の社長およびアジアにおける投資銀行業務の共同ヘッドに就任した。同氏は、中国における証券市場へのアクセスの確保を含めた当社のアジアでの活動範囲全体の拡大に指導的な役割を果たした。2005年、ノッド氏は副会長としてロンドンに戻り、2006年にゴールドマン・サックス・インターナショナルの共同首席経営執行役員となった。2011年に同氏はIBDの共同ヘッドに就任した。ノッド氏は1996年にマネージング・ディレクターに任命され、1998年にパートナーに任命された。
ノッド氏は、ケープ・タウン大学トラストおよびザ・ファウンデーション・アンド・フレンズ・オブ・ザ・ロイヤル・ボタニック・ガーデンズ、キューの理事を務める。同氏はまた、コーポレート・アドバイザリー・グループ・オブ・ザ・テートの会員である。
ノッド氏は、ケープ・タウン大学で学士号を、ケンブリッジ大学で修士号を取得した。
ジョゼ・マヌエル・バローゾ
バローゾ氏は、欧州委員会の前委員長(2004年から2014年)である。同氏は任期5年の同地位を2期務め、この間にリスボン条約の採択、気候変動に関する法律制定の提案、金融危機への対処、および欧州連合への新加盟国の迎え入れ(2004年から2014年の間に、欧州連合加盟国は15ヶ国から28ヶ国へと増加した)について重要な役割を果たした。
バローゾ氏は、ポルトガルの元首相(2002年から2004年)である。同氏は1985年に政府機関で政治経歴を開始し、内務副大臣、外務・協力担当副大臣および外務大臣を務めた。直近では、同氏は2016年に、ロンドンのゴールドマン・サックスに入社し、ゴールドマン・サックス・インターナショナルの会長兼非業務執行取締役に任命され、また同社のアドバイザーに任命されている。
バローゾ氏は、2012年に欧州連合を代表してノーベル平和賞を受賞し、欧州理事会議長と共同で受賞スピーチを行った。同氏の学術分野における経歴は、ジョージタウン大学客員教授、ならびにプリンストン大学ウッドロー・ウィルソン・スクールのリヒテンシュタイン研究所における国際経済政策の客員教授および政策特別研究員を含む。同氏は現在、ポルトガル・カトリック大学、ジュネーヴ大学および同市の国際・開発研究大学院の客員教授である。
バローゾ氏は多数の名誉学位を授与されており、ポルトガルのキリスト騎士団大十字勲章およびエンリケ航海王子勲章大綬章を含む60超の勲章、賞および名誉賞を授与されている。
バローゾ氏はリスボン大学法学部を卒業し、ジュネーヴ大学において政治学修士号およびヨーロッパ研究の学位記を取得した。
アンソニー・グラビナー
アンソニー・グラビナー勅撰弁護士は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(GSI)の非業務執行取締役である。同卿は、2015年にGSIの取締役会に加わった。
グラビナー卿は、注目を浴びる商業訴訟に40年以上も関わってきた一流の法廷弁護士である。同卿は、英国高等法院代理裁判官を務めており、テンプルのワン・エセックス・コートの法廷弁護士事務室の最高責任者を務めている。同卿は、1969年に弁護士資格を取得し、1981年に勅撰弁護士となった。
グラビナー卿は、1999年に一代貴族となった。同卿は、アルカディア・グループ・リミテッドの非業務執行会長を務めており、ケンブリッジ大学クレア・カレッジの学長である。
グラビナー卿は、1967年にロンドン・スクール・オブ・エコノミクス・アンド・ポリティカル・サイエンスで法学修士を取得した。
スーザン・キルスビー
キルスビー氏はゴールドマン・サックス・インターナショナルの非業務執行取締役である。
キルスビー氏はグローバル生物医薬品会社、シャイアーplcの会長を務める。同氏はこの役職に2014年に就任した。同氏は2011年から同社の独立非業務執行取締役を務めていた。
同氏はBBAアビエーションplcおよびフォーチュン・ブランズ・ホーム・アンド・セキュリティInc.の非業務執行取締役であり、キューリグ・グリーン・マウンテンInc.、ロクシタン・インターナショナルS.A.およびコカコーラHBC AGの元取締役である。
キルスビー氏は以前ザ・ファースト・ボストン・コーポレーション、バンカーズ・トラスト、バークレイズ・デ・ズーテ・ウェッドにて上級職に就いており、直近ではクレディ・スイスで2009年までEMEA M&Aチームの会長であり、2014年まで非常任上級顧問であった。
キルスビー氏は経済学の学士号および経営学修士号を有する。
マーク・ウィンケルマン
ウィンケルマン氏はゴールドマン・サックス・インターナショナルの非業務執行取締役である。同氏は、2014年からザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクの取締役を務め、監査委員会およびリスク委員会の委員である。
ウィンケルマン氏は2004年から2015年までアンハイザー・ブッシュ・インベブの取締役であった。同氏は2006年から2008年までJ・C・フラワーズ・アンド・カンパニーの業務執行パートナーを務めた。
以前、1994年に当社を引退する前、ウィンケルマン氏は経営委員会委員、債券部門の共同ヘッドおよびJ・アロン部門のヘッドを含むゴールドマン・サックスの様々な主導的な役職に就いた。
1978年にゴールドマン・サックスへ入社する前、ウィンケルマン氏は1974年から世界銀行で上級投資責任者を務めた。
ウィンケルマン氏は、ペンシルベニア大学理事会の会員であり、ペン・メディシンの委員会会長を務める。
ナイジェル・ハーマン
ナイジェル・ハーマン氏は、ゴールドマン・サックス・インターナショナル(GSI)およびゴールドマン・サックス・インターナショナル・バンク(GSIB)の非業務執行取締役である。同氏は2016年12月にGSIおよびGSIBの取締役会に加わった。同氏は以前、KPMGのパートナーを20年以上務め、自身の経歴全体を通じて金融サービス業に関わってきた。
2003年まで、ハーマン氏はKPMGによる大手銀行監査の一部ならびに関連する助言および調査業務を主導する監査担当パートナーであった。2003年以降、同氏はKPMGの最大の金融サービス顧客の一部への助言業務を主導するアドバイザリーパートナーを務めた。同氏はまた、金融危機の前および最中における重要な助言業務、ならびに特に取引における違法行為および規制に対するコンプライアンスについての大規模な調査業務も主導した。
ハーマン氏は、以前、KPMG英国銀行業務の会長であった。同氏はまた、銀行業務担当ヘッド、金融リスク管理担当ヘッドならびにKPMGの英国金融サービスおよび英国助言慣行担当の中核的経営陣の一員も務めた。
ハーマン氏は、ブリストル大学において経済・会計学理学士号(優等学位)を取得した。同氏はまた、英国勅許会計士の会員でもある。
ダーモット・W・マクドナー
マクドナー氏は、当社のインターナショナル・コントローラー、EMEA担当首席財務役員およびゴールドマン・サックス・インターナショナル・バンクの首席経営執行役員である。同氏はヨーロッパ経営委員会、ファームワイド・リスク委員会、仕組商品委員会およびヨーロッパ監査委員会の委員である。また、同氏は、ヨーロッパの連合部門の共同ヘッドにも任命されている。
マクドナー氏は1994年にゴールドマン・サックスに入社し、2003年にマネージング・ディレクターに任命され、2010年にパートナーに任命された。
マクドナー氏は、アイルランドのリムリック大学において学位を取得した。
取締役の報酬総額の情報については、本書第一部第6 1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記7「取締役に対する報酬」参照。
5【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
① 取締役会
当社におけるリスクの最終的な監督責任は、当社の取締役会が負う。取締役会は、直接および諸委員会を通じてリスクを監督している。当社の事業の重要な側面について特定のリスク管理権限を有する一連の社内委員会もまた、監督または意思決定を行う責任を負う。
② 監査人
監査人
2007年10月1日に先立ち、当社は1985年英国会社法セクション386に基づく選任決議を採択し、年度毎の監査人の再任手続を行わなくても良いこととした。これにより、プライスウォーターハウスクーパース エルエルピーは、2006年英国会社法セクション487(2)および2007年の2006年英国会社法スケジュール3、パラグラフ44(施行3、事後改正、経過規定および留保事項)命令に基づき引き続き当社の監査人を務めることとなった。
2017年12月31日および2016年12月31日に終了した事業年度に関するGSIのアニュアル・レポートは、イングランドおよびウェールズの登録監査人事務所かつ勅許会計士協会会員事務所であるプライスウォーターハウスクーパース エルエルピーによる監査を受けている。
③ 監査委員会
GSI****取締役会の監査委員会
以下は、GSI取締役会の監査委員会(「監査委員会」)の委員である。
ナイジェル・ハーマン(委員長)
アンソニー・グラビナー卿
スーザン・キルスビー
デービッド・ウィルソン(秘書役兼カウンセル)
以下は、監査委員会の職務および職責をまとめたものである。
(a) 財務管理:GSIの財務書類ならびに財務報告プロセスおよび統制の統合性についてのモニタリングおよび監督、ならびにこれらに関するGSI取締役会への報告。
(b) システムおよび統制:経営陣がシステムおよび統制の適切性および有効性を確保するためのプロセスの妥当性についての監督および評価(経営陣による、当社の規制上の義務のコンプライアンスを確保するための取決めを含む)。これには、当社のシステムおよび統制の側面について責任を負う担当者からの、必要或は適切な内部統制システムおよび全体的なリスク・ガバナンスの枠組の構造および有効性についての定期的な報告の受領を含む。
(c) コンプライアンス:コンプライアンス部門(およびコンプライアンス担当役員)の統合性および独立性の保護、ならびにコンプライアンス部門の業務遂行の監督。これには、以下が含まれる。(a)そのリソーシング(人材配置および予算を含む)の適切性について審査し、必要に応じて取締役会に対して助言を行うこと、ならびにそれが情報の取得に関して、また取締役会に対して、十分な権限、地位およびアクセスを有しているか否かについての評価を行うこと、(b)コンプライアンス部門の戦略、計画および活動についての報告の審査およびその業務遂行の評価、ならびに(c)コンプライアンス担当役員の業務遂行および報酬案についての評価の提供。コンプライアンス担当役員の任命、懲戒処分または解任に関連する提案はすべて監査委員会が検討し、取締役会に対し助言を行う。
(d) コンダクトリスク:ゴールドマン・サックス・グループのGSIに関連するコンダクトリスクの枠組の監督、ならびにEMEAコンダクトリスク委員会の委員長からの報告の受領。
(e) 内部監査:内部監査部門(および内部監査部門の(共同)ヘッド)の統合性および独立性の保護、ならびに内部監査部門の業務遂行の監督。これには、以下が含まれる。(a)そのリソーシング(人材配置および予算を含む)の適切性について審査し、必要に応じて取締役会に対して助言を行うこと、ならびにそれが情報の取得に関して、また取締役会に対して、十分な権限、地位およびアクセスを有しているか否かについての評価を行うこと、(b)(a)で概説されるより広範な業務の一環として、内部監査部門の(共同)ヘッドの指揮命令系統の機能について年次評価を行うこと、および内部監査部門の業務の執行中に明らかになった範囲の制限について検討を行うこと、(c)内部監査規程、年間計画およびリスク評価の方法の審査および承認、内部監査部門の当社に関連する統制の評価ならびにガバナンスおよびリスク管理プロセスの検討、ならびに内部監査部門の戦略および活動についての報告の審査ならびにその業務の評価、ならびに(d)内部監査部門の(共同)ヘッドの業務遂行および報酬案についての評価の提供。内部監査部門の(共同)ヘッドのいずれかについての任命、懲戒処分または解任に関連する提案はすべて監査委員会が検討し、取締役会に対し助言を行う。
(f) 外部監査:GSIの外部監査人の任命、再任もしくは交代に係るプロセスの監督、外部監査人の独立性および客観性の審査および監督、関連規制当局の知見および結論を踏まえた年次財務書類の法定監査の監督、ならびにGSIの取締役会への法定監査の結果(財務報告の統合性に対する外部監査人の寄与、および当該プロセスにおける監査委員会の役割を含む)の報告。
(g) 内部告発:GSIの内部告発方針および手続(懸念を提起した従業員を不利益な扱いから保護するための手続を含む)の独立性、自主性および有効性の監督。
④ リスク管理
以下は、GSIの2017年度アニュアル・レポートの抄訳である。
リスク管理の概要および体制
概要
当社は、当社が成功するためには、効果的なリスク管理が極めて重要であると考えている。当社は、リスク管理に対し包括的かつ統合的なアプローチを用い、業務遂行に伴うリスクの特定、査定、モニタリングおよび管理を行うための包括的なリスク管理プロセスを実現できるように設計されているエンタープライズリスク管理(ERM)の枠組を設定した。当社の幹部経営陣から選ばれた者が委員を務める広範囲にわたる部門横断型の委員会の体制が、当社の取締役会と共に、当社全体にわたるリスク管理の文化の鍵となっている。当社のリスク管理の体制は、GSグループのものに沿っており、ガバナンス、プロセスおよび人員の3つの核となる要素を中心に構築されている。
ガバナンス
当社の収益創出部門および独立した管理・サポート部門における幹部経営陣は、リスク指向の諸委員会を率い、これに参画している。独立した管理・サポート部門には、コンプライアンス、利益相反解決グループ、コントローラーズ、信用リスク管理、人材管理、法務、流動性リスク管理および分析部門(流動性リスク管理部門)、市場リスク管理および分析部門(市場リスク管理部門)、モデルリスク管理、オペレーション、オペレーションリスク管理および分析部門(オペレーションリスク管理部門)、税務、テクノロジーおよびトレジャリーが含まれている。
プロセス
当社は、リスクの特定、査定、モニタリングおよび制限を含む、リスク管理の枠組の不可欠な要素である様々なプロセスおよび手続を維持している。当社のリスクの効果的な査定およびモニタリングのため、当社は、当社のトレーディング商品の実質的にすべてについての日々の値洗い作業を継続して行っている。
人員
収益創出部門および独立した管理・サポート部門のいずれにおいても、当社の専門家職員の経験および各リスク指標の微妙な差異や限界についての理解は、当社がエクスポージャーを評価し、これを健全な水準の範囲内に維持する上での指針となっている。
体制
当社の最終的なリスクの監督責任は、当社の取締役会が負う。取締役会は、直接および諸委員会を通じてリスクを監督している。当社の事業の重要な点に関して特定のリスク管理権限を有する当社内部の一連の委員会もまた、監督または意思決定を行う責任を負う。当社の活動を監督する主要な委員会は、以下のとおりである。
ヨーロッパ経営委員会
ヨーロッパ経営委員会(「EMC」)は、この地域における当社の全活動を監督する。当社の首席経営執行役員が委員長を務めており、委員には、収益創出部門および独立した管理・サポート部門の幹部経営陣が含まれる。EMCは、当社の取締役会に報告を行う。
GSI取締役会の監査委員会
GSI取締役会の監査委員会は、地域における当社の体制および統制が適切かつ有効であることを確保するためのプロセスの検討を行うにあたり、当社の取締役会を支援する。かかる委員会はまた、外部監査の取決めを監督し、内部監査活動の検討を行う責任も有している。委員には、当社の非業務執行取締役が含まれる。GSI取締役会の監査委員会は、当社の取締役会に報告を行う。
GSI取締役会のリスク委員会
GSI取締役会のリスク委員会は、当社の取締役会に対し、当社の現在および将来の全般的なリスク選好度について助言し、かかるリスク選好度および戦略の幹部経営陣による実施を監督する当社の取締役会の支援を行う責任を負う。かかる責任には、当社の、資本、流動性および資金ポジションに関するリスク戦略および監督の検討および助言を含む。委員には、当社の非業務執行取締役が含まれる。GSI取締役会のリスク委員会は、GSIの取締役会に報告を行う。
GSIリスク委員会
GSIリスク委員会は、管理を行う委員会であり、当社の活動に関係するすべての財務リスクを継続的にモニターし、管理する責任を負う。これには、損益、自己資本(自己資本充実度内部評価プロセス(「ICAAP」)を含む)、資金調達、流動性、信用リスク、市場リスク、オペレーションリスク、価格検証およびストレス・テストを含むがこれらに限定されない、主要な財務・リスク指標の検討が含まれる。GSIリスク委員会は、市場リスク、信用リスク、流動性および規制上の資本に関する限度額を承認する。委員には、収益創出部門および独立した管理・サポート部門の幹部経営陣が含まれる。GSIリスク委員会は、当社の取締役会に報告を行う。
EMEAコンダクトリスク委員会
EMEAコンダクトリスク委員会は、コンダクトリスク、ビジネス・スタンダードおよび商慣行を監督する責任を負う。委員には、収益創出部門および独立した管理・サポート部門の幹部経営陣が含まれる。EMEAコンダクトリスク委員会は、EMCおよびGSグループのファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会に報告を行う。
GSグループのリスク・ガバナンス
GSグループのレベルでの包括的かつグローバルなリスク・ガバナンスの枠組は、当社のリスク管理プロセスの重要な部分となっている。GSグループは、特定のリスク管理権限を有する一連の委員会を設置している。当社に関連する事項の監督を行う委員会においては、当社の幹部経営陣から選ばれた者も委員を務めている。GSグループの主要なリスク・監視関連委員会は、以下のとおりである。
経営委員会
経営委員会は、GSグループのグローバルな活動を監督しており、かかる活動にはグループの独立した管理・サポート部門の業務も含まれる。同委員会は、GSグループの最上級のリーダーから構成されており、委員長はグループの首席経営執行役員が務めている。当社の首席経営執行役員は、同委員会の委員を務めている。
ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会
ファームワイド顧客およびビジネス・スタンダード委員会は、ビジネス・スタンダードおよび商慣行、評判リスク管理、顧客との関係および顧客サービスについて評価および決定を行う。同委員会の委員長は、GSグループの首席経営執行役員により委員長に任命されたGSグループの社長兼首席共同業務執行役員のうちの1人が務める。同委員会は、経営委員会に報告を行う。当社の幹部経営陣から選ばれた者も同委員会の委員を務めている。
ファームワイド・リスク委員会
ファームワイド・リスク委員会は、GSグループの財務リスクを継続的にモニターし、管理する全体的な責任を負う。ファームワイド・リスク委員会は、GSグループの財務リスク限度額の枠組、リスク測定指標およびリスク測定方法を承認し、ストレス・テストおよびシナリオ分析の結果を検討する。同委員会の委員長は、(GSグループの首席経営執行役員により共同委員長に任命された)GSグループの首席財務執行役員および首席リスク担当役員が共同で務めており、同委員会は、経営委員会に対して報告を行う。当社の幹部経営陣から選ばれた者も同委員会の委員を務めている。
ファームワイド・エンタープライズリスク委員会
ファームワイド・エンタープライズリスク委員会は、GSグループのERMの枠組を継続的に検討、承認およびモニターし、GSグループの財務および非財務リスク全体の監督を行う責任を負う。同委員会の委員長は、GSグループの首席経営執行役員により共同委員長に任命されたGSグループの社長兼共同首席経営執行役員のうちの1人および首席リスク担当役員のうちの1人が共同で務めており、同委員会は、GSグループの経営委員会に対して報告を行う。当社の幹部経営陣からの代表も同委員会の委員を務めている。
(2)【監査報酬の内容等】
①【外国監査公認会計士等に対する報酬の内容】
| (単位:百万米ドル) | 2017年12月31日に 終了した事業年度 | 2016年12月31日に 終了した事業年度 |
|---|---|---|
| 当社の監査に支払う報酬 | 4.1 (437百万円) | 4.7 (501百万円) |
| 当社の子会社の監査 | 0 (0百万円) | 0 (0百万円) |
| 監査以外の業務への報酬総額 | 2.4 (256百万円) | 3.4 (362百万円) |
②【その他重要な報酬の内容】
上記①参照。
③【外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容】
| (単位:百万米ドル) | 2017年12月31日に 終了した事業年度 | 2016年12月31日に 終了した事業年度 |
|---|---|---|
| 監査関連保証業務 | 2.0 (213百万円) | 1.0 (106.5百万円) |
| その他保証業務 | 0.1 (10.7百万円) | 0.1 (10.7百万円) |
| 税務コンプライアンス業務 | 0.2 (21.3百万円) | 1.4 (149.2百万円) |
| その他監査以外の業務 | 0.1 (10.7百万円) | 0.9 (95.9百万円) |
④【監査報酬の決定方針】
GSI取締役会の監査委員会については、上記5「コーポレート・ガバナンスの状況等-(1)コーポレート・ガバナンスの状況-③監査委員会」参照。同監査委員会は、とりわけ、GSIの外部監査人の任命、再任もしくは交代に係るプロセスの監督、外部監査人の独立性および客観性の審査および監督、関連規制当局の知見および結論を踏まえた年次財務書類の法定監査の監督、ならびにGSIの取締役会への法定監査の結果(財務報告の統合性に対する外部監査人の寄与、および当該プロセスにおける監査委員会の役割を含む)の報告について責任を負う。
第6【経理の状況】
1 本書記載の当社の財務書類は、英国において適用される法令および英国会計基準(英国において一般に公正妥当と認められている会計慣行)に従って作成されている。当社の採用した会計原則、会計手続および表示方法と、日本において一般に公正妥当と認められている会計原則、会計手続および表示方法との間の主な相違点に関しては、4「英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に説明されている。
当社の財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号。以下「財務諸表等規則」という。)第131条第1項の規定の適用を受けている。
2 本書記載の当社の2017年および2016年12月31日に終了した事業年度の損益計算書、包括利益計算書、貸借対照表、持分変動計算書、キャッシュ・フロー計算書および関連する注記から成る財務書類は、公認会計士法第1条の3第7項に規定する外国監査法人等であるプライスウォーターハウスクーパース エルエルピー(英国における勅許会計士および法定監査人)の監査を受けている。本書に金融商品取引法第193条の2第1項第1号に規定される監査証明に相当すると認められるその独立監査人の監査報告書を添付している。
3 当社の原文の財務書類は、当社の2017年度および2016年度のアニュアル・レポート中のものと同一であり、日本文は原文(英文)を翻訳したものである。
4 原文の財務書類は米ドルで表示されている。「円」で表示されている金額は、「財務諸表等規則」第134条の規定に基づき表示され、2018年4月4日現在の株式会社三菱UFJ銀行による対顧客電信直物売買相場の仲値である1ドル=106.54円の換算率で換算された金額である。金額は百万円単位(四捨五入)で表示されている。日本円に換算された金額は、四捨五入のため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。なお、円表示額は単に便宜上の表示のためであり、米ドル額が上記のレートで円に換算されることを意味するものではない。
5 円換算額および2「主な資産・負債及び収支の内容」から4「英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」までに記載されている事項は、当社の原文の財務書類には含まれておらず、当該事項における財務書類への参照事項を除き、上記2の会計監査の対象にもなっていない。
1【財務書類】
A.2017年12月31日に終了した事業年度の財務書類
(1)損益計算書
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 純収益 | 5 | 6,508 | 693,362 | 6,549 | 697,730 | ||||
| 一般管理費 | 6 | (4,119) | (438,838) | (4,269) | (454,819) | ||||
| 営業利益 | 2,389 | 254,524 | 2,280 | 242,911 | |||||
| 支払利息等 | 9 | (301) | (32,069) | (346) | (36,863) | ||||
| 金融収益純額 | 10 | 3 | 320 | 9 | 959 | ||||
| 税引前利益 | 2,091 | 222,775 | 1,943 | 207,007 | |||||
| 法人税等 | 12 | (534) | (56,892) | (487) | (51,885) | ||||
| 当期純利益 | 1,557 | 165,883 | 1,456 | 155,122 | |||||
当社の純収益および営業利益は、当期および過去の年度の継続事業から生じたものである。
(2)包括利益計算書
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 当期純利益 | 1,557 | 165,883 | 1,456 | 155,122 | |||||
| その他の包括利益 | |||||||||
| 純損益にその後に振替えられることのない項目 | |||||||||
| 年金制度に関連する保険数理上の利益/(損失) | 10 | 198 | 21,095 | (189) | (20,136) | ||||
| 債務評価調整 | 19 | (259) | (27,594) | (182) | (19,390) | ||||
| その他の包括利益の構成要素に帰属する英国繰延税金 | 17 | 16 | 1,705 | 92 | 9,802 | ||||
| その他の包括利益の構成要素に帰属する英国当期税金 | 2 | 213 | 3 | 320 | |||||
| 当期その他の包括損失(税引後) | (43) | (4,581) | (276) | (29,405) | |||||
| 当期包括利益合計 | 1,514 | 161,302 | 1,180 | 125,717 | |||||
添付の注記は財務書類の一部である。
(3)貸借対照表
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 固定資産 | 13 | 210 | 22,373 | 140 | 14,916 | ||||
| 流動資産 | |||||||||
| 保有金融商品(2017年12月および2016年12月現在、担保として差入れた保有金融商品それぞれ24,178百万米ドルおよび20,110百万米ドルを含む) | 14 | 640,264 | 68,213,727 | 662,945 | 70,630,160 | ||||
| 担保付契約 | 15 | 204,820 | 21,821,523 | 184,600 | 19,667,284 | ||||
| 未収金 | 16 | 74,052 | 7,889,500 | 69,696 | 7,425,412 | ||||
| 現金・預金 | 24 | 20,727 | 2,208,255 | 16,888 | 1,799,248 | ||||
| 939,863 | 100,133,004 | 934,129 | 99,522,104 | ||||||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 14 | (589,922) | (62,850,290) | (613,911) | (65,406,078) | ||||
| 担保付借入金 | 18 | (158,069) | (16,840,671) | (140,388) | (14,956,938) | ||||
| その他未払金 | 19 | (103,584) | (11,035,839) | (104,488) | (11,132,152) | ||||
| (851,575) | (90,726,801) | (858,787) | (91,495,167) | ||||||
| 純流動資産 | 88,288 | 9,406,204 | 75,342 | 8,026,937 | |||||
| 流動負債控除後資産合計 | 88,498 | 9,428,577 | 75,482 | 8,041,852 | |||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||||
| 担保付借入金 | 18 | (17,378) | (1,851,452) | (7,800) | (831,012) | ||||
| その他未払金 | 19 | (39,730) | (4,232,834) | (40,202) | (4,283,121) | ||||
| (57,108) | (6,084,286) | (48,002) | (5,114,133) | ||||||
| 負債性引当金 | 20 | (10) | (1,065) | ― | ― | ||||
| 年金制度の積立余剰額を除く純資産 | 31,380 | 3,343,225 | 27,480 | 2,927,719 | |||||
| 年金制度の積立余剰額 | 10 | 321 | 34,199 | 53 | 5,647 | ||||
| 年金制度の積立余剰額を含む純資産 | 31,701 | 3,377,425 | 27,533 | 2,933,366 | |||||
| 資本金および剰余金 | |||||||||
| 払込資本金 | 21 | 582 | 62,006 | 582 | 62,006 | ||||
| 資本剰余金 | 4,864 | 518,211 | 4,864 | 518,211 | |||||
| 資本準備金(配当不能) | 17 | 1,811 | 17 | 1,811 | |||||
| 利益剰余金 | 20,727 | 2,208,255 | 22,316 | 2,377,547 | |||||
| その他の包括利益累計額 | (289) | (30,790) | (246) | (26,209) | |||||
| その他資本性金融商品 | 22 | 5,800 | 617,932 | ― | ― | ||||
| 株主持分合計 | 31,701 | 3,377,425 | 27,533 | 2,933,366 | |||||
財務書類は2018年3月15日に取締役会で承認され、取締役会を代表して以下の取締役により署名された。
D.W.マクドナー
取締役
添付の注記は財務書類の一部である。
(4)持分変動計算書
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 払込資本金 | |||||||||
| 期首残高 | 582 | 62,006 | 582 | 62,006 | |||||
| 期末残高 | 582 | 62,006 | 582 | 62,006 | |||||
| 資本剰余金 | |||||||||
| 期首残高 | 4,864 | 518,211 | 4,864 | 518,211 | |||||
| 期末残高 | 4,864 | 518,211 | 4,864 | 518,211 | |||||
| 資本準備金(配当不能) | |||||||||
| 期首残高 | 17 | 1,811 | 17 | 1,811 | |||||
| 期末残高 | 17 | 1,811 | 17 | 1,811 | |||||
| 利益剰余金 | |||||||||
| 期首残高 | 22,316 | 2,377,547 | 20,860 | 2,222,424 | |||||
| 当期純利益 | 1,557 | 165,883 | 1,456 | 155,122 | |||||
| 中間配当 | 23 | (3,000) | (319,620) | ― | ― | ||||
| その他Tier1債に係る利息(税引後) | 22 | (146) | (15,555) | ― | ― | ||||
| 株式報酬 | 405 | 43,149 | 497 | 52,950 | |||||
| 株式報酬に関する関係会社からの費用振替え | (405) | (43,149) | (497) | (52,950) | |||||
| 期末残高 | 20,727 | 2,208,255 | 22,316 | 2,377,547 | |||||
| その他の包括利益累計額 | |||||||||
| 期首残高 | (246) | (26,209) | 30 | 3,196 | |||||
| その他の包括損失 | (43) | (4,581) | (276) | (29,405) | |||||
| 期末残高 | (289) | (30,790) | (246) | (26,209) | |||||
| その他資本性金融商品 | |||||||||
| 期首残高 | ― | ― | ― | ― | |||||
| その他Tier1債の発行 | 22 | 5,800 | 617,932 | ― | ― | ||||
| 期末残高 | 5,800 | 617,932 | ― | ― | |||||
| 株主持分合計 | 31,701 | 3,377,425 | 27,533 | 2,933,366 | |||||
添付の注記は財務書類の一部である。
(5)キャッシュ・フロー計算書
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 営業活動から生じたキャッシュ | 25 | 3,928 | 418,489 | 8,745 | 931,692 | ||||
| 税金還付額 | 1 | 107 | 23 | 2,450 | |||||
| 税金支払額 | (406) | (43,255) | (428) | (45,599) | |||||
| 営業活動による純キャッシュ | 3,523 | 375,340 | 8,340 | 888,544 | |||||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 固定資産に係る資本的支出 | (109) | (11,613) | (135) | (14,383) | |||||
| 投資活動に使用された純キャッシュ | (109) | (11,613) | (135) | (14,383) | |||||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| その他Tier1債の発行による収入 | 22 | 5,800 | 617,932 | ― | ― | ||||
| 中間配当 | 23 | (3,000) | (319,620) | ― | ― | ||||
| 長期劣後ローンの返済 | (3,581) | (381,520) | ― | ― | |||||
| その他Tier1債に係る利息支払額 | 22 | (201) | (21,415) | ― | ― | ||||
| 長期劣後ローンの利息支払額 | (587) | (62,539) | (305) | (32,495) | |||||
| 財務活動に使用された純キャッシュ | (1,569) | (167,161) | (305) | (32,495) | |||||
| 現金および現金同等物純増加額 | 1,845 | 196,566 | 7,900 | 841,666 | |||||
| 現金および現金同等物期首残高 | 16,881 | 1,798,502 | 9,970 | 1,062,204 | |||||
| 現金および現金同等物に係る 為替差益/(損) | 1,928 | 205,409 | (989) | (105,368) | |||||
| 現金および現金同等物期末残高 | 24 | 20,654 | 2,200,477 | 16,881 | 1,798,502 | ||||
添付の注記は財務書類の一部である。
(6)財務書類に対する注記
注記1 一般情報
当社は非上場無限責任会社であり、イングランドおよびウェールズで設立され、本社を置いている。登記した事務所の所在地は、英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コートである。
当社の直接の親会社は、イングランドおよびウェールズで設立され、本社を置いている、ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド(以下「GSG UK」という。)である。GSG UKおよびその連結子会社を「GSG UKグループ」という。
最終の支配会社および連結財務書類が作成される最小および最大単位のグループの親会社は、アメリカ合衆国で設立されたザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(以下「グループ・インク」という。)である。その連結財務書類および一定の法定提出書類(様式10-Q四半期報告書および10-K年次報告書等)においてザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクおよびその連結子会社(以下「GSグループ」という。)ならびにその事業活動の追加情報が提供されており、これらはGSグループの主要な事業拠点である、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州 ニューヨーク、ウェスト・ストリート200のインベスター・リレーションズ、またはwww.goldmansachs.com/shareholders/から入手することができる。
バーゼル3第3の柱の開示
当社は、EU自己資本規制(以下「CRR」という。)により要求されるとおり、GSG UKの連結第3の柱の開示に含まれている。GSG UKの2017年度における第3の柱は、連結財務情報の公表にあわせてwww.goldmansachs.com/disclosures/にて開示される予定である。
国別報告書
当社は、2013年自己資本(国別報告書)規制により要求されるとおり、GSG UKの国別連結報告書の開示に含まれている。GSG UKの2017年度国別開示は、2018年12月31日までにwww.goldmansachs.com/disclosures/にて行われる予定である。
注記2 重要な会計方針の要約
作成基準
当社は英国会計基準に従って財務書類を作成している。本財務書類は、FRS第101号「簡易化された開示のフレームワーク」(以下「FRS第101号」という。)に従って作成された。
当該財務書類は、継続企業の前提および取得原価主義(以下の「年金制度」および「金融資産および金融負債」に示した修正後)に基づいて、2006年会社法に従って作成されている。
本財務書類の作成に際して、EUが採択した国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)の開示要件について、FRS第101号に従い以下の例外が適用されている。
・IFRS第2号「株式報酬」第45項(b)および第46項から第52項。これらは、グループ・インクの連結財務書類に開示されている。
・IAS第1号「財務書類の表示」第38項における、以下についての比較情報の表示
・IAS第1号「財務書類の表示」第79項(a)(iv)および
・IAS第16号「有形固定資産」第73項(e)
・IAS第1号「財務書類の表示」第10項(f)、第16項および第40項AからD
・IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更および誤謬」第30項および第31項
・IAS第24号「関連当事者についての開示」第17項および
・IAS第24号「関連当事者についての開示」における、GSグループ内で同様に100%所有されている会社との取引の開示要件
連結
当社は、真実かつ公正な概観を勘案する上で子会社に重要性がないことから、2006年会社法第402項で認められているとおり、連結財務書類を作成しないことを選択している。
本財務書類は個別財務書類である。
会計方針
収益認識 当社の活動の性質と業績をより有効に反映させるために、売上高ではなく純収益が開示されている。純収益には、有価証券、為替およびその他の金融商品の第三者および関連会社の双方との取引から生じた純利益、ならびに報酬および手数料が含まれる。これには関連する利息や配当も含まれる。
損益を**通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債
トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債または損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産および金融負債は公正価値で認識され、実現および未実現の損益は、関連する受取利息および受取配当金ならびに支払利息および支払配当金とともに純収益に含まれる。金融資産はビッド価格で評価され、金融負債はオファー価格で評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。当社は一部の金融資産および金融負債を1つのポートフォリオとして測定する(すなわち、市場リスクおよび(または)信用リスクに対する純エクスポージャーに基づき測定する)。
デリバティブ以外の保有金融商品および売却済未購入金融商品(すなわち、現物商品)は決済日に認識が行われる。詳細は、以下の「金融資産および金融負債―認識および認識の中止」を参照のこと。当該商品の約定日と決済日の公正価値の変動に関連する未実現の損益は純収益に認識される。
投資銀行**業務
ファイナンシャル・アドバイザリー案件からの報酬および引受手数料は、関連する当事者間で契約が締結され、契約に基づく活動が進展した時点で損益に認識されるが、重大事象が発生するまで報酬に対する権利が発生しない契約の場合は、重大事象発生後に収益が認識される。
当該案件に関連する費用は、関連する収益が認識されるか、または当該案件が終了するまで繰延べられる。ファイナンシャル・アドバイザリー案件に関連する費用は、一般管理費として、顧客からの払戻額控除後の金額で計上される。引受手数料は関連費用控除後の金額で表示される。
投資運用**業務
運用報酬は発生主義で認識され、通常はファンドまたは分離勘定の平均純資産価額に対する一定比率として算出される。すべての運用報酬は関連サービスが提供される期間において認識される。
成功報酬はファンドの運用益に対する一定比率、あるいは特定のベンチマークまたはその他のパフォーマンス目標を上回る超過運用益に対する一定比率として算出される。成功報酬は、すべての重要な成功条件が満たされた場合にのみ認識される。
手数料および**報酬
株式、オプションおよび先物市場ならびに店頭取引における顧客取引の執行および決済による手数料および報酬は、売買の執行日に純収益に認識される。
オペレーティング・リース 当社は借手としてオペレーティング・リース契約を締結している。リース資産は貸借対照表には認識されない。オペレーティング・リースに関する費用(貸手により付与されるインセンティブを調整後)は、リース期間にわたって定額法で費用計上され、損益計算書の一般管理費に含まれる。
短期従業員給付 賃金および給与といった短期従業員給付は、割引前の金額で測定され、従業員が当社に役務を提供した期間において未払費用として計上される。グループの方針および過去の慣習に基づき貸借対照表日に推定的債務が存在している場合に、現金または株式報奨により支払われる年度末裁量報酬のための引当金が計上される。
株式報酬 グループ・インクは、当社の従業員に対して、役務と引き換えに、制限付株式ユニット(以下「RSU」という。)およびストックオプションの形式で、株式報奨を発行している。報奨は持分決済型に分類されるため、従業員との株式取引に係る費用は、報奨の付与日現在の公正価値に基づいて測定される。将来の役務提供を必要としない株式報奨(退職適格従業員に付与された報奨を含む確定報奨)は、即時に費用計上される。将来の役務提供を必要とする株式報奨は、関連する役務提供期間にわたり償却される。予想される失効は従業員株式報酬費用を算定する際に含められる。
グループ・インクは、通常、株式報奨の交付の際に普通株式の新規発行を行っている。規制により禁止されていない限りは、発行済みのRSUについて配当金相当額を支払っている。当社は、グループ・インクとチャージバック契約も締結しており、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。このため、株式報酬取引およびチャージバック契約により、当該報奨の付与日現在の公正価値(当該報奨の交付までの公正価値の変動額調整後)に基づく費用合計が損益計算書に計上される。
配当金 最終株式配当金は会社の株主が配当金の承認を行った期において負債として認識され、資本から控除される。中間株式配当金は支払時に認識され、資本から控除される。
年金制度 当社は一部の従業員のために確定拠出型年金制度および複合年金制度に資金を拠出している。複合年金制度は確定給付部分(以下「当制度」という。)および確定拠出部分の双方を有しており、以下のとおり会計処理される。
・確定拠出型年金制度および複合年金制度の確定拠出部分について当年度に拠出すべき額は、営業利益に計上される。当年度に拠出すべき額と実際の拠出額との差額は、未払金または前払金として貸借対照表に表示される。
・当制度について営業利益に計上される金額は、当期勤務費用、過去勤務費用、管理費用ならびに制度の決済および縮小に伴う損益である。当該金額は人件費として含められる。利息純額は、金融収益純額に含まれる。保険数理上の損益は即時にその他の包括利益に認識される。当制度資産は公正価値で測定される。当制度負債は保険数理を基礎として予測単位積増方式を用いて測定され、通貨および期間が当制度負債に対応している高格付社債の現在の収益率に等しい率で割引かれる。完全な保険数理評価は少なくとも3年に一度実施され、各貸借対照表日にアップデートされる。当制度資産の当制度負債に対する余剰額または不足額は、貸借対照表上に資産(余剰額)または負債(不足額)として認識される。
固定資産
有形固定資産
有形固定資産は、取得価額から減価償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。工具器具備品は、3年から7年の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて計算されている。減価償却費は一般管理費に含められている。
賃借物件附属設備は、資産の経済的耐用年数または資産が使用されてからの残余リース期間のいずれか短い期間にわたって減価償却されている。減価償却方針は毎年見直される。
無形固定資産
無形固定資産は、取得価額から償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。IAS第38号「無形資産」の認識基準を満たす場合、当年度に発生した新しい業務アプリケーション・ソフトウエアの開発または改良に直接帰属する費用は、ソフトウェア仮勘定として資産計上される。ソフトウェア仮勘定は、完成し意図する目的での使用が可能となった時点でコンピューター・ソフトウエアに振替えられる。
コンピューター・ソフトウエアは、3年の見積耐用年数にわたり、定額法で償却される。ソフトウェア仮勘定については無形資産償却費は計上されない。無形資産償却費は一般管理費に含められ、償却方針は毎年見直される。
無形固定資産については、資産または資産グループの帳簿価額を全額回収できないことを示す事象または状況の変化がある場合に減損テストが実施される。
固定資産投資
固定資産投資は、取得価額または償却原価から減損引当金を控除した金額で計上されている。償却費は一般管理費に含められている。
現金・預金 現金・預金および通常の事業の過程で保有される流動性が高い翌日物預金がこれに含まれる。
外貨 当社の財務書類は、当社の機能通貨でもある米ドルで表示されている。
外国通貨建ての取引は、取引日の為替レートによって米ドルに換算される。外国通貨建ての貨幣性資産および負債ならびに公正価値で測定される非貨幣性資産および負債は、貸借対照表日現在の為替レートによって米ドルに換算される。為替差損益は、営業利益に含まれる。
金融資産および金融負債
認識および認識の中止
通常の方法の取引によるデリバティブ以外の保有金融商品および売却済未購入金融商品(すなわち、現物商品)の売買は、決済日に認識および認識の中止が行われる。
その他の金融資産および金融負債は、当社が当該商品の契約条項の当事者となった時点で認識される。金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時、または当社が金融資産ならびにその所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転した場合に、当該金融資産の認識の中止が行われる。金融負債は消滅した時(すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、または失効となった時)にのみ認識が中止される。
分類および測定
当社は金融資産および金融負債を以下の区分に分類している。当初認識時に決定された分類は、当該金融資産および金融負債が購入された、または組成された目的によって異なる。
・トレーディング目的で保有するものに分類される金融資産および金融負債 トレーディング目的で保有するものに分類される金融資産および金融負債には、保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。保有金融商品および売却済未購入金融商品には、現物商品およびデリバティブが含まれる。両金融商品は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上される。これらの金融商品は貸借対照表にて公正価値で計上され、その後の損益はすべて純収益に認識される。
流動資産投資として分類することも、そのような証券を上場か非上場かで分析することも適切ではないというのが取締役の考えである。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および金融負債 当社は、一部のその他の金融資産および金融負債を、損益を通じて公正価値で評価するものとして指定している。損益を通じて公正価値で評価するものとして指定される金融資産および金融負債は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上される。当該金融資産は貸借対照表にて公正価値で測定され、その後の損益はすべて純収益に認識される。当該金融負債は貸借対照表にて公正価値で測定され、自己のクレジット・スプレッドに起因する公正価値の変動(債務評価調整、以下「DVA」という。)については、それにより会計上のミスマッチが発生または拡大しないのであればその他の包括利益に認識し、残りの公正価値の変動については純収益に認識する。当該金融資産および金融負債を公正価値で評価するものとして指定する主な理由は、以下のとおりである。
・金融資産グループまたは金融負債グループあるいはその両方が公正価値ベースで管理され、業績評価されている
・指定しない場合に資産または負債の測定あるいはそれらに係る損益の認識を異なる基礎で行うことから生じるであろう測定または認識の不整合を除去または大幅に低減するため
損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する金融資産および金融負債には、以下が含まれる。
・売戻条件付契約および買戻条件付契約
・顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引(以下「FICC」という。)に含まれる借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金
・ハイブリッド金融商品および売却ではなく借入として会計処理される資産の譲渡から成る担保付発行社債およびその他借入金
・ハイブリッド金融商品から成る一部の無担保発行社債およびその他借入金
・特定の関係会社間ローンおよび前払コモディティ契約から成る一部のその他未払金
・購入ではなく担保付ローンとして会計処理される資産の譲渡および前払コモディティ契約から成る一部の未収金
ハイブリッド金融商品とは、分離処理可能な組込デリバティブを含む金融商品である。当社が組込デリバティブを関連する債務から分離処理することを選択した場合、デリバティブは公正価値で会計処理され、原契約は公正価値ヘッジの有効部分について調整後の償却原価で会計処理される。当社が分離処理を選択しない場合、ハイブリッド金融商品全体が損益を通じて公正価値で評価するものとして指定される。
公正価値で評価するものとして指定されたこれらの金融資産および金融負債は通常、割引キャッシュ・フロー法に基づき評価され、価格の透明性が合理的な水準にある入力情報を組み込んでおり、入力情報が観察可能なため、通常、レベル2に分類される。流動性ならびに取引相手先およびGSグループの信用度について評価調整が行われることがある。
・ローンおよび債権ならびに償却原価で測定する金融負債 ローンおよび債権は、支払額が固定または決定可能であり、活発な市場における相場価格がない非デリバティブ金融資産である。これには、一部の担保付契約、ほぼすべての未収金ならびに現金・預金が含まれる。当該金融資産は取引費用を含む公正価値で当初認識され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される(以下を参照のこと)。金融収益は純収益に計上される。
償却原価で測定する金融負債には、一部の担保付借入金および大部分のその他未払金が含まれる。当該金融負債は取引費用を含む公正価値で当初認識され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される(以下を参照のこと)。発行時に認められた割引を含む金融費用は純収益に計上される。ただし長期劣後ローンの金利は支払利息等に計上される。
実効金利法は、金融資産または金融負債(あるいは金融資産グループまたは金融負債グループ)の償却原価を計算し、受取利息または支払利息を該当期間に配分する方法である。実効金利は、金融資産または金融負債の予想存続期間、または場合によってはそれより短い期間を通じて見積った将来の現金の支払または受取を、金融資産または金融負債の正味帳簿価額に一致させるように割り引く率である。当社は実効金利を計算する際に、当該金融資産または金融負債のすべての契約条件を考慮しキャッシュ・フローの見積もりを行うが、予想信用損失は考慮しない。この計算には、実効金利の不可分な一部であるすべての授受される手数料およびポイント、取引コスト、および他のすべてのプレミアムまたは割引が含まれる。
当社は、各貸借対照表日においてローンおよび債権に減損の客観的証拠がないか評価している。減損損失が生じているという客観的証拠が存在する場合、損失額は、金融資産の帳簿価額と、金融資産の当初の実効金利で割り引いた見積将来キャッシュ・フローの現在価値との差額として測定される。損失額は、トレーディング関連であれば純収益に含められ、トレーディング関連以外は一般管理費に含められる。
金融負債および資本の分類
金融負債と持分商品は、契約内容に従って分類される。金融負債は、他の事業体に現金またはその他の金融資産を引き渡す、あるいはその事業体に潜在的に好まれない条件で金融資産と金融負債を交換する契約債務のある負債である。資本投資とは、事業体のすべての負債を控除した後の資産に対する残余持分を証明する契約である。金融商品は、負債要素と資本要素の両方を持つか否かを判断するために評価される。複合金融商品の当初帳簿価額は、公正価値で測定する負債要素にまず配分され、残りの金額が資本要素に配分される。
金融資産と金融**負債の相殺
金融資産と金融負債は、以下の場合において相殺され、純額が貸借対照表に表示される。
・法的に強制力のある相殺権を有する場合。
・純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意思がある場合。
条件が満たされない場合には、金融資産および金融負債は総額で貸借対照表に表示される。
公正価値測定
当社の金融資産および金融負債の公正価値による測定の詳細は、注記28を参照のこと。
ヘッジ会計
当社は、一部の固定金利が付された無担保長期借入金および無担保短期借入金の金利エクスポージャーを管理するために用いられる一部の金利スワップについて、ヘッジ会計を適用している。ヘッジ会計の要件を満たすために、デリバティブ・ヘッジは、ヘッジ対象のエクスポージャーから生じるリスクを非常に効果的に軽減しなければならない。また当社は、契約開始時にヘッジ関係に関して正式に文書化し、デリバティブ・ヘッジがヘッジ関係の期間にわたり継続的に非常に有効であることを確認するために、ヘッジ関係のテストを行わなければならない。
担保付契約および担保付借入金 担保付契約には、売戻条件付契約および借入有価証券担保金が含まれる。担保付借入金には、買戻条件付契約、貸付有価証券担保金、担保付発行社債およびその他借入金が含まれる。当該商品の分類および測定に関する詳細は、上記の「分類および測定」を参照のこと。受取担保または差入担保は、現金または有価証券のいずれかの形式をとる。現金担保は受領/支払時に認識/認識中止される。当社が有価証券の形式で差入れた担保については当社の貸借対照表における認識は中止されず、また有価証券の形式で受領した担保については貸借対照表に認識されない。受領した担保を後に売却した場合には、担保返却義務および受領した現金が貸借対照表に認識される。
当期法人税および繰延税金 当期法人税等は、当期法人税および繰延税金から成る。税金は、その他の包括利益にて認識される項目に関するものを除き、損益計算書にて認識される。
当期法人税等は、当社が事業を営み課税所得を稼得している国で貸借対照表日現在に施行または実質的に施行されている税法に基づき計算される。繰延税金は、将来の税金支払額を増減させることになる取引または事象が貸借対照表日において発生している場合に、当該日において解消していない、以下を除いたすべての一時差異について認識される。
・繰延税金資産は、将来の一時差異の解消に利用できる十分な課税所得を見込める可能性が高いと取締役が考える範囲内で認識される。
・繰延税金は、貸借対照表日に施行されているまたは実質的に施行されている税率および法律に基づいて、一時差異が解消される期間において適用が予定されている税率を用いて割引せずに測定される。
繰延税金は、繰延税金が帰属している関連する損益の認識方法に従い、損益計算書に認識されるか、その他の包括利益に直接認識される。
引当金、偶発債務および偶発資産 引当金は、過去の事象の結果として生じた現在の(法的または推定的)債務を決済するのに経済的便益の流出が必要となる可能性が高く、債務金額を信頼性をもって見積もることが可能な場合に認識される。新しい法案の結果として生じる可能性がある法的債務は、草案どおりに法律が施行されることがほぼ確実な場合にのみ債務として認識される。
偶発債務とは、過去の事象により発生する可能性のある債務で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。もしくは、過去の事象により発生した現在の債務であるが、経済的便益が流出する可能性が高くないか、もしくは債務金額を信頼性をもって測定することが不可能なために、認識されないものである。
偶発資産とは、過去の事象により発生する可能性のある資産で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。
偶発債務および偶発資産は財務書類には認識されない。しかし、決済の可能性がほとんどないような場合を除いて開示は行われる。
新会計基準
IFRS**第9号「金融商品」
2014年7月、国際会計基準審議会(以下「IASB」という。)は、IFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」という。)を公表した。本基準は、2018年1月1日以降に開始する事業年度においてIAS第39号「金融商品:認識および測定」(以下「IAS第39号」という。)を置き換えるものである。2016年11月、EUはIFRS第9号を承認した。
当該新基準により生じた主要な変更には以下が含まれる。
分類および測定 IFRS第9号は金融資産の分類に対して原則主義アプローチを導入している。その結果、損益を通じて公正価値で測定するもの、その他の包括利益を通じて公正価値で測定するもの、および償却原価で測定するもの、の区分に分類される。
IFRS第9号により、負債性資産は、当社のビジネスモデルおよび資産のキャッシュ・フローの性質の組合せに基づき分類することが求められる。当社は、特定の金融資産について、損益を通じて公正価値から償却原価で測定するものへ再分類される(逆もしかり)と見込んでいるが、適用日においてこれらの金融資産の帳簿価額に重要な変更はないと予想する。
金融負債の会計処理についてはIAS第39号から大きな変更はないが、自己のクレジット・スプレッドに起因する金融負債の公正価値の変動(債務評価調整、以下「DVA」という。)に関連する要件についてはこの限りではない。当社は、2016年1月より、DVAに関する要件を早期適用した。
減損 IFRS第9号は、該当する金融資産の減損に係る手法を変更し、IAS第39号の発生損失モデルをフォワード・ルッキングな予想信用損失(以下「ECL」という。)アプローチに置き換えるものである。
当社は、今後12ヵ月のデフォルト率に基づき予想損失を見積もることが求められる。ただし、組成以降、信用リスクが著しく増大した場合には、信用損失は資産の残存期間にわたるデフォルト率に基づく。
当社は、IFRS第9号の主要な要件に準拠する減損モデルを開発および検証した。2017年12月現在、当該モデルにより算定された予想信用損失は軽微であり、現在IAS第39号に基づいて計上される発生損失と整合している。
ヘッジ会計 IFRS第9号は、IFRS第9号のその他の原則が2018年1月1日に強制適用された場合でも、企業がIAS第39号に基づくヘッジ会計の要件を引き続き適用することを認めている。当社の分析に基づくと、IFRS第9号に基づくヘッジ会計の適用による影響は軽微であり、当社は引き続きIAS第39号に基づくヘッジ会計を適用することを決定した。
IFRS**第15号「顧客との契約から生じる収益」
2014年5月、IASBはIFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」を公表した。本基準(修正後)は、財およびサービスの移転から生じる顧客からの収益の認識に係る包括的な指針、特定の契約費用の会計処理に係る指針、ならびに新たな開示要件を定めている。
本基準は、当社においては2018年1月より、累積影響額を調整する移行アプローチを用いて導入された。本基準の適用の結果、当社は、ファイナンシャル・アドバイザリー案件に係る返金不要のマイルストーン・ペイメントの認識を案件の完了まで延期する。本基準の適用は、適用日現在、当社の貸借対照表、包括利益計算書またはキャッシュ・フロー計算書に重要な影響を与えていない。
当社はまた、特定の費用の表示を将来の期にわたり変更し、純収益における純額ベースから総額ベースとする予定である。この表示の変更により当社の営業利益が変動することはないが、純収益および一般管理費が当社の現在の表示と比べて増加することが予想される。
注記3 表示の変更
当社は借入金の表示を以下のとおり変更した。
・一部の借入金が未払金から再分類され、1年以内に期日の到来する金額は未払金に、1年を超えて期日の到来する金額は、行政委任立法(以下「SI」という。)2008年/410号の第10附則に従い、契約上の満期に基づき再分類された。
・以前はその他未払金に含まれていた保証付借入金が、担保付借入金に再分類され、残高固有の性質がより反映されるようになった。
この結果、2016年12月現在の以下の残高が当期の表示に合わせて再分類された。
・1年以内に期日の到来するその他未払金が64.4億米ドル減少。
・1年以内に期日の到来する担保付借入金が27.4億米ドル増加。
・1年を超えて期日の到来する担保付借入金が15.7億米ドル増加。
・1年を超えて期日の到来するその他未払金が21.3億米ドル増加。
また、2016年12月現在、資金提供されたデリバティブ商品および売却ではなく借入として会計処理される資産の譲渡を示す90.0億米ドルの借入金が、当期の表示に合わせて発行社債からその他借入金に再分類された。
注記18、注記19、注記25、注記28および注記29の比較数値は、当期の表示に合わせてアップデートされている。
注記4 重要な会計上の見積りおよび判断
財務書類の作成において、経営者は本財務書類での認識額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定を行うことが要求される。見積りの性質上、実際の結果が当該見積りと異なる可能性がある。以下の判断は本財務書類での認識額に最も重要な影響を与えたものである。
公正価値測定
当社の一部の金融資産および金融負債には、重要な観察不能な入力情報(即ち、レベル3)が含まれる。帳簿価額、評価方法および重要な入力情報については、注記28を参照のこと。
訴訟および規制上の手続き
当社は、訴訟および規制上の手続きで発生する可能性のある潜在的損失について、かかる損失が生じる可能性が高く、合理的に見積もることができる範囲において、見積りを行い、引当金を計上している。これらの見積りを行う場合には重要な判断が要求され、最終的に当社の確定負債額が大きく異なる可能性がある。当社の負債性引当金および当社が関与している訴訟事件等の詳細については、それぞれ注記20および注記26を参照のこと。
確定給付年金
当制度の費用および当制度の負債の価値は、数理的評価を使用して決定される。これには、割引率、将来の昇給、死亡率および将来の年金増加についての仮定が含まれる。当該評価の複雑性のために、かかる見積りは著しい不確実性にさらされる。当社の制度の詳細については、注記10を参照のこと。
注記5 セグメント報告
当社は、投資銀行業務、機関投資家向けクライアント・サービス、投資および貸付業務、ならびに投資運用業務の4つの事業セグメントで事業活動の報告を行っている。当社のセグメントの詳細については、本アニュアル・レポートのパートI「業績-セグメント報告」(訳者注:原文の該当箇所をいう。)を参照のこと。
表示基準
セグメント報告において、当社の事業ラインのうち、類似した経済的特徴を持ち、(ⅰ) 提供するサービスの性質、(ⅱ) 分配方法、(ⅲ) 顧客タイプ、および(ⅳ) 事業における規制環境の各分野において類似しているものについては、まとめて表示されている。
当社の全体としての費用発生要因(報酬、従業員数および事業活動の水準)は当社の各事業セグメントのものとほぼ同様である。当社のセグメント内の直接的従業員費用は、特に当社全体の業績および各事業の業績を反映している。そのため、当社の事業の1セグメントにおける営業利益の利幅は、当社の他の事業セグメントの業績によって重要な影響を受ける可能性がある。
当社は、資産(GCLAおよび現金、顧客向け担保付ローンならびにその他資産を含む)、収益および費用を4つのセグメントに配分している。事業セグメントの統合的な性質上、一部の資産、収益および費用を配分する際に見積りや判断が行われる。配分のプロセスは、セグメントの業績に対する経営陣の現在の見解に基づいている。セグメント間の取引は特定の条件または第三者と同等の相場に基づいている。一般管理費合計には、寄付金および各事業セグメントに配分されていない株式に基づく報酬の時価評価が含まれる。
第三者と行う取引に加え、当社は通常の営業活動の過程において、マーケット・メイキング活動および一般的な業務の一環として関連会社との取引を行っている。かかる取引について、当該関連会社に収益が割り当てられ、また、当該関連会社から収益が受け取られる。
以下の情報は、純収益、営業利益および資産合計に対する各セグメントの割合を合理的に示していると経営陣が判断したものである。営業利益は、当社の重要なセグメントである投資銀行業務および機関投資家向けクライアント・サービスについてのみ表示されている。
以下の「セグメントの純収益」および「セグメントの営業利益」に関するセグメント情報は、以下の手法に従って作成されている。
・各セグメントに直接関連する収益および費用は営業利益の算定に含まれる。
・当社のセグメントの純収益には、特定の有価証券およびその様な原資産から生じた現金または資金需要に関連するその他のポジションに係る受取利息および支払利息の配分が含まれる。ただし、長期劣後ローンに係る利息は、支払利息等に表示される(注記9を参照のこと)。受取利息純額は、経営陣がセグメント業績を評価する方法と整合するように、セグメントの純収益に含まれる。
・特定のセグメントに直接配分できない間接費は、セグメントの直接費に基づき比例配分される。
セグメント別純収益
当社のセグメント別の純収益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| ファイナンシャル・アドバイザリー業務 | 514 | 563 | |
| 引受業務 | 662 | 575 | |
| 投資銀行業務合計 | 1,176 | 1,138 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 顧客取引執行のためのFICC | 2,117 | 2,523 | |
| 株式 | 2,365 | 2,066 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス合計 | 4,482 | 4,589 | |
| 投資および貸付 | 318 | 500 | |
| 投資運用業務 | 532 | 322 | |
| 純収益合計 | 6,508 | 6,549 | |
純収益において認識するほぼすべての受取利息および支払利息は、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
純収益に表示されている当社の金融資産および金融負債に関連する損益項目に関する詳細は、注記28を参照のこと。
セグメント別営業利益
当社の重要なセグメントの営業利益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| 純収益 | 1,176 | 1,138 | |
| 一般管理費 | (748) | (712) | |
| 営業利益 | 428 | 426 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 純収益 | 4,482 | 4,589 | |
| 一般管理費 | (2,627) | (2,502) | |
| 営業利益 | 1,855 | 2,087 | |
| 純収益合計 | 6,508 | 6,549 | |
| 一般管理費合計 | (4,119) | (4,269) | |
| 営業利益合計 | 2,389 | 2,280 | |
上記の表において、
・純収益合計には、投資および貸付業務ならびに投資運用業務に関連する純収益が、2017年度および2016年度においてそれぞれ850百万米ドルおよび822百万米ドル含まれる。
・一般管理費合計には、投資および貸付業務ならびに投資運用業務のセグメントに関連する一般管理費が、2017年度および2016年度においてそれぞれ575百万米ドルおよび542百万米ドル含まれている。また当社のセグメントに配分されていない特定の間接費が、2017年度および2016年度においてそれぞれ169百万米ドルおよび513百万米ドル含まれており、これは株式に基づく報酬の時価評価および寄付金を示している。
セグメント資産
当社の資産のほとんどすべては、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
地域別情報
国際金融市場は密接に関連しているため、当社では業務を全社的な収益性に基づいて管理している。収益性を地域別に配分する方法は、見積りおよび経営陣の判断に左右される。
地域別の業績は通常、以下のように配分される。
・投資銀行業務:顧客、投資銀行チームおよび潜在リスクの所在地
・機関投資家向けクライアント・サービス:マーケット・メイキング・デスクおよび対象証券の発行市場の所在地
・投資および貸付業務:投資および貸付業務チームの所在地
・投資運用業務:投資運用チームの所在地
上記の方法に基づき地域別に配分された当社の純収益合計は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | ||
| 純収益 | |||
| ヨーロッパ、中東およびアフリカ(以下「EMEA」という。) | 4,897 | 5,013 | |
| 南北アメリカ | 1,185 | 920 | |
| アジア | 426 | 616 | |
| 純収益合計 | 6,508 | 6,549 | |
注記6 一般管理費
当社の一般管理費は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 直接的従業員費用 | 2,452 | 2,974 | ||
| 仲介、決済、取引所費および販売手数料 | 617 | 568 | ||
| 市場開拓費 | 80 | 61 | ||
| 通信およびテクノロジー費用 | 97 | 85 | ||
| 減価償却費および無形資産償却費 | 39 | 7 | ||
| 事務所関連費用 | 156 | 161 | ||
| 専門家報酬等 | 136 | 110 | ||
| グループ会社からの/に対する費用振替え | 245 | 38 | ||
| その他費用 | 297 | 265 | ||
| 非報酬費用合計 | 1,667 | 1,295 | ||
| 一般管理費合計 | 4,119 | 4,269 | ||
上記の表において、
・事務所関連費用には、土地および建物の純オペレーティング・リース料が2017年度および2016年度においてそれぞれ72百万米ドルおよび80百万米ドル含まれる。
・グループ会社からの/に対する費用振替えには、グループ会社から受けた、もしくは提供した運用上および管理上のサポートならびに管理サービスに関連するサービス料が含まれる。これには、2017年度において636百万米ドルの借方計上額と391百万米ドルの貸方計上額、2016年度において420百万米ドルの借方計上額と382百万米ドルの貸方計上額が含まれる。
・その他費用には、租税公課および寄付金が含まれる。
専門家報酬等に含まれている当社の監査人に対する支払報酬は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 当社の監査に係る報酬 | 4.1 | 4.7 | ||
| 監査関連アシュアランス・サービス | 2.0 | 1.0 | ||
| その他のアシュアランス・サービス | 0.1 | 0.1 | ||
| 税務コンプライアンス・サービス | 0.2 | 1.4 | ||
| その他の非監査サービス | 0.1 | 0.9 | ||
| 非監査サービス報酬合計 | 2.4 | 3.4 | ||
| 合計 | 6.5 | 8.1 | ||
注記7 取締役に対する報酬
当社の取締役に対する報酬は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 報酬総額 | 6 | 7 | ||
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | ― | ― | ||
| 取締役に対する報酬合計 | 6 | 7 | ||
最高報酬額を受取った取締役は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 報酬総額 | 3 | 3 | ||
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | ― | ― | ||
| 期末における未払年間年金費用 | ― | ― | ||
2006年会社法に従って、上記の取締役に対する報酬は、適格業務のみに関する支払済または未払の報酬合計額を表示している。この合計額は現物支給される現金および給付の価額のみを含んでおり、SI2008年/410号の第5附則に従った株式報酬の価額は含まれていない。取締役は、この他に非適格業務に関する報酬も受取るが、別途開示は要求されていない。
3名の取締役が確定拠出型制度に加入していた。当年度において、最高報酬額を受取った取締役を含む3名の取締役が長期報奨制度に関するグループ・インクの株式を受け取ったか、または受け取る予定である。当年度において、最高報酬額を受取った取締役1名がストックオプションを行使した。
2017年12月に終了した事業年度を通じて、または一定期間のみ取締役会メンバーであった6名の非業務執行取締役に対する報酬総額は、約1.7百万米ドルであった。一部の非業務執行取締役は、当年度に提供したアドバイザリー・サービスに関する追加の継続報酬を受け取ったか、または受け取る予定であり、その総額は約2.6百万米ドルである。
注記8 人件費
取締役、顧問および派遣従業員を含む当社の月平均従業員数は以下の表のとおりである。
| (単位:人) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月終了事業年度の平均 | 2016年12月終了事業年度の平均 | |||
| 取締役を含む従業員 | ||||
| 投資銀行業務 | 714 | 739 | ||
| 機関投資家向けクライアント・サービス | 1,449 | 1,383 | ||
| 投資および貸付業務 | 149 | 169 | ||
| 投資運用業務 | 563 | 624 | ||
| サポート部門 | 1,451 | 2,801 | ||
| 小計 | 4,326 | 5,716 | ||
| 顧問および派遣従業員 | 362 | 409 | ||
| 平均従業員数合計 | 4,688 | 6,125 |
当社は、関連事業体に雇用され当社に出向している多くの者による勤務を利用しており、当該出向者は従業員数および関連する人件費の開示に含められている。
サポート部門の平均従業員数が減少したのは、当社に雇用されていた従業員または当社に出向していた従業員約1,700名を、英国内の関連会社に異動させたことが主な要因である。これらの従業員は、引き続き、異動前と同様に当社に役務を提供する。また、この変更に起因して、当社は、注記6の「グループ会社からの/に対する費用振替え」に報告されるサービス料を負担することになった。
2017年12月および2016年12月現在の従業員数合計はそれぞれ4,467名および5,903名である。
取締役に関するものも含め、当社が負担する従業員費用は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 総賃金および給与の総額 | 2,106 | 2,567 | ||
| 国民保険制度の事業主負担 | 278 | 329 | ||
| 以下の制度の年金費用、雇用主負担: | ||||
| 確定拠出型制度および複合年金制度の確定拠出部分 | 67 | 69 | ||
| 複合年金制度の確定給付部分 | 1 | 9 | ||
| 直接的従業員費用合計 | 2,452 | 2,974 | ||
上記の表において、
・直接的従業員費用合計には、株式に基づく報酬の時価評価に関連する費用が、2017年度に144百万米ドルおよび2016年度に488百万米ドル含まれている。
・直接的従業員費用合計には、顧問および派遣従業員に関連する費用も含まれている。
注記9 支払利息等
支払利息等は親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンに係る利息から成り、2017年度および2016年度においてそれぞれ301百万米ドルおよび346百万米ドルである。詳細は、注記19を参照のこと。
注記10 年金制度
当社は、確定給付部分(以下「当制度」という。)と確定拠出部分の両方を有する複合的な構造を持った年金制度に資金を拠出している。当制度は、加入者の最終給与に基づき退職給付を提供しており、通常の退職年齢は65歳である場合がほとんどである。当制度は積み立てが行われており、当制度の資産は当社の資産とは分離されており、受託者が分離管理するファンドにおいて保有されている。
当制度は2008年4月1日をもって新規加入者の受付けを終了し、確定拠出型制度に置換わった。当制度は2016年3月31日をもって、既存の加入者に対する将来の給付金の積み立てを終了した。
当制度は信託法に基づき運営しており、信託証書の条項および関連法に従い加入者の代理としてゴールドマン・サックスUKリタイアメント・プラン・トラスティー・リミテッド(以下「トラスティー」という。)により管理運用されている。当制度の資産はトラストが保有している。
資格を有する独立した保険数理士による当制度に関する完全な保険数理評価は、予測単位積増方式を用いて2017年7月31日現在で実施され、2017年12月31日現在にアップデートされている。2017年12月現在における当制度の負債は、将来の受益者97%および現在の受益者3%から構成されている。
当制度のリスク
当制度の主なリスクは以下のとおりである。
・積立不足 給付金の支払いに対して投資利回りが不足する場合、追加拠出金が要求される。資本利益率の水準が全体的な投資利回りの主要な決定因子となる。投資ポートフォリオは、特に社債の金利リスクやインフレ・リスクなど、保有する資産クラスの特徴を示すようなその他の様々なリスクにも影響を受ける。
・資産のボラティリティ 当制度の投資戦略では、株式およびその他の高利回り商品への投資の比率が大きいため、当制度の資産と負債の差が変動しやすい。
・当制度の負債の感応度 当制度の負債は、将来のインフレおよび平均余命に関する仮定に対する感応度が高い。また、割引率(英ポンド建て高格付社債の市場イールドに依拠する)に対する感応度も高い。
財務上の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する重要な財務上の仮定は、以下の表のとおりである。
| (単位:%) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 年率 | 2016年12月終了事業年度 年率 | |||
| 割引率 | 2.40 | 2.55 | ||
| 昇給率 | 4.00 | 4.00 | ||
| 物価インフレ率-RPI | 3.35 | 3.45 | ||
| 物価インフレ率-CPI | 2.35 | 2.45 | ||
| 支払年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 3.15 | 3.25 | ||
| 繰延年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 2.35 | 2.45 | ||
| 繰延年金増加率(2009年4月5日より後の期間における増加) | 2.35 | 2.45 | ||
死亡率の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する死亡率の仮定は、以下の表のとおりである。2017年度の死亡率の仮定には「S1シリーズ・オールペンショナー・ライト」の基礎表を適用し、2002年以降の将来の改善についてはCMI2016の基本予測に従って長期の改善率を年率1.25%とする引当金を計上している。
| (単位:年) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 現在65歳の加入者の65歳時点の平均余命 | ||||
| 男性 | 23.6 | 24.0 | ||
| 女性 | 24.7 | 25.4 | ||
| 現在45歳の加入者の65歳時点の平均余命 | ||||
| 男性 | 25.0 | 25.4 | ||
| 女性 | 26.2 | 26.9 | ||
確定給付費用
当社の損益計算書およびその他の包括利益に認識されている当制度に関する確定給付費用/(利益)は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 損益計算書 | ||||
| 当期勤務費用 | ― | 9 | ||
| 管理費用 | 1 | ― | ||
| 金融収益純額 | (3) | (9) | ||
| 損益計算書への計上額合計 | (2) | ― | ||
| その他の包括利益 | ||||
| 割引率を上回る当制度の資産の期待運用収益 | (184) | (611) | ||
| 保険数理上の損失/(利益)-負債の実績 | 5 | (16) | ||
| 保険数理上の損失-財務上の仮定 | 48 | 816 | ||
| 保険数理上の利益-人口統計上の仮定 | (67) | ― | ||
| その他の包括利益に認識された損失/(利益)合計 | (198) | 189 | ||
| 確定給付費用/(利益)合計 | (200) | 189 | ||
年金制度の積立余剰額の調整
当制度の資産、当制度の負債および年金制度の積立余剰額純額の調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 当制度の資産 | 当制度の負債 | 年金制度の積立余剰額純額 | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | ||||||
| 1月1日現在 | 2,159 | (2,106) | 53 | |||
| 当期勤務費用 | ― | ― | ― | |||
| 管理費用 | ― | (1) | (1) | |||
| 金融収益純額 | 59 | (56) | 3 | |||
| 割引率を上回る当制度の資産の運用収益 | 184 | ― | 184 | |||
| 保険数理上の利益/(損失)-負債の実績 | ― | (5) | (5) | |||
| 保険数理上の損失-財務上の仮定 | ― | (48) | (48) | |||
| 保険数理上の利益-人口統計上の仮定 | ― | 67 | 67 | |||
| 雇用主の拠出額 | 50 | ― | 50 | |||
| 給付額 | (12) | 12 | ― | |||
| 為替差益/(損) | 223 | (205) | 18 | |||
| 12月31日現在 | 2,663 | (2,342) | 321 | |||
| 2016年12月終了事業年度 | ||||||
| 1月1日現在 | 1,837 | (1,576) | 261 | |||
| 当期勤務費用 | ― | (9) | (9) | |||
| 管理費用 | ― | ― | ― | |||
| 金融収益純額 | 64 | (55) | 9 | |||
| 割引率を上回る当制度の資産の運用収益 | 611 | ― | 611 | |||
| 保険数理上の利益/(損失)-負債の実績 | ― | 16 | 16 | |||
| 保険数理上の損失-財務上の仮定 | ― | (816) | (816) | |||
| 保険数理上の利益-人口統計上の仮定 | ― | ― | ― | |||
| 雇用主の拠出額 | 8 | ― | 8 | |||
| 給付額 | (7) | 7 | ― | |||
| 為替差益/(損) | (354) | 327 | (27) | |||
| 12月31日現在 | 2,159 | (2,106) | 53 |
当制度の資産の公正価値
当制度のトラスティーは、長期資産配分戦略として資産の50%を高利回り商品(株式など)および50%を負債適合資産(国債など)に投資している。当制度では、金利およびインフレへのエクスポージャーを削減するため、スワップおよびその他のデリバティブに投資するヘッジ・プログラムを有している。当制度の資産の公正価値は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 公正価値が引用される商品 | 公正価値が引用されない商品 | 合計 | ||||
| 2017年12月現在 | ||||||
| 株式 | 1,042 | ― | 1,042 | |||
| 国債 | 638 | ― | 638 | |||
| スワップ | ― | 615 | 615 | |||
| 現金および現金同等物 | 133 | ― | 133 | |||
| その他 | 172 | 63 | 235 | |||
| 合計 | 1,985 | 678 | 2,663 | |||
| 2016年12月現在 | ||||||
| 株式 | 740 | ― | 740 | |||
| 国債 | 600 | ― | 600 | |||
| スワップ | ― | 518 | 518 | |||
| 現金および現金同等物 | 104 | ― | 104 | |||
| その他 | 134 | 63 | 197 | |||
| 合計 | 1,578 | 581 | 2,159 |
感応度分析
重要な各保険数理上の仮定に対する当制度の負債の感応度分析は、以下の表のとおりである。感応度は、その他すべての仮定を一定とした場合の各仮定の変動に基づく。
この分析には、特異な変動が起こる可能性が低いなど、固有の限界がある。感応度の計算に使用する手法は、以下の表に示す2期間において同一である。
| 本制度の負債の影響 | ||||||||
| 仮定の増加 | 仮定の減少 | |||||||
| (単位:百万米ドル) | (単位:%) | (単位:百万米ドル) | (単位:%) | |||||
| 2017年12月現在 | ||||||||
| 割引率の0.25%の変動 | (192) | (8.2) | 209 | 8.9 | ||||
| 物価インフレの0.25%の変動 | 171 | 7.3 | (172) | (7.3) | ||||
| 平均余命の1年の変動 | 104 | 4.4 | (103) | (4.4) | ||||
| 2016年12月現在 | ||||||||
| 割引率の0.25%の変動 | (177) | (8.4) | 193 | 9.2 | ||||
| 物価インフレの0.25%の変動 | 137 | 6.5 | (149) | (7.1) | ||||
| 平均余命の1年の変動 | 84 | 4.0 | (81) | (3.8) | ||||
将来キャッシュ・フローの性質
当制度は2016年3月31日より将来の積立を終了したため、当社は当制度に対する通常の拠出は実施していないが、引き続きトラスティーとともに当制度の積立要件を定期的に評価する。
3年に1度、トラスティーによる当制度の積立要否の評価のため、当制度の正式な積立評価が実施される。この評価は異なる仮定を用いるため、会計上求められる保険数理上の評価とは異なる。
資格を有する独立した保険数理士による直近の積立評価は2015年12月31日現在で実施され、これにより当制度は66.3百万ポンドの積立不足であると判明した。2016年12月31日現在、当社は当制度に73.3百万ポンドを2回に分けて拠出することでトラスティーと合意した。1回目は2017年1月に40.0百万ポンド(50百万米ドル)が、2回目は2018年1月に33.3百万ポンド(45百万米ドル)が拠出された。仮に2回目の拠出が2017年12月31日より前に実施されていた場合、当社の貸借対照表に認識される積立余剰額純額は366百万米ドルであった。
当社は2018年度において、当制度から加入者への給付20百万米ドルを行う予定である。
2017年12月現在における当制度の負債の加重平均デュレーションは、35年であった。
注記11 株式報酬
株式報奨制度
グループ・インクは、RSU、制限付株式、配当金相当権利および報奨型ストックオプションなどを提供する株式報奨制度である2015年度ザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度(以下「2015年度SIP」という。)に資金を拠出している。
当社は付与された株式報奨の償却に関連して、失効分控除後の株式に基づく報酬を2017年度および2016年度においてそれぞれ405百万米ドルおよび497百万米ドル計上した。グループ・インクとのチャージバック契約に従って、対応する資本計上額が負債に振替えられ、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。
制限付株式ユニット
グループ・インクは、2015年度SIPに基づき、当社の従業員に対してRSUを付与した。これは通常、権利確定および交付後に適用される譲渡制限に関する流動性割引を考慮した、対象となる株式の付与日の終値で評価される。RSUは通常、該当する報奨契約に記載されている方法で権利が確定し、対象となる普通株式が交付される(必要な源泉税控除後)。従業員報奨契約では通常、退職、死亡、障害および利害が対立している従業員などの特定の状況において権利確定期間が短縮されることが規定されている。対象となる普通株式の交付は、受給者が報奨契約に記載されている一定の権利確定要件およびその他の要件を満たすことが条件となる。
ストックオプション
ストックオプションは通常、該当するストックオプション契約に記載されている方法で権利が確定する。通常、オプションは付与日から10年目に期間が終了するが、該当するストックオプション契約および付与時に効力を有するザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度の条項に従い、特定の状況においては早期終了や取消しとなる可能性もある。
未行使オプションは以下の表のとおりである。2017年12月現在のすべての未行使オプションは、2008年度に付与されたものである。
| 未行使オプション (単位:数) | 加重平均行使価格 (単位:米ドル) | 加重平均残存年数 (単位:年) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | ||||||
| 75.00-89.99米ドル | 625,556 | 78.78 | 1.00 | |||
| 90.00-194.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 195.00-209.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 残高合計 | 625,556 | 78.78 | 1.00 | |||
| 2016年12月現在 | ||||||
| 75.00-89.99米ドル | 1,109,309 | 78.78 | 2.00 | |||
| 90.00-194.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 195.00-209.99米ドル | 436,951 | 204.16 | 0.92 | |||
| 残高合計 | 1,546,260 | 114.21 | 1.69 |
当年度に行使されたオプションに係る、行使日現在の加重平均株価は、2017年度および2016年度においてそれぞれ239.34米ドルおよび194.04米ドルであった。
注記12 法人税等
当社の法人税等の分析は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 当期法人税 | ||||
| 英国法人税 | 267 | 431 | ||
| 過去の期間に係る調整額 | (25) | (4) | ||
| 外国税額 | 147 | 103 | ||
| 当期法人税合計 | 389 | 530 | ||
| 繰延税金 | ||||
| 一時差異の発生および解消 | 119 | (46) | ||
| 英国法人税率の引き下げによる影響額 | ― | 3 | ||
| 過去の期間に係る調整額 | 26 | ― | ||
| 繰延税金合計 | 145 | (43) | ||
| 法人税等合計 | 534 | 487 | ||
法人税等と、当年度において適用される加重平均英国法人税率27.25%(2016年度:28.0%)を当社の税引前利益に掛けて算出した金額との調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 税引前利益 | 2,091 | 1,943 | ||
| 27.25%(2016年度:28.0%)の英国法人税率を掛けた利益 | 570 | 544 | ||
| 繰延税金資産の認識および測定の変動 | 8 | 9 | ||
| 永久差異 | 2 | (30) | ||
| 対価なしでグループ会社から譲り受けた税務上の損失 | (50) | (22) | ||
| 外国所得に対する税額増加の影響 | 5 | ― | ||
| 換算差額およびその他 | (2) | (13) | ||
| 過去の期間に係る調整額 | 1 | (4) | ||
| 英国法人税率の引き下げによる影響額 | ― | 3 | ||
| 法人税等合計 | 534 | 487 | ||
注記13 固定資産
当社の固定資産は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| 有形固定資産 | 27 | 34 | |
| 無形固定資産 | 182 | 105 | |
| 固定資産投資 | 1 | 1 | |
| 固定資産合計 | 210 | 140 |
有形固定資産
当年度中の有形固定資産の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||
| 賃借物件付属設備 | 工具器具備品 | 合計 | |||
| 取得価額 | |||||
| 1月1日現在 | 52 | 10 | 62 | ||
| 取得 | 2 | 1 | 3 | ||
| 処分 | ― | (1) | (1) | ||
| 12月31日現在 | 54 | 10 | 64 | ||
| 減価償却費累計額 | |||||
| 1月1日現在 | 22 | 6 | 28 | ||
| 当期計上額(注記6参照) | 9 | 1 | 10 | ||
| 処分 | ― | (1) | (1) | ||
| 12月31日現在 | 31 | 6 | 37 | ||
| 正味帳簿価額 | |||||
| 2017年12月現在 | 23 | 4 | 27 | ||
| 2016年12月現在 | 30 | 4 | 34 | ||
無形固定資産
当年度中の無形固定資産の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||
| コンピュータ・ソフトウェア | ソフトウェア仮勘定 | 合計 | |||
| 取得価額 | |||||
| 1月1日現在 | 24 | 84 | 108 | ||
| 取得/振替 | 90 | 17 | 107 | ||
| 処分 | (1) | ― | (1) | ||
| 12月31日現在 | 113 | 101 | 214 | ||
| 無形資産償却費累計額 | |||||
| 1月1日現在 | 3 | ― | 3 | ||
| 当期計上額(注記6参照) | 29 | ― | 29 | ||
| 12月31日現在 | 32 | ― | 32 | ||
| 正味帳簿価額 | |||||
| 2017年12月現在 | 81 | 101 | 182 | ||
| 2016年12月現在 | 21 | 84 | 105 | ||
固定資産投資
固定資産投資に含まれる貸付以外の投資は2017年12月および2016年12月現在の双方において1百万米ドルであり、子会社株式は2017年12月および2016年12月現在の双方においてなかった。
2017年12月現在において当社が支配を有する子会社は以下の表のとおりである。
| 会社名 | 設立国 | 持分比率および議決権の割合 | 保有株式の種類 | 保有株式数 (単位:株) | 事業の内容 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ゴールドマン・サックス(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 | 100% | 普通株式 | 250 | 金融サービス |
ゴールドマン・サックス(ケイマン)リミテッドの登記事務所の所在地は、メイプルズ・コーポレート・サービシズ・リミテッドの事務所(ケイマン諸島 KY1-1104 グランドケイマン PO Box 309 ウグランドハウス)である。
当社は複数の特別目的事業体および元本保証ファンドの持分を有しており、これらは法的には子会社の定義を満たさないが、実質的に法的な子会社である場合と変わらないリスクおよび便益を生じさせている。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドの活動は、リパッケージ・プログラムに基づく借入証券の発行から成る。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドはグループ・インクの連結財務書類に含まれている。
注記14 保有金融商品および売却済未購入金融商品
保有金融商品および売却済未購入金融商品は、当社の営業活動における金融商品および投資から成る。保有金融商品には、担保として差入れた保有金融商品が含まれる。詳細は注記28を参照のこと。
当社の保有金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| 現物商品 | |||
| マネー・マーケット商品 | 434 | 211 | |
| 政府債および政府機関債 | 21,095 | 18,459 | |
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | 641 | 704 | |
| コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券 | 15,535 | 12,356 | |
| 持分証券 | 35,944 | 31,513 | |
| コモディティ | 406 | 103 | |
| 現物商品合計 | 74,055 | 63,346 | |
| デリバティブ商品 | |||
| 金利 | 356,901 | 371,881 | |
| クレジット | 30,158 | 34,059 | |
| 為替 | 108,600 | 127,290 | |
| コモディティ | 11,222 | 9,813 | |
| 株式 | 59,328 | 56,556 | |
| デリバティブ商品合計 | 566,209 | 599,599 | |
| 保有金融商品合計 | 640,264 | 662,945 |
当社の売却済未購入金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| 現物商品 | |||
| 政府債および政府機関債 | 13,055 | 10,099 | |
| コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券 | 2,406 | 2,129 | |
| 持分証券 | 18,335 | 14,701 | |
| コモディティ | 3 | 7 | |
| 現物商品合計 | 33,799 | 26,936 | |
| デリバティブ商品 | |||
| 金利 | 348,980 | 365,628 | |
| クレジット | 28,106 | 31,501 | |
| 為替 | 110,955 | 126,877 | |
| コモディティ | 11,218 | 9,795 | |
| 株式 | 56,864 | 53,174 | |
| デリバティブ商品合計 | 556,123 | 586,975 | |
| 売却済未購入金融商品合計 | 589,922 | 613,911 |
上記の表における持分証券には、上場株式、プライベート・エクイティ、上場ファンドおよび転換社債が含まれている。
注記15 担保付契約
当社の担保付契約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| 売戻条件付契約 | 122,539 | 120,005 | |
| 借入有価証券担保金 | 82,281 | 64,595 | |
| 担保付契約合計 | 204,820 | 184,600 |
上記の表において、
・担保付契約合計には、グループ会社に対する債権が、2017年12月および2016年12月現在において、それぞれ1,195.1億米ドルおよび1,214.5億米ドル含まれている。
・担保付契約合計には、1年を超えて期日の到来するものが、2017年12月および2016年12月現在において、それぞれ522百万米ドルおよび433百万米ドル含まれている。
注記16 未収金
当社の未収金残高は、以下の表のとおりである。以下に注記されているものを除き、未収金はすべて、貸借対照表日から1年以内に期日が到来する。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権 | 62,988 | 57,290 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債権 | 10,386 | 11,574 | |
| 繰延税金(注記17参照) | 575 | 704 | |
| その他未収金 | 34 | 44 | |
| 前払金および未収収益 | 69 | 84 | |
| 未収金合計 | 74,052 | 69,696 |
上記の表において、
・ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権には、前払コモディティ契約に係る1年を超えて期日の到来するものの残高が、2017年12月および2016年12月現在において、それぞれ44百万米ドルおよび276百万米ドル含まれている。
・未収金合計には、金融資産が2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ733.8億米ドルおよび689.6億米ドル、ならびに非金融資産が2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ674百万米ドルおよび736百万米ドル含まれている。
注記17 繰延税金
当社の繰延税金資産の構成要素は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |||
| 固定資産に関連する期間差異 | (41) | ― | ||
| 退職後給付 | (72) | (13) | ||
| 繰延報酬 | 577 | 672 | ||
| 債務評価調整 | 111 | 45 | ||
| 繰延税金合計 | 575 | 704 |
上記の表において、繰延報酬は主に株式に基づく報酬に関するものである。
当社の繰延税金資産の各構成要素の変動は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |||
| 固定資産に関連する期間差異 | ||||
| 1月1日現在 | ― | 3 | ||
| 損益計算書への振替額 | (41) | (3) | ||
| 12月31日現在 | (41) | ― | ||
| 退職後給付 | ||||
| 1月1日現在 | (13) | (68) | ||
| 損益計算書への振替額 | (9) | 8 | ||
| その他の包括利益への振替額 | (50) | 47 | ||
| 12月31日現在 | (72) | (13) | ||
| 繰延報酬 | ||||
| 1月1日現在 | 672 | 634 | ||
| 損益計算書への振替額 | (95) | 38 | ||
| 12月31日現在 | 577 | 672 | ||
| 債務評価調整 | ||||
| 1月1日現在 | 45 | ― | ||
| その他の包括利益への振替額 | 66 | 45 | ||
| 12月31日現在 | 111 | 45 | ||
| 合計 | ||||
| 1月1日現在 | 704 | 569 | ||
| 損益計算書への振替額(注記12参照) | (145) | 43 | ||
| その他の包括利益への振替額 | 16 | 92 | ||
| 12月31日現在 | 575 | 704 |
注記18 担保付借入金
当社の担保付借入金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 買戻条件付契約 | 98,892 | 84,581 | |
| 貸付有価証券担保金 | 56,038 | 53,060 | |
| 発行社債 | 1,253 | 1,115 | |
| その他借入金 | 1,886 | 1,632 | |
| 合計 | 158,069 | 140,388 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||
| 買戻条件付契約 | 11,226 | 5,734 | |
| 貸付有価証券担保金 | 2,063 | 499 | |
| 発行社債 | 405 | 159 | |
| その他借入金 | 3,684 | 1,408 | |
| 合計 | 17,378 | 7,800 | |
| 担保付借入金合計 | 175,447 | 148,188 |
上記の表において、
・1年を超えて期日の到来する買戻条件付契約には、5年を超えて期日の到来するものが2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ83百万米ドルおよび75百万米ドル含まれており、期日は2030年である。
・1年を超えて期日の到来する発行社債およびその他借入金には、5年を超えて期日の到来するものが2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ13.0億米ドルおよび427百万米ドル含まれている。2017年12月現在、当該商品の期日は2026年から2030年の間である。当該商品に関する支払いは、通常、主に金利、株式、および信用に関連する原金融資産を参照して行われる。
・担保付借入金合計には、グループ会社に対する債務が、2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ1,203.6億米ドルおよび993.8億米ドル含まれており、そのうち1年以内に期日の到来する金額は、2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ1,164.0億米ドルおよび983.4億米ドルである。
・発行社債およびその他借入金は、担保として差入れられた有価証券により担保されている。差入れを受けた担保は「保有金融商品」または担保付契約によるもののいずれかとして認識されている。
注記19 その他未払金
当社のその他未払金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 無担保借入金 | 27,544 | 25,469 | |
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債務 | 57,675 | 54,071 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務: | |||
| その他の無担保債務 | 16,210 | 22,517 | |
| 株式に基づく報酬 | 702 | 918 | |
| 未払法人税 | 66 | 203 | |
| 租税公課 | 301 | 231 | |
| その他未払金および未払費用 | 1,086 | 1,079 | |
| 合計 | 103,584 | 104,488 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||
| 無担保借入金 | 38,924 | 39,126 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務: | |||
| その他の無担保債務 | 44 | 276 | |
| 株式に基づく報酬 | 697 | 745 | |
| その他未払金 | 65 | 55 | |
| 合計 | 39,730 | 40,202 | |
| その他未払金合計 | 143,314 | 144,690 |
上記の表において、1年以内に期日の到来する金額合計には、金融負債が2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ1,032.2億米ドルおよび1,040.5億米ドル、ならびに非金融負債が2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ367百万米ドルおよび434百万米ドル含まれている。2017年12月および2016年12月現在の双方において、1年を超えて期日の到来する金額はすべて金融負債である。
無担保借入金
当社の無担保借入金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| 関係会社間 | |||
| ローン | 20,276 | 18,922 | |
| その他借入金 | 779 | 1,220 | |
| 短期関係会社間無担保借入金 | 21,055 | 20,142 | |
| ローン | 14,920 | 16,882 | |
| 劣後ローン | 5,377 | 8,958 | |
| その他借入金 | 1,800 | 1,746 | |
| 長期関係会社間無担保借入金 | 22,097 | 27,586 | |
| 関係会社間無担保借入金合計 | 43,152 | 47,728 | |
| 外部 | |||
| 銀行ローン | ― | 164 | |
| 当座借越 | 73 | 7 | |
| 発行社債 | 5,329 | 2,533 | |
| その他借入金 | 1,087 | 2,623 | |
| 短期外部無担保借入金 | 6,489 | 5,327 | |
| 銀行ローン | 170 | ― | |
| 発行社債 | 16,411 | 11,174 | |
| その他借入金 | 246 | 366 | |
| 長期外部無担保借入金 | 16,827 | 11,540 | |
| 外部無担保借入金合計 | 23,316 | 16,867 | |
| 無担保借入金合計 | 66,468 | 64,595 |
上記の表において、
・1年を超えて期日の到来する発行社債およびその他借入金には、5年を超えて期日の到来するものが2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ94.6億米ドルおよび65.3億米ドル含まれている。2017年12月現在、当該商品の期日は2023年から2057年の間である。当該商品に関する支払いは、通常、主に金利や株式関連の原金融資産を参照して行われる。
・1年を超えて期日の到来する関係会社間ローンには、5年を超えて期日の到来するローンが含まれている。2017年12月現在、当社には2023年2月8日から2027年12月22日の間に期日が到来する12.1億米ドルの変動利付借入金があった。2016年12月現在、当社には2026年6月13日に期日が到来する211百万米ドルの変動利付借入金があった。
債務評価調整
当社は、損益を通じて公正価値で評価するものとして指定された発行社債の公正価値を、GSグループのクレジット・スプレッドを考慮した率で将来キャッシュ・フローを割引くことにより算定している。
当該金融負債に係るDVA損失純額は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | ||
| DVA | 259 | 182 | |
上記の表におけるDVAは、その他の包括利益の「債務評価調整」に含まれている。
長期劣後ローン
長期劣後ローンは、親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンから成る。当該債務に対する担保設定はなされておらず、米国連邦準備制度理事会のフェデラル・ファンド・レートに一定のマージンを加えた利率で利息が生じる。マージンは、GSグループの加重平均債務コストの変動を反映して定期的に再設定される。長期劣後ローンは、健全性監督機構(以下「PRA」という。)より承認された規制資本(規制による資本減額があればそれに従う)を構成しており、PRAの承認を条件として返済が可能である。
2017年12月現在において、53.8億米ドルの長期劣後ローンが、2024年12月26日から2025年9月9日までの期間において返済が可能である。2016年12月現在において、87.0億米ドルの長期劣後ローンが、2021年12月14日から2025年4月29日までの期間において返済が可能であり、255百万米ドルの長期劣後ローンが、グループ会社に対する、あるいはグループ会社からの最低5年の事前通知により返済が可能であった。2017年度第2四半期において、当社は債権者との合意に基づき35.8億米ドルの長期劣後ローンを返済した。
財務活動による負債
財務活動による負債は、当社の長期劣後ローンおよび関連する未払利息から成る。当社の長期劣後ローンの変動については「キャッシュ・フロー計算書」を参照のこと。2017年12月終了事業年度において、当社の長期劣後ローンに係る未払利息は、587百万米ドルの利息支払額が301百万米ドルの利息発生額に相殺され、286百万米ドル減少した。2016年12月終了事業年度においては、当社の長期劣後ローンに係る未払利息は、346百万米ドルの利息発生額が305百万米ドルの利息支払額に相殺され、41百万米ドル増加した。
注記20 負債性引当金
当社の負債性引当金は当社に対する一部の訴訟に関するものであり、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年 | |||
| 1月1日現在 | ― | ||
| 引当金繰入額 | 10 | ||
| 12月31日現在 | 10 |
当該引当金に関する詳細を開示することは重大な不利益となるため、IAS第37号「引当金、偶発債務および偶発資産」で認められているとおり、詳細は開示されていない。
注記21 払込資本金
当社の払込資本金は、以下の表のとおりである。
| 割当済、請求済および払込済株式 | 額面1米ドル普通株式 (単位:株) | (単位:百万米ドル) | |
|---|---|---|---|
| 2017年1月1日現在 | 581,964,161 | 582 | |
| 2017年12月31日現在 | 581,964,161 | 582 |
注記22 その他資本性金融商品
2017年6月、当社は1単位当たり1百万米ドルの無担保AT1債5,800単位を合計対価58.0億米ドルでGSG UKに発行した。AT1債には償還期限がなく、償還要求不能で、年利8.55%の非累積固定金利が付され、その支払いは一定の支払能力および規制に関する要件に従って当社の裁量により決めることができる。
当社またはGSG UKグループのCET1比率が7%を下回った場合、AT1債は取消不能な元本削減が行われる。また、当社は、2037年8月より後は任意の時点において当社の裁量によりAT1債のすべてを払込済普通株式へ転換することができる。
当社は、適用される支払能力および規制に関する要件を評価後、2017年11月20日にAT1債に係る利息201百万米ドルを支払った。2017年度において株主持分に認識された金額は、税引後で146百万米ドルであった。
注記23 配当
取締役は、GSG UKに対し2017年6月27日に1株当たり0.86米ドルで合計500百万米ドルの、2017年6月28日に1株当たり4.30米ドルで合計25.0億米ドルの中間配当を宣言し支払った。2016年度において配当は支払われなかった。
注記24 現金および現金同等物
キャッシュ・フロー計算書上の、当社の現金および現金同等物は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| 現金・預金 | 20,727 | 16,888 | |
| 当座借越(注記19参照) | (73) | (7) | |
| 現金および現金同等物合計 | 20,654 | 16,881 |
上記の表において、現金・預金には、当社が利用できない現金が2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ32.0億米ドルおよび17.0億米ドル含まれている。
注記25 営業活動によるキャッシュ・フローの調整
当社の営業活動によるキャッシュ・フローの調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月 終了事業年度 | 2016年12月 終了事業年度 | ||
| 税引前利益 | 2,091 | 1,943 | |
| 以下の項目に対する調整 | |||
| 減価償却費および無形資産償却費(注記6および13参照) | 39 | 7 | |
| 確定給付制度の収益(注記10参照) | (2) | ― | |
| 為替差損/(益) | (1,938) | 992 | |
| 株式報酬費用 | 574 | 870 | |
| 負債性引当金 | 10 | ― | |
| 支払利息等(注記9参照) | 301 | 346 | |
| 営業資産負債の増減前に生じたキャッシュ | 1,075 | 4,158 | |
| 営業資産の増減 | |||
| 保有金融商品の減少/(増加) | 22,681 | (46,891) | |
| 担保付契約の増加 | (20,220) | (20,897) | |
| 未収金の増加 | (4,505) | (9,062) | |
| 営業資産の増減 | (2,044) | (76,850) | |
| 営業負債の増減 | |||
| 売却済未購入金融商品の増加/(減少) | (23,989) | 58,257 | |
| 担保付借入金の増加 | 27,259 | 24,043 | |
| その他未払金の増加/(減少) | 1,677 | (855) | |
| 営業負債の増減 | 4,947 | 81,445 | |
| 確定給付制度への拠出金支払額(注記10参照) | (50) | (8) | |
| 営業活動から生じたキャッシュ | 3,928 | 8,745 |
営業活動から生じたキャッシュには、利息支払額が2017年度および2016年度においてそれぞれ25.7億米ドルおよび20.5億米ドル、ならびに利息受取額が2017年度および2016年度においてそれぞれ31.4億米ドルおよび18.3億米ドル含まれている。
注記26 財務上のコミットメントおよび偶発債務
コミットメントおよび偶発債務
当社のコミットメントおよび偶発債務は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | ||
| 条件付およびフォワード・スタート担保付契約 | 58,756 | 43,599 | |
| フォワード・スタート担保付借入金 | 20,511 | 11,806 | |
| その他 | 3,691 | 3,993 | |
| 合計 | 82,958 | 59,398 |
条件付およびフォワード・スタート担保付契約には売戻条件付契約および有価証券借入契約が含まれ、フォワード・スタート担保付借入金には、将来の日付(通常は3営業日以内)において決済される買戻条件付契約および担保付貸付契約が含まれる。
また当社には売戻条件付契約を通じて顧客および取引相手先に条件付融資を行うコミットメントがある。これらのコミットメントに基づく当社の融資は、売戻条件付契約のすべての条件を満たすことが前提となっており、実行されないままコミットメントが満期を迎える可能性もある。
その他のコミットメントは、主に担保付コミットメントおよび信用供与コミットメントに関するものである。
また、通常の営業活動から生じた当社の資産には担保登録されたものが存在する。
リース
当社は、解約不能長期リース契約によりいくつかの建物を賃借している。リースは、契約で定める一定期間後に再交渉の対象となるもので、当社は契約に基づいて、これらの不動産に対するすべての保険料、維持および修理に関する費用の支払いを行っている。以下の表は、各期間における解約不能オペレーティング・リースに基づく将来の最低支払リース料総額を示している。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |||
| 1年未満 | 89 | 82 | ||
| 1年から5年 | 177 | 229 | ||
| 5年超 | 5 | ― | ||
| 合計 | 271 | 311 |
解約不能サブリースに基づき、受け取ることが予想される将来の最低支払リース料総額は、2017年12月および2016年12月現在においてそれぞれ36百万米ドルおよび46百万米ドルであった。
訴訟事件等
当社は、当社の業務を遂行する上で生じた事項について、様々な司法手続、行政手続および仲裁手続(以下に記載されたものを含む)に関与しているが、これらの影響について信頼性をもって見積ることは実務上困難である。
金利スワップ反トラスト訴訟 当社は、2015年11月にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され併合された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法の集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当社はまた、スワップ執行ファシリティの運営会社2社およびその一部の関連会社により、2016年4月にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法訴訟の被告にも含まれている。公判前手続きのため、これらの訴訟は併合されている。2016年12月9日に提出された両訴訟の第2併合修正訴状は概ね、被告らが共謀して金利スワップの取引所取引を妨害したとする申立てに関連する、連邦反トラスト法および州のコモンローの違反を主張するものである。当該各訴訟の訴状では、州の反トラスト法の違反も主張されており、また宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年1月20日、被告らは両訴訟の却下を求める申立を行った。2017年7月28日、連邦地方裁判所は、各訴訟において原告が主張している州のコモンローの違反を却下するか、却下しない場合であっても両訴訟における反トラスト法および集団訴訟を意図した訴訟における州のコモンローの違反の主張を2013年から2016年に係るものに限定する判決を下した。
クレジット・デフォルト・スワップ反トラスト訴訟 当社は、スワップ執行ファシリティの運営会社およびその一部の関連会社により、2017年6月8日にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起された、クレジット・デフォルト・スワップ取引に関連する反トラスト法訴訟の被告に含まれている。訴状は概ね、被告らが共謀して原告のスワップ執行ファシリティ上のクレジット・デフォルト・スワップの取引を妨害したとする申立てに関連する、連邦および州の反トラスト法ならびに州のコモンローの違反を主張するものである。訴状では、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年9月11日、被告は却下を求める申立を行った。
コモディティ関連訴訟 当社は、2014年11月25日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され、直近では2017年5月15日に修正された、プラチナおよびパラジウムの取引に関連する集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当該修正訴状では概ね、被告が共謀して現物プラチナおよびパラジウムのベンチマーク価格を操作したとする連邦反トラスト法および商品取引法の違反が主張され、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年7月21日、被告は第3併合修正訴状の却下を求める申立を行った。
1マレーシア・ディベロップメント・バーハッド(以下「1MDB」という。)関連事項 GSグループは、マレーシアの政府系投資ファンドである1MDBが関与する資金調達取引およびその他の事項に関連した調査および検査の一環として、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関より召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けている。GSグループは、これらの政府および規制機関による調査および検査のすべてに協力している。
規制当局の調査および検査ならびに関連訴訟 グループ・インクおよびその関連会社の一部(当社を含む)は、以下のGSグループの事業および業務に関する様々な事項について、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関による多数のその他の調査および検査の対象となっており、いくつかの案件では、召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けており、また訴訟対象にもなっている。
・2008年の金融危機
・公募のプロセス
・投資運用サービスおよびファイナンシャル・アドバイザリー・サービス
・利益相反
・政府が関連する資金調達およびその他の事項
・社債、国債、為替、コモディティおよびその他の金融商品の募集または売出し、オークション、販売、取引および決済ならびに関連する販売ならびにその他の連絡および活動、ならびに、かかる活動に対するGSグループの監督と統制(これには、空売りに関する規則の遵守、アルゴリズム、高頻度および定量的取引、先物取引、オプション取引、発行日取引、取引報告、テクノロジー・システムおよび統制、証券貸付の実務慣行、信用デリバティブおよび金利スワップの取引および決済、コモディティ取引および金属の貯蔵、私募の実務慣行、有価証券の割当および取引、ならびに為替レートなどのベンチマーク金利の設定に関する取引業務および連絡が含まれる)
・英国贈収賄防止法および米国海外汚職防止法の遵守
・雇用および報酬の実務慣行
・リスク管理統制システム
・インサイダー取引、会社および政府の動向に関する重要な非公開情報の乱用および流布の可能性、ならびにインサイダー取引統制および情報障壁の有効性
さらに、当社の関連会社およびかかる関連会社の事業および業務に関する調査、検査および訴訟(上記の様々な事項を含むが、他の事項も含む)は、当社の事業および業務に影響を及ぼす可能性がある。
注記27 金融リスク管理および資本管理
当社の金融リスク管理および資本管理に関する特定の開示は、本アニュアル・レポートのパートI(訳者注:原文の該当箇所をいう。)におけるその他のリスク管理および規制上の情報と共に表示されており、監査済みである場合には、そのように特定されている。
注記28 金融資産および金融負債
区分別金融資産および金融負債
当社の金融資産および金融負債の区分別の帳簿価額は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 金融資産 | ||||||||
| トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | ローンおよび債権 | 合計 | |||||
| 2017年12月現在 | ||||||||
| 保有金融商品 | 640,264 | ― | ― | 640,264 | ||||
| 担保付契約 | ― | 140,360 | 64,460 | 204,820 | ||||
| 未収金 | ― | 653 | 72,725 | 73,378 | ||||
| 現金・預金 | ― | ― | 20,727 | 20,727 | ||||
| 金融資産合計 | 640,264 | 141,013 | 157,912 | 939,189 | ||||
| 2016年12月現在 | ||||||||
| 保有金融商品 | 662,945 | ― | ― | 662,945 | ||||
| 担保付契約 | ― | 139,732 | 44,868 | 184,600 | ||||
| 未収金 | ― | 1,432 | 67,528 | 68,960 | ||||
| 現金・預金 | ― | ― | 16,888 | 16,888 | ||||
| 金融資産合計 | 662,945 | 141,164 | 129,284 | 933,393 | ||||
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 金融負債 | ||||||||
| トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | 償却原価 | 合計 | |||||
| 2017年12月現在 | ||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 589,922 | ― | ― | 589,922 | ||||
| 担保付借入金 | ― | 113,947 | 44,122 | 158,069 | ||||
| その他未払金 | ― | 7,784 | 95,433 | 103,217 | ||||
| 合計 | 589,922 | 121,731 | 139,555 | 851,208 | ||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||
| 担保付借入金 | ― | 17,378 | ― | 17,378 | ||||
| その他未払金 | ― | 21,046 | 18,684 | 39,730 | ||||
| 合計 | ― | 38,424 | 18,684 | 57,108 | ||||
| 金融負債合計 | 589,922 | 160,155 | 158,239 | 908,316 | ||||
| 2016年12月現在 | ||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 613,911 | ― | ― | 613,911 | ||||
| 担保付借入金 | ― | 99,174 | 41,214 | 140,388 | ||||
| その他未払金 | ― | 7,099 | 96,955 | 104,054 | ||||
| 合計 | 613,911 | 106,273 | 138,169 | 858,353 | ||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||
| 担保付借入金 | ― | 7,801 | ― | 7,801 | ||||
| その他未払金 | ― | 21,535 | 18,666 | 40,201 | ||||
| 合計 | ― | 29,336 | 18,666 | 48,002 | ||||
| 金融負債合計 | 613,911 | 135,609 | 156,835 | 906,355 | ||||
上記の表において、トレーディング目的で保有する金融商品は、2017年12月および2016年12月現在、ヘッジに指定されているデリバティブ商品それぞれ38百万米ドルおよび37百万米ドルを含む。
公正価値の階層
金融商品の公正価値とは、測定日における市場参加者間の通常取引で、資産の売却により受取る、または負債の移転により支払われると考えられる金額である。金融資産はビッド価格で評価され、金融負債はオファー価格で評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。当社は一部の金融資産および金融負債を1つのポートフォリオとして測定する(すなわち、市場リスクおよび(または)信用リスクに対する純エクスポージャーに基づき測定する)。
英国会計基準は、公正価値測定の開示について3つのレベルの公正価値の階層を設定している。公正価値の階層は、公正価値の測定に使用される評価手法への入力情報の優先順位を定めており、レベル1の入力情報を最も優先順位が高く、レベル3の入力情報を最も優先順位が低いとしている。公正価値の階層における金融資産または金融負債のレベルは、公正価値測定に重要な入力情報のうち最も低いレベルに基づいている。
公正価値の階層は以下のとおりである。
レベル1 入力情報は、同一の非制限資産または負債について、測定日において当社がアクセスできた活発な市場における無調整の市場価格である。
レベル2 評価手法への入力情報は直接または間接的に観察可能である。
レベル3 評価手法への入力情報の1つ以上が重要かつ観察不能である。
経常的に公正価値で評価される当社の金融資産および金融負債のほぼすべての公正価値は、観察可能な価格および入力情報に基づいており、公正価値の階層のレベル1およびレベル2に分類されている。レベル2およびレベル3の金融資産および金融負債の一部については、取引相手先ならびに当社およびGSグループの信用度、資金調達リスク、譲渡制限、流動性ならびにビッド/オファーのスプレッドなどの要素に関して、市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられる適切な評価調整を行う場合がある。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
評価手法および重要な入力情報
現物商品 現物商品には、政府債および政府機関債、コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券、持分証券、ならびにデリバティブ以外のその他の保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。公正価値の階層の各レベルの評価手法および重要な入力情報には、以下が含まれる。
レベル1の現物商品
レベル1の現物商品は、活発な市場における同一の非制限商品の市場価格を用いて評価される。当社は、絶対的な観点と、当該商品の時価総額との相対的な観点の両方による日次平均トレーディング量に基づき、資本性金融商品の活発な市場を定義している。当社は、日次平均トレーディング量と売買取引日数の両方に基づき、債務商品の活発な市場を定義している。
レベル2の現物商品
レベル2の現物商品は、市場価格、同一または類似商品についての最近の売買取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にある代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
一般的に(ⅰ)現物商品の譲渡が制限されている場合、および(または)(ⅱ)市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられるその他のプレミアムおよび流動性割引に関して、レベル2の現物商品に対して評価調整が行われる。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
レベル3の現物商品
レベル3の現物商品には、評価における重要な入力情報に観察不能なものが1つ以上含まれる。反証がない限り、レベル3の現物商品は取引価格で当初評価されるが、これは公正価値の当初見積りの最善のものと考えられる。その後、当社は公正価値の算定に他の方法を用いるが、これは商品の種類によって異なる。評価における入力情報および仮定は、金融資産の売却時実現価値を含めた実体のある観察可能な証拠に裏付けられる場合に変更される。
レベル3の現物商品の評価手法は商品ごとに異なるが、通常は割引キャッシュ・フロー法に基づいている。レベル3の現物商品の各タイプの公正価値の算定に使用される評価手法および重要な入力情報の性質は以下のとおりである。
・モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 重要な入力情報は通常、相対価値分析に基づき決定されており、以下が含まれる。
・裏付担保と、同一または類似する裏付担保が付されている商品の両方の取引価格
・類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り
・借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定
・予想将来キャッシュ・フローの時期(デュレーション)。これは、その他の観察不能な入力情報の影響を組み込むことがある(期限前償還率など)
・コーポレート債務およびその他の現物商品 コーポレート債務およびその他の現物商品には、コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券、ならびに政府債および政府機関債が含まれる。重要な入力情報は通常、相対価値分析に基づき決定されており、同一または類似する対象商品または企業を参照するクレジット・デフォルト・スワップの価格との比較と、同一の発行体が発行する、観察可能な価格またはブローカーの呼び値が入手可能なその他の債務商品との比較の両方を組み込んでいる。重要な入力情報には以下が含まれる。
・類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り
・iTraxxおよびCDX、LCDX(企業の信用度およびローンのパフォーマンスをそれぞれトラッキングする指数)などの市場指数の現在のレベルおよび変動
・借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定
・商品の満期およびクーポンの情報
・持分証券 持分証券は、プライベート・エクイティおよび転換社債を含んでいる。最近の第三者による完了済または進行中の取引(合併の提案、公開買付、債務の再編など)が公正価値の変動の最良の証拠とみなされる。これらが入手できない場合には、以下の評価手法が適宜使用される。
・業界の評価倍率および上場会社との比較
・類似商品の取引
・割引キャッシュ・フロー法
デリバティブ商品 デリバティブは、取引所で取引される(上場)場合もあれば、店頭デリバティブとして相対取引により契約が締結される場合もある。当社の店頭デリバティブの一部は、中央清算機関を通じて清算および決済される(清算対象の店頭取引)が、一部は両取引相手間の双務契約(二者間の店頭取引)となっている。
当社のレベル2およびレベル3のデリバティブは、デリバティブ価格決定モデル(割引キャッシュ・フロー・モデル、相関モデル、およびモンテ・カルロ法等のオプション価格決定法を組み込むモデルなど)を用いて評価される。デリバティブの価格の透明性は通常、商品タイプ別に以下のとおり特徴が分類できる。
・金利 一般的に金利デリバティブの評価に使用される主要な入力情報は、長期契約であってもほとんどの場合透明性がある。主要先進国の通貨建の金利スワップおよびオプションの特徴は、取引量が多いことおよびビッド/オファーのスプレッドが小さいことである。インフレ指数などの指数またはイールド・カーブの形(10年物スワップのレートと2年物スワップのレートの比較など)を参照する金利デリバティブはより複雑であるが、主要な入力情報は一般的に観察可能である。
・クレジット 個別銘柄とバスケット型の両方を含め、クレジット・デフォルト・スワップの価格の透明性は、市場および対象となる参照企業または参照債務により様々に異なる。指数、大企業および主要ソブリンを参照するクレジット・デフォルト・スワップは、一般的に最も価格の透明性が高い。それ以外の原資産を有するクレジット・デフォルト・スワップについては、価格の透明性は信用格付、対象となる参照債務の借入コスト、および発行体のデフォルト時に引渡される対象となる参照債務の入手可能性に基づき様々に異なる。ローン、資産担保証券および新興市場の債務商品を参照するクレジット・デフォルト・スワップは、社債を参照するクレジット・デフォルト・スワップより価格の透明性が低い傾向にある。また、複数の対象となる参照債務のコリレーションまたは担保付資金調達スプレッドに感応するものなど、より複雑な信用デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
・為替 比較的長期間のものを含め、主要先進国の為替レートに基づく為替デリバティブは一般的に価格の透明性が高い。先進国市場と新興市場における為替デリバティブの価格の透明性の主な相違点は、新興市場においては比較的短期間の契約について観察可能な傾向にあるということである。
・株式 株式デリバティブの価格の透明性は、市場および原資産により様々に異なる。指数および主要な株式指数に含まれる企業の普通株式に係るオプションは、最も高い透明性を示している。長期間の契約または現在の市場価格から大幅に異なる参照価格が付されている契約を除き、株式デリバティブには通常、観察可能な市場価格がある。複数の個別株式銘柄のコリレーションに感応するものなど、より複雑な株式デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
あらゆる商品タイプの観察可能性に対して、流動性は必要不可欠である。取引量が減少した場合、以前には透明性の高かった価格およびその他の入力情報が観察不能になる可能性がある。反対に、きわめて複雑な構造の商品でも、十分な取引量があれば、価格およびその他の入力情報が観察可能となる可能性がある。
レベル1のデリバティブ
レベル1のデリバティブには、将来において有価証券の受渡しを行う短期契約で、対象となる有価証券がレベル1の金融商品であるもの、および活発な取引があり、市場価格で評価される上場デリバティブが含まれる。
レベル2のデリバティブ
レベル2のデリバティブには、評価における重要な入力情報のすべてが市場のデータによって裏付けられる店頭デリバティブ、ならびに活発な取引のない上場デリバティブおよび(または)店頭デリバティブの市場清算レベルへの較正を行うモデルで評価される上場デリバティブが含まれる。評価における入力情報の重要性を判断するに際し、当社はとりわけ当該入力情報に対するポートフォリオの正味リスク・エクスポージャーを考慮している。
デリバティブを評価する特定のモデルの選択は、商品の契約条件、内在する特定のリスクおよび市場における価格決定情報の入手可能性によって異なる。流動性の高い市場で取引されているデリバティブについては、モデルから導き出された情報が市場清算レベルと較正できるため、モデルの選択に重要な経営者の判断を伴わない。
評価モデルには、契約条件、市場価格、イールド・カーブ、割引率(担保付デリバティブに係る信用補完契約の規定による受取および差入担保に係る利息によるものを含む)、クレジット・カーブ、ボラティリティ指標およびそれぞれの入力情報のコリレーションなど、様々な入力情報が必要である。レベル2のデリバティブを評価するための重要な入力情報は、市場取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にあるその他の代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
レベル3のデリバティブ
レベル3のデリバティブは、観察可能なレベル1および(または)レベル2の入力情報とともに、観察不能なレベル3の入力情報を使用するモデルで評価される。観察不能な入力情報には、一部のコリレーション、流動性の乏しいクレジットおよび担保付資金調達スプレッド、回収率ならびに一部の株式および金利ボラティリティが含まれる。
当社はレベル3のデリバティブを当初評価した後に、レベル1およびレベル2の入力情報をアップデートして観察可能な市場の変動を反映しており、それによる損益はレベル3に計上される。レベル3の入力情報は、類似する市場取引、第三者の価格提供サービスおよび(または)ブローカーやディーラーによる呼び値、あるいはその他の過去の市場データなどの証拠に裏付けられる場合に変更される。当社が市場取引を参照してモデルの評価額を検証できない場合には、別の評価モデルによって大幅に異なる公正価値の見積りが算出される可能性がある。レベル3のデリバティブの評価に使用された重要かつ観察不能な入力情報の詳細は、以下を参照のこと。
当初の取引価格と内部開発のモデルにより算出された公正価値との間に差異がある場合、市場参加者が価格設定において考慮するであろう要素(時間の要素を含む)の変化から生じたものに限り、損益が認識される。
評価調整
評価調整は、デリバティブ・ポートフォリオの公正価値の算定に必要不可欠なものであり、デリバティブ価格決定モデルによって算出された中間市場の評価額を適切な出口価格の評価額に調整するために用いられる。これらの調整には、ビッド/オファーのスプレッド、流動性コスト、信用評価調整および資金調達の評価調整が組み込まれており、デリバティブ・ポートフォリオの担保が付されない部分に固有の信用リスクおよび資金調達リスクを会計処理している。当社はまた、契約条件により当社が受取担保を引渡すまたは再担保に供することができない場合の担保付デリバティブの資金調達の評価調整も行っている。市場に基づく入力情報は通常、評価調整を市場清算レベルまで測定する場合に使用される。
さらに、重要かつ観察不能な入力情報を含むデリバティブについては、当社は取引に含まれる評価の不確実性を会計処理するためにモデルまたは出口価格の調整を行っている。
その他の金融資産および金融負債
その他の金融資産および金融負債の評価手法および重要な入力情報には以下が含まれる。
・売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金 売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金の評価において重要な入力情報は、資金調達スプレッド、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに金利である。
・未収金 公正価値で測定する未収金は主に担保付貸付契約および前払コモディティ契約から成る。そのような債権の評価にとって重要な入力情報は、コモディティの価格、金利、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに資金調達スプレッドである。
・その他担保付借入金 公正価値で測定する担保付の発行社債およびその他借入金の評価にとって重要な入力情報は、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、資金調達スプレッド、当社が差入れた担保の公正価値(予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、市場価格、市場利回りならびに回収の仮定を用いて算定される)ならびに追加担保の差入要求の頻度である。
・その他未払金 公正価値で測定する無担保のその他未払金の評価にとって重要な入力情報は、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、GSグループのクレジット・スプレッド、ならびに前払コモディティ契約の場合はコモディティの価格である。ハイブリッド金融商品に組込まれたデリバティブの評価に使用された入力情報は、当社のその他のデリバティブ商品の評価に使用された入力情報と整合性がある。
金融資産および金融負債の公正価値のレベル別内訳
経常的に公正価値で測定される金融資産および金融負債の公正価値の階層のレベル別内訳は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||||
| 2017年12月現在の金融資産および金融負債(公正価値) | |||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | 51,047 | 22,437 | 571 | 74,055 | |||
| デリバティブ商品 | 5 | 562,731 | 3,473 | 566,209 | |||
| 保有金融商品 | 51,052 | 585,168 | 4,044 | 640,264 | |||
| 担保付契約 | ― | 140,360 | ― | 140,360 | |||
| 未収金 | ― | 653 | ― | 653 | |||
| 金融資産合計 | 51,052 | 726,181 | 4,044 | 781,277 | |||
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | 30,201 | 3,588 | 10 | 33,799 | |||
| デリバティブ商品 | 22 | 553,830 | 2,271 | 556,123 | |||
| 売却済未購入金融商品 | 30,223 | 557,418 | 2,281 | 589,922 | |||
| 担保付借入金 | ― | 113,314 | 633 | 113,947 | |||
| その他未払金 | ― | 5,896 | 1,888 | 7,784 | |||
| 合計 | 30,223 | 676,628 | 4,802 | 711,653 | |||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | ― | 17,369 | 9 | 17,378 | |||
| その他未払金 | ― | 15,050 | 5,996 | 21,046 | |||
| 合計 | ― | 32,419 | 6,005 | 38,424 | |||
| 金融負債合計 | 30,223 | 709,047 | 10,807 | 750,077 | |||
| デリバティブ商品純額 | (17) | 8,901 | 1,202 | 10,086 | |||
| (単位:百万米ドル) | |||||||
| 2016年12月現在の金融資産および金融負債(公正価値) | |||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | 43,678 | 18,633 | 1,035 | 63,346 | |||
| デリバティブ商品 | 47 | 595,435 | 4,117 | 599,599 | |||
| 保有金融商品 | 43,725 | 614,068 | 5,152 | 662,945 | |||
| 担保付契約 | ― | 139,732 | ― | 139,732 | |||
| 未収金 | ― | 1,432 | ― | 1,432 | |||
| 金融資産合計 | 43,725 | 755,232 | 5,152 | 804,109 | |||
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | 23,837 | 3,095 | 4 | 26,936 | |||
| デリバティブ商品 | 34 | 584,717 | 2,224 | 586,975 | |||
| 売却済未購入金融商品 | 23,871 | 587,812 | 2,228 | 613,911 | |||
| 担保付借入金 | ― | 98,638 | 536 | 99,174 | |||
| その他未払金 | ― | 6,080 | 1,019 | 7,099 | |||
| 合計 | 23,871 | 692,530 | 3,783 | 720,184 | |||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | ― | 7,801 | ― | 7,801 | |||
| その他未払金 | ― | 15,690 | 5,845 | 21,535 | |||
| 合計 | ― | 23,491 | 5,845 | 29,336 | |||
| 金融負債合計 | 23,871 | 716,021 | 9,628 | 749,520 | |||
| デリバティブ商品純額 | 13 | 10,718 | 1,893 | 12,624 | |||
レベル3の公正価値の評価に使用される重要かつ観察不能な入力情報
現物商品 2017年12月および2016年12月現在、当社はレベル3の現物商品資産それぞれ571百万米ドルおよび10.4億米ドルを保有していた。レベル3の現物商品負債は重要ではなかった。当社のレベル3の現物商品資産の金額、ならびに当社のレベル3の現物商品資産の評価に使用される重要かつ観察不能な入力情報の範囲および加重平均は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | レベル3の現物商品資産および重要かつ観察不能な入力情報の範囲(加重平均) | |
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | ||
| レベル3資産 | 144 | 336 |
| 利回り | 2.3%から19.4%(6.9%) | 0.8%から20.0%(7.1%) |
| 回収率 | 37.9%から89.0%(76.9%) | 35.0%から97.5%(76.5%) |
| デュレーション(年) | 0.7から14.0(4.2) | 0.8から16.1(4.7) |
| コーポレート債務およびその他の現物商品 | ||
| レベル3資産 | 365 | 500 |
| 利回り | 3.6%から13.9%(7.1%) | 2.6%から14.1%(6.3%) |
| 回収率 | 0.0%から74.0%(44.5%) | 0.0%から70.0%(45.1%) |
| デュレーション(年) | 0.5から5.4(2.3) | 1.9から15.7(3.4) |
| 持分証券 | ||
| レベル3資産 | 62 | 199 |
| 評価倍率 | 3.0倍から3.0倍(3.0倍) | 0.9倍から5.5倍(1.6倍) |
上記の表において、
・範囲は、現物商品の各タイプの評価に使用された重要かつ観察不能な入力情報の範囲を表している。
・加重平均は、各入力情報を現物商品の相対的公正価値で加重することにより算定される。
・これらの入力情報の範囲および加重平均は、ある現物商品の公正価値を算定する際に使用される適切な入力情報の代表的なものということではない。例えば、モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券の利回りの最大値は、特定のモーゲージの評価に適切であるが、他のモーゲージの評価には適切でない可能性がある。したがって、入力情報の範囲は、当社のレベル3の現物商品の公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・当社のレベル3の現物商品の評価に使用される利回りまたはデュレーションが上昇すると、公正価値測定の結果が低下し、回収率または評価倍率が上昇すると、公正価値測定の結果が上昇する。当社のレベル3の現物商品はそれぞれ特徴ある性質のため、入力情報の相互関係は各商品タイプ内で必ずしも同じではない。
・モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券ならびにコーポレート債務およびその他の現物商品は割引キャッシュ・フローを用いて評価され、持分証券は類似市場取引および割引キャッシュ・フローを用いて評価される。
・持分証券は、プライベート・エクイティおよび転換社債を含んでいる。
・ある金融商品の公正価値は、複数の評価手法を用いて算定されることがある。例えば、類似市場取引と割引キャッシュ・フローが同時に公正価値の算定に使用されることがある。そのため、レベル3の残高には、これらの両手法が含まれている。
デリバティブ商品 2017年12月および2016年12月現在、当社はレベル3のデリバティブ商品純額それぞれ12.0億米ドルおよび18.9億米ドルを保有している。当社のレベル3のデリバティブ商品純額、ならびに当社の金利、信用および株式デリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観察不能な入力情報の範囲、平均値および中央値は以下の表のとおりである。2017年12月および2016年12月現在、当社は通貨およびコモディティ・デリバティブに関するレベル3の金融商品純額それぞれ(110)百万米ドルおよび(205)百万米ドルを保有しているが、金額に重要性がないため、重要かつ観察不能な入力情報の範囲は開示されていない。
| (単位:百万米ドル) | レベル3のデリバティブ商品純額および重要かつ観察不能な入力情報の範囲(平均値/中央値) | |
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |
| 金利 | 51 | 21 |
| コリレーション | 79%から95%(87%/87%) | 75%から95%(82%/81%) |
| ボラティリティ(bps) | 75から138(107/107) | 73から104(89/89) |
| 信用 | 1,794 | 2,313 |
| コリレーション | 28%から84%(61%/60%) | 35%から91%(65%/68%) |
| クレジット・スプレッド(bps) | 1から505(87/56) | 2から993(148/100) |
| アップフロント・クレジット・ポイント | 2から55(36/53) | 0から96(21/8) |
| 回収率 | 22%から73%(70%/73%) | 1%から83%(54%/70%) |
| 株式 | (533) | (236) |
| コリレーション | (36)%から94%(53%/65%) | (39)%から87%(42%/45%) |
| ボラティリティ | 4%から63%(20%/20%) | 5%から63%(23%/22%) |
上記の表において、
・デリバティブ資産純額はプラスの額で、デリバティブ負債純額はマイナスの額で表示されている。
・範囲は、デリバティブの各タイプの評価に使用された重要かつ観察不能な入力情報の範囲を表している。
・平均値は入力情報の算術平均を表しており、各金融商品の相対的公正価値または想定元本により加重されていない。中央値を上回る平均値は、入力情報の大部分が平均値を下回っていることを示している。
・これらの入力情報の範囲、平均値および中央値は、あるデリバティブの公正価値の算定に使用する適切な入力情報の代表的なものということではない。例えば、信用デリバティブのコリレーションの最大値は、特定の信用デリバティブの評価に適切であるが、他の信用デリバティブの評価には適切でない可能性がある。したがって、入力情報の範囲は、当社のレベル3のデリバティブの公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・金利および株式デリバティブは、オプション価格決定モデルを用いて評価され、信用デリバティブは、オプション価格決定モデル、相関モデルおよび割引キャッシュ・フロー・モデルを用いて評価される。
・どの金融商品の公正価値も複数の評価手法を用いて算定されることがある。例えば、オプション価格決定モデルと割引キャッシュ・フロー・モデルは通常、同時に公正価値の算定に使用される。そのため、レベル3の残高はこれらの両手法が含まれている。
・株式デリバティブのコリレーションは、クロスプロダクト・コリレーションを含んでいる。
重要かつ観察不能な入力情報の範囲
当社のレベル3のデリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観察不能な入力情報の範囲に関する情報は、以下のとおりである。
・コリレーション コリレーションの範囲は、同一商品タイプ(株価指数や個別株式銘柄など)、商品タイプ間(株式と為替のコリレーションなど)、地域間などにおける様々な原資産をカバーしている。
・ボラティリティ ボラティリティの範囲は、様々な市場にわたる多数の原資産、満期および権利行使価格をカバーしている。例えば、株価指数のボラティリティは一般的に個別株式のボラティリティを下回る。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率の範囲は、様々な原資産(指数および個別銘柄)、地域、部門、満期および信用度(高利回りおよび投資適格)をカバーし、また担保付資金調達スプレッドを含んでいる。この幅広い母集団により、重要かつ観察不能な入力情報の範囲に幅が生じる。
重要かつ観察不能な入力情報の変動に対する公正価値測定の感応度
重要かつ観察不能な入力情報の個別の変動に対する当社のレベル3の公正価値測定の方向感応度の詳細は、以下のとおりである。
・コリレーション 一般的に保有者が対象となる原資産または指数の価格(金利、クレジット・スプレッド、為替レート、インフレ率および株価など)の一貫した方向のパフォーマンスから利益を得る契約については、コリレーションが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・ボラティリティ 一般的に買建オプションについては、ボラティリティが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 一般的にクレジット・スプレッドまたはアップフロント・クレジット・ポイントの増加または回収率の低下により、買建信用プロテクションの公正価値が増加し、担保付資金調達スプレッドの拡大により、担保付資金調達力の公正価値が増加する。クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率は、対象となる参照債務の特徴的なリスク要因と強い関連性がある。これらのリスク要因には、レバレッジ、ボラティリティおよび業界などの参照企業特有の要因、対象となる参照債務の借入コストまたは流動性などの市場ベースの要因、ならびにマクロ経済の状況が含まれる。
当社のレベル3のデリバティブはそれぞれ特徴があるため、各商品タイプ内での入力情報の相互関係は必ずしも同じではない。
その他の金融資産および金融負債
その他の金融資産および金融負債の重要かつ観察不能な入力情報には以下が含まれる。
・売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金 2017年12月および2016年12月現在の双方において、レベル3の売戻条件付契約、借入有価証券担保金または貸付有価証券担保金はなかった。2017年12月および2016年12月現在の双方において、当社のレベル3の買戻条件付契約に重要性はなかった。
・未収金 2017年12月および2016年12月現在の双方において、当社はレベル3の未収金を有していなかった。
・その他担保付借入金 2017年12月および2016年12月現在において、当社のレベル3のその他担保付借入金を評価する際に使用される重要かつ観察不能な入力情報は、観察不能な入力情報に関する当社のデリバティブ商品および現物商品の開示に含まれている。上記「現物商品」および「デリバティブ商品」を参照のこと。
・その他未払金 2017年12月および2016年12月現在の双方において、当社のレベル3のその他未払金を評価する際に使用される重要かつ観察不能な入力情報は、観察不能な入力情報に関する当社のデリバティブ商品および現物商品の開示に含まれている。上記「現物商品」および「デリバティブ商品」を参照のこと。
公正価値の階層のレベル1とレベル2の間での振替
2017年度および2016年度それぞれにおいて、経常的に公正価値で測定する金融資産および金融負債につき、レベル1とレベル2の間での重要な振替はなかった。
観察不能な入力情報を用いた評価手法を用いて評価される金融資産および金融負債の公正価値
金融資産および金融負債の公正価値は、同一の金融商品の観察可能な現在の市場取引による価格の裏付けがない仮定、または利用可能かつ観察可能な市場データに基づいて、評価手法を全面的にまたは部分的に使用して算定しており、これらの仮定を変更すると、それを用いて算定される公正価値の見積りも変動する。重要かつ観察不能な入力情報を用いた評価において、合理的に代替可能な仮定を使用したことによる潜在的影響は、2017年12月および2016年12月現在、有利な変動がそれぞれ約259百万米ドルおよび約220百万米ドル、不利な変動がそれぞれ約230百万米ドルおよび約294百万米ドルであった。合理的に可能性のある不利な代替的仮定の決定においては、潜在的な不確実性が存在する事例を識別し定量化するため、詳細な事業およびポジション・レベルのレビューが実施されている。ここでは、利用可能な市場情報の範囲に照らしたポジションの公正価値が考慮されている。2017年12月および2016年12月において、有利な変動に係る影響は、主に担保付資金調達スプレッドならびに株式および債券デリバティブの評価調整の仮定の変更によるものであり、不利な変動に係る影響は、主に担保付資金調達スプレッド、ボラティリティおよびコリレーションの入力情報の仮定の変更によるものである。
損益計算書に認識されていない、トレーディング目的で保有する金融商品の当初認識時の公正価値(取引価額)と評価手法を用いて算定された価額の差額(取引初日の損益)は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月 終了事業年度 | 2016年12月 終了事業年度 | ||
| 1月1日現在 | 149 | 139 | |
| 新取引 | 92 | 90 | |
| 当期の損益計算書に認識された金額 | (80) | (80) | |
| 12月31日現在 | 161 | 149 |
レベル3の推移
経常的に公正価値で測定するすべてのレベル3の金融資産および金融負債の公正価値の変動の要約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月 終了事業年度 | 2016年12月 終了事業年度 | ||
| 金融資産合計 | |||
| 期首残高 | 5,152 | 6,041 | |
| 利益 | 594 | 1,052 | |
| 購入 | 383 | 394 | |
| 売却 | (520) | (351) | |
| 決済 | (1,223) | (1,727) | |
| レベル3への振替 | 188 | 641 | |
| レベル3からの振替 | (530) | (898) | |
| 期末残高 | 4,044 | 5,152 | |
| 金融負債合計 | |||
| 期首残高 | (9,628) | (8,401) | |
| 損失 | (1,439) | (377) | |
| 購入 | 6 | 14 | |
| 売却 | (5,285) | (5,697) | |
| 決済 | 4,483 | 4,087 | |
| レベル3への振替 | (39) | (640) | |
| レベル3からの振替 | 1,095 | 1,386 | |
| 期末残高 | (10,807) | (9,628) |
上記の表において、
・金融資産または金融負債が報告年度中にレベル3へ振替えられた場合、当該年度における損益は全額レベル3に含まれる。レベル3の金融資産の増加はプラスの額で、減少はマイナスの額で表示されている。レベル3の金融負債の増加はマイナスの額で、減少はプラスの額で表示されている。
・レベル間の振替は、振替が生じた報告期間の期首に認識される。従って、レベル3の金融資産および金融負債のうち、当期末までの期間にレベル3から振替えられたものの損益は、この表には含まれていない。
・レベル3の金融資産および金融負債は、レベル1およびレベル2の金融資産および金融負債で経済的にヘッジされることが多い。このため、金融資産または金融負債の特定の種類について報告されているレベル3の損益は、同じ種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1もしくはレベル2に帰属する損益、または異なる種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1、レベル2もしくはレベル3に帰属する損益で一部相殺することができる。その結果、レベル3の推移に含まれる損益は、必ずしも当社の経営成績、流動性または資金に対する全体的な影響を表すものではない。
・2017年度および2016年度におけるレベル3の金融資産に係る純利益は損益計算書の「純収益」に計上されている。
・2017年度におけるレベル3の金融負債に係る純損失14.4億米ドルは、損益計算書の「純収益」に損失として13.4億米ドルが、また、包括利益計算書の「債務評価調整」に損失として100百万米ドルが計上されている。2016年度におけるレベル3の金融負債に係る純損失377百万米ドルは、損益計算書の「純収益」に損失として288百万米ドルが、また、包括利益計算書の「債務評価調整」に損失として89百万米ドルが計上されている。
以下の表は、上記の要約表に含まれる金融負債に関する情報を、貸借対照表の勘定科目別に示したものである。上記の要約表に含まれる金融資産に関する情報は、貸借対照表の「保有金融商品」のみに関連するものであるため科目別には表示されていない。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2017年12月 終了事業年度 | 2016年12月 終了事業年度 | ||
| 売却済未購入金融商品 | |||
| 期首残高 | (2,228) | (2,727) | |
| 損失 | (653) | (446) | |
| 購入 | 6 | 14 | |
| 売却 | (237) | (201) | |
| 決済 | 465 | 892 | |
| レベル3への振替 | (18) | (155) | |
| レベル3からの振替 | 384 | 395 | |
| 期末残高 | (2,281) | (2,228) | |
| 担保付借入金 | |||
| 期首残高 | (536) | (133) | |
| 利益/(損失) | (26) | 22 | |
| 売却 | (147) | (375) | |
| 決済 | 67 | 37 | |
| レベル3への振替 | ― | (87) | |
| 期末残高 | (642) | (536) | |
| その他未払金 | |||
| 期首残高 | (6,864) | (5,541) | |
| 利益/(損失) | (760) | 47 | |
| 売却 | (4,901) | (5,121) | |
| 決済 | 3,951 | 3,158 | |
| レベル3への振替 | (21) | (398) | |
| レベル3からの振替 | 711 | 991 | |
| 期末残高 | (7,884) | (6,864) |
公正価値の階層のレベル2とレベル3の間での振替
2017年12月終了事業年度 レベル3への振替は、主に市場データの不足により一部のクレジット・スプレッドおよび利回りの入力情報の透明性が低下したことに伴い、一部のクレジット商品をレベル2から振替えたことを主に反映している。
レベル3からの振替は、主に一部のスプレッドおよび利回りの入力情報の透明性が増したことに伴い、一部のクレジット商品をレベル2へ振替えたこと、また主に一部の株価ボラティリティおよびコリレーションの入力情報の透明性が増したことに伴い、一部の株式商品をレベル2へ振替えたことを主に反映している。透明性の向上は市場のデータの入手が容易になったことによるものであった。
2016年12月終了事業年度 レベル3への振替は、主に一部の信用デリバティブの評価にとって観察不能なクレジット・スプレッドおよび利回りの入力情報が重要になったことに伴い、当該商品をレベル2から振替えたこと、また主に一部の株式デリバティブにとって観察不能なボラティリティおよびコリレーションの入力情報が重要になったことに伴い、当該デリバティブをレベル2から振替えたことを主に反映している。
レベル3からの振替は、主に観察不能なクレジット・スプレッドの入力情報が一部のポートフォリオの正味リスクに対し重要でなくなったことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2へ振替えたこと、観察不能なボラティリティおよびコリレーションの入力情報が一部のポートフォリオの正味リスクに対し重要でなくなったことに伴い、一部の株式デリバティブをレベル2へ振替えたこと、ならびに観察不能であった長期金利ベースが観察可能になったことに伴い、一部の金利デリバティブをレベル2へ振替えたことを主に反映している。
公正価値で測定されない金融資産および金融負債の公正価値
2017年12月および2016年12月現在、当社は、公正価値で測定されない流動金融資産それぞれ1,579.1億米ドルおよび1,292.8億米ドルならびに同金融負債それぞれ1,395.6億米ドルおよび1,381.7億米ドルを保有していた。これらの商品はその性質上短期であるため、貸借対照表上の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
2017年12月および2016年12月現在、当社は、1年を超えて期日の到来する、公正価値で測定されない金融負債それぞれ186.8億米ドルおよび186.7億米ドルを保有しており、これは主に関係会社間の長期借入金に関するものである。当該借入金の金利は変動的な性格のものであり、類似する条件および特徴の商品の実勢市場金利に近似している。そのため、貸借対照表の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
損益項目
純収益に表示される当社の金融資産および金融負債に関連する損益項目は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 利息外収益 | 6,312 | 6,477 | ||
| 受取利息 | ||||
| 外部取引相手先からの受取利息 | 1,971 | 1,521 | ||
| 親会社およびグループ会社からの受取利息 | 1,054 | 607 | ||
| 受取利息合計 | 3,025 | 2,128 | ||
| 支払利息 | ||||
| 外部取引相手先への支払利息 | 950 | 1,016 | ||
| 親会社およびグループ会社への支払利息 | 1,879 | 1,040 | ||
| 支払利息合計 | 2,829 | 2,056 | ||
| 受取利息純額 | 196 | 72 | ||
| 純収益合計 | 6,508 | 6,549 |
上記の表において、
・利息外収益には、手数料および報酬が、2017年度および2016年度においてそれぞれ578百万米ドルおよび619百万米ドル含まれる。これは、機関投資家向けクライアント・サービスおよび投資運用業務において認識されている。
・利息外収益には、損益を通じて公正価値で測定するものとして指定した当社の金融資産および金融負債に関する純損失が、2017年度および2016年度においてそれぞれ24.4億米ドルおよび495百万米ドル含まれる。これは、機関投資家向けクライアント・サービスにおいて認識されている。機関投資家向けクライアント・サービスにおける残りの純収益は主に、トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債からの純利益に関するものである。
金融負債の満期
当社の金融負債(売却済未購入金融商品を除く)の契約上の満期別のキャッシュ・フロー(将来発生する金利を含む)の詳細は、以下の表のとおりである。売却済未購入金融商品は、トレーディング目的/要求払に分類されている。金融負債は、トレーディング目的で保有するものまたは損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する場合を除き、割引前キャッシュ・フローで開示されている。
トレーディング目的で保有する金融負債および損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する金融負債は公正価値で開示されているが、これは当該商品の流動性リスク管理に使用する価値と一致しているためである。デリバティブの流動性リスクは、マスター・ネッティング契約および現金担保付契約により軽減されている。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||||||||
| 金融負債 | ||||||||||||||
| トレーディング目的/要求払 | 1ヵ月間未満 | 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 3ヵ月間超1年未満 | 1年超5年未満 | 5年超 | 合計 | ||||||||
| 2017年12月現在 | ||||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 589,922 | ― | ― | ― | ― | ― | 589,922 | |||||||
| 担保付借入金 | 91,724 | 30,915 | 19,306 | 16,134 | ― | ― | 158,079 | |||||||
| その他未払金 | 76,361 | 2,768 | 1,186 | 23,139 | ― | ― | 103,454 | |||||||
| 合計 | 758,007 | 33,683 | 20,492 | 39,273 | ― | ― | 851,455 | |||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 担保付借入金 | ― | ― | ― | ― | 15,999 | 1,379 | 17,378 | |||||||
| その他未払金 | ― | 2 | 72 | 438 | 24,895 | 17,012 | 42,419 | |||||||
| 合計 | ― | 2 | 72 | 438 | 40,894 | 18,391 | 59,797 | |||||||
| 合計-貸借対照表計上額 | 758,007 | 33,685 | 20,564 | 39,711 | 40,894 | 18,391 | 911,252 | |||||||
| 条件付およびフォワード・スタート担保付契約 | 882 | 57,863 | 10 | 1 | ― | ― | 58,756 | |||||||
| オペレーティング・リース | ― | 7 | 15 | 67 | 177 | 5 | 271 | |||||||
| その他 | 3,392 | ― | 299 | ― | ― | ― | 3,691 | |||||||
| 合計-オフ・バランスシート額 | 4,274 | 57,870 | 324 | 68 | 177 | 5 | 62,718 | |||||||
| 金融負債合計 | 762,281 | 91,555 | 20,888 | 39,779 | 41,071 | 18,396 | 973,970 | |||||||
| 2016年12月現在 | ||||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 613,911 | ― | ― | ― | ― | ― | 613,911 | |||||||
| 担保付借入金 | 86,819 | 27,178 | 14,019 | 12,372 | ― | ― | 140,388 | |||||||
| その他未払金 | 80,535 | 2,749 | 1,562 | 19,378 | ― | ― | 104,224 | |||||||
| 合計 | 781,265 | 29,927 | 15,581 | 31,750 | ― | ― | 858,523 | |||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 担保付借入金 | ― | ― | 2 | 9 | 7,298 | 502 | 7,811 | |||||||
| その他未払金 | ― | 2 | 5 | 18 | 31,260 | 11,552 | 42,837 | |||||||
| 合計 | ― | 2 | 7 | 27 | 38,558 | 12,054 | 50,648 | |||||||
| 合計-貸借対照表計上額 | 781,265 | 29,929 | 15,588 | 31,777 | 38,558 | 12,054 | 909,171 | |||||||
| 条件付およびフォワード・スタート担保付契約 | 844 | 42,261 | ― | 494 | ― | ― | 43,599 | |||||||
| オペレーティング・リース | ― | 7 | 14 | 61 | 229 | ― | 311 | |||||||
| その他 | 3,993 | ― | ― | ― | ― | ― | 3,993 | |||||||
| 合計-オフ・バランスシート額 | 4,837 | 42,268 | 14 | 555 | 229 | ― | 47,903 | |||||||
| 金融負債合計 | 786,102 | 72,197 | 15,602 | 32,332 | 38,787 | 12,054 | 957,074 | |||||||
担保の受入れおよび差入れ
当社は、主に売戻条件付契約、借入有価証券担保金、デリバティブ取引および顧客信用貸に関連して、現金および有価証券(政府債および政府機関債、社債、持分証券など)を担保として受入れている。当社は、個別の取引相手先に対する信用エクスポージャーを軽減するために、デリバティブおよび担保付契約について、前払いで、または条件付で、現金および有価証券を担保として受入れている。
多くの場合、当社は、主にクライアントの担保付貸付取引に関連して買戻条件付契約および有価証券貸付契約を締結する際に、担保として受入れた金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。当社はまた、その他担保付借入金、デリバティブ契約の担保差入れ、および当社または顧客の決済需要への対応に関連して、これらの金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。
当社が担保として受入れた金融商品のうち、引渡しまたは再担保に利用可能なもの、および引渡しまたは再担保に供したものは、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |||
| 引渡しまたは再担保に利用可能な担保 | 491,634 | 420,321 | ||
| 引渡しまたは再担保に供された担保 | 444,650 | 367,705 |
当社はまた、買戻条件付契約、有価証券貸付契約およびその他担保付借入金に関連して一部の保有金融商品を取引相手先に差入れているが、当該資産を引渡しまたは再担保に供する権利を取引相手先が有する場合も有さない場合もある。
差入資産の情報は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |||
| 取引相手先に対し差入れた保有金融商品: | ||||
| 引渡しまたは再担保に供する権利があるもの | 24,178 | 20,110 | ||
| 引渡しまたは再担保に供する権利がないもの | 23,358 | 21,563 |
当社は、主に保有金融商品に関して現金担保を2017年12月および2016年12月現在それぞれ591.0億米ドルおよび609.4億米ドル受取り、売却済未購入金融商品に関して現金担保を2017年12月および2016年12月現在それぞれ500.7億米ドルおよび473.7億米ドル差入れた。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引の他に、当社はその他担保付借入金の利用により一部の資産の資金を調達し、当該取引において金融商品を担保として差入れている。これらのその他担保付借入金は特別目的事業体に関する負債、売却ではなく借入として会計処理される金融資産の譲渡およびその他のストラクチャード・ファイナンス契約から成る。その他担保付借入金には、ノン・リコースの契約が含まれる。
ヘッジ会計
当社は、一部の金利スワップを、一部の固定金利が付された無担保長期債務および無担保短期債務の公正価値ヘッジに指定している。これらの金利スワップは、関連するベンチマーク金利(例えば、LIBOR)に起因する公正価値の変動をヘッジし、固定利付債務を変動利付債務に効果的に転換している。
当社は、ヘッジ手段の公正価値およびヘッジ対象リスク(金利リスクなど)の変動を相殺する公正価値ヘッジ関係の有効性を評価するにあたり、回帰分析を用いる統計的手法を適用している。回帰分析の結果、決定係数が80%以上、傾きが80%から125%の範囲の場合、金利スワップはヘッジ対象リスクの変動に起因する公正価値の変動の相殺に非常に有効とみなされる。
適格公正価値ヘッジについては、デリバティブに係る損益およびヘッジ対象リスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動は純収益に含まれる。デリバティブがヘッジに指定されなくなった場合、ヘッジ対象の帳簿価額と額面価額との差額は、実効金利法でヘッジ対象の残存期間にわたり償却される。
ヘッジとして会計処理された金利デリバティブから生じた利益/(損失)、関連するヘッジ対象の借入金およびこれらのデリバティブのヘッジの非有効部分は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月終了事業年度 | 2016年12月終了事業年度 | |||
| 金利ヘッジ | (35) | 7 | ||
| ヘッジ対象の借入金 | 16 | (7) | ||
| ヘッジの非有効部分 | (19) | ― |
ヘッジに指定されているデリバティブ商品である資産および負債の公正価値総額は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |||||||
| デリバティブ資産 | デリバティブ負債 | デリバティブ資産 | デリバティブ負債 | |||||
| 合計 | 38 | ― | 128 | 29 | ||||
非連結ストラクチャード・エンティティ
当社は、支配権を有していないストラクチャード・エンティティ(以下「非連結ストラクチャード・エンティティ」という。)に対する持分を有しており、これには主に、住宅用および商業用モーゲージ担保証券化事業体ならびに社債およびその他の資産担保証券化事業体におけるシニア債および劣後債、デリバティブおよび保証が含まれる。
ストラクチャード・エンティティは通常、ストラクチャード・エンティティが保有する資産を担保とする、または当該資産に連動する債券の発行により、資産の購入資金を調達する。ストラクチャード・エンティティが発行する債券には、様々な劣後レベルのトランシェが含まれることがある。当社のストラクチャード・エンティティへの関与には、主に金融資産の証券化が含まれる。
特定の状況において、当社は非連結ストラクチャード・エンティティまたは非連結ストラクチャード・エンティティの持分保有者にデリバティブ保証を含む保証を提供する。
当社が持分を有する非連結ストラクチャード・エンティティの要約は、以下の表のとおりである。当社の最大損失リスクはデリバティブ、コミットメントおよび保証であり、その最大損失リスクは、想定元本額であり、予測損失を表すものではなく、また既に計上されている未実現損失によっても減額されない。その結果、最大損失リスクは非連結ストラクチャード・エンティティに提供されたデリバティブ、コミットメントおよび保証について計上された負債を超過する。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |||
| ストラクチャード・エンティティの資産 | 7,643 | 7,513 | ||
| 持分の帳簿価額-資産 | 538 | 511 | ||
| 持分の帳簿価額-負債 | (34) | (31) | ||
| 最大損失リスク | 4,119 | 4,523 |
当社の持分の帳簿価額は、貸借対照表の「保有金融商品」または「売却済未購入金融商品」に含まれている。
譲渡された資産
引き続き全額認識されている資産 当年度において、当社は一部の金融資産を譲渡したが、この譲渡はIAS第39号に定められる認識の中止の要件を満たさなかったため、当社は貸借対照表において引き続き当該資産を全額認識している。
当社は、買戻条件付契約およびその他の有価証券貸付取引を担保するため、通常の営業活動において保有資産を取引相手先に譲渡している。当該取引においては、当社は契約満期日に金融商品を買戻す必要があり、引き続き当該商品の価格、信用および金利変動リスクにさらされているため、譲渡された資産は会計上引き続き認識する。当社が資産の譲渡による現金を受け取った際は、受取対価に対する金融負債が認識され、「担保付借入金」に計上される。当社が非現金担保を(証券の形式で)受け取った場合は、負債は当初認識されない。受取担保がその後売却された場合は、担保の返還義務が負債として「売却済未購入金融商品」に認識される。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引に加えて、当社は、認識の中止の要件を満たさないその他の契約により資金を調達している。例えば、トータル・リターン・スワップなどの関連デリバティブを伴う有価証券の売却があり、当社は当該取引を通じて譲渡された資産に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを保持している。このような場合、受取った手取金に対して金融負債が認識される。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に認識されているその他の金融資産は、主にデリバティブ取引について差入れた有価証券の担保に関するものである。このようなデリバティブによる債務は、「売却済未購入金融商品」に計上されている。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に計上されている金融資産は、以下の表のとおりである。これに伴う金融負債の帳簿価額は、通常は譲渡された資産の帳簿価額に近似している。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2017年12月現在 | 2016年12月現在 | |||
| 政府債および政府機関債 | 14,629 | 14,803 | ||
| コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券 | 5,766 | 4,254 | ||
| 持分証券 | 27,141 | 22,616 | ||
| 合計 | 47,536 | 41,673 |
認識の中止をしたが継続的なエクスポージャーのある資産 当社は、当社が金融資産を譲渡した一部の非連結ストラクチャード・エンティティに、デリバティブ取引および保証の形で継続的に関与している。これらのデリバティブは、譲渡された資産にクレジット・リンクされていることがあり、これにより当社は譲渡された資産における特定のリスクを保持するか、あるいは何らかの偶発事象が発生した場合には資産の損失を補てんするため、ストラクチャード・エンティティに支払いを行う必要がある。
さらに、当社は金融資産を証券化ビークルに譲渡する。当社は通常、譲渡された資産と引き換えに現金を受取るが、主に債務商品の形式で証券化された金融資産における受益持分を所有するなど、譲渡された資産に継続的に関与する場合もある。当社はまた、流通市場におけるマーケット・メイキング取引に関連して、証券化ビークルが発行した優先証券または劣後証券を購入する可能性がある。
当社が譲渡された資産にデリバティブまたは保証を通じて継続的に関与する場合、最大損失リスクはデリバティブまたは保証の想定元本である。証券化資産の留保持分または購入持分について、当社の損失リスクはこれら持分の公正価値までに限定されている。いずれの場合も、留保持分は公正価値で計上されている。
当社は譲渡前の資産を公正価値で会計処理しているため、一般的に資産の譲渡時に重大な損益を認識しない。なお当社は、認識が中止された金融資産を買戻す必要があるような継続的関与は行っていない。
当社が継続的に関与することによる当社のエクスポージャーの詳細およびこれらの取引による損益は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 帳簿価額 | 最大損失リスク | |||
| 2017年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 10 | 21 | ||
| デリバティブ商品 | 85 | 902 | ||
| 保有金融商品 | 95 | 923 | ||
| 合計 | 95 | 923 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (2) | 112 | ||
| 売却済未購入金融商品 | (2) | 112 | ||
| 合計 | (2) | 112 | ||
| 2016年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 13 | 23 | ||
| デリバティブ商品 | 63 | 890 | ||
| 保有金融商品 | 76 | 913 | ||
| 合計 | 76 | 913 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (2) | 99 | ||
| 売却済未購入金融商品 | (2) | 99 | ||
| 合計 | (2) | 99 |
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 年度利益/(損失) | 累積利益/(損失) | |||
| 2017年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 1 | 132 | ||
| デリバティブ商品 | 1 | 124 | ||
| 保有金融商品 | 2 | 256 | ||
| 合計 | 2 | 256 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | ― | (35) | ||
| 売却済未購入金融商品 | ― | (35) | ||
| その他未払金 | ― | (1) | ||
| 合計 | ― | (36) | ||
| 2016年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 11 | 131 | ||
| デリバティブ商品 | (27) | 123 | ||
| 保有金融商品 | (16) | 254 | ||
| 合計 | (16) | 254 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (3) | (35) | ||
| 売却済未購入金融商品 | (3) | (35) | ||
| その他未払金 | ― | (1) | ||
| 合計 | (3) | (36) |
注記29 金融資産および金融負債の相殺
強制力のあるネッティング契約および相殺の対象になる当社の金融資産および金融負債は、以下の表のとおりである。当社が現在、認識額を相殺する法的に強制力のある権利を有する場合で、かつ純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意図がある場合のみ、貸借対照表において相殺される。以下の表において、
・総額は取引相手先とのネッティングおよび担保の双方の影響を含んでいないため、当社の経済的エクスポージャーを表すものではない。
・貸借対照表において相殺されない金額には、取引相手先とのネッティング(すなわち、強制力のあるネッティング契約に基づく相殺の法的権利が存在する場合に行われる当該取引相手先との金融資産および金融負債のネッティング)、ならびに強制力のある信用補完契約に基づき受入れまたは差入れた現金担保および有価証券担保で、英国会計基準の相殺要件を満たさないものが含まれる。
・当社が信用補完契約に基づき担保を受入れまたは差入れたが、まだその契約に強制力があるかどうかを判断していない場合、関連する担保は、以下の表の貸借対照表において相殺されない金額に含まれていない。
・総額には、強制力のあるネッティング契約の対象ではないか、または強制力の有無を当社がまだ判断していないネッティング契約の対象であるデリバティブ資産およびデリバティブ負債が、2017年12月現在においてそれぞれ56.9億米ドルおよび62.7億米ドル、また2016年12月現在においてそれぞれ69.4億米ドルおよび68.2億米ドル含まれる。
・2017年12月および2016年12月現在、担保付契約における売戻条件付契約および借入有価証券担保金ならびに担保付借入金における買戻条件付契約および貸付有価証券担保金のほぼすべてが強制力のあるネッティング契約の対象である。
| (単位:百万米ドル) | |||||||||||||
| 2017年12月現在 | |||||||||||||
| 貸借対照表で相殺されない金額 | |||||||||||||
| 総額 | 貸借対照表において相殺される金額 | 貸借対照表において表示される純額 | 取引相手先との相殺 | 現金担保 | 有価証券担保 | 純額 | |||||||
| 金融資産 | |||||||||||||
| 現物商品 | 17,333 | (13,570) | 3,763 | (523) | (368) | (2,230) | 642 | ||||||
| デリバティブ商品 | 580,749 | (14,540) | 566,209 | (496,655) | (37,222) | (12,206) | 20,126 | ||||||
| 保有金融商品 | 598,082 | (28,110) | 569,972 | (497,178) | (37,590) | (14,436) | 20,768 | ||||||
| 担保付契約 | 267,424 | (62,604) | 204,820 | (83,213) | ― | (117,657) | 3,950 | ||||||
| 未収金 | 68,567 | (9,013) | 59,554 | (5,803) | (36,896) | (7,673) | 9,182 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融資産 | 934,073 | (99,727) | 834,346 | (586,194) | (74,486) | (139,766) | 33,900 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融資産 | 104,843 | ― | 104,843 | ― | ― | ― | 104,843 | ||||||
| 金融資産合計 | 1,038,916 | (99,727) | 939,189 | (586,194) | (74,486) | (139,766) | 138,743 | ||||||
| 金融負債 | |||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 現物商品 | 768 | (718) | 50 | ― | ― | ― | 50 | ||||||
| デリバティブ商品 | 570,661 | (14,538) | 556,123 | (496,609) | (35,821) | (6,833) | 16,860 | ||||||
| 売却済未購入金融商品 | 571,429 | (15,256) | 556,173 | (496,609) | (35,821) | (6,833) | 16,910 | ||||||
| 担保付借入金 | 227,069 | (71,560) | 155,509 | (81,610) | (440) | (70,660) | 2,799 | ||||||
| その他未払金 | 70,730 | (3,482) | 67,248 | (6,250) | (37,699) | ― | 23,299 | ||||||
| 合計 | 869,228 | (90,298) | 778,930 | (584,469) | (73,960) | (77,493) | 43,008 | ||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 担保付借入金 | 22,294 | (7,553) | 14,741 | (1,646) | (446) | (11,679) | 970 | ||||||
| その他未払金 | 3,720 | (1,876) | 1,844 | (79) | (80) | ― | 1,685 | ||||||
| 合計 | 26,014 | (9,429) | 16,585 | (1,725) | (526) | (11,679) | 2,655 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債 | 895,242 | (99,727) | 795,515 | (586,194) | (74,486) | (89,172) | 45,663 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債 | 112,801 | ― | 112,801 | ― | ― | ― | 112,801 | ||||||
| 金融負債合計 | 1,008,043 | (99,727) | 908,316 | (586,194) | (74,486) | (89,172) | 158,464 | ||||||
| (単位:百万米ドル) | |||||||||||||
| 2016年12月現在 | |||||||||||||
| 貸借対照表で相殺されない金額 | |||||||||||||
| 総額 | 貸借対照表において相殺される金額 | 貸借対照表において表示される純額 | 取引相手先との相殺 | 現金担保 | 有価証券担保 | 純額 | |||||||
| 金融資産 | |||||||||||||
| 現物商品 | 16,948 | (12,361) | 4,587 | (1,120) | (42) | (2,919) | 506 | ||||||
| デリバティブ商品 | 661,959 | (62,360) | 599,599 | (524,767) | (42,870) | (12,425) | 19,537 | ||||||
| 保有金融商品 | 678,907 | (74,721) | 604,186 | (525,887) | (42,912) | (15,344) | 20,043 | ||||||
| 担保付契約 | 232,912 | (48,312) | 184,600 | (85,692) | ― | (95,557) | 3,351 | ||||||
| 未収金 | 58,632 | (6,162) | 52,470 | (3,531) | (37,476) | (4,864) | 6,599 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融資産 | 970,451 | (129,195) | 841,256 | (615,110) | (80,388) | (115,765) | 29,993 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融資産 | 92,137 | ― | 92,137 | ― | ― | ― | 92,137 | ||||||
| 金融資産合計 | 1,062,588 | (129,195) | 933,393 | (615,110) | (80,388) | (115,765) | 122,130 | ||||||
| 金融負債 | |||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 現物商品 | 1,740 | (1,686) | 54 | ― | ― | ― | 54 | ||||||
| デリバティブ商品 | 648,143 | (61,168) | 586,975 | (525,614) | (35,845) | (8,941) | 16,575 | ||||||
| 売却済未購入金融商品 | 649,883 | (62,854) | 587,029 | (525,614) | (35,845) | (8,941) | 16,629 | ||||||
| 担保付借入金 | 188,865 | (53,155) | 135,710 | (85,159) | ― | (49,504) | 1,047 | ||||||
| その他未払金 | 73,372 | (4,609) | 68,763 | (3,265) | (43,582) | ― | 21,916 | ||||||
| 合計 | 912,120 | (120,618) | 791,502 | (614,038) | (79,427) | (58,445) | 39,592 | ||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 担保付借入金 | 14,237 | (6,742) | 7,495 | (1,060) | (475) | (5,412) | 548 | ||||||
| その他未払金 | 3,959 | (1,835) | 2,124 | (12) | (486) | ― | 1,626 | ||||||
| 合計 | 18,196 | (8,577) | 9,619 | (1,072) | (961) | (5,412) | 2,174 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債 | 930,316 | (129,195) | 801,121 | (615,110) | (80,388) | (63,857) | 41,766 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債 | 105,234 | ― | 105,234 | ― | ― | ― | 105,234 | ||||||
| 金融負債合計 | 1,035,550 | (129,195) | 906,355 | (615,110) | (80,388) | (63,857) | 147,000 | ||||||
2017年度において、ある清算機関の規則変更および別の清算機関の規則に基づく選択に従って、かかる清算機関との取引は毎日決済されたとみなされることとなった。これら2つの清算機関との取引が決済されたとみなされることによる影響により、2016年12月現在の総資産および総負債はともに570.1億米ドル減少し、それに伴い貸借対照表で相殺される金額、取引相手先との相殺、および現金担保相殺が減少したが、上記表の純額への影響はなかった。
2【主な資産・負債及び収支の内容】
以下は、当社の2017年12月31日に終了した事業年度に関するアニュアル・レポートの抜粋であり、主な貸借対照表上の数値を示している。
貸借対照表
貸借対照表は、上記1「財務書類」に記載されている。下記において、資産合計は、「固定資産」、「流動資産」および「年金制度の積立余剰額」の合計である。負債合計は、「短期債務:1年以内に期日の到来する金額」、「長期債務:1年を超えて期日の到来する金額」および「負債性引当金」の合計である。
2017年12月現在の資産合計は9,403.9億ドルであり、2016年12月と比較して60.7億ドル増加した。これは、担保付契約の202.2億ドル、未収金の43.6億ドルおよび現金・預金の38.4億ドルの増加を反映しているが、保有金融商品の226.8億ドルの減少により部分的に相殺された。担保付契約は、主として顧客取引の変動により増加した。未収金は、主として取引先に対して差し入れる現金担保の増加により増加した。現金・預金は、主としてグローバル・コア流動資産(「GCLA」)として保有する現金預金の増加により増加した。保有金融商品は、主として、為替および金利デリバティブの減少を主因とするデリバティブ商品の減少により減少したが、これは、現物商品の増加により部分的に相殺された。
2017年12月現在の負債合計は9,086.9億ドルであり、2016年12月と比較して19.0億ドル増加した。これは、担保付借入金が272.6億ドル増加したことを反映しているが、売却済未購入金融商品が239.9億ドル減少したことにより部分的に相殺された。担保付借入金は、主として顧客取引の変動により増加した。売却済未購入金融商品は、主として金利および為替デリバティブの減少を主因とするデリバティブ商品の減少により減少したが、これは、現物商品の増加により部分的に相殺された。
2017年12月現在の株主持分合計は317.0億ドルであり、2016年12月と比較して41.7億ドル増加した。これは、主としてその他Tier1債(「AT1債」)が58.0億ドル発行されたことおよび当社の当期利益の15.6億ドルを反映しているが、配当金の支払30.0億ドルにより部分的に相殺された。
2017年12月および2016年12月現在、当社のレベル3金融資産は、それぞれ合計で40.4億ドルおよび51.5億ドルであった。レベル3金融資産の推移およびこれに関連する公正価値の測定を含むレベル3金融資産に関する詳細については、上記1「財務書類-(6)財務書類に対する注記」注記28参照。
米国会計基準に基づき、2017年12月現在で、資産合計は4,046.3億ドル、負債合計は3,786.7億ドルであった。当社の米国会計基準に基づく資産合計および負債合計は、英国会計基準に基づくものとは異なっている。これは、主として、当社がデリバティブの残高について、それらが通常の業務の過程において差金決済されなかった場合に、それら残高について法的効力のある相殺の法的権利を有している場合であっても、英国会計基準に基づき総額で表示しているからである。
2017年12月31日現在の流動資産および流動負債の詳細については、以下の、当社の2017年12月31日現在の年度末財務書類からの抜粋参照。
| 注記 | (単位:百万米ドル) | ||
| 流動資産 | |||
| 保有金融商品(担保として差入れた保有金融商品 24,178百万米ドルを含む) | 14 | 640,264 | |
| 担保付契約 | 15 | 204,820 | |
| 未収金 | 16 | 74,052 | |
| 現金・預金 | 24 | 20,727 | |
| 939,863 | |||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 売却済未購入金融商品 | 14 | (589,922 | ) |
| 担保付借入金 | 18 | (158,069 | ) |
| その他未払金 | 19 | (103,584 | ) |
| (851,575 | ) | ||
| 純流動資産 | 88,288 | ||
未決算勘定残高および清算勘定残高はない。
以下は、GSIの2017年12月31日に終了した事業年度に関するアニュアル・レポートの抜粋であり、主な損益計算書上の数値を示している。
損益計算書
損益計算書は、上記1「財務書類」に記載されている。2017年度における当社の当期利益は15.6億ドルであり、2016年度と比較して7パーセント増加した。
2017年度の純収益は65.1億ドルであり、2016年度と比較して実質的に増減なしであった。これは、主として、投資および貸付業務における純収益の大幅減および機関投資家向けクライアント・サービスにおける純収益の微減による。これらの減少は、投資運用業務における純収益の大幅増および投資銀行業務における純収益の微増により部分的に相殺された。
2017年度の一般管理費は41.2億ドルであり、2016年度と比較して4パーセント減少した。これは、主として、直接的従業員費用が減少したことを反映している。直接的従業員費用には、株式報酬の時価評価の影響が含まれる。両期間の株式報酬の時価評価の影響を除くと、2017年度の一般管理費は39.8億ドルであり、2016年度と比較して5パーセント増加した。
当社の純収益、セグメント別の報告および一般管理費に関する情報については、本書第一部第3 7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析-業績」参照。
3【その他】
(1) 決算日後の状況
該当なし。
(2) 訴訟
当社は、当社の業務を遂行する上で生じた事項について、様々な司法手続、行政手続および仲裁手続(以下に記載されたものを含む)に関与しているが、これらの影響について信頼性をもって見積ることは実務上困難である。
金利スワップ反トラスト訴訟 当社は、2015年11月にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され併合された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法の集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当社はまた、スワップ執行ファシリティの運営会社2社およびその一部の関連会社により、2016年4月にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法訴訟の被告にも含まれている。公判前手続きのため、これらの訴訟は併合されている。2016年12月9日に提出された両訴訟の第2併合修正訴状は概ね、被告らが共謀して金利スワップの取引所取引を妨害したとする申立てに関連する、連邦反トラスト法および州のコモンローの違反を主張するものである。当該各訴訟の訴状では、州の反トラスト法の違反も主張されており、また宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年1月20日、被告らは両訴訟の却下を求める申立を行った。2017年7月28日、連邦地方裁判所は、各訴訟において原告が主張している州のコモンローの違反を却下するか、却下しない場合であっても両訴訟における反トラスト法および集団訴訟を意図した訴訟における州のコモンローの違反の主張を2013年から2016年に係るものに限定する判決を下した。
クレジット・デフォルト・スワップ反トラスト訴訟 当社は、スワップ執行ファシリティの運営会社およびその一部の関連会社により、2017年6月8日にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起された、クレジット・デフォルト・スワップ取引に関連する反トラスト法訴訟の被告に含まれている。訴状は概ね、被告らが共謀して原告のスワップ執行ファシリティ上のクレジット・デフォルト・スワップの取引を妨害したとする申立てに関連する、連邦および州の反トラスト法ならびに州のコモンローの違反を主張するものである。訴状では、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年9月11日、被告は却下を求める申立を行った。
コモディティ関連訴訟 当社は、2014年11月25日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され、直近では2017年5月15日に修正された、プラチナおよびパラジウムの取引に関連する集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。当該修正訴状では概ね、被告が共謀して現物プラチナおよびパラジウムのベンチマーク価格を操作したとする連邦反トラスト法および商品取引法の違反が主張され、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年7月21日、被告は第3併合修正訴状の却下を求める申立を行った。
1マレーシア・ディベロップメント・バーハッド(以下「1MDB」という。)関連事項 GSグループは、マレーシアの政府系投資ファンドである1MDBが関与する資金調達取引およびその他の事項に関連した調査および検査の一環として、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関より召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けている。GSグループは、これらの政府および規制機関による調査および検査のすべてに協力している。
規制当局の調査および検査ならびに関連訴訟 グループ・インクおよびその関連会社の一部(当社を含む)は、以下のGSグループの事業および業務に関する様々な事項について、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関による多数のその他の調査および検査の対象となっており、いくつかの案件では、召喚状を受領し、文書および情報の提供要請を受けており、また訴訟対象にもなっている。
・2008年の金融危機
・公募のプロセス
・投資運用サービスおよびファイナンシャル・アドバイザリー・サービス
・利益相反
・政府が関連する資金調達およびその他の事項
・社債、国債、為替、コモディティおよびその他の金融商品の募集または売出し、オークション、販売、取引および決済ならびに関連する販売ならびにその他の連絡および活動、ならびに、かかる活動に対するGSグループの監督と統制(これには、空売りに関する規則の遵守、アルゴリズム、高頻度および定量的取引、先物取引、オプション取引、発行日取引、取引報告、テクノロジー・システムおよび統制、証券貸付の実務慣行、信用デリバティブおよび金利スワップの取引および決済、コモディティ取引および金属の貯蔵、私募の実務慣行、有価証券の割当および取引、ならびに為替レートなどのベンチマーク金利の設定に関する取引業務および連絡が含まれる)
・英国贈収賄防止法および米国海外汚職防止法の遵守
・雇用および報酬の実務慣行
・リスク管理統制システム
・インサイダー取引、会社および政府の動向に関する重要な非公開情報の乱用および流布の可能性、ならびにインサイダー取引統制および情報障壁の有効性
さらに、当社の関連会社およびかかる関連会社の事業および業務に関する調査、検査および訴訟(上記の様々な事項を含むが、他の事項も含む)は、当社の事業および業務に影響を及ぼす可能性がある。
4【英国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
本書記載の財務書類は英国で一般に公正妥当と認められている会計原則(英国会計基準)に準拠して作成されている。従って、日本で一般に公正妥当と認められている会計原則(日本会計基準)と相違する場合がある。2017年12月31日時点における、主たる相違点は次のとおりである。
(a) 金融商品
英国会計基準および日本会計基準では売買目的の資産および負債は公正価値に基づき計上される。
英国会計基準においては、金融商品の公正価値とは、市場参加者が通常の取引において測定日時点で資産を売却することにより受領する金額、あるいは負債の移転により支払われた金額(即ち、出口価格)である。
日本会計基準においては、時価は、市場において形成されている取引価格、気配もしくは指標その他の相場(以下「市場価格」という。)に基づく公正な評価額と定義されている。市場価格がない場合には合理的に算定された価額を公正な評価額とする。
英国会計基準においては、当初取引価格と内部モデルにより算定された公正価値との差額を表す取引初日の損益は、市場の変数もしくは類似の商品価格に基づいて公正価値が観察可能になった時か、当該金融商品の認識が中止された時のいずれか早い時点で利益もしくは損失に認識される。
日本会計基準においては、取引初日の損益について特段の定めはない。
(b) 公正価値オプション
英国会計基準においては、その他の金融資産および金融負債は、損益を通じて公正価値で測定する区分に指定でき、自己のクレジット・スプレッドに起因する金融負債の公正価値の変動(債務評価調整、以下「DVA」という。)を除き、公正価値の変動を損益を通じて認識する。自己のクレジット・スプレッドに起因する金融負債の公正価値の変動は、その他の包括利益として別に表示される。GSIは、売戻条件付契約およびほぼすべての買戻条件付契約、借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金、ほぼすべての担保付発行社債、一部の無担保発行社債、購入ではなく担保付ローンとして会計処理される資産の譲渡を含む一部の未収金を指定している。
日本会計基準において公正価値オプションという概念はない。
(c) 金融資産および金融負債の相殺
英国会計基準においては、金融資産および金融負債が貸借対照表において相殺して表示されるのは、認識されている金額を相殺できる法的強制力のある権利を現在有しており、かつ資産と負債を純額決済するかまたは資産の実現および負債の決済を同時に行う意図を有している場合である。
日本会計基準において、公正価値で取引された同じカウンターパーティ間でのデリバティブ取引から生じた金融資産および金融負債は、法的に有効な相殺契約がある場合に相殺が許容される。
(d) 繰延税金
英国会計基準においては、繰延税金資産は将来において一時差異の解消を控除することができる課税所得が生じる可能性が生じない可能性より高い場合のみに認識される。
日本会計基準においては、繰延税金資産は将来回収可能な場合のみに認識される。
(e) 年金費用
英国会計基準の確定給付年金において収益および費用に計上される額は、当期の勤務費用、過去勤務費用、および、縮小および清算に伴う利得および損失、ならびに、期首の年金資産および退職給付債務の純額に割引率を乗じて計算される利息純額である。保険数理上の差異は、繰延税金を控除した上で包括利益計算書に認識される。年金資産は時価により評価され、退職給付債務は数理計算による予測給付および、当該債務と同通貨および同期間である高格付け社債の利率に等しい割引率に基づき評価される。退職給付債務を超過もしくは不足する年金資産および負債は、貸借対照表において資産(超過)もしくは負債(不足)として計上される。
確定拠出年金において、利益または損失に計上される額は、当年度の支払うべき掛け金である。年度の支払うべき掛け金と実際に支払った額との差額は未払費用もしくは前払金として貸借対照表に計上される。
日本会計基準においては、企業は確定給付債務と年金資産の公正価値の差額を退職給付に係る負債として認識し、未認識の数理計算上の差異および未認識過去勤務費用は税効果を調整の上、退職給付に係る調整累計額として純資産に認識する。未認識数理計算上差異と未認識過去勤務費用は年金に加入している者の平均残存勤務期間以内の期間にわたり償却される。
また、確定拠出型年金制度については、当期に支払われた掛け金は費用として認識される。
第7【外国為替相場の推移】
最近5年間の事業年度および最近6ヶ月間の日本円と米ドルの為替相場は日本国内において時事に関する事項を掲載する2紙以上の日刊新聞に掲載されているため本項の記載は省略する。
第8【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
該当なし。
第9【提出会社の参考情報】
1【提出会社の親会社等の情報】
当社が発行している有価証券は日本の金融商品取引所に上場されていないため、該当なし。
2【その他の参考情報】
当事業年度開始日から本有価証券報告書提出日までの間に、下記の書類が関東財務局長に提出された。
(1) 有価証券報告書およびその添付書類(2017年6月26日提出)
(2) 半期報告書およびその添付書類(2017年9月27日提出)
(3) 有価証券届出書およびその添付書類(2017年11月24日提出)
(4) 2017年11月24日提出の有価証券届出書およびその添付書類に対する訂正有価証券届出書(2017年12月19日提出)
第二部【提出会社の保証会社等の情報】
該当なし。
B.2016年12月31日に終了した事業年度の財務書類
(1)損益計算書
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 純収益 | 4 | 6,549 | 697,730 | 7,016 | 747,485 | ||||
| 一般管理費 | 5 | (4,269) | (454,819) | (4,077) | (434,364) | ||||
| 営業利益 | 2,280 | 242,911 | 2,939 | 313,121 | |||||
| 支払利息等 | 8 | (346) | (36,863) | (285) | (30,364) | ||||
| 金融収益純額 | 9 | 9 | 959 | 7 | 746 | ||||
| 税引前経常利益 | 1,943 | 207,007 | 2,661 | 283,503 | |||||
| 経常利益に係る法人税等 | 11 | (487) | (51,885) | (353) | (37,609) | ||||
| 当期純利益 | 1,456 | 155,122 | 2,308 | 245,894 | |||||
当社の純収益および営業利益は、当期および過去の期間の継続事業から生じたものである。
(2)包括利益計算書
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||||||||
| 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | ||||||
| 当期純利益 | 1,456 | 155,122 | 2,308 | 245,894 | |||||
| その他の包括利益 | |||||||||
| 純損益にその後に振替えられることのない項目 | |||||||||
| 年金制度に関連する保険数理上の損失 | 9 | (189) | (20,136) | (3) | (320) | ||||
| 債務評価調整 | 18 | (182) | (19,390) | ― | ― | ||||
| その他の包括利益の構成要素に帰属する英国繰延税金 | 16 | 92 | 9,802 | 1 | 107 | ||||
| その他の包括利益の構成要素に帰属する英国当期税金 | 3 | 320 | ― | ― | |||||
| 当期その他の包括損失(税引後) | (276) | (29,405) | (2) | (213) | |||||
| 当期包括利益合計 | 1,180 | 125,717 | 2,306 | 245,681 | |||||
添付の注記は財務書類の一部である。
(3)貸借対照表
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 固定資産 | 12 | 140 | 14,916 | 12 | 1,278 | ||||
| 流動資産 | |||||||||
| 保有金融商品(2016年12月および2015年12月現在、担保として差入れた保有金融商品それぞれ20,110百万米ドルおよび22,036百万米ドルを含む) | 13 | 662,945 | 70,630,160 | 616,054 | 65,634,393 | ||||
| 担保付契約 | 14 | 184,600 | 19,667,284 | 163,703 | 17,440,918 | ||||
| 未収金 | 15 | 69,696 | 7,425,412 | 60,488 | 6,444,392 | ||||
| 現金・預金 | 20 | 16,888 | 1,799,248 | 9,974 | 1,062,630 | ||||
| 934,129 | 99,522,104 | 850,219 | 90,582,332 | ||||||
| 短期債務:1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 13 | (613,911) | (65,406,078) | (555,654) | (59,199,377) | ||||
| 担保付借入金 | 17 | (137,641) | (14,664,272) | (116,385) | (12,399,658) | ||||
| その他未払金 | 18 | (110,931) | (11,818,589) | (116,300) | (12,390,602) | ||||
| (862,483) | (91,888,939) | (788,339) | (83,989,637) | ||||||
| 純流動資産 | 71,646 | 7,633,165 | 61,880 | 6,592,695 | |||||
| 流動負債控除後資産合計 | 71,786 | 7,648,080 | 61,892 | 6,593,974 | |||||
| 長期債務:1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||||
| 担保付借入金 | 17 | (6,233) | (664,064) | (3,502) | (373,103) | ||||
| その他未払金 | 18 | (38,073) | (4,056,297) | (32,298) | (3,441,029) | ||||
| (44,306) | (4,720,361) | (35,800) | (3,814,132) | ||||||
| 年金制度の積立余剰額を除く純資産 | 27,480 | 2,927,719 | 26,092 | 2,779,842 | |||||
| 年金制度の積立余剰額 | 9 | 53 | 5,647 | 261 | 27,807 | ||||
| 年金制度の積立余剰額を含む純資産 | 27,533 | 2,933,366 | 26,353 | 2,807,649 | |||||
| 資本金および剰余金 | |||||||||
| 払込資本金 | 19 | 582 | 62,006 | 582 | 62,006 | ||||
| 資本剰余金 | 4,864 | 518,211 | 4,864 | 518,211 | |||||
| 資本準備金(配当不能) | 17 | 1,811 | 17 | 1,811 | |||||
| 利益剰余金 | 22,070 | 2,351,338 | 20,890 | 2,225,621 | |||||
| 株主持分合計 | 27,533 | 2,933,366 | 26,353 | 2,807,649 | |||||
財務書類は2017年3月15日に取締役会で承認され、取締役会を代表して以下の取締役により署名された。
D.W.マクドナー
取締役
添付の注記は財務書類の一部である。
(4) 持分変動計算書
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||||||
| 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 払込資本金 | ||||||||
| 期首残高 | 582 | 62,006 | 533 | 56,786 | ||||
| 株式の発行 | ― | ― | 49 | 5,220 | ||||
| 期末残高 | 582 | 62,006 | 582 | 62,006 | ||||
| 資本剰余金 | ||||||||
| 期首残高 | 4,864 | 518,211 | 2,863 | 305,024 | ||||
| 株式の発行 | ― | ― | 2,001 | 213,187 | ||||
| 期末残高 | 4,864 | 518,211 | 4,864 | 518,211 | ||||
| 資本準備金(配当不能) | ||||||||
| 期首残高 | 17 | 1,811 | 17 | 1,811 | ||||
| 期末残高 | 17 | 1,811 | 17 | 1,811 | ||||
| 利益剰余金 | ||||||||
| 期首残高 | 20,890 | 2,225,621 | 18,584 | 1,979,939 | ||||
| 当期純利益 | 1,456 | 155,122 | 2,308 | 245,894 | ||||
| その他の包括損失 | (276) | (29,405) | (2) | (213) | ||||
| 株式報酬 | 497 | 52,950 | 630 | 67,120 | ||||
| 株式報酬に関する関係会社からの費用振替え | (497) | (52,950) | (630) | (67,120) | ||||
| 期末残高 | 22,070 | 2,351,338 | 20,890 | 2,225,621 | ||||
| 株主持分合計 | 27,533 | 2,933,366 | 26,353 | 2,807,649 | ||||
2016年度および2015年度に配当金の支払いはなかった。
添付の注記は財務書類の一部である。
(5)キャッシュ・フロー計算書
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||||||||
| 注記 | 百万米ドル | 百万円 | 百万米ドル | 百万円 | |||||
| 営業活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 営業活動から生じたキャッシュ | 21 | 8,745 | 931,692 | 2,889 | 307,794 | ||||
| 税金還付額 | 23 | 2,450 | 3 | 320 | |||||
| 税金支払額 | (428) | (45,599) | (403) | (42,936) | |||||
| 営業活動によるキャッシュ | 8,340 | 888,544 | 2,489 | 265,178 | |||||
| 投資活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 固定資産の取得にかかる支払 | (135) | (14,383) | (3) | (320) | |||||
| 投資活動に使用された純キャッシュ | (135) | (14,383) | (3) | (320) | |||||
| 財務活動によるキャッシュ・フロー | |||||||||
| 普通株式資本の発行による収入 | ― | ― | 2,050 | 218,407 | |||||
| 長期劣後ローンの利息支払額 | (305) | (32,495) | (217) | (23,119) | |||||
| 長期劣後ローンの発行による収入 | ― | ― | 2,500 | 266,350 | |||||
| 財務活動による/(使用された)純キャッシュ | (305) | (32,495) | 4,333 | 461,638 | |||||
| 現金および現金同等物純増加額 | 7,900 | 841,666 | 6,819 | 726,496 | |||||
| 現金および現金同等物期首残高 | 9,970 | 1,062,204 | 3,577 | 381,094 | |||||
| 現金および現金同等物に係る為替差損 | (989) | (105,368) | (426) | (45,386) | |||||
| 現金および現金同等物期末残高 | 20 | 16,881 | 1,798,502 | 9,970 | 1,062,204 | ||||
添付の注記は財務書類の一部である。
(6)財務書類に対する注記
注記1 一般情報
当社は非上場無限責任会社であり、イングランドおよびウェールズで設立され、本社を置いている。登記した事務所の所在地は、英国 ロンドン市 EC4A 2BB フリート・ストリート133、ピーターバラ・コートである。
当社の直接の親会社は、イングランドおよびウェールズで設立され、本社を置いている、ゴールドマン・サックス・グループ・UK・リミテッド(以下「GSG UK」という。)である。
最終の支配会社および連結財務書類が作成される最小および最大単位のグループの親会社は、アメリカ合衆国で設立されたザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクである。その連結財務書類および一定の法定提出書類(様式10-Q四半期報告書および10-K年次報告書等)においてザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクおよびその連結子会社(以下「GSグループ」という。)ならびにその事業活動の追加情報が提供されており、これらはGSグループの主要な事業拠点である、アメリカ合衆国10282ニューヨーク州 ニューヨーク、ウェスト・ストリート200のインベスター・リレーションズ、またはwww.goldmansachs.com/shareholders/から入手することができる。
バーゼル3第3の柱の開示
当社は、EU自己資本規制により要求されるとおり、GSG UKの連結第3の柱の開示に含まれている。GSG UKの2016年度における第3の柱は、連結財務情報の公表にあわせてwww.goldmansachs.com/disclosures/にて開示される予定である。
国別報告書
当社は、2013年自己資本(国別報告書)規制により要求されるとおり、GSG UKの国別連結報告書の開示に含まれている。GSG UKの2016年度国別開示は、2017年12月31日までにwww.goldmansachs.com/disclosures/にて行われる予定である。
注記2 重要な会計方針の要約
作成基準
当社は英国基準に従って財務書類を作成している。本財務書類は、FRS第101号「簡易化された情報開示のフレームワーク」(以下「FRS第101号」という。)に従って作成されている。
当該財務書類は、継続企業の前提および取得原価主義(以下の「年金制度」および「金融資産および金融負債」に示した修正後)に基づいて、2006年会社法に従って作成されている。
本財務書類の作成に際して、EUが採択した国際財務報告基準(以下「IFRS」という。)の開示要件について、FRS第101号に従い以下の例外が適用されている。
・IFRS第2号「株式報酬」第45項(b)および第46項から第52項。これらは、グループ・インクの連結財務書類に開示されている。
・IAS第1号「財務書類の表示」第38項における、以下についての比較情報の表示
・IAS第1号「財務書類の表示」第79項(a)(iv)および
・IAS第16号「有形固定資産」第73項(e)
・IAS第1号「財務書類の表示」第10項(f)、第16項および第40項AからD
・IAS第8号「会計方針、会計上の見積りの変更および誤謬」第30項および第31項
・IAS第24号「関連当事者についての開示」第17項および
・IAS第24号「関連当事者についての開示」における、GSグループ内で同様に100%所有されている会社との取引の開示要件
連結
当社は、真実かつ公正な概観を勘案する上で子会社に重要性がないことから、2006年会社法第402項で認められているとおり、連結財務書類を作成しないことを選択している。
本財務書類は個別財務書類である。
会計方針
収益認識 当社の活動の性質と業績をより有効に反映させるために、売上高ではなく純収益が開示されている。純収益には、有価証券、為替およびその他の金融商品の第三者および関連会社の双方との取引から生じた純利益、ならびに報酬および手数料が含まれる。これには関連する利息や配当も含まれる。
損益を**通じて公正価値で測定する金融資産および金融負債
トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債または損益を通じて公正価値で測定するものとして指定された金融資産および金融負債は公正価値で認識され、実現および未実現の損益は、関連する受取利息および受取配当金ならびに支払利息および支払配当金とともに純収益に含まれる。金融資産はビッド価格で評価され、金融負債はオファー価格で評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。
デリバティブ以外の保有金融商品および売却済未購入金融商品(すなわち、現物商品)は決済日に認識が行われる。詳細は、以下の「金融資産および金融負債―認識および認識の中止」を参照のこと。当該商品の約定日と決済日の公正価値の変動に関連する未実現の損益は純収益に認識される。
投資銀行**業務
ファイナンシャル・アドバイザリー案件からの報酬および引受手数料は、関連する当事者間で契約が締結され、契約に基づく活動が進展した時点で損益に認識されるが、重大事象が発生するまで報酬に対する権利が発生しない契約の場合は、重大事象発生後に収益が認識される。
当該案件に関連する費用は、関連する収益が認識されるか、または当該案件が終了するまで繰延べられる。ファイナンシャル・アドバイザリー案件に関連する費用は、一般管理費として、顧客からの払戻額控除後の金額で計上される。引受手数料は関連費用控除後の金額で表示される。
投資運用**業務
運用報酬は発生主義で認識され、通常はファンドまたは分離勘定の平均純資産価額に対する一定比率として算出される。すべての運用報酬は関連サービスが提供される期間において認識される。
成功報酬はファンドの運用益に対する一定比率、あるいは特定のベンチマークまたはその他のパフォーマンス目標を上回る超過運用益に対する一定比率として算出される。成功報酬は、すべての重要な成功条件が満たされた場合にのみ認識される。
手数料および**報酬
株式、オプションおよび先物市場ならびに店頭取引における顧客取引の執行および決済による手数料および報酬は、売買の執行日に純収益に認識される。
オペレーティング・リース 当社は借手としてオペレーティング・リース契約を締結している。リース資産は貸借対照表には認識されない。オペレーティング・リースに関する費用(貸手により付与されるインセンティブを調整後)は、リース期間にわたって定額法で費用計上され、損益計算書の一般管理費に含まれる。
短期従業員給付 賃金および給与といった短期従業員給付は、割引前の金額で測定され、従業員が当社に役務を提供した期間において未払費用として計上される。グループの方針および過去の慣習に基づき貸借対照表日に推定的債務が存在している場合に、現金または株式報奨により支払われる年度末裁量報酬のための引当金が計上される。
株式報酬 ザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インク(以下「グループ・インク」という。)は、当社の従業員が当社に提供した役務に対して、制限付株式ユニット(以下「RSU」という。)およびストックオプションの形式で、株式報奨を発行している。報奨は持分決済型に分類されるため、従業員との株式取引に係る費用は、報奨の付与日現在の公正価値に基づいて測定される。将来の役務提供を必要としない株式報奨(退職適格従業員に付与された報奨を含む確定報奨)は、即時に費用計上される。将来の役務提供を必要とする株式報奨は、関連する役務提供期間にわたり償却される。予想される失効は従業員株式報酬費用を算定する際に含められる。
グループ・インクは、普通株式の交付により株式報奨を決済している。グループ・インクは、RSUについて配当金相当額を支払っている。当社は、グループ・インクとチャージバック契約も締結しており、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。
配当金 最終株式配当金は会社の株主が配当金の承認を行った期において負債として認識され、資本から控除される。中間株式配当金は支払時に認識され、資本から控除される。
年金制度 当社は一部の従業員のために確定拠出型年金制度に資金を拠出しており、また2016年3月31日まで複合年金制度に資金を拠出していた。複合年金制度は確定給付部分(以下「当制度」という。)および確定拠出部分の双方を有しており、以下のとおり会計処理される。
・確定拠出型年金制度および複合年金制度の確定拠出部分について当年度に拠出すべき額は、営業利益に計上される。当年度に拠出すべき額と実際の拠出額との差額は、未払金または前払金として貸借対照表に表示される。
・当制度について営業利益に計上される金額は、当期勤務費用、過去勤務費用、ならびに制度の決済および縮小に伴う損益である。当該金額は人件費として含められる。利息純額は、金融収益純額に含まれる。保険数理上の損益は即時にその他の包括利益に認識される。当制度資産は公正価値で測定される。当制度負債は保険数理を基礎として予測単位積増方式を用いて測定され、通貨および期間が当制度負債に対応している高格付社債の現在の収益率に等しい率で割引かれる。完全な保険数理評価は少なくとも3年に一度実施され、各貸借対照表日にアップデートされる。当制度資産の当制度負債に対する余剰額または不足額は、貸借対照表上に資産(余剰額)または負債(不足額)として認識される。
固定資産
有形固定資産
有形固定資産は、取得価額から減価償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。工具器具備品は、3年から7年の見積耐用年数にわたり、定額法に基づいて計算されている。減価償却費は一般管理費に含められている。
賃借物件附属設備は、資産の経済的耐用年数または資産が使用されてからの残余リース期間のいずれか短い期間にわたって減価償却されている。減価償却方針は毎年見直される。
無形固定資産
無形固定資産は、取得価額から償却累計額および減損引当金を控除した金額で計上されている。IAS第38号「無形資産」の認識基準を満たす場合、当年度に発生した新しい業務アプリケーション・ソフトウエアの開発または改良に直接帰属する費用は、ソフトウェア仮勘定として資産計上される。ソフトウェア仮勘定は、完成し意図する目的での使用が可能となった時点でコンピューター・ソフトウエアに振替えられる。
コンピューター・ソフトウエアは、3年の見積耐用年数にわたり、定額法で償却される。ソフトウェア仮勘定については無形資産償却費は計上されない。無形資産償却費は一般管理費に含められ、償却方針は毎年見直される。
無形固定資産については、資産または資産グループの帳簿価額を全額回収できないことを示す事象または状況の変化がある場合に減損テストが実施される。
固定資産投資
固定資産投資は、取得価額または償却原価から減損引当金を控除した金額で計上されている。償却費は一般管理費に含められている。
現金・預金 現金・預金は、通常の事業の過程で保有される流動性が高い翌日物預金である。
外貨 当社の財務書類は、当社の機能通貨でもある米ドルで表示されている。
外国通貨建ての取引は、取引日の為替レートによって米ドルに換算される。外国通貨建ての貨幣性資産および負債ならびに公正価値で測定される非貨幣性資産および負債は、貸借対照表日現在の為替レートによって米ドルに換算される。為替差損益は、営業利益に含まれる。
金融資産および金融負債
認識および認識の中止
通常の方法の取引によるデリバティブ以外の保有金融商品および売却済未購入金融商品(すなわち、現物商品)の売買は、決済日に認識および認識の中止が行われる。
その他の金融資産および金融負債は、当社が当該商品の契約条項の当事者となった時点で認識される。金融資産からのキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した時、または当社が金融資産ならびにその所有に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを移転した場合に、当該金融資産の認識の中止が行われる。金融負債は消滅した時(すなわち、契約中に特定された債務が免責、取消し、または失効となった時)にのみ認識が中止される。
分類および測定
当社は金融資産および金融負債を以下の区分に分類している。当初認識時に決定された分類は、当該金融資産および金融負債が購入された、または組成された目的によって異なる。
・トレーディング目的で保有するものに分類される金融資産および金融負債 トレーディング目的で保有するものに分類される金融資産および金融負債には、保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。保有金融商品および売却済未購入金融商品には、現物商品およびデリバティブが含まれる。両金融商品は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上される。これらの金融商品は貸借対照表にて公正価値で計上され、その後の損益はすべて純収益に認識される。
流動資産投資として分類することも、そのような証券を上場か非上場かで分析することも適切ではないというのが取締役の考えである。
・損益を通じて公正価値で評価するものに指定される金融資産および金融負債 当社は、一部のその他の金融資産および金融負債を、損益を通じて公正価値で評価するものとして指定している。損益を通じて公正価値で評価するものとして指定される金融資産および金融負債は、公正価値で当初認識され、取引費用は損益計算書において費用計上される。金融資産は貸借対照表にて公正価値で測定され、その後の損益はすべて純収益に認識される。金融負債は貸借対照表にて公正価値で測定され、自己のクレジット・スプレッドに起因する公正価値の変動(債務評価調整、以下「DVA」という。)については、それにより会計上のミスマッチが発生または拡大しないのであればその他の包括利益に認識し、残りの公正価値の変動については純収益に認識する。詳細は、下記の「新会計基準-「IFRS第9号「金融商品」」を参照のこと。当該金融資産および金融負債を公正価値で評価するものとして指定する主な理由は、以下のとおりである。
・金融資産グループまたは金融負債グループあるいはその両方が公正価値ベースで管理され、業績評価されている
・指定しない場合に資産または負債の測定あるいはそれらに係る損益の認識を異なる基礎で行うことから生じるであろう測定または認識の不整合を除去または大幅に低減するため
損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する金融資産および金融負債には、以下が含まれる。
・売戻条件付契約およびほぼすべての買戻条件付契約
・顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引に含まれる借入有価証券担保金および貸付有価証券担保金
・一部のハイブリッド金融商品および売却ではなく借入として会計処理される資産の譲渡を含む、ほぼすべての担保付発行社債
・一部のハイブリッド金融商品を含む一部の無担保発行社債
・その他の未払金に含まれる一部の関係会社間の無担保借入
・購入ではなく担保付ローンとして会計処理される資産を含む、一部の未収金
ハイブリッド金融商品とは、分離処理可能な組込デリバティブを含む金融商品である。当社が組込デリバティブを関連する債務から分離処理することを選択した場合、デリバティブは公正価値で会計処理され、原契約は公正価値ヘッジの有効部分について調整後の償却原価で会計処理される。当社が分離処理を選択しない場合、ハイブリッド金融商品全体が損益を通じて公正価値で評価するものとして指定される。
公正価値で測定するこれらの金融資産および金融負債は通常、割引キャッシュ・フロー法に基づき評価され、価格の透明性が合理的な水準にある入力情報を組み込んでおり、入力情報が観察可能なため、通常、レベル2に分類される。流動性ならびに取引相手先およびGSグループの信用度について評価調整が行われることがある。
・ローンおよび債権ならびに償却原価で測定する金融負債 ローンおよび債権は、支払額が固定または決定可能であり、活発な市場における相場価格がない非デリバティブ金融資産である。これには、一部の担保付契約、ほぼすべての未収金ならびに現金・預金が含まれる。当該金融資産は取引費用を含む公正価値で当初認識され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される(以下を参照のこと)。金融収益は純収益に計上される。
償却原価で測定する金融負債には、一部の担保付借入金および大部分のその他未払金が含まれる。当該金融負債は取引費用を含む公正価値で当初認識され、その後は実効金利法を用いた償却原価にて測定される(以下を参照のこと)。発行時に認められた割引を含む金融費用は純収益に計上される。ただし長期劣後ローンの金利は支払利息等に計上される。
実効金利法は、金融資産または金融負債(あるいは金融資産グループまたは金融負債グループ)の償却原価を計算し、受取利息または支払利息を該当期間に配分する方法である。実効金利は、金融資産または金融負債の予想存続期間、または場合によってはそれより短い期間を通じて見積った将来の現金の支払または受取を、金融資産または金融負債の正味帳簿価額に一致させるように割り引く率である。当社は実効金利を計算する際に、当該金融資産または金融負債のすべての契約条件を考慮しキャッシュ・フローの見積もりを行うが、予想信用損失は考慮しない。この計算には、実効金利の不可分な一部であるすべての授受される手数料およびポイント、取引コスト、および他のすべてのプレミアムまたは割引が含まれる。
当社は、各貸借対照表日においてローンおよび債権に減損の客観的証拠がないか評価している。減損損失が生じているという客観的証拠が存在する場合、損失額は、金融資産の帳簿価額と、金融資産の当初の実効金利で割り引いた見積将来キャッシュ・フローの現在価値との差額として測定される。損失額は、トレーディング関連であれば純収益に含められ、トレーディング関連以外は一般管理費に含められる。
金融負債および資本の分類
金融負債と持分商品は、契約内容に従って分類される。金融負債は、他の事業体に現金またはその他の金融資産を引き渡す、あるいはその事業体に潜在的に好まれない条件で金融資産と金融負債を交換する契約債務のある負債である。資本投資とは、事業体のすべての負債を控除した後の資産に対する残余持分を証明する契約である。金融商品は、負債要素と資本要素の両方を持つか否かを判断するために評価される。複合金融商品の当初帳簿価額は、公正価値で測定する負債要素にまず配分され、残りの金額が資本要素に配分される。
金融資産と金融**負債の相殺
金融資産と金融負債は、以下の場合において相殺され、純額が貸借対照表に表示される。
・法的に強制力のある相殺権を有する場合。
・純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意思がある場合。
条件が満たされない場合には、金融資産および金融負債は総額で貸借対照表に表示される。
公正価値測定
当社の金融資産および金融負債の公正価値による測定の詳細は、注記24を参照のこと。
ヘッジ会計
当社は、一部の固定金利が付された無担保長期借入金および無担保短期借入金の金利エクスポージャーを管理するために用いられる一部の金利スワップについて、ヘッジ会計を適用している。ヘッジ会計の要件を満たすために、デリバティブ・ヘッジは、ヘッジ対象のエクスポージャーから生じるリスクを非常に効果的に軽減しなければならない。また当社は、契約開始時にヘッジ関係に関して正式に文書化し、デリバティブ・ヘッジがヘッジ関係の期間にわたり継続的に非常に有効であることを確認するために、ヘッジ関係のテストを行わなければならない。
担保付契約および担保付借入金 担保付契約には、売戻条件付契約および借入有価証券担保金が含まれる。担保付借入金には、買戻条件付契約および貸付有価証券担保金が含まれる。当該商品の分類および測定に関する詳細は、上記の「分類および測定」を参照のこと。受取担保または差入担保は、現金または有価証券のいずれかの形式をとる。現金担保は受領/支払時に認識/認識中止される。当社が有価証券の形式で差入れた担保については当社の貸借対照表における認識は中止されず、また有価証券の形式で受領した担保については貸借対照表に認識されない。受領した担保を後に売却した場合には、担保返却義務および受領した現金が貸借対照表に認識される。
当期法人税および繰延税金 当期法人税等は、当期法人税および繰延税金から成る。税金は、その他の包括利益にて認識される項目に関するものを除き、損益計算書にて認識される。
当期法人税等は、当社が事業を営み課税所得を稼得している国で貸借対照表日現在に施行または実質的に施行されている税法に基づき計算される。繰延税金は、将来の税金支払額を増減させることになる取引または事象が貸借対照表日において発生している場合に、当該日において解消していない、以下を除いたすべての一時差異について認識される。
・繰延税金資産は、将来の一時差異の解消に利用できる十分な課税所得を見込める可能性が高いと取締役が考える範囲内で認識される。
・繰延税金は、貸借対照表日に施行されているまたは実質的に施行されている税率および法律に基づいて、一時差異が解消される期間において適用が予定されている税率を用いて割引せずに測定される。
繰延税金は、繰延税金が帰属している関連する損益の認識方法に従い、損益計算書に認識されるか、その他の包括利益に直接認識される。
引当金、偶発債務および偶発資産 引当金は、過去の事象の結果として生じた現在の(法的または推定的)債務を決済するのに経済的便益の流出が必要となる可能性が高く、債務金額を信頼性をもって見積もることが可能な場合に認識される。新しい法案の結果として生じる可能性がある法的債務は、草案どおりに法律が施行されることがほぼ確実な場合にのみ債務として認識される。
偶発債務とは、過去の事象により発生する可能性のある債務で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。もしくは、過去の事象により発生した現在の債務であるが、経済的便益が流出する可能性が高くないか、もしくは債務金額を信頼性をもって測定することが不可能なために、認識されないものである。
偶発資産とは、過去の事象により発生する可能性のある資産で、当社の支配が完全には及ばない1つまたは複数の不確実な将来の事象が発生することによって、もしくは発生しないことによってのみ、その存在が確認されるものである。
偶発債務および偶発資産は財務書類には認識されない。しかし、決済の可能性がほとんどないような場合を除いて開示は行われる。
新会計基準
IFRS第9号「金融商品」
2016年11月、EUはIFRS第9号「金融商品」(以下「IFRS第9号」という。)を承認した。本基準は、金融資産、金融負債および非金融項目の売買に係る一部の契約に関する認識および測定についての要件を定め、IAS第39号「金融商品:認識および測定」を置き換えるものである。本基準は、自己のクレジット・スプレッドに起因する金融負債の公正価値の変動(債務評価調整、以下「DVA」という。)について、それにより会計上のミスマッチが発生または拡大しないのであれば、その他の包括利益に表示するよう求めている。
本基準は、当社においては2018年1月より適用され、全面的な早期適用またはDVAの表示のみに関する早期適用が認められる。当社は、2016年1月より、DVAの表示に関する要件のみを早期適用した。
注記3 重要な会計上の見積りおよび判断
財務書類の作成において、経営者は本財務書類での認識額に影響を及ぼす判断、見積りおよび仮定を行うことが要求される。見積りの性質上、実際の結果が当該見積りと異なる可能性がある。以下の判断は本財務書類での認識額に最も重要な影響を与えたものである。
公正価値測定
当社の一部の金融資産および金融負債には、重要な観察不能な入力情報(即ち、レベル3)が含まれる。帳簿価額、評価方法および重要な入力情報については、注記24を参照のこと。
訴訟および規制上の手続き
当社は、訴訟および規制上の手続きで発生する可能性のある潜在的損失について、かかる損失が生じる可能性が高く、合理的に見積もることができる範囲において、見積りを行い、引当金を計上している。これらの見積りを行う場合には重要な判断が要求され、最終的に当社の確定負債額が大きく異なる可能性がある。
確定給付年金
当制度の費用および当制度の負債の価値は、数理的評価を使用して決定される。これには、割引率、将来の昇給、死亡率および将来の年金増加についての仮定が含まれる。当該評価の複雑性のために、かかる見積りは著しい不確実性にさらされる。
注記4 セグメント報告
当社は、投資銀行業務、機関投資家向けクライアント・サービス、投資および貸付業務、ならびに投資運用業務の4つの事業セグメントで事業活動の報告を行っている。当社のセグメントの詳細については、本アニュアル・レポートのパートI「業績-セグメント報告」(訳者注:原文の該当箇所をいう。)を参照のこと。
表示基準
セグメント報告において、当社の事業ラインのうち、類似した経済的特徴を持ち、(ⅰ) 提供するサービスの性質、(ⅱ) 分配方法、(ⅲ) 顧客タイプ、および(ⅳ) 事業における規制環境の各分野において類似しているものについては、まとめて表示されている。
当社の全体としての費用発生要因(報酬、従業員数および事業活動の水準)は当社の各事業セグメントのものとほぼ同様である。当社のセグメント内の直接的従業員費用は、特に当社全体の業績および各事業の業績を反映している。そのため、当社の事業の1セグメントにおける営業利益の利幅は、当社の他の事業セグメントの業績によって重要な影響を受ける可能性がある。
当社は、資産(GCLAおよび現金、顧客向け担保付ローンならびにその他資産を含む)、収益および費用を4つのセグメントに配分している。事業セグメントの統合的な性質上、一部の資産、収益および費用を配分する際に見積りや判断が行われる。配分のプロセスは、セグメントの業績に対する経営陣の現在の見解に基づいている。セグメント間の取引は特定の条件または第三者と同等の相場に基づいている。一般管理費合計には、寄付金および各事業セグメントに配分されていない株式に基づく報酬の時価評価が含まれる。
第三者と行う取引に加え、当社は通常の営業活動の過程において、マーケット・メイキング活動および一般的な業務の一環として関連会社との取引を行っている。かかる取引について、当該関連会社に収益が割り当てられ、また、当該関連会社から収益が受け取られる。
下表の情報は、純収益、営業利益および資産合計に対する各セグメントの割合を合理的に示していると経営陣が判断したものである。営業利益は、当社の重要なセグメントである投資銀行業務および機関投資家向けクライアント・サービスについてのみ表示されている。
以下の「セグメントの純収益」および「セグメントの営業利益」に関するセグメント情報は、以下の手法に従って作成されている。
・各セグメントに直接関連する収益および費用は営業利益の算定に含まれる。
・当社のセグメントの純収益には、特定の有価証券およびその様な原資産から生じた現金または資金需要に関連するその他のポジションに係る受取利息および支払利息の配分が含まれる。ただし、長期劣後ローンに係る利息は、支払利息等に表示される(注記8を参照のこと)。受取利息純額は、経営陣がセグメント業績を評価する方法と整合するように、セグメントの純収益に含まれる。
・特定のセグメントに直接配分できない間接費は、セグメントの直接費に基づき比例配分される。
セグメント別純収益
当社のセグメント別の純収益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| ファイナンシャル・アドバイザリー業務 | 563 | 590 | |
| 引受業務 | 575 | 689 | |
| 投資銀行業務合計 | 1,138 | 1,279 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 顧客取引執行のための債券・為替・コモディティ取引 | 2,523 | 2,549 | |
| 株式 | 2,066 | 2,353 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス合計 | 4,589 | 4,902 | |
| 投資および貸付 | 500 | 360 | |
| 投資運用業務 | 322 | 475 | |
| 純収益合計 | 6,549 | 7,016 | |
純収益において認識するほぼすべての受取利息および支払利息は、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
セグメント別営業利益
当社の重要なセグメントの営業利益は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||
| 投資銀行業務 | |||
| 純収益 | 1,138 | 1,279 | |
| 一般管理費 | 712 | 812 | |
| 営業利益 | 426 | 467 | |
| 機関投資家向けクライアント・サービス | |||
| 純収益 | 4,589 | 4,902 | |
| 一般管理費 | 2,502 | 2,644 | |
| 営業利益 | 2,087 | 2,258 | |
| 純収益合計 | 6,549 | 7,016 | |
| 一般管理費合計 | 4,269 | 4,077 | |
| 営業利益合計 | 2,280 | 2,939 | |
上記の表において、
・純収益合計には、投資および貸付業務ならびに投資運用業務に関連する純収益が、2016年度および2015年度においてそれぞれ822百万米ドルおよび835百万米ドル含まれる。
・一般管理費合計には、投資および貸付ならびに投資運用のセグメントに関連する一般管理費が、2016年度および2015年度においてそれぞれ542百万米ドルおよび579百万米ドル含まれている。また当社のセグメントに配分されていない特定の間接費が、2016年度および2015年度においてそれぞれ513百万米ドルおよび42百万米ドル含まれており、これは株式に基づく報酬の時価評価および寄付金を示している。
セグメント資産
当社の資産のほとんどすべては、機関投資家向けクライアント・サービスに帰属する。
地域別分析
国際金融市場は密接に関連しているため、当社では業務を全社的な収益性に基づいて管理している。収益性を地域別に配分する方法は、見積りおよび経営陣の判断に左右される。
地域別の業績は通常、以下のように配分される。
・投資銀行業務:顧客、投資銀行チームおよび潜在リスクの所在地
・機関投資家向けクライアント・サービス:マーケット・メイキング・デスクおよび対象証券の発行市場の所在地
・投資および貸付業務:投資および貸付業務チームの所在地
・投資運用業務:投資運用チームの所在地
上記の方法に基づき地域別に配分された当社の純収益合計は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||
| 純収益 | |||
| ヨーロッパ、中東およびアフリカ | 5,013 | 5,252 | |
| 南北アメリカ | 920 | 1,010 | |
| アジア | 616 | 754 | |
| 純収益合計 | 6,549 | 7,016 | |
注記5 一般管理費
当社の一般管理費は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 直接的従業員費用 | 2,974 | 2,834 | ||
| 仲介、決済、取引所費および販売手数料 | 568 | 550 | ||
| 市場開拓費 | 61 | 95 | ||
| 通信およびテクノロジー費用 | 85 | 88 | ||
| 減価償却費および無形資産償却費 | 7 | 4 | ||
| 事務所関連費用 | 161 | 173 | ||
| 専門家報酬等 | 110 | 147 | ||
| その他費用 | 303 | 186 | ||
| 非報酬費用合計 | 1,295 | 1,243 | ||
| 一般管理費合計 | 4,269 | 4,077 | ||
上記の表において、
・事務所関連費用には、土地および建物の純オペレーティング・リース料が2016年度および2015年度においてそれぞれ80百万米ドルおよび81百万米ドル含まれる。
・専門家報酬等には、当社の監査人に対する当社の年次財務書類監査についての支払報酬が2016年度および2015年度においていずれも5百万米ドル含まれており、また当社の監査人に対するその他のサービスについての支払報酬が2016年度および2015年度においてそれぞれ1百万米ドルおよび4百万米ドル含まれる。
・その他費用には、租税公課、寄付金、業務管理支援に関するグループ会社からの支払管理費および受取管理費、関連会社からの受取管理サービス費および支払管理サービス費が含まれる。
注記6 取締役に対する報酬
当社の取締役に対する報酬は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 報酬総額 | 7 | 8 | ||
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | ― | ― | ||
| 取締役に対する報酬合計 | 7 | 8 | ||
最高報酬額を受取った取締役は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 報酬総額 | 3 | 3 | ||
| 定額拠出年金制度に対する当社の拠出金 | ― | ― | ||
| 期末における未払年間年金費用 | ― | ― | ||
2006年会社法に従って、上記の取締役に対する報酬は、適格業務のみに関する支払済または未払の報酬合計額を表示している。この合計額は現物支給される現金および給付の価額のみを含んでおり、行政委任立法(以下「SI」という。)2008年/410号の第5附則に従った株式報酬の価額は含まれていない。取締役は、この他に非適格業務に関する報酬も受取るが、別途開示は要求されていない。
当年度のうち一定期間または年度を通じて取締役だった者のうち、3名の取締役が確定拠出型制度および確定給付型制度に加入していた。当年度において、最高報酬額を受取った取締役を含む4名の取締役が長期報奨制度に関するグループ・インクの株式を受け取ったか、または受け取る予定である。当年度において、最高報酬額を受取った取締役を含む2名の取締役がオプションを行使した。
2016年12月に終了した事業年度を通じて、または一定期間のみ取締役会メンバーであった8名の非業務執行取締役に対する報酬総額は、約1.1百万米ドルであった。一部の非業務執行取締役は、当年度に提供したアドバイザリー・サービスに関する追加の継続報酬を受け取ったか、または受け取る予定であり、その総額は約1.3百万米ドルである。
注記7 人件費
取締役、顧問および派遣従業員を含む当社の月平均従業員数は以下の表のとおりである。
| (単位:人) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月終了事業年度の平均 | 2015年12月終了事業年度の平均 | |||
| 取締役を含む従業員 | ||||
| 投資銀行業務 | 739 | 721 | ||
| 機関投資家向けクライアント・サービス | 1,383 | 1,407 | ||
| 投資および貸付業務 | 169 | 146 | ||
| 投資運用業務 | 624 | 593 | ||
| サポート部門 | 2,801 | 2,755 | ||
| 5,716 | 5,622 | |||
| 顧問および派遣従業員 | 409 | 527 | ||
| 平均従業員数合計 | 6,125 | 6,149 |
当社は、関連事業体に雇用され当社に出向している多くの者による勤務を利用している。出向者は従業員数および関連する人件費の開示に含められている。顧問および派遣従業員に係る費用は、下記の直接的従業員費用合計に含められている。2016年12月および2015年12月現在の従業員数合計はそれぞれ5,903名および6,458名である。
取締役に関するものも含め、当社が負担する従業員費用は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 総賃金および給与の総額 | 2,567 | 2,454 | ||
| 国民保険制度の事業主負担 | 329 | 295 | ||
| 以下の制度の年金費用、雇用主負担: | ||||
| 確定拠出型制度および複合年金制度の確定拠出部分 | 69 | 62 | ||
| 複合年金制度の確定給付部分 | 9 | 23 | ||
| 直接的従業員費用合計 | 2,974 | 2,834 | ||
上記の表における直接的従業員費用合計には、株式に基づく報酬の時価評価に関連する費用が、2016年度に488百万米ドルおよび2015年度に6百万米ドル含まれている。
注記8 支払利息等
支払利息等は親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンに係る利息から成り、2016年度および2015年度においてそれぞれ346百万米ドルおよび285百万米ドルである。詳細は、注記18を参照のこと。
注記9 年金制度
当社は、確定給付部分(以下「当制度」という。)と確定拠出部分の両方を有する複合的な構造を持った年金制度に資金を拠出している。当制度は、加入者の最終給与に基づき退職給付を提供しており、通常の退職年齢は65歳である場合がほとんどである。当制度は積み立てが行われており、当制度の資産は当社の資産とは分離されており、受託者が分離管理するファンドにおいて保有されている。
当制度は2008年4月1日をもって新規加入者の受付けを終了し、確定拠出型制度に置換わった。当制度は2016年3月31日をもって、既存の加入者に対する将来の給付金の積み立てを終了した。
当制度は信託法に基づき運営しており、信託証書の条項および関連法に従い加入者の代理としてゴールドマン・サックスUKリタイアメント・プラン・トラスティー・リミテッド(以下「トラスティー」という。)により管理運用されている。当制度の資産はトラストが保有している。
資格を有する独立した保険数理士による当制度に関する完全な保険数理評価は、予測単位積増方式を用いて2016年7月31日現在で実施され、2016年12月31日現在にアップデートされている。2016年12月現在における当制度の負債は、繰延加入者97%および現役の受益者3%から構成されている。
当制度のリスク
当制度のリスクは以下のとおりである。
・積立不足 給付金の支払いに対して投資利回りが不足する場合、追加拠出金が要求される。資本利益率の水準が全体的な投資利回りの主要な決定因子となる。投資ポートフォリオは、特に社債の金利リスクやインフレ・リスクなど、保有する資産クラスの特徴を示すようなその他の様々なリスクにも影響を受ける。
・資産のボラティリティ 当制度の投資戦略では、株式およびその他の高利回り商品への投資の比率が大きいため、当制度の資産と負債の差が変動しやすい。
・当制度の負債の感応度 当制度の負債および当期勤務費用は、将来のインフレおよび平均余命に関する仮定に対する感応度が高い。また、割引率(これは英ポンド建AA社債の市場イールドに依拠する)に対する感応度も高い。
財務上の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する重要な財務上の仮定は、以下の表のとおりである。
| (単位:%) | ||||
| 2016年12月終了事業年度 年率 | 2015年12月終了事業年度 年率 | |||
| 割引率 | 2.55 | 3.80 | ||
| 昇給率 | 4.00 | 4.00 | ||
| 物価インフレ率-RPI | 3.45 | 3.40 | ||
| 物価インフレ率-CPI | 2.45 | 2.40 | ||
| 支払年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 3.25 | 3.20 | ||
| 繰延年金増加率(1996年11月30日より後の期間における増加) | 2.45 | 2.40 | ||
| 繰延年金増加率(2009年4月5日より後の期間における増加) | 2.45 | 2.40 | ||
死亡率の仮定
確定給付債務の現在価値の決定に使用する死亡率の仮定は、以下の表のとおりである。死亡率の仮定には「S1シリーズ・オールペンショナー・ライト」の基礎表を適用し、2002年以降の将来の改善についてはCMI2012の基本予測に従って長期の改善率を年率1%とする引当金を計上している。
| (単位:年) | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 現在65歳の加入者の65歳時点の平均余命 | ||||
| 男性 | 24.0 | 24.0 | ||
| 女性 | 25.4 | 25.3 | ||
| 現在45歳の加入者の65歳時点の平均余命 | ||||
| 男性 | 25.4 | 25.3 | ||
| 女性 | 26.9 | 26.8 | ||
確定給付費用
当社の損益計算書およびその他の包括利益に認識されている当制度に関する確定給付費用は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 損益計算書 | ||||
| 当期勤務費用 | 9 | 47 | ||
| 縮小利益 | ― | (24) | ||
| 金融収益純額 | (9) | (7) | ||
| 損益計算書への計上額合計 | ― | 16 | ||
| その他の包括利益 | ||||
| 割引率を上回る当制度の資産の期待運用収益 | (611) | (28) | ||
| 保険数理上の利益-負債の実績 | (16) | (13) | ||
| 保険数理上の損失-財務上の仮定 | 816 | 44 | ||
| その他の包括利益に認識された損失合計 | 189 | 3 | ||
| 確定給付費用合計 | 189 | 19 | ||
年金制度の積立余剰額の調整
当制度の資産、当制度の負債および年金制度の積立余剰額純額の調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 当制度の資産 | 当制度の負債 | 年金制度の積立余剰額純額 | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | ||||||
| 1月1日現在 | 1,837 | (1,576) | 261 | |||
| 当期勤務費用 | ― | (9) | (9) | |||
| 縮小利益 | ― | ― | ― | |||
| 金融収益純額 | 64 | (55) | 9 | |||
| 割引率を上回る当制度の資産の運用収益 | 611 | ― | 611 | |||
| 保険数理上の利益-負債の実績 | ― | 16 | 16 | |||
| 保険数理上の損失-財務上の仮定 | ― | (816) | (816) | |||
| 雇用主の拠出額 | 8 | ― | 8 | |||
| 給付額 | (7) | 7 | ― | |||
| 為替差益/(損) | (354) | 327 | (27) | |||
| 12月31日現在 | 2,159 | (2,106) | 53 | |||
| 2015年12月終了事業年度 | ||||||
| 1月1日現在 | 1,817 | (1,560) | 257 | |||
| 当期勤務費用 | ― | (47) | (47) | |||
| 縮小利益 | ― | 24 | 24 | |||
| 金融収益純額 | 68 | (61) | 7 | |||
| 割引率を上回る当制度の資産の運用収益 | 28 | ― | 28 | |||
| 保険数理上の利益-負債の実績 | ― | 13 | 13 | |||
| 保険数理上の損失-財務上の仮定 | ― | (44) | (44) | |||
| 雇用主の拠出額 | 37 | ― | 37 | |||
| 給付額 | (10) | 10 | ― | |||
| 為替差益/(損) | (103) | 89 | (14) | |||
| 12月31日現在 | 1,837 | (1,576) | 261 |
当制度の資産の公正価値
当制度のトラスティーは、長期資産配分戦略として資産の65%を高利回り商品(株式など)および35%を負債適合資産(国債など)に投資している。当制度では、金利およびインフレへのエクスポージャーを削減するため、スワップおよびその他のデリバティブに投資するヘッジ・プログラムを有している。当制度の資産の公正価値は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 公正価値が引用される商品 | 公正価値が引用されない商品 | 合計 | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | ||||||
| 株式 | 740 | ― | 740 | |||
| 国債 | 600 | ― | 600 | |||
| スワップ | ― | 518 | 518 | |||
| 現金および現金同等物 | 104 | ― | 104 | |||
| その他 | 134 | 63 | 197 | |||
| 合計 | 1,578 | 581 | 2,159 | |||
| 2015年12月終了事業年度 | ||||||
| 株式 | 873 | ― | 873 | |||
| 国債 | 534 | ― | 534 | |||
| スワップ | 250 | ― | 250 | |||
| 現金および現金同等物 | 56 | ― | 56 | |||
| その他 | 73 | 51 | 124 | |||
| 合計 | 1,786 | 51 | 1,837 |
感応度分析
重要な各保険数理上の仮定に対する当制度の負債の感応度分析は、以下の表のとおりである。感応度は、その他すべての仮定を一定とした場合の各仮定の変動に基づく。
この分析には、特異な変動が起こる可能性が低いなど、固有の限界がある。感応度の計算に使用する手法は、以下の表に示す2期間において同一である。
| 本制度の負債の影響 | ||||||||
| 仮定の増加 | 仮定の減少 | |||||||
| (単位:百万米ドル) | (単位:%) | (単位:百万米ドル) | (単位:%) | |||||
| 2016年12月現在 | ||||||||
| 割引率の0.25%の変動 | (177) | (8.4) | 193 | 9.2 | ||||
| 物価インフレの0.25%の変動 | 137 | 6.5 | (149) | (7.1) | ||||
| 平均余命の1年の変動 | 84 | 4.0 | (81) | (3.8) | ||||
| 2015年12月現在 | ||||||||
| 割引率の0.25%の変動 | (123) | (7.8) | 142 | 9.0 | ||||
| 物価インフレの0.25%の変動 | 112 | 7.1 | (105) | (6.7) | ||||
| 平均余命の1年の変動 | 54 | 3.4 | (52) | (3.3) | ||||
将来キャッシュ・フローの性質
当制度は2016年3月31日より将来の積立を終了したため、当社は当制度に対する通常の拠出は実施していないが、引き続きトラスティーとともに当制度の積立要件を定期的に評価する。
3年に1度、トラスティーによる当制度の積立要否の評価のため、当制度の正式な積立評価が実施される。この評価は異なる仮定を用いるため、会計上求められる保険数理上の評価とは異なる。
資格を有する独立した保険数理士による直近の積立評価は2015年12月31日現在で実施され、これにより当制度は66.3百万ポンド(82百万米ドル)の積立不足であると判明した。2016年12月31日現在、当社は当制度に73.3百万ポンド(90百万米ドル)を拠出することでトラスティーと合意した。この拠出は、2017年1月に40.0百万ポンド(49百万米ドル)および2018年1月に33.3百万ポンド(41百万米ドル)の2回に分けて行われる予定である。仮に当該拠出が2016年12月31日より前に実施されたとした場合、当社の貸借対照表に認識される積立余剰額純額は143百万米ドルであった。
当社は2017年度において、当制度から加入者への給付6百万米ドルを行う予定である。
2016年12月現在における当制度の負債の加重平均デュレーションは、36年であった。
注記10 株式報酬
株式報奨制度
グループ・インクは、RSUおよび報奨型ストックオプションなどを提供する株式報奨制度である2015年度ザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度(以下「2015年度SIP」という。)に資金を拠出している。
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(以下「GSI」という。)は付与された株式報奨の償却に関連して、失効分控除後の株式に基づく報酬を2016年度および2015年度においてそれぞれ497百万米ドルおよび630百万米ドル計上した。グループ・インクとのチャージバック契約に従って、対応する資本計上額が負債に振替えられ、当該契約に基づき、当社は当該報奨の付与日現在の公正価値とその後の公正価値の変動額を、従業員への交付時にグループ・インクに支払うことになっている。
制限付株式ユニット
グループ・インクは、2015年度SIPに基づき、GSIの従業員に対してRSUを付与した。これは、権利確定および交付後に適用される譲渡制限に関する流動性割引を考慮した、対象となる株式の付与日の終値で評価される。RSUは通常、該当するRSU契約に記載されている方法で権利が確定し、対象となる普通株式が交付される。従業員RSU契約では通常、退職、死亡、障害および利害が対立している従業員などの特定の状況において権利確定期間が短縮されることが規定されている。対象となる普通株式の交付は、受給者が報奨契約に記載されている一定の権利確定要件およびその他の要件を満たすことが条件となる。
ストックオプション
従業員に付与されたストックオプションは通常、該当するストックオプション契約に記載されている方法で権利が確定する。通常、オプションは付与日から10年目に期間が終了するが、該当するストックオプション契約および付与時に効力を有するザ・ゴールドマン・サックス改訂・修正株式報奨制度の条項に従い、特定の状況においては早期終了や取消しとなる可能性もある。
未行使オプションは以下の表のとおりである。2016年12月現在のすべての未行使オプションは、2007年度および2008年度に付与されたものである。
| 未行使オプション (単位:数) | 加重平均行使価格 (単位:米ドル) | 加重平均残存年数 (単位:年) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | ||||||
| 75.00-89.99米ドル | 1,109,309 | 78.78 | 2.00 | |||
| 90.00-194.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 195.00-209.99米ドル | 436,951 | 204.16 | 0.92 | |||
| 残高合計 | 1,546,260 | 114.21 | 1.69 | |||
| 2015年12月現在 | ||||||
| 75.00-89.99米ドル | 2,154,052 | 78.78 | 3.00 | |||
| 90.00-194.99米ドル | ― | ― | ― | |||
| 195.00-209.99米ドル | 847,310 | 202.40 | 1.51 | |||
| 残高合計 | 3,001,362 | 113.68 | 2.58 |
当年度に行使されたオプションに係る、行使日現在の加重平均株価は、2016年度および2015年度においてそれぞれ194.04米ドルおよび196.28米ドルであった。
注記11 経常利益に係る法人税等
当社の経常利益に係る法人税等の分析は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 当期法人税 | ||||
| 英国法人税 | 431 | 372 | ||
| 過去の期間に係る調整額 | (4) | 18 | ||
| 外国税額 | 103 | 77 | ||
| 当期法人税合計 | 530 | 467 | ||
| 繰延税金 | ||||
| 一時差異の発生および解消 | (46) | 54 | ||
| 英国法人税率による減少/(増加)の影響額 | 3 | (155) | ||
| 過去の期間に係る調整額 | ― | (13) | ||
| 繰延税金合計 | (43) | (114) | ||
| 経常利益に係る法人税等合計 | 487 | 353 | ||
2016年9月に、2020年4月1日より英国法人税率を1パーセント・ポイント引き下げる予算が承認された。当社はこれに伴い繰延税金資産を再測定したが、この変更により2016年12月に終了する事業年度における当社の実効税率に重要な影響はなかった。
経常利益に係る法人税等と、当年度において適用される加重平均英国法人税率28.0%(2015年度:20.25%)を当社の税引前経常利益に掛けて算出した金額との調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 税引前経常利益 | 1,943 | 2,661 | ||
| 28.0%(2015年度:20.25%)の英国法人税率を掛けた経常利益 | 544 | 539 | ||
| 繰延税金資産の認識および測定の変動 | 9 | (8) | ||
| 永久差異 | (30) | (4) | ||
| 対価なしでグループ会社から譲り受けた税務上の損失 | (22) | (29) | ||
| 外国所得に対する税額増加の影響 | ― | 8 | ||
| 換算差額およびその他 | (13) | (3) | ||
| 過去の期間に係る調整額 | (4) | 5 | ||
| 英国法人税率による減少/(増加)の影響額 | 3 | (155) | ||
| 経常利益に係る法人税等合計 | 487 | 353 | ||
注記12 固定資産
当社の固定資産は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 有形固定資産 | 34 | 11 | |
| 無形固定資産 | 105 | ― | |
| 固定資産投資 | 1 | 1 | |
| 固定資産合計 | 140 | 12 |
有形固定資産
当年度中の有形固定資産の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||
| 賃借物件付属設備 | 工具器具備品 | 合計 | |||
| 取得価額 | |||||
| 1月1日現在 | 25 | 11 | 36 | ||
| 取得 | 27 | ― | 27 | ||
| 処分 | ― | (1) | (1) | ||
| 12月31日現在 | 52 | 10 | 62 | ||
| 減価償却費累計額 | |||||
| 1月1日現在 | 19 | 6 | 25 | ||
| 当期計上額(注記5参照) | 3 | 1 | 4 | ||
| 処分 | ― | (1) | (1) | ||
| 12月31日現在 | 22 | 6 | 28 | ||
| 正味帳簿価額 | |||||
| 2016年12月現在 | 30 | 4 | 34 | ||
| 2015年12月現在 | 6 | 5 | 11 | ||
無形固定資産
当年度中の無形固定資産の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||
| コンピュータ・ソフトウェア | ソフトウェア仮勘定 | 合計 | |||
| 取得価額 | |||||
| 1月1日現在 | ― | ― | ― | ||
| 取得/振替 | 24 | 84 | 108 | ||
| 12月31日現在 | 24 | 84 | 108 | ||
| 無形資産償却費累計額 | |||||
| 1月1日現在 | ― | ― | ― | ||
| 当期計上額(注記5参照) | 3 | ― | 3 | ||
| 12月31日現在 | 3 | ― | 3 | ||
| 正味帳簿価額 | |||||
| 2016年12月現在 | 21 | 84 | 105 | ||
| 2015年12月現在 | ― | ― | ― | ||
2016年1月より、当社は内部開発のコンピュータ・ソフトウェアを資産計上している。2016年度より前には、当該費用は別のグループ会社において資産計上されており、関連する償却費は当社に振替えられていた。
固定資産投資
当年度中の固定資産投資の増減は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||
| 子会社株式 | ローン以外のその他投資 | 合計 | |||
| 取得価額 | |||||
| 1月1日現在 | ― | 1 | 1 | ||
| 12月31日現在 | ― | 1 | 1 | ||
| 減価償却費累計額 | |||||
| 1月1日現在 | ― | ― | ― | ||
| 12月31日現在 | ― | ― | ― | ||
| 正味帳簿価額 | |||||
| 2016年12月現在 | ― | 1 | 1 | ||
| 2015年12月現在 | ― | 1 | 1 | ||
2016年12月現在において当社が支配を有する子会社は以下の表のとおりである。
| 会社名 | 設立国 | 持分比率および議決権の割合 | 保有株式の種類 | 保有株式数 (単位:株) | 事業の内容 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ゴールドマン・サックス(ケイマン)リミテッド | ケイマン諸島 | 100% | 普通株式 | 250 | 金融サービス | |||||
| イポペマ80ファンダス・インベスティシニ・ザムクニエチ | ポーランド | 100% | * | * | 投資ファンド |
* この子会社は、株式に付随する議決権以外により支配されている。
当社は複数の特別目的事業体および元本保証ファンドの持分を有しており、これらは法的には子会社の定義を満たさないが、実質的に法的な子会社である場合と変わらないリスクおよび便益を生じさせる子会社である。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドの活動は、リパッケージ・プログラムに基づく借入証券の発行から成る。これらの特別目的事業体および元本保証ファンドはグループ・インクの連結財務書類に含まれている。
注記13 保有金融商品および売却済未購入金融商品
保有金融商品および売却済未購入金融商品は、当社の営業活動における金融商品および投資から成る。保有金融商品には、担保として差入れた保有金融商品が含まれる。詳細は注記24を参照のこと。
当社の保有金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 現物商品 | |||
| マネー・マーケット商品 | 211 | 454 | |
| 政府債および政府機関債 | 18,459 | 16,654 | |
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | 704 | 1,094 | |
| コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券 | 12,356 | 12,368 | |
| 株式および転換社債 | 31,513 | 36,358 | |
| コモディティ | 103 | 9 | |
| 現物商品合計 | 63,346 | 66,937 | |
| デリバティブ商品 | |||
| 金利 | 371,881 | 321,915 | |
| クレジット | 34,059 | 48,094 | |
| 為替 | 127,290 | 113,522 | |
| コモディティ | 9,813 | 12,926 | |
| 株式 | 56,556 | 52,660 | |
| デリバティブ商品合計 | 599,599 | 549,117 | |
| 保有金融商品合計 | 662,945 | 616,054 |
当社の売却済未購入金融商品は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 現物商品 | |||
| 政府債および政府機関債 | 10,099 | 7,433 | |
| コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券 | 2,129 | 2,417 | |
| 株式および転換社債 | 14,701 | 14,834 | |
| コモディティ | 7 | ― | |
| 現物商品合計 | 26,936 | 24,684 | |
| デリバティブ商品 | |||
| 金利 | 365,628 | 312,222 | |
| クレジット | 31,501 | 43,944 | |
| 為替 | 126,877 | 112,892 | |
| コモディティ | 9,795 | 12,897 | |
| 株式 | 53,174 | 49,015 | |
| デリバティブ商品合計 | 586,975 | 530,970 | |
| 売却済未購入金融商品合計 | 613,911 | 555,654 |
注記14 担保付契約
当社の担保付契約は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 売戻条件付契約 | 120,005 | 110,318 | |
| 借入有価証券担保金 | 64,595 | 53,385 | |
| 担保付契約合計 | 184,600 | 163,703 |
上記の表において、
・担保付契約合計には、グループ会社に対する債権が、2016年12月および2015年12月現在において、それぞれ1,214.5億米ドルおよび918.4億米ドル含まれている。
・担保付契約合計には、1年を超えて期日の到来するものが、2016年12月および2015年12月現在において、それぞれ433百万米ドルおよび18.7億米ドル含まれている。
注記15 未収金
当社の未収金残高は、以下の表のとおりである。以下に注記されているものを除き、未収金はすべて、貸借対照表日から1年以内に期日が到来する。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権 | 57,290 | 53,047 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債権 | 11,574 | 6,768 | |
| 繰延税金(注記16参照) | 704 | 569 | |
| その他未収金 | 44 | 44 | |
| 前払金および未収収益 | 84 | 60 | |
| 未収金合計 | 69,696 | 60,488 |
上記の表において、
・ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債権には、担保付貸付契約および/または前払コモディティ契約に係る1年を超えて期日の到来するものの残高が、2016年12月および2015年12月現在において、それぞれ276百万米ドルおよび887百万米ドル含まれている。
・未収金合計には、金融資産が2016年12月および2015年12月現在においてそれぞれ689.6億米ドルおよび598.7億米ドル、ならびに非金融資産が2016年12月および2015年12月現在においてそれぞれ736百万米ドルおよび614百万米ドル含まれている。
注記16 繰延税金
当社の繰延税金資産の構成要素は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |||
| 減価償却費のキャピタル・アローワンス超過額 | ― | 3 | ||
| 退職後給付 | (13) | (68) | ||
| 繰延報酬 | 672 | 634 | ||
| 債務評価調整 | 45 | ― | ||
| 繰延税金合計 | 704 | 569 |
上記の表において、繰延報酬は主に株式に基づく報酬に関するものである。
当社の繰延税金資産の各構成要素の変動は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |||
| 減価償却費のキャピタル・アローワンス超過額 | ||||
| 1月1日現在 | 3 | 3 | ||
| 損益計算書への振替額 | (3) | ― | ||
| 12月31日現在 | ― | 3 | ||
| 退職後給付 | ||||
| 1月1日現在 | (68) | (51) | ||
| 損益計算書への振替額 | 8 | (18) | ||
| その他の包括利益への振替額 | 47 | 1 | ||
| 12月31日現在 | (13) | (68) | ||
| 繰延報酬 | ||||
| 1月1日現在 | 634 | 502 | ||
| 損益計算書への振替額 | 38 | 132 | ||
| 12月31日現在 | 672 | 634 | ||
| 債務評価調整 | ||||
| 1月1日現在 | ― | ― | ||
| その他の包括利益への振替額 | 45 | ― | ||
| 12月31日現在 | 45 | ― | ||
| 合計 | ||||
| 1月1日現在 | 569 | 454 | ||
| 損益計算書への振替額(注記11参照) | 43 | 114 | ||
| その他の包括利益への振替額 | 92 | 1 | ||
| 12月31日現在 | 704 | 569 |
注記17 担保付借入金
当社の担保付借入金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 買戻条件付契約 | 84,581 | 38,578 | |
| 貸付有価証券担保金 | 53,060 | 77,807 | |
| 合計 | 137,641 | 116,385 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||
| 買戻条件付契約 | 5,734 | 3,502 | |
| 貸付有価証券担保金 | 499 | ― | |
| 合計 | 6,233 | 3,502 | |
| 担保付借入金合計 | 143,874 | 119,887 |
上記の表において、担保付借入金合計には、グループ会社に対する債務が、2016年12月および2015年12月現在においてそれぞれ979.1億米ドルおよび826.7億米ドル含まれており、そのうち1年以内に期日の到来する金額は、2016年12月および2015年12月現在においてそれぞれ975.8億米ドルおよび825.5億米ドルである。
注記18 その他未払金
当社のその他未払金は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 銀行ローン | 164 | 63 | |
| 当座借越 | 7 | 4 | |
| 発行社債 | 12,819 | 13,850 | |
| ブローカー/ディーラーおよび顧客に対する債務 | 54,071 | 54,544 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務-無担保借入 | 18,922 | 27,195 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務-その他の無担保債務 | 22,517 | 18,316 | |
| 親会社およびグループ会社に対する未払報酬 | 918 | 834 | |
| 未払法人税 | 203 | 134 | |
| 租税公課 | 231 | 230 | |
| その他未払金および未払費用 | 1,079 | 1,130 | |
| 合計 | 110,931 | 116,300 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||
| 銀行ローン | ― | 100 | |
| 長期劣後ローン | 8,958 | 8,958 | |
| 発行社債 | 11,157 | 7,896 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務-無担保借入 | 16,882 | 14,316 | |
| 親会社およびグループ会社に対する債務-その他の無担保債務 | 276 | 344 | |
| 親会社およびグループ会社に対する未払報酬 | 745 | 684 | |
| その他未払金 | 55 | ― | |
| 合計 | 38,073 | 32,298 | |
| その他未払金合計 | 149,004 | 148,598 |
上記の表において、
・親会社およびグループ会社に対する未払報酬は株式報酬に関するものである。
・1年以内に期日の到来する金額合計には、金融負債が2016年12月および2015年12月現在においてそれぞれ1,105.0億米ドルおよび1,159.4億米ドル、ならびに非金融負債が2016年12月および2015年12月現在においてそれぞれ434百万米ドルおよび364百万米ドル含まれている。
・2016年12月および2015年12月現在において、1年を超えて期日の到来する金額はすべて金融負債である。
発行社債
当社の発行社債は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||
| 関連会社との無担保発行社債 | 2,080 | 1,778 | |
| 外部取引相手先との無担保発行社債 | 7,992 | 9,722 | |
| 関連会社との担保付発行社債 | 932 | 493 | |
| 外部取引相手先との担保付発行社債 | 1,815 | 1,857 | |
| 合計 | 12,819 | 13,850 | |
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||
| 関連会社との無担保発行社債 | 886 | 671 | |
| 外部取引相手先との無担保発行社債 | 8,704 | 5,317 | |
| 関連会社との担保付発行社債 | 537 | 1,148 | |
| 外部取引相手先との担保付発行社債 | 1,030 | 760 | |
| 合計 | 11,157 | 7,896 | |
| 発行社債合計 | 23,976 | 21,746 |
上記の表において、担保付発行社債は担保として差入れられた有価証券により担保されている。差入れを受けた担保は「保有金融商品」または担保付契約によるもののいずれかとして認識されている。
当社の長期発行社債の期日は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 1年超2年以内 | 1,630 | 2,554 | |
| 2年超5年以内 | 3,295 | 2,074 | |
| 5年超 | 6,232 | 3,268 | |
| 合計 | 11,157 | 7,896 |
5年を超えて期日の到来する債務は、主に満期が2022年度から2056年度の間に到来する仕組債券に関連している。これらの債券に関する支払いは主に金利や株式関連の原金融資産を参照して行われる。
長期劣後ローン
長期劣後ローンは、親会社およびグループ会社からの長期劣後ローンから成る。当該債務に対する担保設定はなされておらず、米国連邦準備制度理事会のフェデラル・ファンド・レートに一定のマージンを加えた利率で利息が生じる。マージンは、GSグループの加重平均債務コストの変動を反映して定期的に再設定される。長期劣後ローンは、プルーデンス規制機構(以下「PRA」という。)より承認された規制資本を構成しており、PRAの承認を条件として返済が可能である。87.0億米ドルの長期劣後ローンが、2021年12月14日から2025年4月29日までの期間において返済が可能である。当該満期日より前の返済については、PRAの承認が必要である。255百万米ドルの長期劣後ローンが、グループ会社に対する、あるいはグループ会社からの最低5年の事前通知により、PRAの承認を条件として返済が可能である。
債務評価調整
損益を通じて公正価値で評価するものとして指定された発行社債の公正価値は、GSグループのクレジット・スプレッドを考慮した率で将来キャッシュ・フローを割引くことにより算定している。当該金融負債のDVA純額は、2016年度において税引前損失182百万米ドルであり、その他の包括利益の「債務評価調整」に含まれている。
関係会社間の借入金
1年を超えて期日の到来する親会社およびグループ会社に対する債務には、5年を超えて期日の到来する借入金が含まれる。2016年12月現在、当社には2026年6月13日を期日とした変動利付借入金が211百万米ドルあり、2015年12月現在、当社には2063年10月22日を期日とした変動利付借入金が284百万米ドルあった。
注記19 払込資本金
当社の払込資本金は、以下の表のとおりである。
| 割当済、請求済および払込済株式 | 額面1米ドル普通株式 (単位:株) | (単位:百万米ドル) | |
|---|---|---|---|
| 2016年1月1日現在 | 581,964,161 | 582 | |
| 2016年12月31日現在 | 581,964,161 | 582 |
注記20 現金および現金同等物
キャッシュ・フロー計算書の目的上、当社の現金および現金同等物は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 現金・預金 | 16,888 | 9,974 | |
| 当座借越(注記18参照) | (7) | (4) | |
| 現金および現金同等物合計 | 16,881 | 9,970 |
注記21 営業活動によるキャッシュ・フローの調整
当社の営業活動によるキャッシュ・フローの調整は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||
| 税引前経常利益 | 1,943 | 2,661 | |
| 以下の項目に対する調整 | |||
| 減価償却費および無形資産償却費(注記5および12参照) | 7 | 4 | |
| 確定給付制度の費用(注記9参照) | ― | 16 | |
| 為替差損 | 992 | 433 | |
| 株式報酬費用 | 870 | 502 | |
| 負債性引当金 | ― | 1 | |
| 支払利息等(注記8参照) | 346 | 285 | |
| 営業資産負債の増減前に生じたキャッシュ | 4,158 | 3,902 | |
| 営業資産の増減 | |||
| 保有金融商品の減少/(増加) | (46,891) | 77,694 | |
| 担保付契約の減少/(増加) | (20,897) | 39,813 | |
| 未収金の減少/(増加) | (9,062) | 6,194 | |
| 営業資産の増減 | (76,850) | 123,701 | |
| 営業負債の増減 | |||
| 売却済未購入金融商品の増加/(減少) | 58,257 | (85,759) | |
| 担保付借入金の増加/(減少) | 23,987 | (21,764) | |
| その他未払金の減少 | (799) | (17,137) | |
| 負債性引当金の減少 | ― | (17) | |
| 営業負債の増減 | 81,445 | (124,677) | |
| 確定給付制度への拠出金支払額(注記9参照) | (8) | (37) | |
| 営業活動から生じたキャッシュ | 8,745 | 2,889 |
営業活動から生じたキャッシュには、利息支払額が2016年度および2015年度においてにおいてそれぞれ20.5億米ドルおよび21.6億米ドル、ならびに利息受取額が2016年度および2015年度においてそれぞれ18.3億米ドルおよび22.2億米ドル含まれている。
注記22 財務上のコミットメントおよび偶発債務
コミットメントおよび偶発債務
当社のコミットメントおよび偶発債務は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | ||
| 条件付およびフォワード・スタート売戻条件付契約および有価証券借入契約 | 43,599 | 29,276 | |
| フォワード・スタート買戻条件付契約および担保付貸付契約 | 11,806 | 11,483 | |
| その他 | 3,993 | 4,137 | |
| 合計 | 59,398 | 44,896 |
当社は、将来の日付(通常は3営業日以内)において決済される売戻条件付契約および有価証券借入契約ならびに買戻条件付契約および担保付貸付契約を締結している。また当社には売戻条件付契約を通じて顧客および取引相手先に条件付融資を行うコミットメントがある。これらのコミットメントに基づく当社の融資は、売戻条件付契約のすべての条件を満たすことが前提となっており、実行されないままコミットメントが満期を迎える可能性もある。
その他のコミットメントは、主に担保付コミットメントおよび信用供与コミットメントに関するものである。
また、通常の営業活動から生じた当社の資産には担保登録されたものが存在する。
リース
当社は、長期リース契約によりいくつかの建物を賃借している。リースは、契約で定める一定期間後に再交渉の対象となるもので、当社は契約に基づいて、これらの不動産に対する全ての保険料、維持および修理に関する費用の支払いを行っている。以下の表は、各期間における解約不能オペレーティング・リースに基づく将来の最低支払リース料総額を示している。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |||
| 1年未満 | 82 | 95 | ||
| 1年から5年 | 229 | 347 | ||
| 5年超 | ― | 16 | ||
| 合計 | 311 | 458 |
解約不能サブリースに基づき、受け取ることが予想される将来の最低支払リース料総額は、2016年12月および2015年12月現在においてそれぞれ46百万米ドルおよび70百万米ドルであった。
訴訟事件等
当社は、当社の業務を遂行する上で生じた事項について、様々な司法手続、行政手続および仲裁手続(以下に記載されたものを含む)に関与しているが、これらの影響について信頼性をもって見積ることは実務上困難である。
金利スワップ反トラスト訴訟 GSIは、2015年11月以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され併合された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法の集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。2016年12月9日に提出された第2併合修正訴状は概ね、被告らが共謀して少なくとも2007年1月1日以降に金利スワップの取引所での取引を妨害したと主張するものである。訴状では、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年1月20日、被告らは却下を求める申立を行った。
GSIは、スワップ執行ファシリティの運営会社2社およびその一部の関連会社により、2016年4月以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起された、金利スワップ取引に関連する反トラスト法訴訟の被告に含まれている。公判前手続きのため、これらの訴訟は上述の集団訴訟に併合されている。2016年12月9日に提出された第2併合修正訴状は概ね、被告らが共謀して原告の各スワップ執行ファシリティ上の金利スワップの取引を妨害したとする申立てに関連する、連邦および州の反トラスト法ならびに州のコモンローの違反を主張するものであり、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2017年1月20日、被告らは却下を求める申立を行った。
コモディティ関連訴訟 GSIは、2014年11月25日以降にニューヨーク州南部地区連邦地方裁判所において提起され、直近では2015年7月27日に修正訴状が提出された、プラチナおよびパラジウムの取引に関連する集団訴訟を意図した訴訟の被告に含まれている。訴状では概ね、被告が共謀して現物プラチナおよびパラジウムのベンチマーク価格を操作したとする連邦反トラスト法および商品取引法の違反が主張され、宣言的救済および差止による救済ならびに金額を特定しない3倍損害賠償が求められている。2015年9月21日、被告は却下を求める申立を行った。
規制当局の調査および検査ならびに関連訴訟 グループ・インクおよびその関連会社の一部(GSIを含む)は、以下のGSグループの事業および業務に関する様々な事項について、様々な政府および規制機関ならびに自主規制機関による多数のその他の調査および検査の対象となっており、いくつかの案件では、召喚状ならびに文書および情報の提供要請を受けている。
・2008年の金融危機
・公募のプロセス
・投資運用サービスおよびファイナンシャル・アドバイザリー・サービス
・利益相反
・政府が関連する資金調達およびその他の事項(これには、マレーシアの政府系投資ファンドである1マレーシア・ディベロップメント・バーハッド(以下「1MDB」という。)に関連する事項が含まれる)に関わる取引
・社債、国債、為替、コモディティおよびその他の金融商品の募集または売出、オークション、販売、取引および決済ならびに関連する販売時の連絡等の活動(これには、空売りに関する規則の遵守、アルゴリズム、高頻度および定量的取引、先物取引、オプション取引、発行日取引、取引報告、テクノロジー・システムおよび統制、証券貸付の実務慣行、信用デリバティブおよび金利スワップの取引および決済、コモディティ取引および金属の貯蔵、私募の実務慣行、有価証券の割当および取引、ならびに為替レートなどのベンチマーク金利の設定に関する取引業務および連絡が含まれる)
・英国贈収賄防止法および米国海外汚職防止法の遵守
・雇用および報酬の実務慣行
・リスク管理統制システム
・インサイダー取引、会社および政府の動向に関する重要な非公開情報の乱用および流布の可能性、ならびにインサイダー取引統制および情報障壁の有効性
さらに、当社の関連会社およびかかる関連会社の事業および業務に関する調査、検査および訴訟(上記の様々な事項を含むが、他の事項も含む)は、当社の事業および業務に影響を及ぼす可能性がある。
注記23 金融リスク管理および資本管理
当社の金融リスク管理および資本管理に関する特定の開示は、本年次報告書のパートI(訳者注:原文の該当箇所をいう。)におけるその他のリスク管理および規制上の情報と共に表示されており、監査済みである場合には、そのように特定されている。
注記24 金融資産および金融負債
区分別金融資産および金融負債
当社の金融資産および金融負債の区分別の帳簿価額は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 金融資産 | ||||||||
| トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | ローンおよび債権 | 合計 | |||||
| 2016年12月現在 | ||||||||
| 保有金融商品 | 662,945 | ― | ― | 662,945 | ||||
| 担保付契約 | ― | 139,732 | 44,868 | 184,600 | ||||
| 未収金 | ― | 1,432 | 67,528 | 68,960 | ||||
| 現金・預金 | ― | ― | 16,888 | 16,888 | ||||
| 金融資産合計 | 662,945 | 141,164 | 129,284 | 933,393 | ||||
| 2015年12月現在 | ||||||||
| 保有金融商品 | 616,054 | ― | ― | 616,054 | ||||
| 担保付契約 | ― | 132,933 | 30,770 | 163,703 | ||||
| 未収金 | ― | 1,368 | 58,506 | 59,874 | ||||
| 現金・預金 | ― | ― | 9,974 | 9,974 | ||||
| 金融資産合計 | 616,054 | 134,301 | 99,250 | 849,605 | ||||
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 金融負債 | ||||||||
| トレーディング目的で保有 | 公正価値で評価するものとして指定 | 償却原価 | 合計 | |||||
| 2016年12月現在 | ||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 613,911 | ― | ― | 613,911 | ||||
| 担保付借入金 | ― | 96,427 | 41,214 | 137,641 | ||||
| その他未払金 | ― | 13,542 | 96,955 | 110,497 | ||||
| 合計 | 613,911 | 109,969 | 138,169 | 862,049 | ||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||
| 担保付借入金 | ― | 6,233 | ― | 6,233 | ||||
| その他未払金 | ― | 19,407 | 18,666 | 38,073 | ||||
| 合計 | ― | 25,640 | 18,666 | 44,306 | ||||
| 金融負債合計 | 613,911 | 135,609 | 156,835 | 906,355 | ||||
| 2015年12月現在 | ||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 555,654 | ― | ― | 555,654 | ||||
| 担保付借入金 | ― | 72,913 | 43,472 | 116,385 | ||||
| その他未払金 | ― | 14,281 | 101,655 | 115,936 | ||||
| 合計 | 555,654 | 87,194 | 145,127 | 787,975 | ||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||
| 担保付借入金 | ― | 3,502 | ― | 3,502 | ||||
| その他未払金 | ― | 19,928 | 12,370 | 32,298 | ||||
| 合計 | ― | 23,430 | 12,370 | 35,800 | ||||
| 金融負債合計 | 555,654 | 110,624 | 157,497 | 823,775 | ||||
上記の表において、公正価値で評価するものとして指定された当社の関係会社間の無担保借入金の一部は、以前は償却原価で測定するものとして開示されていた。2015年12月現在、1年以内に期日の到来するその他未払金87百万米ドル、および1年を超えて期日の到来するその他未払金124.8億米ドルは、残高のより適切な表示のために、償却原価から公正価値で評価するものとして指定に振替えられている。当該金融商品は公正価値の階層のレベル2に表示されている。以下の「金融資産および金融負債の公正価値のレベル別内訳」を参照のこと。
公正価値の階層
金融商品の公正価値とは、測定日における市場参加者間の通常取引で、資産の売却により受取る、または負債の移転により支払われると考えられる金額である。金融資産はビッド価格で評価され、金融負債はオファー価格で評価される。公正価値測定において取引費用は算入されない。当社は一部の金融資産および金融負債を1つのポートフォリオとして測定する(すなわち、市場リスクおよび(または)信用リスクに対する純エクスポージャーに基づき測定する)。
英国基準は、公正価値測定の開示について3つのレベルの公正価値の階層を設定している。公正価値の階層は、公正価値の測定に使用される評価手法への入力情報の優先順位を定めており、レベル1の入力情報を最も優先順位が高く、レベル3の入力情報を最も優先順位が低いとしている。公正価値の階層における金融資産または金融負債のレベルは、公正価値測定に重要な入力情報のうち最も低いレベルに基づいている。
公正価値の階層は以下のとおりである。
レベル1 入力情報は、同一の非制限資産または負債について、測定日において当社がアクセスできた活発な市場における無調整の市場価格である。
レベル2 評価手法への入力情報は直接または間接的に観察可能である。
レベル3 評価手法への入力情報の1つ以上が重要かつ観察不能である。
経常的に公正価値で評価される当社の金融資産および金融負債のほぼすべての公正価値は、観察可能な価格および入力情報に基づいており、公正価値の階層のレベル1およびレベル2に分類されている。レベル2およびレベル3の金融資産および金融負債の一部については、取引相手先およびGSグループの信用度、資金調達リスク、譲渡制限、流動性ならびにビッド/オファーのスプレッドなどの要素に関して、市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられる適切な評価調整を行う場合がある。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
評価手法および重要な入力情報
現物商品 現物商品には、政府債および政府機関債、コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券、株式および転換社債、ならびにデリバティブ以外のその他の保有金融商品および売却済未購入金融商品が含まれる。公正価値の階層の各レベルの評価手法および重要な入力情報には、以下が含まれる。
レベル1の現物商品
レベル1の現物商品は、活発な市場における同一の非制限商品の市場価格を用いて評価される。当社は、絶対的な観点と、当該商品の時価総額との相対的な観点の両方による日次平均トレーディング量に基づき、持分商品の活発な市場を定義している。当社は、日次平均トレーディング量と売買取引日数の両方に基づき、債務商品の活発な市場を定義している。
レベル2の現物商品
レベル2の現物商品は、市場価格、同一または類似商品についての最近の売買取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にある代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
一般的に(ⅰ)現物商品の譲渡が制限されている場合、および(または)(ⅱ)市場参加者が公正価値を算定するのに必要と考えられるその他のプレミアムおよび流動性割引に関して、レベル2の現物商品に対して評価調整が行われる。評価調整は通常、市場のデータに基づいている。
レベル3の現物商品
レベル3の現物商品には、評価における重要な入力情報に観察不能なものが1つ以上含まれる。反証がない限り、レベル3の現物商品は取引価格で当初評価されるが、これは公正価値の当初見積りの最善のものと考えられる。その後、当社は公正価値の算定に他の方法を用いるが、これは商品の種類によって異なる。評価における入力情報および仮定は、金融資産の売却時実現価値を含めた実体のある観察可能な証拠に裏付けられる場合に変更される。
レベル3の現物商品の評価手法は商品ごとに異なるが、通常は割引キャッシュ・フロー法に基づいている。レベル3の現物商品の各タイプの公正価値の算定に使用される評価手法および重要な入力情報の性質は以下のとおりである。
・モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 重要な入力情報は通常、相対価値分析に基づき決定されており、以下が含まれる。
・類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り
・借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定
・予想将来キャッシュ・フローの時期(デュレーション)。これは、その他の観察不能な入力情報の影響を組み込むことがある(期限前償還率など)
・株式および転換社債 株式および転換社債は、プライベート・エクイティ投資を含んでいる。最近の第三者による完了済または進行中の取引(合併の提案、公開買付、債務の再編など)が公正価値の変動の最良の証拠とみなされる。これらが入手できない場合には、以下の評価手法が適宜使用される。
・業界の評価倍率および上場会社との比較
・類似商品の取引
・割引キャッシュ・フロー法
・コーポレート債務およびその他の現物商品 コーポレート債務およびその他の現物商品は、コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券、ならびに政府債および政府機関債から成る。重要な入力情報は通常、相対価値分析に基づき決定されており、同一または類似する対象商品または企業を参照するクレジット・デフォルト・スワップの価格との比較と、同一の発行体が発行する、観察可能な価格またはブローカーの呼び値が入手可能なその他の債務商品との比較の両方を組み込んでいる。重要な入力情報には以下が含まれる。
・類似または関連する資産の取引から推定される市場利回り
・iTraxx、CDXおよびLCDX(企業の信用度およびローンのパフォーマンスをそれぞれトラッキングする指数)などの市場指数の現在のレベルおよび変動
・借手やローン担保の現在の状況およびデフォルト時の回収に関する仮定
・商品の満期およびクーポンの情報
デリバティブ商品 デリバティブは、取引所で取引される(上場)場合もあれば、店頭デリバティブとして相対取引により契約が締結される場合もある。当社の店頭デリバティブの一部は、中央清算機関を通じて清算および決済される(清算対象の店頭取引)が、一部は両取引相手間の双務契約(二者間の店頭取引)となっている。
当社のレベル2およびレベル3のデリバティブは、デリバティブ価格決定モデル(割引キャッシュ・フロー・モデル、相関モデル、およびモンテ・カルロ法等のオプション価格決定法を組み込むモデルなど)を用いて評価される。デリバティブの価格の透明性は通常、商品タイプ別に以下のとおり特徴が分類できる。
・金利 一般的に金利デリバティブの評価に使用される主要な入力情報は、長期契約であってもほとんどの場合透明性がある。主要先進国の通貨建の金利スワップおよびオプションの特徴は、取引量が多いことおよびビッド/オファーのスプレッドが小さいことである。インフレ指数などの指数またはイールド・カーブの形(10年物スワップのレートと2年物スワップのレートの比較など)を参照する金利デリバティブはより複雑であるが、主要な入力情報は一般的に観察可能である。
・信用 個別銘柄とバスケット型の両方を含め、クレジット・デフォルト・スワップの価格の透明性は、市場および対象となる参照企業または参照債務により様々に異なる。指数、大企業および主要ソブリンを参照するクレジット・デフォルト・スワップは、一般的に最も価格の透明性が高いことを示している。それ以外の原資産を有するクレジット・デフォルト・スワップについては、価格の透明性は信用格付、対象となる参照債務の借入コスト、および発行体のデフォルト時に引渡される対象となる参照債務の入手可能性に基づき様々に異なる。ローン、資産担保証券および新興市場の債務商品を参照するクレジット・デフォルト・スワップは、社債を参照するクレジット・デフォルト・スワップより価格の透明性が低い傾向にある。また、複数の対象となる参照債務のコリレーションに感応するものなど、より複雑な信用デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
・為替 比較的長期間のものを含め、主要先進国の為替レートに基づく為替デリバティブは一般的に価格の透明性が高い。先進国市場と新興市場における為替デリバティブの価格の透明性の主な相違点は、新興市場においては比較的短期間の契約について観察可能な傾向にあるということである。
・株式 株式デリバティブの価格の透明性は、市場および原資産により様々に異なる。指数および主要な株式指数に含まれる企業の普通株式に係るオプションは、最も高い透明性を示している。長期間の契約または現在の市場価格から大幅に異なる参照価格が付されている契約を除き、株式デリバティブには通常、観察可能な市場価格がある。複数の個別株式銘柄のコリレーションに感応するものなど、より複雑な株式デリバティブは一般的に価格の透明性が比較的低い。
あらゆる商品タイプの観察可能性に対して、流動性は必要不可欠である。取引量が減少した場合、以前には透明性の高かった価格およびその他の入力情報が観察不能になる可能性がある。反対に、きわめて複雑な構造の商品でも、十分な取引量があれば、価格およびその他の入力情報が観察可能となる可能性がある。
レベル1のデリバティブ
レベル1のデリバティブには、将来において有価証券の受渡しを行う短期契約で、対象となる有価証券がレベル1の金融商品であるもの、および活発な取引があり、市場価格で評価される上場デリバティブが含まれる。
レベル2のデリバティブ
レベル2のデリバティブには、評価における重要な入力情報のすべてが市場のデータによって裏付けられる店頭デリバティブ、ならびに活発な取引のない上場デリバティブおよび(または)店頭デリバティブの市場清算レベルへの較正を行うモデルで評価される上場デリバティブが含まれる。評価における入力情報の重要性を判断するに際し、当社はとりわけ当該入力情報に対するポートフォリオの正味リスク・エクスポージャーを考慮している。
デリバティブを評価する特定のモデルの選択は、商品の契約条件、内在する特定のリスクおよび市場における価格決定情報の入手可能性によって異なる。流動性の高い市場で取引されているデリバティブについては、モデルから導き出された情報が市場清算レベルと較正できるため、モデルの選択に重要な経営者の判断を伴わない。
評価モデルには、契約条件、市場価格、イールド・カーブ、割引率(担保付デリバティブに係る信用補完契約の規定による受取および差入担保に係る利息によるものを含む)、クレジット・カーブ、ボラティリティ指標およびそれぞれの入力情報のコリレーションなど、様々な入力情報が必要である。レベル2のデリバティブを評価するための重要な入力情報は、市場取引、ブローカーまたはディーラーによる呼び値、あるいは価格の透明性が合理的な水準にあるその他の代替的な価格情報源により検証可能である。呼び値の性質(指標的なものか、確定的なものかなど)、および最近の市場活動と代替的な価格情報源が提供した価格との関係が考慮される。
レベル3のデリバティブ
レベル3のデリバティブは、観察可能なレベル1および(または)レベル2の入力情報とともに、観察不能なレベル3の入力情報を使用するモデルで評価される。観察不能な入力情報には、一部のコリレーションならびにクレジット・スプレッドおよび株価ボラティリティの入力情報が含まれる。
当社はレベル3のデリバティブを当初評価した後に、レベル1およびレベル2の入力情報をアップデートして観察可能な市場の変動を反映しており、それによる損益はレベル3に計上される。レベル3の入力情報は、類似する市場取引、第三者の価格提供サービスおよび(または)ブローカーやディーラーによる呼び値、あるいはその他の過去の市場データなどの証拠に裏付けられる場合に変更される。当社が市場取引を参照してモデルの評価額を検証できない場合には、別の評価モデルによって大幅に異なる公正価値の見積りが算出される可能性がある。レベル3のデリバティブの評価に使用された重要かつ観察不能な入力情報の詳細は、以下を参照のこと。
当初の取引価格と内部開発のモデルにより算出された公正価値との間に差異がある場合、市場参加者が価格設定において考慮するであろう要素(時間の要素を含む)の変化から生じたものに限り、損益が認識される。
評価調整
評価調整は、デリバティブ・ポートフォリオの公正価値の算定に必要不可欠なものであり、デリバティブ価格決定モデルによって算出された中間市場の評価額を適切な出口価格の評価額に調整するために用いられる。これらの調整には、ビッド/オファーのスプレッド、流動性コスト、信用評価調整および資金調達の評価調整が組み込まれており、デリバティブ・ポートフォリオの担保が付されない部分に固有の信用リスクおよび資金調達リスクを会計処理している。当社はまた、契約条件により当社が受取担保を引渡すまたは再担保に供することができない場合の担保付デリバティブの資金調達の評価調整も行っている。市場に基づく入力情報は通常、評価調整を市場清算レベルまで測定する場合に使用される。
さらに、重要かつ観察不能な入力情報を含むデリバティブについては、当社は取引に含まれる評価の不確実性を会計処理するためにモデルまたは出口価格の調整を行っている。
その他の金融資産および金融負債
その他の金融資産および金融負債の評価手法および重要な入力情報には以下が含まれる。
・担保付契約および担保付借入金 売戻条件付契約および買戻条件付契約ならびに借入有価証券および貸付有価証券の評価において重要な入力情報は、資金調達スプレッド、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに金利である。
・未収金 公正価値で測定する未収金は主に担保付貸付契約および前払コモディティ契約から成る。そのような債権の評価にとって重要な入力情報は、コモディティの価格、金利、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、ならびに資金調達スプレッドである。
・その他未払金 その他未払金は、主にハイブリッド金融商品および前払コモディティ契約から成る。
公正価値で測定する担保付のその他未払金の評価にとって重要な入力情報は、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、資金調達スプレッド、当社が差入れた担保の公正価値(予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、市場価格、市場利回りならびに回収の仮定を用いて算定される)ならびに追加担保の差入要求の頻度である。
公正価値で測定する無担保のその他未払金の評価にとって重要な入力情報は、予想将来キャッシュ・フローの金額および時期、金利、GSグループのクレジット・スプレッド、ならびに前払コモディティ契約の場合はコモディティの価格である。ハイブリッド金融商品に組込まれたデリバティブの評価に使用された入力情報は、当社のその他のデリバティブ商品の評価に使用された入力情報と整合性がある。
金融資産および金融負債の公正価値のレベル別内訳
経常的に公正価値で測定される金融資産および金融負債の公正価値の階層のレベル別内訳は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||||||
| 2016年12月現在の金融資産および金融負債(公正価値) | |||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | 43,678 | 18,633 | 1,035 | 63,346 | |||
| デリバティブ商品 | 47 | 595,435 | 4,117 | 599,599 | |||
| 保有金融商品 | 43,725 | 614,068 | 5,152 | 662,945 | |||
| 担保付契約 | ― | 139,732 | ― | 139,732 | |||
| 未収金 | ― | 1,432 | ― | 1,432 | |||
| 金融資産合計 | 43,725 | 755,232 | 5,152 | 804,109 | |||
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | 23,837 | 3,095 | 4 | 26,936 | |||
| デリバティブ商品 | 34 | 584,717 | 2,224 | 586,975 | |||
| 売却済未購入金融商品 | 23,871 | 587,812 | 2,228 | 613,911 | |||
| 担保付借入金 | ― | 96,361 | 66 | 96,427 | |||
| その他未払金 | ― | 9,941 | 3,601 | 13,542 | |||
| 合計 | 23,871 | 694,114 | 5,895 | 723,880 | |||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | ― | 6,233 | ― | 6,233 | |||
| その他未払金 | ― | 15,674 | 3,733 | 19,407 | |||
| 合計 | ― | 21,907 | 3,733 | 25,640 | |||
| 金融負債合計 | 23,871 | 716,021 | 9,628 | 749,520 | |||
| デリバティブ商品純額 | 13 | 10,718 | 1,893 | 12,624 | |||
| (単位:百万米ドル) | |||||||
| 2015年12月現在の金融資産および金融負債(公正価値) | |||||||
| レベル1 | レベル2 | レベル3 | 合計 | ||||
| 金融資産 | |||||||
| 現物商品 | 48,198 | 17,501 | 1,238 | 66,937 | |||
| デリバティブ商品 | 14 | 544,300 | 4,803 | 549,117 | |||
| 保有金融商品 | 48,212 | 561,801 | 6,041 | 616,054 | |||
| 担保付契約 | ― | 132,933 | ― | 132,933 | |||
| 未収金 | ― | 1,368 | ― | 1,368 | |||
| 金融資産合計 | 48,212 | 696,102 | 6,041 | 750,355 | |||
| 金融負債 | |||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||
| 現物商品 | 21,038 | 3,584 | 62 | 24,684 | |||
| デリバティブ商品 | 28 | 528,277 | 2,665 | 530,970 | |||
| 売却済未購入金融商品 | 21,066 | 531,861 | 2,727 | 555,654 | |||
| 担保付借入金 | ― | 72,842 | 71 | 72,913 | |||
| その他未払金 | ― | 10,802 | 3,479 | 14,281 | |||
| 合計 | 21,066 | 615,505 | 6,277 | 642,848 | |||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||
| 担保付借入金 | ― | 3,502 | ― | 3,502 | |||
| その他未払金 | ― | 17,804 | 2,124 | 19,928 | |||
| 合計 | ― | 21,306 | 2,124 | 23,430 | |||
| 金融負債合計 | 21,066 | 636,811 | 8,401 | 666,278 | |||
| デリバティブ商品純額 | (14) | 16,023 | 2,138 | 18,147 | |||
上記の表において、2015年12月現在の、レベル2の1年以内に期日の到来するその他未払金および1年を超えて期日の到来するその他未払金は、それぞれ87百万米ドルおよび124.8億米ドル増加している。詳細については、上記の「金融資産および金融負債の公正価値のレベル別内訳」を参照のこと。
レベル3の公正価値の評価に使用される重要かつ観察不能な入力情報
現物商品 2016年12月および2015年12月現在、当社はレベル3の現物商品資産それぞれ10.4億米ドルおよび12.4億米ドルを保有していた。レベル3の現物商品負債は重要ではなかった。当社のレベル3の現物商品資産の金額、ならびに当社のレベル3の現物商品資産の評価に使用される重要かつ観察不能な入力情報の範囲および加重平均は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | レベル3の現物商品資産および重要かつ観察不能な入力情報の範囲(加重平均) | |
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |
| モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券 | ||
| レベル3資産 | 336 | 405 |
| 利回り | 0.8%から20.0%(7.1%) | 3.2%から19.7%(5.9%) |
| 回収率 | 35.0%から97.5%(76.5%) | 該当なし |
| デュレーション(年) | 0.8から16.1(4.7) | 0.7から11.8(5.5) |
| 株式および転換社債 | ||
| レベル3資産 | 199 | 152 |
| 評価倍率 | 0.9倍から5.5倍(1.6倍) | 0.9倍から14.5倍(2.4倍) |
| 割引率/利回り | 該当なし | 8.6%から13.3%(11.4%) |
| コーポレート債務およびその他の現物商品 | ||
| レベル3資産 | 500 | 681 |
| 利回り | 2.6%から14.1%(6.3%) | 2.9%から14.3%(6.2%) |
| 回収率 | 0.0%から70.0%(45.1%) | 0.0%から70.0%(40.5%) |
| デュレーション(年) | 1.9から15.7(3.4) | 1.8から5.5(3.0) |
上記の表において、
・範囲は、現物商品の各タイプの評価に使用された重要かつ観察不能な入力情報の範囲を表している。
・加重平均は、各入力情報を現物商品の相対的公正価値で加重することにより算定される。
・これらの入力情報の範囲および加重平均は、ある現物商品の公正価値を算定する際に使用される適切な入力情報の代表的なものということではない。例えば、モーゲージおよびローンの利回りの最大値は、特定のローンの評価に適切であるが、他のローンの評価には適切でない可能性がある。したがって、入力情報の範囲は、当社のレベル3の現物商品の公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・当社のレベル3の現物商品の評価に使用される利回り、割引率またはデュレーションが上昇すると、公正価値測定の結果が低下し、回収率、ベーシスまたは評価倍率が上昇すると、公正価値測定の結果が上昇する。当社のレベル3の現物商品はそれぞれ特徴ある性質のため、入力情報の相互関係は各商品タイプ内で必ずしも同じではない。
・株式および転換社債は、プライベート・エクイティ投資を含んでいる。
・割引率/利回りは、2016年12月現在のレベル3の株式および転換社債の評価において重要ではなかった。回収率は、2015年12月現在のモーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券の評価において重要ではなかった。
・モーゲージおよびその他の資産担保ローンおよび有価証券ならびにコーポレート債務およびその他の現物商品は割引キャッシュ・フローを用いて評価され、株式および転換社債は類似市場取引および割引キャッシュ・フローを用いて評価される。
・ある金融商品の公正価値は、複数の評価手法を用いて算定されることがある。例えば、類似市場取引と割引キャッシュ・フローが同時に公正価値の算定に使用されることがある。そのため、レベル3の残高には、これらの両手法が含まれている。
デリバティブ商品 2016年12月および2015年12月現在、当社はレベル3のデリバティブ商品純額それぞれ18.9億米ドルおよび21.4億米ドルを保有している。当社のレベル3のデリバティブ商品純額、ならびに当社の信用および株式デリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観察不能な入力情報の範囲、平均値および中央値は以下の表のとおりである。2016年12月および2015年12月現在、当社は金利、通貨およびコモディティに関するレベル3の金融商品純額それぞれ(184)百万米ドルおよび136百万米ドルを保有しているが、金額に重要性がないため、重要かつ観察不能な入力情報の範囲は開示されていない。
| (単位:百万米ドル) | レベル3のデリバティブ商品純額および重要かつ観察不能な入力情報の範囲(平均値/中央値) | |
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |
| 信用 | 2,313 | 2,278 |
| コリレーション | 35%から91%(65%/68%) | 46%から99%(68%/66%) |
| クレジット・スプレッド(bps) | 2から993(148/100) | 1から952(174/131) |
| アップフロント・クレジット・ポイント | 0から96(21/8) | 0から88(24/20) |
| 回収率 | 1%から83%(54%/70%) | 2%から55%(34%/40%) |
| 株式 | (236) | (276) |
| コリレーション | (39)%から87%(42%/45%) | (65)%から94%(38%/45%) |
| ボラティリティ | 5%から63%(23%/22%) | 14%から59%(26%/26%) |
上記の表において、
・デリバティブ資産純額はプラスの額で、デリバティブ負債純額はマイナスの額で表示されている。
・範囲は、デリバティブの各タイプの評価に使用された重要かつ観察不能な入力情報の範囲を表している。
・平均値は入力情報の算術平均を表しており、各金融商品の相対的公正価値または想定元本により加重されていない。中央値を上回る平均値は、入力情報の大部分が平均値を下回っていることを示している。
・これらの入力情報の範囲、平均値および中央値は、あるデリバティブの公正価値の算定に使用する適切な入力情報の代表的なものということではない。例えば、信用デリバティブのコリレーションの最大値は、特定の信用デリバティブの評価に適切であるが、他の信用デリバティブの評価には適切でない可能性がある。したがって、入力情報の範囲は、当社のレベル3のデリバティブの公正価値測定における不確実性または公正価値測定の可能な範囲を表すものではない。
・信用デリバティブは、オプション価格決定モデル、相関モデルおよび割引キャッシュ・フロー・モデルを用いて評価され、株式デリバティブはオプション価格決定モデルを用いて評価される。
・どの金融商品の公正価値も複数の評価手法を用いて算定されることがある。例えば、オプション価格決定モデルと割引キャッシュ・フロー・モデルは通常、同時に公正価値の算定に使用される。そのため、レベル3の残高はこれらの両手法が含まれている。
・株式デリバティブのコリレーションは、クロスプロダクト・コリレーションを含んでいる。
重要かつ観察不能な入力情報の範囲
当社のレベル3のデリバティブ商品の評価に使用される重要かつ観察不能な入力情報の範囲に関する情報は、以下のとおりである。
・コリレーション コリレーションの範囲は、同一市場(株価指数や個別株式銘柄など)、市場間(株価指数と為替レートのコリレーションなど)、地域間などにおける様々な原資産をカバーしている。
・ボラティリティ ボラティリティの範囲は、様々な市場にわたる多数の原資産、満期および権利行使価格をカバーしている。例えば、株価指数のボラティリティは一般的に個別株式のボラティリティを下回る。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率の範囲は、様々な原資産(指数および個別銘柄)、地域、部門、満期および信用度(高利回りおよび投資適格)をカバーしている。この幅広い母集団により、重要かつ観察不能な入力情報の範囲に幅が生じる。
重要かつ観察不能な入力情報の変動に対する公正価値測定の感応度
重要かつ観察不能な入力情報の個別の変動に対する当社のレベル3の公正価値測定の方向感応度の詳細は、以下のとおりである。
・コリレーション 一般的に保有者が対象となる原資産または指数の価格(金利、クレジット・スプレッド、為替レート、インフレ率および株価など)の一貫した方向のパフォーマンスから利益を得る契約については、コリレーションが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・ボラティリティ 一般的に買建オプションについては、ボラティリティが増大すると公正価値測定の結果が上昇する。
・クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率 一般的にクレジット・スプレッドまたはアップフロント・クレジット・ポイントの増加または回収率の低下により、買建信用プロテクションの公正価値が増加する。クレジット・スプレッド、アップフロント・クレジット・ポイントおよび回収率は、対象となる参照債務の特徴的なリスク要因と強い関連性がある。これらのリスク要因には、レバレッジ、ボラティリティおよび業界などの参照企業特有の要因、対象となる参照債務の借入コストまたは流動性などの市場ベースの要因、ならびにマクロ経済の状況が含まれる。
当社のレベル3のデリバティブはそれぞれ特徴があるため、各商品タイプ内での入力情報の相互関係は必ずしも同じではない。
その他の金融資産および金融負債
その他の金融資産および金融負債の重要かつ観察不能な入力情報には以下が含まれる。
・担保付契約および担保付借入金 2016年12月および2015年12月現在の双方において、レベル3の売戻条件付契約、借入有価証券担保金または貸付有価証券担保金はなかった。2016年12月および2015年12月現在の双方において、当社のレベル3の買戻条件付契約に重要性はなかった。
・未収金 2016年12月および2015年12月現在の双方において、当社のレベル3の未収金はなかった。
・その他未払金 2016年12月および2015年12月現在の双方において、当社の担保付のレベル3のその他未払金を評価する際に使用される重要かつ観察不能な入力情報は、「コーポレート債務およびその他の現物商品」において、観察不能な入力情報に関する当社の現物商品の開示に含まれている。上記「現物商品」を参照のこと。
2016年12月および2015年12月現在の双方において、当社の無担保のレベル3のその他未払金のほぼすべてが、ハイブリッド金融商品である。ハイブリッド金融商品の評価に使用された重要かつ観察不能な入力情報は、主にこれらの借入金の組込デリバティブの部分に関連しているため、これらの入力情報は、観察不能な入力情報に関する当社のデリバティブの開示に含まれている。上記「デリバティブ商品」を参照のこと。
公正価値の階層のレベル1とレベル2の間での振替
2016年度および2015年度において、経常的に公正価値で測定する金融資産および金融負債につき、レベル1とレベル2の間での重要な振替はなかった。
レベル3の推移
経常的に公正価値で測定するすべてのレベル3の金融資産および金融負債の公正価値の変動の要約は、以下の表のとおりである。レベル3の資産から生じる損益は、損益計算書の純収益に認識される。以下の表において、
・金融資産または金融負債が報告年度中にレベル3へ振替えられた場合、当該年度における損益は全額レベル3に含まれる。レベル3の金融資産の増加はプラスの額で、減少はマイナスの額で表示されている。レベル3の金融負債の増加はマイナスの額で、減少はプラスの額で表示されている。
・レベル間の振替は、振替が生じた報告期間の期首に認識される。従って、レベル3の金融資産および金融負債のうち、当期末までの期間にレベル3から振替えられたものの損益は、この表には含まれていない。
・レベル3の金融資産および金融負債は、レベル1およびレベル2の金融資産および金融負債で経済的にヘッジされることが多い。このため、金融資産または金融負債の特定の種類について以下の表で報告されているレベル3の損益は、同じ種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1もしくはレベル2に帰属する損益、または異なる種類の金融資産もしくは金融負債のレベル1、レベル2もしくはレベル3に帰属する損益で一部相殺することができる。その結果、以下のレベル3の推移に含まれる損益は、必ずしも当社の経営成績、流動性または資金に対する全体的な影響を表すものではない。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||
| 金融資産合計 | |||
| 期首残高 | 6,041 | 7,793 | |
| 利益/(損失) | 1,052 | 646 | |
| 購入 | 394 | 680 | |
| 売却 | (351) | (401) | |
| 決済 | (1,727) | (1,399) | |
| レベル3への振替 | 641 | 934 | |
| レベル3からの振替 | (898) | (2,212) | |
| 期末残高 | 5,152 | 6,041 | |
| 金融負債合計 | |||
| 期首残高 | (8,401) | (6,422) | |
| 利益/(損失) | (377) | 528 | |
| 購入 | 14 | 99 | |
| 売却 | (5,697) | (5,194) | |
| 決済 | 4,087 | 2,801 | |
| レベル3への振替 | (553) | (973) | |
| レベル3からの振替 | 1,299 | 760 | |
| 期末残高 | (9,628) | (8,401) |
以下の表は、上記の要約表に含まれる金融負債に関する情報を、貸借対照表の勘定科目別に示したものである。上記の要約表に含まれる金融資産に関する情報は、「保有金融商品」のみに関連するものであるため科目別には表示されていない。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||
| 売却済未購入金融商品 | |||
| 期首残高 | (2,727) | (2,718) | |
| 利益/(損失) | (446) | (8) | |
| 購入 | 14 | 99 | |
| 売却 | (201) | (383) | |
| 決済 | 892 | 324 | |
| レベル3への振替 | (155) | (424) | |
| レベル3からの振替 | 395 | 383 | |
| 期末残高 | (2,228) | (2,727) | |
| 担保付借入金 | |||
| 期首残高 | (71) | (124) | |
| 利益/(損失) | (6) | (2) | |
| 決済 | 11 | 55 | |
| 期末残高 | (66) | (71) | |
| その他未払金 | |||
| 期首残高 | (5,603) | (3,580) | |
| 利益/(損失) | 75 | 538 | |
| 売却 | (5,496) | (4,811) | |
| 決済 | 3,184 | 2,422 | |
| レベル3への振替 | (398) | (549) | |
| レベル3からの振替 | 904 | 377 | |
| 期末残高 | (7,334) | (5,603) |
公正価値の階層のレベル2とレベル3の間での振替
2016年12月終了事業年度 レベル3への振替は、主に一部の信用デリバティブの評価にとって観察不能なクレジット・スプレッドおよび利回りの入力情報が重要になったことに伴い、当該デリバティブをレベル2から振替えたこと、また主に一部の株式デリバティブにとって観察不能なボラティリティおよびコリレーションの入力情報が重要になったことに伴い、当該デリバティブをレベル2から振替えたことを主に反映している。
レベル3からの振替は、主に観察不能なクレジット・スプレッドの入力情報が一部のポートフォリオの正味リスクに対し重要でなくなったことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2へ振替えたこと、観察不能なボラティリティおよびコリレーションの入力情報が一部のポートフォリオの正味リスクに対し重要でなくなったことに伴い、一部の株式デリバティブをレベル2へ振替えたこと、ならびに観察不能であった長期金利ベースが観察可能になったことに伴い、一部の金利デリバティブをレベル2へ振替えたことを主に反映している。
2015年12月終了事業年度 レベル3への振替は、主に一部の信用デリバティブの評価にとって観察不能なクレジット・スプレッドの入力情報が重要になったことに伴い、当該商品をレベル2から振替えたこと、また主に一部の株式デリバティブにとって観察不能なボラティリティおよびコリレーションの入力情報が重要になったことに伴い、当該デリバティブをレベル2から振替えたことを主に反映している。
レベル3からの振替は、主に観察不能なクレジット・スプレッドの入力情報が一部のポートフォリオの正味リスクに対し重要でなくなったことに伴い、一部の信用デリバティブをレベル2へ振替えたことを主に反映している。
観察不能な入力情報を用いた評価手法を用いて評価される金融資産および金融負債の公正価値
金融資産および金融負債の公正価値は、同一の金融商品の観察可能な現在の市場取引による価格の裏付けがない仮定、または利用可能かつ観察可能な市場データに基づいて、評価手法を全面的にまたは部分的に使用して算定しており、これらの仮定を変更すると、それを用いて算定される公正価値の見積りも変動する。重要かつ観察不能な入力情報を用いた評価において、合理的に代替可能な仮定を使用したことによる潜在的影響は、2016年12月および2015年12月現在、有利な変動がそれぞれ約220百万米ドルおよび261百万米ドル、不利な変動がそれぞれ294百万米ドルおよび238百万米ドルであった。合理的に可能性のある不利な代替的仮定の決定においては、潜在的な不確実性が存在する事例を識別し定量化するため、詳細な事業およびポジション・レベルのレビューが実施されている。ここでは、利用可能な市場情報の範囲に照らしたポジションの公正価値が考慮されている。
損益計算書に認識されていない、トレーディング目的で保有する金融商品の当初認識時の公正価値(取引価額)と評価手法を用いて算定された価額の差額(取引初日の損益)は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | |||
|---|---|---|---|
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | ||
| 1月1日現在 | 139 | 136 | |
| 新取引 | 90 | 93 | |
| 当期の損益計算書に認識された金額 | (80) | (90) | |
| 12月31日現在 | 149 | 139 |
公正価値で測定されない金融資産および金融負債の公正価値
2016年12月および2015年12月現在、当社は、公正価値で測定されない流動金融資産それぞれ1,292.8億米ドルおよび992.5億米ドルならびに同金融負債それぞれ1,381.7億米ドルおよび1,451.3億米ドルを保有していた。これらの商品はその性質上短期であるため、貸借対照表上の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
2016年12月および2015年12月現在、当社は、1年を超えて期日の到来する、公正価値で測定されない金融負債186.7億米ドルおよび123.7億米ドルを保有しており、これは主に関係会社間の長期借入金に関するものである。当該借入金の金利は変動的な性格のものであり、類似する条件および特徴の商品の実勢市場金利に近似している。そのため、貸借対照表の帳簿価額は公正価値の合理的な近似値である。
損益項目
純収益に表示される当社の金融資産および金融負債に関連する損益項目は以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 利息外収益 | 6,477 | 6,778 | ||
| 受取利息 | ||||
| 外部取引相手先からの受取利息 | 1,521 | 1,804 | ||
| 親会社およびグループ会社からの受取利息 | 607 | 235 | ||
| 受取利息合計 | 2,128 | 2,039 | ||
| 支払利息 | ||||
| 外部取引相手先への支払利息 | 1,016 | 1,050 | ||
| 親会社およびグループ会社への支払利息 | 1,040 | 751 | ||
| 支払利息合計 | 2,056 | 1,801 | ||
| 受取利息純額 | 72 | 238 | ||
| 純収益合計 | 6,549 | 7,016 |
上記の表において、
・利息外収益には、手数料および報酬が、2016年度および2015年度においてそれぞれ619百万米ドルおよび532百万米ドル含まれる。これは、機関投資家向けクライアント・サービスおよび投資運用業務において認識されている。
・利息外収益には、損益を通じて公正価値で測定するものとして指定した当社の金融資産および金融負債に関する2016年度の純損失495百万米ドルおよび2015年度の純利益625百万米ドルが含まれる。これは、機関投資家向けクライアント・サービスにおいて認識されている。機関投資家向けクライアント・サービスにおける残りの純収益は主に、トレーディング目的で保有する金融資産および金融負債からの純利益に関するものである。
金融負債の満期
当社の金融負債(売却済未購入金融商品を除く)の契約上の満期別のキャッシュ・フロー(将来発生する金利を含む)の詳細は、以下の表のとおりである。売却済未購入金融商品は、トレーディング目的/要求払に分類されている。金融負債は、トレーディング目的で保有するものまたは損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する場合を除き、割引前キャッシュ・フローで開示されている。
トレーディング目的で保有する金融負債および損益を通じて公正価値で評価するものとして指定する金融負債は公正価値で開示されているが、これは当該商品の流動性リスク管理に使用する価値と一致しているためである。デリバティブの流動性リスクは、マスター・ネッティング契約および現金担保付契約により軽減されている。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||||||||
| 金融負債 | ||||||||||||||
| トレーディング目的/要求払 | 1ヵ月間未満 | 1ヵ月間超3ヵ月間未満 | 3ヵ月間超1年未満 | 1年超5年未満 | 5年超 | 合計 | ||||||||
| 2016年12月現在 | ||||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 613,911 | ― | ― | ― | ― | ― | 613,911 | |||||||
| 担保付借入金 | 86,069 | 27,178 | 13,193 | 11,201 | ― | ― | 137,641 | |||||||
| その他未払金 | 87,223 | 2,424 | 1,054 | 19,966 | ― | ― | 110,667 | |||||||
| 合計 | 787,203 | 29,602 | 14,247 | 31,167 | ― | ― | 862,219 | |||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 担保付借入金 | ― | ― | ― | ― | 6,158 | 75 | 6,233 | |||||||
| その他未払金 | ― | 2 | 7 | 27 | 29,430 | 11,253 | 40,719 | |||||||
| 合計 | ― | 2 | 7 | 27 | 35,588 | 11,328 | 46,952 | |||||||
| 合計-貸借対照表計上額 | 787,203 | 29,604 | 14,254 | 31,194 | 35,588 | 11,328 | 909,171 | |||||||
| 条件付およびフォワード・スタート売戻条件付契約および有価証券借入契約 | 844 | 42,261 | ― | 494 | ― | ― | 43,599 | |||||||
| オペレーティング・リース | ― | 7 | 14 | 61 | 229 | ― | 311 | |||||||
| その他 | 3,993 | ― | ― | ― | ― | ― | 3,993 | |||||||
| 合計-オフ・バランスシート額 | 4,837 | 42,268 | 14 | 555 | 229 | ― | 47,903 | |||||||
| 金融負債合計 | 792,040 | 71,872 | 14,268 | 31,749 | 35,817 | 11,328 | 957,074 | |||||||
| 2015年12月現在 | ||||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 売却済未購入金融商品 | 555,654 | ― | ― | ― | ― | ― | 555,654 | |||||||
| 担保付借入金 | 60,086 | 41,900 | 3,378 | 11,021 | ― | ― | 116,385 | |||||||
| その他未払金 | 86,050 | 2,267 | 688 | 27,367 | ― | ― | 116,372 | |||||||
| 合計 | 701,790 | 44,167 | 4,066 | 38,388 | ― | ― | 788,411 | |||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | ||||||||||||||
| 担保付借入金 | ― | ― | ― | ― | 3,413 | 89 | 3,502 | |||||||
| その他未払金 | ― | 1 | 6 | 19 | 21,111 | 12,591 | 33,728 | |||||||
| 合計 | ― | 1 | 6 | 19 | 24,524 | 12,680 | 37,230 | |||||||
| 合計-貸借対照表計上額 | 701,790 | 44,168 | 4,072 | 38,407 | 24,524 | 12,680 | 825,641 | |||||||
| 条件付およびフォワード・スタート売戻条件付契約および有価証券借入契約 | ― | 29,276 | ― | ― | ― | ― | 29,276 | |||||||
| オペレーティング・リース | ― | 8 | 16 | 72 | 347 | 15 | 458 | |||||||
| その他 | 4,137 | ― | ― | ― | ― | ― | 4,137 | |||||||
| 合計-オフ・バランスシート額 | 4,137 | 29,284 | 16 | 72 | 347 | 15 | 33,871 | |||||||
| 金融負債合計 | 705,927 | 73,452 | 4,088 | 38,479 | 24,871 | 12,695 | 859,512 | |||||||
担保の受入れおよび差入れ
当社は、主に売戻条件付契約、借入有価証券担保金、デリバティブ取引および顧客信用貸に関連して、金融商品(政府債および政府機関債、社債、株式および転換社債など)を担保として受入れている。当社は、個別の取引相手先に対する信用エクスポージャーを軽減するために、デリバティブおよび担保付契約について、前払いで、または条件付で、現金および有価証券を担保として受入れている。
多くの場合、当社は、主にクライアントの担保付貸付取引に関連して買戻条件付契約および有価証券貸付契約を締結する際に、担保として受入れた金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。当社はまた、その他担保付借入金、デリバティブ契約の担保差入れ、および当社または顧客の決済需要への対応に関連して、これらの金融商品を引渡しまたは再担保に供することを認められている。
当社はまた、買戻条件付契約、有価証券貸付契約およびその他担保付借入金に関連して一部の保有金融商品を取引相手先に差入れているが、当該資産を引渡しまたは再担保に供する権利を取引相手先が有する場合も有さない場合もある。
当社が担保として受入れた金融商品のうち、引渡しまたは再担保に利用可能なもの、および引渡しまたは再担保に供したものは、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |||
| 引渡しまたは再担保に利用可能な担保 | 420,321 | 379,594 | ||
| 引渡しまたは再担保に供された担保 | 367,705 | 307,759 |
差入資産の情報は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |||
| 取引相手先に対し差入れた保有金融商品: | ||||
| 引渡しまたは再担保に供する権利があるもの | 20,110 | 22,036 | ||
| 引渡しまたは再担保に供する権利がないもの | 21,563 | 20,146 |
当社は、保有金融商品に関して現金担保を2016年12月および2015年12月現在それぞれ609.4億米ドルおよび576.4億米ドル受取り、売却済未購入金融商品に関して現金担保を2016年12月および2015年12月現在それぞれ473.7億米ドルおよび387.1億米ドル差入れた。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引の他に、当社はその他担保付借入金の利用により一部の資産の資金を調達し、当該取引において金融商品を担保として差入れている。これらのその他担保付借入金は特別目的事業体に関する負債、売却ではなく借入として会計処理される金融資産の譲渡およびその他のストラクチャード・ファイナンス契約から成る。その他担保付借入金には、ノン・リコースの契約が含まれる。
ヘッジ会計
当社は、一部の金利スワップを公正価値ヘッジに指定している。これらの金利スワップは、関連するベンチマーク金利(例えば、ロンドン銀行間出し手金利(以下「LIBOR」という。)に起因する公正価値の変動をヘッジし、固定利付債務を変動利付債務に効果的に転換している。
当社は、ヘッジ手段の公正価値およびヘッジ対象リスク(金利リスクなど)の変動を相殺する公正価値ヘッジ関係の有効性を評価するにあたり、回帰分析を用いる統計的手法を適用している。回帰分析の結果、決定係数が80%以上、傾きが80%から125%の範囲の場合、金利スワップはヘッジ対象リスクの変動に起因する公正価値の変動の相殺に非常に有効とみなされる。
適格公正価値ヘッジについては、デリバティブに係る損益およびヘッジ対象リスクに起因するヘッジ対象の公正価値の変動は純収益に含まれる。デリバティブがヘッジに指定されなくなった場合、ヘッジ対象の帳簿価額と額面価額との差額は、実効金利法でヘッジ対象の残存期間にわたり償却される。
ヘッジとして会計処理された金利デリバティブから生じた利益/(損失)、関連するヘッジ対象の借入金およびこれらのデリバティブのヘッジの非有効部分は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月終了事業年度 | 2015年12月終了事業年度 | |||
| 金利ヘッジ | 7 | (22) | ||
| ヘッジ対象の借入金 | (7) | 18 | ||
| ヘッジの非有効部分 | ― | (4) |
ヘッジに指定されているデリバティブ商品である資産および負債の公正価値は、以下の表のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||||||
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |||||||
| デリバティブ資産 | デリバティブ負債 | デリバティブ資産 | デリバティブ負債 | |||||
| 合計 | 128 | 29 | 158 | 24 | ||||
非連結ストラクチャード・エンティティ
当社は、支配権を有していないストラクチャード・エンティティ(以下「非連結ストラクチャード・エンティティ」という。)に対する持分を有しており、これには主に、住宅用および商業用モーゲージ担保証券化事業体およびその他の資産担保証券化事業体におけるシニア債および劣後債、債務担保証券およびローン担保証券、デリバティブおよび保証が含まれる。
ストラクチャード・エンティティは通常、ストラクチャード・エンティティが保有する資産を担保とする、または当該資産に連動する債券の発行により、資産の購入資金を調達する。ストラクチャード・エンティティが発行する債券には、様々な劣後レベルのトランシェが含まれることがある。当社のストラクチャード・エンティティへの関与には、主に金融資産の証券化が含まれる。
特定の状況において、当社は非連結ストラクチャード・エンティティまたは非連結ストラクチャード・エンティティの持分保有者にデリバティブ保証を含む保証を提供する。
当社が持分を有する非連結ストラクチャード・エンティティの要約は、以下の表のとおりである。当社の最大損失リスクはデリバティブ、コミットメントおよび保証であり、その最大損失リスクは、想定元本額であり、予測損失を表すものではなく、また既に計上されている未実現損失によっても減額されない。その結果、最大損失リスクは非連結ストラクチャード・エンティティに提供されたデリバティブ、コミットメントおよび保証について計上された負債を超過する。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |||
| ストラクチャード・エンティティの資産 | 7,513 | 13,301 | ||
| 持分の帳簿価額-資産 | 511 | 975 | ||
| 持分の帳簿価額-負債 | (31) | (32) | ||
| 最大損失リスク | 4,523 | 4,895 |
当社の持分の帳簿価額は、貸借対照表の「保有金融商品」または「売却済未購入金融商品」に含まれている。
譲渡された資産
引き続き全額認識されている資産 当年度において、当社は一部の金融資産を譲渡したが、この譲渡はIAS第39号「金融商品:認識および測定」に定められる認識の中止の要件を満たさなかったため、当社は貸借対照表において引き続き当該資産を全額認識している。
当社は、買戻条件付契約およびその他の有価証券貸付取引を担保するため、通常の営業活動において保有資産を取引相手先に譲渡している。当該取引においては、当社は契約満期日に金融商品を買戻す必要があり、引き続き当該商品の価格、信用および金利変動リスクにさらされているため、譲渡された資産は会計上引き続き認識する。当社が資産の譲渡による現金を受け取った際は、受取対価に対する金融負債が認識され、「担保付借入金」に計上される。当社が非現金担保を(証券の形式で)受け取った場合は、負債は当初認識されない。受取担保がその後売却された場合は、担保の返還義務が負債として「売却済未購入金融商品」に認識される。
買戻条件付契約および有価証券貸付取引に加えて、当社は、認識の中止の要件を満たさないその他の契約により資金を調達している。例えば、トータル・リターン・スワップなどの関連デリバティブを伴う有価証券の売却があり、当社は当該取引を通じて譲渡された資産に係るリスクと経済価値のほとんどすべてを保持している。このような場合、受取った手取金に対して金融負債が認識される。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に認識されているその他の金融資産は、主にデリバティブ取引について差入れた有価証券の担保に関するものである。このようなデリバティブによる債務は、「売却済未購入金融商品」に計上されている。
譲渡されたものの会計上引き続き貸借対照表に計上されている金融資産は、以下の表のとおりである。これに伴う金融負債の帳簿価額は、通常は譲渡された資産の帳簿価額に近似している。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 2016年12月現在 | 2015年12月現在 | |||
| マネー・マーケット商品 | ― | 221 | ||
| 政府債および政府機関債 | 14,803 | 10,036 | ||
| コーポレート・ローンおよび社債ならびにその他の債券 | 4,254 | 5,300 | ||
| 株式および転換社債 | 22,616 | 26,625 | ||
| 合計 | 41,673 | 42,182 |
認識の中止をしたが継続的なエクスポージャーのある資産 当社は、当社が金融資産を譲渡した一部の非連結ストラクチャード・エンティティに、デリバティブ取引および保証の形で継続的に関与している。これらのデリバティブは、譲渡された資産にクレジット・リンクされていることがあり、これにより当社は譲渡された資産における特定のリスクを保持するか、あるいは何らかの偶発事象が発生した場合には資産の損失を補てんするため、ストラクチャード・エンティティに支払いを行う必要がある。
さらに、当社は金融資産を証券化ビークルに譲渡する。当社は通常、譲渡された資産と引き換えに現金を受取るが、証券化における受益持分の所有権を含め、譲渡された資産に継続的に関与する場合もある。当社はまた、流通市場におけるマーケット・メイキング取引に関連して、証券化ビークルが発行した優先証券または劣後証券を購入する可能性がある。
当社が譲渡された資産にデリバティブまたは保証を通じて継続的に関与する場合、最大損失リスクはデリバティブまたは保証の想定元本である。証券化資産の留保持分または購入持分について、当社の損失リスクはこれら持分の公正価値までに限定されている。いずれの場合も、留保持分は公正価値で計上されている。
当社は譲渡前の資産を公正価値で会計処理しているため、一般的に資産の譲渡時に重大な損益を認識しない。なお当社は、認識が中止された金融資産を買戻す必要があるような継続的関与は行っていない。
当社が継続的に関与することによる当社のエクスポージャーの詳細およびこれらの取引による損益は、以下のとおりである。
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 帳簿価額 | 最大損失リスク | |||
| 2016年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 13 | 23 | ||
| デリバティブ商品 | 63 | 890 | ||
| 保有金融商品 | 76 | 913 | ||
| 合計 | 76 | 913 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (2) | (99) | ||
| 売却済未購入金融商品 | (2) | (99) | ||
| その他未払金 | ― | ― | ||
| 合計 | (2) | (99) | ||
| 2015年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 76 | 93 | ||
| デリバティブ商品 | 99 | 1,160 | ||
| 保有金融商品 | 175 | 1,253 | ||
| 合計 | 175 | 1,253 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (2) | (101) | ||
| 売却済未購入金融商品 | (2) | (101) | ||
| その他未払金 | ― | ― | ||
| 合計 | (2) | (101) |
| (単位:百万米ドル) | ||||
|---|---|---|---|---|
| 年度利益/(損失) | 累積利益/(損失) | |||
| 2016年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 11 | 131 | ||
| デリバティブ商品 | (27) | 123 | ||
| 保有金融商品 | (16) | 254 | ||
| 合計 | (16) | 254 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (3) | (35) | ||
| 売却済未購入金融商品 | (3) | (35) | ||
| その他未払金 | ― | (1) | ||
| 合計 | (3) | (36) | ||
| 2015年12月現在 | ||||
| 資産 | ||||
| 現物商品 | 2 | 120 | ||
| デリバティブ商品 | 6 | 150 | ||
| 保有金融商品 | 8 | 270 | ||
| 合計 | 8 | 270 | ||
| 負債 | ||||
| デリバティブ商品 | (1) | (32) | ||
| 売却済未購入金融商品 | (1) | (32) | ||
| その他未払金 | ― | (1) | ||
| 合計 | (1) | (33) |
注記25 金融資産および金融負債の相殺
強制力のあるネッティング契約および相殺の対象になる当社の金融資産および金融負債は、以下の表のとおりである。当社が現在、認識額を相殺する法的に強制力のある権利を有する場合で、かつ純額決済する、または資産の実現と負債の決済を同時に行う意図がある場合のみ、貸借対照表において相殺される。以下の表において、
・総額は取引相手先とのネッティングおよび担保の双方の影響を含んでいないため、当社の経済的エクスポージャーを表すものではない。
・貸借対照表において相殺されない金額には、取引相手先とのネッティング(すなわち、強制力のあるネッティング契約に基づく相殺の法的権利が存在する場合に行われる当該取引相手先との金融資産および金融負債のネッティング)、ならびに強制力のある信用補完契約に基づき受入れまたは差入れた現金担保および有価証券担保で、英国基準の相殺要件を満たさないものが含まれる。
・当社が信用補完契約に基づき担保を受入れまたは差入れたが、まだその契約に強制力があるかどうかを判断していない場合、関連する担保は、以下の表の貸借対照表において相殺されない金額に含まれていない。
・総額には、強制力のあるネッティング契約の対象ではないか、または強制力の有無を当社がまだ判断していないネッティング契約の対象であるデリバティブ資産およびデリバティブ負債が、2016年12月現在においてそれぞれ69.4億米ドルおよび68.2億米ドル、また2015年12月現在においてそれぞれ83.4億米ドルおよび74.9億米ドル含まれる。
・2016年12月および2015年12月現在、担保付契約および担保付借入金のほぼすべてが強制力のあるネッティング契約の対象である。
・2015年12月現在、その他未払金71.1億米ドルが、強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債から、強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債に振り替えられ、担保付借入金23.6億米ドルが強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債から強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債へ振り替えられた。また、担保付借入金について差入れた有価証券担保として開示されている金額は、当該残高のより適切な表示のため126.5億米ドル増額されている。
| (単位:百万米ドル) | |||||||||||||
| 2016年12月現在 | |||||||||||||
| 貸借対照表で相殺されない金額 | |||||||||||||
| 総額 | 貸借対照表において相殺される金額 | 貸借対照表において表示される純額 | 取引相手先との相殺 | 現金担保 | 有価証券担保 | 純額 | |||||||
| 金融資産 | |||||||||||||
| 現物商品 | 16,948 | (12,361) | 4,587 | (1,120) | (42) | (2,919) | 506 | ||||||
| デリバティブ商品 | 661,959 | (62,360) | 599,599 | (524,767) | (42,870) | (12,425) | 19,537 | ||||||
| 保有金融商品 | 678,907 | (74,721) | 604,186 | (525,887) | (42,912) | (15,344) | 20,043 | ||||||
| 担保付契約 | 232,912 | (48,312) | 184,600 | (85,692) | ― | (95,557) | 3,351 | ||||||
| 未収金 | 58,632 | (6,162) | 52,470 | (3,531) | (37,476) | (4,864) | 6,599 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融資産 | 970,451 | (129,195) | 841,256 | (615,110) | (80,388) | (115,765) | 29,993 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融資産 | 92,137 | ― | 92,137 | ― | ― | ― | 92,137 | ||||||
| 金融資産合計 | 1,062,588 | (129,195) | 933,393 | (615,110) | (80,388) | (115,765) | 122,130 | ||||||
| 金融負債 | |||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 現物商品 | 1,740 | (1,686) | 54 | ― | ― | ― | 54 | ||||||
| デリバティブ商品 | 648,143 | (61,168) | 586,975 | (525,614) | (35,845) | (8,941) | 16,575 | ||||||
| 売却済未購入金融商品 | 649,883 | (62,854) | 587,029 | (525,614) | (35,845) | (8,941) | 16,629 | ||||||
| 担保付借入金 | 187,418 | (53,155) | 134,263 | (84,632) | ― | (48,821) | 810 | ||||||
| その他未払金 | 77,514 | (6,444) | 71,070 | (3,792) | (43,765) | (683) | 22,830 | ||||||
| 合計 | 914,815 | (122,453) | 792,362 | (614,038) | (79,610) | (58,445) | 40,269 | ||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 担保付借入金 | 6,233 | ― | 6,233 | (1,060) | ― | (5,162) | 11 | ||||||
| その他未払金 | 9,268 | (6,742) | 2,526 | (12) | (778) | (250) | 1,486 | ||||||
| 合計 | 15,501 | (6,742) | 8,759 | (1,072) | (778) | (5,412) | 1,497 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債 | 930,316 | (129,195) | 801,121 | (615,110) | (80,388) | (63,857) | 41,766 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債 | 105,234 | ― | 105,234 | ― | ― | ― | 105,234 | ||||||
| 金融負債合計 | 1,035,550 | (129,195) | 906,355 | (615,110) | (80,388) | (63,857) | 147,000 | ||||||
| (単位:百万米ドル) | |||||||||||||
| 2015年12月現在 | |||||||||||||
| 貸借対照表で相殺されない金額 | |||||||||||||
| 総額 | 貸借対照表において相殺される金額 | 貸借対照表において表示される純額 | 取引相手先との相殺 | 現金担保 | 有価証券担保 | 純額 | |||||||
| 金融資産 | |||||||||||||
| 現物商品 | 15,662 | (11,579) | 4,083 | (21) | (726) | (1,993) | 1,343 | ||||||
| デリバティブ商品 | 608,906 | (59,789) | 549,117 | (474,498) | (42,162) | (11,095) | 21,362 | ||||||
| 保有金融商品 | 624,568 | (71,368) | 553,200 | (474,519) | (42,888) | (13,088) | 22,705 | ||||||
| 担保付契約 | 191,094 | (27,391) | 163,703 | (48,219) | ― | (112,475) | 3,009 | ||||||
| 未収金 | 55,187 | (6,758) | 48,429 | (542) | (32,202) | (7,900) | 7,785 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融資産 | 870,849 | (105,517) | 765,332 | (523,280) | (75,090) | (133,463) | 33,499 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融資産 | 84,273 | ― | 84,273 | ― | ― | ― | 84,273 | ||||||
| 金融資産合計 | 955,122 | (105,517) | 849,605 | (523,280) | (75,090) | (133,463) | 117,772 | ||||||
| 金融負債 | |||||||||||||
| 1年以内に期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 現物商品 | 1,164 | (1,164) | ― | ― | ― | ― | ― | ||||||
| デリバティブ商品 | 589,450 | (58,480) | 530,970 | (474,498) | (32,203) | (8,617) | 15,652 | ||||||
| 売却済未購入金融商品 | 590,614 | (59,644) | 530,970 | (474,498) | (32,203) | (8,617) | 15,652 | ||||||
| 担保付借入金 | 148,170 | (34,149) | 114,021 | (48,130) | ― | (64,720) | 1,171 | ||||||
| その他未払金 | 74,559 | (5,027) | 69,532 | (21) | (42,162) | ― | 27,349 | ||||||
| 合計 | 813,343 | (98,820) | 714,523 | (522,649) | (74,365) | (73,337) | 44,172 | ||||||
| 1年を超えて期日の到来する金額 | |||||||||||||
| 担保付借入金 | 3,502 | ― | 3,502 | (89) | ― | (3,343) | 70 | ||||||
| その他未払金 | 8,694 | (6,697) | 1,997 | (542) | ― | ― | 1,455 | ||||||
| 合計 | 12,196 | (6,697) | 5,499 | (631) | ― | (3,343) | 1,525 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象である金融負債 | 825,539 | (105,517) | 720,022 | (523,280) | (74,365) | (76,680) | 45,697 | ||||||
| 強制力のあるネッティング契約の対象でない金融負債 | 103,753 | ― | 103,753 | ― | ― | ― | 103,753 | ||||||
| 金融負債合計 | 929,292 | (105,517) | 823,775 | (523,280) | (74,365) | (76,680) | 149,450 | ||||||
2017年度第1四半期に、ある清算機関が、取引が毎日決済されたとみなすことを要求する規則変更を採用した。一部の他の清算機関も同様の扱いを認めている。これらの清算機関との取引が決済されたとみなされる場合、その影響は、デリバティブ資産および負債の総額の減少であり、上記の表の純額への影響はない。
(訳文)
独立監査人の監査報告書
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(無限責任会社)株主 御中
財務書類に係る報告
財務書類に対する意見
以下に定義されているゴールドマン・サックス・インターナショナルの財務書類(以下「財務書類」という。)に係る私どもの意見は以下のとおりである。
・ 2016年12月31日現在の会社の状態ならびに同日に終了した事業年度における利益およびキャッシュ・フローについて真実かつ公正な概観を与え、
・ 英国において一般に公正妥当と認められている会計実務に準拠して適正に作成され、
・ 2006年会社法の要件に準拠して作成されている。
私どもが監査した事項
アニュアル・レポートに含まれる財務書類は、以下により構成されている。
・ 2016年12月31日現在の貸借対照表、
・ 同日に終了した事業年度における損益計算書および包括利益計算書、
・ 同日に終了した事業年度におけるキャッシュ・フロー計算書、
・ 同日に終了した事業年度における持分変動計算書、および
・ 財務書類に対する注記(重要な会計方針の要約およびその他の説明情報を含む)。
必要とされる一部の開示については、財務書類に対する注記ではなく、アニュアル・レポートの他の箇所で行われている。これらは財務書類と相互参照の上、監査済みとして識別される。
当該財務書類の作成に適用されている財務報告の枠組は、FRS第101号「簡易化された情報開示のフレームワーク」により構成される英国会計基準および適用される法令(英国において一般に公正妥当と認められている会計実務)である。
財務報告の枠組を適用するに際し、取締役は、重要な会計上の見積りなど複数の主観的な判断を行っている。かかる見積りを行うに際し、取締役は仮定を置き、将来の事象を検討した。
2006****年会社法に規定されているその他の事項に対する意見
監査の過程で実施した手続に基づく私どもの意見では、
・ 当該財務書類が作成された事業年度の戦略報告書および取締役報告書に記載されている情報は、財務書類と一貫しており、また
・ 戦略報告書および取締役報告書は、適用される法的要件に準拠して作成されている。
さらに私どもは、会社およびそれを取り巻く環境について監査の過程で入手した知識および理解に照らし、戦略報告書および取締役報告書において重要な虚偽表示を識別した場合には、報告義務が課せられている。これに関して報告すべき事項はない。
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例外的に私どもが報告を要するその他の事項
受領した会計報告ならびに情報および説明の適切性
2006年会社法に基づいて、以下の場合、私どもの監査意見において報告が求められている。
・ 私どもの監査に必要な全ての情報および説明が提供されていない場合、
・ 会社が適正に会計記録を行っていない場合、あるいは私どもが訪問しなかった支店から私どもの監査に対する適切な返答が得られなかった場合、または
・ 財務書類が会計記録や返答と一致していない場合。
私どもには、この責任から生じた報告すべき例外事項はない。
取締役報酬
2006年会社法に基づき、法律により規定されている取締役報酬の特定の開示がなされていないというのが私どもの意見である場合は、私どもはその報告を要求されている。私どもには、この責任から生じた報告すべき例外事項はない。
財務書類および監査に関する責任
私どもの責任および取締役の責任
50ページ(訳者注:原文のページ)に記載されている取締役の責任に詳述されているとおり、取締役は、財務書類を作成し、当該財務書類が真実かつ公正な概観を与えることの確信を得る責任を有する。
私どもの責任は、適用される法令および国際監査基準(英国およびアイルランド)(以下「ISA(英国およびアイルランド)」という。)に準拠して財務書類を監査し意見を表明することである。これらの基準は、私どもに監査実務審議会の倫理基準に準拠することを要求している。
意見を含む本報告書は、2006年会社法第16部第3章に準拠して機関としての会社の株主のためにのみ作成されるものであり、その他の目的に対しては責任を負わない。私どもは、意見を表明するにあたり、他の目的に対し責任を負うものではなく、私どもが事前に同意書で明確に同意している場合を除き、本報告書を読むその他の者もしくは本報告書を入手する可能性のあるその他の者に対して責任を負うものではない。
財務書類監査に含まれる事項
私どもはISA(英国およびアイルランド)に従って監査を実施した。監査には、財務書類における金額および開示について、財務書類に不正または誤謬による重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的な保証を与えるに十分な証拠を入手することが含まれる。これには、以下に関する評価が含まれる。
・ 会計方針が会社の現況に対して適切であり、継続的に適用され、かつ適正に開示されているか否か、
・ 取締役による重要な会計上の見積りの合理性、および
・ 全体的な財務書類の表示。
これらの領域における私どもの主な業務は、入手可能な証拠に照らして取締役の判断を評価し、私ども独自の判断を形成し、財務書類における開示を評価することである。
私どもは、サンプリングやその他の監査手法を用いて、結論を形成するための合理的基礎の形成に必要であると私どもが判断する範囲で、資料をテストおよび検討する。私どもは、統制の有効性テスト、実証手続またはその両方の組み合わせを通じて監査証拠を入手する。
また、私どもは監査済みの財務書類との重要な差異を識別するため、また監査実施の過程で私どもが得た知識に基づき著しく不正確であるか当該知識との重要な不整合があることが明白な情報を識別するために、アニュアル・レポートにおける財務情報および非財務情報を全て査閲した。明白な重要な虚偽表示または不一致を私どもが認識する場合、私どもは本報告書への含意を検討する。戦略報告書および取締役報告書に関しては、私どもは適用される法的要件により求められる開示がそれらの報告書に含まれているかを検討する。
ダンカン・マクナブ(上級法定監査人)
プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー
勅許会計士、法定監査人
SE1 2RT ロンドン、モア・ロンドン・リバーサイド7
2017年3月16日
(※)上記は、英文で作成された監査報告書原本の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解または意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。
(訳文)
独立監査人の監査報告書
ゴールドマン・サックス・インターナショナル(無限責任会社)株主 御中
財務書類の監査に係る報告
意見
以下に定義されているゴールドマン・サックス・インターナショナル(以下「会社」という。)の財務書類に係る私どもの意見は以下のとおりである。
・ 2017年12月31日現在の会社の状態ならびに同日に終了した事業年度における利益およびキャッシュ・フローについて真実かつ公正な概観を与え、
・ 英国において一般に公正妥当と認められている会計実務(FRS第101号「簡易化された開示のフレームワーク」により構成される英国会計基準および適用される法令)に準拠して適正に作成され、
・ 2006年会社法の要件に準拠して作成されている。
私どもは、アニュアル・レポートに含まれる財務書類を監査しており、当該財務書類は、2017年12月31日現在の貸借対照表、同日に終了した事業年度における損益計算書、包括利益計算書、キャッシュ・フロー計算書、持分変動計算書、および財務書類に対する注記(重要な会計方針に関する記載およびその他の説明情報を含む)により構成されている。
必要とされる一部の開示については、財務書類に対する注記ではなく、アニュアル・レポートの戦略報告書で行われている。戦略報告書において監査済として特定されている開示は、財務書類の一部である。
私どもの意見は、監査委員会に対する私どもの報告と一致している。
意見の基礎
私どもは、国際監査基準(英国)(以下「ISA(英国)」という。)および適用される法令に準拠して監査を行った。ISA(英国)のもとでの私どもの責任は、本報告書の「財務書類の監査に対する監査人の責任」区分に詳述されている。私どもは、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。
独立性
私どもは、英国における財務書類の本監査に関連する倫理要件(上場している社会的影響度の高い事業体に適用される英国財務報告評議会(以下「FRC」という。)による倫理基準を含む)に準拠して会社からの独立性を維持しており、当該要件に準拠してその他の倫理的責任を全うしている。
FRCのパートナー・ローテーション規則に準拠して、新たな上級法定監査人が2017年度の監査の責任を担っている。
私どもは、私どもが把握し信じる限り、FRCの倫理基準で禁止されている非監査業務が会社に提供された事実はないと言明する。
私どもは、財務書類に対する注記6「一般管理費」に開示されているものを除き、2017年1月1日から2017年12月31日までの期間において会社に非監査業務を提供していない。
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本監査のアプローチ
概要
| 重要性の基準値 | ・全体的な重要性の基準値:180百万米ドル(2016年度:170百万米ドル) ・計算の基礎:規制上の総自己資本資源の0.5% |
|---|---|
| 監査範囲 | ・会社の財務書類全体に対しフルスコープの監査を実施 |
| 監査上の主要な事項 | ・公正価値で保有するデリバティブ金融商品の評価 |
監査の範囲
本監査計画の一環として、私どもは重要性の基準値を決定し、財務書類における重要な虚偽表示リスクを評価した。私どもは特に、仮定の決定や本質的に不確実な将来事象の検討を伴う重要な会計上の見積りに関するものなど、取締役が主観的判断を行った分野に注目した。
私どもは、会社および会社が事業を行っている業界に適用される法的および規制上のフレームワークを理解し、適用される法規制に反する行為(不正を含む)を会社が行っているリスクを検討した。私どもは、不正は(偽造、意図的な虚偽の陳述、共謀などにより)意図的に隠蔽されている可能性があることから、不正による重要な虚偽表示を発見できないリスクは、誤謬によるものを発見できないリスクよりも高いという認識のもと、リスクに対応するために監査手続を計画した。私どもは、会社の財務書類に重要な虚偽表示をもたらす可能性のある法規制に重点を置いた。これらには、2006年会社法、英国金融行為監督機構の顧客資金取扱規定および英国健全性規制機構による規制が含まれるが、これらに限定されない。私どもの実施したテストは、根拠となる裏付資料に照らした財務書類の開示内容のレビュー、規制当局とのやり取りのレビュー、法律顧問とのやり取りのレビュー、経営者への質問、および財務書類に関連する範囲での内部監査報告書のレビューを含んでいたが、これらに限定されない。上記の監査手続には固有の限界があり、法令違反行為が財務書類に反映された事象および取引から切り離されているほど、当該違反行為に気付く可能性は低くなる。
私どもは、不正を含む不法行為に関連する監査上の主要な事項は識別していない。私どもが行うすべての監査と同様に、経営者による内部統制の無効化リスクについても対応を行った。これには、仕訳テストを実施すること、および不正による重要な虚偽表示リスクを示す可能性のある、取締役の偏向に関する証拠の有無を評価することが含まれる。
監査上の主要な事項
監査上の主要な事項とは、監査人の職業的専門家としての判断において、当期の財務書類監査で最も重要な事項である。また、監査上の主要な事項は、監査人が識別した重要な虚偽表示リスク(不正によるかどうかを問わない)のうち最も重要であると評価されたものを含んでおり、これには、全体的な監査戦略、監査資源の配分および監査チームへの指示に最も大きな影響を与えるものが含まれている。これらの項目、および私どもがこれらの項目について実施した手続の結果に関する私どものコメントは、財務書類全体に対する監査の観点から、私どもの意見を形成するにあたり対応されたものである。私どもは、これらの項目に対しては個別の意見を表明しない。これは、私どもの監査で識別されたすべてのリスクを完全に網羅したものではない。
| 監査上の主要な事項 | 監査上の主要な事項に対する監査上の対応手続 |
|---|---|
| 公正価値で保有するデリバティブ金融商品の評価 財務書類に対する注記28「金融資産および金融負債」参照 財務書類に対する注記2「重要な会計方針の要約」に記載の会計方針に従い、デリバティブ金融商品は公正価値で貸借対照表に計上されており、公正価値の変動は純収益に計上される。 デリバティブ金融商品の評価は、さまざまな入力情報を用いる金融モデルにより行われる。会社のデリバティブの大部分は活発な市場で取引され、経営者の評価を裏付ける外部の観察可能な入力情報が入手可能である。当該デリバティブは公正価値の階層のレベル2に分類される(注記28参照)。会社はまた、限られた活発な市場しか存在しない、または活発な市場が全く存在しない、複雑かつより流動性の低いデリバティブ金融商品取引を行う。この場合、評価を裏付ける観察可能な証拠がより少なくなり、見積りの不確実性は増大する。評価における入力情報に観察不能かつ重要なものが1つ以上含まれる場合、金融商品は公正価値の階層のレベル3に分類される。2017年12月31日現在、デリバティブ金融資産および金融負債合計はそれぞれ5,662.1億ドルおよび5,561.2億ドルであり、そのうち、レベル3のデリバティブ金融資産および金融負債はそれぞれ34.7億ドルおよび22.7億ドルであった。 公正価値の算定に経営者による重要な判断を要する場合、デリバティブ金融商品の評価に関連する重要な虚偽表示リスクは高くなる。監査上の主要な事項は、当該デリバティブ金融商品の評価に関連している。 私どもは、私どもの業界経験や会社の事業に関する知識を用いて、会社が保有するデリバティブ金融商品のリスク評価を実施した。私どもは、経営者による重要な判断を要する領域および私どもの監査重点項目を特定するためにこの分析を利用した。 レベル3の金融商品に関して、私どもは特定の信用デリバティブおよび株式デリバティブの評価を重点項目とした。信用デリバティブに関する重点項目には、担保付資金調達スプレッドに感応するデリバティブ・ポートフォリオの評価や主要な判断を伴う手法が含まれる。私どもはまた、特定のレベル2のデリバティブ金融商品について、その規模、性質または複雑性により、適切な評価調整を含む公正価値の算定においてより多くの判断を要するとされるものを重点項目とした。 | 私どもは、経営者による金融商品の評価に係る統制の整備状況を理解および評価し、その運用状況の有効性を評価した。当該統制には以下が含まれる。 ・リスク管理担当の専門家チームによる新規および既存のモデルの検証、ならびに使用するモデルに関するアクセスおよび変更に係る管理統制。 ・第三者から提供される価格および評価モデルへの入力情報を用いてコントローラーが実施する月次の価格検証プロセス。 ・主要な評価調整の算定および承認。 私どもは、当該統制の整備状況または運用状況の有効性について重大な例外事項を検出しておらず、私どもの監査の目的において当該統制に依拠できると判断した。 私どもは内部の評価専門家を利用して、すべてのレベルのデリバティブ金融商品の再評価をサンプルベースで実施しており、その評価は独立したモデルおよび可能な範囲で入手した独立した入力情報を用いて行われた。当該商品の再評価に経営者の入力情報を用いたサンプルについて、私どもはその入力情報の妥当性を評価した。また、経営者による価格検証プロセスに用いられた外部の入力情報を検証し、情報源の適切性に関する評価を実施した。 レベル3においては、私どもは信用デリバティブの再評価をサンプルベースで実施し、経営者による担保付資金調達スプレッドの算定手法を評価し、また、入力情報を外部の情報源に照らして検証した。私どもは株式デリバティブの再評価をサンプルベースで実施し、コリレーションを含む主要な入力情報の検証を行った。私どもは入手した証拠から、使用された仮定および手法は適切であると判断した。 私どもは重要な評価調整の算定に使用された手法および仮定を評価した。私どもは期末日現在の評価調整をサンプルベースで検証した。 また、私どもは担保紛争処理や重要性のある単発的(ワンオフ)収益を検証し、該当する場合には経営者による評価の妥当性に関する証拠となり得るその他の事象を検討した。 私たちは、実施した作業に基づき、デリバティブ金融商品の評価に関連する経営者による判断を裏付ける証拠が得られたと判断した。 私どもは、経営者が既存の方針に従いデリバティブ金融商品を公正価値の階層における適切なレベル(1、2または3)に分類しており、また、分類に関する当該方針が適切であったことを確認するための検証を実施した。 私どもは、注記28「金融資産および金融負債」に記載される重要な観察不能な入力情報および公正価値の階層に関する開示を通読および評価し、それらが適切であると判断した。 |
監査範囲の構成方法
私どもは、財務書類全体に対する意見を提供するための十分な作業が実施されるように、会社の構造、会計処理プロセスおよび統制、ならびに会社が事業を行っている業界を考慮して監査範囲を決定した。
会社は、世界中の顧客を対象として幅広い金融サービスを提供している。会社はまた、ヨーロッパ、中東およびアフリカ(以下「EMEA」という。)地域の顧客に金融サービスを提供するために、これら地域全体にわたり数多くの支店および駐在事務所を有している。私どもは、監査上、会社を単一の構成単位とみなしている。
海外拠点のトレーダーは、会社の代理として取引を実施している。このような状況において、財務報告に関連する一定の内部統制が当該拠点において運用されている。また、最終的な親会社のザ・ゴールドマン・サックス・グループ・インクにより米国において、もしくは会社の監査に関連するその他の拠点のグループ・シェアード・サービス・センターにおいて、集約されている機能も数多くある。私どもは、これら各拠点において必要な監査業務の範囲を決定し、PwCネットワークファームに指示書を発行した。私どもは、監査業務の責任を有するファームと監査の過程を通じて定期的に意見交換を行った。これには、主要な調書のレビューおよび高リスク監査領域における作業結果についての討議が含まれる。私どもは、私どもに代わって実施された手続は、私どもが監査意見を表明する上で十分であったと考えている。
重要性
私どもの監査範囲は適用される重要性により影響される。私どもは、重要性に関して特定の定量的な基準値を定めた。これらは定性的な検討と合わせて、私どもの監査の対象範囲や個々の財務書類項目および開示内容に対する監査手続の性質、実施時期および範囲を決定する際、ならびに虚偽表示が個別にまたは集計して財務書類全体に及ぼす影響を評価する際に用いられた。
職業的専門家としての判断に基づき、私どもは財務書類全体に関する重要性の基準値を以下のとおり決定した。
| 全体的な重要性の基準値 | 180百万米ドル(2016年度:170百万米ドル) |
|---|---|
| 決定方法 | アニュアル・レポートの9ページ(訳者注:原文のページ)に記載の規制上の総自己資本資源の0.5%(2016年度:0.5%) |
| 適用されたベンチマークの根拠 | 直接および最終的な親会社、経営者ならびに会社の規制当局が、財務書類の主な利用者である。これら利用者が重要視するのは規制上の総自己資本資源の水準である。 |
私どもは、監査中に識別した9百万米ドル(2016年度:8.5百万米ドル)を超える虚偽表示のほか、私どもとして定性的な理由から報告が必要と考えたこれより少額の虚偽表示についても、監査委員会に報告することを同委員会と合意した。
継続企業の前提に関連する結論
私どもはISA(英国)により、以下のいずれかに該当する場合に報告を義務付けられているが、これらの事項に関して報告すべきことはない。
・ 継続企業を前提として取締役が財務書類を作成することが適切でない場合。
・ 会社が財務書類の発行承認日から少なくとも12ヶ月間にわたって継続企業の前提による会計処理の適用を継続できることについて重要な疑義を生じさせるような重要な不確実性が識別されている場合で、取締役が財務書類においてそれを開示していない場合。
しかしながら、将来のすべての事象または状況を予測することはできないため、この記述は、継続企業としての会社の存続能力に関して保証するものではない。
その他の情報に係る報告
その他の情報は、アニュアル・レポートに含まれる、財務書類(先述の定義同様)およびそれに対する私どもの監査報告書以外のすべての情報から成る。取締役はその他の情報についての責任を有する。財務書類に対する私どもの意見はその他の情報を対象としておらず、したがって、私どもはその他の情報に対し、監査意見、または本報告書に明示的に記載されている場合を除いていかなる形式の保証も表明しない。
財務書類監査に関連する私どもの責任は、その他の情報を通読すること、およびその際に、その他の情報に財務書類または監査中に入手した知識との重要な不整合があるか、もしくは重要な虚偽表示があるかを検討することである。明らかな重要な不整合または重要な虚偽表示を識別した場合、私どもは、財務書類の重要な虚偽表示またはその他の情報の重要な虚偽表示があるかどうかを結論付けるための手続を実施する必要がある。私どもが実施した作業に基づき、その他の情報に重要な虚偽表示があると結論付けた場合、私どもはその事実を報告しなければならない。これらの責任に基づき報告すべきことはない。
戦略報告書および取締役報告書に関して、私どもは2006年会社法により義務付けられている開示内容が含まれているかどうかも検討した。
ISA(英国)は、上記の責任および私どもが監査において実施した作業に基づき、特定の意見および下記の事項についても報告するよう要求している。
戦略報告書および取締役報告書
監査の過程で実施した手続に基づく私どもの意見では、2017年12月31日に終了した事業年度における戦略報告書および取締役報告書に記載されている情報は、財務書類と一貫しており、適用される法的要求事項に準拠して作成されている。
私どもは、会社およびそれを取り巻く環境について監査の過程で入手した知識および理解に照らし、戦略報告書および取締役報告書において重要な虚偽表示は識別していない。
財務書類および監査に関する責任
財務書類に対する取締役の責任
40ページ(訳者注:原文のページ)に記載の取締役の責任に関する報告書に詳述のとおり、取締役は、適用されるフレームワークに従って当該財務書類を作成する責任、またその財務書類が真実かつ公正な概観を与えるものであることを確認する責任を有している。取締役は、不正または誤謬による重要な虚偽表示のない財務書類を作成するために取締役が必要と判断する内部統制についても責任を有している。
財務書類の作成において、取締役は、継続企業としての会社の存続能力の評価、継続企業の前提に関連する事項の開示(該当する場合)、ならびに継続企業の前提による会計処理の使用に責任を有している。ただし、取締役が会社を清算または業務を停止する意図を有する場合、あるいはそうするより他に現実的な代替案がない場合はこの限りではない。
財務書類の監査に対する監査人の責任
私どもの目的は、不正または誤謬によるかを問わず、全体として財務書類に重要な虚偽表示がないかどうかに関する合理的な保証を得ること、ならびに私どもの意見を含む監査報告書を発行することにある。合理的な保証は、高い水準の保証ではあるが、ISA(英国)に従って実施された監査が、重要な虚偽表示が存在している場合にそれをすべて発見することを保証するものではない。虚偽表示は、不正または誤謬から発生する可能性があり、個別にまたは集計すると、当該財務書類の利用者の経済的意思決定に影響を与えると合理的に見込まれる場合に、重要性があると判断される。
財務書類の監査に対する私どもの責任に関する詳しい説明は、FRCのウェブサイト(www.frc.org.uk/auditorsresponsibilities)に記載されている。この説明は、この監査報告書の一部を構成している。
本報告書の使用
本報告書(意見含む)は、2006年会社法第16部第3章に準拠した機関である会社の株主のためにのみ作成されるものであり、その他の目的のためではない。私どもは意見を表明するにあたり、事前に書面で明確に同意している場合を除き、その他の目的に対して責任を負わず、本報告書を読むその他の者または報告書を入手する可能性のあるその他の者に対して責任を負うものではない。
要求されているその他の報告
2006****年会社法に基づく除外事項の報告
2006年会社法に基づいて、以下の場合、私どもの監査意見において報告が求められている。
・ 私どもの監査に必要な全ての情報および説明が提供されていない場合、
・ 会社が適正に会計記録を行っていない場合、あるいは私どもが訪問しなかった支店から私どもの監査に対する適切な返答が得られなかった場合、
・ 法律で定められた取締役報酬に関する特定の開示がなされていない場合、
・ 財務書類が会計記録や返答と一致していない場合。
私どもには、この責任から生じた報告すべき例外事項はない。
任命
私どもは、1988年9月22日に取締役により、1989年11月24日に終了した期間およびその後の会計期間に係る財務書類の監査人に任命された。中断なく監査人を務める合計期間は、1989年11月24日に終了した会計期間から2017年12月31日に終了した会計期間までの29年間である。
ジョナサン・ホロウェイ(上級法定監査人)
プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー
勅許会計士、法定監査人
ロンドン
2018年3月15日
(※)上記は、英文で作成された監査報告書原本の訳文として記載されたものです。訳文においては、原本の内容を正確に表すよう細心の注意が払われていますが、いかなる内容の解釈、見解または意見においても、原語で記載された監査報告書原本が本訳文に優先します。
Independent Auditors' Report to the Members of
Goldman Sachs International (unlimited company)
Report on the financial statements
Our opinion
In our opinion, Goldman Sachs International's financial statements (the “financial statements”):
• give a true and fair view of the state of the company's affairs as of December 31, 2016 and of its profit and cash flows for the year then ended;
• have been properly prepared in accordance with United Kingdom Generally Accepted Accounting Practice; and
• have been prepared in accordance with the requirements of the Companies Act 2006.
What we have audited
The financial statements, included within the Annual Report, comprise:
• the Balance Sheet as of December 31, 2016;
• the Profit and Loss Account and the Statements of Comprehensive Income for the year then ended;
• the Statements of Cash Flows for the year then ended;
• the Statements of Changes in Equity for the year then ended; and
• the notes to the financial statements, which include a summary of significant accounting policies and other explanatory information.
Certain required disclosures have been presented elsewhere in the Annual Report, rather than in the notes to the financial statements. These are cross-referenced from the financial statements and are identified as audited.
The financial reporting framework that has been applied in the preparation of the financial statements is United Kingdom Accounting Standards, comprising FRS 101 “Reduced Disclosure Framework”, and applicable law (United Kingdom Generally Accepted Accounting Practice).
In applying the financial reporting framework, the directors have made a number of subjective judgements, for example in respect of significant accounting estimates. In making such estimates, they have made assumptions and considered future events.
**
**
Opinion on other matter prescribed by the Companies Act 2006
In our opinion, based on the work undertaken in the course of the audit:
• the information given in the Strategic Report and the Directors' Report for the financial year for which the financial statements are prepared is consistent with the financial statements; and
• the Strategic Report and the Directors' Report have been prepared in accordance with applicable legal requirements.
In addition, in light of the knowledge and understanding of the company and its environment obtained in the course of the audit, we are required to report if we have identified any material misstatements in the Strategic Report and the Directors' Report. We have nothing to report in this respect.
Other matters on which we are required to report by exception
Adequacy of accounting records and information and explanations received
Under the Companies Act 2006 we are required to report to you if, in our opinion:
• we have not received all the information and explanations we require for our audit; or
• adequate accounting records have not been kept, or returns adequate for our audit have not been received from branches not visited by us; or
• the financial statements are not in agreement with the accounting records and returns.
We have no exceptions to report arising from this responsibility.
Directors' remuneration
Under the Companies Act 2006 we are required to report to you if, in our opinion, certain disclosures of directors' remuneration specified by law are not made. We have no exceptions to report arising from this responsibility.
Responsibilities for the financial statements and the audit
Our responsibilities and those of the directors
As explained more fully in the Statement of Directors' Responsibilities set out on page 50, the directors are responsible for the preparation of the financial statements and for being satisfied that they give a true and fair view.
Our responsibility is to audit and express an opinion on the financial statements in accordance with applicable law and International Standards on Auditing (UK and Ireland) (“ISAs (UK & Ireland)”). Those standards require us to comply with the Auditing Practices Board's Ethical Standards for Auditors.
This report, including the opinions, has been prepared for and only for the company's members as a body in accordance with Chapter 3 of Part 16 of the Companies Act 2006 and for no other purpose. We do not, in giving these opinions, accept or assume responsibility for any other purpose or to any other person to whom this report is shown or into whose hands it may come save where expressly agreed by our prior consent in writing.
What an audit of financial statements involves
We conducted our audit in accordance with ISAs (UK & Ireland). An audit involves obtaining evidence about the amounts and disclosures in the financial statements sufficient to give reasonable assurance that the financial statements are free from material misstatement, whether caused by fraud or error. This includes an assessment of:
• whether the accounting policies are appropriate to the company's circumstances and have been consistently applied and adequately disclosed;
• the reasonableness of significant accounting estimates made by the directors; and
• the overall presentation of the financial statements.
We primarily focus our work in these areas by assessing the directors' judgements against available evidence, forming our own judgements, and evaluating the disclosures in the financial statements.
We test and examine information, using sampling and other auditing techniques, to the extent we consider necessary to provide a reasonable basis for us to draw conclusions. We obtain audit evidence through testing the effectiveness of controls, substantive procedures or a combination of both.
In addition, we read all the financial and non-financial information in the Annual Report to identify material inconsistencies with the audited financial statements and to identify any information that is apparently materially incorrect based on, or materially inconsistent with, the knowledge acquired by us in the course of performing the audit. If we become aware of any apparent material misstatements or inconsistencies we consider the implications for our report. With respect to the Strategic Report and Directors' Report, we consider whether those reports include the disclosures required by applicable legal requirements.
Duncan McNab (Senior Statutory Auditor)
for and on behalf of PricewaterhouseCoopers LLP
Chartered Accountants and Statutory Auditors
7 More London Riverside
London
SE1 2RT
March 16, 2017
(※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管しております。
Independent auditors' report to the members of Goldman Sachs International (unlimited company)
Report on the audit of the financial statements
Opinion
In our opinion, Goldman Sachs International’s (“the company”) financial statements:
・ give a true and fair view of the state of the company’s affairs as at December 31, 2017 and of its profit and cash flows for the year then ended;
・ have been properly prepared in accordance with United Kingdom Generally Accepted Accounting Practice (United Kingdom Accounting Standards, comprising FRS 101 “Reduced Disclosure Framework”, and applicable law); and
・ have been prepared in accordance with the requirements of the Companies Act 2006.
We have audited the financial statements, included within the Annual Report, which comprise: the Balance Sheet as at December 31, 2017; the Profit and Loss Account, the Statements of Comprehensive Income, the Statements of Cash Flows, the Statements of Changes in Equity for the year then ended; and the Notes to the Financial Statements, which include a description of the significant accounting policies and other explanatory information.
Certain required disclosures have been presented in the Strategic Report in the Annual Report rather than in the Notes to the Financial Statements. The disclosures identified as audited within the Strategic Report form an integral part of the financial statements.
Our opinion is consistent with our reporting to the Audit Committee.
Basis for opinion
We conducted our audit in accordance with International Standards on Auditing (UK) (“ISAs (UK)”) and applicable law. Our responsibilities under ISAs (UK) are further described in the Auditors’ responsibilities for the audit of the financial statements section of our report. We believe that the audit evidence we have obtained is sufficient and appropriate to provide a basis for our opinion.
**Independence**
We remained independent of the company in accordance with the ethical requirements that are relevant to our audit of the financial statements in the U.K., which includes the Financial Reporting Council’s (“FRC”) Ethical Standard as applicable to listed public interest entities, and we have fulfilled our other ethical responsibilities in accordance with these requirements.
In accordance with the partner rotation rules of the FRC, a new Senior Statutory Auditor took responsibility for the 2017 audit.
To the best of our knowledge and belief, we declare that non-audit services prohibited by the FRC’s Ethical Standard were not provided to the company.
Other than those disclosed in Note 6 ‘Administrative Expenses’ to the financial statements, we have provided no other non-audit services to the company in the period from January 1, 2017 to December 31, 2017.
Our audit approach
**Overview**
| Materiality | ・ Overall materiality: $180 million (2016:$170 million). ・ Based on: 0.5% of total regulatory capital resources. |
|---|---|
| Audit scope | ・ We perform a full scope audit of the financial statements of the company as a whole. |
| Key audit matter | ・ Valuation of derivative financial instruments held at fair value. |
The scope of our audit
As part of designing our audit, we determined materiality and assessed the risks of material misstatement in the financial statements. In particular, we looked at where the directors made subjective judgements, for example in respect of significant accounting estimates that involved making assumptions and considering future events that are inherently uncertain.
We gained an understanding of the legal and regulatory framework applicable to the company and the industry in which it operates, and considered the risk of acts by the company which were contrary to applicable laws and regulations, including fraud. We designed audit procedures to respond to the risk, recognising that the risk of not detecting a material misstatement due to fraud is higher than the risk of not detecting one resulting from error, as fraud may involve deliberate concealment by, for example, forgery or intentional misrepresentations, or through collusion. We focused on laws and regulations that could give rise to a material misstatement in the company’s financial statements, including but not limited to, the Companies Act 2006, the Financial Conduct Authority’s Client Asset Sourcebook, and the Prudential Regulation Authority’s regulations. Our tests included, but were not limited to, a review of the financial statement disclosures to underlying supporting documentation, review of correspondence with the regulators, review of correspondence with legal advisors, enquiries of management and review of internal audit reports in so far as they related to the financial statements. There are inherent limitations in the audit procedures described above and the further removed non- compliance with laws and regulations is from the events and transactions reflected in the financial statements, the less likely we would become aware of it.
We did not identify any key audit matters relating to irregularities, including fraud. As in all of our audits, we also addressed the risk of management override of internal controls, including testing journals and evaluating whether there was evidence of bias by the directors that represented a risk of material misstatement due to fraud.
**Key audit matters**
Key audit matters are those matters that, in the auditors’ professional judgement, were of most significance in the audit of the financial statements of the current period and include the most significant assessed risks of material misstatement (whether or not due to fraud) identified by the auditors, including those which had the greatest effect on: the overall audit strategy; the allocation of resources in the audit; and directing the efforts of the engagement team. These matters, and any comments we make on the results of our procedures thereon, were addressed in the context of our audit of the financial statements as a whole, and in forming our opinion thereon, and we do not provide a separate opinion on these matters. This is not a complete list of all risks identified by our audit.
| Key audit matter | How our audit addressed the key audit matter | |
|---|---|---|
| Valuation of derivative financial instruments held at fair value Refer to Note 28 ‘Financial Assets and Financial Liabilities’ in the financial statements. In accordance with the accounting policies set out in Note 2 ‘Summary of Significant Accounting Policies’ to the financial statements, derivative financial instruments are recorded in the balance sheet at fair value and changes in fair value are recorded in net revenues. The valuations of derivative financial instruments are produced by financial models using a variety of inputs. Most of the company’s derivatives are traded in active markets and external observable inputs are available to support management’s valuations. Such derivatives are classified as level 2 in the valuation hierarchy (see Note 28). The company also enters into complex and less liquid derivative financial instruments where a limited or no active market exists. In these instances, there is less observable evidence to support the valuations and hence there is greater estimation uncertainty. When one or more valuation inputs are unobservable and significant, the financial instrument is classified as level 3 in the valuation hierarchy. Total derivative financial assets and financial liabilities were $566.21 billion and $556.12 billion, respectively, at December 31, 2017, of which level 3 derivative financial assets and financial liabilities were $3.47 billion and $2.27 billion, respectively. The higher assessed risks of material misstatement relate to the valuation of derivative financial instruments where significant management judgement is required in the determination of fair value. This key audit matter relates to the valuation of such derivative financial instruments. We performed a risk assessment of the derivative financial instruments held by the company using our industry experience and knowledge of the company’s business. We used this analysis to identify areas of significant management judgement and focus our testing. With respect to level 3 financial instruments, we focused on the valuation of certain credit and equity derivatives. Within credit derivatives this included the valuation of a portfolio of derivatives sensitive to secured funding spreads, the methodology for which involves a key judgement. We also focused our work on certain level 2 derivative financial instruments where, due to their size, nature or complexity, greater judgement is required in the determination of fair value, including appropriate valuation adjustments. | We understood and evaluated the design and tested the operational effectiveness of the controls over management’s valuation of financial instruments. These controls included: ・ Validation of new and existing models by a specialist team within the risk function, as well as access and change management controls in respect of models in use. ・ The monthly price verification process performed by the controller’s function using prices and model valuation inputs sourced from third parties. ・ Calculation and approval of key valuation adjustments. We noted no significant exceptions in the design or operating effectiveness of these controls and we determined we could rely on these controls for the purposes of our audit. We utilised internal valuation specialists to revalue a sample of derivative financial instruments across all levels using independent models and, to the extent available, independently sourced inputs. For samples where we utilised management’s inputs to revalue the instrument, we assessed the reasonableness of the inputs used. We also tested external inputs used within management’s price verification process and evaluated the appropriateness of the sources. Within level 3, we revalued a sample of credit derivatives, and evaluated management’s methodology for determining secured funding spreads and tested inputs to external sources. We revalued a sample of equity derivatives and tested the key inputs such as correlation. From the evidence obtained, we found the assumptions and methodologies used to be appropriate. We evaluated the methodology and underlying assumptions used to determine material valuation adjustments. We tested a sample of valuation adjustments at the year end. We also tested collateral disputes, significant one-off revenues, and considered other events, where relevant, which could provide evidence about the appropriateness of management’s valuations. Based on the work performed, we found management’s judgements in relation to the valuation of derivative financial instruments to be supported by the evidence obtained. We performed testing to validate that management had allocated derivative financial instruments to the appropriate level (1, 2 or 3) within the fair value hierarchy in line with the established policy, and that the policy classifications were appropriate. We read and assessed the disclosures in Note 28 ‘Financial Assets and Financial Liabilities’ regarding significant unobservable inputs and the fair value hierarchy and found them to be appropriate. |
**How we tailored the audit scope**
We tailored the scope of our audit to ensure that we performed enough work to be able to give an opinion on the financial statements as a whole, taking into account the structure of the company, the accounting processes and controls, and the industry in which it operates.
The company provides a wide range of financial services to clients located worldwide. The company also operates a number of branches and representative offices across Europe, the Middle East and Africa (EMEA) to provide financial services to clients in those regions. We consider that the company is a single audit component.
Traders based in overseas locations enter into transactions on behalf of the company. In these circumstances, certain internal controls relevant to financial reporting operate in those locations. In addition, there are a number of centralised functions operated by the ultimate parent company, The Goldman Sachs Group, Inc., in the U.S. or in group shared service centres in other locations which are relevant to the audit of the company. We determined the scope of the work required in each of these locations and we issued instructions to PwC network firms. We interacted regularly with the firms responsible for the work throughout the course of the audit.
This included reviewing key working papers and discussing the results of work in higher risk areas of the audit. We concluded that the procedures performed on our behalf were sufficient for the purposes of issuing our opinion.
**Materiality**
The scope of our audit was influenced by our application of materiality. We set certain quantitative thresholds for materiality. These, together with qualitative considerations, helped us to determine the scope of our audit and the nature, timing and extent of our audit procedures on the individual financial statement line items and disclosures and in evaluating the effect of misstatements, both individually and in aggregate on the financial statements as a whole.
Based on our professional judgement, we determined materiality for the financial statements as a whole as follows:
| Overall materiality | $180 million (2016: $170 million). |
|---|---|
| How we determined it | 0.5% of total regulatory capital resources (2016: 0.5%) as set out on page 9 of the Annual Report. |
| Rationale for benchmark applied | The immediate and ultimate parent companies, management and the company’s regulators are the primary users of the financial statements. The level of total regulatory capital resources is a key focus of these users. |
We agreed with the Audit Committee that we would report to them misstatements identified during our audit above $9 million (2016: $8.5 million) as well as misstatements below that amount that, in our view, warranted reporting for qualitative reasons.
Conclusions relating to going concern
We have nothing to report in respect of the following matters in relation to which ISAs (UK) require us to report to you when:
・ the directors’ use of the going concern basis of accounting in the preparation of the financial statements is not appropriate; or
・ the directors have not disclosed in the financial statements any identified material uncertainties that may cast significant doubt about the company’s ability to continue to adopt the going concern basis of accounting for a period of at least twelve months from the date when the financial statements are authorised for issue.
However, because not all future events or conditions can be predicted, this statement is not a guarantee as to the company’s ability to continue as a going concern.
Reporting on other information
The other information comprises all of the information in the Annual Report other than the financial statements (as defined earlier) and our auditors’ report thereon. The directors are responsible for the other information. Our opinion on the financial statements does not cover the other information and, accordingly, we do not express an audit opinion or, except to the extent otherwise explicitly stated in this report, any form of assurance thereon.
In connection with our audit of the financial statements, our responsibility is to read the other information and, in doing so, consider whether the other information is materially inconsistent with the financial statements or our knowledge obtained in the audit, or otherwise appears to be materially misstated. If we identify an apparent material inconsistency or material misstatement, we are required to perform procedures to conclude whether there is a material misstatement of the financial statements or a material misstatement of the other information. If, based on the work we have performed, we conclude that there is a material misstatement of this other information, we are required to report that fact. We have nothing to report based on these responsibilities.
With respect to the Strategic Report and Directors’ Report, we also considered whether the disclosures required by the Companies Act 2006 have been included.
Based on the responsibilities described above and our work undertaken in the course of the audit, ISAs (UK) require us also to report certain opinions and matters as described below.
**Strategic Report and Directors’ Report**
In our opinion, based on the work undertaken in the course of the audit, the information given in the Strategic Report and Directors’ Report for the year ended December 31, 2017 is consistent with the financial statements and has been prepared in accordance with applicable legal requirements.
In light of the knowledge and understanding of the company and its environment obtained in the course of the audit, we did not identify any material misstatements in the Strategic Report and Directors’ Report.
Responsibilities for the financial statements and the audit
**Responsibilities of the directors for the financial statements**
As explained more fully in the Statement of Directors’ Responsibilities set out on page 40, the directors are responsible for the preparation of the financial statements in accordance with the applicable framework and for being satisfied that they give a true and fair view. The directors are also responsible for such internal controls as they determine is necessary to enable the preparation of financial statements that are free from material misstatement, whether due to fraud or error.
In preparing the financial statements, the directors are responsible for assessing the company’s ability to continue as a going concern, disclosing as applicable, matters related to going concern and using the going concern basis of accounting unless the directors either intend to liquidate the company or to cease operations, or have no realistic alternative but to do so.
**Auditors’ responsibilities for the audit of the financial statements**
Our objectives are to obtain reasonable assurance about whether the financial statements as a whole are free from material misstatement, whether due to fraud or error, and to issue an auditors’ report that includes our opinion. Reasonable assurance is a high level of assurance, but is not a guarantee that an audit conducted in accordance with ISAs (UK) will always detect a material misstatement when it exists. Misstatements can arise from fraud or error and are considered material if, individually or in the aggregate, they could reasonably be expected to influence the economic decisions of users taken on the basis of these financial statements.
A further description of our responsibilities for the audit of the financial statements is located on the FRC’s website at: www.frc.org.uk/auditorsresponsibilities. This description forms part of our auditors’ report.
**Use of this report**
This report, including the opinions, has been prepared for and only for the company’s member as a body in accordance with Chapter 3 of Part 16 of the Companies Act 2006 and for no other purpose. We do not, in giving these opinions, accept or assume responsibility for any other purpose or to any other person to whom this report is shown or into whose hands it may come save where expressly agreed by our prior consent in writing.
Other required reporting
Companies Act 2006 exception reporting
Under the Companies Act 2006 we are required to report to you if, in our opinion:
・ we have not received all the information and explanations we require for our audit; or
・ adequate accounting records have not been kept by the company, or returns adequate for our audit have not been received from branches not visited by us; or
・ certain disclosures of directors’ remuneration specified by law are not made; or
・ the financial statements are not in agreement with the accounting records and returns.
We have no exceptions to report arising from this responsibility.
Appointment
We were appointed by the directors on September 22, 1988 to audit the financial statements for the period ended November 24, 1989 and subsequent financial periods. The period of total uninterrupted engagement is 29 years, covering the periods ended November 24, 1989 to December 31, 2017.
Jonathan Holloway (Senior Statutory Auditor)
for and on behalf of PricewaterhouseCoopers LLP
Chartered Accountants and Statutory Auditors
London
March 15, 2018
(※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管しております。